JP5101218B2 - 貯遊技媒体取扱い端末及び貯遊技媒体取扱いシステム - Google Patents

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本発明は、遊技客により所持される携帯端末固有の携帯端末識別情報に対応付けて貯遊技媒体数を管理する管理装置に対して、獲得遊技媒体の計数結果の一部又は全部を加算するように依頼する貯遊技媒体加算依頼を行う貯遊技媒体取扱い端末及び貯遊技媒体取扱いシステムに関する。
従来、パチンコ遊技やパチスロ遊技を提供するパチンコ店等の遊技店では、会員登録を希望した遊技客に対して会員カードを発行するとともに、会員により獲得されたパチンコ玉又はメダルを会員カードに対応付けて預かる貯玉又は貯メダルサービスが会員に対して提供されている。
具体的には、遊技客が会員登録を希望したならば、遊技店の係員は、この遊技客の個人情報を管理装置に登録するとともに、会員識別情報が記録された会員カードを会員に発行する。このようにして会員カードを取得した各会員は、特許文献1等に記載されるように、獲得したパチンコ玉やメダルを貯玉・貯メダルするとともに、この貯玉・貯メダルを後日再プレイしたり、景品に交換したりすることができる。
このように、会員サービスを提供する遊技店には、各会員の貯玉・貯メダルを管理装置で管理するとともに、玉貸し機やメダル貸し機等の台間機で貯玉・貯メダルを再プレイ可能にする貯玉・貯メダルシステムが導入されることが多い。
特開2003−210818号公報
ところで、遊技店が発行する会員カードは、会員登録した遊技客とその他の遊技客との差別化を図るためのものであるが、遊技店内で利用される他の用途には利用されず、遊技客個人との結び付きが希薄であるため、遊技客による携帯率は芳しくなく、会員カードの利用が促進されていない。このため、最近では、多数の遊技客が所持する携帯電話機やPHS等のモバイル機器に内蔵されるICチップ固有の識別情報(ICチップ識別情報)を管理装置に登録させ、かかるモバイル機器を会員カードの代わりに使用させる仕組みが考えられている。
しかしながら、会員カードの代わりに携帯端末を使用させる場合には、計数時において携帯端末のかざし操作を悪用した不正行為が入り込む余地が大きく、遊技媒体の計数を行おうとする遊技客が第三者によって計数値を奪われる事態を看過してしまうという問題点があった。
すなわち、会員カードを用いて計数貯玉又は計数貯メダルを行う場合には、計数が始まってから計数貯玉が完了するまで計数機に接続される会員カード処理機に会員カードを挿入しておく必要があるが、携帯端末を用いて計数貯玉又は計数貯メダルを行う場合には、会員が所持する携帯端末を会員カード処理機のリーダライタに短時間かざすだけでICチップ識別情報(会員ID)を取得できるため、携帯端末のかざし操作が一旦行われればその後は携帯端末をリーダライタに近づける必要はない。
このように、携帯端末のかざし操作を短時間行うだけで計数貯玉又は計数貯メダルを行う構成を採用すれば、遊技客の利便性が向上する反面、遊技媒体を獲得して計数を行う正当な遊技客以外の第三者によって携帯端末がかざされた場合でも、その第三者の携帯端末に記憶されたICチップ識別情報を用いて計数貯玉又は計数貯メダルを行う結果、第三者の貯玉口座又は貯メダル口座に計数貯玉又は計数貯メダルが行われてしまうことになる。
そこで、本発明は、上述した従来技術による課題(問題点)を解消するためになされたものであり、第三者が携帯端末のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制することができる貯遊技媒体取扱い端末及び貯遊技媒体取扱いシステムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る貯遊技媒体取扱い端末は、遊技客により獲得された獲得遊技媒体の計数前又は計数後に少なくとも一回遊技客により所持される携帯端末固有の携帯端末識別情報を受け付けた場合に、該携帯端末識別情報に対応付けて貯遊技媒体数を管理する管理装置に対して、獲得遊技媒体の計数結果の一部又は全部を加算するように依頼する貯遊技媒体加算依頼を行う貯遊技媒体取扱い端末であって、前記携帯端末から当該携帯端末固有の携帯端末識別情報を取得する取得手段と、前記獲得遊技媒体の計数終了前に前記取得手段によって携帯端末識別情報が取得された場合に、当該獲得遊技媒体の計数終了以後に前記貯遊技媒体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御する表示制御手段と、前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数が可能となった時点から計数終了前に取得された第1の携帯端末識別情報と、前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数終了以後に取得された第2の携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る貯遊技媒体取扱い端末は、前記一致判定手段によって前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致すると判定された場合、或いは前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致しないと判定された場合のいずれの場合でも、前記第2の携帯端末識別情報を用いた貯遊技媒体加算依頼を許可する許可手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る貯遊技媒体取扱い端末は、前記一致判定手段によって前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致すると判定された場合に、該第1又は第2の携帯端末識別情報を用いた貯遊技媒体加算依頼を許可する許可手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る貯遊技媒体取扱い端末は、前記一致判定手段によって前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致しないと判定された場合に、当該第1の携帯端末識別情報を所定の不正者記憶手段に登録する不正者登録手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る貯遊技媒体取扱いシステムは、遊技客により獲得された獲得遊技媒体の計数前又は計数後に少なくとも一回遊技客により所持される携帯端末固有の携帯端末識別情報を受け付けた場合に、該携帯端末識別情報に対応付けて貯遊技媒体数を管理する管理装置に対して、獲得遊技媒体の計数結果の一部又は全部を加算するように依頼する貯遊技媒体加算依頼を行う貯遊技媒体取扱いシステムであって、前記獲得遊技媒体を計数する計数手段と、前記携帯端末から当該携帯端末固有の携帯端末識別情報を取得する取得手段と、前記計数手段による計数終了前に前記取得手段によって携帯端末識別情報が取得された場合に、当該獲得遊技媒体の計数終了以後に前記貯遊技媒体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御する表示制御手段と、前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数が可能となった時点から計数終了前に取得された第1の携帯端末識別情報と、前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数終了以後に取得された第2の携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、携帯端末から当該携帯端末固有の携帯端末識別情報を取得し、獲得遊技媒体の計数終了前に携帯端末識別情報を取得した場合に、当該獲得遊技媒体の計数終了以後に貯遊技媒体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御するとともに、獲得遊技媒体の計数が可能となった時点から計数終了前に取得された第1の携帯端末識別情報と、獲得遊技媒体の計数終了以後に取得された第2の携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定するように構成したので、第三者によって不正な携帯端末のかざし操作が行われていた場合に注意喚起してその不正なかざし操作を取り消させることができ、第三者が携帯端末のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制することが可能になるという効果が得られる。
また、本発明によれば、第1の携帯端末識別情報と第2の携帯端末識別情報とが一致すると判定した場合、或いは第1の携帯端末識別情報と第2の携帯端末識別情報とが一致しないと判定した場合のいずれの場合でも、第2の携帯端末識別情報を用いた貯遊技媒体加算依頼を許可するように構成したので、計数終了前よりも計数終了以後の方が従業員及び遊技客の両者が注視している蓋然性が高いことから、正当な遊技客が所持する携帯端末の携帯端末識別情報である蓋然性が高い第2の携帯端末識別情報を計数貯玉又は計数貯メダルに使用させることが可能になるという効果が得られる。
また、本発明によれば、第1の携帯端末識別情報と第2の携帯端末識別情報とが一致すると判定された場合に、該第1又は第2の携帯端末識別情報を用いた貯遊技媒体加算依頼を許可するように構成したので、正当な遊技客によるかざし操作である蓋然性が高い状況下でのみ貯遊技媒体加算依頼を行わせることができ、第三者が携帯端末のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を効果的に防止することが可能になるという効果が得られる。
また、本発明によれば、第1の携帯端末識別情報と第2の携帯端末識別情報とが一致しないと判定された場合に、当該第1の携帯端末識別情報を所定の不正者記憶手段に登録するように構成したので、次回以降に登録済みの携帯端末識別情報を取得(検知)した場合にその携帯端末識別情報を持つ不正者の従業員報知を行ったり、その計数貯玉又は計数貯メダルを禁止したり等の不正行為に対する対応を迅速に行うことが可能になるという効果が得られる。
また、本発明によれば、獲得遊技媒体を計数し、携帯端末から当該携帯端末固有の携帯端末識別情報を取得し、計数終了前に携帯端末識別情報を取得した場合に、当該獲得遊技媒体の計数終了以後に貯遊技媒体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御するとともに、獲得遊技媒体の計数が可能となった時点から計数終了前に取得された第1の携帯端末識別情報と、獲得遊技媒体の計数終了以後に取得された第2の携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定するように構成したので、第三者によって不正な携帯端末のかざし操作が行われていた場合に注意喚起してその不正なかざし操作を取り消させることができ、第三者が携帯端末のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制することが可能になるという効果が得られる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る貯遊技媒体取扱い端末及び貯遊技媒体取扱いシステムの好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、本発明をパチンコ遊技に適用する場合について説明することとする。
まず、本実施例1に係る遊技店の店内システムのシステム構成について説明する。図1は、実施例1に係る遊技店の店内システムのシステム構成を示す図である。同図に示すように、遊技店内には、遊技店にて予め登録処理された遊技客の会員情報を管理する会員管理用ターミナルコントローラ(以下、「会員管理T/C」と言う)10と、島コントローラ20と、カード処理ユニット(以下、「CRユニット」と言う)30と、パチンコ機40と、計数機50と、会員カード処理機60とが設けられている。
会員管理T/C10には、島コントローラ20及び会員カード処理機60が接続されており、島コントローラ20には、各島に設置された複数のパチンコ機40にそれぞれに併設されたCRユニット30が接続されており、会員カード処理機60には、パチンコ玉数を計数する計数機50が接続されている。
パチンコ機40は、パチンコ玉を遊技領域に発射して遊技者がパチンコ遊技を行う装置であり、本実施例では、プリペイドカード対応のいわゆるCRパチンコ機であるものとしている。
CRユニット30は、各プリペイドカードの残度数等を管理する図示しないプリペイドカード管理装置と各パチンコ機40との間に介在し、プリペイドカード管理装置に対してプリペイドカードの残度数の問い合わせや玉貸し要求を行うとともに、残度数がある場合にパチンコ機40に対して玉貸し指示を行う装置である。なお、本実施例1では、プリペイドカードに係る処理にその特徴はないため、以下ではプリペイドカードに関する説明を省略する。
また、このCRユニット30は、会員カードを受け入れて会員管理T/C10に預け入れられた貯玉を引き落とすいわゆる再プレイの機能を有する。具体的には、会員がCRユニット30に会員カードを挿入するか又はCRユニット30に登録された携帯電話機70をかざして再プレイ操作を行うと、会員管理T/C10が管理する貯玉残高から再プレイ分の玉数を減算するとともに、パチンコ機40に対して玉投出指示を行う。このように、かかるCRユニット30は、携帯電話機70を用いた再プレイにも対応している。
計数機50は、遊技客が獲得したパチンコ玉を計数する計数機であり、その計数結果を会員カード処理機60に出力する。なお、本実施例1では、計数機50はパチンコ玉の計数機能のみを有することとし、計数結果がバーコード印字された計数レシートを発行する印字機能、並びに、会員管理T/C10にて記憶管理される貯玉残高に計数結果の一部または全部を貯玉加算させる計数貯玉機能は、後述する会員カード処理機60が有することとする。
会員カード処理機60は、登録済み会員による貯玉を行う際に利用される会員用端末装置であり、会員カードに記録した会員IDを読み取るカードリーダと携帯電話機70から会員ID(正確には後述するIDm)を読み取るリーダライタ65を備えている。具体的には、計数機50から計数結果が入力され、遊技客から受け取った会員カードが遊技店の係員によりカード挿入口に挿入されるか、或いは遊技客が所持する携帯電話機70がリーダライタ65に近接されると、カードリーダによって読み取られた会員ID(又はリーダライタ65によって読み取られたIDm)、計数結果として得られたパチンコ玉数を含む貯玉加算依頼が会員管理T/C10に対して送信される。
このように、本実施例1では、会員個人を特定する媒体として会員カードに加え、携帯電話機70を使用させており、その場合には、携帯電話機70内のICチップ71に保持されているユニークな識別情報(例えば、ICカードの製造番号である製造IDコードである「IDm」)を会員識別情報として用いている。
また、会員カード処理機60は、計数機50で計数されたパチンコ玉数をバーコード印刷した計数レシートを発行することもできる。具体的には、遊技店の従業員もしくは遊技客によってレシート発行ボタンが押下操作されると、パチンコ玉数、発行日時及び計数機番号がバーコード印刷された計数レシートを発行する。
会員管理T/C10は、会員管理テーブルを用いて遊技店に登録された会員の統括管理を行う管理装置である。この会員管理テーブルは、会員IDもしくはIDmのいずれかの会員識別情報に貯玉残高及び属性情報を対応付けて記憶している。そして、会員カード処理機60から貯玉加算依頼を受け付けたならば該当する貯玉口座内の貯玉数を加算処理し、CRユニット30から貯玉減算依頼を受け付けたならば該当する貯玉口座内の貯玉数を減算処理する。
ここで、本実施例1では、携帯電話機70から当該携帯電話機70固有のIDmを取得し、獲得玉の計数が終了してから所定期間内に取得したIDmを用いた貯玉加算依頼を許可する点にその特徴がある。
すなわち、獲得玉の計数中においては、従業員は玉箱に貯留された獲得玉をこぼすことなく計数機50の投入口に流す必要があり、また、遊技客は遊技席に忘れ物等がないか確認したり、計数後に遊技を継続する際には次に遊技する遊技台を確保したりすることが多く、従業員及び遊技客の両者が会員カード処理機60に注視していない状況が多い。
このため、本実施例1では、図2に示すように、計数を開始してから計数を終了するまでに携帯電話機70のかざし操作が行われたとしても、その際に読み取ったIDmを用いて計数貯玉を行うことは禁止している。
その一方で、獲得玉の計数後においては、従業員はレシート発行もしくは計数貯玉に係る操作を速やかに行う必要があり、また、遊技客はどれくらいの数量のパチンコ玉を獲得したのかを確認したり、計数貯玉を行う際には会員カードの挿入操作や携帯電話機70のかざし操作を行う必要があるので、前者に比べて、従業員及び遊技客の両者が会員カード処理機60に注視している蓋然性が高い。
そこで、本実施例1では、図2に示すように、獲得玉の計数が終了してから所定期間(例えば、10秒間)内の貯玉更新タイミングには、獲得玉の計数を行う正当な遊技客が携帯電話機70のかざし操作を行うものと見做し、この貯玉更新タイミングに携帯電話機70のかざし操作が行われて読み取ったIDmを用いて計数貯玉を行うことを許可している。
したがって、本実施例1では、従業員及び遊技客が注視するタイミングに取得したIDmだけを計数貯玉に使用させるとともに、第三者が不正を働く余地がある期間そのものを短くすることができ、第三者が携帯電話機のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制することが可能になる。
次に、図1に示した会員カード処理機60の構成について説明する。図3は、実施例1に係る会員カード処理機60の構成を示す機能ブロック図である。
同図に示すように、この会員カード処理機60は、会員が所持する会員カード又は携帯電話機70を通じて貯玉サービスを提供するマンマシンインターフェースであり、タッチパネル61と、通信I/F部62と、カードリーダ63と、プリンタ64と、リーダライタ65と、記憶部66と、制御部67とを有する。
タッチパネル61は、液晶パネルやディスプレイなどの表示デバイス上で操作入力を受け付けることができる表示可能かつ入力可能なデバイスであり、具体的には、後述する表示制御部67bの指示に基づき、携帯電話機70のかざし操作を促す画面と、計数値(獲得玉数)及びレシート発行ボタンを含む画面とをたとえば2秒ごとに交互に表示する(図4参照)。
通信I/F部62は、会員管理T/C10又は計数機50との間で各種通信を行うためのインターフェースである。カードリーダ63は、会員カードに記録された会員IDを読み取るためのカードリーダである。
プリンタ64は、印字データを計数レシートに印字処理する印字装置であり、レシート発行制御部67eによる発行制御に基づき、計数レシートを印字発行する。かかる計数レシートには、遊技店の名称、発行日時、計数機番号及び計数値(獲得玉数)が文字として印字されるとともに、計数値、発行日時及び計数機番号を含む計数情報が関連付けられたバーコードが印字される。なお、かかるバーコード印字される情報は、計数情報そのものであってもよいし、計数情報と一対一に対応付けられた計数IDであってもかまわない。
リーダライタ65は、携帯電話機70に内蔵されたICチップ71との間でデータ通信を行う装置であり、具体的には、携帯電話機70内のICチップ71に組み込まれたアンテナコイルに弱電波を送信すると、ICチップ71ではアンテナコイルにより発電が行われてデータ通信が可能となり、これによりIDmを取得する。また、本実施例1では、計数前に従業員認証を行っており、従業員が所持する従業員カード(ICカード)からも従業員IDを読み取る。
記憶部66は、制御部67による各種処理に必要なデータおよびプログラムを記憶する不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、計数前に従業員カードに記憶された従業員IDと照合するための登録従業員ID群からなる従業員IDデータ66aと、計数レシートに印字する印字フォーマットや印字内容からなる印字データ66bと、タッチパネル61に表示させる画面データ66cとを記憶する。
制御部67は、会員カード処理機60の全体制御を行う制御部であり、計数制御部67a、表示制御部67b、IDm使用許可部67c、貯玉加算依頼部67d及びレシート発行制御部67eを有する。
計数制御部67aは、計数機50によって行われる計数に係る処理を制御する処理部である。具体的には、リーダライタ65によって従業員カードから読み取った従業員IDと、記憶部66によって従業員IDデータ66aとして記憶された登録従業員ID群とを照合する従業員認証を行い、その結果、登録従業員IDの中に一致するものが存在する場合に、計数機50に投入口を遮蔽するシャッタを開放するとともに、計数を開始するように指示し、その後に計数機50から計数信号が出力されるので、所定期間(例えば、3秒)についてかかる計数信号が検出されなくなるまでカウントアップを継続することで獲得玉の計数を行う。
表示制御部67bは、タッチパネル51の表示制御を行う処理部である。具体的には、計数貯玉を行う場合には、図2に示した貯玉更新タイミングに携帯電話機70をかざさせる一方で、計数レシートを発行する場合には、計数レシートの発行要求を受け付けるために、記憶部66によって記憶された画面データ66cをもとに、携帯電話機70のかざし操作を促す画面と、計数値(獲得玉数)及びレシート発行ボタンを含む画面とを形成し、これらの画面をたとえば2秒ごとに切り換えてタッチパネル61に表示させる(図4参照)。
IDm使用許可部67cは、貯玉加算依頼部67dに対して、携帯電話機70内のICチップ71から取得されたIDmの使用を許可する処理部であり、具体的には、従業員及び遊技客が注視するタイミングに取得したIDmだけを計数貯玉に使用させるとともに、第三者が不正を働く余地がある期間を短くするために、獲得玉の計数が終了してから所定期間(例えば、10秒間)内の貯玉更新タイミングにリーダライタ65によって携帯電話機70内のICチップ71から読み取られたIDmの使用を貯玉加算依頼部67dに許可する。
貯玉加算依頼部67dは、会員管理テーブルにて管理される貯玉残高に対する加算処理を依頼する処理部である。具体的には、IDm使用許可部67cによって使用が許可されたIDmを用いて、計数制御部67aによって計数された計数値(獲得玉数)を貯玉残高に加算するよう会員管理T/C10に依頼する。なお、ここでは、計数値を全数貯玉する場合を示したが、計数値の一部のみを貯玉し残りをレシート発行することもできる。
レシート発行制御部67eは、計数レシートの発行制御を行う処理部である。具体的には、獲得玉の計数が終了してから所定期間(例えば、10秒間)内の貯玉更新タイミングにリーダライタ65に携帯電話機70がかざされなかった場合、或いはタッチパネル61上に表示されたレシート発行ボタンが押下操作された場合に、記憶部66に記憶された印字データ66bをもとに、遊技店の名称、発行日時、計数機番号及び計数値(獲得玉数)の文字情報を印字するとともに、計数値、発行日時及び計数機番号を含む計数情報をバーコード印字するようにプリンタ64を制御する。
次に、本実施例1に係る会員カード処理機60による処理手順について詳細に説明する。図5は、実施例1に係る会員カード処理機60による処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、当初会員カード処理機60は、遊技店の従業員が所持する従業員カード(ICカード)のかざし操作待ちの状態にあり(ステップS501否定)、計数しようとする遊技客が計数機50近傍に待機する従業員もしくは計数機50を通りがかった従業員を呼び出し、その従業員が所持する従業員カードが会員カード処理機60にかざし操作されると(ステップS501肯定)、リーダライタ65は、従業員カードから従業員IDを読み取る(ステップS502)。なお、計数機50と会員カード処理機60とを一体型の機器として構成した場合には、その計数機一体型の機器に従業員カードがかざし操作されることになる。
続いて、計数制御部67aは、リーダライタ65によって従業員カードから読み取った従業員IDと、記憶部66によって従業員IDデータ66aとして記憶された登録従業員ID群とを照合し、その結果、登録従業員IDの中に一致するものが存在しない場合(ステップS503否定)には、不正な計数処理が行われようとしている可能性が高いので、計数NG報知をタッチパネル61に行う(ステップS504)。このとき、会員管理T/C10等の外部機器に対して、警告信号を発するようにしてもよい。
一方、登録従業員IDの中に一致するものが存在する場合(ステップS503肯定)には、計数制御部67aは、計数機50に投入口を遮蔽するシャッタを開放するとともに、計数を開始するように指示する(ステップS505及びステップS506)。
かかる計数開始後に、携帯電話機70が会員カード処理機60にかざされた場合には(ステップS507肯定)、リーダライタ65は、携帯電話機70内のICチップ71からIDmを読み取るが(ステップS508)、この間は従業員及び遊技客の両者が会員カード処理機60に注視していない状況が多いため、IDm使用許可部67cは、リーダライタ65によって読み取られたIDmを破棄する(ステップS509)。
その後、所定期間(例えば、3秒)について計数信号が検出されなくなるまで(ステップS510否定)、上記したステップS507〜ステップS509までの処理が行われる。なお、計数機50からの計数信号を受信している間は、計数制御部67aによって獲得玉数がカウントアップされ、これと連動して、表示制御部67bによってタッチパネル61の獲得玉数の表示が更新される。
そして、計数信号の検出が所定期間について途絶すると(ステップS510肯定)、表示制御部67bは、記憶部66によって記憶された画面データ66cをもとに、携帯電話機70のかざし操作を促す画面と、計数値(獲得玉数)及びレシート発行ボタンを含む画面とを形成し、これらの画面をたとえば2秒ごとに切り換えてタッチパネル61に表示させる(ステップS511)。
ここで、所定期間(例えば、10秒間)が経過するまでに携帯電話機70が会員カード処理機60にかざし操作されると(ステップS512否定かつステップS513肯定)、リーダライタ65によって携帯電話機70内のICチップ71からIDmが読み取られ(ステップS514)、IDm使用許可部67cは、当該IDmの使用を貯玉加算依頼部67dに許可する(ステップS515)。
その後、貯玉加算依頼部67dは、IDm使用許可部67cによって使用が許可されたIDmを用いて、計数制御部67aによって計数された計数値(獲得玉数)を貯玉残高に加算するよう会員管理T/C10に依頼し(ステップS516)、会員管理T/C10から加算完了応答が返信されると、表示制御部67bは、加算前後の貯玉残高及び加算数(計数値)を含む画面をタッチパネル61に表示させて加算完了報知を行い(ステップS517)、処理を終了する。
また、獲得玉の計数が終了してから所定期間(例えば、10秒間)内の貯玉更新タイミングに会員カード処理機60に携帯電話機70がかざされなかった場合、或いはタッチパネル61上に表示されたレシート発行ボタンが押下操作された場合(ステップS512肯定又はステップS518肯定)には、レシート発行制御部67eは、記憶部66に記憶された印字データ66bをもとに、遊技店の名称、発行日時、計数機番号及び計数値(獲得玉数)の文字情報を印字するとともに、計数値、発行日時及び計数機番号を含む計数情報をバーコード印字するようにプリンタ64を制御して計数レシートを発行し(ステップS519)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例1では、携帯電話機70から当該携帯電話機70固有のIDmを取得し、獲得玉の計数が終了してから所定期間内に取得したIDmを用いた貯玉加算依頼を許可するように構成したので、従業員及び遊技客が注視するタイミングに取得したIDmだけを計数貯玉に使用させるとともに、第三者が不正を働く余地がある期間そのものを短くすることができ、第三者が携帯電話機のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制することが可能である。
次に、本実施例2に係る会員カード処理機80について説明する。本実施例2では、携帯電話機70から当該携帯電話機70固有のIDmを取得し、獲得玉の計数終了前にIDmを取得した場合に、当該獲得玉の計数終了以後に貯玉体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御する点にその特徴がある。
すなわち、本実施例2では、従業員及び遊技客の両者が会員カード処理機60に注視している蓋然性が高い獲得玉の計数終了以後に、実際に獲得玉の計数を行う正当な遊技客に計数貯玉を行う意思があるか否かを今一度確認することで、第三者によって不正な携帯電話機のかざし操作が行われていた場合に注意喚起することができるようにしている。
例えば、遊技客が計数レシートの発行を受けようとしていた場合には、計数貯玉がなされようとしている現状が自身の意図に矛盾することから第三者による不正を察知することができ、また、遊技客が計数貯玉を行おうとしていた場合にも、自分の携帯電話機をかざし操作した覚えがないのに確認表示がされていれば、自身の行動と操作の進行具合が矛盾するため、第三者による不正を察知することができる。
したがって、本実施例2では、第三者によって不正な携帯電話機のかざし操作が行われていた場合に注意喚起してその不正なかざし操作を取り消させることができ、実施例1と同様、第三者が携帯電話機のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制することが可能になる。
続いて、本実施例2に係る会員カード処理機80の構成について説明する。図6は、実施例2に係る会員カード処理機80の構成を示す機能ブロック図である。なお、ここでは、上記した実施例1に係る計数機50内の機能部と構成及び機能が同一である場合には、実施例1と同一の符号を付し、その説明を省略する。
同図に示すように、この会員カード処理機80は、正当な遊技客の計数値を奪略する不正者が所持する携帯電話機70のIDmを管理する不正者リスト81d(図8参照)を記憶部81内にさらに記憶する点、制御部82に内在する表示制御部82b及びIDm使用許可部82cの処理内容が実施例1に係る表示制御部67b及びIDm使用許可部67cの処理内容と相違する点、さらに、IDm一致判定部82fが制御部82内に追加されている点が実施例1と相違する。
表示制御部82bは、実施例1と同様に、タッチパネル61の表示制御を行う処理部であるが、獲得玉の計数終了前にリーダライタ65によってIDmが取得されていたとしても、計数終了以後に計数貯玉を行う意思があるか否かを確かめるための確認画面、たとえば計数終了後に計数貯玉を行うか、もしくは計数レシートの発行を受けるかを意思表示できる確認画面(図7参照)をタッチパネル61に表示させる。この時、計数貯玉が選択された場合、すなわち貯玉ボタンの押下操作を受け付けた場合には、従業員及び遊技客の両者が会員カード処理機60に注視している蓋然性が高い獲得玉の計数終了以後に携帯電話機70のかざし操作をもう一度実行させ、この時にリーダライタ65によって読み取らせたIDm(正当な遊技客が所持する携帯電話機70のIDmである蓋然性が高いIDm)を優先使用させる観点から、携帯電話機の再度のかざし操作を促す画面(図7参照)をタッチパネル81に表示させる。
ここで、本実施例2では、計数終了前及び計数終了以後に携帯電話機70を2回かざし操作させることとなるため、両時点で取得されるIDmを区別する趣旨から、計数終了前にリーダライタ65によって読み取られたIDmを「第1のIDm」と呼称し、計数終了以後にリーダライタ65によって読み取られたIDmを「第2のIDm」と呼称することとする。
尚、図7に示す確認画面(レシート発行又は貯玉)が表示された状態から、「貯玉」が押下されなくとも、携帯電話機70がかざされれば、「貯玉」が選択されたものとして処理を進めるようにしてもよい。
IDm一致判定部82fは、計数終了前に取得された第1のIDmと、計数終了以後に取得された第2のIDmとが一致するか否かを判定する処理部である。ここで、第1のIDmと第2のIDmとが一致しない場合には、第三者によって携帯電話機70のかざし操作が不正に行われたことは明らかであり、また、獲得玉の計数中においては、従業員及び遊技客の両者が会員カード処理機60に注視していない状況が多いことから、かかる状況で取得された第1のIDmを不正者リスト81dに登録する。
IDm使用許可部82cは、IDm一致判定部82fによって第1のIDmと第2のIDmとが一致すると判定された場合、或いは第1のIDmと第2のIDmとが一致しないと判定された場合のいずれの場合でも、第2のIDmを用いた貯玉加算依頼を許可する処理部である。ここで、IDm一致判定部82fによる判定結果の如何に関わらず、第2のIDmの使用を許可することとしたのは、計数終了前よりも計数終了以後の方が従業員及び遊技客の両者が会員カード処理機60に注視している蓋然性が高く、第2のIDmの方が正当な遊技客が所持する携帯電話機70のIDmである蓋然性が高いからである。
次に、本実施例2に係る会員カード処理機80による処理手順について詳細に説明する。図9は、実施例2に係る会員カード処理機80による処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すように、当初会員カード処理機80は、遊技店の従業員が所持する従業員カード(ICカード)のかざし操作待ちの状態にあり(ステップS901否定)、従業員により従業員カードが会員カード処理機80にかざし操作されると(ステップS901肯定)、リーダライタ65は、従業員カードから従業員IDを読み取る(ステップS902)。
続いて、計数制御部67aは、リーダライタ65によって従業員カードから読み取った従業員IDと、記憶部66によって従業員IDデータ66aとして記憶された登録従業員ID群とを照合し、その結果、登録従業員IDの中に一致するものが存在しない場合(ステップS903否定)には、不正な計数処理が行われようとしている可能性が高いので、計数NG報知をタッチパネル61に行う(ステップS904)。
一方、登録従業員IDの中に一致するものが存在する場合(ステップS903肯定)には、計数制御部67aは、計数機50に投入口を遮蔽するシャッタを開放するとともに、計数を開始するように指示する(ステップS905及びステップS906)。
かかる計数開始後に、携帯電話機70が会員カード処理機80にかざされた場合には(ステップS907肯定)、リーダライタ65は、携帯電話機70内のICチップ71から第1のIDmを読み取り(ステップS908)、IDm使用許可部82cは、第1のIDmが不正者リスト81dとして登録されているか否かを判定する(ステップS909)。
このとき、当該第1のIDmが不正者リスト81dに登録されていると判定された場合(ステップS909肯定)には、表示制御部82bは、第三者が携帯電話機70のかざし操作を不正に行っている可能性が高い旨のメッセージをタッチパネル61に表示させて従業員報知を行う(ステップS910)。なお、かかる従業員報知は、タッチパネル61の画面表示に限る必要はなく、その他、メッセージや警報音の音声出力を行うようにしてもかまわない。
また、当該第1のIDmが不正者リスト81dに登録されていないと判定された場合(ステップS909否定)には、IDm使用許可部82cは、IDm一致判定部82fの内部メモリに第1のIDmを保持させておく(ステップS911)。
その後、所定期間(例えば、3秒)について計数信号が検出されなくなるまで(ステップS912否定)、上記したステップS907〜ステップS911までの処理が行われる。なお、計数機50からの計数信号を受信している間は、計数制御部67aによって獲得玉数がカウントアップされ、これと連動して、表示制御部82bによってタッチパネル61の獲得玉数の表示が更新される。
そして、計数信号の検出が所定期間について途絶した場合(ステップS912肯定)、IDm一致判定部82fの内部メモリに第1のIDmが保持されていなければ(ステップS913否定)、表示制御部82bは、レシート発行ボタンをタッチパネル61上に表示させ(ステップS914)、タッチパネル61上のレシート発行ボタンの押下操作を受け付けると、レシート発行制御部67eは、記憶部66に記憶された印字データ66bをもとに、遊技店の名称、発行日時、計数機番号及び計数値(獲得玉数)の文字情報を印字するとともに、計数値、発行日時及び計数機番号を含む計数情報をバーコード印字するようにプリンタ64を制御して計数レシートを発行し(ステップS915)、処理を終了する。
一方、IDm一致判定部82fの内部メモリに第1のIDmが保持されていれば(ステップS913肯定)、表示制御部82bは、計数終了以後に計数貯玉を行う意思があるか否かを確かめるための確認画面、たとえば計数終了後に計数貯玉を行うか、もしくは計数レシートの発行を受けるかを意思表示できる確認画面(図7参照)をタッチパネル61に表示させる(ステップS916)。
このとき、計数貯玉が選択された場合、すなわちすなわち貯玉ボタンの押下操作を受け付けた場合(ステップS917肯定)には、表示制御部82bは、携帯電話機の再度のかざし操作を促す画面(図7参照)をタッチパネル81に表示させる(ステップS918)。
ここで、所定期間(例えば、10秒間)が経過するまでに携帯電話機70が会員カード処理機80にかざし操作されると(ステップS919肯定)、リーダライタ65によって携帯電話機70内のICチップ71から第2のIDmが読み取られ(ステップS920)、IDm使用許可部82cは、第2のIDmが不正者リスト81dとして登録されているか否かを判定する(ステップS921)。なお、所定期間(例えば、10秒間)が経過するまでに携帯電話機70が会員カード処理機80にかざし操作されなかった場合(ステップS919否定)には、タイムアップとしてレシート発行制御部67eに計数レシートを自動的に発行させる(ステップS915)。
このとき、当該第2のIDmが不正者リスト81dに登録されていると判定された場合(ステップS921否定)には、表示制御部82bは、第三者が携帯電話機70のかざし操作を不正に行っている可能性が高い旨のメッセージをタッチパネル61に表示させて従業員報知を行う(ステップS910)。
また、当該第2のIDmが不正者リスト81dに登録されていないと判定された場合(ステップS921肯定)には、IDm一致判定部82fは、内部メモリに保持しておいた第1のIDmと、当該第2のIDmとが一致するか否かをさらに判定する(ステップS922)。
そして、第1のIDmと第2のIDmとが一致しないと判定した場合(ステップS922否定)には、IDm一致判定部82fは、第1のIDmを不正者リスト81dに追加登録し(ステップS923)、第1のIDmと第2のIDmとが一致すると判定した場合(ステップS922肯定)には、不正者リスト81dへの登録(ステップS923)を行わずにステップS924に移行する。
続いて、IDm使用許可部82cは、第2のIDmの方が正当な遊技客が所持する携帯電話機70のIDmである蓋然性が高いことから、IDm一致判定部82fによる判定結果の如何に関わらず、第2のIDmの使用を貯玉加算依頼部67dに許可する(ステップS924)。
その後、貯玉加算依頼部67dは、IDm使用許可部82cによって使用が許可された第2のIDmを用いて、計数制御部67aによって計数された計数値(獲得玉数)を貯玉残高に加算するよう会員管理T/C10に依頼し(ステップS925)、会員管理T/C10から加算完了応答が返信されると、表示制御部82bは、加算前後の貯玉残高及び加算数(計数値)を含む画面をタッチパネル61に表示させて加算完了報知を行い(ステップS926)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例2では、携帯電話機70から当該携帯電話機70固有のIDmを取得し、獲得玉の計数終了前にIDmを取得した場合に、当該獲得玉の計数終了以後に貯玉体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御するように構成したので、第三者によって不正な携帯電話機のかざし操作が行われていた場合に注意喚起してその不正なかざし操作を取り消させることができ、実施例1と同様、第三者が携帯電話機のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制することが可能である。
また、本実施例2では、獲得玉の計数終了前に取得した第1のIDmと、獲得玉の計数終了以後に取得した第2のIDmとが一致するか否かを判定するように構成したので、第三者によって携帯電話機70のかざし操作が不正に行われた否かを特定することが可能である。
さらに、本実施例2では、第1のIDmと第2のIDmとが一致すると判定した場合、或いは第1のIDmと第2のIDmとが一致しないと判定した場合のいずれの場合でも、第2のIDmを用いた貯玉加算依頼を許可するように構成したので、計数終了前よりも計数終了以後の方が従業員及び遊技客の両者が注視している蓋然性が高いことから、正当な遊技客が所持する携帯電話機70のIDmである蓋然性が高い第2のIDmを計数貯玉に使用させることが可能である。
加えて、本実施例2では、第1のIDmと第2のIDmとが一致しないと判定した場合に、当該第1のIDmを不正者リストとして登録するように構成したので、次回以降に登録済みのIDmを取得(検知)した場合にそのIDmを持つ不正者の従業員報知を行ったり、計数貯玉を禁止したり等の不正行為に対する対応を迅速に行うことが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。そこで、以下では、本発明に含まれる他の実施例を説明する。
例えば、上記した実施例2では、第1のIDmと第2のIDmとが一致しない場合であっても第2のIDmを用いた貯玉加算依頼を許可することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1のIDm及び第2のIDmの両者が一致して初めて貯玉加算依頼を許可することとすれば、正当な遊技客によるかざし操作である蓋然性が高い状況下でのみ貯玉加算依頼を行わせることができ、第三者が携帯電話機のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を効果的に防止することが可能になる。
さらに、これに関連して、第1のIDmと第2のIDmが不一致である場合には、3度目のかざし操作を行わせ、3度目のかざし操作を通じてリーダライタ65に読み取られた第3のIDm、第1のIDm、第2のIDmのうち一番取得回数が多いIDmの使用を許可するようにしてもよい。すなわち、第三者が2度も不正なかざし操作を行うのは現実的には難しいことから、第三者が不正なかざし操作を行ったとしても3回のうち2回は正当な遊技客によるかざし操作である蓋然性は極めて高く、第三者が正当な遊技客の計数値を奪略する不正をより確度よく防止することが可能になる。
また、上記した実施例1では、貯玉更新タイミングに携帯電話機70がかざされた場合であっても、リーダライタ65の受信電波強度が閾値以下であるならば、もう一度携帯電話機70をかざすように促すようにしてもよい。すなわち、会員カード処理機の傍には従業員が計数作業をおこなっており、第三者が会員カード処理機の近傍で不正なかざし操作を行うのは困難である。このため、第三者による携帯電話機70のかざし操作の受信電波強度は正当な遊技客がかざし操作を行う時よりも受信電波強度が低いと考えられるので、その受信電波強度の低さから第三者による不正なかざし操作を容易に検知することができ、また、第三者は繰り返してかざし操作を行うことは困難であるから、最終的には、正当な遊技客のIDmを用いて貯玉更新依頼を行うことが可能である。
また、上記した実施例1では、貯玉更新タイミングに携帯電話機70がかざされた場合であっても、リーダライタ65による携帯電話機70のかざし方向(載置方向)が所定の回転角以上ずれている場合に方向から以外である場合にもう一度携帯電話機70をかざすように促すようにしてもよい。すなわち、会員カード処理機の傍には従業員が計数作業をおこなっており、第三者が会員カード処理機の正面から携帯電話機70のかざし操作を行うのは困難である。このため、携帯電話機を横方向又は縦方向に載置されるように定められたリーダライタ65のかざし部に対して所定の回転角以上ずれている場合には、第三者による不正なかざし操作である可能性を排除できないので、再度のかざし操作を行わせれば、第三者は繰り返してかざし操作を行うことは困難であるから、最終的には、正当な遊技客のIDmを用いて貯玉更新依頼を行うことが可能である。
また、上記実施例1及び2では、携帯電話機70を会員カードの代わりに使用させるために携帯電話機70内のICチップ71に記憶されたIDmを用いることとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技客を一意に特定することができる識別情報(例えば、遊技店により発行される会員ID、電話番号、電子メールアドレスや携帯電話機70の製造番号等)であれば任意のものを用いることができる。
また、上記した実施例2では、獲得玉の計数終了以後に貯玉を行うか否かの確認表示を行うように制御する確認表示制御やIDm一致判定等の処理を会員カード処理機60が行う場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、携帯電話機70からIDmを取得した時刻及びそのIDm(第1のIDm)と獲得玉の計数終了時刻とを計数機50の号機番号に対応付けて会員管理T/C10に送信するように会員カード処理機60を構成しておけば、上記した確認表示制御を会員管理T/C10に行わせたり、さらに、計数終了以後に携帯電話機70から取得したIDm(第2のIDm)を会員管理T/C10に送信するように会員カード処理機60を構成すれば、IDm一致判定も会員管理T/C10に行わせることができる。また、これに伴って不正者リストを会員管理T/C10に管理させるようにしてもよい。
なお、上記した実施例1及び2では、パチンコ玉を計数する計数機能を有する計数機と、計数レシート発行機能及び計数貯玉機能を有する会員カード処理機とをそれぞれ別体として構成した場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、計数機能、計数レシート発行機能及び計数貯玉機能のすべてを統合して有する一体型の計数機として構成した場合にも本発明を同様に適用することができる。
また、上記した実施例1及び2では、本発明をパチンコ遊技に適用する例を説明したが、パチスロ遊技を対象としてさらに含めた場合又はパチスロ遊技のみを対象とした場合にも本発明を同様に適用することができる。なお、ここでは、パチンコ店及びパチスロ店に本発明を適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ゲームセンタ等の遊技施設にも同様に適用することができる。
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
以上のように、本発明に係る貯遊技媒体取扱い端末及び貯遊技媒体取扱いシステムは、第三者が携帯端末のかざし操作の利便性を逆手にとって正当な遊技客の計数値を奪略する不正を抑制する場合に適している。
実施例1に係る遊技店の店内システムのシステム構成を示す図である。 実施例1に係る会員カード処理機の特徴を説明するための図である。 実施例1に係る会員カード処理機の構成を示す機能ブロック図である。 タッチパネルに表示させる画面の一例を示す図である。 実施例1に係る会員カード処理機による処理手順を示すフローチャートである。 実施例2に係る会員カード処理機の構成を示す機能ブロック図である。 タッチパネルに表示させる画面の一例を示す図である。 不正者リストとして記憶される情報の一例を示す図である。 実施例2に係る会員カード処理機による処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 会員管理T/C
20 島コントローラ
30 CRユニット
40 パチンコ機
50 計数機
60 会員カード処理機
61 タッチパネル
62 通信I/F部
63 カードリーダ
64 プリンタ
65 リーダライタ
66 記憶部
67 制御部
67a 計数制御部
67b 表示制御部
67c IDm使用許可部
67d 貯玉加算依頼部
67e レシート発行制御部
70 携帯電話機
71 ICチップ

Claims (5)

  1. 遊技客により獲得された獲得遊技媒体の計数前又は計数後に少なくとも一回遊技客により所持される携帯端末固有の携帯端末識別情報を受け付けた場合に、該携帯端末識別情報に対応付けて貯遊技媒体数を管理する管理装置に対して、獲得遊技媒体の計数結果の一部又は全部を加算するように依頼する貯遊技媒体加算依頼を行う貯遊技媒体取扱い端末であって、
    前記携帯端末から当該携帯端末固有の携帯端末識別情報を取得する取得手段と、
    前記獲得遊技媒体の計数終了前に前記取得手段によって携帯端末識別情報が取得された場合に、当該獲得遊技媒体の計数終了以後に前記貯遊技媒体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御する表示制御手段と
    前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数が可能となった時点から計数終了前に取得された第1の携帯端末識別情報と、前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数終了以後に取得された第2の携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段と
    を備えたことを特徴とする貯遊技媒体取扱い端末。
  2. 前記一致判定手段によって前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致すると判定された場合、或いは前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致しないと判定された場合のいずれの場合でも、前記第2の携帯端末識別情報を用いた貯遊技媒体加算依頼を許可する許可手段をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の貯遊技媒体取扱い端末。
  3. 前記一致判定手段によって前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致すると判定された場合に、該第1又は第2の携帯端末識別情報を用いた貯遊技媒体加算依頼を許可する許可手段をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載の貯遊技媒体取扱い端末。
  4. 前記一致判定手段によって前記第1の携帯端末識別情報と前記第2の携帯端末識別情報とが一致しないと判定された場合に、当該第1の携帯端末識別情報を所定の不正者記憶手段に登録する不正者登録手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の貯遊技媒体取扱い端末。
  5. 遊技客により獲得された獲得遊技媒体の計数前又は計数後に少なくとも一回遊技客により所持される携帯端末固有の携帯端末識別情報を受け付けた場合に、該携帯端末識別情報に対応付けて貯遊技媒体数を管理する管理装置に対して、獲得遊技媒体の計数結果の一部又は全部を加算するように依頼する貯遊技媒体加算依頼を行う貯遊技媒体取扱いシステムであって、
    前記獲得遊技媒体を計数する計数手段と、
    前記携帯端末から当該携帯端末固有の携帯端末識別情報を取得する取得手段と、
    前記計数手段による計数終了前に前記取得手段によって携帯端末識別情報が取得された場合に、当該獲得遊技媒体の計数終了以後に前記貯遊技媒体加算依頼を行うか否かの確認表示を行うように制御する表示制御手段と
    前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数が可能となった時点から計数終了前に取得された第1の携帯端末識別情報と、前記取得手段によって前記獲得遊技媒体の計数終了以後に取得された第2の携帯端末識別情報とが一致するか否かを判定する一致判定手段と
    を備えたことを特徴とする貯遊技媒体取扱いシステム。
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