JP5128201B2 - 化粧下地 - Google Patents

化粧下地 Download PDF

Info

Publication number
JP5128201B2
JP5128201B2 JP2007205180A JP2007205180A JP5128201B2 JP 5128201 B2 JP5128201 B2 JP 5128201B2 JP 2007205180 A JP2007205180 A JP 2007205180A JP 2007205180 A JP2007205180 A JP 2007205180A JP 5128201 B2 JP5128201 B2 JP 5128201B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicone
component
makeup
makeup base
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007205180A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009040699A (ja
JP2009040699A5 (ja
Inventor
美香子 渡邉
隆斉 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2007205180A priority Critical patent/JP5128201B2/ja
Publication of JP2009040699A publication Critical patent/JP2009040699A/ja
Publication of JP2009040699A5 publication Critical patent/JP2009040699A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5128201B2 publication Critical patent/JP5128201B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、ファンデーションを使用する前に肌に塗布する化粧下地に関する。
化粧下地はメークアップベースとも呼ばれるもので、主にパウダータイプのファンデーションのつきとのびを良くし、化粧持ちを良くするために、ファンデーションを使用する前に肌に塗布するもので、クリーム状のものが一般的である。色みは白色〜肌色のものが多いが、緑色や紫色などの補色効果を利用して、ファンデーションでは十分に補正できない肌色を整えるものもあり、それらは特にコントロールカラーとも呼ばれる。
このような化粧下地を用いることで、ファンデーションの持ちは向上するものの、化粧崩れ、とりわけ、よれの防止効果は未だに不十分である。よれとは、ファンデーションが凝集して、しわに沿って線上に集まってしまう現象で、豊令線、小鼻、目尻などの動きの激しい部分において生じやすい。この現象は油分が多いほど起こりやすいため、比較的高年齢層向けの油分の多いファンデーションを用いる場合に顕著である。
また、化粧下地には、塗布時ののびが良く、べたつかないといった使用性、感触等の基本性能が備えられていることも必要である。
上記よれの問題に対して、特許文献1には、長鎖アルキル(メタ)アクリレートとフッ化アルキル(メタ)アクリレートとの共重合体とゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとを組み合わせた化粧料が記載されている。この化粧料においては、これらの成分により複合皮膜が形成され、優れたよれ防止効果が発現するとされている。しかしながら、強い皮膜が形成するため、つっぱり感や圧迫感などの好ましくない皮膜感があるという問題があった。また、よれ防止効果は得られるものの、特に、油分の多いファンデーションに対して、より効果の高いものが望まれていた。
特開2002−275023号公報
本発明の目的は、ファンデーションのよれが改善され、皮膜感のない化粧下地を提供することにある。
本発明者は、ゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーと、特定のシリコーン油を組み合わせて用いれば、上記課題を解決した化粧下地が得られることを見出した。
本発明は、下記成分(A)及び(B):
(A)ゴム弾性を有するシリコーン系ポリマー、
(B)25℃における粘度が350〜30,000mm2/sであるシリコーン油
を含有する化粧下地を提供するものである。
また、本発明は、当該化粧下地を肌に塗布した後、油性成分を20〜50質量%含有するファンデーションを重ねて塗布する化粧方法を提供するものである。
本発明の化粧下地は、化粧崩れ、特によれの防止効果に優れ、油分の多いファンデーションを使用したときでも、よれを防ぐ効果が高いものである。また、塗布時ののびが良く、べたつかず、使用感に優れ、皮膜感もないものである。
本発明の化粧下地において、このような優れたよれ防止効果と低い皮膜感を発現する理由は明らかではないが、ゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとシリコーン油の適度な相溶性が影響しているものと考えられる。すなわち、低分子量のシリコーン油を用いた場合はゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとシリコーン油が均一に相溶するため一枚の膜になってしまい、化粧崩れ防止能と皮膜感が分離できない。特定の分子量領域のシリコーン油では、非相溶性のために相分離構造をとり、そのことが動きの激しい部分においても適度に力を逃がすことでよれを防ぎ、また皮膜感も和らげたと考えられる。シリコーン油の分子量がさらに上がると、両成分間の親和性が低くなりすぎ、もはや膜を生成し得ず、また、製剤自身も高粘度となって塗布性や仕上がり性を低めてしまうものと推察される。
本発明で用いる成分(A)のシリコーン系ポリマーは、ゴム弾性を有するものである。
ここで、ゴム弾性とは、温度20℃、相対湿度65%において、伸長率15%で破断や塑性変形を生じない性質をいう。ここで、伸長率15%で塑性変形が生じるか否かは、例えば次法で確認することができる。すなわち、ポリマーを、溶融又は溶剤に溶解してキャストフィルムを作製して、厚さ0.2〜0.3mm、長さ20mm(測定長)、幅5mmの試料片を用意し、温度20℃、相対湿度65%の条件下で、応力−歪み曲線を記録しながら、クロスヘッド速度20mm/minで3mm(15%)伸長し、その後直ちに同じ速度でクロスヘッドを戻す。10分後、再度伸長し、2回目の伸長時の応力−歪み曲線が1回目の曲線と同じ軌跡を辿れば完全に回復しており、塑性変形が生じていないことになる。これに対し、塑性変形が生じる場合は、1回目の往復運動ですでにのびが生じているため、2回目の伸長では遅れて応力がかかり、結果として応力−歪み曲線は同じ軌跡を辿らない。なお、後述の低分子量シロキサンとの混合物である化学架橋体にあっては、10倍量のエタノールに再沈殿後、沈殿物を集めてテフロン(登録商標)シート上で乾燥することで、試験片を作成することができる。
かかるゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーには、大別すると架橋点が物理的な相互作用によって生じる物理架橋体、共有結合で結ばれた化学架橋体の2種が存在するが、本発明ではどちらのものも使用することができる。
物理架橋体は特に、化粧料に使用可能な溶媒である、水、アルコール、揮発性流動パラフィン、環状シロキサンなどを用いて皮膚に均質に塗った後に当該溶媒を揮発させることで、ムラのない安定な化粧皮膜を与える。かかる、物理架橋型のゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとしては、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン、糖変性シリコーン(特開昭63−139106号公報)、ポリグリセリン変性シリコーン(特開2004−339244号公報)、ポリアミノ酸変性シリコーン(特開2002−145724号公報)、シリコーングラフトアクリレートポリマー(特開平4−342513号公報)、シリコーンPEGブロックポリマー(特開平4−234307公報)などが例示される。これらのうち、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンが、高度なよれ防止効果と優れた使用感の両立を図ることができる点で好ましい。
かかるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンとしては、例えば、分子内に式(1a)
Figure 0005128201
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、nは2又は3である)
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントと、オルガノポリシロキサンのセグメントとを有し、オルガノポリシロキサンのセグメントの末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個にヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、前記式(1a)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントが結合してなるものが好ましい。かかるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントとオルガノポリシロキサンのセグメントとの質量比は、好ましくは1/50〜20/1、より好ましくは1/40〜20/1であり、分子量は、好ましくは500〜500,000、より好ましくは1,000〜300,000である。また、Rはメチル基又はエチル基が好ましい。
前記オルガノポリシロキサンのセグメントの末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個にヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられ、特に窒素原子を含む炭素数2〜5のアルキレン基が好ましい。
かかるポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンの好ましい例としては、ポリ(N−ホルミルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−アセチルエチレンイミン)変性シリコーン、ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン等が挙げられる。なかでも、重量平均分子量約20,000〜200,000で、分子中のポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)セグメントの割合が約3〜50質量%のポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーン(INCI名:ポリシリコーン−9;エラストマーOS、花王社)が好ましい。
上記ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンは、公知の方法、例えば特開平7−133352号公報に記載の方法により製造することができ、例えば以下の方法で合成される。まず、前記式(1a)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントは、式(1b)で表される環状イミノエーテル化合物をカチオン開環重合することにより得られる。
Figure 0005128201
これらの環状イミノエーテルは、例えばLiebigs Ann.Chem.,p996〜p1009(1974)に記載の方法に従って製造することができる。これらの化合物は、開環重合のモノマーとして1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。
上記環状イミノエーテルを開環重合させる重合開始剤は、例えばトルエンスルホン酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル又はアルキルハライド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら開始剤は単独あるいは混合物で用いることができる。
これらの開始剤を用いて前記式(1b)で表される環状イミノエーテル化合物を開環重合させることにより、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖を得ることができるが、この分子鎖は単独重合体鎖でも共重合体鎖でもよく、該共重合体鎖はランダム共重合体鎖でもブロック共重合体鎖でもよい。
上記ポリ(N−アシルアルキレンイミン)の分子鎖の分子量は、好ましくは150〜50,000、より好ましくは500〜10,000である。
本発明で用いる変性シリコーンは、式(1b)で表される環状イミノエーテル化合物を開環重合させることにより生成する重合活性種と、これと反応し得る官能基を有するオルガノポリシロキサンとを反応させることにより得ることができる。
上記重合活性種と反応し得る官能基としては、一級、二級又は三級アミノ基、メルカプト基、ヒドロキシル基、カルボキシレート基等が挙げられるが、中でもアミノ基が好適である。分子内にアミノ基を含有するオルガノポリシロキサンは分子量が300〜400,000が好ましいが、より好ましくは800〜250,000である。
アミノ基を含有するオルガノポリシロキサンと、環状イミノエーテルのカチオン重合で得たポリ(N−アシルアルキレンイミン)の反応性末端との反応は以下のようにして行うことができる。
開始剤を極性溶媒、好適にはアセトニトリル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、酢酸エチル、酢酸メチル等の単独溶媒、あるいは必要に応じて他の溶媒との混合溶媒に溶かし、40〜150℃、好適には60〜100℃に昇温する。そこに上記一般式(1b)で表される環状イミノエーテルを一括投入、あるいは反応が激しい場合には滴下し、重合を行う。重合の進行はガスクロマトグラフィーなどの分析機器でモノマーである環状イミノエーテルの残存量を定量することにより追跡することができる。環状イミノエーテルが消費され重合が終了しても、生長末端の活性種は反応性を維持している。ポリマーを単離することなく、引き続き、このポリマー溶液と分子内にアミノ基を含有するオルガノポリシロキサンとを混合し、5〜100℃、好ましくは20〜60℃の条件で反応させる。混合割合は所望により適宜選ぶことができるが、オルガノポリシロキサン中のアミノ基1モルに対してポリ(N−アシルアルキレンイミン)0.1〜1.3モル当量の割合で反応させるのが好ましい。
以上の如き反応によって、ポリジメチルシロキサンにポリ(N−アシルアルキレンイミン)セグメントの付いたブロックコポリマー又はグラフトポリマーを得ることができる。
一方、化学架橋型のゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとしては、SiH変性シリコーンと多官能のビニル化合物のヒドロシリル化反応によって架橋したものが好適に用いられる。かかる化学架橋型のゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとしては、例えば架橋型アルキルアリールポリシロキサン、架橋型アルキルポリシロキサンが挙げられる。架橋型アルキルアリールポリシロキサンとしては、例えば炭素数1〜5のアルキル基及び炭素数6〜10のアリール基を有する架橋型オルガノポリシロキサンが挙げられ、具体的には、例えば架橋型メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。架橋型アルキルポリシロキサンとしては、例えば炭素数1〜5のアルキル基を有する架橋型ジアルキルポリシロキサンが挙げられ、具体的には、例えば架橋型ジメチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
また、架橋型オルガノポリシロキサンとして、例えば、デカメチルシクロペンタシロキサンと架橋型オルガノポリシロキサンとの混合物であるペースト状のKSG15、低粘度ジメチルポリシロキサンと架橋型オルガノポリシロキサンとの混合物であるペースト状のKSG16、メチルフェニルポリシロキサンと架橋型メチルフェニルポリシロキサンとの混合物であるペースト状のKSG18(以上、信越化学工業社製)等の市販品を使用することもできる。
成分(A)のゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーは、1種以上を用いることができ、全組成中に0.1〜30質量%、特に0.5〜20質量%、更に1〜15質量%含有するのが、高いよれ防止効果と優れた使用感が得られるので好ましい。
本発明で用いる成分(B)のシリコーン油は、直鎖状で無置換のジメチルシロキサンであり、25℃における粘度が350〜30,000mm2/s、好ましくは500〜10,000mm2/s、特に好ましくは1,000〜5,000mm2/sのものである。粘度が350mm2/s未満のものでは、よれ防止効果が十分に得られず、30,000mm2/sを超えると、よれ防止効果が低下したり、使用感が重くなったり、皮膜感が出たりする場合がある。
かかるシリコーン油としては、KF−96(信越化学工業社)、SH−200(東レ・ダウコーニング社)等の市販品を使用することができる。
成分(B)のシリコーン油は、1種以上を用いることができ、感触改善等の目的のために2種以上を任意の割合で併用しても良い。成分(B)は、全組成中に0.1〜30質量%、特に0.5〜20質量%、さらに1〜15質量%含有するのが、塗布性が良好であり、皮膜感がなく、高いよれ防止効果が得られるので好ましい。
また、成分(A)と成分(B)の質量割合は、(A):(B)=1:5〜5:1、特に1:4〜3:1、更に1:3〜2:1であるのが、より高いよれ防止効果が得られるので好ましい。
また、流動性・安定性の調整などの目的で、成分(B)以外のシリコーン油を併用することもできる。この場合、全シリコーン油の混合物の粘度が、成分(B)の範囲を外れても、成分(B)を含有していれば、本発明の技術範囲に属するものである。なお、このような場合、製品から溶剤抽出等の通常の方法に従ってシリコーン成分を分画し、その分子量分布をSEC等で測定することで判断することができる。シリコーンの分子量と粘度の関係は明らかにされており、また、市販の直鎖シリコーンは『最も確からしい分布(Most probable distribution)』に近似できるので、本発明で用いる成分(B)が含まれることは容易に判定できる。
本発明の化粧下地は、更に、(C)粉体を含有することができる。粉体としては、通常化粧料に用いられるものであれば特に制限されず、顔料、感触改善パウダー等を使用することができる。
より具体的には、顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、タール色素、雲母チタン等が挙げられる。感触改善パウダーとしては、ナイロンパウダー、ウレタンパウダー、シリコン樹脂、PMMA、架橋ポリスチレン等の球状ポリマー粒子;マイカ、セリサイト等の板状無機粒子;ラウロイルタウリンカルシウム、ラウロイルリジン等の板状有機結晶などが挙げられる。
これらの粉体は、通常の方法により、シリコーン化合物、パーフルオロアルキルリン酸化合物、高級脂肪酸、ワックス類等の疎水性化合物により、表面処理して用いるのが、化粧持続性の点から好ましい。
成分(C)の粉体は、1種以上を用いることができ、全組成中に、0.5〜30質量%、特に1〜25質量%含有するのが、感触およびファンデーションの仕上がり効果の点で好ましい。
本発明の化粧下地は、乳液の剤型をとり、かつ、有効分を均一に塗布しやすくするために揮発性成分を含有することが好ましい。揮発性成分としては、環状又は直鎖状の揮発性シリコーンが挙げられる。
かかる揮発性シリコーンとしては、例えば、SH244、SH245(以上、東レ・ダウコーニング社製)等の環状シリコーン;KF−96L−2CS、KF−96L−1CS(信越化学工業社製)等の直鎖状シリコーンなどを使用することができる。
さらに、本発明の化粧下地は、揮発性成分としてエタノール等の低級アルコール類、2−(パーフルオロオクチル)エチル−4−メチル−2−ペンチルエーテル等のパーフルオロアルキルエーテル類、水などを含有することができる。
本発明の化粧下地は、更に、その他の不揮発性油を含有することができる。かかる不揮発性油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、カプリン酸ネオペンチルグリコール等のエステル油;スクワラン、流動パラフィン等の炭化水素油;オリーブ油、ひまわり油等のグリセリドなどが挙げられる。
本発明の化粧下地は、前記成分以外に、通常化粧料に用いられる成分、例えば、水溶性高分子、界面活性剤、酸化防止剤、香料、色素、防腐剤、紫外線吸収剤、保湿剤、清涼剤、皮脂抑制剤、皮脂吸収剤、皮脂ゲル化剤、美白剤等を含有することができる。
乳化系の剤形をとる場合、通常界面活性剤を用いる。好ましい界面活性剤としては、ソルビタンエステル類、ポリグリセリンエステル類、ポリエーテル変性シリコーン等の非イオン界面活性剤で、HLBが1〜6程度のものが挙げられる。
本発明の化粧下地は、通常の方法に従って製造することができ、クリーム状、ゲル状、乳液状、溶液状、スプレー状等のいずれの剤型にもすることができる。本発明の特徴のひとつである使用感を得るためには、乳化系、特にW/O型乳化系が好ましい。
本発明の化粧下地はあらゆるファンデーションに対して、高いよれ防止効果を発現することができる。特に、油性成分の含有量が多い(20〜50質量%)ファンデーションを使用する場合にも、高い効果を得ることができる。
従って、本発明の化粧下地は、肌に塗布した後、油性成分を20〜50質量%含有するファンデーションを重ねて塗布する化粧方法に好適に用いることができる。
実施例1〜5、比較例1〜4
表1に示す組成の化粧下地を製造し、化粧よれ防止効果、使用感(塗布時ののび、塗布後のべたつき)及び皮膜感を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製法)
粉体成分(c)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕した。油相成分(b)を混合し、粉砕した粉体成分(c)を添加して、ディスパーで分散した。その後、油相成分(a)を添加した。さらに水相成分(d)を混合し、油相成分に添加して乳化した。その後、ホモミキサーで粘度調整して、W/O型液状化粧下地を得た。
(評価方法)
(1)化粧よれ防止効果(モデル試験):
人工白皮革(オカモト新和社製)を5cm×5cmに切り、裏側の中央に深さ1mm程度の切れ目を入れた状態にした。この人工皮革の表面に、各化粧下地を1mg/cm2塗布し、30分室温乾燥した。その後、化粧下地を塗布した部分に、固形ファンデーションを市販のスポンジを用いて0.4mg/cm2塗布した。固形ファンデーションは、特許第3526426号公報、実施例1、本発明品1に記載の組成及び製法で調製したものを使用した(粉体量:65質量%、油性成分量:35質量%)。
固形ファンデーションを塗布し、30分室温乾燥した後、切れ目にそって、30回折り曲げ、塗布したファンデーションの状態を、5名の専門パネラーにより、以下の評価基準で評価した。5名の平均値を求め、下記判定基準に従って指標化した。
(評価基準)
0:明確なよれを認める。
1:やや明確なよれを認める。
2:ややよれている。
3:わずかによれている。
4:ほとんどよれていない。
5:よれていない。
(判定基準)
◎:平均点が4.5〜5.0。
○:平均点が3.5〜4.4。
△:平均点が2.5〜3.4。
×:平均点が1.5〜2.4。
××:平均点が1.0〜1.4。
(2)使用感(塗布時ののび):
10人の専門パネラーにより、各化粧下地を使用したときの塗布時ののびを官能評価し、以下の基準で示した。
◎:8人以上が良いと評価した。
○:6〜7人が良いと評価した。
△:4〜5人が良いと評価した。
×:3人以下が良いと評価した。
(3)使用感(塗布後のべたつき):
10人の専門パネラーにより、各化粧下地を使用したときの塗布後のべたつき感を官能評価し、以下の基準で示した。
◎:8人以上が、べたつきが少ないと評価した。
○:6〜7人が、べたつきが少ないと評価した。
△:4〜5人が、べたつきが少ないと評価した。
×:3人以下が、べたつきが少ないと評価した。
(4)皮膜感:
10人の専門パネラーにより、各化粧下地塗布後の皮膜感を官能評価し、以下の基準で示した。
◎:8人以上が少ないと評価した。
○:6〜7人が少ないと評価した。
△:4〜5人が少ないと評価した。
×:3人以下が少ないと評価した。
Figure 0005128201
Figure 0005128201
実施例6
以下に示す組成の化粧下地を、実施例1〜5と同様にして製造した。
得られた化粧下地は、塗布時ののびが良く、塗布後にはべたつきや皮膜感がなく、化粧よれを防止する効果が高いものであった。
(成分)
ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体
(SH−3775M、東レ・ダウコーニング社製) 2.5(質量%)
デカメチルシクロペンタシロキサン
(SH−245、東レ・ダウコーニング社製) 23
ジメチルポリシロキサン(2mm2/s) 18
ジメチルポリシロキサン(1000mm2/s) 3
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン1*1 4.5
エタノール 6.5
グリセリン 2
硫酸マグネシウム 0.3
精製水 残量
シリコーン処理微粒子酸化亜鉛*6
フッ素化合物処理酸化チタン*7
フッ素化合物処理ベンガラ*7 0.05
フッ素化合物処理黄酸化鉄*7 0.4
フッ素化合物処理黒酸化鉄*7 0.01
フッ素化合物処理ナイロンパウダー*7
フッ素化合物処理紫色干渉雲母チタン *7
合計 100

Claims (5)

  1. 下記成分(A)及び(B):
    (A)ゴム弾性を有するポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン 0.5〜15質量%
    (B)25℃における粘度が350〜30,000mm2/sであるシリコーン油 0.5〜15質量%
    を含有する化粧下地。
  2. 成分(B)が、直鎖状のジメチルポリシロキサンである請求項記載の化粧下地。
  3. 成分(A)と成分(B)の質量割合が、(A):(B)=1:5〜5:1である請求項1又は2記載の化粧下地。
  4. さらに、(C)粉体を0.5〜30質量%含有する請求項1〜のいずれか1項記載の化粧下地。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載の化粧下地を肌に塗布した後、油性成分を20〜50質量%含有するファンデーションを重ねて塗布する化粧方法。
JP2007205180A 2007-08-07 2007-08-07 化粧下地 Active JP5128201B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007205180A JP5128201B2 (ja) 2007-08-07 2007-08-07 化粧下地

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007205180A JP5128201B2 (ja) 2007-08-07 2007-08-07 化粧下地

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009040699A JP2009040699A (ja) 2009-02-26
JP2009040699A5 JP2009040699A5 (ja) 2010-10-14
JP5128201B2 true JP5128201B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=40441838

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007205180A Active JP5128201B2 (ja) 2007-08-07 2007-08-07 化粧下地

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5128201B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI475051B (zh) 2009-11-18 2015-03-01 Kao Corp Organic polysiloxane
JP2012031079A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Shiseido Co Ltd メーキャップ方法、およびそれに用いるファンデーションおよび化粧下地
JP2013043847A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Kao Corp 油中水型乳化化粧料
JP5818642B2 (ja) * 2011-11-11 2015-11-18 花王株式会社 化粧料
JP5956829B2 (ja) * 2012-05-11 2016-07-27 花王株式会社 下地化粧料
CN110545786A (zh) * 2017-04-19 2019-12-06 花王株式会社 覆膜的制造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1045536A (ja) * 1996-08-06 1998-02-17 Kanebo Ltd 化粧下地料および化粧方法
JP2002275023A (ja) * 2001-03-19 2002-09-25 Kao Corp 化粧料
JP2003063933A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Kose Corp 毛穴・しわ隠し化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009040699A (ja) 2009-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0388582B1 (en) Cosmetic composition
US5219560A (en) Cosmetic composition
JP5570764B2 (ja) 化粧料
JP5559992B2 (ja) 油中水型乳化化粧料
KR101884772B1 (ko) 팽윤된 실리콘 겔을 포함하는 실리콘 조성물
JP5128201B2 (ja) 化粧下地
JP6105896B2 (ja) 液状アリール基含有ポリオルガノシロキサン
KR20110055445A (ko) 화장료
WO1998055078A1 (fr) Copolymeres pour cosmetiques
WO1999048464A1 (fr) Copolymere pour preparation cosmetique
JP2022516125A (ja) 組成物、コポリマーの調製方法、並びにその方法及び最終用途
JP5818642B2 (ja) 化粧料
JP2007269642A (ja) フルオロアクリレート重合体を含有する化粧料
KR20110088179A (ko) 유중수형 눈 화장용 화장료 조성물
JP6412406B2 (ja) 油中水型乳化化粧料
JP2013216602A (ja) 化粧料
EP3195855B1 (en) Film-forming composition and cosmetic
JP7257147B2 (ja) 架橋ポリオルガノシロキサン及びそれを含むパーソナルケア組成物
WO2015045167A1 (ja) 化粧料
JP2840900B2 (ja) 油中水型乳化組成物
TW201822753A (zh) 具優異持久性之乳液型化妝品美容組成物及評估美容組成物持續性之方法
JPH11180847A (ja) 油中水型化粧料
JPH11100307A (ja) 被膜形成剤及び化粧料
JP3080803B2 (ja) 水系美爪料
JP2004091377A (ja) 水中油型乳化化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100729

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120330

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121023

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121031

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5128201

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151109

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250