JP2017053914A - 波形生成装置 - Google Patents

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郁 松永
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Abstract

【課題】 単純な構成でサイン波の生成の出来る構成を含む波形生成装置を提供する。
【解決手段】 鋸歯状波信号発生装置1と、該鋸歯状波信号発生装置1で生成された信号の絶対値を演算して、三角波信号とする絶対値演算装置2と、上記鋸歯状波信号発生装置1で生成された鋸歯状波信号と上記絶対値演算装置2で生成された三角波信号を掛け合わせる乗算装置3と、上記乗算装置3で生成された乗算値信号から上記鋸歯状波信号発生装置1で生成された鋸歯状波信号を減算する減算装置4とを有しており、該減算装置4から生成される疑似サイン波信号をサイン波として出力する構成である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、波形生成装置に関する。
DSPによるエフェクト処理では、振幅や音程、フィルタ係数などをLFOで変調するものが多くみられる。このLFOの代表的な種類としては、サイン波、三角波、矩形波、鋸歯状波などがある。
特にサイン波は多くの場面で使用されるが、フィルタ演算による方式やテーブル参照による方式など、複雑な演算が必要だった。そのため、DSPでさえも、演算処理に相当な負荷がかかるという問題がある。
本発明は、以上のような問題に鑑み創案されたものであって、単純な構成、ひいては単純な演算でサイン波の生成の出来る構成を含む波形生成装置を提供せんとするものである。
本発明にかかる波形生成装置の構成は、
鋸歯状波信号発生装置と、
該鋸歯状波信号発生装置で生成された信号の絶対値を演算して、三角波信号とする絶対値演算装置と、
上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号と上記絶対値演算装置で生成された三角波信号を掛け合わせる乗算装置と、
上記乗算装置で生成された乗算値信号から上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号を減算する減算装置とを有し、
上記減算装置から生成される疑似サイン波信号をサイン波として出力することを基本的な特徴としている。
上記構成によれば、上記鋸歯状波信号発生装置で鋸歯状波信号(saw)が作成され、その信号を元に上記絶対値演算装置で三角波信号(abs(saw))が生成され、上記乗算装置で、鋸歯状波信号と三角波信号の両信号で両波形信号が掛け合わされた状態の乗算値信号(saw*abs(saw))が生成され、上記減算装置で、乗算値信号(saw*abs(saw))から鋸歯状波信号(saw)が減算され(saw*abs(saw)−saw)、その減算後の疑似サイン波信号(F(x))がサイン波として出力されることになる。
これを演算式にして表せば、F(x)=saw*abs(saw)−sawということになる。このように、単純な構成で、サイン波によく似た特性の波形F(x)を生成することが可能となる。
本発明の2つ目の波形生成装置の構成は、上記減算装置までの構成を有すると共に、さらに、上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号、上記絶対値演算装置で生成された三角波信号、及び上記減算装置で生成された疑似サイン波信号のいずれかを選択可能な選択装置の構成を有している。
この構成では、絶対値演算装置の出力は三角波となるため、これと元の鋸歯状波、今回上記構成により出力される疑似サイン波のいずれかを選択可能な選択装置を設けることにより、簡単にバリェーション豊かなLFO波形が生成できるようになる。
本発明の上記波形生成装置の構成によれば、上記鋸歯状波信号発生装置で鋸歯状波信号が作成され、その信号を元に上記絶対値演算装置で三角波信号が生成され、上記乗算装置で、鋸歯状波信号と三角波信号の両信号で両波形信号が掛け合わされた状態の乗算値信号が生成され、上記減算装置で、乗算値信号から鋸歯状波信号が減算され、その減算後の疑似サイン波信号がサイン波として出力されることになり、単純な構成によりサイン波によく似た特性の波形F(x)を生成することが可能となるという優れた効果を奏し得ることになる。
また2つ目の発明の構成では、元々、鋸歯状波信号から、三角波、サイン波が上記構成により得られ、そこにこれらのいずれかを選択できる選択装置により、簡単な構成で、バリェーション豊かなLFO波形が生成できるようになる。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る波形生成装置を有する電子ピアノのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図1において、CPU202は、システムバス200を介して図1中に示した各部を制御する。
ROM204は、CPU202において用いられるプログラムを記憶するプログラムメモリ(図示無し)や、少なくとも音色データを含む各種データを記憶するデータメモリ(図示なし)を有している。RAM206は、CPU202による制御において発生する各種のデータ等を一時的に記憶する。
電子ピアノには、操作パネル208、鍵盤210及びダンパーペダル212が設けられている。操作パネル208は、発生すべき楽音の音色を選択する音色スイッチ(図示なし)を含む各種状態設定のためのスイッチ等によって構成され、この操作パネル208から設定された情報はCPU202に供給される。
ダンパーペダル212の操作(踏込)状態はペダルスキャン回路212aによって検出され、そのペダル情報がCPU202に提供される。ペダルスキャン回路212aは、可変抵抗器で構成され、この可変抵抗器の抵抗値による電圧の変動などをダンパーペダル212の踏み込み量として検出する。ペダルスキャン回路212aで検出されたダンパーペダル212の踏み込み量データは、ペダル情報として、CPU202に送られる。
本実施形態の電子ピアノの鍵盤210は88鍵からなり、各鍵にはそれぞれタッチセンサからなるキーボードスキャン回路210aが設けられている。キーボードスキャン回路210aは、演奏者の鍵盤210に対する演奏操作を検出して、押鍵された鍵の音高を示すキーコードや、押鍵・離鍵に対応して楽音の発生・消音タイミングを指示するノートオン・ノートオフ、押鍵速度に対応するキータッチなどの鍵盤演奏情報を出力する。キーボードスキャン回路210aから出力される該鍵盤演奏情報はシステムバス200を介してCPU202に供給される。
音源214は、同時に複数の発音を行なうため時分割制御されるチャンネルを備えたトーンジェネレータであり、複数のチャンネルすべての出力信号を累算して出力する。音源214では、鍵盤演奏情報に含まれる押鍵指示により、いずれかのチャンネルが割り当てられ、それぞれのチャンネルにおいて鍵盤演奏情報に対応する楽音信号が生成される。
波形メモリ214aには、楽音情報の波形データが記憶されており、音源214は、波形メモリ214aに記憶されている波形データを読み出す。そして、読み出した波形データに基づいて楽音信号を生成する。
上記音源214は、波形メモリ214aから鍵操作に対応して波形データを読み出して楽音信号を生成するものであり、音色スイッチによって設定された音色の波形データを、ノートオンに応答して読み出す。波形データの読出アドレスの歩進はキーコードに対応した速度で行なわれる。すなわち、キーコードに対応する読出レートで波形データを読み出す。
楽音信号は、DSP100において構成される音響効果付与装置において、エフェクト処理がなされ、D/A変換器216でアナログ信号に変換された後、サウンドシステム218に入力される。サウンドシステム218は、アンプやスピーカ等から構成されており、D/A変換器216の出力信号を電子ピアノの出力として外部に発音させる。
上記楽音信号に対して、DSP100において様々なエフェクト処理がなされる際に使用される、振幅や音程、フィルタ係数などをLFOで変調しているが、さらに、本実施例では、さらに、このLFOの構成を、図2に示すDSP100内でプログラムにより構成される波形生成装置で構成している。本実施例構成では、LFOとして代表的な鋸歯状波、三角波、サイン波を、DSP100内の該波形生成装置で生成する。
上記波形生成装置は、上記のようにDSP100内で、必要に応じて、CPU202により、ROM204のROM204内にあるプログラムメモリ(図示無し)からプログラムが読み出されることで構成されており、本構成の場合、DSP100内部に、鋸歯状波信号発生装置1と、該鋸歯状波信号発生装置1で生成された信号の絶対値を演算して、三角波信号とする絶対値演算装置2と、上記鋸歯状波信号発生装置1で生成された鋸歯状波信号と上記絶対値演算装置2で生成された三角波信号を掛け合わせる乗算装置3と、上記乗算装置3で生成された乗算値信号から上記鋸歯状波信号発生装置1で生成された鋸歯状波信号を減算する減算装置4とを有しており、該減算装置4から生成される疑似サイン波信号をサイン波として出力する構成である。尚、DSP100は、外部メモリ120を有しており、演算結果等を一時的に記憶させて参照するなど、種々の用途に用いている。
上述のように、図2において、上記鋸歯状波信号発生装置1で鋸歯状波信号(saw)が作成され、その信号を元に上記絶対値演算装置2で三角波信号(abs(saw))が生成され、上記乗算装置3で、鋸歯状波信号と三角波信号の両信号で両波形信号が掛け合わされた状態の乗算値信号(saw*abs(saw))が生成され、上記減算装置4で、乗算値信号(saw*abs(saw))から鋸歯状波信号(saw)が減算され(saw*abs(saw)−saw)、その減算後の疑似サイン波信号(F(x))がサイン波として出力されることになる。
これを演算式にして表せば、F(x)=saw*abs(saw)−sawということになる。このように、単純な構成で、サイン波によく似た特性の波形F(x)を生成することが可能となる。
以上の構成では、元々、鋸歯状波信号から、三角波、サイン波が上記構成により得られるので、図面上には記載はないが、そこにこれらのいずれかを選択できる選択装置を設けることで、このような簡単な構成で、バリェーション豊かなLFO波形が生成できるようになる。
尚、本発明の波形生成装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の波形生成装置は、電子楽器だけでなく、LFOを必要とする全ての機器に利用可能である。
本発明の一実施形態に係る波形生成装置を有する電子ピアノのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 DSP100内でプログラムにより構成される本実施例の波形生成装置の構成を示す説明図である。
1 鋸歯状波信号発生装置
2 絶対値信号発生装置
3 乗算装置
4 減算装置
100 DSP
120 外部メモリ
200 システムバス
202 CPU
204 ROM
206 RAM
208 操作パネル
208a パネルスキャン回路
210 鍵盤
210a キーボードスキャン回路
212 ダンパーペダル
212a ペダルスキャン回路
214 音源
214a 波形メモリ
216 D/A変換器
218 サウンドシステム

Claims (2)

  1. 鋸歯状波信号発生装置と、
    該鋸歯状波信号発生装置で生成された信号の絶対値を演算して、三角波信号とする絶対値演算装置と、
    上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号と上記絶対値演算装置で生成された三角波信号を掛け合わせる乗算装置と、
    上記乗算装置で生成された乗算値信号から上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号を減算する減算装置とを有し、
    上記減算装置から生成される疑似サイン波信号をサイン波として出力することを特徴とする波形生成装置。
  2. 鋸歯状波信号発生装置と、
    該鋸歯状波信号発生装置で生成された信号の絶対値を演算して、三角波信号とする絶対値演算装置と、
    上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号と上記絶対値演算装置で生成された三角波信号を掛け合わせる乗算装置と、
    上記乗算装置で生成された乗算値信号から上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号を減算する減算装置と、
    上記鋸歯状波信号発生装置で生成された鋸歯状波信号、上記絶対値演算装置で生成された三角波信号、及び上記減算装置で生成された疑似サイン波信号のいずれかを選択可能な選択装置と
    を有することを特徴とする波形生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019043814A1 (ja) * 2017-08-30 2019-03-07 三菱電機株式会社 三角関数近似装置、三角関数近似方法、および三角関数近似プログラム

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