JP5128201B2 - 化粧下地 - Google Patents
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また、化粧下地には、塗布時ののびが良く、べたつかないといった使用性、感触等の基本性能が備えられていることも必要である。
(A)ゴム弾性を有するシリコーン系ポリマー、
(B)25℃における粘度が350〜30,000mm2/sであるシリコーン油
を含有する化粧下地を提供するものである。
本発明の化粧下地において、このような優れたよれ防止効果と低い皮膜感を発現する理由は明らかではないが、ゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとシリコーン油の適度な相溶性が影響しているものと考えられる。すなわち、低分子量のシリコーン油を用いた場合はゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとシリコーン油が均一に相溶するため一枚の膜になってしまい、化粧崩れ防止能と皮膜感が分離できない。特定の分子量領域のシリコーン油では、非相溶性のために相分離構造をとり、そのことが動きの激しい部分においても適度に力を逃がすことでよれを防ぎ、また皮膜感も和らげたと考えられる。シリコーン油の分子量がさらに上がると、両成分間の親和性が低くなりすぎ、もはや膜を生成し得ず、また、製剤自身も高粘度となって塗布性や仕上がり性を低めてしまうものと推察される。
ここで、ゴム弾性とは、温度20℃、相対湿度65%において、伸長率15%で破断や塑性変形を生じない性質をいう。ここで、伸長率15%で塑性変形が生じるか否かは、例えば次法で確認することができる。すなわち、ポリマーを、溶融又は溶剤に溶解してキャストフィルムを作製して、厚さ0.2〜0.3mm、長さ20mm(測定長)、幅5mmの試料片を用意し、温度20℃、相対湿度65%の条件下で、応力−歪み曲線を記録しながら、クロスヘッド速度20mm/minで3mm(15%)伸長し、その後直ちに同じ速度でクロスヘッドを戻す。10分後、再度伸長し、2回目の伸長時の応力−歪み曲線が1回目の曲線と同じ軌跡を辿れば完全に回復しており、塑性変形が生じていないことになる。これに対し、塑性変形が生じる場合は、1回目の往復運動ですでにのびが生じているため、2回目の伸長では遅れて応力がかかり、結果として応力−歪み曲線は同じ軌跡を辿らない。なお、後述の低分子量シロキサンとの混合物である化学架橋体にあっては、10倍量のエタノールに再沈殿後、沈殿物を集めてテフロン(登録商標)シート上で乾燥することで、試験片を作成することができる。
物理架橋体は特に、化粧料に使用可能な溶媒である、水、アルコール、揮発性流動パラフィン、環状シロキサンなどを用いて皮膚に均質に塗った後に当該溶媒を揮発させることで、ムラのない安定な化粧皮膜を与える。かかる、物理架橋型のゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーとしては、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン、糖変性シリコーン(特開昭63−139106号公報)、ポリグリセリン変性シリコーン(特開2004−339244号公報)、ポリアミノ酸変性シリコーン(特開2002−145724号公報)、シリコーングラフトアクリレートポリマー(特開平4−342513号公報)、シリコーンPEGブロックポリマー(特開平4−234307公報)などが例示される。これらのうち、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーンが、高度なよれ防止効果と優れた使用感の両立を図ることができる点で好ましい。
で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントと、オルガノポリシロキサンのセグメントとを有し、オルガノポリシロキサンのセグメントの末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個にヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、前記式(1a)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントが結合してなるものが好ましい。かかるポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントとオルガノポリシロキサンのセグメントとの質量比は、好ましくは1/50〜20/1、より好ましくは1/40〜20/1であり、分子量は、好ましくは500〜500,000、より好ましくは1,000〜300,000である。また、Rはメチル基又はエチル基が好ましい。
より具体的には、顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、タール色素、雲母チタン等が挙げられる。感触改善パウダーとしては、ナイロンパウダー、ウレタンパウダー、シリコン樹脂、PMMA、架橋ポリスチレン等の球状ポリマー粒子;マイカ、セリサイト等の板状無機粒子;ラウロイルタウリンカルシウム、ラウロイルリジン等の板状有機結晶などが挙げられる。
かかる揮発性シリコーンとしては、例えば、SH244、SH245(以上、東レ・ダウコーニング社製)等の環状シリコーン;KF−96L−2CS、KF−96L−1CS(信越化学工業社製)等の直鎖状シリコーンなどを使用することができる。
乳化系の剤形をとる場合、通常界面活性剤を用いる。好ましい界面活性剤としては、ソルビタンエステル類、ポリグリセリンエステル類、ポリエーテル変性シリコーン等の非イオン界面活性剤で、HLBが1〜6程度のものが挙げられる。
従って、本発明の化粧下地は、肌に塗布した後、油性成分を20〜50質量%含有するファンデーションを重ねて塗布する化粧方法に好適に用いることができる。
表1に示す組成の化粧下地を製造し、化粧よれ防止効果、使用感(塗布時ののび、塗布後のべたつき)及び皮膜感を評価した。結果を表1に併せて示す。
粉体成分(c)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕した。油相成分(b)を混合し、粉砕した粉体成分(c)を添加して、ディスパーで分散した。その後、油相成分(a)を添加した。さらに水相成分(d)を混合し、油相成分に添加して乳化した。その後、ホモミキサーで粘度調整して、W/O型液状化粧下地を得た。
(1)化粧よれ防止効果(モデル試験):
人工白皮革(オカモト新和社製)を5cm×5cmに切り、裏側の中央に深さ1mm程度の切れ目を入れた状態にした。この人工皮革の表面に、各化粧下地を1mg/cm2塗布し、30分室温乾燥した。その後、化粧下地を塗布した部分に、固形ファンデーションを市販のスポンジを用いて0.4mg/cm2塗布した。固形ファンデーションは、特許第3526426号公報、実施例1、本発明品1に記載の組成及び製法で調製したものを使用した(粉体量:65質量%、油性成分量:35質量%)。
固形ファンデーションを塗布し、30分室温乾燥した後、切れ目にそって、30回折り曲げ、塗布したファンデーションの状態を、5名の専門パネラーにより、以下の評価基準で評価した。5名の平均値を求め、下記判定基準に従って指標化した。
0:明確なよれを認める。
1:やや明確なよれを認める。
2:ややよれている。
3:わずかによれている。
4:ほとんどよれていない。
5:よれていない。
(判定基準)
◎:平均点が4.5〜5.0。
○:平均点が3.5〜4.4。
△:平均点が2.5〜3.4。
×:平均点が1.5〜2.4。
××:平均点が1.0〜1.4。
10人の専門パネラーにより、各化粧下地を使用したときの塗布時ののびを官能評価し、以下の基準で示した。
◎:8人以上が良いと評価した。
○:6〜7人が良いと評価した。
△:4〜5人が良いと評価した。
×:3人以下が良いと評価した。
10人の専門パネラーにより、各化粧下地を使用したときの塗布後のべたつき感を官能評価し、以下の基準で示した。
◎:8人以上が、べたつきが少ないと評価した。
○:6〜7人が、べたつきが少ないと評価した。
△:4〜5人が、べたつきが少ないと評価した。
×:3人以下が、べたつきが少ないと評価した。
10人の専門パネラーにより、各化粧下地塗布後の皮膜感を官能評価し、以下の基準で示した。
◎:8人以上が少ないと評価した。
○:6〜7人が少ないと評価した。
△:4〜5人が少ないと評価した。
×:3人以下が少ないと評価した。
以下に示す組成の化粧下地を、実施例1〜5と同様にして製造した。
得られた化粧下地は、塗布時ののびが良く、塗布後にはべたつきや皮膜感がなく、化粧よれを防止する効果が高いものであった。
ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン共重合体
(SH−3775M、東レ・ダウコーニング社製) 2.5(質量%)
デカメチルシクロペンタシロキサン
(SH−245、東レ・ダウコーニング社製) 23
ジメチルポリシロキサン(2mm2/s) 18
ジメチルポリシロキサン(1000mm2/s) 3
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン1*1 4.5
エタノール 6.5
グリセリン 2
硫酸マグネシウム 0.3
精製水 残量
シリコーン処理微粒子酸化亜鉛*6 3
フッ素化合物処理酸化チタン*7 6
フッ素化合物処理ベンガラ*7 0.05
フッ素化合物処理黄酸化鉄*7 0.4
フッ素化合物処理黒酸化鉄*7 0.01
フッ素化合物処理ナイロンパウダー*7 1
フッ素化合物処理紫色干渉雲母チタン *7 2
合計 100
Claims (5)
- 下記成分(A)及び(B):
(A)ゴム弾性を有するポリ(N−アシルアルキレンイミン)変性シリコーン 0.5〜15質量%、
(B)25℃における粘度が350〜30,000mm2/sであるシリコーン油 0.5〜15質量%
を含有する化粧下地。 - 成分(B)が、直鎖状のジメチルポリシロキサンである請求項1記載の化粧下地。
- 成分(A)と成分(B)の質量割合が、(A):(B)=1:5〜5:1である請求項1又は2記載の化粧下地。
- さらに、(C)粉体を0.5〜30質量%含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧下地。
- 請求項1〜4のいずれか1項記載の化粧下地を肌に塗布した後、油性成分を20〜50質量%含有するファンデーションを重ねて塗布する化粧方法。
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