以下、本発明の実施の形態を、本発明に係る制御回路を電力系統に連系するインバータ装置に用いた場合を例として、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、第1実施形態に係るインバータ装置を説明するための図である。
インバータ装置Aは、いわゆるパワーコンディショナと呼ばれるものである。インバータ装置Aは、図1に示すように、インバータ回路2、制御回路3、電流センサ4、直流電流センサ5、および、直流電圧センサ6を備えており、電力系統Bに連系している。また、図10と同様に、インバータ装置Aが連系している電力系統Bには、他のインバータ装置Aや、蓄電池システムおよび電力調整可能な負荷用のインバータ装置も連系して、電力システムを構成しており、監視装置Cが各インバータ装置を集中監視している。なお、図10においては、電力系統Bに5つのインバータ装置A’が連系している状態を示しているが、実際の電力システムにおいては、より多くのインバータ装置が連系している。インバータ装置Aは、太陽電池1が出力する直流電力をインバータ回路2によって交流電力に変換して電力系統Bに出力する。なお、図示しないが、インバータ回路2の出力側には、交流電圧を昇圧(または降圧)するための変圧器が設けられている。
太陽電池1は、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換することで、直流電力を生成する。太陽電池1は、生成された直流電力を、インバータ回路2に出力する。
インバータ回路2は、太陽電池1から入力される直流電力を交流電力に変換して出力するものである。インバータ回路2は、図示しないPWM制御インバータとフィルタとを備えている。PWM制御インバータは、図示しない3組6個のスイッチング素子を備えた三相インバータであり、制御回路3から入力されるPWM信号に基づいて各スイッチング素子のオンとオフとを切り替えることで直流電力を交流電力に変換する。フィルタは、スイッチングによる高周波成分を除去する。なお、インバータ回路2は、これに限られない。例えば、PWM制御インバータは、単相インバータであってもよいし、マルチレベルインバータであってもよい。また、PWM制御に限定されず、フェーズシフト制御など他の方式を用いるものであってもよい。
電流センサ4は、インバータ回路2の三相の出力電流の瞬時値をそれぞれ検出するものである。電流センサ4は、検出した瞬時値をディジタル変換して、電流信号Iu,Iv,Iw(3つの電流信号をまとめて「電流信号I」と記載する場合がある。)として制御回路3に出力する。直流電流センサ5は、インバータ回路2の入力電流(すなわち、太陽電池1の出力電流)を検出するものである。直流電流センサ5は、検出した電流をディジタル変換して、電流信号Idcとして制御回路3に出力する。直流電圧センサ6は、インバータ回路2の入力電圧(すなわち、太陽電池1の出力電圧)を検出するものである。直流電圧センサ6は、検出した電圧をディジタル変換して、電圧信号Vdcとして制御回路3に出力する。
制御回路3は、インバータ回路2を制御するものであり、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されている。本実施形態に係る制御回路3は、太陽電池1の出力電圧、出力無効電力および出力電流の制御を行っている。
制御回路3は、電流センサ4より入力される電流信号I、直流電流センサ5より入力される電流信号Idc、および、直流電圧センサ6より入力される電圧信号Vdcに基づいてPWM信号を生成して、インバータ回路2に出力する。制御回路3は、無効電力制御部30、電圧目標値設定部31、直流電圧制御部32、電流制御部33、指令信号生成部34、および、PWM信号生成部35を備えている。
無効電力制御部30は、インバータ回路2の出力無効電力を制御するためのものである。図示していないが、無効電力制御部30は、電流センサ4が検出した電流の瞬時値と電圧センサが検出した電圧の瞬時値とからインバータ回路2の出力無効電力を算出し、その目標値との偏差に対してPI制御(比例積分制御)を行い、無効電力補償値を出力する。無効電力補償値は、目標値Iq*として電流制御部33に入力される。なお、無効電力制御部30の制御はPI制御に限られず、I制御(積分制御)などの他の制御を行うようにしてもよい。
電圧目標値設定部31は、電圧信号Vdcの目標値である電圧目標値Vdc*を設定するものである。電圧目標値設定部31は、電圧目標値Vdc*を変化させて、太陽電池1の出力電力を検出し、当該出力電力が最大電力の9割程度になるように、電圧目標値Vdc*を調整する。一般的な最大電力点追従制御が太陽電池1の出力電力を最大電力とするように制御するのに対して、本実施形態の制御方法は、最大電力の9割程度とするように制御する点が異なっている。以下では、この制御を「非最大電力点追従制御」とする。
太陽電池1の電圧−電力特性は、図2の曲線のようになる。すなわち、所定の電圧Vmaxのときに最大電力Pmaxになり、この時の電圧から離れるに従って電力が小さくなるという特性がある。最大電力点追従制御では、この特性を利用して、いわゆる山登り法により、動作点を最大電力点Mmaxの近傍に位置させて、出力電力をできるだけ最大の状態に保つ。一方、本実施形態に係る非最大電力点追従制御では、出力電力が最大電力Pmaxの9割程度であるP90になる非最大電力点M90の近傍に動作点を位置させることで、出力電力を最大電力Pmaxの9割程度の状態に保つ。
図2に示すように、電圧−電力特性の曲線の接線の傾きαは、電圧Vmaxで「0」である。そして、電圧が高くなるにつれて傾きαは小さくなり、開放電圧Vocで最小になる。非最大電力点追従制御では、この特性を利用して、傾きαが非最大電力点M90での接線の傾きα0に近づくようにしている。傾きαは、出力電圧の変化量ΔVに対する出力電力の変化量ΔPである変化率(α=ΔP/ΔV)を意味している。すなわち、出力電圧を変化させた時に変化率αがα0より小さければ出力電圧を減少させ、変化率αがα0以上であれば出力電圧を増加させる。これを繰り返すことで、動作点を非最大電力点M90の近傍に位置させる。
インバータ回路2の変換動作が開始される前の太陽電池1の出力電圧は開放電圧Vocである。太陽電池1の出力電圧は、インバータ回路2の変換動作が開始されると開放電圧Vocから減少されてゆき、動作点が非最大電力点M90の近傍に位置するように制御される。したがって、本実施形態では、太陽電池1の出力電圧が電圧Vmaxより小さくなる(変化率αが「0」より大きくなる)ことは想定していない。しかし、仮に太陽電池1の出力電圧が電圧Vmaxより小さくなった場合でも、変化率αがα0以上である間は出力電圧が増加されるので、電圧Vmaxより大きい領域に戻ることになる。
図2では、非最大電力点M90での変化率α0が「−2」程度になっているが、電圧−電力特性の曲線は、日射量やパネル温度(太陽電池1の太陽電池パネルの温度)、太陽電池1の種類などによって異なるので、これらの情報に基づいて適宜設定される。太陽電池1の種類は変化することがないので、設計時に太陽電池1の種類を考慮して変化率α0を設定すればよい。そして、日射量やパネル温度を検出して、その検出値に応じて変化率α0を変化させるようにすればよい。なお、日射量が変化しても変化率α0はあまり変化しないので、日射量を考慮せず、パネル温度の検出値に応じて変化率α0を変化させるようにしてもよい。また、太陽電池1の出力電力は、最大電力Pmaxの9割程度に固定する必要はなく、例えば8〜9割程度で変化しても構わない。したがって、日射量やパネル温度が変化しても電圧−電力特性の曲線の形状が大きく変化せず、出力電力の最大電力Pmaxに対する割合が大きく変化しないのであれば、変化率α0を固定値としてもよい。
図3は、電圧目標値設定部31が行う、非最大電力点追従制御の処理を説明するためのフローチャートである。当該処理は、インバータ回路2が電力変換動作を開始するときに、実行が開始される。
まず、電圧目標値Vdc*に初期値として開放電圧Vocが設定され、出力電圧の変化量ΔVに「−V0」が設定される。なお、増減幅V0は、小さすぎると非最大電力点M90の探索に時間がかかりすぎ、大きすぎると精度と安定性が悪くなるので、適宜適切な値を設定する必要がある。また、前回算出された出力電力P0に「0」が設定される(S1)。なお、各設定はこれに限定されない。次に、電圧目標値Vdc*に変化量ΔVが加算されて(S2)、加算後の値が出力され(S3)、太陽電池1の出力電圧が電圧目標値Vdc*に制御される。
そして、太陽電池1の出力電力Pが取得される(S4)。出力電力Pは、直流電流センサ5より入力される電流信号Idcと、直流電圧センサ6より入力される電圧信号Vdcとから算出される。次に、出力電力Pと前回算出された出力電力P0との差である出力電力の変化量ΔPが算出され(S5)、前回算出された出力電力P0に出力電力Pが設定される(S6)。次に、出力電力の変化量ΔPと出力電圧の変化量ΔVとから変化率α(=ΔP/ΔV)が算出される(S7)。
そして、変化率αが所定の変化率α0より小さいか否かが判別される(S8)。変化率αが所定の変化率α0より小さい場合(S8:YES)、太陽電池1の出力電圧を減少させるために、変化量ΔVに「−V0」が設定される(S9)。一方、変化率αが所定の変化率α0以上の場合(S8:NO)、太陽電池1の出力電圧を増加させるために、変化量ΔVに「V0」が設定される(S10)。その後、ステップS2に戻り、ステップS2〜S10が繰り返される。なお、電圧目標値設定部31が行う非最大電力点追従制御の処理は、上述したものに限定されない。
直流電圧制御部32は、太陽電池1の出力電圧を制御するためのものである。直流電圧制御部32は、太陽電池1の出力電圧を制御することで、太陽電池1の出力電力を制御して、インバータ回路2の出力有効電力を制御する。直流電圧制御部32は、直流電圧センサ6より出力される電圧信号Vdcと電圧目標値設定部31より出力される電圧目標値Vdc*との偏差ΔVdc(=Vdc*−Vdc)を入力され、PI制御を行い、有効電力補償値を出力する。なお、直流電圧制御部32の制御はPI制御に限られず、I制御などの他の制御を行うようにしてもよい。
電流制御部33は、インバータ回路2の出力電流の制御を行うためのものである。電流制御部33は、電流センサ4より入力される電流信号Iに基づいて電流補償値を生成し、指令信号生成部34に出力する。電流制御部33には、直流電圧制御部32より出力される有効電力補償値に監視装置Cからインバータ装置Aに入力される調整値が加算されて入力され、無効電力制御部30より出力される無効電力補償値が入力される。
図4は、電流制御部33の内部構成を説明するための機能ブロック図である。
電流制御部33は、三相/二相変換部331、回転座標変換部332、LPF333、LPF334、PI制御部335、PI制御部336、静止座標変換部337、および、二相/三相変換部338を備えている。
三相/二相変換部331は、いわゆる三相/二相変換処理(αβ変換処理)を行うものである。三相/二相変換処理とは、三相の交流信号をそれと等価な二相の交流信号に変換する処理であり、三相の交流信号を静止した直交座標系(以下、「静止座標系」という。)における直交するα軸とβ軸の成分にそれぞれ分解して各軸の成分を足し合わせることで、α軸成分の交流信号とβ軸成分の交流信号に変換するものである。三相/二相変換部331は、電流センサ4から入力された三相の電流信号Iu,Iv,Iwを、α軸電流信号Iαおよびβ軸電流信号Iβに変換して、回転座標変換部332に出力する。
三相/二相変換部331で行われる変換処理は、下記(1)式に示す行列式で表される。
回転座標変換部332は、いわゆる回転座標変換処理(dq変換処理)を行うものである。回転座標変換処理とは、静止座標系の二相の信号を回転座標系の二相の信号に変換する処理である。回転座標系は、直交するd軸とq軸とを有し、連系点電圧の基本波と同一の角速度で同一の回転方向に回転する直交座標系である。回転座標変換部332は、三相/二相変換部331から入力される静止座標系のα軸電流信号Iαおよびβ軸電流信号Iβを、連系点電圧の基本波の位相θに基づいて、回転座標系のd軸電流信号Idおよびq軸電流信号Iqに変換して出力する。
回転座標変換部332で行われる変換処理は、下記(2)式に示す行列式で表される。
LPF333およびLPF334は、ローパスフィルタであり、それぞれd軸電流信号Idおよびq軸電流信号Iqの直流成分だけを通過させる。回転座標変換処理によって、α軸電流信号Iαおよびβ軸電流信号Iβの基本波成分が、それぞれd軸電流信号Idおよびq軸電流信号Iqの直流成分に変換されている。つまり、LPF333およびLPF334は、不平衡成分や高調波成分を除去して、基本波成分のみを通過させるものである。
PI制御部335は、d軸電流信号Idの直流成分と目標値との偏差に基づいてPI制御を行い、電流補償値Xdを出力するものである。直流電圧制御部32より出力される有効電力補償値に監視装置Cより入力される調整値が加算されて、d軸電流信号Idの目標値Id*として用いられる。PI制御部336は、q軸電流信号Iqの直流成分と目標値Iq*との偏差に基づいてPI制御を行い、電流補償値Xqを出力するものである。無効電力制御部30より出力される無効電力補償値が、q軸電流信号Iqの目標値Iq*として用いられる。
静止座標変換部337は、PI制御部335およびPI制御部336からそれぞれ入力される電流補償値Xd,Xqを、静止座標系の電流補償値Xα,Xβに変換するものであり、回転座標変換部332とは逆の変換処理を行うものである。静止座標変換部337は、いわゆる静止座標変換処理(逆dq変換処理)を行うものであり、回転座標系の電流補償値Xd,Xqを、位相θに基づいて、静止座標系の電流補償値Xα,Xβに変換する。
静止座標変換部337で行われる変換処理は、下記(3)式に示す行列式で表される。
二相/三相変換部338は、静止座標変換部337から入力される電流補償値Xα,Xβを、三相の電流補償値Xu,Xv,Xwに変換するものである。二相/三相変換部338は、いわゆる二相/三相変換処理(逆αβ変換処理)を行うものであり、三相/二相変換部331とは逆の変換処理を行うものである。
二相/三相変換部338で行われる変換処理は、下記(4)式に示す行列式で表される。
なお、本実施形態では、インバータ装置Aが三相のシステムである場合について説明したが、単相のシステムであってもよい。単相のシステムの場合、電流制御部33は、インバータ回路2の出力電流を検出した単相の電流信号に対して制御を行えばよい。
指令信号生成部34は、電流制御部33より入力される電流補償値Xu,Xv,Xwに基づいて指令信号を生成して、PWM信号生成部35に出力する。
PWM信号生成部35は、PWM信号を生成するものである。PWM信号生成部35は、キャリア信号と指令信号生成部34より入力される指令信号とに基づいて、三角波比較法によりPWM信号を生成する。例えば、指令信号がキャリア信号より大きい場合にハイレベルとなり、指令信号がキャリア信号以下の場合にローレベルとなるパルス信号が、PWM信号として生成される。生成されたPWM信号は、インバータ回路2に出力される。なお、PWM信号生成部35は、三角波比較法によりPWM信号を生成する場合に限定されず、例えば、ヒステリシス方式でPWM信号を生成するようにしてもよい。
本実施形態では、制御回路3をディジタル回路として実現した場合について説明したが、アナログ回路として実現してもよい。また、各部が行う処理をプログラムで設計し、当該プログラムを実行させることでコンピュータを制御回路3として機能させてもよい。また、当該プログラムを記録媒体に記録しておき、コンピュータに読み取らせるようにしてもよい。
次に、本実施形態の作用と効果について説明する。
本実施形態によると、電圧目標値設定部31は、電圧目標値Vdc*を変化させて、太陽電池1の出力電力Pを検出し、出力電圧の変化量ΔVに対する出力電力の変化量ΔPである変化率α(=ΔP/ΔV)を算出する。そして、変化率αが所定の変化率α0(出力電力Pが最大電力Pmaxの9割程度であるP90になるときの変化率であり、図2における非最大電力点M90での接線の傾き)に近づくようにする。したがって、太陽電池1の出力電力Pは、最大電力Pmaxの9割程度であるP90に制御される。
系統周波数が下降した場合、監視装置Cは、インバータ装置Aの出力有効電力を増加させるために、制御回路3に入力する調整値を増加する。増加された調整値が直流電圧制御部32より出力される有効電力補償値に加算されて、d軸電流信号Idの目標値Id*が増加される。これにより、インバータ回路2の出力電流が増加されて、出力有効電力が増加する。この増加分は、太陽電池1が出力する直流電力が増加されることで賄われる。
太陽電池1は、出力電力Pを最大電力Pmaxの9割程度に抑えられているので、出力を増加させることができる。これにより、インバータ装置Aは、出力する有効電力を増加させることができるので、系統周波数が下降した場合でも、系統周波数変動を抑制するための協調運転に参加することができる。
なお、本実施形態においては、太陽電池1の出力電圧を制御する場合について説明したが、これに限られない。太陽電池1の出力電流を制御するようにしてもよい。すなわち、直流電流センサ5が検出したインバータ回路2の入力電流(すなわち、太陽電池1の出力電流)の制御を行うようにし、電流目標値を変化させて非最大電力点を探索するようにしてもよい。
本実施形態においては、インバータ装置Aが三相のシステムである場合について説明したが、単相のシステムであってもよい。この場合、電流制御部33が、電流センサ4から入力される単相の電流信号の目標値として、直流電圧制御部32より出力される有効電力補償値に監視装置Cからインバータ装置Aに入力される調整値が加算されたものを用いるようにすればよい。また、ヒルベルト変換などで単相の電流信号を直交する2つの電流信号に変換して、α軸電流信号iαおよびβ軸電流信号iβとして用いるようにしてもよい。
本実施形態においては、太陽電池1の出力電力を最大電力Pmaxの9割程度に制御する場合について説明したが、これに限られない。例えば、8割程度に制御するようにしてもよい。最大電力Pmaxに対する割合を大きくしすぎると、系統周波数下降時の有効電力の増加量が制限される。逆に小さくしすぎると、発電能力を抑制し過ぎることになる。したがって、8〜9割にするのが、適切である。
本実施形態においては、電圧目標値設定部31が変化率αと所定の変化率α0とを比較することで非最大電力点追従制御を行う場合について説明したが、これに限られない。電圧目標値設定部31が、他の方法で、非最大電力点追従制御を行うようにしてもよい。
図5は、第1実施形態に係るインバータ装置の別の実施例を説明するための図である。図5においては、第1実施形態に係るインバータ装置A(図1参照)との相違点のみを記載しており、共通する部分の記載を省略している。本実施例に係る電圧目標値設定部31は、太陽電池1の出力電力Pの最大電力Pmaxを推定して、その9割の電力P90を算出し、太陽電池1の出力電力PがP90に近づくように電圧目標値Vdc*を変更する。
日射センサ7は、太陽電池1の太陽電池パネルへの日射量を検出するものである。日射センサ7によって検出された日射量は、電圧目標値設定部31に出力される。温度センサ8は、パネル温度を検出するものである。温度センサ8によって検出されたパネル温度は、電圧目標値設定部31に出力される。
記憶部43は、太陽電池1が発電する最大電力Pmaxを、日射量およびパネル温度に対応付けて記憶している。太陽電池パネルの最大発電電力は、太陽電池パネルへの日射量およびパネル温度により異なり、日射量およびパネル温度を変化させた時の各最大発電電力をあらかじめ取得しておくことができる。太陽電池1の各太陽電池パネルの各最大発電電力から、太陽電池1が発電する最大電力Pmaxが算出され、日射量およびパネル温度に対応付けて、記憶部43に記憶されている。
電圧目標値設定部31は、日射センサ7より入力される日射量、および、温度センサ8より入力されるパネル温度に基づいて、これらに対応する最大電力Pmaxを記憶部43から読み出す。電圧目標値設定部31は、太陽電池1の出力電力Pが最大電力Pmaxの9割の電力P90に近づくように、電圧目標値Vdc*を変更する。
図6は、本実施例に係る電圧目標値設定部31が行う、非最大電力点追従制御の処理を説明するためのフローチャートである。当該処理は、インバータ回路2が電力変換動作を開始するときに、実行が開始される。
ステップS1〜S4については、第1実施形態に係る非最大電力点追従制御(図3のフローチャート参照)と共通するので、説明を省略する。
ステップS1〜S4に続いて、日射センサ7から入力される日射量、および、温度センサ8から入力されるパネル温度が取得される(S5’)。次に、取得された日射量およびパネル温度に基づいて、記憶部43から対応する最大電力Pmaxが読み出され(S6’)、最大電力Pmaxの9割の電力P90(=Pmax*0.9)が算出される(S7’)。
そして、太陽電池1の出力電力PがP90より小さいか否かが判別される(S8’)。出力電力PがP90より小さい場合(S8’:YES)、太陽電池1の出力電圧が非最大電力点M90のときの電圧V90より高いので(図2参照)、太陽電池1の出力電圧を減少させるために、変化量ΔVに「−V0」が設定される(S9)。一方、出力電力PがP90以上の場合(S8’:NO)、太陽電池1の出力電圧が非最大電力点M90のときの電圧V90より低いので、太陽電池1の出力電圧を増加させるために、変化量ΔVに「V0」が設定される(S10)。なお、太陽電池1の出力電圧は開放電圧Vocから減少されてゆき、動作点が非最大電力点M90の近傍に位置するように制御される。したがって、本実施例では、太陽電池1の出力電圧が電圧Vmaxより小さくなることは想定していない。その後、ステップS2に戻り、ステップS2〜S10が繰り返される。なお、日射量およびパネル温度は急激には変わらないので、ステップS5’〜S7’については所定時間ごと(例えば、1分毎)にのみ行うようにしてもよい。また、本実施例に係る電圧目標値設定部31が行う非最大電力点追従制御の処理は、上述したものに限定されない。
太陽電池1の特性から、日射量およびパネル温度に対応する電力P90にするための電圧V90があらかじめ取得できる場合、電圧V90を日射量およびパネル温度に対応付けて記憶部43に記憶しておき、電圧目標値設定部31が、取得した日射量およびパネル温度に基づいて、これらに対応する電圧V90を記憶部43から読み出して、電圧目標値Vdc*として設定するようにしてもよい。
上記実施例では、日射量とパネル温度とから太陽電池1の最大電力Pmaxを推定する場合について説明したが、他の方法で推定するようにしてもよい。例えば、日射量およびパネル温度は日時や天候によって変化するので、日時および天候から日射量およびパネル温度を推定することができる。したがって、日時および天候から最大電力Pmaxを推定することもできる。太陽電池1の最大電力Pmaxを日時および天候に対応付けて記憶部43に記憶しておき、検出した日時および天候に応じて対応する最大電力Pmaxを用いるようにしてもよい。また、現在多くの研究機関で研究されている、衛星情報などを用いた発電予測による予測値を用いるようにしてもよい。
この場合も、太陽電池1の特性から、日時および天候に対応する電力P90にするための電圧V90があらかじめ取得できるのであれば、電圧V90を日時および天候に対応付けて記憶部43に記憶しておき、電圧目標値設定部31が、取得した日時および天候に基づいて、これらに対応する電圧V90を記憶部43から読み出して、電圧目標値Vdc*として設定するようにしてもよい。
上記第1実施形態においては、監視装置Cが各インバータ装置Aを集中監視して、系統周波数変動抑制のための調整値を各インバータ装置Aに出力する場合について説明したがこれに限られない。監視装置Cの機能を持つ1つのインバータ装置A(マスタ)が、他のインバータ装置A(スレイブ)に調整値を出力するようにしてもよい。また、本願発明の発明者らが出願した特願2013−239642号に記載の発明のように、各インバータ装置Aが他のインバータ装置Aと通信を行って、協調運転をするようにしてもよい。各インバータ装置Aが他のインバータ装置Aと通信を行って協調運転を行う場合を第2実施形態として、以下に説明する。
図7は、第2実施形態に係るインバータ装置A2を説明するための図である。同図において、第1実施形態に係るインバータ装置A(図1参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
第2実施形態に係るインバータ装置A2は、監視装置Cから調整値を入力する代わりに、他のインバータ装置A2と通信を行って、制御回路3’内部で調整値を算出する点で、第1実施形態に係るインバータ装置Aと異なる。図7に示すように、第2実施形態に係るインバータ装置A2は、制御回路3’に、系統周波数検出部37、系統周波数制御部38、協調補正値生成部39、加算器40、重み付け部41、および、通信部42をさらに備えている。
系統周波数検出部37は、電力系統Bの角周波数ωを検出するものである。系統周波数検出部37は、インバータ装置A2が電力系統Bに連系している連系点の電圧信号から角周波数を検出し、これを電力系統Bの角周波数ωとして出力する。なお、角周波数の検出方法は、PLL方式やゼロクロス点間カウント方式など、一般的に用いられる手法を利用すればよい。
系統周波数制御部38は、系統周波数を制御するためのものである。系統周波数制御部38は、インバータ回路2が出力する有効電力を調整することで、系統周波数を制御する。系統周波数制御部38は、系統周波数検出部37より出力される角周波数ωとその目標値である系統周波数目標値ω*との偏差Δωを入力され、PI制御を行い、系統周波数補償値を出力する。系統周波数補償値は、加算器40に入力される。なお、系統周波数制御部38の制御はPI制御に限られず、I制御などの他の制御を行うようにしてもよい。また、系統周波数検出部37が系統周波数fを検出して、系統周波数制御部38が系統周波数fとその目標値f*との偏差Δfを入力されて、系統周波数補償値を出力するようにしてもよい。
協調補正値生成部39は、各インバータ装置A2と協調するための協調補正値を生成するものである。協調補正値生成部39の詳細については、後述する。
加算器40は、系統周波数制御部38より入力される系統周波数補償値に、協調補正値生成部39より入力される協調補正値を加算して、調整値ΔIdi *を算出する。直流電圧制御部32から出力される有効電力補償値は、加算器40から出力される調整値ΔIdi *を加算されて、目標値Id*として電流制御部33に入力される。また、加算器40は、算出した調整値ΔIdi *を、重み付け部41にも出力する。
重み付け部41は、加算器40より入力される調整値ΔIdi *に重み付けを行うものである。重み付け部41には、重み付け値Wiがあらかじめ設定されている。重み付け部41は、調整値ΔIdi *を重み付け値Wiで除算した重み付け後の調整値ΔIdi’を通信部42および協調補正値生成部39に出力する。
重み付け値Wiは、インバータ装置A2に調整させる出力有効電力の大きさ(調整量)に応じてあらかじめ設定しておく。例えば、各インバータ装置A2の容量に応じて重み付け値Wiを設定するようにしてもよい。また、太陽電池1の太陽電池パネルの大きさに応じて設定するようにしてもよい。なお、重み付け値Wiの設定方法は限定されない。
通信部42は、他のインバータ装置A2の制御回路3’との間で通信を行うものである。通信部42は、重み付け部41より重み付け後の調整値ΔIdi’を入力され、他のインバータ装置A2の通信部42に送信する。また、通信部42は、他のインバータ装置A2の通信部42から受信した補償値ΔIdj’を、協調補正値生成部39に出力する。なお、通信方法は限定されず、有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
通信部42は、電力系統Bに連系して系統周波数変動を抑制するための協調運転に参加するすべてのインバータ装置A2と通信を行う必要はなく、少なくとも1つのインバータ装置A2と相互通信を行っており、当該協調運転に参加する任意の2つのインバータ装置A2に対して通信経路が存在している状態(以下ではこの状態を「連結状態」と言う。)であればよい。
次に、協調補正値生成部39の詳細について説明する。
協調補正値生成部39は、重み付け部41より入力される重み付け後の調整値ΔIdi’(以下では、「補償値ΔIdi’」と省略して記載する)と、通信部42より入力される、他のインバータ装置A2の補償値ΔIdj’とを用いて、各インバータ装置A2と協調するための協調補正値を生成する。補償値ΔIdi’と補償値ΔIdj’とが異なっていても、協調補正値生成部39での演算処理が繰り返されることで、補償値ΔIdi’と補償値ΔIdj’とが共通の値に収束する。図7に示すように、協調補正値生成部39は、演算部391、乗算器392および積分器393を備えている。
演算部391は、下記(5)式に基づく演算を行う。すなわち、演算部391は、通信部42より入力される各補償値ΔId
j’から、重み付け部41より入力される補償値ΔId
i’をそれぞれ減算し、減算結果をすべて加算した演算結果u
iを乗算器392に出力する。
乗算器392は、演算部391から入力される演算結果uiに所定の係数εを乗算して積分器393に出力する。係数εは、0<ε<1/dmaxを満たす値であり、あらかじめ設定されている。dmaxは、通信部42が通信を行う他のインバータ装置A2の数であるdiのうち、電力システムに接続しているすべてのインバータ装置A2の中で最大のものである。つまり、電力システムに接続しているインバータ装置A2のなかで、一番多くの他のインバータ装置A2と通信を行っているものの通信部42に入力される補償値ΔIdj’の数である。なお、係数εは、演算結果uiが大きく(小さく)なりすぎて、協調補正値の変動が大きくなりすぎることを抑制するために、演算結果uiに乗算されるものである。したがって、協調補正値生成部39での処理が連続時間処理の場合は、乗算器392を設ける必要はない。
積分器393は、乗算器392から入力される値を積分することで協調補正値を生成して出力する。積分器393は、前回生成した協調補正値に乗算器392から入力される値を加算することで協調補正値を生成する。協調補正値は、加算器40に出力される。
協調補正値生成部39は、重み付け部41より入力される補償値ΔIdi’と、通信部42より入力される、他のインバータ装置A2の補償値ΔIdj’とを用いて、協調補正値を生成する。補償値ΔIdi’が各補償値ΔIdj’の相加平均値より大きい場合、演算部391が出力する演算結果uiは負の値になる。そうすると、協調補正値は小さくなり、補償値ΔIdi’も小さくなる。一方、補償値ΔIdi’が各補償値ΔIdj’の相加平均値より小さい場合、演算部391が出力する演算結果uiは正の値になる。そうすると、協調補正値は大きくなり、補償値ΔIdi’も大きくなる。つまり、補償値ΔIdi’は各補償値ΔIdj’の相加平均値に近づいていく。この処理が各インバータ装置A2それぞれで行われることにより、各インバータ装置A2の補償値ΔIdi’は同じ値に収束する。補償値ΔIdi’が同じ値に収束するので、重み付け部41で重み付けされる前の調整値ΔIdi *は、重み付け値Wiに応じた値に収束する。したがって、各インバータ装置A2の出力有効電力の調整量を、重み付け値Wiに応じて調整することができる。
また、協調運転に参加する各インバータ装置A2がそれぞれ少なくとも1つのインバータ装置A2(例えば、近隣に位置するものや、通信が確立されたもの)とだけ相互通信を行っており、協調運転に参加する各インバータ装置A2の通信状態が連結状態であればよく、1つのインバータ装置A2や監視装置Cが他の全てのインバータ装置A2と通信を行う必要はない。したがって、システムが大がかりにならないし、協調運転に参加するインバータ装置A2の増減に柔軟に対応できる。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記第1および第2実施形態においては、インバータ回路2が非最大電力点追従制御を行う場合について説明したが、これに限られない。インバータ回路2の前段に設けられたDC/DCコンバータ回路が非最大電力点追従制御を行うようにしてもよい。DC/DCコンバータ回路が非最大電力点追従制御を行う場合を第3実施形態として、以下に説明する。
図8は、第3実施形態に係るインバータ装置A3を説明するための図である。同図において、第1実施形態に係るインバータ装置A(図1参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
図8に示すインバータ装置A3は、インバータ回路2の前段にDC/DCコンバータ回路2’が設けられ、DC/DCコンバータ回路2’の入力電圧および入力電流を検出するための直流電流センサ5’および直流電圧センサ6’と、DC/DCコンバータ回路2’を制御するための制御回路3”とが設けられている点で、第1実施形態に係るインバータ装置Aと異なる。
DC/DCコンバータ回路2’は、太陽電池1の出力電圧を昇圧または降圧して、インバータ回路2に出力するものである。DC/DCコンバータ回路2’は、制御回路3”から入力されるPWM信号に基づいて、図示しないスイッチング素子のオンとオフとを切り替えることで、入力電圧を昇圧または降圧して出力する。
直流電流センサ5’は、DC/DCコンバータ回路2’の入力電流(すなわち、太陽電池1の出力電流)を検出するものである。直流電流センサ5’は、検出した電流をディジタル変換して、電流信号I’dcとして制御回路3”に出力する。直流電圧センサ6’は、DC/DCコンバータ回路2’の入力電圧(すなわち、太陽電池1の出力電圧)を検出するものである。直流電圧センサ6’は、検出した電圧をディジタル変換して、電圧信号V’dcとして制御回路3”に出力する。
制御回路3”は、DC/DCコンバータ回路2’を制御するものであり、例えばマイクロコンピュータなどによって実現されている。制御回路3”は、直流電流センサ5’より入力される直流電流信号I’dc、および、直流電圧センサ6’より入力される直流電圧信号V’dcに基づいてPWM信号を生成して、DC/DCコンバータ回路2’に出力する。制御回路3”は、電圧目標値設定部31’、直流電圧制御部32’、指令信号生成部34’、および、PWM信号生成部35’を備えている。
電圧目標値設定部31’は、第1実施形態に係る電圧目標値設定部31と同様のものであって、直流電圧信号V’dcの目標値である電圧目標値V’dc*を設定するものであり、電圧目標値V’dc*を変化させて、太陽電池1の出力電力を検出し、当該出力電力が最大電力の9割程度になるように、電圧目標値V’dc*を調整する。
直流電圧制御部32’は、第1実施形態に係る直流電圧制御部32と同様のものであり、太陽電池1の出力電圧の制御を行うためのものである。直流電圧制御部32’は、直流電圧センサ6’より出力される直流電圧信号V’dcと電圧目標値設定部31’より出力される電圧目標値V’dc*との偏差ΔV’dc(=V’dc*−V’dc)を入力され、PI制御を行い、直流電圧補償値を出力する。インバータ装置A3においては、DC/DCコンバータ回路2’が非最大電力点追従制御を行っている。
指令信号生成部34’は、第1実施形態に係る指令信号生成部34と同様のものであり、直流電圧制御部32’より出力される直流電圧補償値に監視装置Cからインバータ装置A3に入力される調整値が加算されたものに基づいて指令信号を生成して、PWM信号生成部35’に出力する。
PWM信号生成部35’は、第1実施形態に係るPWM信号生成部35と同様のものであり、DC/DCコンバータ回路2’に出力するPWM信号を生成するものである。PWM信号生成部35’は、キャリア信号と指令信号生成部34’より入力される指令信号とに基づいて、三角波比較法によりPWM信号を生成する。生成されたPWM信号は、DC/DCコンバータ回路2’に出力される。なお、PWM信号生成部35’は、三角波比較法によりPWM信号を生成する場合に限定されず、例えば、ヒステリシス方式でPWM信号を生成するようにしてもよい。
なお、制御回路3”の構成は上記に限られない。また、本実施形態では、制御回路3”をディジタル回路として実現した場合について説明したが、アナログ回路として実現してもよい。また、各部が行う処理をプログラムで設計し、当該プログラムを実行させることでコンピュータを制御回路3”として機能させてもよい。また、当該プログラムを記録媒体に記録しておき、コンピュータに読み取らせるようにしてもよい。
インバータ回路2は、DC/DCコンバータ回路2’から入力される直流電力を交流電力に変換する。制御回路3は、電圧目標値設定部31(図1参照)を備えておらず、電圧目標値Vdc*を固定値としている。これにより、DC/DCコンバータ回路2’の出力電圧は、電圧目標値Vdc*に固定される。
第3実施形態によると、電圧目標値設定部31’が電圧目標値V’dc*を変化させて、太陽電池1の出力電力Pが最大電力Pmaxの9割程度であるP90となるように制御を行う。したがって、第3実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記第1〜3実施形態においては、本発明に係る制御回路を電力系統に連系するインバータ装置に用いた場合について説明したが、これに限られない。例えば、太陽光発電を行う発電所(例えば、メガソーラ)で用いられるインバータ装置の制御回路として、本発明に係る制御回路を用いるようにしてもよい。
また、本発明に係る制御回路は、太陽電池が出力する直流電力を昇圧または降圧させるコンバータ装置に用いることもできる。コンバータ装置に適用した場合の例を、第4実施形態として、以下に説明する。
図9は、第4実施形態に係るコンバータ装置A4を説明するための図である。同図において、第3実施形態に係るインバータ装置A3(図8参照)と同一または類似の要素には、同一の符号を付している。
図9に示すコンバータ装置A4は、インバータ回路2、制御回路3、電流センサ4、および、直流電圧センサ6を備えていない点で、第3実施形態に係るインバータ装置A3と異なる。コンバータ装置A4は、太陽電池1が出力する直流電圧をDC/DCコンバータ回路2’によって所定の電圧に変換し、負荷B’に出力するものである。
第4実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
本発明に係る制御回路、当該制御回路を備えた電力変換装置、および、方法は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る制御回路、当該制御回路を備えた電力変換装置、および、方法の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。