JP5134903B2 - 通気管接続用の管継手 - Google Patents

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Description

本発明は、戸建て住宅や多層階の集合住宅の屋内排水管に接続される通気管接続用の管継手に関し、特に、排水管を流れる排水が通気管へ逆流するのを防止することができ、かつ、床下などの狭小スペースの中で横引きされる排水管から分岐して通気管を接続しなければならない場合に極めて有効な省スペース型の逆流防止壁付き通気管接続用管継手に関する。
戸建て住宅や多層階の集合住宅において屋内排水管を配管する場合、一般的には、空気を取り込むことにより排水の流れをスムーズにするための通気管が排水管の経路中に接続される。また、流し台、洗面台、トイレなどの排水設備の下流側には、通常、臭気等の流入を防止するための排水トラップが設けられているため、通気管は、排水トラップ内の封水が排水のサイフォン効果等より吸引されないように排水トラップの近くに接続されることが望ましい。
ところで、近年では、従来の固定観念にとらわれないデザインや機能性を重視した外観や室内レイアウトを有する戸建て住宅およびマンション等が増えてきている。また、都市部においては、土地の有効活用等を目的とした戸建て住宅の多層化や、マンション等の集合住宅の高層化が進んでいる。
このような背景の中、近年では排水設備・排水管においても、流し台、洗面台、トイレ等の自由なレイアウトを許容しながら、限られた空間を効率良く利用することが求められている。特に、多層化が進んだ集合住宅等においては、室内に配置された流し台等の排水設備と、上下階を結ぶために外壁近くに配管された排水管とを接続する必要があるため、横引きされた排水管を多用して狭小な床下スペースを有効利用することが求められている。このため、従来から、省スペース化を実現するためのコンパクトな配管構造やこれに使用されるコンパクトな管継手などが提案されている。
例えば、通気管を接続するためには、横引きされた排水管の途中に特開2001−165380号公報および特開2003−240181号公報に示されるような後付けタイプの分岐用管継手を取付けたり、若しくは特開2005−113419号公報に示されるように、本管部に対して偏心させて分岐された小径の枝管部を備える分岐用管継手を利用する方法が挙げられる。しかしながら、いずれの管継手の場合も、本管部および枝管部を排水管として使用して管継手の中で合流させることを前提に設計されているため、枝管部を空気のみが流れる通気管として使用する場合は、枝管部の中へ本管部から逆流してくる排水の流入を十分に防止することができなかった。
また、特願2007−163452号明細書の中では、通気管の内径が本管の内径に対して40%を超えるものであっても、床下などの狭小スペースにおいて横引きされた排水管から通気管の分岐を可能とする、本管部と通気管接続部の継手構造が極めてコンパクトで、かつ、本管部から通気管接続部への排水の逆流を防止することができる通気管接続用の管継手が開示されている。
この通気管接続用の管継手によれば、例えば、通気管接続部の内部管底は本管部の内径に対し60%以上の高さの位置から分岐されているため、通気管接続部下半分の内壁面と本管部の内壁面とは、通気管接続部の管軸に対し平行な垂直断面で切り取った時、少なくとも90°未満の鋭角を形成するように接続される。
換言すれば、本管部と連通する通気管接続部の根元端は、その直下に鉛直方向より本管部の中心方向へ傾斜した本管部内壁面が形成されるため、本管部を流れる排水が何らかの要因で通気管接続部の根元端直下に形成された本管部内壁面に衝突し、又は該内壁面に沿って振幅運動をしたりするような挙動が生じた場合であっても、本管部を流れる排水は本管部の中心方向へ、すなわち通気管接続部の取付け開口から遠ざかる方向へ案内若しくは跳ね返され、これにより、排水が通気管接続部内へ逆流するのが防止されていた。
しかしながら、実際に排水管の中を流れる排水の挙動は極めて複雑であり、不規則な排水の跳ねや暴れなどが生じた場合は、通気管としての通気機能を維持しながら、本管部から通気管接続部へ逆流してくる排水の流れを十分に阻止することができない場合があった。また、通気管接続部では、一度付着したゴミや異物を洗い流すことができないため、逆流した排水の中に含まれる異物等の堆積により配管詰まりを生ずるおそれもあった。
特開2001−165380号公報 特開2003−240181号公報 特開2005−113419号公報 特願2007−163452号明細書
そこで、本発明は上記の問題点に鑑み、通気管としての通気機能を維持しながら、本管部から通気管接続部へ逆流してくる排水の流れを十分に阻止することができ、かつ、それでいて床下などの狭小スペースにおいて横引きされた排水管から通気管の分岐を可能とする、本管部と通気管接続部の継手構造が極めてコンパクトな通気管接続用の管継手を提供することを目的とする。
本発明者等は、横引きされる排水管から通気管を分岐するための省スペース型の通気管接続用の管継手において、本管部から通気管接続部への逆流を防止するために有効な構造について鋭意検討を重ねた結果、本管部の通気管接続部取付け開口の上流側、または上流側及び下流側に、先端部が底部、または頂部及び底部において本管部の内壁面と一致する本管部の内壁面から内方へ向けて延びた逆流防止壁を設けることが最も効果的であることを見出し、本発明の完成させるに至った。
本発明によれば、上流側排水管接続部と、下流側排水管接続部と、前記2つの排水管接続部の間に設けられた本管部と、そして管軸が本管部の管軸に対し直交する平面に対し平行に延びており、かつ、内部管底が本管部の内径に対し60%以上の高さの位置において本管部へ開口及び接続されている通気管接続部とを有する通気管接続用の管継手において、本管部の通気管接続部の取付け開口周縁部には、通気管接続部を延長するように本管部の内壁面から内方へ向けて延びた壁であって、前記壁の先端部が、少なくとも取付け開口の底部において本管部の内壁面と面一となるように形成された逆流防止壁が設けられていることを特徴とする通気管接続用の管継手が提供される。
すなわち、本発明は、特願2007−163452号明細書の中に記載されているような、排水が流れる本管部に空気のみが流れる通気管を接続するために使用される通気管接続用の管継手の排水逆流防止機能をより一層強化した管継手に係る改良発明である。したがって、本発明では、特願2007−163452号明細書に記載されている通気管接続用の管継手の基本構造を本発明の基本構造の一例としてここに採り入れ参照する。
また、後述される排水逆流防止機構は、特願2007−163452号明細書の中に記載されている通気管接続用の管継手への適用に限られるものではなく、一定の条件を満たせば、例えば特開2001−165380号公報や特開2005−113419号公報に記載されているような、本来、本管部及び枝管部のいずれの配管にも排水を流すことを前提として設計された管継手にも適用することができる。
本発明において、本管部内壁面に設けられる逆流防止壁は、以下のような主に3つの特徴を有する。
その一つは、本発明で使用される逆流防止壁は、通気管接続部を延長するように本管部の通気管接続部取付け開口周縁部から内方へ向けて立ち上げられていることである。
すなわち、逆流防止壁は、少なくとも通気管接続部の内径を保持するように本管部内方へ向けて延びており、このため、逆流防止壁は、跳ね上がり等により本管部から通気管接続部内へ流入しようとする排水の流れを効果的に阻止する邪魔板機能を発揮し、排水の通気管接続部への逆流を確実に防止することができる。また、逆流防止壁の存在により本管内部の通気管接続部取付け開口が狭められることがないため、本管を流れる排水量などによらずいつでもスムーズな通気を確保することも可能となる。
他の一つは、本発明で使用される逆流防止壁の先端部は、少なくとも本管内部の通気管接続部取付け開口の底部において本管部の内壁面と面一となるように形成されていることである。換言すれば、少なくとも通気管接続部取付け開口の底部には本管部内壁面から立ち上げられた逆流防止壁が設けられておらず、逆流防止壁の先端部が内壁面と面一に一致するように実質上壁が切り欠かれた形状を有していることである。
このため、本管内部の通気管接続部取付け開口には、逆流防止壁により、跳ねた排水や異物等が乗り上げて堆積するような棚板が形成されず、通気管接続部の詰まりを確実に防止することができる。また、開口部の確保・拡大により、スムーズな通気を確保することも可能となる。
また、本発明で使用される逆流防止壁の先端部は、さらに本管内部の通気管接続部取付け開口の頂部において、本管部の内壁面と面一となるように形成させてもよい。換言すれば、通気管接続部取付け開口の頂部は、底部と同様に本管部内壁面から立ち上げられた逆流防止壁を設けず、逆流防止壁の先端部が内壁面と面一に一致するように実質上壁が切り欠かれた形状とすることができる。
これにより、不測の事態が発生した場合においても、本管部を流れる排水の流れを邪魔する逆流防止壁の形成は最小範囲に抑えられ、本管部を流れる排水のスムーズな流れが確保される。また、開口部の確保・拡大により、スムーズな通気を確保することができる。
また、本発明の特徴の他の一つは、本発明で使用される逆流防止壁は、本管内部の通気管接続部取付け開口の頂部および底部を境界として前記取付け開口の少なくとも上流側に1箇所形成されていればよく、前記取付け開口の上流側及び下流側の2箇所に形成されていればより好ましいことである。逆流防止壁は、通気管接続部取付け開口の上流側に1箇所形成されていればその邪魔板機能により十分に排水の逆流を防止することができるが、逆流防止壁が前記取付け開口の上流側及び下流側の2箇所に形成されている場合は、通気管接続用の管継手本管部の上流側及び下流側を区別することなくいずれの側にも上流側又は下流側の排水管を接続することが可能となり、管継手の取扱いの利便性を向上させることができる。
また、逆流防止壁は、その強度面、加工面及びコスト面から、根元端から先端部へ向けて該壁の肉厚が徐々に薄くなるように形成されていることが好ましい。
上述された逆流防止壁が設けられた本発明による通気管接続用の管継手は、上流側排水管接続部と下流側排水管接続部を両端に備えた本管部と、この本管部から直交するように外方へ分岐した通気管を接続するための通気管接続部とから構成される。
管継手の通気管接続部は、本管部の管軸に対し直交する平面において、該平面に対し平行に延びるように本管部から分岐される。すなわち、通気管接続部は本管部と直交するように分岐される。これは、排水管内において排水の流れによって生じる圧力変動に伴い、排水管の中で通気しなければならない区域が排水管の上流側及び下流側のいずれの側でも発生し得るため、通気管接続部を本管部の管軸に対して中立の角度である直交する位置に配置するのがスムーズな空気流れを確保するために最も有利だからである。
さらに、管継手の通気管接続部は、その内部管底が本管部の内径に対し60%以上の高さの位置において、本管部の内壁面から外方へ向けて分岐される。これは、通気管接続部の内部管底を本管部の内径に対して60%より低い位置から分岐した場合、本管部を流れる排水の逆流を防止するためには不十分だからである。
また、通気管接続部の内部管底を本管部の内径に対し60%以上の高さの位置から分岐すると、通気管接続部下半分の内壁面と本管部の内壁面とは、通気管接続部の管軸に対し平行な垂直断面で切り取った時、少なくとも90°未満の鋭角を形成するように接続される。このため、本管部を流れる排水が何らかの要因で通気管接続部取付け開口の直下に形成される本管部内壁面に衝突したり、該内壁面に沿って振幅運動をしたりするような場合においても、本管部を流れる排水は本管部の中心方向へ、すなわち、通気管接続部の取付け開口から遠ざかる方向へ案内若しくは跳ね返され、これにより、排水が通気管接続部内へ逆流するのが防止される。
また、通気管接続部の内部管底は勾配を設けることなく、直接、本管部の内壁面から外方へ向けて水平に延ばすことができ、この場合、本発明による管継手は通気管接続部の内部管底高さを基準に通気管接続部の外部突出高さが最も抑制された、換言すれば、高さ方向に最も省スペース化された外部形状を形成することができる。
さらに、本発明の管継手において、通気管接続部の内径は本管部の内径に対し40%〜90%の範囲内の大きさに選択されることが好ましい。
ここで、通気管接続部の内径に下限値を設ける理由は、通常、1つの排水管に対しその約半分の内径を有する通気管を接続しておけば、排水トラップ内の封水の吸引による破壊を防止することができるからである。また、上限値を設ける理由は、多数の排水設備および排水管が複雑に接続された排水系統では、排水による管内の大きな圧力変動に対処するために、排水管に対し大径の通気管を接続しておかなければならない場合があるが、実質的には、排水管の内径と同じか、又は排水管の内径より大きな内径を有する通気管を接続する意義は殆どないものと考えられるからである。
なお、本発明において、管継手の通気管接続部の内径が本管部の内径に対して50%〜100%の範囲内ではなく40%〜90%の範囲内としているのは、例えば、実際に使用される塩化ビニル管は、各呼び径に対する外径や肉厚などの規格化された寸法に基づいて製造されているため、50%近傍、および100%近傍の比率で実際に組み合わせることができる通気管と排水管の内径およびその内径比率を考慮したからである。
また、本発明の管継手では、直接的に通気管接続部へ、または間接的に通気管接続部へ接続された通気管等を介して逆流防止機能付き通気弁を接続してもよい(図示せず)。この場合、排水管の長年の使用により詰まりなどの異常事態が発生しても、排水管に接続される通気管を通して排水が外部へ漏出するのが確実に防止される。
本発明によれば、通気管としての通気機能を維持しながら、本管部から通気管接続部へ逆流してくる排水の流れを十分に阻止することができ、かつ、それでいて床下などの狭小スペースにおいて横引きされた排水管から通気管の分岐を可能とする、本管部と枝管部の継手構造が極めてコンパクトな逆流防止壁付きの通気管接続用管継手を提供することができ、この結果、排水管に接続される排水設備等のレイアウトの自由度も大幅に拡大される。
また、本発明によれば、排水管に詰まりなどの異常事態が発生した場合においても、逆流してくる排水の漏水を確実に防止することができる逆流防止機能付き通気弁が取り付けられた、全体としても極めてコンパクトな逆流防止壁付きの通気管接続用管継手を提供することができる。この結果、排水管から分岐された通気管を外壁近くへ又は屋外まで延長したり、または通気管の末端部を外壁等に沿わせて立ち上げる必要性がなくなり、排水配管構造を床下スペースに合わせて簡素化することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る逆流防止壁付きの通気管接続用管継手について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示される実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
図1〜3には、排水管の呼び径が75であり、これから分岐される通気管の呼び径が40である塩化ビニル管の接続に用いられる本発明の一実施形態に係る塩化ビニル製の逆流防止壁付きの通気管接続用管継手1が示されている。本発明の管継手1に接続される排水管および通気管の組み合わせは、実施例1の組み合わせに限られるものではなく、好ましくは、管継手1の通気管接続部の内径が排水管と接続される本管部の内径に対し40%〜90%の範囲内の大きさとなるように選択される。実施例1の場合、通気管接続部の内径は本管部の内径の約53%の大きさである。なお、図1は管継手1の平面図であり、図2は管継手1の側面図であり、そして、図3は管継手1を通気管接続口側から見た正面図である。
実施例1の管継手1は、排水管と接続される本管部2と、これから直交するように分岐された通気管接続部3とから構成される。また、本管部2は、その両端に上流側排水管を接続するための受口20と下流側排水管を接続するための受口21を含み、通気管接続部3は、通気管を接続するための受口30を含む。これらの受口20,21,30は差口とすることも可能であるが、VP管およびVU管等の塩化ビニル管は、共通する外径基準に基づいて各呼び径が割り当てられているため、管継手の端部を受口形状とする方が接続可能な塩化ビニル管の種類が拡大され有利である。また、図2において、本管部2の内壁面22から内方へ向けて半月板状に突出している壁が、本管部2の通気管接続部取付け開口周縁部25に設けられた逆流防止壁4である。
図4は、本管部2の通気管接続部取付け開口周縁部25に設けられた逆流防止壁4の理解が容易となるように、図2に示される管継手1を通気管接続部2の管軸bに沿って水平断面で切り取った場合の斜視図である。また、図5〜8は、図1〜3に示される管継手1の断面図である。図5は、図1に示される管継手1を通気管接続部2の管軸bに沿ってX−X断面で切り取った垂直断面図であり、図6,7及び8は、図5(a)に示される管継手1を本管部2の管軸aを中心にしてその廻りにA−A断面,B−B断面及びC−C断面で切り取った断面図である。
図4〜8から理解されるように、実施例1の管継手1の逆流防止壁4は、通気管接続部3を延長するように本管部内壁面22の通気管接続部取付け開口23の周縁部25から内方へ向けて立ち上げられる。
すなわち、逆流防止壁4は、少なくとも通気管接続部3の内径d3を保持するように本管部2の内方へ向けて延ばされており(図4,7参照)、このため、逆流防止壁4は、跳ね上がり等により本管部2から通気管接続部3へ流入しようとする排水の流れを効果的に阻止する邪魔板機能を発揮し、排水の通気管接続部3への逆流を確実に防止することができる。また、逆流防止壁4の存在により本管内部の通気管接続部取付け開口23が狭められることがないため(図6,8参照)、本管2を流れる排水量などによらずいつでもスムーズな通気を確保することも可能となる。
図4,5に示されるように、逆流防止壁4の先端部40は、少なくとも本管内部の通気管接続部取付け開口23の底部27において本管部2の内壁面22と面一となるように形成される。換言すれば、少なくとも通気管接続部取付け開口23の底部27には本管部2の内壁面22から立ち上げられた逆流防止壁4が設けられておらず、逆流防止壁4の先端部40が内壁面22と面一に一致するように実質上壁4が切り欠かれた形状を有している(図4参照)。
このため、本管内部の通気管接続部取付け開口23には、逆流防止壁4により、跳ねた排水や異物等が乗り上げて堆積するような棚板が形成されず、通気管接続部3の詰まりを確実に防止することができる。また、開口部23の確保・拡大により、スムーズな通気を確保することも可能となる。
また、図6〜8に示されるように、実施例1の管継手1の逆流防止壁4の先端部40は、本管内部の通気管接続部取付け開口23の頂部27においても本管部2の内壁面22と面一となるように形成される。換言すれば、通気管接続部取付け開口23の頂部27には、底部26と同様に本管部2の内壁面22から立ち上げられた逆流防止壁4が設けられず、逆流防止壁4の先端部40が内壁面22と面一に一致するように実質上壁4が切り欠かれた形状を有している。
これにより、不測の事態が発生した場合においても、本管部2を流れる排水の流れを邪魔する逆流防止壁4の形成は最小範囲に抑えられ、本管部2を流れる排水のスムーズな流れが確保される。また、開口部23の確保・拡大により、スムーズな通気を確保することができる。
逆流防止壁4は、本管内部の通気管接続部取付け開口23の頂部26および底部27を境界として取付け開口23の少なくとも上流側に1箇所形成されていればよいが、本実施例1の管継手1の場合、図4および図6〜8に示されるように取付け開口23の上流側28及び下流側29の2箇所に形成されている。
逆流防止壁4は、通気管接続部取付け開口23の上流側に1箇所形成されていればその邪魔板機能により十分に排水の逆流を防止することができるが、本実施例1の管継手1のように、逆流防止壁4が取付け開口23の上流側28及び下流側29の2箇所に形成されている場合は、本発明による通気管接続用の管継手1の本管部2の上流側28及び下流側29を区別することなくいずれの側28,29にも上流側又は下流側の排水管を接続することが可能となり、管継手1の取扱いの利便性を向上される。
また、図4,7に示されるように、実施例1の管継手1の逆流防止壁4は、その強度面、加工面及びコスト面から、根元端41から先端部40へ向けて壁4の肉厚が徐々に薄くなるように形成される。
次に、本発明による実施例1の通気管接続用の管継手1の全体的な構造の特徴を図面を参照して説明する。
上述された逆流防止壁4が設けられた実施例1の通気管接続用の管継手1は、上流側排水管接続部(受口)20と下流側排水管接続部(受口)21を両端に備えた本管部2と、この本管部2から直交するように外方へ水平に延びた通気管を接続するための通気管接続部(受口)3とから構成される。
図5(b)を参照して理解されるように、実施例1の管継手1は、枝管部3の管軸bを含み本管部2の管軸aに対し直交する平面(図示せず)に対し鏡面対称の形状を有する。また、管継手1の通気管接続部3は、該平面に対し平行に延びるように本管部2から分岐される。すなわち、通気管接続部3は本管部2と直交するように分岐される。
実施例1において管継手1の形状を鏡面対称(図1,3,4,6,7参照)としているのは、本管部2の上流側および下流側の排水管接続部(受口)20,21を共通の形状とすることにより、先述された2つの逆流防止壁4の配置効果と相俟って管継手1の汎用性を広げ、そして製作及び施工を容易にするためである。ただし、本発明による管継手は必ずしも鏡面対称の形状である必要はなく、例えば、上流側と下流側との間で本管部の長さや接続部の形状等が相違していてもよい。
また、管継手1の通気管接続部3が本管部2と直交するように分岐されるのは、排水管の中で通気しなければならない区域は、排水管の上流側及び下流側のいずれの側でも発生し得るため、通気管接続部3を本管部2の管軸aに対して中立の角度である直交する位置に配置するのが円滑な空気の流れを確保するために最も有利だからである。
また、図5(b)に示されるように、通気管接続部3の内部管底31は、本管部2の内径d2に対し60%以上の高さhにおいて、本管部2の内壁面22から外方へ向けて水平に延びるように分岐される。すなわち、継手管1の通気管接続部3と本管部2とは直交するように分岐されるが、通気管接続部3の管軸bと本管部2の管軸aとは互いに接する(交差する)ことがないように偏心させて配置されている。また、実施例1の管継手1において通気管接続部3の内部管底31は、本管部2の内壁面22から勾配を設けることなく外方へ向けて水平に延ばされる。
実施例1の管継手1のように、通気管接続部3の内部管底31を本管部2の内径d2の半分の高さを超えて、内径d2の60%の高さから分岐させると、通気管接続部3の管軸bに対し平行な平面で切り取った時、通気管接続部下半分の内壁面32とこれと折り返すように連続する本管部2の内壁面22とは、少なくとも90°未満の鋭角αを形成するように接続される。換言すれば、通気管接続部3の取付け開口23の直下には、鉛直方向より本管部2の中心方向へ傾斜した本管部の内壁面22が形成される(図5(b)参照)。
このため、本発明によれば、本管部2を流れる排水が何らかの要因で通気管接続部2の取付け開口23の直下に形成される本管部内壁面22に衝突したり、該内壁面22に沿って振幅運動をしたりするような場合においても、本管部2を流れる排水は本管部2の中心方向へ、すなわち、通気管接続部2の取付け開口23から遠ざかる方向へ案内若しくは跳ね返され、これにより、排水が枝管部3内へ逆流するのが防止される。
また、通気管接続部3の内部管底31は勾配を設けることなく、直接、本管部2の内壁面22から外方へ向けて水平に延ばされているため、実施例1の管継手1は、通気管接続部3の内部管底31高さを基準に通気管接続部3の外部突出高さが最も抑制された、換言すれば、高さ方向に最も省スペース化された外部形状を形成することができる。
図5(b)を参照して理解されるように、管継手1の通気管接続部3の内部管頂34は、本管部2の管軸aを通る垂直断面を横断しないように本管部2の内壁面22へ接続され、かつ、少なくとも本管部2の内部管頂24より上位の高さに配置される。このように、通気管接続部3の内部管頂34を本管部2の内部管頂24で収束させるような接続は、通気管接続部3の内径d3が本管部2の内径d2に対し40%〜90%の範囲内の大きさにあり、かつ、通気管接続部3の内部管底31が本管部2の内径d2に対し60%以上の高さから分岐された管継手1における無駄なスペースの形成を極力抑制する。
図9には、本発明による他の実施形態に係る塩化ビニル製の逆流防止壁付きの通気管接続用管継手1’であって、通気管接続部2の管軸bに沿って切り取った垂直断面図が示されている。
図9に示される実施例2の逆流防止壁付きの通気管接続用管継手1’は、本管部2から直交するように外方へ延びた通気管接続部3が、本管部2から水平に対して傾斜角を持って配置されていること以外、実施例1の管継手1と略同じ構造を有する。
すなわち、実施例2の管継手1’は、上流側排水管接続部と下流側排水管接続部(いずれも図示せず)を両端に備えた本管部2と、内部管底が本管部の内径に対し60%以上の高さの位置において、本管部2から直交するように外方へ斜めに延びた通気管を接続するための通気管接続部3とから構成される。
このため、実施例2の管継手1’においては、実施例1の管継手1と同様に、通気管接続部3を延長するように本管部内壁面22の通気管接続部取付け開口23の周縁部25から内方へ向けて立ち上げられた逆流防止壁4が設けられる。
すなわち、実施例2の管継手1’においても、逆流防止壁4は少なくとも通気管接続部3の内径を保持するように本管部2の内方へ向けて延ばされており、このため、逆流防止壁4は、跳ね上がり等により本管部2から通気管接続部3へ流入しようとする排水の流れを効果的に阻止する邪魔板機能を発揮し、排水の通気管接続部3への逆流を確実に防止することができる。また、逆流防止壁4により本管内部の通気管接続部取付け開口23が狭められることがないため、本管を流れる排水量などによらずいつでもスムーズな通気を確保することも可能となる。
本発明による実施例1の逆流防止壁付き通気管接続用管継手を上から見た平面図である。 本発明による実施例1の逆流防止壁付き通気管接続用管継手を排水管接続口から見た側面図である。 本発明による実施例1の逆流防止壁付き通気管接続用管継手を通気管接続口から見た正面図である。 図2に示される管継手を通気管接続部の管軸に沿って水平断面で切り取った場合の斜視図である。 図1に示される管継手を通気管接続部の管軸に沿ってX−X断面で切り取った垂直断面図である。 図1に示される管継手を通気管接続部の管軸に沿ってX−X断面で切り取った垂直断面図である。 図5(a)に示される管継手をA−A断面で切り取った断面図である。 図5(a)に示される管継手をB−B断面で切り取った断面図である。 図5(a)に示される管継手をC−C断面で切り取った断面図である。 本発明による実施例2の逆流防止壁付き通気管接続用管継手を通気管接続部の管軸に沿って切り取った垂直断面図である。
符号の説明
1 逆流防止壁付き通気管接続用管継手
2 本管部
3 通気管接続部
4 逆流防止壁
20、21 排水管接続部(受口)
22 本管部内壁面
23 通気管接続部取付け開口
24 本管部内部管頂
25 通気管接続部取付け開口周縁部
26 通気管接続部取付け開口底部
27 通気管接続部取付け開口頂部
28 通気管接続部取付け開口上流側
29 通気管接続部取付け開口下流側
30 通気管接続部(受口)
31 通気管接続部内部管底
32 通気管接続部下部内壁面
33 通気管接続部接続端
34 通気管接続部内部管頂
40 逆流防止壁先端部
41 逆流防止壁根元端

Claims (6)

  1. 上流側排水管接続部と、
    下流側排水管接続部と、
    前記2つの排水管接続部の間に設けられた本管部と、そして
    管軸が前記本管部の管軸に対し直交する平面に対し平行に延びており、かつ、内部管底が前記本管部の内径に対し60%以上の高さの位置において本管部へ開口及び接続されている通気管接続部と、を有する通気管接続用の管継手において、
    前記本管部の通気管接続部の取付け開口周縁部には、前記通気管接続部を延長するように前記本管部の内壁面から内方へ向けて延びた壁であって、前記壁の先端部が、前記取付け開口の最底部のみにおいて前記本管部の内壁面と面一となるように切り欠かれている逆流防止壁が設けられていることを特徴とする前記通気管接続用の管継手。
  2. 前記逆流防止壁は、さらに前記逆流防止壁の先端部が、前記取付け開口の最頂部のみにおいて前記本管部の内壁面と面一となるように切り欠かれていることを特徴とする請求項1に記載の通気管接続用の管継手。
  3. 前記逆流防止壁は、前記取付け開口の頂部および底部を境界として前記本管部上流側および下流側の2つの壁に分割されていることを特徴とする請求項2に記載の通気管接続用の管継手。
  4. 前記逆流防止壁は、根元端から先端部へ向けて該壁の肉厚が徐々に薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の通気管接続用の管継手。
  5. 前記通気管接続部の内径は、前記本管部の内径に対し40%〜90%の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の通気管接続用の管継手。
  6. 前記通気管接続部の内部管底は、前記本管部の内壁面から外方へ向けて水平に延びていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の通気管接続用の管継手。
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