JP5115671B1 - ウエハ切断装置、半導体素子の製造方法 - Google Patents

ウエハ切断装置、半導体素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】切削水の消費を抑制した上で、切断休止状態とされていた回転刃を切断状態とする際に、切断位置がずれてしまうのを抑制することができるウエハ切断装置、半導体素子の製造方法を得る。
【解決手段】第一切断ユニットが切断状態で第二切断ユニットが切断休止状態の際に、制御部84は、計数部材34によって数えられた残切断回数が決められた回数に達するまでは、第二吐出ユニット64を構成する各吐出管からの切削水の吐出を停止させ、残切断回数が、決められた回数に達した後に、第二吐出ユニット64から切削水を吐出させる。第二切断ユニットを用いて半導体ウエハを切断する際には、ブレード56の温度が予め決められた範囲内となるため、切削水の消費を抑制した上で、切断休止状態とされた第二切断ユニットを切断状態させる際に、切断位置がずれてしまうのが抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウエハ切断装置、及び半導体素子の製造方法に関する。
特許文献1には、スピンドルの回転による熱ひずみの影響をなくすために、切断に先立ち、所定時間スピンドルを回転させてアイドリング運転する技術が記載されている。
特開平11−114949号公報
本発明の課題は、切削水の消費を抑制した上で、切断休止状態とされていた回転刃を切断状態とする際に、切断位置がずれてしまうのを抑制することである。
本発明の請求項1に係るウエハ切断装置は、固定台に固定された前記半導体ウエハを、予め決められた総切断回数だけ、回転しながら切断する第一回転刃と、前記第一回転刃が前記半導体ウエハを前記総切断回数だけ切断した後で、前記固定台に固定された前記半導体ウエハを、回転しながら切断する第二回転刃と、前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記第一回転刃に向けて切削水を吐出する第一吐出部材と、前記第二回転刃に向けて切削水を吐出する第二吐出部材と、前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記総切断回数に対して残りの残切断回数又は前記第一回転刃が前記半導体ウエハを既に切断した既切断回数を数える計数部材と、前記第二吐出部材からの切削水の吐出を制御し、前記計数部材によって数えられた前記残切断回数又は前記既切断回数が決められた回数に達するまでは、前記第二吐出部材からの切削水の吐出を停止させ、前記残切断回数又は前記既切断回数が決められた回数に達した後に、前記第二吐出部材から切削水を吐出させて、前記第二回転刃の温度を予め定められた範囲内とする制御部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るウエハ切断装置は、固定台に固定された前記半導体ウエハを、予め決められた総切断回数だけ、回転しながら切断する第一回転刃と、前記第一回転刃が前記半導体ウエハを前記総切断回数だけ切断した後で、前記固定台に固定された前記半導体ウエハを、回転しながら切断する第二回転刃と、前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記第一回転刃に向けて切削水を吐出する第一吐出部材と、前記第二回転刃に向けて切削水を吐出する第二吐出部材と、前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記総切断回数に対して残りの残切断回数又は前記第一回転刃が前記半導体ウエハを既に切断した既切断回数を数える計数部材と、前記第二吐出部材からの切削水の吐出、及び前記第二回転刃の回転を制御し、前記計数部材によって数えられた前記残切断回数又は既切断回数が決められた回数に達するまでは、前記第二吐出部材からの切削水の吐出及び前記第二回転刃の回転を停止させ、前記残切断回数又は前記既切断回数が決められた回数に達した後に、前記第二吐出部材から切削水を吐出させると共に前記第二回転刃を回転させて前記第二回転刃の温度を予め定められた範囲内とする制御部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る半導体素子の製造方法は、請求項1又は請求項2に記載のウエハ切断装置に備えられた固定台に複数の半導体素子が形成された半導体ウエハを固定する準備工程と、前記ウエハ切断装置に備えられた第一回転刃及び第二回転刃を用いて前記半導体ウエハを切断して前記半導体ウエハから半導体素子を切り出す切断工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項1のウエハ切断装置によれば、常に第二吐出部材から切削水を吐出させる場合と比して、切削水の消費を抑制した上で、切断休止状態とされていた回転刃を切断状態とする際に、切断位置がずれてしまうのを抑制することができる。
本発明の請求項2のウエハ切断装置によれば、常に第二吐出部材から切削水を吐出させる場合と比して、切削水の消費を抑制した上で、切断休止状態とされていた回転刃を切断状態とする際に、切断位置がずれてしまうのを抑制することができる。
本発明の請求項3の半導体素子の製造方法によれば、第二回転刃が切断休止状態の際には、常に第二吐出部材からの切削水の吐出を停止させる場合と比して、製造される半導体素子の外形の寸法ばらつきを抑制することができる。
本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一吐出ユニット及び第二吐出ユニットを示した斜視図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一吐出ユニット及び第二吐出ユニットを示した平面図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一吐出ユニット及び第二吐出ユニットを示した正面図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一切断ユニットよって半導体ウエハが切断される切断工程を示した工程図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された制御部の制御系統を示したブロック図である。 (A)(B)本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一切断ユニット及び第二切断ユニット等を示した断面図である。 (A)(B)本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一切断ユニット及び第二切断ユニット等を示した断面図である。 (A)(B)本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一切断ユニット及び第二切断ユニット等を示した平面図である。 (A)(B)本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一切断ユニット及び第二切断ユニット等を示した平面図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第二切断ユニット等を示した断面図である。 本実施形態に係る半導体素子の製造方法によって製造される発光素子(半導体素子)を示した平面図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置によって切断される半導体ウエハを示した平面図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一切断ユニット及び第二切断ユニット等を示した斜視図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置を示した斜視図である。 本実施形態に係るウエハ切断装置に採用された第一切断ユニットよって半導体ウエハが切断される切断工程に対して変形例を示した工程図である。
本発明の実施形態に係るウエハ切断装置、及び半導体素子の製造方法の一例について図1〜図15に従って説明する。なお、図中に示す矢印Zは、鉛直方向上方を示す。
(全体構成)
図14に示されるように、ウエハ切断装置10(ダイシング装置)は、半導体ウエハ22が積載される収納ボックス18と、切断される半導体ウエハ22が固定される固定台の一例としてのチャックテーブル12と、収納ボックス18に収納されている半導体ウエハ22をチャックテーブル12に搬送する搬送ユニット14と、チャックテーブル12を移動させる移動ユニット32と、移動ユニット32によって移動するチャックテーブル12に固定された半導体ウエハ22を切断する切断ユニット35と、切断ユニット35に向けて切削水を吐出する吐出ユニット60と、を含んで構成されている。
〔収納ボックス〕
ウエハ切断装置10の筐体20は、直方体状とされた本体部位20Aと、本体部位20Aの一端側から鉛直方向上方に突出した突出部位20Bと、を備えている。
半導体ウエハ22が積載される収納ボックス18は、本体部位20Aの他端側の角部に配置され、収納ボックス18の上部は開放されている。
また、収納ボックス18には、積載された半導体ウエハ22を昇降させる図示せぬ昇降部材が備えられており、最上位の半導体ウエハ22が一定の位置に配置されるようになっている。
〔半導体ウエハ〕
収納ボックス18に収納される半導体ウエハ22は、円形の一部が切りかかれた形状とされ、図12に示されるように、ダイシングテープ26の上に貼り付けられている。さらに、このダイシングテープ26の外周側は、リング状の基本リング28に貼り付けられている。このように、半導体ウエハ22は、基本リング28にダイシングテープ26を介して支持された状態で、前述した収納ボックス18に積載されている。
また、図中の半導体ウエハ22に記載されている二点鎖線は、切断ユニット16によって切断される切断位置である。この二点差線からも分かるように、半導体ウエハ22を切断ユニット16によって切断することで製造される半導体素子の一例としての発光素子30は、長方形状とされる。
この発光素子30には、図11に示されるように、長手方向の一方の緑辺30Bに沿って、他方の縁辺30Cに比して近くなるように一列に並ぶ発光点30Aが複数形成されている。このような、発光素子30を製造するため、半導体ウエハ22には、図4に示されるように、発光点30Aの列が予め規定された規定間隔(図中に示す間隔H)で複数形成されている。
〔搬送ユニット〕
チャックテーブル12に半導体ウエハ22を搬送する搬送ユニット14は、図14に示されるように、基端部が突出部位20Bの内部に支持されると共に水平方向に移動可能とされるアーム部位14Aと、アーム部位14Aの先端部に基端部が取り付けられると共に鉛直方向に伸縮可能とされる伸縮部位14Bと、伸縮部位14Bの先端部に取り付けられると共に基本リング28を吸着する吸着部位14Cと、を備えている。
この構成により、搬送ユニット14は、収納ボックス18に収容された最上位の半導体ウエハ22を、基本リング28を介して持ち上げてチャックテーブル12に向けて搬送するようになっている。
〔チャックテーブル〕
チャックテーブル12は、図10に示されるように、半導体ウエハ22を下方から支持する支持部位12Aを備えている。支持部位12Aは、平面視で円形状とされ、支持部位12Aには、半導体ウエハ22を、ダイシングテープ26を介して吸着するための図示せぬ吸引孔が複数形成されている。
さらに、チャックテーブル12は、支持部位12Aを支持部位12Aの周方向に回転移動させる回転移動装置24を、支持部位12Aの下側に備えている。
〔移動ユニット〕
また、図14に示されるように、チャックテーブル12を、搬送ユニット14によって搬送される半導体ウエハ22を受け取り可能な受取可能位置(図14参照)と、切断ユニット16によって半導体ウエハ22が切断可能とされる切断可能位置と、の間で移動させる前述した移動ユニット32が備えられている。
移動ユニット32は、鉛直方向に対して直交する第一方向(図中矢印X方向)にチャックテーブル12を移動させるようになっている。そして、移動ユニット32が、切断可能位置に配置されたチャックテーブル12を第一方向に往復移動させることで、切断ユニット16によって半導体ウエハ22が切断されるようになっている。
なお、半導体ウエハ22を切断する工程については、詳細を後述する。
〔切断ユニット〕
切断ユニット35は、切断可能位置に配置されたチャックテーブル12の鉛直方向の上方に配置され、図13、図14に示されるように、第一回転刃の一例としての第一切断ユニット36と、第一切断ユニット36の隣に配置された第二回転刃の一例としての第二切断ユニット38と、を備えている。第一切断ユニット36と第二切断ユニット38とは、同様の構成であるため、ここでは、第一切断ユニット36について具体的に説明し、第二切断ユニット38の説明は省略する。
第一切断ユニット36は、円筒状のハウジング40によって回転可能に支持されたスピンドル42と、スピンドル42の先端に取り付けられたフランジ44によって固定される円形のブレード46と、ブレード46を上方から覆うカバー部材70と、を備えている。
ハウジング40は、鉛直方向及び第一方向に対して直交する第二方向(図中矢印Y方向)に延びる円筒状に形成されている。また、ハウジング40の基端側には、ハウジング40の基端部を支持する駆動ユニット48が備えられている。
この駆動ユニット48が、ハウジング40を鉛直方向(Z方向)及び第二方向(Y方向)に移動させると共に、スピンドル42を介して半導体ウエハ22を切断するためのブレード46を回転させるようになっている。
具体的に鉛直方向(Z方向)については、駆動ユニット48は、ブレード46を用いて半導体ウエハ22を切断可能な稼動位置(図6(A)参照)と、ブレード46を半導体ウエハ22から退避させる退避位置(図6(B)参照)とにハウジング40を移動させるようになっている。
具体的に第二方向(Y方向)については、駆動ユニット48は、第一切断ユニット36を第二方向に移動させて、第二方向における半導体ウエハ22の切断位置を変えるようになっている(図4(A)参照)。
この第一切断ユニット36に備えられた各部材と同様に、第二切断ユニット38は、ハウジング50と、スピンドル52と、フランジ54と、ブレード56と、駆動ユニット58と、カバー部材72と、を備えている。
〔吐出ユニット〕
切削水を吐出する吐出ユニット60は、第一切断ユニット36に向けて切削水を吐出する第一吐出部材の一例としての第一吐出ユニット62と、第二切断ユニット38に向けて切削水を吐出する第二吐出部材の一例としての第二吐出ユニット64と、を備えている。
第一吐出ユニット62と第二吐出ユニット64とは、同様の構成であるため、ここでは、第一吐出ユニット62について具体的に説明する。
第一吐出ユニット62は、図2、図3に示されるように、ブレード46の表面及び裏面に向けて切削水を吐出する吐出管72A及び吐出管72Bと、ブレード46の外周端面に向けて切削水を吐出する吐出管74と、ブレード46によって切断される半導体ウエハ22の切断部位に向けて切削水を吐出する一対の吐出管76と、を備えている。そして、吐出管72A、72B、吐出管74、及び吐出管76は、カバー部材70に固定されており、第一切断ユニット36の移動に伴って一緒に移動するようになっている。
吐出管72A、72Bは、図3に示されるように、第二方向から見て、第一方向に延びるように配置され、吐出管72Aは、ブレード46の表面(フランジ44が配置される側の面)と対向するように配置され、吐出管72Bは、ブレード46の裏面と対向するように配置されている。
吐出管72A、72Bには、図2に示されるように、ブレード46の表面又は裏面と対向するように複数の開孔73が形成されている。そして、吐出管72A、72Bを流れる切削水は、吐出管72A、72Bの先端部及び開孔73から、ブレード46の表面及び裏面に向けて吐出されるようになっている。
吐出管74の先端部は、図2、図3に示されるように、ブレード46の外周端面と対向している。これにより、吐出管74を流れる切削水は、吐出管74の先端部から、ブレード46の外周端面に向けて吐出されるようになっている。
一対の吐出管76は、図2に示されるように、第二方向において、吐出管74を挟むように配置されている。そして、吐出管76の先端部は、図3に示されるように、ブレード46によって切断される半導体ウエハ22の切断部位に対向している。これにより、吐出管76を流れる切削水は、吐出管76の先端部から半導体ウエハ22の切断部位に向けて吐出されるようになっている。
さらに、吐出管72A、72B、吐出管74、及び吐出管76には、図1に示されるように、バルブ78A、78B、バルブ80、及びバルブ82が接続され、バルブ78A、78B、バルブ80、及びバルブ82を介して切削水が供給されるようになっている。そして、各バルブの開閉は、後述する制御部材の一例としての制御部84によって制御されるようになっている。
この第一吐出ユニット62と同様に、第二吐出ユニット64は、吐出管86A、86B、吐出管88及び吐出管90、並びにバルブ92A、92B、バルブ94及びバルブ96を備えている。
〔計数部材〕
前述した第一切断ユニット36は、支持部位12Aに固定された半導体ウエハ22を、予め決められた総切断回数(一枚の半導体ウエハ22において第一方向に切断する合計回数)だけ回転しながら切断するようになっている。そして、第一切断ユニット36が半導体ウエハ22を切断している際に、前述した総切断回数に対して残りの残切断回数を数える計数部材34(図5参照)が、ウエハ切断装置10に備えられている。
〔制御部〕
ウエハ切断装置10は、チャックテーブル12の支持部位12Aを回転移動させる回転移動装置24(図10参照)と、チャックテーブル12を第一方向に移動させる移動ユニット32(図14参照)と、第一切断ユニット36に備えられた駆動ユニット48と、第二切断ユニット36に備えられた駆動ユニット58(図13参照)と、各バルブの開閉と、を制御する制御部84を備えている(図5参照)。
また、この制御部84は、図5に示されるように、計数部材34によって数えられた残切断回数に基づいて、バルブ92A、92B、バルブ94及びバルブ96を制御して、第二吐出ユニット64から切削水を吐出させるようになっている。
なお、制御部84による各部材の制御については、後述する発光素子30の製造工程(製造方法)で説明する。
(作用)
次に、ウエハ切断装置10の作用について、ウエハ切断装置10を用いて発光素子30を製造する製造工程(製造方法)に基づいて説明する。以下の説明において用いられる図面においては、各工程の理解を容易にするため、適宜部品を省略して記載する。
発光点30Aの列が予め規定された規定間隔(図4に示す間隔H)で複数形成させた板状の半導体ウエハ22は、ダイシングテープ26を介して基本リング28(図12参照)に支持され、図14に示されるように、収納ボックス18に積載されている。
〔準備工程〕
チャックテーブル12は、予め受取可能位置に配置されている。搬送ユニット14は、収納ボックス18に積載された最上位の半導体ウエハ22を、基本リング28を介して持ち上げ、受取可能位置に配置されるチャックテーブル12に向けて搬送する。
チャックテーブル12に搬送された半導体ウエハ22は、チャックテーブル12の支持部位12Aに吸着されて固定される。なお、この状態で、半導体ウエハ22から製造される(切り出される)発光素子30の長手方向が第一方向に沿うように、半導体ウエハ22が支持部位12Aに固定されている。
〔第一切断工程〕
準備工程において、半導体ウエハ22がチャックテーブル12に固定された後、半導体ウエハ22を第一切断ユニット36によって切断することで、発光素子30の長手方向の縁辺を形成する。なお、第一切断ユニット36及び第二切断ユニット38は、予め退避位置に配置されている。
具体的には、制御部84が、駆動ユニット48を制御して、図6(A)に示されるように、第一切断ユニット36を稼動位置へ移動させる。
さらに、制御部84が、駆動ユニット48及び移動ユニット32を制御し、図6(A)に示されるように、ブレード46を矢印方向に回転させ、チャックテーブル12を第一方向における一方側(図中左側)に移動させる。これにより、第一方向に並んだ発光素子30における長手方向の縁辺が、第一方向における一方側(図中左側)から他方側(図中右側)に向かって形成される(切断回数1回)。
発光素子30における長手方向の一辺が形成されると、制御部84が、駆動ユニット48及び移動ユニット32を制御して、第一切断ユニット36を退避位置へ移動させ、さらに、チャックテーブル12を第一方向における他方側に向けて移動させる。
第一切断ユニット36が退避位置へ移動した後、制御部84が、駆動ユニット48を制御して、退避位置の第一切断ユニット36を、第二方向における一方側(図8(A)に示す右側)に移動させて半導体ウエハ22の切断位置を変える。
そして、前述したように、制御部84が、図6(A)に示されるように、第一切断ユニット36を稼動位置へ移動させ、さらに、チャックテーブル12を第一方向における一方側(図中左側)に向けて移動させる。これにより、発光素子30における長手方向の縁辺が、第一方向における一方側(図中左側)から他方側(図中右側)に向かって形成される(切断回数2回)。
この手順を繰り返すことで、図8(A)に示されるように、発光素子30における長手方向の縁辺が、第二方向における他方側(図中左側)から順に形成される。つまり、発光素子30における長手方向の縁辺が形成される第一切断工程では、第一切断ユニット36のブレード46が回転して第一切断ユニット36が切断状態とり、第二切断ユニット38のブレード56の回転が停止して第二切断ユニット38が切断休止状態となっている。これにより、発光素子30の長手方向の縁辺30B、30Cが全て形成される。
ここで、第一切断ユニット36を用いて半導体ウエハ22を切断する際には、半導体ウエハ22を切断して発光素子30における発光点30Aの列に沿った一方の縁辺30B(図11参照)を形成させた後に、一方の縁辺30Bに対して前述した規定間隔(図11に示す間隔H)を空けて半導体ウエハ22を切断して、一方の縁辺30Bに比して発光点30Aとは離れた発光素子30の他方の縁辺30C(図11参照)を形成させる(図4参照)。
一方、第一切断ユニット36が切断状態で第二切断ユニット38が切断休止状態の際に、制御部84は、図1に示されるように、バルブ78A、78B、バルブ80、及びバルブ82の開閉を制御し、第一吐出ユニット62を構成する各吐出管74、76、78から切削水を吐出させる。
さらに、制御部84は、バルブ92A、92B、バルブ94及びバルブ96の開閉を制御し、計数部材34によって数えられた残切断回数が、決められた回数に達するまでは、第二吐出ユニット64を構成する各吐出管からの切削水の吐出を停止させる。また、制御部84は、バルブ92A、92B、バルブ94及びバルブ96の開閉を制御し、計数部材34によって数えられた残切断回数が決められた回数に達した後に、切断休止状態の第二切断ユニット38に向けて第二吐出ユニット64を構成する各吐出管から切削水を吐出させる。つまり、残切断回数が決められた回数に達した後に、切断休止状態の第二切断ユニット38に向けて第二吐出ユニット64を構成する各吐出管から切削水が吐出される。
〔第二切断工程〕
第一切断工程において、第一切断ユニット36が半導体ウエハ22を総切断回数だけ切断して発光素子30の長手方向の縁辺が形成された後、発光素子30の短手方向の縁辺を第二切断ユニット38によって形成する。
具体的には、制御部84は、駆動ユニット48を制御して、第一切断ユニット36を退避位置へ移動させ、さらに、移動ユニット32を制御して、チャックテーブル12を第一方向における他方側(図14に示す右側)に移動させて半導体ウエハ22を切断ユニット35から離間させる。さらに、制御部84が、回転移動装置24を制御して、チャックテーブル12を90度だけ回転させる。
そして、制御部84が、駆動ユニット58を制御して、図6(B)に示されるように、第二切断ユニット38を稼動位置へ移動させる。
さらに、制御部84が、駆動ユニット58及び移動ユニット32を制御し、図6(B)に示されるように、ブレード56を矢印方向に回転させ、チャックテーブル12を第一方向における一方側(図中左側)に移動させる。これにより、発光素子30における短手方向の縁辺30D(図11参照)が、第一方向における一方側(図中左側)から他方側(図中右側)に向かって形成される。
発光素子30における短手方向の一辺が形成されると、制御部84が、駆動ユニット58及び移動ユニット32を制御して、第二切断ユニット38を退避位置へ移動させ、さらに、チャックテーブル12を第一方向における他方側に移動させる。
そして、制御部84が、駆動ユニット48を制御して、退避位置の第二切断ユニット38を、第二方向における一方側(図8(B)に示す右側)に移動させて半導体ウエハ22の切断位置を変える。
また、前述したように、制御部84が、図6(B)に示されるように、第二切断ユニット38を稼動位置へ移動させ、さらに、チャックテーブル12を第一方向における一方側(図中左側)に向けて移動させる。これにより、発光素子30における短手方向の縁辺30Dが、第一方向における一方側(図中左側)から他方側(図中右側)に向かって形成される。
ここで、発光素子30の短手方向の縁辺30Dは、図8(B)に示されるように、半導体ウエハ22における第二方向の中央側から第二方向における一方側(図中右側)に順に形成される。このため、図8(B)に示す半導体ウエハ22の右側について、発光素子30の短手方向の縁辺30Dが形成される。
図8(B)に示す半導体ウエハ22の右側について、発光素子30の短手方向の縁辺30D(図11参照)が形成されると、制御部84は、駆動ユニット58及び移動ユニット32を制御して、第二切断ユニット38を退避位置へ移動させ、さらに、チャックテーブル12を第一方向における他方側に移動させる。
そして、制御部84は、回転移動装置24を制御して、チャックテーブル12を180度だけ回転させる。これにより、半導体ウエハ22において、発光素子30の短手方向の縁辺30Dが形成れた範囲が、第二方向において入れ代わる。
さらに、制御部84が、駆動ユニット58を制御して、図7(A)に示されるように、第二切断ユニット38を稼動位置へ移動させる。
また、前述したのと同様の工程を繰り返すことで、発光素子30の短手方向の縁辺30Dが、図9(A)に示されるように、半導体ウエハ22における第二方向の中央側から第二方向における一方側(図中右側)に順に形成される。これにより、発光素子30の短手方向の縁辺30Dが全て形成される。
発光素子30の縁辺30B、30C、30D(図11参照)が全て形成されると、制御部84は、駆動ユニット48及び駆動ユニット58を制御して、図7(B)、図9(B)に示されるように、第一切断ユニット36及び第二切断ユニット38を退避位置へ移動させる。このように、ウエハ切断装置10を用いて半導体ウエハ22を切断することで複数の発光素子30が製造される。
ここで、第一切断ユニット36が切断休止状態で第二切断ユニット38が切断状態の際に、制御部84は、バルブ92A、92B、バルブ94及びバルブ96の開閉を制御し、第二吐出ユニット64を構成する各吐出管から切削水を吐出させる。
つまり、第二吐出ユニット64を構成する各吐出管からは、第一切断工程において、残切断回数が決められた回数に達した後、継続して切削水が吐出される。
以上説明したように、第一切断ユニット36が切断状態で第二切断ユニット38が切断休止状態の際に、制御部84は、計数部材34によって数えられた残切断回数が決められた回数に達するまでは、第二吐出ユニット64を構成する各吐出管からの切削水の吐出を停止させ、残切断回数が、決められた回数に達した後に、第二吐出ユニット64から切削水を吐出させる。
これにより、第二切断ユニット38を用いて半導体ウエハ22を切断する際には、ブレード56の温度が予め決められた範囲内となるため、切削水を常に吐出させる場合と比して、切削水の消費を抑制した上で、切断休止状態とされた第二切断ユニット38を切断状態させる際に、切断位置がずれてしまうのが抑制される。
また、切断位置のずれが抑制されることで、発光素子30の外形の寸法ばらつきが抑制され、発光素子30の外形の寸法が許容範囲内に入る。
また、第一切断工程において、発光素子30における発光点30Aの列に沿った一方の縁辺30B(図11参照)を形成させた後に、一方の縁辺30Bに対して規定間隔(図4、図11に示す間隔H)を空けて半導体ウエハ22を切断して、一方の縁辺30Bに比して発光点30Aとは離れた発光素子30の他方の縁辺30C(図11参照)を形成させる。
このように、一方の縁辺30Bに比して発光点30Aの列とは離れた他方の縁辺30Cを形成させて発光素子30を半導体ウエハ22から切り離すことで、他方の縁辺30Cを形成される際に、半導体ウエハ22から切り離される側の発光素子30がばたついても、ブレード46と発光点30Aとが離れているため、発光点30Aの損傷が抑制される。
また、発光素子30の短手方向の縁辺30Dは、図8(B)に示されるように、半導体ウエハ22における第二方向の中央側から第二方向における一方側(図中右側)に順に形成される。
このため、半導体ウエハ22を切断することにより不要となる発光素子30に比して小さな破片102(図9(B)参照)は、図10に示されるように、第二切断ユニット38のフランジ54側ではなく、ハウジング50側に飛び散る。フランジ54側に飛び散ってフランジ54の傾斜面54Aに当たって半導体ウエハ22に跳ね返されるようなことが生じないため、発光点30Aの損傷が抑制される。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、制御部84は、計数部材34によって数えられた残切断回数が決められた回数に達した後に、切断休止状態の第二切断ユニット38に向けて第二吐出ユニット64を構成する各吐出管から切削水を吐出させたが、残切断回数が決められた回数に達した後に、第二吐出ユニット64を構成する各吐出管から切削水を吐出させる際に、制御部84が、駆動ユニット58を制御してブレード56を回転させてもよい。このように、切断休止状態の第二切断ユニット38のブレード56を回転させることで、ブレード56全体の温度が、一様に予め決められた範囲内となる。
また、上記実施形態では、計数部材34が、残切断回数を形成したが、半導体ウエハを既に切断した既切断回数を数えてもよい。
また、上記実施形態では、バルブが夫々の吐出管毎に備えられたが、バルブを第一吐出ユニット62及び第二吐出ユニット64に夫々1個ずつとしてもよい。
また、上記実施形態では、第一切断ユニット36を第二方向における一方側に移動させることで、第一切断工程において、発光素子30における発光点30Aの列に沿った一方の縁辺30Bを形成させた後に、一方の縁辺30Bに比して発光点30Aとは離れた発光素子30の他方の縁辺30Cを形成させたが(図4参照)、発光点110Aが、図15に示されるように、本実施形態とは対称に、配置されている場合には、第一切断ユニット36を第二方向における一方側から他方側に移動させて発光素子110における発光点110Aの列に沿った一方の縁辺110Bを形成させた後に、一方の縁辺110Bに比して発光点110Aとは離れた発光素子110の他方の縁辺110Cを形成させてもよい。
10 ウエハ切断装置
12 チャックテーブル(固定台の一例)
22 半導体ウエハ
30 発光素子(半導体素子の一例)
30A 発光点
30B 一方の縁辺
30C 他方の縁辺
34 計数部材
36 第一切断ユニット(第一回転刃の一例)
38 第二切断ユニット(第二回転刃の一例)
62 第一吐出ユニット(第一吐出部材の一例)
64 第二吐出ユニット(第二吐出部材の一例)
84 制御部(制御部材の一例)

Claims (3)

  1. 固定台に固定された前記半導体ウエハを、予め決められた総切断回数だけ、回転しながら切断する第一回転刃と、
    前記第一回転刃が前記半導体ウエハを前記総切断回数だけ切断した後で、前記固定台に固定された前記半導体ウエハを、回転しながら切断する第二回転刃と、
    前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記第一回転刃に向けて切削水を吐出する第一吐出部材と、
    前記第二回転刃に向けて切削水を吐出する第二吐出部材と、
    前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記総切断回数に対して残りの残切断回数又は前記第一回転刃が前記半導体ウエハを既に切断した既切断回数を数える計数部材と、
    前記第二吐出部材からの切削水の吐出を制御し、前記計数部材によって数えられた前記残切断回数又は前記既切断回数が決められた回数に達するまでは、前記第二吐出部材からの切削水の吐出を停止させ、前記残切断回数又は前記既切断回数が決められた回数に達した後に、前記第二吐出部材から切削水を吐出させて、前記第二回転刃の温度を予め定められた範囲内とする制御部材と、
    を備えるウエハ切断装置。
  2. 固定台に固定された前記半導体ウエハを、予め決められた総切断回数だけ、回転しながら切断する第一回転刃と、
    前記第一回転刃が前記半導体ウエハを前記総切断回数だけ切断した後で、前記固定台に固定された前記半導体ウエハを、回転しながら切断する第二回転刃と、
    前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記第一回転刃に向けて切削水を吐出する第一吐出部材と、
    前記第二回転刃に向けて切削水を吐出する第二吐出部材と、
    前記第一回転刃が前記半導体ウエハを切断している際に、前記総切断回数に対して残りの残切断回数又は前記第一回転刃が前記半導体ウエハを既に切断した既切断回数を数える計数部材と、
    前記第二吐出部材からの切削水の吐出、及び前記第二回転刃の回転を制御し、前記計数部材によって数えられた前記残切断回数又は既切断回数が決められた回数に達するまでは、前記第二吐出部材からの切削水の吐出及び前記第二回転刃の回転を停止させ、前記残切断回数又は前記既切断回数が決められた回数に達した後に、前記第二吐出部材から切削水を吐出させると共に前記第二回転刃を回転させて前記第二回転刃の温度を予め定められた範囲内とする制御部材と、
    を備えるウエハ切断装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のウエハ切断装置に備えられた固定台に複数の半導体素子が形成された半導体ウエハを固定する準備工程と、
    前記ウエハ切断装置に備えられた第一回転刃及び第二回転刃を用いて前記半導体ウエハを切断して前記半導体ウエハから半導体素子を切り出す切断工程と、
    を備える半導体素子の製造方法。
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