JPH06195075A - 楽音発生装置 - Google Patents

楽音発生装置

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Publication number
JPH06195075A
JPH06195075A JP4357325A JP35732592A JPH06195075A JP H06195075 A JPH06195075 A JP H06195075A JP 4357325 A JP4357325 A JP 4357325A JP 35732592 A JP35732592 A JP 35732592A JP H06195075 A JPH06195075 A JP H06195075A
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JP
Japan
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tone signal
coefficient
generating
musical tone
key
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Application number
JP4357325A
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English (en)
Inventor
Eiji Matsuda
英治 松田
Hiroshi Kitagawa
弘志 北川
Gen Izumisawa
玄 和泉沢
Jiro Tanaka
二朗 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H1/00Details of electrophonic musical instruments
    • G10H1/02Means for controlling the tone frequencies, e.g. attack or decay; Means for producing special musical effects, e.g. vibratos or glissandos
    • G10H1/06Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour
    • G10H1/12Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour by filtering complex waveforms
    • G10H1/125Circuits for establishing the harmonic content of tones, or other arrangements for changing the tone colour by filtering complex waveforms using a digital filter
    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H7/00Instruments in which the tones are synthesised from a data store, e.g. computer organs
    • G10H7/02Instruments in which the tones are synthesised from a data store, e.g. computer organs in which amplitudes at successive sample points of a tone waveform are stored in one or more memories
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S84/00Music
    • Y10S84/09Filtering

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 鍵タッチにより音色を変化させる楽音発生装
置に関し、少ない波形メモリ及びハードウエア量で鍵タ
ッチに応じた音色変化を実現できる。 【構成】 波形データを記憶する記憶手段19と、波形
データから楽音信号を生成する楽音信号生成手段18
と、ベロシティ検出手段50と、該手段での検出ベロシ
ティ値に応じた第1の係数生成手段51と、該第1の係
数と楽音信号生成手段での楽音信号とを演算する第1の
演算手段20aと、該第1の演算手段が出力する楽音信
号の周波数特性を変更する周波数特性変更手段24と、
ベロシティ検出手段で検出されたベロシティ値に応じた
第2の係数を生成する第2の係数生成手段52と、該第
2の係数と楽音信号生成手段での楽音信号とを演算する
第2の演算手段21aと、周波数特性変更手段及び第2
の演算手段が出力する各楽音信号とに基づき楽音を発生
する楽音発生手段。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子楽器に適用される楽
音発生装置に関し、特に鍵タッチにより音色を変化させ
るようにした楽音発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えばシンセサイザ、電子ピア
ノ、電子オルガン、シングルキーボード或いは音源モジ
ュール等といった電子楽器が開発され、広く普及される
に至っている。かかる電子楽器は、例えば鍵盤や操作パ
ネルを操作することにより生成される楽音データ、又は
MIDIデータとして外部から供給される楽音データを
電子楽器内部に設けられた楽音発生装置に与えることに
より、楽音発生装置で楽音データに応じた楽音信号を発
生し、これをスピーカで音響信号に変換することにより
楽音を発生する。
【0003】ところで、例えばアコースティックピアノ
のような自然楽器においては、同一音高の音であって
も、鍵タッチの相違による押鍵速度、即ち押鍵の強さ
(ベロシティ)に応じて音高のみばかりか音色も微妙に
変化することが知られている。そこで、かかる自然楽器
の特性を模擬するために、電子楽器においても、鍵タッ
チに応じて音色を変化させるようにしたものが開発され
ている。
【0004】図7は、従来の電子楽器における、鍵タッ
チに応じた音色変化を実現するための楽音発生装置の構
成(一部)を概略的に示すブロック図である。図7にお
いて、波形メモリ80は、例えば発生された楽音を電気
信号に変換し、ローパスフィルタを通すことにより得ら
れる低音成分の波形データが記憶されたメモリである。
この波形メモリ80から読み出された波形データは、音
量制御回路83に送出される。
【0005】また、波形メモリ81は、例えば発生され
た楽音を電気信号に変換し、ハイパスフィルタを通すこ
とにより得られる高音成分の波形データが記憶されたメ
モリである。この波形メモリ81から読み出された波形
データは、音量制御回路84に送出される。
【0006】タッチ検出回路82は、図示しない鍵の押
下速度を検出し、検出した押下速度に応じて、上記音量
制御回路83及び84に与えるべき係数V1及びV2を
算出して出力する。例えば、図8に示すように、音量制
御回路83に対しては、第1の特性線に従って算出され
た係数V1を送出する。一方、音量制御回路84に対し
ては、第2の特性線に従って算出された係数V2を送出
する。
【0007】音量制御回路83は、波形メモリ80から
読み出された波形データと、タッチ検出回路82から供
給される係数V1を演算(例えば乗算)し、加算器85
に送出する。同様に、音量制御回路84は、波形メモリ
81から読み出された波形データと、タッチ検出回路8
2から供給される係数V2を演算(例えば乗算)し、加
算器85に送出する。
【0008】加算器85は、上記音量制御回路83から
供給される波形データと音量制御回路84から供給され
る波形データとを加算することにより混合し、これを鍵
タッチに応じて振幅が変更された波形データOUTとし
て出力する。この波形データOUTにエンベロープが付
加されてデジタル楽音信号が生成されることになる。
【0009】かかる構成の楽音発生装置で発生された楽
音信号は、押鍵速度が遅い間は高音成分が少なく低音成
分が多い楽音信号となる。逆に、押鍵速度が速くなると
高音成分が多く低音成分が少ない楽音信号となる。この
ように、鍵の押下速度に応じて低音成分と高音成分との
混合比を制御することにより、鍵タッチに応じた音色変
化を実現し、自然楽器の音に近い楽音を発生させるよう
になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の構成では、音色変化を実現するために複数の波
形データを用意しておき、それぞれ別個のハードウエア
を用いて波形データを読み出して楽音信号を生成するの
で、波形メモリとして大容量の記憶手段を必要とすると
ともに、波形データを読み出すためのハードウエアが増
大し、楽音発生装置のコストが増大するという欠点があ
った。
【0011】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、少ない波形メモリ及びハードウエア
量で鍵タッチに応じた音色変化を実現できる安価な楽音
発生装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明の楽音発生装置は、全帯域の
音成分を含む波形データを記憶する記憶手段と、鍵のオ
ン/オフ情報に応じて該記憶手段に記憶された波形デー
タを読み出して楽音信号を生成する楽音信号生成手段
と、鍵のオン/オフ情報に基づきベロシティを検出する
ベロシティ検出手段と、該ベロシティ検出手段で検出さ
れたベロシティ値に応じて振幅量を制御するための第1
の係数を生成する第1の係数生成手段と、該第1の係数
生成手段で生成された第1の係数と前記楽音信号生成手
段で生成された楽音信号とを演算する第1の演算手段
と、該第1の演算手段による演算の結果として得られた
楽音信号の周波数特性を変更して第1の楽音信号を出力
する周波数特性変更手段と、前記ベロシティ検出手段で
検出されたベロシティ値に応じて振幅量を制御するため
の第2の係数を生成する第2の係数生成手段と、該第2
の係数生成手段で生成された第2の係数と前記楽音信号
生成手段で生成された楽音信号とを演算して第2の楽音
信号を出力する第2の演算手段と、前記周波数特性変更
手段が出力する楽音信号と前記第2の演算手段が出力す
る楽音信号とに基づき楽音を発生する楽音発生手段、と
を具備したことを特徴とする。
【0013】また、同様の目的で、請求項2に記載の発
明の楽音発生装置は、全帯域の音成分を含む波形データ
を記憶する記憶手段と、鍵のオン/オフ情報に応じて該
記憶手段に記憶された波形データを読み出して楽音信号
を生成する楽音信号生成手段と、該楽音信号生成手段で
生成された楽音信号の周波数特性を変更する周波数特性
変更手段と、鍵のオン/オフ情報に基づきベロシティを
検出するベロシティ検出手段と、該ベロシティ検出手段
で検出されたベロシティ値に応じて振幅量を制御するた
めの第1の係数を生成する第1の係数生成手段と、該第
1の係数生成手段で生成された第1の係数と前記周波数
変更手段で周波数特性が変更された楽音信号とを演算し
て第1の楽音信号を出力する第1の演算手段と、前記ベ
ロシティ検出手段で検出されたベロシティ値に応じて振
幅量を制御するための第2の係数を生成する第2の係数
生成手段と、該第2の係数生成手段で生成された第2の
係数と前記楽音信号生成手段で生成された楽音信号とを
演算して第2の楽音信号を出力する第2の演算手段と、
前記第1の演算手段が出力する第1の楽音信号と前記第
2の演算手段が出力する第2の楽音信号とに基づき楽音
を発生する楽音発生手段、とを具備したことを特徴とす
る。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明においては、例えば発生
された楽音をそのまま電気信号に変換して得られる複数
次の倍音成分(以下、「全帯域の音成分」という)を含
む波形データを記憶手段に記憶しておく。そして、楽音
信号生成手段において、記憶手段から波形データを鍵の
オン/オフ情報に応じて読み出して楽音信号を生成す
る。一方、この楽音信号生成動作と並行して鍵のオン/
オフ情報に基づいてベロシティを検出し、この検出され
たベロシティ値に応じて振幅量を変更するための第1の
係数を生成し、この生成された第1の係数と上記楽音信
号とを演算(例えば乗算)する。そして、この演算によ
り振幅が変更された楽音信号を、例えばフィルタ等の周
波数変更手段を通すことにより第1の楽音信号を得る。
ここで、上記第1の係数をベロシティ値の関数、例えば
図8における第1の特性線V1に従って生成すると、こ
の第1の楽音信号は特定帯域の音成分を含み、且つベロ
シティに応じて振幅が減少する楽音信号となる。
【0015】また、上記検出されたベロシティ値に応じ
て振幅量を変更する第2の係数を生成し、この生成され
た第2の係数と上記楽音信号生成手段で生成された楽音
信号とを演算(例えば乗算)する。そして、この演算に
より振幅が変更された楽音信号を第2の楽音信号とす
る。ここで、上記第2の係数をベロシティ値の関数、例
えば図8における第2の特性線V2に従って生成する
と、この第2の楽音信号は、全帯域の音成分を含み、且
つベロシティに応じて振幅が増大する楽音信号となる。
【0016】このようにして生成された第1及び第2の
楽音信号を混合して発音すれば、全帯域の音成分を含む
楽音と特定帯域の音成分を含む楽音との混合比がベロシ
ティに応じて変化する楽音が発生されることになり、鍵
タッチに応じた音色変化を実現できる。また、上記第1
の楽音信号と第2の楽音信号とをそれぞれ別個に同時発
音し、音になった状態で混合しても上記と同様の効果が
得られる。
【0017】また、請求項2に記載の発明においては、
楽音信号生成手段において、記憶手段から全帯域の音成
分を含む波形データを鍵のオン/オフ情報に応じて読み
出して楽音信号を生成する。そして、この楽音信号を、
例えばフィルタ等の周波数変更手段を通すことにより特
定帯域の音成分を含む楽音信号とする。一方、この楽音
信号生成動作と並行して鍵のオン/オフ情報に基づいて
ベロシティを検出し、この検出されたベロシティ値に応
じて振幅量を変更する第1の係数を生成し、この生成さ
れた第1の係数と上記特定帯域の音成分を含む楽音信号
とを演算(例えば乗算)して第1の楽音信号を得る。こ
こで、上記第1の係数をベロシティ値の関数、例えば図
8における第1の特性線V1に従って生成すると、この
第1の楽音信号は特定帯域の音成分を含み、且つベロシ
ティに応じて振幅が増大する第1の楽音信号となる。
【0018】また、第2の楽音信号は、上記請求項1に
記載の発明と同様にして生成する。このようにして生成
された第1及び第2の楽音信号に基づき楽音を発生すれ
ば、上記請求項1に記載の発明と同様に、鍵タッチに応
じて音色が変化するという効果が得られる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の楽音発生装置の実施例につき
図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、
鍵タッチに応じて音色を変化させる機能に係る構成及び
動作を中心に説明する。
【0020】図1は、本発明に係る楽音発生装置が適用
された電子楽器の概略構成を示すブロック図である。
【0021】本電子楽器を構成する主要素である中央処
理装置(以下、「CPU」という)10、リードオンリ
メモリ(以下、「ROM」という)11、ランダムアク
セスメモリ(以下、「RAM」という)12、キースキ
ャン回路16及び音源(トーンジェネレータ)18は、
アドレスバス及びデータバスでなるシステムバス30を
介して相互に接続されている。
【0022】CPU10は、ベロシティ検出手段、第1
の係数生成手段及び第2の係数生成手段に対応するもの
である。このCPU10は、ROM11に格納されてい
る制御プログラムに従って、当該電子楽器の全体を制御
するものである。例えば、CPU10は、キーボード1
7のキーの押下やMIDIインタフェース回路15から
MIDIデータが入力されることに伴うベロシティ検出
処理、係数生成処理、発音チャネルのアサイン処理、音
源18に対するアクセス処理等を実行する。
【0023】このCPU10には、更に専用線を介し
て、操作パネル13、ペダル14及びMIDIインタフ
ェース回路15が接続されている。これらの詳細につい
ては後述する。
【0024】ROM11には、上述したCPU10を動
作させるための制御プログラムが記憶されている他、C
PU10が各種処理に用いる種々の固定データが記憶さ
れている。また、このROM11には、ベロシティ値を
変数とする所定の関数を実現するためのテーブルが格納
されている。このテーブルは、例えば図8に示すよう
に、第1の特性を実現するデータ(第1の係数V1)が
記憶された第1のテーブル及び第2の特性を実現するデ
ータ(第2の係数V2)が記憶された第2のテーブルで
構成される。
【0025】このROM11の記憶内容は、システムバ
ス30を介してCPU10により読み出される。即ち、
CPU10は、システムバス30を介してROM11か
ら制御プログラム(命令)を読み出して解釈・実行し、
また所定の固定データを読み出して演算に使用する。更
に、上記テーブルを参照して第1の係数V1、第2の係
数V2を読み出し、後述するレジスタ20b、21bに
送出する。
【0026】RAM12は、制御プログラムの実行に必
要な種々のデータを一時記憶するものであり、例えばデ
ータバッファ、レジスタ、フラグ等の各領域が定義され
ている。後述する操作パネル13、ペダル14、キーボ
ード17等から取り込まれた各種データもこのRAM1
2に一時的に記憶される。このRAM12の記憶内容
は、システムバス30を介してCPU10によりアクセ
スされる。
【0027】上記CPU10に接続される操作パネル1
3は、本電子楽器に各種動作を指示するスイッチ類、電
子楽器に設定すべき数値を入力する数値入力装置及び所
定の情報を表示する表示器(何れも図示しない)等から
構成されている。
【0028】上記スイッチ類には、音色を切り換える音
色切換スイッチ、音量を変更するボリュームスイッチ、
各種の音楽効果を発揮させるための効果スイッチ等が含
まれる。また、数値入力装置は、電子楽器に設定すべき
各種パラメータを数値で入力するために使用されるもの
であり、例えばダイヤルやテンキーで実現される。表示
器は、例えばLCDで構成されるものであり、CPU1
0の制御により、各種メッセージや当該電子楽器の状態
を表示するために使用される。
【0029】この操作パネル13は、図示しないパネル
スキャン回路を介してCPU10に接続される。パネル
スキャン回路は、上記操作パネル13の各スイッチのオ
ン/オフ状態や数値入力装置の設定状態をスキャンし、
パネルデータとしてCPU10に送出する。このパネル
データは、CPU10の制御の下、RAM12に記憶さ
れ、パネルイベントの有無の判断に使用される。
【0030】上記CPU10に接続されるペダル14
は、各種の音楽効果を発揮させるためのフットペダルで
ある。このペダル14には、例えばダンパペダル、ソフ
トペダル、ソステヌートペダル等が含まれる。
【0031】このペダル14は、図示しないペダルスキ
ャン回路を介してCPU10に接続される。ペダルスキ
ャン回路は、上記各ペダルのオン/オフ状態をスキャン
し、ペダルデータとしてCPU10に送出する。このペ
ダルデータは、CPU10の制御の下、RAM12に記
憶され、ペダルイベントの有無の判断に使用される。
【0032】上記CPU10に接続されるMIDIイン
タフェース回路15は、この電子楽器と外部装置との間
のMIDIデータの受け渡しを制御するものである。外
部装置としては、例えばMIDIデータを処理するパー
ソナルコンピュータやシーケンサ等を挙げることができ
る。このMIDIインタフェース回路15は、CPU1
0に対し割り込みをかけることにより、CPU10との
間でデータの送受を行う。外部装置からは、このMID
Iインタフェース回路15を介して鍵のオン/オフ情報
その他の各種情報がMIDIデータとしてCPU10に
与えられる。
【0033】キーボード17は、演奏者が楽音の音程を
指示するキー、及びこのキーに連動して開閉するキース
イッチにより構成される。各キーには2個のキースイッ
チが設けられており、第1のキースイッチがオンになっ
てから第2のキースイッチがオンになるまでの時間を計
測することにより、押鍵速度つまりベロシティが検出さ
れるようになっている。このキーボード17はキースキ
ャン回路16に接続される。
【0034】キースキャン回路16は、キーボード17
のキースイッチの状態をスキャンし、キーのオン/オフ
状態を示すキーデータとして出力する。このキーデータ
は、鍵のオン/オフ情報としてシステムバス30を介し
てCPU10に送られ、CPU10の制御の下にRAM
12に記憶され、キーイベントの有無の判断及びベロシ
ティの検出に使用される(詳細は後述)。
【0035】音源18は楽音信号生成手段に対応するも
のであり、例えば32個のオシレータで構成される。音
源18の各オシレータは、詳細は後述するが、CPU1
0から与えられるデータに従って駆動されることによ
り、各オシレータが時分割でデジタル楽音信号を発生し
て音量制御回路20及び21に送出するものである。
【0036】波形メモリ19は記憶手段に対応するもの
であり、例えばROMで構成される。この波形メモリ1
9には、発生された楽音をそのまま電気信号に変換して
得られる複数次の倍音を含んだ楽音信号(全帯域の音成
分を含む楽音信号)を、パルスコード変調(PCM)し
て得られる波形データが記憶されている。この波形メモ
リ19には、複数の音色を実現するべく、各音色に対応
した複数種類の波形データが記憶されている。この波形
メモリ19に記憶されている波形データは、音源18に
より読み出される。
【0037】音量制御回路20及び21は、それぞれ第
1の演算手段及び第2の演算手段に対応するものであ
り、上記音源18が出力するデジタル楽音信号の振幅
を、CPU10から供給される第1の係数、第2の係数
に従ってそれぞれ変更して出力するものである。この音
量制御回路20及び21の詳細については後述する。こ
の音量制御回路20及び21で振幅が変更されたデジタ
ル楽音信号は、それぞれD/A変換器22、23に送出
される。
【0038】D/A変換器22、23は、それぞれ音量
制御回路20、21から供給されたデジタル楽音信号を
アナログ楽音信号に変換するものである。D/A変換器
22が出力するアナログ楽音信号はローパスフィルタ
(LPF)24に送出され、D/A変換器23が出力す
るアナログ楽音信号(第2の楽音信号に対応する)は、
加算器25に送出される。
【0039】ローパスフィルタ24は周波数特性変更手
段に対応するものであり、D/A変換器22から供給さ
れるアナログ楽音信号の低音成分のみを通過させるフィ
ルタである。このローパスフィルタ24で低音成分のみ
が抽出された楽音信号(第1の楽音信号に対応する)
は、加算器25に送出される。
【0040】加算器25は楽音発生手段の一部に対応
し、上記ローパスフィルタ24が出力するアナログ楽音
信号とD/A変換器23が出力するアナログ楽音信号と
を加算することにより混合するものである。この加算器
25で混合されたアナログ楽音信号は、増幅器26に送
出される。
【0041】増幅器26は楽音発生手段の一部に対応
し、入力されたアナログ楽音信号を所定の増幅率で増幅
して出力する周知のものである。この増幅器26で所定
の増幅が行われたアナログ楽音信号は、スピーカ27に
供給される。
【0042】スピーカ27は楽音発生手段の一部に対応
し、電気信号としてのアナログ楽音信号を音響信号に変
換する周知のものである。このスピーカ27により、キ
ーボード17のキーの押下、又はMIDIインタフェー
ス回路15から供給されたMIDIデータに応じた楽音
が放音される。
【0043】次に、本発明の楽音発生装置につき、その
特徴部分のみを抽出して示した図2のブロック図を参照
しながら更に詳細に説明する。
【0044】CPU10は、ベロシティ検出手段として
のベロシティ検出部50、第1の係数生成手段としての
振幅量制御部51及び第2の係数生成手段としての振幅
量制御部52を有している。
【0045】ベロシティ検出部50は、RAM12に記
憶されているキースキャン回路16から取り込んだキー
データを参照することにより、イベントがあったキーの
第1のキースイッチがオンになってから第2のキースイ
ッチがオンになるまでの時間を算出し、これをベロシテ
ィ値として検出する。このベロシティ値は、音源18の
エンベロープ発生器41に送られ、エンベロープ信号を
生成するための一要素として使用される。また、上記ベ
ロシティ値は、振幅量制御部51及び52に送られ、第
1の係数V1及び第2の係数V2を生成するために使用
される。
【0046】振幅量制御部51は、上述した第1のテー
ブルを参照することにより、ベロシティ検出部50から
供給されるベロシティ値に応じた第1の係数V1を取り
出し、レジスタ20bにセットするものである。振幅量
制御部52は、上述した第2のテーブルを参照すること
により、ベロシティ検出部50から供給されるベロシテ
ィ値に応じた第2の係数V2を取り出し、レジスタ21
bにセットするものである。
【0047】音源18は、波形読出回路40、エンベロ
ープ発生器41及び乗算器42により構成される。
【0048】波形読出回路40は、CPU10から送ら
れてくる波形アドレスに対応する波形メモリ19中の波
形データを、同じくCPU10から送られてくる周波数
データに応じた速度で読み出すものである。この波形読
出回路40で読み出された波形データは乗算器42に送
られる。
【0049】エンベロープ発生器41は、音色毎に定め
られているエンベロープデータを上述したベロシティ検
出部50からのベロシティ値に応じて加工してエンベロ
ープ信号を生成するものである。このエンベロープ発生
器41で生成されたエンベロープ信号は、乗算器42に
送られる。なお、波形読出回路40で生成する楽音信号
とエンベロープ発生器41で生成するエンベロープ信号
との同期をとるために、エンベロープ発生器41から波
形読出回路40に対して同期信号が供給されるようにな
っている。
【0050】乗算器42は、上記波形読出回路40で読
み出された波形データとエンベロープ発生器41で生成
されたエンベロープ信号とを乗算することによりエンベ
ロープが付加されたデジタル楽音信号を生成するもので
ある。この乗算器42の出力は、乗算器20a及び20
bに送出される。
【0051】乗算器20a及びレジスタ20bは音量制
御回路20を構成するものである。レジスタ20bは、
CPU10から供給される第1の係数V1を記憶するた
めに使用される。乗算器20aは、音源18から供給さ
れるデジタル楽音信号と、レジスタ20bに記憶された
第1の係数V1とを乗算するものである。この乗算によ
り、デジタル楽音信号の振幅が第1の係数V1に応じて
変更されることになる。この乗算器20aの出力は、D
/A変換器22に送られる。D/A変換器22及びロー
パスフィルタ24については既に説明したものと同じで
ある。このローパスフィルタ24の出力が第1の楽音信
号OUT1として加算器25に送られる。
【0052】乗算器21a及びレジスタ21bは音量制
御回路21を構成するものである。レジスタ21bは、
CPU10から供給される第2の係数V2を記憶するた
めに使用される。乗算器21aは、音源18から供給さ
れるデジタル楽音信号と、レジスタ21bに記憶された
第2の係数V2とを乗算するものである。この乗算によ
り、デジタル楽音信号の振幅が第2の係数V2に応じて
変更されることになる。この乗算器21aの出力は、D
/A変換器23に送られる。D/A変換器23は既に説
明したものと同じである。このD/A変換器23の出力
が第2の楽音信号OUT2として加算器25に送られ
る。
【0053】次に、上記の構成において本実施例の動作
につき図3〜図5に示したフローチャートを参照しなが
ら詳細に説明する。なお、以下では、本発明に関係する
部分のみを図面に示し、説明を加える。
【0054】図3は、本発明に係る楽音発生装置の処理
を示すメインフローチャートであり、電源投入により起
動される。即ち、電源が投入されると、先ず、CPU1
0、RAM12、音源18等の初期化処理が行われる
(ステップS10)。この初期化処理では、CPU10
内部のレジスタやフラグのクリア処理、RAM12内に
定義された各種バッファ、レジスタ及びフラグ等に初期
値を設定する処理、音源18に初期値を設定して不要な
発音を抑止する処理等が行われる。
【0055】次いで、パネルイベント処理が行われる
(ステップS11)。このパネルイベント処理では、先
ず、操作パネル13をスキャンすることにより、各スイ
ッチの設定状態を示すビット列をパネルデータとして取
り込む。次いで、前回読み込んだパネルデータ(既にR
AM12に記憶されている)と、今回読み込んだパネル
データとを比較し、相違するビットが存在するか否かを
調べる。
【0056】そして、相違するビットが存在する場合
に、パネルイベントがあった旨を認識し、変化のあった
スイッチに対応するビットをオンにしたイベントマップ
を作成する。操作パネル13のスイッチ操作に対応する
各種処理、例えば音色切換スイッチに対応する音色変更
処理や効果スイッチに対応する所定の音楽効果を発揮さ
せる処理等は、このイベントマップを参照することによ
り行われる。
【0057】例えば、上記イベントマップを参照するこ
とにより音色切換スイッチのイベントがあったことが判
断されると、指定された音色に対応する音色番号が生成
され、RAM12の所定領域に記憶される。この音色番
号は、押鍵処理時に波形アドレスに変換されて音源18
に送られ、波形メモリから読み出すべき波形データを特
定するために使用される。
【0058】なお、操作パネル13の各スイッチに対す
る処理は、本発明とは直接関係しないので説明は省略す
る。
【0059】次いで、ペダルイベント処理が行われる
(ステップS12)。このペダルイベント処理では、先
ず、ペダル14をスキャンすることにより、各ペダル
(ダンパペダル、ソフトペダル、ソステヌートペダル)
の押下状態を示すペダルデータを各ペダルに対応したビ
ット列として取り込む。
【0060】次いで、前回読み込んだペダルデータ(既
にRAM12に記憶されている)と、今回読み込んだペ
ダルデータとを比較し、相違するビットが存在するか否
かを調べる。そして、相違するビットが存在する場合
に、ペダルイベントがあった旨を認識し、変化のあった
ペダルに対応するビットをオンにしたイベントマップを
作成する。そして、このイベントマップを参照すること
により、イベントのあったペダルに対する処理、即ち、
ダンパペダル処理、ソフトペダル処理、ソステヌート処
理が行われる。
【0061】ダンパペダル処理は、ダンパペダルのオン
イベントがあった場合に行われるダンパオン処理、及び
ダンパペダルのオフイベントがあった場合に行われるダ
ンパオフ処理に大別される。ダンパオン処理は、ダンパ
ペダルがオンにされた旨を記憶する処理である。この記
憶状態は発音時に参照され、エンベロープ信号を加工し
てリリース時間を長くする処理のトリガーとされる。ダ
ンパオフ処理は、ダンパオン状態にあって離鍵後も発音
を継続している音を、ダンパペダルのオフに同期して消
音させる処理である。
【0062】ソフトペダル処理は、ペダル14中のソフ
トペダルが踏まれた際に、例えばエンベロープを制御し
て音を小さくすると共に、音色を変化させることにより
音を柔らかくする処理であり、また、ソステヌートペダ
ル処理は、ペダル14中のソステヌートペダルが踏まれ
た際に、押下したキーに対応する楽音に対して上述した
ダンパペダル処理と同様の処理を行うものである。
【0063】以上のペダルイベント処理が終了すると、
次いで、鍵盤イベント処理が行われる(ステップS1
3)。この鍵盤イベント処理では、先ず、キースキャン
回路16を介してキーボード17をスキャンすることに
より、各キーの押下状態を示すキーデータを各キーに対
応したビット列として取り込む。
【0064】次いで、前回読み込んだキーデータ(既に
RAM12に記憶されている)と、今回読み込んだキー
データとを比較し、相違するビットが存在するか否かを
調べる。そして、相違するビットが存在する場合に、キ
ーイベントがあった旨を認識し、変化のあったキーに対
応するビットをオンにしたイベントマップを作成する。
なお、MIDIインタフェース回路15を介して取り込
まれたMIDIデータがMキーオン又はキーオフを示す
データである場合も、上記と同様にしてイベントマップ
が作成される。
【0065】そして、このイベントマップを参照するこ
とにより、イベントのあったキーを示すキーナンバ及び
キーの押下の強さ(押下の速度)を示すタッチデータ
(ベロシティ値)が作成される。このキーナンバ及びタ
ッチデータは所定の変換を施されて音源18に送られ、
イベントのあったキーに対する押鍵処理/離鍵処理に使
用される。鍵盤イベント処理の詳細は後述する。
【0066】この鍵盤イベント処理が終了するとステッ
プS11に戻り、再度同様の処理を繰り返す。上記ステ
ップS11〜S13の繰り返し実行の過程で、パネル操
作、キー操作或いはペダル操作に応じたイベントが発生
すると、そのイベントに対応する処理を行うことにより
電子楽器の各種機能が発揮されることになる。
【0067】次に、MIDI割込処理につき、図4のフ
ローチャートを参照しながら説明する。このMIDI割
込は、CPU10の動作とは非同期に発生する割り込み
である。即ち、外部装置からMIDIデータが送られて
くると、MIDIインタフェース回路15は割込要求線
(図示しない)を駆動してCPU10に対し割込を要求
する。
【0068】この割込要求をCPU10が受け付けるこ
とにより、図4に示したMIDI割込処理ルーチンが起
動される。即ち、先ず、取り込んだMIDIデータが鍵
盤情報であるか否かが調べられる(ステップS20)。
ここで、鍵盤情報とは、MIDIのキーオンデータ又は
キーオフデータをいう。そして、鍵盤情報であることが
判断されると、鍵盤イベント処理が行われる(ステップ
S21)。この鍵盤イベント処理は、上述したメインル
ーチンのステップS13で行う処理と同じものである。
鍵盤イベント処理が終了すると、このMIDI割込処理
ルーチンからリターンする。
【0069】一方、ステップS20で鍵盤情報でないこ
とが判断されると、取り込まれたMIDIデータに対応
したその他の処理が行われる(ステップS22)。この
その他の処理には、例えば音色切換処理、ボリューム変
更処理等が含まれる。その他の処理が終了すると、この
MIDI割込処理ルーチンからリターンする。
【0070】次に、鍵盤イベント処理の詳細につき、図
5に示したフローチャートを参照しながら説明する。
【0071】鍵盤イベント処理では、上述したように、
先ずキーのイベントマップが作成され、このイベントマ
ップを参照して各キーに対する処理を行うか否かが判断
されることになる。
【0072】鍵盤イベント処理では、先ず、キーのオン
イベントがあるか否かが調べられる(ステップS3
0)。このキーのオンイベントの有無は、上記イベント
マップを調べることにより行われる。そして、オンイベ
ントがあることが判断されると、楽音データが音源18
にセットされる(ステップS31)。
【0073】具体的には、音源18中の1つのオシレー
タが所定のアルゴリズムにより選択され、この選択され
たオシレータにCPU10から楽音データが送られるこ
とになる。なお、オシレータの選択、即ち発音チャネル
のアサイン処理は周知の技術であるので説明は省略す
る。
【0074】ここで、オシレータにセットされる楽音デ
ータは、波形アドレス、周波数データ及びエンベロープ
データである。
【0075】上記波形アドレスは、操作パネル13の音
色切換スイッチ(図示しない)で指示された音色の音色
番号又はMIDIデータとして送られてきた音色番号に
対応して作成されるものであり、波形データを波形メモ
リから読み出すアドレスとして用いられる。
【0076】上記周波数データは、上述した操作された
キーのキーナンバ又はMIDIデータとして送られてき
たキーオンデータ又はキーオフデータ中のキーナンバに
対応して作成されるものであり、波形メモリから波形デ
ータを読み出す速度を指定するために用いられる。
【0077】上記エンベロープデータは、上述したタッ
チデータ(ベロシティ値)にペダルデータを加味して作
成されるものであり、楽音波形に付加すべきエンベロー
プの形状を決定するために用いられる。ここで、ペダル
データがダンパペダルが踏まれていることを示している
ときは、消音までに長時間を要するエンベロープデータ
が生成され、そうでないときは、比較的短い所定時間で
消音するエンベロープデータが生成される。これにより
ダンパペダルの機能が実現される。
【0078】上記波形アドレス及び周波数データは上述
した音源18内の波形読出回路40にセットされ、エン
ベロープデータは、上述した音源18内のエンベロープ
発生器41にセットされる。
【0079】上記音源18への楽音データのセットが完
了すると、次に、第1、第2の係数をレジスタ20b及
び21bにセットする処理が行われる(ステップS3
2)。これにより、以下の押鍵処理では、音源18で生
成されたデジタル楽音信号に、このレジスタ20b及び
21bにセットされた第1、第2の係数が乗算され、振
幅が変更されることになる。
【0080】上記音源18への楽音データのセットが完
了すると、次に、押鍵処理が行われる(ステップS3
3)。押鍵処理は、上記ステップS31で音源18にセ
ットされた楽音データに基づきオシレータを動作させて
デジタル楽音信号を生成する処理である。
【0081】即ち、音源18の各オシレータは、波形読
出回路40において、波形アドレスで指定される波形メ
モリ19中の波形データを周波数データに応じた速度で
読み出して波形信号を生成すると共に、エンベロープ発
生器41において、エンベロープ信号を発生し、これら
波形信号及びエンベロープ信号を乗算器42で乗算する
ことによりエンベロープが付加されたデジタル楽音信号
を生成する。
【0082】このようにして、音源18で生成されたデ
ジタル楽音信号は、乗算器20a及び20bに供給され
る。乗算器20aは、音源18で生成されたデジタル楽
音信号とレジスタ20bにセットされた第1の係数V1
とを乗算してD/A変換器22に送出する。乗算器21
aは、音源18で生成されたデジタル楽音信号とレジス
タ21bにセットされた第2の係数V2とを乗算してD
/A変換器23に送出する。
【0083】これにより、上述したように、D/A変換
器22及び23からは押鍵速度に応じて振幅が変更され
た楽音信号が出力され、発音に供されることになる。
【0084】上記ステップS30でキーオンイベントが
ないことが判断されると、キーオフイベントがあるか否
かが調べられる(ステップS34)。ここで、キーオフ
イベントがないことが判断されると、何等の処理をも行
うことなく、この鍵盤イベント処理ルーチンからリター
ンする。
【0085】一方、キーオフイベントが有ることが判断
されると離鍵処理が行われる(ステップS34)。この
離鍵処理は、ダンパペダルが踏まれていない状態では、
キーボード17の離鍵されたキーに対応する発音を中止
する処理である。これは、発音中の楽音のエンベロープ
(リリース)の速度データを大きくすることにより実現
される。
【0086】一方、ダンパペダルが踏まれている状態で
は、直ちに発音を中止する処理は行われない。従って、
ダンパペダルが踏まれた状態でキーが離されても、上述
した音色変更が加えられた楽音が発音され続け、本来の
ダンパペダルの機能が実現される。
【0087】以上説明したように、この実施例によれ
ば、波形メモリ19に全帯域の音成分を含む波形データ
を用意しておき、音源18において、波形名メモリ19
から波形データを鍵のオン/オフ情報に応じて読み出し
てデジタル楽音信号を生成する。一方、このデジタル楽
音信号生成動作と並行して鍵のオン/オフ情報に基づい
てベロシティを検出し、この検出されたベロシティ値に
応じて振幅量を変更するための第1の係数V1を生成
し、この生成された第1の係数V1と上記楽音信号とを
乗算する。
【0088】そして、この乗算により振幅が変更された
デジタル楽音信号をD/A変換器22でアナログ楽音信
号に変換し、更にローパスフィルタ24を通すことによ
り第1の楽音信号を得る。ここで、上記第1の係数V1
をベロシティ値の関数、例えば図8における第1の特性
に従って生成すると、この第1の楽音信号は低音帯域の
音成分を含み、且つベロシティに応じて振幅が減少する
楽音信号となる。
【0089】また、上記検出されたベロシティ値に応じ
て振幅量を変更する第2の係数V2を生成し、この生成
された第2の係数V2と上記音源18で生成された楽音
信号とを乗算する。そして、この乗算により振幅が変更
された楽音信号を第2の楽音信号とする。ここで、上記
第2の係数V2をベロシティ値の関数、例えば図8にお
ける第2の特性に従って生成すると、この第2の楽音信
号は、全帯域の音成分を含み、且つベロシティに応じて
振幅が増大する楽音信号となる。
【0090】このようにして生成された第1及び第2の
楽音信号を混合して発音すれば、全帯域の音成分を含む
楽音と特定帯域の音成分を含む楽音との混合比がベロシ
ティに応じて変化する楽音が発生されることになり、鍵
タッチに応じた音色変化を実現できる。
【0091】この場合、D/A変換器22によりアナロ
グ信号に変換された楽音信号をローパスフィルタ24を
通すようにしているので、ローパスフィルタ24は、ア
ナログフィルタで構成されることになる。しかし、例え
ば図6に示すように、音源18とD/A変換器22との
間にローパスフィルタ24を配置することにより、フィ
ルタをデジタルフィルタで構成することもできる。な
お、図6では、ローパスフィルタ24を、音源18と乗
算器20aとの間に配置しているが、乗算器20aとD
/A変換器22との間に配置することもでき、この場合
も上記と同様の作用・効果を奏する。
【0092】また、図9に示すように、ローパスフィル
タ24が出力する第1の楽音信号を増幅器28を介して
スピーカ29から放音し、D/A変換器23が出力する
第2の楽音信号を増幅器26を介してスピーカ27から
放音するように構成し、音になった状態で混合しても上
記と同様の効果が得られる。
【0093】なお、上記実施例では、全帯域の音成分を
含む楽音信号と低音帯域の音成分を含む楽音信号とを混
合して鍵タッチに応じた音色変化を実現しているが、上
記ローパスフィルタ24の代わりにハイパスフィルタ又
はバンドパスフィルタを用いて構成しても良く、この場
合も上記と同様の作用・効果を奏する。
【0094】また、上記実施例では、一方の系統の楽音
信号(第1の楽音信号)のみをフィルタリングして特定
帯域の楽音信号とし、他方の系統の楽音信号(第2の楽
音信号)は全帯域の音成分を含む楽音信号として混合す
るように構成したが、両系統の信号ともフィルタリング
して混合するように構成しても良い。例えば、一方の系
統の楽音信号をローパスフィルタを通すことにより低音
成分を含む楽音信号とし、他方の系統の楽音信号をハイ
パスフィルタを通すことにより高音成分を含む楽音信号
として、これらを混合して発音することにより、より音
色変化を強調した楽音を発生させることができる。
【0095】さらに、上記実施例では、2つの楽音信号
の混合割合を規定する第1の係数V1及び第2の係数V
2を発生する関数の一例として、図8に示すように、リ
ニアな関数を用いたが、これに限定されるものではな
く、音色変化に寄与する種々の関数を用いることができ
ることは勿論である。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、波形メモリには全帯域の音成分を含む波形データの
みを記憶し、この波形データを読み出すハードウエアも
各別に設ける必要がないので、少ない波形メモリ及びハ
ードウエア量で鍵タッチに応じた音色変化を実現できる
安価な楽音発生装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る楽音発生装置が適用された電子楽
器の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る楽音発生装置の実施例の特徴的部
分を抽出して示したブロック図である。
【図3】本発明の動作を示すフローチャート(メインル
ーチン)である。
【図4】本発明の動作を示すフローチャート(MIDI
割込処理ルーチン)である。
【図5】本発明の動作を示すフローチャート(鍵盤イベ
ント処理ルーチン)である。
【図6】本発明に係る楽音発生装置の他の実施例の構成
を示すブロック図である。
【図7】従来の楽音発生装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図8】従来の楽音発生装置及び本発明に係る楽音発生
装置の動作を説明するための図である。
【図9】本発明に係る楽音発生装置の更に他の実施例の
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 CPU 11 ROM 12 RAM 13 操作パネル 14 ペダル 15 MIDIインタフェース回路 16 キースキャン回路 17 キーボード 18 音源 19 波形メモリ 20、21 音量制御回路 20a、20b 乗算器 21a、21b レジスタ 22、23 D/A変換器 24 ローパスフィルタ 25 加算器 26 増幅器 27 スピーカ 40 波形読出回路 41 エンベロープ発生器 42 乗算器 50 ベロシティ検出部 51、52 振幅量制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 二朗 静岡県浜松市寺島町200番地 株式会社河 合楽器製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全帯域の音成分を含む波形データを記憶
    する記憶手段と、 鍵のオン/オフ情報に応じて該記憶手段に記憶された波
    形データを読み出して楽音信号を生成する楽音信号生成
    手段と、 鍵のオン/オフ情報に基づきベロシティを検出するベロ
    シティ検出手段と、 該ベロシティ検出手段で検出されたベロシティ値に応じ
    て振幅量を制御するための第1の係数を生成する第1の
    係数生成手段と、 該第1の係数生成手段で生成された第1の係数と前記楽
    音信号生成手段で生成された楽音信号とを演算する第1
    の演算手段と、 該第1の演算手段による演算の結果として得られた楽音
    信号の周波数特性を変更して第1の楽音信号を出力する
    周波数特性変更手段と、 前記ベロシティ検出手段で検出されたベロシティ値に応
    じて振幅量を制御するための第2の係数を生成する第2
    の係数生成手段と、 該第2の係数生成手段で生成された第2の係数と前記楽
    音信号生成手段で生成された楽音信号とを演算して第2
    の楽音信号を出力する第2の演算手段と、 前記周波数特性変更手段が出力する第1の楽音信号と前
    記第2の演算手段が出力する第2の楽音信号とに基づき
    楽音を発生する楽音発生手段、 とを具備したことを特徴とする楽音発生装置。
  2. 【請求項2】 全帯域の音成分を含む波形データを記憶
    する記憶手段と、 鍵のオン/オフ情報に応じて該記憶手段に記憶された波
    形データを読み出して楽音信号を生成する楽音信号生成
    手段と、 該楽音信号生成手段で生成された楽音信号の周波数特性
    を変更する周波数特性変更手段と、 鍵のオン/オフ情報に基づきベロシティを検出するベロ
    シティ検出手段と、 該ベロシティ検出手段で検出されたベロシティ値に応じ
    て振幅量を制御するための第1の係数を生成する第1の
    係数生成手段と、 該第1の係数生成手段で生成された第1の係数と前記周
    波数変更手段で周波数特性が変更された楽音信号とを演
    算して第1の楽音信号を出力する第1の演算手段と、 前記ベロシティ検出手段で検出されたベロシティ値に応
    じて振幅量を制御するための第2の係数を生成する第2
    の係数生成手段と、 該第2の係数生成手段で生成された第2の係数と前記楽
    音信号生成手段で生成された楽音信号とを演算して第2
    の楽音信号を出力する第2の演算手段と、 前記第1の演算手段が出力する第1の楽音信号と前記第
    2の演算手段が出力する第2の楽音信号とに基づき楽音
    を発生する楽音発生手段、 とを具備したことを特徴とする楽音発生装置。
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