JP5114988B2 - 液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、インクジェット記録方式に代表されるような液滴を吐出して画像記録などを行う液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置に関する。
従来、複数のノズルから液滴を吐出し、用紙等の記録媒体に印字を行う液滴吐出装置には、インクジェット記録装置があり、このインクジェット記録装置は、小型で安価、静寂性等の種々の利点があり、広く市販されている。
インクジェット記録装置に用いられる記録ヘッドには、圧電方式やサーマル方式等がある。特に、圧電体素子を用いて圧力室内の圧力を変化させてインク滴を吐出する圧電方式は、高速印字、高解像度が得られる等、多くの利点を有している。しかし、サーマル方式に用いる噴射素子(発熱体)に較べ、圧電方式に用いる圧電体素子は大きな面積を有するため、記録ヘッドの高密度化・長尺化を図ることが難く、圧電体素子を碁盤目状に配置した構成が検討されている。
圧電体素子として、従来から用いられてきた焼結体は10μm以下の薄膜において充分な圧電効果が得られず、その結果、大きな素子面積を必要としている。これに対し、気相成長・液相成長等の堆積法により形成した圧電体素子は、その結晶性・配向性に優れ、焼結体に較べて高い圧電性を有するため、小面積化・高密度化・長尺化が期待されている。
このような堆積法による圧電体素子の形成方法は、一般的な半導体プロセスや大面積電子デバイスプロセスに対する親和性が高く、Si単結晶基板・ガラス基板を用いて製造される。
圧電体素子としては、例えば、圧電体層を、下部電極、上部電極に挟まれたサンドイッチ構造とした構成が一般的である(例えば、特許文献1を参照)。そして、下部電極と上部電極に電圧を印加することで、圧電体層を変位させ、圧電体層の下方または上方に形成された圧力室の容積を変動させることによって圧力室に連通するノズルからインク滴を吐出するように構成されている。
このような上部電極と下部電極に圧電体層が挟まれた構造の圧電体素子においては、圧電体層が下部電極と上部電極に挟まれたサンドイッチ構造のまま配線の引き回しをする場合、特許文献2に示すように、圧電体素子を駆動するための駆動素子が設けられる基板に圧電体素子を一体的に形成し、圧電体素子と駆動素子との電気配線を、圧電体素子が形成されていない領域、具体的には圧電体素子と圧電体素子との間の領域に引き回す構造が知られている。このような構造とすることにより、ノズル数の増加及び解像度の増加に対応可能に構成することができる。
特開2003−154646号公報 特開2000−289204号公報
しかしながら、上記従来技術では、圧電体素子の形成されていない領域に電気配線を引き回すために、装置の大型化が懸念される場合があった。
そこで、装置の大型化を抑制するために、圧電体素子の形成された領域下の階層領域に電気配線を引き回す方法も考えられるが、堆積法による圧電体素子形成では、高温雰囲気下における圧電体素子の堆積形成が必要になるため、圧電体素子形成工程において圧電体素子の形成された領域下の階層領域に形成された引き回された電気配線等の電気伝導層もまた同様に、高温雰囲気下にさらされ、この電気伝導層の熱的安定性等の信頼性に問題が生じる場合があった。
本発明は、上記問題点を鑑み、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置の大型化を抑制すると共に、電気伝導層の信頼性に優れた液滴吐出ヘッド、及び液滴吐出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る液滴吐出ヘッドは、圧電体層及び該圧電体層に接して積層される電極層を有する圧電体素子と、前記圧電体素子に電気的に接続され、前記圧電体素子を駆動するための駆動素子と、前記圧電体素子における前記電極層又は前記駆動素子電気的に接続する電気伝導層と、を備えた液滴吐出ヘッドであって、前記電気伝導層は、前記圧電体素子の変位動作領域に層間絶縁層を介して少なくとも1層以上積層され、Ta,V,Nb,Mo,W,Ti,Zr,及びHfの金属、前記金属の元素を1種以上含む合金、前記金属の元素を1種以上含む窒化物、前記金属の元素を1種以上含む珪化物、並びに、前記金属の元素を1種以上含む硼化物から選択される少なくとも1種を含んで構成されている。
請求項1の記載の液滴吐出ヘッドでは、圧電体素子に層間絶縁層を介して1または複数の電気伝導層が積層され、且つこの電気伝導層が、Ta,V,Nb,Mo,W,Ti,Zr,及びHfの金属、前記金属の元素を1種以上含む合金、前記金属の元素を1種以上含む窒化物、前記金属の元素を1種以上含む珪化物、並びに、前記金属の元素を1種以上含む硼化物から選択される少なくとも1種を含んで構成されている。
このように、駆動素子に接続された電気伝導層が、圧電体素子に層間絶縁層を介して積層されていることから、圧電体素子に電気伝導層が積層されていない構成である場合に比べて、圧電体素子をより緻密に配置することが可能となり、液滴吐出ヘッドの大型化を抑制することができる。
また、電気伝導層を構成する材料として、堆積法による圧電体素子形成における高温雰囲気下においても劣化しない上記材料を適用することで、電気伝導層上に圧電体素子を形成する場合においても電気伝導層の熱的安定性を確保することができ、電気伝導層の信頼性に優れた液滴吐出ヘッドを提供することができる。
請求項2に記載の液滴吐出ヘッドは、圧電体層及び該圧電体層に接して積層される電極層を有する圧電体素子と、前記圧電体素子に電気的に接続され、前記圧電体素子を駆動するための駆動素子と、前記圧電体素子における前記電極層又は前記駆動素子電気的に接続する電気伝導層と、を備えた液滴吐出ヘッドであって、前記電気伝導層は、前記圧電体素子の変位動作領域に層間絶縁層を介して少なくとも1層以上積層され、貴金属、前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導酸化物、及び前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導珪化物から選択される少なくとも1種を含んで構成されることを特徴としている。
請求項2に記載の液滴吐出ヘッドによれば、駆動素子に接続された電気伝導層が、圧電体素子に層間絶縁層を介して積層されていることから、圧電体素子に電気伝導層が積層されていない構成である場合に比べて、圧電体素子を緻密に配置することが可能となり、液滴吐出ヘッドの大型化を抑制することができる。
また、電気伝導層を構成する材料として、堆積法による圧電体素子形成における高温雰囲気下においても劣化しない上記材料を適用することで、電気伝導層上に圧電体素子を形成する場合においても電気伝導層の熱的安定性を確保することができ、電気伝導層の信頼性に優れた液滴吐出ヘッドを提供することができる。
なお、請求項3に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項2に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記貴金属は、TiまたはCrを含むことが好ましい。
電気伝導層を構成する材料として貴金属、該貴金属の元素を1種以上含む電気伝導酸化物、及び該貴金属の元素を1種以上含む電気伝導珪化物から選択される少なくとも1種を含む場合には、貴金属をTiまたはCrを含むことにより、隣接して積層される層間絶縁層との吸着性を向上させることができる。
また、請求項4に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項2または請求項3に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記電気伝導層と前記層間絶縁層との間に、吸着層が設けられていることを特徴としている。
吸着層は、層間絶縁層と電気伝導層とを吸着させるための層である。とくに、電気伝導層を構成する材料として貴金属、該貴金属の元素を1種以上含む電気伝導酸化物、及び該貴金属の元素を1種以上含む電気伝導珪化物から選択される少なくとも1種を含む場合には、電気伝導層を一対の吸着層によって挟持することにより、層間絶縁層と電気伝導層との吸着性を向上させることができる。
請求項5に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体素子が、前記駆動素子上に前記電気伝導層を介して積層されていることを特徴としている。
圧電体素子及び電気伝導層を、駆動素子上に積層させることによって、本発明を適用しない場合に比べて液滴吐出ヘッドの小型化を図ることができる。
なお、上記請求項1から請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、請求項6に記載の液滴吐出ヘッドでは、前記圧電体素子は、圧電体層と、該圧電体層を挟む一対の電極層と、からなることを特徴としている。
この請求項6に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、請求項7に記載の液滴吐出ヘッドでは、前記電気伝導層は、前記一対の電極層の何れか一方と接続されてなることを特徴としている。駆動素子に接続された電気伝導層と、一対の電極層の何れか一方と、を電気的に接続することにより、電気伝導層と電気的に接続した電極層を圧電体層を変位させる信号電極として機能させることができる。
請求項8に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1から請求項7の何れか1つに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体素子と前記電気伝導層との間に、拡散抑制層が設けられている。
圧電体素子と電気伝導層との間に、圧電体層の構成元素の拡散を抑制する拡散抑制層を設けることによって、圧電体素子自身および駆動素子の劣化を緩和することができる。
請求項9に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1から請求項8の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体素子は、複数の前記駆動素子と接続されている。圧電体素子を複数の駆動素子と接続する場合には、複数の駆動素子を並列接続し、この並列接続した複数の駆動素子と、圧電体素子とを直列接続すればよい。
圧電体素子を複数の駆動素子と接続する場合には、複数の駆動素子から互いに異なる波形信号を1つの圧電素子へ印加することで、異なる体積の液滴を該圧電素子に対応する1つのノズルから吐出させることが出来る。
請求項10に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1から請求項9の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体層が気相成長法あるいは液相成長法により形成されることを特徴としている。
請求項11に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1から請求項10の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体素子の少なくとも変位動作領域は、圧電体絶縁保護層を介して設けられた電気伝導保護層により被覆されてなることを特徴としている。
変位動作領域とは、上部電極層と下部電極層とを介して圧電体素子に電圧が印加されることにより圧電体素子が変形、すなわち変位しうる領域を示している。
圧電体素子の少なくとも変位動作領域を、圧電体絶縁保護層を介して設けられた電気伝導保護層により被覆するので、液滴を吐出するために圧電体素子の変位動作領域に隣接する液滴、または、流路内の液が圧電体素子に浸透することを抑制することができる。また、電気伝導保護層によりさらに駆動素子の形成された領域についても被覆することにより、液滴、または、流路内の液が駆動素子に浸透することを抑制することができる。
請求項12に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項6に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体素子は、隣り合う前記圧電体層の変位動作領域の列を列長方向にずらして2次元的に配置されていることを特徴としている。このため、液滴吐出ヘッドの小型化を図ることができる。
請求項13に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1から請求項12の何れか1つに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体素子表面における該圧電体素子の変位動作領域は、平坦であることを特徴としている。
圧電体層の変位動作領域を段差のない平坦な領域に形成することにより、圧電体層の層方向への結晶配向性を均一化して変位効率を高めることができる。また、圧電体層各グレイン、また、各ドメインの変位の衝突を緩和することができるため、圧電体層の信頼性が高くなる。
請求項14に記載の液滴吐出ヘッドは、請求項1から請求項13の何れか1つに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記圧電体素子を複数有し、且つ前記電気伝導層は、該複数の圧電体素子の変位動作領域に層間絶縁層を介して少なくとも1層以上積層されていることを特徴としている。
請求項15に記載の液滴吐出装置は、請求項1から請求項14の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴としている。
このため、液滴吐出装置の大型化を抑制することができると共に、液滴吐出ヘッドの電気伝導層の信頼性に優れた液滴吐出装置を提供することができる。
また、下記に示す液滴吐出ヘッドの製造方法によれば、液滴吐出ヘッドの大型化を抑制すると共に、電気伝導層の信頼性に優れた液滴吐出ヘッドを提供することができる。すなわち、本発明における第1の液滴吐出ヘッドの製造方法では、基板上に、圧電体素子を駆動するための駆動素子を形成する工程と、前記駆動素子の形成された基板上に、Ta,V,Nb,Mo,W,Ti,Zr,及びHfの金属、前記金属の元素を1種以上含む合金、前記金属の元素を1種以上含む窒化物、前記金属の元素を1種以上含む珪化物、並びに、前記金属の元素を1種以上含む硼化物から選択される少なくとも1種を含む電気伝導層を、層間絶縁膜を介して少なくとも1層以上形成する工程と、前記電気伝導層と前記駆動素子とを電気的に接続する工程と、前記層間絶縁膜を介して前記電気伝導層が少なくとも1層以上形成された層上に、前記圧電体素子を形成する工程と、前記圧電体素子と前記電気伝導層とを電気的に接続する工程と、を備え
また、下記に示す液滴吐出ヘッドの製造方法によれば、液滴吐出ヘッドの大型化を抑制すると共に、電気伝導層の信頼性に優れた液滴吐出ヘッドを提供することができる。すなわち、本発明における第2の液滴吐出ヘッドの製造方法では、基板上に、圧電体素子を駆動するための駆動素子を形成する工程と、前記駆動素子の形成された基板上に、貴金属、前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導酸化物、及び前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導珪化物から選択される少なくとも1種を含む電気伝導層を、層間絶縁膜を介して少なくとも1層以上形成する工程と、前記電気伝導層と前記駆動素子とを電気的に接続する工程と、前記層間絶縁膜を介して前記電気伝導層が少なくとも1層以上形成された層上に、前記圧電体素子を形成する工程と、前記圧電体素子と前記電気伝導層とを電気的に接続する工程と、を備え
本発明によれば、液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置の大型化を抑制すると共に、電気伝導層の信頼性に優れた液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置を提供することができる。
以下、本発明について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には全図通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略する場合がある。また、以下の実施形態においては、インク(液体)の流路構成については図面も含め省略して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るインクジェット記録装置を示す概略構成図である。図2は、第1実施形態のインクジェット記録ユニットによる印字領域を示す図である。
本実施形態に係るインクジェット記録装置10(液滴吐出装置)は、図1に示すように、用紙を送り出す用紙供給部12と、用紙の姿勢を制御するレジ調整部14と、インク滴(液滴)を吐出して記録媒体Pに画像形成する記録ヘッド部16と、記録ヘッド部16のメンテナンスを行なうメンテナンス部18とを備える記録部20と、記録部20で画像形成された用紙を排出する排出部22とから基本的に構成されている。
用紙供給部12は、用紙が積層されてストックされているストッカ24と、ストッカ24から1枚ずつ枚葉してレジ調整部14に搬送する搬送装置26とから構成されている。
レジ調整部14は、ループ形成部28と用紙の姿勢を制御するガイド部材29が備えられており、この部分を通過することによって用紙のコシを利用してスキューが矯正されると共に搬送タイミングが制御されて記録部20に進入する。
排出部22は、記録部20で画像が形成された用紙が排紙ベルト23を介してトレイ25に収納するものである。
記録ヘッド部16とメンテナンス部18の間には、記録媒体Pが搬送される用紙搬送路が構成されている。スターホイール17と搬送ロール19とで記録媒体Pを挟持しつつ連続的に(停止することなく)搬送する。そして、この用紙に対して、記録ヘッド部16からインク滴が吐出され当該記録媒体Pに画像が形成される。
メンテナンス部18は、インクジェット記録ユニット30(インクジェット記録ヘッド32)に対して対向配置されるメンテナンス装置21で構成されており、インクジェット記録ユニット30(インクジェット記録ヘッド32)に対するキャッピングや、ワイピング、さらにダミージェットやバキューム等の処理を行うことができる。
インクジェット記録ユニット30のそれぞれは、インクジェット記録ヘッド32を1つ又は複数備えている。また、図示しないが、複数のインクジェット記録ヘッド32が備えられている場合、インクジェット記録ヘッド32は用紙搬送方向と直交する方向に配置される。用紙搬送路を連続的に搬送される記録媒体Pに対し、インクジェット記録ヘッド32のノズル(不図示)からインク滴を吐出することで、記録媒体P上に画像が記録される。なお、インクジェット記録ユニット30は、たとえば、いわゆるフルカラーの画像を記録するために、YMCKの各色に対応して、少なくとも4つ配置されている。
また、図2に示すように、それぞれのインクジェット記録ユニット30による印字領域幅は、このインクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録媒体Pの用紙最大幅PWよりも長くされており、インクジェット記録ユニット30を紙幅方向に移動させることなく記録媒体Pの全幅にわたる画像記録が可能とされている(いわゆるFull Width Array(FWA))。ここで、印字領域とは、用紙の両端から印字しないマージンを引いた記録領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる用紙最大幅PWよりも大きくとっている。これは、用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また縁無し印字の要請が高いためである。
次に、インクジェット記録ユニット30のインクジェット記録ヘッド32について詳細に説明する。図3(A)は、第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッド32の底面図であり、図3(B)は、第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッド32の側面図である。図4は、第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドにおける圧電体素子周辺を示す部分拡大平面図である。図5は、図4のA−A断面図である。
図3に示すように、インクジェット記録ヘッド32は、基体99上に、圧電素子基板71が積層されて構成されている。
圧電素子基板71には、圧電体素子34が、例えば、2560bits(例えば、8行×320列)の2次元(碁盤目列)に配列されており、各行(圧電素子基板71の短手方向への圧電体素子34の配列)毎で、列方向(圧電素子基板71の長手方向)に21μmシフトしている。これにより、1200dpiの解像度を得ることができるようになっている。
この2560bitsの圧電体素子34で構成される圧電体素子34群の該行方向の両端部には、該圧電体素子34群の列方向に沿って、複数の論理回路領域42が設けられている。
このように、本実施の形態におけるインクジェット記録ヘッド32は、圧電体素子34群と、論理回路領域42と、が同一の基板(圧電素子基板71)上に形成されている。
そして、各圧電体素子34を構成する電気伝導層62(詳細後述)である引き回し配線(図示省略)は、圧電素子基板71の長手方向に対して直交する方向(幅方向)へ引き回される。ここで、引き回し配線の配線長を短くする為には、圧電体素子34の幅方向で圧電体素子34群を二つに分け、圧電素子基板71の幅方向に沿って引き回し配線を引き回す方が望ましい。
また、ここでは、圧電体素子34を2560bitsの2次元に配列し、圧電体素子34の各行毎で列方向に沿って21μmシフトさせ、インクジェット記録ヘッド32に対して記録媒体Pが1回通過することで、記録媒体Pには1200dpiの画像が形成されることになるが、必ずしも、圧電体素子34の各行毎で列方向に沿ってシフトさせる(圧電体素子34の各行を千鳥配列させる)必要はない。
例えば、インクジェット記録ヘッド32を搬送される記録媒体Pの幅方向に沿って移動可能とし、インクジェット記録ヘッド32に対して記録媒体Pが1回通過する毎に、インクジェット記録ヘッド32を相対的にシフトさせることにより、記録媒体Pのn回の通過で所望の解像度が得られるようにしても良い。
インクジェット記録ヘッド32は、図4に示すように、圧電体素子34(圧電体層61)が、2560bits(8行×320列)の2次元に配列され、各行毎で列方向に沿って例えば21μmシフトしている。
インクジェット記録ヘッド32は、図5に示すように、流路基板76、圧電素子基板71、及び基体99を積層配置して構成されている。
まず、圧電素子基板71の構成について説明する。
圧電素子基板71は、圧電体素子34と、振動板を構成するシリコン基板40と、駆動素子50と、を含んで構成されている。
図5に示すように、圧電体素子34は、後に振動板として機能する領域(以下、振動板領域70と称する)上に積層されて設けられており、下部電極層58、圧電体層61、上部電極層64が順に積層して構成されている。
圧電体素子34の上部電極層64の上層側には、圧電体絶縁保護層66、及び電気伝導保護層67が順に積層されている。
振動板は、シリコン基板40の全領域の内の、後プロセスの結果として肉薄化された領域である。振動板領域70は、このシリコン基板40の肉薄化された領域と、その上のLOCOS(Local Oxidation of Silicon)からなる素子分離層43上に、層間絶縁層45、層間絶縁層55、及び層間絶縁層54が順に積層されて構成されている。
層間絶縁層54と層間絶縁層55との間には、共通引き回し配線62Aが設けられている。また、層間絶縁層55と層間絶縁層45との間には、信号引き回し配線62Bが設けられている。
なお、これらの共通引き回し配線62A及び信号引き回し配線62Bが、本発明の液滴吐出ヘッドの電気伝導層に相当し、共通引き回し配線62A及び信号引き回し配線62Bを総称する場合には、電気伝導層62と称して説明する。
すなわち、圧電体素子34の下部電極層58の下層側には、層間絶縁層54を介して、複数の電気伝導層62が設けられている。
ここで、本実施形態において、「圧電体素子34の下層側」とは、圧電素子基板71における圧電体素子34より下層側の領域を示している。
また、本実施形態において、「電気伝導」及び「伝導」とは、
体積抵抗率が10+03Ω・cm以下のものを示し、「絶縁」とは体積低効率が10+08Ω・cm以上のものを目安とする。
下部電極層58及び上部電極層64は、圧電体素子34毎に形成されている。
下部電極層58は、駆動素子50に電気的に接続されている接続層62Cに、電気的に接続されている。接続層62Cは、信号引き回し配線62Bと同一階層の電気伝導層に設けられており、圧電体素子34の変位動作領域48A及び非動作領域48B以外の領域で、駆動素子50に電気的に接続されている。
共通引き回し配線62Aは、配線72Aを介して配線72に電気的に接続されている。配線72は、圧電体素子34の上部電極層64に電気的に接続されている。
信号引き回し配線62Bは、駆動素子50のゲートに電気的に接続されている。
信号引き回し配線62Bは、駆動素子50を駆動させるか否か(オンにするか否か)の制御信号線として機能する。
上述のように、電気伝導層62の上記共通引き回し配線62A及び信号引き回し配線62Bは、互いに異なる階層(層間絶縁層55を介して積層)に設けられており、これにより、圧電体素子34を2次元に配設し、高画素高密度化を図ることができる。
次に、インクプール部材(図示省略)、及び流路基板76について説明する。
インクプール部材(図示省略)は、シリコン基板40の下層側に設けられている。インクプール部材は、耐インク性を有する材料で構成されたマニフォールド(図示省略)を含んで構成されている。マニフォールド(図示省略)は、シリコン基板40の下面側に接合されており、このマニフォールド(図示省略)がシリコン基板40の下面側に接合されることによって、マニフォールド(図示省略)と振動板領域70との間に、所定の形状及び容積を有するインクプール室80が形成される。
マニフォールド(図示省略)には、インクを貯留したインクタンク(図示省略)と接続されるインク供給ポート(図示省略)が所定箇所に穿設されており、インク供給ポート(図示省略)から注入されたインクは、インクプール室80に貯留される。
一方、圧電体素子34の上層側には、流路基板76が接続されている。流路基板76には、インクを吐出するためのノズル36が形成されている。この流路基板76が圧電体素子34の上面側に接合されることによって、圧電体素子34と流路基板76との間には、圧力室82が形成される。また、図5に示すように、振動板領域70及びシリコン基板40には、圧力室82とインクプール室80とを連通するためのインク供給路90(インク供給用貫通口92)が形成されている。
このため、インクジェット記録ヘッド32では、インクプール室80から、インク供給路90、圧力室82、及びノズル36へと連通するインクの流路が形成されており、インク供給ポート(図示省略)を介して注入されてインクプール室80に貯留されたインクは、インク供給路90を経て圧力室82内に充填される。そして、上部電極層64及び下部電極層58を介して圧電体素子34に駆動電圧が印加されると、圧電体素子34の変形と共に振動板領域70がたわみ変形して圧力室82内を膨張または圧縮させる。これによって、圧力室82内に体積変化が生じ、圧力室82内に圧力波が発生する。この圧力波の作用によって、インクが運動し、インクジェット記録ヘッド32の内部からノズル36を介して外部へとインク滴が吐出される。
なお、インクプール室80と圧力室82とは、同一水平面上に存在しないように構成されている。これにより、圧力室82を互いに接近させた状態で配置でき、ノズル36を2次元に高密度に配置できる構成である。
ここで、電気伝導層62(共通引き回し配線62A及び信号引き回し配線62B各々)は、上記圧電体素子34の形成前に設ける必要があり、高温雰囲気下に耐え得る素材であることが望ましく、高融点金属、高融点金属の元素を1種以上含む合金(以下、単に合金と称する)、高融点金属の元素を1種以上含む窒化物(以下、単に窒化物と称する)、高融点金属の元素を1種以上含む珪化物(以下、単に珪化物と称する)、及び高融点金属の元素を1種以上含む硼化物(以下、単に硼化物と称する)から選択される少なくとも1種で構成されていることが望ましい。
ここで、「高い融点」とは、堆積法による圧電体素子34形成における高温雰囲気下における温度より高い融点であることを示しており、例えば1500K以上の融点である。
この高融点金属としては、Ta,V,Nb,Mo,W,Ti,Zr,及びHfから選択されることが望ましい。
これら高融点金属、合金、窒化物、珪化物、及び硼化物は、良好な導電性を示して電極能を発揮することができると共に、高い融点を示し、圧電体素子34形成時(例えば圧電体素子の結晶化)の高温雰囲気下におきても安定した挙動を呈することができる。また、吸着力が高いため、電極剥がれも防止される。また、上記の窒化物、珪化物、硼化物のうち、母体金属内に窒素,珪素,又は硼素元素が侵入して構成される侵入形固溶体結晶構造は、稠密な元素配置即ち稠密な結晶構造をとり、圧電体素子34の構成物質(例えば、Pb)の拡散を効果的に抑制する。
上記高融点金属の具体例としては、α−Ta(bcc−Ta),β−Ta(Tetragonal Ta),bcc−V,bcc−Nb,bcc−Mo,α−W(bcc−W),β−W(cubic−W),α−Ti(hcp−Ti),β−Ti(bcc−Ti),hcp−Zr,β−Zr(bcc−Zr),hcp−Hf等が挙げられる。
また、上記高融点金属の元素を1種以上含む合金、窒化物、珪化物、硼化物の具体例を、以下に列挙する。
TaMo,TaTi,TiAl,TaW,TaHf,TiW等,
Ta2N,TaN0.1,TaN0.8,TaN,Ta6N2.57,TaN4,Amorphous−TaNx,
TaB2,TaB,Amorphous−TaBx,
TaSi2,Ta5Si,β−Ta5Si3,α−Ta5Si3,Ta2Si,Ta3Si,Ta4Si,Ta3.28Si0.72,Amorphous−TaSix,
VN,V2N,V6N2.7,VN0.2,VN0.35,Amorphous−VNx,VB2,V1.54B50,Amorphous−VBx,
VSi2,V3Si,V5Si3,Amorphous−VSix,
Nb2N,NbN,NbN0.95,Nb4.62N2.14,Nb4N3.92,Nb4N3,Amorphous−NbNx,
Amorphous−NbBx,
NbSi2,Nb3Si,Amorphous−NbSix,
MoN,Mo2N,Amorphous−MoNx,
MoB4,Mo0.8B3,Mo2B,Amorphous−MoBx,
MoSi2,Mo5Si3,Amorphous−MoSix,
WN,W2N,Amorphous−WNx,
WB4,W2B5,Amorphous−WBx,
WSi2,W5Si3,W3Si,Amorphous−WSix,
TiN,Ti2N,TiN0.26,TiN0.30,Amorphous−TiNx,
TiB2,Amorphous−TiBx,
TiSi2,TiSi,Ti5Si4,Ti5Si3,Amorphous−TiSix,
ZrN0.28,ZrN,Amorphous−ZrNx,
ZrB2,Amorphous−ZrBx,
ZrSi2,ZrSi,Zr5Si3,Amorphous−ZrSix,
HfB2,HfN0.40,HfN,Amorphous−HfNx,
HfB,Amorphous−HfBx,
HfSi2,Hf5Si4,Hf2Si,Hf5Si3,Amorphous−HfSix等
これらの中でも、Ta2N,TaN0.1,TaN0.8,TaN,TaB2,TaSi2,V2N,V6N2.7,VN,VN0.35,VB2,VSi2,V5Si3,Nb2N,NbN,NbN0.95,Nb4.62N2.14,NbSi2,MoN,MoB4,MoSi2,WN,WB4,W5Si3,TiN,Ti2N,TiB2,ZrN0.28,ZrB2,HfB2が特に好適である。
また、電気伝導層62を構成する材料としては、熱的安定性に富むAu,Ag,Ru,Rh,Pd,Os,Ir,Pt等の貴金属、前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導酸化物、及び前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導珪化物から選択される少なくとも1種を含で構成されていてもよい。
電気伝導層62を構成する材料として上記貴金属及びそれらの合金・酸化物から選択される少なくとも1種で構成する場合には、電気伝導層62として共通引き回し配線62Aの上下に設けられる層間絶縁層54と層間絶縁層55との間の吸着を促進させるとともに、電気伝導層62として信号引き回し配線62Bの上下に設けられる層間絶縁層55と層間絶縁層45との吸着を促進するために、電気伝導層62(共通引き回し配線62A及び信号引き回し配線62B各々)の上下に、吸着層(図示省略)を設けることが好ましい。
この吸着層を構成する材料としては、Ti,Cr,Ta,Hf,V,Nb、Mo,Zr等を用いることができる。
また、電気伝導層62を構成する材料として、上記貴金属及びそれらの合金・酸化物から選択される少なくとも1種を用いる場合には、用いる貴金属の何れかに、Ti、またはCrを拡散させた固溶体であることが好ましい。
Ti、またはCrの存在により、電気伝導層62の上下に設けられる層間絶縁層との吸着を促進することが可能となる。このような固溶体として構成する場合には、電気伝導層62を構成する上記固溶体中のTiまたはCrの含有量は、0.01mol%以上50mol%以下であることが好ましく、0.1mol%以上5.0mol%以下であることが特に好ましい。
上記電気伝導層62と上記圧電体素子34との間には、拡散抑制層54Aが設けられていることが好ましい。また、電気伝導層62と駆動素子50との間には、拡散抑制層54Bが設けられていることが好ましい。
この拡散抑制層54Aが設けられることによって、圧電体素子34の構成元素(例えば、ピエゾに代表される圧電体PZTでは鉛(Pb))の拡散を抑制し、圧電体素子34自身の劣化を緩和することができる。また、拡散抑制層54Bが設けられることによって、圧電体素子34の下層側を構成する各種材料が、駆動素子50側へと拡散することを抑制することができる。
この拡散抑制層54A及び拡散抑制層54Bを構成する材料としては、前記高融点金属の元素を1種以上含む酸化物から選択される少なくとも1種で構成される電気絶縁層であることがよい。
以下、圧電体素子34について詳細に説明する。圧電体層61は、スパッタリング法(Sputtering)、MOCVD法(Metal−Organic Chemical Vapor Deposition)、蒸着法、ゾルゲル法(Sol−Gel)、水熱法(Hydro−Thermal Method)、エアロゾル法(Aero−Sol)等の気相成長法或いは液相成長法で形成されていることが好ましい。この気相成長法或いは液相成長法は、従来の焼結後の圧電体素子を研磨・張り合わせなどによる機械的形成方法に比べ、圧電体素子の高密度化・高精度化・低コスト化が実現可能となる。
ここで、スパッタリング法とは、イオン衝撃によって被膜生成源(陰極)の表面から被膜材料(ターゲット)を構成する原子、分子が飛び出し、周囲の物体が被膜する結果となることで、これを利用して物体表面に薄膜を形成させる方法である。また、CVD法とは、気相の分子を加熱した基板上に流し、熱分解反応などによる生成物を基板上に蒸着させる方法である。
さらに、エアロゾル法とは、音速の加速微粒子を基板に衝突させ、粒子の運動エネルギーを粒子と基板及び粒子間の接合エネルギーに変換する成膜方法のことであり、ソルゲル法とは、液体中に固体微粒子が均一に分散したゾル状態から微粒子間に引力相互作用が働き3次元網目構造へ発展したゲル状態を経て成膜する方法である。
また、気相成長法或いは液相成長法では、堆積時(気相成長時或いは液相成長時)に圧電体層61を結晶化させる方法と、圧電体層61の前駆体を堆積(気相成長又は液相成長)した後、熱過程により圧電体層61を結晶化させる方法がある。前者の方法により得られる圧電体層61としての結晶体は例えば500℃以上高温雰囲気下で形成され、後者の方法により得られる圧電体層61の前駆体は例えば500℃以下の低温雰囲気下で形成される。特に、スパッタリング法及びMOCVD法では高温雰囲気下の結晶成長が可能である。一方、ゾルゲル法及びエアロゾル法では、低温雰囲気下の前駆体形成後、結晶化する方法を適用することが必要である。
圧電体層61を構成する材料としては電圧を印加した際に変形可能な公知の圧電体素子材料であれば特に限定されないが、例えば液滴吐出用としては、その必要とされる特性上の観点から、圧電定数が比較的大きいチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の圧電体素子を用いることがよい。
以下、絶縁層としての層間絶縁層45、層間絶縁層55、層間絶縁層54、圧電体絶縁保護層66、及び共通配線保護層74を構成する材料について説明する。
これらの絶縁層の絶縁材料としては、絶縁性と耐気体透過性と耐液性を有していれば特に制限はないが、特に、圧電体層61と接触する絶縁層の場合、圧電体層61(圧電体素子34)の静電容量を上昇させてしまうことがあるため、低い比誘電率を有する絶縁材料、すなわち、圧電体素子素材に対して例えば1/10以下の比誘電率素材を用いることがよい。圧電体層61の比誘電率は例えば500以上であり、絶縁層の比誘電率は100以下が要求される。このような絶縁材料としては、酸化珪素(USG: Un−Doped Silicate Glass),窒化珪素,BPSG(Boro−Phospho−Silicate Glass),FSG(Fluorinated Silicate Glass), Black Diamond, FDLC(Fluorinated Diamond−like Carbon), 珪素酸窒化物, USGにCを添加したSiCO,炭化珪素,タンタル酸化物,アルミニウム酸化物、ジルコニア酸化物,チタニウム酸化物等の無機絶縁材料が挙げられる。
圧電体素子34を駆動するための駆動素子50としては、1つの圧電体素子34に対して1または複数の駆動素子50を用いることができる。1つの圧電体素子34を複数の駆動素子によって駆動する場合には、例えば、図6に示すように、nMOS(駆動素子50)、及びpMOS(駆動素子50)を並列に接続して構成を含むことができる。なお、下記では、説明を簡略化するために、1つの圧電体素子34を1つの駆動素子50で駆動する場合を説明する。
この駆動素子50では、図示を省略する駆動信号生成部において、記録する画像の画像データに応じて、各ノズル36から吐出するインク滴の吐出量(例えば、大滴、中適、小滴)に応じたパルス信号が生成される。
この駆動信号生成部(図示省略)では、例えば、図7に示すように、各ノズル36から吐出するインク滴の吐出量に応じた、パルス幅(図7中、T1、T2、T3、参照)、駆動電圧、パルス数のパルス信号を生成する。
この駆動信号生成部(図示省略)において生成されたパルス信号がN−MOS及びP−MOSに出力されると、このパルス信号に応じた電圧レベルの電圧が、このパルス信号に応じた時間及び回数だけ圧電体素子34に印加され、これにより圧電体素子34が駆動(すなわち変形)する。この圧電体素子34の駆動により、パルス信号に応じた吐出量のインク滴がノズル36から吐出される。
以下、本実施形態にインクジェット記録ヘッド32の製造方法の具体的一例を示す。図8、図9は、図5に示すインクジェット記録ヘッド32おける製造工程を示す工程図である。
まず、図8(A)に示すように、シリコン基板40として300μmの単結晶珪素基板表面を熱酸化して熱酸化層(不図示)を形成した後、リソグラフィ・エッチングにより開口を設けて燐(P)のイオン注入及び拡散を行った。これは、CMOSのpチャネルMOSトランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor Transistor、以下、pMOSという)のnウェルに相当する。また、必要に応じてnチャネルMOSトランジスタ(Metal−Oxide−Semiconductor、以下、nMOSという)にpウェル領域を形成しても良い。
なお、図中では、駆動素子50として、nMOSの作製過程を記し、pMOSに関する過程を省略する。
そして、単結晶珪素基板表面に残った熱酸化層を一旦除去した後、再び熱酸化層(不図示)1000Åと減圧CVD(Low Pressure Chemical Vapour Deposition)による珪素窒化物層(不図示)1500Åを堆積した。リソグラフィ及びエッチングによりトランジスタ(Transistor)を形成する活性領域を保護し、非活性領域に反転を防止するため硼素のイオン注入・拡散を行った(不図示)。次に、素子分離を行う為、熱酸化してLOCOS(Local Oxidation of Silicon)からなる素子分離層43:7000Åを形成した。最後に、トランジスタ(Transistor)を形成する領域にある熱酸化層・珪素窒化層を除去した。
次に、熱酸化によりゲート酸化膜46(Gate Oxide)を形成し、トランジスタの閾値電圧を調整する為チャネル領域にイオン注入した。次に、多結晶シリコン(Poly−crystalline Silicon, PolySi)を堆積し、リソグラフィ及び反応性イオンエッチングによりゲート電極47を形成した。PolySiから成るゲート電極47をマスクとして、例えば、燐(P)や砒素(As)のイオン注入によりnMOSのソース(Source)領域49、ドレイン(Drain)領域41を形成した後、この領域の熱酸化膜を除去した。
そして、Tungsten(W)を堆積及びアニールして、Siの露出した領域のみを選択的にシリサイド(Silicide)化してシリサイド領域47a、42a、41aを形成した。シリサイド化されない金属Wを除去した。
次に、図8(B)に示すように、層間絶縁層45として、USG層(Un−Doped Silicate Glass:LPCVD[Low Pressure Chemical Vapor Deposition]によるSiO2)3000Å、常圧CVD(APCVD:Atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposition)によるBPSG層(Boro−Phospho−Silicate Glass)12000Åを順じ堆積し、リフロー過程により平滑化及び緻密化を行った。この後、化学機械的研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により層間絶縁層45の平滑化を行った。
上記USG層(SiO2)、及びBPSG層からなる層間絶縁層45のソース(Source)領域49、ドレイン(Drain)領域41上にコンタクトホール(開口)を設け、選択的CVDによりTungsten(W)を埋め込み、プラグ電極68を形成した。
次に、図8(C)に示すように、圧電体素子34が設けられる領域、または圧力室82が設けられる領域49A下の階層の領域に、圧電素子基板71周囲に設けられた論理回路領域42(図3参照)から引き出され、駆動素子50のゲート電極47に通じる電気伝導層62としての信号引き回し配線62Bを設けると共に、この信号引き回し配線62Bと同一の階層に、駆動素子50のドレイン領域41に通じる電気伝導層62としての接続層62Cを設けた。
この信号引き回し配線62B及び接続層62Cは、上記信号引き回し配線62Bを構成する材料として挙げた材料をスパッタリング法により堆積し、リソグラフィ及びエッチングにより所望の形に描画した。この描画によって、駆動素子50のゲート電極47が信号引き回し配線62Bに電気的に接続されると共に、駆動素子50のドレイン領域41が接続層62Cに電気的に接続された。
このようにして、信号引き回し配線62Bを、圧電体素子34が設けられる領域、または圧力室82が設けられる領域の下層側の階層領域(すなわち、圧電体素子34の下層側)に形成することができるので、シリコン基板40上に圧電体素子34を緻密に配置することが可能となり、インクジェット記録ヘッド32の小型化を図ることができる。
また、信号引き回し配線62Bが圧電体素子34間等の圧電体素子34の下層側以外の領域に設けられる場合に比べて、駆動素子50の形成領域を広く確保することができ、1つの圧電体素子34に対して複数の駆動素子50を対応させて設けることが可能となる。
なお、図5に示した信号引き回し配線62Bのゲート電極47に対する配線引き回しの図示は省略したが、信号引き回し配線62Bとゲート電極47とが電気的に接続されていることはいうまでもない。
また、図5、図7、及び図8において、信号引き回し配線62Bを8本の信号引き回し配線62Bとして示したが、8本に限られるものではない。
次に、この信号引き回し配線62B及び接続層62Cの形成された層間絶縁層45上に、層間絶縁層55として、USG層2000Å、常圧CVD(APCVD)によるBPSG層12000Åを順次堆積し、リフロー過程により平滑化及び緻密化を行った。この後、化学機械的研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により層間絶縁層45の平滑化を行った。
次に図8(D)に示すように、圧電体素子34が設けられる領域、または圧力室82が設けられる領域の下層側の階層領域(すなわち、圧電体素子34の下層側)に、圧電体素子34からの帰路電極として、電気伝導層62としての共通引き回し配線62Aを形成する。
この共通引き回し配線62Aは、共通引き回し配線62Aとして、上記共通引き回し配線62Aを構成する材料として挙げた材料を、スパッタリング法により堆積し、リソグラフィ及びエッチングにより所望の形に描画した。
このようにして、共通引き回し配線62Aを、圧電体素子34が設けられる領域、または圧力室82が設けられる領域の下層側の階層領域(すなわち、圧電体素子34の下層側)に形成することができるので、シリコン基板40上に圧電体素子34を緻密に配置することが可能となり、インクジェット記録ヘッド32の小型化を図ることができる。
次に、この共通引き回し配線62A上に、層間絶縁層54として、USG層2000Å、常圧CVD(APCVD)によるBPSG層12000Åを順次堆積し、リフロー過程により平滑化及び緻密化を行った。この後、化学機械的研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing)により層間絶縁層54の平滑化を行った。
この層間絶縁層54の平滑化により、信号引き回し配線62B、共通引き回し配線62A、及び接続層62Cの描画により発生した起伏を平滑化することができる。
また、この層間絶縁層54の平滑化により、この層間絶縁層54上に積層する圧電体素子34の下層側表面(層間絶縁層45側の表面)を平滑化することができ、段差のない形状とすることができるので、圧電体層61の層方向への結晶配向性を均一化して変位効率を高めることができる。また、圧電体層61の各グレイン、また、各ドメインの変位の衝突を緩和することができるので耐久性、信頼性が高くなる。
次に、この層間絶縁層54上に、拡散抑制層54Aとして、タンタル酸化物2000Åを堆積させた。拡散抑制層54Aを層間絶縁層54上に形成することにより、圧電体素子34を構成する各元素が駆動素子50側へと拡散することを抑制することができる。
次に、後工程でこの拡散抑制層54A上に積層する下部電極層58と、駆動素子50のドレイン領域41に電気的に接続された接続層62Cと、の電気的接続を図るためのコンタクトホールを設け、選択的CVDによりTungsten(W)を埋め込み、プラグ電極69(Plug)を形成した。
次に、図9(E)に示すように、上記形成した拡散抑制層54A上に、スパッタリング法により、Ti100Å、及びIr2500Åを順次堆積し、下部電極層58を形成した。ここで、Tiは、下層(ここでは拡散抑制層54A)との吸着層である。なお、下部電極層58は、圧電体素子34の変位動作領域48A(図5参照)を含有する領域に形成する。
これによって、下部電極層58と、駆動素子50に電気的に接続している接続層62Cと、が、プラグ電極69を介して電気的に接続される。
次に、圧電体層61としてPZT(Lead Zirconate Titanate)を520℃雰囲気下でスパッタリング法により4.0μm堆積し、この堆積時に結晶化させた。さらに、図9(F)に示すように、スパッタリング法により上部電極層64として、Ir2000Å、及びTi50Åを順次堆積した。Tiは、上記下部電極層58と同様に、後述する電気伝導保護層67との吸着層として機能する。
なお、本実施の形態では、スパッタリング法を用いて圧電体素子34を形成したが、この他、MOCVD法、Sol−Gel法、水熱法などによる堆積法を用いることができる。
次に、Reactive Ion Etching法により、上部電極層64、圧電体層61、及び下部電極層58を順次エッチングし、図4及び図5に示す如く描画した。
この描画処理によって、圧電体素子34は、図4および図5に示すように、個々の圧力室毎に孤立され、変位動作領域48Aと圧電体動作領域以外の領域、すなわち、圧力室82を囲む圧電体層61の周囲領域と、引き回し配線層までの接続領域と、から構成される。
なお、上記層間絶縁層54の平滑化により、圧電体層61は(100)面に優先的配向した柱状構造となる。
ここで、圧電体素子34の領域境界(端面)は圧電素子基板71の面(振動板領域70の面)に対して10°以上80°以下の傾斜を設けることが望ましい。80°以上の急激な傾斜では、充分なステップ・カバリッジを得ることができず、上部電極層64と電気的接続される配線72の断線を招くことがある。10°以下の穏やかな傾斜では、圧電体素子34の間隔や圧電体素子34と電気伝導層62との間隔が拡がり、圧電体素子34の配列を高密度に配置することが難しくなることがある。
次に、図9(F)に示すように、圧電体素子34上に、圧電体絶縁保護層66として、酸窒化珪素SiOxNy 3000ÅをプラズマCVD法により堆積した。
さらに、図9(F)に示すように、上部電極層64と共通引き回し配線62Aとの電気的接続を図るために、圧電体層61の変位動作領域48Aを除く領域における層間絶縁層54及び拡散抑制層54Aにコンタクトホール(開口)を設け、選択的CVDによりTungsten(W)を埋め込み、プラグ電極72Cを形成した。
また、圧電体層61の非動作領域48Bにおける上記圧電体素子34上に形成された圧電体絶縁保護層66をエッチングして、上部電極層64の一部を露出させた。そして、Ti 100Å、Al 7000Å、及びTi 100Åを順に堆積し、描画・エッチングを行い、配線72を形成した。
これによって、上部電極層64と配線72とを電気的に接続し、配線72と、配線72のプラグ電極72Cとの接する領域である配線72Aと、を電気的に接続した。また、上記までの工程によって、この配線72Aとプラグ電極72Cとを電気的に接続し、プラグ電極72Cと共通引き回し配線62Aとを電気的に接続した。すなわち、上部電極層64を、配線72、配線72A、及びプラグ電極72Cを介して、共通引き回し配線62Aに電気的に接続した。
なお、圧電体絶縁保護層66は、配線72と、圧電体層61との層間絶縁を図る機能も有する。
さらに、図9(G)に示すように、共通配線保護層74として、窒化珪素SiNx 2000Åをプラズマ(Plasma)CVD法により堆積・描画し、露出している配線72を保護する。
なお、本実施形態では、この共通配線保護層74は、配線72の設けられた領域のみを被覆するように形成する場合を説明するが、配線72の設けられた領域と共に圧電体素子34全体を被覆するように設けてもよい。
次に、電気伝導保護層67として、Ta 2000Åを堆積・描画した。この電気伝導保護層67は、圧電体素子34の少なくとも変位動作領域48Aを覆うように、圧電体絶縁保護層66を介して設けられている。
この電気伝導保護層67を圧電体素子34の少なくとも変位動作領域48Aを覆う領域に設けることによって、インク中のアルカリイオンが圧電体素子34へと浸透することを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、圧電体素子34の変位動作領域48Aを覆うと共に、駆動素子50の設けられた領域を覆うように、設けた。
駆動素子50の設けられた領域についても電気伝導保護層67を設けることによって、インクチ中のアルカリイオンが圧電体素子へ浸透することを抑制すると共に、駆動素子50へ信号することについても抑制することができる。
このようにして、圧電素子基板71を形成することができる。
さらに、圧電素子基板71のシリコン基板40の裏面の所定の領域にホトリソグラフィー工程、エッチング工程により、振動板および開口部を形成する。そして、予め形成していたインク供給用貫通口92と接続した後に、インク供給のためのマニフォールドをシリコン基板40に接合した後に、このシリコン基板40にさらに、ホトリソグラフィー工程、エッチング工程により開口部を形成した基体99を、該開口部とインク供給用貫通口92とが通じるように接合することにより、インクプール室80を作成すると共に、圧電体素子34の上層側に流路基板76を設けることによって、インクジェット記録ヘッド32を製造することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るインクジェット記録ヘッド32及びインクジェット記録装置10では、電気伝導層62が圧電体素子34の下層側に層間絶縁層(層間絶縁層54、層間絶縁層55)を介して積層され、且つこの電気伝導層62が、Ta,V,Nb,Mo,W,Ti,Zr,及びHfの金属、前記金属の元素を1種以上含む合金、前記金属の元素を1種以上含む窒化物、前記金属の元素を1種以上含む珪化物、並びに、前記金属の元素を1種以上含む硼化物から選択される少なくとも1種で構成されるので、インクジェット記録ヘッド32の大型を抑制することができる。
また、電気伝導層62が、高温雰囲気下に耐えうる材料によって構成されていることから、電気伝導層の信頼性に優れたインクジェット記録ヘッド32及びインクジェット記録装置10を提供することができる。
なお、本実施の形態では、圧電体素子34の下部電極層58の下層側に、層間絶縁層54及び層間絶縁層55各々を介して、2層の電気伝導層62が設けられている場合を説明したが、電気伝導層62は、圧電体素子34の下部電極層58の下層側に層間絶縁層を介して1または複数層設けられていれば良く、本実施形態のような2層に限られるものではない。
例えば、圧電体素子34の下部電極層58の下層側に、層間絶縁層54を介して1層の電気伝導層62のみが設けられていても良く、また、下部電極層58の下層側に、層間絶縁層を介して複数の電気伝導層62が設けられていても良い。
また、本実施の形態では、インクジェット記録ヘッド32は、圧電素子基板71の圧電体素子34が設けられている側に流路基板76が設けられ、シリコン基板40側にインクプール部材(図示省略)が設けられた場合を説明したが、このような形態に限られず、圧電素子基板71の圧電体素子34が設けられている側にインクプール部材(図示省略)が設けられ、且つシリコン基板40側に流路基板76が設けられた構成であってもよい。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドにおける圧電体素子周辺を示す部分拡大平面図である。図11は、図10のA−A断面図である。
なお、第2実施形態において、第1の実施形態のインクジェット記録装置10及びインクジェット記録ヘッド32と同一の構成要素、及び同一の機能を有する部材には、同一符号を付して、作用を含む詳細な説明を省略する。
本実施形態に係るインクジェット記録装置は、図10及び図11に示すように、第1実施形態における駆動素子50の設置位置(図4、図5参照)が、圧電体素子34の下層領域に設けられている。
このため、圧電体素子34と圧電体素子34との間に駆動素子50が設けられている場合に比べて、圧電体素子34間の間隔をさらに狭めることが可能となり、インクジェット記録ヘッド32の大型を抑制することができる。
<試験例>
(試験例1)
−インクジェット記録ヘッドの製造−
まず、図8(A)に示すように、シリコン基板40として300μmの単結晶珪素基板表面を熱酸化して熱酸化層(層厚1μm)を形成した後、リソグラフィ・エッチングにより開口を設けて隣り(P)のイオン注入及び拡散を行った。そして、単結晶珪素基板表面に残った熱酸化層を一旦除去した後、再び熱酸化層1000Åと減圧CVDによる珪素窒化物層1500Åを堆積した。リソグラフィ及びエッチングにより硼素のイオン注入・拡散を行った。次に、素子分離を行う為、熱酸化してLOCOSからなる素子分離層43:7000Åを形成した。最後に、トランジスタを形成する領域にある熱酸化層・珪素窒化層を除去した。
次に、熱酸化によりゲート酸化膜46を形成し、トランジスタの閾値電圧を調整する為チャネル領域にイオン注入した。次に、多結晶シリコンを堆積し、リソグラフィ及び反応性イオンエッチングによりゲート電極47を形成した。PolySiから成るゲート電極47をマスクとして、例えば、燐(P)や砒素(As)のイオン注入によりnMOSのソース(Source)領域49、ドレイン(Drain)領域41を形成した後、この領域の熱酸化膜を除去した。
そして、Tungsten(W)を堆積及びアニールして、Siの露出した領域のみを選択的にシリサイド化してシリサイド領域47a、42a、41aを形成した。Silicide化されない金属Wを除去した。
次に、図8(B)に示すように、層間絶縁層45として、USG層(LPCVDによるSiO2 3000Å、常圧CVDによるBPSG層12000Åを順じ堆積し、リフロー過程により平滑化及び緻密化を行った。この後、化学機械的研磨法により層間絶縁層45の平滑化を行った。層間絶縁層45の層厚は、8000Åであった。
上記USG層(SiO)、及びBPSG層からなる層間絶縁層45のソース領域49、ドレイン領域41上にコンタクトホール(開口)を設け、選択的CVDによりTungsten(W)を埋め込み、のプラグ電極68を形成した。
次に、図8(B)に示すように、圧電体素子34が設けられる領域下の階層の領域に、信号引き回し配線62Bを設けた。
この信号引き回し配線62Bとしては、材料として、以下の表1に示す素材を用い、これをスパッタリング法により堆積し、リソグラフィ及びエッチングにより描画した。信号引き回し配線62Bの厚みは、5000Åであった。
次に、この信号引き回し配線62Bの形成された層間絶縁層45上に、層間絶縁層55として、USG層2000Å、常圧CVD(APCVD)によるBPSG層12000Åを順次堆積し、リフロー過程により平滑化及び緻密化を行った。この後、化学機械的研磨法により層間絶縁層45の平滑化を行った。平滑化を行った後の層間絶縁層45の厚みは、7000Åであった。
次に図8(D)に示すように、圧電体素子34が設けられる領域の下層側の階層領域に、共通引き回し配線62Aを形成した。
この共通引き回し配線62Aとしては、以下の表1に示す素材を用い、これをスパッタリング法により堆積し、リソグラフィ及びエッチングによりに描画した。共通引き回し配線62Bの厚みは、5000Åμmであった。
次に、この共通引き回し配線62Aの形成された層間絶縁層54上に、層間絶縁層54として、USG層2000Å、常圧CVD(APCVD)によるBPSG層12000Åを順次堆積し、リフロー過程により平滑化及び緻密化を行った。この後、化学機械的研磨法により層間絶縁層54の平滑化を行った。平滑化を行った後の層間絶縁層54の厚みは、7000Åであった。
次に、この層間絶縁層54上に、拡散抑制層54Aとして、タンタル酸化物2000Åを、堆積させた。
次に、後工程でこの拡散抑制層54A上に積層する下部電極層58と、駆動素子50のドレイン領域41に電気的に接続された配線層と、の電気的接続を図るためのコンタクトホールを設け、選択的CVDによりTungsten(W)を埋め込み、プラグ電極69を形成した。
次に、上記形成した拡散抑制層54A上に、スパッタリング法により、Ti100Å、及びIr2500Åを順次堆積した。ここで、Tiは、下層(ここでは拡散抑制層54A)との吸着層である。
これに連続して、圧電体層61としてPZT(Lead Zirconate Titanate)を520℃雰囲気下でスパッタリング法により4.0μm堆積し、この堆積時に結晶化させた。さらに、スパッタリング法により上部電極層64として、Ir2000Å、及びTi50Åを順次堆積した。上記下部電極層58と同様に、Tiは、後述する電気伝導保護層67との吸着層として機能する。
次に、Reactive Ion Etching法により、上部電極層64、圧電体層61、及び下部電極層58を順次エッチングし、図4の如く描画した。
なお、圧電体素子34の上部電極層64の面の、シリコン基板40の面方向に対する傾斜角度を測定したところ、30°であった。
次に、図9(F)に示すように、圧電体素子34上に、圧電体絶縁保護層66として、酸窒化珪素SiOxNy 3000ÅをプラズマCVD法により堆積した後に、さらに、圧電体層61の変位動作領域48Aを除く領域における層間絶縁層54及び拡散抑制層54Aにコンタクトホールを設け、選択的CVDによりTungsten(W)を埋め込み、プラグ電極72Cを形成した。
また、圧電体層61の非動作領域48Bにおける上記圧電体素子34上に形成された圧電体絶縁保護層66をエッチングして、上部電極層64の一部を露出させた。そして、Ti 100Å、及びAl 7000Å/Ti 100Åを堆積し描画・エッチングを行い、配線72を形成し、上部電極層64を、配線72、配線72A、及びプラグ電極72Cを介して、共通引き回し配線62Aに電気的に接続した。
さらに、図9(G)に示すように、共通配線保護層74として、窒化珪素SiNx 2000Åをプラズマ(Plasma)CVD法により堆積・描画し、露出している配線72を保護する。また、電気伝導保護層67として、Ta 2000Åをプラズマ(Plasma)CVD法により堆積・描画した。
上記のようにして製造した圧電素子基板71のシリコン基板40の裏面の所定の領域にホトリソグラフィー工程、エッチング工程により、開口部を形成する。そして、予め形成していたインク供給用貫通口92と接続した後に、インク供給のためのマニフォールドをシリコン基板40に接合することにより、インクプール室80を作成すると共に、圧電体素子34の上層側に流路基板76を設け、さらに基体99を設けることによって、インクジェット記録ヘッド32を製造した。
上記作製したインクジェット記録ヘッド32について、熱的安定性及び破断状態を評価することによって、信頼性の評価を行った。
−熱的安定性の評価−
電気伝導層62としての、信号引き回し配線62B及び共通引き回し配線62Aとして、表1に示す22種類(試験例として21種類、比較例として1種類)の材料各々からなる電気伝導層62を用いて、上記製造方法で作製したインクジェット記録ヘッド32の作製工程において、該作製工程の内の図8(D)に示す工程まで作製工程を行った基板、すなわち、層間絶縁層54上に拡散抑制層54Aとしてタンタル酸化物2000Åを堆積させた状態(圧電体素子34が設けられていない状態)の基板を、圧電体層61としてのPZT(Lead Zirconate Titanate)の上記堆積条件と同一の520℃雰囲気下に晒した後、電気伝導層62に発生した単位面積当りのヒロック発生率(%)を観察することによって、熱的安定性の評価を行った。評価結果は、各々の種類の電気伝導層62を用いた場合について試験例1〜試験例21、及び比較例1として、表1に示した。
なお、この「ヒロック発生率(%)」とは、ヒロック(hillock)と呼ばれる微細な突起の発生率を示しており、光学顕微鏡または原子間力顕微鏡を用いた写真からヒロック発生率を求めた。
−破断状態の評価−
上記熱的安定性の評価において、図8(D)に示す工程まで作製した22種類(試験例として21種類、比較例として1種類)の基板各々について、さらに上記示したインクジェット記録ヘッド32の作製工程を続行して、インクジェット記録ヘッド32を作製した(図8(G)の工程まで実施)。
この作製した、互いに電気伝導層62を構成する材料の異なる20種類のインクジェット記録ヘッド32各々について、各インクジェット記録ヘッド32の駆動素子50を、振幅20V、パルス幅5μsec、周波数40kHzで1.0×1010パルス駆動し、配線のOpen/Shortを単位パルス数毎に観測して、電気伝導層62が破断し始めるパルス数を計測し、破断状態の評価を行った。評価結果を表1に示した。
Figure 0005114988


なお、表1の試験例16、18、20における電気伝導層の表記は、異なる素材を順次積層した構成であることを示している。
すなわち、試験例16の電気伝導層の「Ti/Ru/Ti」の表記は、Tiと、Ruと、Tiと、を順次積層した電気伝導層であることを示し、試験例18の電気伝導層の「Ti/Ir/Ti」の表記は、Tiと、Irと、Tiと、を順次積層した電気伝導層であることを示し、試験例20の電気伝導層の「Ti/Pt/Ti」の表記は、Tiと、Ptと、Tiと、を順次積層した電気伝導層であることを示している。
表1の比較例1に示されるように、電気伝導層62を構成する材料としてAlCuを用いた場合には、20%を超えるヒロックが発生し、また、8x10+07パルスで断線が発生し始めた。
これに対して、本発明の素材構成では、表1の試験例1〜試験例21に示されるように、1.0×1010パルス駆動しても、破断は生じず、また、ヒロックの発生率は5%以下であり、比較例1に比べて、良好な熱的特性及び破断抑制効果を有していた。
第1実施形態に係るインクジェット記録装置を示す概略構成図である。 第1実施形態のインクジェット記録ユニットによる印字領域を示す図である。 (A)第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの底面図である。 (B)第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドの側面図である。 第1実施形態に係るインクジェット記録ヘッドにおける圧電体素子周辺を示す部分拡大平面図である。 図4のA−A断面図である。 駆動素子の電気的構成を示す概略構成図である。 圧電体素子に印加するパルス信号の一例を示す模式図であり、(A)は大滴、(B)は中滴、(C)は小滴に対応するパルス信号の一例を示す模式図である。 図5のインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す工程図である。 図5のインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す工程図である。 第2実施形態に係るインクジェット記録ヘッドにおける圧電体素子周辺を示す部分拡大平面図である。 図10のA−A断面図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
32 インクジェット記録ヘッド
34 圧電体素子
45 層間絶縁層
50、50、50 駆動素子
駆動素子
54A 拡散抑制層
54B 拡散抑制層
54、55 層間絶縁層
58 下部電極層
61 圧電体層
62 電気伝導層
62A 共通引き回し配線
62B 信号引き回し配線
64 上部電極層
67 電気伝導保護層

Claims (15)

  1. 圧電体層及び該圧電体層に接して積層される電極層を有する圧電体素子と、
    前記圧電体素子に電気的に接続され、前記圧電体素子を駆動するための駆動素子と、
    前記圧電体素子における前記電極層又は前記駆動素子電気的に接続する電気伝導層と、
    を備えた液滴吐出ヘッドであって、
    前記電気伝導層は、前記圧電体素子の変位動作領域に層間絶縁層を介して少なくとも1層以上積層され、Ta,V,Nb,Mo,W,Ti,Zr,及びHfの金属、前記金属の元素を1種以上含む合金、前記金属の元素を1種以上含む窒化物、前記金属の元素を1種以上含む珪化物、並びに、前記金属の元素を1種以上含む硼化物から選択される少なくとも1種を含んで構成されることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 圧電体層及び該圧電体層に接して積層される電極層を有する圧電体素子と、
    前記圧電体素子に電気的に接続され、前記圧電体素子を駆動するための駆動素子と、
    前記圧電体素子における前記電極層又は前記駆動素子電気的に接続する電気伝導層と、
    を備えた液滴吐出ヘッドであって、
    前記電気伝導層は、前記圧電体素子の変位動作領域に層間絶縁層を介して少なくとも1層以上積層され、貴金属、前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導酸化物、及び前記貴金属の元素を1種以上含む電気伝導珪化物から選択される少なくとも1種を含んで構成されることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 前記貴金属は、TiまたはCrを含むことを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記電気伝導層と前記層間絶縁層との間に、吸着層が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記圧電体素子が、前記駆動素子上に前記電気伝導層を介して積層されていることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 前記圧電体素子は、圧電体層と、該圧電体層を挟む一対の電極層と、からなることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記電気伝導層は、前記一対の電極層の何れか一方と接続されてなることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記圧電体素子と前記電気伝導層との間に、拡散抑制層が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 前記圧電体素子は、複数の前記駆動素子と接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  10. 前記圧電体層が気相成長法あるいは液相成長法により形成されることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  11. 前記圧電体素子の少なくとも変位動作領域は、圧電体絶縁保護層を介して設けられた電気伝導保護層により被覆されてなることを特徴とする請求項1〜請求項10の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  12. 前記圧電体素子は、隣り合う前記圧電体層の変位動作領域の列を列長方向にずらして2次元的に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の液滴吐出ヘッド。
  13. 前記圧電体素子表面における該圧電体素子の変位動作領域は、平坦であることを特徴とする請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  14. 前記圧電体素子を複数有し、且つ前記電気伝導層は、該複数の圧電体素子の変位動作領域に層間絶縁層を介して少なくとも1層以上積層されていることを特徴とする請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッド。
  15. 請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の液滴吐出ヘッドを有する液滴吐出装置。
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