JP5117844B2 - 作業機の変速操作構造 - Google Patents

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Description

本発明は、田植機、コンバイン、などの農用の作業機に用いられる変速操作構造に関する。
上記変速操作構造としては、走行用の変速装置を変速操作する変速操作具とエンジンの調速機構を連係して、変速操作具を中立から増速方向に操作するに連れて調速機構を高速方向に操作するよう構成するとともに、調速機構を別途備えたアクセルペダルでも調速機構を操作できるよう構成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−204143号公報
上記変速操作構造によると、変速操作具を中立位置に操作すると所定のアイドリング状態になり、変速操作具を増速方向に操作して走行速度を高めてゆくに連れてエンジンの回転速度も高められることになり、変速操作と調速機構の操作を同時に行うことで操作性を向上することができるとともに、燃費の向上にも有効となる。更に、変速操作具を中立位置から少しだけ操作して低速で走行しながら作業を行う場合、エンジンの回転速度がアイドリング回転速度より少し高い程度、つまり、エンジン出力が低い状態で作業することになり、作業条件によっては作業負荷あるいは走行負荷の増大によってエンジンストップが発生するおそれがあるが、アクセルペダルの踏み込み操作によってエンジンの回転速度を任意に上げて高いエンジン出力での低速走行を行うことができるものである。
従来の上記構造においては、変速操作具を最高速度に操作した時に設定されるエンジンの最高回転速度と、アクセルペダルを最大限踏み込み操作して設定されるエンジンの最高回転速度とが同じに設定されており、特に深い圃場や、粘度質の圃場、などにおいて低速走行あるいは微速走行するに際して走行負荷が極めて大きくなったような場合、アクセルペダルを最大限踏み込み操作しても、所望のエンジン出力が得られずにエンジンストップをもたらすおそれがあった。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、変速操作と調速機構の操作を同時に行うことで操作性を向上することができ、変速操作に関係なく任意に調速機構の操作を行うことができるものでありながら、特に大きい走行負荷にも対応してエンジンストップをもたらすことなく低速走行できるようにすることを目的としている。
第1の発明は、走行用の変速装置を高速側に変速操作するに連れてエンジンの調速機構を高速側に操作するよう構成してある作業機の変速操作構造であって、
調速機構を任意に人為操作可能なアクセル操作具を備えるとともに、アクセル操作具を操作して設定可能なエンジンの最高回転速度を、変速操作に連動して変更可能なエンジンの最高回転速度よりも大きく設定してあることを特徴とする。
上記構成によると、変速操作具を中立位置に操作するとエンジンは所定の低速状態になり、変速操作具を増速方向に操作して走行速度を高めてゆくに連れて、エンジンの回転速度も高められて出力が高められる。
アクセル操作具を操作して調速機構を任意に操作することにより、変速操作を低速に操作した状態でもエンジンの回転速度を適度に高くしてエンジン出力を高めることが可能となる。この場合、アクセル操作具を最高速度位置側に操作すると、変速操作具を最高変速位置まで操作したときよりも高いエンジンの回転速度を得ることができ、一層高いエンジン出力での走行が可能となる。
従って、第1の発明によると、変速操作と調速機構の操作を同時に行うことで操作性を向上することができるとともに、変速操作に関係なく任意に調速機構の操作を行うことができるものでありながら、特に大きい走行負荷にも対応してエンジンストップをもたらすことなく低速走行を行うことができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、
アクセル操作具を操作して設定されるエンジンの回転速度と、変速操作に連動して変更されるエンジンの回転速度のうちの高い方の回転速度に調速機構が操作されるよう構成してあるものである。
上記構成によると、変速操作具を最高変速位置よりも低速の位置に操作している状態において、アクセル操作具を高速側に操作することにより、エンジンの回転速度を変速操作具の操作位置に対応するエンジンの回転速度よりも高いものにすることができる。これにより、アクセル操作具を最高速度位置の付近にまで操作しなくてもよいので、エンジンの回転速度を不必要に高いものにすることがない。
第3の発明は、上記第1または2の発明において、
調速機構に連動連結された第1操作部材に連結した単一の連係部材に、変速操作系に連動連結された第2操作部材と、アクセル操作具に連動連結された第2操作部材とをそれぞれ連動連結するとともに、第2操作部材および第3操作部材の増速方向への操作力のみを第1操作部材に伝達可能に構成してあるものである。
上記構成によると、第1および第2の発明の機能を、第1,2,3操作部材の機械的な連係によって確実に作動するものに構成することができ、且つ簡素に構成することが可能になる。
第4の発明は、上記第1から第3の発明のいずれかにおいて、
走行停止用のブレーキペダルと、変速操作用の変速操作具と、を備え、
ブレーキペダルの踏み込みに連動して、変速操作具を中立位置にまで強制復帰させるとともに、アクセル操作具をアイドリング位置にまで強制復帰させるように構成してあるものである。
図1、図2に、作業機の一例として施肥装置付きの乗用型田植機が示されている。この乗用型田植機は、操向操作される左右一対の前輪1と向き固定の左右一対の後輪2とを備えた乗用型の走行機体3の後方に、6条植え仕様に構成された苗植付け装置4が油圧シリンダ5によって駆動される平行四連式のリンク機構6を介して昇降自在に連結されるとともに、走行機体3の後部に施肥装置7が装備された構造となっている。
前記走行機体3における機体フレーム8の前部には、前輪1を軸支したミッションケース9が連結固定されるとともに、機体フレーム8の後部には、後輪2を軸支した後部伝動ケース10がローリング自在に支持されている。前記ミッションケース9から前方に延出された前フレーム11にエンジン12が横向きに搭載されてボンネット13で覆われているとともに、エンジン12の後方に位置する搭乗運転部には、前輪1を操向操作するためのステアリングハンドル14、運転座席15、ステップ16などが備えられ、さらに、走行機体3の前部の左右には、予備の苗を複数段に載置収容する予備苗のせ台17が備えられている。
前記苗植付け装置4は、6条分の苗を載置して左右方向に設定ストロークで往復移動される苗のせ台21、苗のせ台21の下端から1株分づつ苗を切り出して圃場に植付けてゆく6組の回転式の植付け機構22、植付け箇所を整地する3個の整地フロート23、等を備えて構成されている。
前記施肥装置7は、運転座席15と苗植付け装置4との間において走行機体3に搭載されており、粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパー24、この肥料ホッパー24内の肥料を設定量づつ繰り出す繰出し機構25、繰り出された肥料を供給ホース26を介して各整地フロート23に備えた作溝器27に風力搬送する電動ブロア28、などを備えており、作溝器27によって田面Tに形成した溝に肥料を送り込んで埋設してゆくよう構成されている。
図15,図16に、乗用型田植機の伝動構造の概略が示されている。前記ミッションケース9の側面には、エンジン12にベルト連動された主変速用の変速装置として静油圧式の無段変速装置(HST)41が連結され、その正逆転の変速出力がミッションケース9に入力されて作業系と走行系とに分岐される。
分岐された作業系の動力は、一方向クラッチ42によってその正転動力のみが取出されれ、6段のギヤ変速が可能な株間変速機構43および植付けクラッチ40を経て作業用動力取出し軸(PTO軸)45から取出され、伝動軸46を介して苗植付け装置4に伝達されるようになっている。
分岐された走行系動力は、ギヤ式の副変速機構47によって高低2段に変速された後、前輪系と後輪系に再度分岐され、前輪系の動力はデフロック可能なデフ装置48を介して左右の前輪1に伝達されるとともに、後輪系の動力は伝動軸49を介して後部伝動ケース10に伝達され、多板式のサイドクラッチ50を介して左右の後輪2に伝達される。後部伝動ケース10には機体停止用の多板式のブレーキ51が装備されており、このブレーキ51は、ステップ16の右側足元に配備された走行停止用の単一のブレーキペダル52に機械的に連動連結されている。
前記無段変速装置41は、ステアリングハンドル14の左脇に配備された主変速レバー(変速操作具)53で変速操作されるとともに、副変速機構47は、運転座席15の左横側に配備された副変速レバー54によって切換え操作されるようになっている。前輪1のデフ装置48は、足元のデフロックペダル55の踏み込みによってデフロックされて、左右の前輪1が等速で駆動されるようになっている。
詳細な構造は図示されていないが、左右のサイドクラッチ50は前輪1の操向に連動して自動操作されるものであり、ステアリングハンドル14によって前輪1を左または右に設定角度(例えば30°)以上に操向すると、旋回内側となる後輪2のサイドクラッチ50が自動的に切り操作されて、円滑で小回りの利いた旋回が行われる。
次に、前記変速装置41の変速操作構造について説明する。
図7に示すように、ステアリングハンドル14を支持するハンドルポスト61には支持ブラケット62が固着され、この支持ブラケット62の左側端部には、支軸63を介してデテント板64が横向き支点a周りに前後揺動可能に支持され、このデテント板64に前記主変速レバー53が前後向き支点b周りに左右揺動可能に支持されている。ハンドルポスト61を支持する支持枠65に、横向き支点c周りに回動可能に中継回動部材66が支持されており、この中継回動部材66とデテント板64とが連係ロッド67を介して連係され、さらに、この中継回動部材66と、無段変速装置41の変速操作軸68に連結された変速アーム69とが連係ロッド70を介して連係されている。
図10に示すように、支持ブラケット62にはガイド板71が固着されるとともに、このガイド板71に形成された段違い状の案内溝72に、主変速レバー53に基部から下向きに延出された案内ロッド53aが貫通されており、案内溝72と案内ロッド53aとの係合案内作用によって主変速レバー53を所定の段違い操作径路に沿って前後に揺動操作することで、デテント板64を正逆に回動させて無段変速装置41を前進域から後進域までの範囲で変速操作することが可能となっている。
図12に示すように、段違い操作径路の段違い部位が無段変速装置41の中立位置Nに相当し、その前方に前進変速操作径路Fが、また、後方に後進変操作径路Rがそれぞれ形成されるとともに、デテント板64の外周に並列形成した9つの凹部64aに、片持ちバネレバー73の遊端に支持したデテントローラ74を弾性係入させることで、主変速レバー53を前進5段(F1 〜F5 )、中立位置N、および、後進3段(R1 〜R3 )の各変速位置に保持することができるようになっている。
図8に示すように、無段変速装置41の前記変速操作軸68は、変速アーム69に連設したV形カム69aと、このV形カム69aにバネ75で押圧される位置決めローラ76とからなる中立位置決め機構77によって、中立位置Nに機械的に安定保持されるようになっている。
主変速レバー53が前進変速操作径路Fに操作されている前進走行状態、あるいは、後進変速操作径路Rに操作されている後進走行状態で機体停止用の前記ブレーキペダル52を踏み込み操作すると、主変速レバー53を中立位置Nにまで強制的に復帰作動させるようになっており、その構造が図3〜図6に示されている。
変速装置操作部の後方には、支点e周りに前後揺動可能に牽制作動部材81が配備されている。この牽制作動部材81にはアジャストボルト81bによって支点f周りに位置微調節可能な牽制金具81aが備えられており、牽制作動部材81の前縁部が、前記中継回動部材66の支点cより上方箇所に設けた第1接当ピン82に後方から対向するよう構成されるとともに、牽制金具81aの前縁部が、中継回動部材66の支点cより下方箇所に設けた第2接当ピン83に後方から対向するよう配備されている。
ブレーキペダル52を連結したペダル支軸84の他端部には牽制操作アーム85が固着され、この牽制操作アーム85の遊端に回動自在に枢支したボス部材86に、前記牽制作動部材81の下端から後方に向けて延出された押し引きロッド87の後端部が挿通連結されている。ここで、押し引きロッド87は、ボス部材86に対して一定範囲でのみ前後にスライド自在に挿通支持されるとともに、予め初期圧縮変形して押し引きロッド87に外嵌装着した圧縮コイルバネ88によって押し引きロッド87はボス部材86に対して前方スライド限界にスライド付勢されている。
図3は、ブレーキペダル52が踏み込み操作されないで主変速レバー53が中立位置Nにある状態を示し、図4は、ブレーキペダル52が踏み込み操作されないで主変速レバー53が前進の最高速である前進5速F5にある状態を示し、また、図5は、ブレーキペダル52が踏み込み操作されないで主変速レバー53が後進の最高速である後進3速R3にある状態を示している。
これによると、主変速レバー53が前進変速操作径路Fにある状態(例えば図4の状態)でブレーキペダル52を踏み込み操作すると、牽制操作アーム85が図中反時計方向に回動されることで押し引きロッド87が前方(図では左方)に突き出され、牽制作動部材81は支点e周りに時計方向に揺動操作される。これによって、牽制作動部材81は第1接当ピン82を前方に接当押圧し、中継回動部材66は支点c周り反時計方向に強制回動され、主変速レバー53が中立位置N側に向けて戻されてゆく。
主変速レバー53が中立位置Nに到ると、図6に示すように、第2接当ピン83も牽制金具81aに接当することになり、支点cの上下両側に位置する第1接当ピン82および第2接当ピン83が共に牽制作動部材81に接当することで、中継回動部材66は、主変速レバー53が中立位置Nとなる一定姿勢に保持される。また、第1接当ピン82および第2接当ピン83に接当した牽制作動部材81自体も、それ以上時計周りに回動することが不能となる。なお、牽制作動部材81の牽制金具81aを位置調節することで、第1接当ピ82および第2接当ピン83を共に牽制作動部材81に接当させて中継回動部材66を正確に中立復帰させることができる。
圧縮コイルバネ88によって与えられた初期圧縮力は、主変速レバー53を強制移動させるのに必要な操作力より大きく設定されており、主変速レバー53が中立位置Nに到るまでは、圧縮コイルバネ88は操作反力で圧縮変形されることはない。そして、主変速レバー53が中立位置Nに到った後、更にブレーキペダル52が踏み込み操作されると、前方に移動不能となった押し引きロッド87に対して牽制操作アーム85が、圧縮コイルバネ88を更に圧縮変形させながら図中反時計方向に回動されることで、十分なブレーキ操作ストロ−クが確保される。
主変速レバー53が後進変速操作径路Rにある状態(例えば図5の状態)でブレーキペダル52を踏み込み操作すると、牽制操作アーム85が図中反時計方向に回動されることで押し引きロッド87が前方(図では左方)に突き出され、牽制作動部材81が支点e周りに時計方向に揺動操作される。これによって、牽制作動部材81の牽制金具81aは第2接当ピン83を前方に接当押圧し、中継回動部66は支点c周り時計方向に強制回動され、主変速レバー53が中立位置N側に向けて戻されてゆく。そして、主変速レバー53が中立位置Nに到ると、図6に示すように、第1接当ピン82も牽制動部材81の牽制金具81aに接当することになり、支点cの上下両側に位置する第1接当ピン81および第2接当ピン83が、牽制作動部材81に共に接当することで、中継回動部材66は主変速レバー53が中立位置Nとなる一定姿勢に保持される。
この場合も、主変速レバー53が中立位置Nに到るまでは、圧縮コイルバネ88は操作反力で圧縮変形されることはなく、主変速レバー53が中立位置Nに到った後、更にペダル52が踏み込み操作されることで、前方に移動不能となった押し引きロッド87に対して、牽制操作アーム85が圧縮コイルバネ88を更に圧縮変形させながら図中反時計方向に回動される。
ブレーキペダル52を踏み込み操作して主変速レバー53を中立位置N側に向けて強制的に戻す際に、中立位置Nに到達するまでに踏み込みを止めれば、主変速レバー53はブレーキペダル52の踏み込み位置に応じた変速位置にまで減速移動してその位置に保持されることになる。従って、両手をステアリングハンドル14の操作や他の操作に使いながら、足操作だけで走行速度の減速を行うことができ、操作性を向上するのに有効となっている。
図10に示すように、前記エンジン12に装備された機械式の調速機構(メカニカルガバナ)98の調速レバー99は復帰バネ100によって低速「L」側に揺動付勢されており、この調速レバー99を第1操作ワイヤ31を引き操作して復帰バネ100に抗して高速「H」側に揺動させることで、エンジン12の回転速度を上げるとともにエンジン出力を高めることができる。第1操作ワイヤ31を弛めて調速レバー99を「低速」側に付勢揺動させることで、エンジン12の回転速度を下げるとともに、エンジン出力を低下させるようになっている。
前記調速機構98を操作する第1操作部材としての前記第1操作ワイヤ31は、前記主変速レバー53と、前記ブレーキペダル52の右側方に配備されたアクセル操作具としてのアクセルペダル30に以下のように連動連結されている。
図10に示すように、主変速レバー53の案内ロッド53aを案内する案内溝62を備えたガイド板71の上面には、前進変速操作径路Fに重複するように前進側操作部材91が支点g周りに揺動可能に枢支連結されるとともに、後進変操作径路Rに重複するように後進側操作部材92が支点h周りに揺動可能に枢支連結されている。前記調速機構98を操作する第2操作部材としての第2操作ワイヤ93のインナワイヤ後部93irが前進側操作部材91の端部に連結されるとともに、そのアウタワイヤ93oの後端が位置固定のワ
イヤ受け金具94に支持されている。前進側操作部材91の端部には、インナワイヤ後部93irをアウタワイヤ側に引き戻す方向に前進側操作部材91を揺動付勢する復帰バネ95が連結され、前進側操作部材91の付勢方向への揺動限界がガイド板71のストッパ96によって接当規制されている。
後進側操作部材92は支点hを越えて延出され、その端部に屈曲起立させた係合片92aが前進側操作部材91の端部に前記付勢揺動方向から係合されている。この後進側操作部材92の復帰揺動限界がガイド板61のストッパ97によって接当規制されている。
前記アクセルペダル30は支点j周りに踏み込み揺動可能に支持されるとともに、支点k周りに揺動可能に支持された操作アーム32の上端部に長孔及びピンにより連係され、操作アーム32をバネ33によって揺動付勢することでアクセルペダル30が復帰付勢されている。前記操作アーム32の下端部に、調速機構98を操作する第3操作部材としての第3操作ワイヤ34のインナワイヤ後部34irが連結されている。
第1操作ワイヤ31のアウタワイヤ後端が筒状に形成された連係ケース35の前端に連結されるとともに、第2操作ワイヤ93のアウタワイヤ前端と第3操作ワイヤ34のアウタワイヤ前端が前記連係ケース35の後端に連結され、連係ケース35の内部において、第1操作ワイヤ31のインンワイヤ後部31irと、第2操作ワイヤ34のインナワイヤ前部34ifおよび第3操作ワイヤ34のインナワイヤ前部34ifとが、単一の連係部材36を介して連動連結されている。
図13に示すように、前記連係部材36は、連係ケース35内にワイヤ長手方向にスライド移動可能に組み込まれており、この連係部材36に対して第1操作ワイヤ31のインンナワイヤ後部31irが前後移動可能に挿通されるとともに、インナワイヤ後部31irの後方挿通端に大径の接当部31hが備えられており、インナワイヤ後部31irの前方への引き作動時にのみ連係部材36を前方へ接当移動操作できるようになっている。他方、連係部材36に対して第2操作ワイヤ93のインナワイヤ前部93ifが前後移動可能に挿通されるとともに、インナワイヤ前部93ifの前方挿通端に大径の接当部93hが備えられており、インナワイヤ前部93ifの後方への引き作動時にのみ連係部材36を後方へ接当移動操作できるようになっている。更に、連係部材36に対して第3操作ワイヤ34のインナワイヤ前部34ifが前後移動可能に挿通されるとともに、インナワイヤ前部34ifの前方挿通端に大径の接当部34hが備えられており、インナワイヤ前部34ifの後方への引き作動時にのみ連係部材36を後方へ接当移動操作できるようになっている。
第2操作ワイヤ93あるいは第3操作ワイヤ34を後方に引き操作することで、大きく引き操作された側のワイヤ操作量に応じて連係部材36が後方にスライド移動され、これによって第1操作ワイヤ31が後方に引き操作されて、調速機構98の調速レバー99が「高速」側に操作される。第2操作ワイヤ93および第3操作ワイヤ34を弛めることで、弛みの少ない側のワイヤ弛み量に応じて連係部材36が前方にスライド移動可能となり、これによって第1操作ワイヤ31が弛められて、調速機構98の調速レバー99が復帰付勢力によって「低速」側に作動することになる。
図11(a)に示すように、アクセルペダル30が踏み込み操作されていない状態で、主変速レバー53が前進側中立位置Nfを越えて前進変速操作径路Fに操作されると、前進側操作部材91が復帰バネ99に抗して図中時計方向に接当揺動されて操作ワイヤ93のインナワイヤ後部93irが引き出され、これによってインナワイヤ前部93ifがアウターワイヤ93oに引き込み操作され、調速レバー96が「高速」側に変位してエンジン1
2の回転速度が高められる。図11(b)に示すように、主変速レバー53が前進側中立位置Nfから後進側中立位置Nfあるいは後進変速操作径路Rに操作されると、後進側操作部材92が支点h周りに図中時計方向に揺動され、係合片92aを介して後進側操作部材92に接当連係された前進側操作部材91が復帰バネ100に抗して図中時計方向に接当揺動されてインナワイヤ後部93irが引き出され、上記のように調速機構95の調速レバー96が「高速」側に変位してエンジン12の回転速度が高められる。
主変速レバー53は、ねじりバネ90によって支点b周りに横方向に回動付勢されており、中立位置Nで放置された自由状態では、図10中に示すように、前進変速操作径路Fに臨む前進側中立Nfに安定しており、この状態では調速機構95は予め設定された所定の低回転速度(アイドリング回転速度)に維持されている。従って、上記のように、主変速レバ53を前進側中立Nfから後進側中立Nrに移動するだけでアクセルアップした状態となる。主変速レバー53の変操作位置とエンジン回転速度との関係は、前進側操作部材91および後進側操作部材92における側面形状によって決められるものであり、その一例が図13に示されている。
主変速レバー53が後進側中立Nrを含む後進変操作径路Rに操作されて後進側操作部材92が揺動操作されると、これがガイド板71に取付けられたスイッチ103で検知されるようになっている。この後進検出用のスイッチ103は、苗植付け装置4を自動的に上限まで上昇させる制御(バックアップ制御と呼称している)を実行する起動スイッチとなっている。
このバックアップ制御は、圃場内で機体を後進移動させると自動的に機体後部の苗植付け装置4を強制上昇させて、畦などに衝突するのを回避するためのに導入されているものであり、速やかな上昇制御が望まれる。ここで、上記したように、主変速レバー53が後進側中立Nrに操作された時点からエンジン12の回転速度が高められるので、エンジン12の出力で駆動される油圧ポンプの吐出量は多くなり、速やかな上昇制御を実行することができるのである。
ここで、主変速レバー53が前進側中立Nfに位置したままでアクセルペダル30を踏み込み操作すると、その踏み込み操作量に応じて第3操作ワイヤ34のインナワイヤ前部34ifが後方に引き込み操作され、これによって第1操作ワイヤ31が後方に引き操作されて調速レバー99は復帰バネ100に抗して「高速」側に操作される。これによって主変速レバー53が前進側中立Nfにある時のエンジン12の最低回転速度をアイドリング回転速度n0よりも任意に高くすることができるのである。
従って、寒冷時や寒冷地などでエンジン12の始動が困難な場合には、主変速レバー53を前進側中立Nfに位置させたまま、アクセルペダル30を少し踏み込み操作してアクセルアップ状態をもたらし、エンジン12の始動を確実に行うことができる。
変速レバー53が前進最高速度位置(前進5速F5)まで操作された状態では調速レバー99は未だ最高速度セット位置までは操作されておらず、この状態でアクセルペダル30を限界位置まで踏み込み操作すると、調速レバー99は更に高速側に操作されるように設定されている。つまり、図14に示すように、アクセルペダル30を最大限踏み込み操作した時のエンジン12の最高回転速度(例えば、3200rpm)n1が、変速レバー53を最高変速位置まで操作したときのエンジン12の最高回転速度(例えば、2800rpm)n2よりも高くなるように設定されているのである。
これによると、アクセルペダル30を最大限に踏み込み操作することで、アクセルペダル30の踏み込みを解除して変速操作する通常の走行時よりも特に大きいエンジン12の出力をもたらすことができ、特に深い圃場や、粘度質の圃場、などにおいて低速走行あるいは微速走行するに際して走行負荷が極めて大きくなったような場合でもアクセルペダル30の操作でエンジンストップなく走行を続行することができる。
〔別実施形態〕
本発明に係る変速操作構造は、以下に示すような形態にして実施することもできる。
(1)前記アクセル操作具30として、任意の操作位置に保持可能なハンドアクセルレバーを利用することもできる。この場合、前記ブレーキペダル52の踏み込みに連動して主変速レバー53のみならず、操作されているハンドアクセルレバー(アクセル操作具30)をアイドリング位置にまで強制復帰させるように構成しておくことで、速やかな機体停止を行うことができる。
(2)前進側操作部材91と調速レバー99とを連係する構造としては上記のように第1,2,3操作部材として操作ワイヤ31,93,34を利用する他に、ロッドやリンクを組み合わせたリンク機構を使用することもできる。この場合、調速レバー99に連動連結した第1操作部材と、変速操作具53に連係した第2操作部材およびアクセル操作具30に連係した第3操作部材を、単一の連係部材に長孔とピンを利用した融通手段を介して連動連結することで、上記したワイヤ式の連係構造と同様に機能させることができる。
(3)走行用の変速装置41としては、静油圧式の無段変速装置(HST)を利用する他に、ギヤ式の多段変速装置、ベルト式無段変速装置と正逆転切換え機構を組合わせたもの、遊星ギヤを利用した無段変速装置、などを単独あるいは、組合わせて利用することができる。
(4)走行用の変速装置41を操作する変速操作具としては、変速レバーのほか変速ペダルを利用するものであってもよい。
(5)エンジン12の調速機構98としては、機械式のものの他に、電子ガバナを利用することもできる。この場合には、変速操作具の操作位置およびアクセル操用具の操作位置をそれぞれポテンショメータなどで電気的に検出し、操作位置に対して予め設定した特性で電子ガバナを制御することもできる。なお、このような電気制御式に構成する場合には、アクセル操作具はレバー式のみならず、スライドノブ式や回転ダイヤル式、など各種の仕様を選択することができる。
(6)実施例では、主変速レバー(変速操作具)53を後進側中立Nrに操作するとアクセルアップされるように後進側操作部材92の形状を設定しているが、後進側中立Nrでは未だアクセルアップせず、後進側中立Nrを越えて後進変速域Rに操作されるとアクセルアップ作動が行われるように後進側操作部材82の形状を設定して実施することもできる。
乗用型田植機の全体側面図 乗用型田植機の全体平面図 中立状態の変速操作部を示す側面図 前進変速状態の変速操作部を示す側面図 後進変速状態の変速操作部を示す側面図 強制中立復帰作動した状態の変速操作部を示す側面図 変速操作部の側面図 変速操作部における中立位置決め機構を示す平面図 変速操作部の一部を示す正面図 エンジン調速機構の操作構造を示す連係図 前進および後進変速操作によるアクセルアップ状態を示すアクセル操作部の平面図 変速操作部のデテント構造を示す側面図 アクセル操作系における要部の作動状態を示す断面図 変速操作位置とエンジン回転速度との関係を示す特性線図 走行系の伝動系統図 作業系の伝動系統図
12 エンジン
30 アクセル操作具
31 第1操作部材
34 第3操作部材
36 連係部材
41 変速装置
93 第2操作部材
98 調速機構

Claims (4)

  1. 走行用の変速装置を高速側に変速操作するに連れてエンジンの調速機構を高速側に操作するよう構成してある作業機の変速操作構造であって、
    前記調速機構を任意に人為操作可能なアクセル操作具を備えるとともに、前記アクセル操作具を操作して設定可能なエンジンの最高回転速度を、変速操作に連動して変更可能なエンジンの最高回転速度よりも大きく設定してあることを特徴とする作業機の変速操作構造。
  2. 前記アクセル操作具を操作して設定されるエンジンの回転速度と、変速操作に連動して変更されるエンジンの回転速度のうちの高い方の回転速度に前記調速機構が操作されるよう構成してある請求項1記載の作業機の変速操作構造。
  3. 前記調速機構に連動連結された第1操作部材に連結した単一の連係部材に、変速操作系に連動連結された第2操作部材と、前記アクセル操作具に連動連結された第3操作部材とをそれぞれ連動連結するとともに、第2操作部材および第3操作部材の増速方向への操作力のみを第1操作部材に伝達可能に構成してある請求項1または2記載の作業機の変速操作構造。
  4. 走行停止用のブレーキペダルと、変速操作用の変速操作具と、を備え、
    前記ブレーキペダルの踏み込みに連動して、前記変速操作具を中立位置にまで強制復帰させるとともに、前記アクセル操作具をアイドリング位置にまで強制復帰させるように構成してある請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の作業機の変速操作構造。
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