JP5132288B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フルカラーモードとブラック単色モードとを切り替えて実行可能な画像形成装置、詳しくはフルカラーモードでの転写性能を損なうことなくブラック単色モードでの転写性能を高める制御に関する。
転写ベルト(中間転写体又は記録材搬送体)の回転経路に沿って現像色の異なる複数の像担持体を配列してフルカラー画像を形成するタンデム型画像形成装置が実用化されている。
第1モード(例えばフルカラーモード)と第2モード(例えばブラック単色モード)とを切り替えて実行可能であって、第2モードでは、使用しない現像色の像担持体を転写ベルトから離間させる画像形成装置が実用化されている。
特許文献1には、中間転写ベルトに沿って、上流側から現像色がそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部を配列した画像形成装置が示される。ここでは、ブラック単色モードが設定されると、使用しないイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部が斜め上方へ移動して、それぞれの感光ドラムが中間転写ベルトから離間する。
特許文献2には、中間転写ベルトの回転方向の下流側にブラック画像形成部を配置し、その上流側にシアン、マゼンタ、イエローの画像形成部を配置した画像形成装置が示される。ここでは、ブラック画像形成部とシアン画像形成部との間に支持ローラを配置して、中間転写ベルトの感光ドラム側とは反対側の面を支持している。そして、支持ローラを中心にして支持ローラよりも上流側の中間転写ベルトを下方へ回動させることにより、イエロー、マゼンタ、シアンの感光ドラムを中間転写ベルトから離間させている。
特許文献3には、画像形成部間の中間転写ベルトの内側面にそれぞれ張架ローラを配置して、張架ローラが感光ドラムに中間転写ベルトを巻き付けるように支持する画像形成装置が示される。ここでは、張架ローラを昇降させて、中間転写ベルトと感光ドラムとの接離が制御される。
特許文献4には、記録材搬送ベルトに沿って、上流側から現像色がそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの感光ドラムを配列した画像形成装置が示される。ここでは、ブラックの感光ドラムを中心にして、記録材搬送ベルトユニット全体を回動させることにより、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの感光ドラムを記録材搬送ベルトから離間させている。
特許文献5には、感光ドラムの下流側に配置されて接地電位に接続された張架ローラを中間転写ベルトが通過する際に、中間転写ベルトの帯電状態が変化してトナー像が乱れることが示される。
特開2003−043770号公報 特開2001−242680号公報 特開2001−209234号公報 特開2000−181184号公報 特開2004−118114号公報
単位時間当たりの画像形成枚数を増すために中間転写ベルトを高速化すると、一次転写部の手前で帯電した中間転写ベルトが一次転写部に突入して転写効率が低下する現象が顕著になることが確認された(図6参照)。
そこで、中間転写ベルトの回転方向の下流側へ一次転写ローラを移動して、一次転写部の手前で中間転写ベルトを帯電しにくくすることが検討された(図11参照)。
しかし、一次転写ローラを下流側へ移動すると、フルカラーモードの場合、上流側の一次転写部で転写されて中間転写ベルトに担持されたトナー像が下流側の感光ドラムに回収される割合が増加することが確認された。
本発明は、フルカラーモードにおける転写性能を損なうことなく、ブラック単色モードにおける転写性能を一段と高め得る画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する第1及び第2像担持体(1C、1K)と、前記第1及び第2像担持体に接触して、トナー像を担持搬送する転写ベルト(9)と、前記第1像担持体から前記転写ベルトへトナー像を転写する第1転写部材(5C)と、前記第2像担持体から前記転写ベルトへトナー像を転写する第2転写部材(5K)と、前記第2像担持体と前記転写ベルトとが接触している状態で、前記第1像担持体(1C)と前記転写ベルト(9)とを離間させる離間手段(30)と、前記離間手段(30)による離間時に、前記第1転写部材(5C)と前記第2転写部材(5K)との間で前記転写ベルト(9)を張架する張架部材(15)とを有するものである。そして、前記離間手段(30)による離間時に前記張架部材(15)が前記転写ベルト(9)を張架している張架位置が、前記第1像担持体と前記転写ベルトとが接触している時の前記転写ベルト(9)の位置よりも前記第1及び第2像担持体(1C、1K)側になるように、前記張架部材(15)を移動させる移動手段(33)を有する。
なお、括弧を付して示した参照記号は、図面を参照して理解を助ける目的の例示に過ぎず、発明の構成を参照符号の部材等に限定する趣旨のものではない。
本発明の画像形成装置では、第1像担持体(1C)が転写ベルト(9)から離間しているとき、第2転写部(TK)の上流側における第2像担持体(1K)に対する転写ベルト(9)の巻き付き角度を当接しているときよりも大きくして転写効率を高める。転写ベルト(9)に第1像担持体(1C)から転写されたトナー像が無いため、このトナー像が第2像担持体(1K)に回収される心配が無いからである。
しかし、第1像担持体(TC)を転写ベルト(9)に当接させたときは、第2転写部(TK)の上流側における第2像担持体(1C)に対する転写ベルト(9)の巻き付き角度を小さくして、このトナー像が第2像担持体(1C)に回収される割合を低く抑える。
これにより、例えばフルカラーモードにおける総合的な転写性能を損なうことなく、ブラック単色モードにおける転写性能を一段と高め得る。
以下、本発明のいくつかの実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明は、2つのモード間で像担持体に対する転写ベルトの巻き付き角度が変化する限りにおいて、各実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、中間転写ベルトを用いる画像形成装置に限らず、記録材搬送ベルトに担持された記録材へトナー像を転写する画像形成装置でも実施できる。ベルト部材に沿って複数の感光ドラムを配置したタンデム型の画像形成装置のみならず、1個の感光ドラムを配置した1ドラム型の画像形成装置でも実施できる。
本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1〜5に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。説明中、特許請求の範囲で用いた構成に括弧を付して示した参照記号は、理解を助ける目的の例示に過ぎず、発明の構成を参照符号の部材等に限定する趣旨のものではない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図、図2は画像形成部の構成の説明図、図3はブラック単色モードの説明図である。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100は、中間転写ベルト9に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配置したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト9に静電的に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて、イエロートナー像に重ね合わせて中間転写ベルト9に静電的に一次転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、イエロー、マゼンタトナー像に重ね合わせて中間転写ベルト9に静電的に一次転写される。
中間転写ベルト9に担持された4色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。記録材Pは、給紙カセット20a(20b)から給紙ローラ21a(21b)によって引き出され、分離装置22a(22b)によって1枚づつに分離されてレジストローラ23へ送り出される。
レジストローラ23は、中間転写ベルト9のトナー像に先頭を一致させて、記録材Pを二次転写部T2へ給送する。
4色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置25へ受け渡されて加熱加圧を受けることにより、表面にフルカラー画像を定着される。
ベルトクリーニング装置19は、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト9に残った転写残トナーを除去する。
<第2像担持体>
画像形成部PY、PM、PC、PKは、付設された現像装置4Y、4M、4C、4Kで用いるトナーがイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は同様に構成される。従って、以下では、ブラックの画像形成部PKについて説明し、画像形成部PY、PM、PC、については、説明する構成の記号末尾のKをY、M、Cに読み替えて説明されるものとする。
図2に示すように、画像形成部PKは、感光ドラム1Kの周囲に、帯電装置2K、露光装置3K、現像装置4K、一次転写ローラ5K、クリーニング装置6Kを配置する。
感光ドラム1Kは、外径30mmのアルミニウム製シリンダの円筒面に、感光層としてOPC(有機光半導体)を塗布して構成され、矢印R1方向に回転する。
感光ドラム1Kに、抵抗値が10〜1014Ωcmの有機感光体層やアモルファスシリコン感光体層を用いると、電荷注入帯電を実現でき、オゾン発生の防止、および消費電力低減、帯電性向上に効果がある。第1実施形態では、負帯電性の有機感光体で、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体上に、次の第1層〜第5層を下から順に設けた。
第1層は、厚さ20μmの導電層からなる下引き層であって、アルミニウム基体の欠陥等を均している。
第2層は、厚さ1μmの中抵抗層からなる正電荷注入防止層であって、基体から注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する。第2層は、アラミン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって10×10Ωcm程度に抵抗調整してある。
第3層は、ジアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの電荷発生層であって、露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
第4層は、ポリカーボネート樹脂にヒドラゾンを分散して形成されたP型半導体の電荷輸送層である。感光ドラム1K表面の負電荷は、第4層を移動できず、電荷発生層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送できる。
第5層は、絶縁性樹脂のバインダーにSnO超微粒子を分散した材料を塗工形成した電荷注入層である。具体的には、絶縁性樹脂に光透過性の絶縁フィラーであるアンチモンをドーピングして低抵抗化(導電化)し、この樹脂に対して粒径0.03μmのSnO粒子を70重量パーセント分散した材料を塗工した層である。調合した塗工液をディッピング法、スプレー塗工法、ロール塗工法、ビーム塗工法等の適当な塗工法で厚さ約3μmに塗工して、電荷注入層を形成した。
帯電装置2Kは、電源D3から負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加された帯電ローラを感光ドラム1Kに当接回転させて、感光ドラム1Kの表面を一様な負極性の電位に帯電させる。
露光装置3Kは、ブラックの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1Kの表面に静電像を書き込む。
現像装置4Kは、トナーに磁性キャリアを混合したニ成分現像剤を攪拌してトナーを負極性に帯電させる。帯電したトナーは、固定磁極4jの周囲で感光ドラム1Kとカウンタ方向に回転する現像スリーブ4sに穂立ち状態で担持されて、感光ドラム1Kを摺擦する。トナー補給容器7Kは、現像装置4Kにトナーを補給する。
電源D4は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を現像スリーブ4sに印加して、現像スリーブ4sよりも相対的に正極性となった感光ドラム1Kの静電像へトナーを付着させて、静電像を反転現像する。
<転写部材>
一次転写ローラ5Kは、感光ドラム1Kとの間に中間転写ベルト9を挟持して、感光ドラム1Kと中間転写ベルト9との間に一次転写部TKを形成する。
一次転写ローラ5Kは、直径8mmの導電性金属の円柱軸の周囲に、抵抗値5.0×10[Ω/cm]、厚さ1.0mmの導電性発泡体を配置している。
一次転写ローラ5Kは、重量が300gであり、両端部のバネ(総圧5kPa)によって鉛直方向上方に加圧されて、中間転写ベルト9を感光ドラム1Kの表面に押圧している。
一次転写ローラ5Kの位置は、感光ドラム1Kの中心軸鉛直方向よりも中間転写ベルト9の回転方向の下流側へ1.5mmシフトさせてある。
電源D1は、正極性の直流電圧を一次転写ローラ5Kに印加して、負極性に帯電して感光ドラム1Kに担持されたトナー像を、一次転写部TKを通過する中間転写ベルト9へ一次転写させる。
クリーニング装置6Kは、クリーニングブレードを感光ドラム1Kに摺擦して、一次転写部TKを通過して感光ドラム1Kの表面に残留した転写残トナーを除去する。
<転写ベルト>
中間転写ベルト9は、駆動ローラ13、テンションローラ12、対向ローラ10、一次転写ローラ5Y、5M、5C、5Kに掛け渡して支持され、駆動ローラ13に駆動されて矢印R2方向に回転する。駆動ローラ13は、1×10〜1×10Ωに抵抗調整した導電ゴム層を金属芯金上に形成しており、芯金は接地されている。
中間転写ベルト9は、厚さ85μmのポリイミド樹脂フィルムを基材とし、カーボンブラックを分散させて、表面抵抗率で1×1012Ω/□、体積抵抗率で1×10Ω・cmとなるように抵抗調整した。中間転写ベルト9の回転速度(プロセススピード)は200mm/sec、感光ドラム1Kの回転速度(プロセススピード)は200mm/secとした。
<二次転写手段>
二次転写ローラ11は、中間転写ベルト9を介して対向ローラ10に圧接して、中間転写ベルト9と二次転写ローラ11との間に二次転写部T2を形成する。
二次転写部T2は、中間転写ベルト9のトナー像に重ね合わせて記録材Pを挟持搬送し、記録材Pが二次転写部T2を通過する過程で、中間転写ベルト9から記録材Pへトナー像を二次転写させる。
電源D2は、正極性の直流電圧を二次転写ローラ11に印加して、中間転写ベルト9に担持されて負極性に帯電したトナー像を記録材Pへ二次転写させる。
<第1モード、第2モード>
図1に示すように、画像形成装置100は、接離機構30が中間転写ベルト9を感光ドラム1Y、1M、1Cに接触させた状態でフルカラーモードの画像形成を行う。
図3に示すように、画像形成装置100は、接離機構30が中間転写ベルト9を感光ドラム1Y、1M、1Cから離間させた状態でブラック単色モードの画像形成を行う。
ブラック単色モードでは、接離機構30が、使用しない現像色の感光ドラム1Y、1M、1Cから中間転写ベルト9を離間させている。これは、画像形成を行わない感光ドラム1Y、1M、1Cが駆動すると、クリーニング装置(6Y、6M、6C:図1)と感光ドラム1Y、1M、1Cの寿命を縮めてしまうからである。
すなわち、タンデム型中間転写方式の画像形成装置では、複数の感光ドラムがそれぞれの一次転写部で中間転写ベルトと位置で接触しているので、摩擦や接触圧によって接触位置で両者が次第に磨耗したり表面特性が劣化したりする。摩擦や接触圧による磨耗や表面特性の変質の代表的な要因として、感光ドラムと中間転写体と搬送速度差の発生に伴う摩擦力が挙げられる。
また、トナー像の転写効率を高める目的で感光ドラムと中間転写ベルトに数%の搬送速度差を意図的に設定している場合があるが、この場合、感光ドラムの削れ量が著しく増加する。
また、感光ドラムと中間転写ベルトに搬送速度差を設定していなくても、画像形成中、実際には搬送速度差が生じており、感光ドラムの表層磨耗に直接寄与している。
また、感光ドラムと中間転写ベルトの周速が異なる場合、感光ドラムの表層の削れ量が著しく増えて感光ドラム寿命が短命となる。
磨耗、表面特性の劣化、削れ量の増加は、感光ドラムに形成したトナー像を中間転写ベルトへ一次転写する場合には不可避であるが、中間転写ベルトへ一次転写するトナー像を形成しない感光ドラムでは不可避ではない。
例えば、ブラック単色モードにおける現像色がシアン、マゼンタ、イエローの感光ドラムは、中間転写ベルトから離間しても画像形成には影響が無い。
例えば、淡色シアントナー、淡色マゼンタトナーを使用しないカラーモードでは、現像色が淡色シアン、淡色マゼンタの感光ドラムは、中間転写ベルトから離間しても画像形成には影響が無い。
例えば、白色トナー、透明トナーを使用しない画像形成モードでは、現像色が白色、透明の感光ドラムは、中間転写ベルトから離間しても画像形成には影響が無い。
そして、トナーは、感光ドラムと中間転写ベルトとの間の緩衝材、潤滑剤として機能しているので、トナー像を形成しない感光ドラムは、トナー像を形成している感光ドラムに比較して磨耗、損傷、表面性の劣化速度が高くなる。
そこで、第1実施形態では、接離機構(30)が、第1像担持体(1Y、1M、1C)を転写ベルト(9)に対して接離させる。
第1モードは、接離機構(30)が第1像担持体(1Y、1M、1C)を転写ベルト(9)に接触させた状態で、第1トナー像と第2トナー像とを用いた画像形成を行う。
第2モードは、接離機構(30)が第1像担持体(1Y、1M、1C)を転写ベルト(9)から離間させた状態で、第2トナー像を用いた画像形成を行う。
<張架部材>
図2に示すように、接離機構30は、駆動モータM6に駆動されたカム31の回転によって、一次転写ローラ5Kの回転軸を中心にして破線位置から実線位置まで上下に回動される。
接離機構30は、中間転写ベルト9を幅方向に挟んで一対配置され、テンションローラ12、ベルトクリーニング装置19、一次転写ローラ5Y、5M、5Cを一体に昇降させる。
接離機構30は、中間転写ベルト9を張架ローラ15で折り曲げて、張架ローラ15よりも上流側の中間転写ベルト9を下降させることにより、感光ドラム1Y、1M、1Cから離間させる。
感光ドラム1Cと感光ドラム1Kとの間の中間転写ベルト9の内側面には、抵抗が1.0×10Ωのアルミ製の張架ローラ15が配置されて接地電位(図示略)に接続されている。
張架ローラ15は、ブラック単色モードで画像形成を行わない感光ドラム1Y、1M、1Cを中間転写ベルト9に対して非接触とする過程で中間転写ベルト9に接触する。
張架ローラ15は、1.0×1010Ω以上の抵抗を持つと、中間転写ベルト9に担持されたトナー像が乱れる場合がある。高速連続の画像形成を行った場合に、張架ローラ15がチャージアップして、中間転写ベルト9との間で放電を発生するからである。このため、張架ローラ15は、1.0×10Ω以下の電気抵抗を有することが好ましい。
張架ローラ15は、接離機構30に重ねて配置されて、画像形成装置(100:図1)の本体フレームに固定された支点32を中心にして回転するレバー33の一端に回転可能に支持される。
レバー33の他端は、接離機構30に固定されたピン34を回転可能に保持している。このため、接離機構30が回動してピン34が上昇/下降すると、支点32を中心にしてレバー33が回転して張架ローラ15を下降/上昇させる。
従って、張架ローラ15は、接離機構30の回動に連動して昇降し、フルカラーモードでは中間転写ベルト9の内側面から離間する。
一方、張架ローラ15は、ブラック単色モードでは、フルカラーモード時よりも高い位置まで中間転写ベルト9を押し上げて、中間転写ベルト9の一次転写部TKよりも上流側を感光ドラム1Kに深く巻き付ける。
ブラック単色モードでは、第2像担持体上に形成されたトナー像のみが転写ベルト(9)へ転写される。このとき、離間手段(30)は、第2転写部(TK)が形成されている状態で、第1像担持体(1C)と転写ベルト(9)とは離間させている。張架部材(15)は、離間手段(30)と、離間手段(30)による離間時に、第1転写部(TC)と第2転写部(TK)との間で転写ベルト(9)を第2像担持体側へ向けて持ち上げる。移動手段(33)は張架部材(15)を移動させる。離間手段(30)による離間時に張架部材(15)が転写ベルト(9)と接触する張架位置は、第1像担持体(1C)と転写ベルト(9)とが離間しているときの転写ベルト(9)よりも第2像担持体(1C)側になっている。
張架部材(15)は、導電性材料で形成されて接地電位に接続されており、第1像担持体(1Y、1M、1C)と第2像担持体(1K)との間で転写ベルト(9)の内側面に接触する。
調整部材(15)は、第2像担持体(1K)に対する転写ベルト(9)の巻き付き角度を所定値に設定可能である。
制御手段(110)は、第1像担持体(1Y、1M、1C)を転写ベルト(9)に対して接離させる接離機構(30)に連動して調整部材を制御する。
<接離機構の制御>
図4は画像形成装置の駆動系の説明図、図5はモード切り替え制御のフローチャートである。
図4に示すように、画像形成装置100は、感光ドラム1Y、1M、1C、1K、駆動ローラ13、カム31が制御部110によって制御される個別の駆動モータM1、M2、M3、M4、M5、M6によって駆動される。
駆動モータM1、M2、M3、M4、M5は、DCブラシレスモータを用いて、感光ドラム1Y、1M、1C、1K、中間転写ベルト9の周速度が上述のプロセススピードを保つように、個別に速度制御されている。
駆動モータM6は、ギアモータを用いて、フルカラーモード/ブラック単色モードに応じて反転/停止制御される。
図4を参照して図5に示すように、ジョブが入力されると、制御部110は、駆動モータM1、M2、M3、M4、M5を起動する(S11)。
制御部110は、フルカラーモードの場合(S12のNO)、前回転制御を行って画像形成条件、転写条件を設定して(S13)、ジョブが終わるまで(S15のNO)、画像形成(S14)を繰り返す。
制御部110は、ジョブが終了すると(S15のYES)、ブラック単色モードではないので(S16のNO)、駆動モータM1、M2、M3、M4、M5を停止させる(S17)。
制御部110は、ブラック単色モードの場合(S12のYES)、駆動モータM6を起動してカム31を回転させて感光ドラム1Y、1M、1Cから中間転写ベルト9を離間させる(S21)。これにより、張架ローラ(15:図2)が中間転写ベルト9を押し上げて、感光ドラム1Kの上流側の中間転写ベルト9の巻き付き角度が増える(S22)。
制御部110は、駆動モータM1、M2、M3を停止して、画像形成に使用しない感光ドラム1Y、1M、1Cを停止させる(S23)。
制御部110は、ジョブが終了すると(S15のYES)、ブラック単色モードなので(S16のYES)、駆動モータM6を反転方向に起動して中間転写ベルト9を感光ドラム1Y、1M、1Cに接触させる(S24)。これにより、張架ローラ(15:図2)が中間転写ベルト9から離間する位置まで下降して、感光ドラム1Kの上流側の中間転写ベルト9の巻き付き角度を減らす(S25)。
制御部110は、駆動モータM1、M2、M3、M4、M5を停止し、フルカラーモードの状態で次のジョブを待機する(S17)。
制御手段(110)は、第2モードでは、第2転写部(TK)よりも上流側の巻き付き角度(θ1)を、第1モードよりも大きく設定する。
制御手段(110)は、第1モードでは、調整部材(15)を転写ベルト(9)の内側面から離間させる。
<転写ベルトの巻き付き角度>
図6はフルカラーモードの感光ドラムに対する中間転写ベルトの巻き付き状態の説明図、図7はブラック単色モードの感光ドラムに対する中間転写ベルトの巻き付き状態の説明図である。
図1に示すように、フルカラーモードでは、張架ローラ15が中間転写ベルト9から離間しているので、感光ドラム1Cと感光ドラム1Kとの間に中間転写ベルト9は水平に張架されている。
図6に示すように、フルカラーモードで、ブラックの線幅300μmの縦ライン(副走査方向)画像を画像形成した。この時、感光ドラム1Kに現像された線幅300μmの縦ライン画像は、一次転写部TKで一次転写されると、中間転写ベルト9上で320μmまで線太りを起こしていた。中間転写ベルト9上の縦ライン画像を光学顕微鏡にて観察したところ、縦ライン画像の周りにトナーの飛び散りが確認されたので、線太りは、一次転写に伴うトナーの飛び散りによると考えられる。
図7に示すように、ブラック単色モードでは、張架ローラ15が中間転写ベルト9の内側面を押し上げて、感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き角度をフルカラーモードよりも増す。
ここで、一次転写ローラ5Kと張架ローラ15との距離をLとし、感光ドラム1Kの直径をrとし、張架ローラ15がブラック単色モードで押し上げた中間転写ベルト9の押し上げ高さをt’とする。
このとき、フルカラーモードに比較してブラック単色モードで追加された感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き角度θ1は次式となる。
θ1=arctan( t’ / L)
そして、追加された巻き付き角度θ1が形成する感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き長さlは次式となる。
l=rθ1/2
すなわち、ブラック単色モードでは、張架ローラ15が中間転写ベルト9を高さt’押し上げて、感光ドラム1Kに対して中間転写ベルト9を、一次転写部TKの上流側に長さlだけ余分に巻き付かせる。
しかし、一次転写ローラ5Kは、上述したように、感光ドラム1Kの中心線よりも1.5mm下流側に配置されて移動しないので、一次転写電流が流れる一次転写部TKの位置は変化しない。このため、ブラック単色モードでは、フルカラーモードよりも、巻き付き長さlだけ、一次転写ローラ5Kが下流へシフトした状態となっている。
そして、中間転写ベルト9の押し上げ高さt’(巻き付き長さl)を異ならせて、感光ドラム1Kに担持させたライン画像を一次転写させ、中間転写ベルト9上で線幅を測定する実験を行った。感光ドラム1Kに形成したライン画像の線幅は300μmとし、中間転写ベルト9上のライン画像を光学顕微鏡で観察して周辺に飛散った飛び散りトナーの程度を評価した。実験結果及び評価結果を表1に示す。
Figure 0005132288
なお、表1、表2中、飛び散りトナーの程度を表す評価基準は、次のように定義した。
××は明らかに目視でライン周辺にトナー飛び散りが認識できて画像劣化が著しいと分かるレベルである。
×は目視でライン周辺の飛び散りトナーが認識できるレベルである。
△は目視で辛うじてトナー飛び散りが認識でき、光学顕微鏡での観察ではっきりトナー飛び散りが認識できるレベルである。
○は目視では全く飛び散りトナーが認識できず、光学顕微鏡観察でようやく認識できるレベルである。
表1に示すように、一次転写部TK上流の巻き付き長さlが増えるに従って、中間転写ベルト9に一次転写されたトナー像の線幅が感光ドラム1Kに現像された線幅に近づいた。そして、巻き付き長さl>1.123mmのとき、実用上十分な飛び散り防止効果が得られた。
すなわち、第1像担持体(1C)と転写ベルト(9)とが離間しているときの第2像担持体(1K)に対する転写ベルト(9)の巻き付き長さlには最適範囲がある。転写ベルト(9)の移動方向にて、転写ベルト(9)と第2像担持体(1K)とが接触する領域の最上流位置から、転写部材(5K)に転写ベルト(9)が狭時される位置までの転写ベルト(9)の長さをlとすると、l>1.123mmである。
<飛び散りの考察>
図8はブラック単色モードにおける一次転写部の拡大図である。
図7に示すように、ブラック単色モードでは、中間転写ベルト9が角度θ1分、フルカラーモードよりも感光ドラム1Kに対して巻き付く。
図8に示すように、一次転写ローラ5Kに電圧VRが印加されているとし、中間転写ベルト9上の点Aから感光ドラム1K表面までの最短距離をd1とし、点Aから一次転写ローラ5K表面までの最短距離をd2とする。
また、中間転写ベルト9−感光ドラム1K間の静電容量をC1、電位差をV1と定義し、中間転写ベルト9−一次転写ローラ5K間の静電容量をC2、電位差をV2と定義する。このとき、静電容量C1、C2及び点Aに誘起される電位VITBは、真空中の誘電率をε0として、次式となる。
C1∝ε0/d1
C2∝ε0/d2
VITB=VR−V2
これにより、距離d2を大きくすると静電容量C2が小さくなり、中間転写ベルト9と一次転写ローラ5Kとの電位差V2が大きくなって、中間転写ベルト9の電位VITBが小さくなることが判る。そして、点Aが一次転写部TKへ達する直前における感光ドラム1Kと中間転写ベルト9との電位差V1が小さくなることが判る。
これにより、一次転写部TKの手前で感光ドラム1Kのトナーが中間転写ベルト9へトナーが飛翔してボケ画像が転写される現象が抑制される。
これに対して、距離d2を小さくすると静電容量C2が大きくなり、中間転写ベルト9と一次転写ローラ5Kとの電位差V2が小さくなって、中間転写ベルト9の電位VITBが大きくなることが判る。そして、点Aが一次転写部TKへ達する直前における感光ドラム1Kと中間転写ベルト9との電位差V1が大きくなることが判る。
これにより、一次転写部TKの手前で感光ドラム1Kのトナーが中間転写ベルト9へトナーが飛翔してボケ画像が転写される現象が顕著になる。
<比較例1>
図9は張架ローラが無い場合の一次転写部の拡大図、図10は張架ローラが無い場合の一次転写部へ突入する中間転写ベルトの帯電状態の説明図である。
図9に示すように、張架ローラ(15:図7)が無くて、点Aが一次転写ローラ5K上にある場合、点Aの電位VITBは次式となる。
VITB=VR
これにより、点Aが一次転写部TKへ達する直前における感光ドラム1Kと中間転写ベルト9との電位差V1が図6の場合よりも大きくなることが判る。
これにより、一次転写部TKの手前で感光ドラム1Kのトナーが中間転写ベルト9へトナーが飛翔してボケ画像が転写される現象がさらに顕著になる。
図10に示すように、一次転写部TKの上流側へ転写電界が広がって、感光ドラム1Kへの付着力が小さいトナーが転写電界に引き寄せられることにより、中間転写ベルト9へトナー飛翔を発生する。特に、一次転写部TK上流側でのトナー飛翔に起因する画像劣化は、文字画像のような細線では顕著である。
そして、ブラック単色モードで画像形成される画像は、小さくて高密度な文字画像の割合が高いため、ブラック単色モードでは、トナー飛翔に起因する画像劣化が頻繁に発見されてしまう。
また、イエロー、マゼンタ、シアンのトナーに比較してブラックトナーは、白色の記録材に対するコントラストが大きいため、トナー飛翔に起因する画像劣化が目立ってしまう。
従って、ブラック単色モードに特化して、感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き長さを増して、一次転写部TK上流側でのトナー飛翔に起因する画像劣化を抑制することは、画像不良の発生回数を大きく減らす。モノクロ二階調の文字画像、線画像のみならず、点画や線画が組み合わさった文字・ハーフトーン画像にも同様な効果が得られる。
比較例1を含めて、一次転写ローラ5Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き角度θ2を変化させて、中間転写ベルト9に一次転写されたライン画像の飛び散りを評価した。巻き付き角度θ2は、張架ローラ15を−方向(下方向)へ移動させて変化させ、ライン画像の形成と評価は表1の実験と同様に行った。実験結果及び評価結果を表2に示す。
Figure 0005132288
表2に示すように、一次転写部TKの上流側で中間転写ベルト9を押し下げて一次転写ローラ5Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き角度θ2を増すと、線幅が太って飛び散りは顕著になった。特に巻き付き角度θ2が5.71度以上では、明らかに目視でライン周辺にトナー飛び散りが認識できて画像劣化が著しい。
図1に示すように、一方、フルカラーモードでは、張架ローラ15を中間転写ベルト9の内側面から確実に離間させて、中間転写ベルト9に接触させない。
張架ローラ15が中間転写ベルト9の内側面に常に接した状態だと、フルカラーモード時に張架ローラ15上で急激な中間転写ベルト9内の電界変化が起こり、線画の線太りやトナー像の飛び散り(ブラー)が発生する。特許文献4に示されるように、特に、二色以上のトナー像が重ね合わさって中間転写ベルト9に担持されている場合、線画の線幅太りやトナーの飛び散りがより顕著になる。
接地電位に接続された張架ローラ15は、中間転写ベルト9を瞬時に除電して、負極性に帯電して中間転写ベルト9に担持されたトナー像を中間転写ベルト9に飛び散らせるからである。中間転写ベルト9上のトナー像が張架ローラ15を通過する際に、中間転写ベルト9が急激な電位変化を起こすと、トナー像を一体に拘束している電気的なバランスが崩れてトナーが周囲に飛び散るからである。
また、図7に示すように、一次転写部TKの上流側で感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き長さが増えた領域では、中間転写ベルト9に担持されたトナーの一部が感光ドラム1Kに移動する。感光ドラム1Kに担持されたトナーと中間転写ベルト9に担持されたトナーとが混合して移動する距離が増えると、一次転写部T1で中間転写ベルト9から感光ドラム1Kへ移動するトナーも増えてしまう。
その結果、図1に示すように、中間転写ベルト9に担持されたイエロー、マゼンタ、シアンのトナーが感光ドラム1Kに移動してクリーニング装置6Kに回収される割合が高くなってカラー画像の濃度低下や色調変化を発生し易くなる。
従って、フルカラーモードに特化して、中間転写ベルト9から張架ローラ15を離間させることによって、上流側の画像形成部PY、PM、PCで一次転写されたトナー像の画像劣化を防止できる。
<比較例2>
図11は一次転写ローラを下流側へ移動した場合の説明図、図12は一次転写ローラの移動量と感光ドラムへ移動したトナー量との関係の線図である。
第1実施形態では、張架ローラを上昇させてブラック単色モードの感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き長さを増した。しかし、感光ドラム1Kに対して一次転写ローラ5Kを中間転写ベルト9の回転方向の下流側へ移動しても、同様に、感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き長さを増すことはできる(特許文献3参照)。
表1を参照して説明したように、感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9の巻き付き長さlが1.865mmになったとき、トナー飛び散りの評価は○となった。
○は目視では全く飛び散りトナーが認識できず、光学顕微鏡観察でようやく認識できるレベルである。
そこで、ブラック単色モードで、中間転写ベルト9の回転方向の下流側へ一次転写ローラ5Kを1.865mm移動させて、中間転写ベルト9の巻き付き長さを増した比較例2を考察する。
上述したように、一次転写ローラ5Kの中心は、中間転写ベルト9の回転方向の下流側へ感光ドラム1Kの中心よりも1.5mmシフトさせている。このため、比較例2では、感光ドラム1Kに対する中間転写ベルト9巻き付き角度θ1=0のまま、1.865mm+1.5mm=約3.3mmだけ一次転写ローラ5Kが下流側へシフトする。
図1に示すように、比較例2では、上述したライン画像を画像形成部PKで形成して中間転写ベルト9上で画像評価すると、ほぼ同様の評価効果が得られる。
しかし、比較例2では、画像形成部PY、PM、PCにて形成されて一次転写された中間転写ベルト9上のトナー像が画像形成部PKで感光ドラム1Kに再転写される割合が高まってしまう。これにより、カラー画像の濃度低下や色調変化が発生し易くなる。
図11に示すように、再転写とは、一次転写部TKの下流で発生する放電によって中間転写ベルト9に担持されたトナーの帯電極性が反転して、転写電圧によって感光ドラム1Kへ転写される現象を指す。
一次転写ローラ5Kが下流側へシフトすると、一次転写部TKの下流側で放電が発生し易くなって、再転写が増えて、転写効率が低下する。
比較例2を含めて感光ドラム1Kの中心に対する一次転写ローラ5Kのシフト量を異ならせて感光ドラム1Kに再転写されたトナー量を測定した。トナー量は、感光ドラム1Kに再転写されたトナー像を粘着テープに採取して、濃度計により濃度測定を行って評価した。
図12に示すように、シフト量が大きいほど再転写量が増える。
図1に示すように、第1実施形態の画像形成装置100では、トナー像が中間転写ベルト9上に形成された状態で、下流の感光ドラム1M、1C、1Kの一次転写部TM、TC、TKを通過する。すなわち、フルカラーモードにおけるイエロー、マゼンタ、シアンのトナー像は、中間転写ベルト9へ一次転写された後に、下流側の一次転写部TM、TC、TKを1回以上通過してそのたびに再転写を発生する。
このため、再転写が多いと、全ての画像形成部PY、PM、PC、PKを通過して最終的に記録材Pへ二次転写・定着したときの色濃度が十分確保できなくなる。
比較例2の構成では、再転写が第1実施形態の構成に比較して多くなるため、カラー画像の濃度低下や色調変化を発生して画像品質が低下する。再転写で剥ぎ取られてしまう分を考慮して余分にトナーを載せて画像形成を行えば、画像品質の低下はある程度抑制できるが、この場合、トナー消費が著しく増加してしまう。
従って、第1実施形態によれば、ブラック単色モード時の一次転写部上流で発生する、感光ドラムから中間転写ベルトへのトナー飛び散りを抑制して、文字・点画・線画等の高精細画像を得ることができる。同時にフルカラーモード時の再転写を抑制して少ないトナー消費量で高品質のフルカラー画像を形成できる。
<第2実施形態>
図13は第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
図13中、第1実施形態と共通する構成には図1と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図13に示すように、第2実施形態の画像形成装置200は、記録材搬送ベルト9Hに沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型直接転写方式である。
画像形成部PYでは、感光ドラム1Yにイエロートナー像が形成されて記録材搬送ベルト9Hに担持された記録材Pに直接転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム1Mにマゼンタトナー像が形成されて、イエロートナー像に重ね合わせて記録材Pに直接転写される。画像形成部PC、PKでは、感光ドラム1C、1Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて、イエロー、マゼンタトナー像に重ね合わせて記録材Pに直接転写される。
記録材搬送ベルト9Hに担持されて4色のトナー像を重ねて直接転写された記録材Pは、分離帯電器18で除電して記録材搬送ベルト9Hから分離される。
記録材搬送ベルト9Hから分離された記録材Pは、定着装置25へ受け渡されて加熱加圧を受けることにより、表面にフルカラー画像を定着される。
画像形成装置200は、ブラック単色モードでは、接離機構30を転写ローラ5Kを中心にして回動して感光ドラム1Y、1M、1Cから記録材搬送ベルト9Hを離間させる。このとき、接離機構30に連動させて張架ローラ15を上昇させて、フルカラーモード時よりも感光ドラム1Kに対する記録材搬送ベルト9Hの巻き付き角度(θ1:図7参照)を大きくする。
第1実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。 画像形成部の構成の説明図である。 ブラック単色モードの説明図である。 画像形成装置の駆動系の説明図である。 モード切り替え制御のフローチャートである。 フルカラーモードの感光ドラムに対する中間転写ベルトの巻き付き状態の説明図である。 ブラック単色モードの感光ドラムに対する中間転写ベルトの巻き付き状態の説明図である。 ブラック単色モードにおける一次転写部の拡大図である。 張架ローラが無い場合の一次転写部の拡大図である。 張架ローラが無い場合の一次転写部へ突入する中間転写ベルトの帯電状態の説明図である。 一次転写ローラを下流側へ移動した場合の説明図である。 一次転写ローラの移動量と感光ドラムへ移動したトナー量との関係の線図である。 第2実施形態の画像形成装置の構成の説明図である。
符号の説明
1Y、1M、1C、1K 像担持体(感光ドラム)
3Y、3M、3C、3K 露光装置
4Y、4M、4C、4K 現像装置
5Y、5M、5C、5K 転写手段(一次転写ローラ)
6Y、6M、6C、6K クリーニング装置
9、9H 転写ベルト(中間転写ベルト、記録材搬送ベルト)
15 調整部材(張架ローラ)
30 接離機構
31 カム
D1 転写手段(電源)
M6 駆動モータ
P 記録材
PY、PM、PC、PK 画像形成部
TY、TM、TC、TK 転写部(一次転写部)

Claims (4)

  1. トナー像を担持する第1及び第2像担持体と、
    前記第1及び第2像担持体に接触して、トナー像を担持搬送する転写ベルトと、
    前記第1像担持体から前記転写ベルトへトナー像を転写する第1転写部材と、
    前記第2像担持体から前記転写ベルトへトナー像を転写する第2転写部材と、
    前記第2像担持体と前記転写ベルトとが接触している状態で、前記第1像担持体と前記転写ベルトとを離間させる離間手段と、
    前記離間手段による離間時に、前記第1転写部と前記第2転写部との間で前記転写ベルトを張架する張架部材と、を有する画像形成装置において、
    前記離間手段による離間時に前記張架部材が前記転写ベルトを張架している張架位置が、前記第1像担持体と前記転写ベルトとが接触している時の前記転写ベルトの位置よりも前記第1及び第2像担持体側になるように、前記張架部材を移動させる移動手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記張架部材は、接地電位に接続され、
    前記第1及び第2像担持体が前記転写ベルトに接触しているとき、前記張架部材が前記転写ベルトから離間していることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記第2像担持体は、トナー像を担持して回転する感光ドラムであって、
    記第1像担持体と前記転写ベルトとが離間しているとき、前記転写ベルトの移動方向にて、前記転写ベルトと前記第2像担持体とが接触する領域の最上流位置から、前記第2転写部材に前記転写ベルトが狭時される位置までの前記転写ベルトの長さをlとするとき、
    l>1.123mm
    であることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. トナー像を担持する第1及び第2像担持体と、
    前記第1及び第2像担持体に接触して、記録材を担持搬送する転写ベルトと、
    前記第1像担持体から前記転写ベルトに担持された記録材へトナー像を転写する第1転写部材と、
    前記第2像担持体から前記転写ベルトに担持された記録材へトナー像を転写する第2転写部材と、
    前記第2像担持体と前記転写ベルトとが当接している状態で、前記第1像担持体と前記転写ベルトとを離間させる離間手段と、
    前記離間手段による離間時に、前記第1転写部材と前記第2転写部材との間で前記転写ベルトを張架する張架部材と、を有する画像形成装置において、
    前記離間手段による離間時に前記張架部材が前記転写ベルトを張架している張架位置が、前記第1像担持体と前記転写ベルトとが当接している時の前記転写ベルトの位置よりも前記第1及び第2像担持体側になるように、前記張架部材を移動させる移動手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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