JPH0656567A - 肥料被覆用組成物および被覆粒状肥料およびその製造法 - Google Patents
肥料被覆用組成物および被覆粒状肥料およびその製造法Info
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- JPH0656567A JPH0656567A JP4208781A JP20878192A JPH0656567A JP H0656567 A JPH0656567 A JP H0656567A JP 4208781 A JP4208781 A JP 4208781A JP 20878192 A JP20878192 A JP 20878192A JP H0656567 A JPH0656567 A JP H0656567A
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- C05G—MIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
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- C05G5/30—Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings
- C05G5/37—Layered or coated, e.g. dust-preventing coatings layered or coated with a polymer
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- Organic Chemistry (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】肥料成分の溶出を自由に調節するため粒状肥料
の表面を被覆するものであり、環境汚染等の問題がある
有機溶剤を用いることなく良好に肥料表面を被覆する。 【構成】油変成アルキッド樹脂と、分子中に共役二重結
合を有する不飽和油と、ワックスを主成分とする被覆材
を用い、ワックスの種類、添加率を変化させることによ
り溶出パターンを制御する。
の表面を被覆するものであり、環境汚染等の問題がある
有機溶剤を用いることなく良好に肥料表面を被覆する。 【構成】油変成アルキッド樹脂と、分子中に共役二重結
合を有する不飽和油と、ワックスを主成分とする被覆材
を用い、ワックスの種類、添加率を変化させることによ
り溶出パターンを制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒状肥料の表面を被覆
することにより、肥料の溶出速度を調節する肥料被覆用
組成物およびこれを被覆した被覆粒状肥料およびその製
造法に関する。
することにより、肥料の溶出速度を調節する肥料被覆用
組成物およびこれを被覆した被覆粒状肥料およびその製
造法に関する。
【0002】
【従来技術とその解決しようとする課題】近年の農業を
とりまく環境の変化に伴い、農業資材にも様々な機能が
要求されるようになってきた。現在広く用いられている
化学肥料についても、いくつかの問題点が指摘され、そ
れを解決することが求められている。
とりまく環境の変化に伴い、農業資材にも様々な機能が
要求されるようになってきた。現在広く用いられている
化学肥料についても、いくつかの問題点が指摘され、そ
れを解決することが求められている。
【0003】すなわち、化学肥料の多くは水溶性であ
り、速効的である。そのため溶解した肥料成分のうち、
かなりの部分は作物に吸収されることなく、流亡、脱窒
素等により損失し、利用率の低下をきたすのみでなく、
生態系環境に負荷をかけることになる。
り、速効的である。そのため溶解した肥料成分のうち、
かなりの部分は作物に吸収されることなく、流亡、脱窒
素等により損失し、利用率の低下をきたすのみでなく、
生態系環境に負荷をかけることになる。
【0004】さらに特に畑作・園芸作物の様に多施肥
で、生育環境に制約を受ける場合においては、通常の化
学肥料の場合は、施肥時の播きムラと相まって、塩類濃
度障害を及ぼすことが多くみられる。
で、生育環境に制約を受ける場合においては、通常の化
学肥料の場合は、施肥時の播きムラと相まって、塩類濃
度障害を及ぼすことが多くみられる。
【0005】このような問題を解決するため、各種の肥
効調節型肥料が提案され、実用化されている。本目的の
肥料の一つとして被覆肥料がある。これは、粒状肥料の
表面を有機系あるいは無機系の被覆資材を用いて被覆す
ることにより内部の肥料成分の溶出を制御した肥料であ
る。中でも樹脂等の有機系の被覆資材を用いた被覆肥料
は溶出制御機能がより優れており、被覆肥料の中でも主
流を占めつつある。
効調節型肥料が提案され、実用化されている。本目的の
肥料の一つとして被覆肥料がある。これは、粒状肥料の
表面を有機系あるいは無機系の被覆資材を用いて被覆す
ることにより内部の肥料成分の溶出を制御した肥料であ
る。中でも樹脂等の有機系の被覆資材を用いた被覆肥料
は溶出制御機能がより優れており、被覆肥料の中でも主
流を占めつつある。
【0006】しかしながら、この樹脂等を用いた有機系
の被覆資材による被覆肥料の製造の過程においては、被
覆材(樹脂)の溶解に一般的には有機溶剤を用いるた
め、その毒性、引火性等に充分な注意、配慮および対策
が必要である。
の被覆資材による被覆肥料の製造の過程においては、被
覆材(樹脂)の溶解に一般的には有機溶剤を用いるた
め、その毒性、引火性等に充分な注意、配慮および対策
が必要である。
【0007】特に近年、環境問題の高まりとともに、溶
剤の回収や環境汚染等の面で有機溶剤の使用が問題視さ
れてきている。一方、有機溶剤を使用しない方法とし
て、被覆材を水エマルジョンとして用いる方法がある
が、一般に樹脂の水エマルジョンより生成した膜は、有
機溶剤を用いて製造した膜よれ、強度、ガス透過性等の
点で劣ること、また肥料成分が水溶性であるためにエマ
ルジョン中の水分により溶解して膜の性能を損なう等の
理由により充分に溶出制御可能な被覆肥料が製造困難で
あり、また樹脂の曳糸性により製造時にブロッキングを
起こしやすい等の問題もある。さらに水の蒸発潜熱が大
きいため乾燥に時間と多量のエネルギーを要し、生産性
が必ずしも高いとは言えない。
剤の回収や環境汚染等の面で有機溶剤の使用が問題視さ
れてきている。一方、有機溶剤を使用しない方法とし
て、被覆材を水エマルジョンとして用いる方法がある
が、一般に樹脂の水エマルジョンより生成した膜は、有
機溶剤を用いて製造した膜よれ、強度、ガス透過性等の
点で劣ること、また肥料成分が水溶性であるためにエマ
ルジョン中の水分により溶解して膜の性能を損なう等の
理由により充分に溶出制御可能な被覆肥料が製造困難で
あり、また樹脂の曳糸性により製造時にブロッキングを
起こしやすい等の問題もある。さらに水の蒸発潜熱が大
きいため乾燥に時間と多量のエネルギーを要し、生産性
が必ずしも高いとは言えない。
【0008】また、近年のコンピューター技術の発達に
伴い、作物の生育ステージにあわせて、適期・適量施肥
をするという、施肥管理技術が現段階でシステム化され
つつある。それに伴い供給すべき肥料成分の放出制御技
術もより精度の高いものが要求されつつある。
伴い、作物の生育ステージにあわせて、適期・適量施肥
をするという、施肥管理技術が現段階でシステム化され
つつある。それに伴い供給すべき肥料成分の放出制御技
術もより精度の高いものが要求されつつある。
【0009】肥料成分の溶出制御方法としては、完全
な耐水性膜にピンホールを設け、その量で制御、膜厚
で制御、が主流であるが、いずれも一長一短がありまだ
まだ改善の余地がある。
な耐水性膜にピンホールを設け、その量で制御、膜厚
で制御、が主流であるが、いずれも一長一短がありまだ
まだ改善の余地がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を解決すべく鋭意検討の結果、回収や環境汚染に問題
のある有機溶剤を用いることなく、生産性よくかつ溶出
制御が容易な被覆粒状肥料を得ることのできる被覆材を
見出し本発明に到達した。
題を解決すべく鋭意検討の結果、回収や環境汚染に問題
のある有機溶剤を用いることなく、生産性よくかつ溶出
制御が容易な被覆粒状肥料を得ることのできる被覆材を
見出し本発明に到達した。
【0011】すなわち本発明は、油変成アルキッド樹脂
と、分子中に共役二重結合を有する不飽和油と、ワック
スを主成分とする肥料被覆用組成物、粒状肥料の表面が
主として油変成アルキッド樹脂と、分子中に共役二重結
合を有する不飽和油との反応生成物により被覆されて、
さらにワックスにより被覆されてなることを特徴とする
被覆粒状肥料、さらに粒状肥料の表面が主として油変成
アルキッド樹脂と、分子中に共役二重結合を有する不飽
和油との反応生成物とワックスとの混合物により被覆さ
れてなることを特徴とする被覆粒状肥料、さらには、ワ
ックスの種類、添加率を変化させることにより溶出パタ
ーンを制御することを特徴とする被覆粒状肥料の製造法
である。
と、分子中に共役二重結合を有する不飽和油と、ワック
スを主成分とする肥料被覆用組成物、粒状肥料の表面が
主として油変成アルキッド樹脂と、分子中に共役二重結
合を有する不飽和油との反応生成物により被覆されて、
さらにワックスにより被覆されてなることを特徴とする
被覆粒状肥料、さらに粒状肥料の表面が主として油変成
アルキッド樹脂と、分子中に共役二重結合を有する不飽
和油との反応生成物とワックスとの混合物により被覆さ
れてなることを特徴とする被覆粒状肥料、さらには、ワ
ックスの種類、添加率を変化させることにより溶出パタ
ーンを制御することを特徴とする被覆粒状肥料の製造法
である。
【0012】本発明において用いる油変成アルキッド樹
脂とは、無水フタル酸、無水マレイン酸等の多塩基酸と
ペンタエリスリトール、グリセリン等の多価アルコール
および変成剤としての天然植物油または植物脂あるいは
天然動物脂とを加熱縮合して得られる一般的なものでよ
く、特にその種類は限定されない。
脂とは、無水フタル酸、無水マレイン酸等の多塩基酸と
ペンタエリスリトール、グリセリン等の多価アルコール
および変成剤としての天然植物油または植物脂あるいは
天然動物脂とを加熱縮合して得られる一般的なものでよ
く、特にその種類は限定されない。
【0013】天然植物油または植物脂としては、例えば
大豆油、亜麻仁油、桐油、サーフラワー油、ヤシ油、パ
ーム油等が挙げられる。天然動物脂としては、例えば牛
脂が挙げれる。
大豆油、亜麻仁油、桐油、サーフラワー油、ヤシ油、パ
ーム油等が挙げられる。天然動物脂としては、例えば牛
脂が挙げれる。
【0014】分子量としては500〜5,000の範囲
のものが好ましい。分子量が500未満の場合には、不
飽和油との反応により生成する被膜がもろく、また硬化
乾燥速度も遅い。一方分子量が5,000をこえる場合
には、粘度が高くなり効率よく肥料を被覆することが困
難となる。
のものが好ましい。分子量が500未満の場合には、不
飽和油との反応により生成する被膜がもろく、また硬化
乾燥速度も遅い。一方分子量が5,000をこえる場合
には、粘度が高くなり効率よく肥料を被覆することが困
難となる。
【0015】分子中に共役二重結合を有する不飽和油と
しては、例えばキリ油、脱水ヒマシ油等が挙げられる。
キリ油は、共役二重結合を持つエレオステリン酸を主成
分としている。脱水ヒマシ油は、共役二重結合を持つ
9,11リノール酸を多く含む。これらのキリ油、脱水
ヒマシ油等をそのままあるいは目的成分を精製して用い
ることもできる。
しては、例えばキリ油、脱水ヒマシ油等が挙げられる。
キリ油は、共役二重結合を持つエレオステリン酸を主成
分としている。脱水ヒマシ油は、共役二重結合を持つ
9,11リノール酸を多く含む。これらのキリ油、脱水
ヒマシ油等をそのままあるいは目的成分を精製して用い
ることもできる。
【0016】これらの不飽和油はアルキッド樹脂を希釈
し、粘度を下げる効果とともにそれ自体金属石鹸の存在
下、不飽和油同志またはアルキッド樹脂と架橋し樹脂化
(固形化)するものである。
し、粘度を下げる効果とともにそれ自体金属石鹸の存在
下、不飽和油同志またはアルキッド樹脂と架橋し樹脂化
(固形化)するものである。
【0017】以上の油変成アルキッド樹脂と不飽和油と
の混合割合としては、通常重量比で2:8〜7:3の範
囲が好ましい。油変成アルキッド樹脂の割合がこの範囲
より少ない場合、生成した被膜がもろく、耐水性が悪
い。またアルキッド樹脂の割合がこの範囲より多い場
合、粘度が高すぎ効率よく被覆することが困難となる。
の混合割合としては、通常重量比で2:8〜7:3の範
囲が好ましい。油変成アルキッド樹脂の割合がこの範囲
より少ない場合、生成した被膜がもろく、耐水性が悪
い。またアルキッド樹脂の割合がこの範囲より多い場
合、粘度が高すぎ効率よく被覆することが困難となる。
【0018】金属石鹸類としては、通常マンガン、コバ
ルト、ジルコニウム、ニッケル、鉄、鉛等のナフテン類
またはオクチル酸類が使用できる。例えばオクチル酸ジ
ルコニウム、ナフテン酸マンガン、オクチル酸コバルト
の単独またはその混合物を使用することができ、その量
は油変成アルキッド樹脂と不飽和油の合計の0.5〜3
重量%の範囲が好ましい。これ以下では、反応速度が十
分でなく、またこの範囲を越えても特に添加する意味が
なく、経済的ではない。
ルト、ジルコニウム、ニッケル、鉄、鉛等のナフテン類
またはオクチル酸類が使用できる。例えばオクチル酸ジ
ルコニウム、ナフテン酸マンガン、オクチル酸コバルト
の単独またはその混合物を使用することができ、その量
は油変成アルキッド樹脂と不飽和油の合計の0.5〜3
重量%の範囲が好ましい。これ以下では、反応速度が十
分でなく、またこの範囲を越えても特に添加する意味が
なく、経済的ではない。
【0019】ワックスとしては、軟化点が40℃から1
50℃の範囲のもの、好ましくは軟化点が70℃から1
10℃の範囲のものを用いる。軟化点が40℃以下の場
合は、屋外貯蔵時等においてワックスが融解し溶出性能
を損ない、また、固結を生起する恐れがある。また、軟
化点が150℃以上の場合は、被膜形成時に熱収縮等に
より、均厚化が阻害され、目的の溶出性能のものを得る
ことが困難となる。
50℃の範囲のもの、好ましくは軟化点が70℃から1
10℃の範囲のものを用いる。軟化点が40℃以下の場
合は、屋外貯蔵時等においてワックスが融解し溶出性能
を損ない、また、固結を生起する恐れがある。また、軟
化点が150℃以上の場合は、被膜形成時に熱収縮等に
より、均厚化が阻害され、目的の溶出性能のものを得る
ことが困難となる。
【0020】ここで使用するワックスとしては、特に限
定されるものでなく、カーボワックス、ヘキストロウの
様な各種合成ワックス、カーナバロウ、みつロウの様な
各種天然ワックスならびにワックス様の性能を有する熱
可塑性樹脂のような材料を使用することができる。
定されるものでなく、カーボワックス、ヘキストロウの
様な各種合成ワックス、カーナバロウ、みつロウの様な
各種天然ワックスならびにワックス様の性能を有する熱
可塑性樹脂のような材料を使用することができる。
【0021】ワックスの効果としては、アルキッド樹脂
と不飽和油の固形化した反応生成物の分子間の微細な間
隙に浸入して膜の耐水性をより高くしていることが挙げ
られ、また、溶出制御方法は、ワックスの添加率および
ワックスの種類により自在に制御することができる。
と不飽和油の固形化した反応生成物の分子間の微細な間
隙に浸入して膜の耐水性をより高くしていることが挙げ
られ、また、溶出制御方法は、ワックスの添加率および
ワックスの種類により自在に制御することができる。
【0022】特に後者については、ワックスと樹脂との
相溶性、結合性、間隙部への浸入性およびワックス自体
の耐水性で決定される。また、ワックスの添加量は、油
変成アルキッド樹脂と不飽和油との混合物の合計の0.
001〜40重量%の範囲が好ましい。これ以下では、
ワックスを混合した効果が充分ではなく、また、これ以
上の場合、外層に2次処理する方法では、ワックス層が
厚くなり、輸送時の摩耗による膜の損耗で溶出が速ま
り、もう一方の樹脂とワックスの混合被膜においては、
著しく粘度が上昇し、均一な被膜形成が困難となる。
相溶性、結合性、間隙部への浸入性およびワックス自体
の耐水性で決定される。また、ワックスの添加量は、油
変成アルキッド樹脂と不飽和油との混合物の合計の0.
001〜40重量%の範囲が好ましい。これ以下では、
ワックスを混合した効果が充分ではなく、また、これ以
上の場合、外層に2次処理する方法では、ワックス層が
厚くなり、輸送時の摩耗による膜の損耗で溶出が速ま
り、もう一方の樹脂とワックスの混合被膜においては、
著しく粘度が上昇し、均一な被膜形成が困難となる。
【0023】さらに以上の無溶剤型被覆材に対して、取
扱い上での都合、すなわち輸送および貯蔵中における皮
張りを防止するため皮張り防止剤を添加してもよい。通
常、ジペンテン、メトキシフェノール、シクロヘキサノ
ンオキシム、メチルエチルケトキシム等を単独または混
合して使用することができる。もちろん、窒素シール等
により空気を遮断した取扱が可能な場合には、皮張り防
止剤の添加は不必要である。
扱い上での都合、すなわち輸送および貯蔵中における皮
張りを防止するため皮張り防止剤を添加してもよい。通
常、ジペンテン、メトキシフェノール、シクロヘキサノ
ンオキシム、メチルエチルケトキシム等を単独または混
合して使用することができる。もちろん、窒素シール等
により空気を遮断した取扱が可能な場合には、皮張り防
止剤の添加は不必要である。
【0024】粒状肥料としては、粒状であれば特に制限
ない。通常の肥料、例えば塩安、硫安、尿素、塩化カリ
等の単肥や、NK化成、塩化燐安、燐硝安カリ等の複合
肥料及び粒状の有機肥料を用いることができる。
ない。通常の肥料、例えば塩安、硫安、尿素、塩化カリ
等の単肥や、NK化成、塩化燐安、燐硝安カリ等の複合
肥料及び粒状の有機肥料を用いることができる。
【0025】本発明において粒状肥料を被覆するにおい
て、流動もしくは転動状態にする公知の方法によりおこ
なうことができる。例えば、流動装置や噴流動装置によ
り流動状態に、回転パン、回転ドラム等により転動状態
にすることができる。
て、流動もしくは転動状態にする公知の方法によりおこ
なうことができる。例えば、流動装置や噴流動装置によ
り流動状態に、回転パン、回転ドラム等により転動状態
にすることができる。
【0026】被覆温度としては通常30〜150℃の温
度範囲にて適宜被覆することができる。熱により分解な
いし変質しやすい成分を含む粒状肥料の場合には、比較
的低温にて被覆しなければならない。例えば尿素の場合
は、90℃以下が好ましい。
度範囲にて適宜被覆することができる。熱により分解な
いし変質しやすい成分を含む粒状肥料の場合には、比較
的低温にて被覆しなければならない。例えば尿素の場合
は、90℃以下が好ましい。
【0027】無溶剤型被覆材の添加方法としては、効率
よく分散添加することができれば、噴霧、滴下によらず
実施することができる。通常、空気を用いて2流体ノズ
ルによる噴霧添加が好ましい。また、ワックスを後から
被覆する場合も同様な方法で行うことができる。
よく分散添加することができれば、噴霧、滴下によらず
実施することができる。通常、空気を用いて2流体ノズ
ルによる噴霧添加が好ましい。また、ワックスを後から
被覆する場合も同様な方法で行うことができる。
【0028】また無溶剤型被覆材は一般に高粘度である
ため、加温により粘度を下げて添加をすることが推奨さ
れる。
ため、加温により粘度を下げて添加をすることが推奨さ
れる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
が、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
【0030】実施例1 塔径が10cmの流動被覆装置に平均粒径が3.3mm
の尿素800gを仕込み、下部より60m3 /Hrで熱
風を送り流動させ、85℃に保持した。
の尿素800gを仕込み、下部より60m3 /Hrで熱
風を送り流動させ、85℃に保持した。
【0031】一方、上部より60℃に加熱した被覆材
(60%大豆油変成アルキッド樹脂30%、キリ油50
%、共役リノール酸ペンタエリスリトールエステル15
%、金属石鹸3%、皮張防止剤2%)を2流体ノズルを
用い噴霧させて、一定膜厚の被覆粒状肥料を得た。ま
た、噴霧速度を変えることにより種々の膜厚の被覆粒状
肥料を得た。
(60%大豆油変成アルキッド樹脂30%、キリ油50
%、共役リノール酸ペンタエリスリトールエステル15
%、金属石鹸3%、皮張防止剤2%)を2流体ノズルを
用い噴霧させて、一定膜厚の被覆粒状肥料を得た。ま
た、噴霧速度を変えることにより種々の膜厚の被覆粒状
肥料を得た。
【0032】得られた被覆粒状肥料は窒素(N)の溶出
試験に供した。その結果を表1に示した。この溶出率の
測定は、被覆粒状肥料を一定量の水に投入し、25℃の
恒温槽内に放置し、一定期間経過後に取り出し、肥料と
溶液を分別し、水中に溶出した窒素分を定量し求める。
試験に供した。その結果を表1に示した。この溶出率の
測定は、被覆粒状肥料を一定量の水に投入し、25℃の
恒温槽内に放置し、一定期間経過後に取り出し、肥料と
溶液を分別し、水中に溶出した窒素分を定量し求める。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 実施例1Aで製造した被覆粒状肥料を熱風により85℃
に予熱した。さらに溶融したワックスを噴霧し、被覆粒
状肥料の表面にワックス層を形成させた。同様な処理で
噴霧量を変え種々の被覆粒状肥料を得た。得られた被覆
粒状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表
2に示した。使用したワックスは、EVA樹脂ブレンド
ワックス、軟化点=63℃のものである。
に予熱した。さらに溶融したワックスを噴霧し、被覆粒
状肥料の表面にワックス層を形成させた。同様な処理で
噴霧量を変え種々の被覆粒状肥料を得た。得られた被覆
粒状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表
2に示した。使用したワックスは、EVA樹脂ブレンド
ワックス、軟化点=63℃のものである。
【0035】
【表2】
【0036】実施例3 実施例1Aで製造した被覆粒状肥料を実施例2と同様に
ワックスの種類を種々変えて処理した。得られた被覆粒
状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表3
に示した。使用したワックスは、実施例3A:EVA樹
脂ブレンドワックス、軟化点=63℃;実施例3B:マ
イクロクリスタリンワックス、軟化点=83℃;実施例
3C:パラフィンワックス、軟化点=61℃のものであ
る。
ワックスの種類を種々変えて処理した。得られた被覆粒
状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表3
に示した。使用したワックスは、実施例3A:EVA樹
脂ブレンドワックス、軟化点=63℃;実施例3B:マ
イクロクリスタリンワックス、軟化点=83℃;実施例
3C:パラフィンワックス、軟化点=61℃のものであ
る。
【0037】
【表3】
【0038】実施例4 被覆対象肥料を平均粒径が3.1mmの窒素加里化成C
20号(N:20%、K2 O:10%)に変え、また被
覆温度を105℃に変えたほかは全て実施例1と同様に
行った。この結果を表4に示す。
20号(N:20%、K2 O:10%)に変え、また被
覆温度を105℃に変えたほかは全て実施例1と同様に
行った。この結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】実施例5 実施例4Aで製造した被覆粒状肥料を熱風により85℃
に予熱した。さらに溶融したワックスを噴霧し、被覆粒
状肥料の表面にワックス層を形成させた。同様な処理で
噴霧量を変え種々の被覆粒状肥料を得た。得られた被覆
粒状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表
5に示した。使用したワックスは、EVA樹脂ブレンド
ワックス、軟化点=63℃のものである。
に予熱した。さらに溶融したワックスを噴霧し、被覆粒
状肥料の表面にワックス層を形成させた。同様な処理で
噴霧量を変え種々の被覆粒状肥料を得た。得られた被覆
粒状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表
5に示した。使用したワックスは、EVA樹脂ブレンド
ワックス、軟化点=63℃のものである。
【0041】
【表5】
【0042】実施例6 実施例4Aで製造した被覆粒状肥料を実施例2と同様に
ワックスの種類を種々変えて処理した。得られた被覆粒
状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表6
に示した。使用したワックスは、実施例3A:EVA樹
脂ブレンドワックス、軟化点=63℃;実施例3B:マ
イクロクリスタリンワックス、軟化点=83℃;実施例
3C:パラフィンワックス、軟化点=61℃のものであ
る。
ワックスの種類を種々変えて処理した。得られた被覆粒
状肥料は窒素(N)の溶出試験に供し、その結果を表6
に示した。使用したワックスは、実施例3A:EVA樹
脂ブレンドワックス、軟化点=63℃;実施例3B:マ
イクロクリスタリンワックス、軟化点=83℃;実施例
3C:パラフィンワックス、軟化点=61℃のものであ
る。
【0043】
【表6】
【0044】
【発明の効果】本発明の粒状肥料被覆用組成物は、有機
溶剤を含有していないため引火性等、操業上の問題を考
慮する必要がなく、しかも環境汚染等問題もない。さら
に本被覆用組成物を用いれば、粒状肥料の成分溶出速度
の調節が極めて容易にかつ確実に行えるものであり、農
作業における省力化が容易となるものである。
溶剤を含有していないため引火性等、操業上の問題を考
慮する必要がなく、しかも環境汚染等問題もない。さら
に本被覆用組成物を用いれば、粒状肥料の成分溶出速度
の調節が極めて容易にかつ確実に行えるものであり、農
作業における省力化が容易となるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 憲照 山口県宇部市大字沖宇部5253番地 セント ラル硝子株式会社宇部研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 油変成アルキッド樹脂と、分子中に共役
二重結合を有する不飽和油と、ワックスを主成分とする
肥料被覆用組成物。 - 【請求項2】 粒状肥料の表面が主として油変成アルキ
ッド樹脂と、分子中に共役二重結合を有する不飽和油と
の反応生成物により被覆され、さらにワックスにより被
覆されてなることを特徴とする被覆粒状肥料。 - 【請求項3】 粒状肥料の表面が主として油変成アルキ
ッド樹脂と、分子中に共役二重結合を有する不飽和油と
の反応生成物とワックスとの混合物により被覆されてな
ることを特徴とする被覆粒状肥料。 - 【請求項4】 ワックスの種類、添加率を変化させるこ
とにより溶出パターンを制御することを特徴とする被覆
粒状肥料の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4208781A JPH0656567A (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | 肥料被覆用組成物および被覆粒状肥料およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4208781A JPH0656567A (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | 肥料被覆用組成物および被覆粒状肥料およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656567A true JPH0656567A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=16562000
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4208781A Pending JPH0656567A (ja) | 1992-08-05 | 1992-08-05 | 肥料被覆用組成物および被覆粒状肥料およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0656567A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5603745A (en) * | 1994-06-24 | 1997-02-18 | Norsk Hydro A.S | Agricultural composition and conditioning agent for reducing hygroscopicity and dust formation of fertilizers |
US6036971A (en) * | 1995-07-28 | 2000-03-14 | Chisso Corporation | Coated granular pesticide method for producing the same and applications thereof |
WO2011146026A2 (en) | 2010-05-18 | 2011-11-24 | Duslo, A.S. | Granular fertilizer with controlled release of nutrients |
CN104291943A (zh) * | 2014-09-24 | 2015-01-21 | 王文庭 | 一种苹果树种植控释肥料及其制备方法 |
-
1992
- 1992-08-05 JP JP4208781A patent/JPH0656567A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5603745A (en) * | 1994-06-24 | 1997-02-18 | Norsk Hydro A.S | Agricultural composition and conditioning agent for reducing hygroscopicity and dust formation of fertilizers |
US6036971A (en) * | 1995-07-28 | 2000-03-14 | Chisso Corporation | Coated granular pesticide method for producing the same and applications thereof |
WO2011146026A2 (en) | 2010-05-18 | 2011-11-24 | Duslo, A.S. | Granular fertilizer with controlled release of nutrients |
CN104291943A (zh) * | 2014-09-24 | 2015-01-21 | 王文庭 | 一种苹果树种植控释肥料及其制备方法 |
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