JP2000302585A5 - - Google Patents

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【特許請求の範囲】
【請求項1】 ワックス5〜90重量%と脂肪族ポリエステル5〜90重量%、およびαオレフィン重合体5〜60重量%を含む被膜材で被覆されてなる被覆粒状肥料。
【請求項2】 ワックスがポリエチレンワックスである請求項1に記載の被覆粒状肥料。
【請求項3】 脂肪族ポリエステルがポリカプロラクトンである請求項1〜2に記載の被覆粒状肥料。
【請求項4】 αオレフィン重合体がエチレン共重合体である請求項1〜3に記載の被覆粒状肥料。
【請求項5】 噴流ないしは転動状態にある肥料粒子に、ワックス5〜90重量%と脂肪族ポリエステル5〜90重量%、およびα−オレフィン重合体5〜60重量%を含む被膜材を噴霧することを特徴とする被覆粒状肥料の製造方法。
【0001】
【発明の属する技術分野】
施肥の省力化、植物の生育に応じた効率的な肥効の発現、施肥量の減少を目的に、農業分野等において被覆肥料が広く使用されている。本発明は、かかる被覆肥料に関するものであり、ことに被覆肥料の被膜が土壌中で適当な、かつ、安定した分解性を有し、また、長期に亘る溶出特性や耐衝撃性等の実用物性に優れた被覆粒状肥料およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被覆肥料はその肥料成分を作物の生育に応じて供給でき、利用効率が高いという特徴を有することから、幅広い農業分野などで使用されている。被覆肥料には多くの物性が要求される。本来の特徴である肥料成分の溶出性が十分にコントロールされていること、輸送、保管、使用時に負荷される種々の応力に対し必要な力学的強度、物性を有すること、さらには製造する際の生産性が優れていることなどが要求される。また、近年、これらの物性に加え、被覆肥料の被膜の自然環境下での分解性を改良しようとする試みもなされており、光による分解、酸化分解、土壌中での生物的な分解などを応用した方法が公知である。これらのうち、生分解は、光の当たらない土中においても分解が可能で、通常条件での貯蔵性に優れているという特徴を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記問題点について鋭意検討した結果、特定量のワックス、特定量の脂肪族ポリエステル、および特定量のαオレフィン重合体を含む被膜材で被覆された被覆粒状肥料が上記問題点を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、ワックス5〜90重量%と脂肪族ポリエステル5〜90重量%、およびαオレフィン重合体5〜60重量%を含む被膜材で被覆されてなる被覆粒状肥料に関する。また、本発明は、噴流ないしは転動状態にある肥料粒子に、ワックス5〜90重量%と脂肪族ポリエステル5〜90重量%、およびα−オレフィン重合体5〜60重量%を含む被膜材を噴霧することを特徴とする被覆粒状肥料の製造方法に関する。
本発明の物質は、粒状肥料の表面に被膜材が被覆されてなる被覆粒状肥料である。被膜材は上記ワックス、脂肪族ポリエステルおよびα−オレフィン重合体のほか、必要により無機ないし有機充填剤を含むことができる。無機充填剤とは、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ベントナイト、シリカ、ケイソウ土、酸化チタンなどの金属酸化物、硫黄粉末などをいう。これらの中でも、タルク、クレーは好ましい例としてあげることができる。有機充填剤とは、澱粉および変性澱粉、寒天、キサントンなどの粉末等をいう。無機充填剤と有機充填剤の合計量は、全被膜材重量に対し80重量%以下、好ましくは70重量%以下である。これらの充填剤の種類と量は、被膜の力学的強度や溶出性、分解性等に影響を及ぼすので、これらの点を勘案し、その量を決定するべきである。また、澱粉などの親水性有機充填剤は、溶出コントロール性に大きな影響を与えるので、この見地からも考慮して、その量を決定するべきである。
本発明の被膜材は、これらの他に、従来公知の乳化剤、着色剤、潤滑剤その他添加剤等を含むことができる。使用することのできる乳化剤に特に制限はなく、アニオン、ノニオン、カチオン等従来公知の乳化剤を使用することができるが、中でもノニオン系乳化剤が好ましい例としてあげられる。乳化剤は通常、全被膜材重量を基準に10重量%以下、好ましくは5重量%以下の範囲で使用される。着色剤としては、カーボンブラック、チタンホワイトなどの着色顔料および染料などが使用できる。添加剤の例としては、粒子同士の固着を防ぐことを目的としたブロッキング防止剤、光照射条件下での重合体の分解促進を目的とした従来公知の鉄、ニッケル錯体等の光分解触媒、さらにはワックス類などである。なお、上述した基準の被膜材とは、ワックス、脂肪族ポリエステル、α−オレフィン重合体の他に、無機ないし有機充填剤および、これらの乳化剤や添加剤等を含むものとする。
本発明の物質は、粒状肥料の表面に上記被膜材混合物が被覆されてなる被覆粒状肥料である。粒状肥料に特に制限はなく、従来公知のものが使用できる。好ましい態様例を列挙するならば、尿素、アルデヒド縮合尿素、イソブチルアルデヒド縮合尿素、ホルムアルデヒド縮合尿素、硫酸グアニル尿素、オキサミド等の含チッソ有機化合物、石灰窒素、硝酸アンモニウム、燐酸二水素アンモニウム、燐酸水素二アンモニウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム等のアンモニウム化合物、硝酸カリウム、燐酸カリウム 硫酸カリウム、塩化カリウムなどのカリウム塩、燐酸カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、塩化カルシウムなどのカルシウム塩、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、燐酸マグネシウム、硫酸マグネシウムなどのマグネシウム塩、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、燐酸第一鉄、燐酸第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄などの鉄塩、およびこれらの複塩、ないしはこれらを2つ以上複合したものを使用することができる。これらの粒状肥料は、粒状としての形態と力学的強度を維持する目的で従来公知の結着剤が含まれている場合がある。結着剤の例としては、糖蜜、リグニン、およびそれらの変性物がその例としてあげられる。粒状肥料は表面が平滑で球形に近い方が好ましい。具体的には粒状粒子を平面画像としてとらえたときの面積をS、外周長さをAとするとき、A2 /4πSが1.00から1.15の範囲にある粒子が、全体の60%以上であることが好ましい。また、粒状肥料の押しつぶし強度は0.4kg以上あることが好ましく、さらに好ましくは1.0kg以上である。
本発明における被覆肥料は、粒状肥料の表面に上記被膜が形成されてなる被覆肥料であるが、さらに該被膜の表面に表面処理されていてもよい。例えば、肥料粒子のブロッキングを改良する目的で無機粉体を処理したり、安息角を改良する目的でワックス等をコートしたりすることが可能である。粒状肥料を被覆する被膜の重量は、粒状肥料100重量部に対し1〜30重量部であり、好ましくは3〜30重量部、さらに好ましくは3〜20重量部である。この下限を逸脱すると、肥料としての溶出成分のコントロールが困難となる。また、この上限を逸脱すると、肥料としての品位の低下という問題が生じる。本発明の被覆粒状肥料の粒子径に特に制限はないが、通常0.5〜10mm、好ましくは1〜5mmである。被覆粒状肥料の形状は、原肥の形状にも依存するが、同様に球状に近いことが好ましく、凹凸の少ない真球状に近いことが好ましい。
次に、本発明は、噴流ないしは転動状態にある肥料粒子に被膜材を噴霧することを特徴とする上記被覆粒状肥料の製造方法に関する。すなわち、噴流ないしは転動装置に粒状肥料を導入し、次に、この装置を所定温度に保持しながら、所定の物質を所定量含有する分散(溶)液を供給することにより目的のものを製造することができる。以下にその製造方法について述べる。
噴流装置ないし転動装置は、従来公知のものを使用することができる。これらの装置については、例えば、特公昭543104号公報に開示されている。すなわち、噴流塔や転動槽本体に、熱風を送風するためのブロアー、被覆用分散(溶)液を送液するための溶液ポンプ、およびスプレーノズル、温度計などを取り付けた装置である。該装置内に被覆しようとする粒状肥料を導入し、ブロアー等から所定の温度のガスを送風する。噴流塔の場合には装置内で肥料の噴流が安定に起こるように調整する。装置内が所望の温度になったならば、スプレーノズルから所定の分散(溶)液を供給することにより、粒状肥料の表面に被膜を形成させることができる。粒状肥料に特に制限はなく、上述したものが使用できる。粒状肥料の粒子径は、最終製品の目標粒径および被膜の重量を勘案し、適宜設定すればよい。粒状肥料の形状は、被覆肥料の性能に大きな影響を及ぼす可能性があり、好ましくは真球状である。真球状からの逸脱が大きいと、溶出性や力学的強度に悪影響を及ぼすことがある。
次に、被膜を形成させるための分散(溶)液について説明する。本分散(溶)液は、ワックス、脂肪族ポリエステルおよびαオレフィン重合体を含む樹脂成分と、必要により無機ないし有機充填剤、各種添加剤、およびこれらを溶解ないしは分散させた溶剤との混合物である。使用する溶剤は、ワックス、脂肪族ポリエステルおよびαオレフィン重合体を溶解する溶剤が好ましい。好ましいものを例示するなら、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族系溶剤、ヘキサン、ヘプタン、n−オクタン、2エチルヘキサン、2エチルシクロヘキサンなどのパラフィン類、ジクロルメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの塩素化炭化水素などが挙げられる。製造に供される上記分散(溶)液は、含まれるものが溶解ないしは分散されていればよい。かかる見地から本明細書においては、これらの混合物を「分散(溶)液」と記述した。本溶剤に対し、ワックス、脂肪族ポリエステル、α−オレフィン重合体は溶解することが好ましいが、無機ないし有機充填剤は溶解しないで分散体として使用されることが多い。
本発明における分散(溶)液の固型分濃度は、1〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜15重量%である。この下限を逸脱すると、生産性に劣り、上限を逸脱すると、溶出特性に悪影響が出たり、ブロッキングなどの問題を起こしやすくなる。被膜を形成させるに当たり、被膜形成時の噴霧温度に特に制限はないが、通常、30℃以上で、かつ、粒子同士の付着が起こらない温度が設定される。具体的には30〜150℃程度の範囲、さらに好ましくは30〜100℃の範囲から選ばれる。熱風は、肥料粒子を安定に転動ないしは噴流させ、かつ、上記温度を維持するに必要な温度と風量に設定されるべきである。これらの技術は、従来公知の技術を応用することが可能である。本発明の被覆肥料は、優れた力学的強度、溶出コントロール性、皮膜の分解性を有するため、徐放性を有する肥料として広く使用することができる。ことに、耐衝撃性などの力学的特性に優れるとともに、各種の土壌に対し被膜の安定した分解性に優れるため、環境への負荷が少ない。
<分解試験>畑地土壌300重量部に被覆粒状肥料60重量部を混合し、底のない枠に薄く広げて入れ屋外に放置した。3年経過後の被覆粒状肥料のうち、もとの被膜の形状を全く維持していないものの全体に対する割合をもって示した。この数値が50%以上であれば、分解性があると判定し、数値が大きくなるほど分解性に優れていると判定する。
【0024】
【実施例1】
噴流装置を使用し被覆粒状肥料を製造した。すなわち、エチレン・酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス310、三井デュポンポリケミカル(株)製)0.8重量部、ポリカプロラクトン(商品名 プラクセル H7、ダイセル化学工業(株)製)0.8重量部、ポリエチレンワックス(商品名 ネオワックスL、ヤスハラケミカル(株)製)2.4重量部に300重量部のテトラクロルエチレンを加え、該溶剤の沸点まで加熱リフラックスさせてこれらを溶解した。さらに、この溶液にタルク3.8重量部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(HLB値13)0.2重量部を加え、十分攪拌して分散液を調整した。24mmで篩分した平均粒子径3.0mmの粒状燐硝安カリ(N、P2 5 、K2 O成分は各々15%)100重量部を噴流装置に投入し、熱風を送風して装置内の温度が60℃で安定な噴流状態を起こさせた。次に、上記で調製した分散液を送液ポンプにより、スプレーノズルから10分を要して噴流装置に供給した。この間、噴流装置内は55±2℃となるように熱風の温度を調節した。その後、熱風を冷風に切り替え、35℃以下になった時点で噴流装置から内容物を取り出した。製造された被覆肥料は108重量部であり、供給された固形分のほぼ全量が被覆されていることがわかった。得られた被覆粒状肥料の各物性を評価し、その結果を表1に示す。得られた被覆粒状肥料は、肥効成分の溶出がコントロールされ、耐衝撃性に優れており、さらに、使用後の被膜の分解性、分解安定性にも優れる。
【0025】
【実施例2】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス310、三井デュポンポリケミカル(株)製)1.2重量部、ポリカプロラクトン(商品名 プラクセル H7、ダイセル化学工業(株)製)0.6重量部、ポリエチレンワックス(商品名 サンワックス171P、三洋化成(株)製)1.2重量部に300重量部のテトラクロルエチレンを加え、該溶剤の沸点まで加熱リフラックスさせてこれらを溶解した。さらに、この溶液にタルク3.0重量部を加え、十分攪拌して分散液を調整した。24mmで篩分した平均粒子径3.0mmの粒状燐硝安カリ(N、P2 5 、K2 O成分は各々15%)100重量部を噴流装置に投入し、熱風を送風して装置内の温度が60℃で安定な噴流状態を起こさせた。次に、上記で調製した分散液を送液ポンプにより、スプレーノズルから10分を要して噴流装置に供給した。この間、噴流装置内は55±2℃となるように熱風の温度を調節した。その後、熱風を冷風に切り替え、35℃以下になった時点で噴流装置から内容物を取り出した。製造された被覆肥料は106重量部であり、供給された固形分のほぼ全量が被覆されていることがわかった。得られた被覆粒状肥料の各物性を評価し、その結果を表1に示す。得られた被覆粒状肥料は、肥効成分の溶出がコントロールされ、耐衝撃性に優れており、さらに、使用後の被膜の分解性、分解安定性にも優れる。
【0026】
【実施例3】
エチレンオクテン共重合体(商品名 エンゲージ、ダウケミカル(株)製)1.0重量部、ポリカプロラクトン(商品名 プラクセル H7、ダイセル化学工業(株)製)1.0重量部、ポリエチレンワックス(商品名 ネオワックスACL、ヤスハラケミカル(株)製)4.0重量部に300重量部のテトラクロルエチレンを加え、該溶剤の沸点まで加熱リフラックスさせてこれらを溶解した。さらに、この溶液にタルク4.0重量部を加え、十分攪拌して分散液を調整した。24mmで篩分した平均粒子径3.0mmの粒状燐硝安カリ(N、P2 5 、K2 O成分は各々15%)100重量部を噴流装置に投入し、熱風を送風して装置内の温度が60℃で安定な噴流状態を起こさせた。次に、上記で調製した分散液を送液ポンプにより、スプレーノズルから10分を要して噴流装置に供給した。この間、噴流装置内は55±2℃となるように熱風の温度を調節した。その後、熱風を冷風に切り替え、35℃以下になった時点で噴流装置から内容物を取り出した。製造された被覆肥料は110重量部であり、供給された固形分のほぼ全量が被覆されていることがわかった。得られた被覆粒状肥料の各物性を評価し、その結果を表1に示す。得られた被覆粒状肥料は、肥効成分の溶出がコントロールされ、耐衝撃性に優れており、さらに、使用後の被膜の分解性、分解安定性にも優れる。
【0027】
【実施例4】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス310、三井デュポンポリケミカル(株)製)3.0重量部、ポリカプロラクトン(商品名 プラクセル H7、ダイセル化学工業(株)製)1.0重量部、ポリエチレンワックス(商品名 ネオワックスACL、ヤスハラケミカル(株)製)2.0重量部に300重量部のテトラクロルエチレンを加え、該溶剤の沸点まで加熱リフラックスさせてこれらを溶解した。さらに、この溶液にタルク4.0重量部を加え、十分攪拌して分散液を調整した。24mmで篩分した平均粒子径3.0mmの粒状燐硝安カリ(N、P2 5 、K2 O成分は各々15%)100重量部を噴流装置に投入し、熱風を送風して装置内の温度が60℃で安定な噴流状態を起こさせた。次に、上記で調製した分散液を送液ポンプにより、スプレーノズルから10分を要して噴流装置に供給した。この間、噴流装置内は55±2℃となるように熱風の温度を調節した。その後、熱風を冷風に切り替え、35℃以下になった時点で噴流装置から内容物を取り出した。製造された被覆肥料は110重量部であり、供給された固形分のほぼ全量が被覆されていることがわかった。得られた被覆粒状肥料の各物性を評価し、その結果を表1に示す。得られた被覆粒状肥料は、肥効成分の溶出がコントロールされ、耐衝撃性に優れており、さらに、使用後の被膜の分解性、分解安定性にも優れる。
【0028】
【実施例5】
エチレン・酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス310、三井デュポンポリケミカル(株)製)0.7重量部、ポリカプロラクトン(商品名 プラクセル H7、ダイセル化学工業(株)製)1.4重量部、ポリエチレンワックス(商品名 サンワックス171P、三洋化成(株)製)2.8重量部に300重量部のテトラクロルエチレンを加え、該溶剤の沸点まで加熱リフラックスさせてこれらを溶解した。さらに、この溶液にタルク2.1重量部を加え、十分攪拌して分散液を調整した。24mmで篩分した平均粒子径3.0mmの粒状燐硝安カリ(N、P2 5 、K2 O成分は各々15%)100重量部を噴流装置に投入し、熱風を送風して装置内の温度が60℃で安定な噴流状態を起こさせた。次に、上記で調製した分散液を送液ポンプにより、スプレーノズルから10分を要して噴流装置に供給した。この間、噴流装置内は55±2℃となるように熱風の温度を調節した。その後、熱風を冷風に切り替え、35℃以下になった時点で噴流装置から内容物を取り出した。製造された被覆肥料は107重量部であり、供給された固形分のほぼ全量が被覆されていることがわかった。得られた被覆粒状肥料の各物性を評価し、その結果を表1に示す。得られた被覆粒状肥料は、肥効成分の溶出がコントロールされ、耐衝撃性に優れており、さらに、使用後の被膜の分解性、分解安定性にも優れる。
【0029】
【比較例1】
噴流装置を使用し被覆粒状肥料を製造した。すなわち、エチレン・酢酸ビニル共重合体(商品名 エバフレックス310、三井デュポンポリケミカル(株)製)1.4重量部、ポリカプロラクトン(商品名 プラクセル H7、ダイセル化学工業(株)製)0.2重量部、ポリエチレンワックス(商品名 ネオワックスACL、ヤスハラケミカル(株)製)2.4重量部に300重量部のテトラクロルエチレンを加え、該溶剤の沸点まで加熱リフラックスさせてこれらを溶解した。さらに、この溶液にタルク4.0重量部を加え、十分攪拌して分散液を調整した。24mmで篩分した平均粒子径3.0mmの粒状燐硝安カリ(N、P2 5 、K2 O成分は各々15%)100重量部を噴流装置に投入し、熱風を送風して装置内の温度が60℃で安定な噴流状態を起こさせた。次に、上記で調製した分散液を送液ポンプにより、スプレーノズルから10分を要して噴流装置に供給した。この間、噴流装置内は55±2℃となるように熱風の温度を調節した。その後、熱風を冷風に切り替え、35℃以下になった時点で噴流装置から内容物を取り出した。製造された被覆肥料は108重量部であり、供給された固形分のほぼ全量が被覆されていることがわかった。得られた被覆粒状肥料の各物性を評価し、その結果を表1に示す。得られた被覆粒状肥料は、使用後の被膜の分解性が劣ることがわかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、被覆肥料の被膜が土壌中で適当な、かつ、安定した分解性を有し、また、長期に亘る溶出特性や耐衝撃性等の実用物性に優れた被覆粒状肥料を提供することができる。
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