JP5109300B2 - 貯湯式給湯暖房装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプサイクルからなるヒートポンプ熱源機を用いて給湯用流体を沸き上げ、貯湯タンク内に貯められた給湯用流体を用いて給湯を行うとともに、その給湯用流体を用いてブラインを加熱し、その加熱されたブラインを暖房器に循環させて暖房や乾燥などを行う貯湯式給湯暖房装置に関する。
従来、この種の貯湯式給湯暖房装置として、例えば、特許文献1に示すように、給湯水を貯湯する貯湯タンクと、給湯水を沸き上げる運転能力可変型のヒートポンプ熱源機と、加熱された給湯水でブラインを加熱し、そのブラインを暖房の用途に放熱する暖房器とを備えている装置が知られている。
この特許文献1では、貯湯タンク内の給湯水をヒートポンプ熱源機に流通させる給湯用流体加熱回路と、ヒートポンプ熱源機で加熱された給湯水を流通させて暖房器の熱源であるブラインを加熱するブライン加熱回路とを有している。そして、このヒートポンプ熱源機を熱源として、貯湯タンク内の給湯水を沸き上げる貯湯運転と、加熱された給湯水の熱を暖房器で暖房の用途に放熱させる暖房運転を行っている。
そして、貯湯単独運転時または暖房単独運転時はそれぞれの負荷に応じた加熱能力でヒートポンプ熱源機を運転し、貯湯運転と暖房運転を同時に行う貯湯暖房運転時は貯湯単独運転時の加熱能力と暖房単独運転時の加熱能力とを加えた最大能力でヒートポンプ熱源機を運転するようにしている。
特開2004−317093号公報
しかしながら、上記特許文献1では、貯湯運転、暖房運転の負荷に応じて加熱能力を切り替えるように制御しているが、そのときの沸き上げ温度は、貯湯タンク内に高温(例えば、80℃以上)の給湯水を貯えるために高温(例えば、80℃以上)の沸き上げ温度となるように設定されている。
換言すると、この種のヒートポンプ熱源機では、放熱器である水熱交換器に流入する給湯水の流入温度が一定のときには、水熱交換器を流出する沸き上げ温度を高めることでヒートポンプサイクルのCOP(成績係数)が低下する問題がある。
そのために、上記のような装置では、一般的に、ヒートポンプ熱源機を電力料金の安い時間帯に貯湯運転を行って高温の給湯水を貯湯タンクに貯めるようにしている。しかし、高温の給湯水を貯湯タンクの上部から導いてブライン加熱回路に流通させると、特に冬季において、暖房器の使用時間が長くなってくると、暖房器で放熱された給湯水が貯湯タンクに戻るため、貯湯タンクには中温(例えば、30〜50℃程度)の給湯水が多量に貯湯されることになる。
つまり、貯湯タンク内には、高温の給湯水の下方に多量の中温の給湯水が貯湯されると、その給湯水を給湯および暖房に用いることができず使い切れない状態で次の貯湯運転が開始されることになる。ヒートポンプ熱源機では、貯湯運転を行うときに、水熱交換器に流入する給湯水の流入温度が上昇することでヒートポンプサイクルのCOP(成績係数)が低下する問題がある。
ところで、このような高温の沸き上げ温度を必要する貯湯式給湯装置では、給湯の用途に供する一日あたりの使用熱量はある程度予測できるため、予測される使用熱量に応じて、前日の電力料金の安い時間帯に貯湯運転を行って必要使用熱量分の貯湯量を貯湯タンク内に貯えるようにしている。一方、暖房器などの使用熱量はその予測が困難である。一日のうち何時間使用されるか分らないが、機器としては最大の使用熱量に対しても満足する必要がある。
換言すると、給湯の使用熱量のために貯湯タンク内に貯えられた貯湯量が暖房器の使用熱量によって湯切れを起こす問題がある。これを防止するために、多大の貯湯量を貯湯タンク内に事前に貯えるようにしている。これによれば、大容量の貯湯タンクの設置が必要であるとともに、特に、夏季においては暖房器を作動しないことで無駄な設置スペースとなる問題がある。さらに、高温(例えば、80℃以上)の給湯水を多量に貯えておくと、貯湯タンクからの熱損失を防止するための施策が必要となる。
そこで、本発明の目的は、上記点を鑑みたものであり、暖房装置による貯湯タンク内における中温の給湯用流体の増加を防止するととともに、ヒートポンプ熱源機のCOPを向上させることのできる貯湯式給湯暖房装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項6に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、給湯用流体を貯湯する貯湯タンク(11)と、圧縮機(21)と放熱器(22)とを有し、この放熱器(22)に貯湯タンク(11)から低温の給湯用流体を通水して沸き上げ運転を行うヒートポンプ熱源機(20)と、貯湯タンク(11)の下部から取り出した低温の給湯用流体をヒートポンプ熱源機(20)によって沸き上げ、その沸き上げられた給湯用流体を貯湯タンク(11)の上部に戻す給湯用流体加熱回路(K1)と、給湯用流体が通過する1次側流路(34a)とブラインが通過する2次側流路(34b)とを有し、給湯用流体によってブラインを加熱する水ブライン熱交換器(34)と、貯湯タンク(11)から取り出した給湯用流体を1次側流路(34a)に流通させた後、貯湯タンク(11)の下部に戻すブライン加熱回路(K2)と、水ブライン熱交換器(34)で加熱されたブラインを暖房の用途に放熱する暖房器(31)とを備える貯湯式給湯暖房装置において、
貯湯タンク(11)から中温の給湯用流体を取り出す中温水取り出し経路(14)が設けられ、給湯用流体加熱回路(K1)およびブライン加熱回路(K2)は、ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体、中温水取り出し経路(14)から取り出された中温の給湯用流体、もしくは前記貯湯タンク(11)の上部から取り出された高温の給湯用流体のいずれかをブライン加熱回路(K2)側に流通するように構成し、
暖房器(31)を運転したときは、ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を1次側流路(34a)に流通させ、かつ暖房器(31)の放熱量に応じた加熱能力でヒートポンプ熱源機(20)の沸き上げ運転を制御する制御手段(40)を有し、
制御手段(40)は、所定期間内における給湯の用途に供するための給湯必要貯湯量を学習する給湯貯湯量学習手段(40c)を有し、給湯用途に使用する前の時間帯に、暖房使用熱量相当分の貯湯量を予め貯湯することなく、給湯貯湯量学習手段(40c)で算出された給湯必要熱量相当分の給湯必要貯湯量のみを貯湯タンク(11)内に貯湯するようにヒートポンプ熱源機(20)を制御することを特徴としている。
この発明によれば、ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体をブライン加熱回路(K2)側に流通するように構成したことにより、ヒートポンプ熱源機(20)の沸き上げ温度を暖房器(31)に応じた沸き上げ温度に低下させることができる。
例えば、暖房器(31)が床暖房装置であれば、ブライン加熱回路(K2)側に流通する給湯用流体を中温(例えば、65℃程度)の沸き上げ運転を行えば良い。これにより、高温貯湯よりも沸き上げ温度を低下させることでヒートポンプ熱源機(20)のCOPを向上させることのできる。
また、暖房器(31)の放熱量に応じた加熱能力のヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を暖房器(31)の熱源とすることで、貯湯タンク内(11)内に、中温の給湯用流体が増加することはない。さらに、ヒートポンプ熱源機(20)の貯湯運転を行うときに、中温の給湯用流体の残湯量が低下することでヒートポンプ熱源機(20)のCOPを向上させることができるこの発明によれば、給湯のための貯湯運転では目標沸き上げ温度が高温であるため、例えば、電力料金の安い時間帯に貯湯運転を行うことでランニングコストの低減が図れる。また、暖房使用熱量相当分の貯湯量を予め貯湯することなく、給湯必要熱量相当分の貯湯量のみを貯湯タンク(11)内に貯湯することで、大容量の貯湯タンク(11)にすることはない。
請求項2に記載の発明では、制御手段(40)は、所定時間毎に貯湯タンク(11)内の貯湯量を算出する貯湯量演算手段(40a)と、この貯湯量演算手段(40a)で算出された貯湯量を比較して、現在の貯湯量と先回の貯湯量との差である変化量(ΔQd)を算出する貯湯変化量演算手段(40b)とを有し、
貯湯変化量演算手段(40b)で算出された変化量(ΔQd)が所定量増加したときに、ヒートポンプ熱源機(20)の加熱能力を減少するように圧縮機(21)の回転数を制御し、貯湯変化量演算手段(40b)で算出された変化量(ΔQd)が所定量減少したときに、ヒートポンプ熱源機(20)の加熱能力を上昇するように圧縮機(21)の回転数を制御することを特徴としている。
この発明によれば、所定時間毎に貯湯量の変化量を監視することで、暖房器を運転のときに、貯湯タンク(11)内の貯湯量の増減が大きくならないようにヒートポンプ熱源機(20)を運転することができる。換言すると、暖房器(31)の放熱量に略一致するようにヒートポンプ熱源機(20)の加熱能力を制御することができる。
請求項3に記載の発明では、制御手段(40)は、所定時間毎に貯湯タンク(11)内の貯湯量を算出する貯湯量演算手段(40a)を有し、所定の時刻における貯湯量が所定値未満の時にヒートポンプ熱源機の沸き上げ運転を行うことを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、ブライン加熱回路(K2)を流通する流量は、制御手段(40)により水ブライン熱交換器(34)の2次側流路(34b)を流出するブラインの出口温度が目標出口温度となるように制御され、給湯用流体加熱回路(K1)を流通する流量は、制御手段(40)により放熱器(22)を流出する給湯用流体の沸き上げ温度が目標沸き上げ温度となるように制御されており、
制御手段(40)は、ブライン加熱回路(K2)側に給湯用流体を流通する暖房運転のときに、目標沸き上げ温度を目標出口温度近傍に低下させてヒートポンプ熱源機(20)を制御することを特徴としている。
この発明によれば、目標沸き上げ温度を目標出口温度近傍(例えば、65℃程度)まで低下させることでヒートポンプ熱源機(20)のCOPを向上させることのできる。また、暖房側に流通させる給湯用流体をヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げ運転を行うと、給湯用流体加熱回路(K1)側の流量とブライン加熱回路(K2)側の流量とが異なる。
従って、給湯用流体加熱回路(K1)側の流量に過不足が生ずるが、その過不足を貯湯タンク(11)で吸収、放出の調節が容易にできる。つまり、貯湯タンク(11)で過不足をカバーすることができる。
請求項5に記載の発明では、給湯用流体加熱回路(K1)は、ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体の沸き上げ温度が目標沸き上げ温度よりも低いときに、ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を中温水取り出し経路(14)側に流通するように構成したことを特徴としている。
この発明によれば、沸き上げ運転の開始直後では沸き上げ温度が低いときがあるが、中温水取り出し経路(14)側に流通することで貯湯タンク(11)の上部の高温の給湯用流体に混入することを防止できる。
請求項6に記載の発明では、給湯用流体加熱回路(K1)およびブライン加熱回路(K2)には、第1流量調整手段(16)と第2流量調整手段(17)とが設けられ、第2流量調整手段は、ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体をブライン加熱回路(K2)側および貯湯タンク(11)の中温取り出し経路(14)側の少なくとも一方に流通する流量を調節もしくは切り換え、第1流量調整手段は、ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を貯湯タンク(11)の上部側および第2流量調整手段側の少なくとも一方に流通する流量を調節もしくは切り換えることを特徴としている。
この発明によれば、少なくとも二つの第1、第2流量調整手段(16、17)として、例えば、比例弁もしくは切換弁などを設けることで、ブライン加熱回路(K2)側に流通させるヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体、中温水取り出し経路(14)から取り出された中温の給湯用流体、もしくは貯湯タンク(11)の上部から取り出された高温の給湯用流体のいずれか一方の給湯用流体の選択と切り換えが容易にできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による貯湯式給湯暖房装置を図1ないし図7に基づいて説明する。図1は本実施形態の貯湯式給湯暖房装置の全体構成を示す模式図であるとともに、暖房運転したときの給湯用流体である給湯水の流れ方向を示す説明図である。図2は、制御装置40による暖房運転の制御処理を示すフローチャートである。
また、図3および図4は暖房運転したときの給湯用流体である給湯水の流れ方向を示す説明図である。さらに、図5は暖房運転と貯湯タンク内に給湯水を貯湯する貯湯運転をしたときの給湯水の流れ方向を示す説明図である。図6は一日における床暖および給湯の使用熱量と貯湯量との関係を示す出湯パターンの特性図である。また、図7は直接暖房運転開始時における沸き上げ温度が低いときの給湯水の流れ方向を示す説明図である。
ところで、図1中、ヒートポンプ熱源機20は、減圧器として電気式膨張弁23を用い、給湯用流体として給湯水を加熱し高温(本実施形態では、約90℃)の温水を生成する超臨界ヒートポンプサイクルである。
この超臨界ヒートポンプサイクルとは、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となるヒートポンプサイクルを言い、例えば、二酸化炭素、エチレン、エタン、酸化窒素などを冷媒とするヒートポンプサイクルである。
本実施形態の貯湯式給湯暖房装置は、図1に示すように、大別すると、貯湯タンク11を有するタンクユニット10、ヒートポンプサイクルRからなる冷凍サイクル機器が収納されたヒートポンプ熱源機20、暖房器である床暖房装置31を備える暖房ユニット30、および制御手段である制御装置40から構成される。
まず、ヒートポンプ熱源機20は、図1に示すように、21は冷媒(本実施形態では二酸化炭素)を吸入圧縮する圧縮機であり、この圧縮機21は、冷媒を吸入圧縮する圧縮機構(図示せず)および圧縮機構を駆動する電動モータ(図示せず)が一体となった電動圧縮機である。電動モータ(図示せず)は、制御装置40によって回転数が制御されることでヒートポンプ熱源機20の運転能力である加熱能力を切り替えることができる。
22は圧縮機21から吐出する冷媒と給湯水とを熱交換する放熱器である水熱交換器であり、この水熱交換器22は、冷媒通路22aに流れる冷媒流れと給湯水通路22bに流れる給湯水流れとが対向するように構成された対向流型の熱交換器である。
23は水熱交換器22から流出する冷媒を減圧する減圧器である電気式膨張弁であり、24は、電気式膨張弁23(以下、膨張弁23と称する)から流出する冷媒を蒸発させて大気中の熱を冷媒に吸収させるとともに、後述するアキュムレータ25(圧縮機21の吸入側)に向けて冷媒を流出する空気熱交換器である。
25は、空気熱交換器24から流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機21の吸入側に流出するとともに、ヒートポンプサイクル中の余剰冷媒を蓄えるアキュムレータである。
24aは空気熱交換器24に空気(外気)を送風するとともにその送風量を調節することができる送風機であり、この送風機24a、圧縮機21および膨張弁23は、図示しない各センサから検出される圧力情報、温度情報に基づいて制御装置40により制御されている。
そして、給湯用流体加熱回路K1は、給湯水の加熱手段である上記水熱交換器22の給湯水通路22bと、給湯水を循環させる給湯水循環ポンプ26とを備え、給湯水を貯湯する貯湯タンク11とを環状に接続して接続される。
給湯水循環ポンプ26は、貯湯タンク11の下部に設けられた吸入口11aから低温の給湯水を取り出して給湯水通路22bに通水させて貯湯タンク11の上部に設けられた吐出口11bに還流するように水流を発生させるポンプである。
この給湯水循環ポンプ26は、内蔵するモータの回転数に応じて流量を調節することができ、制御装置40により制御される。なお、符号52は、水熱交換器22から流出する給湯水の沸き上げ温度を検出する温度センサであり、この温度センサ52の検出信号が制御装置40に入力され、この検出信号に基づいて給湯水循環ポンプ26の回転数が制御される。
つまり、ヒートポンプ熱源機20を作動させて沸き上げ運転を行う時は、水熱交換器22から流出する給湯水の沸き上げ温度が目標沸き上げ温度となるように給湯用流体加熱回路K1を流通する流量を給湯水循環ポンプ26の回転数により制御している。
なお、図中に示す符号16は、一方の経路といずれか他方の経路との連通割合を可変する比例弁を用いた第1流量調節手段16であって、一方の経路からいずれか他方の経路が連通する開度に切り換えるとともに、他方の経路が互いに連通する中間開度に切り換えることのできる流量調節弁である(詳しくは後述する)。
次に、タンクユニット10は、貯湯タンク11とその貯湯タンク11とに接続される配管類から構成される。貯湯タンク11は、耐食性に優れた金属製(例えば、ステンレス製)からなり、縦長形状に形成され、外周部に図示しない断熱材が配置されており高温の給湯水を長時間に渡って保温することができるようになっている。
また、その底面には導入口11cが設けられ、この導入口11cには貯湯タンク11に水道水を導入する給水配管12が接続されている。なお、この給水配管12の上流には図示しない減圧逆止弁および開閉弁を介して上水に接続されて、所定圧の水道水を導入するようになっている。
一方、貯湯タンク11の最上部には導出口11dが設けられ、この導出口11dには貯湯タンク11内に貯えられた給湯水のうち、高温(例えば、75〜90℃)の給湯水を導出するための高温取り出し経路13が接続されている。
そして、この高温取り出し経路13の経路途中には、図示しない逃がし弁が設けられた排出配管を接続しており、貯湯タンク11内の圧力が所定圧以上に上昇した場合には、貯湯タンク11内の給湯水を外部に排出して、貯湯タンク11などにダメージを与えないようになっている。
また、図中に示す14は、貯湯タンク11内に貯えられた給湯水のうち、高温の給湯水よりも湯温の低い中温(例えば、30〜50℃)の給湯水を取り出すための中温取り出し経路であり、貯湯タンク11縦方向の略中間部、およびその中間部下方の下部に形成された導出口11e、11fのいずれか一方から中温の給湯水を取り出すようにしている。
より具体的には、導出口11eに取り出し管14aを接続させ、一方の導出口11fに取り出し管14bを接続させるとともに、互いの取り出し管14a、14bの下流端をそれぞれ三方弁15に接続している。そして、三方弁15の他方が中温取り出し経路14の上流端に接続している。
三方弁15は、導出口11eもしくは導出口11fのいずれか一方を選択して貯湯タンク11内の中温の給湯水を中温取り出し経路14に取り出すための切換弁であって制御装置40により制御される。
これは、貯湯タンク11内の貯湯量が多いときには、貯湯タンク11の下部に中温の給湯水が貯湯され、貯湯タンク11内の貯湯量が少なくなると、貯湯タンク11の中間部に中温の給湯水が貯湯される。言い換えると、貯湯量に応じて変化する中温の給湯水をより効果的に取り出すことができる。
なお、中温取り出し経路14の中途には、分岐点Aを設け、その分岐点Aから後述する第2流量調整手段17のいずれか他方の経路に接続するように形成されている。そして、高温取り出し経路13と中温取り出し経路14との下流側合流部位に、流量調節弁である高中温混合弁18が設けられている。
この高中温混合弁18は、その下流側に設けられた給湯用混合弁19に流通させる給湯水の湯温を調節する温度調節弁であり、それぞれの開口面積比を調節することで、高温取り出し経路13から取り出した高温の給湯水と中温取り出し経路14から取り出した中温の給湯水との混合比を調節するようにしている。
そして、高中温混合弁18は制御装置40に電気的に接続されており、図示しない温度センサからの温度情報に基づいて制御される。例えば、給湯用混合弁19に流通させる給湯水の湯温を所定温度(設定温度+2℃程度)となるように、中温取り出し経路14から取り出した中温の給湯水を積極的に混合させるようにして所定温度に温度調節されるようにしている。
そして、高中温混合弁18の下流側に給湯用配管13aが接続されている。給湯用配管13aは、その下流端に設けられた図示しない給湯水栓、シャワー水栓等へ設定温度に温度調節された給湯水を導く配管であって、その流路の中途に給湯用混合弁19が設けられている。
給湯用混合弁19は、給湯用配管13aの末端で出湯する給湯水の湯温を調節する温度調節弁であり、それぞれの開口面積比(高中温混合弁18で温度調節された給湯水側の開度と給水配管12に連通する水側の開度の比率)を調節することで出湯する湯温を設定温度に調節する。そして、高中温混合弁18、給湯用混合弁19は、制御装置40に電気的に接続されており、図示しない各温度センサからの温度情報に基づいて制御される。
また、貯湯タンク11の外壁面には、貯湯量、もしくは貯湯温度を検出するための水温センサである複数の貯湯サーミスタ51a〜51fが縦方向(貯湯タンク11の高さ方向)にほぼ等間隔に配置され、貯湯タンク11内に満たされた給湯水の各水位レベルでの温度情報を制御装置40に出力するようになっている。
これにより、貯湯タンク11内上方の沸き上げられた給湯水と貯湯タンク11内下方の沸き上げられる前の低温の給湯水との境界位置を検出できるとともに、各水位レベルでの給湯水の湯温を検出できる。換言すると、縦方向に配置された貯湯サーミスタ51a〜51fの貯湯温度を検出することで貯湯タンク11の貯湯量を算出することができる。なお、貯湯サーミスタ51a〜51fのうち、導出口11e、11f近傍に設けられるサーミスタ51b〜51eは中温の給湯水の貯湯温度を検出するセンサである。
次に、暖房ユニット30は、ブラインを加熱するブライン加熱回路K2と、床暖房装置からなる暖房器31へのブライン循環回路Bjとから構成している。ブライン加熱回路K2は、ブラインの加熱手段である水ブライン熱交換器34と、給湯水を水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに熱源である給湯水を循環させる熱源水循環ポンプ32とを備え、貯湯タンク11とを環状に接続して構成される。
水ブライン熱交換器34は、貯湯タンク11に貯湯された給湯水とブラインとを熱交換させてブラインを加熱する熱交換器であり、1次側流路34aに流れる給湯水流れと2次側流路34bに流れるブライン流れとが対向するように構成された対向流型の熱交換器である。
水ブライン熱交換器34の1次側流路34a下流端は、貯湯タンク11の下部に設けられた導入口11gに接続されている。また、水ブライン熱交換器34の1次側流路34a上流端は中温取り出し経路14の分岐点Aに繋がれている。そして、分岐点Aと1次側流路34aとの間に第2流量調節手段17が配置されている。
この第2流量調節手段17は、給湯用流体加熱回路K1に配置された第1流量調節手段16と同じものであって、一方の経路からいずれか他方の経路が連通する開度に切り換えるとともに、他方の経路が互いに連通する中間開度に切り換えることのできる流量調節弁である。
具体的に、第1、第2流量調節手段16、17は、図1に示すように、給湯用流体加熱回路K1およびブライン加熱回路K2において、水熱交換器22の流出側と中温取り出し経路14の分岐点Aにとの間を繋ぐように配置されている。より具体的には、第1流量調節手段16の一方が水熱交換器22の流出側に繋がれ、他方のうちの一方が貯湯タンク11の吐出口11bに繋がれ、他方のうちのもう一方が、第2流量調節手段17の一方に繋がれている。
そして、第2流量調節手段17の他方のうちの一方が、水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに繋がれ、他方のうちのもう一方が中温取り出し経路14の分岐点Aに繋がれている。換言すると、水ブライン熱交換器34の1次側流路34aの上流端は、第2流量調節手段17を介して中温取り出し経路14の分岐点Aに繋がれている。
さらに、水ブライン熱交換器34の1次側流路34aの上流は、第2流量調節手段17、および第1流量調節手段16を介して、貯湯タンク11の上部(吐出口11b)もしくは水熱交換器22の流出側に連通するように繋がれている。
言い換えれば、一方の第1流量調節手段16は、水熱交換器22を流出した給湯水をブライン加熱回路K2に流通させるか、または貯湯タンク11の上部に流通させるかのいずれか一方に切り換えるとともに、貯湯タンク11の上部とブライン加熱回路K2とを連通するように切り換える。
他方の第2流量調節手段17は、水熱交換器22を流出した給湯水を水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通させるか、または中温取り出し経路14に流通させるかのいずれか一方に切り換えるとともに、水ブライン熱交換器34の1次側流路34aと中温取り出し経路14とが連通するように切り換える。そして、制御装置40により開度が必要に応じて制御される(詳しくは後述する)。
従って、二つの流量調節手段16、17を組み合わせることで、給湯用流体加熱回路K1、ブライン加熱回路K2、貯湯タンク11の上部、および中温取り出し経路14を介して貯湯タンク11の中間部とが連通するようになっている。
ところで、水ブライン熱交換器34の1次側流路34aと導入口11gとの間に配置される熱源水循環ポンプ32は、第1、第2流量調節手段16、17により切り換えられた給湯水を取り出して水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに通水させて貯湯タンク11の下部に設けられた導入口11gに還流するように水流を発生させるポンプである。
この熱源水循環ポンプ32は、内蔵するモータの回転数に応じて流量を調節することができ、制御装置40により制御される。なお、図中に示す符号53は、水ブライン熱交換器34の2次側流路34bから流出するブラインの出口温度を検出する温度センサであり、この温度センサ53の検出信号が制御装置40に入力され、この検出信号に基づいて熱源水循環ポンプ32の回転数が制御される。
換言すると、暖房ユニット30を作動させて暖房運転を行う時は、水ブライン熱交換器34から流出するブラインの出口温度が目標出口温度となるようにブライン加熱回路K2を流通する流量を熱源水循環ポンプ32の回転数により制御している。
そして、その暖房運転を行う時に、ブライン加熱回路K2内に流通される給湯水は、給湯用流体加熱回路K1およびブライン加熱回路K2に設けられた二つの第2流量調節手段16、17により選択された給湯水が流通される。
具体的には、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた高温または中温の給湯水、中温水取り出し経路14から取り出された中温の給湯水、もしくは貯湯タンク11の上部(吐出口11b)から取り出された高温の給湯水のいずれか一つが流通される。
また、ブライン循環回路Bjは、ブラインの加熱手段である水ブライン熱交換器34と、ブラインを水ブライン熱交換器34の2次側流路34bに循環させるブライン循環ポンプ33と、暖房器31とを備えて環状に接続して構成される。暖房器31は、住居居室の床板下に配置される配管パネルである。
ブライン循環ポンプ33は、内蔵するモータの回転数に応じて流量を調節することができ、制御装置40により制御される。なお、このような床暖房装置は、人体が直接床材に触れても快適な暖房感が得られるよう、ブラインを熱く感じない60℃程度の温度で暖房器31に供給し、冷たく感じない40℃程度の温度で暖房器31に戻るような流量となるように、制御装置40によりブライン循環ポンプ33の回転数が制御される。
制御手段である制御装置40は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵のROM(図示せず)には、予め設定された制御プログラムが設けられており、各センサ51a〜51f、52、53などからの温度情報、圧力情報、図示しない操作盤からの操作情報に基づいて各種冷凍サイクル部品21、23、三方弁15、第1、第2流量調節手段16、17、高中温混合弁18、給湯水混合弁19、および各種循環ポンプ26、32、33のアクチュエータ類を制御している。
ところで、本実施形態の制御装置40には、貯湯量演算手段40a、貯湯変化量演算手段40b、および給湯貯湯量学習手段40cが設けられている。貯湯量演算手段40aは貯湯サーミスタ51a〜51fで検出された貯湯温度に基づいて貯湯量を算出する演算手段である。具体的には、貯湯サーミスタ51a〜51fで検出された貯湯温度に基づいて所定時間(例えば、30分程度)毎に現在の貯湯量を算出している。
そして、貯湯変化量演算手段40bは、貯湯量演算手段40aで算出された先回の貯湯量と今回の貯湯量とを比較するとともに、先回の貯湯量と今回の貯湯量との差である変化量ΔQdを算出する演算手段である。換言すると、所定時間毎に貯湯量およびその変化量ΔQdを算出している(詳しくは後述する)。
また、給湯貯湯量学習手段40cは、少なくとも図示しない給湯熱量演算手段と学習制御手段とを有している。そして、給湯熱量演算手段は、貯湯タンク11内に貯えられた給湯水を台所、浴槽内への出湯、お湯張りなど給湯の用途に供するための給湯使用熱量を求める演算手段である。
具体的には、給湯用配管13aに流量カウンタ(図示せず)を設けて、給湯を行う毎に給湯用配管13aを流出する給湯水の流量を検知するとともに、そのときの貯湯タンク11内から出湯する給湯水の湯温と給水配管12を流通する給水温度との温度差に流量を乗じて給湯用使用熱量を求めるようにしても良い。
そして、学習制御手段は、給湯熱量演算手段で求めた給湯用使用熱量を、例えば、一日毎のデータとして集計し、ある所定期間(例えば、過去1週間程度)記憶させておく。そして、記憶された所定期間(例えば、過去1週間程度)内のデータに基づいて一日あたりの給湯必要熱量を求める演算手段である。つまり、給湯用使用熱量を学習させて使用熱量の予測を行う学習手段である。
なお、本実施形態では、上記給湯貯湯量学習手段40cで算出された一日あたりの給湯必要熱量に基づいて、例えば、電力料金の安い時間帯にヒートポンプ熱源機20を沸き上げ運転させる貯湯運転を行って、貯湯タンク11内に高温の給湯水を貯えるようにしている。
これにより、本実施形態では、ヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転が終了したときに、一日あたりの給湯用必要熱量相当分の貯湯量が貯えられることになる。従って、一度に貯えた貯湯量を時間の経過毎に給湯の用途のために出湯するため、貯湯量の所定値は時刻毎に変化している。このために、時間の経過毎に現在の貯湯量を監視させておいて、その時刻による貯湯量の所定値未満のときにヒートポンプ熱源機20を沸き上げ運転させる貯湯運転を行うようにしている。
一方、暖房ユニット30を作動させて暖房運転を行う時は、床暖使用熱量相当分の貯湯量を予め貯湯することなく、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水をブライン加熱回路K2側に流通させ、かつ暖房器31の放熱量に応じた加熱能力でヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を制御するようにしている。
つまり、暖房運転を行う時は、ヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を行うようにしてヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水を熱源としてブラインを加熱して暖房器31を放熱させている。
ここで、以上の構成による貯湯式給湯暖房装置の作動を説明する。貯湯式給湯暖房装置の作動として、大別するとブライン加熱回路K2とブライン循環回路Bjとが作動する暖房運転と、ヒートポンプ熱源機20を作動させて貯湯タンク11内に高温の給湯水を貯湯する貯湯運転とがある。
より具体的には、図2に示すフローチャートに基づいて暖房運転を説明する。まず、図2に示すように、ステップ410にて、図示しない暖房運転スイッチがON操作されたか否かで判定する。ここで、暖房運転スイッチがON操作しておれば制御処理が開始され、OFFであれば待機している。
そして、暖房運転の制御処理が開始されば、ステップ420にて、貯湯タンク11内の貯湯量が所定値以上か否かを判定する。本実施形態では、貯湯量演算手段40aにより貯湯サーミスタ51a〜51fで検出された貯湯温度に基づいて所定時間(例えば、30分程度)毎に現在の貯湯量を算出している。ここでは、給湯の用途のための貯湯量が所定値以上あるか否かを監視する判定手段である。
ここで、貯湯量が所定値未満であればステップ430に移行し、所定値以上であればステップ470に移行する。そして、ステップ430にて、貯湯タンク11内の中温水を用いた暖房運転を行うようにする。より具体的には、図5に示すように、第1流量調節手段16を一方の経路といずれか他方の経路が連通する開度に切り換えるとともに、第2流量調節手段17を他方の経路が互いに連通する中間開度に切り換える。
つまり、第1流量調節手段16では、水熱交換器22の流出側と貯湯タンク11の吐出部11bとが連通するように切り換える。これにより、給湯用流体加熱回路K1とブライン加熱回路K2とが閉塞される。また、第2流量調節手段17では、中温取り出し経路14と水ブライン熱交換器34の1次側流路34aとが連通する。
従って、ブライン加熱回路K2とブライン循環回路Bjとの各循環ポンプ32、33が作動することで、中温取り出し経路14を介して貯湯タンク中間部に貯湯された中温の給湯水がブライン加熱回路K2側に流通(図中に示す矢印a、b)する。つまり、貯湯タンク11内に貯えられた給湯水を用いて暖房することになる。
ところで、ブライン加熱回路K2に流通させる貯湯タンク中間部の給湯水は、水ブライン熱交換器34から流出するブラインの目標出口温度近傍以上の給湯水が三方弁15によって、導出口11eもしくは一方の導出口11fのいずれか一方を選択するようにすると良い。
そして、ステップ440にて、ヒートポンプ熱源機20を作動させる。このときは、高温(90℃)の目標沸き上げ温度で、かつ最大の加熱能力で沸き上げ運転をさせて貯湯運転を行うように制御される。これにより、不足分の貯湯量が貯湯タンク11の上部に貯湯(図中に示す矢印c、d)されることになる。
そして、ステップ450にて、貯湯量が所定値以上であるか否かを判定する。ここで、貯湯量が所定値以上であれば、ステップ460にて、貯湯運転の停止を行う。貯湯量が所定値未満であれば、貯湯運転を継続して待機している。
ところで、ステップ420にて、貯湯量が所定値以上であれば、ステップ470にて、ヒートポンプ熱源機20を作動させて中温(例えば、65℃程度)の沸き上げ運転を行うとともに、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた中温の給湯水を直接ブライン加熱回路K2に流通させる制御を行う。
つまり、給湯用流体加熱回路K1で沸き上げた給湯水を直接ブライン加熱回路K2側に流通させて直接暖房を行う制御処理である。そして、この直接暖房を行うときにおいて、ブライン加熱回路K2に流通する流量は、水ブライン熱交換器34の2次側流路34bを流出するブラインの出口温度が目標出口温度となるように制御される流量である。
一方、給湯用流体加熱回路K1に流通する給湯水の流量は、水熱交換器22を流出する給湯水の沸き上げ温度が目標沸き上げ温度となるように制御される流量である。つまり、ブライン加熱回路K2に流通する流量と給湯用流体加熱回路K1に流通する流量とは異なっている。
そこで、本実施形態では、給湯用流体加熱回路K1に流通する流量がブライン加熱回路K2に流通する流量よりも多いときに、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水を貯湯タンク11内に貯湯するように構成し、給湯用流体加熱回路K1に流通する流量がブライン加熱回路K2に流通する流量よりも少ないときに、貯湯タンク11に貯湯された給湯水をブライン加熱回路K2側に流通するように構成している。
具体的には、給湯用流体加熱回路K1およびブライン加熱回路K2に設けた二つの流量調節手段16、17の開度を制御して対応しているので順に説明する。まず、ステップ470にて、沸き上げ運転を行って沸き上げられた給湯水を水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通るようにしている。
具体的には、図1に示すように、第2流量調節手段17を他方の経路が互いに連通する中間開度に切り換えるとともに、第1流量調節手段16を一方の経路といずれか他方の経路が連通する開度に切り換える。つまり、一方の第1流量調節手段16を水熱交換器22の流出側と第2流量調節手段17の一方の経路と連通するように切り換える。
もう一方の第2流量調節手段17を給湯水が水ブライン熱交換器34の1次側流路34aと中温取り出し経路14の分岐点Aとを連通する中間開度に制御する。そして、給湯用流体加熱回路K1、ブライン加熱回路K2、およびブライン循環回路Bjにおいて、それぞれの各循環ポンプ26、32、33が作動することで図中の回路上に示す矢印のように、給湯水、ブラインが循環されることになる。
ところで、上述したように、給湯用流体加熱回路K1側の流量が暖房必要流量であるブライン加熱回路K2側の流量よりも多い時には、図1に示すように、第1流量調節手段16によりヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた中温の給湯水がブライン加熱回路K2側に流通(図中に示す矢印b)される。
また、第2流量調節手段17により沸き上げられた中温の給湯水が水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通(図中に示す矢印c)されるとともに、給湯用流体加熱回路K1側の余剰分の給湯水が貯湯タンク11の中間部に吐出(図中に示す矢印d)される。
以上のような作動により、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた中温(例えば、65℃程度)の給湯水が水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通するとともに、貯湯タンク11の中間部に余剰分の中温(例えば、65℃程度)の給湯水が貯湯される。
一方、給湯用流体加熱回路K1側の流量が暖房必要流量であるブライン加熱回路K2側の流量よりも少ない時には、図3に示すように、第1流量調節手段16によりヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた中温の給湯水がブライン加熱回路K2側に流通(図中に示す矢印b)される。
また、第2流量調節手段17により沸き上げられた中温の給湯水が水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通(図中に示す矢印c)されるとともに、ブライン加熱回路K2側の不足分の給湯水が貯湯タンク11の中間部から流出(図中に示す矢印d)される。
以上のような作動により、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた中温(例えば、65℃程度)の給湯水が水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通するとともに、不足分の中温の給湯水が貯湯タンク11の中間部から流出される。
さらに、給湯用流体加熱回路K1側の流量が暖房必要流量であるブライン加熱回路K2側の流量と略同等の時には、図4に示すように、貯湯タンク11の中間部と水ブライン熱交換器34の1次側流路34aとが連通(図中に示す矢印d)しているが、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた中温の給湯水全てが水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通(図中に示す矢印c)される。
以上のように、このステップ470では、給湯用流体加熱回路K1側の流量とブライン加熱回路K2側の流量との関係によって、図1、図3、もしくは図4に示すモードのいずれか一つが選択されて作動して暖房運転を行っている。ところで、本実施形態では、この暖房運転を行うときには、暖房器31の放熱量に応じた加熱能力でヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を行うようにしている。
具体的には、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水の熱量全てを水ブライン熱交換器34の1次側流路34aに流通させて暖房器31で放熱させるようにしている。換言すると、まず、ヒートポンプ熱源機20の目標沸き上げ温度を、水ブライン熱交換器34の2次側流路34bを流出するブラインの目標出口温度近傍、上述したように中温(例えば、65℃程度)に低下させた加熱能力で運転する。
そして、暖房器31を作動しているときには、貯湯タンク11内の貯湯量が増減しないようにヒートポンプ熱源機20を運転させている。これをより具体的に示したのがステップ480以降の制御処理であって、貯湯量演算手段40aで算出された所定時間(例えば、30分)ごとの貯湯量を監視するとともに、貯湯変化量演算手段40bで算出された先回の貯湯量と今回の貯湯量との差である変化量ΔQdを監視することで対応しているので順に説明する。
まず、ステップ480では、変化量ΔQdが第1所定量を超えたか否かを判定する。ここで、変化量ΔQdが第1所定量を超えておれば、ステップ490にて、変化量ΔQdが第3所定量を超えたか否かを判定する。ここで、変化量ΔQdが第3所定量を超えておればステップ530に移行して、ヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を停止させる。
つまり、先回の貯湯量と今回の貯湯量との差である変化量ΔQdが、第1所定量よりも大きくて第3所定量を超えた場合には、貯湯タンク11内の貯湯量が大幅に増加していることでヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を停止させる。これにより、貯湯量の増加が防止できる。
一方、ステップ490にて、変化量ΔQdが第3所定量未満であれば、ステップ520に移行して、ヒートポンプ熱源機20の加熱能力を所定量低下させて沸き上げ運転を継続する。つまり、変化量ΔQdが第1所定量よりも大きくて第3所定量未満のときは現在の加熱能力よりも低下させる運転に切り換える。これにより、貯湯量が幾分減少する。ここで、ヒートポンプ熱源機20の加熱能力を低下させるには、圧縮機21の回転数を所定量低下させれば良い。
そして、ステップ480にて、変化量ΔQdが第1所定量未満であれば、ステップ500に移行して変化量ΔQdが第2所定量を超えたか否かを判定する。ここで、変化量ΔQdが第2所定量を超えておれば、ステップ470に戻って現在のヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を継続させる。つまり、変化量ΔQdが第1所定量未満であって第2所定量を超えたときは現在の加熱能力を維持する。これにより、貯湯量の増減がなくヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転が継続できる。
一方、ステップ500にて、変化量ΔQdが第2所定量未満であれば、ステップ510に移行してヒートポンプ熱源機20の加熱能力を所定量増加させて沸き上げ運転を継続する。つまり、変化量ΔQdが第1所定量未満で、かつ第2所定量未満のときは現在の加熱能力よりも上昇させる運転に切り換える。これにより、貯湯量が幾分増加する。ここで、ヒートポンプ熱源機20の加熱能力を増加させるには、圧縮機21の回転数を所定量増加させれば良い。
そして、ステップ540にて、図示しない暖房運転スイッチがOFF操作されたか否かで判定する。ここで、暖房運転スイッチがON操作しておれば、ステップ470に戻り、暖房運転スイッチがOFF操作しておれば、ステップ550に移行して、ヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を停止させて暖房運転を停止させる。
ステップ480ないしステップ500のように、変化量ΔQdを監視し、その変化量ΔQdに応じてヒートポンプ熱源機20の加熱能力を切り換えることで、貯湯量が増減しないようにヒートポンプ熱源機20を運転させることができる。
ここで、図6は本実施形態による制御処理を用いてヒートポンプ熱源機20および暖房器31を運転したときの貯湯量、床暖用使用熱量、給湯用使用熱量、給湯用必要熱量、および暖房用必要熱量の推移を測定した一例である。なお、暖房器31は6:00〜11:30と17:00〜21:30まで暖房運転させている。
まず、給湯用使用熱量は、図6に示すように、給湯貯湯量学習手段40cにより算出された給湯用必要熱量分の貯湯量を電力料金の安い時間帯である1:00〜6:00までに高温の貯湯運転によって貯湯タンク11内に貯えておく。これにより、1:00〜6:00にかけて順次貯湯量が増加し、貯湯運転が終了する時刻には150L程度に増加する。そして、貯えられた給湯水を6:00以降23:00まで逐次、給湯用使用熱量として給湯の用途に出湯する。
貯湯運転が終了する時刻以降に暖房器31の運転が開始されると、ヒートポンプ熱源機20を熱源として上述した制御処理によって暖房運転が行われる。この暖房運転の時には、暖房器31が運転されている間はヒートポンプ熱源機20での沸き上げ運転が行われることで暖房用必要熱量を出湯している。
この暖房用必要熱量はほぼ床暖用使用熱量と略同等となるようにヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を行っているので、この間の貯湯量の増減が少なくすることができる。ここで、給湯用使用熱量が21:00頃に増加しているのは浴槽内へのお湯張り用として給湯水を出湯させたものである。
なお、以上の実施形態では、ステップ470にて、暖房運転を行うときに、第1流量調節手段16を水熱交換器22の流出側と第2流量調節手段17の一方の経路と連通するように切り換えるとともに、第2流量調節手段17を給湯水が水ブライン熱交換器34の1次側流路34aと中温取り出し経路14の分岐点Aとを連通する中間開度に制御するように構成したが、これに限らず、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水の沸き上げ温度が低いときは、水熱交換器22の流出側と中温取り出し経路14の分岐点Aとが連通するように第1流量調節手段16と第2流量調節手段17とを切り換えるように構成しても良い。
具体的には、図7に示すように、第1流量調節手段16を第2流量調節手段17の一方の経路に流通するように切り換え、第2流量調節手段17を一方の経路と中温取り出し経路14の分岐点Aとが連通するように切り換える。
これにより、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水が貯湯タンク11の中間部に流通(図中に示す矢印b、c)される。従って、沸き上げ温度が目標沸き上げ温度よりも低いときは、貯湯タンク11の中間部に戻される。なお、このときは、沸き上げ温度の低い給湯水を貯湯タンク11上部の高温の給湯水に混入することを防止できる。
以上の第1実施形態による貯湯式給湯暖房装置によれば、暖房器31を運転したときは、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水を1次側流路34aに流通させ、かつ暖房器31の放熱量に応じた加熱能力でヒートポンプ熱源機20の沸き上げ運転を制御する制御装置40を備えている。
これによれば、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水をブライン加熱回路K2の1次側流路34a側に流通するように構成したことで、ヒートポンプ熱源機20の目標沸き上げ温度を暖房器31の放熱量に応じた温度に低下させることができる。
例えば、暖房器31が床暖房装置であれば、ブライン加熱回路K2側に流通する給湯水を中温(例えば、65℃程度)の沸き上げ運転を行えば良い。これにより、高温(例えば、90℃程度)貯湯よりも沸き上げ温度を低下させることでヒートポンプ熱源機20のCOPを向上させることのできる。
また、暖房器31の放熱量に応じた加熱能力のヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水を暖房器31の熱源とすることで、貯湯タンク11内に、中温の給湯水が増加することはない。さらに、ヒートポンプ熱源機20の貯湯運転を行うときに、中温の給湯水の残湯量が低下することでヒートポンプ熱源機20のCOPを向上させることのできる。
また、暖房器31を運転したときは、貯湯タンク11内に貯えられた貯湯量を多量に消費することはなく、貯湯タンク11の容量を給湯の用途に供するための貯湯量で良いため小さくすることができる。
また、貯湯変化量演算手段40bで算出された変化量ΔQdが所定量増加したときに、ヒートポンプ熱源機20の加熱能力を減少するように圧縮機21の回転数を制御し、貯湯変化量演算手段40bで算出された変化量ΔQdが所定量減少したときに、ヒートポンプ熱源機20の加熱能力を上昇するように圧縮機21の回転数を制御している。
これによれば、所定時間毎に貯湯量の変化量を監視することで、暖房器31を運転のときに、貯湯タンク11内の貯湯量の増減が大きくならないようにヒートポンプ熱源機20を運転することができる。換言すると、暖房器31の放熱量に略一致するようにヒートポンプ熱源機20の加熱能力を制御することができる。
また、ブライン加熱回路K2を流通する流量は、制御装置40により水ブライン熱交換器34の2次側流路34bを流出するブラインの出口温度が目標出口温度となるように制御され、給湯用流体加熱回路K1を流通する流量は、制御装置40により水熱交換器22を流出する給湯水の沸き上げ温度が目標沸き上げ温度となるように制御されており、制御装置40は、ブライン加熱回路K2側に給湯水を流通する暖房運転のときに、目標沸き上げ温度を目標出口温度近傍に低下させてヒートポンプ熱源機20を制御している。
これによれば、目標沸き上げ温度を目標出口温度近傍(例えば、65℃程度)まで低下させることでヒートポンプ熱源機20のCOPを向上させることのできる。また、暖房側に流通させる給湯水をヒートポンプ熱源機20で沸き上げ運転を行うと、給湯用流体加熱回路K1側の流量とブライン加熱回路K2側の流量とが異なる。従って、給湯用流体加熱回路K1側の流量に過不足が生ずるが、その過不足を貯湯タンク(11で吸収、放出の調節が容易にできる。つまり、貯湯タンク11で過不足をカバーすることができる。
また、制御装置40は、所定期間内における給湯の用途に供するための給湯必要貯湯量を学習する給湯貯湯量学習手段40cを有し、給湯用途に使用する前の時間帯に、給湯貯湯量学習手段40cで算出された給湯必要貯湯量を貯湯タンク11内に貯湯するようにヒートポンプ熱源機20を制御している。
これによれば、給湯のための貯湯運転では目標沸き上げ温度が高温であるため、例えば、電力料金の安い時間帯に貯湯運転を行うことでランニングコストの低減が図れる。また、給湯必要熱量相当分の貯湯量を貯湯タンク11内に貯湯することで、大容量の貯湯タンク11にすることはない。
また、給湯用流体加熱回路K1、ブライン加熱回路K2は、中温水取り出し経路14から取り出された中温の給湯用流体をブライン加熱回路K2側に流通しているときに、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた高温の給湯水を貯湯タンク11の上部に戻すように構成した。
これによれば、暖房器31を運転しているときに、高温の貯湯運転が同時に行えるので、例えば、ステップ420にて、所定の貯湯量未満のときに、湯切れを発生することなく給湯と暖房運転を同時に行うことができる。
また、給湯用流体加熱回路K1は、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水の沸き上げ温度が目標沸き上げ温度よりも低いときに、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水を中温水取り出し経路14側に流通するように構成している。これによれば、沸き上げ運転の開始直後では沸き上げ温度が低いときがあるが、中温水取り出し経路14側に流通することで貯湯タンク11上部の高温の給湯水に混入することを防止することができる。
給湯用流体加熱回路K1およびブライン加熱回路K2には、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水をブライン加熱回路K2側および貯湯タンク11の上部側の少なくとも一方に流通する流量を調節もしくは切り換える第1流量調整手段16と、ヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯用流体を貯湯タンク11の上部および中温取り出し経路14の少なくとも一方に流通する流量を調節もしくは切り換える第2流量調整手段(17)とが設けられている。
これによれば、少なくとも二つの第1、第2流量調整手段16、17として、例えば、比例弁もしくは切換弁などを設けることで、ブライン加熱回路K2側に流通させるヒートポンプ熱源機20で沸き上げられた給湯水、中温水取り出し経路14から取り出された中温の給湯水、もしくは貯湯タンク11の上部から取り出された高温の給湯水のいずれか一方の給湯水の選択と切り換えが容易にできる。
(第2実施形態)
以上の第1実施形態では、第2流量調節手段17の他方の経路に接続される中温取り出し経路14を、高中温混合弁18と貯湯タンク11縦方向の略中間部、およびその中間部下方の下部に形成された導出口11e、11fとの間に設けられる中温取り出し経路14に分岐させて第2流量調節手段17に接続するように構成したが、これに限らず、図8に示すように、貯湯タンク11縦方向の略中間部に設けられた導出口11fに接続するように構成しても良い。
(他の実施形態)
以上の実施形態では、流量調節手段16,17を一方の経路といずれか他方の経路との連通割合を可変する比例弁を用いたが、これに限らず、給湯用流体加熱回路K1、ブライン加熱回路K2、貯湯タンク11の上部、および貯湯タンク11の中間部との連通を必要に応じて切り換えることができる切替弁であっても良い。
また、以上の実施形態では、ヒートポンプ熱源機20を高温側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界ヒートポンプサイクルから構成させたが、これに限らず、例えば、フロン冷媒を用いた一般的なヒートポンプサイクルで構成しても良い。また、減圧器として膨張弁23を用いたが、エジェクタを含めて他の減圧器を用いたヒートポンプサイクルでも良い。
また、以上の実施形態では、暖房ユニット30として、一つの床暖房装置を暖房器31として構成させて適用させたが、これに限らず、接続する暖房器31の種類や数量などの構成は異なるものであっても良い。また、制御装置40は、タンクユニット10、ヒートポンプ熱源機20、および暖房ユニット30を別々に制御するように構成しても良い。
本発明の第1実施形態における貯湯式給湯暖房装置の全体構成を示す模式図であり、中温沸き上げ運転における加熱側流量が暖房必要流量よりも大きいときの給湯水の流れ方向を示す説明図である。 本発明の第1実施形態における制御装置40による暖房運転の制御処理を示すフローチャートである。 中温沸き上げ運転における加熱側流量が暖房必要流量よりも小さいときの給湯水の流れ方向を示す説明図である。 中温沸き上げ運転における加熱側流量と暖房必要流量とが等しいときの給湯水の流れ方向を示す説明図である。 貯湯タンク11内に高温の給湯水を貯湯するときの給湯水の流れ方向を示す説明図である。 一日における床暖および給湯の使用熱量と貯湯量との関係を示す出湯パターンの特性図である。 直接暖房運転開始時における沸き上げ温度が低いときの給湯水の流れ方向を示す説明図である。 本発明の第2実施形態における貯湯式給湯暖房装置の全体構成を示す模式図である。
符号の説明
11…貯湯タンク
14…中温取り出し経路
16…第1流量調整手段
17…第2流量調整手段
20…ヒートポンプ熱源機
21…圧縮機
22…水熱交換器(放熱器)
31…暖房器
34…水ブライン熱交換器
34a…1次側流路
34b…2次側流路
40…制御装置(制御手段)
40a…貯湯量演算手段
40b…貯湯変化量演算手段
40c…給湯貯湯量学習手段
ΔQd…変化量
K1…給湯用流体加熱回路
K2…ブライン加熱回路

Claims (6)

  1. 給湯用流体を貯湯する貯湯タンク(11)と、
    圧縮機(21)と放熱器(22)とを有し、前記放熱器(22)に前記貯湯タンク(11)から低温の給湯用流体を通水して沸き上げ運転を行うヒートポンプ熱源機(20)と、
    前記貯湯タンク(11)の下部から取り出した低温の給湯用流体を前記ヒートポンプ熱源機(20)によって沸き上げ、その沸き上げられた給湯用流体を前記貯湯タンク(11)の上部に戻す給湯用流体加熱回路(K1)と、
    給湯用流体が通過する1次側流路(34a)とブラインが通過する2次側流路(34b)とを有し、給湯用流体によってブラインを加熱する水ブライン熱交換器(34)と、
    前記貯湯タンク(11)から取り出した給湯用流体を前記1次側流路(34a)に流通させた後、前記貯湯タンク(11)の下部に戻すブライン加熱回路(K2)と、
    前記水ブライン熱交換器(34)で加熱されたブラインを暖房の用途に放熱する暖房器(31)とを備える貯湯式給湯暖房装置において、
    前記貯湯タンク(11)から中温の給湯用流体を取り出す中温水取り出し経路(14)が設けられ、
    前記給湯用流体加熱回路(K1)および前記ブライン加熱回路(K2)は、前記ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体、前記中温水取り出し経路(14)から取り出された中温の給湯用流体、もしくは前記貯湯タンク(11)の上部から取り出された高温の給湯用流体のいずれかを前記ブライン加熱回路(K2)側に流通するように構成し、
    前記暖房器(31)を運転したときは、前記ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を前記1次側流路(34a)に流通させ、かつ前記暖房器(31)の放熱量に応じた加熱能力で前記ヒートポンプ熱源機(20)の沸き上げ運転を制御する制御手段(40)を有し、
    前記制御手段(40)は、所定期間内における給湯の用途に供するための給湯必要貯湯量を学習する給湯貯湯量学習手段(40c)を有し、給湯用途に使用する前の時間帯に、暖房使用熱量相当分の貯湯量を予め貯湯することなく、前記給湯貯湯量学習手段(40c)で算出された給湯必要熱量相当分の給湯必要貯湯量のみを前記貯湯タンク(11)内に貯湯するように前記ヒートポンプ熱源機(20)を制御することを特徴とする貯湯式給湯暖房装置。
  2. 前記制御手段(40)は、
    所定時間毎に前記貯湯タンク(11)内の貯湯量を算出する貯湯量演算手段(40a)と、前記貯湯量演算手段(40a)で算出された貯湯量を比較して、現在の貯湯量と先回の貯湯量との差である変化量(ΔQd)を算出する貯湯変化量演算手段(40b)とを有し、
    前記貯湯変化量演算手段(40b)で算出された変化量(ΔQd)が所定量増加したときに、前記ヒートポンプ熱源機(20)の加熱能力を減少するように前記圧縮機(21)の回転数を制御し、
    前記貯湯変化量演算手段(40b)で算出された変化量(ΔQd)が所定量減少したときに、前記ヒートポンプ熱源機(20)の加熱能力を上昇するように前記圧縮機(21)の回転数を制御することを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯暖房装置。
  3. 前記制御手段(40)は、
    所定時間毎に前記貯湯タンク(11)内の貯湯量を算出する貯湯量演算手段(40a)を有し、
    所定の時刻における貯湯量が所定値未満の時に前記ヒートポンプ熱源機の沸き上げ運転を行うことを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯暖房装置。
  4. 前記ブライン加熱回路(K2)を流通する流量は、前記制御手段(40)により前記水ブライン熱交換器(34)の前記2次側流路(34b)を流出するブラインの出口温度が目標出口温度となるように制御され、
    前記給湯用流体加熱回路(K1)を流通する流量は、前記制御手段(40)により前記放熱器(22)を流出する給湯用流体の沸き上げ温度が目標沸き上げ温度となるように制御されており、
    前記制御手段(40)は、前記ブライン加熱回路(K2)側に給湯用流体を流通する暖房運転のときに、前記目標沸き上げ温度を前記目標出口温度近傍に低下させて前記ヒートポンプ熱源機(20)を制御することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の貯湯式給湯暖房装置。
  5. 前記給湯用流体加熱回路(K1)は、前記ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体の沸き上げ温度が前記目標沸き上げ温度よりも低いときに、前記ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を前記中温水取り出し経路(14)側に流通するように構成したことを特徴とする請求項4に記載の貯湯式給湯暖房装置。
  6. 前記給湯用流体加熱回路(K1)および前記ブライン加熱回路(K2)には、第1流量調整手段(16)と第2流量調整手段(17)とが設けられ、
    前記第2流量調整手段は、前記ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を前記ブライン加熱回路(K2)側および前記貯湯タンク(11)の前記中温取り出し経路(14)側の少なくとも一方に流通する流量を調節もしくは切り換え、
    前記第1流量調整手段は、前記ヒートポンプ熱源機(20)で沸き上げられた給湯用流体を前記貯湯タンク(11)の上部側および前記第2流量調整手段側の少なくとも一方に流通する流量を調節もしくは切り換えることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の貯湯式給湯暖房装置。
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