JP5135647B2 - ポリエチレン系樹脂組成物及び低光沢性ポリエチレンフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレン系樹脂組成物およびそれを用いたポリエチレンフィルムに関するものである。さらに詳しくは、フィルムにした場合、高級な外観を与える低光沢性、不透明性を有し、また引裂強度に優れ、さらに従来どおりのしなやかな絹布状感触および手もみ音が小さいという物性を有するポリエチレン系樹脂組成物およびそれを用いたポリエチレンフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
包装用材料に用いられるポリエチレンフィルムはの取り扱い易い等の特徴を有し、その特徴が評価され、近年、そのポリエチレンフィルムの需要が飛躍的に伸びている。多くの包装用材料に用いられるポリエチレンフィルムに要求される特性としては、透明で表面光沢があり外観が優れ、包装される内容物がよく見えることや、フィルムの引裂強度に優れること等が挙げられる。
【0003】
しかし、包装分野や用途によっては、多くのポリエチレンフィルムに要求される透明で表面光沢があるという特性とは反対に、低光沢性および不透明性が要求されることがある。
例えば、ティッシュペーパー、紙おむつ、生理用品等のサニタリー用品等を被包装品として包装する分野においては、商品である被包装品が、必ずしも良く見えるわけではない、即ち、低光沢性、不透明性を有すること、さらに、しなやかな絹布状触感、手もみ音が小さいことが望まれる。また、例えば、使い捨ての雨具、医療用シートや、台所、工場、食料品店、ホテル、病院等で簡易に使用されるプラスチックフィルム製手袋等の用途においても、低光沢性、不透明性を有すること、さらに、しなやかな絹布状触感、手もみ音が小さいことが望まれている。
【0004】
例えば、特開昭61−106645号公報には、エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリエチレンの混合物からなる絹布状感触を有するプラスチックフィルムが記載されているが、フィルムの低光沢性、不透明性および引裂強度において、改良が望まれていた。
また、特開平2−4846号公報には、エチレン−(メタ)アクリレート共重合体及びポリエチレンの混合物からなる絹布状感触を有し、手もみ音の小さいポリエチレン系プラスチックフィルムが記載されているが、このポリエチレン系プラスチックフィルムにおいても、低光沢性、不透明性および引裂強度の更なる改良が望まれていた。
【0005】
近年開発されたメタロセン触媒系を用いて得られるエチレン・α−オレフィン共重合体をポリエチレンフィルムに用いた場合、その引裂強度等が改善されることが多数の文献で報告されている。そこで、メタロセン触媒系を用いて得られるエチレン・α−オレフィン共重合体とエチレン・酢酸ビニル共重合体、または、エチレン・(メタ)アクリル酸またはそのアルキルエステル共重合体からなる組成物を用いた、低光沢性と不透明性を有し、引裂強度に優れ、さらに従来どおりのしなやかな絹布状感触を有し、手もみ音の小さいポリエチレンフィルムが報告されている。
【0006】
例えば、特開平7−292174号公報には、メタロセン触媒系を用いて得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体とエチレン・酢酸ビニル共重合体からなるラミネート用樹脂組成物及びその樹脂組成物からなるラミネートフィルムが記載されているが、このフィルムの透明性は高く、不透明性においては改良が望まれていた。
また特開平8−283480号公報には、メタロセン触媒系を用いて得られるエチレンの共重合体とエチレン・ビニルエステル共重合体とブロッキング防止剤からなる、透明性、強度、ヒートシール特性を阻害せず、ブロッキングしにくく開口性に優れる樹脂組成物が記載されている。そして、エチレン・ビニルエステル共重合体としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸またはそのアルキルエステル共重合体を使用できることが記載されている。しかし、上記公開特許公報に記載された樹脂組成物を用いて得られたフィルムの透明性は高く、不透明性については更なる改良が望まれていた。
以上のような状況の中で、従来どおりのしなやかな絹布状感触と、手もみ音が小さいという物性を有し、さらに低光沢性、不透明性および引裂強度が改良されたポリエチレンフィルム用材料、およびその材料からなるポリエチレンフィルムが望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、フィルムにした場合、高級な外観を与える低光沢性、不透明性を有し、また引裂強度に優れ、さらに従来どおりのしなやかな絹布状感触および手もみ音が小さいという物性を有するポリエチレン系樹脂組成物およびそれを用いたポリエチレンフィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のような実状に鑑み、鋭意検討した結果、本発明が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
エチレンと炭素原子3〜12個のα−オレフィンを重合して得られる、下記の(A−1)〜(A−4)の性質を有するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分1〜99重量%及び、下記の(B−1)及び(B−2)の性質を有する含酸素エチレン系共重合体(B)成分99〜1重量%からなるポリエチレン系樹脂組成物
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分:
(A−1)メルトフローレート(MFR):0.1〜50g/10分
(A−2)密度(d):880〜935Kg/m3
(A−3)下記(式1)から得られる組成分布変動係数Cxが0.5以下
Cx=σ/SCBave. (式1)
(式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均値(1/1000C)を表わす。)
(A−4)冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度(d)が下記(式2)の関係を有すること
a<4.8×10-5×(950-d)3 + 10-6×(950-d)4+1 (式2)
含酸素エチレン系共重合体(B)成分:
(B−1)メルトフローレート(MFR):0.01〜50g/10分
(B−2)共重合体(B)成分のコモノマー含量b(重量%)と該ポリエチレン系樹脂組成物に含まれる共重合体(B)成分の重量割合WB(重量%)が下記(式3)の関係を有すること
50>b>0.2×WB+10 (式3)
に係るものである。
また、本発明は、上記のポリエチレン系樹脂組成物からなるポリエチレンフィルムに係るものであり、また、そのポリエチレンフィルムを少なくとも片方の表面層に用いるポリエチレン多層フィルムに係るものである。
さらに、本発明は、上記のポリエチレンフィルムまたはポリエチレン多層フィルムを用いて得られるサニタリー用品包装用フィルムまたはポリエチレンフィルム製手袋に係るものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)とは、エチレンと1種類以上の炭素原子3〜12個のα−オレフィンを共重合して得られるエチレンとα−オレフィンの共重合体である。
炭素原子3〜12個のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−1、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。好ましくはブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1であり、より好ましくはヘキセン−1である。
【0010】
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等が挙げられ、好ましくはエチレン−ヘキセン−1共重合体である。
【0011】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)のメルトフローレート(MFR)は0.1〜50g/10分であり、好ましくは0.5〜20g/10分であり、さらに好ましくは0.5〜10g/10分であり、最も好ましくは2〜5g/10分である。
MFRが0.1g/10分未満の場合、フィルムの成形において押出し負荷が高くなり過ぎることがあり、50g/10分を超えた場合、フィルムの引裂強度が低下することがある。
【0012】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度(d)は、880〜935Kg/m3であり、好ましくは890〜930Kg/m3であり、さらに好ましくは910〜930Kg/m3である。
密度(d)が880Kg/m3未満の場合、フィルムの剛性が低くなり、ハンドリング性の点で包装用フィルムとして用いるのに適していないことがあり、935Kg/m3を超えた場合、フィルムの衝撃強度が低下することがある。
【0013】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の下記(式1)から得られる組成分布変動係数Cxは0.5以下であり、好ましくは0.2〜0.4である。
Cx=σ/SCBave. (式1)
(式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均値(1/1000C)を表わす。)
組成分布変動係数Cxが0.5を超えた場合、表面光沢が向上して低光沢性が低下したり、フィルムの引裂強度や抗ブロッキング性が劣ることがある。
【0014】
組成分布変動係数Cxとは、組成分布の尺度を示すものであり、この値が小さいほど組成分布が狭いことを示す。組成分布変動係数Cxの測定の概要は、下記のとおりである。
本発明のエチレン・α-オレフィン共重合体を所定の温度に加熱した溶媒に溶解してカラムオーブン中のカラムに入れ、オーブン温度を下げる。続いて、所定の温度まで上昇させて、その間に留出した共重合体の相対濃度と短鎖分岐度をカラムに接続したFT−IRで測定する。その間に留出した共重合体の相対濃度と短鎖分岐度を求めながら、最終温度まで上げていく。得られた相対濃度と短鎖分岐度より組成分布曲線を求める。この組成分布曲線の標準偏差をσ、平均分岐度(Σ(SCB×各SCBをもつ溶出量の割合))をSCBaveとし、上記式により組成分布変動係数Cxを算出した。
【0015】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度(d)は、下記(式2)の関係を有しており、好ましくは下記(式4)の関係を有し、さらに好ましくは下記(式5)の関係を有する。
a<4.8×10-5×(950-d)3 + 10-6×(950-d)4+1 (式2)
a<4.8×10-5×(950-d)3 + 10-6×(950-d)4 (式4)
a<4.8×10-5×(950-d)3 (式5)
冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度(d)が(式2)の関係を有さない場合、フィルムの引裂強度が低下たり、表面光沢が向上したり、抗ブロッキング性が悪化することがある。
【0016】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の触媒を用いる公知の重合方法が挙げられる。公知の触媒としては、例えば、遷移金属化合物を含む触媒等が挙げられ、好ましくは、シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を有する遷移金属化合物、所謂、メタロセン系化合物を含む触媒である。より好ましいメタロセン系化合物は、一般式MLcXn-c(式中、Mは元素の周期律表の第4族又はランタナイド系列の遷移金属原子である。Lはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基又はヘテロ原子を含有する基であり、少なくとも一つはシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基である。複数のLは互いに架橋していてもよい。Xはハロゲン原子、水素又は炭素数1〜20の炭化水素基である。nは遷移金属原子の原子価を表し、cは0<c≦nなる整数である。)で表される化合物である。
上記の遷移金属化合物は、単独で用いても良く、または2種類以上を併用しても良い。
【0017】
さらに、上記の遷移金属化合物を含む触媒としては、遷移金属化合物に、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物、メチルアルモキサン等のアルモキサン化合物、及び/又はトリチルテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート等のイオン性化合物を組み合わせて用いられる。
また、上記の遷移金属化合物を含む触媒としては、遷移金属化合物、有機アルミニウム化合物、アルモキサン化合物、及び/又はイオン性化合物等を、SiO2、Al2O3等の粒子状無機担体、ポリエチレン、ポリスチレン等の粒子状有機ポリマー担体に担持させた触媒として用いても良い。
【0018】
本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の重合方法としては、例えば、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法、気相重合法等が挙げられる。好ましくは、気相重合法、高圧イオン重合法である。
【0019】
本発明で用いられる含酸素エチレン系共重合体(B)は、エチレンとコモノマーである少なくとも1種の酸素原子を含有するエチレン系不飽和化合物との共重合体である。酸素原子を含有するエチレン系不飽和化合物としては、例えば、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル類、カルボン酸ビニルエステル類、ビニルエーテル類等が挙げられる。
【0020】
α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル類としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等が挙げられ、カルボン酸ビニルエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタン酸ビニル、安息香酸ビニル等が挙げられ、ビニルエーテル類としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等が挙げられる。好ましくは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、酢酸ビニルである。
【0021】
本発明で用いられる含酸素エチレン系共重合体(B)のメルトフローレート(MFR)は0.01〜50g/10分であり、好ましくは0.1〜20g/分であり、より好ましくは1.5〜10g/10分である。
MFRが0.01g/10分未満の場合、エチレン・α−オレフィン共重合体との相溶性が悪化することがある。MFRが50g/10分を超えた場合は、フィルムの引裂強度が低下することがある。
【0022】
本発明で用いられる含酸素エチレン系共重合体(B)のコモノマー含量b(重量%)と本発明のポリエチレン系樹脂組成物に含まれる共重合体(B)成分の重量割合WB(重量%)は下記(式3)の関係を有し、好ましくは下記(式6)の関係を有する。
50>b>0.2×WB+10 (式3)
50>b>0.7×WB+10 (式6)
【0023】
即ち、コモノマー含量b(重量%)の上限は、50重量%未満であり、好ましくは40重量%以下であり、より好ましくは30重量%である。コモノマー含量b(重量%)の上限が、50重量%以上の場合、フィルムの引裂強度が低下することがある。
【0024】
また、コモノマー含量b(重量%)の下限は、0.2×WB+10(WBは、本発明のポリエチレン系樹脂組成物に含まれる共重合体(B)成分の重量割合)の値を超えるものであり、好ましくは0.7×WB+10の値を超えるものである。コモノマー含量b(重量%)の下限が、0.2×WB+10の値以下である場合、フィルムの表面光沢が向上する(即ち、低光沢性が低下する)ことがある。
【0025】
本発明で用いられる含酸素エチレン系共重合体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、エチレンとコモノマーである1種以上の含酸素エチレン系不飽和化合物をラジカル発生剤の存在下、50〜400MPa、100〜300℃で適当な溶媒や連鎖移動剤の存在下または不存在下に共重合させる高圧ラジカル重合法等が挙げられる。含酸素エチレン系共重合体の構造は、高圧ラジカル重合の重合条件を調整することによって、平均分子量、コモノマー含有量等を制御することができる。
【0026】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分を1〜99重量%及び、含酸素エチレン系共重合体(B)成分99〜1重量%からなるものである。好ましくは(A)成分60〜99重量%及び(B)成分40〜1重量%からなるものであり、さらに好ましくは(A)成分70〜99重量%及び(B)成分30〜1重量%からなるものであり、最も好ましくは(A)成分85〜99重量%及び(B)成分15〜1重量%からなるものである。
(A)成分の重量割合が1重量%未満の場合(即ち、(B)成分の重量割合が99重量%を超えた場合)、フィルムの表面光沢が発現したり(即ち、低光沢性が劣ったり)、フィルムの衝撃強度が低下することがあり、(A)成分の重量割合が99重量を超えた場合(即ち、(B)成分の重量割合が1重量%未満の場合)、フィルムの低光沢性が劣ったり、しなやかな絹布状感触が得られないことがある。
【0027】
本発明のポリエチレンフィルムは、本発明のポリエチレン系樹脂組成物を用いて得られるものである。好ましくは、不透明性の指標であるポリエチレンフィルムのヘイズ値が20%を超える値であり、かつ、低光沢性の指標であるポリエチレンフィルムのグロス値が30%未満であるポリエチレンフィルムである。より好ましくは、ヘイズ値が30%以上であり、かつ、グロス値が25%以下であるポリエチレンフィルムである。グロス値については、さらに好ましくは15%以下のポリエチレンフィルムである。
【0028】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のブレンド方法が挙げられる。公知のブレンド方法としては、例えば、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分及び含酸素エチレン系共重合体(B)成分をドライブレンドする方法、メルトブレンドする方法等が挙げられる。ドライブレンドする方法には、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等の各種ブレンダーを用いることができ、またメルトブレンドする方法には、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロール等の各種ミキサーを用いることができる。
【0029】
本発明のポリエチレンフィルムの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知のフィルムの製造方法を用いることができる。公知のフィルムの製造方法としては、例えば、インフレーション法、Tダイキャスト法等が挙げられ、好ましくはインフレーション法である。
本発明のフィルムの製造に用いられる装置としては、公知のインフレーションフィルム製造装置やTダイキャストフィルム製造装置等が挙げられる。好ましくはインフレーションフィルム製造装置である。
【0030】
本発明のポリエチレン多層フィルムは、本発明のポリエチレンフィルムが多層フィルムの少なくとも片方の表面層に用いられているポリエチレン多層フィルムである。多層フィルムの基材としては、例えば、セロハン、紙、板紙、織物、アルミニウム箔、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、延伸ポリプロピレン等が挙げられる。
【0031】
本発明のポリエチレン多層フィルムの製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の多層フィルムの製造方法を用いることができる。公知の多層フィルムの製造方法としては、例えば、共押出法、押出コーティング法(押出ラミネート法ともいう。)等が挙げられる。これらの方法は、それぞれ、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)と含酸素エチレン系共重合体(B)からなるポリエチレン系樹脂組成物を共押出する方法、押出コーティングする(押出ラミネートする)方法である。
また、上記の方法を用いて得られた単層フィルムを、上記の基材にラミネートするラミネーション法も挙げられる。ラミネーション法としては、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、サンドラミネート法、ホットメルトラミネート法等が挙げられる。
【0032】
本発明のサニタリー用品包装用フィルムとは、サニタリー用品を被包装品として包装するフィルムであり、サニタリー用品としては、例えば、ティッシュペーパー、紙おむつ、生理用品等が挙げられる。
【0033】
本発明のポリエチレンフィルム製手袋とは、台所、工場、食料品店、ホテル、病院などで簡易に使用されるポリエチレンフィルム製手袋である。
ポリエチレンフィルム製手袋の製造方法としては、特に限定されるものではなく、公知の製造方法が挙げられ、例えばフィルムを2枚重ね合わせ、手形に合わせ外周を熱融着し、手首部分を開放口とする方法等が挙げられる。
【0034】
本発明のポリエチレン系樹脂組成物には、本発明の目的、効果を損なわない範囲において、必要に応じて、酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、加工性改良剤、抗ブロッキング剤等の添加剤を添加することができる。
酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、商品名:IRGANOX 1010)やn−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、商品名:IRGANOX 1076)等のフェノール系安定剤、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトやトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等のホファイト系安定剤等が挙げられる。
【0035】
滑剤としては、例えば、エルカ酸アミド、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等が挙げられ、帯電防止剤としては、例えば、炭素数8〜22の脂肪酸のグリセリンエステル、ソルビタン酸エステル、ポリエチレングリコールエステル等が挙げられ、加工性改良剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩等が挙げられ、抗ブロッキング剤としては、例えば、シリカ、珪藻土、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
【0036】
上記の種々の添加剤は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)と含酸素エチレン系共重合体(B)を予めブレンドした後に添加して用いても良く、共重合体(A)または共重合体(B)のそれぞれに添加して用いても良く、または、添加剤を共重合体(A)または共重合体(B)のマスターバッチとして用いても良い。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例に基づき詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例に記載した物性の測定方法を以下に示した。
(1)密度(d、単位:Kg/m3)
JIS K6760に規定された方法に従った。
(2)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K6760に規定された方法に従い、荷重2.16kg、温度190℃で測定した。
【0038】
(3)組成分布変動係数(Cx)
東ソー社製多機能LCを用いて測定した。本発明で用いるエチレン−α−オレフィン共重合体を145℃に加熱したオルトジクロルベンゼン(ODCB)溶媒に溶解(濃度0.2g/20ml)させ、カラムオーブンの中の海砂を充填したカラムに入れ、オーブンの温度を40℃/60分の速度で125℃まで降温し、125℃から−15℃まで14時間をかけて降温した。続いて、10℃/60分の速度で昇温し、125℃まで上昇させて、その間に流出した共重合体の相対濃度と分岐度をカラムに接続したFT−IRで測定した。データは10℃の間を等間隔で7点取り込んだ。設定した各温度毎に流出した共重合体の相対濃度と主鎖炭素1000個あたりの分岐度(SCB)を求めながら、最終温度まで昇温した。ただし、各溶出温度と分岐度の関係は、コモノマーの種類に関係なく(式7)に従った。また、SCBがマイナスになる温度では、溶出無しとした。
SCB=−0.7322×溶出温度(℃)+70.68 (式7)
得られた相対濃度と分岐度より組成分布曲線を求め、この曲線より炭素1000個あたりの平均短鎖分岐度(SCBave.)と組成分布の標準偏差(σ)を得て分布の広さを表す組成分布変動係数Cxを下記(式2)から算出した。
Cx=σ/SCBave. (式2)
平均短鎖分岐度(SCBave.)=ΣN(i)・W(i)
N(i):i番目のデータサンプリング点の短鎖分岐度
W(i):i番目のデータサンプリング点の相対濃度、即ち、ΣW(i)=1
組成分布の標準偏差(σ)={Σ(N(i)−SCBave.)2・W(i)}0.5
【0039】
(4)冷キシレン可溶部(a、単位:重量%)
米国のcode of federal regulations, Food and Drugs Administrationの§175.1520に規定された方法に従った。
(5)ヘイズ(透明性、単位:%)
ASTM D1003に規定された方法に従った。この値が大きいほど透明性が低いこと、即ち、不透明であることを示す。
(6)グロス(光沢、単位:%)
JIS Z8741に規定された方法に従った。この値が小さいほど光沢性が低いこと、即ち、低光沢性が良好であることを示す。
(7)共重合体(B)成分のコモノマー含量(b、単位:重量%)
(7−1)エチレン−酢酸ビニル共重合体のコモノマー(酢酸ビニル単位)含量
JIS K6730-1981に規定された方法に従った。
(7−2)エチレン−メタクリル酸メチル共重合体のコモノマー(メタクリル酸メチル単位)含量
厚み0.3mmのプレスシートを作成し、日本分光(株)製FT/IR−7300を用いて測定した。赤外吸収スペクトルの特性吸収としては、メタクリル酸メチルに帰属される3448cm-1のピークを用い、下記(式8)に従い、吸光度を厚みで補正して、コモノマー含量を求めた。
MMA=4.1×log(I0/I)/t−5.3 (式8)
(式中、MMAはメタクリル酸メチル単位の含量(重量%)、Iは周波数3448cm-1での透過光強度、I0は周波数3448cm-1での入射光強度、tは測定試料シート厚み(cm)を表わす。)
【0040】
実施例及び比較例で使用したエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の物性を表1に、含酸素エチレン系共重合体(B)成分及び高圧法エチレン共重合体の物性を表2にそれぞれ示した。
【0041】
実施例1〜7、比較例1〜4
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分、含酸素エチレン系共重合体(B)成分または高圧法エチレン共重合体、珪藻土およびエルカ酸アミドをタンブルミキサーで混合した。混合して得られた実施例1〜7の組成物の組成を表3に示し、比較例1〜4の組成物の組成を表4に示した。
次に得られた混合物をプラコー社製50mmφ押出機とダイ120mmφ、リップ開度2.0mmのインフレーション成形機を用いて、加工温度140℃、押出量25kg/hr、ブロー比2.3、フィルム厚み60μm(比較例4のみ、フィルム厚みを50μmとした。)の条件でフィルムに成形した。得られたフィルムの物性について、実施例1〜7を表3に、比較例1〜4を表4に示した。
【0042】
【表1】
(注1) a' = 4.8×10-5×(950-d)3 + 10-6×(950-d)4+1 (式2')
A1:エチレン・ヘキセン−1共重合体(日本エボリュー(株)製、住友化学工業
(株)販売、スミカセンE FV403)
A2:エチレン・ヘキセン−1共重合体(住友化学工業(株)製、スミカセンα
FZ201−0)
A3:エチレン・ブテン−1共重合体(住友化学工業(株)製、スミカセンL F
S240)
【0043】
【表2】
B1:含酸素エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体:住友化学工
業(株)製、エバテート、H2011)
B2:含酸素エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体:住友化学工
業(株)製、エバテート、H2031)
B3:含酸素エチレン系共重合体(エチレン−メタクリル酸メチル共重合体住友
化学工業(株)製、アクリフト、WK307)
B4:含酸素エチレン系共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体:住友化学工
業(株)製、エバテート、D2021F)
B5:高圧法エチレン共重合体(住友化学工業(株)製、スミカセン、F−20
0−0)
【0044】
【表3】
(注2)b' = 0.2×WB+10 (式3')
(注3)b" = 0.7×WB+10 (式6')
【0045】
【表4】
(注2)b' = 0.2×WB+10 (式3')
(注3)b" = 0.7×WB+10 (式6')
【0046】
本発明の要件を満足する実施例1〜7は、低光沢性、不透明性を有し、さらに引裂強度に優れることが分かる。
これに対して、本発明の要件である共重合体(B)成分のコモノマー含量b(重量%)と本発明のポリエチレン系樹脂組成物に含まれる共重合体(B)成分の重量割合WB(重量%)が下記(式3)
50>b>0.2×WB+10 (式3)
の関係を有さない比較例1は、低光沢性、不透明性及び引裂強度が不充分であることが分かる。
【0047】
また、本発明の要件である共重合体(A)の組成分布変動係数Cxを満足せず、また冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度(d)が下記(式2)
a<4.8×10-5×(950-d)3 + 10-6×(950-d)4+1 (式2)
の関係を有さない比較例2は低光沢性及び不透明性が不充分であり、比較例3は低光沢性、不透明性及び引裂強度が不充分であることが分かる。
さらに、本発明の要件である含酸素エチレン系共重合体(B)ではない高圧法エチレン共重合体を用いた比較例4は低光沢性、不透明性及び引裂強度が不充分であることが分かる。
【0048】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明により、フィルムにした場合、高級な外観を与える低光沢性、不透明性を有し、また引裂強度に優れ、さらに従来どおりのしなやかな絹布状感触および手もみ音が小さいという物性を有するポリエチレン系樹脂組成物およびそれを用いたポリエチレンフィルムを提供することができる。
Claims (2)
- エチレンと炭素原子3〜12個のα−オレフィンを重合して得られる、下記の(A−1)〜(A−4)の性質を有するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分70〜99重量%及び、下記の(B−1)及び(B−2)の性質を有する含酸素エチレン系共重合体(B)成分30〜1重量%からなることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物を用いて得られることを特徴とするサニタリー用品包装用ポリエチレンフィルム。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分:
(A−1)メルトフローレート(MFR):0.1〜50g/10分
(A−2)密度(d):880〜935Kg/m3
(A−3)下記(式1)から得られる組成分布変動係数Cxが0.5以下
Cx=σ/SCBave. (式1)
(式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均値(1/1000C)を表わす。)
(A−4)冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度(d)が下記(式2)の関係を有すること
a<4.8×10−5×(950−d)3 +10−6×(950−d)4+1 (式2)
含酸素エチレン系共重合体(B)成分:
(B−1)メルトフローレート(MFR):0.01〜50g/10分
(B−2)共重合体(B)成分のコモノマー含量b(重量%)と該ポリエチレン系樹脂組成物に含まれる共重合体(B)成分の重量割合WB(重量%)が下記(式3)の関係を有すること
50>b>0.2×WB+10 (式3) - エチレンと炭素原子3〜12個のα−オレフィンを重合して得られる、下記の(A−1)〜(A−4)の性質を有するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分70〜99重量%及び、下記の(B−1)及び(B−2)の性質を有する含酸素エチレン系共重合体(B)成分30〜1重量%からなることを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物を用いて得られることを特徴とするポリエチレンフィルム製手袋。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)成分:
(A−1)メルトフローレート(MFR):0.1〜50g/10分
(A−2)密度(d):880〜935Kg/m3
(A−3)下記(式1)から得られる組成分布変動係数Cxが0.5以下
Cx=σ/SCBave. (式1)
(式中、σは組成分布の標準偏差、SCBave.は炭素原子1000個(1000C)当たりの短鎖分岐数の平均値(1/1000C)を表わす。)
(A−4)冷キシレン可溶部の重量割合a(重量%)と密度(d)が下記(式2)の関係を有すること
a<4.8×10−5×(950−d)3 +10−6×(950−d)4+1 (式2)
含酸素エチレン系共重合体(B)成分:
(B−1)メルトフローレート(MFR):0.01〜50g/10分
(B−2)共重合体(B)成分のコモノマー含量b(重量%)と該ポリエチレン系樹脂組成物に含まれる共重合体(B)成分の重量割合WB(重量%)が下記(式3)の関係を有すること
50>b>0.2×WB+10 (式3)
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