JP5119481B2 - 車両の冷却用ファンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の冷却用ファンの制御装置に関し、特に、油冷式リターダブレーキを冷却するための冷却用油圧駆動ファンの回転数を制御する装置に関するものである。
ダンプトラックには、フットブレーキ、リターダブレーキ、パーキングブレーキ、排気ブレーキ、エマージェンシーブレーキなどの各種ブレーキが備えられている。
ダンプトラックのフロントブレーキは、たとえばキャリパーディスクで構成されている。また、リアブレーキは、湿式多板式のディスクで構成されており、冷却用のオイル(冷却油)により強制冷却される。リアブレーキのブレーキクーリング回路は、冷却油が、リアブレーキと水冷式のオイルクーラとの間を循環するように構成されている。また、オイルクーラの冷却水は、ラジエータとの間を循環するように構成されている。また、エンジンによって駆動される油圧ポンプから作動油が油圧モータに送られ、油圧モータが回転することによりラジエータの冷却用の油圧駆動ファンが駆動される。
ブレーキクーリング回路中の冷却油は、リアブレーキで、ブレーキディスクから発生した熱を吸収し、吸収した熱量は、水冷式のオイルクーラで冷却水に熱交換により放出される。冷却水は、冷却用油圧駆動ファンより送風された空気の流れによりラジエータで冷やされ、冷却水の熱は大気に放熱される。または空冷式のオイルクーラで直接大気に放出される。
フットブレーキは、ペダル操作に応じてフロントブレーキおよびリアブレーキを作動させるものである。
リターダブレーキは、リターダコントロールレバーの操作に応じてリアブレーキのみを作動させるものである。
ダンプトラックが重量物を積載した状態で長い坂を降りる際に、フットブレーキを連続または繰り返し使用すると、フロントブレーキが過熱して摩擦係数が低下して、フェード現象が発生してブレーキの効きが悪くなるおそれがある。このため降坂時には、リターダコントロールレバーの操作によりリターダブレーキを作動させるようにしている。リターダブレーキは、冷却油により強制冷却されているリアブレーキでのみ制動が行なわれていてリアブレーキのディスクの発熱が冷却油により吸収されて、フェード現象等の発生が抑制される。
一般的にリターダの能力は、強制循環される冷却油の冷却能力によって決まる。このためリターダの能力を高めるためには、冷却油の冷却能力を高める必要がある。
(従来実施されていた従来技術1)
従来、ダンプトラックで実施されていた上述の冷却用油圧駆動ファンの回転数の制御は、車両搭載の各センサによって冷却油の油温およびエンジン冷却水温を検出し、検出した冷却油温、冷却水温が大きくなるほど冷却用油圧駆動ファンの回転数が高くなるようにファン回転数を調整して、冷却油の冷却能力を高め、冷却油のオーバーヒートを防止せんとするものである。
ここで、ダンプトラック以外の油圧ショベル、ブルドーザなどの分野においては、以下に示すような、冷却用油圧駆動ファンの回転数制御に関する特許文献がある。
(特許文献にみられる従来技術2)
特許文献1には、作業機を駆動するための作動油を冷却するオイルクーラと、このオイルクーラを通過する作動油を冷却する冷却用油圧駆動ファンとが設けられた構成において、エンジンの冷却水の温度、作動油の温度、エンジンの回転数をそれぞれセンサにより検出して、これら各センサの検出値に応じて冷却用油圧駆動ファンの回転数を制御するという発明が記載されている。
(特許文献にみられる従来技術3)
特許文献2には、作業機を駆動するための作動油を冷却するオイルクーラと、このオイルクーラを通過する作動油を冷却する冷却用油圧駆動ファンとが設けられた構成において、エンジンの冷却水の温度、作動油の温度、インテークエアの温度をそれぞれセンサにより検出して、これら各センサの検出値に応じて冷却用油圧駆動ファンの回転数を制御するという発明が記載されている。
特開2001−182535号公報 特開2000-110779号公報
従来技術1は、リターダコントロールレバーを操作してから実際にリターダブレーキが作動し、リアブレーキで熱が発生して、その熱がオイルクーラでエンジン冷却水に伝達され、冷却水温および冷却油温が上昇して、その冷却水温、冷却油温の上昇をセンサによって検出してから冷却用油圧駆動ファンの回転数を上昇させるというものである。このため、リターダコントロールレバーを操作してから、実際に冷却用油圧駆動ファンの回転数が上昇して冷却能力が上がるまでにタイムラグがある。この結果、冷却油がオーバーヒートしてしまい、リアブレーキが損傷するおそれがあるなどの問題があった。
また従来技術2、従来技術3は、冷却用ファンを、油圧ショベル等の作業機を作動させるための作動油を冷却するために用いるものであって、本発明が対象としているブレーキを冷却するための冷却油を冷却するために用いるものではない。またセンサによって冷却水温等を検出してから事後的に冷却用ファンの回転数を制御するものであり、上述の従来技術1と同様の問題がある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、車両の走行中にブレーキを作動させる場合において、ブレーキの冷却能力を迅速に高め、ブレーキの損傷を抑制することを解決課題とするものである。
第1発明は、
油冷式のブレーキに供給される冷却油を冷却用ファンによって冷却する車両の冷却用ファンの制御装置であって、
冷却油の温度を検出する冷却油温検出手段と、
冷却油の温度に対応する冷却用ファンの第1の目標回転数を設定する第1の目標回転数設定手段と、
ブレーキを操作するブレーキ操作手段と、
ブレーキ操作手段の操作量を検出するブレーキ操作量検出手段と、
ブレーキ操作量に対応する冷却用ファンの第2の目標回転数を設定する第2の目標回転数設定手段と、
検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出されたブレーキ操作量に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御する回転数制御手段と
を備えたことを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、
エンジンの動力が走行パワートレインと油圧ポンプとに分配されて、走行パワートレインを介して駆動輪が作動されるとともに、油圧ポンプを介して冷却用ファンが作動される車両に適用されること
を特徴とする。
第3発明は、第1発明において、
車両が停止していることを検出する車両停止検出手段が設けられ、
車両が停止していることが検出されていないことを条件に、第1の目標回転数と第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御すること
を特徴とする。
第4発明は、第1発明において、
油冷式のブレーキは、リターダブレーキであること
を特徴とする。
第5発明は、第1発明において、
車両には、油冷式のブレーキとして、リターダブレーキと、フットブレーキとが設けられており、
検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出されたブレーキ操作量に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御すること
を特徴とする。
第6発明は、第1発明において、
前記回転数制御手段は、
油冷式のブレーキが操作されたことが検出されたことを条件に、検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出されたブレーキ操作量に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御すること
を特徴とする。
第7発明は、第5発明において、
前記回転数制御手段は、
リターダブレーキあるいはフットブレーキのうち少なくともいずれかが操作されたことを条件に、検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出されたブレーキ操作量に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御すること
を特徴とする。
第8発明は、油冷式のブレーキに供給される冷却油を冷却用ファンによって冷却する車両の冷却用ファンの制御装置であって、
冷却油の温度を検出する冷却油温検出手段と、
冷却油の温度に対応する冷却用ファンの第1の目標回転数を設定する第1の目標回転数設定手段と、
下り勾配を検出する傾斜角検出手段と、
下り勾配に対応する冷却用ファンの第2の目標回転数を設定する第2の目標回転数設定手段と、
検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出された下り勾配に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御する回転数制御手段と
を備えたことを特徴とする。
第9発明は、第1発明において、
現在のブレーキ操作量に対応するブレーキ冷却油温の予測油温上昇幅を求め、予測油温上昇幅に基づき第2の目標回転数を設定すること
を特徴とする。
第10発明は、第1発明において
現在のブレーキ操作量に対応する冷却用ファンの回転数の必要ファン回転数上昇幅を求め、必要ファン回転数上昇幅に基づき第2の目標回転数を設定すること
を特徴とする。
第1発明の車両1では、図3に示すように、油冷式のブレーキ5に供給される冷却油が冷却用ファン32によって直接または冷却水により冷却される。図4に示すように冷却油温検出手段52では、冷却油の温度Tbが検出される。
第1の目標回転数設定手段61では、図5に示すように冷却油の温度Tbに対応する冷却用ファン32の第1の目標回転数N1が設定される。図2に示すようにブレーキ操作手段14により油冷式のブレーキ5が操作されると、図4に示すようにブレーキ操作量検出手段56によりブレーキ操作手段14の操作量Sbが検出される。第2の目標回転数設定手段62では、図5に示すようにブレーキ操作量Sbに対応する冷却用ファン32の第2の目標回転数N2が設定される。
そして、回転数制御手段63は、図6に示すように、検出された冷却油温Tbに対応する第1の目標回転数N1と、検出されたブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファン32の回転数Nを制御する(ステップ104;図5参照)。第6発明では、油冷式のブレーキ5が操作されたことが検出されたことを条件に(ステップ101の判断YES)、同様にして冷却用ファン32の回転数Nを制御する。(ステップ104)。この結果、油冷式ブレーキ5がブレーキ操作手段14により操作されて、そのブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2が、検出冷却油温Tbに対応する第1の目標回転数N1を上回っている場合には、将来、冷却油の温度が上昇するためブレーキ冷却能力を高める必要があると判断され、冷却用ファン32の回転数Nは、ブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2に調整される。これに対して油冷式ブレーキ5がブレーキ操作手段14により操作されたとしても、そのブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2が、検出冷却油温Tbに対応する第1の目標回転数N1を下回っている場合には、既に、冷却油温が上昇しておりブレーキ能力が十分に高められていると判断され、冷却用ファン32の回転数Nは、現在の検出冷却油温Tbに対応する第1の目標回転数N1に調整される。
本発明によれば、たとえば、リターダコントロールレバー(ブレーキ操作手段14)が操作された時点で、ブレーキ冷却能力を高めることが必要な状況であることが判断され、ブレーキ冷却油温Tbが実際に上昇する前に、先回りしてブレーキ冷却能力を高めることができる。このため、リターダコントロールレバー14を操作してから、実際に冷却用油圧駆動ファン32の回転数が上昇して冷却能力が上がるまでに、殆どタイムラグがない。この結果、リターダ能力を最大限に発揮するまでの時間が短時間となり、リターダ能力を最大限に発揮する前に冷却油がオーバーヒートする事態を回避でき、油冷式のリアブレーキ5が損傷する事態を回避することができる。
また、ブレーキの冷却効率が高められるため、図3に示すように、ブレーキクーリング回路を構成するオイルクーラ30や油圧ポンプ42の容量を小さくすることができる。この結果、ブレーキクーリング回路をコンパクトに設計することができ、ブレーキクーリング回路のレイアウトの自由度が高まる。
第2発明では、上述の第1の発明が、図1に示すように、エンジン2の動力が走行パワートレイン3と油圧ポンプ40(41、42、43)とに分配されて、走行パワートレイン3を介して駆動輪12が作動されるとともに、油圧ポンプ40(43)を介して冷却用ファン32が作動される車両1に適用される。
たとえばリターダブレーキが作動するのは、ダンプトラックのような車両1が降坂する場合や減速時が殆どである。車両降坂時や減速時には、駆動輪12から駆動トルクが、走行パワートレイン3を介してエンジン2に入力されてエンジン2が回される。このため冷却用ファン32の回転数Nを第2の目標回転数N2まで上昇させるに費やされるエネルギーは、駆動輪12より入力されたエネルギーとして消費されることになる。これにより、ブレーキの冷却能力を高めリターダの能力を高めつつも、エネルギー効率を高めることができ、燃費に影響を与えない。
第3発明では、図4に示すように、車両1が停止していることを検出する車両停止検出手段53が設けられ、車両1が停止していることが検出されていないことを条件に(図6のステップ102の判断NO)、第1の目標回転数N1と第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファン32の回転数Nが制御される(図6のステップ104;ブレーキ操作時制御)。
油冷式のブレーキ5が過熱し冷却能力を高めることが必要な状況は、ブレーキを効かせながら車両1が走行している状況が殆どである。たとえばブレーキ操作量Sbが大きくても、車両1が停止中である場合には、油冷式のブレーキ5が過熱することはなく冷却能力を高める必要性はない。また、車両1が停車中でもオペレータはブレーキ操作手段14(リターダコントロールレバー14)を操作することがある。逆に、こうした状況で冷却用ファン32の回転数Nを第2の目標回転数N2まで高める制御を行うとすると、不必要に冷却用ファン32が駆動されて、燃費の増加を招く。
第3発明では、たとえブレーキが操作されていたとしても(図6のステップ101の判断YES)、車両1が停止していれば(図6のステップ102の判断YES)、通常制御が行われ(ステップ103)、第1の目標回転数N1と第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数Nが得られるように冷却用ファン32の回転数が制御される(ステップ104)ことはなくなるので、不必要に冷却用ファン32が駆動されることはなくなり、エンジン2の馬力のロス、エネルギーロスを抑制することができる。
第4発明では、油冷式のブレーキ5が、リターダブレーキであるとして、上述の第1発明が適用される。
第5発明では、車両1には、油冷式のブレーキ5として、リターダブレーキと、フットブレーキとが設けられていることを前提とする。そして、検出された冷却油温Tbに対応する第1の目標回転数N1と、検出されたブレーキ操作量Sb、Sb´に対応する第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数Nが得られるように冷却用ファン32の回転数Nが制御される。第7発明では、リターダブレーキあるいはフットブレーキのうち少なくともいずれかが操作されたことを条件に、同様に冷却用ファン32の回転数Nが制御される。
たとえば、ダンプトラックの場合、油冷式のブレーキは、リアブレーキ5である。リターダブレーキを作動させるときには、リアブレーキ5が作動し、またフットブレーキを作動させるときには、フロントブレーキ13とリアブレーキ5が作動する。つまりリターダブレーキあるいはフットブレーキのうち少なくともいずれかが操作されれば、油冷式のブレーキ(リアブレーキ5)が操作されたことになり、このような状況で第1発明と同様の制御を行えば、第1発明と同様に、油冷式ブレーキ5のブレーキ冷却能力を、ブレーキ操作をしてからタイムラグなく迅速に高めることができる。
第1発明では、ブレーキ操作手段14(リターダコントロールレバー14)が操作されたことをもって、ブレーキ冷却能力を高めることが必要な状況であることと判断して、ブレーキ操作時制御を行なうようにしている。
しかし、本発明としては、ブレーキが実際に操作されたことを検出する代わりに、ブレーキ操作が必要な状況にあること、つまり下り坂を降坂中であることを検出することで「ブレーキが操作された」とみなして、ブレーキ操作時制御を行なうことも可能である。
第8発明では、第1発明の「ブレーキ操作量検出手段56」の代わりに、下り勾配θ(車体の傾斜角あるいは路面の傾斜角)を検出する傾斜角検出手段が用意される。そして、第8発明では、第1発明において、ブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2を設定する代わりに、下り勾配θに対応する第2の目標回転数N2が設定される。下り勾配θが大きいほど、ブレーキがより大きな操作量で操作されるとみなして、より大きな値の第2の目標回転数N2が設定される。
第9発明では、図11に示すように、現在のブレーキ操作量Sbに対応するブレーキ冷却油温Tbの予測油温上昇幅ΔTbが求められ、予測油温上昇幅ΔTbに基づき第2の目標回転数N2が設定される。
第10発明では、図12に示すように、現在のブレーキ操作量Sbに対応する冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nの必要ファン回転数上昇幅ΔNが求められ、必要ファン回転数上昇幅ΔNに基づき第2の目標回転数N2が設定される。
以下、図面を参照して本発明に係る車両の冷却用ファンの制御装置の実施の形態について説明する。なお、実施形態では、車両として、ダンプトラックを想定している。
図1は、実施形態の車両1の走行パワートレイン3の構成を示すブロック図であり、ダンプトラック1の構成を、本発明に係る部分について示している。
同図1に示すように、車両1では、エンジン2の動力が走行パワートレイン3と各油圧ポンプ40(41、42、43…)とに分配されて、走行パワートレイン3を介して駆動輪12が駆動されるとともに、後述するように各油圧ポンプ40を介して作動油がステアリング機構、ホイスト機構等(図示せず)に供給されるとともに、冷却油が後述のリアブレーキに供給される。
車両1のエンジン2の出力軸6は、PTO7に連結されている。PTO7は、トルクコンバータ8に連結されているとともに、油圧ポンプ40に連結されている。
エンジン2の出力の一部は、PTO7、トルクコンバータ8、トランスミッション9、減速機(ディファレンシャルギア)10、アクスル(リアアクスル)11を介して駆動輪である後輪12に伝達される。また、エンジン2の出力の残りは、PTO7を介して油圧ポンプ40に伝達される。トランスミッション9の変速は、変速用のコントローラ161から出力される制御信号に基づき行なわれる。コントローラ161は、シフトレバー28の操作信号を入力して、トランスミッション9に対する制御信号を生成、出力する。シフトレバー28は、「Nt(中立位置;ニュートラル)」、「R(後退位置)」、「D(ドライブ;最低速度段から最高速度段まで自動変速」等の各シフトレバー位置を備えている。車両1が停止状態にあるときには、シフトレバー28は、中立位置「Nt」に操作される。
図2は、実施形態の車両1のブレーキコントロール回路の構成を示す油圧回路図であり、ダンプトラック1の構成を、本発明に係る部分について示している。
ダンプトラック1には、フットブレーキ、リターダブレーキ、パーキングブレーキ、排気ブレーキ、エマージェンシーブレーキなどの各種ブレーキが備えられている。図2では、本発明に係るフットブレーキ、リターダブレーキ、パーキングブレーキの構成についてのみ示しており、他のブレーキの構成については省略している。
ダンプトラック1のフロントブレーキ13は、たとえばキャリパディスクで構成されている。また、リアブレーキ5は、湿式多板式のディスクで構成されている。フロントブレーキ13およびリアブレーキ5は、作動油により作動および開放される油圧ブレーキである。
フットブレーキは、ペダル4の操作に応じてフロントブレーキ13およびリアブレーキ5を作動させるものである。フロントブレーキ13のキャリパ13aのブレーキピストン13bがフロントブレーキディスク13cを押圧する側に作動するとともに、リアブレーキ5のスラックアジャスタ23のブレーキピストン23aがリアブレーキディスク5aを押圧する側に作動することで、フットブレーキが作動する。
リターダブレーキは、リターダコントロールレバー14の操作に応じてリアブレーキ5のみを作動させるものである。リアブレーキ5のスラックアジャスタ23のブレーキピストン23aがリアブレーキディスク5aを押圧する側に作動することで、リターダブレーキが作動する。
パーキングブレーキは、駐車用スイッチ20の操作に応じてリアブレーキ5のみを作動させるものである。リアブレーキ5のシリンダ室25のブレーキピストン25aがリアブレーキディスク5aを押圧する側に作動することで、パーキングブレーキが作動する。
ブレーキ作動用油圧ポンプ41を作動油供給源としてフロントブレーキ13およびリアブレーキ5にブレーキ作動油が供給される。
フットブレーキ用操作弁15は、前輪用操作弁16と後輪用操作弁17とで構成されており、ペダル4の踏み込み操作に応じて弁位置がそれぞれ開位置16a、17a側へ変化する。
ペダル4が踏み込み操作されると、前輪用操作弁16が開位置16a側に作動して、ブレーキ作動用油圧ポンプ41から吐出されアキュムレータ27、18に蓄圧された圧油が、前輪用操作弁16を介してフロントブレーキ13に供給される。これによりフロントブレーキ13のキャリパ13aのブレーキピストン13bがフロントブレーキディスク13cを押圧する側に作動して、車両1の前輪21が制動される。また、ペダル4が踏み込み操作されると、後輪用操作弁17が開位置17a側に作動して、ブレーキ作動用油圧ポンプ41から吐出されアキュムレータ27、22に蓄圧された圧油が、後輪用操作弁17、シャトル弁36を介してスラックアジャスタ23に供給される。スラックアジャスタ23に作動油が供給されると、リアブレーキ5のスラックアジャスタ23のブレーキピストン23aがリアブレーキディスク5aを押圧する側に作動して、車両1の後輪12が制動される。なお、スラックアジャスタ23においては、ブレーキピストン23aのストロークが一定になるようにブレーキピストン23aが作動する。
駐車用スイッチ20が操作されると、パーキング用操作弁24が戻り位置24a側に作動して、リアブレーキ5のシリンダ室25内の作動油が、パーキング用操作弁24を介してタンク26に戻される。これによりシリンダ室25内のばね25bが伸び側に付勢されてブレーキピストン25aがリアブレーキディスク5aを押圧する側に作動し、後輪12が制動される。なお、駐車用スイッチ20が操作されていないときは、パーキング用操作弁24が供給位置24b側に作動しており、ブレーキ作動用油圧ポンプ41から吐出された作動油がアキュムレータ27、パーキング用操作弁24を介してリアブレーキ5のシリンダ室25内に供給されている。これによりシリンダ室25内のばね25bが縮み側に付勢されてブレーキピストン25aがリアブレーキディスク5aから離れる側に作動し、後輪12がリアブレーキ5から開放された状態となる。
リターダコントロールレバー14が操作されると、そのブレーキ操作量Sbに応じた電気信号がリターダ用電磁比例減圧弁35に加えられてばね35aを縮ませる開位置側に作動して、ブレーキ作動用油圧ポンプ41から吐出されアキュムレータ27に蓄圧された圧油が、リターダ用電磁比例減圧弁35、シャトル弁36を介してスラックアジャスタ23に供給される。スラックアジャスタ23に作動油が供給されると、リアブレーキ5のスラックアジャスタ23のブレーキピストン23aがリアブレーキディスク5aを押圧する側に作動して、車両1の後輪12が制動される。
図3は、リアブレーキ5のクーリング回路を、本発明に係る部分のみ示した油圧回路図である。
同図3に示すように、クーリング用油圧ポンプ42を冷却油供給源としてリアブレーキ5のリアブレーキディスク5a、オイルクーラ30に作動油が供給される。
すなわち、クーリング用油圧ポンプ42は、冷却用のオイル(冷却油)を吐出する。冷却油は、リアブレーキ5のリアブレーキディスク5aに供給され、リアブレーキディスク5aの周囲を通過した後、オイルクーラ30に供給される。オイルクーラ30を通過した冷却油は、タンク31に戻される。タンク31内の冷却油は、クーリング用油圧ポンプ42により吸込まれて、以下同様にして冷却油がリアブレーキ5とオイルクーラ30とを含むリアブレーキクーリング回路を循環する。
オイルクーラ30は、ブレーキ冷却専用の水冷式のオイルクーラであり、ラジエータ19のロアタンク内に配設されている。オイルクーラ30を通過する冷却油は、エンジン2の冷却水によって冷却される。すなわち、エンジン2の冷却水は、ラジエータ19の冷却水路を通過して冷却されており、ラジエータ19のロアタンク内で、オイルクーラ30の冷却水路を通り、オイルクーラ30を通過する冷却油を冷却する。
ラジエータ19に対向する位置には、冷却用油圧駆動ファン32が配置されている。
ブレーキクーリング回路中の冷却油がリアブレーキ5に供給されると、リアブレーキ5のリアブレーキディスク5aで発生した熱が冷却油により吸収される。吸熱された冷却油はオイルクーラ30に供給される。エンジン冷却水はオイルクーラ30の冷却水路に供給され、冷却水と冷却油との間で熱交換が行なわれ、冷却油の熱が放熱される。冷却水の熱は、冷却用油圧駆動ファン32より送風された空気とラジエータ19で熱交換が行なわれ、放熱される。
図4は、冷却用油圧駆動ファン32を駆動制御する装置の構成例を示している。
この駆動制御装置では、ファン駆動用の可変容量型油圧ポンプ43を駆動源として冷却用油圧駆動ファン32が駆動される。
すなわち、ファン駆動用の可変容量型油圧ポンプ43は、エンジン2によって駆動される(図1参照)。ファン駆動用油圧モータ33は、ファン駆動用可変容量型油圧ポンプ43から吐出された圧油によって駆動される。ファン駆動用油圧モータ33は、固定容量型の油圧モータである。冷却用油圧駆動ファン32は、ファン駆動用油圧モータ33によって駆動される。これによりファン駆動用油圧ポンプ43から吐出された圧油がファン駆動用油圧モータ33に供給されてファン駆動用油圧モータ33およびこれに直結された冷却用油圧駆動ファン32が回転される。
ファン駆動用油圧ポンプ43の斜板43aは、斜板駆動部34によって駆動制御される。この斜板駆動部34が駆動制御されることによりファン駆動用油圧ポンプ43の容量(cc/rev)が調整される。斜板駆動部34は、電気制御信号に応じて作動する。斜板駆動部34に電気制御信号が加えられると、電気制御信号に応じてファン駆動用油圧ポンプ43の斜板43aを駆動し、ファン駆動用油圧ポンプ43の容量(cc/rev)を変化させる。これによりファン駆動用油圧ポンプ43から吐出される圧油の流量が変化し、ファン駆動用油圧モータ33に供給される圧油の流量が変化し、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが変化する。
エンジン2には、エンジン2の回転数Ne(r/min)を検出するエンジン回転数センサ50が設けられている。
エンジン2の冷却水路には、エンジン冷却水の温度(エンジン冷却水温)Tc(゜C)を検出するエンジン冷却水温センサ51が設けられている。
リアブレーキクーリング回路のタンク31には、ブレーキ冷却油の温度(ブレーキ冷却油温)Tb(゜C)を検出するブレーキ冷却油温センサ52が設けられている。
車両1には、車両1が停止していることを検出する車両停止検出手段53が設けられている。
車両停止検出手段53は、たとえば駐車用スイッチ20、車速センサ54、シフト位置センサ55とによって構成されている。
車速センサ54は、車両1の速度(車速)Vを検出する。たとえばトランスミッション9の出力回転数を検出することにより車速Vが演算される。
シフト位置センサ55は、シフトレバー28が中立「Nt」のシフトレバー位置に操作されたことを検出する。
本実施例では、駐車用スイッチ20、車速センサ54、シフト位置センサ55の検出信号の各種組み合わせによって、車両1が停止していることが判断される。
車両1が停止していることの判断例は、たとえば以下のとおりである。
1) 第1の判断例
駐車用スイッチ20がオン操作されている(パーキングブレーキ作動)という条件と、車速Vがゼロ若しくはゼロに近い速度にありかつシフトレバー28が中立位置「Nt」にあるという条件のうちいずれかの条件が成立したときに、車両1が停止していると判断する。
2)第2の判断例
駐車用スイッチ20がオン操作されている(パーキングブレーキ作動)という条件と、車速Vがゼロ若しくはゼロに近い速度にあるという条件と、シフトレバー28が中立位置「Nt」にあるという条件のうちいずれかの条件が成立したときに、車両1が停止していると判断する。
また、駐車用スイッチ20、車速センサ54、シフト位置センサ55のうち、いずれか2つのセンサの検出信号から、車両1が停止していることを判断してもよい。また駐車用スイッチ20、車速センサ54、シフト位置センサ55のうち、いずれか1つのセンサの検出信号のみから、車両1が停止していることを判断してもよい。
リターダコントロールレバー14には、同レバー14の操作量Sb(リターダコントロールレバー変位)を検出するブレーキ操作量センサ56が設けられている。
コントローラ60は、CPU、ROM、RAM等によって構成された制御手段である。コントローラ60の入力ポートには、エンジン回転数センサ50の検出信号Ne、エンジン冷却水温センサ51の検出信号Tc、ブレーキ冷却油温度センサ52の検出信号Tb、車両停止検出手段53(駐車用スイッチ20、車速センサ54、シフト位置センサ55)の検出信号、ブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbとが入力される。
コントローラ60のROMには、後述する「通常制御」と、「ブレーキ操作時制御」を実行するための制御プログラムが、インストールされている。コントローラ60のCPUでは、上記制御プログラムが実行されて、斜板駆動部34を駆動制御するための電気制御信号が生成される。生成された電気制御信号は、コントローラ60の出力ポートから、斜板駆動部34に出力される。斜板駆動部34に出力される電気制御信号値は、冷却用油圧駆動ファン32の目標回転数に対応している。斜板駆動部34に電気制御信号が加えられると、電気制御信号に応じてファン駆動用油圧ポンプ43の斜板43aが駆動され、ファン駆動用油圧ポンプ43の容量が調整される。これによりファン駆動用油圧ポンプ43から吐出される圧油の流量が調整され、ファン駆動用油圧モータ33に供給される圧油の流量が調整され、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが目標回転数に調整される。
コントローラ60は、第1の目標回転数設定手段61と、第2の目標回転数設定手段62と、回転数制御手段63とを含んで構成されている。
(第1実施例の制御)
この第1実施例は、上述の図4の装置構成を前提とする制御である。
コントローラ60の第1の目標回転数設定手段61には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとエンジン冷却水温センサ51の検出信号Tcとブレーキ冷却油温度センサ52の検出信号Tbが入力され、冷却用ファン32の第1の目標回転数N1が設定される。コントローラ60の第2の目標回転数設定手段62には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbとが入力され、冷却用ファン32の第2の目標回転数N2が設定される。コントローラ60の回転数制御手段63には、ブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbと、車両停止検出手段53の検出信号と、第1の目標回転数設定手段61の設定目標回転数N1と、第2の目標回転数設定手段62の設定目標回転数N2とが入力されて、通常制御を行うための電気制御信号あるいはブレーキ操作時制御を行うための電気制御信号が生成され、同電気制御信号が斜板駆動部34に出力される。
まず「通常制御」の内容について説明する。
通常制御とは、前述の従来技術1に相当する制御であり、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tb、エンジン回転数Neによって冷却用油圧駆動ファン32の目標回転数N1(これを第1の目標回転数という)を決定し、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが第1の目標回転数N1になるように調整する制御のことである。
通常制御について、図5を参照して説明する。
図5は、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tb、エンジン回転数Neによって冷却用油圧駆動ファン32の第1の目標回転数N1を決定するとともに、ブレーキ操作量Sbによって冷却用油圧駆動ファン32の第2の目標回転数N2を決定するために用いられる制御マップを示している。
エンジン2は、ローアイドル回転数NeLからハイアイドル回転数NeHの範囲で回転する。ラインLNmaxは、各エンジン回転数Neに対応して冷却用油圧駆動ファン32の最大の目標回転数を示す最大ラインである。ラインLNminは、各エンジン回転数Neに対応して冷却用油圧駆動ファン32の最小の目標回転数を示す最小ラインである。冷却用油圧駆動ファン32の目標回転数は、最大ラインLNmaxと最小ラインLNminとの間で囲まれた領域内で変化する。
通常制御では、この領域内で、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbが高くなるほど、より高い目標回転数のラインとなるように目標ラインLN1が定まる。エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbが最低温度であるときは、最小ラインLNminが、第1の目標回転数のラインLN1に設定される。エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbが最高温度であるときは、最大ラインLNmaxが、第1の目標回転数のラインLN1に設定される。エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbが最低温度と最高温度の中間温度であるときは、最小ラインLNminと最大ラインLNmaxとの間の中間のラインLNmid1が、第1の目標回転数のラインLN1に設定される。エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbとの間に温度差がある場合には、いずれか高い方の温度に応じて第1の目標回転数のラインLN1が定まる。このようにして、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbに応じて第1の目標回転数のラインLN1(たとえば中間ラインLNmid1)が定まり、この第1の目標回転数ラインLN1(LNmid1)上の現在のエンジン回転数Ne1に対応する第1の目標回転数N1が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。
これに対して、ブレーキ操作時制御とは、少なくとも、リターダコントロールレバー14が操作されていることを条件に行われる制御である。ブレーキ操作時制御では、ブレーキ操作量Sbによって冷却用油圧駆動ファン32の目標回転数N2(これを第2の目標回転数という)を決定し、この第2の目標回転数N2と、上述の通常制御で決定される第1の目標回転数N1とを比較して、いずれか高い方の目標回転数になるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nを調整する。
ブレーキ操作時制御でも通常制御と同じく、冷却用油圧駆動ファン32の目標回転数は、最大ラインLNmaxと最小ラインLNminとの間で囲まれた領域内で変化する。
ブレーキ操作時制御では、この領域内で、ブレーキ操作量Sbが大きくなるほど、より高い目標回転数のラインとなるように目標ラインLN2が定まる。ブレーキ操作量Sbが最大操作量であるときは、最大ラインLNmaxが、第2の目標回転数のラインLN2に設定される。ブレーキ操作量Sbが中間の操作量であるときは、最小ラインLNminと最大ラインLNmaxとの間の中間のラインLNmid2が、第2の目標回転数のラインLN2に設定される。一方で、前述したように、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbに応じて、第1の目標回転数のラインLN1(たとえばラインLNmid1)が定まる。そこで、この第1の目標回転数のラインLN1(LNmid1)と第2の目標回転数のラインLN2(LNmid2)とが対比され、いずれか高い方の目標回転数のラインが選択される。第1の目標回転数のラインLN1(LNmid1)よりも第2の目標回転数のラインLN2(LNmid2)の方が高い場合には、この第2の目標回転数のラインLN2(LNmid2)上の現在のエンジン回転数Ne2に対応する目標回転数N2が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。
なお、本実施例では、ブレーキ操作量Sbが大きくなるほど、より高い目標回転数のラインとなるように目標ラインLN2を定めるようにしているが、ブレーキ操作量Sbと目標回転数との対応関係は、必ずしも比例関係にある必要はなく、任意に設定可能である。たとえば、ブレーキ操作量Sbが極く僅かであっても、最大ラインLNmax近くの大きな目標回転数が得られるような対応関係であってもよい。また、ブレーキが操作されたか否かのオン、オフに応じて、目標回転数を設定してもよい。たとえばリターダコントロールレバー14の操作がオフされている場合には、最小ラインLNminに対応する小さな目標回転数が設定されるが、リターダコントロールレバー14の操作がオンされると、最大ラインLNmax上の大きな目標回転数が設定されるような対応関係であってもよい。
以下、コントローラ60で行われる制御内容について、図6に示すフローチャートを併せ参照しつつ説明する。この第1実施例では、リターダコントロールレバー14が操作されているという条件に加えて、更に、車速検出手段53によって車両1が停止していることが検出されていないという条件が成立したことをもって、ブレーキ操作時制御を行うようにしている。
まず、ブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbに基づいて、リターダコントロールレバー14が操作されているか否かが判断される(ステップ101)。この判断の結果、リターダコントロールレバー14が操作されていないと判断された場合には(ステップ101の判断NO)、リアブレーキ5は作動されておらず、リアブレーキ5のオーバーヒートのおそれはないものと判断されて、通常制御が実行される。すなわち、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbに応じて第1の目標回転数のラインLN1(たとえば中間ラインLNmid1)が定められ、この第1の目標回転数ラインLN1(LNmid1)上の現在のエンジン回転数Ne1に対応する第1の目標回転数N1が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される(ステップ103)。
リターダコントロールレバー14が操作されていると判断された場合には(ステップ101の判断YES)、車両停止検出手段53(駐車用スイッチ20、車速センサ54、シフト位置センサ55)の検出信号に基づいて、車両1が停止しているか否かが判断(検出)される(ステップ102)。この結果、車両1が停止していることが判断(検出)された場合には(ステップ102の判断YES)、車両1の停止中にリアブレーキ5が作動している場合であるためリアブレーキ5のオーバーヒートのおそれはないものと判断されて、上述の通常制御が実行される(ステップ103)。
これに対して、車両1が停止していることが判断(検出)されなかった場合には(ステップ102の判断NO)、車両1の走行中(停止中以外)のときにリアブレーキ5が作動している場合であるためリアブレーキ5のオーバーヒートのおそれがあるものと判断されて、ブレーキ操作時制御が実行される。すなわち、ブレーキ操作量Sbに応じて、第2の目標回転数のラインLN2(たとえばラインLNmid2)が設定される。一方、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tbに応じて、第1の目標回転数のラインLN1(たとえばラインLNmid1)が定められる。そこで、この第1の目標回転数のラインLN1(LNmid1)と第2の目標回転数のラインLN2(LNmid2)とが対比され、いずれか高い方の目標回転数のラインが選択される。第1の目標回転数のラインLN1(LNmid1)よりも第2の目標回転数のラインLN2(LNmid2)の方が高い場合には、この第2の目標回転数のラインLN2(LNmid2)上の現在のエンジン回転数Ne2に対応する目標回転数N2が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される(ステップ104)。
このように、リターダコントロールレバー14が操作されて、そのブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2が、ブレーキ冷却油温等に対応する第1の目標回転数N1を上回っている場合には、将来、冷却油の温度が上昇するためブレーキ冷却能力を高める必要があると判断されて、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nは、ブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2に調整される。
これに対してリターダコントロールレバー14が操作されたとしても、そのブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2が、検出冷却油温Tb等に対応する第1の目標回転数N1を下回っている場合には、既に、冷却油温が上昇しておりブレーキ能力が十分に高められるといると判断され、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nは、現在の検出冷却油温Tb等に対応する第1の目標回転数N1に調整される。
本第1実施例によれば、リターダコントロールレバー14が操作された時点で、ブレーキ冷却能力を高めることが必要な状況であることが判断され、ブレーキ冷却油温Tbが実際に上昇する前に、先回りしてブレーキ冷却能力を高めることができる。このため、リターダコントロールレバー14を操作してから、実際に冷却用油圧駆動ファン32の回転数が上昇して冷却能力が上がるまでに、殆どタイムラグがない。この結果、冷却油がオーバーヒートするような事態を回避でき、リアブレーキ5が損傷する事態を回避することができる。
また、ブレーキの冷却効率が高められるため、リアブレーキ5のクーリング回路を構成するオイルクーラ30や油圧ポンプ42の容量を小さくすることができる。この結果、リアブレーキ5のクーリング回路をコンパクトに設計することができ、ブレーキクーリング回路のレイアウトの自由度が高まる。
また、上述の第1実施例では、図1に示すように、エンジン2の動力が走行パワートレイン3と油圧ポンプ40(41、42、43…)とに分配されて、走行パワートレイン3を介して駆動輪12が作動されるとともに、油圧ポンプ40(油圧ポンプ43)を介して冷却用油圧駆動ファン32が作動される車両1に適用される場合を想定している。
たとえばリターダブレーキが作動するのは、ダンプトラックのような車両1が坂道を降坂する場合や減速時が殆どである。車両降坂時や減速時には、駆動輪12から駆動トルクが、走行パワートレイン3を介してエンジン2に入力されてエンジン2が回される。このため冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nを第2の目標回転数N2まで上昇させるのに費やされるエネルギーは、駆動輪12より入力されたエネルギーとして消費されることになる。これにより、リアブレーキ5の冷却能力を高めリターダの能力を高めつつも、エネルギー効率を高めることができ、燃費に影響を与えない。
また、第1実施例では、車両1が停止していることを検出する車両停止検出手段53が設けられ、車両1が停止していることが検出されていないことを条件に、ブレーキ操作時制御を行い、第1の目標回転数N1と第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nを制御するようにしている。
油冷式のリアブレーキ5が過熱し冷却能力を高めることが必要な状況は、リアブレーキ5を効かせながら車両1が走行している状況が殆どである。たとえばブレーキ操作量Sbが大きくても、車両1が停止中である場合には、油冷式のリアブレーキ5が過熱することはなく冷却能力を高める必要性はない。また、車両1が停車中でもオペレータはリターダコントロールレバー14を操作することがある。逆に、こうした状況で冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nを第2の目標回転数N2まで高める制御を行うとすると、不必要に冷却用油圧駆動ファン32が駆動されて燃費の増加を招く。
第1実施例では、たとえリターダコントロールレバー14が操作されていたとしても、車両1が停止していれば、ブレーキ操作時制御は行われず通常制御が行われて、不必要に冷却用油圧駆動ファン32が駆動されることはなくなる。この結果、燃費の増加を抑制することができる。
上述の第1の実施例に対しては種々の変更を加えたり、装置構成を削除、追加したりする変形例も可能である。
第1実施例では、水冷式のオイルクーラ30を想定しているが、冷却用油圧駆動ファン32により直接冷却される空冷式のオイルクーラを用いる実施も可能である。
また第1実施例では、通常制御は、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tb、エンジン回転数Neに応じて第1の目標回転数N1を定めるとしているが、少なくともブレーキ冷却油温Tbに応じて第1の目標回転数N1を定めればよく、エンジン冷却水温Tc、エンジン回転数Neを検出するセンサを適宜省略する実施も可能である。
また第1実施例では、リターダコントロールレバー14が操作されているという条件に加えて、更に、車速検出手段53によって車両1が停止していることが検出されていない条件が成立したことをもって、ブレーキ操作時制御を行うようにしているが、リターダコントロールレバー14が操作されているという条件のみをもってブレーキ操作時制御を行う実施も可能である。この場合、図6のフローチャートにおいて、ステップ102の車両停止検出(判断)の処理が省略され、リターダコントロールレバー14の操作の有無に応じて(ステップ101)、ブレーキ操作時制御(ステップ104)あるいは通常制御(ステップ103)が実行されることになる。
上述した実施例では、第2の目標回転数設定手段62で、現在のブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2を直接設定するようにしているが、現在のブレーキ操作量Sbに対応するブレーキ冷却油温Tbの予測油温上昇幅ΔTbを求め、予測油温上昇幅ΔTbに基づき第2の目標回転数N2を設定してもよい。
図11は、コントローラ60の機能ブロック図を示している。
コントローラ60の第1の目標回転数設定手段61には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとエンジン冷却水温センサ51の検出信号Tcとが入力され、冷却用ファン32の第1の目標回転数N1が設定される。すなわち、現在のエンジン回転数Nとエンジン冷却水温Tcに対応する第1の目標回転数N1が設定される。
コントローラ60の第2の目標回転数設定手段62には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとブレーキ冷却油温度センサ52の検出信号Tbとブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbとが入力され、冷却用ファン32の第2の目標回転数N2が設定される。すなわち、現在のエンジン回転数Neと現在のブレーキ操作量Sbに対応するブレーキ冷却油温Tbの予測油温上昇幅ΔTbが演算される。つぎに、予測油温上昇幅ΔTbと現在のブレーキ冷却油温Tbとを加算することで、予測油温Tb+ΔTbが求められ、予測油温Tb+ΔTbと現在のエンジン回転数Neに対応する第2の目標回転数N2が設定される。
コントローラ60の回転数制御手段63には、ブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbと、車両停止検出手段53の検出信号と、第1の目標回転数設定手段61の設定目標回転数N1と、第2の目標回転数設定手段62の設定目標回転数N2とが入力されて、通常制御を行うための電気制御信号あるいはブレーキ操作時制御を行うための電気制御信号が生成され、同電気制御信号が斜板駆動部34に出力される。すなわち、ブレーキが操作されていないか、車両が停止している場合には、通常制御が実行され、第1の目標回転数N1が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。またブレーキが操作され、かつ車両が停止していない場合には、ブレーキ操作時制御が実行され、第1の目標回転数N1と第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。
上述した実施例では、第2の目標回転数設定手段62で、現在のブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2を直接設定するようにしているが、現在のブレーキ操作量Sbに対応する冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nの必要ファン回転数上昇幅ΔNを求め、必要ファン回転数上昇幅ΔNに基づき第2の目標回転数N2を設定してもよい。
図12は、コントローラ60の機能ブロック図を示している。
コントローラ60の第1の目標回転数設定手段61には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとエンジン冷却水温センサ51の検出信号Tcが入力され、冷却用ファン32の第1の目標回転数N1が設定される。すなわち、現在のエンジン回転数Neと現在のエンジン冷却水温Tcに対応する第1の目標回転数N1が設定される。
コントローラ60の第2の目標回転数設定手段62には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとブレーキ冷却油温度センサ52の検出信号Tbとブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbとが入力され、冷却用ファン32の第2の目標回転数N2が設定される。すなわち、現在のエンジン回転数Neと現在のブレーキ操作量Sbに対応する冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nの必要ファン回転数上昇幅ΔNが演算される。一方、現在のエンジン回転数Neと現在のブレーキ冷却油温Tbに対応するファン目標回転数Nbが演算される。つぎに、必要ファン回転数上昇幅ΔNとファン目標回転数Nbとを加算することで、第2の目標回転数N2(=Nb+ΔN)が設定される。
コントローラ60の回転数制御手段63には、ブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbと、車両停止検出手段53の検出信号と、第1の目標回転数設定手段61の設定目標回転数N1と、第2の目標回転数設定手段62の設定目標回転数N2とが入力されて、通常制御を行うための電気制御信号あるいはブレーキ操作時制御を行うための電気制御信号が生成され、同電気制御信号が斜板駆動部34に出力される。すなわち、ブレーキが操作されていないか、車両が停止している場合には、通常制御が実行され、第1の目標回転数N1が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。またブレーキが操作され、かつ車両が停止していない場合には、ブレーキ操作時制御が実行され、第1の目標回転数N1と第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。
上述した実施例では、リターダコントロールレバー14が操作されたことをもって、ブレーキ冷却能力を高めることが必要な状況であることと判断して、ブレーキ操作時制御を行なうようにしている。
しかし、ブレーキが実際に操作されたことを検出する代わりに、ブレーキ操作が必要な状況にあること、つまり下り坂を降坂中であることを検出することで「ブレーキが操作された」とみなして、ブレーキ操作時制御を行なう実施も可能である。
この場合、「ブレーキ操作量検出手段56」の代わりに、下り勾配θ(車体の傾斜角あるいは路面の傾斜角)を検出する傾斜角検出手段が用意される。そして、ブレーキ操作量Sbに対応する第2の目標回転数N2が設定される代わりに、下り勾配θに対応する第2の目標回転数N2が設定される。下り勾配θが大きいほど、ブレーキがより大きな操作量で操作されるとみなして、より大きな値の第2の目標回転数N2が設定される。
また、上述した実施例では、車両1が空車状態であるか積車状態にあるかにかかわらず一律に、第2の目標回転数N2を設定しているが、車両1が空車状態であるか積車状態に応じて第2の目標回転数N2の値を異ならせる実施も可能である。
たとえばダンプトラックのベッセルに積荷がない車両1が空車状態である場合よりも、ダンプトラックのベッセルに積荷がある積車状態の方が車重が大きく、ブレーキ作動により発生する熱量が大きくなり、冷却用油圧駆動ファン32の回転数をより大きく上昇させる必要がある。このため、車両1が積車状態である場合に設定される第2の目標回転数N2が、車両1が空車状態である場合に設定される第2の目標回転数N2よりも大きくなるように、第2の目標回転数N2が設定される。車両1が空車状態であるか積車であるかの判断は、たとえばサスペンションシリンダに設けられたシリンダ内圧力センサの検出値に基づき行うことができる。また車両1の重量を検出し、検出した重量の大きさが大きくなるほど第2の目標回転数N2が大きくなるように、第2の目標回転数N2を設定する実施も可能である。
図13は、コントローラ60の機能ブロック図を示している。
コントローラ60の第1の目標回転数設定手段61には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとエンジン冷却水温センサ51の検出信号Tcとブレーキ冷却油温度センサ52の検出信号Tbが入力され、冷却用ファン32の第1の目標回転数N1が設定される。
すなわち、現在のエンジン回転数Neと現在のエンジン冷却水温Tcと現在のブレーキ冷却油温Tbに対応する第1の目標回転数N1が設定される。
コントローラ60の第2の目標回転数設定手段62には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neと傾斜角検出手段58の検出信号θとシリンダ内圧力センサ59の検出信号が入力され、冷却用ファン32の第2の目標回転数N2が設定される。すなわち、現在のエンジン回転数Neと、現在の下り勾配θと、現在の車両重量(「空車状態」あるいは「積車状態」)に対応する第2の目標回転数N2が設定される。図14は、下り勾配θと車両重量(「空車状態」あるいは「積車状態」)と第2の目標回転数N2との対応関係を示す。このように下り勾配θが大きいほど、また空車状態のときよりも積車状態のときの方が、より大きな値の第2の目標回転数N2が設定される。
コントローラ60の回転数制御手段63には、傾斜角検出手段58の検出信号θと、車両停止検出手段53の検出信号と、第1の目標回転数設定手段61の設定目標回転数N1と、第2の目標回転数設定手段62の設定目標回転数N2とが入力されて、通常制御を行うための電気制御信号あるいはブレーキ操作時制御を行うための電気制御信号が生成され、同電気制御信号が斜板駆動部34に出力される。すなわち、車両1が下り勾配を降坂中でない場合には、通常制御が実行され、第1の目標回転数N1が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。また車両1が下り勾配を降坂中である場合には、ブレーキ操作時制御が実行され、第1の目標回転数N1と第2の目標回転数N2のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが調整される。
(第2実施例の制御)
第2実施例は、図4に代えて、図7の装置構成を前提として行われる実施例である。
コントローラ60の第1の目標回転数設定手段61には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとエンジン冷却水温センサ51の検出信号Tcとブレーキ冷却油温度センサ52の検出信号Tbが入力され、冷却用ファン32の第1の目標回転数N1が設定される。コントローラ60の第2の目標回転数設定手段62には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとブレーキ操作量センサ57の検出信号Sb´とが入力され、冷却用ファン32の第2の目標回転数N2が設定される。コントローラ60の回転数制御手段63には、ブレーキ操作量センサ57の検出信号Sb´と、車両停止検出手段53の検出信号と、第1の目標回転数設定手段61の設定目標回転数N1と、第2の目標回転数設定手段62の設定目標回転数N2とが入力されて、通常制御を行うための電気制御信号あるいはブレーキ操作時制御を行うための電気制御信号が生成され、同電気制御信号が斜板駆動部34に出力される。
図7に示すように、本第2実施例では、リターダコントロールレバー14の操作量Sbを検出するセンサ56の代わりに、フットブレーキを作動させるためのペダル4の操作量Sb´を検出するブレーキ操作量センサ57が設けられ、このブレーキ操作量センサ57の検出信号Sb´に応じて第2の目標回転数N2が求められ、ブレーキ操作時制御が行われる。すなわち、第1実施例において、「リターダコントロールレバー14の操作量Sb」を「ペダル4の操作量Sb´」に読み替えて、第1実施例で説明したのと同様の制御が行われる。
第2実施例は、リターダコントロールレバー14を備えていない(リターダブレーキを備えていない)か、あるいはリターダコントロールレバー14を備えていても(リターダブレーキを備えていても)、フットブレーキの作動に伴うリアブレーキ5の過熱の方がより大きな問題となる車両1に適用して好適である。
この第2実施例においても、第1実施例と同様に水冷式のオイルクーラ30の代わりに空冷式のオイルクーラを用いる実施も可能である。
また第2実施例においても、少なくともブレーキ冷却油温Tbに応じて第1の目標回転数N1を定めればよく、エンジン冷却水温Tc、エンジン回転数Neを検出するセンサを適宜省略する実施も可能である。
また第2実施例においても、ペダル4が操作されているという条件のみをもってブレーキ操作時制御を行う実施も可能である。この場合、図6のフローチャートにおいて、ステップ102の車両停止検出(判断)の処理が省略され、ペダル4の操作の有無に応じて(ステップ101)、ブレーキ操作時制御(ステップ104)あるいは通常制御(ステップ103)が実行されることになる。
また、第2実施例においても、第1実施例について図11、図12、図13、図14で説明したのと同様の制御を行なう実施も可能である。
(第3実施例の制御)
第3実施例は、図4に代えて、図8の装置構成を前提として行われる実施例である。
コントローラ60の第1の目標回転数設定手段61には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとエンジン冷却水温センサ51の検出信号Tcとブレーキ冷却油温度センサ52の検出信号Tbが入力され、冷却用ファン32の第1の目標回転数N1が設定される。コントローラ60の第2の目標回転数設定手段62には、エンジン回転数センサ50の検出信号Neとブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbとブレーキ操作量センサ57の検出信号Sb´とが入力され、冷却用ファン32の第2の目標回転数N2が設定される。コントローラ60の回転数制御手段63には、ブレーキ操作量センサ56の検出信号Sbと、ブレーキ操作量センサ57の検出信号Sb´と、車両停止検出手段53の検出信号と、第1の目標回転数設定手段61の設定目標回転数N1と、第2の目標回転数設定手段62の設定目標回転数N2とが入力されて、通常制御を行うための電気制御信号あるいはブレーキ操作時制御を行うための電気制御信号が生成され、同電気制御信号が斜板駆動部34に出力される。
図8に示すように、本第3実施例では、リターダコントロールレバー14の操作量Sbを検出するセンサ56に加えて、フットブレーキを作動させるためのペダル4の操作量Sb´を検出するブレーキ操作量センサ57が設けられ、これらブレーキ操作量センサ56の検出信号Sb、ブレーキ操作量センサ57の検出信号Sb´に応じて第2の目標回転数N2が求められ、ブレーキ操作時制御が行われる。すなわち、第1実施例において、「リターダコントロールレバー14の操作量Sb」を「リターダコントロールレバー14の操作量Sb、ペダル4の操作量Sb´」に読み替えて、第1実施例で説明したのと同様の制御が行われる。たとえば第2の目標回転数N2は、リターダコントロールレバー14の操作量Sb、ペダル4の操作量Sb´のうちいずれか高い方の操作量に応じて定められる。また、図6のステップ101では、リターダコントロールレバー14、ペダル4のうちいずれかが操作されたか否かが判断される。
第3実施例は、リターダブレーキの作動に伴うリアブレーキ5の過熱のみならず、フットブレーキの作動に伴うリアブレーキ5の過熱も問題となる車両1に適用して好適である。
この第3実施例においても、第1実施例と同様に水冷式のオイルクーラ30の代わりに空冷式のオイルクーラを用いる実施も可能である。
また第3実施例においても、少なくともブレーキ冷却油温Tbに応じて第1の目標回転数N1を定めればよく、エンジン冷却水温Tc、エンジン回転数Neを検出するセンサを適宜省略する実施も可能である。
また第3実施例においても、リターダコントロールレバー14あるいはペダル4が操作されているという条件のみをもってブレーキ操作時制御を行う実施も可能である。この場合、図6のフローチャートにおいて、ステップ102の車両停止検出(判断)の処理が省略され、リターダコントロールレバー14の操作あるいはペダル4の操作の有無に応じて(ステップ101)、ブレーキ操作時制御(ステップ104)あるいは通常制御(ステップ103)が実行されることになる。
また、第3実施例においても、第1実施例について図11、図12、図13、図14で説明したのと同様の制御を行なう実施も可能である。
なお、以上説明した実施例では、可変容量型のファン駆動用油圧ポンプ43の容量を変化させることで冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nを調整するようにしているが、これは一例であり、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nを調整するための油圧回路は任意に設計することができる。たとえば図9に示すように、固定容量型のファン駆動用油圧ポンプ43´から吐出された圧油をタンク37にバイパスする油路38を設けるとともに、このバイパス油路38上にフローコントロール弁39を設け、フローコントロール弁39に対してコントローラ60から電気制御信号を加えてこのフローコントロール弁39を作動させる実施も可能である。コントローラ60から電気制御信号がフローコントロール弁39に加えられるとフローコントロール弁39が作動して、ファン駆動用油圧ポンプ43´から吐出される圧油が、フローコントロール弁39の作動位置に応じてバイパス油路38を介してタンク37に排出される。これによりファン駆動用油圧ポンプ43´からファン駆動用油圧モータ33に供給される圧油の流量が調整されて、冷却用油圧駆動ファン32の回転数Nが目標回転数に制御される。
また、以上の説明では、油圧駆動の冷却用ファン32を想定したが、本発明は、油圧以外の駆動源により駆動される冷却用ファンに対しても適用することができる。たとえば電動の冷却用ファンの回転数を制御する場合に本発明を適用することができる。
なお、以上の実施例では、図5に示す制御マップを用いて、冷却用油圧駆動ファン32の第1の目標回転数N1を決定するとともに、冷却用油圧駆動ファン32の第2の目標回転数N2を決定するようにしているが、図5の制御マップは一例であり、本発明はこれに限定されるわけではない。たとえば図10に示す制御マップを用いる実施も可能である。
図10は、エンジン回転数Ne、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tb、ブレーキ操作量Sbに基づいて、冷却用油圧駆動ファン32の目標回転数を求める他の制御マップの例を示している。同図10に示すように、エンジン回転数Neが上昇するほど、またブレーキ冷却油温TbがTb1、Tb2、Tb3…と上昇するほど、またエンジン冷却水温TcがTc1、Tc2、Tc3…と上昇するほど、またブレーキ操作量SbがSb1、Sb2、Sb3…と上昇するほど、より高い目標回転数が得られるように、破線で示す各ラインが予め設定されている。たとえば、各ラインは、ファン目標回転数をNfとして、エンジン回転数Neに対して所定の比率kがファン目標回転数Nfが上昇するように設定されており、下記式で表される。
Nf=k・Ne
上記式における係数k、つまりラインの傾きは、エンジン冷却水温Tc、ブレーキ冷却油温Tb、ブレーキ操作量Sbによって定まる。
破線で示すラインは、間欠的に設定されているため、これら隣り合う両ライン間に存在するライン(実線で示す)は、補間法により求められる。
以上のようにして図5と同様に、図10の制御マップから第1の目標回転数N1のラインLN1´が求められ、第2の目標回転数N2のラインLN2´が求められ、それらラインのうちいずれか高い方のライン(LN2´)に基づいてファン目標回転数が定まる。
以上説明した実施例では、リアブレーキ5が湿式多板式のディスクで構成された場合を想定して説明したが、リアブレーキ5に加えてフロントブレーキ13についても湿式多板式のディスクで構成され、リターダブレーキ作動中は、リアブレーキ5に加えてフロントブレーキ13も作動させる車両に本発明を適用してもよい。
また、本実施例では、オイルクーラ30がラジエータ19のロアタンク内に配設されている場合を想定して説明したが、オイルクーラ30を、ラジエータ19とは別置きにして、冷却水の循環回路内に配設してもよい。さらに空冷式のオイルクーラを冷却用ファンに対面して配置する実施も可能である。
以上の実施例では、リターダコントロールレバー14が操作されていることを条件にして、あるいはリターダコントロールレバー14、ペダル4のうちいずれかが操作されていることを条件にして、ブレーキ操作時制御が行なわれるものとしているが、「ブレーキ操作時制御」は、ブレーキ操作があったという条件にかかわりなく、無条件で実行させてもよい。すなわち、従来、無条件で行なわれていた「通常制御」の代わりに、「ブレーキ操作時制御」を無条件で行なうようにしてもよい。
図1は、実施形態の車両の走行パワートレインの構成を示すブロック図であり、ダンプトラックの構成を、本発明に係る部分について示した図である。 図2は、実施形態の車両のブレーキコントロール回路の構成を示す油圧回路図であり、ダンプトラックの構成を、本発明に係る部分について示した図である。 図3は、リアブレーキのクーリング回路を、本発明に係る部分のみ示した油圧回路図である。 図4は、冷却用油圧駆動ファンを駆動制御する装置の構成例を示した図である。 図5は、冷却用油圧駆動ファンの第1の目標回転数を決定するとともに、冷却用油圧駆動ファンの第2の目標回転数を決定するために用いられる制御マップ図である。 図6は、実施例の制御の処理手順を示すフローチャートである。 図7は、冷却用油圧駆動ファンを駆動制御する装置の他の構成例を示した図である。 図8は、冷却用油圧駆動ファンを駆動制御する装置の更に他の構成例を示した図である。 図9は、冷却用油圧駆動ファンの回転数を調整する他の油圧回路例を示した油圧回路図である。 図10は、エンジン回転数、エンジン冷却水温、ブレーキ冷却油温、ブレーキ操作量に基づいて、冷却用油圧駆動ファンの目標回転数を求める他の制御マップの例を示した図である。 図11は、コントローラの機能ブロック図である。 図12は、コントローラの機能ブロック図である。 図13は、コントローラの機能ブロック図である。 図14は、下り勾配と車両重量(「空車状態」あるいは「積車状態」)と第2の目標回転数との対応関係を示した図である。

Claims (6)

  1. 油冷式のブレーキに供給される冷却油を冷却用ファンによって冷却する車両の冷却用ファンの制御装置であって、
    冷却油の温度を検出する冷却油温検出手段と、
    冷却油の温度に対応する冷却用ファンの第1の目標回転数を設定する第1の目標回転数設定手段と、
    ブレーキを操作するブレーキ操作手段と、
    ブレーキ操作手段の操作量を検出するブレーキ操作量検出手段と、
    ブレーキ操作量に対応する冷却用ファンの第2の目標回転数を設定する第2の目標回転数設定手段と、
    検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出されたブレーキ操作量に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御する回転数制御手段と
    を備え、
    車両には、油冷式のブレーキとして、リターダブレーキと、フットブレーキとが設けられており、
    前記回転数制御手段は、
    リターダブレーキあるいはフットブレーキのうち少なくともいずれかが操作されたことを条件に、検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出されたブレーキ操作量に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御すること
    を特徴とする車両の冷却用ファンの制御装置。
  2. エンジンの動力が走行パワートレインと油圧ポンプとに分配されて、走行パワートレインを介して駆動輪が作動されるとともに、油圧ポンプを介して冷却用ファンが作動される車両に適用されること
    を特徴とする請求項1記載の車両の冷却用ファンの制御装置。
  3. 車両が停止していることを検出する車両停止検出手段が設けられ、
    車両が停止していることが検出されていないことを条件に、第1の目標回転数と第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御すること
    を特徴とする請求項1記載の車両の冷却用ファンの制御装置。
  4. 油冷式のブレーキに供給される冷却油を冷却用ファンによって冷却する車両の冷却用ファンの制御装置であって、
    冷却油の温度を検出する冷却油温検出手段と、
    冷却油の温度に対応する冷却用ファンの第1の目標回転数を設定する第1の目標回転数設定手段と、
    下り勾配を検出する傾斜角検出手段と、
    下り勾配に対応する冷却用ファンの第2の目標回転数を設定する第2の目標回転数設定手段と、
    検出された冷却油温に対応する第1の目標回転数と、検出された下り勾配に対応する第2の目標回転数のうちいずれか高い方の目標回転数が得られるように冷却用ファンの回転数を制御する回転数制御手段と
    を備えたことを特徴とする車両の冷却用ファンの制御装置。
  5. 現在のブレーキ操作量に対応するブレーキ冷却油温の予測油温上昇幅を求め、予測油温上昇幅に基づき第2の目標回転数を設定すること
    を特徴とする請求項1記載の車両の冷却用ファンの制御装置。
  6. 現在のブレーキ操作量に対応する冷却用ファンの回転数の必要ファン回転数上昇幅を求め、必要ファン回転数上昇幅に基づき第2の目標回転数を設定すること
    を特徴とする請求項1記載の車両の冷却用ファンの制御装置。
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