JP2013043847A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)エチレンオキシドで架橋された架橋型ポリエーテル変性シリコーン(B)主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの末端若しくは側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記式(2)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)が結合してなるオルガノポリシロキサン
(R1はH、C1〜22のアルキル基等、xは2又は3)、(C)粉体を含有する油中水型乳化化粧料。
【選択図】なし
Description
例えば、特許文献1には、ゴム弾性を有するシリコーン系ポリマーと、高重合シリコーン油を含有する化粧下地が記載され、特許文献2には、多価アルコール変性シリコーン及びN−アシルアルキレンイミン変性オルガノポリシロキサンを含有する皮膚化粧料が記載されている。
しかしながら、これらの化粧料では、十分なよれ防止効果が得られず、使用感などの点でも満足できるものではなかった。
(A)次の一般式(1)
で表される架橋型ポリエーテル変性シリコーン、
(B)主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの末端若しくは側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して下記式(2)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)が結合してなるオルガノポリシロキサン
(C)粉体
を含有する油中水型乳化化粧料を提供するものである。
式中、R"は、炭素数1〜15のアルキル基が好ましい。また、gは0〜15の数、hは1〜40の数を、iは10〜200の数、jは1〜50の数、kは1〜50の数が好ましい。
前記オルガノポリシロキサンのセグメントとポリ(N−アシルアルキレンイミン)のセグメントとの結合において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられ、その具体例としては、下記式で表される基が挙げられる。
有機粉体としては、ポリアミド樹脂パウダー(ナイロン粉末)、多孔質ナイロンパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリ四弗化エチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、ポリウレタンパウダー、ラウロイルリジン、シリコーンパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、網状型メチルポリシロキサン粉体、アクリル酸ブチル・酢酸ビニル共重合体、シクロデキストリン、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂パウダー等の、有機樹脂粉体などの架橋型あるいは非架橋型の高分子粉体が挙げられる。
スターチの粉体としては、米、コーン、馬鈴薯等が挙げられる。
真珠光沢顔料としては、雲母(マイカ)、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、酸化チタン被覆ガラスフレーク、魚鱗箔等が挙げられる。
この他、カーボンブラック、群青、紺青、グンジョウバイオレット、タール系色素、レーキ等が挙げられる。
硫酸ジエチル3.76g(0.024mol)及び2−エチル−2−オキサゾリン65.3g(0.66mol)を、脱水した酢酸エチル140gに溶解し、窒素雰囲気下、8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。ここに、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量100000、アミン当量20500)500g(アミノ基にして0.024mol)の50%酢酸エチル溶液を一括して加え、12時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン・ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(537g、収率95%)として得た。重量平均分子量は149000であった。(N−プロピオニルエチレンイミン含有率12質量%)
硫酸ジエチル7.57g(0.049mol)及び2−エチル−2−オキサゾリン263.3g(2.66mol)を、脱水した酢酸エチル550gに溶解し、窒素雰囲気下、8時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。ここに、側鎖1級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量60000、アミン当量3870)250g(アミノ基にして0.065mol)の50%酢酸エチル溶液を一括して加え、12時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン・ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(505g、収率97%)として得た。重量平均分子量は88400であった。(N−プロピオニルエチレンイミン含有率49質量%)
表1に示す組成のW/O化粧下地を製造し、使用感(ベたつきのなさ、のびの良さ)、粉の分散状態(分散性、明度)、表面粗さ及び化粧よれ防止効果を評価した。結果を表1に併せて示す。
粉体成分を粗混合した後、アドマイザー粉砕機(不二パウダル株式会社)を用いて混合粉砕した。油相成分を混合し、粉砕した粉体成分を添加して、ディスパーで分散した。さらに水相成分を混合し、油相と紛体の混合物に添加して乳化した。その後、ホモミキサーで粘度調整して、W/O化粧下地を得た。
*2:KSG−310、流動パラフィン30%溶液(信越化学工業株式会社)
*3:KSG−340、スクワラン30%溶液(信越化学工業株式会社)
*4:KSG−830、トリオクタノイン20%溶液(信越化学工業株式会社)
*5:KT−16(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)
*6:KF−96H−5万cs(信越化学工業株式会社)
*7:SH3775M(東レ・ダウコーニング株式会社)
*8:特開平7−277914号公報の製造例6 A−4に準じて製造したもの。
*9:合成例1の記載に従って合成したもの。
*10:合成例2の記載に従って合成したもの。
*11:ジメチコン(ポリジメチルシロキサン)で5質量%表面処理したもの。
*12:パーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミンで5質量%表面処理したもの。
*13:NTS30K3TA(日本板硝子株式会社)をパーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミンで3質量%表面処理したもの。
*14:TIMIRON SUPERSILK MP−1005(メルク社)をパーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミンで3質量%表面処理したもの。
*15:トスパール 145(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社)をパーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミンで5質量%表面処理したもの
*16:特開平5-112424号公報の製造例7
*18:フラメンコサテンバイオレット(BASF社)をパーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミンで5質量%表面処理したもの。
*19:フラメンコサテングリーン(BASF社)をパーフルオロアルキルエチルリン酸ジエタノールアミンで5質量%表面処理したもの。
(1)使用感(べたつきのなさ、のびの良さ):
10名の専門パネラーが、実際に各化粧料を使用したときの「べたつきのなさ」と「のびの良さ」を官能評価した。良好であると評価したパネラーの数により、次の基準で示した。
◎;9名以上が良好と評価した。
○;7〜8名が良好と評価した。
△;4〜6名が良好と評価した。
×;3名以下が良好と評価した。
各化粧料を人工皮革にアプリケーターを用いて厚さ25μmに塗布し、ホットプレートを用いて37℃で3時間乾燥した。得られた化粧料塗膜における粉体の分散状態を、下記基準により目視で評価した。
A;粉体の凝集がなく、均一にむらなく塗布されている。
B;粉体の凝集が少なく、均一にむらなく塗布されている。
C;粉体の凝集があり、不均一に塗布されている。
D;明らかに粉体の凝集があり、不均一に塗布されている。
上記(2−1)の化粧料塗膜をデジタルカメラにて撮影し、Adobe Photoshop Elements3.0を用いて、明度解析をすることにより塗膜の明るさを評価した。
(a) ポリエチレンシートフィルムに、コーターを用いて化粧料を25μmに塗布し、37℃ホットプレート上で30分間乾燥した後、表面粗さ(RMS)aを測定した。
(b) (a)のシートに、パウダーファンデーション(PFD)を塗布し、塗布直後の表面粗さ(RMS)bを測定した。
表面粗さaとbの差を求め、|a−b|<3.0であれば、PFD塗布直後の粉っぽさがないと判断した。
(c) (b)のシートを、さらに37℃ホットプレート上で90分間乾燥した後、表面粗さ(RMS)cを測定した。
表面粗さbとcの差分(b−c)を求めた。|c−b|の値は、下記のように、経時での粉っぽさを示す。
|c−b|≦0.5 : 経時での粉っぽさがない。
0.5<|c−b|≦1.0 : 経時での粉っぽさが少ない。
1.0<|c−b| : 明らかに経時での粉っぽさがある。
シワ形状を有する透明なポリウレタンシート(図1)に、オレイン酸(人工皮脂)を0.005g塗布した。その上に、各化粧下地(表1)を0.025g塗布し、37℃ホットプレート上で30分間乾燥した。さらに、化粧下地の上に固形ファンデーション(特開2001-158717号公報、実施例1の本発明品1)を、スポンジを用いて0.01g塗布した。その後、30分間室温で乾燥してシート状の試験品を得た。
各試験品を塗布したポリウレタンシートを黒色板の上に載せて、DSA(ダイレクトスキンアナライザー)により、拡大画像の撮影(条件:40倍)を行う。次に、シートを、ポリウレタンシートの溝にそって30回折り曲げた後、同じ部位の拡大画像撮影を行う(図2、図3)。Adobe Photoshop Elements3.0の画像解析により、折り曲げ操作前後の撮影画像から2値化および標準偏差の各データの差分を得た(図4)。2値化の差分が大きいとファンデーションのとれが大きく、標準偏差が大きいと化粧よれが生じていることがわかる。
A;粉体の凝集および、とれがなく、均一な塗膜を維持している。
B;粉体の凝集および、とれが少ない。
C;明らかに粉体の凝集および、とれがあり、化粧よれが生じている。
表2に示す組成のクリームファンデーションを、常法により製造した。
得られたファンデーションは、べたつきがなく使用感に優れていた。また、疎水性粉体の分散状態が良好なため、化粧の仕上がりが明るくきれいで、経時でもその美しい仕上がりは持続した。さらに、肌に密着し、経時での粉浮きおよび化粧よれが防止できていた。
表3に示す組成のコンシーラーを、常法により製造した。
得られたコンシーラーは、のびや肌へのなじみが良く、経時での乾燥感や粉浮きおよび化粧よれを防止していた。
Claims (5)
- 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)次の一般式(1)
で表される架橋型ポリエーテル変性シリコーン、
(B)主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの末端若しくは側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して下記式(2)で表される繰り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミン)が結合してなるオルガノポリシロキサン
(C)粉体
を含有する油中水型乳化化粧料。 - 成分(A)を0.01〜10質量%含有する請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(B)を0.01〜5質量%含有する請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
- 成分(A)及び(B)の質量割合が、(A)/(B)=0.1〜12である請求項1〜3のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料
- 成分(C)を0.1〜40質量%含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
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