JP2000110779A - ポンプ制御方法およびその装置 - Google Patents

ポンプ制御方法およびその装置

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JP2000110779A
JP2000110779A JP10286946A JP28694698A JP2000110779A JP 2000110779 A JP2000110779 A JP 2000110779A JP 10286946 A JP10286946 A JP 10286946A JP 28694698 A JP28694698 A JP 28694698A JP 2000110779 A JP2000110779 A JP 2000110779A
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JP
Japan
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fan
pump
rotation speed
temperature
cooling
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JP10286946A
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English (en)
Inventor
Naoyuki Moriya
直行 守屋
Hideto Furuta
秀人 古田
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Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Original Assignee
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Publication date
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンにより作業用のメインポンプと共に
駆動するファン用ポンプにてファン用モータを介して冷
却ファンを回動する場合において、冷却ファンのファン
回転数との関係でメインポンプの出力を上昇させる。 【解決手段】 エンジン11は、油圧ショベルの作業機系
や旋回系を駆動するメインポンプ12と、冷却ファン17を
駆動するためのファン用ポンプ13とを備えている。ファ
ン用ポンプ13は、電油変換弁18によりポンプ吐出流量を
可変制御し、ファン用モータ15の回転数を制御する。電
油変換弁18はコントローラ34により制御する。コントロ
ーラ34は、温度検出センサ27,28,29により検出した被
冷却流体の温度に応じた信号と、操作量検出センサ35,
36,37により検出した操作レバーなどの操作量に応じた
信号とにより、必要に応じて可能な限り、冷却ファン17
のファン回転数を低下させることにより、メインポンプ
12の出力を上昇させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファン回転数との
関係でポンプ出力を制御するポンプ制御方法およびその
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧ショベルなどの建設機械の車
両に搭載されたエンジンの冷却ファンは、エンジンの回
転軸からプーリなどを経由して駆動されており、作動油
温などの温度に関わらず常にエンジン回転数に比例した
回転数で冷却ファンを回転させることが一般的である。
【0003】また、冷却ファンによって冷却される被冷
却流体の温度のみによってファン回転数を制御するファ
ン回転数可変システムがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、エンジンの
回転数が高いと、あるいは被冷却流体の温度が高いと、
ファン駆動馬力が上昇し、その分、冷却ファンと同様に
エンジンにより駆動される作業用のメインポンプの馬力
が低下して、このメインポンプから吐出された作動油に
より稼働される作業機の生産性が低下する問題を生じて
いる。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、エンジンにより作業用のメインポンプと共に駆動
されるファン用ポンプにてファン用モータを介して冷却
ファンを回動する場合において、冷却ファンのファン回
転数との関係でメインポンプの出力を上昇させ、作業性
を向上させることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、エンジンにより作業用のメインポンプと共に駆動
されるファン用ポンプにてファン用モータを介して冷却
ファンを回動し、冷却ファンのファン回転数を低下させ
るファン回転数低下制御により、メインポンプの出力を
上昇させるポンプ制御方法である。
【0007】そして、ファン回転数を低下させて、エン
ジンで駆動されるファン用ポンプおよびファン用モータ
系のファン駆動馬力を下降させることにより、同じくエ
ンジンで駆動される作業用のメインポンプの出力を相対
的に上昇させる。
【0008】請求項2に記載された発明は、請求項1記
載のポンプ制御方法において、冷却ファンによる十分な
冷却が必要なときは、ファン回転数低下制御を解除する
方法である。
【0009】そして、冷却ファンによる十分な冷却が必
要なときは、ファン回転数を低下させないようにする。
【0010】請求項3に記載された発明は、請求項1ま
たは2記載のポンプ制御方法において、ファン回転数低
下制御がいったん働いた後は、規定時間が経過するまで
ファン回転数低下制御を解除する方法である。
【0011】そして、ファン回転数低下制御がいったん
働いた後は、規定時間が経過するまでファン回転数を低
下させないようにする。これにより、意図しないタイミ
ングでのファン回転数の低下を防止する。
【0012】請求項4に記載された発明は、請求項1乃
至3のいずれかに記載のポンプ制御方法において、油圧
ショベルにおけるメインポンプの高い油圧出力を必要と
する複数の動作を組合わせた複合動作作業時に、ファン
回転数低下制御を働かせる方法である。
【0013】そして、メインポンプの高い油圧出力を必
要とする、例えば油圧ショベルにおけるブーム上げ動作
および旋回動作を組合わせた持上げ旋回作業などの複合
動作作業時に、ファン回転数を低下させて、メインポン
プの油圧出力を高める。
【0014】請求項5に記載された発明は、エンジン
と、エンジンにより駆動される作業用のメインポンプ
と、メインポンプと共にエンジンにより駆動されるファ
ン用ポンプと、ファン用ポンプから吐出された作動流体
にて作動するファン用モータと、ファン用モータにより
回動される冷却ファンと、冷却ファンのファン回転数を
低下させるファン回転数低下制御によりメインポンプの
出力を上昇させるコントローラとを具備したポンプ制御
装置である。
【0015】そして、エンジンにより作業用のメインポ
ンプと共に駆動されるファン用ポンプから吐出された作
動流体にてファン用モータを作動し、このファン用モー
タにより冷却ファンを回動する。コントローラは、この
冷却ファンのファン回転数を低下させることで、ファン
用ポンプおよびファン用モータのファン駆動馬力を下降
させ、その分、相対的にメインポンプの出力を上昇させ
る。
【0016】請求項6に記載された発明は、請求項5記
載のポンプ制御装置におけるコントローラが、ファン回
転数低下制御の働かないときは、冷却ファンにより冷却
される被冷却流体の温度が目標温度に到達するようにフ
ァン回転数を制御するものであり、被冷却流体の温度を
検出してコントローラに入力する温度検出センサを具備
したポンプ制御装置である。
【0017】そして、メインポンプの出力を上昇させる
必要がないときは、温度検出センサで検出された被冷却
流体の温度が目標温度に到達するようにファン回転数を
制御することで、被冷却流体がオーバヒートしないよう
に適切に冷却する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示される実
施の一形態を参照しながら説明する。
【0019】図1は、ポンプ制御装置の概要を示し、油
圧ショベルなどの建設機械の車両に搭載されたエンジン
11は、作動油を圧送供給する作業用のメインポンプ12と
ファン用ポンプ13とを備え、これらのメインポンプ12お
よびファン用ポンプ13を共に駆動する。なお、油圧ショ
ベルは、履帯などの走行系を備えた下部走行体に、旋回
系を介して上部旋回体が旋回可能に設けられ、この上部
旋回体に作業機系が設けられている。この作業機系は、
ブーム、アーム、バケットおよびこれらを作動する油圧
シリンダを備えている。
【0020】メインポンプ12は、上記車両に装備された
走行系の油圧モータ、旋回系の油圧モータ、作業機系の
油圧シリンダなどの各種油圧アクチュエータに作動流体
としての作動油を供給する。
【0021】ファン用ポンプ13は、管路14に吐出した作
動流体としての作動油によりファン用モータ15を作動す
る。このファン用モータ15は、その回転軸16に冷却ファ
ン17を一体に装備し、この冷却ファン17を回動する。
【0022】ファン用ポンプ13は、入力信号を電気信号
とし出力信号を油圧信号とした電油変換弁18を備え、こ
の電油変換弁18から出力された油圧信号によりポンプ吐
出流量を可変制御して、ファン用モータ15の回転数を可
変制御できる可変容量型ポンプである。
【0023】冷却ファン17と対向する位置には、インテ
ークエアクーラ21、オイルクーラ22およびラジエータ23
が順次配置され、インテークエアクーラ21にはインテー
クエア配管24が、オイルクーラ22には作動油配管25が、
ラジエータ23にはクーラント配管26が、それぞれ配設さ
れている。
【0024】インテークエア配管24には被冷却流体とし
てのインテークエアの温度を検出するインテークエア温
度検出センサ27が、作動油配管25には被冷却流体として
の作動油の温度を検出する作動油温度検出センサ28が、
クーラント配管26には被冷却流体としてのクーラントの
温度を検出するクーラント温度検出センサ29が、それぞ
れ設けられ、これらの温度検出センサ27,28,29は、そ
れぞれの入力信号ライン31,32,33を経てコントローラ
34の信号入力部に接続されている。
【0025】このコントローラ34の別の信号入力部に
は、車両に搭乗したオペレータが走行系の右走行および
左走行、旋回系、作業機系のブーム、スティックおよび
バケットをそれぞれ遠隔操作するための操作レバーおよ
び操作ペダルの操作角度すなわち操作量を検出する操作
量検出センサ35,36,37が、それぞれの入力信号ライン
を経て接続されている。
【0026】また、このコントローラ34の信号出力部
は、出力信号ライン38を経て前記電油変換弁18の信号入
力部に接続されている。
【0027】そして、このコントローラ34は、各種温度
検出センサ27,28,29および操作量検出センサ35,36,
37により検出された信号を演算処理し、このコントロー
ラ34からの出力信号により、電油変換弁18を介しファン
用ポンプ13のポンプ吐出流量を可変制御することで、フ
ァン用モータ15の回転数を可変制御し、このファン用モ
ータ15により回動される冷却ファン17のファン回転数を
可変制御する。
【0028】特に、このコントローラ34は、冷却ファン
17のファン回転数を予め設定された一定の低速回転数ま
で強制的に低下させるファン回転数低下制御により、メ
インポンプ12の出力を相対的に上昇させ、また、このフ
ァン回転数低下制御が働かないときは、冷却ファン17に
より冷却される被冷却流体の温度が目標温度に到達する
ようにファン回転数を可変制御するものである。
【0029】すなわち、エンジン11によりメインポンプ
12と共に駆動されるファン用ポンプ13から吐出された作
動油にてファン用モータ15を作動し、このファン用モー
タ15により冷却ファン17を回動するが、コントローラ34
は、この冷却ファン17のファン回転数を低下させるよう
にファン用ポンプ13を制御することで、ファン用ポンプ
13およびファン用モータ15で費やされるファン駆動馬力
を下降させ、その分、相対的にメインポンプ12の出力を
上昇させる。
【0030】一方、ファン回転数を低下させる必要がな
いときは、温度検出センサ27,28,29で検出されたイン
テークエア、作動油およびクーラントの各温度が目標温
度に到達するようにファン回転数を制御することで、こ
れらの被冷却流体がオーバヒートしないように適切に冷
却する。
【0031】次に、コントローラ34は、図2に示される
ように、各々の被冷却流体の検出温度に応じてファン回
転数を可変制御するアルゴリズムを有する。
【0032】この図2において、予め設定されたインテ
ークエア目標温度Tti、インテークエア温度検出センサ
27により検出されたインテークエア検出温度Tmi、予め
設定された作動油目標温度Tto、作動油温度検出センサ
28により検出された作動油検出温度Tmo、予め設定され
たクーラント目標温度Ttc、クーラント温度検出センサ
29により検出されたクーラント検出温度Tmcの各信号
は、それぞれ比例積分制御器(以下、この比例積分制御
器を「PI制御器41」という)に入力される。
【0033】このPI制御器41から出力されたインテー
クエア用ファン目標回転数A、作動油用ファン目標回転
数Bおよびクーラント用ファン目標回転数Cの各信号
は、それぞれリミッタ42,43,44により上限を設定され
る。
【0034】これらのリミッタ42,43,44を経た各信号
値は、二乗演算器51,52,53によりそれぞれ二乗され、
加算器54により加算され、平方根演算器55により加算値
Dの平方根が求められることにより、三つのファン目標
回転数A,B,Cが1本化された仮のファン目標回転数
Eとなる。この仮のファン目標回転数Eは、温度のみか
ら決定されたファン目標回転数である。
【0035】この仮のファン目標回転数Eの信号経路
は、通常のファン回転数制御にて仮のファン目標回転数
Eに下限(例えば300r.p.m.)および上限(例えば1
000r.p.m.)を設定するリミッタ56と、メインポンプ
12の油圧出力を上げるためにファン回転数を一律に十分
低速(例えば300r.p.m.)の設定回転数57に強制的に
低下させるための条件を持っているファン回転数低下用
制御器58とに接続されている。
【0036】このファン回転数低下用制御器58は、ファ
ン回転数低下状態Fを制御するもので、ファン回転数を
設定回転数57へと強制的に低下させるオン信号と、強制
的に低下させないオフ信号とを切換器59に出力し、この
切換器59により、最終的なファン目標回転数Stfを選択
決定する。
【0037】このファン回転数を一律に十分低速(例え
ば300r.p.m.)の設定回転数57に強制的に低下させる
制御をファン回転数低下制御という。
【0038】図3には、前記PI制御器41の詳細が示さ
れている。
【0039】この図3において、インテークエア目標温
度Ttiおよびインテークエア検出温度Tmiは、それらの
誤差を演算するための比較器61に導かれ、この比較器61
から出力された誤差信号にゲイン62が乗算された後にリ
ミッタ63により制限処理された信号値と、誤差信号にゲ
イン64が乗算され、積分器65により積分処理され、リミ
ッタ66により制限処理された信号値と、それまでに得ら
れているファン目標回転数Stfとが、加算器67にて加算
されることにより、前記インテークエア用ファン目標回
転数Aが決定される。
【0040】同様にして、作動油目標温度Ttoおよび作
動油検出温度TmoがPI制御器41で処理されて、前記作
動油用ファン目標回転数Bが決定され、また、クーラン
ト目標温度Ttcおよびクーラント検出温度TmcがPI制
御器41で処理されて、前記クーラント用ファン目標回転
数Cが決定される。
【0041】図4には、前記ファン回転数低下用制御器
58の詳細が示されている。
【0042】このファン回転数低下用制御器58は、温度
に関連する仮のファン目標回転数Eが規定の回転数(図
4では700r.p.m.)を超える場合はファン回転数を強
制的に低下させることができないようにするオフ信号を
出力する関数71と、決められたレバー(図4ではブーム
レバーおよび旋回レバー)またはペダルが規定角度以上
操作されて、それらに設けられた操作量検出センサ36,
37で検出されたブーム用アクチュエータ流量指令Qbcお
よび旋回用アクチュエータ流量指令Qscがそれぞれの規
定流量値以上となった場合は、上記ファン回転数を強制
的に低下させるオン信号を出力するブーム用の関数72
と、絶対値化部73を経て同様に上記ファン回転数を強制
的に低下させるオン信号を出力する旋回用の関数74と、
ファン回転数をいったん強制的に低下させた後は、規定
された時間が経過する前は、ファン回転数の再度の低下
を防止するオフ信号を出力する回転数低下防止回路76と
が、アンド回路77に接続されている。
【0043】よって、このファン回転数低下用制御器58
は、温度に関連する仮のファン目標回転数Eが規定の回
転数(図4では、700r.p.m.)以下で、かつブームレ
バーおよび旋回レバーが共に規定角度以上操作され、か
つファン回転数を強制的に低下させてから規定時間経過
した後は、ファン回転数低下状態Fが、ファン回転数を
強制的に低下させるオン状態となるように制御するアル
ゴリズムを有する。
【0044】前記回転数低下防止回路76は、ネガティブ
エッジ検出器78と、SRフリップフロップ79と、タイマ
80とで形成されている。
【0045】次に、図示された実施形態の作用を説明す
る。
【0046】図2および図3に示されるように、通常
は、温度検出センサ27,28,29により検出されたインテ
ークエア、作動油およびクーラントの各被冷却流体の温
度情報をもとに、各被冷却流体の検出温度が目標温度に
到達するように、比較器61などを含むPI制御器41、リ
ミッタ56などを通じてファン回転数を制御する。
【0047】一方、油圧ショベルのブーム上げ動作と旋
回動作とを同時に行う持上げ旋回作業のように、メイン
ポンプ12の高い油圧出力が必要な場合は、図4に示され
るように、ブーム用アクチュエータ流量指令Qbcおよび
旋回用アクチュエータ流量指令Qscがそれぞれの規定流
量値(例えば、10667cc/sec および5280cc/
sec )以上となり、ファン回転数低下用制御器58が自動
的にオン信号を出力するので、図2に示される切換器59
がオフ位置からオン位置に切換り、ファン目標回転数を
一律に設定された300r.p.m.に低下させる。これによ
り、ファン駆動馬力を下降させることができ、その分、
メインポンプ12の油圧出力を上昇させることができる。
【0048】インテークエア、作動油およびクーラント
のいずれかの被冷却流体の温度が高く、図4に示される
ように、温度に関連する仮のファン目標回転数Eとし
て、例えば最大ファン回転数の7割以上の充分に高いフ
ァン回転数(700r.p.m.以上)が必要とされるとき
は、冷却する方がより重要であるので、関数71よりオフ
信号がアンド回路77に入力され、ファン回転数は低下さ
れない。
【0049】また、図4に示される回転数低下防止回路
76の作用を説明すると、ファン回転数を低下させる持上
げ旋回作業が発生するのは、掘削作業の1サイクルに1
回のみで5秒間程度であり、一方、1サイクルに要する
時間は、機種により異なるが約15秒間程度であるか
ら、ファン回転数を1度低下させると、その後の約10
秒間は、SRフリップフロップ79からアンド回路77に入
力されるオフ信号により、ファン回転数低下制御を働か
せないようにするために、その働かせない規定時間をタ
イマ80にセットする。
【0050】すなわち、アンド回路77からの出力信号が
オンからオフに切換わると、ネガティブエッジ検出器78
から出力されたセット信号により、SRフリップフロッ
プ79のQ端子よりタイマ80にカウント開始信号が入力さ
れるとともに、SRフリップフロップ79の否定端子より
オフ信号がアンド回路77に出力されるので、ファン回転
数低下制御が働かない。
【0051】これは、油圧ショベルが、掘削溝の中で旋
回系を用いてバケットを掘削溝の側壁に押付けながら掘
削する押付け掘削作業や、バケット歯先を地面に食込ま
せないようにしながら、旋回系、ブーム、スティックお
よびバケットを連動しながら地面を平坦にする床面均し
作業中に、意図しないタイミングで、誤ってファン回転
数を低下させないための処置である。
【0052】一方、規定時間の約10秒間が経過する
と、タイマ80からリセット信号が出力され、SRフリッ
プフロップ79のQ端子よりタイマ80にカウント停止信号
が出力されるとともに、SRフリップフロップ79の否定
端子よりオン信号がアンド回路77に出力されるので、フ
ァン回転数低下制御が可能となる。
【0053】次に、図5を参照しながら、ファン回転数
制御の一例を説明する。なお、図5中の(a) 、(b) 、
(c) 、(d) 、(e) は、下記の説明における(a) 、(b) 、
(c) 、(d) 、(e) と対応する。
【0054】(a) ファン目標回転数が、規定の700r.
p.m.より低速の500r.p.m.であり、タイマ出力がオン
である場合は、ブームレバーと旋回レバーが同時に操作
された時点で、ファン回転数は300r.p.m.まで強制的
に低下され、その分のエンジン余剰動力がブームおよび
旋回作業に生かされる。
【0055】(b) 旋回レバーを中立位置に戻した時点
で、ファン回転数は500r.p.m.に復帰する。この時点
からタイマ80がスタートする。
【0056】(c) タイマ80の出力がオフのため、ブーム
レバーおよび旋回レバーが同時に入っても、ファン回転
数は下がらず、500r.p.m.に維持される。
【0057】(d) タイマ80で設定された規定時間が経過
すると、タイマ80の出力がオンに戻る。
【0058】(e) その後、温度検出センサ27,28,29に
より検出されたインテークエア、作動油およびクーラン
トの各被冷却流体の温度が上昇することにより、ファン
目標回転数が規定の700r.p.m.より高速の900r.p.
m.に上昇すると、この状態では冷却ファン17による冷却
を優先する必要があるから、ブームレバーおよび旋回レ
バーが規定角度以上同時に操作されても、ファン回転数
は下がらない。
【0059】このように、車両において、ブーム上げ動
作と旋回動作とを同時に行う場合のように高い油圧出力
が必要な時は、エンジン11を冷却する油圧駆動式冷却フ
ァン17のファン回転数を低下させて、ファン駆動馬力を
下降させることにより、共通のエンジン11で駆動される
メインポンプ12の油圧出力を相対的に上昇させて、機械
の作業性、生産性を向上させることができる。
【0060】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ファン回
転数低下制御により作業用のメインポンプの出力を上昇
させるから、エンジン出力を有効に利用できるととも
に、メインポンプの出力上昇により作業性を向上でき
る。
【0061】請求項2記載の発明によれば、十分な冷却
が必要なときは、ファン回転数低下制御を解除して、十
分なファン回転数により冷却ファン本来の冷却機能を確
保できる。
【0062】請求項3記載の発明によれば、ファン回転
数低下制御がいったん働いた後は、規定時間が経過する
までファン回転数低下制御を解除することにより、意図
しないタイミングでのファン回転数の低下を防止でき
る。
【0063】請求項4記載の発明によれば、メインポン
プの高い油圧出力を必要とする複数の動作を組合わせた
複合動作作業時に、ファン回転数低下制御を働かせ、メ
インポンプの油圧出力を高めることで、エンジン出力を
有効に利用して、作業効率を向上できる。
【0064】請求項5記載の発明によれば、エンジンに
より作業用のメインポンプと共に駆動されるファン用ポ
ンプから吐出された作動流体にて作動するファン用モー
タにより冷却ファンを回動し、コントローラにより、こ
の冷却ファンのファン回転数を低下させる制御で、ファ
ン用ポンプおよびファン用モータのファン駆動馬力を下
降させ、その分、相対的にメインポンプの出力を上昇さ
せるから、エンジン出力をメインポンプとファン用ポン
プとで有効に利用できる。
【0065】請求項6記載の発明によれば、メインポン
プの出力を上昇させる必要がないときは、温度検出セン
サで検出された被冷却流体の温度が目標温度に到達する
ようにファン回転数を制御するから、被冷却流体を適切
に冷却して、そのオーバヒートを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るポンプ制御装置の実施の一形態を
示すブロック図である。
【図2】同上ポンプ制御装置のコントローラにより被冷
却流体の温度に応じてファン回転数を制御するアルゴリ
ズムを示すブロック図である。
【図3】同上コントローラにおけるPI制御器の構成を
示すブロック図である。
【図4】同上コントローラにおけるファン回転数低下用
制御器の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明に係るポンプ制御方法の実施の一形態を
示すタイムチャートである。
【符号の説明】
11 エンジン 12 メインポンプ 13 ファン用ポンプ 15 ファン用モータ 17 冷却ファン 27,28,29 温度検出センサ 34 コントローラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにより作業用のメインポンプと
    共に駆動されるファン用ポンプにてファン用モータを介
    して冷却ファンを回動し、 冷却ファンのファン回転数を低下させるファン回転数低
    下制御により、メインポンプの出力を上昇させることを
    特徴とするポンプ制御方法。
  2. 【請求項2】 冷却ファンによる十分な冷却が必要なと
    きは、ファン回転数低下制御を解除することを特徴とす
    る請求項1記載のポンプ制御方法。
  3. 【請求項3】 ファン回転数低下制御がいったん働いた
    後は、規定時間が経過するまでファン回転数低下制御を
    解除することを特徴とする請求項1または2記載のポン
    プ制御方法。
  4. 【請求項4】 油圧ショベルにおけるメインポンプの高
    い油圧出力を必要とする複数の動作を組合わせた複合動
    作作業時に、ファン回転数低下制御を働かせることを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のポンプ制御
    方法。
  5. 【請求項5】 エンジンと、 エンジンにより駆動される作業用のメインポンプと、 メインポンプと共にエンジンにより駆動されるファン用
    ポンプと、 ファン用ポンプから吐出された作動流体にて作動するフ
    ァン用モータと、 ファン用モータにより回動される冷却ファンと、 冷却ファンのファン回転数を低下させるファン回転数低
    下制御によりメインポンプの出力を上昇させるコントロ
    ーラとを具備したことを特徴とするポンプ制御装置。
  6. 【請求項6】 コントローラは、ファン回転数低下制御
    が働かないときは、冷却ファンにより冷却される被冷却
    流体の温度が目標温度に到達するようにファン回転数を
    制御するものであり、 被冷却流体の温度を検出してコントローラに入力する温
    度検出センサを具備したことを特徴とする請求項5記載
    のポンプ制御装置。
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