JP5103644B2 - 光走査装置及び潜像形成装置及び画像形成装置 - Google Patents

光走査装置及び潜像形成装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、光走査装置に関し、特に複数の光ビームを同時に走査するマルチビーム走査光学系を有する光走査装置と、その光走査装置を用いた潜像形成装置及び画像形成装置に関する。
従来、レーザダイオード(LD)等の光源から射出される光ビームを光偏向手段(例えばポリゴンミラー等の光偏向器)を含む走査光学系を介して像担持体(例えば光導電性の感光体)の被走査面上に結像させて潜像形成を行う光走査装置が知られており、電子写真方式の画像形成装置(例えばデジタル複写機、レーザプリンタ、レーザファクシミリ、あるいはこれらの複合機等)の潜像形成手段として用いられている。また、画像形成装置の高速化、高密度化に伴い、複数の光ビームを同時に走査して、副走査方向の複数ラインの書き込みを同時に行うマルチビーム走査光学系を用いた光走査装置が提案されている。
電子写真方式の画像形成装置で像担持体として用いられる感光体には、感光体に与えられる総露光エネルギー密度は同じでも、光量と露光時間の関係が異なると潜像形成状態が異なる相反則不軌の現象がある。すなわち、ごく短時間に露光した場合は、比較的長い時間をかけて露光した場合に比べ、総露光量が等しいにもかかわらず感光体の電位変化量が少なくなる、相反則不軌が生じる。
これは、光量が強いとキャリアの再結合量が増大し、表面に到達するキャリア量が減少することが原因と考えられている。そして、これがマルチビーム走査光学系の場合、画像濃度むらとなって現れてくる。
ここで、図9は画像形成装置の走査光学系として、LD1〜LD4の4つのLDを配列した4chLDA(4チャンネル・レーザダイオードアレイ)を用いた例である。LD1とLD2の境界領域は、ほぼ同時に露光されているため、短い時間で強い光量が当たっている。これに対し、LD4とLD1の境界領域は、はじめLD4が露光した後に、LD1が露光することになるので時間差が生じ、結果的に長い時間に弱い光量が当たったことになる。この場合、時間差露光の方が潜像電位分布が深く形成され、トナーが付着しやすくなる。この結果、LD4とLD1の境界領域は、他の部分より画像濃度が濃くなり、画像濃度むらを生じることになる。
上記のような相反則不軌現象は、感光体の特性値中でも、例えば有機感光体の電荷発生層(CGL)の膜厚や、キャリア移動度、量子効率、キャリア発生量に依存する。このため、相反則不軌の起き難い感光体、走査光学系を含めた作像システムを提供することが望ましいが、従来の計測手法では、空間分解能が数ミリ程度しか得られなく、メカニズムを解析するのに十分な精度が得られなかった。このため、最適露光条件は、出力画像から判断するしかなかった。
ここで従来技術の一例として、特許文献1(特開2004−77714公報)には、マルチビームを走査しても相反則不軌による画質欠陥が生じることなく、高画質の画像を得ることを課題として、「飛び越し走査を採用することにより、任意の隣り合う走査線の組を取り上げても、各々の走査番号jを必ず異なった組み合わせにすることができるので、走査間隔の時間を一主走査時間以上にすることができる。この結果、相反則不軌によるバンディングの画質欠陥を大幅に軽減でき、実用上画質欠陥として認識されにくい画像を得ることができる。」ことが記載されている。
特開2004−77714公報
特許文献1に記載の従来技術に関しては、相反則不軌現象が画像として影響があることは認識されているが、前述の理由で潜像形成メカニズムが解析されていないため、感光体に照射する光量や露光エネルギー密度の具体的な設定量に関しては考慮されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、複数回の光偏向走査にまたがって光ビームが像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度が、光走査による遅延時間や露光エネルギーを考慮して、像担持体上で一定になるように光源を制御することにより、高画質・高耐久な出力画像を得ることができる光走査装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記の光走査装置を用いてマルチビームの光走査を行うことにより、像担持体に潜像を形成する潜像形成装置を提供することを目的とする。
さらに本発明は、上記の光走査装置または潜像形成装置を用いて像担持体の感光面に対して光走査を行うことにより潜像を形成し、該潜像を現像して可視化する画像形成装置を提供することを目的とし、さらには、相反則不軌の起きにくい作像システムとすることで、画像濃度むらの現れない高画質な画像形成装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明では以下のような解決手段を採っている。
本発明の第1の手段は、複数の光源から射出される光ビームを光偏向手段を含む走査光学系を介して被走査媒体としての像担持体に結像させて静電潜像を形成する光走査装置において、前記像担持体に照射される露光量が所定の露光量に達するために、複数回の光偏向走査を必要とする場合に、1回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx1、そのとき形成される予め求められた静電潜像の潜像電位深さをVs1(V)、複数回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度Ex_nをEx1と同じにしたときの予め求められた潜像電位深さをVs_n(V)としたとき、複数回の光偏向走査にまたがって前記像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度Ex_nを、Ex1から(Vs_n/Vs1)の3乗に相当する過剰の割合だけ減少させた露光エネルギー密度とすることを特徴とする。
本発明の第2の手段は、複数の光源から射出される光ビームを光偏向手段を含む走査光学系を介して被走査媒体としての像担持体に結像させる光走査装置において、前記像担持体に照射される露光量が所定の露光量に達するために、最低m回の光偏向走査が必要な場合に、m回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度の合計をEx_mとし、m+k回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度をEx_mkとしたときに、Ex_mk=Ex_m-ΔExであり、ΔExは、前記光偏向手段の走査周期をT1としたときに、{log(T1/10)/(m+k-1)}×Ex_mの関係式から求まる値に比例して設定される補正量であることを特徴とする。
本発明の第3の手段は、潜像形成装置であって請求項1または2記載の光走査装置を用いてマルチビームの光走査を行うことにより、像担持体に潜像を形成することを特徴とする。
本発明の第4の手段は、画像形成装置であって請求項1または2記載の光走査装置、あるいは請求項3記載の潜像形成装置を用い、像担持体の感光面に対して光走査を行うことにより潜像を形成し、該潜像を現像手段で現像して可視化することを特徴とする。
第1の手段の光走査装置では、複数回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度が、光偏向手段の走査による遅延時間や露光エネルギーを考慮して、像担持体上で一定になるように(すなわち像担持体上の潜像電位が一定になるように)光源を制御することにより、高画質・高耐久な出力画像を得ることができる。
2の手段の光走査装置では、複数回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度が、光偏向手段の走査による遅延時間や露光エネルギーを考慮して、像担持体上で一定になるように(すなわち像担持体上の潜像電位が一定になるように)光源を制御することにより、高画質・高耐久な出力画像を得ることができる。
また、このマルチビーム光走査装置では、露光エネルギー密度に達するのに最低でも複数回露光が必要な、重ね打ち走査や飛び越し走査に対して特に有効である。
の手段の潜像形成装置では、第1〜第の手段のいずれか1つに記載の光走査装置を用いることにより、静電潜像のばらつきの少ない潜像形成装置を提供することができる。また、各工程のプロセスクォリティが向上するため、高画質、高耐久、高安定、省エネルギー化が実現できる。
の手段の画像形成装置では、第1〜第の手段のいずれか1つに記載の光走査装置、あるいは第の手段に記載の潜像形成装置を用いて像担持体に潜像を形成し、現像手段で現像して可視化することを特徴とするので、相反則不軌の起きにくい作像システムとすることができ、画像濃度むらの現れない高画質な画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の構成、動作および作用効果を、図示の実施例に基いて詳細に説明する。
[実施例1]
まず、第1の手段の実施例を説明する。
図1に本発明に係る光走査装置の構成例を示す。
図1(a)に示すように、半導体レーザを含む光源ユニット1から射出した光ビームは、コリメートレンズ2、シリンダレンズ3、折り返しミラー4を介して光偏向手段であるポリゴンスキャナのポリゴンミラー5で偏向走査され、2つの走査レンズL1,L2からなる走査光学系6と、折り返しミラー7により被走査媒体としての感光体111上に結像される。光源ユニット1の各発光点の発光信号を制御する画像処理装置内のバッファメモリには、各発光点に対応する1ライン分の印字データが蓄えられている。そして、ポリゴンミラー5の偏向反射面1面毎に上記印字データが読み出され、被走査媒体としての感光体111上の走査線上で印字データに対応して光ビームが点滅し、走査線に従って静電潜像が形成される。なお、被走査媒体(感光体)111の光走査開始側端部の近傍には、走査される光ビームを検知して書き込み(露光)開始のタイミングを制御するための同期検知器(フォトダイオードや、CCD等のラインセンサからなる光検知器)8が設けられている。
次に図1(b)に示す実施例は、図1(a)の光源ユニット1に用いるマルチビーム光源として、4個の半導体レーザ(LD)からなる光源が副走査方向に一列に配列された半導体レーザアレイ(レーザダイオードアレイ(LDA))201を用い、この半導体レーザアレイ(LDA)201がコリメートレンズ2の光軸垂直方向に配置されている構成例である。
また、図1(c)に示す実施例は、図1(a)の光源ユニット1に用いるマルチビーム光源として、発光点をx軸方向とy軸方向に平面に配置した面発光レーザ202からなる光源部の構成例を示している。この構成例は、水平方向(主走査方向)に3個、垂直方向(副走査方向)に4個、計12個の発光点を有する面発光レーザを用いた例である。この構成例を、図1(a)に示す光走査装置110の光源ユニット1に適用することにより、一つの走査線上を水平方向(主走査方向)に配置した3つの光源により走査し、垂直方向(副走査方向)の4本の走査線を同時に走査するように構成することができる。
なお、図1(c)に示すような面発光レーザ202としては、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)が知られており、VCSELなどのマルチビームレーザは、低消費電力なため、省エネルギー化に役立つことができる。
図1(b)や(c)に示す構成例のように、複数の光ビームで感光体上を露光する場合は、前述の相反則不軌現象が顕著に表れてくる。
相反則が成立する場合は、
露光エネルギー密度=単位面積当たりの像面光量×露光時間
であるため、露光エネルギー密度が一定であれば、静電潜像が変わることは無い。しかしながら、相反則不軌現象があると、
単位面積当たりの像面光量×露光時間=露光エネルギー密度
が一定でも、露光時間が長い条件では、静電潜像の潜像径や潜像深さは大きく異なってくる。
これは、光量が強いとキャリアの再結合量が増大し、表面に到達するキャリア量が減少するためである。従って、同一機種内で画像濃度を揃える場合は、露光量を補正する必要がある。
潜像電位深さの導出方法としては、電磁界シミュレーションを用いて計算する方法でもよいし、実際に静電潜像を計測した値を用いても良い。計測方法の一例を以下に示す。
図10は静電潜像計測装置の構成例を示しており、電子ビームを発生する電子銃と放出電子発生部材、導電板、グリッドメッシュ、LD露光手段、検出器、下部電圧印加手段(図示せず)等から構成されている。計測試料としては裏面電極を有する感光体を用い、電子ビームを走査する計測装置内で、感光体を帯電及び露光する手段を用いて静電潜像を形成し、感光体試料裏面の電極に電圧を印加したときの反射電子を検出器で検出することで、試料(感光体)の潜像電位を計測することができる。
なお、静電潜像の計測方法や計測装置としては、本発明者が先に提案した特願2007−006267に記載の静電特性計測方法及び計測装置を好適に用いることができる。
図11は入射電子と試料(感光体)の関係を示す図(測定モデル)である。
入射する荷電粒子の試料垂直方向の速度ベクトルが、試料到達前に反転するような状態が存在する領域が存在し、その1次入射荷電粒子を検出する構成となっている。
ここで、試料(感光体)への入射荷電粒子が電子又はマイナスイオンなら試料の電位ポテンシャルVpはVp<0であり、入射荷電粒子がプラスイオンなら試料の電位ポテンシャルVpはVp>0であるが、ここでは、入射荷電粒子を電子とし、電子ビームの加速電位ポテンシャルをVacc(<0)、試料の電位ポテンシャルをVp(<0)とする。
なお、電位とは、単位電荷が持つ電気的な位置エネルギーである。従って、入射電子は、電位0(V)では加速電圧Vaccに相当する速度で移動するが、試料面に接近するに従い、電位が高くなり、試料電荷のクーロン反発の影響を受けて速度が変化する。従って、一般的に以下のような現象が起こる。
|Vacc|>|Vp|の場合、電子は、速度は減速されるものの、試料に到達する(図11(a))。
また、|Vacc|<|Vp|の場合には、入射電子の速度は試料の電位ポテンシャルの影響を受けて、徐々に減速し、試料に到達する前に速度が0となって、反対方向に進む(図11(b))。
空気抵抗の無い真空中では、エネルギー保存則がほぼ完全に成立する。従って、入射電子の加速電圧を変えて、検出器に到達するか否かを判別することで、表面の電位を計測することができる。ここでは1次反射荷電粒子、特に電子の場合を1次反射電子と呼ぶことにする。
なお、加速電圧を電位ポテンシャルとして、物理的意味を持たせるためには、加速電圧の印加電圧Vaccは負となるが、通常は正で表すことが一般的であるため、
加速電圧の印加電圧:Vacc(<0)
加速電圧:|Vacc|(>0)
と表現して区別する。
ここで、図10において、試料(感光体)裏面の電極に電圧を印加する下部電圧印加手段や、電子銃からの電子ビームの加速電圧を可変にすることにより、検出器に到達する1次反射電子の信号強度情報を変えることができる。
この結果、電位Vthをスレッシュレベルとした、略2値画像の静電潜像分布を得ることが可能となる。そして、この結果を画像処理することにより、潜像径を算出することができる。
また、電位Vthを変えた測定を複数回繰り返してデータを取り込み、コンピュータ上で演算処理することにより、表面電荷の電位プロファイルを測定することが可能となる。
Min|Vp(x)|が約0〜500Vの場合、加速電圧が小さいので、外乱などの影響を受けて、電子を正しく走査することが難しくなる。この場合には、図10の試料下面の電極にマイナスの電圧Vsubを印加することで、表面の電位を上げることができる。
すなわち、表面電位は、Vp(x)+Vsubとなるので、
Min|Vp(x)+Vsub|≦|Vacc|≦Max|Vp(x)+Vsub|
であり、例えば、Vsub=−500Vであれば、最小加速電圧|Vacc|は、1kVとなり、Vsubを−2000Vとすれば、最小加速電圧|Vacc|は2.5kVとなる。
また、Vsubを印加することにより、印加電圧の変動幅、
Max|Vp(x)+Vsub|/Min|Vp(x)+Vsub|
を小さくすることができる。
印加電圧の変動幅を小さくすれば、走査領域の変動や焦点距離変動の影響が相対的に小さくなる。
例えば、表面電位Vp(x)が−400Vから−800Vの範囲である場合、
Vsub=0Vの場合、Max|Vp(x)+Vsub|/Min|Vp(x)+Vsub|=2
Vsub=−400Vの場合、Max|Vp(x)+Vsub|/Min|Vp(x)+Vsub|=1.09
となり、変動幅は10%以下である。
この場合には、測定時の加速電圧変化に対する影響は相対的に小さくなり、条件によっては補正をしなくてすませることも可能である。
図12(a)に試料(感光体)表面の電荷分布によって生じた表面電位分布Vs(x)を示す。ここで、Vs(x)は、便宜上電荷分布を有する誘電体試料の反対面が接地(GND)状態での表面の電位分布を指すことにする。
中心(x=0)の電位が約−520Vで外側に向かうに従って、電位がマイナス方向に大きくなり、0.1mm以降の周辺では約−830V程度になっている。
図12(b),(c)は,試料を2次元的に走査したときの検出信号強度(コントラスト像)の関係を示している。白い部分は検出量が大きく、黒い部分は検出量が少ないことを表す。
電子の加速電圧Vbが600Vの場合には、図12(b)のような測定結果となり、電位分布Vs(x)の検出信号量に差のある白部と黒部の境界は、Vth=−600Vをスレッシュレベル電位とする等高線であり、このコントラスト像をVth=−600Vのコントラスト像と表現する。
ここで、
Vth=Vacc+Vsub
と表現する。
Vacc=−750Vのときは、Vacc=−600Vに比べて入射電子速度が早い分、試料に到達する可能性が高くなり、入射電子の速度が反転する領域が減り黒い部分が増えてくる。このためVth=−750Vのコントラスト像を得ることができる。すなわち、Vth=Vaccの関係が近似的に成立する。
なお、周辺の電場環境の影響で、Vth=Vaccが必ずしも成立しない場合がある。この場合には、静電場環境や電子軌道をあらかじめ計算しておき、それをもとに補正すればよい。
以上のように、加速電圧を変えて、試料の電位プロファイルを測定することができる。そして、このような方法を用いて、露光エネルギー密度一定、すなわち、照射光量と照射時間が一定の条件下で、走査周期に相当する遅延時間を変えて潜像深さVpvを測定すると、遅延時間が長くなると潜像深さVpvが深く形成される傾向にあり、全体としては、図2(a),(b),(c)に示す遅延時間と潜像深さの関係のように、遅延時間に対して潜像深さVpvが、S字カーブ的に変化することがわかった。
図3は、ビーム径30〜90μmの範囲で、帯電電位=−600〜−800Vで遅延時間を変えて、上述の計測方法を用いて電位深さを測定し、横軸に遅延時間、縦軸に潜像電位深さ比を示したグラフである。なお、図3では、同時露光の潜像深さを1に規格化して表現している。
ここで、遅延時間(s)=1/走査周波数(Hz)であり、ポリゴンスキャナの場合、
走査周波数(Hz)=ポリゴン回転数(rpm)×(ポリゴン面数)/60
で表される。この遅延時間により、潜像電位深さが大きく、また、幅も広がっている。
光照射により発生して電荷量すなわち帯電電荷により消失した電荷量は、深さとx,y幅に効いているとすると、潜像電位深さの3乗に近似的には比例することを見出した。
図4は、上述の計測方法を用いて電位深さを測定し、横軸に露光エネルギー密度比、縦軸に潜像電位深さ比の3乗を示したグラフである。このグラフより、露光エネルギー密度比と、潜像電位深さ比の3乗とには、直線関係が成立することがわかる。
従って、遅延時間によって潜像深さがVs1からVs_nに変化した場合には、1回の光偏向走査で露光が完了するときの露光エネルギー密度にして(Vs_n/Vs1)の3乗に相当する分だけ過剰であるわけだから、その分露光エネルギー密度が減少するように露光させればよい。
従って、複数回の光偏向走査にまたがって像担持体(感光体)に照射される領域の潜像電位深さを同時露光状態と揃えるためには、余分な電荷が消失しないようΔExだけ減らせばよい。ここで、ΔExは、{(Vs_n/Vs1)^3−1}×Ex1 に相当する。
このとき、露光エネルギー密度が5%の範囲であれば、出力画像としては、画像濃度の差として現われないので、実用的には、
{(Vs_n/Vs1)^3−1.05}×Ex1<ΔEx<{(Vs_n/Vs1)^3−0.95}×Ex1
の範囲でΔExを設定すればよい。
以上のことをまとめると、本実施例の光走査装置では、1回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx1、そのときの形成される静電潜像の潜像電位深さをVs1(V)とし、複数回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度がEx_nのときの潜像電位深さをVs_n(V)としたとき、複数回の光偏向走査にまたがって前記像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度Ex_nが、
Ex_n=Ex1−ΔEx
{(Vs_n/Vs1)^3−1.05}×Ex1<ΔEx<{(Vs_n/Vs1)^3−0.95}×Ex1
の条件を満足するように設定して露光する。
ここで具体的な実施例として、Vs_n/Vs1=1.057の場合は、(Vs_n/Vs1)^3=1.18となるため、
ΔEx=0.13〜0.23×Ex1
の範囲に設定すればよい。
また、Vs_n/Vs1=1.08の場合、(Vs_n/Vs1)^3=1.26となるため、
ΔEx=0.21〜0.31×Ex1
の範囲に設定すればよい。
また、「露光エネルギー密度=像面光量×照射時間/照射面積」で表されるため、全体の露光エネルギー密度を補正するためには、像面光量を小さくする方法と、照射時間、すなわちデューティを短くする方法がある。像面光量を小さくするためには、光源の光パワーを小さくすることが効果的である。
従って、通常の1回走査で露光が完了するときにはEx1で露光し、マルチビームの境界などの影響で複数回の光偏向走査にまたいで露光する領域では、合計の露光エネルギー密度Ex_nは、Ex1−ΔExとすることで、画像濃度むらのおきにくい、良好な静電潜像を形成することができる。
[実施例2]
次に第2の手段の実施例を説明する。
VCSELなどのマルチビーム走査光学系では、多数個のビームを利用して、複数露光する方式がある。
図5は、8個のLDを隣接して走査させたときの実施例である。この方式では、図5の(1)のように1回で露光が完了する場合と、(2)のように2回の光偏向走査にまたがる場合がある。
また、図6は、8個のLDを走査している点では図5と同じであるが、半分が前の走査領域と重なり合う重ね打ち走査である。基本的には、図6の(1)のように、2回走査して、必要露光エネルギーに達する場合と、(2)のように3回の光偏向走査にまたがる場合がある。
このようなマルチビーム光走査装置では、「最低m回の光偏向走査で露光が完了する場合」と、「m+k回の光偏向走査にまたがって、露光される場合」が生ずる。図5は、m=1,k=1であり、図6は、m=2,k=1の場合である。なお、3重露光走査はm=3となる。
また、LDのピッチが、ビームスポット径に比べて非常に小さい場合や、さらに複数の光偏向走査にまたがる場合は、k≧2の可能性が出てくることになり、1回のみで露光が完了する場合に比べて、複雑な組み合わせが生じる。
このように、それぞれの場合で相反則不軌による露光エネルギー補正量は、微妙に異なってくる。
複数回の光偏向走査で露光が完了する方式の場合、標準状態で遅延時間が発生して露光させているため、相反則不軌による露光エネルギー補正量は緩和傾向にあるとはいえ、さらにm+k回にまたがって露光される状態が生じる。その結果、画像濃度むらを生じることになる。
従って、m+k回にまたがっている領域は、通常のm回のときに照射される合計の露光エネルギー密度Ex_mよりも小さい露光エネルギー密度Ex_mkで照射させなくてはならない。
具体的には、m回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度がEx_mのときの形成される静電潜像の潜像電位深さをVs_m(V)とし、m+k回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度がEx_mkのときの潜像電位深さをVs_mk(V)としたとき、m+k回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度Ex_mkが、
Ex_mk=Ex_m−ΔEx
{(Vs_mk/Vs_m)^3−1.05}×Ex_m<ΔEx<{(Vs_mk/Vs_m)^3−0.95}×Ex_m
の条件を満足するように設定して、露光エネルギー密度Ex_mkで照射(露光)させると良い。
また、m=2,k=1の2重露光走査で、
Vs_mk/Vs_m=1.037
の場合、
(Vs_mk/Vs_m)^3=1.11
となるため、
ΔEx=0.06〜0.16×Ex1
の範囲に設定すればよい。
[実施例3]
像形成装置では、高速モードと高画質モードというように、使用環境で使い分けることがある。この場合、光走査装置では、ポリゴンスキャナなどの光偏向器の回転数を変えて対応する。
このような場合には走査周波数が異なるので、相反則不軌の影響度も変わってくる。このため、光量補正量もそれに応じて設定を変更する必要がある。そこで走査周波数のみが変わる場合には、以下の方法で光量補正を実施すると良い。
図7は、横軸を遅延時間T1(μs)の対数、縦軸を光量補正量としたときの関係を表している。光量補正量は遅延時間の対数に対して直線的に変化しており、特に、遅延時間が40μsから1msの範囲では、光量補正量は遅延時間の対数に対して直線的に変化していることを見出した。また、傾きαは0.14であった。
従って、m回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx_m、m+k回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度をEx_mkとしたとき、Ex_m−Ex_mkを、光偏向器の走査周期に対して対数的に設定するように光量を補正することが望ましい。
また、本発明では、光偏向器の走査周期をT1(μs)とし、m回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx_mとし、m+k回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度をEx_mkとしたときに、
Ex_mk=Ex_m−ΔEx
{0.14×log(T1/10)/(m+k−1)−0.05}×Ex_m<ΔEx
ΔEx<{0.14×log(T1/10)/(m+k−1)+0.05}×Ex_m
の条件を満足するように設定して、露光することが望ましい。
ここで、1回(m=1)の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx_1、2回(m+k=2)の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度をEx_2としたときの露光エネルギー密度は、
Ex_2=Ex1−ΔEx
{0.14×log(T1/10)−0.05}×Ex_1<ΔEx<{0.14×log(T1/10)+0.05}×Ex_1
となる。
また、mやkの値が多くなると、1箇所に集中せずに分散されるため、潜像電位差が出にくくなる。
従って、m回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx_m、m+k回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度がEx_mkとしたときの露光エネルギー密度は、上記のように、
Ex_mk=Ex_m−ΔEx
{0.14×log(T1/10)/(m+k−1)−0.05}×Ex_m<ΔEx
ΔEx<{0.14×log(T1/10)/(m+k−1)+0.05}×Ex_m
の条件を満足するように設定すると良く、より具体的には以下に示す条件で設定すると良い。
(1)m=1、k=1の場合
走査周期が100μsの場合は、14%、従って、9〜19%の光量補正量が好適である。
走査周期が250μsの場合は、19%、従って、14〜24%の光量補正量が好適である。
走査周期が400μsの場合は、22%、従って、17〜27%の光量補正量が好適である。
走査周期が600μsの場合は、25%、従って、20〜30%の光量補正量が好適である。
(2)m=2、k=1の場合
走査周期が100μsの場合は、7%、従って、2〜12%の光量補正量が好適である。
走査周期が250μsの場合は、9.5%、従って、4.5〜14.5%の光量補正量が好適である。
走査周期が400μsの場合は、11%、従って、5.5〜15.5%の光量補正量が好適である。
走査周期が600μsの場合は、12.5%、従って、6.25〜16.25%の光量補正量が好適である。
(3)m=3、k=2の場合
走査周期が100μsの場合は、3.5%、従って、0〜8.5%の光量補正量が好適である。
走査周期が250μsの場合は、4.75%、従って、0〜9.75%の光量補正量が好適である。
走査周期が400μsの場合は、5.5%、従って、0.5〜10.5%の光量補正量が好適である。
走査周期が600μsの場合は、6.25%、従って、1.25〜11.25%の光量補正量が好適である。
このようにm、kの値が増加すると、相反則不軌の影響は相対的に小さくなるが、走査周期によっては、補正が必要となってくることがわかる。
なお、光偏向器は、ポリゴンミラーとポリゴンモータからなるポリゴンスキャナに限らず、ガルバノミラーやマイクロスキャナなど、周期的に光走査しているものならば好適に用いることができ、同様に光量補正を行うことができる。
図7のごとく遅延時間が異なると潜像深さは変化する。複数の光偏向走査にまたがることで、露光が完了するマルチビーム光走査装置では、既に遅延時間が生じているので、光走査装置の光偏向器の走査周波数を変えれば、潜像深さが異なってくる。
従って、図7によれば、光走査装置の光偏向器の走査周期が長くなる場合には、露光エネルギー密度が小さくなるように第の手段で述べた条件を設定する必要がある。
すなわち、像担持体に照射される露光量が所定の露光量に達するために、m回の光偏向走査が必要な場合に、光偏向器の走査周波数をfv0(Hz)、m回の光偏向走査にまたがることで露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx_fv0とし、光偏向器の走査周波数をfv1(Hz)、m回の光偏向走査にまたがることで露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx_fv1としたとき、
fv1<fv0
の場合の露光エネルギー密度は、
Ex_fv1<Ex_fv0
の条件を満足するように設定を変更すると良い。
特に、走査周波数比の対数、すなわちlog(fv0/fv1) に比例して、露光エネルギーを補正すると効果的である。
[実施例4]
次に第の手段の実施例を説明する。ここでは感光体試料に静電潜像を形成する方法の一例を示す。
図8は感光体の構成例を示す概略要部断面図である。図8は有機感光体の一例であり、導電性支持体(導電層)の上に設けられた感光体は、電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)から構成されている。CTLの表面に表面電荷が帯電している状態で光ビームが露光されると、CGLの電荷発生材料(CGM)によって、光が吸収され、正負両極性のチャージキャリアが発生する。このキャリアは、電界によって、一方はCTLに、他方は導電性支持体に注入される。CTLに注入されたキャリアはCTL中を電界によって、CTL表面にまで移動し、感光体表面の電荷と結合して消去する。また、CGLは、導電性支持体からの電荷注入を阻止する働きがある。これにより、感光体表面に電荷分布、すなわち静電潜像が形成される。
潜像形成装置の具体例としては、光ビームの露光手段として図1に示す構成の光走査装置110を用い、実施例1〜3で説明したような露光方式、露光条件でマルチビームの光走査を行うことにより、感光体111上にばらつきの少ない静電潜像を形成することができる。
[実施例5]
次に第の手段の実施例を説明する。
図13は本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図であり、レーザプリンタの一例を略示したものである。このレーザプリンタ100は、像担持体111として「円筒状に形成された光導電性の感光体」を有している。像担持体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。この実施例では「帯電手段」として、オゾン発生の少ない接触式の帯電ローラ112を用いているが、コロナ放電を利用するコロナチャージャを帯電手段として用いることもできる。また、潜像形成手段として、例えば図1に示した構成の光走査装置110が設けられており、帯電ローラ112と現像装置113との間で「レーザビームLBの光走査による露光」を行うようになっている。また、図13において、符号116は定着装置、符号117はカセット、符号118は給紙コロ、符号119はレジストローラ対、符号120は搬送路、符号121は排紙ローラ対、符号122は排紙トレイを示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である像担持体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一に帯電され、光走査装置110のレーザビームLBによる光書込による露光により静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。この静電潜像は現像装置113により反転現像され、像担持体111上にトナー画像が形成される。転写紙を収納したカセット117は画像形成装置100本体に着脱可能で、図のごとく装着された状態において、収納された転写紙の最上位の1枚が給紙コロ118により給紙される。給紙された転写紙は、その先端部をレジストローラ対119に銜えられる。レジストローラ対119は、像担持体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングを合せて転写紙を転写部へ送りこむ。送りこまれた転写紙は、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を転写された転写紙は定着装置116でトナー画像を定着されたのち、搬送路120を通り、排紙ローラ対121により排紙トレイ122上に排出される。また、トナー画像が転写された後、像担持体111の表面はクリーニング装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
以上のような構成の画像形成装置では、潜像形成手段として実施例1〜3で説明した光走査装置110、あるいは実施例4で説明した潜像形成装置を用いて、像担持体111に潜像を形成し、現像装置113で現像して可視化するので、相反則不軌の起きにくい作像システムとすることができ、画像濃度むらの現れない高画質な画像形成を行うことができる。従って、解像力に優れて高精彩、かつ高耐久で信頼性の高い画像形成装置を実現することができる。
なお、図13では画像形成装置の一実施例としてレーザプリンタの構成例を示したが、このプリンタの上部に原稿読取装置(スキャナ)や原稿搬送装置(ADF)等を設置すればデジタル複写機として用いることができ、さらに通信機能等を付加することにより、レーザファクシミリやデジタル複合機として用いることができる。
また、図13では、単色の画像形成部を示しているが、像担持体とその周囲の構成部材を含む画像形成部を、転写紙搬送方向に沿って複数並設することにより、多色画像やフルカラー画像対応の画像形成装置を構成することができる。そして、このような多色やフルカラー対応の構成にした場合にも、潜像形成手段に本発明の光走査装置を用いることにより、解像力に優れて高精彩、かつ高耐久で信頼性の高いカラー画像形成装置を実現することができる。
本発明に係る光走査装置の構成例を示す図である。 遅延時間と潜像深さの関係の説明図ある。 遅延時間と潜像電位深さ比の関係を示す図である。 露光エネルギー密度比と潜像電位深さ比の3乗との関係を示す図である。 8個のLDを隣接して走査させたときの実施例を示す図である。 8個のLDを隣接して重ね打ち走査させたときの実施例を示す図である。 遅延時間の対数と光量補正量の関係を示す図である。 潜像形成に用いる感光体の構成例を示す概略要部断面図である。 画像形成装置の走査光学系として、4chLDA(4チャンネル・レーザダイオードアレイ)を用いた場合の発光タイミングと、その問題点の説明図である。 静電潜像計測装置の構成例を示す図である。 入射電子と試料(感光体)の関係を示す図である。 (a)は試料(感光体)表面の電荷分布によって生じた表面電位分布Vs(x)を示す図、(b),(c)は、試料を2次元的に走査したときの検出信号強度(コントラスト像)の関係を示す図である。 本発明の一実施例を示す画像形成装置の概略構成図である。
符号の説明
1:光源ユニット
2:コリメートレンズ
3:シリンダレンズ
4:折り返しミラー
5:ポリゴンミラー
6:走査光学系
7:折り返しミラー
8:同期検知器
100:レーザプリンタ(画像形成装置)
110:光走査装置
111:像担持体(被走査媒体)
112:帯電ローラ
113:現像装置
114:転写ローラ
115:クリーニング装置
116:定着装置
117:給紙カセット
118:給紙コロ
119:レジストローラ対
120:搬送路
121:排紙ローラ対
122:排紙トレイ
201:半導体レーザアレイ(LDA)
202:面発光レーザ
L1,L2:走査レンズ

Claims (4)

  1. 複数の光源から射出される光ビームを光偏向手段を含む走査光学系を介して被走査媒体としての像担持体に結像させて静電潜像を形成する光走査装置において、
    前記像担持体に照射される露光量が所定の露光量に達するために、複数回の光偏向走査を必要とする場合に、
    1回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度をEx1、そのとき形成される予め求められた静電潜像の潜像電位深さをVs1(V)、複数回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度Ex_nをEx1と同じにしたときの予め求められた潜像電位深さをVs_n(V)としたとき、
    複数回の光偏向走査にまたがって前記像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度Ex_nを、Ex1から(Vs_n/Vs1)の3乗に相当する過剰の割合だけ減少させた露光エネルギー密度とすることを特徴とする光走査装置。
  2. 複数の光源から射出される光ビームを光偏向手段を含む走査光学系を介して被走査媒体としての像担持体に結像させる光走査装置において、
    前記像担持体に照射される露光量が所定の露光量に達するために、最低m回の光偏向走査が必要な場合に、
    m回の光偏向走査で露光が完了するときに必要な露光エネルギー密度の合計をEx_mとし、m+k回の光偏向走査にまたがって像担持体に照射されるときの合計の露光エネルギー密度をEx_mkとしたときに、
    Ex_mk=Ex_m-ΔEx
    であり、ΔExは、前記光偏向手段の走査周期をT1としたときに、{log(T1/10)/(m+k-1)}×Ex_mの関係式から求まる値に比例して設定される補正量であることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項1または2記載の光走査装置を用いてマルチビームの光走査を行うことにより、像担持体に潜像を形成することを特徴とする潜像形成装置。
  4. 請求項1または2記載の光走査装置、あるいは請求項3記載の潜像形成装置を用い、像担持体の感光面に対して光走査を行うことにより潜像を形成し、該潜像を現像手段で現像して可視化することを特徴とする画像形成装置。
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