JP5130627B2 - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、保存および接続時に混入する酸素による燃料電池の電圧低下の抑制または燃料電池の耐久性の向上を図った燃料電池発電装置に関するものである。
従来の一般的な固体高分子電解質型燃料電池の構成および動作について図5を参照しながら説明する。図5において1は水素イオン伝導性を有するパーフルオロカーボンスルフォン酸からなる固体高分子電解質であり、電解質1の両面には一対の電極としてアノード21およびカソード22が形成されている。アノード21およびカソード22は、多孔質カーボンに白金などの貴金属を担持した触媒および水素イオン伝導性を有する高分子電解質との混合物からなる電極触媒層と、電極触媒層の上に積層した通気性および電子伝導性を有するガス拡散層を備えている。また、アノード21およびカソード22の周囲にはガスの混合やリークを防止する一対のガスケットが配置され、アノード21に少なくとも水素を含む燃料ガスを供給および排出し、カソード22に少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給および排出するガス流路を有する一対の導電性のセパレータ板31および32で狭持されている。
以上の構成からなる単セルを複数積層締結したものをスタックとし、単セルまたはスタックを総称して燃料電池とする。
アノード21およびカソード22にそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給して負荷を接続すると、アノード21に供給された燃料ガス中に含まれる水素はアノード21と電解質1の界面で電子を放って水素イオンとなる(化1)。
(化1)
→ 2H + 2e
水素イオンは電解質1を通ってカソード22へと移動し、カソード22と電解質1の界面で電子を受け取り、カソード22に供給された酸化剤ガス中に含まれる酸素と反応し、水を生成する(化2)。
(化2)
1/2O + 2H +2e → H
全反応を(化3)に示す。
(化3)
+ 1/2O → H
このとき負荷を流れる電子の流れを直流の電気エネルギーとして利用することができる。また、一連の反応は発熱反応であるため、反応熱および発生するジュール熱を熱エネルギーとして利用することができる。
燃料ガスは、都市ガスなどの原料ガスを改質して供給される。原料ガスは脱硫部7に供給され、付臭剤などに含まれる硫黄化合物が吸着除去(脱硫)される。そして、燃料処理部8で改質され水素を含む燃料ガスとなり、燃料電池のアノード21に供給される。燃料処理部8は、メタンなどを改質する改質器81と、発生する一酸化炭素(CO)を変成するCO変成器82と、さらにCOを除去するCO除去器83を備えている。
原料ガスにメタンを用いた場合、改質器81では、水蒸気を伴って(化4)で示した反
応が起こり、水素とともに約10%のCOが発生する。
(化4)
CH + HO → CO + 3H
その後、発生したCOは(化5)で示すようにCO変成器82で二酸化炭素に酸化され、約5000ppmまで減少する。後流のCO除去器83ではCOだけでなく、燃料ガスの水素まで酸化してしまうので、CO変成器82でできるだけCO濃度を低下させる必要がある。
(化5)
CO + HO → CO + H
さらに残ったCOは(化6)で示すようにCO除去器83で空気中に含まれる酸素と反応して酸化され、その濃度は約10ppm以下まで低下する。
(化6)
CO + 1/2O → CO
全反応式を(化7)に示す。
(化7)
CH + 2HO → CO + 4H
燃料電池の動作温度域においてアノード21に含まれる白金はCOにより被毒しその触媒活性が劣化するため、通常アノード21には、白金−ルテニウムなどの耐CO性を有する触媒が用いられる。
酸化剤ガスは、大気中に含まれる酸素をコンプレッサー、ポンプ、ファン、ブロワなどの酸化剤ガス供給手段9を用い、不純物除去フィルタ10を介して供給される。
アノード21に燃料ガス、カソード22に酸化剤ガスを供給することにより、発電することができるが、負荷を取らない状態、あるいはガスの供給を停止した状態、あるいは大気開放でスタック内部に酸素を共存させた状態が保持されると、アノード21やカソード22、あるいはセパレータ31および32が空気中の酸素により酸化されるために、発電性能が低下することがある。したがって、発電を停止した状態でスタックに悪影響を与える酸素を排除する必要がある。
従来は、例えば、停止時に燃料ガスおよび酸化剤ガスの供給を遮断すると同時に、スタック内に残存する酸素を窒素などの不活性ガスを用いてパージすることにより、酸素を排除していた(特許文献1参照)。
また、停止中においても酸素がスタック内に侵入しないように酸化剤ガス流路および燃料ガス流路に不活性ガスなどを充填していた(特許文献2参照)。
これによって、スタック内のアノード21およびカソード22などの酸化が防止され、発電性能の低下を抑制することができる。
特開平6−251788号公報 特開平7−272738号公報
しかしながら、この種の発電システムに搭載されるスタックは、スタックを製造してから発電システム本体に搭載されるまでに保管される場合があり、発電開始前であっても、
保管期間が長くなると、保管から搭載までの間に侵入する酸素による酸化状態によっては、所定の発電性能が得られないという課題があり、全ての発電システムにおいて十分な信頼性を得るには改善の余地があった。本発明者らが鋭意検討した結果、このような性能低下の原因の一つは、電極触媒上に残存する残留溶媒が酸化するためであることを見出した。
前記した従来の燃料電池発電装置の構成には、発電開始前における性能低下に関する記載はなく、停止時に不活性ガスをパージする方法は、発電開始後の性能低下を抑制するものであり、発電開始前の電極触媒の劣化を防止するものではなかった。
また、スタックを発電システム本体のシステム配管に接続した後、そのシステム配管を介して不活性ガスを供給する構造であるので、スタックを発電システムに搭載する前の保管の状態から、運搬、さらに発電システムに接続するまでの作業の間におけるスタックの性能低下の抑制には適用することができなかった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、特にスタックを発電システムに搭載する前の保管の状態から、発電システムに接続するまでの間におけるスタックの性能低下を十分に抑制するスタックおよび発電システムを備えた燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の燃料電池発電装置は、スタックを発電システム本体搭載前は酸素が混入しないよう気密的に封止し、発電システム本体接続時と同時に封止が解除されるスタック接続部、およびスタックの接続時と同時にスタックの封止を解除するシステム接続部を備えた構成であり、本発明者らが鋭意検討した結果、前記本発明の目的を達成する上で前記構成は極めて有効であることを見出した。
以上説明したように、本発明の燃料電池発電装置によれば、発電開始前のスタックで、保管から搭載までの保管期間が長くなっても、スタックを気密よく封止し、スタックの発電システム本体に接続すると同時にスタックと発電システム本体を連通させ、スタックに混入する微量の酸素をも侵入させないので、電極触媒上に残存する残留溶媒などの酸化によるスタックの性能低下を十分に抑制することができ、高い信頼性を有する燃料電池発電装置を得ることができる。
第1の発明は、
電解質と、前記電解質を挟む一対の電極と、前記電極の一方に少なくとも水素を含む燃料ガスを供給排出し、他方に少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する一対のセパレータ板と、を有するセルを少なくとも一つ有するスタックと、
前記スタックの前記ガス流路の出入口に設けられ、前記スタックの発電システム本体搭載前は酸素が混入しないよう前記ガス流路を気密的に封止し、前記スタックの前記発電システム本体接続時と同時に封止が解除され、前記スタックと前記発電システム本体を連通するスタック接続部と
を備え
前記スタック接続部は、スタック配管と、前記スタック配管の出入口に酸素が混入しないよう接着することにより封止を行うとともに前記発電システム本体接続時と同時に貫通孔が形成されることにより封止が解除される酸素遮断性フィルムと、を備えている。この
構成により、保管から搭載までの保管期間が長くなっても、スタックを気密よく封止し、スタックを発電システム本体に接続すると同時にスタックと発電システム本体を連通させ、スタックに混入する微量の酸素をも侵入させないので、電極触媒上に残存する残留溶媒などの酸化によるスタックの性能低下を十分に抑制することができ、高い信頼性を有する燃料電池発電装置を得ることができる。また、酸素遮断性フィルムがスタックに侵入する空気中の酸素を遮断するので、スタックが長期保管されても電極触媒上に残存する残留溶媒などの酸化によるスタックの性能低下を十分に抑制することができ、高い信頼性を有する燃料電池発電装置を得ることができる。
第2の発明は、発電システム本体に設けられ、前記スタックの前記発電システム本体接続時と同時に前記酸素遮断性フィルムに貫通孔を形成することにより前記スタックの封止を解除して、前記スタックと前記発電システム本体を連通するシステム接続部を備え、前記システム接続部は、システム配管と、前記システム配管の内部に形成されるとともに前記スタックの前記発電システム本体への接続時と同時に前記酸素遮断性フィルムに突き刺さる針と、を備えている。この構成により、スタックが発電システム本体に接続されると同時にスタックと発電システム本体を連通させ、スタックの発電システム本体接続時においてもスタックに酸素が混入することを抑制するので、電極触媒上に残存する残留溶媒などの酸化によるスタックの性能低下を十分に抑制することができ、高い信頼性を有する燃料電池発電装置を得ることができる。また、スタックを発電システム本体に接続する際にシステム配管の針がスタック配管の入口に設けられた酸素遮断性フィルムを突き刺し、貫通孔を形成し、スタックと発電システムを連通させるので、従来接続時にスタックに侵入していた空気中の酸素の混入を防ぐことができ、電極などの酸化によるスタックの性能低下を十分に抑制することができる。
の発明は、酸素遮断性フィルムは、金属箔と樹脂フィルムのラミネート構造で、樹脂フィルムだけでは空気中の酸素を透過させてしまうが、金属箔を備えるので、空気中の酸素は酸素遮断性フィルムを透過することができず、電極などが酸化されるのを防止することができ、それによるスタックの性能低下を十分に抑制することができる。
の発明は、針は、酸化剤ガスあるいは燃料ガスを供給排出するための貫通孔を有し、システムの発電時は貫通孔を介して酸化剤ガスあるいは燃料ガスを供給排出するので、酸素遮断性フィルムの位置や形状によらず、安定して確実に酸化剤ガスあるいは燃料ガスを供給排出することができる。
の発明は、スタックを発電システム本体に接続すると同時にシステム接続部の針がスタック接続部の酸素遮断性フィルムを貫通し、前記スタックと前記発電システム本体を連通し、従来発電システムにスタックを接続する際に混入していた空気中の酸素を最小限に抑制することができるので、電極などの酸化によるスタックの性能低下を防ぐことができる。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の燃料電池発電装置のスタックの構成図を示すものである。図1において、1は水素イオン伝導性を有するパーフルオロカーボンスルフォン酸ポリマからなる膜状の固体高分子電解質であり、電解質1の両面には一対の電極、アノード21およびカソード22が形成されている。電解質1は、水分を取り込むことにより、電解質1内のスルフォン酸基の水素イオンが解離して電荷担体となり、スルフォン酸基がいくつか凝集して形成される逆ミセル構造の中を通過することで水素イオン伝導性を示す。含水率が下がると電解質1の導電率が低下するため、ガスは加湿して供給し、電解質1膜などの乾燥を防いだ。
アノード21およびカソード22は、多孔質カーボンに白金などの貴金属を担持した触媒および水素イオン伝導性を有する高分子電解質との混合物からなる電極触媒層と、電極触媒層の上に積層した通気性および電子伝導性を有するガス拡散層からなる。アノード21には、耐CO性を有する白金−ルテニウムなどの合金触媒を用いた。また、ガス拡散層には撥水処理を施したカーボンペーパーあるいはカーボンクロスを用いた。
次に、アノード21およびカソード22の周囲にガスの混合やリークを防止する一対のガスケットをそれぞれ配置し、さらに、アノード21およびカソード22にそれぞれ燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給および排出するガス流路を有する一対の導電性のセパレータ板31および32を用いて狭持した。以上のように構成される単セルが発生する電圧は約0.75Vであり、必要とする電圧分の複数の単セルを直列に積層して所望出力のスタックを形成することができる。
また、セパレータ板31および32の両端には集電板と、絶縁板および端板を配置し、締結ロッドで固定した。そして、スタックに燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給排出するガス流路の出入口にスタック接続部としてスタック配管41〜44を設けた。さらに、集電板に負荷および電圧検出部を接続し、一定電流を流したときのスタックの電圧を検出できる構成とした。
この種の燃料電池発電装置は、発電中、アノード21あるいはカソード22などの電極触媒層が触媒活性温度に達している状況において、空気などに含まれている酸素に接触すると電極触媒層が酸化し、性能が低下する。さらに、発電開始前であってもそれまでの期間が長くなると、出力電圧の低下などの性能の劣化、特に出力電圧の電圧降下率の劣化が進行することがある。これは、電極触媒層においてアルコールなどの残留溶媒と酸素が反応して酢酸などの酸化物が生成され、この酸化物により触媒が被毒され、この被毒が長期
に亘ると電極触媒層が変質し、電極触媒層の性能が劣化するものと考えられる。
本発明の実施例では、こうした劣化を防ぐために、図2(a)に示したように、発電システムの搭載前においてもスタックに酸素が混入しないようスタック配管4の出入口にガス流路を気密的に封止する酸素遮断性フィルム5を設けた。酸素遮断性フィルム5は、アルミニウム箔などの金属箔とこれを間に挟持する高密度ポリエチレン、ポリ塩化ビリニデン、ポリエチレンビニルアルコールなどからなる樹脂フィルムで構成される。樹脂フィルムだけでは空気中の酸素は透過してしまうが、金属箔を備えるので、空気中の酸素は酸素遮断性フィルム5を透過することができず、電極触媒層などが酸化されるのを防止することができる。
あらかじめスタックの内部は窒素などの不活性ガスが充填されており、内部の酸素濃度が低く保持されている。こうすることにより、電極触媒層などの酸化が防止され、スタックの性能を損なうことなく保持することができる。
また、本実施例のスタックを発電システム本体に接続するまでの保管中は、酸素遮断性を有する包材で覆った。包材には、酸素遮断性フィルム5と同様の樹脂フィルム、および金属箔をラミネートしたものを用い、包材の封止は熱融着により行った。包材内部は酸素濃度が低減されており、空気中の酸素がスタックに侵入するのを二重に防止するので、より確実にスタックの性能低下を抑制することができる。
また、発電システム本体には、図2(b)に示したように、スタックを接続して、燃料ガスおよび酸化剤ガスを供給排出するシステム接続部としてシステム配管6が設けられている。システム配管6の内部には針61が備えられ、図2(c)に示したようにスタックの発電システムの接続時と同時にスタック配管4に設けられた酸素遮断性フィルム5を突き刺し、貫通孔を形成し、スタックと発電システムを連通させるので、従来、接続時に侵入していた空気中の酸素の混入も防ぐことができ、電極触媒層などの酸化によるスタックの性能低下を抑制することができる。
また、針61には貫通孔62が形成されており、貫通孔62を介して酸化剤ガスあるいは燃料ガスを供給排出する。突き刺された後の酸素遮断性フィルム5の位置や形状によらず、安定して確実に酸化剤ガスおよび燃料ガスを供給排出することができる。
また、燃料ガスは、脱硫したメタン、エタン、プロパンおよびブタンを主成分とする都市ガス13Aなどを改質する改質器と、発生するCOを変成するCO変成器と、残ったCOをさらに除去するCO除去器からなる燃料処理部を用い、改質反応により生成した水素ガスを含む燃料ガスを燃料電池に供給する構成とした。
また、酸化剤ガスは、大気からファンやポンプおよび空気ブロワなどの酸化剤ガス供給手段を用い、流量制御手段により所定の流量で供給する構成とした。
上記構成からなる燃料電池発電装置の性能を確認するため、本発明のスタックを発電システムに搭載する前に温度20℃、相対湿度30%の雰囲気に約3ヶ月間放置したもの用い、発電システムに搭載したときの発電性能について調べた。また、従来との比較のため、窒素などの不活性ガスで置換もせず、酸素遮断性フィルムもない以外は同じ構成のスタックを約3ヶ月放置した場合についても同じ構成の発電システムに搭載し、同様の発電試験を行った。
放置後の各スタックをそれぞれの発電システムにおいて温度75℃に保持し、露点75℃に加湿された燃料ガス(80%水素+20%二酸化炭素+10ppm一酸化炭素)を燃
料ガス流路に供給し、同じく露点75℃に加湿した空気を酸化剤ガス流路に供給し、発電を行った。このときの燃料利用率は80%、酸素利用率は30%、電流密度は0.3A/cmとした。
図3に各スタックの平均セル電圧の経時変化を示す。図3より窒素で置換し、酸素遮断性フィルム5で封止していた本発明の実施例のスタックおよびなにもせず大気に放置しただけの従来例のスタックの電圧降下率はそれぞれ1.2および4.6μV/hであった。
また、平均セル電圧も本発明の実施例のスタックは従来例のものよりも高かった。これは、従来型のスタックは保管中に空気中の酸素により電極触媒上の残留した溶媒が酸化し、その酸化物により電極が被毒されたため、電圧が低くなったものと考えられる。一方、本発明の実施例のスタックは保管中、酸素遮断性フィルム5により酸素に曝されることなく、発電システムに接続される際も、接続と同時に酸素遮断性フィルム5の封止が解除され、発電システムと連通させたので、酸化物による被毒がほとんどなく、電圧低下も小さかったものと考えられる。
したがって、本発明の燃料電池発電装置によれば、電圧低下を抑制することができ、信頼性の高い燃料電池発電装置を得ることができる。
(実施の形態2)
図4(a)、(b)および(c)は、それぞれ本発明の実施の形態2の燃料電池発電装置のスタック配管4、システム配管6およびスタック配管4とシステム配管の接続状態の構成図である。実施の形態1の燃料電池発電装置と異なる点は、スタック配管4の内部に弁45を形成し、システム配管6の内部に弁押棒63を形成した点であり、それ以外の構成は実施の形態1と同じである。
図4(a)に示したようにスタック配管4は、弁45を内部に備え、スタックを発電システム本体に接続する前などの保管時はOリング46などのシール材により封止されており、電極触媒層などが酸素に曝されることを防止している。
一方、システム配管6は、弁押棒63を内部に備え、スタックを発電システム本体に接続する際に、弁押棒63がスタック配管4の弁45を押し下げ、スタックの封止を解除する。また、スタックを発電システム本体から取り外す時は、スタック配管4の弁45はばね47により再び押し戻され、スタックが空気に曝されないように封止する構成となっている。
また、スタック配管4とシステム配管6を接続する際、システム配管6の球64がスタック配管4の溝48に嵌まり込み、容易に離脱しないよう確実に接続が行なわれる構造となっている。
また、接続時はシステム配管6のOリング65などのシール材がスタック配管4との隙間を封止し、ガスが外部に漏れないような機構になっている。
本発明の実施例の構成によれば、スタック配管4の弁45が内部の電極触媒層などが空気中の酸素に暴露されることを防止するので、スタックが長期保管されても電極触媒上に残存する残留溶媒などの酸化によるスタックの性能低下を十分に抑制することができ、高い信頼性を有する燃料電池発電装置を得ることができる。
また、スタックを発電システム本体に接続すると同時にシステム配管6の弁押棒63がスタック配管4の弁45を押し下げて、前記スタックと前記発電システム本体を連通し、
従来発電システムにスタックを接続する際に混入していた空気中の酸素を最小限に抑制することができるので、電極触媒層などの酸化によるスタックの性能低下を防ぐことができる。
また、簡単かつ迅速に着脱できる構造であるため、スタックの設置、交換などの作業性が向上するだけでなく、燃料電池発電装置を設置した現場での交換が可能となり、メンテナンス性が飛躍的に向上する。
また、燃料電池発電装置を設置する際、スタックと発電システム本体を別々に分けて運搬することができるので、一人当たりが負担する重量が軽くなり、作業性が向上する。
本発明の燃料電池発電装置は、スタックを発電システムに搭載する前の保管の状態から、発電システムに接続するまでの間におけるスタックの性能低下を抑制するという効果を有し、高分子型固体電解質膜を用いた発電装置、デバイスに有用である。
本発明の実施の形態1の燃料電池発電装置のスタックの概略構成図 (a)同装置のスタック接続部の概略構成図(b)同装置のシステム接続部の概略構成図(c)同装置のスタック接続部とシステム接続部の接続状態の概略構成図 同装置の平均セル電圧の経時的変化を示す図 (a)本発明の実施の形態2の燃料電池発電装置のスタック接続部の概略構成図(b)同装置のシステム接続部の概略構成図(c)同装置のスタック接続部とシステム接続部の接続状態の概略構成図 従来の燃料電池発電装置の概略構成図
符号の説明
1 電解質
21 電極(アノード)
22 電極(カソード)
31、32 セパレータ板
4、41〜44 スタック接続部(スタック配管)
45 弁
5 酸素遮断性フィルム
6 システム接続部(システム配管)
61 針
62 貫通孔
63 弁押棒

Claims (5)

  1. 電解質と、前記電解質を挟む一対の電極と、前記電極の一方に少なくとも水素を含む燃料ガスを供給排出し、他方に少なくとも酸素を含む酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する一対のセパレータ板と、を有するセルを少なくとも一つ有するスタックと、
    前記スタックの前記ガス流路の出入口に設けられ、前記スタックの発電システム本体搭載前は酸素が混入しないよう前記ガス流路を気密的に封止し、前記スタックの前記発電システム本体接続時と同時に封止が解除され、前記スタックと前記発電システム本体を連通するスタック接続部と
    を備え
    前記スタック接続部は、スタック配管と、前記スタック配管の出入口に酸素が混入しないよう接着することにより封止を行うとともに前記発電システム本体接続時と同時に貫通孔が形成されることにより封止が解除される酸素遮断性フィルムと、を備えている、
    燃料電池発電装置。
  2. 発電システム本体に設けられ、前記スタックの前記発電システム本体接続時と同時に前記酸素遮断性フィルムに貫通孔を形成することにより前記スタックの封止を解除して、前記スタックと前記発電システム本体を連通するシステム接続部を備え
    前記システム接続部は、システム配管と、前記システム配管の内部に形成されるとともに前記スタックの前記発電システム本体への接続時と同時に前記酸素遮断性フィルムに突き刺さる針と、を備えている請求項1に記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記酸素遮断性フィルムは、金属箔と樹脂フィルムのラミネート構造である請求項に記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記針は、酸化剤ガスあるいは燃料ガスを供給排出するための貫通孔を有する請求項に記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記スタックを前記発電システム本体に接続すると同時に前記システム接続部の針が前記スタック接続部の前記酸素遮断性フィルムを貫通し、前記スタックと前記発電システム本体を連通する請求項に記載の燃料電池発電装置。
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