JP5116220B2 - 被覆粒状肥料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粒状肥料の表面に特定の物質で被膜を形成した被覆粒状肥料に関する。詳しくは、被膜の成分として特定のポリエチレン樹脂を用いることによって薄い被膜であるにも拘わらず優れた時限溶出型の溶出パターンを有し、肥料成分をより多く含む被覆粒状肥料及びその製造方法に関する。
樹脂等によって粒状肥料表面を被覆した被覆粒状肥料は、肥料成分の溶出コントロール性に優れているため農作業の省力化、肥料成分による環境負荷低減等の効果が認められ、被覆粒状肥料を用いた栽培技術が普及拡大している。
被覆粒状肥料は被覆しない粒状肥料と比較すると、肥料成分が被膜の割合に応じて減少するため、例え多機能であっても割高感は拭えない。一方、被膜の割合が多い(被膜厚みが厚い)ほど溶出コントロールや被膜強度の維持等の品質管理がしやすく、品質の良い被覆粒状肥料を安定的に供給するためには、ある程度の被膜厚みが必要となる。特に、施用後一定期間肥料の溶出が抑制された溶出抑制期間と、一定期間経過後溶出が持続する溶出期間とからなる時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料は、溶出抑制期間中の溶出漏れを厳しく抑えるため、被膜の欠陥(ピンホール等)を解消する目的で被膜厚みを厚くしたり、被膜を薄くして重ね塗りする等の生産性の低い方法によって得られている。
被膜厚みを薄くして被膜の割合を減らすためには、粒状肥料の形状を整え、粒度分布等を揃えるほか、被膜を薄く丁寧に重ね塗りすればピンホールのない緻密な薄い被膜を形成することができるが、更に生産性が低下する。
被膜材料の中でも透湿性の小さなオレフィン系重合体は肥料の溶出コントロールに有効であり、ポリエチレンを含む被膜(例えば、特許文献1参照)、エチレン・一酸化炭素共重合体を含む被膜(例えば、特許文献2参照)、メルトインデックス5〜50g/10minで、かつ応力脆性値が0.5〜0.1時間であるポリエチレンを含む被膜(例えば、特許文献3参照)が開示されている。また、ポリエチレンのホモポリマーとポリエチレンのコポリマーを含む被膜(例えば、特許文献4参照)、重量平均分子量が300〜10,000のポリオレフィンと重量平均分子量が10,000より大きいポリエチレンを含む被膜(例えば、特許文献5参照)、密度が0.880〜0.939g/cmの低密度エチレン系重合体と密度が0.940〜0.975g/cmの高密度エチレン系重合体を含む被膜(例えば、特許文献6参照)、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1〜6であり、かつ密度が0.865〜0.945g/cmであるポリエチレンのコポリマーを含む被膜(例えば、特許文献7参照)、エチレンと共役ジエン化合物との共重合体を含む被膜(例えば、特許文献8参照)、デュロメーターDによる硬さが54〜71の範囲の樹脂を含む被膜(例えば、特許文献9参照)等が開示されている。
また、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料に関する多くの技術(例えば、特許文献10参照)も開示されている。
これらはいずれもオレフィン系重合体を被膜の有効成分として開示しているが、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料を、薄い被膜でかつ実用的な生産性で製造できる被膜材料を開示するものではなかった。
特公昭54−3104号公報 特公平2−23516号公報 特公平6−92275公報 特開2004−75479号公報 特開平10−231190号公報 特開平10−236895公報 特開平11−92261号公報 特開2001−89280号公報 特開2002−161002号公報 特開2000−185991号公報
本発明は、薄い被膜であるにも拘わらず優れた時限溶出型の溶出パターンを有し、肥料成分をより多く含む被覆粒状肥料、及び生産性を下げることなくそれを製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意検討した。その結果、特定の物性を有する低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を含有する被膜によって表面が被覆された、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料により前記課題が解決され、該被膜は、特定の物性を有する低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を有機溶媒に溶解および分散させた被覆用混合物を、流動状態または転動状態にある粒状肥料の表面に噴霧し付着させ、この付着した被覆用混合物から有機溶媒を蒸発させて得られることを知り、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
本発明は以下によって構成される。
(1)表面が被膜によって被覆された被覆粒状肥料であり、該被膜が、下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を含有する被膜であり、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料。
(a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
(b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.5%未満である。
(c)メルトマスフローレイトが0.01〜2g/10minである。
(2)表面が被膜によって被覆された被覆粒状肥料であり、該被膜が、下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を含有する被膜であり、被膜の割合が被覆粒状肥料に対して3〜12重量%であり、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料。
(a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
(b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.0%以下である。
(c)メルトマスフローレイトが0.01〜2g/10minである。
(3)被膜が、更にエチレン共重合体を含有する、前記(1)または(2)項記載の被覆粒状肥料。
(4)被膜が、更に充填材を含有する、前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載の被覆粒状肥料。
(5)時限溶出型の溶出パターンが、被覆粒状肥料を25℃の水中に浸漬した場合の肥料成分の溶出率が5重量%に達する迄の期間をd1(日)とし、肥料成分の溶出率が、被覆粒状肥料に含まれる全肥料成分量に対して、5重量%を超えて80重量%に達する迄の期間をd2(日)とした時、d1/d2が0.7以上であり、かつd1+d2が30〜360(日)の範囲である、前記(1)〜(4)項のいずれか1項記載の被覆粒状肥料。
(6)下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を、有機溶媒に溶解及び分散させた被覆用混合物を、流動状態または転動状態にある粒状肥料の表面に噴霧し付着させ、この付着した被覆用混合物から有機溶媒を蒸発させて得られる、被膜の割合が被覆粒状肥料に対して3〜12重量%であり、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料。
(a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
(b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.0%以下である。
(c)メルトマスフローレイトが0.1〜2g/10minである。
(7)被覆用混合物が、更にエチレン共重合体を含有する、前記(6)項記載の被覆粒状肥料。
(8)下記工程を有する、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料の製造方法。
第1工程:下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を、有機溶媒に溶解及び分散させた被覆用混合物を、流動状態または転動状態にある粒状肥料の表面に噴霧して付着させる工程。
第2工程:粒状肥料の表面に付着した被覆用混合物から有機溶媒を蒸発させ、粒状肥料の表面に被膜を形成する工程。
(a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
(b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.5%未満である。
(c)メルトマスフローレイトが0.1〜2g/10minである。
(9)被覆用混合物の噴霧が、塔内部に垂直なガイド管が設置され、かつ塔下部に複数の噴出孔を有しその開口率が10〜70%である絞り円盤が設置された噴流塔内において、前記絞り円盤の噴出孔を通して下方から噴出する気体により噴流層を形成して流動状態にある粒状肥料の表面に対し、噴出孔の少なくとも1個に下方から上方に向けて挿入されている噴霧ノズルを用いて行われる、前記(8)項記載の被覆粒状肥料の製造方法。
本発明の被覆粒状肥料は、薄い被膜であるにも拘わらず優れた時限溶出型の溶出パターンを有し、肥料成分をより多く含む被覆粒状肥料である。また、本発明の被覆粒状肥料の製造方法は、被覆粒状肥料における被膜の割合が3〜10重量%の薄い被膜を、例えば、製造時の被覆用混合物の供給速度が固形分で10kg/h以上の高い条件下で製造できる生産性の高い方法である。
本発明の被覆粒状肥料は、低コストで得られるだけでなく、時限溶出型の溶出パターンの指標であるd1/d2が0.7以上となるため、播種時施肥等の省力化栽培法に最適であり、低コストと高性能とを共に実現した肥料である。また、取り扱い時の衝撃に対する耐性が向上しているため、使用時の初期溶出抑制効果の低下を防止できる。
以下、本発明の被覆粒状肥料について詳細に説明する。
本発明の被覆粒状肥料は、粒状肥料の全外面を低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を含有する被膜によって被覆した時限溶出型の溶出パターンを有する肥料である。
本発明において「時限溶出型の溶出パターン」とは、施肥後の一定期間内には溶出が抑制され、その期間経過後には速やかな溶出を開始することを意味する。
本発明においては、施肥後の一定期間内には肥料成分の溶出が抑制される抑制期間を「溶出抑制期間」(以下、d1という)といい、具体的には被覆粒状肥料を25℃の水中に浸漬した場合の肥料成分の溶出率が5重量%に達する迄の日数で定義する。また、溶出開始から該肥料成分の溶出が持続する期間を「溶出期間」(以下、d2という)といい、具体的には被覆粒状肥料を25℃の水中に浸漬した場合の肥料成分の溶出率が5重量%を超えて80重量%に達する迄の日数で定義する。また、本発明において「時限溶出型」の溶出パターンとは、d1/d2の比率が0.2以上である溶出パターンをいう。
本発明の被覆粒状肥料において、d1/d2は0.7以上が好ましく、0.7〜2がより好ましく、0.75〜1.5が更に好ましい。また、d1+d2は30〜360(日)であることが好ましい。d1とd2が上記の関係にあると、被覆粒状肥料は特に播種時施肥に適し、育苗時の濃度障害や徒長を生じることがない。
本発明の被覆粒状肥料を被覆する被膜は、低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を含有する。該被膜は、低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を含有する被膜材料を有機溶媒に溶解及び分散させた被覆用混合物を、粒状肥料の表面に被覆し、有機溶媒を蒸発させて形成される。被膜材料とは被覆用混合物から有機溶媒を除いた成分の総称である。
本発明の被覆粒状肥料の溶出抑制機構及び溶出開始機構は一応下記の様に説明することができる。即ち、被膜の低密度エチレン単独重合体を僅かに透過してきた水分を被膜中の多糖類またはその誘導体が吸収して膨潤を開始する。この膨潤に起因する膨潤圧が被膜に亀裂を生じさせ、亀裂から浸入する水分を被覆粒状肥料の芯材である粒状肥料が吸収し、吸水によって溶解された粒状肥料中の肥料成分が亀裂部分を通過して溶出し始める。この際に被膜に亀裂が生ずる迄に要する時間が溶出抑制期間であって、亀裂部分を通過して大部分の肥料成分が溶出を完了する迄に要する時間が溶出期間である。
尚、本発明の被覆粒状肥料の被膜は、更に充填材を含有することが好ましい。被膜中の充填材は、温度変化による被膜の膨張や収縮を抑えると共に被膜材料のコスト低減に寄与する。
本発明で被覆用混合物に用いられる低密度エチレン単独重合体は、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。MwとMnはゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)法によって測定される。MwとMnが上記の条件を満足することによって、本発明の被覆粒状肥料は被膜が薄いにも拘わらず所望の時限溶出型の溶出パターンを発現する。
また、上記溶出パターンの観点から、GPC法によって測定される低密度エチレン単独重合体のZ平均分子量(Mz)と重量平均分子量(Mw)の比(Mz/Mw)は(Mz/Mw)>(Mw/Mn)であり、Mz/Mwの値が3以下であることが好ましい。
本発明で被覆用混合物に用いられる低密度エチレン単独重合体は、分子量10,000以下の成分の含有量が3.5%未満、好ましくは3.0%以下である。該分子量の含有量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した分子量分布曲線の面積比から求められる。分子量10,000以下の低分子量成分の含有量が3.5%未満であると、溶出開始後の溶出量低下が起こりにくく、肥料切れの悪化が起こりにくくなり、3.0%以下であれば更にこの効果が大きい。肥料切れが悪いと肥料成分が不必要な時期迄も溶出することになる。
近年の医薬分野におけるDrug Delivery System(DDS)に対応したNutrient Delivery System(NDS,養分送達システム)の考え方に基き、必要な時に必要な場所に、必要な量の養分(肥料成分)を送達することによって、肥効増強、環境負荷低減、省力化等の達成が期待できる。
本発明で被覆用混合物に用いられる低密度エチレン単独重合体は、メルトマスフローレイト(MFR、JIS K7210)が0.1〜2g/10minである。MFRが上記の範囲であれば、溶媒溶解時の溶液粘度が大きくなりすぎず、被膜形成における被覆用混合物の塗布が均一になり、被膜の衝撃に対する耐性も十分である。
また、該低密度エチレン単独重合体の結晶化温度は105℃以下、融点は85〜120℃が好ましい。低密度エチレン単独重合体の結晶化温度、融点は示差走査熱量分析装置(DSC)によって測定される。結晶化温度が105℃以下であれば、噴霧する過程において、噴霧ノズルの閉塞が起きにくい。また、融点が上記の範囲であれば、被膜を形成する過程で粒状肥料同士が融着することもなく、噴霧ノズルから出た被覆用混合物中の低密度エチレン単独重合体が糸を引いて被覆不能となることもない。
尚、被覆粒状肥料の被膜に含まれる低密度エチレン単独重合体のMFRは、被覆時の熱等の影響によって0.01〜2g/10minの範囲になる。
被覆粒状肥料の被膜に含まれる低密度エチレン単独重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は3〜6、重量平均分子量(Mw)は100,000〜300,000であり、分子量10,000以下の成分の含有量は3.5%未満、好ましくは3.0%以下である。
本発明で被覆用混合物に用いられる低密度エチレン単独重合体は、破断強度(JIS Z1702)が、20MPa以上、伸び率(JIS Z1702)が400%以上であることが好ましい。該低密度エチレン単独重合体の破断強度が、上記であれば、動力噴霧器等による機械施肥において、被膜に傷が発生して、溶出のコントロールが出来なくなったり、溶出抑制期間が短くなったりすることがない。
尚、該低密度エチレン単独重合体の破断強度は、押出成形による樹脂加工におけるフィルムの引取方向(MD)、垂直方向(TD)のいずれの値でも良い。
本発明で被覆用混合物に用いられる低密度エチレン単独重合体は、密度(JIS K7112)が0.88〜0.93g/cmであることが好ましい。低密度エチレン単独重合体の密度が上記の範囲であると被覆粒状肥料の被膜形成が容易で、有機溶媒への溶解性も良好で被覆用混合物の調製が容易である。
本発明で被覆用混合物に用いられる低密度エチレン単独重合体は、気相法、スラリー法等の製造プロセスやチーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒等の触媒を用いて製造することができる。
本発明では該低密度エチレン単独重合体として、市販の低密度ポリエチレン(LDPE)の中から上記の諸条件を満足するものを選択して用いることができる。
被膜材料中の低密度エチレン単独重合体の含有率は20〜75重量%が好ましく、30〜70重量%がより好ましく、40〜65重量%が更に好ましい。含有率が上記の範囲であると溶出抑制の機能が十分で、被膜の強度低下がないため被覆粒状肥料の保存安定性がよく、被膜によって得られる肥料成分の溶出挙動が植物体の吸肥特性に適した被覆粒状肥料が得られる。
本発明においては時限溶出型溶出パターンの精度向上、及び被膜の強度を向上させて施用直後の溶出漏れ(初期バーストともいう)を抑制する目的で、被覆用混合物に用いられる低密度エチレン単独重合体の一部をエチレン共重合体に置き換えてもよい。エチレン共重合体としては低密度エチレン単独重合体との相溶性の観点からエチレン−酢酸ビニル共重合体、またはエチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。これらは単独でも、双方を一緒に用いてもよいが、コスト的にはエチレン−酢酸ビニル共重合体の方が有利である。
エチレン共重合体の使用量は、低密度エチレン単独重合体の性能を損なわない範囲内で使用できるが、所期目的の達成とコストの観点から低密度エチレン単独重合体の5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましい。
前記エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、被膜の強度が十分で被覆時に付着を起こしにくいといった観点から、酢酸ビニル重合成分含有量が5〜50重量%、重量平均分子量が50,000以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
また、前記エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンと1種以上のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンとしてはプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ドデセン等が挙げられる。中でも、低密度エチレン単独重合体との相溶性が高いプロピレンや1−ブテンとの共重合体が好ましい。
本発明で用いられる多糖類またはその誘導体としては、例えばセルロース、寒天、デンプン、キチンとその誘導体、及びキトサンとその誘導体が挙げられ、これらの中でもデンプンは安値で好ましい材料である。
デンプンとしては、トウモロコシ、タピオカ、小麦、馬鈴薯、米、甘藷由来のものが使用できる。また、これらのデンプンを加工したα化デンプン等の加工デンプンを用いてもかまわない。また、デンプン表面をシリコーン樹脂等で処理して、分散性や流動性を改良したシリコーン処理デンプン等も使用できる。
これらの多糖類またはその誘導体は、単独でも使用できるし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いられる多糖類またはその誘導体としては、粒径が好ましくは50μm以下、より好ましくは5〜40μm、更に好ましくは6〜30μmの粒径の粉末が好適である。粒径が上記の範囲であると、多糖類またはその誘導体の粉末が水分によって膨潤し被膜に亀裂を生じさせるため、その亀裂部分を通って粒状肥料中の肥料成分が溶出し、時限溶出型の溶出パターンを実現できる上、粒径が大きすぎて製膜時に被膜が剥離したり、被覆用混合物が噴霧ノズル等に詰まる等の問題も起きにくい。もっとも、粒径が大きくて被膜表面から粉末粒子の一部分が突出する場合でも、被膜内部に粉末粒子が取り込まれていて薄いながらも被膜が粉末粒子を覆っている状況であれば、所期の目的は達成される。
被膜材料中の多糖類またはその誘導体の含有率は、1〜20重量%が好ましく、2〜15重量%がより好ましい。含有率が上記の範囲であると、所期の効果が得られ被覆での分散不良に伴う製造時のトラブルも起きにくい。
本発明で被膜材料として用いられる充填材としては、タルク、ハイドロタルサイト、マイカ、セリタイト、ガラスフレーク、各種金属箔、黒鉛、板状酸化鉄、板状炭カル、板状水酸化アルミニウム等の板状充填材、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、各種鉱石粉砕品、硫黄等を挙げることができる。好ましくは、形状が平板状の充填材であり、更に好ましくはタルクである。
本発明で用いられる充填材の粒径は、100μm以下が好ましく、1〜50μmがより好ましい。粒径が上記の範囲であると、粒径が大きすぎて製膜時に被膜が剥離したり、被覆用混合物が噴霧ノズル等に詰まる等の問題も起きにくい。充填材は、粒径が被膜の厚みより大きくて被膜表面から一部分が突出する場合でも、被膜に一部分が取り込まれて接着している状況であれば、所期の目的は達成される。
被膜における充填材分散の変動係数は、50%以下であることが好ましく、35%以下であることがより好ましい。変動係数が50%以下であると、得られる被覆粒状肥料間の溶出パターンのばらつきは小さくなる傾向にある。変動係数は0に近いほど好ましいが、5%に満たない場合には、下記の変動係数の測定方法では、充填材の形状による測定誤差のために測定が困難であるため、本発明において変動係数は、好ましくは5〜50%、より好ましくは5〜35%である。
尚、被膜における充填材分散の変動係数とは、1粒の被覆粒状肥料の被膜の切断面において、膜厚方向を縦、膜表面に対して平行方向を横とし、該被膜の切断面から任意に、縦×横=20μm×50μmの範囲を10箇所、任意に抽出した20粒について走査型電子顕微鏡で観察し、各箇所に存在する充填材数を計測し、その計測結果から求めた(該変動係数=標準偏差/平均値×100)ものである。
被膜材料中の充填材の含有率は、5〜80重量%が好ましく、10〜60重量%がより好ましい。含有率が上記の範囲であると、所期の効果が得られ、時限溶出型の溶出挙動が得られる。
本発明においては、被覆粒状肥料表面に親水性を高めるため、被膜材料として界面活性剤を用いることができる。界面活性剤としては、ポリオールの脂肪酸エステルに代表されるノニオン界面活性剤、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等から、界面活性剤のエステル化度、アルキル基の鎖長、アルキレンオキサイドの付加モル数及び純度を考慮しつつ選択して使用することができる。被膜材料中の界面活性剤の含有率は、所期の効果を得るため0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。
本発明においては、被膜中の樹脂を分解させるため、種々の有機金属化合物を用いてもよい。有機金属化合物としては、例えば有機金属錯体や有機酸金属塩等が挙げられる。中でも光分解性の調節が容易なため、鉄錯体やカルボン酸鉄が好ましい。例えば、鉄錯体としては、鉄アセチルアセトナート、鉄アセトニルアセトネート、鉄のジアルキルジチオカルバメート、ジチオホスフェート、キサンテート、及びベンズチアゾール等が挙げられる。カルボン酸鉄としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等の鉄化合物が挙げられる。これらは単独で添加しても良いし、2種以上を組み合わせて添加しても良い。被膜材料中の有機金属化合物の含有率は、好ましくは0.0001〜1重量%、より好ましくは0.001〜0.5重量%である。含有率が上記の範囲であると、製品保管中に被膜の崩壊または分解が起きにくく、施用時には所期の効果が得られやすい。
粒状肥料用の肥料としては、窒素質肥料、リン酸質肥料、加里質肥料のほか、植物必須要素のカルシウム、マグネシウム、硫黄、鉄、微量要素やケイ素等を含有する肥料を挙げることができ、具体的には、窒素質肥料として、硫酸アンモニア、尿素、硝酸アンモニアのほか、イソブチルアルデヒド縮合尿素、アセトアルデヒド縮合尿素等が挙げられ、リン酸質肥料としては過リン酸石灰、熔成リン肥、焼成リン肥等が挙げられ、加里質肥料としては、硫酸加里、塩化加里、ケイ酸加里肥料等が挙げられ、その形態としては特に限定されない。また、肥料の三要素(有効成分;窒素、リン酸、加里)の合計成分量が30重量%以上の高度化成肥料や配合肥料、更には、有機質肥料でもよい。また、硝酸化成抑制材や農薬を添加または付着させた肥料でもよい。
これらの中でも、水溶解度が大きく環境流出しやすい窒素質肥料が好ましく、肥料成分当たりの単価が安い尿素がより好ましい。
被覆粒状肥料の芯材となる粒状肥料の粒径は、特に限定されるものではないが、1.0〜10.0mmであることが好ましい。これらは篩いを用いることにより、前記範囲内で任意の粒径範囲を選択することができる。
粒状肥料の形状は、特に限定されるものではないが、後述の時限溶出型の溶出パターンを発現させるためには球状が好ましい。具体的には、下記式で求められた円形度係数が、好ましくは0.90以上、より好ましくは0.92以上、更に好ましくは0.95以上の球状である。円形度係数の最大値は1であり、1に近づくほど真円に近づき、形状が真円から崩れるに従って円形度係数は小さくなる。
円形度係数=(4π×粒状肥料の投影面積)/(粒状肥料投影図の輪郭の長さ)
本発明の時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料では、円形度係数が0.7を下回る粒状肥料が増えると、該粒状肥料を用いて得られる時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料のd1における溶出抑制が不十分となり、肥料成分の漏れを生じやすくなる傾向にあるため、粒状肥料の円形度係数は全てが0.7以上のものであることが好ましい。
尚、本発明における円形度係数は100個のサンプルについての平均値である。
一般に、粒状肥料表面に被膜を形成するための方法は、例えば、溶融させた被膜材料を粒状肥料表面に噴霧する方法、溶媒に被膜材料を溶解及び分散(または懸濁)させた被覆用混合物を粒状肥料表面に噴霧する方法、粒状肥料の粉末を粒状肥料表面に付着させ、その後、溶融して被膜を形成させる方法、モノマーを粒状肥料表面に噴霧し、表面で反応させて樹脂化(被膜化)する方法、更に被覆用混合物に、粒状肥料を浸すディップ法が知られている。
本発明の時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料の製造方法は、高い生産効率及び被膜の均一性等を実現するため、下記工程を有する。
第1工程:前述の低密度エチレン単独重合体、及び多糖類ならびにその誘導体から選ばれた1種以上を、有機溶媒に溶解及び分散させた被覆用混合物を、流動状態または転動状態にある粒状肥料の表面に噴霧して付着させる工程。
第2工程:粒状肥料の表面に付着した被覆用混合物から有機溶媒を蒸発させ、粒状肥料の表面に被膜を形成する工程。
これらの工程の詳細は、例えば特公昭60−3040号公報の実施例の項に開示されている。
被覆粒状肥料の生産性は、製造スケールにもよるが、噴霧される被覆用混合物の供給速度と被覆粒状肥料における被膜(材料)の割合(以下、被覆率ということがある)によって大きく影響される。つまり、単位時間当たりの被覆用混合物の供給量が多いほど、必要な被覆用混合物が少ないほど短時間で製膜できるからである。被覆粒状肥料の生産性を上げるには被覆用混合物の供給速度を上げるほか、被覆用混合物中の被膜材料濃度を上げることによっても達成できる。本発明のような時限溶出型の溶出パターンを発現させるには、欠陥のない被膜を形成させる必要があるため、該被膜材料濃度を上げずに被覆用混合物の供給速度を上げるほうが有利である。
その際の被覆用混合物の粘度は、好ましく0.5〜40mPa・s、より好ましくは0.5〜30mPa・sの範囲である。該粘度が上記の範囲であれば、被膜内の充填材の分散が良好である。粘度は被覆用混合物中の被膜材料濃度により調節することができる。
本発明においては、被膜の形成は一度の操作で行うよりも、複数回に分けて被膜を形成することが好ましく、具体的には、前記の第1工程と第2工程を順に20〜160回繰り返し行うことが好ましい。また、第1工程では、1回の付着による厚みが0.1〜6μmになる量の被覆用混合物を、粒状肥料の表面に付着させるのが好ましい。
本発明の被覆粒状肥料の製造方法においては、被覆用混合物中の被膜材料濃度は、生産性を下げずに初期バーストのない薄い被膜の形成を達成する観点から、3〜8重量%が好ましく、4〜6重量%がより好ましい。その時の被覆用混合物供給速度は、固形分(すなわち、被膜材料)で10kg/h以上、好ましくは10〜500kg/h、更に好ましくは20〜350kg/hである。被覆用混合物中の被膜材料濃度が上記の範囲であれば、時限溶出型溶出パターンの発現が容易であり、大型設備による大量生産が可能なため、被覆粒状肥料のコスト高を招くこともない。
ここでいう大型設備とは、上記のような製造条件を実現できる製造設備を意味する。具体例としては、噴流層または流動層によって被覆する塔型被覆装置であって、その塔径(内径)が300mm以上、高さが3,000mm以上で、かつ被覆用混合物中の被膜材料濃度3〜8重量%において、固形分として10kg/h以上の被覆用混合物供給速度が確保できる被覆装置を有する製造設備が挙げられる。
本発明の被覆粒状肥料の製造方法を用いれば上記の被覆用混合物供給速度条件においても、薄い被膜で時限溶出型の溶出パターンを発現させることが可能である。被覆率は被覆粒状肥料に対する被膜(材料)の割合と定義でき、3〜12重量%の範囲が好ましく、3〜10重量%がより好ましく、3〜9重量%が更に好ましい。また、被膜の厚みは、樹脂の種類や組成、粒状肥料の大きさ、意図する肥料成分の溶出パターンによって適宜選択可能であるが、平均で10〜100μmが好ましく、20〜70μmがより好ましい。
該溶解液噴霧法に使用し得る被覆装置の一例について、図1に示した噴流装置を参照しながら説明する。該溶解液噴霧法においては、充填材や多糖類またはその誘導体等の有機溶媒に不溶な材料を、被覆用混合物中に均一に分散させるため被覆用混合物の撹拌を強力に行うことが好ましい。
この噴流装置は、噴流状態にある粒状肥料3に対し、被覆用混合物を配管5経由で輸送し、噴霧ノズル2により噴霧し、粒状肥料3の表面に吹き付けて、該表面を被覆すると同時に、並行して高温気体を噴流塔1に下部からガイド管14へ流入させ、該高速熱風流によって、該粒状肥料表面に付着している被覆用混合物中の有機溶媒を瞬時に蒸発乾燥させるものである。噴霧時間は被覆用混合物の低密度エチレン単独重合体(及びエチレン共重合体)濃度、及び該被覆用混合物の噴霧速度、被覆率等により異なるが、これらは目的に応じて適宜選択されるべきものである。
図1に示した噴流装置以外の本発明に使用し得る被覆装置としては、流動層型または噴流層型の被覆装置として、特公昭42−24281号公報及び特公昭42−24282号公報に開示された、ガス体により粒状肥料の噴水型流動層を形成せしめ、中心部に生ずる粒状肥料分散層にコーティング剤を噴霧する装置を挙げることができ、回転型の被覆装置としては、特開平7−31914号公報及び特開平7−195007号公報に開示された、ドラムの回転によりドラム内周に具えたリフターによって粉粒体を上方に移送した後に落下させ、落下中の粉粒体表面にコーティング剤を塗布し、被膜を形成させる装置を挙げることができる。
上記被覆装置の中でも、塔内部に軸方向に垂直なガイド管が設置され、かつ塔下部には、複数の噴出孔が穿設され噴出孔の開口率が10〜70%である絞り円盤が設置された噴流塔内において、前記絞り円盤の噴出孔を通して下方から噴出する気体により噴流層を形成して流動状態にある粒状肥料の表面に対し噴霧ノズルを用いて被覆剤の噴霧が行われ、該噴霧ノズルが該噴出孔の少なくとも1個に下方から上方に向けて挿入されている被覆装置が好ましい。
上記噴出孔は、通常4〜10個とし、絞り円盤内に均一に分散して配置することが実用上好ましい。また、噴霧ノズルは少なくとも1個が噴出孔の下方から上方に向けて設置されるが、複数の場合はなるべく絞り円盤内に均一に分散して配置することが望ましい。もちろん各噴出孔毎に配置してもよい。
また、下記式で示される絞り円盤の開口率は、10〜70%が好ましく、特に20〜60%が好ましい。
開口率(%)=(噴出孔上部面積の合計/穿孔前の円盤の上部面積)×100
開口率が上記の範囲であれば、絞り円盤の上面に粒状肥料が堆積固結せず、絞り作用が十分で、所期の気体の噴流速度が得られる。
本発明においては、噴出孔における気体の流速、及びガイド管内における気体の流速は特に限定するものではないが、品質の安定のためには噴出孔から装置内に不活性気体を送入する際の、噴出孔における気体の流速を好ましくは5〜70m/s、より好ましくは20〜70m/sとし、ガイド管内の気体の流速をガイド管外側に沿って循環降下する粒状肥料の終端速度の0.5〜3倍に調節して被覆を行う方法が推奨される。
本発明において被覆用混合物に使用される有機溶媒は、特に限定されるものではないが、被膜材料が含有する低密度エチレン単独重合体、更にエチレン共重合体を溶解し得る溶媒を選択すればよい。本発明では、塩素系溶媒や炭化水素系溶媒が好ましく、その中でもテトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、トルエン、エチルシクロヘキサンは、緻密で均一な被膜が得られるため特に好ましい。
以下に実施例及び比較例を記載し、本発明を具体的に説明する。
1.物性の測定方法
実施例及び比較例の低密度エチレン単独重合体の物性評価は、下記測定方法によって行った。
(1)メルトマスフローレイト(MFR);JIS K 7210(190℃、2.16kg荷重)に準拠した。
(2)密度;JIS K 7112に準拠した。試料1gをプレス温度180℃、加圧1kg/cmの条件にて予熱2分間行った後、脱泡を数回繰り返し、プレス温度180℃、加圧150kg/cmの条件にて4分間の加温加圧後に、20〜30℃/minの割合で冷却して、試料の前処理を行った。前処理を行った試料2〜3mgを切り出し超音波洗浄機にて脱泡後、層内温度密度23±0.1℃に保持した測定範囲0.916〜0.947g/cmの密度勾配管中に、投入し沈降が完全に停止したときの値を密度とした。
(3)分子量分布(Mz/Mw、Mw/Mn)
ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定。標準ポリスチレンは東ソー社製を用い、溶出時間と分子量の検量線を用いて重合体のポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、Z平均分子量(Mz)を求め、分子量分布Mw/Mn、Mz/Mwを求めた。
装置:ウォーターズ社製GPC−150C型
カラム:東ソー社製 GMH−HT6(7.5mmID×60cm)
移動相:オルトジクロロベンゼン
カラム温度:140℃
流量:1ml/min
検出器:示差屈折計
(4)低分子成分
上記分子量分布の測定と同様に行い、分子量分布曲線を作成し、分子量10,000以下の占める面積を求め、分子量分布全体の面積で除して比率を求めた。
(5)結晶化温度、融点
試料5±0.5mgを示差走査熱量計(DSC、パーキンエルマー社製DSC−7)を用い、10℃/minで200℃迄昇温して溶融し、200℃で5分間保持した後、降温速度10℃/minで−30℃迄降温して10分保持し、次いで昇温速度10℃/minで昇温する際の吸熱曲線を求め融点とした。更に、昇温速度10℃/minで昇温して、200℃で5分間保持した後、溶融状態から降温速度10℃/minで冷却する過程におけるDSCの発熱のピーク温度を結晶化温度とした。
(6)破断強度;JIS Z 1702に準拠した。L/Dが22の40mmφ単軸押出機に直径180mmφインフレーション用ダイスを用い、押出温度200℃、引張速度15〜20m/minの速度にてフィルム成形を行った。フィルムの引取方向をMD、垂直方向をTDとし、チューブ状のフィルム成形物を得た。このフィルムをダンベル1号で打ち抜き、標線間を10cm、厚みを3カ所測定し最小値を厚みとした。環境温度23℃の恒温室にて48時間放置し、ストログラフ(東洋精機製作所製 R−3)を用いて引張速度200mm/minで破断する迄の最大荷重を測定し、この測定値を断面積で割った値を破断強度とした。
(7)伸び率;JIS Z 1702に準拠した。破断強度の測定において、破断する迄の標線間の伸びを伸び率とした。
実施例、比較例で用いられた低密度エチレン単独重合体の略号と内容は下記の通りである。また、物性値を表1に示した。
LDPE1:低密度ポリエチレン 商品名「サンテック−LD M2504」(旭化成ケミカルズ社製)。
LDPE2:低密度ポリエチレン 商品名「サンテック−LD M2713」(旭化成ケミカルズ社製)。
LDPE3:低密度ポリエチレン 商品名「サンテック−LD M1920」(旭化成ケミカルズ社製)。
LDPE4:低密度ポリエチレン 商品名「サンテック−LD M2004」(旭化成ケミカルズ社製)。
LDPE5:低密度ポリエチレン 商品名「サンテック−LD M2206」(旭化成ケミカルズ社製)。
LDPE6:低密度ポリエチレン 商品名「サンテック−LD M1703」(旭化成ケミカルズ社製)。
LDPE7:低密度ポリエチレン 商品名「サンテック−LD M2270」(旭化成ケミカルズ社製)、表1の物性値はカタログ値。
Figure 0005116220
実施例、比較例で用いられた低密度エチレン単独重合体以外の被膜材料の略号と内容は下記の通りである。
EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体、商品名「エバフレックス360」(三井デュポンポリケミカル社製)。
コーンスターチ:粒径12〜18μm。
タルク:平均粒径10μm。
SA:ヘキサオキシエチレンノニルフェニルエーテル。
Fe:ステアリン酸鉄(III)(キシダ化学社製、試薬グレード、純度99%以上)
被覆粒状物の製造装置1
実施例及び比較例で用いた被覆粒状肥料の製造装置1の構成は、図1のフローシートと同様であり、噴流塔1は塔径(内径)600mm、高さ5,000mm、円錘角50度の形状を有し、粒状肥料投入口15及び被覆粒状肥料排出口13を有する。噴霧ノズル2はフルコン型一流体スプレーノズル、3は粒状肥料(芯材)である。6は固気分離器、7は冷却凝縮器である。8はルーツ型ブロワー、12はヒーターである。9は攪拌機付の被覆用混合物調整槽(溶解槽)であり、10はダイヤフラム型送液ポンプである。14はガイド管(直径150mm、長さ880mm、フッ素樹脂被覆品)、11は整流缶である。21は絞り円盤である。
絞り円盤21の詳細を図2に示す。図2において、直径154mm、噴出孔23の内径45mm、噴出孔数4個(開口率34%)、各噴出孔23の中央にそれぞれノズル2を設けたものであった。尚、ノズル2は、絞り円盤21の中心を中心とする直径95mmの円上に配置した。
被覆粒状物の製造装置2
実施例及び比較例で用いた被覆粒状肥料の製造装置2の構成は、噴流塔1の塔径(内径)を1,300mm、高さを8,500mmにし、他の装置も約2倍にし、固気分離器、冷却凝縮器、ルーツ型ブロワー等機器は噴霧により被覆する上で支障がないようスケールアップした以外は製造装置2の場合と同様である。
被覆粒状肥料の製造方法
製造装置1または2を用いて次の方法により、被覆粒状肥料を製造した。熱せられた気流が噴流塔1の下部から上部に向けて流れ、固気分離器6を通過し、凝縮器7で気流を冷却し、有機溶媒を凝縮回収する。凝縮器7を通過した気流はブロワー8からヒーター12を通過して加熱され高温気流として再度噴流塔1へ導かれるように循環している。
まず、ブロアー8を用いて、噴出孔での気流温度150℃に保持した空気を噴流塔1に送りながら、粒状肥料(芯材)を投入口15から投入し、粒状肥料を噴流状態にする。この際、粒状肥料温度が70±2℃になるように、熱せられた気流の流量及び温度を調節した。気流の流量はブロワー8と整流缶11の間に設置した流量計で測定しながら調節し、熱せられた気流の温度は、粒状肥料温度や噴流塔出口温度を測定しながら調節した。循環風量は製造装置1で1,000m/h、製造装置2で3,000m/hであり、粒状肥料投入量は製造装置1で140kg、製造装置2で1,000kgである。
他方、溶解槽9に表2に示す組成の被膜材料各成分とテトラクロロエチレンを投入し、液温100±2℃で1時間混合撹拌することによって均一な被覆用混合物を調製した。
次いで塔内の粒状肥料が70℃に達したら、被覆用混合物供給ポンプ10を作動させて溶解槽9内の被覆用混合物をノズル2に送って被覆用混合物のスプレーを開始し、被覆率(=(被膜重量/被覆粒状肥料重量)×100)が最終の被覆粒状肥料に対しての8.5%となる迄行い、その後、粒状肥料温度を70℃±2℃に維持することに留意して気流の温度調節をしながら10分間気流のみを吹きつけて乾燥を実施し、乾燥が終了した時点でブロアー8を止めて、被覆された粒状肥料を、抜き出し口13より排出し、有機溶媒を含まない気流により脱溶媒処理を行った後、ホワイトカーボン粉体を被覆する表面処理を経て被覆粒状肥料を得た。
尚、粒状肥料として尿素(粒径3.0mm〜3.6mm、平均粒径3.4mm)を使用した。
粒状肥料の円形度係数は、NIRECO社製のIMAGE ANAJYZER LUZEX-FSを用いて測定した。測定はランダムに取り出した粒状肥料100個を用いて行った。測定結果は0.994であった。
実施例1〜10、比較例1〜13
表2に示した被膜材料組成と製造条件で被覆粒状肥料を製造した。
Figure 0005116220
実施例及び比較例で得られた被覆粒状肥料について、水中溶出挙動、及び被膜強度の測定を実施した。
被覆粒状肥料の溶出測定
実施例及び比較例の被覆粒状肥料を10gとあらかじめ25℃に調整をしておいた蒸留水200mlとを250mlの蓋付きポリ容器に投入し、25℃設定のインキュベーターに静置した。7日後、該容器から水を全て抜き取り、抜き取った水に含まれる尿素量(尿素溶出量)を定量分析(ジメチルアミノベンズアルデヒド法 「詳解肥料 分析法 第二改訂版」養賢堂)により求めた。水を抜き取った後のサンプルは再度該容器に入れ、該容器に再度蒸留水を200ml投入し同様に静置した。尿素溶出量の積算値が、予め同一ロットの被覆粒状肥料を用いて測定した尿素含有量の80重量%に達する迄この操作を繰り返した。
その後該被覆粒状肥料を乳鉢ですりつぶし、該肥料の内容物を水200mlに溶解後上記と同様の方法で尿素残量を定量分析した。積算尿素溶出量と尿素残量を加えた量を尿素全量とし、水中に溶出した尿素の溶出累計と日数の関係をグラフ化して溶出速度曲線を作成し、80重量%溶出率に至る日数を求めた。結果を表3に示す。また、溶出測定開始から5重量%溶出に至る迄の日数を「d1」とし、それ以降80重量%溶出に至る迄の日数を「d2」とした。結果を表3に示した。
Figure 0005116220
本結果からも明らかなように、実施例1〜10は被覆率を10重量%以下とし、被覆用混合物供給速度を固形分で10kg/hの生産性が高い条件下において、d1/d2が0.70以上となった。このことは、溶出を抑えた後の肥料成分が必要時期に必要な量だけ供給できることが明らかであるほか、実施例のような高性能かつより多くの肥料成分を含む製品を安価に供給することができる。
一方、比較例1〜12はd1/d2が0.70未満となり、特にd1を40日以上、またはd1とd2の和が100日以上の製品を本発明条件で製造しようとした場合、d2が長くなり栽培期間を超えて溶出し続けることになり、実用的でない。尚、比較例9、10はd1/d2が0.2以下になり時限溶出型にならず、比較例11は被覆率が小さすぎてd1とd2の和が3日で緩効性肥料とはいえず、比較例12は被覆用混合物中の被膜材料濃度を3重量%迄下げて丁寧に噴霧し被覆したが、上述の通りd1/d2が0.70未満となった。
比較例13の場合のような低密度エチレン単独重合体を用いた場合は、被覆率を12重量%、被覆用混合物供給速度を固形分で5kg/hのように被膜を厚くし、ゆっくり丁寧に噴霧し被覆すれば本発明品と同等のものが製造可能であるが、コストがかかりすぎ実用的でない。
被覆粒状肥料の被膜強度測定
背負い形動力散布機(共立社製、DMD−5501−26)を用いて、エンジンスロットル8、シャッター開度10の条件で、被覆粒状肥料10kgを散布し、筒先から10m以上吐出した被覆粒状肥料を回収した。回収した被覆粒状肥料を縮分器により50g迄縮分し、試験前の被覆粒状肥料10gと回収した被覆粒状肥料10gとあらかじめ25℃に調整をしておいた蒸留水200mlと共に250mlの蓋付きポリ容器に仕込み、25℃設定のインキュベーターに静置した。7日後、該容器から水を全て抜き取り、抜き取った水に含まれる尿素量(尿素溶出量)を定量分析(ジメチルアミノベンズアルデヒド法 「詳解肥料 分析法 第二改訂版」養賢堂)により求め、溶出率を算出した。散布機試験後の被覆粒状肥料の溶出率から、試験前の被覆粒状肥料の溶出率を差し引いた値を求め、被膜強度の尺度とした。結果を表4に示した。
Figure 0005116220
その結果、実施例1〜10は1重量%以内の範囲に収まり、被膜強度の強さを示していたが、比較例1〜12では5〜15重量%と拡大した。これは、従来より生産性を高くしたため、一部、製造時に噴霧ノズルが閉塞気味になったものやブロッキングをしたものが含まれるほか、全般的に被膜強度が各実施例と比較して弱いものと思われる。これは比較例で用いた被膜材料の低密度エチレン単独重合体の破断強度、破断伸び率が各実施例のものと比べて劣ることも原因の一つと推測している。
よって、各比較例は機械を用いた施肥法には不向きか、注意が必要であり、用途が限定される。
比較例13は製造時に問題はなかったものの、各比較例と同様に被膜強度が劣る結果となった。これは、MFR値が大きいことが影響していると予測される。
本発明は被覆粒状肥料の製造に有効に利用できる。
被覆に使用する装置の一例のフローシート 絞り円盤(オリフィス)の一例
符号の説明
1.噴流塔
2.噴霧ノズル
3.粒状肥料(芯材)
4.循環気流配管
5.被覆用混合物供給配管
6.固気分離器
7.凝縮器
8.ブロワー
9.溶解槽
10.ポンプ
11.整流缶
12.ヒーター
13.排出口
14.ガイド管
15.粒状肥料投入口
21.絞り円盤
22.円盤主体
23.噴出孔

Claims (9)

  1. 表面が被膜によって被覆された被覆粒状肥料であり、該被膜が、下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、ならびに多糖類及び多糖類の誘導体から選ばれた1種以上を含有する被膜であり、被膜の割合が被覆粒状肥料に対して5.0〜12重量%であり、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料。
    (a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
    (b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.5%未満である。
    (c)メルトマスフローレイトが0.01〜2g/10minである。
  2. 表面が被膜によって被覆された被覆粒状肥料であり、該被膜が、下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、ならびに多糖類及び多糖類の誘導体から選ばれた1種以上を含有する被膜であり、被膜の割合が被覆粒状肥料に対して5.0〜12重量%であり、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料。
    (a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
    (b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.0%以下である。
    (c)メルトマスフローレイトが0.01〜2g/10minである。
  3. 被膜が、更にエチレン共重合体を含有する、請求項1または2記載の被覆粒状肥料。
  4. 被膜が、更に充填材を含有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の被覆粒状肥料。
  5. 時限溶出型の溶出パターンが、被覆粒状肥料を25℃の水中に浸漬した場合の肥料成分の溶出率が5重量%に達する迄の期間をd1(日)とし、肥料成分の溶出率が、被覆粒状肥料に含まれる全肥料成分量に対して、5重量%を超えて80重量%に達する迄の期間をd2(日)とした時、d1/d2が0.7以上であり、かつd1+d2が30〜360(日)の範囲である、請求項1〜4のいずれか1項記載の被覆粒状肥料。
  6. 下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、ならびに多糖類及び多糖類の誘導体から選ばれた1種以上を、有機溶媒に溶解及び分散させた被覆用混合物を、流動状態または転動状態にある粒状肥料の表面に噴霧し付着させ、この付着した被覆用混合物から有機溶媒を蒸発させて得られる、被膜の割合が被覆粒状肥料に対して5.0〜12重量%であり、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料。
    (a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
    (b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.0%以下である。
    (c)メルトマスフローレイトが0.1〜2g/10minである。
  7. 被覆用混合物が、更にエチレン共重合体を含有する、請求項6記載の被覆粒状肥料。
  8. 下記工程を有する、被膜の割合が被覆粒状肥料に対して5.0〜12重量%であり、時限溶出型の溶出パターンを有する被覆粒状肥料の製造方法。
    第1工程:下記(a)〜(c)の物性を有する低密度エチレン単独重合体、ならびに多糖類及び多糖類の誘導体から選ばれた1種以上を、有機溶媒に溶解及び分散させた被覆用混合物を、流動状態または転動状態にある粒状肥料の表面に噴霧して付着させる工程。
    第2工程:粒状肥料の表面に付着した被覆用混合物から有機溶媒を蒸発させ、粒状肥料の表面に被膜を形成する工程。
    (a)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が3〜6であり、かつ重量平均分子量(Mw)が100,000〜300,000である。
    (b)分子量10,000以下の成分の含有量が3.5%未満である。
    (c)メルトマスフローレイトが0.1〜2g/10minである。
  9. 被覆用混合物の噴霧が、塔内部に垂直なガイド管が設置され、かつ塔下部に複数の噴出孔を有しその開口率が10〜70%である絞り円盤が設置された噴流塔内において、前記絞り円盤の噴出孔を通して下方から噴出する気体により噴流層を形成して流動状態にある粒状肥料の表面に対し、噴出孔の少なくとも1個に下方から上方に向けて挿入されている噴霧ノズルを用いて行われる、請求項8記載の被覆粒状肥料の製造方法。
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