JP7055998B2 - 無効電力補償装置及び該装置の制御方式 - Google Patents

無効電力補償装置及び該装置の制御方式 Download PDF

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Description

本発明は、電力系統に並列接続して無効電力を注入することで、接続端の電圧を目標値に制御する無効電力補償装置及び該装置の制御方式に関し、特には、上位電力系統と遮断器を介して接続する電力系統の電圧制御を行う、SVC(Static Var Compensator)やSTATCOM(Static Synchronous Compensator)などの静止型の無効電力補償装置及び該装置の制御方式に関する。
図15は、従来の無効電力補償装置の全体構成を示す制御ブロック図である。図15の無効電力補償装置の構成は、特許文献1にも同様の原理が記載されている。
従来のSVC(無効電力補償装置)では、系統の電圧を検出し目標電圧との偏差を無くすようにAVR(Automatic Voltage Regulator)制御部74で無効電流指令値Iq*を算出する。このIq*と無効電力補償装置10の出力電流(無効分)とが一致するように電力変換器11の電圧を制御することによって、SVCの接続点の電圧を制御する。
例えば、図16に示すように無効電力補償装置10が商用電力系統に連系しているときに、負荷投入などで商用電力系統の電圧が低下した場合には、系統を基準として進みの無効電流(無効電力でも同様だが、以降、無効電流で説明する。)を注入し電圧低下を抑制する。
逆に、負荷脱落などにより商用電力系統の電圧が上昇した場合には、無効電力補償装置10は遅れの無効電流を注入することにより電圧上昇を抑制し、目標電圧を維持する。
ところで、近年、太陽光発電システム (PV:Photovoltaic)などの分散型電源の導入が拡大している。分散型電源は、系統事故などで商用系統から解列し単独運転になった場合には、感電防止や事故防止の観点から瞬時に系統から解列する必要がある。
パワーコンディショナ(一般に、PCS(Power Conditioning System)と呼ばれている)を介して系統に連系する分散型電源の能動的単独運転検出方式は、近年、下記に示す非特許文献2や非特許文献3の方式で標準化が行われている。
この標準化として規程された方式の中で、“周波数フィードバック方式”と呼ばれる単独運転検出方式が採用されている。
図17は、周波数フィードバック方式で用いられる周波数偏差-注入無効電力の特性を示すグラフであり、上記分散型電源のPCSに搭載される機能である。
この周波数フィードバック方式は、図17に示すように、分散型電源の連系点電圧から周波数と周波数偏差を算出し、周波数偏差が小さい場合には“1段目ゲイン”といわれる緩やかな特性に従って無効電力(無効電流)を注入する。
しかし、周波数偏差が一定の閾値(例えば図17に示すように±0.01Hz)を超えた場合には“2段目ゲイン”と呼ばれる急峻な特性に従って、無効電力(無効電流)を大きく注入する。
周波数偏差は、過去数サイクルの周波数の移動平均値から直近数サイクルの周波数の移動平均値を引いた値で、周波数が上昇する場合には周波数偏差は低下し、周波数が低下する場合には、周波数偏差は上昇する。また、周波数偏差は、商用系統に連系している場合には小さく、商用系統から解列した場合には大きくなる傾向を示すため、系統連系時にはほとんど系統に無効電流(無効電力)を注入しないが、系統解列時には周波数偏差を増長させる方向に働くようにさせて単独運転の可能性を早く検出できるようにしている。
特開平06-098469号公報
日本電機工業会規格 JEM1498(2015年制定)「分散型電源用単相パワーコンディショナの標準形能動的単独運転検出方式(ステップ注入付周波数フィードバック方式)」 日本電機工業会規格 JEM1505(2015年制定)「低圧配電線に連系する太陽光発電用三相パワーコンディショナの標準型能動的単独運転検出方式(ステップ注入付周波数フィードバック方式)」
図18は、分散型電源と負荷からなる従来の系統解列時の電圧挙動を示す図である。すなわち分散型電源200と負荷300からなる従来の電力系統において、系統が単独運転になる前の連系状態において、分散型電源200の発電量と負荷300の消費電力とのバランスによって、系統から解列した直後の系統電圧は変動する。
例えば、負荷300の消費電力が分散型電源200の発電量を上回る場合(A.順潮流時)には、系統解列直後に電圧は低下する。逆に分散型電源200の発電量が負荷300の消費電力を上回る場合(B.逆潮流時)には、解列直後に電圧は上昇する。
以上を踏まえると、図19に示すように無効電力補償装置(SVC)10と、分散型電源200と、負荷300が商用系統に連系した系統(ただし分散型電源は太陽光発電装置であってPSC複数台を有するものとする)において、商用系統から解列した場合には、図18に示したように電圧が変動するため、無効電力補償装置(SVC)10は無効電流を注入し、一方、分散型電源200は、系統解列による周波数偏差を検出し、図17の周波数フィードバック方式に従って無効電流を注入する。
このため、従来技術における無効電力補償装置(SVC)10の制御では、系統の潮流や電圧の状態によっては、図20に示すように、無効電力補償装置(SVC)10が注入する無効電流が、分散型電源200の周波数フィードバック方式による無効電流を打ち消し、分散型電源の単独運転検出時間を大きく遅らせてしまうという課題があった。
なお図20では、無効電力補償装置(SVC)10の制御を停止させている場合には、分散型電源200は60ミリ秒程度で単独運転の可能性を検出し解列できているが、無効電力補償装置(SVC)10が制御を実施している場合には、分散型電源200の単独運転検出時間が300ミリ秒程度と、SVC10の制御停止時に分散型電源200が検出する単独運転検出時間の5倍程度遅れることがシミュレーションにより明らかとなっている。
そこで本発明の目的は、少なくとも分散型電源と無効電力補償装置(SVC)を含む系統において、無効電力補償装置(SVC)が出力する無効電流指令によって分散型電源の能動的単独運転検出を阻害しないようにする無効電力補償装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の一態様は、上位電力系統と遮断器を介して接続する電力系統の電圧制御を行う無効電力補償装置において、前記無効電力補償装置は、少なくとも、
前記電力系統の電圧を制御するAVR制御部と、
前記電力系統の単独運転の可能性を接続点の周波数から判定し、判定結果を示す第1の制御信号及び第2の制御信号のうち少なくとも一方を出力する系統判定部と、
前記第1の制御信号または前記第2の制御信号が前記単独運転の可能性があることを示す場合には、電圧を制御するために前記電力系統に注入する無効電流の値を抑制する無効電流制御部とを有する、ことを特徴とする。
また上記において、前記系統判定部は、
前記接続点の前記周波数から算出される周波数の偏差が正の閾値以上のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第1の制御信号を出力し、
前記接続点の前記周波数から算出される前記周波数の偏差が負の閾値以下のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第2の制御信号を出力し、
前記無効電流制御部は、
前記第1の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、前記第2の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で進み方向の無効電流を制限するように、前記無効電流の値を抑制する、ことを特徴とする。
また上記において、前記AVR制御部は、取得した系統電圧と目標電圧の偏差から、系統電圧が目標電圧となるように無効電流指令値を算出し、
前記無効電流制御部は、前記電力系統が単独運転の可能性があると判定された場合には、前記AVR制御部から出力された無効電流指令値をホールドして前記無効電流の値を抑制する、ことを特徴とする。
また上記において、前記系統判定部は、前記接続点の周波数の偏差が上昇傾向にあるかまたは下降傾向にあるかを判定し、
前記無効電流制御部は、前記系統判定部による判定結果が、
周波数が低下傾向、すなわち前記周波数の偏差が上昇傾向である場合は、系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、
周波数が上昇傾向、すなわち前記周波数の偏差が下降傾向である場合は、系統基準で進み方向の無効電流を制限する、ことを特徴とする。
また上記の無効電流制御部は、前記AVR制御部から出力された系統基準で遅れ方向を正とする無効電流指令値に、可変的に上下限値が設定される可変リミッタを掛けた値を入力し、
前記可変リミッタへの可変的上下限値の設定は、前記系統判定部により、
前記周波数の偏差が上昇傾向であると判定したら、前記可変リミッタの上限値としてホールドした無効電流指令値を設定し、
前記周波数の偏差が下降傾向であると判定したら、前記可変リミッタの下限値としてホールドした無効電流指令値を設定する、ことを特徴とする。
また上記において、前記系統判定部は、交流の系統電圧を直流の系統電圧に変換した系統電圧振幅値と、前記接続点の周波数の偏差とに基づいて、前記単独運転の検出に干渉しない場合には、前記第1の制御信号または前記第2の制御信号を出力しない、ことを特徴とする。
また上記において、前記AVR制御部は、取得した系統電圧と目標電圧の電圧偏差を、PI調節器のゲインと積分器に通すように構成し、
前記PI調節器の前記積分器には上下限値が逐次設定される可変リミッタを掛け、
前記逐次設定される前記可変リミッタの上下限値は、前記系統判定部により、
前記周波数の偏差が上昇傾向にあると判定したら、前記可変リミッタの上限値としてホールドした電圧偏差を設定し、
前記周波数の偏差が下降傾向にあると判定したら、前記可変リミッタの下限値としてホールドした電圧偏差を設定する、ことを特徴とする。
また上記いずれかの記載において、前記系統判定部は、前記周波数の偏差の変化量が正の閾値を越えた場合に周波数下降傾向であると判定し、または前記周波数の偏差の変化量が負の閾値を越えた場合に周波数上昇傾向であると判定する、ことを特徴とする。
また上記いずれかの記載において、前記系統判定部は、前記周波数の偏差が正の閾値を越えた場合で且つ前記周波数の偏差の変化量が正の閾値を越えた場合には周波数下降傾向であると判定し、もしくは前記周波数の偏差が負の閾値を越えた場合で且つ前記周波数の偏差の変化量が負の閾値を越えた場合には周波数上昇傾向であると判定する、ことを特徴とする。
また上記いずれかの記載において、前記系統判定部は、前記系統電圧の変動を検出するための電圧情報を取得し、
前記周波数の偏差が正の閾値を越えた場合で且つ前記取得した電圧情報が電圧上昇という条件で周波数下降傾向であると判定し、または前記周波数の偏差が負の閾値を越えた場合で且つ前記取得した電圧情報が電圧低下という条件で、周波数上昇傾向であると判定する、ことを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の別の態様は、上位電力系統と遮断器を介して接続する電力系統の電圧制御を行う無効電力補償装置において、前記無効電力補償装置は、少なくとも、
前記電力系統の電圧を制御するAVR制御部と、
前記電力系統の単独運転の可能性を接続点の周波数から判定する系統判定部と、
前記系統判定部が前記単独運転の可能性があると判定した場合には、電圧を制御するために前記電力系統に注入する無効電流の値を抑制する無効電流制御部とを有し、
前記系統判定部は、前記接続点の周波数の偏差が上昇傾向にあるかまたは下降傾向にあるかを判定し、
前記無効電流制御部は、前記系統判定部による判定結果が、
周波数が低下傾向、すなわち前記周波数の偏差が上昇傾向である場合は、系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、
周波数が上昇傾向、すなわち前記周波数の偏差が下降傾向である場合は、系統基準で進み方向の無効電流を制限する、ことを特徴とする。
上記課題を解決するために本発明の別の態様は、無効電力補償装置と分散型電源と負荷が接続される電力系統における無効電力補償装置の制御方式において、
前記無効電力補償装置内に交流制御部を設け、さらに、
該交流制御部は、単独運転非干渉制御部を含み、該単独運転非干渉制御部は、
周波数計算部と、周波数偏差算出部と、電力系統が単独運転の可能性を判定して判定結果を示す第1の制御信号及び第2の制御信号のうち少なくとも一方を出力する系統判定部と、前記第1の制御信号または前記第2の制御信号が単独運転の可能性があることを示す場合には前記電力系統に注入する無効電流の値を示す無効電流指令値の出力に一定の制限を行う無効電流制御部と、を備え、
前記系統判定部は、
前記接続点の前記周波数から算出される周波数の偏差が正の閾値以上のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第1の制御信号を出力し、
前記接続点の前記周波数から算出される前記周波数の偏差が負の閾値以下のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第2の制御信号を出力し、
前記無効電流制御部は、
前記第1の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、前記第2の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で進み方向の無効電流を制限するように、前記無効電流の値を抑制し、
前記単独運転非干渉制御部が、前記電力系統における分散型電源の能動的単独運転検出機能を阻害しないようにする、ことを特徴とする。
本発明の無効電力補償装置によれば、単独運転非干渉制御部内に設けた、系統が単独運転の可能性を判定する系統判定部の出力(制御信号1、制御信号2)に基づいて無効電流制御部が無効電流指令値Iq*の出力を制限することで、分散型電源の単独運転検出機能を阻害しないようにすることができる。
このような本発明の無効電力補償装置の作用・効果により、従来技術よりも分散型電源の単独運転検出機能が単独運転を早く検出することができる。
本発明の実施形態1に係る無効電力補償装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明の実施形態に係る無効電力補償装置の動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る単独運転非干渉制御部の構成(その1)を示す図である。 本発明の無効電力補償装置に用いられる周波数偏差算出部の構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その1)を示す図である。 本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その2)を示す図である。 本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その3)を示す図である。 本発明の実施形態1に係る無効電流制御部の構成(その1)を示す図である。 本発明の実施形態1に係る無効電流制御部の構成(その2)を示す図である。 本発明の実施形態1に係る単独運転非干渉制御部の構成(その2)を示す図である。 図10に示した単独運転非干渉制御部中の系統判定部の構成を示す図である。 本発明の実施形態2に係る無効電力補償装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明の実施形態2に係る無効電力補償装置中のAVR制御機能付無効電流制御部の構成を示す図である。 従来構成例に対比して本発明構成例の優位性を説明するグラフである。 従来の無効電力補償装置の構成を示す制御ブロック図である。 無効電力補償装置の一般的な動作を説明する図である。 分散型電源に用いられる周波数偏差-注入無効電力の特性を示すグラフである。 分散型電源と負荷からなる従来の系統解列時の電圧挙動を示す図である。 図18の系統にSVCが連系した場合の系統システム構成を示す図である。 図19に示した従来のシステム構成における技術的課題を提示するグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る無効電力補償装置の全体構成を示す制御ブロック図である。
また図2は、本発明の実施形態に係る無効電力補償装置の動作フローを示す図である。
図3は、本発明の実施形態1に係る単独運転非干渉制御部の構成(その1)を示す図である。図3における単独運転非干渉制御部110は、本発明の実施形態1に係る無効電力補償装置のシステム構成において中核となるものであり、その細部の構成は図2に示す動作フローのなかで説明される。
また図4は、本発明の無効電力補償装置100に用いられる周波数偏差算出部112の構成を示す図である。周波数偏差算出法は、上記した非特許文献2および非特許文献3に記載の方式と同様であり、図4の待ち行列(1123)に示すようにクロックm回前のn回の周波数の移動平均(1122)と、現在時点のn回の移動平均(1121)の差(1124)で算出する。
図1ないし図4を用いて本発明の実施形態1に係る無効電力補償装置の動作の概要を説明する。
本発明の実施形態に係る無効電力補償装置は、上位電力系統と遮断器を介して接続する電力系統の電圧制御を行うものである。図2において、
ステップ1で、無効電力補償装置100の運転を開始し、目標電圧に対する制御を開始する。次いで、ステップ2で、系統接続点の電圧を検出する。
ステップ3では、単独運転非干渉制御部110の構成である周波数計算部111で周波数を算出する。周波数計算部111は、非特許文献2および非特許文献3に記載の周波数計算方式と同じ方式で計算する。すなわち系統電圧のゼロクロス点を半周期毎に検出し、その周期の逆数を周波数とする。
次に、ステップ4では、単独運転非干渉制御部110の構成である、図3に示した周波数偏差算出部112により、周波数偏差を算出する。周波数偏差の算出法は上記で説明したのでここでは繰り返さないことにする。
ステップ5では、単独運転非干渉制御部110の構成である系統判定部113により、上記ステップ4で算出された周波数偏差をもとに系統状態を判定する。
ステップ6では、系統状態から単独運転の可能性があるか否かを判定する。単独運転の可能性がある場合はステップ7に進み、単独運転の可能性がなければ、ステップ8に進む。
ステップ7では、系統判定部113からの指令を受けて、無効電流制御部114は電流指令値の出力を一定時間制限する。
そしてステップ8では、無効電力補償装置100に運転終了の指令が入力されていれば処理を終える。運転継続の指令ならば、上記ステップ2に戻り、運転終了の指令が入力されるまで処理を繰り返す。
図5は、本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その1)を示す図である。
図5の説明に入る前に、図18に示す分散型電源200における周波数フィードバック方式では、能動的に単独運転を判定する方法として、図17の周波数偏差-無効電力特性を用いて、単独運転をなるべく早く検出するために、周波数偏差を増長する方向に無効電力を注入する。特に、周波数偏差が±0.01Hzを超えると、2段目ゲインと呼ばれる特性に従って、大きく無効電力を注入することで能動的に単独運転の可能性を早く検出するようにしている。
したがって、図5において、本発明の実施形態1に係る系統判定部113では、偏差正閾値(1131)を0.01Hz、偏差負閾値(1133)を-0.01Hzとして、周波数偏差算出部112で算出した周波数偏差が0.01Hz以上となった場合には、系統が単独運転の可能性があると判定し、制御信号1を出力する(判定結果が論理“1”となる。以下同じ)。同様に、周波数偏差が-0.01Hz以下となった場合にも、系統が単独運転の可能性があるとして制御信号2を出力する(判定結果が論理“1”となる。以下同じ)。
図6は、本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その2)を示す図である。
図6の説明に入る前に、図5における説明と同様に、図18に示す分散型電源200における周波数フィードバック方式では、能動的に単独運転を判定する方法として、図17の周波数偏差-無効電力特性を用いて、単独運転の可能性をなるべく早く検出するために、周波数偏差を増長する方向に無効電力を注入する。特に、周波数偏差が±0.01Hzを超えると、2段目ゲインと呼ばれる特性に従って、大きく無効電力を注入することで能動的に単独運転の可能性を早く検出するようにしている。
したがって、図6において、本発明の実施形態1に係る系統判定部113では、マイクロコンピュータ等の演算クロックの立ち上がりで周波数偏差を保持する回路(1130)を設け、周波数偏差の前回値と現在値との差分(1135)から、周波数偏差の変化量を検出する。
そのうえで、比較器(1137)で偏差増閾値(1136)と周波数偏差の変化量を比較して、その変化量が正方向で偏差増閾値(1136)以上であることを検知した場合には、系統が単独運転の可能性があるとして制御信号1を出力する。
同様に、比較器(1139)で偏差減閾値(1138)と周波数偏差の変化量を比較して、その変化量が負方向で偏差減閾値(1138)以下であることを検知した場合には、系統が単独運転の可能性があるとして制御信号2を出力する。
図7は、本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その3)を示す図である。
図7に示す本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その3)は、上記図5に示した本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その1)における出力と、上記図6に示した本発明の実施形態1に係る系統判定部の構成(その2)における出力との論理積を計算する回路(40,42)を設けることにより、系統が単独運転の可能性がある場合には、制御信号1または制御信号2を出力するようにしたものである。図5および図6に示した実施例の両方の効果を備え、単独運転の可能性をより正確に判定することができる。
図8に示す本発明の実施形態1に係る無効電流制御部の構成(その1)は、系統が単独運転の可能性がある場合に無効電流の出力値を制限する手段(その1)を備えるものである。
すなわち、上記図5ないし図7に示された系統判定部113から出力される、系統が単独運転の可能性があることを示す制御信号1または制御信号2の論理和を計算し(論理和回路1141)、その論理和がハイレベルとなる状態を検出した場合には、タイマー(1142)とサンプルホールド回路(1143)を用いて、T秒間(分散型電源200の単独運転検出時間は概ね200ms以内であることから、例えば200ms秒間)前段のAVR制御部704(図1参照)の出力である無効電流指令値Iq*の値をホールドし、ホールドした値を新たな無効電流指令値Iq*’として無効電流制御部114から出力するものである。
これにより、分散型電源200のPCS(Power Conditioning System)が実行する能動的単独運転検出に基づく無効電流注入との干渉を防止することができる。
図9に示す本発明の実施形態1に係る無効電流制御部の構成(その2)は、系統が単独運転の可能性がある場合に無効電流の出力値を制限する手段(その2)を備えるものである。
すなわち、上記図5ないし図7に示された系統判定部113から出力される、系統が単独運転の可能性があることを示す制御信号1がハイレベルとなる状態を検出した場合には、タイマー(1144,1146)とサンプルホールド回路(1145,1147)を用いて、T秒間(分散型電源200の単独運転検出時間は概ね200ms以内であることから、例えば200ms秒間)前段のAVR制御部704(図1参照)の出力である無効電流指令値Iq*をホールドし、ホールドした値を可変リミッタ回路(1148)の上限値に設定し、可変リミッタ回路(1148)にスイッチ回路46を介して入力する。
同様に、制御信号2がハイレベルとなる状態を検出した場合にも、T秒間前段のAVR制御部704(図1参照)の出力である無効電流指令Iq*の値をホールドし、ホールドした値を可変リミッタ回路(1148)の下限値に設定し、可変リミッタ回路(1148)にスイッチ回路48を介して入力する。
こうして可変リミッタ(1148)を通過した無効電流指令の値に対して無効電流制御部114から新たな無効電流指令値Iq*’として出力することによって、分散型電源200のPCS(Power Conditioning System)が実行する無効電流を打ち消す方向の無効電流の出力を無効電流制御部114が制限し、分散型電源200の能動的単独運転検出に基づく無効電流注入との干渉を防止することができる。
図10は、本発明の実施形態1に係る単独運転非干渉制御部の構成(その2)を示す図である。
図10に示す構成において、図3に示した単独運転非干渉制御部110の構成(その1)と変わるところは、振幅演算部115を備えさせることによって、交流の系統電圧を直流の系統電圧に変換し、直流変換された系統電圧振幅値を系統判定部113に対する他の入力となるようにしたものである。
すなわち、周波数偏差算出部112からの周波数偏差値だけでなく、振幅演算部115からの系統電圧振幅値も系統判定部113の判定出力条件とすることにより、分散型電源200の単独運転検出に干渉しないケースには制御信号1または2を出力しないようにすることで、干渉しないケースには電圧制御を抑制しないようにする。系統判定部は、図11における電圧上昇および電圧低下の条件を追加することで単独運転でないケースを検出し、制御信号1または2に反映させている。
図11は、図10に示した単独運転非干渉制御部中の系統判定部の構成を示す図である。
無効電力補償装置を含む系統が商用系統から解列している可能性を判定する手段として、図11に示す系統判定部113は、交流から直流に変換した系統電圧振幅値の前回値(1230)と現在値とを加算器(1231)で演算して系統電圧偏差を算出する。
そのうえで上記系統電圧偏差について、ゼロ(0:変化無し検出用)と対比して電圧上昇を検出する比較器(1232)と、ゼロ(0:変化有り検出用)と対比して電圧低下を検出する比較器(1233)との比較により系統電圧振幅値の変化の有無(変化量)を求め、変化があればハイレベルの出力“1”を各出力する。
そして論理積回路(1234)及び論理積回路(1235)で上記図5~図7から出力された制御信号1、制御信号2と比較器(1232,1233)の出力との論理積を取ることで論理積回路(1234)及び論理積回路(1235)から出力値があれば、それを新たな制御信号1、制御信号2として出力する。
こうすることによって、分散型電源200の例えばPCSによる単独運転検出による無効電力の注入を阻害する場合には、制御信号1、および制御信号2を無効電流制御部114に出力するため、分散型電源200の例えばPCSによる単独運転検出による無効電力の注入との干渉を防止することができる。
[実施形態2]
図12は、本発明の実施形態2に係る無効電力補償装置の全体構成を示す図である。
図12において、図1に示した本発明の実施形態1に係る無効電力補償装置100の全体構成と異なる点は、無効電力補償装置100中の単独運転非干渉制御部110の構成が図12においてはAVR制御機能付単独運転非干渉制御部110’になることである。実施形態1のAVR制御はP制御を想定していたが、実施形態2のAVR制御はPI制御を想定している。PI制御は積分器があるため、実施形態1のように電流指令値をホールドしただけでは電圧制御を抑制することができない。
図1に示した無効電力補償装置100では、単独運転非干渉制御部110の前段のAVR制御部704が存在していたが、図12に示す単独運転非干渉制御部110’では、AVR機能付無効電流制御部116’が単独運転非干渉制御部110’内に包摂される。AVR機能付無効電流制御部116’は、系統判定部113’からの制御信号1、制御信号2を受けてタイマー(後述する)を設定する構成と、前段の加算器703の出力である電圧偏差ΔVをサンプルホールド(後述する)する構成と、PI制御を行うためのPI調節器(後述する)とを備える。それ以外の構成は図1に示し無効電力補償装置100中の単独運転非干渉制御部110と同じであるため同じ部分の説明については省くことにする。
図12を用いて本発明の実施形態2に係る無効電力補償装置100の動作の概要を説明する。図12に示すように本発明の実施形態2に係る無効電力補償装置は、実施形態1に係る無効電力補償装置と同様であるため図2に示した動作フローを適宜参照する。本発明の無効電力補償装置は、上述したように上位電力系統と遮断器を介して接続する電力系統の電圧制御を行うものである。
ステップ1で、無効電力補償装置の運転を開始し、目標電圧に対する制御を開始する。次いで、ステップ2で系統接続点の電圧を検出する。
ステップ3では、AVR制御機能付単独運転非干渉制御部110’の構成である周波数計算部111’で周波数を算出する。周波数計算部111’は、非特許文献2および非特許文献3に記載の周波数計算方式と同じ方式で計算する。すなわち系統電圧のゼロクロス点を半周期毎に検出し、その周期の逆数を周波数とする。
次いでステップ4では、周波数偏差算出部112’(図3参照)により、周波数偏差を算出する。周波数偏差の算出法は上記で説明したのでここでは繰り返さないことにする。
ステップ5では、系統判定部113’により、上記までに説明したステップで算出された周波数偏差をもとに系統状態を判定する。
ステップ6では、系統の状態から電力系統が単独運転の可能性ありか否かを判定する。単独運転の可能性がある場合は、ステップ7に進み、単独運転の可能性がない場合はステップ8へ進む。
ステップ7(電力系統が単独運転の可能性がある場合)では、後述する図13に示すAVR制御機能付無効電流制御部116’にて無効電流指令値を一定時間制限する。
ステップ8では、無効電力補償装置に運転終了の指令が入力されていれば処理を終えるが、運転継続の指令ならば、上記した最初のステップに戻り、運転終了の指令が入力されるまで処理を繰り返す。
図13は、本発明の実施形態2に係るAVR制御機能付無効電流制御部の構成を示す図である。
図13に示すように、AVR制御機能付無効電流制御部116’は、前段におかれた系統判定部113’からの制御信号1、制御信号2を受けてタイマー(後述する)を設定し且つ前段の加算器703の出力である電圧偏差ΔVをサンプルホールドする構成(後述する)を有し、周波数上昇傾向にあると判定したとき出力される制御信号1の入力でタイマー(1163)を所定の時間だけハイレベルに設定し、また周波数下降傾向にあると判定したとき出力される制御信号2の入力でタイマー(1164)を所定の時間だけハイレベルに設定する。
またAVR制御機能付無効電流制御部116’は、制御信号1、制御信号2を受けた時点の前段の加算器703の出力である電圧偏差ΔVをサンプルホールド回路(1161,1162)にホールドし、サンプルホールド回路(1161)の値が定格上限値(1165)より高ければ、ホールドした値をリミッタ上限値に設定すると共に当該ホールドした値をスイッチ(1167)を介して積分器(11692)に入力し、また一方、サンプルホールド回路(1162)の値が定格下限値(1166)より低ければ、ホールドした値をリミッタ下限値に設定すると共に当該ホールドした値をスイッチ(1168)を介して積分器(11692)に入力する。
積分器(11692)は入力された上記の可変リミッタの値及び電圧偏差ΔVを積分することでそれを加算器(11693)の一方の入力として出力する。
また加算器(11693)の他方の入力には、加算器703の出力である上記電圧偏差ΔVに所定のゲインを掛けた値が入力される。
そしてAVR制御機能付無効電流制御部116’の構成としてのPI調節器(1169)は、加算器(11693)に入力された上記一方及び他方の入力値を加算することで無効電流指令の値Iq*’を出力する。
なお、タイマー(1163,1164)が設定するタイマ時間としては、上述したのと同様に、T秒間(分散型電源200の単独運転検出時間は概ね200ms以内であることから、例えば200ms秒間)とされる。
図14は、従来構成例(図15)に対比して本発明構成例(図1)の優位性を提示するためのグラフである。図14の左側は従来構成例における分散電源の解列からPCS停止までに要する時間を示しており、また右側は、本発明の無効電力補償装置が分散型電源のPCSにおける単独運転の検出のために実施される無効電力注入を阻害しないことによって、分散電源の解列からPCS停止までに要する時間が短縮されることをシミュレーションによって表わしたものである。
図14のグラフから分かるように、本発明の実施形態に係る無効電力補償装置が、単独運転非干渉制御部に設けた、系統が単独運転の可能性を判定する判定制御部113の出力(制御信号1、制御信号2)に基づいて無効電流制御部114が無効電流指令値Iq*’を一定時間制限することで、分散型電源に設けられたPCSによる単独運転検出のための無効電流注入を阻害しないため、従来技術よりも分散型電源に設けられたPCSが単独運転の可能性を早く検出できる。
100 無効電力補償装置(SVC)
110 単独運転非干渉制御部
111、111’ 周波数計算部
112、112’ 周波数偏差算出部
113、113’ 系統判定部
114 無効電流制御部
115 振幅演算部
200 分散型電源
300 負荷
110’ AVR制御機能付単独運転非干渉制御部
116’ AVR制御機能付無効電流制御部
1169 PI調節器
11691 ゲイン
11692 積分器
11693 加算器

Claims (11)

  1. 上位電力系統と遮断器を介して接続する電力系統の電圧制御を行う無効電力補償装置において、前記無効電力補償装置は、少なくとも、
    前記電力系統の電圧を制御するAVR制御部と、
    前記電力系統の単独運転の可能性を接続点の周波数から判定し、判定結果を示す第1の制御信号及び第2の制御信号のうち少なくとも一方を出力する系統判定部と、
    前記第1の制御信号または前記第2の制御信号が前記単独運転の可能性があることを示す場合には、電圧を制御するために前記電力系統に注入する無効電流の値を抑制する無効電流制御部とを有
    前記系統判定部は、
    前記接続点の前記周波数から算出される周波数の偏差が正の閾値以上のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第1の制御信号を出力し、
    前記接続点の前記周波数から算出される前記周波数の偏差が負の閾値以下のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第2の制御信号を出力し、
    前記無効電流制御部は、
    前記第1の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、前記第2の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で進み方向の無効電流を制限するように、前記無効電流の値を抑制する、
    ことを特徴とする無効電力補償装置。
  2. 前記AVR制御部は、取得した系統電圧と目標電圧の偏差から、系統電圧が目標電圧となるように無効電流指令値を算出し、
    前記無効電流制御部は、前記電力系統が単独運転の可能性がある場合には、前記AVR制御部から出力された無効電流指令値をホールドして前記無効電流の値を抑制する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無効電力補償装置。
  3. 前記系統判定部は、前記接続点の周波数の偏差が上昇傾向にあるかまたは下降傾向にあるかを判定し、
    前記無効電流制御部は、前記系統判定部による判定結果が、
    周波数が低下傾向、すなわち前記周波数の偏差が上昇傾向である場合は、系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、
    周波数が上昇傾向、すなわち前記周波数の偏差が下降傾向である場合は、系統基準で進み方向の無効電流を制限する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無効電力補償装置。
  4. 前記無効電流制御部は、前記AVR制御部から出力された系統基準で遅れ方向を正とする無効電流指令値に、可変的に上下限値が設定される可変リミッタを掛けた値を入力し、
    前記可変リミッタへの可変的上下限値の設定は、前記系統判定部により、
    前記周波数の偏差が上昇傾向であると判定したら、前記可変リミッタの上限値としてホールドした無効電流指令値を設定し、
    前記周波数の偏差が下降傾向であると判定したら、前記可変リミッタの下限値としてホールドした無効電流指令値を設定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の無効電力補償装置。
  5. 前記系統判定部は、交流の系統電圧を直流の系統電圧に変換した系統電圧振幅値と、前記接続点の周波数の偏差とに基づいて、前記単独運転の検出に干渉しない場合には、前記第1の制御信号または前記第2の制御信号を出力しない、
    ことを特徴とする請求項に記載の無効電力補償装置。
  6. 前記AVR制御部は、
    取得した系統電圧と目標電圧の電圧偏差を、PI調節器のゲインと積分器に通すように構成し、
    前記PI調節器の前記積分器には上下限値が逐次設定される可変リミッタを掛け、
    前記逐次設定される前記可変リミッタの上下限値は、前記系統判定部により、
    前記周波数の偏差が上昇傾向にあると判定したら、前記可変リミッタの上限値としてホールドした電圧偏差を設定し、
    前記周波数の偏差が下降傾向にあると判定したら、前記可変リミッタの下限値としてホールドした電圧偏差を設定する、
    ことを特徴とする請求項に記載の無効電力補償装置。
  7. 前記系統判定部は、
    前記周波数の偏差の変化量が正の閾値を越えた場合には周波数低下傾向であると判定し、または前記周波数の偏差の変化量が負の閾値を越えた場合には周波数上昇傾向であると判定する、
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
  8. 前記系統判定部は、
    前記周波数の偏差が正の閾値を越えた場合で且つ前記周波数の偏差の変化量が正の閾値を越えた場合には周波数低下傾向であると判定し、もしくは前記周波数の偏差が負の閾値を越えた場合で且つ前記周波数の偏差の変化量が負の閾値を越えた場合には周波数上昇傾向であると判定する、
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
  9. 前記系統判定部は、前記系統電圧の変動を検出するための電圧情報を取得し、
    前記周波数の偏差が正の閾値を越えた場合で且つ前記取得した電圧情報が電圧上昇という条件で周波数低下傾向であると判定し、または前記周波数の偏差が負の閾値を越えた場合で且つ前記取得した電圧情報が電圧低下という条件で、周波数上昇傾向であると判定する、
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の無効電力補償装置。
  10. 上位電力系統と遮断器を介して接続する電力系統の電圧制御を行う無効電力補償装置において、前記無効電力補償装置は、少なくとも、
    前記電力系統の電圧を制御するAVR制御部と、
    前記電力系統の単独運転の可能性を接続点の周波数から判定する系統判定部と、
    前記系統判定部が前記単独運転の可能性があると判定した場合には、電圧を制御するために前記電力系統に注入する無効電流の値を抑制する無効電流制御部とを有し、
    前記系統判定部は、前記接続点の周波数の偏差が上昇傾向にあるかまたは下降傾向にあるかを判定し、
    前記無効電流制御部は、前記系統判定部による判定結果が、
    周波数が低下傾向、すなわち前記周波数の偏差が上昇傾向である場合は、系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、
    周波数が上昇傾向、すなわち前記周波数の偏差が下降傾向である場合は、系統基準で進み方向の無効電流を制限する、
    ことを特徴とする無効電力補償装置。
  11. 無効電力補償装置と分散型電源と負荷が接続される電力系統における無効電力補償装置の制御方式において、
    前記無効電力補償装置内に交流制御部を設け、さらに、
    該交流制御部は、単独運転非干渉制御部を含み、該単独運転非干渉制御部は、
    周波数計算部と、周波数偏差算出部と、電力系統の単独運転の可能性を接続点の周波数から判定して判定結果を示す第1の制御信号及び第2の制御信号のうち少なくとも一方を出力する系統判定部と、前記第1の制御信号または前記第2の制御信号が単独運転の可能性があることを示す場合には前記電力系統に注入する無効電流の値を示す無効電流指令値の出力に一定の制限を行う無効電流制御部と、を備え、
    前記系統判定部は、
    前記接続点の前記周波数から算出される周波数の偏差が正の閾値以上のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第1の制御信号を出力し、
    前記接続点の前記周波数から算出される前記周波数の偏差が負の閾値以下のときに、前記単独運転の可能性があることを示す前記第2の制御信号を出力し、
    前記無効電流制御部は、
    前記第1の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で遅れ方向の無効電流を制限し、前記第2の制御信号が前記単独運転の可能性を示す場合には系統基準で進み方向の無効電流を制限するように、前記無効電流の値を抑制し、
    前記単独運転非干渉制御部が、前記電力系統における分散型電源の能動的単独運転検出機能を阻害しないようにする、
    ことを特徴とする無効電力補償装置の制御方式。
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