JP5105432B2 - パーソナル空調システム - Google Patents

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Description

本発明は、パーソナル空調システムに関する。
近年、空調機によって空調する領域は広くなりつつあるが、省エネルギーの観点からは、広い空調領域の全域を均一に空調することは好ましくない。空調領域が広くても人の居るスペースは限られていることが多く、室内の全域を空調することは人のいないスペースへも温調した空気をゆきわたらせることになり、必要な空調エネルギーを増大させている。これに対して、空調領域全体に対して軽くアンビアント空調を行うとともに、人の居ることの多い特定箇所(ディスクなど)に対して重点的にパーソナル空調を行うことで省エネルギーを図ることが行われている(特許文献1)。
また空調領域内に居る人の現在位置を検出し、その検出された位置に対して重点的に空調を行うことも提案されている(特許文献2)。
特開平10−185277 特開2006−242540
特許文献1のシステムは、パーソナル空調を行う範囲が、例えば各人のディスクなどの特定の場所に固定されており、個人がその場所を離れて休憩などに行くと、その場所への空調が無駄になってしまうという問題点がある。
特許文献2のシステムは、個人の位置情報に対応してパーソナル空調のゾーンを移動するので、上記の問題点に対する対応策として有効であるが、それでもなお次の点で課題を残している。すなわち、特許文献2のシステムでは、人の現在位置を検出した後、対応する空調機を作動させるものであるが、空調機は作動してから温度調節などの効果が生ずるまでにタイムラグがある。例えば人が或る場所から別の場所に移動する経路上の各空調機を順次作動させる場合に、各区間の空調機が温調効果を発揮し始めたときには、人はその区間を通り過ぎていているということが起こりうる。これでは、その経路の途中で使用された空調エネルギーが無駄になってしまう。また人がその経路上を歩行している間、及び他の場所に到着してからしばらくの間は温調効果の恩恵を得られず、冬季には寒く、夏季には暑い思いをすることになる。こうした不快さを回避するためには、パーソナル空調とアンビアント空調とを併用し、かつ後者の割合を大きくすることが考えられるが、これでは省エネルギー効果が限られたものとなってしまう。
本発明の目的は、空調領域内の人の位置情報から、この人の次の位置を予測することでパーソナル空調を効率的に行うパーソナル空調システムを提案することにある。
本発明の基本的構成は、
2以上の空調ゾーンからなる空調領域に各空調ゾーン毎に設置された空調部と、
少なくとも空調領域内を通行する個人の位置を検出することができる人検知部と、
人検知部の出力に応じて個人の周囲に局所的なパーソナル空調を行うように空調部を制御することが可能な制御部とを備えており、
各空調ゾーンは、個人の位置を認定するための1又は2以上のエリアからなり、
制御部は、空調領域内の任意の基点から移動する人の現在又は過去の位置情報に基づいて次の移動先の位置をエリア単位で予測する位置予測手段を有し、
上記基点を含む基点エリアと移動経路として連なる一連の連続エリアを個人が移動するときに、基点エリアを離れる時点で移動先として予想される連続エリアに対応する空調ゾーンの空調部を作動させるパーソナル空調システムである。
この基本的構造では、人の移動に追随してパーソナル空調を行うように制御することが可能なシステムであって、人の移動先を予測して予め空調環境を整えていくことが可能なものを提案する。空調エネルギーを人の近くに効率よく分配するためである。パーソナル空調での空調を行うこと、或いはパーソナル空調とアンビアント空調とを併用するシステムにおいて、パーソナル空調の比重を高めることが本発明の主題である。
「エリア」は、個人の位置の認定及び予測の単位である。一括して制御可能な空調ゾーンを1つ又は2つ以上のエリアに区画している。パーソナル空調を効率的に行うためには、一つの空調ゾーンが一つのエリアに対応することが望ましい。しかしながら、位置認定用のエリアの面積は、一般には、床面のうち一人の人間が床面に占める部分及びその近傍に相当する広さがあれば十分であるのに対して、空調ゾーンの面積は、空調部を設置することの経済性などさまざまな条件で決められるからである。この点に関しては、図12の実施例でさらに後述する。
「パーソナル空調」とは、本明細書において人を中心とする局部的な空調であって、人の移動により位置と範囲を変更可能なものをいう。
「空調部」は、空調ゾーンで空調作用を発揮できればよい。各ゾーン毎に設置された空調機であってもよいが、それでは人が移動するに伴い、各空調機をオンオフしなければならず、タイムラグが大きくなる。これに対して一つの空調機から給気路を介して各ゾーンに設置した吹出し口から空調空気を供給すると好適である。従来公知のように天井裏空間全体又は床下空間全体を給気路としてもよい。
「移動経路」は、空調領域内で人が通行できる任意の道筋である。例えば図1に矢示する如くであり、“道”として他の場所から区画されていることを要しない。
「基点」は、人が移動するときの出発点又は移動中の任意の通過点である。図1に示す如く特定の人Aが座標3−Cにある自分のディスクのある場所(最初の基点)から近隣のエリアへ移動したときには、その移動先を次の基点と考える。「基点エリア」とは、基点を含む、個人位置の認定用のエリアである。例えば図1に示す如く特定人Aが自分のディスクから移動するときには、そのディスクがあるエリア(3−c)が最初の基点エリアとなる。
「連続エリア」は、移動経路として基点エリアと連なるエリアである。扉で隔てた部屋と廊下とは、扉を開けば通行可能であるから、連続エリアとなりうる。他方、例えば天井側で連なる2つの隣接エリアであっても、仕切り板などで通行不能に遮断されていれば連続エリアではない。本明細書において「連続」とは広い概念であり、基点エリア(或いは他の連続エリア)と非空調ゾーンをはさんで連なっていてもよい。例えば一つの建物から開放型の渡り廊下を通って別の建物に入るような移動経路を構成する場合には、渡り廊下での人の移動状態に応じて後の建物の入口付近のパーソナル空調を予め行うように設計することができる。
「制御部」は、少なくともパーソナル空調の移動を制御するものとし、アンビアント空調を併用するときには、これら2種類の空調を制御する。パーソナル空調の対象エリアが移動しても空調領域全体としての空調量が変化しないようにすることが望ましい。また、制御部は、移動経路として連なる一連の連続エリアに対応する空調ゾーンの空調部を進路方向に沿って順番に作動させるように構成している。このようにすることで、移動経路から外れたエリアに対してパーソナル空調を行う無駄を省くことができる。予想可能な移動経路は予めシステムに記録しておくことが望ましい。そのためには、システムの管理者が、空調領域のレイアウトから通行可能な道順を予想しかつ記録しておくこともできるが、過去の本人又は他人の行動パターンを蓄積し、コンピュータが出現頻度の高い道筋を自動的に移動経路として採用するようにすると、より信頼度の高い予測が可能となる。
「人検知部」は、少なくとも個人が空調領域内を通行するときに位置を検出することができるものとする。後述のGPSのように常時その人の絶対座標を把握することができるものに限らず、例えばRFタグのように一定のエリアからの人の出入りをチェックすることができれば足りる。もっとも人の体温などから不特定の人の出入りを特定するだけのものは除外される。
「位置予測手段」は、一連の連続エリアのうちから移動先を予測する手段である。特に移動可能な道筋である移動経路の中から移動先を予測できることが望ましい。「移動先」とは、空調のタイムラグ(少なくとも空調部のスイッチをオンとしてから空調空気が吹き出すまでの時間)に相当する比較的短い時間を経過した後の移動先である。一般に人の歩行速度2〜3m/sとし、これに制御の更新周期である数秒〜10秒を乗じると、数メートルから二十数メートル先の予測ができれば足りる。
予測の仕組みは、図6に示す如く特定人の現在の位置情報を含む2種以上の情報から、移動先を予測するデータベースを構築することである。縦軸及び横軸の一方に位置情報(現在所在するエリア)を、他方にこれと異なる種類の情報i、ii…を割り振り、これら2種類の情報の組み合わせに対して、予想される移動先を示唆する情報を対応づけてデータベース化すればよい。最も推奨される方法の一つは、現在位置と進路とを過去の行動パターンに当て嵌めることである。例えば図1の例では、エリア2c→2dという進路をとったら、移動記録のある場所のうちその進路の延長線上にあるもの(コピー機、資料室、FAXなど)を移動先として予測する。進路の代わりに現時点での速度ベクトルの方向を用いてもよい。また現在の位置情報と速度ベクトルの情報とを、空調領域のレイアウトに当て嵌めて移動先を予測してもよい。
第1の手段は、上記基本的構成を有し、かつ
上記人検知部は、各個人を識別して当該個人の位置情報を制御部に対して出力するように設計され、
この制御部は、個人が任意の基点エリアから離れるときの進路毎に、その過去の行き先のデータを蓄積したデータベースを含む記憶手段を有し、
上記位置予測手段は、
人検知部で検知した位置情報から、基点エリアを離れるときの進路を認定する進路認定セクションと、
認定した進路に基づいて記憶手段から一つ又は複数の移動先の候補を抽出する情報抽出セクションと、
この移動先の頻度から各移動先への移動確率を演算する演算セクションと、
計算した移動確率が規定値を超えるものを移動先として判定する判定セクションと、
を有することを特徴とする。
本手段では、個人が任意の基点エリアから離脱するときの進路と過去の行動パターンとから移動先を予測することを提案している。記憶手段には、例えば図1に示す個人Aが自分のディスクがあるエリア3c→エリア2cへ移動したときの行き先、さらに2c→2bへ移動したときの行き先、2c→2dへ移動したときの行き先という如く進路毎の行き先の情報が蓄積されている。例えば2c→2bへ進んだときには、さらに2a→3aという向きに進むことが高い確率で予測できるので2a、3aの空調部を予め作動させればよい。移動確率が基準値に達しないときには空調部を作動させなければよい。
「進路」というのは、移動中の人の進行方向が大よそ判る程度の長さ、例えば2エリア分の道順の記録であれば足りる。例えば図1の個人Aがエリア2aに居る場合でも、自分のディスクを離れるときと、自分のディスクに戻るときとでは次の移動先は全く異なる。しかし応接室から戻るときとオフィスの外から戻るときとでは移動先に違いがないことが多く、従って短い進路で十分である。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ
上記連続エリアを、基点エリアと隣接する直接エリア及びこの直接エリアと隣接する間接エリアとし、
上記位置予測手段を用いて、個人が基点エリアを離れるときに直接エリアの他に間接エリアにある移動先を予測するようにしている。
本手段は、少なくとも2つ先のエリアまで移動先を予測することを提案している。もちろん3エリア先以上まで予測してもよい。1つのエリアが1つの空調ゾーンに対応している場合には次のような問題がある。人の位置を認定するという目的から、本発明のエリアはあまり大きくとることができない。移動先の予測精度が低下するからである。しかしながら、エリアのサイズが小さいと、このエリアを通過する時間が短くなるから、基点エリア内での人の移動を検出して隣の連続エリアでのパーソナル空調を作動させても遅いことがある。これに対処するためには、2つ先のエリアまでパーソナル空調を行えばよい。また複数のエリアで1つの空調ゾーンが構成されるときでも、数エリア先まで移動先を予測することで、隣接する空調ゾーンに人が近づいていくに従って当該ゾーンへの空調出力を適切に調整できる。これに関しては、第2実施形態において後述する。「直接エリア」は基点エリアと一辺又は一角において接するエリアであればよい。
の手段は、第の手段を有し、かつ
上記人検知部は、個人が携帯する発信機と、空調領域の各エリアの適所に設置された受信機とによって、各エリア内への個人の出入りを検知するようにし、
上記進路を、個人がある時点で退場した一つのエリアからその次に入場したエリアへの順序としてエリア単位で認定している。
本手段では、単に人の接近を検知する比較的簡易な検知手段を用いて進路を認定することを提案している。多数の人に対して比較的廉価にシステムを適用することができるというメリットがある。
の手段は、第の手段を有し、かつ
上記人検知部は、時刻ごとに個人の位置情報を出力するように構成し、
上記進路認定セクションは、上記時刻ごとの個人の位置情報から速度ベクトルを計算して、その速度ベクトルの方向を進路として出力するように形成している。
本手段では、個人の位置情報から、速度ベクトルを計算し、進路とすることを提案している。こうすることで精度の高い予測を可能としている。すなわち、進路で情報を分類したときには、図1の例で個人Aがエリア3c→2cへ移動しても次に2bへ移動するのか、3dへ移動するのかは判らない。しかし進行方向で判断すれば、エリア3cから2b寄りの向きで2cに進入したのか、2d寄りの向きで2cに進入したのかで次の移動先を予想することができる。移動先の予測のアルゴリズムについては後述する。なお、本明細書で「速度ベクトル」というときには、前後の文脈に反しない限り、速度ベクトル相当量を含むものとする。後で述べる如く、一定時間内に進行するx方向、y方向の距離を、速度の代わりとしても同じことだからである。
の手段は、第の手段から第の手段のいずれかを有し、かつ
上記移動確率に対応して、移動確率が高いエリアほど温調効果が大きくなるように移動先として予測した各エリアの空調部への空調出力を調整することを特徴とする。
制御方法として、移動確率が最も高いエリアのみに空調を行うと予測が外れたときにパーソナル空調が効かなくなり、通行中に冬季なら急に寒く、夏季なら急に暑くなることになり、快適性を損なう。また、移動確率が基準値以上のエリアを一律に空調すると空調エネルギーのロスが大きい。従って本手段では移動確率が大きいエリアほど空調出力を強くすることを提案している。好適な実施例では、空調出力を移動確率に比例させているが、必ずしも比例させる必要はない。
の手段は、上記基本的構成を有し、かつ
記連続エリアを、基点エリアと隣接する直接エリア及びこの直接エリアと隣接する間接エリアとし、
上記位置予測手段を用いて、個人が基点エリアを離れるときに直接エリアの他に間接エリアにある移動先を予測するように設け、
上記人検知部は、時刻ごとに個人の位置情報を出力するように構成し、
制御部は、少なくとも個人の位置情報及び空調領域内の通行できない箇所のレイアウト情報を記憶したデータベースを含む記憶手段を有し、
上記位置予測手段は、
現在の位置情報から速度ベクトルを計算する演算セクションと、
その速度ベクトルから算出された速さが基準値以上である場合にその速度ベクトルの方向とレイアウト情報とから人の移動先を予測する判定セクションとを有し、
この判定セクションは、上記速度ベクトルの向きに位置する直接エリア、及び直接エリアに隣接する間接エリアを、移動先として予測するように構成している。
本手段では、現在の位置情報及び位置情報を空調領域のレイアウトにあてはめて移動先を予測することを提案している。例えば移動経路が一本道のところでは道なりに移動先を予測し、分岐箇所ではその分岐部分に入る直前の速度ベクトルにより分岐路を予測すればよい。
また好適な一例として、上記記憶手段には、空調領域のうち空調領域の各エリア毎に、一のエリアと隣接する他のエリアであって、一のエリアから他のエリアへ人が移動することに障害があるものを禁止領域として記録しておくとよい。そして判定セクションは、基点エリア内での人の速度ベクトルの方向が、基点エリアと隣接する禁止領域に向かうときに、当該禁止領域を移動先から除外するように構成する。これにより、空調エネルギーが無駄に使われることを防止している。
の手段は、第1の手段から第の手段のいずれかを有し、かつ
上記人検知部は、各個人を識別して当該個人の位置情報を制御部に対して出力するように設計され、
予め記憶手段に記録した個人の好みの空調条件に従ってパーソナル空調を行うことを特徴としている。
本手段では、移動型のパーソナル空調に個人の好みを反映するようにしている。個人専用の空間に個人の嗜好に応じた空調をすることは知られているが(特許文献1)、これを移動路にまで反映させたことに利点がある。
第1の手段及び第6の手段に係る発明によれば次の効果を奏する。
○人の移動先を予測する位置予測手段18を有するから、移動する人の先回りをして快適なパーソナル空調を実現することができる。
○パーソナル空調の効果を高めることで、アンビアント空調を省略し、或いはアンビアント空調の比重を低下させることができるから、省エネルギー効果がさらに高まる。
第1の手段に係る発明によれば、過去の行動パターンを蓄積することで、信頼性の高い移動先の予測を簡単に行うことができる。
第2の手段に係る発明によれば、現在の場所から2つ先のエリアまで空調部を作動させるから、その場所までの人の移動時間と空調のタイムラグとを相殺して、人がその場所に到達したときには快適な環境を整えておくことができる。
の手段に係る発明によれば、人検知部8は人の接近を検知するだけの簡易なものでよいから、廉価にシステムを構成することができる。
の手段に係る発明によれば、速度ベクトルと過去の行動パターンのデータとを組み合わせるから、さらに移動先の予測精度を高めることができる。
の手段に係る発明によれば、各エリアでの空調出力を移動確率に比例させたから、快適なパーソナル空調を高効率で実現することができる。
の手段に係る発明によれば、速度ベクトルとレイアウトの情報とだけでパーソナル空調の移動先を制御しており、後述の如く過去の行動パターンに頼らないから、過去の行動データのない外来者に対しても適用できる。
の手段に係る発明によれば、個人の好みに合わせたパーソナル空調を人の移動に先回りして行うので、歩いている途中であっても歩行者にとって最適の空調環境を実現できる。
図1から図8は本発明の第1の実施形態に係るパーソナル空調システムを示している。図1は、この空調システムが適用される空調領域の平面図であり、図2はその空調領域の断面図である。
最初に空調領域100に関して説明をする。空調領域の中央部にはディスク104を配置した広い空間102があり、図面左側には資料室106と、照明などのスイッチ108とが、図面右側には応接室110と、管理職用の個室112とがある。この空調領域は、人の位置を認定するための複数のエリアに区画されている。本実施形態では、このエリアは空調ゾーンを兼ねているが、必ずしもそうする必要はない。図示例では、空調領域を行・列に分割し、各行をa、b、c…で、列を1,2,3…で表している。またこれらエリアのうち、移動経路の基点を基点エリアといい、この基点エリアに対して移動経路として連なっているエリアを連続エリアというものとする。例えば図1に矢示する如く3c→2c→2d…、3c→2c→2b…という移動において、3cを基点エリアとすると、2c、2b、2d…が連続エリアである。オフィスや工場の空調領域の一部であって吹き抜けの空間を設けたり、大きな機械を設置したエリアは、連続エリアではない。図1の例では、任意の一のエリアから全てのエリアへ移動できるので、基点エリア以外のエリアは全て連続エリアである。
本発明の空調システムは、空調設備2と、対人用の人検知部8と、制御部14とを具備している。
空調設備2は、図示しない本体から給気路SAを介して室内へ給気し、排気路EAを介して排気するように構成している。図示例では床下空間全体を給気路とするとともに、天井裏に排気路を形成している。しかしこの構成は適宜変更することができ、例えば天井側から給気して床側から排気しても構わない。給気路は各エリアに分岐して空調部4に至る。各空調部は、床に開口する吹出し口と吹出し口の上流側(床下側)に配した空気弁(図示せず)とで構成され、後述の制御部からの指令により空気弁を開閉し、或いは吹出し量を調整することができるように構成している。
人検知部8は、図4に示す如く人が携帯する発信機10と各エリアに設置した受信機12とで形成している。本実施形態の発信機10は、RFタグとしているが、後述の例の如くGPSとしてもよい。RFタグを用いるときには、受信機はRFタグに近い位置(図示例では床面)に設置することが普通である。もっとも性能次第では、天井面に設置してもよい。上記のRFタグは、例えば携帯電話などに組み込むことができる。また受信機12は、床面又は天井面に設置すればよいが、本実施形態では床面に設置する。また受信機12は、各エリアの境界線を人が乗り越えたことが判るようにエリアの適当な場所に設置する。RFタグのように送信機と受信機とが一定距離以内に接近したことを検知するタイプの装置であれば、図5に示すように各エリアを正方形とし、受信機12を各エリアへの中心に設置するとよい。そうすると、図5に矢示する如く直進しても、90度に曲っても、または斜め前方に進んでも必ず、どこかのエリアの受信機で受信可能な円(以下受信円という)Cの中に入ることになる。 この受信円は、受信機のアンテナを中心とし、このアンテナから受信可能距離Rの範囲内にある空間を、送信機10がある水平面で切った断面である。アンテナは一定の広がりを有するので、上記の空間は球ではないが、簡単のためにここでは半径Rの球として扱う。そうして送信機を通る水平面上で受信円が重ならないように受信円rを計算し、そしてその幾何学的関係によりRを決定すればよい。なお、受信可能距離は、送信機及び受信機の周波数と電磁場の強度を選択・設計することで調節できる。また、図5において各エリアの境界線上に受信機をおいても人の出入りを測定できるが、その構成では次のような不都合がある。すなわち、同図の例で前方へ向かう人の身体が多少左右にぶれただけで、左右の境界線上の受信機に検出されてしまうおそれがある。
制御部14は、図3に示す如く、記憶手段16と、位置予測手段18と、コマンド形成手段28とを含む。この制御部はマイクロコンピュータなどで構成することができる。
上記記憶手段16は、少なくとも個人用の空調条件の情報と、行動パターンの情報とを含んでいる。
上記個人用空調条件の情報は、このシステムに登録された利用者毎に、各個人の空調の嗜好、例えば冬季及び夏季の好みの室温などを記録したものである。これらの情報はデータベースとして随時取り出すことができるように整理されている。
行動パターンの情報も、各利用者ごとにデータベース化されている。ここで図1のエリア3cにディスクを持つ人が表1に示すような行動パターンをとったとする。同表では、移動して最後に辿り着いた場所を目的地とし、目的地に移動した回数を頻度、その目的地に至るときに通ったエリアの順序を経路としている。
Figure 0005105432
上記記憶手段16は、一連の移動軌跡の情報を、各情報に固有の識別番号を付して記憶するとともに、各軌跡の最初又は途中のエリアを基点エリアとし、この基点エリアと、基点エリアに続く所定数の連続エリアとを行動パターンのユニットとして、同じ行動パターンのユニットが、各個人の全ての移動軌跡に亘って幾つ出現するかを随時カウントする。例えば移動先として2つ先のエリアまで予測するときには、基点エリアに続く連続エリアの数は2となる。また本実施形態では、この行動パターンのうち最初の2つは基点エリアを離脱するときの人の進路と同じとなる。これら進路と行動パターンのユニットと各頻度とをデータベースとしてまとめると表2の左半のようになる。例えば3c→2cの進路をとるときの、過去の行動パターンとしては3c→2c→2b及び3c→2c→2dとの2つがあることがわかる。なお、各ユニットの出現頻度は人の移動中順次更新されるものとする。何エリア先まで記憶するかは、外部からの指令の入力により自由に設定できるようにしておくとよい。なお、表2では、表1との関係をはっきりさせるために、便宜的に基点から2つ先のエリアまでの道順を行動パターンのユニットとして書き込んでいるが、実際にこの通りに記憶させる必要はない。各ユニットの最初の2つのエリアは進路と重複しており、重複データを省略して2エリア先の移動先のみのエリア名(3エリア以上先を予測するときには、2エリア以降移動先までの一連のエリアの経路)を記録すればよい。
Figure 0005105432
上記位置予測手段18は、個人の過去の行動パターンに基づいて次の移動先を予測するように構成されており、進路認定セクション20と、情報抽出セクション22と、演算セクション24と、判定セクション26とを有する。
上記進路認定セクション20は、個人の現時点で所在する第1のエリアと、この個人が直前まで居た第2のエリアとを揮発性のメモリーとして記録しており、これらの情報の組として進路を認定する。人検知部8から新たな情報が入ったときには、それまで第1のエリアとして記録していたエリア名を、第2のエリアに上書きし、次に新たに入ったエリア名を第1のエリアに上書きする。
上記情報抽出セクション22は、認定された進路に基づいて、該当する行動パターンのユニットと出現頻度とを記憶手段から取り出し、演算セクションへ出力する。発信機からは、位置を特定するための信号の他に、個人の識別コードが送られてくるのでこのコードに基づいて所要の記録を取り出せばよい。また、過去の行動パターンの蓄積のない外来者に関しては、他人の行動パターンを援用することができる。例えば応接室と出入り口との間、応接室と手洗い所との間の移動などは個人差が少ないものと考えられる。そこで制御部が一人又は数人の過去の行動パターンをサンプルとして採取し、外来者用に蓄積するように構成しておくとよい。
上記演算セクション24は、任意の基点エリアからこれと隣接する連続エリア(直接エリア)へ移動するときに、2つ先のエリア(間接エリア)への移動確率を計算する。ある進路をとるときの各移動先への移動確率fは、この進路をとった行動パターンのユニットの総数(事象数)nで、各移動先への移動数の出現頻度pを割ればよい。なお、ここで留意すべきことは、行動パターンのユニットの総数が移動するに従って減少しておくことである。例えば人が3c→2cの進路をとるときの、過去の行動パターンの事象数は表1の例では15である。しかし分岐点である2cを経過して、2c→2dへ進むときの行動パターンの事象数は10である。従ってエリア3c→2cに向かう時点でコピー機を移動先とする確率は3/15であるが、エリア2c→2dに向かう時点でコピー機を移動先とする確率は3/10である。
上記判定セクション26は、観測された進路に係る移動先の候補の移動確率と、予め与えられた基準値とを比較し、基準値以上の候補を移動先として判定し、コマンド形成手段24へ出力する。
上記コマンド形成手段28は、位置予測手段18が予測した移動先に基づいて、各エリアの空調部4への指令(コマンド)を形成し、出力する。指令の内容は、本実施形態ではパーソナル空調およびアンビアント空調のそれぞれに対する指令を含む。パーソナル空調だけでは人の近傍とその周囲との温度差が大きくなり、人の移動中に短時間にその温度差を埋めて移動先の空間を適温とするのは難しいからである。図2の例では、一つの空調部4からアンビアント空調分の空気とパーソナル空調分の空気とを重畳して吹出すことになる。人が基点エリアから直接エリアへ移動するとき、コマンド形成手段28は、基点エリアへのパーソナル空調分の空気供給をストップし、基点エリアと隣接する直接エリア、及び直接エリアと隣接する間接エリアのうち、移動先として判定されたものに対してパーソナル空調を行う。図示例では、好適な一例として床下空間の空気温度を20℃、アンビアント空間の温度が30℃、両者が混合して人の周りの気温が26℃程度となるように設計することができる。この場合、20℃の空気が身体に触れると不愉快に感じる人もいる。そこで図示のように個人が現在いる基点エリアから2つ先のエリアへの吹出し量を、1つ先のエリアへの吹出し量よりも大きくすることができる。
パーソナル空調用の空調出力は、移動確率が基準値を超えるエリアに対して一律としてもよく、また移動確率に応じて増加させてもよい。図7の例では移動確率が20%であるエリアでは出力が100%である。従って図右半において太枠で囲われた範囲では出力一定である。この例の利点は空調部の構成が簡単でよいことである。図8の例では、移動確率が基準値(10%)以下であるときには出力ゼロであり、基準値を超えるときには出力が移動確率に比例している。この例の利点はエネルギー効率がよいことである。
また図示例では一つのエリアが一つの空調ゾーンに対応しているが、一つの空調ゾーンが複数のエリアからなる場合がある。この場合には、複数のエリア毎に移動確率が算出され、そのうちの代表的な一つ(例えば最も高い移動確率)を出力に対応させればよい。
上記構成によれば、例えば特定の個人Aが図1に太い矢印線で示す如く自分のディスクのあるエリア3cから離れると、そのときの進路(3c→2c)から、過去の行動パターンの多さに従って2b又は2dのいずれか一方に対してパーソナル空調を行う。その後もその人の動きを先回りするようにパーソナル空調の位置を移動させていく。外から特定の個人Bが入ってきたときにも、空調領域に入ったときからパーソナル空調を開始し、最初の進路(外部→9d)と過去の行動パターンとから、その人の移動先を予測して、パーソナル空調の対象エリアを移動する。
仮に単純に人の速度ベクトルで直近の移動先を予測するような場合には、例えば個人Bがエリア7dから6d(自分のディスクのある場所)へ移動したときに、その進行方向の先にあるエリア5dまでパーソナル空調の対象を移動してしまう可能性が高い。図示の通りエリア6d→5dという道筋はディスクの列が邪魔となって移動することができない。従ってエリア5dに対してパーソナル空調を行うことは無駄である。本発明の方式では、進路の方向であっても、移動の実績のないところにはパーソナル空調の対象とならないので、そうした無駄を生じない。
以下本発明の他の実施形態について説明する。これらの説明において、第1実施形態と同じ構成については解説を省略する。
図9から図12は第2の実施形態の空調システムの説明図である。本システムでは、基点エリアから離脱するときの個人の速度ベクトルの方向を進路として認定する。速度ベクトルの算出の位置検出手段としては、受信機を細かく配置すればRFタグを用いることもできるが、ここではGPSを用いる。GPS受信機は、物に当って故障したりしないように、天井面に設置することが望ましい。
まず本実施形態の発明のおおよその概念を図面で説明する。図9は本発明を適用すべき空調領域を示している。エリア3cを、基点エリアとする。図中、104はディスク、108は照明のスイッチ、110は応接室、116は出口である。図10に基点エリア3cから離脱するときの移動軌跡(1)〜(20)を点線で、また各軌跡の境界線上の速度ベクトルと実線でそれぞれ描いている。
これら各軌跡の速度ベクトルを求めるときには、人が基点エリアを離脱するときの座標(現在の座標という)と、現在からΔt秒前の座標を引いた変位量Δx、Δyを計算する。なお、x、yは空調領域に設定した水平な座標系である。
[数式1]Δx=x(t)−x(t−Δt)、Δy=y(t)−y(t−Δt)
ここでy軸からの時計周りの角度をθとすると、θ=tan−1(Δx/Δy)となる。図9に対応して、次の表3のような行動パターンの記録されたものとする。
Figure 0005105432
さてある場所から比較的近い移動先へ移動するときには、この図9に示す如く、速度ベクトルの基点がエリア3cの境界線のどこにあってもベクトルの方向がほぼ同方向であれば、移動先も大よそ同じとなる。そこで図示の速度ベクトルを基点と無関係に方位だけで整理すると、図10のようになる。同図中のI〜XIIは360度を時計周りに分割した方位の区分である。
これを各方位区分ごとに、当該区分に属する移動軌跡の事象数、当該区分に属する移動先の頻度、当該区分内で各移動先へ移動する確率をまとめると表4のようになる。
Figure 0005105432
この方位区分と、各区分ごとの移動先と頻度とを記憶手段に記録し、図3に示す構成により、進路を予測し、移動確率を計算し、移動先を予測すればよい。本実施形態の人検知部8は、例えばGPSのように各時刻での個人の位置を正確に特定できるものを用いることが望ましい。その位置は、空調領域に設定した水平なxy座標系で特定する。以下、本発明の好適な実施例を説明する。
[実施例1]
上記の説明では、速度ベクトルの方位角θで行動パターンを分析しているが、実際には表3のΔx、Δyを用いて分析をすることがより簡単で実用的である。本実施例において、進路認定セクション20は、数式1を用いて上記ベクトル相当量(Δx、Δy)を計算する。Δtが単位時間であるときにはこの量はベクトルとなる。
記憶手段16は、図11に示す如く、上記変位量の平面座標(Δx−Δy座標面)を一定間隔(δx、δy)で細分化する。この細分化した空間部分毎に、この空間に属する移動先及び移動先毎の移動確率を蓄積すればよい。この方法であると、Δx−Δy空間の原点から、Δt間の人の移動距離だけ離れた領域にデータが蓄積されることになる。
[実施例2]
いままでの実施形態、実施例では、空調ゾーンと、パーソナル空調のエリアとが一致している例を挙げたが、図12には、一つの空調ゾーンを、複数のエリアに細分化した例を挙げた例を示している。同図において一点鎖線で区画した部分が空調ゾーン、一点鎖線及び破線で囲われた部分がエリアである。
図示の例では、建物の外郭に近いペリメータゾーンを一つの細長い空調ゾーンZとしている。このような不規則な空調ゾーンは、通行人の位置認定の単位(エリア)とはなりにくい。何故ならば、空調ゾーンZ1の一点S1からコピー機へ向かうときも、他の一点S2からトイレに向かうときも、速度ベクトルの向きは同じになり、本来の移動先と異なる不必要な場所まで移動先として予測してしまうからである。
図示例では、空調ゾーンに比べて各エリアが小さく設定されているため、位置予測手段が3つ(或いはそれ以上)のエリアを予測するように位置予測手段を調整するとよい。
本実施形態において、人が点S1の在るエリア7bからエリア7cへ移動するとき、位置予測手段は3つ先のエリア先(7eなど)を移動先として予測する。このときパーソナル空調の対象はエリア7dを含む空調ゾーンZであり、それ以外のゾーンZ…は無関係である。従って空調エネルギーの無駄が防止される。また人の方向であっても、移動先が7e→7f→7gと移動する間、空調ゾーンZ5の空調条件は変化しない。移動先が空調ゾーンZ5内に到達していないからである。しかしながら、移動先が7h→7iと移ったときには、人が空調ゾーンZ5に近づくにつれて空調ゾーン内の最大移動確率が増加していくので、空調ゾーンZ5内の空調出力も増加するように設計するとよい。
図13は、本発明のシステムの作用のフローチャートである。図示のものは第2実施形態に対応しているが、最初の位置情報の取得及びベクトルの算出の行程を除けば第1実施形態も同じである。
次に本発明の第3の実施形態を説明する。この実施形態は、進路の予測方法として、第2実施形態の速度ベクトルと過去の行動パターンの情報とのうち、行動パターンを空間のレイアウト情報に置き換えるだけである。情報処理の手順が違うだけであって、システムの外観は同じなので、先の実施形態の平面図などを本実施形態の説明に転用する。例えば図1において、特定の個人Bが9d→…7d→6dへ移動したとき、6dから5dへ移動できないことは、この空調領域のレイアウトを見れば明らかである。ディスク104などの障害物を除くと、移動経路となり得るエリアは限られており、更に仕切り板114などで移動を制限されている箇所を除外すれば、更に移動経路の選択肢は限られる。そこで各エリア毎に人が移動できない禁止領域を記憶手段に記録しておく。そして通行人の速度ベクトルの方向にあるエリアのうち、禁止領域の除いたものをパーソナル空調の対象とすればよい。そうして図1のエリア2d−2e−2fのように移動経路が一本道の箇所では道なりにパーソナル空調の領域を移動すればよく、また同図2gのような分岐箇所では当該箇所に進入するときの速度ベクトルにより、その進行方向に近い方の分岐を移動先として予測すればよい。
本発明の第1の実施形態に係るパーソナル空調範囲移動式の空調システムが適用される空調領域の平面図である。 図1のシステムが適用される空調領域の一部省略縦断面図である。 図1のシステムの概念図である。 図1のシステムの人検知部の機能を説明するための側面図である。 図4の人検知部の機能を説明するための平面図である。 図1のシステムの原理図である。 図1のシステムのコマンド形成手段の一実施例を示す図である。 図1のシステムのコマンド形成手段の他の実施例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るパーソナル空調範囲移動式の空調システムが適用される空調領域の平面図である。 図9のシステムの原理説明図である。 図9のシステムの記憶手段の概念説明図である。 図9のシステムの実施例の平面図である。 本発明のシステムの作用のフローチャートである。
符号の説明
2…空調設備 4…空調部 8…人検知部 10…発信機 12…受信機
14…制御部 16…記憶手段 18…位置予測手段 20…進路認定セクション
22…情報抽出セクション 24…演算セクション 26…判定セクション
28…コマンド形成手段
100…空調領域 102…空間 104…ディスク 106…資料室
108…スイッチ 110…応接室 112…個室 114…仕切り板
116…出入り口 118…窓 120…本棚 122…天井 124…床板

Claims (7)

  1. 2以上の空調ゾーンからなる空調領域に各空調ゾーン毎に設置された空調部と、
    少なくとも空調領域内を通行する個人の位置を検出することができる人検知部と、
    人検知部の出力に応じて個人の周囲に局所的なパーソナル空調を行うように空調部を制御することが可能な制御部とを備えており、
    各空調ゾーンは、個人の位置を認定するための1又は2以上のエリアからなり、
    制御部は、空調領域内の任意の基点から移動する人の現在又は過去の位置情報に基づいて次の移動先の位置をエリア単位で予測する位置予測手段を有し、
    上記基点を含む基点エリアと移動経路として連なる一連の連続エリアを個人が移動するときに、基点エリアを離れる時点で移動先として予想される連続エリアに対応する空調ゾーンの空調部を作動させるパーソナル空調システムにおいて、
    上記人検知部は、各個人を識別して当該個人の位置情報を制御部に対して出力するように設計され、
    この制御部は、個人が任意の基点エリアから離れるときの進路毎に、その過去の行き先のデータを蓄積したデータベースを含む記憶手段を有し、
    上記位置予測手段は、
    人検知部で検知した位置情報から、基点エリアを離れるときの進路を認定する進路認定セクションと、
    認定した進路に基づいて記憶手段から一つ又は複数の移動先の候補を抽出する情報抽出セクションと、
    この移動先の頻度から各移動先への移動確率を演算する演算セクションと、
    計算した移動確率が規定値を超えるものを移動先として判定する判定セクションと、
    を有することを特徴とする、パーソナル空調システム。
  2. 上記連続エリアを、基点エリアと隣接する直接エリア及びこの直接エリアと隣接する間接エリアとし、
    上記位置予測手段を用いて、個人が基点エリアを離れるときに直接エリアの他に間接エリアにある移動先を予測することを特徴とする、
    請求項1記載のパーソナル空調システム。
  3. 上記人検知部は、個人が携帯する発信機と、空調領域の各エリアの適所に設置された受信機とによって、各エリア内への個人の出入りを検知するようにし、
    上記進路を、個人がある時点で退場した一つのエリアからその次に入場したエリアへの順序としてエリア単位で認定したことを特徴とする、請求項に記載したパーソナル空調システム。
  4. 上記人検知部は、時刻ごとに個人の位置情報を出力するように構成し、
    上記進路認定セクションは、上記時刻ごとの個人の位置情報から速度ベクトルを計算して、その速度ベクトルの方向を進路として出力するように形成したことを特徴とする、請求項に記載のパーソナル空調システム。
  5. 上記移動確率に対応して、移動確率が高いエリアほど温調効果が大きくなるように移動先として予測した各エリアの空調部への空調出力を調整することを特徴とする請求項から請求項4のいずれかに記載のパーソナル空調システム。
  6. 2以上の空調ゾーンからなる空調領域に各空調ゾーン毎に設置された空調部と、
    少なくとも空調領域内を通行する個人の位置を検出することができる人検知部と、
    人検知部の出力に応じて個人の周囲に局所的なパーソナル空調を行うように空調部を制御することが可能な制御部とを備えており、
    各空調ゾーンは、個人の位置を認定するための1又は2以上のエリアからなり、
    制御部は、空調領域内の任意の基点から移動する人の現在又は過去の位置情報に基づいて次の移動先の位置をエリア単位で予測する位置予測手段を有し、
    上記基点を含む基点エリアと移動経路として連なる一連の連続エリアを個人が移動するときに、基点エリアを離れる時点で移動先として予想される連続エリアに対応する空調ゾーンの空調部を作動させるパーソナル空調システムにおいて、
    上記連続エリアを、基点エリアと隣接する直接エリア及びこの直接エリアと隣接する間接エリアとし、
    上記位置予測手段を用いて、個人が基点エリアを離れるときに直接エリアの他に間接エリアにある移動先を予測するように設け、
    上記人検知部は、時刻ごとに個人の位置情報を出力するように構成し、
    制御部は、少なくとも個人の位置情報及び空調領域内の通行できない箇所のレイアウト情報を記憶したデータベースを含む記憶手段を有し、
    上記位置予測手段は、
    現在の位置情報から速度ベクトルを計算する演算セクションと、
    その速度ベクトルから算出された速さが基準値以上である場合にその速度ベクトルの方向とレイアウト情報とから人の移動先を予測する判定セクションとを有し、
    この判定セクションは、上記速度ベクトルの向きに位置する直接エリア、及び直接エリアに隣接する間接エリアを、移動先として予測するように構成したことを特徴とする、パーソナル空調システム。
  7. 上記人検知部は、各個人を識別して当該個人の位置情報を制御部に対して出力するように設計され、
    予め記憶手段に記録した個人の好みの空調条件に従ってパーソナル空調を行うことを特徴とする、請求項1から請求項の何れかに記載のパーソナル空調システム。
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