JP5101352B2 - 電子楽音発生器の楽音処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、種々の電子楽音を発生させる電子楽音発生器中で使用される楽音処理装置に関する。
下記特許文献1〜3には、種々の電子楽音を発生させる電子楽音発生器中で使用される楽音処理装置では、発音系列加算結果において、オーバーフローが発生した時に、該オーバーフロー成分を最大値又は最小値に置き換えるリミッティング処理が行われることが開示されている。
特開昭64−44994号公報 特開平02−126295号公報 特開平08−44363号公報
しかし、オーバーフロー成分を最大値又は最小値に置き換えるリミッティング処理が行われると、当然ながら、歪んだ波形となる不具合を生ずることになる。
本発明は、以上のような問題に鑑み創案されたもので、歪み波形とならず、良好な音質を得られる電子楽音発生器の楽音処理装置を提供せんとするものである。
本発明に係る電子楽音発生器の楽音処理装置は、
発音系列毎に楽音データを浮動小数点化する浮動小数点変換手段と、
浮動小数点化された各系列の楽音データを加算する系列加算手段と、
系列加算された楽音データに音響効果を付加する効果付与手段と、
音響効果の付加された楽音データからエンベロープを抽出するエンベロープ抽出手段と、
抽出されたエンベロープが所定の値より大きいか否かを検出する検出手段と、
該エンベロープが所定の値より大きい場合に、該エンベロープを選択し、エンベロープが所定の値より大きくない場合に、特定の値を選択して、夫々出力する選択手段と、
音響効果の付加された楽音データに対し、遅延をかけるディレイ手段と、
上記遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、上記選択手段から出力されたエンベロープ又は特定の値で除算する除算手段と、
除算後の、音響効果付加楽音データを固定小数点化する固定小数点変換手段と
を有することを基本的特徴としている。
上記構成によれば、発音系列毎に楽音データに対し、途中、浮動小数点変換手段と固定小数点変換手段を使用し、該浮動小数点変換手段で浮動小数点変換されている間に、音響効果付与後の楽音データについて、該データから抽出された振幅エンベロープが、上記の所定の値を超えていると検出された時は、桁借り(ボロー)を生じているので、そのような時は選択手段によってそのデータを選択させ、遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、除算手段によって、上記選択手段で選択された振幅エンベロープで除算するようにすることで、該楽音データの振幅を圧縮させる(ゲイン制御をかける)ことができるようになる。すなわち、除算結果の振幅エンベロープは、ほぼ一定値となる。
逆に、抽出された振幅エンベロープが、上記の所定の値を超えていない場合は、桁借りを生ずることもないので、選択手段によって上記の特定の値(例えば1)を選択させ、遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、除算手段によって、上記選択手段で選択された固定値で除算するようにすることで、本来の振幅のまま、換言すれば、除算結果の振幅エンベロープは、入力された楽音信号の振幅エンベロープに比例した値となったまま出力されるようになる。
最初の構成では、浮動小数点化された各系列の楽音データについて、系列加算手段により加算される構成としているが、加算手段に余剰の桁処理能力があれば、浮動小数点変換手段による楽音データの浮動小数点化処理と各系列の楽音データの加算処理とが、逆の順序でも同様の処理が可能である。従って、2つめの本発明の構成は、
発音系列毎に楽音データを加算する系列加算手段と、
系列加算された楽音データを浮動小数点化する浮動小数点変換手段と、
浮動小数点化された楽音データに音響効果を付加する効果付与手段と、
音響効果の付加された楽音データからエンベロープを抽出するエンベロープ抽出手段と、
抽出されたエンベロープが所定の値より大きいか否かを検出する検出手段と、
該エンベロープが所定の値より大きい場合に、該エンベロープを選択し、エンベロープが所定の値より大きくない場合に、特定の値を選択して、夫々出力する選択手段と、
音響効果の付加された楽音データに対し、遅延をかけるディレイ手段と、
上記遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、上記選択手段から出力されたエンベロープ又は特定の値で除算する除算手段と、
除算後の、音響効果付加楽音データを固定小数点化する固定小数点変換手段と
を有することを特徴としている。
また、これらの構成における上記ディレイ手段は、音響効果の付加された楽音データに対し、上記エンベロープ抽出、検出及び選択に要する時間に相当する時間の遅延をかけることが望ましい。
以上のようにすれば、除算時に浮動小数点形式を用いるために、演算処理が複雑な除算は仮数部だけで済み、且つ指数部は減算だけで済むという効果に加え、このように楽音波形に歪を生じさせることなく振幅エンベロープが一定以下となるようにしているので、処理結果において得られる楽音データの波形が、歪み波形とならず、良好な音質の楽音データを得られることになる。
本発明の電子楽音発生器の楽音処理装置によれば、除算時に浮動小数点形式を用いるために、演算処理が複雑な除算は仮数部だけで済み、且つ指数部は減算だけで済むという効果に加え、処理されて得られる楽音データの波形が、歪み波形とならず、良好な音質の楽音データを得られることになるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施の形態を、次の図示する例と共に説明する。
図1は、本発明の1実施例に係る電子楽音発生器の楽音処理装置が用いられた電子鍵盤楽器(或いはシーケンサなどでも良い)などの電子楽器の回路構成概要図を示している。
同図に示すように、本電子楽器は、同図に示すように、システムバス110上に、CPU(Central Processing Unit)112、ROM(Read Only Memory)114、RAM(Random Access Memory)116、インターフェース118、音源(Tone Generator)120、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processor)122が、各接続されており、該システムバス110を通じてこれらのデバイスに各種命令やデータの受け渡しがなされる。また上記デジタルシグナルプロセッサ122の出力側には、発生された楽音データをデジタルからアナログに変換するデジタルアナログコンバータ(Digital Analog Converter)124と、それを増幅する増幅器及び外部に発音せしめるスピーカなどのサウンドシステム126が電気的に接続されている。
上記CPU112は、ROM114に記憶されたプログラムによってRAM116を一時記憶領域として動作し、インターフェース118に接続された図示しない鍵盤、パネル、MIDI端子からの演奏情報を受けて、音源120およびデジタルシグナルプロセッサ122を駆動させて、楽音を発生させる制御装置である。
上記ROM114は、CPU112を動作させるプログラム及びCPU112が使用する種々の固定データ(例えば音響効果付加用のプログラム乃至それに使用する係数などの各種データ)が記憶された外部メモリであって、不揮発性であるならば、書き換え可能(Flashメモリなど)でも良い。
上記RAM116は、装置のステータス情報を記憶したり、CPU112の作業領域として使用される、書換可能なメモリであって、揮発性でも不揮発性でも良い。尚、当該電子楽器を制御するための各種レジスタやフラグ等は、RAM116に定義されており、このRAM116は、CPU112により、システムバス110を介してアクセスされる。
上記インターフェース118は、図示しない鍵盤、パネル、及びMIDI端子からの演奏情報を受け取り、CPU112に伝達する機能を果たす、外部機器との間でデータの入出力を行う入出力部を構成する。
音源120は、上記CPU112の制御下におかれて、時分割または空間分割で複数の楽音を発生する回路であり、波形生成方法に特に限定はないが、例えばPCM波形読み出しによる方法やサイン合成法で発音が行われる。ここで作られた各楽音データは、後述する図2に示すように0〜xの複数の発音系列に分かれて出力される。
デジタルシグナルプロセッサ122は、例えば外部RAM(図示なし)を制御下において、CPU112から転送され、内部の命令記憶部に相当する命令RAM(図示なし)に格納されるプログラム及び係数RAM(図示なし)に格納される係数データに基づき、系列加算された楽音データに対し、1サンプルタイム(例えば約44.1KHz)内に複数の効果付加プログラムを時分割処理で実行し、楽音データに種々の音響効果を付加する信号処理装置である。その他、該デジタルシグナルプロセッサ122は、本発明の複数の機能手段に相当する回路構成をになっており、これらは、システムバス110を介してCPU112から転送されたプログラム及び係数などにより構成されることになる。
上記デジタルシグナルプロセッサ122の出力側には、上述のように、発生された楽音データをデジタルからアナログに変換するデジタルアナログコンバータ124と、それを増幅する増幅器及び外部に発音せしめるスピーカなどのサウンドシステム126が電気的に接続されている。
図2は、本電子楽器において、上記音源120及びデジタルシグナルプロセッサ122中に用いられた、上記楽音処理装置として機能する本発明に係る構成の機能ブロック図である。
本楽音処理装置は、上記音源120の複数の発音系列0〜xから出力される楽音データに対して、発音系列毎に楽音データを浮動小数点化する浮動小数点変換部1と、浮動小数点化された各系列の楽音データを加算する系列加算部2と、系列加算された楽音データに音響効果を付加する効果付与部3と、音響効果の付加された楽音データからエンベロープを抽出するエンベロープ抽出部4と、抽出されたエンベロープが所定の値より大きいか否かを検出する検出部5と、該エンベロープが所定の値より大きい場合に、該エンベロープを選択し、エンベロープが所定の値より大きくない場合に、特定の値を選択して、夫々出力する選択部6と、音響効果の付加された楽音データに対し、上記エンベロープ抽出、検出及び選択に要する時間に相当する時間の遅延をかけるディレイ部7と、上記遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、上記選択部6から出力されたエンベロープ又は特定の値で除算する除算部8と、除算後の、音響効果付加楽音データを固定小数点化する固定小数点変換部9とを有している。
上記浮動小数点変換部1及び系列加算部2は、上記音源120上に設けられており、また残りの構成は、上記デジタルシグナルプロセッサ122上に設けられている。すなわち、効果付与部3〜固定小数点変換部9までの構成は、CPU112から転送されたプログラム及び係数などを用いて、上記デジタルシグナルプロセッサ122上で実現される機能により構成されている。
尚、図中、発音系列0〜xは、同時に(x+1)音の楽音を発生可能な音源チャンネルであって、既知の方法でデジタルの楽音データを発生する。
上記浮動小数点変換部1は、10〜1xの回路ブロックで示されており、発音系列0〜xが発生した楽音データを浮動小数点形式に変換する変換器10〜1xである。
上記系列加算部2は、浮動小数点変換部1(変換器10〜1x)の出力を加算合成する系列加算回路20で構成される。
上記効果付与部3は、系列加算部2の出力にリバーブ、コーラス、ディレイなどの効果を付与する効果付与回路30の構成を備えている。効果の付与は、既知の方法で行う。効果付与回路30の出力波形(楽音と効果が混合されたもの)を図3に示す。
上記エンベロープ抽出部4は、上述のように、音響効果の付加された楽音データからエンベロープを抽出する構成であって、絶対値回路40とローパスフィルタ41とで構成される。
そのうち、該絶対値回路40は、効果付与回路30の出力の絶対値を計算する回路である。その計算によって、両波整流したのと同じ結果が得られる。絶対値回路40の出力波形を、図4に示す。
またローパスフィルタ41は、絶対値回路40の出力に低域通過フィルタをかけ、振幅エンベロープを抽出するフィルタである。該ローパスフィルタ41の出力波形を、図5に示す。
上記検出部5は、上述のように、抽出されたエンベロープが所定の値(本実施例では1)より大きいか否かを検出する構成であり、加算器50で構成されている。すなわち、該加算器50では、ローパスフィルタ41が出力する振幅エンベロープを負の値として入力し、それと固定値(図の例では”1”)と比較し、桁借りが生じたかどうかを出力する。固定値の方が小さい場合に桁借りが生じる。そうで無い場合は桁借りが生じない。
上記選択部6は、上述のように、該エンベロープが所定の値より大きい場合に、該エンベロープを選択し、エンベロープが所定の値より大きくない場合に、特定の値を選択して、夫々出力する構成である。すなわち、本構成は、加算器50で桁借りが生じたかどうかに応じて、固定値(所定の値)、またはローパスフィルタ41が出力する振幅エンベロープのいずれかを出力するセレクタ60で構成されている。桁借りが生じなければ固定値(図の例では”1”)を出力する。そうでなければ、ローパスフィルタ41が出力する振幅エンベロープを出力することになる。
上記ディレイ部7は、効果付与回路30から出力された楽音データに、絶対値回路40、ローパスフィルタ41、加算器50及びセレクタ60で発生する遅延時間に等しい時間の遅延処理を行い、楽音信号と振幅エンベロープを同期させる回路70である。
上記除算部8は、ディレイ回路70で同期された楽音データを、セレクタ60の出力で除算する除算器80で構成される。この結果、もし振幅エンベロープが所定値(図の例では”1”)を超えていた場合、セレクタ60は振幅エンベロープを出力し、楽音データは振幅エンベロープで除算されるので、除算結果の振幅エンベロープは、ほぼ一定値(図の例では”1”)となる。
一方、もし振幅エンベロープが所定値(図の例では”1”)を超えていなかった場合、セレクタ60は固定値(図の例では”1”)を出力するので、除算結果の振幅エンベロープは、入力された楽音信号の振幅エンベロープに比例した値となる。
このように楽音波形に歪を生じさせることなく振幅エンベロープが一定以下となるようにし、以降の回路(固定小数点変換器90、DAC124、サウンドシステム126)で、この一定の振幅エンベロープ以下の楽音データを無歪で再生するように設計すれば、系列加算された楽音が大きくなっても、無歪の楽音が最終的に得られることとなる。除算した結果の出力波形を図6に示す。
上記固定小数点変換部9は、除算器80で除算された楽音信号を、浮動小数点形式から固定小数点形式に変換する固定小数点変換器90で構成される。その出力は、上述のように、デジタルアナログコンバータ124へ出力される。
図7は、本電子楽器のメインフローを示すフローチャートである。
最初に、装置全体の初期化が行われ(ステップS100)、イベントがあるか否かがチェックされる(ステップS102)。ここでイベントが発生していない場合は(ステップS102;N)、後述するステップS106に移行する。
他方、イベントが発生している場合(ステップS102;Y)、イベント処理が実行される(ステップS104)。その後、非イベント系の処理がなされる(ステップS106)。
図8は、図7のステップS104のイベント処理の処理フローを示すフローチャートである。
ここでは、キーイベントか否かがチェックされ(ステップS200)、キーイベントである場合(ステップS200;Y)、キー処理が行われる(ステップS202)。
キーイベントでない場合は(ステップS200;N)、パネルイベントか否かがチェックされる(ステップS204)。パネルイベントである場合(ステップS204;Y)、パネル処理が行われる(ステップS206)。
パネルイベントでない場合は(ステップS204;N)、MIDIイベントか否かがチェックされる(ステップS208)。MIDIイベントである場合(ステップS208;Y)、MIDI処理が行われる(ステップS210)。
MIDIイベントでない場合は(ステップS208;N)、その他の処理が実行される(ステップS212)。
図9は、図8のステップS202のキー処理の処理フローを示すフローチャートである。
ここでは、キー処理が押鍵処理であるか否かがチェックされる(ステップS300)。押鍵処理である場合(ステップS300;Y)、そのキーに対し、発音系列0〜xのいずれかがアサインされ(ステップS302)、音源120により該当する発音系列0〜xのいずれかにパラメータが送出される(ステップS304)。
反対に押鍵処理でない場合(ステップS300;N)、外部(MIDI機器など)から受信されたキー処理イベントであるので、そのデータに含まれる音色などのデータに基づいて、発音系列0〜xのいずれに該当するかの検索がなされ(ステップS306)、音源120により該当する発音系列0〜xのいずれかにパラメータが送出される(ステップS308)。その後図7の非イベント系の処理に移行する。
図10は、図8のステップS204のパネル処理の処理フローを示すフローチャートである。
ここでは、パネル設定が音色設定であるか否かがチェックされ(ステップS400)、音色設定であれば(ステップS400;Y)、音色変更処理が行われる(ステップS402)。
上記パネル設定が音色設定でなければ(ステップS400;N)、そのパネル設定が音量設定であるか否かがチェックされ(ステップS404)、音量設定であれば(ステップS404;Y)、音量変更処理が行われる(ステップS406)。
上記パネル設定が音量設定でなければ(ステップS404;N)、そのパネル設定がPAN設定であるか否かがチェックされ(ステップS408)、PAN設定であれば(ステップS408;Y)、PAN変更処理が行われる(ステップS410)。
PAN設定でなければ(ステップS408;N)、その他の処理が実行される(ステップS412)。その後図7の非イベント系の処理に移行する。
図11は、図8のステップS210のMIDI処理の処理フローを示すフローチャートである。
ここでは、MIDI処理がノート処理イベントであるか否かがチェックされ(ステップS500)、ノート処理イベントであれば(ステップS500;Y)、キー処理が行われる(ステップS502)。
上記MIDI処理がノート処理イベントでなければ(ステップS500;N)、そのMIDI処理がコントロールチェンジであるか否かがチェックされ(ステップS504)、コントロールチェンジであれば(ステップS504;Y)、そのパネル処理が行われる(ステップS506)。
上記MIDI処理がコントロールチェンジでなければ(ステップS504;N)、その他の処理が実行される(ステップS508)。その後図7の非イベント系の処理に移行する。
図12は、図7のステップS106の非イベント系処理の処理フローを示すフローチャートである。
ここでは、最初に自動演奏処理がなされ(ステップS600)、ローフレェークエンシィオシレータ(LFO)の歩進処理が行われる(ステップS602)。
その後消音すべき発音系列の検索処理がなされ(ステップS604)、キースキャン処理が行われ(ステップS606)、パネルスキャン処理が実行される(ステップS608)。その後図7のステップS102のイベントがあるか否かのチェック処理に移行する(ステップS102)。
以上詳述した本実施例構成によれば、発音系列毎に楽音データに対し、途中、浮動小数点変換部1と固定小数点変換部9を使用し、該浮動小数点変換部1で浮動小数点変換されている間に、音響効果付与後の楽音データについて、該データから抽出された振幅エンベロープが、上記の所定の値(1)を超えていると検出された時は、桁借り(ボロー)を生じているので、そのような時は選択部6によってそのデータを選択させ、遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、除算部8によって、上記選択部6で選択された振幅エンベロープで除算するようにすることで、該楽音データの振幅を圧縮させる(ゲイン制御をかける)ことができるようになる。すなわち、除算結果の振幅エンベロープは、ほぼ一定値(図の例では”1”)となる。
逆に、抽出された振幅エンベロープが、上記の所定の値(1)を超えていない場合は、桁借りを生ずることもないので、選択部6によって上記の固定値(例えば1)を選択させ、遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、除算部8によって、上記選択部6で選択された固定値で除算するようにすることで、本来の振幅のまま、換言すれば、除算結果の振幅エンベロープは、入力された楽音信号の振幅エンベロープに比例した値となったまま出力されるようになる。
以上のようにすれば、除算時に浮動小数点形式を用いるために、演算処理が複雑な除算は仮数部だけで済み、且つ指数部は減算だけで済むという効果に加え、このように楽音波形に歪を生じさせることなく振幅エンベロープが一定以下となるようにしているので、処理結果において得られる楽音データの波形が、歪み波形とならず、良好な音質の楽音データを得られることになる。
図13は、本発明に係る実施例2の構成を示す機能ブロック図である。
実施例1の構成では、浮動小数点変換部1により浮動小数点化された各系列の楽音データについて、系列加算部20により加算される構成としているが、加算部に余剰の桁処理能力があれば、浮動小数点変換部1による楽音データの浮動小数点化処理と各系列の楽音データの加算処理とが、逆の順序でも同様の処理が可能である。従って、実施例2の構成では、同図に示すように、余剰桁付系列加算回路21からなる系列加算部2により、発音系列0〜x毎に、楽音データが加算され、さらに、浮動小数点変換器10からなる浮動小数点変換部1により、系列加算された楽音データが浮動小数点化される構成としている。その他の構成は、実施例1と同じであるので、ここでは、詳細を省略する。
尚、本発明の電子楽音発生器の楽音処理装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明に係る電子楽音発生器の楽音処理装置の構成は、電子オルガンや電子ピアノなどの電子楽器だけではなく、シーケンサや、その他発音系列を複数備えて発音がなされるゲーム装置やカラオケマシンなどにも適用可能である。
本発明の1実施例に係る電子楽音発生器の楽音処理装置が用いられた電子鍵盤楽器の回路構成概要図である。 本電子楽器において、上記音源120及びデジタルシグナルプロセッサ122中に用いられた、上記楽音処理装置として機能する本発明に係る構成の機能ブロック図である。 効果付与回路30の出力波形を示す波形図である。 絶対値回路40の出力波形を示す波形図である。 ローパスフィルタ41の出力波形を示す波形図である。 除算した結果の出力波形を示す波形図である。 本電子楽器のメインフローを示すフローチャートである。 図7のステップS104のイベント処理の処理フローを示すフローチャートである。 図8のステップS202のキー処理の処理フローを示すフローチャートである。 図8のステップS204のパネル処理の処理フローを示すフローチャートである。 図8のステップS210のMIDI処理の処理フローを示すフローチャートである。 図7のステップS106の非イベント系処理の処理フローを示すフローチャートである。 本発明に係る実施例2の構成を示す機能ブロック図である。
符号の説明
1 浮動小数点変換部
2 系列加算部
3 効果付与部
4 エンベロープ抽出部
5 検出部
6 選択部
7 ディレイ部
8 除算部
9 固定小数点変換部
10〜1x 浮動小数点変換器
20 系列加算回路
21 余剰桁付系列加算回路
30 効果付与回路
40 絶対値回路
41 ローパスフィルタ
50 加算器
60 セレクタ
70 ディレイ回路
80 除算器
90 固定小数点変換器
110 システムバス
112 CPU
114 ROM
116 RAM
118 インターフェース
120 音源
122 デジタルシグナルプロセッサ
124 デジタルアナログコンバータ
126 サウンドシステム

Claims (3)

  1. 発音系列毎に楽音データを浮動小数点化する浮動小数点変換手段と、
    浮動小数点化された各系列の楽音データを加算する系列加算手段と、
    系列加算された楽音データに音響効果を付加する効果付与手段と、
    音響効果の付加された楽音データからエンベロープを抽出するエンベロープ抽出手段と、
    抽出されたエンベロープが所定の値より大きいか否かを検出する検出手段と、
    該エンベロープが所定の値より大きい場合に、該エンベロープを選択し、エンベロープが所定の値より大きくない場合に、特定の値を選択して、夫々出力する選択手段と、
    音響効果の付加された楽音データに対し、遅延をかけるディレイ手段と、
    上記遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、上記選択手段から出力されたエンベロープ又は特定の値で除算する除算手段と、
    除算後の、音響効果付加楽音データを固定小数点化する固定小数点変換手段と
    を有することを特徴とする電子楽音発生器の楽音処理装置。
  2. 発音系列毎に楽音データを加算する系列加算手段と、
    系列加算された楽音データを浮動小数点化する浮動小数点変換手段と、
    浮動小数点化された楽音データに音響効果を付加する効果付与手段と、
    音響効果の付加された楽音データからエンベロープを抽出するエンベロープ抽出手段と、
    抽出されたエンベロープが所定の値より大きいか否かを検出する検出手段と、
    該エンベロープが所定の値より大きい場合に、該エンベロープを選択し、エンベロープが所定の値より大きくない場合に、特定の値を選択して、夫々出力する選択手段と、
    音響効果の付加された楽音データに対し、遅延をかけるディレイ手段と、
    上記遅延のかけられた、音響効果付加楽音データに対し、上記選択手段から出力されたエンベロープ又は特定の値で除算する除算手段と、
    除算後の、音響効果付加楽音データを固定小数点化する固定小数点変換手段と
    を有することを特徴とする電子楽音発生器の楽音処理装置。
  3. 上記ディレイ手段は、音響効果の付加された楽音データに対し、上記エンベロープ抽出、検出及び選択に要する時間に相当する時間の遅延をかけることを特徴とする請求項1又は2記載の電子楽音発生器の楽音処理装置。
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