JP5123266B2 - キャリングケース - Google Patents
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Description
これは、ケース本体の一部を開放した開放部に、一つのスライドファスナを介して、蓋部を開閉自在に設けた構成である。このスライドファスナはスライダを一方側、他方側の間で移動させて、蓋部を開閉するようになっている。
また、互いに離間して平行に配置した対のスライドファスナを設けて、対のスライドファスナを介して蓋部を開閉自在に設け、双方のスライドファスナを同時に操作可能なようにスライドファスナの把手を索体で連結し、該索体を操作して蓋部を開閉操作するキャリングケースも提案されている。
後者のキャリングケースでは、スライドファスナのスライダを同時に平行に移動させる必要がある。
しかしながら、上記従来のキャリングケースのうち前者ではスライダの移動距離が長いため、撮影チャンスを逃すおそれがある。また後者のキャリングケースでは、スライドファスナのスライダを同時に平行に移動させなければならないが、この操作はやりにくく、やはり撮影チャンスを逃すおそれがあるという課題があった。
上記構成のように、蓋部を胴部の長手方向一方側から支点部を中心に開く動作に伴って、蓋部の縁と開口の長手方向切込および他方周方向切込を連繋するスライドファスナのエレメントどうしの噛合が順次解除されると、蓋部が容易且つ迅速に開かれる。
また、上記構成のように、蓋部の縁が、蓋部の縁と開口の長手方向切込および他方周方向切込とを連繋するスライドファスナによって、胴部の表面に対して外側に位置ずれして取付けられていることにより、蓋部を開く力がスライドファスナのエレメントに直接的に及び易い。
上記構成のように、長手方向切込が傾斜していることによれば、蓋部を開こうとする力がスライドファスナのエレメントの噛合の解除のために直接的に及び易い。
上記構成によれば、湾曲した切込と蓋部とを連繋するスライドファスナのエレメントどうしが円滑に離脱されるから、スライドファスナ全体のエレメントどうしの離脱が円滑になる。
上記構成によれば、蓋部を開くと、開口の長手方向切込から湾曲切込および他方周方向切込に至る領域が開放される。
上記構成において、面ファスナの係止力に抗して操作部を胴部から剥がし、蓋部を開きくと、開口の長手方向切込から湾曲切込および他方周方向切込に至る領域が開放される。
この構成によれば、把持部を把持して蓋部を容易に開けることができる。
図1は蓋部を閉じた状態のケースの斜視図、図2は正面図、図3は背面図、図4は平面図、図5は底面図、図6は右側面図、図7は左側面図である。
図8は蓋部を開けた状態の一方側からの斜視図、図9は蓋部を開けた状態の正面図、図10は蓋部を開けた状態の背面図である。
このように構成されることで、ケース本体2は略角筒状を保持できるようになっている。
第一切込11は一方周方向切込に相当する。第一切込11は、胴部3の長手方向一方側に胴部3の周方向に沿って形成されている。より詳しくは、第一切込11は、胴部3の周方向一方側端部が正面壁3Aにあって、胴部3の周方向他方側端部が後壁3Cにある。
第一切込11は、右側壁4(胴部の長手方向一方側端に相当する)から胴部3の長手方向他方側に所定距離だけ離間した位置に形成されている。
第五切込15は、第一切込11と第四切込14の周方向一方側端部どうしに亘るように、後壁3Cに形成されている。
第一切込11の周方向一方側端部と第四切込14の周方向一方側端部とは、胴部3表面の周方向で略同一位置にあって、長手方向において離間している。
蓋部8は、一本のスライドファスナ22および一組の被係止部27と係止部28からなる面ファスナ23を介して、ケース本体2の開口7を開閉自在とするよう構成されている。
蓋部8はその基部(支点部に相当する)24が、胴部3の周方向位置において第五切込15に合致する位置に縫着されて、該縫着部分を中心として開閉自在に設けられている。
操作部21は、周方向他方側に延びる把持片26(把持部に相当する)を一体的に有している。
一端側壁25の表面に、面ファスナ23の被係止部27が貼着して固定され、操作部21の裏面に、面ファスナ23の係止部28が貼着して固定されている。
被係止部27は一端側壁25の周方向略全域に亘って設けられており、係止部28は被係止部27に対応する領域に設けられている。
なお、開口7および蓋部8の周縁には補強用の当て生地32が縫着されている。
右側壁4の外側には、使用者が手指で把持できる把持帯33が、その端部を胴部3と右側壁4の境界部分に縫着されて設けられている。
図1は蓋部8が閉じられた状態であり、この状態でスライドファスナ22は閉じられ、面ファスナ23の被係止部27と係止部28とは係止している。
ケース1に収納されたデジタルビデオカメラをケース本体2内から取出すには、把持帯33と右側壁4との間に複数本の手指を挿入して把持帯33を把持し、別の手指で把持片26を把持し(つまんで)、蓋部8を胴部3から周方向に剥がすようにして、基部24回りに開く。
そうすると、面ファスナ23の被係止部27から係止部28が剥がれつつ、スライドファスナ22のエレメント22b,22cどうしが、その長手方向一方側端部から噛合が解除される。
このため、蓋部8を胴部3から開ける力が、スライドファスナ22のエレメント22b,22cに及び易く、スライドファスナ22のスライダ22aを使用者が直接的にスライドさせなくても、少ない力で蓋部8の開放を開始することができる。
この場合、右側壁4と胴部3との縫着部分、左側壁5と胴部3との縫着部分には補強手段6が設けられているから、ケース本体2がネオプレンのような柔軟性のある合成樹脂から形成されていたとしても、蓋部8を開く際に働く力によってケース本体2が大きく歪んでしまうのを抑制でき、ケース本体2の形状が安定している。
したがって、蓋部8を胴部3から開こうとする力が、スライドファスナ22のエレメント22b,22cどうしの噛合を解除する方向に及び易く、スライドファスナ22のスライダ22aを把持してスライドさせなくても、少ない力で蓋部8の開放を開始することができる。
つまり、ケース1に収納されているデジタルビデオカメラを短時間で取出すことができるから、撮影チャンスを逃すことも少なくなる。
上記実施形態では、ケース本体2を略角筒状に形成した場合で説明したが、これに限定されるものではなく、例えば円筒状に形成することも考えられる。
上記実施形態では、第二切込12を長手方向に対して傾斜させて形成したが、長手方向に沿うように形成することもできる。この場合でも、上記実施形態と同様に、円滑且つ迅速に蓋部8を開くことができる。
Claims (6)
- 筒状の胴部と、該胴部の表面に形成された開口を開閉する蓋部とを備え、
該蓋部は前記胴部の長手方向に沿って取付けられた支点部を中心として開閉自在に設けられ、
前記開口を形成する切込は、胴部の長手方向一方側と長手方向他方側とに亘る長手方向切込と、該長手方向切込の一方側端から周方向に延びて前記支点部に向かう一方周方向切込と、前記長手方向切込の他方側端から周方向に延びて前記支点部に向かう他方周方向切込とを有し、
前記蓋部の縁は、蓋部の縁と開口の長手方向切込および他方周方向切込とを連繋するスライドファスナによって、胴部の表面に対して外側に位置ずれして取付けられ、
蓋部を胴部の長手方向一方側から支点部を中心に開くと、スライドファスナのエレメントどうしの噛合が順次解除されるよう構成されていることを特徴とするキャリングケース。
- 長手方向切込は、胴部の長手方向一方側から長手方向他方側に向かって支点部側に傾斜していることを特徴とする請求項1記載のキャリングケース。
- 長手方向切込と他方周方向切込とは、湾曲した湾曲切込を介して連続していることを特徴とする請求項1または請求項2記載のキャリングケース。
- スライドファスナは、長手方向切込から湾曲切込および他方周方向切込に至る領域と、該長手方向切込から湾曲切込および他方周方向切込に至る領域に対応した蓋部の縁とを連繋するよう設けられていることを特徴とする請求項3記載のキャリングケース。
- 一方周方向切込は胴部の長手方向一方側端から胴部の長手方向他方側端に位置ずれして形成され、
蓋部は開口の形状に対応する蓋本体と、該蓋本体に一体的に形成されて蓋部を閉じた状態で胴部の長手方向一方側端から一方周方向切込の間の領域の外側に重なる操作部とを有し、
前記胴部における長手方向一方側端から一方周方向切込の間の領域と、前記操作部とが、面ファスナを介して着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載のキャリングケース。 - 蓋部における操作部の長手方向一方側に把持部が設けられていることを特徴とする請求項5記載のキャリングケース。
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