JP2009002099A - バイパス通気用管継手およびこのバイパス通気用管継手を用いた排水システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上下に排水立管を接続する立管接続部を有する本管部と、この本管部の側面で一端が開口し、他端に通気管接続部を有する枝管部と、を備えるバイパス通気用管継手であって、前記枝管部は、前記本管部への開口を有し、本管部の管軸に対し、5°以上45°未満の傾斜角で斜め上方に向かう傾斜部と、前記本管部の管軸と平行な管軸を有し、前記傾斜部に連接されている立上部とを備えるバイパス通気用管継手を用いるようにした。
【選択図】 図2
Description
ところで、上記排水主管路は、各階の部屋の配置などによって、上側の立管路と下側の立管路とが横管路を介して接続されたオフセット部を備えたものもある。
そこで、従来は、図15あるいは図16に示すように、排水主管路100のオフセット部110の上下の立管路120を排水主管路100に沿って設けた通気管路200、300を介して連通させるようにすることが一般的である(特許文献1参照)。なお、図15および図16では、通気管路200、300は、接続状態を示すために模式的に描かれ、実際の配管経路ではない。実際は、排水主管路100に沿って通気管路200、300が配管されるパイプスペース内に収められている。
一方、図16に示す通気管路300は、オフセット部110の上下で、立管路120を形成する直管125と直管125とを45°Y型DV継手(排水用硬質塩化ビニル管継手(JIS K 6739)、以下、「45Y」と記す)126を介して接続するとともに、45Y126の分岐部に45°エルボ(以下、「45L」と記す)127を接続し、開口が鉛直上方を向いた45L127に通気管路300の両端を接続することによって形成されている。
すなわち、通気管路200の場合、集合継手130が胴太であるケースが多く、通気管路200が接続される横枝管接続部131がスラブ直上に来る事が多いため、図17および図18に示すように、通気管路200がパイプスペース400内を通るように、エルボなどの継手を多数用いて取り回しを行わなければならず、施工の手間が多い。また、接続部が多いため、通気管路200側へ排水が流入したときに、漏水の危険性が高くなる。しかも、図19に示すように、近年パイプスペース400が小さくなっており、従来の方法ではパイプスペース400に収まらないケースが出てきている。
枝管部の接続構造は、特に限定されないが、受口形状、フランジ形状が好ましい。
したがって、通気管路によるバイパス通気をより安定した状態に維持することができる。
図1は、本発明にかかるバイパス通気用管継手の第1の実施の形態をあらわしている。
本管部2aは、立管路4の一部を構成するように配置され、上下に接続される直管6とほぼ同じ内径をしている。
傾斜部31は、その管軸30aが、本管部2aの管軸20に対して5°以上45°未満の傾斜角θに形成されている。
なお、図1では表れていないが、本管部2aの上下端部および枝管部3aの上端部は受口構造となっている。また、図1中、30bは立上部32の管軸である。
そして、枝管部3aが傾斜部31と立上部32とを有し、傾斜部31が本管部2aの管軸20に対して5°以上45°未満の傾斜角θで形成され、立上部32が傾斜部31の上端から本管部2aの管軸20に平行に立ち上がり、本管部の管軸に直交する方向の最大幅を小さくしているので、小さいパイプスペースであっても、エルボなどの他の継手を用いて取り回しを行わずに、通気管部の端部を直接接続して、通気管路5を配管することができる。しかも、通気管部5の接続作業が簡素化できるとともに、接続箇所が少なくて済むため、接続不良による漏水事故等の確率を低く抑えることができる。
図2に示すように、この管継手1bは、本管部2bと枝管部3bとを備えている。
直管部22の開口端は、図では表れていないが、受口構造になっている。
また、傾斜部31は、管軸30aが、本管部2bの管軸20に対して5°以上45°未満の傾斜角θを備えている。
さらに、本管部2bの内壁面には、閉塞防止手段として傾斜部31の開口直上に三角屋根型の突起7aがヒサシ状に設けられている。
そして、この管継手1bは、枝管部3bが傾斜部31と立上部32とを有している。
傾斜部31は、その管軸30aが本管部2bの管軸20に対して5°以上45°未満の傾斜角θとなるように形成されている。
立上部32は、傾斜部31の上端から本管部2bの管軸20に平行に立ち上がり、本管部2bの管軸20に直交する方向の最大幅を小さくしているので、小さいパイプスペースであっても、エルボなどの他の継手を用いて取り回しを行わずに、通気管部の端部を直接接続して、通気管路を配管することができる。したがって、通気管部の接続作業が簡素化できるとともに、接続箇所が少なくて済むため、接続不良による漏水事故等の確率を低く抑えることができる。
すなわち、排水は、表面張力や集合継手(特殊継手とも称す)の内面に設けられた旋回羽根等によって付与される旋回力で管壁に沿いながら立管路内を流下するため、本管部が全体に同じ内径である場合、排水が多量に流下すると、枝管部3bの本管部2b側の開口を塞ぐ恐れがあるが、上記のように胴太部23を設けることによって、胴太部23で排水の水膜が薄く、もしくは分断されて枝管部3bの本管部2b側の開口の閉塞を防止することができる。また、枝管部3bの本管部2b側の開口縁への排水の衝突量も少なくなり、排水音を少なくするとともに、汚物等の固形物が枝管部3bの本管部2b側の開口縁への引っかかりによる詰りを防止することができる。
しかも、突起7aと本管部2bの内壁面との最小距離が、本管部2bの出入口側直管部の内径とほぼ同じになっているので、突起7a部分で排水とともに排水主管路△内を流下する汚物等の固形物が管継手1b内で詰ったりすることがない。
図6に示すように、この管継手1cは、突起7bが本体部2bの管軸20に対して一方に傾斜する突条になっている以外は、上記管継手1bと同様になっている。
図7に示すように、この管継手1dは、突起7cが三角錘状をしている以外は、上記管継手1bと同様になっている。
図8に示すように、この管継手1eは、突起7dの三角屋根形状の稜線が本管部2bの直管部の内壁面に沿う管軸に平行な線に一致するように設けられている以外は、上記管継手1bと同様になっている。
図9に示すように、この管継手1fは、突起が設けられていない以外は、上記管継手1bと同様になっている。
図10に示すように、この管継手1gは、枝管部3cの傾斜部34に設けられた開口が立上部35の基端部まで設けられている以外は、上記管継手1fと同様になっている。
図11および図12に示すように、この管継手1hは、本管部2cの枝管部の開口近傍のみが、膨らんでいる以外は、上記管継手1aと同様になっている。
図13に示すように、本管部2aが呼び径100mmのVP管相当、枝管部3aが呼び径65mmのVP管相当で、本管部2aの管軸20に対する傾斜部31の管軸30aの傾斜角θが30°である管継手1aを塩化ビニル樹脂を用いて射出成形した。
得られた管継手1aの各部の寸法は、図13に示すとおりであった。
(比較例)
図14に示すように、45Yと45Lとを接続したところ、各部の寸法は図14に示すとおりになった。
上記実施例および比較例から実施例の管継手1aは、比較例に比べ水平方向の最大幅が約50mm(約25%)小さくなることがわかる。
上記の実施の形態では、閉塞防止手段として枝管部の開口上方にヒサシ状の突起を設けるようにしていたが、開口形成部より上方の管壁に螺旋溝等を設け、管壁に沿って流れる排水を開口部分に至らないようにガイドするような構造としても構わない。
2a,2b,2c 本管部
20 本管部の管軸
23 胴太部
3a,3b,3c 枝管部
31 傾斜部
32 立上部
30a 傾斜部の管軸
30b 立上部の管軸
θ 傾斜角
7a,7b,7c,7d 突起(閉塞防止手段)
Claims (5)
- 上下に排水立管を接続する立管接続部を有する本管部と、
この本管部の側面で一端が開口し、他端に通気管接続部を有する枝管部と、を備えるバイパス通気用管継手であって、
前記枝管部は、前記本管部への開口を有し、本管部の管軸に対し、5°以上45°未満の傾斜角で斜め上方に向かう傾斜部と、前記本管部の管軸と平行な管軸を有し、前記傾斜部に連接されている立上部とを備えることを特徴とするバイパス通気用管継手。 - 本管部内を流下する排水による水膜が、枝管部の本管部側開口を閉塞することを防止する閉塞防止手段が本管部内に設けられている請求項1に記載のバイパス通気用管継手。
- 閉塞防止手段が、本管部内壁の枝管部の本管部側開口の上部に設けられたヒサシ状突起である請求項2に記載のバイパス通気用管継手。
- 本管部の少なくとも枝管部開口付近の内壁面が枝管部開口上流側から枝管部開口に向かって徐々に本管部の管軸から遠ざかり、枝管部開口を過ぎると枝管部開口から下流側に向かって徐々に本管部の管軸に近づく形状に形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のバイパス通気用管継手。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の管継手の本管部に排水管が接続されるとともに、枝管部に通気管が接続されていることを特徴とする排水システム。
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