JP2008531028A - カオトロピック剤および/または界面活性剤の存在下で核酸を分解するためのヌクレアーゼの使用 - Google Patents

カオトロピック剤および/または界面活性剤の存在下で核酸を分解するためのヌクレアーゼの使用 Download PDF

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Abstract

本出願は、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下で核酸を分解するためのヌクレアーゼ(特に、DNA分解性ヌクレアーゼ)の使用を提供する。本出願はさらに、DNAとRNAとの混合物からRNAを精製するための方法、およびその方法を実行するためのキットを提供する。本出願はさらに、高等真核生物細胞をさらに含む複合サンプル中に存在する微生物細胞から核酸を選択的に単離するための方法、およびその方法を実行するためのキットを提供する。

Description

本発明は、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下で核酸を分解するためのヌクレアーゼ(特に、DNA分解性ヌクレアーゼ)の使用に関する。本発明はさらに、DNAとRNAとの混合物からRNAを精製するための方法、およびその方法を実行するためのキットに関する。本発明はさらに、高等真核生物細胞をさらに含む複合サンプル中に存在する微生物細胞から核酸を選択的に単離するための方法、およびその方法を実行するためのキットに関する。
生物学的材料からの核酸の単離および精製は、ヒト医学または獣医学における分子生物学的な分析および診断のためのサンプル調製の分野における基本的技術を示す。例えば、感染または疾患の素因を迅速かつ確実に検出して、適切な治療を開始可能にすることが、望ましい。しかし、分子生物学的な分析および診断の技術はまた、他の分野(例えば、動物および植物の育種、植物防護、法医学、バイオテクノロジー、および分子生物学的研究)において、重要な役割を果たす。
当該分野の技術水準において、核酸は、通常は、強力な変性剤および還元剤の助けを借りて細胞および組織から分離される。カオトロピック剤(例えば、グアニジン塩)が、通常、用途を見出される。これらの塩(強力な変性作用を有する)は、一方では細胞破壊をもたらし、他方では、その細胞から遊離した核酸の変性をもたらす酵素が不活化されることを確実にする。
細胞破壊のためにカオトロピック剤を使用する不利点は、その後の酵素的プロセスが、その調製物からこれらの薬剤を除去した後にのみ行われ得ることである。例えば、細胞破壊のためにカオトロピック剤を使用して実行されるRNA精製において、これらのカオトロピック剤は、膵臓DNase Iの作用により混入DNAが酵素的に分解され得る前に、まず除去されなければならない。しかし、この手順は、時間消費および材料消費の増大を伴う。なぜなら、少なくとも1つの追加プロセス(例えば、濾過)が、実行されなければならないからである。
その後、適切な方法が、遊離した核酸から他の細胞成分を除去するため、および遊離した核酸を精製するために、使用され得る。この核酸は、一旦遊離された後、例えば、フェノール−クロロホルム抽出(非特許文献1)によって、または適切な支持材料への選択的結合によって、精製され得る。鉱物支持材料(特に、例えば、粉砕ガラス粉末、珪藻土、またはシリカ材料)が、過去に支持材料として適切であることが証明されている。化学改変材料(例えば、シリカカーバイド(特許文献1))もまた、使用され得る。核酸を精製するためのキットは、種々の会社(例えば、Molzym GmbH & Co KG(Bremen,DE)、Qiagen(Hilden,DE)、Macherey−Nagel(Dueren,DE)、またはSigma(Deisenhofen,DE))から市販されている。原則として、これらの方法はすべて、その後の分析技術および診断技術のために充分であることが示されている核酸純度を保証する。
種々の病原体の分子生物学的診断のうちのかなりの部分(例えば、病原性細菌、病原性酵母、病原性真菌、病原性原性動物、または病原性ウイルスの検出)は、個々の病原体の核酸(DNAまたはRNA)の増幅に基づく方法を使用して、現在臨床的実施において達成されている。
この目的のために、PCRプライマーが、その病原体の種特異的ヌクレオチド配列および株特異的ヌクレオチド配列を検出するために使用される。例えば、細菌において、これらの特異的ヌクレオチド配列は、ISエレメント、病原性因子、種特異的ゲノム配列を含み得るか、または細菌16S rRNA遺伝子もしくは細菌23S rRNA遺伝子上で比較的保存されていない(属特異的または種特異的)特定領域もまた含み得る。現在、多数の細菌病原体(特に、既存の培養技術を使用しては不充分にしか培養され得ないかまたは極めて高いコストをかけてしか培養され得ない、病原体)が、16S−rRNA遺伝子中の強く保存された領域による増幅技術によって、臨床的実施において同定される。これらの病原体としては、とりわけ、Mycobacterium属、Enterococcus属、Streptococcus属、Staphylococcus属、Salmonella属、Legionella属、Chlamydia属、およびShigella属の種々の種が挙げられる。
しかし、検出のために使用される核酸増幅技術は、しばしば、極めて失敗しやすい。なぜなら、検出されるべき病原体は、原則的に、調査されているサンプル材料中の他の種々の型の細胞(例えば、患者の血液細胞または組織細胞)と混合されるからである。これらの複合サンプルから得られる核酸調製物は、通常は、その複合サンプル中に存在したすべての細胞型に由来する核酸の混合物を含む。このことは、病原体診断のために実行される増幅技術においてこのような核酸調製物が使用される場合に、分子診断をより困難にするかまたは不可能にさえする非特異的増幅産物が形成されるという、影響を有し得る。例えば、細菌細胞とともにヒト組織細胞もまた含む複合サンプルに由来する核酸調製物において、真核生物細胞小器官および細菌ゲノムの共通する進化の歴史が原因で、16S−rRNA遺伝子についての特異的プライマーが使用された場合に、非特異的PCR産物が観察され得る。
この種の問題はまた、種々の型の細胞を含む他の複合サンプルに由来する核酸を用いる検出技術(例えば、植物から得られたサンプルに由来し、基本的に、検出されるべき植物病原性細菌に加えて、植物細胞および植物組織もまた含む、核酸調製物の場合)において生じる。
しかし、特定の核酸の増幅による病原体の検出は、臨床的診断のためにかなり有利である。なぜなら、通常の培養技術により同定され得ない病原体さえ、配列を決定すること、およびその結果を遺伝子バンクエントリーと比較することによって、決定され得るからである。このことは、特に敗血症の診断において重要である。なぜなら、この病的状態を引き起こし得る多数の血中存在因子(Blutbesiedler)が、血液培養によって検出され得るからである。
米国特許第6,291,248号明細書 Sambrook,J.、Russell,D.W.「Molecular Cloning−a laboratory manual」Cold Spring Harbor Laboraoty Press,Cold Spring Harbor,New York,2001
従って、本発明の基礎をなす課題は、複合サンプル中に高等真核生物細胞または高等真核生物組織とともに含まれる微生物細胞から核酸が選択的に単離され得る方法を提供することである。本発明の基礎をなすさらなる課題は、血液産物(特に、血小板濃縮物および赤血球濃縮物)から、または他の体液(特に、吸引物(例えば、関節、眼)、髄液(Liquor)および気管支肺胞洗浄物)から、核酸が選択的に単離され得る方法を提供することである。本発明の基礎をなすさらなる課題は、カオトロピック環境において核酸が分解され得る手段を提供することである。上記の課題は、本願特許請求の範囲の主題によって本発明に従って解決される。
驚くべきことに、Escherichia coli由来のエンドヌクレアーゼ(配列番号1)、Vibrio cholerae由来のエンドヌクレアーゼ(配列番号2)、Erwinia chrysanthemi由来のエンドヌクレアーゼ(配列番号3)、およびAeromonas hydrophila由来のエンドヌクレアーゼ(配列番号4)は、細胞溶解をもたらすカオトロピック環境条件下で変性されず、従って、その酵素活性を保持することが、ここに見出された。従って、これらのヌクレアーゼは、カオトロピック剤および/または界面活性剤の存在下でDNAを分解するために特に適切である。従って、本発明は、第一の局面に従い、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下で核酸を分解するためのヌクレアーゼの使用に関する。特に好ましい実施形態に従って、本発明は、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNAを分解するためのDNA分解性ヌクレアーゼの使用に関する。
別の好ましい実施形態に従って、上記ヌクレアーゼは、上記の酵素のうちの1つであり、Escherichia coli由来のエンドヌクレアーゼI(配列番号1)の使用が、特に好ましい。
本発明に関して、用語「核酸」とは、一本鎖、二本鎖、および部分的に二本鎖の、リボ核酸(RNA)およびデオキシリボ核酸(DNA)を指す。さらに、この用語は、DNAおよび/またはRNAから形成され得る、二重鎖構造物および三重鎖構造物を包含する。
用語「ヌクレアーゼ」とは、本発明の範囲内においては、核酸中のあるヌクレオチドの5’リン酸基とその隣接ヌクレオチドの3’ヒドロキシル基との間にあるエステル結合の加水分解性切断をもたらす酵素、従って、DNA分子またはRNA分子の分解を達成する酵素を指す。多数の生物由来のヌクレアーゼが、公知である。ヌクレアーゼは、DNA分子またはRNA分子のいずれかを切断して、それよりも小さい単位にするかまたはそれらのモノマーにまでする。
さらに、両方の活性を示す酵素もまた、公知である。従って、「DNA分解性ヌクレアーゼ」は、一本鎖のDNA分子、二本鎖のDNA分子、および部分的に二本鎖のDNA分子を、それよりも小さい単位またはモノマーへと切断可能なヌクレアーゼを意味することが、理解されるべきである。そのような酵素は、当該分野の技術水準において「DNase」とも呼ばれる。
上記のヌクレアーゼまたはDNA分解性ヌクレアーゼは、本発明に従って、エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼであり得る。ここで、エキソヌクレアーゼとは、核酸鎖を、その鎖の一方の端または両方の端から始めて分解する酵素を意味する。反対に、エンドヌクレアーゼにより媒介される核酸鎖の分解は、その鎖内のある位置から始まって生じる。上記ヌクレアーゼがエンドヌクレアーゼであることが、好ましい。
カオトロピック条件下で本発明に従って使用されるエンドヌクレアーゼは、例えば、Escherichia coli由来のエンドヌクレアーゼI(EndA)(Jekel,M.,Wackernagel,W.,J.Bacteriol.176:1550,1994)であり得る。この酵素は、種々の供給業者(例えば、Molzym GmbH & Co KG(Bremen,Germany))から入手可能である。これはまた、配列番号2において示されるVibrio cholerae由来のヌクレアーゼ(Focareta T.,Manning P.A.;Gene 53(1):31〜40(1987))であり得る。配列番号3に示されるErwinia chrysanthemi由来のヌクレアーゼ(Moulard M.,Condemine G.,Robert−Baudouy J.;Mol.Microbiol.8(4):685〜695(1993))、または配列番号4に示されるAeromonas hydrophila由来のヌクレアーゼ(Focareta T.,Manning P.A.;Gene 53(1):31〜40(1987);Chang M.−C.,Chang S.−Y.,Chen S.−L.,Chuang S.−M.;Gene 122(1):175〜180(1992))もまた、本発明の範囲内で使用され得る。特に好ましい実施形態に従って、上記エンドヌクレアーゼは、配列番号1に示されるEscherichia coli由来のポリペプチドである。驚くべきことに、上記酵素は、カオトロピック条件下(すなわち、カオトロピック剤および/または界面活性剤の存在下)でDNAを効果的に分解可能であることが、本発明の過程において見出された。
当該技術分野の技術水準において公知である既存の酵素(例えば、膵臓DNase Iまたは細菌Serratia属由来のヌクレアーゼ(例えば、Merckのベンゾナーゼ(Benzonase)))は、これらの条件下で不活化される。
本発明に従って、配列番号1、配列番号2、配列番号3、および配列番号4に示されるポリペプチドの改変体および誘導体、ならびに上記ポリペプチドおよびその改変体の酵素的に活性なフラグメントもまた、包含される。
ポリペプチドの改変体は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドのアミノ酸配列とは1個以上のアミノ酸の交換により異なるペプチドもしくはポリペプチドとして、理解されるべきである。
基本的には、その改変体の得られる配列が、依然として、ヌクレアーゼ機能を有する酵素的に活性なポリペプチドである限りは、配列番号1〜配列番号4に示されるアミノ酸配列のどのアミノ酸残基も、別のアミノ酸へと交換され得る。特に、そのアミノ酸のうちの合計5%、10%、15%、20%、30%、または40%までが配列番号1に示されるアミノ酸とは異なる改変体が、包含される。配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドのアミノ酸配列中に1個以上のアミノ酸が挿入されたポリペプチドもまた、改変体として包含される。そのような挿入は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドのどの位置においてもなされ得る。さらに、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドと比較して1個以上のアミノ酸が欠失しているポリペプチドもまた、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドの改変体であると見なされる。そのような欠失は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4の配列のどのアミノ酸位置にも適用され得る。
配列番号1、配列番号2、配列番号3、もしくは配列番号4に示される配列またはそれらの改変体の、酵素的に活性なフラグメントは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、もしくは配列番号4に示されるアミノ酸配列とも、上記に規定されるその改変体とも、そのペプチドもしくはポリペプチドのN末端および/またはC末端における1個以上のアミノ酸が存在しないことにより異なる、ペプチドもしくはポリペプチドを意味することが理解されるべきである。配列番号1、配列番号2、配列番号3、および配列番号4に示されるポリペプチドまたはその改変体の、誘導体とは、本明細書においては、配列番号1、配列番号2、配列番号3、もしくは配列番号4に示されるポリペプチドまたはその改変体と比較して、構造的改変(例えば、改変型アミノ酸)を有するポリペプチドを指す。
これらの改変型アミノ酸は、本発明に従うと、リン酸化、グリコシル化、アセチル化、チオール化、分枝化、および/または環化によって変化したアミノ酸であり得る。配列番号1、配列番号2、配列番号3、および配列番号4に示されるポリペプチドの改変体もしくは誘導体、またはこのポリペプチドもしくはその改変体の活性フラグメントは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドの活性のうちの75%、好ましくは80%まで、85%、90%、または99%までも有することが、好ましい。
カオトロピック剤は、本発明の範囲内においては、水素結合の形成に基づく規則的な分枝構造を破壊する物質として理解されるべきである。カオトロピック物質は、溶媒和のために必要なHOのかご構造(Kaefigstrukturen)の形成を妨げることによって高分子コンフォメーションを不安定化する。カオトロピック塩は、水に対する高い親和性を示し、従って、大きな水和殻(Hydrathuelle)を形成する。カオトロピック剤(例えば、カオトロピック塩)は、当業者にとって周知である(グアニジン塩酸塩、グアニジンイソチオシアン酸塩、過塩素酸ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、トリクロロアセテート、尿素、ロダン酸塩(Rhodanitsalz)を参照のこと)。
その存在下で本発明に従うヌクレアーゼが使用され得るカオトロピック剤は、特に、カオトロピック塩(例えば、グアニジン塩酸塩、ヨウ化ナトリウム、グアニジンイソチオシアン酸塩、またはその混合物)を含む。
さらに、本発明に従うヌクレアーゼはまた、核酸を分解するために1種以上の界面活性剤の存在下で使用され得る。「界面活性剤」とは、本明細書においては、2つの媒体の境界面(例えば、水/空気境界)において優先的に濃縮する表面活性物質を意味する。アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、または非イオン性界面活性剤が、本発明に従って使用され得る。
アニオン性界面活性剤は、その分子の負電荷を有し、これには、例えば、アルキルベンゼンスルホネートおよびアルカリスルホネートが挙げられる。カチオン性界面活性剤は、正電荷を有し、これには、例えば、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムが挙げられる。非イオン性界面活性剤は、電荷を有さず、これには、脂肪酸アルコールエトキシレートおよびアルキルポリグルコシドが挙げられる。両性界面活性剤は、正電荷および負電荷の両方を有し、これには、例えば、ベタインが挙げられる。その存在下で上記ヌクレアーゼが本発明の範囲内で使用され得る界面活性剤としては、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、BRIJ 40、Tween−20、デオキシコレート、Triton X−100、または上記界面活性剤の種々の比率での混合物が挙げられる。
本発明の範囲においては、反応バッチ中での上記カオトロピック剤の総濃度は、0.1mol/l〜2.5mol/lであることが好ましく、0.5mol/l〜2mol/lの範囲および1mol/l〜1.5mol/lの範囲が、特に好ましい。このことは、カオトロピック塩(例えば、グアニジン塩酸塩またはグアニジンイソチオシアン酸塩)の濃度がは、この塩がその反応バッチにおいて唯一のカオトロピック物質として使用される限り、0.1mol/l、0.5mol/l、1mol/l、1.5mol/l、2mol/l、または2.5mol/lまでであり得ることを、意味する。
数種のカオトロピック剤の混合物(例えば、グアニジン塩酸塩またはグアニジンイソチオシアン酸塩の混合物)が使用される場合、カオトロピック剤の総濃度は、本発明に従って、記載された範囲内にある。
上記ヌクレアーゼの不活化を引き起こすことなく使用され得る界面活性剤の総量は、本発明に従って、全混合物の2重量%までであり得る。好ましい実施形態に従って、反応バッチにおける界面活性剤の総量は、0.1重量%〜2重量%であり、0.5重量%〜1.5重量%および1.2重量%〜1.4重量%が、特に好ましい。
カオトロピック剤(例えば、カオトロピック塩)と界面活性剤との混合物を使用することもまた、当然可能である。これらの場合において、界面活性剤の量およびカオトロピック物質の濃度は、上記ヌクレアーゼが機能性を維持するのを確実にするように、互いに適切に調整されなければならない。当業者は、簡単な試験を使用して、どのカオトロピック物質がどの濃度でどの界面活性剤と一緒に使用され得るかを見出し得る。
カオトロピック剤の存在下においてさえ活性を示すという予想外の特性のおかげで、本発明に従うヌクレアーゼは、多数の技術分野において有利に使用され得る。例えば、DNA分解性ヌクレアーゼは、微生物細胞と高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織とを含む複合サンプルからの核酸の選択的単離(下記)のために使用され得る。さらに、DNA分解性ヌクレアーゼは、RNA単離の過程における混入DNAの分解のために選択的に使用され得る。RNAの単離は、DNAを除去するための高価な緩衝剤を用いて、カオトロピック条件下で規則的に実行される。この緩衝剤は、カオトロピック条件下で安定なDNA分解性ヌクレアーゼを使用した場合には、不必要になる。
従って、時間および材料の消費は、かなり減少され得る。
従って、さらなる局面に従って、本発明は、RNAとDNAとを含む混合物からRNAを単離および/または精製するための方法に関し、この方法は、
a)1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNA分解性ヌクレアーゼを使用して、上記DNAを分解する工程;ならびに
b)適切な方法により上記RNAを単離および/または精製する工程;
を包含する。
本発明の好ましい実施形態に従って、上記DNA分解性ヌクレアーゼは、エンドヌクレアーゼである。特に好ましい実施形態に従って、上記エンドヌクレアーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるアミノ酸配列を有し、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドの改変体および誘導体(上記に規定される)、ならびに上記ポリペプチドおよびその改変体の酵素的に活性なフラグメントもまた、包含される。特に好ましい実施形態に従って、上記エンドヌクレアーゼは、配列番号1に示されるEscherichia coli由来のエンドヌクレアーゼである。
本発明の好ましい実施形態に従って、上記カオトロピック剤は、カオトロピック塩である。好ましくは、上記カオトロピック塩は、グアニジン塩酸塩、グアニジンイソチオシアン酸塩、および/またはヨウ化ナトリウムである。さらなる実施形態に従って、上記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、Brji40、Triton X−100および/またはTween−20である。
上記カオトロピック剤の総濃度および界面活性剤の総量は、上記の濃度および量に対応する。
上記DNA分解性ヌクレアーゼは、適切なカオトロピック剤および/または界面活性剤を含む緩衝剤の一部であり得るか、あるいは反応の過程において(例えば、細胞破壊後に)そのような緩衝剤に添加され得る。
上記DNA分解性ヌクレアーゼとのインキュベーションの後に反応バッチ中に残存するRNAは、既存の方法に従って(例えば、スピンカラム(例えば、とりわけ、Molzym社(Bremen,DE)からPrestoSpin Rとして入手可能である)を使用して)精製され得る。
従って、本発明はさらに、高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織もまた含む複合サンプル中に存在する微生物細胞から核酸を選択的に単離するための方法に関し、この方法は、
a)上記高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織の溶解を実行する工程であって、上記微生物細胞は実質的に無傷のままである、工程;
b)上記溶解した高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織から上記微生物細胞を分離する工程;
c)上記微生物細胞を溶解して、これらの細胞から核酸が遊離するようにする工程;
d)工程c)において遊離した核酸を単離する工程;
を包含する。
本発明は、微生物から核酸を選択的に単離するための方法を提供する。上記微生物細胞は、混合物(例えば、流体サンプル)中に存在し得、この混合物は、真核生物起源の細胞および/または組織をさらに含む。
さらに、本発明に従う方法は、血液産物(特に、血小板濃縮物および赤血球濃縮物)から、または他の体液(特に、吸引物(例えば、関節、眼)、髄液(Liquor)および気管支肺胞洗浄物)から、核酸を単離するために適切である。本発明の範囲においては、用語「選択的に単離するための方法」とは、サンプル中に含まれる微生物細胞のみに由来する核酸またはその微生物細胞に主に由来する核酸が、そのような複合サンプルから再現可能に入手可能にされ得る、方法を意味する。
好ましくは、本発明に従う方法は、サンプル中に存在する細胞の連続的溶解のために使用される。高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織が、まず溶解され、その後の工程において(溶解した高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織の細胞破片および細胞残渣を除去した後に)、(原核生物または真核生物)微生物細胞が分解される。その後、このようにして得られた核酸は、既存の方法による結合および精製によって、単離され得る。
本発明の範囲において、用語「微生物細胞」または「微生物」とは、単一の細胞としてかまたは細胞クラスターとして天然で自律的に存在する(従って、天然で単一細胞としては存在せずに多細胞生物の構成成分としてのみ存在する高等真核生物細胞(例えば、組織中の動物細胞(例えば、哺乳動物の組織細胞))とは異なる)多様な生物群を指す。本発明に従って、上記微生物細胞は、例えば、原核生物細胞(例えば、細菌または古細菌)であり得るか、あるいは例えば、真核生物細胞(例えば、酵母、下等真菌および高等真菌、または原生生物)であり得る。好ましい実施形態に従って、上記微生物は、原核生物細胞である。特に好ましい実施形態に従って、上記原核生物細胞は、細菌である。
本発明の範囲において、用語「原核生物細胞」または「原核生物」とは、古細菌(Archaea)または細菌の系統発生群に属する、任意の細胞または任意の生物を意味する(Balows、Trueper、Dworkin、Harder、Schleifer:The Procaryotes;第142章、第2696頁〜第2736頁(1992)を参照のこと)。
原核生物細胞は、真核生物細胞との明確な差異を有し、この差異は、細胞小器官、細胞壁などの構造的特徴に反映される。これらの特徴は、当業者にとって周知である。従って、用語「微生物細胞」または「微生物」とは、特に、種々の属のグラム陽性細菌およびグラム陽性細菌(例えば、Mycobacterium属、Enterococcus属、Streptococcus属、Staphylococcus属、Salmonella属、Legionella属、Clamydia属、Shigella属、Pseudomonas属、Listeria属、Yersinia属、Corynebacterium属、Bordetella属、Bacillus属、Clostridium属、Haemophilus属、Helicobacter属、およびVibrio属の病原性細菌)を包含する。
さらに、上記微生物細胞または微生物はまた、本発明に従って、真核生物細胞であり得る。好ましい実施形態に従って、上記微生物細胞は、真菌細胞である。本発明の方法に従って核酸が単離され得る真菌には、特に、Aspergillus属の病原性真菌(例えば、A.fumigatus、A.niger、A.flavus、A.nidulans)、Basidiobolus属の病原性真菌(例えば、B.microsporus、B.ranarum)、Cephalosporium属の病原性真菌(例えば、C.chrysogenum、C.coremioides、C.diospyri、C.gregatum)、ならびにEntomophthora属、Skopulariopsis属、Mucor属、Rhizomucor属、Absidia属、Rhizopus属、Altenaria属、Stemphylium属、Botrytis属、Chrysosporium属、Curvularia属、Helmithosporium属、Hemispora属、Nigrospora属、Paecilomyces属、Phoma属、Thielavia属、またはSyncephalastrum属の他の病原性真菌が挙げられ得る。Candida属の病原性酵母(例えば、C.albicans、C.guilliermondii、C.kruzei、C.parapsilosis、C.tropicalisなど)もまた、本発明により網羅される。
さらに、上記微生物細胞または微生物はまた、本発明に従って、藻類(例えば、Ceratium massiliense、Dinophysis nitra、Gymnodinium sanguineum、Trachelomonas spp.、Euglena spp.、Coscinodiscus spp.、Eremosphaera、Chlorella、Chlorococcum)または原生動物(例えば、Cryptosporidium parvum、Cryptosporidium hominis、Cryptosporidium serpentis、Toxoplasma gondii、Trypanosoma brucei、Trypanosoma cruzei、Plasmodium falciparum、Plasmodium malariae)を包含し得る。原生動物の場合、特に、その休止形態であり得、この休止形態は、時には、プロテオグリカンのエンベロープ様殻を有する。
用語「真核生物細胞」または「真核生物」とは、本明細書において、真核生物(Eukarya)の系統発生群に属する単細胞生物または多細胞生物のあらゆる細胞を示す。これらの細胞は、細胞核を保有する。細胞核は、細胞膜により囲まれ、いくつかのDNA分子を含む。これらのDNA分子は、有糸分裂により分裂する。真核生物細胞は、単細胞生物(例えば、単細胞藻類、真菌(例えば、酵母)または原生動物)(これらはまた、宿主生物中または宿主細胞上に、時折もしくは永続的に、寄生生物、共生生物、または腐生菌として生存し得る)を包含する。さらに、多細胞生物(例えば、動物(例えば、哺乳動物)、真菌、または植物)の細胞もまた、真核生物細胞として分類される。
用語「高等真核生物細胞」とは、本発明の範囲において、高次発生段階の真核生物細胞(例えば、動物または植物において存在する)を意味する。一方、これらの細胞は、組織中で組織化された細胞であり得る。すなわち、高等真核生物細胞は、すべての重要な生化学的機能および代謝機能を独立しては行わず、原則として、1つ以上の機能を実施するために特化している。
一方、この用語は、単一の細胞(例えば、血液細胞、精子)(例えば、哺乳動物の体液(例えば、血液もしくはリンパ)または哺乳動物の排出物(例えば、尿もしくは唾液)中に存在する)を包含する。
高等真核生物細胞は、特に、哺乳動物、昆虫、軟体類、または高等植物(例えば、単子葉植物および双子葉植物)に由来する、すべての細胞を包含する。従って、「高等真核生物組織」とは、本発明の範囲においては、細胞凝集物の状態で組織化された高等真核生物細胞の集合物を意味する。高等真核生物組織の例は、例えば、哺乳動物の器官(肝臓、心臓、皮膚、膵臓)、または植物の葉組織もしくは根組織である。本発明の好ましい実施形態に従って、高等真核生物組織は、哺乳動物に由来する。本発明の特に好ましい実施形態に従って、高等真核生物組織は、ヒトに由来する。
用語「複合サンプル」とは、本発明の文脈においては、少なくとも2種類の異なる核酸含有細胞(例えば、哺乳動物の血液細胞もしくは組織細胞;細菌細胞;植物組織細胞;または真菌の菌糸細胞)を含むサンプルを示す。好ましくは、上記複合サンプルは、天然環境(例えば、ヒト、植物、または動物)に由来する。好ましい実施形態に従って、上記複合サンプルは、血液サンプルである。特に好ましい実施形態に従って、上記複合サンプルは、哺乳動物(例えば、ヒト)の血液サンプルである。さらに、上記複合サンプルはまた、血液産物(特に、血小板濃縮物および赤血球濃縮物)、他の体液(特に、吸引物(例えば、関節、眼)、髄液(Liquor)および気管支肺胞洗浄物))であり得る。
本発明の範囲において、細胞に関する用語「溶解」とは、一般的には、その細胞の外側構造およびその細胞小器官の破壊をもたらす、あらゆるプロセスを意味する。
細胞溶解(細胞崩壊)は、無傷の細胞の破壊と、それぞれの細胞区画または細胞小器官(細胞核、ミトコンドリア、葉緑体)からの核酸の遊離とをもたらす。
細胞溶解は、その細胞の核酸を囲みかつその核酸を周囲環境と隔てる、構造体(例えば、膜および細胞壁)の破壊によって、生じる。従って、真核生物細胞中のデオキシリボ核酸(DNA)は、少なくとも核エンベロープ、細胞質膜によって、そしておそらくは細胞壁または細胞を囲む構造体(例えば、ペプチドグリカン)によって、周囲環境と隔てられている。細菌(細胞核を有さないのですべての核酸が細胞質中に位置する)において、それらの核酸は、細胞質膜およびペプチドグリカン細胞壁によって、そしておそらくはリポ多糖類層によって、周囲環境から隔てられている。真核生物細胞および原核生物細胞の両方において、生理学的用語において、溶解とは、細胞死をもたらす。従って、用語「溶解する」とは、細胞または組織の溶解をもたらす、すべての活性を示す。
本発明に従う方法は、まず複合サンプル中の高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織が溶解される工程、その後にはまた、複合サンプル中の原核生物微生物細胞または真核生物微生物細胞が溶解される工程を包含する。これは、それぞれの細胞または組織からの核酸の遊離を伴う。本発明の範囲において、高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織の溶解(上記方法の工程a)は、上記サンプル中に存在する微生物細胞の溶解が生じない様式で実行される。
後者の微生物細胞は、実質的に無傷のままである。すなわち、これらの細胞の外側境界(細胞壁または類似する構造体)は、本発明に従う方法の工程a)において使用される溶解様式によっては破壊されず、その結果、その微生物細胞からは全く核酸が遊離されない。
微生物細胞から核酸を選択的に精製するための本発明に従う方法の第一工程において、上記サンプル中に含まれる高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織が、溶解される。
このプロセスの間に、上記サンプル中に存在する高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織のうちのすべてまたは少なくともかなりの割合が、溶解される。上記サンプル中に含まれる高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織のうちの30%よりも多くが溶解される条件を、上記方法の第一工程において使用することが、好ましい。上記サンプル中に存在する高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織のうちの40%よりも多く、50%よりも多く、60%よりも多く、70%よりも多く、80%よりも多く、90%よりも多く、95%よりも多く、または99%よりも多くが溶解される場合は、特に好ましい。本発明に従う方法の第一の工程において選択された条件下で溶解される高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織の割合を決定するために、コントロール試験が実行され得る。このコントロール試験は、上記細胞の溶解に関連する定量的結果を提供する。本発明に従う方法の第一の工程において選択された条件下での高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織の溶解の程度は、例えば、定量的PCR反応を使用して決定され得る。このために、まず、上記溶解工程は、規定されたサンプルのアリコートに対して実施され、遊離された核酸が、既存の方法によって精製される。その後、精製された核酸すべてが、高等真核生物に特異的な遺伝子(例えば、シトクロムB)の増幅のために、PCRまたはRT−PCRにおけるテンプレートとして使用され得る。
同じサンプルの別のアリコート(通常の技術によって完全に消化されたものである)からの増幅産物と比較することによって、選択された条件における溶解の程度に関する情報が、得られ得る。
上記方法の第一の工程において適用されるべき条件は、上記複合サンプル中に含まれる微生物細胞が無傷のままである様式で、選択される。このことは、上記サンプル中に存在する微生物細胞が、上記の選択された条件下でわずかな程度までしか溶解されるべきではないことを意味する。
これらの選択的条件は、例えば、溶解剤(下記を参照のこと)の濃度によって提供され得る。上記選択された条件下で、上記複合サンプル中にある微生物細胞のうちのわずか15%以下の割合しか、溶解されないことが、好ましい。特に好ましい実施形態に従って、上記第一の工程における溶解された微生物細胞の割合は、40%未満、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満であり、3%未満または1%未満が特に好ましい。規定された溶解条件における特定の微生物細胞の溶解の程度は、充分に公知である方法によって(例えば、選択された溶解条件における特定の生物の純粋培養物を使用すること、そして波長260nmにおける光学密度を(同時にかまたはその後に)測定することによって)、決定され得る。この波長において、核酸は、特徴的な吸収最大値を示し、その結果、上記細胞の溶解は、これらの細胞からの核酸の遊離に基づいて定量され得る。あるいは、高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織に関して上記されたPCR技術もまた、使用され得る。
溶解方法は、種々の細胞型および組織に関して、当該分野の技術水準において充分に記載されている。例えば、細菌細胞は、反復的な融解・凍結、酵素(例えば、リゾチームもしくはリソスタフィン)を用いる処理、フレンチプレスもしくは細胞ミルにおける機械的処理、超音波処理、または類似する方法によって、溶解され得る。
特定の真核生物細胞(例えば、酵母細胞)は、例えば、ガラスビーズを用いる機械的処理によって、またはザイモレース(Zymolase)(リチカーゼ(Lyticase))を用いる酵素的処理によって、溶解され得る。真菌細胞は、機械的処理(例えば、液体窒素下での粉砕)またはキチナーゼを用いる酵素的処理によって、溶解され得る。植物組織は、一般的には、液体窒素下での粉砕およびプロテアーゼを用いる酵素的処理によって、溶解される。
他の種々の真核生物細胞(例えば、動物細胞)は、しばしば、低張性緩衝剤における浸透圧溶解によってか、または電気ホモジナイザーによってか、またはプロテアーゼを用いる酵素的処理によって、溶解され得る。ほとんどあらゆる種類の細胞または組織は、特定の攻撃的な化学物質(例えば、カオトロピック塩または洗剤)を添加することによって、溶解され得る。
本発明の特定の好ましい実施形態に従って、上記複合サンプルにおける高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織の溶解は、溶解剤を添加することによって実行される。上記溶解剤は、細胞または組織の膜および/もしくは細胞壁の構造を破壊する、化学物質(もしくは化学物質混合物)であり得る。上記の条件は、上記の溶解剤をまず高等真核生物細胞および高等真核生物組織の溶解をもたらす濃度で使用した結果、その核酸がそれらの細胞および組織から遊離される様式で、選択される。その特定の薬剤の濃度は、同じサンプル中に含まれる微生物細胞(例えば、細菌)が攻撃されない様式で、選択される。
上記溶解剤は、例えば、対象とする複合サンプルに添加される溶液中に含まれ得る。上記溶液はまた、使用されるその特定の薬剤の溶解作用を強化および/または支持する他の物質を含み得る。
好ましくは、上記溶解剤は、緩衝化溶液中に含まれる。この溶液は、以下の物質のうちの1種以上を含み得る:緩衝剤(例えば、TRIS(トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン)、MOPS(3−(N−モルホリノ)−プロパンスルホン酸)、もしくはHEPES(N−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン−N’−エタンスルホン酸))、キレート化剤(例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、EGTA(エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−四酢酸))。
特に好ましい実施形態に従って、上記溶解剤は、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤である。すなわち、上記細胞の溶解は、1種以上のカオトロピック剤または1種以上の界面活性剤の両方を用いて実行され得る。上記第一の溶解工程における使用のために考慮され得るカオトロピック剤は、カオトロピック塩(例えば、グアニジン塩酸塩、ヨウ化ナトリウム、グアニジンイソチオシアン酸塩、またはそれらの混合物)であり得る。グアニジン塩は、4mol/l〜5mol/lまで、界面活性剤は、20重量%まで、微生物細胞が溶解されることなく(<40%)使用され得る。1Mグアニジン塩および1重量%の界面活性剤が、(エンドヌクレアーゼの使用に関して)好ましい。
本発明の範囲において、驚くべきことに、一方では脈管組織由来のヒト血液細胞およびヒト細胞を含み他方では細菌細胞を含む、複合サンプルが、カオトロピック塩(例えば、グアニジン塩酸塩およびグアニジンイソチオシアン酸塩)とともに、そのヒト細胞のみが溶解されるが細菌細胞は溶解されない様式でのインキュベーションによって、処理され得ることが、見出された。従って、本発明の特に好ましい実施形態に従って、上記溶解剤は、カオトロピック剤であるグアニジン塩酸塩と、界面活性剤であるTween−20との混合物を含む。
特に好ましい実施形態に従って、上記溶解剤は、最終濃度1mol/lのグアニジン塩酸塩と1重量%の量のTween−20との混合物を含む。
その後の工程において、本発明に従う方法の工程a)において溶解から無傷で出現した微生物細胞が、溶解した高等真核生物細胞から分離される。当該分野の技術水準において充分に公知である方法が、この分離のために使用され得る。
本発明の一実施形態に従って、上記微生物細胞は、遠心分離によって分離される。適切な遠心機の容器中で細菌細胞を沈降可能である一方で、溶解した真核生物細胞および/または真核生物組織の溶解成分が上清中に残る、通常の回転速度が、使用され得る。基本的に、上記回転速度は、1000×g〜15000×gの範囲にある。
別の実施形態に従って、上記微生物細胞は、溶解した高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織から、濾過によって分離される。濾過技術は、当業者にとって周知である。濾過技術としては、例えば、ある孔径を有するフィルターを通す濾過が挙げられ、その孔径は、それよりも小さな細胞成分、細胞破片、および液体を、無傷の微生物細胞から有効に分離することを提供する。対応する適切なフィルターは、例えば、孔径0.2μm〜0.45μmにてSartobranの名でSartorius社から入手可能である。そのフィルター材料は、簡単な取り扱いのために、通常のプレップスピンカラムの形態でもあり得る。
上記微生物細胞が、溶解した高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織から分離された後、その微生物細胞の溶解が実行される(本発明に従う方法の工程c)。
溶解は、特定の細胞の溶解のために適切な当業者にとって公知のあらゆる方法によって、実行され得る。本発明の特定の実施形態に従って、上記微生物細胞の溶解は、機械的方法によって実行される。細胞の破壊のための機械的方法は、周知であり、この方法としては、とりわけ、粉砕機によるホモジナイゼーション、または電気装置もしくは機械装置(例えば、超音波処理、フレンチプレス、細胞ミル)によるホモジナイゼーションが挙げられる。
本発明のさらなる実施形態に従って、本発明の方法の工程c)における上記微生物細胞の溶解は、酵素的に実行される。この場合、検出されるべき特定生物に依存して、その細胞壁または外部境界構造の破壊をもたらす酵素が、選択され得る。例えば、これは、原核生物に関してはリゾチームであり得、酵母に関してはリチカーゼ(Lyticase)であり得、真菌に関してはキチナーゼであり得、藻類に関してはセルラーゼであり得、原生動物に関してはプロテアーゼであり得る。例えば、普通ではない細胞壁構造を有する細菌が溶解される場合、本発明に従う方法の範囲における使用のために、他の酵素(例えば、ブドウ球菌の細胞壁を溶解するために、リソスタフィン)もまた、考慮され得る。さらに、プロテアーゼはまた、微生物原核生物細胞および微生物真核生物細胞の両方の溶解において使用され得る。当然、微生物細胞の溶解は、機械的処理および酵素的処理を包含する方法によって、実行され得る。微生物細胞の溶解のために、すでに上述したカオトロピック剤および/または界面活性剤を、上記高等真核生物細胞の溶解において上記した上記薬剤の濃度を超える濃度で使用することもまた、可能である。例えば、グアニジン塩酸塩またはグアニジンイソチオシアン酸塩は、特定の反応バッチにおいて、4mol/lまたは5mol/lよりも高い濃度で使用され得る。この工程においては、それよりも高濃度が、それぞれの物質の溶解限度まで、使用され得る。
さらに、界面活性剤もまた、上記カオトロピック剤に添加され得る。酵素的処理と、カオトロピック剤および/または界面活性剤の使用との組み合わせもまた、高等真核生物細胞または高等真核生物組織の溶解のために使用される濃度範囲内で適用され得る。なぜなら、上記細胞の細胞壁または外部境界構造は、酵素的処理によって除去され、細胞膜は、カオトロピック塩および/または界面活性剤によって破壊されて、上記微生物細胞の溶解をもたらすからである。
最後に、微生物細胞から遊離された核酸の精製が、実行される。これは、当該分野の技術水準において公知である方法(例えば、フェノール−クロロホルム抽出)を使用して実行され得る。核酸精製のために別の方法が、近年ますます開発されている。それらの方法は、使用の容易さおよび健康上の危険の減少(例えば、クロロホルムまたはフェノールなどの溶媒が使用されないので)によって特徴付けられる。これらの方法において、通常は高イオン強度の存在下(例えば、カオトロピック塩の存在下)で、核酸が、鉱物製支持材料(例えば、ガラス粒子、微細に粉砕されたガラス粉末、珪藻土、もしくはシリカゲル)に結合され、適切な緩衝剤中で洗浄され最終的には溶出される。この種類の核酸精製系は、キットの形態で、例えば、Molzym GmbH & Co KG(Bremen,DE)、Qiagen(Hilden,DE)、Macherey−Nagel(Dueren,DE)、Roche(Basel,CH)、またはSigma(Deisenhofen,DE)から、市販されている。カオトロピック塩を使用する核酸精製系は、本発明に従う方法の範囲において特に有利に使用され得る。なぜなら、溶解工程a)およびc)の後に、遊離した微生物核酸が、高モル濃度のカオトロピック環境中にすでに存在するからである。しかし、核酸精製のための他の系(これらは、ポリスチレンビーズ、ニトロセルロース紙などを支持材料として使用することに基づく)もまた、本発明の範囲内で使用され得る。
本発明の方法によって、複合サンプルから微生物細胞の核酸を、その後の方法(特に、特定の病原性細菌を検出するための診断技術)において妨害が存在しない、可能な限り最大限の程度を確実にする純度で調製することが可能になる。上記微生物細胞から単離された核酸が、DNAおよび/またはRNAであることが、好ましい。
本発明の方法に従って、調査される複合サンプルは、ヒト起源もしくは動物起源の体液(例えば、血液、尿、糞便、痰、洗浄物、吸引物、創傷スミア、リンパおよび/もしくは分泌物)、ならびに/あるいはヒト起源もしくは動物起源の組織またはそれらの部分を含み得る。特に好ましい実施形態に従って、上記複合サンプル中に存在する高等真核生物細胞は、ヒト起源または動物起源の、血液細胞もしくは組織細胞を含む。特に好ましい実施形態に従って、上記複合サンプルは、血液産物(特に、血小板濃縮物および赤血球濃縮物)または感染の診断の範囲において単離された他の体液(特に、吸引物(例えば、関節、眼)、髄液(Liquor)および気管支肺胞洗浄物)であり得る。さらに、上記複合サンプルは、植物起源の組織またはその部分を含み得る。上記サンプルは、細菌に感染した患者;酵母に感染した患者;真菌に感染した患者;もしくは原生生物に感染した患者;病原性細菌もしくは病原性真菌に感染した、植物または動物;を包含し得る。特に好ましい実施形態に従って、上記複合サンプルは、細菌に感染したヒトまたは細菌に感染した動物に由来する、血液を含む。さらに、共生系もまた、例えば、スポンジの場合に存在し、これは、細菌との近接した関係を形成して分析上の問題およびバイオテクノロジー上の問題を生じる。
本発明に従う方法はさらにまた、植物物質における微生物細胞または微生物の検出のために適切である。
従って、特に、植物物質を含む複合サンプルにおける植物病原性原核生物または植物常在(pflanzen−besiedelnde)原核生物(例えば、とりわけ、Mycoplasma属、Clavibacter属、Xanthomonas属、Corynebacterium属、Acidovorax属、Brenne-ria属、Burkholderia属、Rhizobium属またはAgrobacterium属の細菌の特定種)が、直接検出され得る。特定の実施形態に従って、上記複合サンプルは、植物物質(特に、葉に由来する物質、幹に由来する物質、根に由来する物質、種子に由来する物質、および果実に由来する物質)を含む。
さらなる好ましい実施形態に従って、高等真核生物細胞から遊離した核酸が、工程a)においてその真核生物細胞の溶解後に上記サンプルから取り出される。
これは、例えば、当該技術分野の技術水準において充分に公知である従来の濾過方法を使用して行われ得る。例えば、上記核酸は、上記サンプルから、通常の核酸精製用キットの助けを得て取り出され得る。このために、原核生物細胞からの核酸の精製のために使用されるのと同じキットを使用することが、可能である。従って、特定の局面に従って、本発明はまた、高等真核生物細胞および微生物細胞から核酸を連続的に単離するための方法に関し、この方法において、まず、高等真核生物細胞から核酸が遊離および精製され、その後の工程において、微生物細胞に由来する核酸が遊離および精製される。
高等真核生物核酸をさらに使用しない場合には、その核酸を分解することによってこれらは上記サンプルから除去され得る。
このことは、特に、標的核酸の高い純度が必要であり、結果的には、可能な限り他の核酸を定量的に除去する必要がある、それぞれの標的核酸のその後の適用(例えば、PCR)において有利である。上記の分解は、好ましくは、上記のDNA分解性ヌクレアーゼを用いた上記サンプルの酵素的処理によって実行される。上記ヌクレアーゼは、高等真核生物細胞のちょうど溶解開始時(例えば、上記サンプルに溶解物質を添加するのと同時)に添加され得るか、または溶解が完全に完了した後(すなわち、インキュベーション期の後)に添加され得る。
上記ヌクレアーゼは、エンドヌクレアーゼまたはエキソヌクレアーゼであり得る。好ましくは、上記ヌクレアーゼは、エンドヌクレアーゼである。特に好ましくは、上記ヌクレアーゼは、Escherichia coli、Vibrio cholerae、Erwinia chrysanthemi、またはAeromonas hydrophilaに由来する、上記に規定されたエンドヌクレアーゼのうちの1つである。
従って、好ましい実施形態に従って、上記ヌクレーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるアミノ酸配列を有し得、かつまた、上記に規定されるポリペプチドの改変体および誘導体、ならびにそのポリペプチドおよび改変体の酵素的に活性なフラグメントを包含する。
本発明はまた、DNA分解性ヌクレアーゼを使用してRNAを単離および/または精製するための方法を実行するための、キットを提供する。このDNA分解性ヌクレアーゼは、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNAを分解可能である。上記キットは、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNAを分解可能であるDNA分解性ヌクレアーゼを備える。上記キットは、RNAを単離および/または精製するために適した、緩衝剤および試薬をさらに備える。
好ましい実施形態に従って、上記ヌクレアーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるポリペプチドを包含する。本発明はさらに、RNAを単離および/または精製するための、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNAを分解可能であるDNA分解性ヌクレアーゼを備えるキットの使用に関する。
本発明はまた、高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織を含む複合サンプル中に存在する微生物細胞から、核酸を単離するための方法を実行するためのキットを提供する。特定の実施形態に従って、上記キットは、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNAを分解可能であるDNA分解性ヌクレアーゼを備える。
本発明は、本発明を限定することなく例示するために、実施例に基づいて以下に記載される。記載される実施例の改変および変更が、本発明の概念から逸脱することなく可能であることが、当業者にとって明らかである。
(A.E.coliに由来するエンドヌクレアーゼIの特徴)
E.coliに由来するエンドヌクレアーゼI(配列番号1)の全体的な生物学的特徴を、調査した。この酵素は、カオトロピック(グアニジン塩酸塩またはグアニジンイソチオシアン酸塩)耐性特性を有する。この酵素は、RNase活性を伴わずにエンドヌクレアーゼ活性を示す(図3を参照のこと)。マグネシウムイオンが、補因子として最適値50mmol/lにて必要とされる(図4を参照のこと)。この酵素の最適pHは、pH8.0である(図5を参照のこと)。この酵素の最適温度は、65℃である(図6を参照のこと)。一般的な市販のエンドヌクレアーゼ(例えば、DNase I(Roche,Basel,CH)およびベンゾナーゼ(Benzonase)(Merck,Darmstadt))と比較すると、このエンドヌクレアーゼは、カオトロピック条件(例えば、1mol/lグアニジン塩酸塩または1mol/lグアニジンイソチオシアン酸塩)に対してはるかに耐性である(図7を参照のこと)。
(B.核酸精製)
以下の物質を、下記の核酸精製試験のために使用した:
緩衝剤1(5mol/lグアニジン塩酸塩,5% Tween−20,50mmol/l Tris−HCl,pH8.0);
緩衝剤2(0.3mol/l MgCl,50mmol/l Tris−HCl,pH8);
緩衝剤3(5mol/lグアニジンイソチオシアン酸塩,5% Tween−20(v/v),50mmol/l Tris−HCl,pH8);
緩衝剤4(50mmol/l Tris−Cl,pH8,10mmol/l EDTA,pH8.0);
緩衝剤5(50mmol/l Tris−Cl,pH8.0,10mmol/l EDTA,pH8.0,20%(w/v)スクロース);
緩衝剤6(50mmol/l Tris−Cl,pH8.0,10mmol/l EDTA,pH8.0,6.2mmol/l CaCl,1.25%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム)New
リゾチーム(100mg/ml;>100000U/mg;Molzym GmbH & Co KG,Bremen,Germanyから入手可能);
Escherichia coli由来のエンドヌクレアーゼI;配列番号1(500U/μl;Molzym GmbH & Co KG,Bremen,Germanyから入手可能)。
(手順)
1.10mlの新鮮な全血(EDTA、ヘパリン、またはクエン酸塩を用いて安定化した)または処理済み血液濃縮物(血小板濃縮物もしくは赤血球濃縮物を含む)(これに、細菌または天然サンプルを添加した)を、滅菌した50ml Falconチューブにピペッティングし、3.5mlの緩衝剤1を添加した。これを、Vortexerを用いてフルスピードで5秒間混合し、5分間〜10分間静置した。
2. 3.5mlの緩衝剤2および10μのエンドヌクレアーゼI(500U/μl)を上記溶解物に添加した。必要に応じて、使用前にこの緩衝剤と酵素とを短時間混合した。その後、これをすぐに5秒間混合した(Vortexer)。これを15分間静置した。温度は20℃〜25℃であった。
3.その細菌細胞を、11000×gにて高速遠心機中で10分間遠心分離することによって取得した。その後、その上清をデカントすることにより除去した。
4.次の工程において、1mlの緩衝剤4を添加し、沈降物が再懸濁するまで混合した(Vortexer)。その懸濁物を、滅菌した1.5mlポリプロピレンチューブまたは滅菌した2mlポリプロピレンチューブに移した。最高速度(>13000rpm)にて10分間遠心分離することによって、その細菌細胞を沈降させた。その上清を、ピペットを使用して注意深く除去した。多くの場合、その沈降物はわずかに眼に見えることが、見出された。そのサンプルを、10秒間〜20秒間激しく攪拌した(Vortexer)。
多くの場合、そのペレットは、血液細胞フラグメントと細菌細胞とからなり、困難でありかつ費用がかかる再懸濁をする必要があることが、わかった。この場合、そのペレットを、ピペットの先端で攪拌した。ピペッティングは、均質な懸濁物が得られるまで数回実行した。この洗浄は、上記カオトロピック剤の残渣を除去するためのものであった。この洗浄により、このペレットからの核酸抽出の一部として、酵素的処理が可能になる(下記を参照のこと)。
5.このペレットを、反復的なピペッティングによって90μlの緩衝剤5中に再懸濁した。この懸濁物中の小さい粒子は、無視し得た。なぜなら、それらの粒子は、酵素的処理(特に、プロテイナーゼK消化)の間に溶解したからである(下記を参照のこと)。
6.次に、そのチューブを、80℃にて5分間加熱してエンドヌクレアーゼIを不活化し、その後、放置して室温まで冷却させた。
7.10μlのリゾチーム(または細胞壁分解用の他の何らかの酵素(例えば、ムタノリシン(Mutanolysin)もしくはリソスタフィン))を添加し、このチューブを45℃にて45分間インキュベートした。
8.10μlのプロテイナーゼKおよび150μlの緩衝剤6を添加した。これを、Vortexerを用いて最高速度で5秒間攪拌し、45℃にて30分間インキュベートした。
9.250μlの緩衝剤3を添加した。これを、Vortexerを使用して最高速度で5秒間攪拌し、その後、室温にて5分間放置した。細胞の溶解が生じ、そのタンパク質が変性した。
DNA精製を、市販のDNA精製キット(PrestoSpin D Bug Kit,Molzym,Bremen,Germany)を製造業者の指示に従って用いて、実行した。
(1.サンプル調製)
以下のサンプルを、その後の単離プロセスのために使用した。ヒト起源の全血サンプルの200μlアリコートを、1.5mlプラスチック遠心チューブ中に配置し、1μlの細菌懸濁物(約1×10細胞/ml〜約4×10細胞/ml)を添加した。これを、Vorteserを使用して5秒間混合した(「添加型(spiked)全血」)。同じ全血サンプルの細菌を含まない別の200μlアリコート(「非添加型(unspiked)全血」)を、比較のために使用した。さらに、約1×10細胞/ml〜約4×10細胞/mlの濃度の細胞懸濁物1μlを200μlの緩衝剤4に添加することによって、別の比較サンプル(「純粋培養物」)を調製した。さらに、敗血症血液サンプル、吸引物(例えば、関節、眼、膿)、ならびに血液産物(例えば、血小板濃縮物および赤血球濃縮物)(添加型(spiked)または天然物)の200μlサンプルを、次のプロトコルのために使用した。
(2.単離技術)
50μlの緩衝剤1を、上記サンプル(「添加型(spiked)全血」;「非添加型(unspiked)全血;および「純粋培養物」)の各々に添加し、これらのサンプルを、Vortexerを使用して5秒間攪拌した。最適な血液細胞溶解を達成するために、これらのサンプルを5分間静置した。
その後、50μlの緩衝剤2および1μlのエンドヌクレアーゼIを添加し、Vortexerを使用して5秒間攪拌し、そして室温(20℃〜25℃)にて15分間インキュベートした。このようにして、上記ヒトDNAを分解した。
遠心分離を、>13000rpmにて実行し、サンプル上清をデカントし、その流体残渣をピペッティングにより除去して廃棄した。
その後、400μlの緩衝剤4を添加し、Vortexerを使用して10秒間攪拌し、13000rpmにて5分間〜10分間遠心分離して、細胞を沈降させた。その上清をデカントし、その流体残渣をピペッティングにより除去して廃棄した。
50μlの緩衝剤4および5μlのリゾチーム溶液をそのペレットに添加した後、後者のペレットを、ピペットの先端で攪拌することおよび吸引・排出することによって、完全に再懸濁した。その後、その細胞懸濁物を37℃にて15分間インキュベートした。次に、250μlの緩衝剤3を添加し、5秒間攪拌した(Vortexer)後、そのサンプルを、細菌細胞の最適な溶解およびエンドヌクレアーゼI残渣の不活化のために、5分間静置した。
(3.細菌DNAの精製)
そのDNAを、市販のDNA精製キット(PrestoSpin D Bug Kit,Molzym,Bremen,Germany)を製造業者の指示に従って用いて、精製した。
このために、緩衝剤ABの最初の200μlをこのサンプルに添加し、5秒間攪拌した(Vortexer)。その後、それぞれのサンプルチューブの内容物を、各場合にスピンカラム中にデカントし、>13000rpmにて30秒間遠心分離した。その通り抜け部分を各場合に廃棄した。このカラムを、400μlの緩衝剤WBを添加することによって洗浄し、その後、>13000rpmにて30秒間遠心分離した。通り抜け部分を再度廃棄した。
このカラムを、400μlの70%エタノールで洗浄し、その後乾燥させた(3分間、>13000rpm)。
次に、このスピンカラムを、滅菌した(オートクレーブした乾燥させた)1.5mlプラスチック遠心チューブ中に注意深く挿入した。100μlの緩衝剤EB(70℃)を、各場合にフィルター表面上にピペッティングし、蓋を閉めた。
1分間インキュベーションした後、そのDNA溶液を、>13000rpmでの遠心分離によって溶出させた。
その後、このようにして精製したDNAを、ゲル電気泳動によって分析した。本発明に従う方法の利点を明確にするために、各場合の比較のために、第1節に記載したサンプル(「添加型(spiked)全血」;「非添加型(unspiked)全血;および「純粋培養物」)のアリコートを、従来の全抽出の原理に従って、市販のキット(DNeasy,Qiagen,Hilden,DE)を使用して処理した。
(4.ゲル電気泳動)
ゲル電気泳動による分離の結果を、図1Aおよび図1Bに示す。図1Aは、全抽出の原理に従って上記の市販のキットを使用して単離されたサンプルからの、その核酸のゲル電気泳動分離の結果を示す。この方法は、細菌細胞の溶解および血液細胞の溶解をもたらし、そのDNAが、両方の細胞型から遊離することが、理解され得る。
図1Bは、本発明に従う方法を使用して処理したサンプルからの核酸の電気泳動分離の結果を示す。血液細胞の溶解後に、DNAを分解するためにエンドヌクレアーゼIを添加した。血液細胞のDNAは完全に分解されることが、理解され得る。後に、溶解した細菌から遊離した高分子DNAを、上記複合サンプルから、コントロールにおける量および質に対応する量および質(高分子)にて得た(「添加型(spiked)全血」サンプルと「純粋培養物」サンプルとを比較)。
(5.PCR増幅)
本発明に従う方法によってかまたは従来のキットを使用して単離された核酸(これは、各場合に、細菌と血液との複合サンプル(「添加型(spiked)全血」)から始まって精製された)を、下記の条件下でのPCRのために以下において使用した。
PCRは、16S rDNA配列の増幅のための通常の方法(25μl PCR反応バッチ;サイクル:95℃にて5分間の変性の後、30サイクルの「95℃にて1分間の変性、55℃における1分間のアニーリング、72℃における1分間の伸長」)に従って、実行した。使用したプライマーは、例えば、341f(配列番号5; 5’−CCT ACG GGA GGC AGC AG−3’)および985r(配列番号6; 5’−GTA AGG TTC TTC GCG TT−3’)であった。
対照的に、図2Aは、従来のキットを使用して得た核酸を使用した、PCRの結果を示す。ヒト全血細胞を含むサンプル(「非添加型(unspiked)」および「添加型(spiked)」)における増幅の過程において生じた非特異的産物が、明確に観察され得る。
図2Bは、本発明の方法を使用して単離した核酸を使用した、PCRの結果を示す。細菌を含むサンプル(すなわち、サンプル「添加(spike)」:(「添加型(spiked)全血」に対応する)およびサンプル「純粋培養物」における16S−rRNA産物に関して、唯一の特異的バンドが観察され得ることが、明らかである。細菌を添加しなかった全血は、このバンドを有さなかった。
このことは、本発明に従う方法を使用して、全血を選択的に破壊し、その核酸を遊離させてヌクレアーゼによって分解したことを、示す。
対照的に、細菌細胞は、この処理の間に無傷のままであり、次の工程まで破壊されない。次の工程において、その核酸もまた遊離される。本実施例において、緩衝剤3中のグアニジンイソチオシアン酸塩濃度は、エンドヌクレアーゼIの不活化を引き起こすのに十分に高い。
(C.極端な生息地からのDNase産生微生物の単離)
本発明の範囲において適切であるヌクレアーゼ産生微生物(細菌および古細菌)を単離するための方法として、水サンプルおよび堆積物サンプルを、塩(>1%〜34%[飽和]のNaCl)含有位置およびアルカリ性(pH>7〜10)位置(例えば、乾燥した海水溜りまたは海水)から収集した。そのサンプルを、公知の微生物学的技術に従って(例えば、堆積物サンプルまたは海水の振盪と、寒天培地上への適用(下記を参照のこと))に従って、寒天含有培地上にプレートした。この培地の組成は、公開されたレシピ(例えば、Can.J.Microbiol.6:165,1960)に対応したか、または物理化学的分析において決定した局所的に普及しているイオン組成およびpH値に基づいた。以下の組成を有する基本培地(SML)を、特別な実施形態として首尾よく使用した:7.5g/lカザミノ酸(Difco,Michigan)、10g/l酵母抽出物(Difco,Michigan)、11.6g/lクエン酸三ナトリウム(Merck,Darmstadt)、0.13mM硫酸マグネシウム(Merck,Darmstadt)、0.05mM塩化カルシウム(Merck,Darmstadt)、28 mM塩化カリウム(Merck,Darmstadt)、0.18mM塩化鉄(II)(Merck,Darmstadt)、および10mMリン酸水素二ナトリウム(Merck,Darmstadt)。15g/l寒天(Difco,Michigan)を、この基本培地に添加して固めた。そのpH値(インサイチュで測定したデータに対応する)を、2M NaOHを用いてpH8.0〜pH9.5の値に調整したか、または75mMグリシン(Merck,Darmstadt)(pH9.5)を用いて緩衝化した。
その後、この培地を通常の方法(20分間〜30分間、120℃、1bar過剰圧力)によってオートクレーブした。サンプリングした部位で測定した塩分に従って、市販の食卓塩(これは、180℃にて3時間乾燥滅菌した)を、2.9%〜30%の濃度にてこの培地に添加した。ペトリ皿に注ぐ前に、この食卓塩を上記寒天基本培地に添加して溶解させた(SML寒天)。
純粋培養物(株)を、公知の微生物学的方法に従って、上記の組成に従う培地上で数回反復プレーティングすることによって、サンプル物質のプレーティングの数日後〜2週間後に生じたコロニーを単離することによって、取得した。
細胞外に形成されたヌクレアーゼ(RNaseおよび/またはDNase)を検出するために、単離した株を、SML寒天上にプレーティングし、塩濃度を調整した。これはさらに、
a)DNaseの検出のためのサケ精子DNA(0.5g/l;ICN Biochemicals)および50mg/ml Methyl Green(ICN Biochemicals);または
b)RNase VI型の検出のためのトルラ酵母RNA(ICN Biochemicals);
を含んだ。
対応する酵素活性を、上記コロニーの周囲にある脱色したハロによって(DNase)か、または10%塩酸溶液を上記寒天プレートの上に重層した後の明確なハロ(RNase)によって、可視化した。
上記のようにして、1000個の単離株(ヌクレアーゼ活性を示したいくつかを含む)を、塩分部位から取得した(表1)。
(表1)
(塩分部位から選択した単離物の特性)
Figure 2008531028
表1は、ヌクレアーゼを形成する広範なスペクトルの種が単離され得たことを示す。これらの株は、DNase活性およびRNase活性、またはこれらの2つの活性のうちのただ一方のみ(表1において、DNaseのみ;他の株は、RNase活性のみを有する(示さず))のいずれかを有する。これらのヌクレアーゼは、時には、非常に高い塩濃度において、従って、カオトロピック条件下で、活性であった(例えば、12%〜20% NaClにてDNase活性のみ有する、SJ1/4)。
SJ1/4株(未知、新種;表1)のDNaseおよびEG2S/2株(Halobacillus sp.,表1)のDNaseは、カオトロピック条件に対する耐性に関して、他の株のヌクレアーゼの代表であるものとして、本明細書において記載される。
抽出したDNAの電気泳動分離。A:核酸精製用の市販のキットを使用する抽出から得たDNA(全抽出の原理);B:本発明に従う方法による抽出から得たDNA。a:純粋培養物;b:非添加型(unspiked)全血;c:添加型(spiked)全血。 複合サンプル抽出物由来のDNAを用いた16s−rRNA遺伝子のPCR増幅。A:核酸精製用の市販のキットを使用する抽出から得たDNA(全抽出の原理);B:本発明に従う方法による抽出から得たDNA。a:非添加型(unspiked)全血;b:添加型(spiked)全血;c:純粋培養物。 酵母RNAを用いたE.coli由来のエンドヌクレアーゼIのRNase活性についての試験(二連)(50μg/試験、16時間インキュベーション)。A:インキュベーションをしないコントロールRNA;B、C:E.coli由来のエンドヌクレアーゼI(2ユニット)を含まないRNA、またはE.coli由来のエンドヌクレアーゼI(2ユニット)を含むRNA(37℃);D、E:B、Cと同様であるが55℃。 塩化マグネシウム濃縮の関数としてのE.coli由来のエンドヌクレアーゼIの酵素活性。 pH値の関数としてのE.coli由来のエンドヌクレアーゼIの酵素活性。 温度の関数としてのエンドヌクレアーゼIの酵素活性。エンドヌクレアーゼIは、好熱性酵素である(65℃にて最適)。 1mol/lグアニジンHCl(レーン1、3)または1mol/lグアニジンイソチオシアン酸塩(レーン2、4)の存在下における、200UのエンドヌクレアーゼIまたは1000Uの膵臓DNase Iとのウシ胸腺DNA(5μg)のインキュベーション。両方の条件においてエンドヌクレアーゼIはDNAを完全に分解し(レーン1、2)、一方、DNase Iはほんのわずかな活性しか有さない(レーン3;0.5kbにおけるバンドを参照のこと)かまたはもはや活性を全く有さない(レーン4)ことが、観察され得る。 EG2S/2(Halobacillus sp.)由来のDNaseのグアニジン塩耐性。2Mのグアニジン塩酸塩およびグアニジンイソチオシアン酸塩を用いた場合、この酵素の活性は、なお、グアニジン塩を用いない場合の活性の約80%である。SJ1/4のDNase活性のうちの80%は、4Mグアニジンイソチオシアン酸塩または5Mグアニジン塩酸塩を用いた場合でさえ、依然として存在した。100%は、このアッセイにおいては約30Uの酵素に相当する。GuHCl(グアニジン塩酸塩)、GuSCN(グアニジンイソチオシアン酸塩)。 SDSの存在下におけるSJ1/4(丸)、EG2S/2(四角)、およびMerckベンゾナーゼ(Benzonase)(三角)のDNase活性。100%は、約30Uの酵素に相当する。市販のベンゾナーゼ(Benzonase)の感受性が、明確に観察され得る。一方、単離物は、1% SDSにおいても依然として60%〜70%の活性を有する。

Claims (48)

  1. 1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下で核酸を分解するための、ヌクレアーゼの使用。
  2. 請求項1に記載の使用であって、前記ヌクレアーゼは、DNA分解性エンドヌクレアーゼである、使用。
  3. 請求項2に記載の使用であって、前記エンドヌクレアーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する、使用。
  4. 請求項3に記載の使用であって、前記エンドヌクレアーゼは、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する、使用。
  5. 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の使用であって、前記カオトロピック剤は、カオトロピック塩である、使用。
  6. 請求項5に記載の使用であって、前記カオトロピック塩は、グアニジン塩酸塩、グアニジンイソチオシアン酸塩、および/またはヨウ化ナトリウムである、使用。
  7. 請求項1〜6に記載の使用であって、前記カオトロピック剤の総濃度は、0.1mol/l〜2.5mol/lである、使用。
  8. 請求項1〜7に記載の使用であって、前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、Brji40、Triton X−100および/またはTween−20である、使用。
  9. 請求項1〜8に記載の使用であって、反応バッチ中での界面活性剤の総量は、0.1重量%〜2重量%である、使用。
  10. RNAとDNAとを含む混合物からRNAを単離および/または精製するための方法であって、
    a)1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNA分解性ヌクレアーゼを使用して、該DNAを分解する工程;ならびに
    b)適切な方法により該RNAを単離および/または精製する工程;
    を包含する、方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、前記エンドヌクレアーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する、方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、前記エンドヌクレアーゼは、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する、方法。
  13. 請求項10〜12に記載の方法であって、前記カオトロピック剤は、カオトロピック塩である、方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、前記カオトロピック塩は、グアニジン塩酸塩、グアニジンイソチオシアン酸塩、および/またはヨウ化ナトリウムである、方法。
  15. 請求項10〜14に記載の方法であって、前記カオトロピック剤の総濃度は、0.1mol/l〜2.5mol/lである、方法。
  16. 請求項10〜15に記載の方法であって、前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、Brji40、Triton X−100および/またはTween−20である、方法。
  17. 請求項10〜16に記載の方法であって、反応バッチ中での界面活性剤の総量は、0.1重量%〜2重量%である、方法。
  18. 高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織を含む複合サンプル中に存在する微生物細胞から核酸を選択的に単離するための方法であって、
    a)該高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織のみを溶解する工程であって、該微生物細胞は無傷のままである、工程;
    b)該溶解した高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織から該微生物細胞を分離する工程;
    c)原核生物微生物細胞を溶解して、これらの細胞から核酸が遊離するようにする工程;
    d)工程c)において遊離した核酸を単離する工程;
    を包含する、方法。
  19. 請求項18に記載の方法であって、工程a)の後に、前記高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織から遊離した核酸が、前記サンプルから除去される、方法。
  20. 請求項18に記載の方法であって、工程a)の後に、DNA分解性ヌクレアーゼが、前記遊離したDNAを前記サンプルから除去するために添加される、方法。
  21. 請求項20に記載の方法であって、前記DNA分解性ヌクレアーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する、方法。
  22. 請求項20に記載の方法であって、前記DNA分解性ヌクレアーゼは、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する、方法。
  23. 請求項18〜22のうちのいずれか1項に記載の方法であって、工程a)における前記高等真核生物細胞および/または高等真核生物組織の溶解が、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤を添加することにより実行される、方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、前記カオトロピック剤がカオトロピック塩であることを特徴とする、方法。
  25. 請求項24に記載の方法であって、前記カオトロピック塩は、グアニジン塩酸塩、ヨウ化ナトリウム、グアニジンイソチオシアン酸塩、過塩素酸ナトリウム、および/または尿素である、方法。
  26. 請求項23〜25に記載の方法であって、前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、Brji40、Triton X−100および/またはTween−20である、方法。
  27. 請求項18〜26に記載の方法であって、微生物細胞から単離されるべき核酸は、DNAである、方法。
  28. 請求項18〜26に記載の方法であって、微生物細胞から単離されるべき核酸は、RNAである、方法。
  29. 請求項18〜28のうちのいずれか1項に記載の方法であって、工程b)における分離は、遠心分離により実行される、方法。
  30. 請求項18〜28のうちのいずれか1項に記載の方法であって、工程b)における分離は、濾過により実行される、方法。
  31. 請求項18〜30のうちのいずれか1項に記載の方法であって、工程c)における前記微生物細胞の溶解が機械的方法により実行されることを特徴とする、方法。
  32. 請求項18〜30のうちのいずれか1項に記載の方法であって、工程c)における前記微生物の溶解は、酵素的に実行される、方法。
  33. 請求項18〜30のうちのいずれか1項に記載の方法であって、工程c)における前記微生物溶解は、1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤を添加することにより実行される、方法。
  34. 請求項33に記載の方法であって、前記カオトロピック塩は、グアニジン塩酸塩、グアニジンイソチオシアン酸塩、および/またはヨウ化ナトリウムである、方法。
  35. 請求項33または34に記載の方法であって、前記界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム、Brji40、Triton X−100および/またはTween−20である、方法。
  36. 請求項18〜35のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記複合サンプルは、ヒト起源もしくは動物起源の、血液、血液産物、尿、糞便、痰、洗浄物、吸引物、創傷スミア、髄液および気管支肺胞洗浄物、リンパ、および/または分泌物;ならびに/あるいはヒト起源もしくは動物起源の組織またはその部分を含む、方法。
  37. 請求項36に記載の方法であって、前記血液産物は、血小板濃縮物または赤血球濃縮物である、方法。
  38. 請求項18〜36に記載の方法であって、前記高等真核生物細胞は、ヒト起源もしくは動物起源の、血液細胞または組織細胞である、方法。
  39. 請求項18〜36のうちのいずれか1項に記載の方法であって、前記高等真核生物細胞は、植物細胞である、方法。
  40. 請求項39に記載の方法であって、前記植物細胞は、植物の葉、幹、または根に由来する物質を含む、方法。
  41. 請求項10〜17に記載の方法を実行するためのキット。
  42. 請求項41に記載のキットであって、該キットは、
    1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNAを分解可能であるDNA分解性ヌクレアーゼ、ならびに
    RNAの単離および/または精製のための緩衝剤および試薬、
    を含む、キット。
  43. 請求項42に記載のキットであって、該キットは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるアミノ酸配列を有するヌクレアーゼを含む、キット。
  44. 請求項10〜17に記載の方法を実行するための、請求項41〜43に記載のキットの使用。
  45. 請求項18〜40に記載の方法を実行するためのキット。
  46. 請求項45に記載のキットであって、該キットは、
    1種以上のカオトロピック剤および/または1種以上の界面活性剤の存在下でDNAを分解可能であるDNA分解性ヌクレアーゼ、ならびに
    RNAの単離および/または精製のための緩衝剤および試薬、
    を含む、キット。
  47. 請求項46に記載のキットであって、前記DNA分解性ヌクレアーゼは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号4に示されるアミノ酸配列を有する、キット。
  48. 請求項18〜40に記載の方法を実行するための、請求項45〜47に記載のキットの使用。
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