JP5103912B2 - 硬化性樹脂組成物、及びその硬化物 - Google Patents
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Description
この様な用途に適用し得る、可撓性を有し、かつ、アルカリ現像可能なソルダーレジストインキとしては、従来、例えば、多官能エポキシ化合物に、アクリル酸と末端にカルボキシル基を有するブタジエン・アクリロニトリル共重合体を反応させた後、多塩基酸無水物(b)類を反応させたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながらソルダーレジストは、その硬化物自体の可撓性は有するものの、フレキシブルプリント配線板用途における基板である基板フィルムに対する密着性が悪く、その結果プリント配線板としての可撓性が充分ではなく、更にはんだ耐熱性に劣るものであった。
前記化学構造(I)は、具体的には、アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基を(B)、メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基を(X)とした場合に、下記式(1)又は式(2)
で表される構造部位が挙げられる。カルボキシル基含有光硬化性樹脂構造中の部分構造として前記式(1)で表される構造を樹脂構造末端に導入すること、或いは、前記式(2)で表される構造を樹脂構造の主鎖に導入することにより、前記カルボキシル基含有光硬化性樹脂の硬化物は柔軟な性質を発現し、フレキシブルプリント配線板用途における接着層或いはカバーレイに用いた場合に優れた可とう性を発現する他、密着性が良好となり、また、特に前記(B)で示されるアルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基に起因する適度な剛直性から優れた半田耐熱性を発現するものである。
フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(P)、
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)、並びに、
メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)
の各構造部位を有しており、かつ、前記フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(P)及び前記アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)が、前記メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)を介して結合した構造を分子構造内に有するフェノール樹脂(a)に、
多塩基酸無水物(b)を反応させた後、生成したカルボン酸にエポキシ基含有ラジカル重合性不飽和化合物(c)を前記カルボン酸の一部が残存するように反応させて得られる構造を有することを特徴とするカルボキシル基含有光硬化性樹脂(以下、これを「カルボキシル基含有光硬化性樹脂(I)」と略記する。)、或いは、
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)、並びに、
メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)
の各構造部位を有しており、かつ、前記グリシジルオキシ基含有芳香族炭化水素基(E)及び前記アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)が、前記メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)を介して結合した構造を分子構造内に有するエポキシ樹脂(d)に、
前記ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(e)を反応させ、次いで、多塩基酸無水物(b)を反応させて得られる構造を有することを特徴とするカルボキシル基含有光硬化性樹脂(以下、これを「カルボキシル基含有光硬化性樹脂(II)」と略記する。)が挙げられる。
カルボキシル基含有光硬化性樹脂(II)は、前記式(1)又は式(2)で表される化学構造を前記化学構造(I)として有し、かつ、カルボキシル基及び不飽和二重結合を有する構造部位、前記(E)に起因する芳香族基を前記「他の構造部位」として有するものである。
1−ナフトール、2−ナフトール、メチルナフトールなどのモノナフトール類、1,6−ジヒドロキシナフタレン、7−メチル−1,6−ジヒドロキシナフタレン等のジヒドロキシナフタレン類が挙げられる。なお、これらのヒドロキシ基含有芳香族化合物(a1)は2種類以上を併用してもよい。
1)ヒドロキシ基含有芳香族系化合物(a1)とアルコキシ基含有縮合多環式芳香族化合物(a2)とカルボニル基含有化合物(a3)とを実質的に同時に仕込み、適当な重合触媒の存在下で加熱撹拌して反応を行う方法、また、
2)アルコキシ基含有縮合多環式芳香族化合物(a2)1モルに対して、0.05〜30モル、好ましくは2〜30モルのカルボニル基含有化合物(a3)を反応させた後に、ヒドロキシ基含有芳香族系化合物(a1)を仕込んで反応させる方法
3)ヒドロキシ基含有芳香族系化合物(a1)とアルコキシ基含有縮合多環式芳香族化合物(a2)とを予め混合しておき、ここにカルボニル基含有化合物(a3)を連続的乃至断続的に系内に加えることによって、反応を行う方法
が挙げられる。尚、ここで実質的に同時とは、加熱によって反応が加速されるまでの間に全ての原料を仕込むことを意味するものである。
これらのなかでも、特に下記構造式
ここで用いる多塩基酸無水物(b)は、例えば、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、3、6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸等の脂環式二塩基酸無水物;無水コハク酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、オクテニル無水コハク酸、ペンタドデセニル無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の脂肪族又は芳香族の二塩基酸又は三塩基酸無水物、あるいはビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族又は芳香族四塩基酸二無水物が挙げられる。これらの中でも、なかでも電食性に優れる点からテトラヒドロ無水フタル酸およびヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)、並びに、
メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)
の各構造単位をそれぞれ、「A」、「B」、「X」で表した場合に、下記構造式
グリシジルオキシ基含有芳香族炭化水素基(E)、
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)、並びに、
メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)
の各構造部位を有しており、かつ、前記グリシジルオキシ基含有芳香族炭化水素基(E)及び前記アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)が、前記メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)を介して結合した構造を分子構造内に有するエポキシ樹脂(d)に、
前記ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(e)を反応させ、次いで、多塩基酸無水物(b)を反応させて得られる構造を有することを特徴とするものである。
本発明では、このような特徴的な化学構造を有することから、分子構造中の芳香族含有率が高くなり、優れた耐熱性を発現すると共に、密着性と可とう性に優れた硬化物が得られる。
ここで、前記各構造は、該構造が分子末端に位置する場合には、1価の芳香族炭化水素基となる。また、上掲した構造のうちナフタレン骨格上に他の構造部位との結合位置を二つ以上有するものは、それらの結合位置は同一核上であってもよいし、或いは、それぞれ異核上にあってもよい。
ここで用いる多塩基酸無水物(b)は、前記したカルボキシル基含有光硬化性樹脂(I)の製造で用いられる化合物が何れも使用できるが、特に硬化物の電食性が良好となる点からテトラヒドロ無水フタル酸およびヘキサヒドロ無水フタル酸が好ましい。
本発明では、カルボキシル基及び不飽和二重結合を有する有機基を置換基として有する芳香族構造部位(A’)、
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)、並びに、
メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)
の各構造単位をそれぞれ、「A’」、「B」、「X」で表した場合に、下記構造式
また可視光領域に吸収のあるCGI−784(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)等のチタノセン化合物等も、光反応を促進するために添加することもできる。
これらの中で、特に好ましい光重合開始剤は、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン等であるが、特にこれらに限られるものではなく、紫外光もしくは可視光領域で光を吸収し、(メタ)アクリロイル基等の不飽和基をラジカル重合させるものであれば、光重合開始剤、光開始助剤に限らず、単独であるいは複数併用して使用できる。
これらのなかでも硬化物の耐熱性の改善効果が良好となる点からクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、オキサゾリドン環含有エポキシ樹脂から製造された酸基含有ビニルエステル樹脂が好ましい。かかる酸基含有ビニルエステル樹脂は、前記カルボキシル基含有光硬化性樹脂(I)又はカルボキシル基含有光硬化性樹脂(II)との合計質量に対して、70質量%以下、特に60質量%以下となる範囲であることが好ましい。
1)150℃における溶融粘度:ASTM D4287に準拠
2)軟化点測定法:JIS K7234
3)GPC:
・装置:東ソー株式会社製 HLC−8220 GPC、カラム:東ソー株式会社製 TSK−GEL G2000HXL+G2000HXL+G3000HXL+G4000HXL
・溶媒:テトラヒドロフラン
・流速:1ml/min
・検出器:RI
4)NMR:日本電子株式会社製 NMR GSX270
5)MS :日本電子株式会社製 二重収束型質量分析装置 AX505H(FD505H)
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、o−クレゾール432.4g(4.00モル)と2−メトキシナフタレン158.2g(1.00モル)と41%パラホルムアルデヒド179.3g(2.45モル)を仕込み、シュウ酸9.0gを加えて、100℃まで昇温し100℃で3時間反応させた。ついで、水を分留管で捕集しながら41%パラホルム73.2g(1.00モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、150℃まで1時間で昇温し、更に150℃で2時間反応させた。反応終了後、更にメチルイソブチルケトン1500gを加え、分液ロートに移し水洗した。次いで洗浄水が中性を示すまで水洗後、有機層から未反応のo−クレゾールと2−メトキシナフタレン、及びメチルイソブチルケトンを加熱減圧下に除去し、下記構造式
得られたフェノール樹脂のGPC分析の結果、「P−X−B」で表される構造を有する化合物の含有率は11質量%、「B−X−B」で表される構造を有する化合物の含有率は1質量%であった。回収した未反応のo−クレゾール及び2−メトキシナフタレンの質量測定の結果、及び得られたフェノール樹脂の水酸基の測定結果から、該フェノール樹脂中のフェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基の構造単位と、アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基の構造単位とのモル比率は、前者/後者=79/21であった。メトキシ基の残存は、NMRにおける55ppmに観測されるメトキシ基のシグナル、及び水酸基当量から化合物中のメトキシ基は分解していないことを確認した。また、分子末端に「B−X−」で表される構造を有することが確認できた。
で表される構造単位を有するエポキシ樹脂(E−1)198gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は58℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は1.0dPa・s、エポキシ当量は252g/eq.であった。
温度計、冷却管、分留管、窒素ガス導入管、撹拌器を取り付けたフラスコに、o−クレゾール324.4g(3.00モル)と2−メトキシナフタレン158.2g(1.00モル)と41%パラホルムアルデヒド28.9g(0.1モル)を仕込み、シュウ酸6.5gを加えて、100℃まで昇温し100℃で3時間反応させた。ついで、水を分留管で捕集しながら41%パラホルム289.4g(1.00モル)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、150℃まで1時間で昇温し、更に150℃で2時間反応させた。反応終了後、更にメチルイソブチルケトン1500gを加え、分液ロートに移し水洗した。次いで洗浄水が中性を示すまで水洗後、有機層から未反応のo−クレゾールと2−メトキシナフタレン、及びメチルイソブチルケトンを加熱減圧下に除去し、下記構造式
で表される構造単位を有するエポキシ樹脂(E−2)220gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は90℃(B&R法)、溶融粘度(測定法:ICI粘度計法、測定温度:150℃)は7.5dPa・s、エポキシ当量は287g/eq.であった。
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、合成例2で得られたフェノール樹脂(A−2)186g、エクソン化学株式会社製「ソルベッソ150」155gを仕込み溶解させた後、テトラヒドロ無水フタル酸106g(フェノール性水酸基の数:酸無水物の数=1:1)を加えて、110℃で4時間反応させた。その後、グリシジルメタクリレート 71g(エポキシ基の数:カルボキシル基の数=0.5:1)、ハイドロキノン0.14g、トリフェニルホスフィン0.86gを仕込み、110℃で2時間反応後、トリフェニルホスフィン0.29gを追加し120℃に加熱し10時間反応させて、酸価が77mgKOH/g、不揮発分のエポキシアクリレートを70%含有する樹脂溶液(C−1)を得た。得られた樹脂は、マススペクトルの理論構造に相当するM+=573のピークにより目的のエチレン性不飽和結合含有樹脂(C−1)であることが確認された。
合成例1より得られたエポキシ樹脂(E−1)250gとアクリル酸72.0g(エポキシ基の数:カルボキシル基の数=1:1)、ハイドロキノン0.14gを仕込み、100℃に加熱攪拌して均一溶解した。ついでトリフェニルホスフィン0.86gを仕込み、110℃に加熱して2時間反応後、トリフェニルホスフィン0.29gを追加し、120℃に加熱して更に10時間反応を行った。その樹脂は、マススペクトルで理論構造に相当するM+=406、M+=655のピークが得られたことから目的のエチレン性不飽和結合含有樹脂であることが確認された。
得られた反応液にエクソン化学株式会社製「ソルベッソ150」 180g、テトラヒドロ無水フタル酸106.4g(0.7mol)(水酸基の数:酸無水物基の数=1:0.7)を仕込み110℃で4時間反応を行い、酸価が92mgKOH/g、不揮発分のエポキシアクリレートを70%含有する樹脂溶液(C−2)を得た。この樹脂溶液(C−2)にはマススペクトルで理論構造に相当するM+=558、M+=959のピークにより目的のエチレン性不飽和結合含有樹脂(C−2)を含有することが確認された。
合成例2より得られたエポキシ樹脂(E−2)287gとアクリル酸72.0g(エポキシ基の数:カルボキシル基の数=1:1)、ハイドロキノン0.14gを仕込み、100℃に加熱攪拌して均一溶解した。ついでトリフェニルホスフィン0.86gを仕込み、110℃に加熱して2時間反応後、トリフェニルホスフィン0.29gを追加し、120℃に加熱して更に10時間反応を行った。得られた反応液にエクソン化学株式会社製「ソルベッソ150」 195g、テトラヒドロ無水フタル酸106.4g(0.7mol)(水酸基の数:酸無水物基の数=1:0.7)を仕込み110℃で4時間反応を行い、酸価が84mgKOH/g、不揮発分のエポキシアクリレートを70%含有する樹脂溶液(C−3)を得た。この樹脂溶液(C−3)にはマススペクトルで理論構造に相当するM+=558、M+=959のピークにより目的のエチレン性不飽和結合含有樹脂(C−2)を含有することが確認された。
合成例2より得られたエポキシ樹脂(E−2) 287gとメタクリル酸86.0g(エポキシ基の数:カルボキシル基の数=1:1)、ハイドロキノン0.14gを仕込み、100℃に加熱攪拌して均一溶解した。ついでトリフェニルホスフィン0.86gを仕込み、110℃に加熱して2時間反応後、トリフェニルホスフィン0.29gを追加し、120℃に加熱して更に10時間反応を行った。その樹脂は、理論構造に相当するM+=420、M+=683のピークが得られたことから目的のエチレン性不飽和結合含有樹脂であることが確認された。得られた反応液にエクソン化学株式会社製「ソルベッソ150」 200g、テトラヒドロ無水フタル酸106.4g(0.7mol)(水酸基の数:酸無水物基の数=1:0.7)を仕込み110℃で4時間反応を行い、酸価が82mgKOH/g、不揮発分のエポキシアクリレートを70%含有する樹脂溶液(C−4)を得た。この樹脂溶液(C−4)にはマススペクトルで理論構造に相当するM+=572、M+=987のピークが得られたことから目的のエチレン性不飽和結合含有樹脂(C−4)を含有することが確認された。
ブチルカルビトールアセテート84.0gに、エポキシ当量が214g/eq.のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EPICLON N−695」(大日本インキ化学工業(株)製)214.0gとアクリル酸72.0g(エポキシ基の数:カルボキシル基の数=1:1)、ハイドロキノン0.14gを仕込み、100℃に加熱攪拌して均一溶解した。ついでトリフェニルホスフィン0.86gを仕込み、110℃に加熱して2時間反応後、トリフェニルホスフィン0.29gを追加し、120℃に加熱して更に10時間反応を行った。得られた反応液にエクソン化学株式会社製「ソルベッソ150」 84.0g、テトラヒドロ無水フタル酸106.4g(0.7mol)(水酸基の数:酸無水物基の数=1:0.7)を仕込み110℃で4時間反応を行い、酸価が100mgKOH/g、不揮発分のエポキシアクリレートを70%含有する樹脂溶液(C−5)を得た。
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート230gを100℃に加熱し、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、EPICLON N−695、軟化点95℃、エポキシ当量214g/eq)535gを均一溶解し固形分70%の樹脂溶液を得た。この樹脂を(D−1)とする。
硬化塗膜をJIS C 6481の試験方法に従って、260℃で半田浴へ10秒間浸漬を繰り返し、外観変化の現れない最大回数を記した。
硬化塗膜に巾1mmで10×10のクロスカットを入れ、セロハンテープで剥離テストを行い剥がれの状態を目視観察した。
○:剥がれが認められないもの
△:1〜10箇所に剥がれが認められるもの
×:10箇所以上剥がれたもの
Claims (7)
- カルボキシル基含有光硬化性樹脂と光重合開始剤とエポキシ樹脂とを必須成分とする硬化性樹脂組成物であって、前記カルボキシル基含有光硬化性樹脂が、メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基を介してアルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基を他の構造部位と結合した化学構造(I)を部分構造として分子構造内に有するものである硬化性樹脂組成物であって、
前記他の構造部位が、
フェノール樹脂(a)に、多塩基酸無水物(b)を反応させた後、生成したカルボン酸に、エポキシ基含有ラジカル重合性不飽和化合物(c)を前記カルボン酸の一部が残存するように反応させて得られるもの、またはエポキシ樹脂(d)に、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(e)を反応させ、次いで、多塩基酸無水物(b)を反応させて得られるものであることを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 前記カルボキシル基含有光硬化性樹脂が、
フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(P)、
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)、並びに、
メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)
の各構造部位を有しており、かつ、前記フェノール性水酸基含有芳香族炭化水素基(P)及び前記アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)が、前記メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)を介して結合した構造を分子構造内に有するフェノール樹脂(a)に、
多塩基酸無水物(b)を反応させた後、
生成したカルボン酸に、エポキシ基含有ラジカル重合性不飽和化合物(c)
を前記カルボン酸の一部が残存するように反応させて得られるものである請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。 - 前記カルボキシル基含有光硬化性樹脂が、
グリシジルオキシ基含有芳香族炭化水素基(E)、
アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)、並びに、
メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)
の各構造部位を有しており、かつ、前記グリシジルオキシ基含有芳香族炭化水素基(E)及び前記アルコキシ基含有縮合多環式芳香族炭化水素基(B)が、前記メチレン基、アルキリデン基、及び芳香族炭化水素構造含有メチレン基から選択される2価の炭化水素基(X)を介して結合した構造を分子構造内に有するエポキシ樹脂(d)に、
前記ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノカルボン酸(e)を反応させ、
次いで、多塩基酸無水物(b)を反応させて得られるものである請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。 - 請求項1〜6の何れか1つに記載の硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
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