JP5105033B1 - 光学フィルムのロール体、およびそれを用いた偏光板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【数1】
【選択図】図1
Description
[2] 前記セルロースアセテートのアセチル基の総置換度が、2.3以上2.95以下である、[1]に記載の光学フィルムのロール体。
[3] 前記光学フィルムの巻長が、1000m以上8000m以下である、[1]または[2]に記載の光学フィルムのロール体。
[4] 前記添加剤は、SP値が9〜11の可塑剤である、[1]〜[3]のいずれかに記載の光学フィルムのロール体。
[5] 前記可塑剤が、トリフェニルホスフェート、エチルフタリルエチルグリコレートまたはポリエステル化合物である、[4]に記載の光学フィルムのロール体。
[6] 前記ポリエステル化合物が、炭素数1〜4のジオールと、少なくとも芳香族ジカルボン酸を含有するジカルボン酸とを反応させて得られる化合物の分子末端を、芳香族基または脂肪族基でさらに封止したものである、[5]に記載の光学フィルムのロール体。
[7] 前記可塑剤の含有量が、前記セルロースアセテートに対して1〜20質量%である、[1]〜[6]のいずれかに記載の光学フィルムのロール体。
本発明の光学フィルムのロール体は、長尺状の光学フィルムを、その長さ方向(フィルムの幅方向に対して垂直方向)に巻き取って得られるものである。
1)光学フィルム14のエンボス部16を含む領域を切り出して、サンプルフィルム14Aを得る(図4参照)。そして、サンプルフィルム14Aのエンボス部16の凸部の高さD0(図3における、荷重を加える前の凸部の高さD0)を、厚み測定機で測定する。
2)次いで、図4に示されるように、ステージ15上にサンプルフィルム14Aを配置する。そして、フィルム面に対して垂直に載置された直径5mmの金属製の円筒棒18Aと、その上に配置された分銅18Bとからなる合計1kgの重し18を載せる。このようにして、エンボス部16の表面上の直径5mmの円領域に1kgの荷重を加えた状態で、23℃55%RH下において10分間保存する。その後、荷重を除いた(重しを除いた)ときの、エンボス部16の凸部の高さD(図3における荷重を加えた後の凸部の高さD)を、厚み測定機で測定する。
3)前記1)で測定された荷重を加える前の凸部の高さD0と、前記2)で測定された荷重を加えた後の凸部の高さDとを、下記式に当てはめて、耐つぶれ率を算出する。
1)検量線の作成
測定対象となる溶剤の濃度が既知の試料を専用のバイアル瓶に入れ、セプタムとアルミキャップで密閉し、ヘッドスペースサンプラーにセットする。次いで、バイアル瓶を、下記のヘッドスペース加熱条件で加熱して揮発成分を生成させ、得られた揮発成分を、ガスクロマトグラフィーにて測定する。溶剤の濃度の異なる試料についても同様の測定を行う。各測定で得られたGCチャートにおける溶剤のピーク面積を算出し、溶剤の濃度とピーク面積のプロットを作成し、検量線を得る。
(ヘッドスペースサンプラー)
機器:ヒューレット・パッカード社製ヘッドスペースサンプラーHP7694型
ヘッドスペース加熱条件:120℃で20分
(ガスクロマトグラフィー)
機器:ヒューレット・パッカード社製5971型
カラム:J&W社製 DB−624
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
GC昇温条件:45℃で3分保持した後、8℃/分で100℃まで昇温
GC導入温度:150℃
2)光学フィルムに残留する溶剤の測定
10cm角に切り出したフィルムを、5mm程度に細かく刻んで専用のバイアル瓶に封入する以外は前記1)と同様にしてヘッドスペース加熱条件にて加熱処理し、得られた揮発成分を、ガスクロマトグラフィーにて測定する。
3)溶剤量の算出
得られたGCチャートから、溶剤のピーク面積を算出し、前記1)で得た検量線と照合して、フィルムに残留する溶剤の量を求める。フィルムに残留する溶剤の量は、フィルム全体に対する質量割合(質量%)として求められる。
光学フィルムは、セルロースエステルと、添加剤とを含有する。
セルロースエステルは、セルロースの水酸基を、脂肪族カルボン酸または芳香族カルボン酸でエステル化して得られる化合物である。
溶媒:メチレンクロライド
カラム:Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製)を3本接続して使用する。
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standardポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1.0×106〜5.0×102までの13サンプルによる校正曲線を使用する。13サンプルは、ほぼ等間隔に選択することが好ましい。
光学フィルムに含まれる添加剤の例には、可塑剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、レターデーション調整剤、帯電防止剤、剥離剤などが含まれ、好ましくは可塑剤でありうる。
一般式(1)
B−(G−A)n−G−B
一般式(2)
C−(A−G)n−A−C
P−2:コハク酸/フタル酸/エタンジオール/(1/1/2 モル比)からなる縮合物(重量平均分子量2500)の両末端のアセチルエステル化体
P−3:グルタル酸/イソフタル酸/1,3−プロパンジオール(1/1/2 モル比)からなる縮合物(重量平均分子量1300)の両末端のアセチルエステル化体
P−4: コハク酸/グルタル酸/アジピン酸/テレフタル酸/イソフタル酸/エタンジオール/1,2−プロパンジオール(1/1/1/1/1/3/2 モル比)からなる縮合物(数平均分子量3000)の両末端のプロピルエステル化体
P−5: コハク酸/フタル酸/エタンジオール/(1/1/2 モル比)からなる縮合物(重量平均分子量2100)の両末端のブチルエステル化体
P−6: アジピン酸/テレフタル酸/1,2−プロパンジオール(1/1/2 モル比)からなる縮合物(数平均分子量2500)の両末端の2−エチルヘキシルエステル化体
P−7: コハク酸/テレフタル酸/ポリ(平均重合度5)プロピレンエーテルグリコール/1,2−プロパンジオール(2/1/1/2モル比)からなる縮合物(重量平均分子量3500)の両末端の2−エチルヘキシルエステル化体
光学フィルムは、表面の滑り性を高めるためなどから、必要に応じて微粒子(マット剤)をさらに含有してもよい。
光学フィルムの厚みは、熱や湿度によるレターデーションの変動を少なくするためなどから、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下であり、さらに好ましくは50μm以下であり、特に好ましくは35μmである。一方、光学フィルムの厚みは、保護フィルムとして機能しうるフィルム強度やレターデーションを得るためには、好ましくは10μm以上であり、より好ましくは20μm以上である。なかでも、光学フィルムの厚みは、20〜50μmであることが好ましい。
式(I) Ro=(nx−ny)×d
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(nx:フィルム面内の遅相軸方向xの屈折率、ny:フィルム面内において、遅相軸方向xに対して直交する方向yの屈折率、nz:フィルムの厚み方向zの屈折率、d:フィルムの厚み(nm))
1)光学フィルムを、23℃55%RHで調湿する。調湿後の光学フィルムの平均屈折率をアッベ屈折計などで測定する。
2)調湿後の光学フィルムに、当該フィルム表面の法線に平行に測定波長590nmの光を入射させたときのR0を、KOBRA21ADH、王子計測(株)にて測定する。
3)KOBRA21ADHにより、光学フィルムの面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)として、光学フィルムの表面の法線に対してθの角度(入射角(θ))から測定波長590nmの光を入射させたときのレターデーション値R(θ)を測定する。レターデーション値R(θ)の測定は、θが0°〜50°の範囲で、10°毎に6点行うことができる。光学フィルムの面内の遅相軸は、KOBRA21ADHにより確認することができる。
4)測定されたR0およびR(θ)と、前述の平均屈折率と膜厚とから、KOBRA21ADHにより、nx、nyおよびnzを算出して、測定波長590nmでのRthを算出する。レターデーションの測定は、23℃55%RH条件下で行うことができる。
本発明の光学フィルムのロール体は、1)少なくともセルロースアセテートと、添加剤とを溶剤に溶解させてドープを調製する工程、2)ドープを無端の金属支持体上に流延する工程、3)流延したドープから溶媒を蒸発させてウェブを得る工程、4)ウェブを金属支持体から剥離する工程、5)ウェブを乾燥後、延伸してフィルムを得る工程、6)フィルムの幅方向両端部にエンボス加工を施す工程、7)フィルムを巻き取る工程、を経て得ることができる。
溶解釜において、セルロースアセテートと、添加剤とを溶剤に溶解させてドープを調製する。
ドープを、加圧ダイのスリットから無端状の金属支持体(例えばステンレスベルトや回転する金属ドラムなど)上に流延させる。
ドープ膜を金属支持体上で加熱して溶剤を蒸発させて、ウェブを得る。
得られたウェブを、金属支持体上の剥離位置で剥離する。金属支持体上の剥離位置における温度は、好ましくは10〜40℃であり、さらに好ましくは11〜30℃である。
ウェブの残留溶媒量は、下記式で定義される。
残留溶媒量(%)=(ウェブの加熱処理前質量−ウェブの加熱処理後質量)/(ウェブの加熱処理後質量)×100
なお、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、115℃で1時間の加熱処理を意味する。
金属支持体から剥離して得られたウェブを乾燥させる。ウェブの乾燥は、ウェブを、上下に配置した多数のロールにより搬送しながら乾燥させてもよいし、ウェブの両端部をクリップで固定して搬送しながら乾燥させてもよい。
流延方向(MD方向)に延伸−幅方向(TD方向)に延伸−流延方向(MD方向)に延伸−流延方向(MD方向)に延伸
幅方向(TD方向)に延伸−幅方向に延伸(TD方向)−流延方向(MD方向)に延伸−流延方向(MD方向)に延伸
延伸後に得られたフィルムの幅方向両端部にエンボス加工を施す。図5は、エンボス加工装置20の一例を示す模式図である。図5に示されるように、エンボス加工装置は、エンボスロール22と、光学フィルム14を介してエンボスロール22と対向配置されたバックロール24とを有する。
得られた長尺状の光学フィルムを、巻き取り機を用いて、フィルムの長さ方向(幅方向に対して垂直方向)に巻き取る。
本発明の偏光板は、偏光子と、その少なくとも一方の面に配置され、本発明の光学フィルムのロール体から得られる光学フィルムとを含む。本発明の光学フィルムのロール体から得られる光学フィルムは、エンボス部がスリット除去されて得られる光学フィルムである。光学フィルムは、偏光子上に直接配置されてもよいし、他のフィルムまたは層を介して配置されてもよい。
本発明の液晶表示装置は、液晶セルと、それを挟持する一対の偏光板とを有する。そして、一対の偏光板のうち少なくとも一方が、本発明の光学フィルムのロール体から得られる光学フィルムを含む。
1)セルロースアセテート
セルロースアセテート1:アセチル基置換度(アシル基の総置換度)2.9、重量平均分子量Mw=152000、数平均分子量Mn=90000、Mw/Mn=1.7、SP値=15.7
セルロースアセテート2:アセチル基置換度(アシル基の総置換度)2.45、重量平均分子量Mw=151000、数平均分子量Mn=100000、Mw/Mn=1.5
TPP:トリフェニルホスフェート(SP値10.7)
(実施例1)
インライン添加液の調製
10質量部のアエロジル972V(日本アエロジル社製、一次粒子の平均径16nm、見掛け比重90g/リットル)と、90質量部のメタノールとをディゾルバーで30分間撹拌混合した後、マントンゴーリンで分散させて、微粒子分散液を得た。
下記成分を密閉容器に投入し、加熱および撹拌しながら完全に溶解させた。得られた溶液を安積濾紙(株)製の安積濾紙No.24で濾過して、主ドープ液を得た。
(主ドープ液の組成)
セルロースアセテート1(アセチル基置換度2.9(アシル基の総置換度2.9)、Mn=90000、Mw=152000、Mw/Mn=1.7):100質量部
トリフェニルホスフェート(TPP、SP値10.7):5質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(BDP、SP値11.0):5質量部
ジクロロメタン(SP値9.7):430質量部
メタノール(SP値14.5):40質量部
(エンボス加工条件)
エンボスロール:
材質:ステンレス製
ロール径:30cm
表面温度:270℃
バックロール:
材質:金属製(ステンレス製)
温度:60℃
フィルムの搬送速度:90m/分
搬送張力:120N/m
エンボスロールとバックロールとのクリアランス:27μm
エンボスロールとバックロールとによるニップ圧:150Pa
ドープ組成、延伸後のフィルムの乾燥温度、エンボス加工条件、巻長、および光学フィルムの厚みのうちいずれか一以上を、表1または3に示されるように変更した以外は、実施例1と同様にして光学フィルムのロール体を得た。ドープに含まれる添加剤が1種類である場合、添加剤の含有量は5質量部とし;2種類である場合、各添加剤の含有量をそれぞれ5質量部とした。
延伸後のフィルムの乾燥温度を表2に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして光学フィルムのロール体を得た。
ドープに含まれる溶剤の種類を表2に示されるように変更した以外は、実施例1と同様にして光学フィルムのロール体を得た。このうち、比較例4では、実施例1におけるメタノール40質量部をエタノール40質量部に変更し;比較例5では、ブタノール/メタノール=20質量部/20質量部(合計40質量部)に変更した。
エンボス加工条件を表2に示されるように変更した以外は実施例1と同様にして光学フィルムのロール体を得た。
光学フィルムの厚みが表4に示される値となるように、ドープの流延厚みを変更した以外は実施例11と同様にして光学フィルムのロール体を得た。
1)検量線の作成
メタノールの濃度が既知の試料を専用のバイアル瓶に入れ、セプタムとアルミキャップで密閉し、ヘッドスペースサンプラーにセットした。そして、バイアル瓶を、下記のヘッドスペース加熱条件にて加熱して揮発成分を生成させ、当該揮発成分を、ガスクロマトグラフィーにて測定した。メタノール濃度の異なる試料についても、同様の測定を行った。そして、各測定で得られたGCチャートにおける溶剤のピーク面積を算出し、溶剤の濃度とピーク面積のプロットを作成し、検量線を得た。同様にして、エタノール、ブタノールの検量線もそれぞれ作成した。
(ヘッドスペースサンプラー)
機器:ヒューレット・パッカード社製ヘッドスペースサンプラーHP7694型
ヘッドスペース加熱条件:120℃で20分
(ガスクロマトグラフィー)
機器:ヒューレット・パッカード社製5971型
カラム:J&W社製 DB−624
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
GC昇温条件:45℃で3分保持した後、8℃/分で100℃まで昇温
GC導入温度:150℃
10cm角に切り出したフィルムを、5mm程度に細かく刻んで専用のバイアル瓶に封入した以外は前記1)と同様にしてヘッドスペース加熱条件にて加熱処理し、得られた揮発成分をガスクロマトグラフィーにて測定した。
得られた光学フィルムの、エンボス部が施された部分を切り取り、5cm角のサンプルフィルムを10枚準備した。サンプルフィルムを、厚み測定機(Nikon デジマイクロ MH-15M)のステージ上に配置し、サンプルフィルムのエンボス部の高さD0を測定した。次いで、図4に示されるように、サンプルフィルム14Aのエンボス部16上に、フィルム面に対して垂直に載置された直径5mmの金属製の円筒棒18Aと、その上に配置された分銅18Bとからなる合計1kgの重し18を載せた。このように、フィルムのエンボス部16の表面上の直径5mmの円領域に1kgの荷重を加えた状態で、23℃55%RH下において10分間放置した。その後、円筒棒18Aと分銅18Bからなる重し18を除去して得られるサンプルフィルム14Aのエンボス部の高さDを、前述と同様にして測定した。得られた測定値を、それぞれ下記式に当てはめて、耐つぶれ率を算出した。
得られた光学フィルムのロール体を、23℃55%RH下で24時間保存した。その後、ロール体から光学フィルムを巻き出し、巻芯近傍の光学フィルムの幅方向中央部分を切り取って、幅50mm×長さ64mmのサンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルムを、23℃55%RH下で24時間調湿した後、ISO6383/2−1983に準拠したエルメンドルフ引き裂き強度を測定した。
◎:引き裂き強度が50mN以上
○:引き裂き強度が40mN以上50mN未満
○△:引き裂き強度が30mN以上40mN未満
△:引き裂き強度が20mN以上30mN未満
×:引き裂き強度が10mN以上20mN未満
××:引き裂き強度が10mN未満
12 巻芯
14 光学フィルム
14A サンプルフィルム
15 ステージ
16 エンボス部
18A 円筒棒
18B 分銅
18 重し
20 エンボス加工装置
22 エンボスロール
24 バックロール
30 液晶表示装置
40 液晶セル
50 第一の偏光板
52 第一の偏光子
54 保護フィルム(F1)
56 保護フィルム(F2)
60 第二の偏光板
62 第二の偏光子
64 保護フィルム(F3)
66 保護フィルム(F4)
70 バックライト
D、D0 エンボス部の凸部の高さ
Claims (7)
- セルロースアセテートと、SP値が9〜11の可塑剤とを含有する、厚み20〜50μmの光学フィルムを、フィルムの幅方向に対して垂直方向に巻き取って得られる光学フィルムのロール体であって、
前記光学フィルムは、幅方向両端部にエンボス部を有し、
前記光学フィルムの前記エンボス部の表面上の、直径5mmの円領域に1kgの荷重を加えた状態で23℃55%RH下において10分間保存した後の前記エンボス部の凸部の高さをDとし、前記荷重を加える前の前記エンボス部の凸部の高さをD0としたとき、下記式で示される耐つぶれ率が30%以上であり、
- 前記セルロースアセテートのアセチル基の総置換度が、2.3以上2.95以下である、請求項1に記載の光学フィルムのロール体。
- 前記光学フィルムの巻長が、1000m以上8000m以下である、請求項1または2に記載の光学フィルムのロール体。
- 前記可塑剤が、トリフェニルホスフェート、エチルフタリルエチルグリコレートまたはポリエステル化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学フィルムのロール体。
- 前記ポリエステル化合物が、炭素数1〜4のジオールと、少なくとも芳香族ジカルボン酸を含有するジカルボン酸とを反応させて得られる化合物の分子末端を、芳香族基または脂肪族基でさらに封止したものである、請求項4に記載の光学フィルムのロール体。
- 前記可塑剤の含有量が、前記セルロースアセテートに対して1〜20質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学フィルムのロール体。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学フィルムのロール体における、前記光学フィルムの前記エンボス部を除去するステップと、
前記エンボス部が除去された前記光学フィルムと、偏光子とを貼り合わせるステップと、
を有する、偏光板の製造方法。
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