JP5117687B2 - 系統連系インバータ - Google Patents

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本発明は、発電系統からの発電電力を商用系統からの商用電力と連系させて負荷に供給する際、出力電流値を調整して商用系統に対する逆電力状態の発生を防止する系統連系インバータに関する。
従来、逆電力状態の発生を判断しながら商用系統と連系運転して発電電力を負荷へ供給する系統連系インバータでは、非特許文献1に記載されているように、逆電力保護継電器の設置が連係要件となっている。この保護継電器は、系統への逆潮流が発生した場合、これを検出し、予め規定された検出レベル及び検出時限以上でこの状態が継続した時、発電装置を停止し系統から解列するように条件付けされている。通常、検出レベルは装置定格出力の5%程度、検出時限は0.5秒としている。
分散型電源系統連系技術指針 JEAG9701−2001 (株)日本電気協会
しかし、負荷変動が激しい場合、逆電力状態が発生し易くなり、検出条件を満たす度に逆電力保護継電器が動作することになる。したがってその都度系統連系インバータが停止されると、発電システムとしての稼働効率が低下する点、また始動停止動作を繰り返すことで運転効率の低下、連系部分のリレー接点などの接触可動部分が摩耗し易くなる点で問題があった。
そこで、本発明では上記課題を鑑み、逆電力状態が発生しても、検出条件を満足して逆電力保護継電器が動作する前に出力電流を減少させて逆電力状態の発生継続を防止することができ、よって連系運転が停止されることがなく、発電システムとしての稼働効率の低下を抑え、装置の始動停止回数を減少させて始動停止動作に伴う関連部品の摩耗をし難くすることができる系統連系インバータの提供を課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係る系統連系インバータは、所定のパルス幅を備えたON/OFF制御信号に基づくPWM制御によって、発電機で生成された発電電力を所定の電流と電圧とからなる所定周波数の交流発電電力に変換して出力するインバータ回路と、インバータ回路の変換動作を制御する制御部と、を備え、制御部によって、商用系統の商用電力を供給する単相3線線路に接続された負荷に、変換された交流発電電力を商用系統と連係して供給するように制御する系統連系インバータであって、単相3線線路における中性線路と他の2本の電圧線路との間に生ずる少なくとも一方の線路間電圧を検出する線路間電圧検出手段と、他の2本の電圧線路に流れる少なくとも一方の線路電流を検出する線路電流検出手段と、インバータ回路から出力される電流をフィードバック電流として検出するフィードバック電流検出手段と、を有し、制御部は、検出した線路間電圧、線路電流及びフィードバック電流の瞬時値、並びに予め設定された出力電流指令値に基づき、演算した電流目標値に対応したパルス幅を備えてインバータ回路に入力されるON/OFF制御信号を生成する制御信号生成手段を備えてなり、ON/OFF制御信号によってインバータ回路の出力電流を増減させるように変換動作して、前記発電機と前記単相3線線路との間に、前記制御部からの停止制御信号によって前記発電機と前記単相3線線路との接続を遮断復帰自在に制御可能に構成された停止手段を設け、前記制御部は、前記検出した前記線路間電圧及び前記線路電流に基づき、前記商用系統からの供給電力を求め、求めた値が負の値となって逆電力状態が発生していると判断した場合に、逆電力状態の継続時間を計時する計時手段と、前記計時された継続時間と予め設定した基準時間である400msとの長短を比較して、その比較結果に基づき前記停止手段によって前記発電電力の供給を停止させるか否かを判断して、その判断結果に基づき前記停止手段へ遮断復帰動作させる前記停止制御信号を出力する停止判断手段と、を備え、前記計時手段は、前記継続時間が前記400ms以上となる前に前記逆電力状態になっていないと判断した場合に、前記継続時間の計時を終了して該継続時間をリセットするように構成される。
請求項2の発明に係る系統連系インバータは、請求項1において、制御信号生成手段は、検出した線路間電圧、線路電流、並びに予め設定された出力電流指令値に基づき電流目標値を演算する目標値演算手段と、演算された電流目標値と検出したフィードバック電流との偏差を演算する加減算器と、この偏差に対して比例及び積分制御についての演算を行うPI演算器と、PI演算器の演算結果に基づき所定の周波数及びパルス幅のON/OFF制御信号を成形してインバータ回路に出力する信号成形手段と、を備えてなるように構成される。
請求項の発明に係る系統連系インバータは、請求項1又は2において、線路間電圧検出手段が、中性線路と他の2本の電圧線路との間にそれぞれ生ずる線路間電圧に関して、一方の線路間電圧を検出する第1の線路間電圧検出手段と、他方の線路間電圧を検出する第2の線路間電圧検出手段と、を有してなり、線路電流検出手段が、第1の線路間電圧検出手段に対応する電圧線路に流れる線路電流を検出する第1の線路電流検出手段と、第2の線路間電圧検出手段に対応する電圧線路に流れる線路電流を検出する第2の線路電流検出手段と、を有してなるように構成される。
請求項1の発明によれば、ON/OFF制御信号によって、所望の電流目標値に近づくようにインバータ回路から出力される電流を増減調整することが可能となる。さらに請求項1の発明によれば、逆潮流状態が発生しても、検出条件に基づき停止手段が遮断動作する前に出力電流値を減少させることができる。よって連系運転が停止される回数を減少可能となり、発電システムとしての稼働効率の低下を抑え、停止手段の遮断復帰動作に伴う関連部品の摩耗を無くすことが可能となる。
請求項2の発明によれば、検出した線路間電圧及び線路電流に基づき商用系統から供給される総電力を計算し、その値の符号が負となって逆電力状態が発生した場合は、発電機からの出力電流値を減少させ逆電力状態を無くすことが可能となる。また、計算値の符号が正の場合は、減少分を復元させることによって、出力電流値を出力電流指令値まで復元させることが可能となる。さらに逆電力状態が発生した場合であっても、その継続時間をできるだけ短くして逆電力状態の発生を防止可能とすることができる。
請求項の発明によれば、2本の電圧線路におけるそれぞれの供給電力を加算した値に基づき、逆電力状態が発生しているか否かを判断するので、例えば、一方の電圧線路のみで逆電力状態となっても、両方の電圧線路の値に基づき逆電力状態が発生していないと判断されれば、出力電流値の増減動作や停止手段の遮断動作を起こさないようにでき、2本の電圧線路における逆電力状態の程度の偏りを平均化して、無駄な制御動作を無くすことができる。
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る系統連系インバータを含んでなる発電システムの一実施形態を示すシステム構成図である。本発電システム1は、発電系統としての直流発電電力を生成する発電機2と、発電機2の発電電力を商用系統3の商用電力に連系させて負荷15,16に供給する系統連系インバータ4とから構成されている。系統連系インバータ4は、発電機2で生成された発電電力を単相三線100V/200Vに変換して商用系統3の単相三線線路に出力する出力端子N,R,Tを備え、出力電流をインバータ制御によって増減調整自在に構成されている。出力端子Nは商用系統3の単相三線線路のうちN相の中性線10に、出力端子Rは同R相の100V線11に、及び出力端子Tは同T相の100V線12にそれぞれ接続されている。
系統連系インバータ4は、発電機2で生成された直流発電電力の電圧を所定の電圧に昇圧する昇圧回路41と、ブリッジ接続された4つのスイッチング素子40を有し、スイッチング素子40のゲート端子に入力される可変パルス幅のON/OFF制御信号に基づくPWM制御によって、昇圧された直流発電電力を所定の櫛形状の交流発電電力に変換するインバータ回路42と、インバータ回路42にそれぞれ直列接続された2つの誘導性素子と並列接続された1つの容量性素子から構成され、櫛形状に変換された交流発電電力を商用系統3の商用電力と同様の正弦波形状に平滑して整えるフィルタ回路43と、負荷15,16への発電電力の供給を停止復帰させるようにフィルタ回路43の後段に設けられ、単相三線線路との接続を開閉動作する停止手段としての逆電力保護用の継電器44と、昇圧回路41、インバータ回路42、フィルタ回路43及び継電器44の諸動作を制御する制御部45とから構成されている。継電器44の出力端は、出力端子R,Tに接続されている。
さらに、継電器44と出力端子R,N,Tとの間には、出力端子RN間の電圧、すなわち線路間電圧VRNを検出する第1の線路間電圧検出手段としてのVRN検出器61、及び出力端子NT間の電圧、すなわち線路間電圧VNTを検出する第2の線路間電圧検出手段としてのVNT検出器62が設けられている。またR相の100V線11には、商用系統3から負荷15に流れる電流として、線路電流IRを検出する第1の線路電流検出手段としてのIR検出器71が設けられている。またT相の100V線12には、商用系統3から負荷16に流れる電流として、線路電流ITを検出する第2の線路電流検出手段としてのIT検出器72が設けられている。さらにフィルタ回路43の一方の誘導性素子の後段側には、インバータ回路42から出力されフィルタ回路43を流れるフィルタ電流をフィードバック電流ILとして検出するフィードバック電流検出手段であるIL検出器73が設けられている。
図2のように、制御部45は、検出した線路間電圧VRN,VNT、線路電流IR,IT、及びフィードバック電流ILを、入力電圧範囲が収まるようにそれぞれの信号レベルを調整して複数の入力チャネルから瞬時値として所定時間毎に同時にAD変換するADコンバータ46と、ADコンバータ46によるAD変換毎の各瞬時値データをグループ化し所定のデータ領域に読出書込自在に格納する記憶手段としてのメモリ47と、メモリ47から読み出されたグループ毎の線路間電圧VRN,VNT、線路電流IR,IT及びフィードバック電流ILの瞬時値、並びに系統連系インバータ4の定格出力電流値として予め設定されメモリ47に格納された出力電流指令値ISに基づき、スイッチング素子40のゲート端子に入力される所定の周波数及びパルス幅を備えたON/OFF制御信号を生成するON/OFF制御信号生成手段48と、同グループの線路間電圧VRN,VNT、及び線路電流IR,ITの瞬時値に基づき、商用系統3からの供給電力の瞬時値を求め、求めた瞬時値から逆電力状態が発生していると判断した場合に、逆電力状態の継続時間を計時する計時手段49と、計時された継続時間と予め設定した基準時間との長短を比較して、その比較結果に基づき継電器44によって発電電力の供給を停止させるか否かを判断して、その判断結果に基づき継電器44へ停止復帰動作制御信号を出力する停止判断手段50と、を備えて構成されている。また制御部45は、制御部45内の各手段を協働させる協働手段としてのMPU51を備えている。
図3のように、制御信号生成手段48は、線路間電圧VRN,VNT、線路電流IR,ITの瞬時値及び出力電流指令値ISに基づき電流目標値IGを演算する目標値演算手段55と、演算された電流目標値IGとフィードバック電流ILの瞬時値との偏差を演算するIGL加減算器56と、この偏差に対して比例及び積分制御についての演算を行う第1PI演算器57と、第1PI演算器57の演算結果に基づき所定の周波数及びパルス幅のON/OFF制御信号を成形してインバータ回路42に出力する信号成形手段58と、を備えて構成されている。
目標値演算手段55は、線路間電圧VRNと線路電流IRとの両瞬時値を乗算してR相の電力PR瞬時値を求めるVRNR乗算器81と、線路間電圧VNTと線路電流ITとの両瞬時値を乗算してT相の電力PT瞬時値を求めるVNTT乗算器82と、求めた電力PR瞬時値と電力PT瞬時値を加算して総電力PRT瞬時値を求める総電力加算器83と、求めた総電力PRT瞬時値に基づき正負符号に対応して出力電流指令値ISを増減するための調整値IADJを演算する調整値演算手段84と、演算した調整値IADJと出力電流指令値ISとの偏差を演算するISADJ加減算器85と、ISADJ加減算器85の演算結果と商用系統の電圧位相に同期する瞬時値とを乗算して電流目標値IGを求める同期乗算器86と、を備えて構成されている。
調整値演算手段84は、求めた総電力PRT瞬時値が負符号の場合、すなわち商用系統の供給電力が逆電力状態となっている場合に、調整値IADJを増加させるように演算するIADJ増加演算手段90と、求めた総電力PRT瞬時値が正符号の中でも予め定めた一定値以上の値の場合、すなわち商用系統の供給電力が逆電力状態となっていない場合に、調整値IADJの増加分を減少させるように演算するIADJ減少演算手段91と、IADJ増加演算手段90とIADJ減少演算手段91の両演算結果の偏差を演算するIADJ加減算器92と、IADJ加減算器92の演算結果について出力電流指令値IS以上をカットして調整値IADJを出力するIADJリミッタ93と、を備えて構成されている。
ADJ増加演算手段90は、総電力PRT瞬時値の正負符号に反転させる符号反転器94と、正符号の値のみを通過させる第1リミッタ95と、第1リミッタ95を通過した値と予め設定した基準値との偏差を演算する正値加減算器96と、この偏差に対して比例及び積分制御についての演算を行う第2PI演算器97と、を備えて構成されている。
ADJ減少演算手段91は、正符号の中でも予め定めた一定値以上の値のみを通過させる第2リミッタ98と、第2リミッタ98を通過した値をK倍に増幅演算する増幅器99と、を備えて構成されている。
次に、上記構成の系統連系インバータ4による逆電力状態防止処理S1を説明する。
系統連系インバータ4は、出力端子R,N,Tから単相三線100V/200Vを出力する。この時、制御部45では、MPU51において逆電力状態防止プログラムが実行され、逆電力状態防止処理S1が行われる。
逆電力状態防止処理S1では、先ず、VRN検出器61及びVNT検出器62、IR検出器71及びIT検出器72で検出した線路間電圧VRN,VNTと線路電流IR,ITとを、ADコンバータの対応する各チャネルを介して取り込み、所定時間毎に各チャネル同時にAD変換が行われる。このAD変換等の時間間隔は予め規定され、継電器44の動作条件、すなわち逆電力状態が400ms以上継続しているか否かに合わせて、例えば1msに設定される。そして、線路間電圧VRN,VNTと線路電流IR,ITのAD変換値がそれぞれの瞬時値としてこの時間間隔で読み込まれる。これらのAD変換値は、メモリ上の所定のデータ領域に格納される。
次に、VRNR乗算器81によって、メモリ47から読み出された同一グループの各瞬時値に基づき、VRN×IRの乗算が行われR相の電力PR瞬時値を算出する。同様にVNTT乗算器82によって、T相の電力PT瞬時値を算出する。それぞれに得られた電力PR瞬時値とPT瞬時値を総電力加算器83で加算することで、商用系統3から負荷15,16に供給される総電力PRT瞬時値を得る。
この時、計時手段49は、総電力PRT瞬時値が負符号である場合に、逆電力状態が発生している判断し、計時を開始する。そして停止判断手段50は、計時手段49による計時開始からの継続時間と予め設定してメモリ47に格納した基準時間400msとの長短を比較し、継続時間が400ms以上になった場合、発電電力の供給を停止させると判断する。同時に継電器44へ停止制御信号を出力して継電器44を遮断動作させ発電電力の供給を停止する。また計時手段49は、継続時間が400ms以上となる前に、総電力PRT瞬時値が正符号となった場合、その時点で計時を終了し継続時間をリセットする。
総電力PRT瞬時値は、後段の調整値演算手段84に入力される。IADJ増加演算手段90では、算出した総電力PRT瞬時値の符号を符号反転器94によって反転する。逆電力状態が発生している時、この反転値は正符号の値となるものとする。また逆電力状態が発生していない時は、この反転値は負符号の値となり、第1リミッタ95を経由することで0となる。すなわち、IADJ増加演算手段90では、調整値IADJを、逆電力状態が発生している時の負符号の総電力PRT瞬時値に基づき演算する。正値加減算器96では、第1リミッタ95を通過した反転値と予め設定した基準値との偏差を演算する。第2PI演算器97でこの偏差が0となるようにPI演算を行い、演算結果として調整値IADJを出力する。逆電力状態の発生が続く時、この調整値IADJはPI演算の都度大きくなる。一方、逆電力状態が発生していない時は入力値が0のため、調整値IADJは更新されない。
この調整値IADJが出力電流指令値IS以上にならないようにIADJリミッタ93を通す。ISADJ加減算器85によって、IADJリミッタ93を経た調整値IADJを出力電流指令値ISから減算する。同期乗算器86によって、その演算結果と商用系統の電圧位相に同期する瞬時値とを乗算して電流目標値IGを求める。なお、調整値IADJが前出のIADJリミッタ93を経由することで、電流目標値IGの最小値は0となる。
次に、IGL加減算器56によって、目標値演算手段55から出力された電流目標値IGとフィードバック電流ILの瞬時値との偏差を演算し、第1PI演算器57によって、この偏差に対して比例及び積分制御についての演算を行う。そして信号成形手段58によって、その演算結果と所定周波数の三角波とを比較器により合成し、電流目標値IGの大きさに応じたパルス幅のON/OFF制御信号を成形してインバータ回路42に出力する。
したがって、逆電力状態が発生している時は、逆電力状態防止処理S1毎に電流目標値IGが所定の変化率で減少し、それに近づくようにインバータ回路42の出力電流値も小さくなる。よって、系統連系インバータ4から単相三線線路に流れ込む電流を減少させ、商用系統3から負荷15,16に供給される電流を増加させ、停止判断手段50の基準時間前に逆電力状態の発生を解消する。
ここで、第2PI演算器97のPI制御定数を大きくすることで逆電力状態の発生時の出力電流値の減少は早くなり、小さくすると遅くなる。そのため、第2PI演算器97のPI制御定数は、継電器44が動作する前に逆電力状態の発生がなくなる値に調整する。
一方、逆電力状態が発生していない時、総電力PRT瞬時値は正符号の値になる。調整値演算手段84のIADJ減少演算手段91において、総電力PRT瞬時値は、正符号の値の中でも予め定めた一定値以上の値のみを通す第2リミッタ98を経る。すなわち、IADJ減少演算手段91では、調整値IADJを、逆電力状態が発生していない時の正符号の総電力PRT瞬時値に基づき演算する。増幅器99は、総電力PRT瞬時値をK倍した値を出力する。IADJ加減算器92によって、この出力値を第2PI演算器97の出力値から減算し調整値IADJを出力する。したがってIADJ増加演算手段90で増加した調整値IADJは徐々に小さくなる。この結果、出力電流指令値ISから引かれる値が小さくなり、最後には出力電流指令値ISがそのまま電流目標値IGとして出力される。そして、逆電力状態が発生していない時は、逆電力状態防止処理S1毎に電流目標値IGが所定の変化率で出力電流指令値ISを上限として増加し、それに近づくようにインバータ回路42の出力電流値も大きくなる。なお増幅器99のKの値を増減することによって出力電流値が大きくなるまでの時間を調整する。
この系統連系インバータ4によれば、ON/OFF制御信号によって、電流目標値IGに近づくようにインバータ回路42から出力される電流を増減調整することが可能となる。また検出した線路間電圧VRN,VNT、線路電流IR,ITに基づき商用系統3から供給される総電力PRT瞬時値を計算し、その値の符号が負となって逆電力状態が発生した場合は、発電機2からの出力電流値を減少させ逆電力状態を無くすことが可能となる。また、計算値の符号が正の場合は、減少分を復元させることによって、出力電流値を出力電流指令値ISまで復元動作可能となる。さらに逆電力状態が発生した場合であっても、その継続時間をできるだけ短くして逆電力状態の発生を防止可能とすることができる。
また停止判断手段50の判断によって継電器44が動作する前に出力電流値を減少させることができ、よって連系運転が停止する回数を減少可能となり、発電システムとしての稼働効率の低下を抑え、遮断復帰動作に伴う関連部品の摩耗を無くすことができる。
さらに、2本の電圧線路におけるそれぞれの電力を加算した総電力PRTに基づき、逆電力状態が発生しているか否かを判断でき、例えば、一方の電圧線路のみで逆電力状態となっても、両方の電圧線路の値から逆電力状態が発生していないと判断されれば、出力電流値の増減動作や停止手段の遮断動作を起こさないようにでき、逆電力状態の程度の偏りを平均化して、無駄な制御動作を無くすことができる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下列挙するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能である。
(1)発電系統は、直流発電電力を生成するものであれば良く、例えば燃料電池、太陽電池や、交流発電電力を直流発電電力に変換する手段を備えた交流発電機でも良い。
(2)負荷は、2本の電圧線路の間に生ずる線路間電圧を利用可能に接続しても良い。
(3)線路間電圧検出手段は、中性線路と2本の電圧線路の間に生ずるいずれか一方のみの線路間電圧を検出するように構成しても良い。この時、線路電流検出手段は、線路間電圧検出手段を設けた電圧線路にのみ設けることが望ましい。
本発明の一実施形態を示す回路図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 制御信号生成手段の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1・・発電機システム、2・・発電系統としての発電機、3・・商用系統、4・・系統連系インバータ、15,16・・負荷、40・・スイッチング素子、41・・昇圧回路、42・・インバータ回路、43・・フィルタ回路、44・・停止手段としての継電器、45・・制御部、46・・ADコンバータ、47・・メモリ、48・・制御信号生成手段、49・・計時手段、50・・停止判断手段、51・・MPU、55・・目標値演算手段、56・・IGL加減算器、57・・PI演算器としての第1PI演算器、58・・信号成形手段、61・・第1の線路間電圧検出手段としてのVRN検出器、62・・第2の線路間電圧手段としてのVNT検出器、71・・第1の線路電流検出手段としてのIR検出器、72・・第2の線路電流検出手段としてのIT検出器、73・・フィードバック電流検出手段であるIL検出器、81・・VRNR乗算器、82・・VNTT乗算器、83・・総電力加算器、84・・調整値演算手段、85・・ISADJ加減算器、86・・同期乗算器、90・・IADJ増加演算手段、91・・IADJ減少演算手段、92・・IADJ加減算器、93・・IADJリミッタ、94・・符号反転器、95・・第1リミッタ、96・・正値加減算器、97・・第2PI演算器、98・・第2リミッタ、99・・増幅器。

Claims (3)

  1. 所定のパルス幅を備えたON/OFF制御信号に基づくPWM制御によって、発電機で生成された発電電力を所定の電流と電圧とからなる所定周波数の交流発電電力に変換して出力するインバータ回路と、インバータ回路の変換動作を制御する制御部と、を備え、制御部によって、商用系統の商用電力を供給する単相3線線路に接続された負荷に、変換された交流発電電力を商用系統と連係して供給するように制御する系統連系インバータであって、
    単相3線線路における中性線路と他の2本の電圧線路との間に生ずる少なくとも一方の線路間電圧を検出する線路間電圧検出手段と、
    他の2本の電圧線路に流れる少なくとも一方の線路電流を検出する線路電流検出手段と、
    インバータ回路から出力される電流をフィードバック電流として検出するフィードバック電流検出手段と、を有し、
    制御部は、検出した線路間電圧、線路電流及びフィードバック電流の瞬時値、並びに予め設定された出力電流指令値に基づき、演算した電流目標値に対応したパルス幅を備えてインバータ回路に入力されるON/OFF制御信号を生成する制御信号生成手段を備えてなり、ON/OFF制御信号によってインバータ回路の出力電流を増減させるように変換動作して、
    前記発電機と前記単相3線線路との間に、前記制御部からの停止制御信号によって前記発電機と前記単相3線線路との接続を遮断復帰自在に制御可能に構成された停止手段を設け、
    前記制御部は、
    前記検出した前記線路間電圧及び前記線路電流に基づき、前記商用系統からの供給電力を求め、求めた値が負の値となって逆電力状態が発生していると判断した場合に、逆電力状態の継続時間を計時する計時手段と、
    前記計時された継続時間と予め設定した基準時間である400msとの長短を比較して、その比較結果に基づき前記停止手段によって前記発電電力の供給を停止させるか否かを判断して、その判断結果に基づき前記停止手段へ遮断復帰動作させる前記停止制御信号を出力する停止判断手段と、を備え、
    前記計時手段は、前記継続時間が前記400ms以上となる前に前記逆電力状態になっていないと判断した場合に、前記継続時間の計時を終了して該継続時間をリセットすることを特徴とする系統連系インバータ。
  2. 制御信号生成手段は、
    検出した線路間電圧、線路電流、並びに予め設定された出力電流指令値に基づき電流目標値を演算する目標値演算手段と、
    演算された電流目標値と検出したフィードバック電流との偏差を演算する加減算器と、
    この偏差に対して比例及び積分制御についての演算を行うPI演算器と、
    PI演算器の演算結果に基づき所定の周波数及びパルス幅のON/OFF制御信号を成形してインバータ回路に出力する信号成形手段と、を備えてなる、
    請求項1に記載の系統連系インバータ。
  3. 線路間電圧検出手段は、
    中性線路と他の2本の電圧線路との間にそれぞれ生ずる線路間電圧に関して、一方の線路間電圧を検出する第1の線路間電圧検出手段と、他方の線路間電圧を検出する第2の線路間電圧検出手段と、を有してなり、
    線路電流検出手段は、
    第1の線路間電圧検出手段に対応する電圧線路に流れる線路電流を検出する第1の線路電流検出手段と、第2の線路間電圧検出手段に対応する電圧線路に流れる線路電流を検出する第2の線路電流検出手段と、を有してなる、
    請求項1又は2に記載の系統連系インバータ。
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