JP2019156681A - 被覆粒状肥料、被覆粒状肥料の製造方法、配合肥料および栽培方法 - Google Patents

被覆粒状肥料、被覆粒状肥料の製造方法、配合肥料および栽培方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄膜化が可能であるにも拘わらず製品品質、特に肥料成分の溶出コントロールが可能な被覆粒状肥料、被覆粒状肥料の製造方法、配合肥料および植物の栽培方法を提供する。【解決手段】1種以上の肥料成分を含む粒状肥料と、該粒状肥料表面を被覆する被膜とを有し、前記被膜が樹脂と高純度タルクとを含む被膜材料から形成され、前記高純度タルク100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl2O3を1.5質量%以下含む、被覆粒状肥料。【選択図】図1

Description

本発明は、被覆粒状肥料、被覆粒状肥料の製造方法、配合肥料および栽培方法に関する。
樹脂等の被膜材料によって粒状肥料の表面を被覆した被覆粒状肥料は、肥料成分の溶出コントロール性に優れているため、農作業の省力化の達成や環境負荷低減等の効果が認められている。このような被覆粒状肥料を用いた栽培技術は、普及拡大している。
近年、その品質とコストに対する要求はさらに高まりつつある。特に、相反する性質である品質の維持向上とコストのバランスに対する要求は極めて高いものがある。コストを下げるために被膜材料の割合を減らして薄膜化(低成分化)し、相対的に肥料成分の割合を増やして高成分化することなどの検討がなされている。
一般的に、被覆粒状肥料は被膜の割合が多いほど溶出コントロールや被膜強度の維持等の品質管理がしやすい。施肥後に優れた溶出コントロール性を示すためには施肥時に発生する被膜の欠陥(ピンホール等)をなくす必要があり、そのためにはある程度の被膜量が必要である。
被覆粒状肥料に用いられる一般的な被膜材料としては樹脂類が挙げられ、必要に応じて各種フィラーが使用される。樹脂類としては、透湿性の小さなオレフィン系重合体が肥料の溶出コントロールに有効であり、ポリエチレンを含む被膜(例えば、特許文献1参照)、デュロメーターD硬さが54〜71の範囲の樹脂を含む被膜(例えば、特許文献2参照)等が開示されている。
フィラーとしては鉱物粉や澱粉等が用いられ、例えば、樹脂被膜内に粉体を均一に分散させた被膜で被覆した肥料の被覆方法が挙げられ、溶出機能を損なわないコストの低減化方法が記載されている(例えば、特許文献3参照)。また、熱可塑性樹脂と水不溶性もしくは水難溶性無機粉体で完全被覆した被覆肥料があり、特に溶出速度の温度による影響を調節できること等による品質向上について記載されている(例えば、特許文献4参照)。さらに、品質の安定化を目指して、品質ばらつきの少ない被覆生物活性粒状物について記載されている(例えば、特許文献5参照)。
特公昭54−3104号公報 特開2002−161002号公報 特公昭60−102号公報 特開昭54−97260号公報 特開2002−68880号公報
上記のことから安易に被膜材料の割合を減らせば溶出期間の短縮や被膜の欠陥等による品質低下を生じるおそれがあり、さらなる有効な手法の開発は極めて重要な課題である。
フィラーを被膜の有効成分とすることは知られていたが、それぞれのフィラーは被覆粒状肥料の被膜を薄膜化し、かつ実用的な生産性で製造できるものではなかった。フィラーによって薄膜化するには更なる技術の向上が必要であり、従来知見だけでは不充分であった。
本発明の目的は、薄膜化が可能であるにも拘わらず製品品質、特に肥料成分の溶出コントロールが可能な被膜材料を見出し、該被膜材料を粒状肥料に被覆して得られる被覆粒状肥料、被覆粒状肥料の製造方法、該被覆粒状肥料を含む配合肥料および植物の栽培方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決すべく、鋭意検討した。その結果、樹脂と高純度タルクとを含有する被膜材料によって粒状肥料の表面が被覆された被覆粒状肥料により前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
タルクの種類(組成、粒度等)は広範に亘っており、従来、用途に応じて使い分けされている。特に高純度品は白色となる傾向があり、紙用に好適である。また、医薬や化粧品用としても不純物が少ない高純度品が好適である。高純度品は高価であるため、その用途は医薬、化粧品用及び紙用等に限定されていた。
樹脂と高純度タルクを含有する被膜材料によって粒状肥料の表面が被覆された被覆粒状肥料は、被膜強度が向上し薄膜化することができ、従来の被覆粒状肥料同様の溶出期間のものを製造することができること、薄膜のため被膜材料費が減るほか、有効成分の割合が増える高成分化が可能になることは、これまで知られておらず、当業者にとって意外なことである。というのも、農業用として使用されるタルクはコスト的な制約から、効果とのバランスが重要であり、高純度品は使用されないのが通常だからである。そのため本発明のように被膜材料に高純度タルクを含有することは当業者であれば通常考えないことである。
本発明は、以下から構成される。
(1)
1種以上の肥料成分を含む粒状肥料と、該粒状肥料表面を被覆する被膜とを有し、
前記被膜が樹脂と高純度タルクとを含む被膜材料から形成され、
前記高純度タルク100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl23を1.5質量%以下含む、被覆粒状肥料。
(2)
被覆粒状肥料100質量%中、被膜を2〜15質量%含む、前記(1)記載の被覆粒状肥料。
(3)
被膜材料100質量%中、熱可塑性樹脂を10〜80質量%含み、かつ前記高純度タルクを20〜90質量%含む、前記(1)または(2)記載の被覆粒状肥料。
(4)
前記被膜材料が、界面活性剤、多糖類および多糖類の誘導体から選ばれた1種以上を含む、前記(1)〜(3)いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
(5)
前記高純度タルクのメディアン径が6〜30μmの範囲である、前記(1)〜(4)いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
(6)
前記高純度タルクの白色度が85以上である、前記(1)〜(5)いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
(7)
高純度タルク100質量%中、水分を0.5質量%以下含む、前記(1)〜(6)いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
(8)
前記被覆粒状肥料を25℃水中に浸漬した場合の前記肥料成分の溶出率が、80質量%に達する迄の期間が10〜500(日)である、前記(1)〜(7)いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
(9)
溶出パターンが時限溶出型を示す被覆粒状肥料であって、
前記肥料成分の溶出率が10質量%に達する迄の期間をd1(日)、
前記肥料成分の溶出率が、10質量%を超えて80質量%に達する迄の期間をd2(日)とする時、
d1/d2が0.1以上であり、かつd1が5〜150(日)の範囲である、前記(1)〜(8)いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
(10)
前記(1)〜(9)いずれか一項記載の被覆粒状肥料と、非被覆粒状肥料を混合してなる配合肥料。
(11)
流動層または噴流層を有する被覆装置を用い、前記装置から排出された溶剤を含む流動ガスを除塵器で除塵後、凝縮器および/または活性炭によって溶剤を回収し、前記凝縮器で分離されたガスを加熱器で加熱して、前記回収溶剤と前記加熱ガスを循環再使用する方法であって、下記工程(A)〜(D)を含む、被覆粒状肥料の製造方法。
工程(A):トルエン、テトラクロロエチレンおよびトリクロロエチレンから選ばれた1種以上を含む前記溶剤に、
樹脂と100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl23を1.5質量%以下含む高純度タルク
とを含む被膜材料を溶解または懸濁させて被覆液を調製する工程;
工程(B):前記被覆装置内において流動ガス気流下で前記被覆液を粒状肥料に噴霧するとともに、前記被覆液中の溶剤を蒸発乾燥させることにより粒状肥料表面に被膜を形成させる工程;
工程(C):工程(B)により被膜が形成された粒状肥料に含まれる前記溶剤を通風により脱気して除去することにより、その濃度を前記被膜が形成された粒状肥料に対して500ppm以下にする工程;および
工程(D):工程(C)の通風による脱気処理後の溶剤含有ガスから前記溶剤を凝縮器および/または活性炭を用いて回収する工程。
(12)
前記(1)〜(9)のいずれか一項記載の被覆粒状肥料、または前記(10)記載の配合肥料を用いる、植物の栽培方法。
本発明により、粒状肥料に被覆する被膜を薄膜化することができる。本発明の被覆粒状肥料は、被膜を薄膜化したことで、肥料成分をより多く含むことができる。本発明の被覆粒状肥料は、薄い被膜であるにも拘わらず優れた肥料成分の溶出コントロール性を有する。特に、被覆粒状肥料の被膜の強度が確保でき、配合肥料の製造や機械施肥時等においても溶出コントロール性に優れる。また、本発明において、被覆粒状肥料の被膜を薄膜化したことにより、溶出コントロール性に優れた被覆粒状肥料を低コストで提供できる。
本発明の製造方法により、粒状肥料に被覆する被膜を薄膜化することができ、薄い被膜であるにも拘わらず優れた肥料成分の溶出コントロール性を有す被覆粒状肥料を製造することができる。
本発明の配合肥料は、対象作物に応じて最適な粒状肥料を供給することを可能とするものであり、本発明の栽培方法は、作物に悪影響を与えず、作業効率と粒状肥料の利用効率を著しく向上させることのできる方法である。
図1は本発明の被覆粒状肥料の製造装置の一例である。
以下、本発明の被覆粒状肥料について詳細に説明する。
〔被覆粒状肥料〕
本発明の被覆粒状肥料は、1種以上の肥料成分を含む粒状肥料と、該粒状肥料表面を被覆する被膜とを有し、前記被膜が樹脂と高純度タルクとを含む被膜材料から形成され、前記高純度タルク100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl23を1.5質量%以下含む、被覆粒状肥料である。本発明の被覆粒状肥料は、粒状肥料の全外面を前記被膜材料によって被覆することにより、被膜の薄膜化を達成しつつ、溶出コントロール性に優れる。
本発明の被覆粒状肥料は、被膜材料からなる被膜の内側にアンダーコーティングを行い複数の被覆層を形成させてもよい。
本発明の被覆粒状肥料の被膜は、本発明の効果を阻害しない範囲において、さらに他の被覆層を含んでもよい。例えば、最表層に微量要素等の肥料成分や肥効増進剤、農薬成分等を含有させた被膜、耐機械性を付与した被膜、水田等の湛水条件下における浮上を抑制するための被膜、被膜全体の分解性を制御する被膜等のような層を形成させることができる。
<被膜材料>
本発明の被膜材料は、樹脂と高純度タルクとを含む。本発明の被覆粒状肥料の被膜は、前記被膜材料から形成されるものであり、粒状肥料の表面に被覆される。
<高純度タルク>
本発明で用いられる高純度タルクは、一般的に使用されるタルクとはMgOとSiO2を多く含むことで区別され、高純度タルク100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で通常90〜95質量%含み、好ましくは92〜95質量%含む。さらに、高純度タルク100質量%中、不純物であるAl23を通常1.5質量%以下、好ましくは1質量%以下含む。高純度タルク100質量%中、Al23を通常0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上含む。
この定義に対応する市販のタルクを例示すると、例えば、クラウンタルクPP(松村産業株式会社製)である。
タルクは、ポリマーとの良好な親和性を確保するために、表面処理(例えばシラン化)されていてもよい。
前記被膜材料における高純度タルクの含有率は、被膜材料100質量%中、20〜90質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましい。高純度タルクの含有率が上記の範囲であると、溶出コントロール性が充分であり、前記被膜材料中の樹脂の割合を増やさずに被覆率を低下させることができる。
タルクの純度の指標としては、上記のほかに白色度が挙げられる。本発明の高純度タルクの白色度(JIS P8148に準拠する測定法)は、乾燥状態で通常85以上、89以上が好ましく、90以上が特に好ましい。高純度タルクの白色度は、通常99以下であり、98以下が好ましい。機構は不明であるが白色度が前記範囲を下回る場合は、肥料成分の溶出がかなり速くなることがあり、被膜を薄くした際に溶出制御が難しくなる場合がある。
本発明の高純度タルクのメディアン径D50(レーザー回折・散乱法による測定)は通常6〜30μm、好ましくは8〜20μmの範囲である。その中でも、5μm未満の粒子頻度が30%以下であり、かつ50μmを越える粒子頻度が1%以下である高純度タルクが好ましい。メディアン径が5μm未満の粒子頻度が30%を超える場合および50μmを超える粒子頻度が1%を超える場合は、肥料成分の溶出が速くなるおそれがある。
本発明の高純度タルクは100質量%中、105℃での重量減少率により測定した水分を通常0.5質量%以下、好ましくは0.4質量%以下含む。また、本発明の高純度タルクは100質量%中、105℃での重量減少率により測定した水分を通常0.01質量%以上、好ましくは0.05質量%以上含む。105℃での水分の重量減少率が0.5質量%を超えると被覆粒状肥料の溶出機能が損なわれる場合がある。特に被覆時に水分による発泡が生じ、溶出期間の短期化等が起こる場合がある。タルクは一般的に粒子表面に脱吸着しやすい水分を含んでおり、タルクに含まれる水分量は湿度等の影響を受ける。
本発明の上記タルクの物性値は公知測定方法によって測定することができる。例示すると、メディアン径D50は、レーザー回折式粒度分布測定装置、白色度はハンター法、含有水分量の測定は赤外線水分計等が挙げられる。
<樹脂>
本発明被膜材料の樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の何れであってもよい。樹脂としては熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、一種単独で用いても、二種以上を用いてもよく、具体的には、オレフィン系重合体、塩化ビニリデン系重合体、ジエン系重合体、ワックス類、ポリエステル、石油樹脂、天然樹脂、油脂およびその変性物、ウレタン樹脂を挙げることができる。
オレフィン系重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−ブタジエン共重合体、ポリブテン、エチレン−ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体(例えばエチレン−アクリル酸エチル共重合体)およびエチレン−メタクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
塩化ビニリデン系重合体としては、例えば、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体などが挙げられる。
ジエン系重合体としては、例えば、ブタジエン重合体、イソプレン重合体、クロロプレン重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、EPDM重合体およびスチレン−イソプレン共重合体などが挙げられる。
ワックス類としては、例えば、蜜ロウ、木ロウおよびパラフィンなどが挙げられる。
ポリエステルとしては、例えば、ポリ乳酸およびポリカプロラクトンなどの脂肪族ポリエステルならびにポリエチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステルが挙げられる。
石油樹脂は石油留分から製造されるものであり、公知のものを適用することができる。例えば、芳香族系炭化水素樹脂、脂肪族系炭化水素樹脂等が挙げられる。
天然樹脂としては、例えば、天然ゴム、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂などが挙げられる。
油脂およびその変性物としては、例えば、動物性油脂、植物性油脂が挙げられ、硬化ひまし油等の硬化物や固形脂肪酸および金属塩などが挙げられる。
その他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレンなどが挙げられる。
上記熱可塑性樹脂の中では、オレフィン系重合体を用いることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−一酸化炭素共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、およびプロピレン−ブテン共重合体から選ばれた1種以上であることがより好ましい。
前記被膜材料における熱可塑性樹脂の含有率は、被膜材料100質量%中、10〜80質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。
本発明で用いられる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、アミノ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂、ウレタン樹脂および乾性油などが挙げられる。このうち、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂またはアルキド樹脂が好ましい。
上記熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂は、それぞれの単独使用のほか、本発明効果を損なわない範囲であれば、被膜材料中にそれぞれが混合された状態で含まれていてもかまわない。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、前記樹脂および高純度タルクのほかに、無機物や有機物のフィラー(但し、前記高純度タルクを除く)等のその他の成分が被膜材料中に含まれていてもよい。例えば、前記フィラーとしては、マイカ、ハイドロタルサイト等の板状フィラー、炭酸カルシウム、シリカ、クレー、各種鉱石粉砕品、硫黄等が挙げられる。また、フィラー以外のその他の成分としては例えば、界面活性剤や多糖類およびその誘導体等の有機物質が挙げられる。界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合によるポリアルキレングリコール、ポリビニルアルコール等の水溶性物質、ポリエチレングリコール−アルキルエーテル、ポリエチレングリコール−分岐アルキルエーテル等のエーテル型ノニオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール−アルキルエステル、ポリエチレングリコール−分岐アルキルエステル等のエステル型ノニオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤およびこれらの混合物等などが挙げられる。
多糖類またはその誘導体としては、例えばセルロース、寒天、デンプン、キチンとその誘導体、およびキトサンとその誘導体が挙げられ、これらの中でもデンプンは安値で好ましい材料である。デンプンとしては、トウモロコシ、タピオカ、小麦、馬鈴薯、米、甘藷由来のものが使用できる。また、これらのデンプンは加工したα化デンプン等の加工デンプンを用いてもかまわない。また、デンプン表面をシリコーン樹脂等で処理して、分散性や流動性を改良したシリコーン処理デンプン等も使用できる。これら界面活性剤、多糖類またはその誘導体は、単独でも使用できるし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記フィラーの粒径は、100μm以下が好ましく、1〜50μmがより好ましい。粒径が上記の範囲であると、粒径が大きすぎて製膜時に被膜が剥離したり、被膜材料溶液が噴霧ノズル等に詰まる等の問題も起きにくい。フィラーは、粒径が被膜の厚みより大きくて被膜表面から一部分が突出する場合でも、被膜に一部分が取り込まれて接着している状況であれば、所期の目的は達成される。粒径の測定は、例えば前記レーザー回折式粒度分布測定装置等の公知の方法を用いればよい。
被膜材料が上記フィラー等を含む場合、その割合は特に限定されるものではないが、被膜材料100質量%に対して、0.1〜50質量%が好ましく、1〜40質量%がより好ましい。
被膜材料が上記界面活性剤や多糖類およびその誘導体等のフィラー以外のその他の成分を含む場合、その割合は特に限定されるものではないが、被膜材料100質量%に対して、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜25質量%がより好ましい。
このほかに、被膜材料として、被膜中の樹脂を分解するなどの目的のために、種々の有機金属化合物を用いてもよい。用いることのできる有機金属化合物としては、例えば有機金属錯体や有機酸金属塩等が挙げられる。中でも光分解性の調節が容易なため、鉄錯体やカルボン酸鉄が好ましい。例えば、鉄錯体としては、鉄アセチルアセトナート、鉄アセトニルアセトネート、鉄のジアルキルジチオカルバメート、ジチオホスフェート、キサンテート、およびベンズチアゾール等が挙げられる。また、カルボン酸鉄としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等の鉄化合物が挙げられる。これらは単独で添加してもよいし、2種以上を組み合わせて添加してもよい。被膜材料中の有機金属化合物の含有率は、好ましくは0.0001〜1質量%、より好ましくは0.001〜0.5質量%である。含有率が上記の範囲であると、製品保管中に被膜の崩壊または分解が起きにくく、施用時には所期の効果が得られやすい。
<粒状肥料>
本発明の被覆粒状肥料において、芯材として用いることのできる粒状肥料としては、通常は肥料成分として窒素、りん酸、加里を1種以上含むものであり、具体的には窒素質肥料、リン酸質肥料、加里質肥料のほか、必要によって植物必須要素のカルシウム、マグネシウム、硫黄、鉄、マンガンやほう素等の微量要素やケイ素等を含有する肥料を挙げることができる。また、硝酸化成抑制材や農薬成分等を含む肥料でもよい。これらの中でも、水溶解度が大きく環境流出しやすい硫酸アンモニア、尿素、硝酸アンモニア等を含む窒素質肥料や硫酸加里、塩化加里等を含む加里質肥料、尿素、アンモニア性窒素、硝酸性窒素を含む化成肥料等が好ましく、肥料成分当たりの単価が安い尿素がより好ましい。
上記粒状肥料の形態は、粒状であればよく、放出速度を安定的にコントロールするという点から、球状に近いことがより好ましい。粒状肥料の平均粒径は1.0〜10.0mm、好ましくは1.0〜5.0mmである。粒状肥料の粒子径は、特に限定されるものではないが、通常1.0〜10.0mm、好ましくは1.0〜5.0mmである。これらは篩いを用いることにより、前記範囲内で任意の粒径範囲を選択することができる。
本発明に用いる粒状肥料は、上記の通り、窒素、りん酸、加里等の肥料成分を1種以上含有するものであればよいが、本発明の効果を損なわない範囲であれば上記以外の成分として、クレー、カオリン、タルク、ベントナイト、炭酸カルシウム等の担体や、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、澱粉類等の結合剤を含有するものであっても構わない。また必要に応じ、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の界面活性剤や廃糖蜜、動物油、植物油、水素添加油、脂肪酸、脂肪酸金属塩、パラフィン、ワックス、グリセリン等を含有したものであっても構わない。
粒状肥料の造粒方法としては、押出造粒法、流動層式造粒法、転動造粒法、圧縮造粒法、被覆造粒法、吸着造粒法等を用いることができる。本発明においてはこれらの造粒法の何れを使用してもよい。
粒状肥料の形状は特に限定されるものではないが、薄い被膜であるにも拘わらず優れた溶出挙動を発現させるためには球状が好ましい。具体的には下記式で求められた円形度係数が、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.75以上、更に好ましくは0.8以上の球状である。円形度係数の最大値は1であり、1に近づくほど粒子は真円に近づき、粒子形状が真円から崩れるに従って円形度係数は小さくなる。
円形度係数={(4π×粒子の投影面積)/(粒子投影図の輪郭の長さ)2
本発明の被覆粒状肥料の被膜は芯材である粒状肥料の表面に被覆されたものであり、その被覆率は、芯材の形状や大きさによって異なるが2〜15質量%であることが好ましく、2.5〜12質量%であることがより好ましく、特に3〜10質量%であることが好ましい。ここで被覆率とは、被覆粒状肥料100質量%に対する被膜の割合と定義され、下記算式により算出される。
被覆率[質量%]=(被膜材料質量/被覆粒状肥料質量)×100
被覆率が上記の範囲であると、溶出コントロール性が充分となり、かつ薄膜化を達成した被膜を得ることができる。一方、被覆率が小さすぎると生産性を下げて丁寧に被覆する必要があり、被覆率が大きいとそれだけ被覆に要する時間が必要となるためコスト高となる。
被覆粒状肥料の平均粒径は1.0〜10.0mm、好ましくは1.0〜5.0mmである。被覆粒状肥料の粒子径に特に制限はないが、通常1.0〜10.0mm、好ましくは1.0〜5.0mmである。
また、上記被覆粒状肥料の形態は、特に限定されるものではないが、放出速度を安定的にコントロールするという点から、粒状であることが好ましく、球状に近いことがより好ましい。
本発明の被覆粒状肥料の溶出コントロール機能は前記被覆粒状肥料を水中に浸漬した場合の肥料成分の溶出率(被覆粒状肥料に含まれる全肥料成分量に対する水中に溶出した肥料成分の割合)で示すことができる。肥料は一般的に水溶性であり、溶出期間が長いものほど被覆粒状肥料を作製する場合の技術的難易度が高い。また、被膜欠陥があれば施肥と同時に多くの肥料成分が溶出してしまい、溶出コントロール機能としては不充分である。本発明の被覆粒状肥料としては、前記被覆粒状肥料を25℃水中に浸漬した場合の前記肥料成分の溶出率が、80質量%に達する迄の期間が10〜500(日)である要件(以下、(A)要件という)を満たすものが、好ましい。
上記被覆粒状肥料の溶出率は例えば、25℃水中に被覆粒状肥料を静置し、経時的に水中に溶出した肥料成分を定量分析することにより測定することができる。肥料成分の溶出率の求め方は、例えば、農林水産省農業環境技術研究所より提案されている方法(「肥料分析法」P.155〜156、農林水産省農業環境技術研究所著、1992年)が挙げられる。(A)要件における被覆粒状肥料の溶出率は例えば、以下のような方法で求められる。
<(A)要件における肥料成分の溶出率>
被覆粒状肥料10gと、25℃の200mlの蒸留水を容器に加えて25℃で静置した。7日経過後、該容器から水を全て抜き取り水中に溶出した肥料成分量を求めた。以後7日経過毎に水の抜き取りを行った。水を抜き取った後、該被覆粒状肥料および蒸留水200mlを再度該容器に入れ、同様に静置した後、水中に溶出した肥料成分量を求める操作を行った。前述の操作を繰り返し、水中に溶出した肥料成分の積算値を求め、被覆粒状肥料に含まれる全肥料成分量に対する水中に溶出した肥料成分量の割合を(A)要件における肥料成分の溶出率とする。
また、(A)要件を満たす被覆粒状肥料は、高い溶出コントロール機能を有するため自ずと被膜欠陥のない被覆粒状肥料となるが、25℃水中での1日経過後の前記肥料成分の溶出率の測定を行い製造した被覆粒状肥料に被膜欠陥が無いか(25℃水中での1日経過後の前記肥料成分の溶出率が50質量%以下であればよい)確認してから<(A)要件における被覆粒状肥料の溶出率>を調べることもできる。よって、<(A)要件における肥料成分の溶出率>は以下の方法で測定することもできる。
被覆粒状肥料10gと、25℃の200mlの蒸留水を容器に加えて25℃で静置した。1日経過後、該容器から水を全て抜き取り水中に溶出した肥料成分量を求め、被覆粒状肥料に含まれる全肥料成分量に対する水中に溶出した肥料成分量の割合を25℃水中での1日経過後の肥料成分の溶出率とする。前述の25℃水中での1日経過後の肥料成分の溶出率の測定において容器から水を抜き取った後、25℃水中での1日経過後の肥料成分の溶出率の測定を行った後の被覆粒状肥料および新たな蒸留水200mlを再度、25℃水中での1日経過後の肥料成分の溶出率の測定が行われた容器に入れ、同様に静置した。6日経過後同様に該容器から水を全て抜き取った。以後7日経過毎に水の抜き取りを行った。水を抜き取った後、該被覆粒状肥料および蒸留水200mlを再度該容器に入れ、同様に静置した後、水中に溶出した肥料成分量を求める操作を行った。前述の操作を繰り返し、水中に溶出した肥料成分の積算値を求め、被覆粒状肥料に含まれる全肥料成分量に対する水中に溶出した肥料成分量の割合を(A)要件における肥料成分の溶出率とする。
本発明でいう溶出パターンの「時限溶出型」とは、施肥後の一定期間内には溶出が抑制される期間(溶出抑制期間)と、その期間経過後に溶出を開始・持続する期間(溶出期間)を有することを意味する。
本発明においては、溶出抑制期間を被覆粒状肥料の25℃水中での肥料成分の溶出率が10質量%に達する迄の日数(以下、d1という)と定義する。同様に溶出期間を前記肥料成分の溶出率が10質量%を超えて80質量%に達する迄の日数(以下、d2という)と定義すると、本発明において「時限溶出型」の溶出パターンとは、好ましくはd1/d2の比率が0.1以上、より好ましくは0.15以上である溶出パターンをいう。さらに好ましくはd1が1〜150(日)、より好ましくは5〜150(日)である。被覆粒状肥料が有するd1およびd1/d2が、上記の範囲であれば、様々な栽培方法に対応可能である。
上記被覆粒状肥料成分の溶出率は前記段落に記載の<(A)要件における肥料成分の溶出率>の測定と同様に測定することができる。
粒状肥料表面に上記被膜材料を被覆する方法は特に限定されないが、例えば、溶融分散した被膜材料を芯材表面に噴霧する方法、溶媒に被膜材料を溶解および分散(または懸濁)させた被膜材料を芯材表面に噴霧する方法(溶解液噴霧法)、モノマーを芯材表面に噴霧し、表面で反応させて樹脂化(被膜化)する方法、さらに、被膜材料に芯材を浸すディップ法などの公知の技術を用いることができる。これらのなかでも、溶解液噴霧法が好ましい。
被覆方法について、例えば、パン被覆法、噴流層被覆法、流動層被覆法、転動被覆法、ドライ被覆法、或いはこれらの組み合せた方法などが挙げられる。本発明では噴流層被覆法または流動層被覆法が好ましい。
本発明の製造方法は、流動層または噴流層を有する被覆装置を用い、前記被覆装置から排出された溶剤を含む流動ガスを除塵器で除塵後、凝縮器および/または活性炭によって溶剤を回収し、前記凝縮器で分離されたガスを加熱器で加熱して、前記回収溶剤と前記加熱ガスを循環再使用する方法であって、下記工程(A)〜(D)を含む、被覆粒状肥料の製造方法である。
工程(A):トルエン、テトラクロロエチレンおよびトリクロロエチレンから選ばれた1種以上を含む前記溶剤に、樹脂と100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl23を1.5質量%以下含む高純度タルクとを含む被膜材料を溶解または懸濁させて被覆液を調製する工程;
工程(B):前記被覆装置内において流動ガス気流下で前記被覆液を粒状肥料に噴霧するとともに、前記被覆液中の溶剤を蒸発乾燥させることにより粒状肥料表面に被膜を形成させる工程;
工程(C):工程(B)により被膜が形成された粒状肥料に含まれる前記溶剤を通風により脱気して除去することにより、その濃度を前記被膜が形成された粒状肥料に対して500ppm以下にする工程;および
工程(D):工程(C)の通風による脱気処理後の溶剤含有ガスから前記溶剤を凝縮器および/または活性炭を用いて回収する工程。
一例として図1に示した被覆装置を参照しながら流動層被覆法を説明する。流動ガスは流動層1の下部から上部に向けて流れ集塵機6を通過し、凝縮器7でガスを冷却し、溶剤を凝縮回収する。凝縮器7を通過したガスはヒーター12を通過して加熱され熱風4として再度流動層1へ導かれるように循環している。このようなクローズドシステムを採用することで溶剤を外部に排出することはない。ガスの流動はブロワー8により行うが、設置位置は特に限定されない。
粒状肥料を流動層1の側面に設置されている投入口から投入し、流動層1下部より導入される流動ガスおよび流動層1底部に設置される攪拌翼で流動状態にした。この際、粒状肥料温度は流動ガス流量および流動ガスの温度等で調節できる。流動ガス流量は流量計で測定しながら調節し、流動ガスの温度は粒状肥料温度や排気温度(流動層1上部温度)を測定しながら調節した。
工程(A)における被覆液は、樹脂および高純度タルクに、さらに必要に応じて界面活性剤等を添加して被膜材料を秤取り、この被膜材料を溶解槽9にて溶剤に溶解・懸濁させて調製する。溶剤に不溶なタルク等の材料を被覆液中に均一に分散させるために、撹拌を強力に行うことが好ましい。
被覆液は、被膜材料の割合が通常0.1〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましく、さらに2〜10質量%が特に好ましい。
工程(B)において、前記被覆装置は、流動状態にある粒子3(粒状肥料)に対し、被覆液を配管経由でポンプ10を用いて輸送し、スプレーノズル2により噴霧し、これを粒子3の表面に吹き付けると同時に、並行して高温の流動ガスを流動層1の下部からこの流動ガスによって、粒状肥料表面に付着している被覆液中の溶剤を蒸発乾燥させるものである。噴霧時間は、被覆液の樹脂の濃度、および被覆液の噴霧速度、被覆率等により異なるが、これらは目的に応じて適宜選択されるべきものである。
工程(C)における通風としては、溶剤をほとんど含有していない、少なくとも前記溶剤を500ppm以下含有する、加熱された窒素や空気、水蒸気等のガスが好ましい。また、脱気は前記被覆装置を使用してもよいが、被覆装置とは別の脱気装置にて行っても構わない。
工程(D)で用いる凝縮器に用いる冷媒は特に限定されず、公知のものを使用することができる。活性炭は粒状であると取扱しやすいため好ましい。溶剤を多く含む脱気処理後の溶剤含有ガスを工程(D)で処理するには凝縮器である程度、溶剤濃度を下げた後、活性炭を併用することが好ましい。
なお、回収した溶剤は工程(A)にて再利用することができる。
図1に示した被覆装置以外の本発明に使用しうる被覆装置としては、流動層型または噴流層型の被覆装置として、特公昭42−24281号公報および特公昭42−24282号公報に開示された、ガス体により粒状肥料の噴水型流動層を形成せしめ、中心部に生ずる粒状肥料分散層にコーティング剤を噴霧する装置を挙げることができる。回転型の被覆装置としては、特開平7−31914号公報および特開平7−195007号公報に開示された、ドラムの回転によりドラム内周に具えたリフターによって粉粒体を上方に移送した後に落下させ、落下中の粉粒体表面にコーティング剤を塗布し、被膜を形成させる装置を挙げることができる。
本発明の配合肥料は、本発明の被覆粒状肥料と、非被覆粒状肥料を混合してなる配合肥料である。具体的には、肥料成分として窒素、りん酸、加里から選ばれた1種以上含む被覆粒状肥料を1種以上と非被覆の粒状肥料を1種以上含むものである。
より具体的には、肥料成分として窒素、りん酸、加里から選ばれた1種以上を含む被覆粒状肥料は、窒素、りん酸、加里を個別に含む被覆粒状肥料であっても、窒素、りん酸、加里全てを含む被覆粒状肥料であってもよい。また、例えば窒素の溶出挙動が異なる被覆粒状肥料であってもよい。肥料成分含有率が高い窒素質肥料である尿素が好ましい。
非被覆の粒状肥料の形態としては特に限定されないが、球形であるものが好ましく、その粒径は通常1.0〜5.0mmであり、かつ全粒状肥料粒子に対する1.0〜4.5mmの粒子の含有割合が95質量%以上である。粒径は、例えば篩によって分別することができる。非被覆の粒状肥料としては、窒素質肥料の例として硫酸アンモニア、尿素、硝酸アンモニアのほか、イソブチルアルデヒド縮合尿素、アセトアルデヒド縮合尿素が挙げられる。りん酸質肥料の例としては過燐酸石灰、熔成リン肥、焼成リン肥等が挙げられる。加里質肥料の例としては硫酸加里、塩化加里、ケイ酸加里肥料が挙げられる。
また、肥料の三要素(窒素、りん酸、加里)の合計成分量が30%以上の高度化成肥料や配合肥料、有機質肥料を含む化成肥料、更には有機質肥料でもよい。
本発明の配合肥料の配合割合は、特に限定されないが、該配合肥料の全窒素の20〜90質量%、好ましくは30〜90質量%を配合肥料由来として含有することができる。
配合方法としては、公知の混合技術が適用可能である。例えば、撹拌式としてはロータリー式ドラム型、ミキシングコーン型、TVA式配合塔等が、自重で落下しながら配合する累積式等が挙げられる。
本発明の被覆粒状肥料または配合肥料は、あらゆる植物栽培に適用可能であるが、特に、水稲の全量基肥施肥法において使用される肥料として好適である。施用方法としては、本田での全層施肥、側条施肥、または表層施肥のいずれも好ましく、本発明の被覆粒状肥料の中でも時限溶出型を用いて播種時に施用する育苗箱全量施肥のような超省力型の施用によれば、該肥料で育成した苗を移植後は慣行に準じた栽培管理を行うことにより、追肥をしなくても慣行以上の収量確保が可能である。
本発明の植物の栽培方法は、本発明の被覆粒状肥料、または本発明の配合肥料を使用する、栽培方法である。
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特にことわりのない限り、以下の実施例における「%」は質量%を意味する。
1.タルク物性
本発明で用いられるタルクの諸物性を測定した。メディアン径D50はレーザー回折法、白色度はハンター法、含有水分量はJIS K5101に準じた。表1の純度の高低は該タルクに含まれるMgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl23を1.5質量%以下含むものを高とし、それ以外を低とした。表1に、実施例および比較例の被覆粒状肥料を製造した際に使用したタルクの物性を示した。
(実施例1)
2.被覆粒状肥料の製造
図1に示す製造装置を用いて、次の方法により粒状肥料(粒状尿素)の表面に被膜を形成した。製造装置内では、熱風4が流動層1の下部から上部に向けて流れ集塵機6を通過し、凝縮器7でガスを冷却し、溶剤を凝縮回収する。凝縮器7を通過したガスはブロワー8からヒーター12を通過して加熱され熱風4として再度流動層1へ導かれるように循環している。このようなクローズドシステムを採用することで溶剤を外部に排出することはない。
粒子3として粒状尿素(粒子径3.0〜4.0mm、平均粒径3.3mm、円形度係数0.9)15kgを流動層1の側面に設置されている投入口から投入し、流動層1下部より導入される熱風4および流動層1底部に設置される攪拌浴で流動状態にした。この際、粒子温度が60±2℃になるように、熱風流量および熱風温度を調節した。熱風流量はブロワー8と流動層1の間に設置した流量計で測定しながら調節し、熱風温度は粒子温度や排気温度(流動層1上部温度)を測定しながら調節した。
他方、溶解槽9に被膜材料としてポリエチレン(低密度ポリエチレン、密度0.923g/cm3(JIS K 6760)、メルトフローレート(MFR)0.3g/10min.(測定温度190℃、荷重3.18N、JIS K 7210−1))30質量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名「エバフレックス360」(三井デュポンポリケミカル株式会社製))10質量部、タルクA(メディアン径D50=10μm)60質量部、ポリオキシエチレンモノステアレート1質量部、ステアリン酸鉄0.01質量部の各成分と被覆液溶剤のテトラクロロエチレン1900質量部を投入し、100±2℃で30分間混合撹拌することによって樹脂を溶解し、濃度5質量%の均一な噴霧液5を調製した。被覆が終了するまで溶解槽9は常時攪拌した。
噴霧液5を流動層1の上部に設置されているスプレーノズル2に流速約110kg/hで輸送し、流動中の粒状尿素に噴霧し吹き付けた。吹き付けられた噴霧液に含まれるテトラクロロエチレンは凝縮器7により凝縮・回収されてタンク11で貯蔵され、溶解槽9へ導かれる。
前述の被覆操作は流動中の粒状尿素の温度が60℃に達した時点から開始し、被覆量が最終の被覆粒状肥料に対して8質量%となるまで行った。その後、粒子温度を60±2℃に維持することに留意して熱風4の温度調節をしながら10分間、熱風4のみを吹き付けて乾燥を実施した。乾燥が終了した時点で被覆された粒状尿素を流動層1の最下部にある抜き出し口13より排出した後、0.5〜1時間の通風処理を行うことで溶出速度をコントロールする被膜を有する被覆粒状肥料(実施例1)を得た。通風後の被覆粒状肥料中の前記溶剤含有量は500ppm以下であった。なお、通風による脱気処理後の溶剤含有ガスは活性炭を用いて分離吸着後、回収した。
被覆粒状肥料の製造条件
粒状尿素:15kg
被覆中の粒子温度:60℃
溶解温度:100〜110℃
噴霧液温度:80〜100℃
熱風温度:130〜140℃
スプレー流速:108kg/h
(実施例2〜4、比較例1〜2)
実施例2〜4、比較例1〜2については、実施例1のタルクを表1のとおり変えた以外は同様にして被覆粒状肥料の製造を行った。
3.被膜強度
実施例および比較例で得られた被覆粒状肥料(以下、サンプルとする)50粒を1粒ずつカッターナイフ(カッターナイフS、プラス株式会社製)で2面をカットし、水中に静置して内部の粒状肥料を除去、乾燥し、幅約2.0mmのリング状の膜を作製する。作製したリング状の膜についてデジタルフォースゲージ(型式FGP−0.5、日本電産シンポ株式会社製)を用い、リングを切断するに要する荷重を測定した。得られた値[N]を被膜強度とし、下記判断基準により評価した。
AA…被膜強度が0.5N以上であった。
BB…被膜強度が0.2N以上かつ0.5N未満であった。
CC…被膜強度が0.2N未満であった。
4.被覆粒状肥料の溶出測定
<25℃水中での1日経過後の肥料成分の溶出率>
実施例および比較例で得られた被覆粒状肥料(以下、サンプル)について、水中溶出挙動の測定を実施した。実施例および比較例で得られたサンプル10gと、25℃に調整しておいた200mlの蒸留水を蓋付きポリ容器に加えて25℃設定のインキュベーター内に静置した。1日経過後、該容器から水を全て抜き取り、抜き取った水に含まれる尿素量(尿素溶出量)を定量分析(ジメチルアミノベンズアルデヒド法 「詳解肥料分析法 第二改訂版」養賢堂)により求め、1日経過後の肥料成分の溶出率を求めた。
<(A)要件における肥料成分の溶出率>
上記<25℃水中での1日経過後の肥料成分の溶出率>の測定においてポリ容器から水を抜き取った後、<25℃水中での1日経過後の肥料成分の溶出率>の測定を行った後のサンプルおよび新たな蒸留水200mlを再度該容器に入れ、同様に静置した。6日経過後同様に該容器から水を全て抜き取り、以後7日ごとに水の抜き取りをおこなった。尿素溶出量の積算値が、予め同一ロットの被覆粒状肥料を用いて測定した尿素含有量の80質量%に達する迄この操作を繰り返した。
その後該実施例および比較例のサンプルを乳鉢ですりつぶし、該サンプルの内容物を水200mlに溶解後、上記と同様の方法で尿素残量を定量分析した。積算尿素溶出量と尿素残量を加えた量を尿素全量とし、水中に溶出した尿素の溶出累計と日数の関係をグラフ化して溶出速度曲線を作成し、80質量%溶出率に至る日数(d80)を求めた。d80について、下記判断基準により評価した。
AA…比較例1(75日)と比べて、溶出期間が10日以上長期化した。
BB…比較例1(75日)と比べて、溶出期間が1日以上、10日未満長期化した。
CC…比較例1(75日)と比べて、溶出期間が1日未満長期化した、溶出期間が変化しなかった、または、溶出期間が短期化した。
上記の通り、実施例1〜4は比較例1〜2と比較して溶出期間の長期化が確認できた。さらに実施例1〜4の被膜強度は向上しており、機械施肥に適した特性が付与できていた。なお、実施例1〜4の1日経過後の肥料成分の溶出率は50質量%以下であった。このため、高純度タルクを含む被膜は、被膜の薄膜化に有用な技術であることが分かった。
(実施例5〜7、比較例3)
被覆率を3、5、12%とするほかは実施例1と同様にして被覆粒状肥料の製造を行った(実施例5〜7)。また、被覆率を5%とするほかは比較例1と同様にして比較例3の被覆粒状肥料を得た。
5.機械施肥試験
背負い型動力散布機(DMD−5501−26、共立社製)を用いて、エンジンスロットル8、シャッター開度10の条件で、被覆粒状肥料10kgを散布し、筒先から10m以上吐出した被覆粒状肥料を回収した。回収した被覆粒状肥料を縮分器により50g迄縮分し、試験前の被覆粒状肥料10gと合わせて上記4.被覆粒状肥料の溶出測定に準じて分析を行い、溶出率を算出した。10日目の溶出率について、下記判断基準により評価した。
AA…試験前と試験後の10日目の溶出率の差が3質量%未満で、溶出挙動はほとんど影響を受けなかった。
BB…試験前と試験後の10日目の溶出率の差が3質量%以上かつ10質量%未満で、溶出挙動は多少影響を受けた。
CC…試験前と試験後の10日目の溶出率の差が10質量%以上で、溶出挙動は大きく影響を受けた。
上記表3の通り、実施例5〜7は被覆率を変化させたが、機械施肥の影響はないか、軽微であった。溶出期間d80は被覆率の上昇とともに長期化し、被覆率によって溶出期間のコントロールが可能かつ100日以上の長い溶出期間が得られることは明らかである。
比較例3は機械施肥の影響を受けるため、使用方法や用途が限定される。
(実施例8〜13、比較例4〜5)
6.時限溶出型被覆粒状肥料の製造(被膜組成による影響)
表4のとおり、被膜材料組成等を変える以外は、各実施例は実施例1、各比較例は比較例1に準じて溶出パターンが時限溶出型を示す被覆粒状肥料(実施例8〜13、比較例4〜5)を製造した。
PE:ポリエチレン(低密度ポリエチレン、密度0.923g/cm3(JIS K 6760)、メルトフローレート(MFR)0.3g/10min.(測定温度190℃、荷重3.18N、JIS K 7210−1))
EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体(商品名「エバフレックス360」(三井デュポンポリケミカル株式会社製))
コーンスターチ:商品名LMスターチ、王子コーンスターチ株式会社製
SA:界面活性剤、ポリオキシエチレンモノステアレート HLB8.0(商品名 ノニオンS−2、日油株式会社製)
Fe1:ステアリン酸鉄(III)
Fe2:アセチルアセトン第二鉄
得られた実施例8〜13、比較例4〜5は、上記4.被覆粒状肥料の溶出測定に準じて分析を行った。
また、溶出測定開始から10質量%溶出に至る迄の日数を「d1」とし、それ以降80質量%溶出に至る迄の日数を「d2」とした。結果を表5に示す。
本結果からも明らかなように、本発明の時限溶出型被覆粒状肥料の実施例8は比較例4と比べて、溶出が抑えられていることは明らかである。
また、実施例8〜13はd1/d2が0.1以上となった。このため、溶出を抑えた後の肥料成分が必要時期に必要な量だけ供給できることが可能であるほか、このような高性能かつより多くの肥料成分を含む製品を安価に供給することができる。
比較例4は、溶出が速く、溶出期間が短かった。また、被膜強度が実施例より劣っていた。
比較例5は、製造時に粒同士が結合、脱着を繰り返し、被膜欠陥が認められた。
7.配合肥料の製造
実施例の被覆粒状肥料を用いて以下の通り配合肥料の製造を行った。上記で製造した実施例8〜13の被覆粒状肥料と非被覆粒状肥料の化成肥料(硫加燐安300、N−P25−K2O=3.5(%)−20.5(%)−20.5(%)、ジェイカムアグリ株式会社製)とを、質量比30:70の割合で混合し、本発明の配合肥料を得た。
製造後に配合肥料を採取し、被膜の状態の観察を行った。その結果、被膜の欠損は見られなかったため、必要充分な被膜強度が確保されていることが分かった。
8.栽培試験
実施例8および比較例4の被覆粒状肥料を含む前記7.配合肥料の製造で製造した配合肥料を用いて水稲(品種「ヒノヒカリ」)の栽培試験を行った。慣行法に準じて水稲苗を育成し、静岡県富士市鮫島の水田に移植した。上記配合肥料は移植と同時に同量側条施肥するほかは慣行法に準じて栽培を行った。追肥は行っていない。
その結果、実施例8を含む配合肥料で栽培した試験区の水稲の収量は比較例4を用いた試験区と比べて良好であった。比較例4を含む配合肥料は移植後の生育は葉色が実施例区より良好であったが無効分げつが多く有効茎歩合が少なかった。このことから、実施例8で栽培した試験区は肥効が効果的だったものと思われる。
1.流動層
2.スプレーノズル
3.粒子
4.熱風
5.噴霧液
6.集塵機
7.凝縮器
8.ブロワー
9.溶解槽
10.ポンプ
11.タンク
12.ヒーター
13.抜き出し口

Claims (12)

  1. 1種以上の肥料成分を含む粒状肥料と、該粒状肥料表面を被覆する被膜とを有し、
    前記被膜が樹脂と高純度タルクとを含む被膜材料から形成され、
    前記高純度タルク100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl23を1.5質量%以下含む、被覆粒状肥料。
  2. 被覆粒状肥料100質量%中、被膜を2〜15質量%含む、請求項1記載の被覆粒状肥料。
  3. 被膜材料100質量%中、熱可塑性樹脂を10〜80質量%含み、かつ前記高純度タルクを20〜90質量%を含む、請求項1または2記載の被覆粒状肥料。
  4. 前記被膜材料が、界面活性剤、多糖類および多糖類の誘導体から選ばれた1種以上を含む、請求項1〜3いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
  5. 前記高純度タルクのメディアン径が6〜30μmの範囲である、請求項1〜4いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
  6. 前記高純度タルクの白色度が85以上である、請求項1〜5いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
  7. 高純度タルク100質量%中、水分を0.5質量%以下含む、請求項1〜6いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
  8. 前記被覆粒状肥料を25℃水中に浸漬した場合の前記肥料成分の溶出率が、80質量%に達する迄の期間が10〜500(日)である、請求項1〜7いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
  9. 溶出パターンが時限溶出型を示す被覆粒状肥料であって、
    前記肥料成分の溶出率が10質量%に達する迄の期間をd1(日)、
    前記肥料成分の溶出率が10質量%を超えて80質量%に達する迄の期間をd2(日)とする時、
    d1/d2が0.1以上であり、かつd1が5〜150(日)の範囲である、請求項1〜8いずれか一項記載の被覆粒状肥料。
  10. 請求項1〜9いずれか一項記載の被覆粒状肥料と、非被覆粒状肥料を混合してなる配合肥料。
  11. 流動層または噴流層を有する被覆装置を用い、前記被覆装置から排出された溶剤を含む流動ガスを除塵機で除塵後、凝縮器および/または活性炭によって溶剤を回収し、前記凝縮器で分離されたガスを加熱器で加熱して、前記回収溶剤と前記加熱ガスを循環再使用する方法であって、下記工程(A)〜(D)を含む、被覆粒状肥料の製造方法。
    工程(A):トルエン、テトラクロロエチレンおよびトリクロロエチレンから選ばれた1種以上を含む前記溶剤に、
    樹脂と100質量%中、MgOおよびSiO2を合計で90〜95質量%含み、かつAl23を1.5質量%以下含む高純度タルク
    とを含む被膜材料を溶解または懸濁させて被覆液を調製する工程;
    工程(B):前記被覆装置内において流動ガス気流下で前記被覆液を粒状肥料に噴霧するとともに、前記被覆液中の溶剤を蒸発乾燥させることにより粒状肥料表面に被膜を形成させる工程;
    工程(C):工程(B)により被膜が形成された粒状肥料に含まれる前記溶剤を通風により脱気して除去することにより、その濃度を前記被膜が形成された粒状肥料に対して500ppm以下にする工程;および
    工程(D):工程(C)の通風による脱気処理後の溶剤含有ガスから前記溶剤を凝縮器および/または活性炭を用いて回収する工程。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項記載の被覆粒状肥料、または請求項10記載の配合肥料を用いる、植物の栽培方法。
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