JP3673060B2 - 蓄熱型排ガス処理装置及びその運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス中に含まれる可燃性有害成分や可燃性悪臭成分を触媒燃焼/直接燃焼させて無害無臭な物質に変化させると共に、その際に生ずる熱を回収して排ガス処理に再利用する蓄熱型排ガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
塗装ブース,塗装乾燥炉,印刷用乾燥炉,プラスチックや合板の製造設備,食品加工設備,産業廃棄物処理設備あるいは香料製造設備などの各種施設内においては、塗料,インキ,溶剤,接着剤,合成樹脂,あるいは化学薬品等から、アルコール類,エステル類や、有害で特有の臭気を持つフェノール類,アルデヒド類等の可燃性有害悪臭成分が発生する。
【0003】
このような有害悪臭成分を含んだ排ガスは、公害防止の観点から直接大気中に放出することはできないので、浄化処理を施して無害無臭化した状態で放出している。
そして、排ガス中の可燃性有害悪臭成分を触媒燃焼又は直接燃焼させて無害無臭な物質に変化させると共に、その際に生ずる熱を回収して未処理排ガスを加熱する熱源として再利用する蓄熱型排ガス処理装置が提案されている(特開平5−332523号,同332524号,同66005号公報参照)。
この蓄熱型排ガス処理装置は、蓄熱室の数により、2塔式,3塔式,多塔式のものがあるが、構造的には2塔式のものが最も単純で、小型にすることができるため、広い設置スペースを必要とせず、製造コストも軽減することができる。
【0004】
図3は、このような2塔式の蓄熱型排ガス処理装置41を示し、高温の処理済排ガスを排出させる際にその熱を蓄え、低温の未処理排ガスを導入する際に蓄えた熱を放熱して当該排ガスを予熱する蓄熱層42A,42Bを配した二つの蓄熱室43A,43Bが、未処理排ガスを所定の温度まで加熱して浄化処理する排ガス処理ゾーン44に連通して並設されている。
排ガス処理ゾーン44には、未処理排ガスを加熱するバーナ45が配設されると共に、当該バーナ45で加熱された排ガスに含まれる可燃性成分を比較的低温で酸化燃焼/熱分解させる触媒層46A,46Bが、当該排ガス処理ゾーン44から流出する排ガスの流れ方向に沿って各蓄熱層42A,42Bの手前側に配設されている。
【0005】
また、各蓄熱室43A,43Bは、その上端側が前記排ガス処理ゾーン44を介して互いに連通されている。そして、夫々の蓄熱層42A,42Bの下方に形成された整流室47A,47Bには、排ガス発生源 (図示せず)から未処理排ガスを送給する未処理排ガス送給ダクト48が交番導入ダクト49A,49Bを介して接続されると共に、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクト50が交番排出ダクト51A,51Bを介して接続されている。
そして、前記処理済排ガス排出ダクト50と未処理排ガス送給ダクト48が循環パージダクト52を介して接続されている。
【0006】
なお、各交番導入ダクト49A,49B,交番排出ダクト51A,51Bには、排ガスの給排気方向を交互に反転させるためのオートダンパ53A,53B,54A,54Bが介装されている。
また、未処理排ガス送給ダクト48,処理済排ガス排出ダクト50,循環パージダクト52には夫々オートダンパ55,56,57が介装され、前記オートダンパ55,56を閉じて、循環パージダクト52に介装されたオートダンパ57を開くことにより、排ガス処理装置41内を循環する循環流路を形成するように成されている。
【0007】
このような蓄熱型排ガス処理装置41で排ガスを浄化処理する場合は、まず、オートダンパ53A,54Bを開いて交番導入ダクト49Aから未処理排ガスを導入して、排ガス処理ゾーン44で浄化処理させた後、処理済排ガスを交番排出ダクト51Bから排出する(図4:T41〜T43)。
次いで、オートダンパ53A,54Bを閉じてオートダンパ53B,54Aを開き、交番導入ダクト49Bから未処理排ガスを導入して、排ガス処理ゾーン44で浄化処理させた後、処理済排ガスを交番排出ダクト51Aから排出し(図4:T43〜T45)、これを交互に繰り返す。
【0008】
このとき、交番導入ダクト49A(49B)から導入された未処理排ガスは、一方の整流室47A(47B)から蓄熱室43A(43B)を通り排ガス処理ゾーン44に導入される際にその蓄熱層42A(42B)内を流れ、当該蓄熱層42A(42B)に蓄えられていた熱により予熱される。そして、排ガス処理ゾーン44内に導入されると、バーナ45により触媒燃焼温度まで加熱された後、触媒層46B(46A)を通過する際に浄化処理される。
そして、この高温の処理済排ガスが他方の蓄熱室43B(43A)を通って外部へ排出される際に、その蓄熱層42B(42A)に熱が回収される。
したがって、前記オートダンパ53A及び54Bと、オートダンパ53B及び54Aを交互に開閉させると、排ガスの給排気方向が交互に反転され、その給排気方向が切り換わる度に蓄熱層42A,42Bで吸熱/放熱を繰り返し、高温の処理済排ガスの熱を無駄にすることなく有効に利用しながら排ガスの浄化処理を行うことができる。
【0009】
しかし、蓄熱室43A,43B及び排ガス処理ゾーン44内を通る排ガスの給排気方向を反転させると、いままで未処理排ガスを排ガス処理ゾーン44に導入していた蓄熱室43A(43B)内には、未処理排ガス導入時に導入された未処理排ガスが処理されないまま残留しているので、その残留未処理排ガスがそのまま外部へ排出されて、周囲の作業環境を悪化させるという問題があった。
【0010】
このため、排ガスの給排気方向を反転させる際には、未処理排ガス送給ダクト48及び処理済排ガス排出ダクト50のオートダンパ55,56を閉じ、循環パージダクト52のオートダンパ57を開いて循環流路を形成し(図4:T42〜T43(T44〜T45))、排出側の蓄熱室43B(43A)から排出される高温の処理済排ガスを導入側の蓄熱室43A(43B)に循環供給することにより、導入側の蓄熱室43A(43B)に残留した未処理排ガスを処理済排ガスで排ガス処理ゾーン44に押し出して浄化処理するパージ運転を行うようにした(特開平5−66005号公報参照)。
これによれば、排ガスの給排気方向を反転するときに排出側の蓄熱室43B(43A)内の残留未処理排ガスが循環パージダクト52を通って導入側の蓄熱室43A(43B)に還流されて浄化処理されるので、未処理排ガスがそのまま外部に流出されることがない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように蓄熱室が二つしか形成されていない簡易小型の蓄熱型排ガス処理装置41では、パージ運転を行う場合に、循環パージダクト52により循環用の閉流路を形成する関係上、オートダンパ55,56を閉鎖しなければならず、その間、排ガス発生源(図示せず)から送給された未処理排ガスを排ガス処理装置41に導く未処理排ガス送給ダクト48が遮断される。
したがって、パージ運転を行っている間(図4:T42〜T43,T44〜T45)は、排ガス発生源から排ガス処理装置41への未処理排ガスが吸入量すなわち排ガス処理量が0に低下すると同時に、未処理排ガス送給ダクト48に介装したオートダンパ55を閉じていることから、その上流側に流入した未処理排ガスが圧縮されて圧力が上昇し、排ガス発生源から未処理排ガスを排出できなくなり、その度に排ガス発生源の負荷が極端に変動するという問題があった。
【0012】
このため、図5に示すように、エアリザーバ58に接続されたパージダクト52A,52Bを各蓄熱室43A,43Bに接続した排ガス処理装置59が提案された(特願平8−76915号参照)。
これによれば、排ガスの給排気方向を切り換えたことにより排出側となった蓄熱室43A(43B)から残留未処理排ガスが排出されている間、交番排出ダクト51A(51B)のオートダンパ54A(54B)を閉じ、パージダクト52A(52B)のオートダンパ57A(57B)を開いてその残留未処理排ガスをエアリザーバ58に一時的に貯留する。
そして、蓄熱室43A(43B)から残留未処理排ガスが排出されなくなった時点でエアリザーバ58内に貯留された残留未処理排ガスを排ガス発生源から送給される未処理排ガスと共に徐々に導入側の蓄熱室43B(43A)に供給して未処理排ガスを連続処理するようにしている。
この蓄熱型排ガス処理装置59は、排ガス発生源から送給される排ガスを連続的に処理することができるが、大容量のエアリザーバ58及びその付帯設備を必要とするため簡易小型であるべき2塔式の排ガス処理装置59が大型化して設備費が嵩み、設置スペースの限られた工場内や、多額の設備投資を行うことのできない中小の工場には導入することが困難であるという問題があった。
すなわち、排ガス発生源から排出される未処理排ガスをエアリザーバを設けることにより連続処理するためには、装置の大型化,コストの高騰という問題を生じ、エアリザーバを無くして小型に維持しようとすれば、未処理排ガスを連続処理できなくなるという問題を生じた。
【0013】
そこで本発明は、大容量のエアリザーバなどを用いることなく2塔式の排ガス処理装置でパージ運転を行いながらも連続的に未処理排ガスの浄化処理を行うことができ、さらに、装置全体を小型コンパクトにし、製造コストを低減することを技術的課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明は、高温の処理済排ガスが流通するときにその熱を蓄え、低温の未処理排ガスを導入するときに放熱して当該排ガスを予熱する蓄熱層を配した二つの蓄熱室が、未処理排ガスを所定の温度まで加熱して浄化処理する排ガス処理ゾーンを介して互いに連通して並設され、各蓄熱室には、蓄熱層を挟んで排ガス処理ゾーンの反対側に、排ガス供給源から未処理排ガスを送給する未処理排ガス送給ダクトが交番導入ダクトを介して接続されると共に、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクトが交番排出ダクトを介して接続され、前記処理済排ガス排出ダクトと未処理排ガス送給ダクトが循環パージダクトを介して接続され、前記循環パージダクトが合流接続された合流点より下流側の未処理排ガス送給ダクト、または、循環パージダクトが分岐接続された分岐点より上流側の処理済排ガス排出ダクトに、未処理排ガスを吸引し処理済排ガスを排出する送風機が介装されて成る蓄熱型排ガス処理装置において、前記各交番導入ダクト及び交番排出ダクト,処理済排ガス排出ダクト,循環パージダクトにより形成される夫々の流路には当該流路を導通/遮断するオートダンパが配設され、前記送風機の送風量制御及び前記各オートダンパの開閉制御を行う制御装置を備え、当該制御装置は、一方の蓄熱室に接続された交番導入ダクト及び他方の蓄熱室に接続された交番排出ダクトと、他方の蓄熱室に接続された交番導入ダクト及び一方の蓄熱室に接続された交番排出ダクトを交互に導通/遮断して排ガスの給排気方向を所定のタイミングで交互に切り換えながら、排ガスの給排気方向を切り換える直前には処理済排ガス排出ダクトを遮断すると同時に循環パージダクトを導通させて排出側の蓄熱室から処理済排ガスを導入側の蓄熱室に循環させるパージ運転を行うように前記各オートダンパを開閉制御すると共に、前記パージ運転を開始する所定時間前からパージ終了までの間、パージ運転中に処理済排ガス排出ダクトを遮断して処理済排ガスを循環させることにより生ずる未処理排ガス処理量の減少分を補う程度に前記送風機の送風量を増大させる送風量制御を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、蓄熱室が排ガス処理ゾーンを挟んで二つ形成されており、一方の蓄熱室に接続された交番導入ダクト及び他方の蓄熱室に接続された交番排出ダクトと、他方の蓄熱室に接続された交番導入ダクト及び一方の蓄熱室に接続された交番排出ダクトを交互に導通/遮断することにより排ガスの給排気方向を所定のタイミングで(例えば、60〜90秒ごとに)交互に切り換える。
そして、排ガスの給排気方向を切り換える直前(約15秒前)には、処理済排ガス排出ダクトを遮断すると同時に循環パージダクトを導通させて排出側の蓄熱室から処理済排ガスを導入側の蓄熱室に循環させるパージ運転を行う。
【0016】
パージ運転を開始すると、排ガス発生源から未処理排ガス送給ダクトを通り排ガス処理装置に未処理排ガスを導入し、処理済排ガスを処理済排ガス排出ダクトから外部に排出する流路が、前記処理済排ガス排出ダクト側で遮断される。
このとき、未処理排ガスは排ガス処理装置内に送給されている風量に応じた慣性力を有し、且つ、圧縮性を有しているので、処理済排ガス排出ダクトが遮断されても、その慣性力により未処理排ガスが圧縮されながら排ガス処理装置内に送給され、排ガス処理装置から排出された処理済排ガスが未処理排ガス送給ダクトに還流して循環される。
しかし、この場合に、処理済排ガスが外部へ排出されないので、排ガス処理装置内,循環パージダクト内,未処理排ガス送給ダクト内の圧力が上昇し、排ガス発生源からの排ガス吸入量がすぐに許容最低風量以下に減少してしまい、このままでは必要な排ガス処理量を維持することができないだけでなく、排ガス発生源にかかる負荷が大幅に変動する。
【0017】
そこで本発明では、パージ運転開始時のさらに所定時間前(約15秒前)から前記送風機の送風量を予め上昇させて、排ガス処理量すわなち排ガス発生源からの排ガス吸入量を予め増大させることにした。
これにより、パージ運転中に排ガス排出ダクトを遮断して排ガス処理量が減少することがあっても、その減少分を前もって補うことができ、排ガス処理量に多少の変動を生じても全体を通して排ガス処理量すなわち排ガス発生源への負荷が略一定に維持される。
また、送風機の送風量を予め上昇させることにより、パージ運転開始時における未処理排ガス導入ダクト内の排ガスの風量が増大され、その結果慣性力が大きくなるので、送風量を上昇させなかった場合に比して未処理排ガス吸入量が許容最低風量以下に減少するまでの時間を稼ぐことができ、パージ運転を行うのに必要な時間を確保することができる。
したがって、その間に、パージ運転を終了させ、排ガスの給排気方向を切り換えれば、パージ運転中も、排ガス発生源から未処理排ガスが許容最低風量以上の風量で吸入することができ、パージ運転している十数秒の間に排ガス発生源に著しい負荷変動を及ぼすこともない。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は本発明に係る蓄熱型排ガス処理装置を示す説明図、図2はその運転方法を示すタイムチャートである。
【0019】
本例の蓄熱型排ガス処理装置1は、例えば塗装乾燥炉などの排ガス発生源2で発生した排ガス中に含まれる可燃性有害成分や可燃性悪臭成分を触媒燃焼/直接燃焼させて無害無臭な物質に変化させると共に、その際に生ずる熱を回収して排ガス処理に再利用するものである。
この排ガス処理装置1は、高温の処理済排ガスが流通するときにその熱を蓄え、低温の未処理排ガスを導入する際に蓄えた熱を放熱して当該排ガスを予熱する蓄熱層3A,3Bを配した二つの蓄熱室4A,4Bが、未処理排ガスを所定の温度まで加熱して浄化処理する排ガス処理ゾーン5を介して互いに連通して並設されている。
そして、排ガス処理ゾーン5には、未処理排ガスを加熱するバーナ6等の加熱装置が配設されて、排ガス中の可燃性成分を直接燃焼させる場合には前記バーナ6の熱で燃焼させるように成されている。
また、排ガス中の可燃性成分を触媒燃焼させる場合には、前記排ガス処理ゾーン5から排出される排ガスの流れ方向に沿って各蓄熱層3A,3Bの手前側に触媒層7A,7Bを形成すればよく、バーナ6で触媒燃焼温度まで加熱した後、前記触媒層7A,7Bを通過させて燃焼させるように成されている。
【0020】
各蓄熱室4A,4Bには、蓄熱層3A,3Bを挟んで排ガス処理ゾーン5の反対側に整流室8A,8Bが形成されている。
そして、当該整流室8A,8Bには、塗装乾燥炉などの排ガス発生源2で発生した未処理排ガスを送給する未処理排ガス送給ダクト9が交番導入ダクト10A,10Bを介して接続されると共に、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクト11が交番排出ダクト12A,12Bを介して接続されている。
【0021】
また、13は、前記処理済排ガス排出ダクト11と未処理排ガス送給ダクト9を接続する循環パージダクトであって、当該循環パージダクト13が分岐接続されている分岐点11pより上流側の処理済排ガス排出ダクト11には、未処理排ガスを吸引すると共に処理済排ガスを排出する送風機14が介装されている。
なお、送風機14は、循環パージダクト13が合流接続されている合流点9pより下流側の未処理排ガス送給ダクト9に介装されていてもよい。
さらに、前記各交番導入ダクト10A,10B及び交番排出ダクト12A,12B,処理済排ガス排出ダクト11,循環パージダクト13には夫々の流路を導通/遮断するオートダンパ15A,15B,16A,16B,17,18が介装されている。
【0022】
20は、前記送風機14の回転数制御及び前記各オートダンパ15A,15B,16A,16B,17,18の開閉制御を行う制御装置である。
この制御装置20は、前記交番導入ダクト10A,10B及び交番排出ダクト12A,12Bに介装された各オートダンパ15A,15B,16A,16Bを所定のタイミングで開閉制御して、一方の蓄熱室4Aに接続された交番導入ダクト10A及び他方の蓄熱室4Bに接続された交番排出ダクト12Bと、他方の蓄熱室4Bに接続された交番導入ダクト10B及び一方の蓄熱室4Aに接続された交番排出ダクト12Aを交互に導通/遮断して排ガスの給排気方向を所定のタイミング(例えば60〜90秒間隔)で交互に切り換えるように成されている。
また、排ガスの給排気方向を切り換える直前には、オートダンパ17を閉じて処理済排ガス排出ダクト11を遮断すると同時に、オートダンパ18を開いて循環パージダクト13を導通させ、排出側の蓄熱室4B(4A)から処理済排ガスを導入側の蓄熱室4A(4B)に還流するパージ運転を例えば15秒間行うように成されている。
そして、この制御装置20では、パージ運転を開始する所定時間前(例えば15秒前)からパージ終了までの間、パージ運転中に処理済排ガスを循環させることにより生ずる未処理排ガス処理量の減少分を補う程度に前記送風機14の回転数を上昇させて送風量を増大させる送風量制御を行う。
【0023】
以上が本発明の一例構成であって、次に本発明方法について図2を伴って説明する。
塗装乾燥炉などの排ガス発生源2から連続的に送給される未処理排ガスを処理する場合、基本的には、各交番導入ダクト10A,10Bと各交番排出ダクト12A,12Bに介装されているオートダンパ15A,15B,16A,16Bを開閉制御して、一方の蓄熱室4Aに接続された交番導入ダクト10A及び他方の蓄熱室4Bに接続された交番排出ダクト12Bと、他方の蓄熱室4Bに接続された交番導入ダクト10B及び一方の蓄熱室4Aに接続された交番排出ダクト12Aを交互に導通/遮断して排ガスの給排気方向を所定のタイミングで、例えば60〜90秒おきに交互に切り換える(図2:T3 ,T6(T0))。
【0024】
そして、排ガスの給排気方向を切り換える直前には、オートダンパ17を閉じて処理済排ガス排出ダクト11を遮断すると同時に、オートダンパ18を開いて循環パージダクト13を導通させ、排出側の蓄熱室4B(4A)から処理済排ガスを導入側の蓄熱室4A(4B)に循環させるパージ運転を行う(図2:T2 〜T3 ,T5 〜T6 )。
なお、この場合において、パージ運転を開始する所定時間前(例えば15秒前)からパージ終了までの間(図2:T1 〜T3 ,T4 〜T6 )、パージ運転中に処理済排ガスを循環させることにより生ずる未処理排ガス処理量の減少分を補う程度に前記送風機14の回転数を上昇させ、送風量を増大させる。
【0025】
このタイミングT0 〜T3 間の制御をより具体的に説明する。
まず、交番導入ダクト10A及び交番排出ダクト12Bに介装されているオートダンパ15A及び16Bを開き、交番導入ダクト10B及び交番排出ダクト12Aに介装されているオートダンパ15B及び16Aを閉じておく。また、処理済排ガス排出ダクト11のオートダンパ17を開き、循環パージダクト13のオートダンパ18を閉じておく。
これにより、未処理排ガス送給ダクト9から交番導入ダクト10Aを通り蓄熱室4A内に導入された未処理排ガスは、当該蓄熱室4Aを通過する際にその蓄熱層3Aに予め蓄えられていた熱で予熱されて排ガス処理ゾーン5に至る。
そして、未処理排ガスはバーナ6により所定の温度まで加熱されて直接燃焼され、または、触媒層7Bを通過する際に浄化処理され、高温の処理済排ガスが蓄熱室4Bを通過する際にその蓄熱層3Bに熱が回収されて交番排出ダクト12Bを通って処理済排ガス排出ダクト11から外部に排出されている(図2:T0 〜T3 )。
【0026】
次いで、パージ運転開始の所定時間前(例えば15秒前)に、送風機14の回転数を上昇させると、排ガス発生源2から排ガス処理装置1への未処理排ガスの吸入量がS1 (図2)で示す分だけ増大して、排ガス処理量が増えるので、後述するパージ運転中に処理済排ガス排出ダクト11を遮断して排ガス処理量が減少することがあっても、その減少分S2 を前もって補うこととなる(図2:T1 〜T3 )。
したがって、排ガス処理量に多少の変動はあっても全体を通して排ガス処理量すなわち排ガス発生源への負荷を略一定に維持できる。
【0027】
そして、15秒経過後に処理済排ガス排出ダクト11のオートダンパ17を閉じて、循環パージダクト13のオートダンパ18を開くと、いままで外部に排出されていた処理済排ガスが循環パージダクト13を介して未処理排ガス送給ダクト9に送給されて循環され、導入側の蓄熱室4A内の残留未処理排ガスが処理済排ガスに押されて排ガス処理ゾーン5に導入され、パージ運転が開始される(図2:T2 〜T3 )。
【0028】
パージ運転を開始すると、排ガス発生源2から未処理排ガス送給ダクト9を通り排ガス処理装置1に未処理排ガスを導入し、処理済排ガスを処理済排ガス排出ダクト11から外部に排出する流路が、前記処理済排ガス排出ダクト11側で遮断される。
このとき、未処理排ガスは排ガス処理装置1に送給されている風量に応じた慣性力を有し、且つ、圧縮性を有しているので、処理済排ガス排出ダクト11が閉じていても、その慣性力により未処理排ガスが圧縮されながら排ガス処理装置1内に送給され、排ガス処理装置1から排出された処理済排ガスが未処理排ガス送給ダクト9に還流して循環される。
また、送風機14の回転数が予め上昇されているので、パージ運転開始時(図2:T2 )における未処理排ガス導入ダクト9内の排ガスの風量が増大され、その結果慣性力が大きくなり、回転数を上昇させなかった場合に比して未処理排ガス吸入量が許容最低風量以下に減少するまで(図2:T3 )に時間を稼ぐことができ、パージ運転を行うのに必要な時間を確保することができる。
【0029】
したがって、その間(図2:T2 〜T3 )にパージ運転を終了し、排ガスの給排気方向を切り換えれば、パージ運転中も、未処理排ガスを許容最低風量以上の風量で排ガス発生源2から排ガス処理装置1に吸入することができ、パージ運転している十数秒の間に排ガス発生源2に著しい負荷変動を及ぼすこともない。
また、この間の排ガス処理量の減少分S2 は、パージ開始前に送風機14の回転数が上昇されて、S1 に示す分だけ未処理排ガス吸入量を予め増大させることにより補われているので、全体を通して排ガス処理量を略一定に維持することができる。
【0030】
そして、排ガス発生源2から送給される未処理排ガスの送風量が許容最低風量以下に低下する前に、パージ運転を終了し、次いで、交番導入ダクト10B及び交番排出ダクト12Aに介装されているオートダンパ15B及び16Aを開き、オートダンパ15A及び16Bを閉じる(図2:T4 )。
これにより、蓄熱室4B側から未処理排ガスを流入させて、蓄熱室4A側から処理済排ガスを排出するように排ガスの給排気方向を反転させ、それ以後のT3 〜T6 は、前述のT0 〜T3 と同様に、各ダンパ15A,15B,16A,16B,17,18の開閉制御及び送風機14による送風量制御が行われる。
【0031】
なお、上述した説明では、交番導入ダクト10A,10B,交番排出ダクト12A,12B,処理済排ガス排出ダクト11,循環パージダクト13の夫々にオートダンパ15A,15B,16A,16B,17,18を介装した場合について説明したが、これに限らず、各ダクトの分岐点,合流点に流路切換用のダンパバルブを介装する場合であってよい。
また、パージ運転終了まで送風機14の回転数を上げる場合について説明したが、本発明はこれに限らず、少なくともパージ運転開始時に送風機14の送風量が増大されていれば、元の回転数に戻すタイミングはパージ運転終了前であってもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、パージ運転開始時の所定時間前(例えば約15秒前)から前記送風機の送風量を予め上昇させて排ガス処理量すなわち排ガス発生源からの未処理排ガス吸入量を増大させることにより、パージ運転中に処理済排ガス排出ダクトを遮断して排ガス処理量が減少することがあっても、その減少分を前もって補うことができ、排ガス処理量に多少の変動はあっても全体を通して排ガス処理量すなわち排ガス発生源への負荷を略一定に維持することができるという大変優れた効果を奏する。
また、送風機の送風量を予め上昇させて、パージ運転開始時における未処理排ガス導入ダクト内の排ガスの風量を増大させているので、その結果慣性力が大きくなり、送風量を増大させなかった場合に比して、排ガス発生源からの未処理排ガス吸入量が許容最低風量以下に減少するまでに時間を稼いで、パージ運転を行う時間を確保することができるという効果を有する。
そして、排ガス吸入量が許容最低風量以下に減少するまでの時間を利用してパージ運転を終了させ、排ガスの給排気方向を切り換えれば、パージ運転中も、排ガス発生源から排ガス処理装置に未処理排ガスを吸入することができ、パージ運転している十数秒の間に排ガス発生源に著しい負荷変動を及ぼすことがないという効果もある。
さらに、大容量のエアリザーバなどを用いる必要がないので、2塔式の排ガス処理装置でパージ運転を行いながら連続的に未処理排ガスの浄化処理を行うことができ、装置全体を小型コンパクトにして、製造コストを低減することができるという大変優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る蓄熱型排ガス処理装置を示す説明図。
【図2】 本発明に係る運転方法を示すタイムチャート。
【図3】 従来装置を示す説明図。
【図4】 従来装置の運転方法を示すタイムチャート。
【図5】 他の従来装置を示す説明図。
【符号の説明】
1・・・・・・・蓄熱型排ガス処理装置
2・・・・・・・排ガス発生源
3A,3B・・・蓄熱層
4A,4B・・・蓄熱室
5・・・・・・・排ガス処理ゾーン
6・・・・・・・バーナ
9・・・・・・・未処理排ガス送給ダクト
10A,10B・・交番導入ダクト
11・・・・・・・処理済排ガス排出ダクト
12A,12B・・交番排出ダクト
13・・・・・・・循環パージダクト
14・・・・・・・送風機
15A,15B,16A,16B,17,18・・オートダンパ
20・・・・・・・制御装置
Claims (2)
- 高温の処理済排ガスが流通するときにその熱を蓄え、低温の未処理排ガスを導入するときに放熱して当該排ガスを予熱する蓄熱層 (3A, 3B) を配した二つの蓄熱室 (4A, 4B) が、未処理排ガスを所定の温度まで加熱して浄化処理する排ガス処理ゾーン(5)を介して互いに連通して並設され、
各蓄熱室(4A,4B)には、蓄熱層(3A,3B)を挟んで排ガス処理ゾーン(5)の反対側に、排ガス供給源(2)から未処理排ガスを送給する未処理排ガス送給ダクト(9)が交番導入ダクト(10A, 10B) を介して接続されると共に、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクト(11)が交番排出ダクト(12A, 12B) を介して接続され、
前記処理済排ガス排出ダクト(11)と未処理排ガス送給ダクト(9)が循環パージダクト(13)を介して接続され、前記循環パージダクト(13)が合流接続された合流点(9p)より下流側の未処理排ガス送給ダクト(9)、または、循環パージダクト(13)が分岐接続された分岐点(11p)より上流側の処理済排ガス排出ダクト(11)に、未処理排ガスを吸引し処理済排ガスを排出する送風機(14)が介装されて成る蓄熱型排ガス処理装置において、
前記各交番導入ダクト(10A, 10B) 及び交番排出ダクト(12A, 12B) ,処理済排ガス排出ダクト(11),循環パージダクト(13)により形成される夫々の流路には当該流路を導通/遮断するオートダンパ(15A, 15B, 16A, 16B, 17, 18) が配設され、前記送風機(14)の送風量制御及び前記各オートダンパ(15A, 15B, 16A, 16B, 17, 18) の開閉制御を行う制御装置(20)を備え、
当該制御装置(20)は、一方の蓄熱室(4A) に接続された交番導入ダクト (10A)及び他方の蓄熱室 (4B) に接続された交番排出ダクト(12B) と、他方の蓄熱室 (4B) に接続された交番導入ダクト(10B) 及び一方の蓄熱室 (4A) に接続された交番排出ダクト(12A) を交互に導通/遮断して排ガスの給排気方向を所定のタイミングで交互に切り換えながら、排ガスの給排気方向を切り換える直前には処理済排ガス排出ダクト (11) を遮断すると同時に循環パージダクト (13) を導通させて排出側の蓄熱室 (4A, 4B) から処理済排ガスを導入側の蓄熱室 (4B, 4A) に循環させるパージ運転を行うように前記各オートダンパ (15A, 15B, 16A, 16B, 17, 18) を開閉制御すると共に、前記パージ運転を開始する所定時間前から少なくともパージ開始するまでの間、パージ運転中に処理済排ガス排出ダクト(11)を遮断して処理済排ガスを循環させることにより生ずる未処理排ガス処理量の減少分を補う程度に前記送風機 (14) の送風量を増大させる送風量制御を行うことを特徴とする蓄熱型排ガス処理装置。 - 高温の処理済排ガスが流通するときにその熱を蓄え、低温の未処理排ガスを導入するときに放熱して当該排ガスを予熱する蓄熱層 (3A, 3B) を配した二つの蓄熱室 (4A, 4B) が、未処理排ガスを所定の温度まで加熱して浄化処理する排ガス処理ゾーン(5)を介して互いに連通して並設され、
各蓄熱室(4A,4B)には、蓄熱層(3A,3B)を挟んで排ガス処理ゾーン(5)の反対側に、排ガス供給源(2)から未処理排ガスを送給する未処理排ガス送給ダクト(9)が交番導入ダクト(10A, 10B) を介して接続されると共に、処理済排ガスを外部に排出する処理済排ガス排出ダクト(11)が交番排出ダクト(12A, 12B) を介して接続され、
前記処理済排ガス排出ダクト(11)と未処理排ガス送給ダクト(9)が循環パージダクト(13)を介して接続され、前記循環パージダクト(13)が合流接続された合流点(9p)より下流側の未処理排ガス送給ダクト(9)、または、循環パージダクト(13)が分岐接続された分岐点(11p)より上流側の処理済排ガス排出ダクト(11)に、未処理排ガスを吸引し処理済排ガスを排出する送風機(14)が介装されて成る蓄熱型排ガス処理装置の運転方法において、
一方の蓄熱室(4A) に接続された交番導入ダクト (10A)及び他方の蓄熱室 (4B) に接続された交番排出ダクト(12B) と、他方の蓄熱室 (4B) に接続された交番導入ダクト(10B) 及び一方の蓄熱室 (4A) に接続された交番排出ダクト(12A) を交互に導通/遮断して排ガスの給排気方向を所定のタイミングで交互に切り換えながら、排ガスの給排気方向を切り換える直前には処理済排ガス排出ダクト (11) を遮断すると同時に循環パージダクト (13) を導通させて排出側の蓄熱室 (4A, 4B) から処理済排ガスを導入側の蓄熱室 (4B, 4A) に循環させるパージ運転を行い、
前記パージ運転を開始する所定時間前から少なくともパージ開始するまでの間、パージ運転中に処理済排ガス排出ダクト(11)を遮断して処理済排ガスを循環させることにより生ずる未処理排ガス処理量の減少分を補う程度に前記送風機 (14) の送風量を増大させる送風量制御を行うことを特徴とする蓄熱型排ガス処理装置の運転方法。
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