JP5112064B2 - 環境サンプルおよび生物学的サンプル中の核酸から夾雑物を除去するためのキットおよび方法 - Google Patents

環境サンプルおよび生物学的サンプル中の核酸から夾雑物を除去するためのキットおよび方法 Download PDF

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Description

本発明は、サンプル、例えば土壌、食物、植物、動物、微生物または水のサンプルのような環境的または生物学的サンプルにおいて、核酸から夾雑物を除去するための方法および構成物、例えばキットを提供する。本発明は、土壌、食物、植物、動物、微生物または水のサンプルのような環境的または生物学的なサンプルを含むサンプルから核酸を単離するための方法および構成物、例えばキットを提供する。本発明は、サンプル、例えば環境的または生物学的なサンプル中の、生物、例えば微生物を検出するための方法および構成物に関する。本発明のキットおよび方法を使用して単離された核酸は、農業、法医学、動物学、およびバイオテロとの闘いに応用可能な種々の方法を実行するために有用である。例えば、これらの核酸は、農業、園芸、林業、法医学、生物学的研究、生物およびサンプル組成物の同定および特徴付けの分野において、例えば分析、クローニング、診断および検出を含む分子生物学的応用の領域で有用である。
核酸配列は、分子生物学の分野において広範な応用を有している。それらは分子生物学、衛生および医学(遺伝子治療、診断、組換えタンパク質発現)、バイオテロリズム(遺伝子検出および分析)、法医学、宇宙化学、および食品科学の分野において使用される多くの分析技術および応用技術において価値のあるツールである。これら技術の幾つかの例には、微生物の遺伝子タイピング、植物および動物のDNAフィンガープリンティング、土壌、水、植物および動物中の病原菌および有益な微生物の検出、種々の生物学的実態が混入した生物学的サンプルおよび環境的サンプルの法医学的同定が含まれる。これら全ての技術は、微生物、植物組織もしくは動物組織等の生物学的サンプル中の核酸、または生命を維持できる何れかの環境における核酸の特定の配列を同定することに基づいている。生物学的サンプル中および環境的サンプル中において核酸配列を直接同定することは、検出のスピード、正確さ、高スループット、および核酸量検出限界がピコグラムまたはフェムトグラムと低い利点を有している。標的核酸配列は、このような応用において診断ツールとして使用するためには、PCRおよび他の下流での応用を阻害するような夾雑物を含まないものでなければならない。これらの夾雑物は、ポリフェノール、多糖、および腐植物質に由来するものであることが多い。
核酸抽出と、これに続くポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるDNAの増幅の分野は、幾つかの生態系の遺伝子構成物の迅速分析に一大変革をもたらした。広範な生物、またこれら生物が住着いている環境から、ゲノムDNAを単離するための方法およびキットが利用可能である。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、分子生物学、臨床診断、法医学的分析および人種遺伝学を含む、多くの広範な分野で応用される非常に強力で且つ鋭敏な分析技術である。しかし、土壌および植物遺伝子分析における成功率は、単離されるDNAの低品質に起因して比較的低い。植物ゲノムDNA分析においては、DNAは常に、PCR適用を阻害するポリフェノールおよび多糖のような他の植物成分と同時に抽出される。
土壌生態系の分野において、核酸抽出法は、土壌表面へのDNA吸収および土壌からの酵素阻害剤の同時抽出による複合的非効率を被る。土壌の粘土および有機画分の両者が、DNAの単離および精製に影響する。粘土は、DNAに対して吸着的に結合する傾向があるのに対して、有機画分中に見られる腐植質ポリマーは、抽出手順の際にDNAと同時精製される傾向がある。モンモリロナイト粘土および有機物質含量が高いほど、土壌系の緩衝容量は高く、また土壌粒子に吸着されるDNAの量も大きい。従って、特定の粘土:有機物比をもった土壌型のために開発された方法は、異なる粘土:有機物比を持った何れか他の土壌については機能しない可能性がある。腐植物質が混入したDNAのフェノール抽出は、DNA回収効率の低下をもたらすことが以前に報告されている。堆肥は、DNAと同時精製され且つDNAの酵素的操作を阻害する、種々の追加の有機化合物を有する可能性がある。堆肥から微生物DNAを単離するときの追加の懸念は、種々の分解段階の植物物質が、有意な濃度で堆肥中に存在し得ることである。
真菌、植物、および動物のような高等生物の研究において、直接の核酸単離は、未だ品質の問題に悩まされている。藍藻類、真菌、藻類および植物においては、色素、並びにキチンおよび多糖のような細胞壁成分がPCRを阻害するであろう。これらの細胞型は、エンドヌクレアーゼおよびエキソヌクレアーゼが豊富で、また光合成色素を含有しており、これらは酵素反応、特に逆転写およびPCRを阻害することができる。
土壌および堆積物から得た粗精製核酸製剤中の夾雑物の性質、並びにそのDNAおよびRNAとの相互作用は充分には理解されていない。これら夾雑物は、フミン酸およびフルボ酸、並びにフェノール性ポリマーおよびオリゴマーの不均一混合物とみなされることの方が多い。腐植物質は、微生物が植物残渣を分解するときに形成され、それらの反応部位の金属イオンおよび粘土鉱物への共有結合によって分解に対して安定化される。腐植物質は、多糖類、ペプチド類およびフェノール類が結合する多環状芳香族からなっている。土壌中の支配的な腐植物質は、フミン酸(HA、分子量300kDa以上)およびフルボ酸(FA、0.1kDaと低い分子量)である。フミン酸はアルカリ性pH中に可溶性であり、pH1.0〜2.0において塩酸または硫酸で沈殿するのに対して、フラボ酸は酸性pHでも溶液中に残る(Stevenson,1994)。褐色を示す土壌からのDNA抽出物は、腐植状物質の混入を示すことが最も多い。これら褐色の化合物は、DNA抽出物から容易には除去できない。フェノール、ジエチルエーテル、アセトン、メタノールおよびエタノールのような溶媒を用いた粗精製DNA抽出物の溶媒抽出は、褐色の除去には成功せず、また該DNAは更に変色し、制限酵素による消化に対して抵抗性を有していた。幾つかのこれら化合物はまた、CsCl/臭化エチジウム等密度超遠心分離の際にDNAと同時移動するように見え、回収されたDNAの明褐色化をもたらす。これらの所見は、夾雑物とDNAとの間の親密な結合を暗示している。夾雑化合物とDNAとの間の結合の性質は解明されていないが、タンニンのようなポリフェノールの、タンパク質への可逆的および不可逆的な結合はよく理解されている。
土壌または沈渣からの全核酸の直接抽出は、通常は他の土壌成分(主にフミン酸または他の腐植物質)の同時抽出をもたらし、これはDNA変換および検出プロセスを否定的に妨害する。これらの物質が制限エンドヌクレアーゼおよびTaqポリメラーゼ(PCRの重要な酵素)を阻害し、またDNA−DNAハイブリダイゼーションにおける効率を減少させることが報告されてきた。DNAからの腐植物質の分離は、通常は時間を浪費する退屈な工程を含んでいる。これを回避するために、サイズ排除クロマトグラフィーおよびポリビニルポリビロリドンスピンカラムが広く使用されている。サイズ排除クロマトグラフィーは、SEPHADEX・G−200(商品名)またはMICROSPIN・S−400・HR(商品名)の使用を含んでおり、フミン酸結合剤としての水不溶性PVPPおよび水可溶性ポリビニルピロリドン(PVP)もまた報告されている。
本発明は、サンプル、例えば、土壌、食品(例えば検査のため)、植物、動物、微生物または水のサンプルのような環境的もしくは生物学的サンプル中の核酸から、夾雑物を除去するための方法および構成物、例えばキットを提供する。一つの側面において、本発明の方法および構成物は、核酸増幅反応を妨害または阻害し得るサンプル中のこれら夾雑物を除去するために使用される。従って、本発明の方法および構成物は、PCRおよびRT−PCRのような増幅反応を含む、核酸(例えば、RNA−DNAまたはDNA−DNA)ハイブリダイゼーション反応の精度および/または効率を増大させるために使用される。本発明はまた、環境的または生物学的サンプルを含むサンプルから、核酸を単離するための方法および構成物、例えばキットを提供する。一つの側面において、本発明は、広範なサンプル、例えば土壌、食品(例えば肉、野菜等;例えば肉、海産物、野菜、果実などを含む食品の汚染を測定するため)、植物、動物、微生物または水サンプルのような、生物学的または環境的サンプルからのDNAおよびRNAの精製において、凝集剤と共に使用される。本発明の方法および構成物は、分子生物学においてPCR、RT−PCRおよび下流での他の応用を阻害する夾雑物質を含まない環境サンプルおよび生物学的サンプルから、核酸を単離するために使用することができる。一つの側面において、該方法は、プロトコールの特定の工程において、核酸と共に存在する夾雑物に前記凝集剤を接触させることを含むものである。該方法は、規模を変更することができ、一つの実施形態は、該方法を核酸精製プロセスに組込むこと、および現存する精製核酸から夾雑物を除去するために該方法を適用することを含んでいる。この方法は、農業、診断、園芸、林業、法医学、バイオテロとの闘い、および汚染のない核酸が使用される他の領域での応用を有している。
一つの側面において、本発明は、単離された核酸が夾雑物質(主にポリフェノール、多糖および腐植物質)を含まないように、広範な生物学的および環境的サンプルから核酸を得るための方法およびキットに向けられている。本発明の例示的一実施形態は、プロトコルの特定の工程における凝集剤の使用であって、前記凝集剤の使用が、凝集剤の使用における現存の技術とは対照的に、単離されたDNAおよびRNAの最終純度を顕著に改善する。我々は、土壌および他の環境サンプルからDNAおよびRNAを得ることに含まれる精製プロセスにおける、本発明の使用の例を提供する。
一つの側面において、本発明は、サンプルから核酸を単離するための方法であって:(a)核酸をサンプル媒体中に遊離させる工程;(b)前記サンプルから核酸が遊離された後に、前記サンプル媒体を少なくとも一つの凝集剤と接触させる工程;(c)前記凝集剤から核酸を分離する工程、とを含み、場合により、工程(c)の後に前記核酸を精製することを更に含む方法を提供する。一つの側面において、本発明は、サンプルから核酸を単離するための方法であって:(a)核酸をサンプル媒体中に遊離させる工程、および処理済の、未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプル媒体に第一の凝集剤を添加することを含む工程;(b)前記処理済の、未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプルから核酸が抽出された後に、前記サンプル媒体を第二の凝集剤と接触させる工程;(c)前記第二の凝集剤から核酸を分離する工程、とを含み、場合により、工程(c)の後に前記核酸を精製することを更に含む方法を提供する。
本発明は、核酸含有サンプルから、該サンプル中の核酸の増幅またはハイブリダイゼーションを阻(部分的または完全に)害する夾雑物を除去するための方法およびキットを提供し、当該方法は、(a)核酸含有サンプルを少なくとも一つの凝集剤と接触させて、凝集剤沈殿物を形成する工程;(b)該凝集剤沈殿物から前記核酸を分離する工程とを含み、一つの側面において(場合により)、該方法は更に、工程(b)の後に前記核酸を精製または単離することを含み、また一つの側面において(場合により)、前記サンプルは、未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプルであるか、或いは、前記サンプルは前記凝集剤と接触させる前に、分解、変性または破壊される。本発明はまた、核酸含有サンプルから、該サンプル中の核酸の増幅またはハイブリダイゼーションを(部分的または完全に)阻害する夾雑物を除去するための方法およびキットを提供し、当該方法は、(a)前記核酸含有サンプルを少なくとも第一の凝集剤と接触させて凝集剤沈殿物を形成する工程であって、一つの側面では(場合により)、前記サンプルが未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプルであるか、或いは、前記サンプルは前記凝集剤と接触させる前に、分解、変性または破壊される、前記工程;(b)前記第一の凝集剤沈殿物から前記核酸を分離する工程;(c)前記核酸を第二の凝集剤と接触させて、凝集剤沈殿物を形成する工程;および(d)前記第二の凝集剤沈殿物から前記核酸を単離する工程、とを含み、一つの側面においては(場合により)、当該方法またはキットは更に、工程(d)の後に前記核酸を精製することを含むものである。一つの側面において、本発明の何れかの方法またはキットは、核酸含有サンプルから1以上の夾雑物を除去して、望ましい酵素反応または検出反応、例えばリガーゼもしくはホスホリラーゼ反応を促進するために使用することもできる(例えば、該サンプル中の、望ましい酵素反応もしくは検出反応またはそのプロセスを遅延、阻害または妨害する組成物を除去する)。
本発明は、核酸含有サンプルから、該サンプル中の核酸の増幅またはハイブリダイゼーションを(部分的または完全に)阻害する化合物を選択的に除去するための方法およびキットを提供し、当該方法は、(a)前記核酸含有サンプルを少なくとも第一の凝集剤と接触させて凝集剤沈殿物を形成する工程であって、一つの側面では(場合により)、前記サンプルが未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプルであるか、或いは、前記サンプルが前記少なくとも第一の凝集剤と接触させる前に、分解、変性または破壊される、前記工程;(b)前記第一の凝集剤沈殿物から前記核酸を分離する工程;(c)前記核酸を第二の凝集剤と接触させて、第二の凝集剤沈殿物を形成する工程;および(d)前記第二の凝集剤沈殿物から前記核酸を単離する工程、とを含み、一つの側面においては(場合により)、当該方法またはキットは更に、工程(d)の後に前記核酸を精製することを含み、また一つの側面において(場合により)、前記サンプルは少なくとも一つの凝集剤が該サンプルに添加される前に処理または破壊されるものである。本発明はまた、核酸含有サンプルから、該サンプル中の核酸の増幅またはハイブリダイゼーションを(部分的または完全に)阻害する化合物を選択的に除去するための方法およびキットを提供するものであり、当該方法は、(a)前記サンプルを凝集剤と接触させる前に、前記サンプルを加工処理して該サンプルを分解、変性または破壊する工程であって、前記加工処理が前記サンプルを、カオトロピック剤(例えば塩化グアニジウム)、界面活性剤(例えばSDS、下記の更なる例を参照のこと)、緩衝剤、均質化剤、またはそれらの組み合わせを含有する溶液と混合または接触させることを含む、前記工程;(b)前記核酸含有サンプルを、少なくとも第一の凝集剤と接触させて凝集剤沈殿物を形成する工程であって、一つの側面において(場合により)、前記接触させることが、前記凝集剤および前記サンプルを混合またはボルテックスすることを含む、前記工程;(c)前記第一の凝集剤沈殿物から前記核酸含有溶液を分離する工程であって、一つの側面では(場合により)、前記分離することが、前記凝集剤および前記サンプルを遠心分離すること、および核酸を含有する上清を回収することを含む、前記工程;(d)前記核酸含有溶液を第二の凝集剤と接触させて、第二の凝集剤沈殿物を形成する工程;および(e)前記第二の凝集剤沈殿物から前記核酸を単離する工程であって、一つの側面においては(場合により)、前記分離することが、前記凝集剤および前記サンプルを遠心分離すること、および核酸を含有する上清を回収することを含む前記工程、とを含み、;また一つの側面においては(場合により)、当該方法またはキットは更に、工程(e)の後に前記核酸を精製することを含むものである。一つの側面において、本発明の何れかの方法またはキットは、核酸含有サンプルから1以上の夾雑物を除去して、望ましい酵素反応または検出反応、例えばリガーゼもしくはホスホリラーゼ反応を促進する(例えば、該サンプル中の、望ましい酵素反応もしくは検出反応またはそのプロセスを遅延、阻害または妨害する組成物を除去する)ために使用することもできる。
本発明は、核酸含有サンプルから増幅、ハイブリダイズ、単離または精製するための方法およびキットを提供するものであり、該方法は、(a)前記サンプルを凝集剤と接触させる前に、前記サンプルを加工処理して該サンプルを分解、変性または破壊する工程であって、前記加工処理が前記サンプルを、カオトロピック剤(例えば塩化グアニジウム)、界面活性剤(例えばSDS、下記の更なる例を参照のこと)、緩衝剤、均質化剤、またはそれらの組み合わせを含有する溶液と混合または接触させることを含む、前記工程;(b)前記核酸含有サンプルを、少なくとも第一の凝集剤と接触させて凝集剤沈殿物を形成する工程であって、一つの側面においては(場合により)、前記接触させることが前記凝集剤および前記サンプルを混合またはボルテックスすることを含み、また一つの側面においては(場合により)、前記第一の凝集剤が酢酸アンモニウムを含む、前記工程;(c)前記第一の凝集剤沈殿物から前記核酸含有溶液を分離スル工程であって、一つの側面では(場合により)、前記分離することが、前記凝集剤および前記サンプルを遠心分離すること、および核酸を含有する上清を回収することを含む、前記工程;(d)前記核酸含有溶液を第二の凝集剤と接触させて、第二の凝集剤沈殿物を形成する工程であって、一つの側面においては(場合により)前記第二の凝集剤が硫酸アンモニウム・十二水和物を含む、前記工程;(e)前記第二の凝集剤沈殿物から前記核酸を単離する工程であって、一つの側面においては(場合により)、前記分離することが、前記凝集剤および前記サンプルを遠心分離すること、および核酸を含有する上清を回収することを含む、前記工程;および、(f)工程(e)の後に、前記核酸を増幅、ハイブリダイズ、単離または精製する工程、を含むものである。
本発明は、サンプルから核酸を精製、単離、ハイブリダイズまたは増幅するための方法およびキットを提供する。前記方法またはキットは、(a)核酸をサンプル媒体中に遊離させること;(b)前記サンプルから核酸が遊離された後に、前記サンプル媒体を少なくとも一つの凝集剤と接触させること;および(c)前記凝集剤から核酸を分離すること、とを含み、一つの側面においては(場合により)、当該方法またはキットは工程(c)の後に、前記核酸を精製、ハイブリダイズ、単離または増幅することを更に含む。
本発明は、サンプルから核酸を単離するための方法およびキットを提供する。前記方法およびキットは、(a)前記サンプルから核酸を抽出すること;(b)前記核酸が前記サンプルから抽出された後に、該核酸を、少なくとも一つの凝集剤と接触させること;および、(c)前記凝集剤から核酸を分離すること、とを含み、一つの側面においては(場合により)、当該方法またはキットは工程(c)の後に更に、前記核酸を精製することを含む。
本発明は、サンプル中の核酸を精製、単離、増幅またはハイブリダイズするための方法およびキットを提供する。前記方法およびキットは、(a)(i)未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプルに、または(ii)加工処理されたサンプルに、第一の凝集剤を添加することを含む、サンプルから核酸を抽出する工程であって、前記加工処理が前記サンプルを前記凝集剤と接触させる前に、前記サンプルを分解、変性または破壊させることを含み、一つの側面では(場合により)、凝集剤沈殿物および核酸含有上清が形成されるように、前記加工処理が前記サンプルをカオトロピック剤、界面活性剤、緩衝剤、均質化剤、またはそれらの組み合わせを含有する溶液と混合または接触させることを含む、前記工程;(b)前記核酸含有上清から前記凝集剤沈殿物を除去する工程であって、一つの側面においては(場合により)、前記分離することが、前記サンプルを遠心分離して沈殿物を含まない核酸含有上清を形成することを含む、前記工程;(c)前記核酸を第二の凝集剤と接触させて、第二の凝集剤沈殿物を形成する工程;および、(d)前記第二の凝集剤および凝集剤沈殿物から前記核酸を分離する工程であって、一つの側面では(場合により)、前記分離することが前記サンプルを遠心分離して、沈殿物を含まない核酸含有上清を形成することを含む、前記工程;および、(e)工程(d)の後に前記核酸を精製、単離、増幅またはハイブリダイズすることを含むものである。
本発明は、サンプル中の核酸を精製、単離、増幅またはハイブリダイズするための方法およびキットを提供する。前記方法およびキットは、(a)(i)未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプルに、または(ii)加工処理されたサンプルに、第一の凝集剤を添加する工程を含む、前記サンプルから核酸を抽出する工程であって、前記加工処理が、前記サンプルを前記凝集剤と接触させる前に、前記サンプルを分解、変性または破壊させることを含み、また前記加工処理が、凝集剤沈殿物および核酸含有上清が形成されるように、前記サンプルをカオトロピック剤、界面活性剤、緩衝剤、均質化剤、またはそれらの組み合わせを含有する溶液と混合または接触させることを含み、一つの側面では(場合により)、前記第一の凝集剤が酢酸アンモニウムを含む、前記工程;(b)前記核酸含有上清から前記凝集剤沈殿物を除去する工程であって、前記分離することが、前記サンプルを遠心分離して沈殿物を含まない核酸含有上清を形成することを含む、前記工程;(c)前記核酸を第二の凝集剤と接触させて第二の凝集剤沈殿物を形成する工程であって、一つの側面では(場合により)、前記第二の凝集剤が硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物を含む、前記工程;および、(d)前記第二の凝集剤および凝集剤沈殿物から前記核酸を分離する工程であって、前記分離することが前記サンプルを遠心分離して、沈殿物を含まない核酸含有上清を形成することを含む、前記工程;および、(e)工程(d)の後に前記核酸を精製、単離、増幅またはハイブリダイズすることを含む。
本発明の方法またはキットの一つの側面において、前記凝集剤は、陽イオン性化学物質、陰イオン性化学物質、両イオン性化学物質、非帯電性化学物質、またはこれらの組合せを含むものである。一つの側面において、前記陽イオン性化学物質、陰イオン性化学物質、両イオン性化学物質、または非帯電性化学物質は、四級アンモニウムまたは三級アミン含有ポリマーを含む。一つの側面において、前記凝集剤は、酢酸アンモニウム、塩化マグネシウム(MgCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、鉄の塩、アルミニウムの塩、塩化カルシウム(CaCl2)、ポリアクリルアミド、硫酸アンモニウムアルミニウム、それらの誘導体、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
本発明の方法は、更に、精製、単離、増幅、またはハイブリダイズされた核酸を検出または特徴付けすることを含むことができる。一つの側面において、核酸は、核酸増幅反応、固相支持体上への固定化、ハイブリダイゼーション、制限酵素消化、RNase消化、逆転写、DNAse消化、電気泳動、クロマトグラフィー、またはそれらの組合せによって検出される。一つの側面において、前記核酸増幅反応は、検出方法、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写、ローリングサークル複製、リガーゼ連鎖反応、核酸標識またはタグ付加反応、それらから派生する方法、またはそれらの組合せを含む。
本発明の方法は、更に、サンプル中の生物または核酸成分を同定することを含むことができる。前記生物は、精製、単離、増幅またはハイブリダイズされた核酸を、同定または特徴付けすることによって同定することができる。検出される生物または核酸成分は、微生物、動物、植物、昆虫、酵母、ウイルス、ファージ、線虫、細菌または真菌に由来するものであることができる。検出される細菌は、グラム陽性菌またはグラム陰性菌を含むことができる。
一つの側面において、前記サンプルは環境的もしくは生物学的サンプルを含むものである。該環境的もしくは生物学的サンプルは、動物、動物の遺体、食品、微生物、植物もしくはその構成要素、土壌、堆積物、岩、礁、汚泥、堆肥、生物学的材料の分解物、生検サンプル、組織学的サンプル、精液サンプル、血液もしくは唾液サンプル、何等かの体液サンプル、毛髪サンプル、皮膚サンプル、糞便サンプル、考古学的遺物、泥炭地、堆肥、油、水、地上水、地下水、大気中または産業用の水、塵、都市塵埃、商業的用土混合物(commercial potting mixtures)、または土壌改良剤、深海ベント、または空気に由来するサンプルを含むことができ、一つの側面において(場合により)、該サンプルは機械的濾過、沈降、または遠心分離により処理される。
本発明の何れかの方法またはキットにおいて、前記核酸は、RNA(例えばmRNA、tRNA、rRNA、iRNA)もしくはDNA、またはそれらの組み合わせを含むものである。
本発明の何れかの方法またはキットは、処理済みの、未処理の、新たに単離された、保存された、粗精製または未精製のサンプルを均質化する工程を含む、サンプルから核酸を抽出する工程を含むことができる。一つの側面において、前記サンプルは、該サンプルを機械的力、剪断力、音波振動、機械的振動、またはボルテックスもしくはボルテックスアダプタ(例えば、Vortex Adapter、MoBio、Carlsbad、CA)に接触させることによって均質化され、一つの側面では(場合により)、前記機械的または剪断的力は、ガラス、セラミック、金属、鉱物もしくはプラスチックの材料、またはそれらの組合せの使用を含み、また一つの側面では(場合により)、該材料はビーズの形態である。一つの側面において、当該方法またはキットは更に、均質化工程のために、均質化材料をサンプルに添加することを含み、一つの側面において(場合により)、前記均質化材料は、ガラス、セラミック、金属、鉱物、プラスチック、またはそれらの組合せを含むものである。
一つの側面において、前記核酸は、前記サンプルを、界面活性剤もしくは表面活性剤またはそれらの組み合わせを含有する液体または組成物に接触させることを含む工程によって、前記サンプルから抽出することができる。一つの側面において、前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、サルコシル、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、コール酸、デオキシコール酸、ベンズアミドタウロコール酸(BATC)、オクチルフェノールポリエトキシレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、tert-オクチルフェノキシポリ(オキシエチレン)エタノール、1,4−ピペラジンビス−(エタンスルホン酸)、N-(2-アセタミド)-2-アミノエタンスルホン酸、ポリエチレングリコール tert-オクチルフェニルエーテル(トリトンTMX−100)、(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル−ポリエチレングリコール(トリトンTMX−114)、およびそれらの組合せからなる群から選択することができる。一つの側面において、前記核酸は、該核酸から実質的な量の界面活性剤を分離した後に、前記凝集剤と接触される。
一つの側面において、前記凝集剤は、前記核酸を実質的に沈殿させない。一つの側面において、前記凝集剤は、全部ではないが、幾らかの核酸を沈殿させる(例えば、少なくとも50%,60%,70%,75%,80%,85%,90%,95%,96%,97%,98%,99%、またはそれ以上の核酸が沈殿物の中に失われ、或いは50%,60%,70%,75%,80%,85%,90%,95%,96%,97%,98%,99%またはそれ以上の核酸が上清の中に残り、回収、増幅、精製、またはハイブリダイズ等が行われる)。一つの側面において、前記凝集剤は前記核酸を実質的に沈殿させる。一つの側面において、前記凝集剤は、フミン酸、フルボ酸、およびフミンからなる群から選択される1以上の物質を沈殿させる。一つの側面において、前記凝集剤は、前記核酸が固相支持体に選択的に結合する条件下で、前記凝集剤および核酸を前記固体支持体に接触させることによって前記核酸から分離される。
一つの側面において、前記固層支持体は、ガラス、アガロース、プラスチック、シリカ、ポリアクリルアミド、ヒドロゲル、またはゲルを含み、またはこれらからなっている。
一つの側面において、本発明の方法またはキットは、前記凝集剤または凝集剤沈殿物を前記核酸から分離する工程の後(前記第一および/または前記第二の凝集剤沈殿物のいずれかを分離する工程の後)に、更に、前記核酸またはその一部を増幅することを含むことができる。一つの側面において、前記核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)方法、ローリングサークル複製、リガーゼ連鎖反応、またはそれらの誘導的方法を使用して増幅される。一つの側面において、前記凝集剤または凝集剤沈殿物から分離された核酸は、ポリメラーゼ連鎖反応を阻害する物質を実質的に含んでいない。
一つの側面において、前記核酸はRNAを含み、該RNAは、前記凝集剤または凝集剤沈殿物を該核酸から分離した後に逆転写される。一つの側面において、前記核酸は、前記凝集剤または凝集剤沈殿物が該核酸から分離された後に、制限酵素と接触される。
一つの側面において、核酸(例えば本発明の方法もしくはキットによって、またはこれを使用した後に単離、精製、または増幅されたもの)は、前記凝集剤または凝集剤沈殿物が前記核酸から分離された後に、質量分光分析;アガロース、キャピラリーもしくはポリアクリルアミド電気泳動;ハイブリダイゼーション;アレイ;ミクロアレイ;酵素反応;蛍光アッセイ;放射能アッセイ;クロマトグラフィーアッセイ;またはそれらの組み合わせによって分析される。一つの側面において、前記核酸は、前記凝集剤または凝集剤沈殿物が前記核酸から分離された後に、1以上のオリゴヌクレオチドと接触される。一つの側面において、1以上のオリゴヌクレオチドが前記核酸にハイブリダイズする。一つの側面において、核酸(例えば本発明の方法もしくはキットによって、またはこれを使用した後に単離、精製、または増幅されたもの)は、前記凝集剤または凝集剤沈殿物が前記核酸から分離された後に、固体表面に固定化され、または固体表面に固定化された核酸にハイブリダイズされる。
本発明は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法では検出可能な増幅生成物を生じない環境的または生物学的サンプルから、既存の方法によって単離された核酸の、単離後精製のための方法またはキットを提供する。前記方法またはキットは(a)前記単離された核酸を凝集剤に接触させ、一つの側面では(場合により)、該単離された核酸を第二の凝集剤に接触させること;および、(c)前記核酸を前記凝集剤から分離することとを含む。
本発明は、環境的もしくは生物学的サンプルから抽出された核酸の単離後の精製または増幅のための方法またはキットであって、前記単離された核酸が増幅反応において検出可能な増幅生成物を生じず、一つの側面において(場合により)、前記増幅反応はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)である、方法またはキットを提供する。前記方法またはキットは、(a)前記単離されたサンプルに充分な量の第一の凝集剤を添加して、凝集剤沈殿物および核酸含有上清を生じさせること;(b)前記凝集剤沈殿物を、前記核酸含有上清から除去すること;および、(c)前記核酸含有上清から、前記核酸を精製または増幅させることとを含む。この方法は更に、工程(b)で生じた前記核酸含有上清を第二の凝集剤に接触させて、第二の凝集剤沈殿物および第二の核酸含有上清を生じさせる工程を含むことができ、前記核酸は前記第二の核酸含有上清から精製または増幅される。該方法は更に、前記単離されたサンプルもしくは核酸、または前記第一もしくは第二の凝集剤沈殿物を、界面活性剤と接触させることを含むことができる。一つの側面においては、前記核酸が前記凝集剤と接触される前、または前記核酸が精製または増幅される前に、前記核酸から実質的な量の界面活性剤が分離される。
本発明は、サンプルからDNAを遊離させるための方法またはキットを提供する。前記方法またはキットは、(a)四級アンモニウムもしくは三級アミンン含有ポリマーを含む第一の凝集剤を、処理済の、未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプル媒体に添加して、第一の凝集剤沈殿物および第一のDNA含有上清を生じさせる工程を含む、前記サンプルからDNAを遊離させる工程であって、一つの側面においては(場合により)、前記四級アンモニウムまたは三級アミンが酢酸アンモニウムを含む、前記工程;および、(b)前記第一のDNA含有上清を、四級アンモニウムもしくは三級アミンを含む第二の凝集剤と接触させて、第二の凝集剤沈殿物および第二のDNA含有上清を生成する工程であって、一つの側面においては(場合により)、前記四級アンモニウムもしくは三級アミンが硫酸アンモニウムアルミニウムを含有する、前記工程、を含む。
本発明は、サンプルからRNAを遊離させるための方法またはキットを提供する。前記方法またはキットは、(a)四級アンモニウムもしくは三級アミンン含有ポリマーを含む第一の凝集剤を、処理済の、未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプル媒体に添加して、第一の凝集剤沈殿物および第一のRNA含有上清を生じさせることを含む、前記サンプルからRNAを遊離させる工程であって、一つの側面においては(場合により)、前記四級アンモニウムまたは三級アミンが酢酸アンモニウムを含む、前記工程;および、(b)前記第一のRNA含有上清を、四級アンモニウムもしくは三級アミンを含む第二の凝集剤と接触させて、第二の凝集剤沈殿物および第二のRNA含有上清を生成させる工程、とを含み、一つの側面においては(場合により)、該方法は更に、工程(b)の後に、フェノールを含有する緩衝液に前記核酸を接触させることを含むことができる。
本発明は、サンプルから核酸を単離するためのキットであって、少なくとも一つの凝集剤、および本発明の何れかの方法に従って使用するための方法を記載した指示書を含むキットを提供する。該キットの一つの側面において、前記凝集剤は、陽イオン性化学物質、陰イオン性化学物質、両イオン性化学物質、非帯電性化学物質、またはこれらの組合せを含むものであり、一つの側面において(場合により)、前記陽イオン性物質は、四級アンモニウムまたは三級アミン含有ポリマーを含む。前記凝集剤は、酢酸アンモニウム、塩化マグネシウム(MgCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、鉄塩、アルミニウム塩、塩化カルシウム(CaCl2)、ポリアクリルアミド、硫酸アンモニウムアルミニウム、およびそれらの誘導体からなる群から選択される。
一つの側面において、前記キットは更に、界面活性剤または表面活性剤を含むものである。前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、サルコシル、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、コール酸、デオキシコール酸、ベンズアミドタウロコール酸(BATC)、オクチルフェノールポリエトキシレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、tert-オクチルフェノキシポリ(オキシエチレン)エタノール、ポリエチレングリコール tert-オクチルフェニルエーテル(トリトンTMX−100)、(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル−ポリエチレングリコール(トリトンTMX−114)、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
一つの側面において、該キットは更に均質化材料(例えばビーズ)を含む。一つの側面において、該キットは更にビーズを含み、一つの側面において(場合により)、該ビーズは均質化ビーズである。
一つの側面において、当該キットは更に、本発明の何れかの方法に従う方法を実施するために、1以上の溶液または緩衝液(例えばTris、MOPS等)を含む。一つの側面において、該キットは、処理するためのサンプルを入手する方法を記載した指示書を含んでいる。
一つの側面において、該キットは更に、1以上の容器またはコンテナ、例えば管容器(例えば試験官、キャピラリー、エッペンドルフ管)を含んでいる。
一つの側面において、該キットは更に1以上のオリゴヌクレオチド、および一つの側面においては(場合により)遊離のヌクレオチド、また一つの側面においては(場合により)PCR反応、ローリングサークル複製、リガーゼ連鎖反応、逆転写、核酸標識またはタグ付加反応、またはそれらの派生反応を実施するために十分な遊離のヌクレオチドを含む。
一つの側面において、当該キットは少なくとも一つの酵素を含み、一つの側面においては(場合により)、該酵素はポリメラーゼである。一つの側面において、当該キットは、更に1以上のオリゴヌクレオチド、遊離のヌクレオチド、および少なくとも一つのポリメラーゼ、またはPCR反応、ローリングサークル複製、リガーゼ連鎖反応、逆転写、またはそれらの派生方法において核酸を増幅できる酵素を含んでいる。前記1以上のオリゴヌクレオチドは、微生物、動物、植物、昆虫、酵母、ウイルス、ファージ、線虫、細菌または真菌に由来する核酸に対して特異的にハイブリダイズすることができる。前記1以上のオリゴヌクレオチドは、バチルス種(Bacillus spp);クロストリジウム種(Clostridium spp);スポロラクトバチルス種(Sporolactobacillus spp);スポロカルシナ種(Sporocarcina spp);フィリバクター種(Filibacter spp);カリオファヌム種(Caryophanum spp);デスルフォトマクルム種(Desulfotomaculum spp);コリネバクテリウム種(Corynebacterium spp);ミクロコッカス種(Micrococcus spp);ミコバクテリウム種(Mycobacterium spp);ノカルジア種(Nocardia spp);ペプトコッカス種(Peptococcus spp);ペプトストレプトコッカス種(Peptostreptococcus spp); またはアセトバクター科(Acetobacteriaceae)、アルカリゲネス科(Alcaligenaceae)、バクテロイデス科(Bacteroidaceae)、クロマチア科(Chromatiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、レジオネラ科(Legionellaceae)、ナイセリア科(Neisseriaceae)、ニトロバクター科(Nitrobacteriaceae)、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、リケッチア科(Rickettsiaceae)、またはスピロヘーター科(Spirochaetaceae)からなる科のグラム陰性菌に由来する核酸に対して、特異的にハイブリダイズすることができる。この1以上のオリゴヌクレオチドは、炭疽菌(B.anthracis)、A.グロビフォルミス(A.globiformis)、枯草菌(B.subtilis)、C.レナレ(C.renale)、C.ディフィシル(C.difficile)、M.ルテウス(M.luteus)、またはR.エリスロポリス(R.erythropolis)に由来する核酸に対して特異的にハイブリダイズすることができる。
前記1以上のオリゴヌクレオチドは、ウイルス、例えば天然痘ウイルス、水痘ウイルス、レオウイルス、レトロウイルス、HIV、HIV−I、出血熱ウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、マクボウイルス、ラッサ熱ウイルス、大痘瘡(Variola major)ウイルス、脳炎ウイルス、表1に列記した病原体の何れかに由来する核酸に対して特異的にハイブリダイズすることができる。
本発明は、胞子または細菌毒素を検出するためのキットを提供する。前記キットは、少なくとも一つの凝集剤、および本発明の何れかの方法に従って使用するための方法を記載した指示書を含み、前記キットは胞子または毒素を産生する生物を検出するために使用され、場合により、前記毒素は細菌性毒素である。本発明は、バイオハザードを検出するためのキットを提供する。前記キットは、少なくとも一つの凝集剤、および本発明の何れかの方法に従って使用するための方法を記載した指示書を含み、前記キットはバイオハザード因子を産生する生物を検出するために使用され、場合により、前記バイオハザード因子は細菌性毒素である。
本発明の1以上の実施形態の詳細が、添付の図面および以下の説明に記載される。本発明の他の特徴、目的および利点は、これらの説明および図面から、並びに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
ここに引用した全ての刊行物、特許および特許出願は、全ての目的のために、本明細書の一部として明示的に本願に援用される。
発明の詳細な説明記載
本発明は、サンプル、例えば環境的もしくは生物学的サンプル中において、核酸を検出および単離し、および/または、生物、例えば微生物を検出するための方法および構成物に関する。本発明は、後続の応用において精製された核酸の使用を妨害する夾雑物質を含んだ供給源から、核酸を単離するための方法および構成物、例えばキットを提供する。一つの側面において、本発明は、環境的もしくは生物学的サンプルから、増幅反応(例えばPCR)のような酵素反応を阻害する可能性または通常は阻害する夾雑物質を含まないように、核酸を精製するための方法およびキットを提供する。前記生物学的サンプルには、限定されるものではないがヒト、動物、植物由来の組織が含まれ、また前記環境的サンプルには、限定されるものではないが土壌、堆積物、汚泥、分解性の生物学的材料、考古学的遺物、泥炭地、堆肥、地上水起源もしくは地下水起源の水が含まれる。本発明のキットおよび方法を使用して単離された核酸は、農業、園芸、林業、法医学、生物学的研究、生物およびサンプル組成物の同定および特徴付け、および生物テロ対策の分野において、例えば分析、クローニング、診断および検出を含む分子生物学的応用の領域において使用されてよい。
一つの側面において、本発明は、サンプル(例えば環境的または生物学的サンプル)中の夾雑物からDNAおよびRNAを精製するための特定の工程において、凝集剤を添加することにより、核酸、例えばDNAおよび/またはRNAを単離または抽出するための組成物および方法を提供する。一つの側面において、本発明の構成物および方法は、二つの試薬、即ち、酢酸アンモニウムまたはその等価物と、硫酸アンモニウムアルミニウムまたはその等価物との性質を組合せて、(少なくとも)二つの異なる工程において、DNAから夾雑物を除去する。第一の工程(以下の実施例1参照)においては、酢酸アンモニウムまたはその等価物が、粗精製の環境的または生物学的サンプル(例えば土壌混合物)に添加されて、大部分の夾雑物を除去する一方、DNAを存在したままに残す。この側面において、次に硫酸アンモニウムアルミニウムまたはその等価物が添加されて、例えば土壌由来の腐植物質および植物由来のフェノール類を含む残りの夾雑物が除去される。本発明は何れか特定の作用機構によって制限されるものではないが、一つの側面においては、凝集剤と非核酸成分との間の相互作用が、夾雑物質の標的化された大量作用的沈殿をもたらす。一つの側面においては、この手順において均質化ビーズが使用される(なお、本発明の一つの側面では均質化を使用しないが、これは均質化ビーズまたはその等価物を使用する場合に比較して、低いDNA収率をもたらす可能性がある)。
一つの側面において、本発明は、DNAを単離または抽出するための構成物および方法であって、DNA濃度を選択的に維持しながらPCR阻害物質を除去するために、二つの凝集剤を、DNA精製プロセスにおける別々の工程において使用することを含む方法を提供する。一つの側面において、本発明は凝集材を段階的アプローチで使用する:最初に、酢酸アンモニウムまたは等価物を使用して(例えば、以下で述べる実施例1の工程5、または実施例2の工程3)大部分の夾雑物質を除去し、次に添加される(例えば、以下で述べる実施例1の工程6、または実施例2の工程4)第二の凝集剤である硫酸アンモニウムアルミニウムまたはその等価物の除去効率を高める。この側面においては、硫酸アンモニウムアルミニウムまたはその等価物が凝集剤として使用されて、環境サンプルまたは生物学的サンプルのようなサンプルにおける夾雑物質からDNAを精製するプロセスにおいて、土壌および植物から腐植物質およびフェノール性物質が除去される。一つの側面において、本発明は更に、精製の際に、凝集剤を介してDNAから夾雑物を除去するために溶液に添加される帯電した化学成分の使用を含んでいる。
一つの側面において、RNAは、本発明の例示方法(例えば以下の実施例4を参照のこと)を使用して単離され、また本発明はフェノール(クロロホルムおよびイソアミルアルコールを含む[25:24:1])の添加に先だって、工程3における凝集剤(溶液SR3)として硫酸アンモニウムアルミニウムを利用する。こうして、フェノールは選択的に残留タンパク質を除去するが、土壌および植物については更に重要なこととして、粘土およびフェノール類を溶液から除去する。粘土は、二つの理由で後続の工程において望ましくない。それは選択的にRNAと結合して精製ロスを生じさせることがあり、また下流の応用における使用を阻害する(RNAとの結合または酵素との相互作用を介して)。
一つの側面において、RNAを単離するための例示的な本発明の方法は以下を含む:第二の試薬の除去効率および選択性を高めるように、第二の試薬(フェノール)を添加する前に大部分の夾雑物質を除去するための凝集剤(硫酸アンモニウムアルミニウム)の使用;RNA濃度を維持する処理において、凝集剤を使用してRT−PCR阻害物質を除去するための処理;精製効率を増大し、また夾雑物を除去することを目的として、土壌サンプル中のRNAから粘土を除去するための精製工程としてのフェノールの使用;RNA、DNAおよび夾雑物質を土壌相マトリックスに結合させ、またDNAおよび夾雑物質(土壌中の腐植物質および植物中のフェノール類)を保持する条件下においてRNAを選択的に溶出させることによる、精製方法としてのクロマトグラフィーの使用;精製の際の凝集を介してRNAから夾雑物を除去するために、溶液に添加される帯電した化学成分の使用;またはそれらの組合せ。
本発明は、環境サンプルまたは生物学的サンプルから核酸を単離するための構成物(例えばキット)および方法を提供する。前記構成物および方法は、サンプルから核酸を抽出すること;および、該核酸が土壌から遊離または抽出された後に、該核酸を凝集剤に接触させること、とを含む。
一つの側面において、本発明は、既に環境サンプルまたは生物学的サンプルから抽出された核酸を、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)阻害物質および/または核酸ハイブリダイゼーション(例えばDNA−DNAハイブリダイゼーション)阻害物質を含む夾雑物質から分離するための方法を提供する。前記方法は、環境サンプルまたは生物学的サンプルから抽出された核酸を凝集剤と接触させることを含むものであり、これは或いは、核酸から実質的な量の界面活性剤が分離された後であってもよい。
また、環境サンプルまたは生物学的サンプルから核酸を単離するためのキット、および環境サンプルまたは生物学的サンプルから抽出された核酸を精製するためのキットも提供される。このキットは、凝集剤と、前記核酸を単離するためにここに記載した何れかの方法に従って使用するための方法を記載した指示書を含む。
本明細書で使用される「土壌」の用語は、土壌、堆積物、厩肥、および堆肥等の環境的サンプル、例えば商業的用土混合物、商業的土壌改良剤を指称するものである。この用語はまた、広範囲の有機炭素および窒素含量、並びに変動する砂、シルトおよび粘土組成物を含むものである。「土壌」は、地球および宇宙の居住可能および居住不能な領域に一般的に関連した成分、例えば、屋内塵、屋外塵、汚物、泥土、厩肥、シルト、土、堆肥、種々の深さの埋立てゴミを含む如何なる組成物を含むものである。土壌サンプルの例には、埋立て土(例えば0〜3インチの深さ、または3〜6インチの深さ);後期段階の堆肥;コーヒーコンポスト;海洋沈積物;湖沼沈積物;泥土沈積物;動物厩肥(例えばウマ厩肥);マルチ、例えばマルチ頂部土壌;海底、山腹、山頂が含まれ、また表面から何等かの深さで広がり得るが、これらに限定されない。サンプルは、何れかの商業的に入手可能な手段、または急ごしらえの方法で採取してよく、また直接試験してよい。一つの側面において、核酸は、採取の場所において本発明のキットまたは方法を使用して抽出され、またはサンプルはそこから核酸が単離される前に保存されてよい。
定義によって、「環境的」および「環境的サンプル」は、如何なる環境的物質、例えば地球および宇宙に含まれる物質をも含むものであり、宇宙塵、風媒性および水媒性の場所を含み、また生存、死滅、休眠中、または不活性とみなされる、核酸を含む全体の、完全な、未崩壊の、および崩壊している何等かの生物、構造体、および成分を含むであろう。「環境的」および「環境的サンプル」は、濾過によって収集された塵または懸濁物質のような環境から単離され得る物質および生物を含むものである。
ここで用いる「核酸」の用語は、1本鎖または二本鎖の形態を含む何れかの種類の1以上の核酸を意味する。核酸はDNAであってよく、一つの側面においてはRNAであってもよい。本発明の方法および構成物を実施する際に、核酸は、サンプル(例えば土壌サンプル)中に存在する1以上の生物から検出および/または単離され、該生物の例にはバクテリア(例えばグラム陽性またはグラム陰性)、酵母、真菌、藻類、ウイルス(例えばHIV)および線虫が含まれるが、これらに限定されない。本発明のキットまたは方法を使用して検出または単離される核酸、例えばRNAおよびDNAは如何なる生物に由来するものであることもでき、該生物には、ウイルス、バクテリオファージ、プラスミド、胞子、酵母、真菌、藻類、線虫、プロトゾア、真核細胞、原核細胞、および一般には単細胞および多細胞の形態が含まれるが、これらに限定されない。本発明のキットまたは方法を使用して検出または単離されるDNAまたはRNAは、必ずしも真核生物の特定のオルガネラ内に位置する必要はなく、細胞質、葉緑体、ミトコンドリア、および真核生物および多細胞生物の核の中に見出されてもよい。本発明のキットまたは方法を使用して検出または単離されるRNAは、種々の生物において見出されるが、該生物にはウイルス、真核細胞、原核細胞、および一般には単細胞および多細胞形態が含まれるが、これらに限定されない。本発明のキットまたは方法を使用して検出または単離されるRNAは、多数の生物学的形態に見られる形態を含んでおり、これにはタンパク質翻訳におけるメッセンジャーRNA、リボゾームタンパク質翻訳におけるリボゾームRNA、タンパク質翻訳におけるトランスファーRNA、遺伝子調節における干渉性小分子RNA(small interfering RNA)およびマイクロRNAが含まれるが、これらに限定されない。
本発明のキットおよび方法を使用して検出でき、および/またはその核酸を単離できるグラム陰性菌の例には、グラム陰性桿菌[例えば、バクテロイド(例えばバクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis))、通性嫌気性菌、腸内細菌(例えば大腸菌(Escherichia coli))、ビブリオ属(例えばコレラ菌(Vibrio cholerae))、パスツレラ属(例えばヘモフィルス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae))のような嫌気性菌、およびシュードモナス属(例えば緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa))のような好気性菌];グラム陰性球菌[例えばナイセリア属(例えば髄膜炎菌(Neisseria meningitidis))のような好気性菌]、およびグラム陰性偏性細胞内寄生虫[例えばリケッチア(例えばリケッチア種(Rickettsia spp))]が含まれるが、これらに限定されない。検出でき、および/またはその核酸を単離できるグラム陰性菌科の例には、アセトバクター科(Acetobacteriaceae)、アルカリゲネス科(Alcaligenaceae)、バクテロイデス科(Bacteroidaceae)、クロマチア科(Chromatiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、レジオネラ科(Legionellaceae)、ナイセリア科(Neisseriaceae)、ニトロバクター科(Nitrobacteriaceae)、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、リケッチア科(Rickettsiaceae)、またはスピロヘーター科(Spirochaetaceae)が含まれる。
本発明のキットおよび方法を使用して検出でき、および/またはその核酸を単離できるグラム陽性菌の例には、A.グロビフォルミス(A.globiformis)、枯草菌(B.subtilis)、C.レナレ(C.renale)、M.ルテウス(M.luteus)、R.エリスロポリス(R.erythropolis)、Ea39、Ben-28、およびS.リビダンス(S.lividans)が含まれるが、これらに限定されない。検出でき、および/またはその核酸を単離できるグラム陽性菌は、例えば下記を含む群の中にも存在する:コリネバクテリウム、ミコバクテリウム、ノカルジア属;ペプト球菌(例えばP.ニゲル(P.niger));ペプト連鎖球菌(例えばPs.アネロビウス(Ps.anaerobius);この群の中の幾つかの種は双球菌を形成する(そのうちの後者は酪酸を形成する能力によって識別される);またこの群の中の幾つかの種は、発酵、亜硝酸還元、またはインドール、ウレアーゼもしくはカタラーゼの産生をすることができる);ルミノコッカス(Ruminococcus);サルシナ(Sarcina);コプロコッカス(Coprococcus);アルスロバクター(Arthrobacter)(例えばA.グロビフォルミス(A.globiformis)、A.シトレウス(A.citreus)、またはA.ニコチアナエ(A.nicotianae));ミクロコッカス(Micrococcus)[例えばM.ルテウス(M.luteus)(以前はM.リソデイクチカス(M.lysodeikticus)として既知)、M.リラエ(M.lylae)、M.ロゼウス(M.roseus)、M.アギリス(M.agilis)、M.クリスチナエ(M.kristinae)、およびM.ハロビウス(M.halobius)];バチルス(桿菌)(例えば炭疽菌(B.anthracis)、B.アゾトフォルマンス(B.azotoformans)、B.セレウス(B.cereus)、B.コアグランス(B.coagulans)、B.イスラエレンシス(B.israelensis)、B.ラルバエ(B.larvae)、B.ミコイデス(B.mycoides)、B.ポリミクサ(B.polymyxa)、B.プミリス(B.pumilis)、B.sテアロソルモフィルス(B.stearothormophillus)、B.スブチリス(B.subtilis)、B.チューリンギエンシス(B.thuringiensis)、B.ヴァリダス(B.validus)、B.ワイヘンステファンエンシス(B.weihenstephanensis)、およびB.シュードミコイデス(B.pseudomycoides));胞子体乳酸桿菌;スポロカルシナ(Sporocarcina);フィリバクター(Filibacter);カリオファヌム(Caryophanum);およびデスルフォトマクルム(Desulfotomaculum)。検出でき、および/またはその核酸を単離できる他のグラム陽性菌はクロストリジウム属の群に入り、これらはしばしば周毛性鞭毛を含み、しばしば有機物質を酸、アルコール、CO2、H2およびミネラルに分解し(酸、特に酪酸がクロストリジウム発酵の産生物であることが多い)、また一つの側面においては楕円形または球形の内生胞子を形成し、これは胞子嚢を膨潤させてもよく膨潤させなくてもよい。検出でき、および/またはその核酸を単離できるクロストリジウム属の種には、好冷性種、好中温性種もしくは好熱性種、糖分解性種、タンパク質分解種、および/または専門種、および糖分解性で且つタンパク質分解性の両方である種が含まれる。検出でき、および/またはその核酸を単離できるクロストリジウム属の糖分解種には、Cl.アエロトレランス(Cl.aerotolerans)、Cl.アウランチブチリクム(Cl.aurantibutyricum)、Cl.ベイジェリンキィ(Cl.beijerinckii)、ボツリヌス菌(Cl.botulinum) B,E,F*、Cl.ブチリクム(Cl.butyricum)、Cl.チョウヴォエイ(Cl.chauvoei)、Cl.ディフィシル(Cl.difficile)、Cl.インテスチナレ(Cl.intestinale)、Cl.ノーヴィ(Cl.novyi) A、Cl.パテウリアヌム(Cl.pateurianum)、Cl.サッカロリティクム(Cl.saccharolyticum)、Cl.セプチクム(Cl.septicum)、Cl.サーモアセチクム(Cl.thermoaceticum)、およびCl.サーモサッカロリチクム(Cl.thermosaccharolyticum)が含まれるが、これらに限定されない。
検出でき、および/またはその核酸を単離できるクロストリジウム属のタンパク質分解種には、Cl.アルゲニネンス(Cl.argeninense)、Cl.ゴーニ(Cl.ghoni)、Cl.リモスム(Cl.limosum)、Cl.プトレファシエンス(Cl.putrefaciens)、Cl.スブテルミナレ(Cl.subterminale)、および破傷風菌(Cl.tetani)が含まれるが、これらに限定されない。検出でき、および/またはその核酸を単離できるクロストリジウム属のタンパク質分解性で且つ糖分解性の種には、Cl.アセトブチリクム(Cl.acetobutylicum)、Cl.ビフェルメナンス(Cl.bifermenans)、ボツリヌス菌(Cl.botulinum) A,B,F(prot.)*、ボツリヌス菌(Cl.botulinum) C,D*、Cl.カダベリス(Cl.cadaveris)、Cl.ヘモリチクム(Cl.haemolyticum)、Cl.ノーヴィ(Cl.novyi) B,C*、Cl.ペルフリンゲンス(Cl.perfringens)、Cl.プトレファシエンス(Cl.putrefaciens)、Cl.ソルデリ(Cl.sordelli)、およびCl.スポロゲネス(Cl.sporogenes)が含まれるが、これらに限定されない。星印で示したように、Cl.botulinumは、産生される毒素の血清学的特異性に従って多くの型に分類される。検出でき、および/またはその核酸を単離できるクロストリジウムの専門種には、Cl.アシディウリシ(Cl.acidiurici)、Cl.イレギュラリス(Cl.irregularis)、Cl.クリィベリ(Cl.kluyveri)、Cl.オキサリクム(Cl.oxalicum)、Cl.プロピオニクム(Cl.propionicum)、Cl.スチクランディイ(Cl.sticklandii)、およびCl.ヴィロスム(Cl.villosum)が含まれるが、これらに限定されない。これらの特異性は中和研究に基づくものである。検出でき、および/またはその核酸を単離できるクロストリジウム種には、ボツリヌス毒素を産生するものが含まれる。
本発明のキットおよび方法を使用して検出でき、および/またはその核酸を単離できる真菌の例には、ハロシフィナ・ヴィローサ(Halocyphina villosa)、ヒポキシロン・オセアニクム(Hypoxylon oceanicum)、ヴェルクリナ・エナリア(Verruculina enalia)、ニア・ビブリッサ(Nia vibrissa)、アンテノスポラ・クアドリドルヌタ(Antennospora quadricornuta)、ルルウォルチア種(Lulworthia spp.)、およびアイギアルス・パルブス(Aigialus parvus)が含まれるが、これらに限定されない。本発明のキットおよび方法を使用して検出でき、および/またはその核酸を単離できる藻類の例には、褐藻[例えばフィルム・ファエオフィコタ・ディクチオータ種(Phylum Phaeophycota Dictyota sp.)(ファエオシセアエ(Phaeophyceae)綱、ディクティオアセアエ(Dictyotaceae)科)];緑藻[例えばフィルム・クロロフィコタ・カエトモルファ・グラシリス(Phylum Chlorophycota Chaetomorpha gracilis)(クロロフィアセアセ(Chlorophyceae)綱、クラドフォラセアエ(Cladophoraceae)科)];および紅藻[例えばフィルム・ロドフィコタ、カテネラ種(Phylum Rhodophycota、Catenella) sp.(ロドフィアセアエ(Rhodophyceae)綱、ラブドニアセアエ(Rhabdoniaceae)科)]が含まれるが、これらに限定されない。
本発明のキットおよび方法によって検出できるサンプル中の生物には、例えば農業用土壌では、シュードモナス種(Pseudomonas spp.)、セラチア種(Serratia spp.)、バチルス種(Bacillus spp.)、フラボバクテリウム種(Flavobacterium spp.)、放線菌類(Actinomycetes)、および真菌が含まれるが、これらに限定されず;汚染された土壌では、Pseudomonas spp.およびキサントモナス種(Xanthomonas spp.)が含まれるが、これらに限定されず;湿地/沈積物では、エシェリキア種(Escherichia spp.)、プロテウス種(Proteus spp.)、メタン生成古細菌(Methanogens)、および放線菌類(Actinomycetes)が含まれるが、これらに限定されず;また森林土壌では、ミコリザエ(Mycorrhizae)、真菌および放線菌類(Actinomycetes)が含まれるが、これらに限定されない。本発明の方法およびキットを使用してバイオテロと闘うために使用するための、土壌サンプル中に検出されるバクテリアの例は、炭疽菌(Bacillus anthracis)である。
こうして、本発明の方法およびキットは、多くの医学的および獣医学的応用を有しており、例えば、診断、予後、疫学、並びに材料(例えば薬物、衣服、器具、インプラント)および食物(例えば肉、野菜、シーフード等の検査)の汚染検査が挙げられ、糞便の医学的および獣医学的分析(動物のための厩肥分析を含む)も含まれる。医学的および獣医学的応用には、例えばバイオテロ目的での炭疽菌、ウイルス、線虫等についての土壌の検出が含まれる。本発明のキットおよび方法を使用したウイルス検出はまた、厩肥および土壌、水、空気等を分析することもできる。本発明のキットおよび方法によって検出できるウイルスには、下記の表1に列記したように、天然痘ウイルス、水痘ウイルス、レオウイルス、レトロウイルス(例えばHIV)、ウイルス性出血熱(例えばエボラ、マールブルグ、マチュポ(Machupo)、ラッサ熱)ウイルス、大痘瘡(Variola major)ウイルス、ウイルス性脳炎ウイルス等が含まれる。本発明のキットおよび方法は、胞子、毒素および生物学的に産生された毒を検出するためにも使用することができ、例えば、炭疽菌を検出することによって炭疽菌胞子も検出され(質し間接的に)、ウェルシュ菌(Clostridium perferinges)の検出は毒素の存在を暗示する。従って、本発明のキットおよび方法によって検出できる病原体および毒素には、下記の表1に列記されたものが含まれる。
<表1>
Figure 0005112064
本発明の実施において、サンプルから核酸を抽出するために如何なる方法を使用してもよく、多くの方法が知られている。一つの側面においては、ビーズ拍動プロセスを利用することができ、ここでは土壌サンプルがビーズと接触して振動される。振動は、例えば超音波処理またはボルテックスアダプタ(例えば、Vortex Adapter、MoBio、Carlsbad、CA)を用いたボルテックス装置のような、何れかの便利な手段によって導入することができる。幾つかの実施形態において、抽出は、土壌サンプルおよび/または核酸を界面活性剤と接触させることを含んでおり、該界面活性剤の例にはドデシル硫酸ナトリウム、サルコシル、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムとしても知られる)、コール酸、デオキシコール酸、4-アミノ-7-ベンズアミドタウロコール酸[BATC、2-[3a,12a-ジヒドロキシ-7-(4-アミノベンズアミド)-5b-(コラノイル-24-アミノ)−エタンスルホン酸]としてもしられる]、ポリエチレングリコール tert-オクチルフェニルエーテル(トリトンTMX−100)、(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル−ポリエチレングリコール(トリトンTMX−114)が含まれるが、これらに限定されない。
当該技術には、環境サンプルおよび生物学的サンプル中の核酸を含む生物またはオルガネラを破壊し、核酸露出させて単離にするための多くの方法が存在する。一つの側面において、液体抽出試薬が、核酸を含むサンプルと共に閉じた容器の中で混合され、該混合物は手で震盪されるか、または混合装置(例えばボルテックスとして知られる通常の実験室装置)に適用される。一つの側面において、前記固体サンプル成分は、次いで遠心分離によって非特異的方法で液体成分から分離され、また核酸は液体部分から抽出される。このプロセスは、単純で且つ省時間的であるが典型的には低い核酸収率をもたらし、さらに下流の適用において核酸の更なる使用を阻害および制限するような、核酸夾雑物質を除去しない。一つの側面においては、環境サンプルまたは生物学的サンプルを分離し、生物および成分を破壊して核酸の遊離を促進し、それによって核酸収率を増大させるために、崩壊処理が導入される。この処理は核酸夾雑物質を除去せず、その代りに、該媒質中への阻害物質の濃度を増大させる。この崩壊処理は、土壌のような環境サンプルの場合には、腐植物質の放出を増大させる一方、植物の場合には、核酸の遊離と共に細胞破片の量を増大させる。本発明の方法に使用される崩壊処理には、超音波処理、大きさの制限された開口部を通してしたノズルを通しての押出し、および機械的震盪を使用した均質化(ホモジナイゼーション)が含まれ、しばしば、サンプルの均質化および生物の崩壊を高めるために、粉砕媒質が添加される。一つの側面において、核酸抽出は、前記土壌サンプルおよび/または核酸を界面活性剤に接触させることによって向上され、該界面活性剤の例には、ドデシルもしくはラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、サルコシル、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムとしても知られる)、コール酸、デオキシコール酸、4-アミノ-7-ベンズアミドタウロコール酸[BATC、2-[3a,12a-ジヒドロキシ-7-(4-アミノベンズアミド)-5b-(コラノイル-24-アミノ)-エタンスルホン酸]としてもしられる]、ポリエチレングリコール tert−オクチルフェニルエーテル(トリトンTMX−100)、(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル−ポリエチレングリコール(トリトンTMX−114)が含まれるが、これらに限定されない。この処理はまた、土壌中の不織物質の可溶性をも向上させ、従って、核酸と共に同時抽出される腐植物質の量を増大させる。
幾つかの実施形態においては、熱界面活性剤およびボルテックス溶菌法が利用される。一つの側面においては、タンパク質および非タンパク質夾雑物質から核酸を分離するために、種々の成功を伴って有機抽出が使用されてきた。有機抽出試薬には、フェノール、エーテル、クロロホルム、エタノールおよびイソプロピルアルコールが含まれるが、これらに限定されない。これらの試薬は、単独または組合せにおいて、腐植物質のような夾雑物質を完全には除去せず、その代りに腐植物質の可溶性を増大させて、それらが核酸と共に同時精製される条件を形成するため、精製後の有用な応用を阻害する。
一つの側面において、本発明の方法および構成物に使用される「凝集剤」の用語は、1以上の夾雑物を溶液から沈殿させる物質を意味する。一つの側面において、「凝集剤」および「沈殿試薬」の用語は、溶液中の二つの組合された物質量が臨界点に到達し、それによって組合された物質が「沈殿する」、即ち、懸濁されたまま残ることができずに溶液から「脱落する」ように、反応性のまたは受動的な方法で、溶解および/または懸濁された物質と組合される材料を意味する。一つの側面において、凝集剤は、一定の成分(沈殿物)を他の成分に対して選択的に溶液から沈殿させることができる。例えば、凝集剤は、実質的な量の核酸を溶液から沈殿させないが、PCR、または当該核酸へのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを阻害する、1以上の物質の実質的な量を沈殿させるように選択することができる。一つの側面において、凝集剤は腐植物質、フミン酸(酸性条件(pH<2)では水に不溶性であるが、高いpH値では可溶性である腐植物質の画分:フミン酸は種々の試薬によって土壌から抽出でき、希酸中には不溶性である;フミン酸は土壌腐植物質の主要な抽出可能性分である)、フルボ酸(全てのpH条件下で水に可溶な腐植物質の画分;それらは酸性化によるフミン酸の除去後に溶液中に残る)、および/またはフミン(如何なるpH値の水およびアルカリ中にも不溶性である腐植物質の画分)を沈殿させる。
一つの側面において、沈殿は、機械的または非機械的方法によって溶液から除去され、物質含量の低下した液体溶液をもたらす。一つの側面において、凝集剤および凝集条件は、一定の成分を他の成分に対して選択的に沈殿させるように選択される。例えば、一つの側面において、本発明における凝集剤は、その土壌は片および界面活性剤との相互作用が顕著に誘導されるように固有の方法で選択され、且つ精製プロセスに導入される。従って、それは実質的な量の核酸を溶液から沈殿させないが、例えばPCRおよびRT−PCR、当該核酸へのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーション、または中間断片を製造するための核酸の制限(酵素)消化を阻害する、実質的な量の1以上の核酸夾雑物質を沈殿させる。腐植物質は、広い分子量分布および高い化学的不均一性を備えたポリマーとして、天然の環境において優位を占めている。フミン酸(HA)官能基の解離は、広範なpH範囲で巨大分子の正味の負電荷を生じ、複合体形成に対するフミンの高い親和性、並びに天然の生態系におけるフミンコロイドの高い安定性を決定する。
別の側面において、本発明を実施するため、例えば本発明の方法およびキットにおいて使用される凝集剤は、イオン的に帯電した(陽イオン性、陰イオン性、または両イオン性の)化学物質もしくは合成ポリマー、或いは帯電していない(陽イオン性、陰イオン性、または両イオン性の)化学物質もしくは合成ポリマー、またはこれらの組合せを含んでいる。従って、本発明の方法またはキットの一つの側面において、前記前記凝集剤は、陽イオン性化学物質、陰イオン性化学物質、両イオン性化学物質、非帯電性の化学物質、またはそれらの組み合わせを含む。一つの側面において、前記陽イオン製、陰イオン性、両イオン性または非帯電性の化学物質は、四級アンモニウムまたは三級アミン含有ポリマーを含有している。一つの側面において、前記凝集剤は、酢酸アンモニウム、塩化マグネシウム(MgCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、鉄の塩、アルミニウムの塩、塩化カルシウム(CaCl2)、ポリアクリルアミド、硫酸アンモニウムアルミニウム、それらの誘導体、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
一つの側面において、両イオン性化学物質は、アミノ酸(例えばグリシン、アラニン;生理学的pHにおいて両性イオン(双イオン)で存在するアミノ酸)、または中性pHでは非イオン性であるが、酸性もしくは塩基性のpHでは正電化または負電荷の何れかをとる何れかの化学物質(例えば両イオン性)を含むものである。本発明の方法およびキットに使用される両性イオンは、生理学的pHにおいて正電荷と負電荷がバランスするイオン化可能な基を有する分子でありえる。例えば、各アミノ酸のアミノ基およびカルボキシ基の両者はイオン化可能であり、それらを両性イオンにする。カルボキシ基(約3のpKaを有する)は、生理学的pHにおいて脱プロトン化される。アミノ基は、生理学的pHでプロトン化される。アンモニウムイオンのpKaは約9である。
本発明の一つの側面において、凝集剤が現れる工程は、凝集プロセスおよび現存する凝集技術とは異なる方法の効率を改善する上で決定的に重要である。凝集は、他の多くの応用において一般的に使用され、また本発明は、凝集剤が添加される段階が決定的に重要であり得るとの理解を組込んでいる。水生および陸生の環境で普遍的である腐植物質は、電子シャトルとして作用することにより、金属還元において重要な役割を果す。腐植物質におけるキニン部分は電子受容体として作用すると思われる。フミン酸が、鉄およびアルミニウムの無機塩の選択された基と反応して、凝集のプロセスまたは金属/フミン複合体をもたらすのは、これらの機構を介するものである。従って、一つの側面において、本発明の方法は、本手順における凝集剤の導入を、大部分の界面活性剤、懸濁された固体およびタンパク質(これらは、その性質上殆どイオン性である)が完全に除去され、またはわずかな割合にまで減少する段階にタイミングを合わせる。これは、腐植物質(溶解した状態において支配的であり、核酸を別にすれば環境における主用成分であると思われる)を、凝集を通して除去するための段階を設定する。腐植物質は、溶液中に核酸を残すための選択的凝集に利用可能である。
一つの側面において、本発明の方法および構成物に使用される凝集剤は、陽イオン性化学物質のような化学物質を含むものである。幾つかの実施形態において、前記凝集剤は、酢酸アンモニウム、塩化マグネシウム(MgCl2)、塩化第二鉄(FeCl3)、塩化カルシウム(CaCl2)、鉄およびアルミニウムの無機塩、ポリアクリルアミド(例えばSUPERFLOCTM、Cytec Industries社)、硫酸アンモニウムアルミニウム、それらの誘導体、およびそれらの等価物(Braid et al., J. Microbiological Methods 52: 389-393 (2003))からなる群から選択される。一つの側面において、本発明の方法および構成物に使用される凝集剤は、例えば米国特許第3,002,960号;同第3,316,181号;同第3,686,109号;同第3,692,673号;同第3,374,143号;同第4,010,131号;同第4,451,628号;同第4,565,635号;同第4,702,844号;同第4,693,830号;同第4,695,453号;同第4,147,681号;同第4,770,803号;同第5,552,316号に開示されたような、陽イオン性凝集剤を含むものである。一つの側面において、本発明の方法および構成物に使用される凝集剤は、α,β−不飽和モノマーから誘導される陽イオン性凝集剤である。
界面活性剤または表面活性剤を、本発明の方法またはキットを実施するために使用することができる。一つの側面において、核酸は、核酸から実質的な量の界面活性剤を分離した後に凝集剤と接触される。一つの側面において、界面活性剤は、核酸および界面活性剤を界面活性剤特異的沈殿剤に接触させ(例えば,酢酸アンモニウムは界面活性剤である硫酸ドデシルナトリウムを沈殿させる)、また沈殿した界面活性剤を遠心分離により分離することによって、前記核酸から分離される。
一つの側面において、実質的な量の凝集剤が核酸から分離される;これは、何れか便宜な方法によって行うことができる。例えば、分離は、核酸が固体支持体に選択的に結合する条件下で、凝集剤および核酸を前記固体支持体と接触させることによって実行することができる。一つの側面において、前記固体支持体はシリカを含有し、またはシリカからなり、前記核酸は、カオトロピック剤(例えば塩化グアニジウム)の存在下において前記シリカに付着し、前記カオトロピック剤を除去し、且つ水を加えることによってシリカから溶出される。本明細書で(例えば、界面活性剤,凝集剤および/またはPCR阻害物質を核酸から分離することに関して)使用する「実質的量」の用語は、別の実施形態においては、分離後の核酸を含む溶液中に、検出可能でない量で存在する、または核酸の重量に対する分離された物質の重量で約60%未満、約50%未満、約40%未満、約30%未満、約20%未満、約10%未満、約5%未満、約1%未満、約0.1%未満、約0.01%未満、約0.001%未満、約0.0001%未満、約0.00001%未満、約0.000001%未満で存在する分離された物質を言う。
一つの側面において、本発明の方法により単離された核酸はその後の手順において利用され、これは核酸が単離された後に(例えば核酸が凝集剤から分離された後に)実行することができ、一つの側面においては核酸を単離する手順の最中に行うことができる。例えば、土壌サンプル中の1以上の生物から核酸が単離された後に、オリゴヌクレオチドを該核酸に接触させることができる。該オリゴヌクレオチドは、当該額さん中に潜在的に存在する特定のヌクレオチド配列に対してハイブリダイズするように設計することができる。土壌サンプル中の多くの生物のためのヌクレオチド配列は、例えばNIH GenNankから好適に入手可能であり、オリゴヌクレオチドを設計および生成させるための標準方法は、例えば分子生物学における現在のプロトコール(Ausubel, F.M., et al., eds. 2000)およびSambrook et al.(“Molecular Cloning: A Laboratory Manual,” 2nd ed. (1989))に記載されたように、特定の生物の核酸に対して特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを生じさせるために利用される。該オリゴヌクレオチドは、増幅手順(以下で説明する)を含む異なるタイプの手順および分析において利用することができる。一つの側面において、本発明は、複数のオリゴヌクレオチドが検出可能なラベルに連結され、かつ核酸に接触される方法を提供する;前記核酸にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドの組合せは、前記サインプル中に存在する生物の種類についてのサインである。
一つの側面において、単離された核酸またはその一部が増幅され、増幅は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)手順、逆転写、ローリングサークル複製およびリガーゼ連鎖反応を使用して行うことができる。本明細書に記載したキットおよび方法を使用することにより、単離された核酸は、PCR法(例えば単離された核酸は実質的に腐植物質を含まないことができる)を阻害する物質を実質的に含まないことができる。PCR法は知られており(例えば、米国特許第4,683,202号;同第4,683,195号;同第4,965,188号;および同第5,656,493号参照)、また一般的に、PCR法はサイクルで実行され、各サイクルは熱変性(ここでハイブリッド核酸が解離される);冷却(ここでpライマーオリゴヌクレオチドがハイブリダイズする);およびポリメラーゼ(即ち、Taqポリメラーゼ)によるオリゴヌクレオチドの伸長が含まれる。本発明の実施に使用できるPCRサイクルプロセスの一例は、サンプルを95℃で5分間処理することと;95℃で1分、59℃で1分10秒、および72℃で1分30秒の45サイクルを反復することと;次いで、該サンプルを72℃で5分間処理することとを含むものである。複数のサイクルは、屡々、商業的に入手可能なサーマルサイクラーを使用して実施され、PCR増幅産物は低温(例えば4℃)である時間だけ保存されることができ、また分析の前に凍結(例えば−20℃で)することができる。
増幅産物および環境サンプルおよび生物学的サンプルから本発明の方法およびキットによって単離されたDNAは、何れか適切な方法によって検出することができる。例えば、サンプル中のPCR増幅産物は、ゲル電気泳動(例えば、ポリアクリルアミドまたはアガロースのプレートまたはキャピラリーゲル)によって分離および検出することができ、ここでは増幅産物に対応するバンドがサイズによって分離され、またゲル中の核酸産物に介入する発光色素(例えば臭化エチジウム)によって可視化することができる。一つの実施形態において、PCR増幅産物は、ゲル上のバンドの信号強度を決定することによって(例えば、商業的に入手可能な濃度計を用いてゲルを走査することにより)定量することができる。もう一つの実施形態において、増幅産物は、ハイブリダイゼーション技術[例えば、商業的に入手可能なTAQMAN(登録商標)およびLUX(登録商標)産物を使用してリアルタイム(RT)−PCRを実行する]によって定量することができる。後者の実施形態においては、PCR産物に対して相補的な二重標識されたオリゴヌクレオチドを定量法において利用することができ、一方または両方の標識が、該オリゴヌクレオチドの5’末端における蛍光分子[例えばカルボキシフルオレセイン色素(FAMTMまたはFAM−XTM)、および該オリゴヌクレオチドの3’末端におけるカルボキシテトラメチルローダミン色素(TAMRATM)であってよい(例えば、これらおよび他の蛍光色素は商業的に入手可能である;例えば、SYNTHEGEN、LLC、Houston、Texas)。PCR検出の下限は、サンプルを連続的に希釈して、土壌サンプルにおける生物核酸の最低検出可能量を測定することにより決定することができる。
幾つかの実施形態において、単離された核酸はRNAであり、一つの側面においては、相補DNA(cDNA)が生成されるように該RNAが逆転写される。RNAを逆転写するための方法および産物は知られている(例えば、SUPERSCRIPTTM II Reverse Transcriptase, Invitrogen, San Diego, CA)。該cDNAは、一つの側面において、上記で説明した方法を使用することにより定量され、また一つの側面においては、このcDNAは逆転写法により産生されたcDNAを増幅した後に定量される。
一つの側面において、単離された核酸は制限酵素と接触される。このような実施形態においては、特定の生物についての制限消化パターンのサインが当該土壌サンプル中に存在するかどうかを決定するために、比較制限消化物を評価することができる。他の実施形態において、前記単離された核酸は質量スペクトロメトリーにより分析される。質量スペクトロメトリー法は既知であり(例えば、米国特許第5,547,835号;同第5,605,798号;同第5,691,141号;同第5,849,542号;同第5,869,242号;同第5,928,906号;同第6,043,031号;および同第6,194,144号)、単離された核酸のある領域が増幅された後に実施することができ、また単離された核酸の多型変種を検出するために利用することができる。幾つかの実施形態では、単離された核酸は固体表面に固相化される。固体表面の例には、ガラスのスライドまたはプレート、シリコンのウエハーまたはチップ、マイクロタイタープレートのウエル(例えば96−ウエルまたは384−ウエルのプレート)、細胞を増殖させるのに適した容器のプラスチック表面が含まれるが、これらに限定されない。
本発明は、サンプル、例えば環境サンプルもしくは生物学的サンプルから核酸を単離するためのキットであって、凝集剤と、土壌サンプルから核酸を単離するための本発明の何れかの方法に従って使用するための方法を記載した指示書とを含むキットを提供する。一つの側面において、該キットは更に、前記土壌から核酸を抽出するためのプロセスにおいて利用できる界面活性剤を含む。幾つかの実施形態において、前記キットは、ビーズ(例えばガラスビーズまたはガーネットビーズ)を含んだ均質化する方法および構成物を含み、また一つの側面においては、サンプルを含んだ管をボルテックス装置(例えば、Vortex Adapter、MoBio、Carlsbad、CA)に結合するためのアダプタを含んでいる。該キットは、一つの側面において、核酸から凝集剤を分離するために有用な固体支持体(例えばシリカ媒体)を含んでおり、前記固体支持体は、一つの側面において遠心分離に使用するための管の中に嵌合するように適合された装置の中にあることができる。一つの側面において、前記キットは、核酸から凝集剤を分離するための処理において屡々用いられる、カオトロピック剤(例えば塩化グアニジウム)を含む。一つの側面において、該キットは、界面活性剤を沈殿させるために有用な溶液を含む。一つの側面において、該キットは、指示書に含まれる使用方法を実施するために有用な1以上の溶液を含む。一つの側面において、該キットは、当該使用方法を実施するために有用な1以上の管状容器を含む。該キットに管状容器が含まれる場合、その容器は滅菌してもよい。幾つかの実施形態において、該キットは、単離された核酸を更に処理するために有用な構成要素を含んでいる。例えば、一つの側面において、該キットは、1以上のオリゴヌクレオチド、遊離ヌクレオチド、および単離された核酸の全部または一部を増幅できるポリメラーゼからなる群から選択される、1以上の構成要素を含んでいる。一つの側面において、該キットは、細菌(例えばBacillus anthracis)のDNA、またはDNAもしくはRNAを含むバイオテロに関連した他の病原体にハイブリダイズする1以上のオリゴヌクレオチドを含んでいる。
別の実施形態は、サンプル、例えば環境サンプルまたは生物学的サンプルから既に抽出された核酸を精製するための方法およびキットを含むものである。このような方法およびキットは、本発明のものとは異なるキットまたは方法を使用して環境サンプルまたは生物学的サンプルから抽出された核酸に対して適用可能である。従って、これら本発明の方法およびキットは、サンプル、例えば土壌サンプルのような環境サンプルまたは生物学的サンプルから単離された夾雑物の混入した核酸標本を精製するために有用である(例えば、核酸から、下流の処理を阻害する物質を分離する)。この精製方法およびキットは、抽出された核酸から、PCRおよび/またはオリゴヌクレオチドの当該核酸へのハイブリダイゼーションを阻害する夾雑物質(例えば腐植物質)等の夾雑物を分離するために有用であろう。この精製方法は、PCRを実施した後に検出可能な増幅産物を生じないもの、着色し得るもの(例えば黄色から褐色の核酸標本)を含む種々の核酸調製物に対して適用可能である。従って、ここに提供されるのは、核酸を凝集剤に接触させることを含む、サンプル、例えば、土壌サンプルのような環境的もしくは生物学的サンプルから抽出された夾雑物の混入した核酸を精製するための方法である。
一つの側面において、前記凝集剤は、上記で述べたように後続の工程において核酸から分離される。一つの側面において、核酸は界面活性剤と接触され、核酸が凝集剤と接触される前に実質的な量の界面活性剤を核酸から分離することができる。上記で述べたように、一つの側面では、界面活性剤を選択的に沈殿させる物質に該界面活性剤を接触させ、ついで該混合物を遠心分離(これは沈殿した界面活性剤をペレットにし、核酸を上清画分の中に残す)にかけることによって、実質的な量の界面活性剤を核酸から分離することができる。
本発明は、DNAおよびRNAをターゲッティングする技術を提供するものであり、これは土壌環境中の微生物集落のin situ分析を可能にする。DNAに基づく研究は、種々の集団における集落構造情報および系統的関係を提供するが、本発明の方法およびキットを使用した全RNAの単離はmRNA発現レベルを研究することを可能にすることができ、これは土壌中の微生物ポピュレーション内の特定の微生物遺伝子の機能的活性に関する価値のある情報を提供する。本発明の方法およびキットは、全細胞核酸を同定し、単離し、および/または増幅することを可能にすることができるので、RNAおよびDNAを含むミトコンドリア、核、葉緑体または他のオルガネラの核酸もまた、本発明の方法およびキットを使用して同定、単離および/または増幅することができる。土壌中における遺伝子発現を研究するために、本発明は、分解されていない全RNAを抽出するための頑丈なプロトコールを提供する。本発明は、微生物的に不均質で、実験条件の変動、DNAおよびRNA分子と環境サンプルマトリックスとの相互作用の相違、核酸に対する粘土画分の吸着特性の相違、土壌および他の天然環境において天然に存在するヌクレアーゼおよび酸化還元プロセスに対するRNAの不安定な性質、を伴う、種々の天然環境からメッセンジャーRNA(mRNA)回収するための信頼性のある方法を提供する。
一つの側面において、本発明は、有機物含量の高いサンプルが夾雑物質を含まない核酸を生じる方法を提供するために、サンプル溶解の前に凝集剤および界面活性剤を添加する伝統的な方法からの逸脱を提供する。本発明は、環境サンプルおよび生物学的サンプルおよびその成分(例えば土壌、細胞破片、腐植物質、および界面活性剤)から核酸を部分的に精製した後に、核酸(および夾雑物)を含有する出発サンプルに凝集剤を添加することによって、環境サンプルおよび生物学的サンプルから核酸を精製するための凝集剤の使用を提供する。例えば、一つの側面において、本発明は、環境的土壌サンプルから抽出された夾雑物の混入した核酸を精製するための方法であって、核酸を凝集剤に接触させることを含む方法を提供する。一つの側面において、該凝集剤は、上記で述べたように後続の工程において、シリカ膜を使用して核酸から分離される。この核酸精製プロセスは、界面活性剤との接触を含んでよく、また一つの実施形態では、該核酸が凝集剤と接触される前に、実質的な量の界面活性剤が核酸から分離される。一つの側面においては、界面活性剤を、該界面活性剤を選択的に沈殿させる物質と接触させることによって、実質的な量の界面活性剤が核酸から分離される。一つの側面において、その沈殿物は受動的沈降によって、または混合物を遠心分離にかけることによって除去され、この遠心分離は沈殿した界面活性剤をペレット化して核酸を上清画分の中に残す。
本明細書に記載した方法は、サンプルへの凝集剤の添加の前またはこれと同時に、サンプル破壊および核酸の遊離を促進するための構成要素(例えば均質化ビーズ)の使用を含んでもよいが、それらの使用に依存するものではない。なお、夾雑物質を含まないサンプルと共に凝集剤を使用することは、核酸の純度または下流での用途における使用に影響しないことは記しておく必要がある。
本発明は、環境的もしくは生物学的サンプルから直接抽出された核酸、または下流での核酸の応用を阻害する夾雑物質を含んだサンプルから非凝集法により予め精製されたDNAを分離するためのキットを提供する。本発明の精製方法およびキットは、PCRを行った後にも検出可能な増幅産物を生じないもの、およびその屈折率が透明ないし着色した組成物(例えば黄色から褐色の核酸製剤)を示すものを含む、種々の核酸製剤に対して適用可能である。本発明のキットおよび方法は、広範なサンプルの容積、質量および種類、並びに核酸収率に対して適用可能である。
以下の実施例を参照して本発明を更に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されないことが理解されるべきである。
実施例1.250ミリグラムまでの環境サンプルからのDNAの単離:
以下の実施例は、本発明の精製方法の一例を記載するものである。幾つかの異なる土壌型からの核酸を、ここに記載する方法を使用して単離し、試験した。当該キットおよび方法を、広範な有機炭素および窒素含量を示す、種々の砂/シルト/粘土の組成を示す土壌、沈積物、堆肥、および厩肥に対して試験した。また、葉、根、茎および種子材料のような植物組織から夾雑物を含まないDNAを単離することにおいても、この同じキットを試験され、有効であることが分かった。具体的には、土壌については9種のサンプルが存在し、これらは深さ0〜3インチの埋立て土;深さ3〜6インチの埋立て土;後期段階の堆肥;コーヒー堆肥;海洋沈積物;湖沼沈積物;泥沈積物;ウマ厩肥、およびマルチ頂部土壌を含んでいる。本明細書に記載した方法を使用して、これらのサンプルからDNAを抽出し、アガロースゲル電気泳動により分析して、23,000の分子量(23kbp)よりも大きい分離したDNAバンドを目視で同定することによってDNA品質を決定した。短いDNA断片の存在は、処理の際のDNAの破壊、または剪断を示している。精製されたDNAの下流の応用での有用性は、部分的にはサンプルがPCR阻害物質を実質的に含んでいないかどうかによって決定したが、真正細菌の16SリボゾームDNAの520塩基対(bp)領域に対して特異的なコンセンサスプライマーを使用したPCR増幅によって評価した。
下記の例では、ボルテックスの機械的溶菌法の抽出/均質化手順(Vortex Adapter、MoBio、Carlsbad、CA)を使用し、その使用を例示するために組込まれる。この方法は、機械的溶菌なしでも働くが、核酸収率が低下することが示された。その結果、記載した方法が、約45分で最小の剪断を伴ったPCR品質のDNAを生じた。試験した全てのサンプルにおいて、この精製されたDNAはPCRによって直接増幅された。土壌から単離されたDNAを使用してPCRを行うために、希釈工程、PCRの最適化、または更なるDNA精製は必要とされなかった。
<0.25グラムの環境サンプル〜DNAを単離するための方法>
1. 750マイクロリットル(μL)のビーズ溶液を含んだ土壌ビーズ管に、0.25グラムのサンプルを添加する。
2. 前記サンプルをボルテックスし、60μLのC1を添加する。
3. 前記管をボルテックスアダプタ(MoBio Laboratories、Carlsbad、CA)に配置し、管を最高設定値で10分間ボルテックスさせる。
4. 前記管を10,000xgで30秒間室温で遠心分離し、上清を新しい管に移す。
5. 250μLのC2を添加し、ボルテックスして混合する。該サンプルを4℃で10分間インキュベートし、次いで該管を10,000xgで1分間室温で遠心分離する。上清を新しい管に移す。
6. 200μLのC3を添加し、該サンプルを4℃で10分間インキュベートする。
7. この管を10,000xgで10分間室温で遠心分離する。その上清を新しい管に移す。
8. 1200μLのC4を添加し、反転により混合する。
9. サンプルをスピンカラムに装荷する。該カラムを、10,000xgで30秒間室温で遠心分離する。
10. 500μLの溶液C5を前記スピンカラムに添加し、10,000xgで30秒間室温で遠心分離する。
11. そのフロースルーをデカントし、濾液を10,000xgで30秒間室温で再度遠心分離する。
12. スピンバスケットを新しい管に移し、10,000xgで室温で遠心分離することにより、DNAを100μLの溶液C6で溶出させる。
<結果>
図1参照: 本明細書に記載した方法により精製されたDNAを、アガロースゲル電気泳動によって特徴付けした。図1:0.25グラムの夫々の土壌方から単離された全ゲノムDNA。DNAは、0.8%TAEアガロースゲル電気泳動によって分析し、エチジウム染色し、写真撮影した。サンプルは、埋立て土(深さ0〜3インチ、レーン1);埋立て土(深さ3〜6インチ、レーン2);後期段階の堆肥(レーン3);コーヒー堆肥(レーン4);海洋沈積物(レーン5);湖沼沈積物(レーン6);泥沈積物(レーン7);ウマ厩肥(レーン8)、およびマルチ頂部土壌(レーン9)から得た。M=DNA分子サイズマーカー。
上記で開示した方法を使用することにより、全ての試験された土壌サンプルからゲノムDNAを単離した。真正細菌DNAに対するプライマーを使用した、図2からの単離されたゲノムDNAのPCR増幅は、PCR産物が各々の土壌サンプルから生成されることを示し、本明細書に記載した核酸単離方法が真正細菌ゲノムDNAを首尾よく精製したことを示した。図2は、PCR増幅された、図1で単離された全ゲノムDNAを示すアガロースゲル電気泳動を図示しており、精製された真正細菌ゲノムDNAが、真正細菌DNAに対するプライマーを使用してPCR増幅されている。M=DNA分子サイズマーカー。
ULTRACLEANTM土壌DNAキット(Mo Bio Laboratories,Carlsbad,CA)を使用することにより、図1で用いた土壌型からDNAを単離した。図3は、真正細菌DNAに対するプライマーを使用した、ゲノムDNAのPCR増幅を示している。M=DNA分子サイズマーカーである。なお、ULTRACLEANTM土壌DNAキットを用いて単離されたDNAは、試験された9サンプルのうちの4サンプルにおいて、本発明を使用して除去される、PCR増幅を妨害する夾雑物を含んでいた。
<試薬>
ビーズ管 ガーネットビーズおよび750μLの181mM NaPO4
121mMのイソチオシアン酸グアニジニウム
C1 150mMのNaCl、4%SDS、0.5MのTris
C2 133mMの酢酸アンモニウム
C3 120mMの硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物
C4 5MのGuHCL、30mMのTris、9%のイソプロパノール
C5 10mMのTris、100mMのNaCl、50%のEtOH
C6 10mMのTris
環境サンプルおよび生物学的サンプルから核酸を精製するための試薬および方法は、前記方法が、処理されるサンプルの量においてスケール調節できるならば、広範な応用を有するであろうし、また下流での応用において首尾よく使用する能力を有するであろう。実施例2は、本発明のスケール調節可能性の証拠を提供する。
実施例2.10グラムまでの土壌から抽出されたDNAの精製:
以下の例は、本発明の例示的精製方法を記載するものである。
1. 15mLのビーズ溶液を含んだ土壌ビーズ管に、10グラム以下のサンプルを添加する。
2. 前記サンプルを簡単にボルテックスし、1.2mLのC1を添加する。
3. 前記管をボルテックスアダプタ(MoBio Laboratories、Carlsbad、CA)に配置し、該管を最高設定値で10分間ボルテックスさせる。
4. 前記管を2,500xgで30秒間室温で遠心分離し、上清を新しい管に移す。
5. 5mLのC2を添加し、ボルテックスして混合する。該サンプルを4℃で10分間インキュベートし、次いで該管を2,500xgで4分間室温で遠心分離する。上清を新しい管に移す。
6. 4mLのC3を添加し、反転させて混合し、該サンプルを4℃で10分間インキュベートする。
7. この管を2,500xgで4分間室温で遠心分離する。その上清を新しい管に移す。
8. 30mLのC4を各々の管に添加し、反転により混合する。
9. サンプルをスピンカラムに負荷する。該カラムを、2,500xgで30秒間室温で遠心分離する。工程8および9を2回繰返す。
10. 10mLの溶液C5を前記カラムに添加し、2,500xgで5分間室温で遠心分離する。
11. 上記のスピンバスケットを新しい管に移し、2,500xgで室温で遠心分離することにより、DNAを5mLの溶液C6で溶出させる。
図4、図5および図6を参照されたい:これらは、本明細書に記載した方法が種々の種類の環境サンプルからDNAを単離でき(図4)、またスケール調節可能な方法において内因性土壌生物DNAを精製できることを示している。重要なことに、この実施例は、本方法がPCR阻害物質を含まないDNAを単離することの証拠を提供する(図5および図6)。
図4: 本明細書に記載する方法を使用して、10グラムまでの8つの異なる土壌サンプルから全ゲノムDNAを単離した。DNAを1%TAEアガロースゲル上で分析し、エチジウム染色した。M=マーカーDNA。土壌の種類は下記で特定される。
図5: 本明細書に記載する方法を使用して図3において単離された全ゲノムDNAを、Bacillus sppに対するプライマーを使用してPCR増幅した。増幅されたDNAを0.8%TAEアガロースゲル上で分析し、エチジウム染色した。N=テンプレートを欠いたネガティブ対照。P=ポジティブ対照テンプレート。土壌型は下記で特定される。
図6: 本明細書に記載した方法を使用して図3で特定した土壌サンプルから単離された全ゲノムDNAを、放線菌(Streptomyces spp)に対するプライマーを使用してPCR増幅した。DNAを1%TAEアガロース上で分析し、エチジウム染色した。N=テンプレートを欠いたネガティブ対照。P=ポジティブ対照テンプレート。土壌の型および量は下記で特定される。
Figure 0005112064
実施例3.核酸から夾雑物を除去するための方法
以下で述べる本発明の精製方法の実施例は、下流の用途(例えばPCR)での当該核酸の使用を妨げている夾雑物質を有する先に精製された核酸から、下流プロセスで使用し得る核酸を生成する。核酸を、ULTRACLEAN MEGASOIL DNA ISOLATION KITを使用して単離し、また下記に示した方法および試薬を使用して処理し、分析した(図7)。該核酸をPCRで試験した(図8)。
三つの異なる環境サンプル(8mLで同定された)から核酸を精製した。この核酸を、0.8%TAEアガロースゲル電気泳動によって分析し、検出のためにエチジウム染色した。土壌型は下記で特定される。DNAをイソプロパノール沈殿を使用して体積1mLに濃縮し、1*と表示したレーンに示される。1*における核酸は、本明細書に記載した夾雑物除去プロトコールおよび試薬で処理し、1と表示したレーンで分析されている。図7における核酸は、イソプロパノール沈殿および夾雑物除去後の各サンプル組について均等であるように見える。
図7は、図6における核酸のPCR法における使用を示している。各サンプルについて、8mLおよび1*と表示したレーンではPCR阻害が示されており、また投入された核酸は増幅産物を産生できない。本明細書に記載した夾雑物除去プロセスで処理した1と表示したレーンは、夾雑物の首尾よい除去およびPCR増幅産物を示している。
1. 1000μLまでのDNAサンプルを、清浄な管に添加する。
2. 150μLのDNA当り460μLのビーズ溶液を添加する。反転して混合する。
3. 140μLのC1を添加し、反転して混合する。
4. 560μLのC2を添加し、反転して混合する。該サンプルを4℃で5分間インキュベートし、次いで該サンプルを10,000xgで1分間室温で遠心分離する。
5. 上清を清浄な管に移す。
6. 460μLのC4を添加し、反転して混合する。該サンプルを4℃で10分間インキュベートする。
7. このサンプルを10,000xgで10分間室温で遠心分離する。
8. その上清を清浄な管に移す。
9. 2750μLのC5を添加し、反転により混合する。
10. サンプルをスピンカラムに装荷し、2,500xgで1分間室温で遠心分離する。
11. 2000μLの溶液C6を前記スピンカラムに添加し、2,500xgで3分間室温で遠心分離する。
12. そのフロースルーをデカントし、カラムを2,500xgで5分間室温で遠心分離する。
13. スピンバスケットを新しい管に移し、1000μLの溶液C7を添加してDNAを溶出させる。2,500xgで2分間室温で遠心分離する。
<キット試薬>
ビーズ溶液 181mMのNaPO4、121mMのGITC
C1 150mMのNaCl、4%SDS、0.5MのTris
C2 133mMの酢酸アンモニウム
C3 120mMの硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物
C4 5MのGuHCL、30mMのTris、9%のイソプロパノール
C5 10mMのTris、100mMのNaCl、50%のEtOH
C6 10mMのTris
図8において、図7の核酸をPCR反応に使用した。(−)および(+)と表示したレーンは、ネガティブ対照反応およびポジティブ対照反応である。PCR増幅されたDNAは、0.8%TAEアガロースゲル上で分析し、続いてエチジウム染色した。
図8: *精製前、精製および本明細書に記載した方法を使用した夾雑物質の除去の後。
<土壌型および処理される量>
土壌型1 堆肥(深さ18〜21インチ)(5g)
土壌型2 家庭堆肥(5g)
土壌型3 堆肥−SD(5g)
下記の表2に示した8つの異なる土壌型からRNAを単離し、1%、1×TAGゲル上で、100vにおいて45分間泳動した。図9参照。
表2.RNAを単離するために使用した土壌サンプルのリスト
Figure 0005112064
実施例4. 2.0グラムまでの環境サンプルからのRNAの単離:
以下の実施例は、本発明の精製方法の実施例を記載する。幾つかの異なる土壌型からRNAを単離し、本明細書に記載する方法を使用して試験した。本キットおよび方法を、広範な有機炭素および窒素含量を示し、且つ種々の砂/シルト/粘土の組成を示す土壌、沈積物、堆肥、および厩肥に対して試験した。具体的には、重度に施肥された芝生土壌、南カリホルニアのイチゴ栽培圃場由来の土壌、海水を供給される沈積物、商業的に改良された土壌、都市堆肥、アイオアのコーン圃場からの土壌、植物の根圏由来の土壌サンジエゴ東部の田舎の砂地土壌を含む8つのサンプルが存在した。本明細書に記載する方法を使用してこれらサンプルからRNAを抽出し、アガロースゲル電気泳動により分析して、別々の23Sバンドおよび16Sバンドを目視で同定することによってRNA品質を決定した。精製され且つ消化されたRNAの下流用途での有用性は、部分的にはサンプルがPCR阻害物質を実質的に含んでいないかどうかによって決定したが、バチルス群に属する細菌の600塩基対(bp)領域およびストレプトミセス属に属する細菌群の1.2kb塩基対領域に対して特異的なコンセンサスプライマーを使用したRT−PCR増幅によって評価した。
以下の実施例は、ボルテックス機械的溶菌プロセスの抽出/均質化法を使用し、その使用を例示するために組込まれる。その結果、約2.5時間で、本研究で試験された全ての土壌から記載の方法が無傷のRT−PCR品質のRNAを生じた。この精製されたRNAは、試験された全サンプルにおいて、DNase酵素での消化および引続く精製の後に、RT−PCRによって直接増幅された。希釈工程、RT−PCRの最適化、または更なるRNA精製は、土壌から単離されたRNAを使用してRT−PCRを行うためには必要なかった。
<2.0グラムの環境サンプルからRNAを単離するための方法>
1. 1.5mLのビーズ溶液を含んだ土壌ビーズ管に、2グラムのサンプルを添加する。
2. 2.5mLの溶液SR1を添加し、ボルテックスして混合し、対で250μLの溶液SR2を添加し、ボルテックスして混合する。
3. 800μLの溶液SR3を添加し、ボルテックスして混合する。
4. 前記管をボルテックスアダプタ(MoBio Laboratories、Carlsbad、CA)に配置し、該管を最高設定値で5分間ボルテックスさせる。
5. 3.5mLのSR4(フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール[50:59:1]{pH4.5〜8.0})を添加し、前記管のビーズ撹拌を10分間続ける。
6. 該管を2,500xgで10分間室温で遠心分離し、水相を新しい15mL管に移す。
7. 1.5mLの溶液SR5を添加し、ボルテックスさせて混合する。該サンプルを4℃で10分間インキュベートし、次いで、この管を2,500xgで10分間室温で遠心分離する。その上清を新しい管に移す。
8. 5mLの溶液SR64(100%イソプロパノール)を添加し、該サンプルを-20℃で30分間インキュベートする。
9. 前記管を、2,500xgで30分間室温で遠心分離する。上清を廃棄し、ペレットを5分間室温で空気乾燥する。
10. ペレットを1mLの溶液SR7に再懸濁させ、それを予め平衡化させたRNA細くカラム(2mLのSR7で予備平衡化されている)上にロードする。フロースルーを廃棄する。
11. 該カラムを1mLの溶液SR7で洗浄し、フロースルーを廃棄する。
12. 該カラムを、1mLの溶液SR8で溶出する。
13. 溶出したSR8を2mLの管に移し、等量の100%イソプロパノールを添加する。−20℃で10分間インキュベートし、続いて該管を16,000xgで15分間遠心分離する。
14. フロースルーを廃棄し、ペレットを空気乾燥する。
15. 該ペレットを100μLの溶液SR9の中に再懸濁させる。
<結果>
図9を参照されたい。本明細書に記載した方法により精製されたRNAを、アガロースゲル電気泳動によって特徴付けした。上記に開示した方法を使用して、全ての試験された土壌サンプルからRNAを単離した。二つの異なるプライマー組(一方はBacilli群のため、他方はStreptomycetes群のため)を使用した、図9の単離されたRNAのRT−PCR増幅は、各土壌サンプルからRT−PCR産物が産生されたことを示し、本明細書に記載したRNA単離方法が首尾よくRNAを精製したことを示した。
<試薬>
ビーズ管 15mLネジキャップ管中の1.5gの炭化ケイ素ビーズ管
パワーソイルTM 181mMのNaPO4
121mMのイソチオシアン酸グアニジニウム
RNAビーズ溶液
SR1 150mMのNaCl、4%SDS、0.5MのTris
SR2 120mMの硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物
SR3 22mMのクエン酸無水塩中の5MのNaCl、
29mMのクエン酸トリナトリウム脱水物、pH5.0〜5.2
フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール(50:49:1)
SR4 100%イソプロパノール
SR5 50mMの2-(N-モルホリノ)プロパン−スルホン酸(MOPS)
中の50mMのNaCl、15%イソプロパノールを伴う、pH7.0
SR6 15%イソプロパノールを含む50mMのMOPS中の、
750mMのNaCl、pH7.0
SR7 DEPC-処理された水
図10に示したように、単離された全RNAは、RNaseを含まないDNaseで消化し、次いでフェノール:クロロホルム抽出と、これに続くイソプロパノール沈殿によって精製した。このDNAを含まないRNAは、Streptomycetes群に属する微生物の1200bp断片に特異的なプライマー組と共に、RT−PCR反応において希釈せずに使用された。M−マーカー、N−ネガティブ対照、P−ポジティブ対照、またサンプル1〜8は表2に提示した通り。
図11に示したように、単離された全RNAは、RNaseを含まないDNaseで消化し、次いで、フェノール:クロロホルム抽出と、これに続くイソプロパノール沈殿によって精製した。このDNAを含まないRNAは、Streptomycetes群に属する微生物の1200bp断片に特異的なプライマー組と共に、RT−PCR反応において希釈せずに使用した。M−マーカー、N−ネガティブ対照、P−ポジティブ対照、またサンプル1〜8は表2に提示した通り。
本発明の基本的側面から逸脱することなく、上記を改変することができる。1以上の具体的な実施形態を参照して本発明を実質的に詳細に記載してきたが、当業者は、この出願において具体的に開示した実施形態に対して変更することができ、これらの修飾および改善もまた、本発明の範囲および精神の範囲内にあることを理解するであろう。
本明細書に引用した特許、特許出願および刊行物を含む全ての文献は、ここに引用した全ての文書、表、および図面を含めて、それらの全体を、全ての目的で、本明細書の一部をなすものとして本願に明示的に援用する。
本発明の例示的側面を参照して本発明を詳細に説明してきたが、修飾および変更は、開示および請求項に記された精神および範囲の内にあることが理解されるであろう。
以下の図は、本発明の側面を図示するものであり、特許請求の範囲に包含される発明の範囲を限定することを意味するものではない。種々の図における同様の参照記号は、同様の要素を示している。
図1は、実施例1に記載した本発明の例示的方法によって精製されたDNAを示す、アガロースゲル電気泳動を図示している。 図2は、実施例1に記載したように、図1で単離されたPCR増幅された全ゲノムDNAを示す、アガロースゲル電気泳動を示している。 図3は、実施例1に記載したように、既存技術の代表である商業的に入手可能なキットを使用して単離された真正細菌DNAのPCR増幅の比較を示す、アガロースゲル電気泳動を示している。 図4は、実施例2に記載したように、種々の土壌サンプルから単離された全ゲノムDNAを示すアガロースゲル電気泳動を図示している。 図5は、実施例2および3に記載したように、バチルス種に対するプライマーを使用してPCR増幅された全ゲノムDNAを示すアガロースゲル電気泳動を図示している。 図6は、実施例2および3に記載したように、放線菌に対するプライマーを使用してPCR増幅された全ゲノムDNAを示すアガロースゲル電気泳動を図示している。 図7は、実施例3に記載したように、土壌サンプルから単離し、PCRによって試験した核酸(表1、実施例3参照)を示す、アガロースゲル電気泳動を図示している。 図8は、実施例3に記載したように、土壌サンプルから単離し、PCRによって試験した核酸(表1、実施例3参照)を示す、アガロースゲル電気泳動を図示している。 図9は、実施例3に記載したように、表2および実施例3に記載した8つの異なる土壌タイプから単離されたRNAを示す、アガロースゲル電気泳動を図示している。 図10は、バチルス群に属する微生物についての特異的なプライマー組を用いた、土壌サンプルからの全RNAのRT−PCR増幅を示すアガロースゲル電気泳動を図示している。 図11は、放線菌群に属する微生物について特異的なプライマー組を用いた、土壌サンプルからの全RNAのRT−PCR増幅を示すアガロースゲル電気泳動を図示している。

Claims (30)

  1. 核酸含有サンプルから夾雑物または阻害物質を除去するための方法であって、前記夾雑物または阻害物質は、前記サンプル中の核酸の増幅またはハイブリダイゼーションを阻害する、またはサンプル中の核酸を利用する酵素反応を阻害するものであり、
    (a)サンプル、カオトロピック剤、酢酸アンモニウムまたはその等価物、および界面活性剤を含む反応混合物を準備する工程、ここで、前記等価物は塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウムから選択される
    (b)前記反応混合物から上清中に核酸および残留夾雑物および阻害物質を単離する工程;および、
    (c)核酸上清を凝集剤と接触させて、上清から夾雑物または阻害物質をさらに除去する工程であって、前記凝集剤が、硫酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アンモニウム十二水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物、硫酸カリウムアルミニウム、アルミニウム塩化水和物、硫酸アルミニウム、酸化カルシウム、塩化鉄(III)、硫酸鉄(II)、アルミン酸ナトリウム、またはケイ酸ナトリウムである前記工程
    を含む前記方法。
  2. 夾雑物または阻害物質が、ポリフェノール、多糖、腐植物質、土壌からの酵素阻害剤、腐植質ポリマー、堆肥からの有機化合物、分解中の植物物質、植物色素、植物細胞壁、キチン、光合成色素、フミン酸、フルボ酸、フェノール性ポリマーおよび/またはフェノール性オリゴマー、タンニン、フミン、およびフェノール類からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. (a)サンプルが環境的もしくは生物学的サンプルを含む、請求項1に記載の方法、或いは、(b)環境的もしくは生物学的サンプルが、動物、動物の遺体、食品、微生物、植物もしくはその構成要素、土壌、堆積物、岩、礁、汚泥、堆肥、生物学的材料の分解物、生検サンプル、組織学的サンプル、精液、血液もしくは唾液、何等かの体液、毛髪、皮膚、糞便、考古学的遺物、泥炭地、堆肥、油、水、地上水、地下水、大気中または産業用の水、塵、都市塵埃、商業的用土混合物、または土壌改良剤、深海ベント、または空気に由来するサンプルを含む、(a)の方法。
  4. 核酸が、RNA(mRNA、tRNA、rRNA、iRNA)もしくはDNAまたはそれらの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、サルコシル、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、コール酸、デオキシコール酸、ベンズアミドタウロコール酸(BATC)、オクチルフェノールポリエトキシレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、tert-オクチルフェノキシポリ(オキシエチレン)エタノール、1,4-ピペラジンビス−(エタンスルホン酸)、N-(2-アセタミド)-2-アミノエタンスルホン酸、ポリエチレングリコール tert-オクチルフェニルエーテル(トリトンTMX−100)、(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル−ポリエチレングリコール(トリトンTMX−114)、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 核酸含有サンプルから夾雑物または阻害物質を除去するための方法であって、前記夾雑物または阻害物質は、前記サンプル中の核酸の増幅またはハイブリダイゼーションを阻害する、またはサンプル中の核酸を利用する酵素反応を阻害するものであり、
    (a)サンプル、カオトロピック剤、酢酸アンモニウムまたはその等価物、および界面活性剤を含む反応混合物を準備する工程、ここで、前記等価物は塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウムから選択される
    (b)前記反応混合物から上清中に核酸および残留夾雑物および阻害物質を単離する工程;および、
    (c)核酸上清を硫酸アンモニウムアルミニウムと接触させて、上清から夾雑物または阻害物質をさらに除去する工程、
    を含む前記方法。
  7. 核酸含有サンプルから夾雑物または阻害物質を効率的に凝集させるための方法であって、前記夾雑物または阻害物質は、前記サンプル中の核酸の増幅またはハイブリダイゼーションを阻害する、またはサンプル中の核酸を利用する酵素反応を阻害するものであり、
    (a)サンプル、カオトロピック剤、酢酸アンモニウムまたはその等価物、および界面活性剤を含む反応混合物を準備する工程、ここで、前記等価物は塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウムから選択され、反応混合物中においてカオトロピック剤、酢酸アンモニウムまたは前記等価物、および界面活性剤がサンプルと一緒に存在することによって、サンプル中に存在する核酸と夾雑物との分離、核酸と阻害物質との分離、サンプル中に存在するタンパク質と核酸との分離、サンプル中に存在するタンパク質と阻害物質との分離、サンプル中に存在するタンパク質と夾雑物との分離、または上記いずれかの組合せにつながる;
    (b)前記反応混合物から上清中に核酸および残留夾雑物および阻害物質を単離する工程;および、
    (c)核酸上清を凝集剤と接触させて、上清から夾雑物または阻害物質をさらに除去する工程であって、前記凝集剤が、硫酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アンモニウム十二水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物、硫酸カリウムアルミニウム、アルミニウム塩化水和物、硫酸アルミニウム、酸化カルシウム、塩化鉄(III)、硫酸鉄(II)、アルミン酸ナトリウム、またはケイ酸ナトリウムである前記工程
    を含む前記方法。
  8. 核酸含有サンプルから核酸を最大限に回収するための方法であって、
    (a)サンプル、カオトロピック剤、酢酸アンモニウムまたはその等価物、および界面活性剤を含む反応混合物を準備する工程、ここで、前記等価物は塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウムから選択され、反応混合物中においてカオトロピック剤、酢酸アンモニウムまたは前記等価物、および界面活性剤がサンプルと一緒に存在することによって、サンプル中に存在する核酸と夾雑物との分離、核酸と阻害物質との分離、サンプル中に存在するタンパク質と核酸との分離、サンプル中に存在するタンパク質と阻害物質との分離、サンプル中に存在するタンパク質と夾雑物との分離、または上記いずれかの組合せにつながる;
    (b)前記反応混合物から上清中に核酸および残留夾雑物および阻害物質を単離する工程
    (c)核酸上清を凝集剤と接触させて、上清から夾雑物または阻害物質をさらに除去する工程であって、前記凝集剤が、硫酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アンモニウム十二水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物、硫酸カリウムアルミニウム、アルミニウム塩化水和物、硫酸アルミニウム、酸化カルシウム、塩化鉄(III)、硫酸鉄(II)、アルミン酸ナトリウム、またはケイ酸ナトリウムである前記工程および、
    (d)核酸含有サンプルから核酸を回収する工程、
    を含む前記方法。
  9. 環境的もしくは生物学的サンプルから抽出された核酸を単離後に精製および/または増幅するための方法であって、前記単離された核酸は増幅反応では検出可能な増幅生成物を生じず、前記増幅反応はポリメラーゼ連鎖反応(PCR)であってもよく、
    (a)環境的もしくは生物学的サンプル、カオトロピック剤、酢酸アンモニウムまたはその等価物、および界面活性剤を含む反応混合物を準備する工程、ここで、前記等価物は塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウムから選択される
    (b)前記反応混合物から上清中に核酸および残留夾雑物および阻害物質を単離する工程;
    (c)核酸上清を凝集剤と接触させて、上清から夾雑物または阻害物質をさらに除去する工程であって、前記凝集剤が、硫酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アンモニウム十二水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物、硫酸カリウムアルミニウム、アルミニウム塩化水和物、硫酸アルミニウム、酸化カルシウム、塩化鉄(III)、硫酸鉄(II)、アルミン酸ナトリウム、またはケイ酸ナトリウムである前記工程;および、
    (d)核酸を精製および/または増幅する工程、
    を含む前記方法。
  10. サンプルから核酸を単離するためのキットであって、
    (a)カオトロピック剤、;
    (b)酢酸アンモニウムまたはその等価物、ここで、前記等価物は塩化ナトリウム、硫酸アンモニウム、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウムから選択される
    (c)硫酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アンモニウム十二水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム十二水和物、硫酸カリウムアルミニウム、アルミニウム塩化水和物、硫酸アルミニウム、酸化カルシウム、塩化鉄(III)、硫酸鉄(II)、アルミン酸ナトリウム、またはケイ酸ナトリウムである凝集剤;
    (d)塩溶液;
    (e)エタノール系洗浄液;
    (f)低塩緩衝液またはTris EDTAを緩衝液を含む緩衝液または水;
    (g)スピンフィルター;および、
    (h)回収用チューブ、
    を含む前記キット。
  11. 更に、
    (d)核酸を精製または単離すること;および/または、
    (e)核酸を検出または特徴付けすること、
    を含み、前記検出または特徴付けは、前記核酸が、胞子または毒素を産生する生物に由来すると判定する、請求項1に記載の方法。
  12. 毒素が細菌性毒素である、請求項11に記載の方法。
  13. 更に、
    (d)核酸を精製または単離すること;および/または、
    (e)核酸を検出または特徴付けすること、
    を含み、前記検出または特徴付けは、前記核酸が、バイオハザード因子を産生する生物に由来すると判定する、請求項1に記載の方法。
  14. バイオハザード因子が細菌性毒素である、請求項13に記載の方法。
  15. 工程(c)の後に、更に核酸を精製または単離することを含む、請求項1、およびのいずれか1項に記載の方法。
  16. 工程(d)の後に、更に核酸を精製または単離することを含む、請求項に記載の方法。
  17. 前記サンプルは未処理の、保存された、新たに単離された、粗精製または未精製のサンプルである、請求項1およびのいずれか1項に記載の方法。
  18. 工程(a)の反応混合物を混合またはボルテックスする、請求項1およびのいずれか1項に記載の方法。
  19. 工程(b)の単離が、反応混合物を遠心分離すること、および核酸を含有する上清を回収することを含む、請求項1およびのいずれか1項に記載の方法。
  20. 更に、工程(c)の後に核酸を検出することを含む、請求項1、およびのいずれか1項に記載の方法。
  21. 更に、工程(d)の後に核酸を検出することを含む、請求項に記載の方法。
  22. 更に、界面活性剤または表面活性剤を含み、前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、サルコシル、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、コール酸、デオキシコール酸、ベンズアミドタウロコール酸(BATC)、オクチルフェノールポリエトキシレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、tert−オクチルフェノキシポリ(オキシエチレン)エタノール、ポリエチレングリコール tert−オクチルフェニルエーテル(トリトンTMX−100)、(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル−ポリエチレングリコール(トリトンTMX−114)、およびそれらの組合せからなる群から選択されてもよい、請求項10に記載のキット。
  23. 更に均質化材料を含む、請求項10に記載のキット。
  24. 均質化材料がビーズを含む、請求項23に記載のキット。
  25. 更に1以上のオリゴヌクレオチド、または、遊離のヌクレオチドを含む、請求項10に記載のキット。
  26. 1以上のオリゴヌクレオチドが、微生物、動物、植物、昆虫、酵母、ウイルス、ファージ、線虫、細菌または真菌または細菌性毒素もしくは真菌性毒素に由来する核酸にハイブリダイズする、請求項25に記載のキット。
  27. 1以上のオリゴヌクレオチドが、
    (a)バチルス種(Bacillus spp);クロストリジウム種(Clostridium spp);スポロラクトバチルス種(Sporolactobacillus spp);スポロカルシナ種(Sporocarcina spp);フィリバクター種(Filibacter spp);カリオファヌム種(Caryophanum spp);デスルフォトマクルム種(Desulfotomaculum spp);コリネバクテリウム種(Corynebacterium spp);ミクロコッカス種(Micrococcus spp);ミコバクテリウム種(Mycobacterium spp);ノカルジア種(Nocardia spp);ペプトコッカス種(Peptococcus spp);ペプトストレプトコッカス種(Peptostreptococcus spp)に由来する核酸;または、
    (b)アセトバクター科(Acetobacteriaceae)、アルカリゲネス科(Alcaligenaceae)、バクテロイデス科(Bacteroidaceae)、クロマチア科(Chromatiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、レジオネラ科(Legionellaceae)、ナイセリア科(Neisseriaceae)、ニトロバクター科(Nitrobacteriaceae)、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、リケッチア科(Rickettsiaceae)、およびスピロヘーター科(Spirochaetaceae)からなる群から選択される科のグラム陰性菌に由来する核酸;または、
    (c)B炭疽菌(B.anthracis)、A.グロビフォルミス(A.globiformis)、枯草菌(B.subtilis)、C.レナレ(C.renale)、C.ディフィシル(C.difficile)、M.ルテウス(M.luteus)、またはR.エリスロポリス(R.erythropolis)に由来する核酸;または、
    (d)天然痘ウイルス、水痘ウイルス、レオウイルス、レトロウイルス、HIV、HIV−I、出血熱ウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、マクボウイルス、ラッサ熱ウイルス、大痘瘡ウイルス、または脳炎ウイルスに由来する核酸;
    に対してハイブリダイズする、請求項25に記載のキット。
  28. 遊離のヌクレオチドが、
    PCR反応、ローリングサークル複製、リガーゼ連鎖反応、逆転写、核酸標識またはタグ付加反応を実施するために十分である、請求項25に記載のキット。
  29. 更に、少なくとも一つの酵素を含む、請求項10に記載のキット。
  30. 前記少なくとも一つの酵素がポリメラーゼである、請求項29に記載のキット。
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