JP5114679B2 - リアクトル - Google Patents
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Description
図1は、リアクトルの外観構成の一例を示す図である。
図1において、リアクトル10は、コア部11と、ボビン12と、コイル13とを有している。
直方体状鉄心21a〜21dは、板面が長方形である強磁性体製の薄板を積層させることにより形成される。強磁性体製の薄板としては、アモルファス磁性箔や薄珪素鋼板等を用いることができる。尚、直方体状鉄心21a〜21dは、全て同等のものである。
まず、帯状の強磁性体の薄板を、円筒状の巻芯に巻き回す。強磁性体の薄板としては、アモルファス磁性箔や薄珪素鋼板等を用いることができる。これにより、図4の上図に示すように、軸方向に垂直な方向の断面が渦巻状(バームクーヘン状)であり、外形が円筒状(中空円筒状)の鉄心41が形成される。そして、この外形が円筒状の鉄心41を、その軸に沿って切断し、切断した面のバリを除去するためにエッチング処理する。これにより、図4の下図に示すように、2つの半円筒状鉄心22a、22bが形成される。本実施形態ではこのようにして、断面の形状が半円弧である複数の磁性体製の薄板が積層された構成となるように半円筒状鉄心22を形成している。尚、その他の半円筒状鉄心22c〜22lも、図4に示す半円筒状鉄心22a、22bと同じようにして形成されるので、その詳細な説明を省略する。
図5に示すように、絶縁体板23は、口の字の形状を有する絶縁体製の薄板である。ただし、ボビン12a〜12dおよびコイル13の組み付けが容易となるように、分割された絶縁板を口の字の形状に組むことが好ましい。
具体的に直方体状鉄心21a〜21dは、当該直方体状鉄心21a〜21dを構成する磁性体製の薄板の板面が絶縁体板23の板面と平行になるようにして、絶縁体板23の領域23a〜23dに接着される。
一方、半円筒状鉄心22a〜22lは、その上面及び下面(半円状の面)が絶縁体板23の口の字状の部分の幅方向と平行になり、且つ当該半円筒状鉄心22a〜22lの切断面が絶縁体板23を介して相互に対向するように、略等間隔で、絶縁体板23の領域23e〜23hに接着される。
図6は、コイル13の構成の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施形態におけるコイル13は、エッジワイズ巻構造のコイルである。具体的にコイル13は、平角線の板面同士が相互に対向し、且つ、平角線の間隔が略均等になるようにして平角線をボビン12a、12bに巻き回すことにより形成される。ただし、コイル13は、このようなエッジワイズ巻構造のコイルに限定されるものではない。
また、直方体状鉄心21と半円筒状鉄心22とを絶縁体板23に取り付ける(接着する)ようにしているので、コア部11の剛性を向上させることができる。具体的には、例えば、絶縁体板23の厚み・大きさ・材質・接着方法等を調整することにより、コア部11の剛性を向上させることが可能になる。よって、コア部11(リアクトル10)が振動することを可及的に抑制することができる。
また、エッジワイズ巻構造のコイル13に適した構造となるので、コイルの直流抵抗及びキャパシタンスを低減することができる。
以上のような効果を奏することから、本実施形態のリアクトル10は、特に電力用のリアクトルに適したものとなる。
図7は、絶縁体板の外観構成の変形例を示す図である。
図7に示すように、絶縁体板71は、口の字状の絶縁体板71a、71bと樹脂71cとを有する。
絶縁体板71a、71bは同じものであり、口の字の形状を有する絶縁体製の薄板である。ただし、絶縁体板71a、71bを形成する材料は、絶縁体に限定されず、非磁性材料であれば、どのような材料を用いてもよい。尚、絶縁体板71a、71bは、熱膨張係数が小さい材料で形成するのが好ましい。
このような構成を有する絶縁体板71を前述した絶縁体板23の代わりに用いることにより、コア部11(リアクトル10)が振動することを、より一層抑制することができる。
まず、帯状の強磁性体の薄板を、楕円筒状の巻芯に巻き回す。これにより、図8の上図に示すように、軸方向に垂直な方向の断面が渦巻状(バームクーヘン状)であり、外形が楕円筒状(中空楕円筒状)の鉄心81が形成される。そして、この外形が楕円筒状の鉄心81を、その長軸(又は短軸)に沿って切断し、切断した面のバリを除去するためにエッチング処理する。これにより、図8の下図に示すように、2つの半楕円筒状鉄心81a、81bが形成される。このようにすれば、断面の形状が半楕円弧である複数の磁性体製の薄板が積層された構成となるように半楕円筒状鉄心81a、81bを形成することができる。このような半楕円筒状鉄心81a、81bを半円筒状鉄心22の代わりに用いた場合には、磁路が形成される方向に垂直な方向におけるコア部11の断面を概ね楕円形にすることができる。
また、直方体状鉄心21a〜21dの代わりに、直方体以外の形状の鉄心を用いてもよい。また、この鉄心は、前述した半円筒状鉄心22a,22bと対向する面が平面であり、磁路を形成することができれば、必ずしも薄板を積層させて構成しなくてもよい。例えば、圧粉磁心を用いてもよい。
また、半円筒状鉄心22a〜22lの全ての側方に空間部分を設ける必要はない。リアクトルの設計内容によっては、互いに隣接する半円筒状鉄心22を接触させるようにしてもよい。
11 コア部
12 ボビン
13 コイル
21 直方体状鉄心
22 半円筒状鉄心
23、71 絶縁体板
31 樹脂
71c 樹脂
Claims (3)
- 間隔を有して並列に配置される複数の脚部と、前記複数の脚部の一端側と他端側にそれぞれ配置される2つの胴部と、を有するリアクトルであって、
前記複数の脚部の領域と前記2つの胴部の領域に配置される非磁性体板と、
前記複数の脚部の領域と、前記2つの胴部の領域とのそれぞれで、前記非磁性体板の板面を介して相互に対向するように当該板面の上下に取り付けられた複数の鉄心と、
前記複数の鉄心のうち、前記脚部の領域で前記非磁性体板の板面を介して相互に対向する位置に取り付けられている鉄心に対して巻き回されたコイルとを有し、
前記複数の鉄心のうち、前記脚部の領域で前記非磁性体板の板面を介して相互に対向する位置に取り付けられている鉄心の、前記鉄心内に形成される磁路と垂直な方向の断面の外形は、半円又は半楕円であり、当該半円又は半楕円の直線部分は、前記非磁性体板の板面に接しており、
前記脚部の領域で前記非磁性体板の板面を介して相互に対向する位置に取り付けられている鉄心は、断面の形状が半円弧又は半楕円弧である複数の磁性体板が積層された構成であることを特徴とするリアクトル。 - 前記脚部の領域で前記非磁性体板の板面を介して相互に対向する位置に取り付けられている鉄心は、外形が円筒又は楕円筒であり且つ当該円筒又は楕円筒の軸に垂直な方向の断面が渦巻状である鉄心が、当該軸に沿って切断されることにより形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
- 前記胴部の領域で前記非磁性体板の板面を介して相互に対向する位置に取り付けられている鉄心は、前記非磁性体板の板面と板面が平行になるように複数の磁性体板が積層された構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載のリアクトル。
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