JP5109456B2 - フィルタ濾材の折り目付け方法 - Google Patents
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Description
この特許文献1の従来方法においては、一対の成形ローラが近接して配置され、各成形ローラの外周面には軸線方向に延びる複数のブレードと、ゴムよりなるブレード受けとが円周方向において交互に、かつ等間隔おきで配列されている。そして、一方の成形ローラ上のブレード及びブレード受けが他方の成形ローラ上のブレード受け及びブレードとそれぞれ順次対向する位相を保持しながら、両成形ローラが回転される。そして、それらの成形ローラ間にあらかじめ所定温度に加熱された不織布等よりなる濾材シートが供給される。この濾材シートが両成形ローラのブレードとブレード受けとの間で挟圧されて、濾材シート上にプリーツを形成するための折り目が付けられる。
以下に、この発明の第1実施形態を、図1及び図2に基づいて説明する。
図1に示すように、この実施形態のフィルタ濾材の折り目付け装置においては、長尺状の濾材シートF1が繰り出しローラ11上に巻回されている。そして、この繰り出しローラ11が間欠回転され、その間欠回転にともなって濾材シートF1が移送経路上に間欠的に送り出される。この濾材シートF1は、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂繊維、またはこれらのうちの複数種類の樹脂繊維よりなる単層構造の不織布から構成されている。
前記両受け治具13の濾材シートF1と対応する側の面には、濾材シートF1の幅方向に延びるとともに、底部がほぼ円弧状をなす成形溝13aが形成されている。前記押さえ部材14は、受け治具13の成形溝13aに対して濾材シートF1の送り方向の前後両側において受け治具13に対向されている。そして、図2(b)に示すように、濾材シートF1の間欠送りの停止中に、押さえ部材14が受け治具13に向かって接近移動されたとき、濾材シートF1上の成形溝13aと対応する折曲予定位置の送り方向前後両側が押さえ部材14と受け治具13との間で押圧保持される。
(1) 折り目付けに際して、折曲予定位置の前後両側が押さえ部材14と受け治具13との間において動かないように拘束された状態で、加熱されながら受け治具13の成形溝13a内に押し込まれる。従って、濾材シートF1の折り目F1aが、不織布繊維の圧縮を避けて延伸によって形成される。このため、その折り目F1aの部分の繊維密度が増加することを抑制することができるとともに、折り目F1aの部分の柔軟性が損なわれることを防止できる。よって、後工程において折曲プレ−ト16により、濾材シートF1を折り目F1aの部分で折り曲げて、プリーツ状のフィルタ濾材F2を形成する際に、折り目F1aの部分で折り曲げ位置にずれ等が生じることなく折り曲げることができる。従って、プリーツの山の高さと谷の深さとが均一な濾過機能の高いフィルタ濾材F2を成形できる。
(5) 濾材シートF1に対する折り目F1aの形成時には、折り目付け部材15が加熱されているため、その加熱温度を濾材シートF1の不織布繊維の軟化点付近に調整することにより、濾材シートF1の目を潰すことなく不織布繊維を円滑に延伸させることができる。
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2実施形態においては、図3に示すように、前記第1実施形態の折曲プレート16に代えて、濾材シートF1の移送経路に上下一対の折曲ローラ21が配置されている。そして、これらの折曲ローラ21の回転による送り込み作用により、濾材シートF1が折り目F1aの部分で折り曲げられて、プリーツ状のフィルタ濾材F2が形成される。つまり、折り目付け機構12A,12Bにより濾材シートF1に対して折り目F1aが適切に付けられるため、このような折曲ローラ21を用いた場合であっても、プリーツ形状を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
また、この第4実施形態においては、濾材シートF1を連続的に送り移動させながら、その移動中において濾材シートF1上に折り目F1aを形成することができるため、折り目付け作業を高能率で行うことができる。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記各実施形態において、図1及び図3〜図5に鎖線で示すように、繰り出しローラ11と第1折り目付け機構12Aとの間に上下一対の予熱ヒータ23を配置して、これらの予熱ヒータ23により濾材シートF1を折り目付けに先立って予熱するように構成すること。このように構成すれば、濾材シートF1に対する折り目付けをより確実に行うことができるとともに、折り目付け機構12A,12Bの折り目付け部材15に設けられたヒータを省略することも可能となる。
・ 前記のように濾材シートF1の表面側または裏面側のいずれか一方から折り目付けする場合において、剛性が異なる2枚以上の濾材シートF1を用いたり、表裏両面間において剛性差が存在する濾材シートF1を用いたりすること。このような場合には、剛性が高い方の面から低い方の面に向かって折り目付けを行うようにすること。このようにした場合には、濾材シートF1の不織布繊維を剛性が高い方の面から低い方の面に向かって容易に延伸させて、不織布繊維厚さの薄い折り目F1aを形成することができる。
・前記第3実施形態において、2枚の濾材シートF1を接着剤により貼り合わせること。この場合、貼り合わせるための接着剤が通気性を阻害しないように、接着材として、粉末状のものを用い、それを加熱溶融させて接着させることが好ましい。
Claims (6)
- 不織布よりなる濾材シートに折曲部を設けてプリーツ状のフィルタ濾材を形成する際に、前記濾材シートの折曲予定位置に対して前記折曲部を形成する前に折り目を付けるフィルタ濾材の折り目付け方法であって、
前記濾材シートの折曲予定位置の両側を押さえ部材により受け治具に対して押圧して固定した状態で、折曲予定位置を加熱しながら折り目付け部材により前記受け治具の成形溝内に押込んで押圧することにより、折曲予定位置の不織布繊維を延伸させるとともに、その折曲予定位置に折り目を付けることを特徴とするフィルタ濾材の折り目付け方法。 - 前記折り目の形成に当たって前記折り目付け部材を加熱することを特徴とする請求項1に記載のフィルタ濾材の折り目付け方法。
- 前記折り目を濾材シートの表裏両面に対して交互に付けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィルタ濾材の折り目付け方法。
- 前記濾材シートを間欠送りしながら、その停止中において折り目を付けることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のフィルタ濾材の折り目付け方法。
- 前記押さえ部材、受け治具及び折り目付け部材を濾材シートとともに送りながら折り目を付けることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のフィルタ濾材の折り目付け方法。
- 前記濾材シートはその両面間に剛性差が形成され、剛性が高い方の面から低い方の面に向かって押圧して折り目を付けることを特徴とする請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載のフィルタ濾材の折り目付け方法。
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