JP2003338652A - 半導体レーザ素子の製造方法及び半導体レーザ素子 - Google Patents

半導体レーザ素子の製造方法及び半導体レーザ素子

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    • H01L2924/01Chemical elements
    • H01L2924/01015Phosphorus [P]

Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性層の劈開による共振面を効率良く、且つ
精度良く形成することができる半導体レーザ素子の製造
方法及び半導体レーザ素子を提供する。 【解決手段】 基板1の表面21上にn型クラッド層2
3、活性層25、及びp型クラッド層27が積層された
ウェハ2の基板1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光
Lを照射することにより多光子吸収による改質領域7を
形成し、この改質領域7によって、ストライプ構造の長
手方向と直交する方向に延びる切断予定ライン5に沿っ
てウェハ2のレーザ光入射面6から所定距離内側に切断
起点領域を形成し、切断起点領域に沿って基板1を切断
するとともに活性層25を劈開させる工程を備えること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ素子
の製造方法及び半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体レーザ素子を製造する際
に、例えばGaAs等からなる基板上にn型半導体層、
活性層、及びp型半導体層などを結晶成長させた積層構
造を有するウェハを切断して、活性層の側面に平滑な共
振面を形成する技術が求められている。共振面は、例え
ば活性層をレーザの共振方向と直交する面で劈開するこ
とにより形成される。
【0003】例えば、特許文献1に開示された劈開装置
及び劈開方法では、ウェハの基板表面にダイヤモンドス
クライブ法を用いて傷を入れ、該基板の裏面からブレー
ドで突き上げることにより基板を劈開させている。ま
た、他の製造方法では、基板の裏面から所定深さまでブ
レードダイシング法を用いて溝を形成し、基板が薄くな
った箇所を劈開させると同時に活性層を劈開させて共振
面を形成するものがある。また、これらの従来例の他に
も、例えばドライエッチング、ウェットエッチングなど
を用いて活性層をエッチングすることにより共振面を形
成する方法もある。
【0004】ここで、ダイヤモンドスクライブ法とは、
ダイヤモンドポイントツールによりウェハの表面にスク
ライブラインを設け、このスクライブラインに沿うよう
ウェハの裏面にナイフエッジを押し当てて、ウェハを割
って切断する方法である。一方、ブレードダイシング法
とは、ダイヤモンドブレード等によりウェハを切削して
切断する方法である。
【0005】
【特許文献1】特公平7−32281号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た各方法は、それぞれ次のような問題がある。すなわ
ち、ダイヤモンドスクライブ法を用いて活性層を含むウ
ェハを劈開させる方法では、活性層が積層されているウ
ェハ表面を傷つけることはできないため、ウェハの裏面
に傷を入れることとなる。すると、基板において傷の反
対側に位置する活性層を劈開させることとなり、劈開さ
せるときに応力を制御することが難しくなるので、精度
良く劈開させることが困難となる。
【0007】また、ブレードダイシング法を用いて基板
を薄く加工した後に活性層を含むウェハを劈開させる方
法では、基板を切削するのに一定の時間を要する。ま
た、この方法では、基板を切削する際に粉塵が大量に発
生し、これを洗浄して除去するための洗浄工程が必要に
なる。このように、ブレードダイシング法を用いると他
の方法に比べて所要時間が長くなる。
【0008】また、エッチングにより活性層に共振面を
形成する方法では、共振面を平滑に形成することが上の
各方法に比べて困難なため、共振面におけるレーザ光の
反射率が低く抑えられる。また、ストライプ構造の長手
方向に対して共振面を精度良く直交させることが困難で
ある。
【0009】そこで、本発明は、このような事情に鑑み
てなされたものであり、上述したような問題を解決し、
活性層の劈開による共振面を効率良く、且つ精度良く形
成することができる半導体レーザ素子の製造方法、及び
半導体レーザ素子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、基板
の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2導電
型半導体層が積層されたストライプ構造の半導体レーザ
素子の製造方法であって、基板の表面上に第1導電型半
導体層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層された
ウェハの基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射
することにより多光子吸収による改質領域を形成し、こ
の改質領域によって、ストライプ構造の長手方向と直交
する方向に延びる切断予定ラインに沿ってウェハのレー
ザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成し、
切断起点領域に沿って基板を切断するとともに活性層を
劈開させる工程を備えることを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る半導体レーザ素子の製
造方法は、半導体基板の表面上に第1導電型半導体層、
活性層、及び第2導電型半導体層が積層されたストライ
プ構造の半導体レーザ素子の製造方法であって、半導体
基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2
導電型半導体層が積層されたウェハの半導体基板の内部
に集光点を合わせてレーザ光を照射することにより溶融
処理領域を形成し、この溶融処理領域によって、ストラ
イプ構造の長手方向と直交する方向に延びる切断予定ラ
インに沿ってウェハのレーザ光入射面から所定距離内側
に切断起点領域を形成し、切断起点領域に沿って半導体
基板を切断するとともに活性層を劈開させる工程を備え
ることを特徴とする。
【0012】これらの半導体レーザ素子の製造方法によ
れば、ウェハの(半導体)基板の内部に(多光子吸収と
いう現象により)形成される改質領域(または溶融処理
領域)でもって、切断予定ラインに沿った切断起点領域
を形成することができ、(半導体)基板を切断起点領域
に沿って比較的小さな力で効率よく割って切断すること
ができる。そして、(半導体)基板を切断することによ
り活性層が切断予定ラインに沿って精度良く劈開され
る。したがって、この製造方法によれば、活性層の劈開
による共振面を効率良く、且つ精度良く形成することが
できる。
【0013】ここで、基板の表面に積層された第1導電
型半導体層、活性層、及び第2導電型半導体層などの半
導体層としては、基板に密着して設けられるものや、基
板と間隙を取って設けられるものを含む。例としては、
基板上に結晶成長により形成された半導体層や、基板と
は別に積層された後に基板上に固定された半導体層など
である。また、基板の内部とは、半導体層が設けられて
いる基板の表面上をも含む意味である。さらに、集光点
とは、レーザ光が集光した箇所のことである。そして、
切断起点領域は、改質領域が連続的に形成されることで
形成される場合もあるし、改質領域が断続的に形成され
ることで形成される場合もある。
【0014】上述した本発明に係る半導体レーザ素子の
製造方法においては、基板を切断する際に、ウェハに応
力を印加することが好ましい。これによって、切断起点
領域を有するウェハを容易に切断することができる。
【0015】また、上述した本発明に係る半導体レーザ
素子の製造方法においては、基板の内部にレーザ光を照
射する際に、基板の裏面をレーザ光入射面とすることが
好ましい。この製造方法によれば、第1導電型半導体
層、活性層、及び第2導電型半導体層のいずれかがレー
ザ光を透過しない場合であっても、ウェハの基板の内部
に改質領域でもって切断起点領域を形成することができ
る。そして、基板の裏面が平坦かつ滑面であることがさ
らに好ましい。これによって、裏面におけるレーザ光の
散乱を防ぐことができる。
【0016】また、本発明に係る半導体レーザ素子は、
基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及び第2
導電型半導体層が積層されたストライプ構造の半導体レ
ーザ素子であって、基板の内部に集光点を合わせてレー
ザ光が照射されて多光子吸収による改質領域が形成さ
れ、この改質領域によりウェハのレーザ光入射面から所
定距離内側に形成された切断起点領域によってストライ
プ構造の長手方向と直交する方向に切断されているとと
もに、該方向に活性層が劈開されていることを特徴とす
る。
【0017】また、本発明に係る半導体レーザ素子は、
半導体基板の表面上に第1導電型半導体層、活性層、及
び第2導電型半導体層が積層されたストライプ構造の半
導体レーザ素子であって、半導体基板の内部に集光点を
合わせてレーザ光が照射されて溶融処理領域が形成さ
れ、この溶融処理領域によりウェハのレーザ光入射面か
ら所定距離内側に形成された切断起点領域によってスト
ライプ構造の長手方向と直交する方向に半導体基板が切
断されているとともに、該方向に活性層が劈開されてい
ることを特徴とする。
【0018】この半導体レーザ素子によれば、ウェハの
(半導体)基板の内部に(多光子吸収という現象によ
り)形成される改質領域(溶融処理領域)でもって形成
された切断起点領域によって、ストライプ構造の長手方
向と直交する方向に沿って(半導体)基板が比較的小さ
な力で効率よく割って切断される。そして、(半導体)
基板を切断することにより活性層が精度良く劈開され
る。したがって、活性層の劈開による共振面が効率よ
く、且つ精度良く形成された半導体レーザ素子を提供す
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の好適な
実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係る半
導体レーザ素子の製造方法では、ウェハの基板の内部に
レーザ光を照射して、多光子吸収による改質領域を形成
する。そこで、このレーザ加工方法、特に多光子吸収に
ついて最初に説明する。
【0020】材料の吸収のバンドギャップEGよりも光
子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よ
って、材料に吸収が生じる条件はhν>EGである。し
かし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大き
くするとnhν>EGの条件(n=2,3,4,・・
・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収とい
う。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光
点のピークパワー密度(W/cm2)で決まり、例えば
ピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上の条件
で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点
におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷
(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により
求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレ
ーザ光の集光点の電界強度(W/cm2)で決まる。
【0021】このような多光子吸収を利用するレーザ加
工の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図
1はレーザ加工中の基板1の平面図であり、図2は図1
に示す基板1のII−II線に沿った断面図であり、図3は
レーザ加工後の基板1の平面図であり、図4は図3に示
す基板1のIV−IV線に沿った断面図であり、図5は図3
に示す基板1のV−V線に沿った断面図であり、図6は切
断された基板1の平面図である。
【0022】図1及び図2に示すように、基板1には、
所望の切断予定ライン5が設定される。切断予定ライン
5は直線状に延びた仮想線であり、本実施形態ではウェ
ハを活性層の劈開面に沿って複数に分割する際の境界線
である。なお、ウェハに実際に線を引いて切断予定ライ
ン5としてもよい。本実施形態では、多光子吸収が生じ
る条件で基板1の内部に集光点Pを合わせた上でレーザ
光Lを照射し、改質領域7を形成する。なお、集光点P
とはレーザ光Lが集光した箇所のことである。
【0023】レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って
(すなわち矢印A方向に沿って)相対的に移動させるこ
とにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動さ
せる。これにより、図3〜図5に示すように改質領域7
が切断予定ライン5に沿って基板1の内部にのみ形成さ
れ、この改質領域7でもって切断起点領域8が形成され
る。このレーザ加工方法は、基板1がレーザ光Lを吸収
することにより基板1を発熱させて改質領域7を形成す
るのではない。基板1にレーザ光Lを透過させ基板1の
内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成してい
る。よって、基板1のレーザ光入射面6ではレーザ光L
がほとんど吸収されないので、基板1のレーザ光入射面
6が溶融することはない。
【0024】基板1の切断において、切断する箇所に起
点があると基板1はその起点から割れるので、図6に示
すように比較的小さな力で基板1を切断することができ
る。よって、基板1の面にチッピングなどの不必要な割
れを発生させることなく、容易に、且つ精度良く、且つ
効率的に基板1の切断が可能となる。
【0025】なお、切断起点領域を起点とした基板の切
断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断起点領
域形成後、基板に人為的な応力が印加されることによ
り、切断起点領域を起点として基板が割れ、基板が切断
される場合である。これは、例えば基板の厚さが大きい
場合の切断である。人為的な応力が印加されるとは、例
えば、基板の切断起点領域に沿って基板に曲げ応力やせ
ん断応力を加えたり、基板に温度差を与えることにより
熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切
断起点領域を形成することにより、切断起点領域を起点
として基板の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割
れ、結果的に基板が切断される場合である。これは、例
えば基板の厚さが小さい場合には、1列の改質領域によ
り切断起点領域が形成されることで可能となり、基板の
厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改
質領域により切断起点領域が形成されることで可能とな
る。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所にお
いて、切断起点領域が形成されていない部位に対応する
部分の表面上にまで割れが先走ることがなく、切断起点
領域を形成した部位に対応する部分のみを割断すること
ができるので、割断を制御よくすることができる。近
年、ウェハの基板などの基板の厚さは薄くなる傾向にあ
るので、このような制御性のよい割断方法は大変有効で
ある。
【0026】さて、本実施形態において多光子吸収によ
り形成される改質領域としては、次の(1)〜(3)が
ある。
【0027】(1)改質領域が1つ又は複数のクラック
を含むクラック領域の場合 例えばサファイアやガラスなどからなる基板の内部に集
光点を合わせて、集光点における電界強度が1×108
(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件
でレーザ光を照射する。このパルス幅の大きさは、多光
子吸収を生じさせつつ基板の表面に余計なダメージを与
えずに、基板の内部にのみクラック領域を形成できる条
件である。これにより、基板の内部には多光子吸収によ
る光学的損傷という現象が発生する。この光学的損傷に
より基板の内部に熱ひずみが誘起され、これにより基板
の内部にクラック領域が形成される。電界強度の上限値
としては、例えば1×1012(W/cm2)である。パ
ルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
【0028】本発明者は、電界強度とクラックの大きさ
との関係を実験により求めた。実験条件は次ぎの通りで
ある。 (A)基板:パイレックス(登録商標)ガラス(厚さ7
00μm) (B)レーザ 光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ 波長:1064nm レーザ光スポット断面積:3.14×10-8cm2 発振形態:Qスイッチパルス 繰り返し周波数:100kHz パルス幅:30ns 出力:出力<1mJ/パルス レーザ光品質:TEM00 偏光特性:直線偏光 (C)集光用レンズ レーザ光波長に対する透過率:60パーセント (D)基板が載置される載置台の移動速度:100mm
/秒
【0029】なお、レーザ光品質がTEM00とは、集光
性が高くレーザ光の波長程度まで集光可能を意味する。
【0030】図7は上記実験の結果を示すグラフであ
る。横軸はピークパワー密度であり、レーザ光がパルス
レーザ光なので電界強度はピークパワー密度で表され
る。縦軸は1パルスのレーザ光により基板の内部に形成
されたクラック部分(クラックスポット)の大きさを示
している。クラックスポットが集まりクラック領域とな
る。クラックスポットの大きさは、クラックスポットの
形状のうち最大の長さとなる部分の大きさである。グラ
フ中の黒丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が
100倍、開口数(NA)が0.80の場合である。一
方、グラフ中の白丸で示すデータは集光用レンズ(C)
の倍率が50倍、開口数(NA)が0.55の場合であ
る。ピークパワー密度が1011(W/cm2)程度から
基板の内部にクラックスポットが発生し、ピークパワー
密度が大きくなるに従いクラックスポットも大きくなる
ことが分かる。
【0031】次に、上記したレーザ加工方法において、
クラック領域形成による基板の切断のメカニズムについ
て図8〜図11を用いて説明する。図8に示すように、
多光子吸収が生じる条件で基板1の内部に集光点Pを合
わせてレーザ光Lを基板1に照射して切断予定ライン5
に沿って内部にクラック領域9を形成する。クラック領
域9は1つ又は複数のクラックを含む領域である。この
クラック領域9でもって切断起点領域が形成される。図
9に示すようにクラック領域9を起点として(すなわ
ち、切断起点領域を起点として)クラックがさらに成長
し、図10に示すようにクラックが基板1の両面に到達
し、図11に示すように基板1が割れることにより基板
1が切断される。基板の両面に到達するクラックは自然
に成長する場合もあるし、基板に力が印加されることに
より成長する場合もある。
【0032】(2)改質領域が溶融処理領域の場合 例えばGaAsやシリコンのような半導体材料からなる
基板の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強
度が1×108(W/cm2)以上で且つパルス幅が1μ
s以下の条件でレーザ光を照射する。これにより基板の
内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加
熱により基板の内部に溶融処理領域が形成される。溶融
処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融
状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であ
り、相変化した領域や結晶構造が変化した領域というこ
ともできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶
質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変
化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結
晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から
多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造
及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。
基板がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例え
ば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値として
は、例えば1×1012(W/cm2)である。パルス幅
は例えば1ns〜200nsが好ましい。また、シリコ
ンに限らず、例えばサファイアなどにおいても上記した
溶融処理領域を形成することが可能である。
【0033】本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融
処理領域が形成されることを実験により確認した。実験
条件は次の通りである。 (A)基板:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4
インチ) (B)レーザ 光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ 波長:1064nm レーザ光スポット断面積:3.14×10-8cm2 発振形態:Qスイッチパルス 繰り返し周波数:100kHz パルス幅:30ns 出力:20μJ/パルス レーザ光品質:TEM00 偏光特性:直線偏光 (C)集光用レンズ 倍率:50倍 N.A.:0.55 レーザ光波長に対する透過率:60パーセント (D)基板が載置される載置台の移動速度:100mm
/秒
【0034】図12は、上記条件でのレーザ加工により
切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を
表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理
領域13が形成されている。なお、上記条件により形成
された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μ
m程度である。
【0035】溶融処理領域13が多光子吸収により形成
されたことを説明する。図13は、レーザ光の波長とシ
リコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフであ
る。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの
反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シ
リコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μ
m、500μm、1000μmの各々について上記関係
を示した。
【0036】例えば、Nd:YAGレーザの波長である
1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μ
m以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80
%以上透過することが分かる。図12に示すシリコンウ
ェハ11の厚さは350μmなので、多光子吸収による
溶融処理領域13をシリコンウェハの中心付近に形成す
ると、レーザ光入射面から175μmの部分に形成され
る。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウ
ェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシ
リコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、
ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11
の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシ
リコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による
通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではな
く、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたこ
とを意味する。
【0037】なお、シリコンウェハは、溶融処理領域で
もって形成される切断起点領域を起点として断面方向に
向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの
表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断され
る。シリコンウェハの表面と裏面とに到達するこの割れ
は自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が
印加されることにより成長する場合もある。なお、切断
起点領域からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自
然に成長する場合には、切断起点領域を形成する溶融処
理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、
切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状
態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれも
ある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコン
ウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図
12のように内部にのみ溶融処理領域が形成されてい
る。基板の内部に溶融処理領域でもって切断起点領域を
形成すると、割断時、切断起点領域ラインから外れた不
必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
【0038】(3)改質領域が屈折率変化領域の場合 例えばガラスなどからなる基板の内部に集光点を合わせ
て、集光点における電界強度が1×108(W/cm2
以上で且つパルス幅が1ns以下の条件でレーザ光を照
射する。パルス幅を極めて短くして、多光子吸収を基板
の内部に起こさせると、多光子吸収によるエネルギーが
熱エネルギーに転化せずに、基板の内部にはイオン価数
変化、結晶化又は分極配向等の永続的な構造変化が誘起
されて屈折率変化領域が形成される。電界強度の上限値
としては、例えば1×1012(W/cm2)である。パ
ルス幅は例えば1ns以下が好ましく、1ps以下がさ
らに好ましい。
【0039】以上、多光子吸収により形成される改質領
域として(1)〜(3)の場合を説明したが、基板の結
晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次の
ように形成すれば、その切断起点領域を起点として、よ
り一層小さな力で、しかも精度良く基板を切断すること
が可能になる。また、基板の表面上に活性層が積層され
ている場合、該活性層の結晶構造やその劈開性などを考
慮して切断起点領域を次のように形成すれば、基板が切
断起点領域を起点として切断される際に、活性層を容易
に且つ精度良く劈開させることが可能になる。
【0040】すなわち、基板がシリコンなどのダイヤモ
ンド構造の単結晶半導体からなる場合は、(111)面
(第1劈開面)や(110)面(第2劈開面)に沿った
方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。また、基
板或いは活性層がGaAsなどの閃亜鉛鉱型構造のIII
−V族化合物半導体からなる場合は、(110)面に沿
った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。さら
に、基板がサファイアなどの六方晶系の結晶構造を有す
る場合は、(0001)面(C面)を主面として(11
20)面(A面)或いは(1100)面(M面)に沿っ
た方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。
【0041】なお、上述した切断起点領域を形成すべき
方向(例えば、GaAs基板における(110)面に沿
った方向)、或いは切断起点領域を形成すべき方向に直
交する方向に沿って基板にオリエンテーションフラット
(後述)を形成すれば、そのオリエンテーションフラッ
トを基準とすることで、切断起点領域を容易且つ正確に
基板に形成することが可能になる。
【0042】次に、上述したレーザ加工方法に使用され
るレーザ加工装置について、図14を参照して説明す
る。図14はレーザ加工装置100の概略構成図であ
る。
【0043】レーザ加工装置100は、レーザ光Lを発
生するレーザ光源101と、レーザ光Lの出力やパルス
幅等を調節するためにレーザ光源101を制御するレー
ザ光源制御部102と、レーザ光Lの反射機能を有しか
つレーザ光Lの光軸の向きを90°変えるように配置さ
れたダイクロイックミラー103と、ダイクロイックミ
ラー103で反射されたレーザ光Lを集光する集光用レ
ンズ105と、集光用レンズ105で集光されたレーザ
光Lが照射される基板1が載置される載置台107と、
載置台107をX軸方向に移動させるためのX軸ステー
ジ109と、載置台107をX軸方向に直交するY軸方
向に移動させるためのY軸ステージ111と、載置台1
07をX軸及びY軸方向に直交するZ軸方向に移動させ
るためのZ軸ステージ113と、これら3つのステージ
109,111,113の移動を制御するステージ制御
部115とを備える。
【0044】この集光点PのX(Y)軸方向の移動は、
基板1をX(Y)軸ステージ109(111)によりX
(Y)軸方向に移動させることにより行う。Z軸方向
は、基板1の裏面4と直交する方向なので、基板1に入
射するレーザ光Lの焦点深度の方向となる。よって、Z
軸ステージ113をZ軸方向に移動させることにより、
基板1の内部にレーザ光Lの集光点Pを合わせることが
できる。これにより、基板1のレーザ光入射面6から所
定距離内側の所望の位置に集光点Pを合わせることがで
きる。
【0045】レーザ光源101はパルスレーザ光を発生
するNd:YAGレーザである。レーザ光源101に用
いることができるレーザとして、この他、Nd:YVO
4レーザ、Nd:YLFレーザやチタンサファイアレー
ザがある。本実施形態では、基板1の加工にパルスレー
ザ光を用いているが、多光子吸収を起こさせることがで
きるなら連続波レーザ光でもよい。
【0046】レーザ加工装置100はさらに、載置台1
07に載置された基板1を可視光線により照明するため
に可視光線を発生する観察用光源117と、ダイクロイ
ックミラー103及び集光用レンズ105と同じ光軸上
に配置された可視光用のビームスプリッタ119とを備
える。ビームスプリッタ119と集光用レンズ105と
の間にダイクロイックミラー103が配置されている。
ビームスプリッタ119は、可視光線の約半分を反射し
残りの半分を透過する機能を有しかつ可視光線の光軸の
向きを90°変えるように配置されている。観察用光源
117から発生した可視光線はビームスプリッタ119
で約半分が反射され、この反射された可視光線がダイク
ロイックミラー103及び集光用レンズ105を透過
し、基板1の切断予定ライン5等を含むレーザ光入射面
6を照明する。
【0047】レーザ加工装置100はさらに、ビームス
プリッタ119、ダイクロイックミラー103及び集光
用レンズ105と同じ光軸上に配置された撮像素子12
1及び結像レンズ123を備える。撮像素子121とし
ては例えばCCDカメラがある。切断予定ライン5等を
含むレーザ光入射面6を照明した可視光線の反射光は、
集光用レンズ105、ダイクロイックミラー103、ビ
ームスプリッタ119を透過し、結像レンズ123で結
像されて撮像素子121で撮像され、撮像データとな
る。
【0048】レーザ加工装置100はさらに、撮像素子
121から出力された撮像データが入力される撮像デー
タ処理部125と、レーザ加工装置100全体を制御す
る全体制御部127と、モニタ129とを備える。撮像
データ処理部125は、撮像データを基にして観察用光
源117で発生した可視光の焦点を基板1のレーザ光入
射面6上に合わせるための焦点データを演算する。この
焦点データを基にしてステージ制御部115がZ軸ステ
ージ113を移動制御することにより、可視光の焦点が
基板1のレーザ光入射面6に合うようにする。よって、
撮像データ処理部125はオートフォーカスユニットと
して機能する。また、撮像データ処理部125は、撮像
データを基にしてレーザ光入射面6の拡大画像等の画像
データを演算する。この画像データは全体制御部127
に送られ、全体制御部で各種処理がなされ、モニタ12
9に送られる。これにより、モニタ129に拡大画像等
が表示される。
【0049】全体制御部127には、ステージ制御部1
15からのデータ、撮像データ処理部125からの画像
データ等が入力し、これらのデータも基にしてレーザ光
源制御部102、観察用光源117及びステージ制御部
115を制御することにより、レーザ加工装置100全
体を制御する。よって、全体制御部127はコンピュー
タユニットとして機能する。
【0050】なお、基板1のレーザ光入射面6として
は、基板1の表面及び裏面のうちどちらの面でもよい。
例えば、基板1の表面上にレーザ光を透過しない半導体
層などが積層されている場合には、基板1の裏面が集光
用レンズ105側となるよう基板1を載置台107に載
置するとよい。また、基板1のレーザ光入射面6は、該
レーザ光入射面6においてレーザ光が散乱することを防
ぐため、平坦かつ滑面であることが好ましい。
【0051】次に、上述したレーザ加工方法及びレーザ
加工装置100を用いた、本実施形態に係る半導体レー
ザ素子の製造方法について説明する。図15は、本実施
形態に係る半導体レーザ素子の製造方法において用いら
れるウェハを示す斜視図である。また、図16は、図1
5に示されたウェハの底面図である。また、図17は、
図16に示されたウェハのVI−VI断面を示す拡大図であ
る。
【0052】図15〜図17を参照すると、ウェハ2
は、略円盤状を呈している。本実施形態において、ウェ
ハ2は、n型半導体からなる基板1と、基板1の表面2
1上に積層された第1導電型半導体層であるn型クラッ
ド層23と、n型クラッド層23上に積層された活性層
25と、活性層25上に積層された第2導電型半導体層
であるp型クラッド層27と、p型クラッド層27上に
積層されたp型半導体からなるキャップ層29とを備え
ている。これらの層のうち、n型クラッド層23、活性
層25、及びp型クラッド層27は、量子井戸構造を構
成している。或いは、活性層25が、その内部にバンド
ギャップの小さい井戸層とバンドギャップの大きい障壁
層とを交互に複数積層された多重量子井戸構造を構成し
てもよい。また、基板1の裏面4は、平坦かつ滑面とな
っている。
【0053】Al−GaAs系の半導体レーザ素子を例
にとると、基板1及びキャップ層29の材料としては例
えばGaAsが用いられ、n型クラッド層23、活性層
25、及びp型クラッド層27の材料としては例えばA
lGaAsが用いられる。なお、半導体レーザ素子はA
l−GaAs系に限らず、In−GaAs系や、AlG
aInP系、GaN系であってもよい。また、それぞれ
の層の厚さは、例えば基板1が350μm、n型クラッ
ド層23が500Å(50nm)、活性層25が100
Å(10nm)、p型クラッド層27が500Å(50
nm)、キャップ層29が500Å(50nm)であ
る。
【0054】また、図16を参照すると、ウェハ2の裏
面4には複数の切断予定ライン5が設定されている。切
断予定ライン5は、ウェハ2を複数の棒状部分に切断す
るために想定される仮想線であり、活性層25の劈開面
に沿った方向に設定されている。すなわち、切断予定ラ
イン5は、AlGaAsからなる活性層25の(11
0)面に沿った方向に設定されている。また、基板1
は、その劈開面が切断予定ライン5に沿った方向と平行
であることが好ましい。すなわち、GaAsからなる基
板1の(110)面の方向と、AlGaAsからなる活
性層25の(110)面の方向とが一致するように活性
層25が積層されているとよい。なお、切断予定ライン
5と直交する方向は、半導体レーザ素子におけるストラ
イプ構造の長手方向(すなわち、レーザ光の共振方向)
となる。また、互いに隣り合う切断予定ライン5の間隔
は、例えば2mm程度である。
【0055】また、ウェハ2は、オリエンテーションフ
ラット(以下「OF」という)19を有している。本実
施形態では、OF19は切断予定ライン5と直交する方
向を長手方向として形成されている。OF19は、ウェ
ハ2を切断予定ライン5に沿って切断する際に、切断方
向を容易に判別する目的で設けられている。なお、OF
19は、切断予定ライン5と平行な方向を長手方向とし
て形成されていてもよい。
【0056】図18及び図19は、本実施形態に係る半
導体レーザ素子の製造方法を説明するためのフローチャ
ートである。また、図20〜図23は、半導体レーザ素
子の製造方法を説明するためのウェハ2の断面図であ
る。
【0057】図18を参照すると、まず、ウェハ2の裏
面4にカソード電極31を、表面22にアノード電極3
3を、それぞれ形成する(S1、図20)。このとき、
切断予定ライン5の周辺にはこれらの電極を形成しな
い。また、半導体レーザ素子がストライプ構造となるよ
うに、切断予定ライン5に直交する方向を長手方向とし
て細長く形成する。カソード電極31及びアノード電極
33を形成する工程の一例としては、(1)ウェハ2の
表面22及び裏面4に金属膜を成膜し、(2)該金属膜
の表面にレジストを塗布し、(3)所望の電極パターン
を有するレチクルを用いてレジストを感光させ、(4)
レジストを現像することにより感光部分を除去し、
(5)金属膜のうちレジストが除去されて露出した部分
をエッチングにより除去する。これらの工程により、カ
ソード電極31及びアノード電極33を形成する。
【0058】続いて、ウェハ2の基板1の内部に、切断
予定ライン5に沿って切断起点領域を形成する(S3、
図21)。すなわち、基板1の裏面4のうちカソード電
極31が設けられていない部分をレーザ光入射面として
基板1の内部の集光点Pへレーザ光Lを照射することに
より、基板1の内部に改質領域7を形成する。この改質
領域7が、ウェハ2を切断する際の切断起点領域とな
る。
【0059】ここで、図19は、図14に示されたレー
ザ加工装置100を用いてウェハ2に切断起点領域を形
成する方法を示すフローチャートである。なお、本実施
形態において、ウェハ2は、レーザ加工装置100の載
置台107に、基板1の裏面4が集光用レンズ105と
対向するように配置される。すなわち、レーザ光Lは、
ウェハ2の基板1の裏面4から入射される。
【0060】図14及び図19を参照すると、まず、基
板1の光吸収特性を図示しない分光光度計等により測定
する。この測定結果に基づいて、基板1に対して透明な
波長又は吸収の少ない波長のレーザ光Lを発生するレー
ザ光源101を選定する(S101)。
【0061】続いて、基板1の厚さ、材質、及び屈折率
等を考慮して、ウェハ2のZ軸方向の移動量を決定する
(S103)。これは、基板1の裏面4から所定距離内
側の所望の位置にレーザ光Lの集光点Pを合わせるため
に、基板1の裏面4に位置するレーザ光Lの集光点Pを
基準としたウェハ2のZ軸方向の移動量である。この移
動量は全体制御部127に入力される。
【0062】ウェハ2をレーザ加工装置100の載置台
107に基板1の裏面4が集光用レンズ105側と対向
するよう載置する。そして、観察用光源117から可視
光を発生させて基板1の裏面4を照明する(S10
5)。照明された基板1の裏面4を撮像素子121によ
り撮像する。撮像素子121により撮像された撮像デー
タは撮像データ処理部125に送られる。この撮像デー
タに基づいて撮像データ処理部125は、観察用光源1
17の可視光の焦点が基板1の裏面4に位置するような
焦点データを演算する(S107)。
【0063】この焦点データはステージ制御部115に
送られる。ステージ制御部115は、この焦点データを
基にしてZ軸ステージ113をZ軸方向の移動させる
(S109)。これにより、観察用光源117の可視光
の焦点が基板1の裏面4に位置する。なお、撮像データ
処理部125は撮像データに基づいて、切断予定ライン
5を含む裏面4の拡大画像データを演算する。この拡大
画像データは全体制御部127を介してモニタ129に
送られ、これによりモニタ129に切断予定ライン5付
近の拡大画像が表示される。
【0064】全体制御部127には予めステップS10
3で決定された移動量データが入力されており、この移
動量データがステージ制御部115に送られる。ステー
ジ制御部115はこの移動量データに基づいて、レーザ
光Lの集光点Pの位置が基板1の裏面4から所定距離内
側となるように、Z軸ステージ113によりウェハ2を
Z軸方向に移動させる(S111)。
【0065】続いて、レーザ光源101からレーザ光L
を発生させて、レーザ光Lを基板1の裏面4に照射す
る。レーザ光Lの集光点Pは基板1の内部に位置してい
るので、改質領域7は基板1の内部にのみ形成される。
【0066】続いて、切断予定ライン5に沿うようにX
軸ステージ109やY軸ステージ111を移動させて改
質領域7を複数形成するか、あるいは切断予定ライン5
に沿って連続して改質領域7を形成することにより、切
断予定ライン5に沿う切断起点領域を基板1の内部に形
成する(S113)。
【0067】ここで、再び図18を参照すると、ウェハ
2の基板1に切断起点領域を形成したのち、切断起点領
域に沿ってウェハ2を複数の棒状部材37に切断する
(S5、図22(a)及び(b))。すなわち、切断起
点領域が形成されたウェハ2に対して例えばナイフエッ
ジをウェハの表面22または裏面4に押し当てて応力を
印加することにより、切断起点領域を起点として基板1
を切断する。或いは、エキスパンドテープや、ブレーカ
ー装置、ローラー装置などを用いて応力を印加すること
により基板1を切断してもよい。また、ウェハ表面やウ
ェハ裏面にその表面が溶融しないエネルギーにてウェハ
に対して吸収性を有するレーザ光を照射することで切断
起点領域を起点として亀裂が生じるような熱応力を発生
させて切断してもよい。このとき、基板1が切断される
と同時に、切断予定ライン5に沿った劈開面を有する活
性層25が該劈開面において劈開されることにより、活
性層25を挟んで互いに対向する2つの共振面35が棒
状部材37それぞれに形成される。また、n型クラッド
層23、p型クラッド層27、及びキャップ層29も基
板1が切断されると同時に切断される。
【0068】続いて、棒状部材37をチップ状に切断す
る(S7、図23(a))。すなわち、切断起点領域と
直交する複数の切断面において棒状部材37を等間隔に
切断する。これにより、チップ状の半導体レーザ素子3
9が得られる。棒状部材37を切断する方法としては、
上記したレーザ加工方法のほか、ブレードダイシングや
ドライエッチング、ウェットエッチングなどを用いるこ
とができる。
【0069】図23(b)は、上記の工程を経て得られ
た半導体レーザ素子39の構成を示す斜視図である。こ
の半導体レーザ素子39において、基板1の裏面4上に
は切断起点領域8と直交する方向を長手方向としてカソ
ード電極31が設けられている。基板1の表面にはn型
クラッド層23、活性層25、p型クラッド層27、及
びキャップ層29が積層されている。キャップ層29に
は、切断起点領域8と直交する方向を長手方向としてア
ノード電極33が設けられている。基板1の側面のう
ち、ストライプ構造の長手方向と交差する2つの側面は
切断起点領域8を含んでおり、これらの側面のそれぞれ
と同一の平面上にある2つの共振面35それぞれが、活
性層25の劈開により形成されている。
【0070】図23(b)に示される構成のとおり、本
実施形態による半導体レーザ素子の製造方法によれば、
切断起点領域8と直交する方向をストライプ構造の長手
方向とする半導体レーザ素子39が得られる。すなわ
ち、カソード電極31及びアノード電極33における長
手方向と交差する方向の幅が活性層25の該方向の幅よ
りも狭く形成されているので、活性層25を流れる駆動
電流は活性層25の中心のストライプ状の部分に集ま
る。このストライプ状の部分は共振面35に挟まれてい
るので、活性層25ではレーザ発振がストライプ状の部
分に沿って起こることとなる。
【0071】以上説明したように、本実施形態に係る半
導体レーザ素子の製造方法及び半導体レーザ素子では、
ウェハ2の基板1の内部に多光子吸収という現象により
形成される改質領域でもって、切断予定ライン5に沿っ
た切断起点領域を形成することができ、基板1を切断起
点領域に沿って比較的小さな力で効率よく割って切断す
ることができる。そして、基板1を切断することにより
活性層25が切断予定ライン5に沿って精度良く劈開さ
れる。したがって、この製造方法によれば、活性層25
の劈開による共振面35を容易に且つ精度良く形成する
ことができる。
【0072】また、本実施形態に係る半導体レーザ素子
の製造方法においては、基板1を切断する際に、ウェハ
2に応力を印加している。切断起点領域を有するウェハ
2は比較的小さな力で割って切断できるので、ウェハ2
に応力を印加することによりウェハ2を容易に切断する
ことができる。
【0073】また、本実施形態に係る半導体レーザ素子
の製造方法においては、基板1の内部にレーザ光Lを照
射する際に、基板1の裏面4をレーザ光入射面としてい
る。この製造方法によれば、n型クラッド層23、活性
層25、及びp型クラッド層27など基板1上に積層さ
れる半導体層のいずれかがレーザ光Lを透過しない場合
であっても、ウェハ2の基板1の内部に改質領域7でも
って切断起点領域を形成することができる。そして、基
板1の裏面4が平坦かつ滑面であれば、裏面4における
レーザ光Lの散乱を防ぐことができる。
【0074】なお、ウェハ2の表面22をレーザ光入射
面として集光点Pにレーザ光Lを照射することにより、
改質領域7を形成してもよい。ただし、この場合、基板
1上に積層される活性層25などの半導体層のレーザ光
Lに対する透過率が、所定の透過率以上であることが必
要となる。また、レーザ光入射面から所定距離内側に切
断起点領域を形成するために、基板1上に積層される各
半導体層の屈折率を考慮してレーザ加工装置100にお
けるウェハ2のZ軸方向位置を定める必要がある。
【0075】図24は、本実施形態による半導体レーザ
素子の製造方法の変形例を説明するための断面図であ
る。本変形例では、基板1の内部において、基板1の厚
さ方向に複数の改質領域7を形成する。改質領域7をこ
のように形成するには、図19に示されたフローチャー
トのステップS111(ウェハ2をZ軸方向に移動)と
ステップS113(改質領域7の形成)とを交互に複数
回行うとよい。また、ウェハ2をZ軸方向に移動するの
と改質領域7の形成とを同時に行うことにより、基板1
の厚さ方向に連続して改質領域7を形成してもよい。
【0076】本変形例のように改質領域7を形成するこ
とにより、基板1の厚さ方向に延びた切断起点領域を形
成することができる。従って、ウェハ2をより小さな力
で割って切断することができる。さらに、基板1の厚さ
方向に改質領域7によるクラックを成長させれば、外部
からの力を必要とせずウェハ2を分離することもでき
る。
【0077】以上、本発明の実施形態及び変形例につい
て詳細に説明したが、本発明は上記実施形態及び変形例
に限定されないことはいうまでもない。
【0078】例えば、上記実施形態及び実施例では、第
1導電型をn型とし、第2導電型をp型としているが、
第1導電型がp型で第2導電型がn型であってもよい。
また、ストライプ構造として、活性層の周囲に高抵抗層
が埋め込まれた構造を含むことはもちろんである。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る半導
体レーザ素子の製造方法及び半導体レーザ素子では、ウ
ェハ2の基板1の内部に多光子吸収という現象により形
成される改質領域7でもって、切断予定ライン5に沿っ
た切断起点領域を形成することができ、基板1を切断起
点領域に沿って比較的小さな力で効率よく割って切断す
ることができる。そして、基板1を切断することにより
活性層25が切断予定ライン5に沿って精度良く劈開さ
れる。したがって、この製造方法によれば、活性層25
の劈開による共振面35を効率良く、且つ精度良く形成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ加工中の基板の平面図である。
【図2】図1に示す基板のII−II線に沿った断面図であ
る。
【図3】レーザ加工後の基板の平面図である。
【図4】図3に示す基板のIV−IV線に沿った断面図であ
る。
【図5】図3に示す基板のV−V線に沿った断面図であ
る。
【図6】切断された基板の平面図である。
【図7】本実施形態で用いるレーザ加工方法における電
界強度とクラックスポットの大きさとの関係を示すグラ
フである。
【図8】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第1工程
における基板の断面図である。
【図9】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第2工程
における基板の断面図である。
【図10】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第3工
程における基板の断面図である。
【図11】本実施形態で用いるレーザ加工方法の第4工
程における基板の断面図である。
【図12】本実施形態で用いるレーザ加工方法により切
断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表
した図である。
【図13】本実施形態で用いるレーザ加工方法における
レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係
を示すグラフである。
【図14】レーザ加工装置の概略構成図である。
【図15】本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方
法において用いられるウェハを示す斜視図である。
【図16】図15に示されたウェハの底面図である。
【図17】図16に示されたウェハのVI−VI断面を示す
拡大図である。
【図18】本実施形態に係る半導体レーザ素子の製造方
法を説明するためのフローチャートである。
【図19】図14に示されたレーザ加工装置を用いてウ
ェハに切断起点領域を形成する方法を示すフローチャー
トである。
【図20】半導体レーザ素子の製造方法を説明するため
のウェハの断面図である。
【図21】半導体レーザ素子の製造方法を説明するため
のウェハの断面図である。
【図22】(a)半導体レーザ素子の製造方法を説明す
るためのウェハの断面図である。 (b)半導体レーザ素子の製造方法を説明するためのウ
ェハの斜視図である。
【図23】(a)チップ状に切断された棒状部材を示す
斜視図である。(b)上記の工程を経て得られた半導体
レーザ素子の構成を示す斜視図である。
【図24】本実施形態による発光素子の製造方法の変形
例を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…ウェハ、4…裏面、5…切断予定ライ
ン、7…改質領域、8…切断起点領域、9…クラック領
域、11…シリコンウェハ、13…溶融処理領域、19
…オリエンテーションフラット、21…表面、23…n
型クラッド層、25…活性層、27…p型クラッド層、
29…キャップ層、31…カソード電極、33…アノー
ド電極、35…共振面、37…棒状部材、39…半導体
レーザ素子、100…レーザ加工装置、101…レーザ
光源、102…レーザ光源制御部、103…ダイクロイ
ックミラー、105…集光用レンズ、107…載置台、
109…X軸ステージ、111…Y軸ステージ、113
…Z軸ステージ、115…ステージ制御部、117…観
察用光源、119…ビームスプリッタ、121…撮像素
子、123…結像レンズ、125…撮像データ処理部、
127…全体制御部、129…モニタ、L…レーザ光、
P…集光点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神山 信治 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 4E068 AE00 DA10 5F072 AB02 JJ08 JJ12 JJ20 PP07 QQ20 RR01 YY06 5F073 CA05 CB02 DA30 DA32 DA34 DA35 EA29

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面上に第1導電型半導体層、活
    性層、及び第2導電型半導体層が積層されたストライプ
    構造の半導体レーザ素子の製造方法であって、 前記基板の表面上に前記第1導電型半導体層、前記活性
    層、及び前記第2導電型半導体層が積層されたウェハの
    前記基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射する
    ことにより多光子吸収による改質領域を形成し、この改
    質領域によって、前記ストライプ構造の長手方向と直交
    する方向に延びる切断予定ラインに沿って前記ウェハの
    レーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を形成
    し、前記切断起点領域に沿って前記基板を切断するとと
    もに前記活性層を劈開させる工程を備える、半導体レー
    ザ素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板の表面上に第1導電型半導体
    層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層されたスト
    ライプ構造の半導体レーザ素子の製造方法であって、 前記半導体基板の表面上に前記第1導電型半導体層、前
    記活性層、及び前記第2導電型半導体層が積層されたウ
    ェハの前記半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ
    光を照射することにより溶融処理領域を形成し、この溶
    融処理領域によって、前記ストライプ構造の長手方向と
    直交する方向に延びる切断予定ラインに沿って前記ウェ
    ハのレーザ光入射面から所定距離内側に切断起点領域を
    形成し、前記切断起点領域に沿って前記半導体基板を切
    断するとともに前記活性層を劈開させる工程を備える、
    半導体レーザ素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基板を切断する際に、前記ウェハに
    応力を印加する、請求項1または2に記載の半導体レー
    ザ素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板の内部に前記レーザ光を照射す
    る際に、前記基板の裏面を前記レーザ光入射面とする、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体レーザ素子
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板の前記裏面が平坦かつ滑面であ
    る、請求項4に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 基板の表面上に第1導電型半導体層、活
    性層、及び第2導電型半導体層が積層されたストライプ
    構造の半導体レーザ素子であって、 前記基板の内部に集光点を合わせてレーザ光が照射され
    て多光子吸収による改質領域が形成され、この改質領域
    により前記ウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に
    形成された切断起点領域によって前記ストライプ構造の
    長手方向と直交する方向に前記基板が切断されていると
    ともに、該方向に前記活性層が劈開されている、半導体
    レーザ素子。
  7. 【請求項7】 半導体基板の表面上に第1導電型半導体
    層、活性層、及び第2導電型半導体層が積層されたスト
    ライプ構造の半導体レーザ素子であって、 前記半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光が照
    射されて溶融処理領域が形成され、この溶融処理領域に
    より前記ウェハのレーザ光入射面から所定距離内側に形
    成された切断起点領域によって前記ストライプ構造の長
    手方向と直交する方向に前記半導体基板が切断されてい
    るとともに、該方向に前記活性層が劈開されている、半
    導体レーザ素子。
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