JP5128574B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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ることを目的とする。さらに本発明は、上記樹脂組成物と基材とを一体化する樹脂の成形方法を提供することも目的とする。
1.(i)ポリイミド前駆体樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂からなる群より選ばれる一種以上の樹脂、(ii)アミノ基を有するケイ素化合物にイソシアネート化合物、又は炭酸エステル誘導体を反応させるか又はイソシアネート基を有するケイ素化合物と芳香族又は脂肪族モノアミン及び/又は一価のアルコールを反応させることにより得られる下記一般式(1)で示されるシリコン系カップリング剤、及び(iii)感光剤を含有する感光性樹脂組成物。
3.(ii)アミノ基を有するケイ素化合物にイソシアネート化合物、又は炭酸エステル誘導体を反応させるか又はイソシアネート基を有するケイ素化合物と芳香族又は脂肪族モノアミン及び/又は一価のアルコールを反応させることにより得られるシリコン系カップリング剤が、R 6 がt−ブチル基である上記一般式(1)で示されることを特徴とする上記1に記載の感光性樹脂組成物。
4.上記(i)樹脂を100重量部、上記(ii)シリコン系カップリング剤を0.1〜20重量部、上記(iii)感光剤のo−キノンジアジド化合物を1〜100重量部、及び(iv)溶剤を70〜1900重量部を含有する上記1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
5.基板上に上記1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を塗布した後、乾燥により溶剤を揮散させ、その後200℃以上に加熱することにより得られる樹脂。
物としては例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−アミノプロピルジメチルエトキシシラン、等が挙げられる。
ンジアジドあるいは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許
第2772972号公報、第2797213号公報、第3669658号公報等に記載がある。このうち例えば、下記のものを挙げることができる。
れより少ないと十分な基材との接着性が得られない。また20重量部より多いと機械物性が低下する。
線を用いたフォトリソグラフィーにより、より微細な加工を施す方法が有利である。例えば、前記により形成された塗膜上にフォトレジストを塗布した後、これに活性光線を照射後パターニングし、次にこれをマスクとして目的の下層樹脂を湿式あるいは乾式法にてエッチングする。しかし前述の如く、該樹脂組成物中に感光剤が添加してある場合は、それ自体に感光性が付与されているため、そのまま活性光線により加工することが可能となるので大変好ましい。この時に用いられる活性光線は、通常化学線であり、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。
[カップリング剤製造例1]
2Lのセパラブルフラスコに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン110.7gと
NMP845gを入れ、これに室温下でフェニルイソシアネート59.6gとNMP12
0gを混合させた溶液をゆっくり室温下で滴下した。滴下するに従い、反応液は約40℃まで発熱した。滴下終了後室温で2時間撹拌した後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて反応液を確認したところ、原料は全く検出されず、生成物が単一ピークとして純度99%で検出された。
2Lのセパラブルフラスコに、二炭酸ジ−t−ブチル131.0gとNMP780gを
入れ、これに室温下で3−アミノプロピルトリエトキシシラン132.8gとNMP27
0gを混合させた溶液をゆっくり室温下で滴下した。滴下するに従い、反応液は約40℃まで発熱した。また、反応に伴ない、炭酸ガスの発生が確認された。滴下終了後室温で2時間撹拌した後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて反応液を確認したところ、原料は全く検出されず、生成物が単一ピークとして純度98%で検出された。
されなかった。このことから、得られたS−2は、非常に安定性に優れたシリコン系カップリング剤であることが分かる。以下にS−2の構造式を示す。
2Lのセパラブルフラスコに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン132.8gと
NMP1260gを入れた。これに無水フタル酸88.9gを粉体のまま徐々に加えた。
発熱したので、反応液を水冷した。添加終了後、そのまま2時間撹拌した後、HPLCにて反応液を確認したところ、原料は全く検出されず、生成物が単一ピークとして純度95%で検出された。
<ポリマー製造例1>
500mL容のセパラブルフラスコに3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物16.1g、ピロメリット酸二無水物10.9g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート27.0g、およびγ−ブチロラクトン60mL入れ、氷冷下かき混ぜながらピリジン17.0gを加えた。室温で16時間撹拌した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド41.2gを含むγ−ブチロラクトン40mLの溶液を氷冷下、30分間で加え、続いて4,4'−ビス(4アミノフェノキシ)ビフェニル35.0gを70mLのγ−ブチロラクトンに懸濁したものを60分間で加えた。氷冷下、3時間かき混ぜた後、エタノール5mLを加えて、さらに1時間かき混ぜ生じた固形物をろ過により除去した。反応液を10Lの水に滴下し、沈殿したポリマーを濾別した後真空乾燥した。このようにしてポリアミド酸エステル(P−1)を得た。
容量2Lのセパラブルフラスラスコ中で、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)370g、ピリジン26.90g(0.34mol)、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン61.53g(0.17mol)を室温(25℃)で混合攪拌し、ジアミンを溶解させた。これに、別途ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)114g中にイソフタル酸ジクロライド28.42g(0.14mol)を溶解させたものを、滴下ロートより滴下した。この際、セパラブルフラスコは15〜20℃の水浴で冷却した。滴下に要した時間は20分、反応液温は最大で30
℃であった。
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物と、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパンの約等モル量を、N−メチル−2−ピロリドン中にてモノマー濃度が18%で室温下、20時間反応させポリアミド酸溶液を得た。次いで、これにジシクロヘキシルカルボジイミドを加え、室温下で4時間撹拌して脱水閉環反応を行い、ポリイソイミドの溶液とした。この溶液中の析出物を濾別した後、過剰のイソプロパノールに投入し、析出したポリマーをろ過後40℃で12時間真空乾燥することによりポリイソイミド(P−3)を得た。
500mL容のセパラブルフラスコに、ピロメリット酸二無水物21.8gと3−ヒド
ロキシベンジルアルコール24.8gとN,N'ジメチルアセトアミド(DMAc)100
mLを入れた。この混合液を室温で24時間撹拌した。次に、このフラスコ内を0℃まで冷却した後、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル18.0gをDMAc100mLに溶
解させた溶液を撹拌しながら添加した。さらに、ジシクロヘキシルカルボジイミド45.
3gをDMAcに溶解させた溶液を前記フラスコに30分間かけて滴下した。その後5℃で4時間反応させた後、生成した沈殿を濾別し、得られた溶液を水4L中に滴下することにより側鎖にフェノールを有するポリアミド酸エステル(P−4)を得た。
イソフタル酸ジクロライドの代りに4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸ジクロライド41.32g(0.14mol)を、メタンスルホニルクロライドの代りに5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物9.85g(0.06mol)を用いること以外はポリマー製造例2と同様にして、ポリマー鎖の全アミン末端基の92%をノルボルネン基で封止したヒドロキシポリアミド(P−5)を得た。
ロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム4重量部、モノマーとしてテトラエチレングリコールジメタクリレート12重量部、増感剤としてN−フェニルジエタノールアミン3重量部、カップリング剤製造例2で合成したシリコン系カップリング剤(S−2)溶液33.3g(正味5重量部)をNMP150gに溶解し、感光性組成物を調
整した。この組成物を5インチのシリコンウェハー上にスピンコートし、乾燥して12μmの膜厚を形成させた。この塗膜にテストパターン付きレチクルを用いて、i線ステッパーにより800mJ/cm2のエネルギーを照射した。
熱処理することにより6μm厚のポリイミドのフィルムを得た。このようにして得られたポリイミドフィルムとシリコン基板との接着性を評価する為に、上記ウェハーを耐水性試験器(PCT)で131℃3気圧100時間処理した後、クロスカットによるテープ剥離試験を実施した。
この組成物を5インチのシリコンウェハー上にスピンコートし、乾燥して10μmの膜厚を形成させた。この塗膜にテストパターン付きレチクルを用いて、i線ステッパーにより600mJ/cm2のエネルギーを照射した後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に100秒浸漬することによって露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。
性を評価した。その結果、アルカリ水溶液による現像においてもパターン剥がれはなく、また加熱焼成後の剥離試験においても剥離率0/100と全くパターン剥離が見られない、極めて優れた接着性を有する化合物であることが分かる。
用い3分間現像後、続いて水でリンスしたところ光照射部のみが基板上に残存するネガパターンが得られ、パターンの剥離も全く見られなかった。
この組成物を5インチのシリコンウェハー上にスピンコートし、乾燥して5μmの膜厚を形成させた。この塗膜にテストパターン付きレチクルを用いて、i線ステッパーにより600mJ/cm2のエネルギーを照射した後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に100秒浸漬することによって露光部を溶解除去した後、純水で30秒間リンスした。
のポリイミドのフィルムを得た。このようにして得られたフィルムとシリコン基板との接着性を評価する為に、上記ウェハーを実施例1と同様にしてPCTで131℃3気圧100時間処理した後、クロスカットによるテープ剥離試験を実施した。その結果、剥離率は1/100で極僅かなフィルムの剥離は見られたものの、十分な接着性を有していると言える。
して、現像後、および加熱焼成後の接着性を評価した。その結果、アルカリ水溶液による現像においてもパターン剥がれはなく、また加熱焼成後の剥離試験においても剥離率0/100と全くパターン剥離が見られなかった。このことからSiカプラー(S−1)は、ポリマー(P−5)においても極めて優れた接着性を示す有用な化合物であることが分かる。
実施例2において、シリコン系カップリング剤(S−1)の代りに3−アミノプロピルトリエトキシシランを5重量部用いる以外は全く同様にして感光性組成物を調整したところ、ワニスが真黒に変色してしまった。
実施例2において、シリコン系カップリング剤(S−1)の代りにカップリング剤製造例3で合成したシリコン系カップリング剤(S−3)溶液33.3g(正味5重量部)を用いる以外は全く同様にして、感光性組成物を調整し、評価を実施した。その結果、現像によりシリコンウェハー上に10μmの抜きパターンが解像しているのが確認できたが、それ以下のパターンについてはすべて流れてしまい、アルカリ水溶液に対しての現像時接着が不十分であることが分った。
実施例2において、シリコン系カップリング剤を使用しない以外は全く同様にして、感光性組成物を調整し、評価を実施した。その結果、現像によりシリコンウェハー上のパターンはすべて剥離してしまった。そこで加熱焼成後の接着性を別途評価するために、パターニングしていない塗膜ウェハーを用意し、窒素雰囲気下150℃で30分、続いて350℃で1時間熱処理することにより得られたフィルムとシリコン基板との接着性の評価をPCT(131℃3気圧100時間)処理後、クロスカットによるテープ剥離試験により実施した。その結果、剥離率は100/100であり、接着性が全くないことが分かった。
実施例1において、シリコン系カップリング剤(S−2)の代りに3−アミノプロピルトリエトキシシランを5重量部用いる以外は全く同様にして感光性組成物を調整したところ、ワニス中に析出物が生成した。また、このワニスを室温で1日放置したところ、ゲル化してしまった。このように、塩基性雰囲気で不安定なポリアミド酸エステルの場合、アミノシランの添加はワニスの安定性を極端に悪化させることが分かる。
Claims (5)
- (i)ポリイミド前駆体樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂からなる群より選ばれる一種以上の樹脂、(ii)アミノ基を有するケイ素化合物にイソシアネート化合物、又は炭酸エステル誘導体を反応させるか又はイソシアネート基を有するケイ素化合物と芳香族又は脂肪族モノアミン及び/又は一価のアルコールを反応させることにより得られる下記一般式(1)で示されるシリコン系カップリング剤、及び(iii)感光剤を含有する感光性樹脂組成物。
- (ii)アミノ基を有するケイ素化合物にイソシアネート化合物、又は炭酸エステル誘導体を反応させるか又はイソシアネート基を有するケイ素化合物と芳香族又は脂肪族モノアミン及び/又は一価のアルコールを反応させることにより得られるシリコン系カップリング剤が、R 5 がフェニル基である上記一般式(1)で示されることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- (ii)アミノ基を有するケイ素化合物にイソシアネート化合物、又は炭酸エステル誘導体を反応させるか又はイソシアネート基を有するケイ素化合物と芳香族又は脂肪族モノアミン及び/又は一価のアルコールを反応させることにより得られるシリコン系カップリング剤が、R 6 がt−ブチル基である上記一般式(1)で示されることを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 上記(i)樹脂を100重量部、上記(ii)シリコン系カップリング剤を0.1〜20重量部、上記(iii)感光剤のo−キノンジアジド化合物を1〜100重量部、及び(iv)溶剤を70〜1900重量部を含有する請求項1に記載のポジ型感光性樹脂組成物。
- 基板上に請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を塗布した後、乾燥により溶剤を揮散させ、その後200℃以上に加熱することにより得られる樹脂。
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