JP5130008B2 - 揮発性有機化合物の処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は揮発性有機化合物の処理装置に関し、特に、排ガスに含まれる有害成分や悪臭成分などを酸化分解し、さらに酸化分解によって昇温したガスの熱を蓄熱材によって熱回収することにより、排ガスを経済的に浄化処理し得る揮発性有機化合物の処理装置に関するものである。
様々な産業において、製造工程から排出されるガス中には有害成分や悪臭成分が含まれている場合がある。
例えば、塗装工場、印刷工場、フィルムのラミネート工場などではトルエン、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、酢酸エチルなどの揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compound)を使用しており、製造装置や設備などからVOC含有ガスを排出している。
大気汚染防止の観点から、VOCを使用する工程においては、環境に与える負荷を低減させるため、工程から発生するVOCガスをできる限り分解または除去して排出しなければならない。
このようなVOCガス成分を分解または除去するガスの浄化方法としては、ガスを直接、バーナーなどで燃焼する直接燃焼方式、触媒により燃焼を行う触媒燃焼方式、蓄熱材で予熱して燃焼させる蓄熱燃焼方式などが知られている。
上記触媒燃焼方式の装置概略を図6に示す。
同図に示す触媒燃焼装置は、中温(250〜350℃程度)で用いられるものであり、排ガス導入口50から導入された排ガスEGは、炉室51内に配置されたヒータ52によって加熱された後、触媒53に導入されて酸化分解され、排ガス排出口54から放出されるようになっている。
触媒53で排ガスEGを酸化分解するのに用いられた熱は直接燃焼方式に比べて低温である。
直接燃焼方式または触媒燃焼方式において、希薄な可燃成分を処理する場合に望まれることは、放出される排ガス温度を低下させると共に、消費エネルギー量を抑制してランニングコストを低減させることである。
一方、蓄熱燃焼方式は上記した他の燃焼方式と比較してイニシャルコストは高いものの、高い熱回収率を得ることができ(一般に85%以上)、上記触媒燃焼方式に比べ消費エネルギーを半分程度に抑制できるという利点がある。
図7は従来の蓄熱燃焼方式の装置概略を示したものである。
同図において、蓄熱燃焼方式では炉室55に対して二塔のガス流路を設けており、バーナー56で排ガスを燃焼浄化した後、浄化部の下流側にセラミックハニカムなどの蓄熱材57を設置することで排熱を吸収するように構成されている。そして、ガス供給方向を反転させる(実線矢印で示すA方向から破線矢印で示すB方向)ことで、蓄熱材57に保持された熱を再び炉室55で利用し、反対側に設けられた蓄熱材58で排熱を回収する操作を繰り返す(例えば特許文献1参照)。
なお、図中、59は排ガス導入口(または排ガス排出口)、60は排ガス排出口(または排ガス導入口)である。
上記触媒燃焼方式に用いられる接触酸化分解反応用触媒としては、低温で高い酸化分解活性を有するもの、具体的には、白金などの貴金属を活性成分としこれをアルミナなどの触媒担体に担持させたものが使用されている。
これらのいわゆる貴金属系触媒は、有機シリコン等の被毒物質に影響されやすく、排ガス中にこれらの被毒物質が微量に混入するだけでも酸化活性が大きく低下するという欠点を有している。しかし、有機シリコン化合物に対し、充分に優れた耐久性を有する触媒の開発はなされていないのが現状である。
そこで触媒劣化防止のため、触媒前段に吸着材を設置することにより有機シリコン化合物を吸着除去する方法が広く採用されている。
特開平11―44416号公報
しかしながら、一般に、吸着材によって有機シリコン化合物を除去する方法は、吸着材における吸着量が飽和に達すると吸着材の交換、または再生による吸着物の除去が必要となるため、浄化システムの必要性能を維持するには吸着材を定期的に交換しなければならずランニングコストが高くつくという問題があった。
一方、酸化分解過程において昇温されたガスの熱を回収し未処理ガスの予熱源として再利用する、蓄熱燃焼方式によるガス浄化処理方法は、ランニングコストの面では他のガス浄化処理方法よりも有利であるが、省エネルギーに有効な上記蓄熱燃焼方式も、下記に示す課題を有している。
すなわち、蓄熱燃焼方式でガスの保持している熱を有効に吸収しようとしても、顕熱蓄熱材の熱容量が限られているため、高い熱効率を得るためには多量の顕熱蓄熱材が必要となり、結果として装置重量や大きさが拡大してしまい設置場所が限られること。加えて、大きな熱容量を有するため、装置が安定するまでに時間がかかるということである。
本発明は、従来の燃焼式ガス浄化装置における課題を考慮してなされたものであり、軽量、コンパクトに構成することによりイニシャルコスト、ランニングコストを抑制して省エネルギー化を実現することのできる揮発性有機化合物の処理装置を提供するものであり、また、有機シリコン化合物含有排ガスに対し、より長時間、高い浄化率を維持することのできる揮発性有機化合物の処理装置を提供するものである。
本発明は、揮発性有機化合物を含有する排ガスを酸化分解処理する処理装置において、
内管と両端面の閉塞された外管とがガス昇降通路となる間隙部を設けて同軸上に配置され、両管の一方端において上記間隙部と上記内管内とが連通され、他方端において上記内管と上記外管端面とが封止され、
上記内管内はガス連通路を残して縦隔壁によって仕切られた2以上の反応室を有し、上記各反応室に蓄熱材層と触媒層が階層的に設けられ、上記ガス連通路に揮発性有機化合物を加熱反応させる加熱手段が備えられ、
上記外管に一対の排ガスの出入口が設けられ、
上記間隙部が、上記ガス出入口部から導入された排ガスを上記反応室に案内する第一ガス通路と、上記反応室から送り出される浄化された排ガスを上記ガス出入口部に案内する第二ガス通路とに分割されている揮発性有機化合物の処理装置である。
本発明において、上記縦隔壁を上記外管内壁まで延設することにより、上記第一ガス通路と第二ガス通路を形成することができる。
本発明において、上記ガス出入口部にそれぞれ三方切替弁を設け、上記反応室を流れるガスの向きを切り替えるように構成することができる。
本発明において、上記触媒作用を有する材料は、白金、パラジウム、鉄、チタン、ジルコニウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、セリウム、インジウム、タングステン、スズ、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムの金属あるいは金属酸化物の群から選択される1種以上のものを使用することができる。
本発明において、上記触媒作用を有する材料は、上記した単独物質のみならず、さらに酸化鉄や酸化アルミニウムとの複合酸化物を用いることができる。
本発明において、上記反応室に充填される上記蓄熱材が触媒作用を有することにより、揮発性有機化合物、例えば、有機シリコンを酸化処理するように構成することができる。
本発明において、浄化された排ガスを上記間隙部に流すことにより、上記充填材の温度を300〜800℃の範囲に維持することができる。
本発明によれば、軽量、コンパクトに構成することによりイニシャルコスト、ランニングコストを抑制して省エネルギー化を実現することがきる。
また、反応室に充填する蓄熱材が触媒作用を有する本発明によれば、有機シリコン化合物含有排ガスに対し、より長時間、高い浄化率を維持することができる。
以下、図面に示した一実施形態に基づいて本発明を説明する。
図1は本発明に係る揮発性有機化合物の処理装置の構成を示した縦断面図である。
同図において、処理装置1は、管状の反応容器(内管)2と管状の外側容器(外管)3とを同軸上に配置した二重管構造からなり、反応容器2内の反応室4には、蓄熱材層としての第一充填材5および触媒層としての第一触媒材6と、同じく蓄熱材層としての第二充填材7および触媒層としての第二触媒材8とが中間仕切板(縦隔壁)9を隔ててその両側に充填されており、蓄熱式触媒燃焼方式によるVOC分解処理装置を構成している。
反応容器2内の下部には図示しない支持材が格子状(平面から見て)に設けられており、充填された第一および第二充填材5,7の底部を支えるようになっている。なお、第一触媒材6は第一充填材5上に、第二触媒材8は第二充填材7上に積層置される。
また、上記反応容器2内の第一および第二触媒材6,8を加熱しVOCガスを酸化分解させるため、第一および第二触媒材6,8との間のガス連通路中に加熱手段10が備えられている。
上記外側容器3は天板3aと底板3bを有する筒体に形成され、反応容器2はその外側容器3より外径が小さく形成されていることにより、両者の間に筒状の間隙部が形成され、この筒状の間隙部が後述するガス通路となっている。なお、反応容器2の上端は上記天板3aの内壁に接続されており、反応容器2の下端は上記底板3bの内壁から所定距離離れた状態で浮いている。
外側容器3における直径方向両側壁には第一ガス出入口部11および第二ガス出入口部12が備えられ、第一ガス出入口11は第一ガス通路13を通じて第一反応室4aと連通し、第二ガス出入口部12は第二ガス通路14を通じて第二反応室4bと連通している。
上記中間仕切板9は、図1のX−X矢視断面である図2に示すように、反応容器2内では第一および第二触媒材6と8を仕切ってはいるものの、ガス連通路15を連通させるため、高さが第一および第二触媒材6,8から僅かに突出する程度に規制されている。
一方、反応容器2と外側容器3との隙間については導入するガスのすべてを第一反応室4a(または第二反応室4b)に案内する必要があるため、隙間を完全に遮断している。
図1において、第一ガス出入口部11には第1三方切替弁16が設けられ、第二ガス出入口部12には第2三方切替弁17が設けられ、反応室4に導入する排ガスの流れ方向を切り替えることができるようになっている。
具体的には、両三方切替弁16および17を操作することにより、排ガスの流れる方向を白抜き矢印で示すA方向か、または黒塗り矢印で示すB方向かのいずれかに切り替えることができるようになっている。
上記第一および第二触媒材6,8は、白金、パラジウム、鉄、チタン、ジルコニウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、セリウム、インジウム、タングステン、スズ、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムの金属あるいは金属酸化物の群から選択される1種以上の触媒材を使用することができる。
また、上記した物質単独のみならず、酸化鉄や酸化アルミニウムとの複合酸化物を使用することもできる。
また、第一および第二触媒材6,8は、平面から見てハミカム状または格子状のガス通路が形成されている成形ブロックから構成することができる。
また、蓄熱材からなる上記第一および第二充填材5,7は、例えばセラミックから構成することができるが、触媒作用を有するものであっても良い。その場合、コージライトやセラミック担体に、上記触媒材で説明した金属あるいは金属酸化物の群から選択される触媒材を添着したものを使用することができる。
第一および第二充填材5,7は、平面から見て格子状またはハニカム状のガス通路が形成されている成形ブロックから構成することができる。
また、上記加熱手段10としてはガスヒータ、電気ヒータ等の加熱器を用いることができるが、安全性、安定性、コンパクト性、高温化、省エネルギーの観点から電気ヒータを用いることが好ましい。
次に、上記構成を有する処理装置1の動作について説明する。
(a) 排ガスの流れをA方向に切り替えた場合
排ガスの流れ方向がA方向に切り替えられた場合、排ガスは第1三方切替弁16から処理装置1内に導入され、反応容器2と外側容器3との間隙を流れ、第一ガス通路13から第一充填材5に導入される。それにより、排ガス中の有機シリコン化合物が吸着・分解除去される。
有機シリコンが除去された後の排ガスは、さらに、第一触媒材6、次いで中間仕切板9を挟んで他方側の第二触媒材8に導かれ、酸化触媒により排ガス中のVOCが燃焼分解される。
燃焼分解により浄化され、高温となった排ガスは第二充填材7を通り、第二ガス通路14から第2三方切替弁17を通って外部に排出される。
この時、第二充填材7は、触媒による燃焼分解によって高温となった燃焼排ガスにより加熱される。これにより、第二充填材7はその触媒作用によりその第二充填材7に吸着している有機シリコンを分解し、同時に排ガスの燃焼による熱を蓄積する。
(b) 排ガスの流れをB方向に切り替えた場合
排ガスの流れ方向がA方向からB方向に切り替えられた場合は、A方向に切り替えられた場合と逆の経路で、上記排ガスの流れをA方向とする場合と同様な処理を実行する。
この時、第二充填材7の蓄熱と新たに導入される排ガスとの熱交換によって排ガスは昇温され、蓄熱は第二触媒材8および第一触媒材6での燃焼分解に有効に利用される。
VOCガスを触媒で酸化燃焼分解させる場合の温度は、触媒の耐熱性やランニングコストの面から250〜350℃で制御するのが一般的であるが、この温度範囲では排ガス中に有機シリコン化合物が微量でも含まれていると、顕著に触媒の酸化活性の低下を引き起こす。
触媒の寿命を考慮すると、酸化触媒の前段に有機シリコンの吸着、分解作用のある前処理触媒を設置する必要があるが、250〜350℃の中温では有機シリコンを酸化分解できないため、前処理触媒の寿命も時間の問題となる。
有機シリコン化合物を有効に除去するには有機シリコン化合物が酸化分解し得る温度に高めることが必要である。すなわち、有機シリコン化合物を酸化分解するためには高温であることが望ましく、有機シリコン化合物の分解性と吸着性、触媒の耐久性を考慮すると300〜800℃の範囲であることが望ましい。さらに望ましくは、400〜600℃に加熱維持することであり、この温度範囲であれば、より経済的にVOC排ガスを分解処理できる。
上記高温領域で酸化分解処理する場合、耐熱性と分解性の面から、パラジウム系およびマンガンや銅の酸化物を使用することが好適である。詳しくは、無機バインダー中に例えばパラジウム系金属触媒材をスラリー状に分散させ、その中に蓄熱材としての担体を含浸させ、エアーパージによって乾燥させることにより所定量のパラジウム系金属触媒材を添加する。
このように、本発明の処理装置1は二重管構造をなし、内側管となる反応容器2内に反応室が設けられているため、保温性および蓄熱性に優れており、高温で有機シリコンを含むVOCを分解処理する場合においてヒータ消費電力が少なくて済み、非常に経済的なシステムを構築することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本発明の評価は、図3に示す既存のVOC濃縮酸化分解処理装置(以下既存処理装置と略称する)20の酸化分解部21に対し、図1に示した処理装置1を適用することにより行った。
既存処理装置20の構成について説明すると、既存処理装置20は、エンドレスの繊維状活性炭シート(以下、活性炭シートと呼ぶ)22を複数のローラ23に架設して周回させるようになっており、その活性炭シート22の吸着部分にVOC含有ガスを導入することによってVOCを吸着し、浄化された清浄空気は、ブロア24を介して外気に放出される。
上記活性炭シート22の周回経路には脱着部25が設けられ、この脱着部25には脱着ヒータ26によって加熱された空気が導入され、活性炭シート22に吸着したVOCを脱離する。
したがって活性炭シート22を吸着部と脱着部25の間で周回させることによってVOC含有ガスを連続的に吸着し、脱着することができるようになっている。
脱着部25から出た高濃度のVOCガスは、触媒熱交換器27を通し、さらに触媒ヒータ28で加熱し、酸化触媒29に導入して触媒酸化を行なう。
酸化触媒29を経た高温ガスは上記触媒熱交換器27にて脱着部25から送り出されたガスと熱交換されて温度が下げられ、さらに、脱着熱交換器30において、ブロア31から供給される脱着用空気と熱交換され、装置外部に排出される。
このように既存処置装置20は、連続回転する吸着材(ここでは活性炭シート)に吸着されたVOCを高温のガスで脱着処理することにより得られる濃縮ガスを、酸化分解処理するものであり、吸着濃縮ガスの酸化分解過程において昇温されたガスの熱を、熱交換器によって脱着用ガスの熱源として回収するようになっている。
図4は、上記既存処理装置20による処理内容をフロー図で示したものであり、図5は本発明の処理装置1による処理内容をフロー図で示したものである。
なお、両図において活性炭シート22およびその駆動機構については説明を簡単にするため省略している。
いずれの装置も、図3の脱着部25で脱着されたVOCガスを触媒で酸化分解することとし、所定の濃度および温度のVOCガスを発生させて触媒層に供給し、その時の各部位の温度、および触媒ヒータ28、脱着ヒータ26の使用電力を測定した。
評価にはIPAを用い、触媒層に供給したガス条件(図4、図5の部位(2)における)は、濃度2000ppm、風量0.7m/min、温度100℃とした。
また、触媒制御温度は既存処理装置(比較例)を270℃とし、本発明の処理装置(実施例)を500℃とした。その結果、脱着ガス熱交換後の排ガスの処理ガスに対する除去率95%以上であった。
評価に用いた触媒は、実施例はパラジウム系、比較例は白金で、どちらもハニカム触媒であり、SVを20000〜25000hr−1とした。
実施例の処理装置1は、外側容器が直径400mm、高さ530mmのものを用い、反応容器には直径220mmの蓄熱材と酸化触媒を、各々高さが200mmと50mmのものを充填した。なお、蓄熱材はコージライト系のハニカム体を用いた。
各処理装置による評価結果を表1に示す。
なお、図4および図5に示す部位(1)〜(5)は、表1のフロー図番号の(1)〜(5)に対応している。
(1)は触媒ヒータ制御温度、(2)は脱着ヒータ制御温度、(3)は触媒熱交換器(充填材・触媒材)入口温度、(4)は触媒熱交換器(充填材・触媒材)出口温度、(5)は排ガス温度を示している。
上述した処理ガス条件において、触媒制御温度が比較例では267℃に対し実施例では500℃であり、200℃以上高いにも関わらず、全ヒータ電力は、比較例が2.76kWに対して実施例が1.26kWであり、50%以上も電力消費量を節約できることが検証された。
これは、実施例の処理装置が、比較例に比べ保温および蓄熱性に優れており、それにより、触媒電力を大幅に削減することができることを示している。
したがって、本発明の処理装置をVOC濃縮酸化分解処理装置に適用した場合に省エネルギー効果のあることが確認された。
また、実施例の処理装置は、触媒ヒータを500℃の高温で制御することにより、VOC排ガス中に有機シリコン化合物が微量に含まれる場合でも有機シリコン化合物を酸化分解できる。その結果、触媒寿命を大幅に延長することができる。
本発明の処理装置の構成を示す縦断面図である。 図1のX−X矢視縦断面図である。 既存のVOC濃縮酸化分解処理装置の構成を示すブロック図である。 図3に示すVOC濃縮酸化分解処理装置の概略フロー図である。 本発明によるVOC濃縮酸化分解処理装置の概略フロー図である。 従来の触媒燃焼方式の構成を示す概略説明図である。 従来の蓄熱燃焼方式の構成を示す概略説明図である。
符号の説明
1 処理装置
2 反応容器
3 外側容器
4 反応室
4a 第一反応室
4b 第二反応室
5 第一充填材
6 第一触媒材
7 第二充填材
8 第二触媒材
9 中間仕切板
10 加熱手段
11 第一ガス出入口部
12 第二ガス出入口部
13 第一ガス通路
14 第二ガス通路
15 ガス連通路
16 第1三方切替弁
17 第2三方切替弁

Claims (7)

  1. 揮発性有機化合物を含有する排ガスを酸化分解処理する処理装置において、
    内管と両端面の閉塞された外管とがガス昇降通路となる間隙部を設けて同軸上に配置され、両管の一方端において上記間隙部と上記内管内とが連通され、他方端において上記内管と上記外管端面とが封止され、
    上記内管内は、前記他方端側にガス連通路を残して縦隔壁によって仕切られた2以上の反応室を有し、上記2以上の反応室の各々に蓄熱材層と触媒層が階層的に設けられ、上記ガス連通路に揮発性有機化合物を加熱反応させる加熱手段が備えられ、
    上記外管に一対の排ガス出入口が設けられ、
    上記間隙部が、上記一対の排ガス出入口部のうちの一方から導入された排ガスを上記2以上の反応室のうちの少なくとも1つに案内する第一ガス通路と、上記2以上の反応室のうちの少なくとも1つから送り出される浄化された排ガスを上記一対の排ガス出入口部のうちの他方に案内する第二ガス通路とに分割されていることを特徴とする揮発性有機化合物の処理装置。
  2. 上記縦隔壁を上記外管内壁まで延設することにより、上記第一ガス通路と第二ガス通路が形成されている請求項1記載の揮発性有機化合物の処理装置。
  3. 上記一対の排ガス出入口部にそれぞれ三方切替弁が設けられ、上記2以上の反応室の各々を流れるガスの向きを切り替えるように構成されている請求項1または2記載の揮発性有機化合物の処理装置。
  4. 上記触媒作用を有する材料が、白金、パラジウム、鉄、チタン、ジルコニウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、セリウム、インジウム、タングステン、スズ、マグネシウム、カルシウム、ナトリウムの金属あるいは金属酸化物の群から選択される1種以上のものからなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物の処理装置。
  5. 上記触媒作用を有する材料として、さらに酸化鉄や酸化アルミニウムとの複合酸化物が用いられる請求項4記載の揮発性有機化合物の処理装置。
  6. 上記2以上の反応室の各々に充填される上記蓄熱材が触媒作用を有することにより、前記加熱手段の前段において有機シリコン化合物を酸化処理するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物の処理装置。
  7. 浄化された排ガスを上記間隙部に流すことにより、上記充填材の温度を300〜800℃の範囲に維持することができるように構成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物の処理装置。
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