JP7020483B2 - フィルムロール及びその製造方法 - Google Patents

フィルムロール及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7020483B2
JP7020483B2 JP2019520204A JP2019520204A JP7020483B2 JP 7020483 B2 JP7020483 B2 JP 7020483B2 JP 2019520204 A JP2019520204 A JP 2019520204A JP 2019520204 A JP2019520204 A JP 2019520204A JP 7020483 B2 JP7020483 B2 JP 7020483B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
winding
region
roll
resin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019520204A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018216590A1 (ja
Inventor
和哉 須田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Zeon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zeon Corp filed Critical Zeon Corp
Publication of JPWO2018216590A1 publication Critical patent/JPWO2018216590A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7020483B2 publication Critical patent/JP7020483B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C59/00Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
    • B29C59/02Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing
    • B29C59/04Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing using rollers or endless belts
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H18/00Winding webs
    • B65H18/28Wound package of webs

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Winding Of Webs (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Storage Of Web-Like Or Filamentary Materials (AREA)

Description

本発明は、フィルムロール及びその製造方法に関する。
光学フィルム等のフィルムの製造に際しては、高い生産性を実現する観点から、フィルムを長尺フィルムとして製造し、これを円筒形の巻き芯の外表面に巻回してフィルムロールとすることが一般的に行われている。
このようなフィルムロールは、例えば、特許文献1に開示されているラック等に積載され搬送される。特許文献1においては、棒状円筒部材と当該棒状円筒部材に巻かれたシート状物品とを含むロール製品を積載するためのラックが開示されている。
特開2005-335747号公報
ここで、棒状円筒部材に巻かれるシート状物品が光学フィルムである場合、光学フィルムは通常薄膜であり傷つきやすい。光学フィルムに擦り傷が生じると、光学フィルムの光学特性が損なわれることとなる。しかしながら、従来のラックに、光学フィルム等のロール製品を積載して目的地へ搬送すると、搬送中に起きる振動等に起因して、光学フィルムに擦り傷が生じることがあった。特に、フィルムロールの軸方向中央部において重力方向上部の位置で前記の傷が生じやすく、搬送時の対策だけでは不充分であった。
そこで、上記問題を解決すべく検討したところ、長手方向の全域において凹凸構造部を有さないフィルムを用いてフィルムロールを製造することにより、擦り傷の発生を抑制することができることを見出した。しかしながら、長手方向の全域において凹凸構造部を有さないフィルムを巻回して得られるフィルムロールにおいては、その表面に、周方向に延在する帯状の凹部又は凸部(ゲージバンドともいう)が発生することがあった。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、擦り傷の発生とゲージバンドの発生をともに抑制することができるフィルムロール及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく検討を行った結果、巻回方向の始端部を含む第1の領域と、第1の領域よりも凹凸構造部の凸部の平均高さが1μm以上大きい、巻回方向の終端部を含む第2の領域と、を隣接して有する長尺状の樹脂フィルムを用いて、巻き芯の直径、第1の領域の巻き直径、及びフィルムロールの直径が所定条件を満たすように製造したフィルムロールでは、擦り傷の発生とゲージバンドの発生をともに抑制することができるという知見が得られた。すなわち本発明は、以下に示す通りである。
〔1〕 巻き芯と、前記巻き芯に巻回された長尺の樹脂フィルムと、を含むフィルムロールであって、
前記樹脂フィルムは、幅方向の端部に凹凸構造部を含み、
前記樹脂フィルムは、巻回方向における始端部を含む第1の領域と、前記第1の領域に隣接し、前記巻回方向における終端部を含む第2の領域と、を有し、
前記樹脂フィルムは、式(A)を満たし、前記フィルムロールは、式(B)~(C)を満たし、
H2-H1≧1μm (A)
3<100×(R2-R1)/R3<50 (B)
100×(R2-R1)/R2<65 (C)
但し、H1は、前記第1の領域における前記樹脂フィルムの前記凹凸構造部の凸部の高さの平均値であり、
H2は、前記第2の領域における前記樹脂フィルムの前記凹凸構造部の凸部の高さの平均値であり、
R1は、前記巻き芯の直径であり、
R2は、前記巻き芯に巻回された前記第1の領域の巻き直径であり、
R3は、前記フィルムロールの直径である、
フィルムロール。
〔2〕 前記樹脂フィルムは、前記第2の領域内において、凹凸構造領域を有し、
前記凹凸構造領域は、前記樹脂フィルムの幅方向の端縁から20mm以内の端部領域内に規定され、
前記樹脂フィルムは、前記凹凸構造領域内において、平均高さが3μm~25μmの、前記凹凸構造部を有する、
〔1〕に記載のフィルムロール。
〔3〕 前記樹脂フィルムは、少なくとも一方の面に、幅方向の端縁から20mmよりも内側の領域に、平均粗さSRaが5nm~25nmである平坦部を有する、〔1〕または〔2〕に記載のフィルムロール。
〔4〕 平均厚みが10μm~100μmである、〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載のフィルムロール。
〔5〕 〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載のフィルムロールの製造方法であって、
前記樹脂フィルムを、50N/m~300N/mの巻取張力で前記巻き芯に巻きとる工程を含む、フィルムロールの製造方法。
〔6〕 前記巻き芯に前記樹脂フィルムを巻き取る工程は、
前記樹脂フィルムの前記第1の領域を巻き取る第1巻取工程と、
前記樹脂フィルムの前記第2の領域を巻き取る第2巻取工程と、を順に含み、
前記第1巻取工程においては、製造途中の前記フィルムロールにタッチロールを押し当てて巻き取るタッチ巻き取りを行い、
前記第2巻取工程においては、製造途中の前記フィルムロールから前記タッチロールを離して巻き取るギャップ巻き取りを行う、〔5〕に記載のフィルムロールの製造方法。
本発明によれば、擦り傷の発生とゲージバンドの発生をともに抑制することができるフィルムロール及びその製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るフィルムロールを示す斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るフィルムロールを概略的に示す側面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係るフィルムロールの樹脂フィルムを平面上に展開した状態を模式的に示す平面図である。 図4は、図3におけるY-Y線における断面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るフィルムロールの製造方法において用いる巻取装置を模式的に示す模式図である。 図6は、本発明の一実施形態に係るフィルムロールの製造方法において用いる巻取装置を模式的に示す模式図である。 図7は、実施例1に係るフィルムロールにおいて形成された凹凸構造部の平面形状を模式的に示す平面図である。 図8は、実施例のフィルムロールの評価試験で用いたラックの構成を示す正面図である。 図9は、図8のラックの側面図である。
以下、実施形態及び例示物を示して本発明について詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、「長尺」のフィルムとは、幅に対して、5倍以上の長さを有するフィルムをいい、好ましくは10倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻き取られて保管又は運搬される程度の長さを有するフィルムをいう。長尺のフィルムの長さの上限は、特に制限は無く、例えば、幅に対して10万倍以下としうる。
[実施形態1]
本発明の一実施形態に係るフィルムロールについて図1~図6を参照しながら説明する。
〔1.フィルムロール〕
図1は、本実施形態のフィルムロール10から、巻回方向における終端部側の樹脂フィルム100を一部巻き出した状態を概略的に示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態のフィルムロール10は、円筒状の巻き芯11と、巻き芯11に巻回された長尺の樹脂フィルム100と、を含む。
図2は、本実施形態のフィルムロール10を概略的に示す側面図である。フィルムロール10は、点11Cを中心とする円筒形であり、円筒状の巻き芯11と、その外側に、樹脂フィルムが巻回されたフィルム部12A,12Bと、を備える。図2において、12Aは、フィルム100の巻回方向における始端部を含む第1の領域100Aが巻回された第1のフィルム部であり、12Bはフィルム100の巻回方向における終端部を含む第2の領域100Bが巻回された第2のフィルム部である。図2において、12Pは、第1のフィルム部12A(第1の領域100A)の端部であり、当該端部12Pで第2のフィルム部12B(第2の領域100B)に連なっている。図2において、R1は巻き芯11の直径、R2は巻き芯11に巻回された第1の領域100Aの巻き直径、R3はフィルムロール10の直径である。
以下の説明において、「樹脂フィルム」を「フィルム」ということがある。
〔2.樹脂フィルム〕
図3は、本実施形態のフィルムロール10に用いる樹脂フィルム100を上面100U側から見た様子を模式的に示す平面図である。図3における左右方向は巻回方向であり、左側が巻回方向における始端側で、右側が巻回方向における終端側である。図3に示すように、樹脂フィルム100は、巻回方向における始端部を含む第1の領域100Aと、第1の領域100Aに隣接し、巻回方向における終端部を含む第2の領域100Bと、を有する。第1の領域100Aの端部12Pは、第2の領域100Bの巻回方向における始端側の端部でもある。第1の領域100Aはフィルム100の巻回方向における始端部から端部12Pまでの領域であり、第2の領域100Bは端部12Pから巻回方向における終端部までの領域である。図1に示す、フィルムロール10から引き出された樹脂フィルム100は、巻回方向における終端部を含む第2の領域100Bである。
図3に示すように、樹脂フィルム100は、凹凸構造部120を含む。本実施形態において、第1の領域100Aには凹凸構造部120が設けられていないが、第2の領域100Bには、幅方向(図示上下方向)の両端部に同じ形状の凹凸構造部120が設けられている。本発明において凹凸構造部120が設けられている領域を凹凸構造領域120R,120Lという(図1を参照)。2つの凹凸構造領域120R,120Lの間の凹凸構造が設けられていない領域は、平坦部110である。
本実施形態において、平坦部110は、フィルム100の幅方向の端縁から20mmよりも内側の領域に設けられているのが好ましく、該端縁から18mmよりも内側の領域に設けられているのがより好ましく、該端縁から15mmよりも内側の領域に設けられているのがさらに好ましく、該端縁から12mmよりも内側の領域に設けられているのがさらに好ましい。
本実施形態において、平坦部110の平均粗さSRaは、好ましくは5nm以上、より好ましくは7nm以上、さらに好ましくは9nm以上であり、好ましくは25nm以下、より好ましくは20nm以下、さらに好ましくは10nm以下である。平坦部110の平均粗さSRaを前記上限値以下とすることで、フィルムが滑ることによる巻ずれの発生を抑制することができ、平坦部110の平均粗さSRaを前記下限値以下とすることで、フィルム同士が接触しやすくなることによる擦り傷の発生を抑制することができる。ここで、フィルム100の平坦部110の表面粗さSRaは、市販の表面粗さ測定機、例えば小坂研究所社製の表面粗さ測定機「Surfcorder ET4000AK」を用いて、触針荷重50μN、測定長1mm四方、カットオフ0.8mmの条件で測定することができる。
〔3.凹凸構造部〕
本実施形態において、凹凸構造領域120R及び120L内に存在する凹凸構造部120は、図1及び図3に示すように、フィルム100の幅方向の端縁から離隔した位置に設けられている。本実施形態において、2つの凹凸構造領域120R,120Lの幅寸法A1は概ね同一であり、当該幅寸法A1は、第2の領域100Bの始端(端部12P)から終端に至るまで一定の値とされる。
凹凸構造部120は、フィルム100の幅方向の端縁から20mm以内の端部領域に設けられているのが好ましく、該端縁から18mm以内の端部領域に設けられているのがより好ましく、該端縁から15mm以内の端部領域に設けられているのがさらに好ましい。また、凹凸構造部が形成されている凹凸構造領域の幅寸法A1は、3mm以上であるのが好ましく、5mm以上であるのがより好ましく、7mm以上であるのがさらに好ましい。凹凸構造部が設けられている領域を上記範囲内とすることにより、座屈や巻ずれ等の発生を抑制することができる。
本実施形態において、凹凸構造部120は、図3に示すように、4個のひし形が連結された形状単位を一つの単位としており、これが、フィルム長さ方向(巻回方向)に繰り返された形状である。凹凸構造部120は所定の形状単位が繰り返されるものであることが、凹凸構造面積の割合等の調整が容易であるという観点から好ましい。
図4は、第2の領域100Bの凹凸構造部120を延在方向に垂直な面で切った断面(図3におけるY-Y断面)を模式的に示した図である。凹凸構造部120は、凹部121と、凸部122とを備える。通常、凹部122は、レーザー光の照射による熱溶融又はアブレーションによって、樹脂が取り除かれた部分に相当し、また、凸部121は、前記のレーザー光の照射によって加熱されて流動化した樹脂が盛り上がった部分に相当する。凸部121が、周囲のフィルム100の面100Uよりも突出していることにより、この凹凸構造部120においてはフィルム100の実質的な厚みが厚くなっている。
図4において、100Lはフィルム100の下面、122Bは凹部122の底部、121Tは凸部121の頂部、Hは凸部121の高さである。本発明において、凹凸構造部120の凸部121の高さHとは、凹凸構造が設けられていないフィルム100の上面100Uから凸部の頂部121Tまでの高さをいう。凹凸構造部120の凸部の高さは、均一でもよく、不均一でもよい。第2の領域の凹凸構造部120における凸部の高さは、例えば、三次元表面プロファイラー(ザイゴ社製「NewView5000」)を用いて測定することができる。
本実施形態において、フィルム100の第2の領域100Bにおける凹凸構造部120の凸部121の高さHの平均値H2は、特定の範囲内の値である。H2は、フィルム100の第1の領域100Aにおける凹凸構造部の凸部の高さHの平均値H1と相対的に規定される。H1及びH2は、下記式(A)を満たす。
式(A): H2-H1≧1μm
本実施形態において、第1の領域100Aには凹凸構造部が設けられていないので、第1の領域100Aにおける凹凸構造部の凸部の高さHの平均値H1は0である。したがって、本実施形態においては、第2の領域100Bの凹凸構造部120の凸部121の高さHの平均値が1μm以上であれば、当該第2の領域100Bは第1の領域100Aよりも凹凸構造部120の凸部121の高さHの平均値が1μm以上大きい領域である。以下の説明において、「凸部の高さの平均値」を、「凸部の平均高さ」という場合がある。H2-H1の値は、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上である。H2-H1の値の上限は、特に限定されないが、例えば25μm以下としうる。
本実施形態において、第2の領域100Bの凹凸構造部120の凸部121の高さHの平均値H2は、1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは7μm以上であり、一方好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。第2の領域100Bにおける凹凸構造部120の凸部121の高さHの平均値H2を前記の下限値以上とすることによりフィルムの巻き取りの際に巻きずれを抑制することができ、当該高さHの平均値H2を前記の上限値以下とすることにより、巻き取ったロールにおける、凹凸構造部が形成された部分とそれ以外の部分とにおける巻き径の差に起因するフィルムの変形を抑制することができる。
本実施形態において凹凸構造部120の幅は、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.15μm以上、特に好ましくは0.2μm以上であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.75μm以下、特に好ましくは0.5μm以下である。凹凸構造部120の幅が、前記範囲の下限値以上であることにより、フィルム100の巻き取り時に、巻きずれを抑制できる。また、凹凸構造部120の幅が、前記範囲の上限値以下であることにより、形状が崩れることなく凹凸構造部120を形成できる。
〔4.フィルムの厚み〕
フィルム100の平均厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上であり、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下、さらに好ましくは60μm以下である。平均厚みが上限値以下の薄いフィルムであっても、擦り傷の発生を有効に抑制することができ、本発明の効果が得られる。フィルムの厚みは、市販の測定器、例えばフィルムメトリクス社製の「F20-NIR」を用いて測定することができる。
〔5.樹脂フィルムの材料〕
本実施形態のフィルムロールを構成する樹脂フィルムの材料は、特に限定されず、各種の熱可塑性樹脂を採用しうる。樹脂フィルムは、単層のフィルムであってもよく、複数の層を有する複層フィルムであってもよい。樹脂フィルムは、延伸フィルムであってもよく、延伸されていないフィルムであってもよい。
〔6.フィルムロールの製造方法〕
本実施形態のフィルムロールは、樹脂フィルムを調製する調製工程、及び調製した樹脂フィルムを巻き芯に巻き取る工程(巻取工程)を含む製造方法により製造しうる。
〔6.1.樹脂フィルム調製工程〕
樹脂フィルムの調製に際し、凹凸構造部を付与する前のフィルムに凹凸構造部を付与する方法は、特に限定されず、凹凸構造形成のための既知の方法を採用しうる。かかる方法の例としては、レーザーを用いた凹凸構造付与方法、及びエンボスロールを用いた凹凸構造付与方法が挙げられる。レーザーを用いた凹凸構造付与方法では、連続的に搬送されるフィルムの凹凸構造領域内の表面に、レーザーにより特定のパターンを描画する。それにより、フィルムの表面を部分的にレーザーで加熱し、かかる加熱によりフィルムの表面を変形させることができ、その結果、特定のパターンを有する凹凸構造部を形成しうる。エンボスロールを用いた凹凸構造付与方法では、周面に特定のパターンの凹凸構造を有するエンボスロールを用意し、連続的に搬送されるフィルムの凹凸構造領域内の表面に、当該エンボスロールの凹凸構造を転写し、それにより、特定のパターンを有する凹凸構造を形成しうる。
本実施形態において、凹凸構造の付与は、樹脂フィルム100の第2の領域100Bに相当する領域のみに付与する。
〔6.2.巻取工程〕
巻き芯に樹脂フィルムを巻き取る工程は、樹脂フィルムの第1の領域を巻き取る第1巻取工程と、樹脂フィルムの第2の領域を巻き取る第2巻取工程と、を順に含む。本実施形態では、第1巻取工程において、製造途中のフィルムロールにタッチロールを押し当てて巻き取るタッチ巻き取りを行い、第2巻取工程において、製造途中のフィルムロールからタッチロールを離して巻き取るギャップ巻き取りを行う。凹凸構造部を含まない領域を有する樹脂フィルムを巻き取る場合、擦り傷の発生をより有効に防止するという観点から、タッチ巻き取りを行うことが好ましい。本実施形態では、凹凸構造部を含まない第1の領域をタッチ巻き取りにより巻き取ることによって、より有効に擦り傷の発生を防止しうる。
図5は第1巻取工程で用いる巻取装置200を模式的に示した図である。巻取装置200は、長尺のフィルム100の第1の領域100Aを巻き取って、巻き芯11に第1の領域100Aを巻回したフィルムロール(第1のフィルム部12Aを有するフィルムロール)を得るための巻取装置であって、巻き芯11と、巻き芯11用の回転駆動装置としての巻き芯モーター210と、タッチロール220と、タッチロール220用の位置調整装置としてのアーム230と、を備える。
第1巻取工程においては、フィルム100を当該長尺フィルム100の長手方向に連続的に搬送して、タッチロール220に供給する。この際、フィルム100の搬送速度は、通常、フィルム100を巻き芯11で巻き取る際の巻取速度と等しい。したがって、フィルム100の搬送速度は、所望の巻取速度が実現しうるように設定することが好ましい。
タッチロール220に供給されたフィルム100は、タッチロール220に巻き掛けられる。このとき、タッチロール220は、自由に回転可能に設けられているので、巻き掛けられた長尺フィルム100から与えられる摩擦力によって周方向に回転する。そして、このように回転するタッチロール220によって、長尺フィルム100は巻き芯11へと案内される。必要に応じて、タッチロール220には、当該タッチロール130を回転させるための駆動力が与えられていてもよい。
巻き芯11は、巻き芯モーター210から与えられる駆動力により、周方向に回転している。そのため、タッチロール220に巻き掛けられた状態で巻き芯11へ案内されたフィルム100は、巻き芯11に巻き取られる。そして、巻き芯11に巻き取られたフィルム100により、第1のフィルム部12Aを有するフィルムロールが形成される。この際、タッチロール220は、既に巻き芯11に巻き取られて製造途中のフィルムロールの一部となったフィルム100に接触するように、アーム230によって位置が調整されている。
巻き芯11でフィルム100を巻き取る際、図示しないエアーシリンダーから与えられる付勢力により、タッチロール220は、製造途中のフィルムロールを、巻き芯11の径方向に所定の荷重で押している。これにより、巻き芯11に巻き取られたフィルム100(即ち、製造途中のフィルムロールに含まれるフィルム)は、巻き芯11の中心に向かって所定の荷重で押される。そのため、フィルム100の巻き取りの際、製造途中のフィルムロールの周面とフィルム100との間への空気の巻き込みが、抑制される。
タッチロール220が製造途中のフィルムロールを押す荷重の大きさは、通常20N/m以上、好ましくは50N/m以上、より好ましくは100N/m以上であり、通常500N/m以下、好ましくは400N/m以下、より好ましくは300N/m以下である。タッチロール220が製造途中のフィルムロールを押す荷重の大きさは、上記範囲において、製造途中のフィルムロールの巻径に応じて値を任意に変化させてもよい。
第1巻取工程において、フィルム100を巻き芯11に巻き取る際のフィルム100の巻取張力は、好ましくは50N/m以上、より好ましくは70N/m以上、さらに好ましくは90N/m以上であり、好ましくは300N/m以下、より好ましくは250N/m以下、さらに好ましくは200N/m以下である。前記の巻取張力の単位「N/m」は、フィルムの幅1m当たりに加えられる力の大きさを表す。フィルム100の巻取張力を前記の範囲に収めることにより、フィルムロールにおける擦り傷等の発生を効果的に抑制できる。フィルム100の巻取張力は、上記範囲において、製造途中のフィルムロール10の巻径に応じて値を任意に変化させてもよい。この場合、例えば、前記の巻取張力を、次第に小さくなるように変化させてもよく、次第に大きくなるように変化させてもよく、これらを組み合わせてもよい。
図6は第2巻取工程で用いる巻取装置300を模式的に示した図である。巻取装置300は、長尺のフィルム100の第2の領域100Bを巻き取って、第1の領域100Aが巻回された巻回体に、さらに第2の領域100Bを巻回したフィルムロール10を得るための巻取装置である。巻取装置300は、巻き芯11と、巻き芯11用の回転駆動装置としての巻き芯モーター310と、フリーロール320と、フリーロール320用の位置調整装置としてのアーム330と、を備える。
フリーロール320は第1巻取工程で用いた巻取装置200のタッチロール220を、巻き芯11及び製造途中のフィルムロール10に接しないようにアーム330によって位置を調整したものである。このような巻取装置300を用いて第2巻取工程を実行すると、フィルム100をフリーロール320に巻き掛けた後でフィルム100を巻き芯11に巻き取り、フィルムロール10を得る。この際、フリーロール320に巻き掛けられたフィルム100は、フリーロール320から離れた後に巻き芯11に巻き取られ、フィルムロール10を形成する。
巻取装置300においては、タッチロール220に代えてフリーロール320を用いているので、製造途中のフィルムロールの周面とフィルム100との間には空気が流入するようになっており、第2のフィルム部12Bにおいては、第1のフィルム部12Aよりも空気が多く含まれる。
第2巻取工程において、フィルム100を巻き芯11に巻き取る際のフィルム100の巻取張力は、第1巻取工程よりも小さくなるようにする。第2巻取工程における、フィルム100の巻取張力は、好ましくは50N/m以上、より好ましくは70N/m以上、さらに好ましくは90N/m以上であり、好ましくは300N/m以下、より好ましくは200N/m以下、さらに好ましくは150N/m以下である。前記の巻取張力の単位「N/m」は、フィルムの幅1m当たりに加えられる力の大きさを表す。フィルム100の巻取張力を前記の範囲に収めることにより、フィルムロールにおける座屈や巻ずれ等の発生を効果的に抑制できる。フィルム100の巻取張力は、上記範囲において、製造途中のフィルムロール10の巻径に応じて値を任意に変化させてもよい。この場合、例えば、前記の巻取張力を、次第に小さくなるように変化させてもよく、次第に大きくなるように変化させてもよく、これらを組み合わせてもよい。
〔7.本実施形態の作用・効果〕
本実施形態において、樹脂フィルム100は、前記式(A)の要件を満たす(要件(A))。また、本実施形態において、フィルムロールは、以下の式(B)及び式(C)の要件(要件(B)および(C))を満たす。
式(B):3<100×(R2-R1)/R3<50
式(C):100×(R2-R1)/R2<65
式(B)~(C)において、R1は、巻き芯11の直径であり、R2は、巻き芯11に巻回された第1の領域100Aの巻き直径であり、R3は、フィルムロール10の直径である。
要件(B)において、100×(R2-R1)/R3は好ましくは4以上、より好ましくは6以上、さらに好ましくは8以上であり、好ましくは45以下、より好ましくは40以下、さらに好ましくは35以下である。
要件(C)において100×(R2-R1)/R2は、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは7以上であり、好ましくは60以下、より好ましくは40以下である。
要件(A)~(C)の効果について説明する。
本実施形態においては、フィルム100は、巻回方向の始端部側に凹凸構造部120が設けられていない第1の領域100Aを有しているので、フィルム100の第1の領域100Aが巻回された第1のフィルム部12Aでは、フィルム浮きがなく硬く巻回され、摩擦が生じにくくなっている。
ここで、全域にわたって凹凸構造部の設けられていない樹脂フィルムを巻回して得られるフィルムロールでは、フィルムロールの外側(巻径の大きい部分)において、膜厚に起因するゲージバンドが発生しやすいという問題がある。しかしながら、本実施形態においては、第1のフィルム部12Aの外側に、第1の領域100Aよりも凹凸構造部120の凸部の高さの平均値が1μm以上大きい第2の領域100Bが巻回された第2のフィルム部12Bが設けられており、この第2のフィルム部12Bでは、樹脂フィルム100が、第1のフィルム部12Aよりも空気を多く含むように巻回されている。
つまり本実施形態のフィルムロール10は、要件(A)を備えることで、巻き芯11に近い部分(巻き直径の小さい部分)に、摩擦が生じにくい第1のフィルム部12Aを有し、外側(巻き直径の大きい部分)に、空気を含み膜厚の影響を受けにくい第2のフィルム部12Bを有する。
巻き芯11に巻回された第1の領域100Aの巻き直径R2が大きい場合、擦り傷の発生は抑制されるが、ゲージバンドの発生が発生しやすくなる。この問題について、検討した結果、フィルムロールの直径R3に対する第1の領域100Aの巻回部分(R2-R1)の割合(100×(R2-R1)/R3)、及び第1の領域100Aの巻き直径R2に対する第1の領域100Aの巻回部分(R2-R1)の割合を要件(B)および(C)を満たす範囲とすることにより、ゲージバンドの発生を抑制することができるということを見出した。
つまり、本実施形態によれば、樹脂フィルムが要件(A)を充足し、かつフィルムロールが要件(B)及び(C)を充足するので、擦り傷の発生とゲージバンドの発生をともに抑制することができるフィルムロール及びその製造方法を提供することができる。
〔8.フィルムの用途〕
本実施形態のフィルムロールは、フィルムロールの状態で保存、運搬、取引等のハンドリングを行うことができる。本発明のフィルムロールから巻き出したフィルムは、広範な長途に用いることができ、中でも、光学フィルムとして用いることが好ましい。光学フィルムの具体例としては、位相差フィルム、偏光板保護フィルム、光学補償フィルム、などが挙げられる。
以下、本発明に係る実施例を説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。以下に説明する操作は、別に断らない限り、常温及び常圧の条件において行った。
[評価方法]
〔1.ゲージバンド及び巻き皺の程度〕
実施例および比較例(以下「各例」ともいう)で製造したフィルムロールから第1の領域の巻き直径(R2)までフィルムを巻きだして外観を観察し、フィルムロール上のゲージバンドの有無を観察した。ゲージバンドが見えた場合、ゲージバンドがあった位置に対応する部分を目視で観察し、ゲージバンド及び巻き皺の程度を、下記の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:ゲージバンドがあった位置にムラが見えない、又はフィルムロールの観察においてゲージバンドが見えない。
B:ゲージバンドがあった位置にムラが見える。
〔2.擦り傷の発生の有無〕
〔2-1.振動試験〕
(2-1-1)ラック
振動試験の際に用いるラックについて簡単に説明する。図8は各例で製造したフィルムロールを積載した状態のラックの正面図であり、図9は当該ラックの側面図である。
ラック1は、スチール製であって、図8及び9に示すように、底部にあるパレット4と、パレット4から上方に向かって立設する一対の支持枠体3,3と、ラック1の側面上部において一対の支持枠体3,3を連結する連結ロッド5,5と、を備える。パレット4の上面と、一対の支持枠体3,3と、連結ロッド5,5とに囲まれる収容空間に、各例で製造したフィルムロール10が積載される。パレット4は、上記収容空間を含む中空の直方体をなしており、ラック1にかかる荷重をうける土台として機能する。図8及び図9における8はパレット4の底板である。
ラック1は図9に示すように、フィルムロール10の巻き芯11の端部を収容する円筒部材受け部2と、当該円筒部材受け部2を開閉する開閉部材7と、を備える。円筒部材受け部2に巻き芯11の端部を収容した後、開閉部材7を閉じて係止金具7Aを係止させることにより、巻き芯11の端部は、円筒部材受け部2において、押え部材9とゴム製部材9Aとにより保持され、移動が規制される。
ラック1は、当て板部6を有し、当て板部6はフィルムロール10の側面を支持する支持面を有する当て板6Aと、当て板6Aの支持面とは反対側の背面から垂直に立設するベースプレート6Bと、スレッドボルト(図示せず)のねじ山部と螺合するナット6Cとを備える。ベースプレート6Bに形成されているボルト穴にスレッドボルトを通した後、ナット6Cを螺合することで、当て板部80を開閉部材34に固定することができるようになっている。本評価試験においては、当て板6Aは、フィルムロール10の側面を挟持する部材として機能する。フィルムロール10を積載していないラック1単体の重量は100kgである。
(2-1-2)振動試験
(2-1-1)で説明したラックに、各例で製造したフィルムロールを積載し、市販のランダム試験機(IMV社製、商品名「EMK1252/H15」)を用いて、ランダム振動試験を行った。ランダム振動試験を行うに際し、当て板6Aをフィルムロール10の側面に当接するように配してベースプレート6Bを固定した。ランダム振動試験の条件としては、フィルムロールを積載したラックに加わる最大加速度Gaが3.0Gとなる条件を採用した。具体的には、ランダム振動試験では、X軸方向に1時間、Y軸方向に1時間、及びZ軸方向に1時間の合計3時間にわたって、パワースペクトル密度0.4G2/Hzで、加振した。ランダム振動試験の間に、フィルムロールの巻き芯に加わった最大加速度Gbを測定したところ、2.0Gであった。最大加速度Gbは、ラックに積載したフィルムロールの巻き芯11に装着した加速度センサ(スリック社製のグラビティ ショック レコーダ「G-MEN DR 20」を用いて測定した。
〔2-2.解体検査〕
振動試験を行った後のフィルムロールから100mごとに樹脂フィルムを巻きだして10m長さの樹脂フィルムをサンプリングし、当該サンプリングしたフィルムを暗室で高輝度ライトにて反射検査にて全面にわたって検査し、擦り傷の有無を観察し、以下の基準により評価を行った。
A:擦り傷の発生無し
B:擦り傷の発生有り
<実施例1>
(1-1)樹脂フィルムの製造
シクロオレフィン樹脂で形成されたフィルムの一方の表面にウレタン樹脂からなる易接着層が設けられた平均厚みが50μmの長尺状の光学フィルムを用い、以下の方法により、凹凸構造部を形成した。
前記処理前の光学フィルムの第2の領域に相当する部分に、レーザー光を照射して図7に示す凹凸構造部を形成した。詳しくは、凹凸構造部は、光学フィルムの樹脂層側の面の、フィルム幅方向の端縁からの距離が11.5mmの領域であって、端縁から1mm~2mm離隔した領域に形成した。ここで、凹凸構造領域の幅寸法A1は9.5mm~10.5mmである。レーザー光の照射装置としては、CO2レーザー光照射装置(パナソニックサンクス社製「LP-430U」、レーザー波長10.6μm)を用いた。また、レーザー光の照射出力は、出力90%とした。
図7は、本実施例1で形成された凹凸構造部120の平面形状を模式的に示した平面図である。図7においては、凹凸構造部120の寸法を示すため、樹脂フィルムの長手方向及び幅方向の座標を示す。この座標の数値の単位は、ミリメートルである。凹凸構造部120の凸部の高さの平均値は10μmであった。
レーザー光の照射は、図7に示す凹凸構造部120の平面形状を描くように、移動速度2000mm/sでレーザー光照射点を移動させながら行った。図7に示す凹凸構造部120の平面形状において、一点鎖線で囲んで示す角部Aは、いずれも、角度90°であった。また、凹凸構造部120の平面形状において、角部A以外の非直線部(図7において破線で囲んで示す非直線部)Xの角度は、135°であった。前記のレーザー光の照射により、処理前の光学フィルムの樹脂層側の面には、フィルム長尺方向に4.2mmピッチで並んで、線状の凸部によって形作られた図7に示す平面形状を有する複数の凹凸構造部120が形成された。これにより、基材層及び樹脂層を備え、且つ、樹脂層側の面に線状の凸部からなる凹凸構造部120を有する長尺状の樹脂フィルムを得た。この長尺状の樹脂フィルムは、凹凸構造部が設けられていない第1の領域と、幅方向の両端部にそれぞれ図7に示す形状の凹凸構造部120が設けられた第2の領域とを有する樹脂フィルムであり、第2の領域において2つの凹凸構造領域の間の平坦部の表面の平均粗さSRaは10μmである。この樹脂フィルムにおいて、第1の領域の長さは300mである。
(1-2)フィルムロールの製造
直径R1が168mmの巻き芯に、(1-1)で得られた長尺状の樹脂フィルムを、巻き芯に巻回された第1の領域の巻き直径R2が220mm、フィルムロールの直径R3が610mmとなるように巻回して、フィルムロールを製造した。得られたフィルムロールについて評価試験を行い、結果を表1に示した。
第1の領域の巻き取りは、図5に示す巻取装置を用いて、巻取張力300N/m、タッチロールが製造途中のフィルムロールを押す荷重の大きさが200N/mとなるように行った。
第2の領域の巻き取りは、図5の巻取装置においてタッチロールをアームにより製造途中のフィルムロールから離した装置(図6参照)を用いて、巻取張力150N/mで、行った。
<実施例2>
(2-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが500mとなるようにしたこと以外は実施例1の(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(2-2)フィルムロールの製造
(2-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、R2が250mmとなるように巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<実施例3>
(3-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが1000mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(3-2)フィルムロールの製造
(3-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、R2が310mmとなるように巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<実施例4>
(4-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが2600mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(4-2)フィルムロールの製造
(4-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、R2が450mmとなるように巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<実施例5>
(5-2)フィルムロールの製造
直径R1が350mmの巻き芯を用いたこと、R2が375mm、フィルムロールの直径R3が685mmとなるように、樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<実施例6>
(6-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが500mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(6-2)フィルムロールの製造
(6-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、直径R1が350mmの巻き芯を用いたこと、R2が395mm、フィルムロールの直径R3が685mmとなるように、樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<実施例7>
(7-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが1000mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(7-2)フィルムロールの製造
(7-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、直径R1が350mmの巻き芯を用いたこと、R2が435mm、フィルムロールの直径R3が685mmとなるように、樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<実施例8>
(8-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが2600mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(8-2)フィルムロールの製造
(8-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、直径R1が350mmの巻き芯を用いたこと、R2が545mm、フィルムロールの直径R3が685mmとなるように、樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<比較例1>
(C1-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが100mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(C1-2)フィルムロールの製造
(C1-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、樹脂フィルムを、R2が180mmとなるように巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表2に示した。
<比較例2>
(C2-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが100mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(C2-2)フィルムロールの製造
(C2-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、直径R1が350mmの巻き芯を用いたこと、R2が360mmとなるように樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表2に示した。
<比較例3>
(C3-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが1000mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(C3-2)フィルムロールの製造
(C3-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、直径R1が100mmの巻き芯を用いたこと、R2が280mm、フィルムロールの直径R3が330mmとなるように、樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表2に示した。
<比較例4>
(C4-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さSが3900mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(C4-2)フィルムロールの製造
(C4-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、R2が535mmとなるように、樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表1に示した。
<比較例5>
(C5-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが5200mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(C5-2)フィルムロールの製造
(C5-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、R2が610mm、フィルムロールの直径R3が1000mmとなるように樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表2に示した。
<比較例6>
(C6-1)樹脂フィルムの製造
第1の領域の長さが2600mとなるようにしたこと以外は(1-1)と同様にして長尺の樹脂フィルムを得た。
(C6-2)フィルムロールの製造
(C6-1)で製造した樹脂フィルムを用いたこと、直径R1が100mmの巻き芯を用いたこと、R2が430mm、フィルムロールの直径R3が600mmとなるように、樹脂フィルムを巻き芯に巻回したこと以外は実施例1の(1-2)と同様にして、フィルムロールを製造し、評価試験を行い、結果を表2に示した。
実施例及び比較例の評価結果を、表1及び表2に示した。表には実施例および比較例における、R1、R2、R3、100×(R2-R1)/R3、100×(R2-R1)/R2、樹脂フィルムにおける第1の領域の長さ(表中「第1の領域の長さ」)、第1の領域の凹凸構造部の凸部の高さの平均値(表中「第1の領域の凸部の平均高さ」)、第2の領域の凹凸構造部の凸部の高さの平均値(表中「第2の領域の凸部の平均高さ」)、平坦部の表面粗さSRa(表中「平坦部のSRa」)、第1巻取工程の巻取張力、及び第2巻取工程の巻取張力も併せて示した。
Figure 0007020483000001
Figure 0007020483000002
表1及び2の結果から、本発明の要件をすべて満たすフィルムロールは、擦り傷の発生およびゲージバンドの発生をともに抑制することができるということがわかった。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような実施形態であってもよい。
(1)上記実施形態では、幅寸法が概ね同一の凹凸構造領域120R,120Lを有するフィルム100を示したが、2つの凹凸構造領域の幅寸法が異なるフィルムであってもよい。
(2)上記実施形態では、凹凸構造部120がフィルム100の幅方向の端縁から離隔した位置に設けられているフィルム100を示したが、凹凸構造部がフィルムの幅方向の端縁に接した位置に設けられているフィルムであってもよい。
(3)上記実施形態では4個のひし形が連結された形状単位を一つの単位とする凹凸構造部を示したが、凹凸構造部の形状はこれに限定されない。
(4)上記実施形態においては、凹凸構造部の形成されていない(凸部の高さが0の)第1の領域を有する樹脂フィルムを示したが、凹凸構造部が設けられている第1の領域を有する樹脂フィルムであってもよい。このような場合、第2の領域の凹凸構造部の凸部の高さの平均値が、第1の領域の凹凸構造部の凸部の高さの平均値よりも1μm以上大きければよい。
(5)上記実施形態においては、樹脂フィルムの第1の領域を巻き取る第1巻取工程においてタッチ巻き取りを行い、樹脂フィルムの第2の領域を巻き取る第2巻取工程では、ギャップ巻き取りを行う例を示したが、これに限定されない。例えば第1の領域及び第2の領域に、ともに凹凸構造部が設けられている樹脂フィルムを用いる場合には、樹脂フィルムの第1の領域と第2の領域の巻き取り方法はともにギャップ巻き取りであってもよい。
10…フィルムロール
11…巻き芯
11C…巻き芯の中心点
12A…第1のフィルム部
12B…第2のフィルム部
12P…第1のフィルム部の端部
100…樹脂フィルム
100U…樹脂フィルムの上面
100L…樹脂フィルムの下面
100A…第1の領域
100B…第2の領域
110…平坦部
120…凹凸構造部
120L,120R…凹凸構造領域
121…凸部
121T…凸部の頂部
122…凹部
122B…凹部の底部
200,300…巻取装置
210,310…巻き芯モーター
220…タッチロール
230,330…アーム
320…フリーロール
A1…凹凸構造領域の幅寸法
H…凸部の高さ
R1…巻き芯の直径
R2…巻き芯に巻回された第1の領域の巻き直径
R3…フィルムロールの直径

Claims (6)

  1. 巻き芯と、前記巻き芯に巻回された長尺の樹脂フィルムと、を含むフィルムロールであって、
    前記樹脂フィルムは、幅方向の端部に凹凸構造部を含み、
    前記樹脂フィルムは、巻回方向における始端部を含む第1の領域と、前記第1の領域に隣接し、前記巻回方向における終端部を含む第2の領域と、を有し、
    前記樹脂フィルムは、式(A)を満たし、前記フィルムロールは、式(B)~(C)を満たし、
    H2-H1≧1μm (A)
    3<100×(R2-R1)/R3<50 (B)
    100×(R2-R1)/R2<65 (C)
    但し、H1は、前記第1の領域における前記樹脂フィルムの前記凹凸構造部の凸部の高さの平均値であり、
    H2は、前記第2の領域における前記樹脂フィルムの前記凹凸構造部の凸部の高さの平均値であり、
    R1は、前記巻き芯の直径であり、
    R2は、前記巻き芯に巻回された前記第1の領域の巻き直径であり、
    R3は、前記フィルムロールの直径である、
    フィルムロール。
  2. 前記樹脂フィルムは、前記第2の領域内において、凹凸構造領域を有し、
    前記凹凸構造領域は、前記樹脂フィルムの幅方向の端縁から20mm以内の端部領域内に規定され、
    前記樹脂フィルムは、前記凹凸構造領域内において、平均高さが3μm~25μmの、前記凹凸構造部を有する、
    請求項1に記載のフィルムロール。
  3. 前記樹脂フィルムは、少なくとも一方の面に、幅方向の端縁から20mmよりも内側の領域に、平均粗さSRaが5nm~25nmである平坦部を有する、請求項1または2に記載のフィルムロール。
  4. 平均厚みが10μm~100μmである、請求項1~3のいずれか一項に記載のフィルムロール。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載のフィルムロールの製造方法であって、
    前記樹脂フィルムを、50N/m~300N/mの巻取張力で前記巻き芯に巻きとる工程を含む、フィルムロールの製造方法。
  6. 前記巻き芯に前記樹脂フィルムを巻き取る工程は、
    前記樹脂フィルムの前記第1の領域を巻き取る第1巻取工程と、
    前記樹脂フィルムの前記第2の領域を巻き取る第2巻取工程と、を順に含み、
    前記第1巻取工程においては、製造途中の前記フィルムロールにタッチロールを押し当てて巻き取るタッチ巻き取りを行い、
    前記第2巻取工程においては、製造途中の前記フィルムロールから前記タッチロールを離して巻き取るギャップ巻き取りを行う、請求項5に記載のフィルムロールの製造方法。
JP2019520204A 2017-05-23 2018-05-17 フィルムロール及びその製造方法 Active JP7020483B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017101985 2017-05-23
JP2017101985 2017-05-23
PCT/JP2018/019069 WO2018216590A1 (ja) 2017-05-23 2018-05-17 フィルムロール及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018216590A1 JPWO2018216590A1 (ja) 2020-03-26
JP7020483B2 true JP7020483B2 (ja) 2022-02-16

Family

ID=64395600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019520204A Active JP7020483B2 (ja) 2017-05-23 2018-05-17 フィルムロール及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP7020483B2 (ja)
KR (1) KR102366213B1 (ja)
CN (1) CN110520272B (ja)
TW (1) TWI750376B (ja)
WO (1) WO2018216590A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022009501A1 (ja) * 2020-07-06 2022-01-13 コニカミノルタ株式会社 フィルム、フィルムロールおよびフィルムの製造方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015137367A1 (ja) 2014-03-11 2015-09-17 コニカミノルタ株式会社 光学フィルムのロール体とその製造方法、偏光板および液晶表示装置
JP2016132537A (ja) 2015-01-20 2016-07-25 日本ゼオン株式会社 フィルムロールの製造方法及びフィルムロール

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0485248A (ja) * 1990-07-26 1992-03-18 Konica Corp ウエブの巻取装置
JP2005335747A (ja) 2004-05-26 2005-12-08 Nippon Zeon Co Ltd ロール製品用ラック
WO2013140433A1 (ja) * 2012-03-19 2013-09-26 コニカミノルタ株式会社 光学フィルムのロール体、およびそれを用いた偏光板の製造方法
CN104870352B (zh) * 2012-12-13 2017-03-22 柯尼卡美能达株式会社 光学膜的卷体、其制造方法、偏振片及显示装置
JP2017047978A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 日本ゼオン株式会社 巻回体及びその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015137367A1 (ja) 2014-03-11 2015-09-17 コニカミノルタ株式会社 光学フィルムのロール体とその製造方法、偏光板および液晶表示装置
JP2016132537A (ja) 2015-01-20 2016-07-25 日本ゼオン株式会社 フィルムロールの製造方法及びフィルムロール

Also Published As

Publication number Publication date
TW201900418A (zh) 2019-01-01
WO2018216590A1 (ja) 2018-11-29
JPWO2018216590A1 (ja) 2020-03-26
KR20200011418A (ko) 2020-02-03
KR102366213B1 (ko) 2022-02-21
TWI750376B (zh) 2021-12-21
CN110520272B (zh) 2021-07-30
CN110520272A (zh) 2019-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5380025B2 (ja) 反射防止フィルム、偏光板、画像表示装置、および反射防止フィルム用透明支持体の製造方法
US20100239837A1 (en) Optical film, process for producing the optical film, polarizing plate, and display device
JP7020483B2 (ja) フィルムロール及びその製造方法
JP6443896B2 (ja) フレキシブルガラスリボンを検査する装置および方法
KR20040086112A (ko) 방현성 반사 방지 필름의 제조 방법 및 장치 및 방현성반사 방지 필름
KR101850565B1 (ko) 편광판 및 상기 편광판을 포함하는 디스플레이 장치
JP5984312B2 (ja) フィルムロール及びその製造方法、フィルムシート及びその製造方法
JP2013535021A (ja) 光方向転換フィルム及びそれを組み込んだディスプレイシステム
JP2011131573A (ja) セルロースフィルム及びその製造方法
JP2005111669A (ja) ポリマーフィルムの製造方法
JP2010217504A (ja) 反射防止フィルム
JP2008119868A (ja) セルロースエステルフィルムの製造方法
JP4366782B2 (ja) ポリエステルフィルムロール及びその梱包体
WO2017161104A1 (en) Methods and apparatus for supporting glass
JP2005077795A (ja) 光学フィルム及び光学フィルムの製造方法
JP2004291303A (ja) 防眩性反射防止フィルムの製造方法及び装置並びに防眩性反射防止フィルム
JPWO2015137367A1 (ja) 光学フィルムのロール体とその製造方法、偏光板および液晶表示装置
JP2002248639A (ja) セルロースエステルフィルムとその製造方法、偏光板保護フィルム、偏光板及び液晶表示装置
TW201040576A (en) Low reflection member, anti-reflection film, polarizing plate, and image display device
JP6451338B2 (ja) フィルムロールの製造方法
JP2021134007A (ja) フィルムロールの製造方法及び製造装置
CN113302524A (zh) 防眩膜、以及使用了该防眩膜的偏振片、表面板和图像显示装置
WO2011052403A1 (ja) 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置
JP2005313467A (ja) セルロースエステルフィルムの製造方法、及びセルロースエステルフィルム
JP2013237256A (ja) 熱可塑性樹脂フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7020483

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150