以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれリールモータ3ML、3MC、3MR(図3参照)の駆動によって回転/停止させられる。
リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止したときにおいて、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リール3L、3C、3Rの外周部には、図2に示すように、それぞれ「赤7」、「白7」「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「JAC」、「◆」、「☆」、「★」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。
図2に示すように、リール3L、3C、3Rの何れについても、「JAC」及び「ベル」は、最大でも5コマ以内の間隔で配置されている。左のリール3Lについての「チェリー」は、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所がある。「赤7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」は、リール3L、3C、3Rの何れか1以上において、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所があり、特に左のリール3Lについては、「赤7」、「白7」または「BAR」の何れかが7コマずつの間隔で並んでいる。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図3参照)と、背面から光を照射するリールランプ3LP(図3参照)とが設けられている。このスロットマシン1では、何れの遊技状態においても賭け数として3が設定されている状態でのみゲームを開始させることができ、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図3参照)によって構成され、後述するレギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。さらに、ゲーム回数表示部21は、エラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図3参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図3参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、入賞ラインに対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図3参照)が点灯状態となることで、現時点で設定されている賭け数を遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した入賞ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図3参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図3参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図3参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図3参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図3参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態、当選フラグの設定状況、または可変表示装置2に導出された図柄の種類、もしくは遊技者の選択に応じて様々な演出用の画像を表示する。また、液晶表示器4には、遊技履歴などの遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16と、演出ステージ切替ボタン17とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図3参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図3参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図3参照)またはMAXBETスイッチ46(図3参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。
精算ボタン16は、既に賭け数として設定されたメダル、或いは蓄積されたクレジットに対応したメダルの払い出しを指示するためのボタンである。精算ボタン16の操作が精算スイッチ47(図3参照)によって操作が検出されると、賭け数が設定されていれば、まず設定された賭け数に応じたメダルが払い出され、賭け数が設定されていなければ(精算ボタン16の操作で先に賭け数分のメダルが払い出された場合を含む)、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。演出ステージ切替ボタン17は、実行する演出の演出ステージ(後述)を切り替えることを指定するとともに、遊技履歴を液晶表示器4に表示させることを指示するためのボタンである。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図3参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図3参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図3参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図3参照)が点灯状態となることで、後述するレギュラーボーナス入賞、及びビッグボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図3参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図3参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、各ゲーム中において、後述するビッグボーナス、レギュラーボーナス及びRT2という遊技者に有利な遊技状態において、或いは後述する連続演出が行われているときにおいて、それぞれに固有の効果音(楽曲)を継続して出力する。また、スタートレバー11や停止ボタン12L、12C、12Rの操作時、或いは入賞時において所定の効果音を出力する。さらには異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図3参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図3は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、及び演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図3では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの仮想払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM112の構成については後述する。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、パルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM122の構成については後述する。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。ROM123に格納された演出データについては後述する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。スピーカ7L、7U、7Rには、CPU121からの出力信号に基づき音声再生装置(図示せず)が再生した音声信号が出力されるが、この音声再生装置は、CPU121からの指令に基づいて出力音の音量レベルを調整する機能を有しており、音量レベルを0にするミュート機能も有している。また、演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。演出制御基板102には、演出ステージ切替スイッチ67が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、及び当選状況信号を、当該外部装置に出力する。
図4は、遊技制御基板101と、遊技制御基板101に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。図4には、遊技制御基板101と接続される各種スイッチ、センサ等の電子部品のうち、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、ゲームを開始させる際に操作されるスタートスイッチ41、リール3L、3C、3Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ42L、43C、42R、賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44、リール3L、3C、3Rを回転させるためのリールモータ3ML、3MC、3MR、リール3L、3C、3Rの回転を検出するためのリールセンサ3SL、3SC、3SR、入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81及び演出制御基板102が示されており、他のスイッチ、センサ等の図示は省略されている。
演出制御基板102を除く上記遊技用電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板101に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、例えば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板101に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板101に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール3L、3C、3Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパー80を駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力されて遊技用電子部品に入力される信号とを含む。
そして、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
具体的には、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44は、該操作またはメダルの検出に基づいて遊技制御基板101にBET信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該BET信号の受信に基づいて賭数の設定処理を行うため、これら電子部品がないと賭数を設定することができない。すなわち、賭数を設定しないとゲームが開始可能な状態とならないため、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び投入メダルセンサ44はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
ゲームを開始させるための操作を検出するスタートスイッチ41は、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にスタート信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該スタート信号の受信に基づいてゲームを開始する処理(リール回転処理等)を行うため、この電子部品がないとゲームを開始することができない。すなわち、スタートスイッチ41はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作を検出するストップスイッチ42L、43C、42Rは、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にストップ信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該ストップ信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止して表示結果を導出する処理を行うため、この電子部品がないとリール3L、3C、3Rの表示結果を導出することができない。すなわち、ストップスイッチ42L、43C、42Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの回転を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リールの基準位置の検出信号を遊技制御基板101に出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該リールの基準位置の検出信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの図柄の位置を把握して回転を停止する処理等を行うため、この電子部品がないと各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等を行うことができない。すなわち、リールセンサ3SL、3SC、3SRはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81は、該メダルの検出に基づいて遊技制御基板101にメダル払出信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該払出メダル検出信号の受信に基づいて、発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出す払出処理を行うため、この電子部品がないと発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すことができない。すなわち、払出センサ81はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、リール3L、3C、3Rを回転させるリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてリール3L、3C、3Rを回転させて図柄の変動表示を開始するものであるが、該信号入力に基づいて実際にリール3L、3C、3Rを回転しなかったとしても、遊技制御部110は、リールの駆動信号を出力した後に上記リールセンサ3SL、3SC、3SRからの信号が入力されることで、リールが回転したとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、このリールセンサ3SL、3SC、3SRから信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、リールの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、リールの回転の検出に基づく信号の出力タイミングを計るためにはリールの駆動信号が必要となる。すなわち、リールモータ3ML、3MC、3MRは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、メダルの払い出しを行うホッパータンクを駆動するホッパーモータ82は、入賞の発生に応じて遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このホッパーモータ82は、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてホッパー80を駆動させてメダルを払い出すものであるが、該信号入力に基づいて実際にホッパー80を駆動しなかったとしても、遊技制御部110は、ホッパー80の駆動信号を出力した後に上記払出センサ81からの信号が入力されることで、メダルが払い出されているとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、この払出センサ81から信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、ホッパー80の駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、払出メダルの検出に基づく信号の出力タイミングを計るためには該ホッパータンクの駆動信号が必要となる。すなわち、ホッパーモータ82は、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板101や演出制御基板102等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。
つまり、遊技制御基板101を取り外す際には遊技用電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81との接続を解除する必要があるため、遊技用電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81と遊技制御基板101とは中継基板100、103、106、107を経由して接続されているとともに、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とはケーブルを介して接続されている。またケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、43C、42R、投入メダルセンサ44は、操作部中継基板107を経由して遊技制御基板101と配線接続され、リールモータ3ML、3MC、3MR及びリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リール中継基板103を経由して遊技制御基板101と配線接続され、ホッパーモータ82及び払出センサ81は、電源基板100を経由して遊技制御基板101と配線接続され、演出制御基板102は、演出中継基板106を経由して遊技制御基板101と配線接続されている。
操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102には、遊技制御基板101と各電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81とを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81から遊技制御基板101に対して出力される検出信号または遊技制御基板101から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
また、このように各種電子部品と遊技制御基板101とを、スロットマシン1の本体所定箇所に取り付けた各中継基板100、103、106、107を経由して配線接続することで、遊技制御基板101からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板101に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
遊技制御基板101と操作部中継基板107とは、ケーブル600aを介して接続され、遊技制御基板101とリール中継基板103とは、ケーブル600bを介して接続され、遊技制御基板101と電源基板100とは、ケーブル600cを介して接続されており、また、演出制御基板102と演出中継基板106とは、ケーブル600dを介して接続されている。
操作部中継基板107と1枚BETスイッチ45とはケーブル601aを介して接続され、操作部中継基板107とMAXBETスイッチ46とはケーブル601bを介して接続され、操作部中継基板107とスタートスイッチ41とはケーブル601cを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Lとはケーブル601dを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ43Cとはケーブル601eを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Rとはケーブル601fを介して接続され、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とはケーブル601gを介して接続されている。
また、リール中継基板103とリールモータ3MLとはケーブル601hを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MCとはケーブル601jを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MRとはケーブル601lを介して接続されている。また、リール中継基板103とリールセンサ3SLとはケーブル601iを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SCとはケーブル601kを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SRとはケーブル601mを介して接続されている。また、電源基板100とホッパーモータ82とはケーブル601nを介して接続され、電源基板100と払出センサ81とはケーブル601oを介して接続され、演出中継基板106と演出制御基板102とはケーブル601pを介して接続されている。
これら各ケーブル600a〜600c、601a〜601oは、各基板に対してコネクタ接続されており、基板との配線接続を解除可能となっている。具体的には、ケーブル600aの両端には、ケーブル側コネクタ610a、611aが設けられており、一方のケ一ブル側コネクタ610aは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620aに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611aは、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ621aに接続可能なコネクタである。ケーブル600bの両端には、ケーブル側コネクタ610b、611bが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610bは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620bに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611bは、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ621bに接続可能なコネクタである。ケーブル600cの両端には、ケーブル側コネクタ610c、611cが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610cは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620cに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611cは、電源基板100に固設された基板側コネクタ621cに接続可能なコネクタである。ケーブル600dの両端には、ケーブル側コネクタ610d、611dが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610dは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620dに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611dは、演出中継基板106に固設された基板側コネクタ621dに接続可能なコネクタである。
また、一端が1枚BETスイッチ45に接続されたケーブル601aの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622aに接続可能なケーブル側コネクタ612aが設けられている。一端がMAXBETスイッチ46に接続されたケーブル601bの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622bに接続可能なケーブル側コネクタ612bが設けられている。一端がスタートスイッチ41に接続されたケーブル601cの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622cに接続可能なケーブル側コネクタ612cが設けられている。一端がストップスイッチ42Lに接続されたケーブル601dの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622dに接続可能なケーブル側コネクタ612dが設けられている。一端がストップスイッチ43Cに接続されたケーブル601eの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622eに接続可能なケーブル側コネクタ612eが設けられている。一端がストップスイッチ42Rに接続されたケーブル601fの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622fに接続可能なケーブル側コネクタ612fが設けられている。一端が投入メダルセンサ44に接続されたケーブル601gの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622gに接続可能なケーブル側コネクタ612gが設けられている。
また、一端がリールモータ3MLに接続されたケーブル601hの他端及び一端がリールセンサ3SLに接続されたケーブル601iの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622hに接続可能なケーブル側コネクタ612hが設けられている。一端がリールモータ3MCに接続されたケーブル601jの他端及び一端がリールセンサ3SCに接続されたケーブル601kの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622iに接続可能なケーブル側コネクタ612iが設けられている。一端がリールモータ3MRに接続されたケーブル601lの他端及び一端がリールセンサ3SRに接続されたケーブル601mの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622jに接続可能なケーブル側コネクタ612jが設けられている。
また、一端がホッパーモータ82に接続されたケーブル601nの他端及び一端が払出センサ81に接続されたケーブル601oの他端には、電源基板100に固設された基板側コネクタ622kに接続可能なケーブル側コネクタ612kが設けられている。
また、ケーブル601pの両端には、ケーブル側コネクタC2、C3が設けられており、一方のケーブル側コネクタC2は、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタC1に接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタC3は、演出制御基板102に固設された基板側コネクタC4に接続可能なコネクタである。
なお、この実施の形態では、各電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81からはコネクタを介すことなく配線が延出されているが、コネクタを介して配線と接続されていても良い。
上述のように、各基板と各ケーブルとは、基板側に設けられる基板側コネクタ620a〜620d、621a〜621d、622a〜622k、C1、C4と、ケーブル側に設けられるケーブル側コネクタ610a〜610d、611a〜611d、612a〜612k、C2、C3とからなる一対のコネクタ(雄コネクタと雌コネクタ)を介して配線接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱することにより配線接続を解除することができるようになっている。特に、遊技制御基板101、操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102は、スロットマシン1の筐体または前面扉の所定箇所に取り付けられていることで、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱しやすいので、遊技制御基板101や演出制御基板102の交換が容易に行うことができる。
まず第1の電子部品に関して具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46または投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との問に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にBET信号が不正に出力されると、賭数の設定操作が行われていないのに賭数が設定される虞がある。スタートスイッチ41と遊技制御基板101との問に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にスタート信号が不正に出力されると、ゲームの開始操作を行うことなくゲームが開始される虞がある。ストップスイッチ42L、43C、42Rと遊技制御基板101との問に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にストップ信号が不正に出力されると、停止操作を行うことなくリールの回転が停止される虞がある。
リールセンサ3SL、3SC、3SRと遊技制御基板101との問に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にリール回転信号が不正に出力されると、リールを回転させることなく各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等が行われる虞がある。払出センサ81と遊技制御基板101との問に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にメダル払出信号が不正に出力されると、メダルを払い出すことなくメダルの計数が行われる虞がある。
第2の電子部品に関して具体的に説明すると、リールモータ3ML、3MC、3MRと遊技制御基板101との問に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、リールの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来リールセンサ3SL、3SC、3SRから遊技制御基板101に入力されるリール回転検出信号を、打ち込み器具からリール回転後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
また、ホッパーモータ82と遊技制御基板101との問に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、ホッパータンクの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来払出センサ81から遊技制御基板101に入力される払出メダル検出信号を、打ち込み器具からホッパータンクの駆動後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
このように、ゲームの進行に応じて第1の電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81から出力され、本来であれば遊技制御基板101に入力される信号が打ち込み器具から出力された場合、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができる。一方、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力され、本来であれば第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82に入力される信号が打ち込み器具に入力された場合、打ち込み器具側では、遊技制御部110がリールモータ3ML、3MC、3MLやホッパーモータ82の駆動後に出力する信号の出力タイミング等を特定可能となり、これに基づいて新たな信号がメイン制御基板101に入力された場合には、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができるので、ゲームを自動的に進行させるといった不正行為が実施される虞がある。この実施の形態にかかるスロットマシン1では、後述するように打ち込み器具の接続による不正行為を防止する種々の対策が施されている。
次に、遊技制御基板101における遊技制御部110への電源まわりの構成を説明する。図5は、遊技制御部110に対するバックアップ電源の供給ラインを示す回路図である。
遊技制御基板101には、電源基板100の電圧生成回路により生成された+5Vの直流電圧が供給される。電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、遊技制御部110の駆動電源としてVDD入力端子に供給されるとともに、図5に示すように、遊技制御基板101上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。そして、この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介して遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、電源基板100側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量の図示されないコンデンサが設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧を、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、遊技制御基板101上で直接遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているのではなく、図5に示すように、遊技制御基板101と操作部中継基板107を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板107、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ44で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板107、ケーブル600aを経由して再度遊技制御基板101に接続され、遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されている。すなわち、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧は、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給され、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。
このため、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技制御基板101と遊技用電子部品との問のコネクタ接続の解除を規制することで、打ち込み器具の接続を困難としている。具体的には、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を規制している。基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの接続は、コネクタ規制部材500によってその解除が規制され、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続、及び基板側コネクタ622gとケーブル側コネクタ612gとの接続は、コネクタ規制部材650によってその解除が規制されるようになっている。
次に、遊技制御基板101を収納する基板ケース200及びコネクタ規制部材500の詳細な構造について説明する。
図6及び図7は、基板ケース200及び基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に取り付けるための取付ベース250、コネクタ規制部材500を示す分解斜視図であり、図8は、基板ケース200を取付ベース250に組み付けた状態を示す斜視図であり、図9は、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510及びコネクタキャップ520の要部拡大斜視図であり、図10(a)は、図9のA−A断面図であり、図10(b)(c)は、図9のB−B断面図であり、図11は、基板ケース200を取付ベース250に組み付け、更に取付側部材510に対してコネクタキャップを装着した状態を示す斜視図であり、図12(a)は、図11のC−C断面図であり、図12(b)は、図11のD−D断面図である。
基板ケース200は、図6及び図7に示すように、遊技制御基板101の裏面側を覆うケース本体としての下部ケース201と、遊技制御基板101の実装面側を覆う上部ケース203と、から構成され、遊技制御基板101を挟持するように組み付けられるものである。なお、遊技制御基板101の実装面には、特に詳細な図示はしないが、CPU111、ROM123、RAM112等の電子素子や、他の基板からのケーブルの一端に設けられたケーブル側コネクタ等が接続される基板側コネクタ620a〜620c等が多数実装されている。
下部ケース201は、透明な合成樹脂からなり、略長方形状に形成される底板201aと、該底板の周囲を囲むように形成された側壁と、により上面が開放する直方体状に成形されている。
下部ケース201の一方の短辺の側壁201cには、2つの封止片211、211が外方に突出して設けられているとともに、他方の短辺の側壁201dには、2対の係止部210が外方に突出して設けられている。また、下部ケース201の底板201aの裏面における側壁201dよりの両長辺側端には、後述する取付側部材510の係止片511が係合する係合溝212がそれぞれ形成されている。
上部ケース203は、透明な合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、下面が開放するとともに、上面中央が膨出し、両短辺側に段部203a、203bが形成された凸型の箱状に成形されている。上部ケース203の下面は、下部ケース201と同型であり、下部ケース201と上部ケース203とを組み付けることで、内部に遊技制御基板101を収容する空間が形成されるようになっている。
上部ケース203の一方の短辺の側壁203cには、下部ケース201の一方の短辺の側壁201cに設けられた封止片211、211と対応する箇所にそれぞれ封止片231、231が外方に突出して設けられており、封止片231、231の問には、等間隔に4つの封止片232が外方に突出して設けられている。上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、下部ケース201の他方の短辺の側壁に設けられた2対の係止部210と対応する箇所にそれぞれ1対の係止部210と係合する係合部230がそれぞれ設けられている。また、上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、係合部230よりも外方よりの位置に、後述する取付ベース250の係止孔251a、251aに係合する係止片235、235がそれぞれ設けられている。
また、上部ケース203の両短辺側の段部203a、203bには、それぞれ凹部203e、203fが形成されているとともに、特に、段部203bの凹部203fの底面には、基板ケース200内に収容した遊技制御基板101の基板側コネクタ620aに対応する箇所に基板側コネクタ620aを挿通可能な挿通孔234が形成されている。
取付ベース250は、基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に対して固定するための部材である。取付ベース250は、合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、下部ケース201の底板201aよりも大きい略長方形状に形成される底板250aと、該上板の周縁辺のうち2つの長縁辺に形成された側壁250b、250cとにより上面が開放する直方体状に形成されている。取付ベース250の底板250aには、複数箇所にビス孔252が形成されているとともに、一方の短辺側の縁辺には、中央部に切り欠き250eを有する側壁250dが形成されており、底板250aには、側壁250dの切り欠き250eから中央に向かって1対のガイド254、254が設けられている。ガイド254、254の対向する面には、後述する固着部材255の両端部に形成された係止部257、257が嵌入されるガイド溝254a、254aが形成されている。
固着部材255は、合成樹脂からなり、上面に4カ所の固着孔256が形成された固着片255aの両端から下方(図中後方)に伸びる垂下片255b、255bが延設され、更に垂下片255b、255bの両端部から左右方向(図中上下方向)を向く係止部257、257が形成された略コ字状に成形されている。固着部材255は、その係止部257、257を取付ベース250のガイド254、254に形成されたガイド溝254a、254aに対してそれぞれ嵌入することで、取付ベース250に取り付けられる。
取付ベース250における側壁250dが形成された短辺側には、先端に内方向きの係止爪253aを有する係止柱253が底板250aから立設されているとともに、反対側の短辺側の両端部には、上部ケース203の係合部230が挿入される係止孔251a、251aが底板250aから連設された係止孔部251、251が立設されている。
コネクタ規制部材500は、図6及び図7に示すように、基板ケース200に対して取り付けられる取付側部材510と、取付側部材510に対して装着され、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆するコネクタカバー520と、から構成され、取付側部材510を基板ケース200に対して取り付け、コネクタカバー520を装着することで、基板側コネクタ620aからのケーブル側コネクタ610aの抜脱が規制される。
取付側部材510は、透明な合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、基板ケース200を構成する下部ケース201及び上部ケース203の表面形状に沿った形状に成形されている。詳しくは、取付側部材510は、上部ケース203の係合部230が設けられた短辺側に装着されるものであり、その形状は、基板ケース200への取付時に上部ケース203における段部203bの凹部203fの底面に当接するとともに、ケーブル側コネクタ610aを逃がす切り欠き512及び内側に係止孔513aを有する筒状の係止孔部513が形成された基片510aの両端から起立する起立片510b、510bを介して上部ケース203における段部203bの両端部上面に当接する上片510c、510cが延設され、更に上片510c、510cの両端から垂下する側片510d、510dを介して係止部257、257が内向きに延設された形状であり、基板ケース200への取付時に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面及び凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっている。
係止孔部513における係止孔513aの内面には、図9に示すように、中心を挟んで対向する位置に係止溝514が、係止孔513aの下端から上方に向かって設けられている。係止溝514は、係止孔513aの下端からの深さの浅い浅溝部514aとそれよりも深い深溝部514bとからなる略L字状で、対向する係止溝514、514の浅溝部514a、514a同士、深溝部514b、514b同士が、それぞれ中心を挟んで対向する位置に形成されている。すなわち係止溝514、514は、中心を挟んで点対称に形成されている。
コネクタカバー520は、透明な合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、基板ケース200に取り付けられた取付側部材510に対して取り付けた際に、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆する断面視略コ字状の被覆部521が成形されているとともに、被覆部521の長手方向側面の一方の側面521aに取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aの内周とほぼ同径の係止筒522が接続片522aを介して設けられている。
被覆部521の一方の側面521aの下端は、取付側部材510に取り付けた際にその基片510aの上面に当接するとともに、側面521aの背面には、リブ521b、521bが設けられ、そのリブ521b、521bの下面も基片510aの上面に当接するようになっている。
係止筒522は、図9に示すように、中心を挟んで対向する位置に、先端に外向きの係止爪523aが形成され、内方に弾性変形可能な係合部523、523が設けられている。係合部523、523は、その係止爪523a、523aが、コネクタカバー520を基板側コネクタ620aにケーブル側コネクタ610aが接続されている状態で取付側部材510に取り付けた際に、係止孔513aに形成された係止溝514、514の浅溝部514a、514aに対して係合する位置に設けられている。
次に、コネクタ規制部材500の基板ケース200への取付状況及び基板ケース200の筐体への取付状況について説明する。
まず、基板ケース200を構成する下部ケース201及び上部ケース203の内部に遊技制御基板101を収容して封止状態とする。下部ケース201及び上部ケース203を封止状態とするには、下部ケース201の2対の係止部210に対して、それぞれ対応する上部ケース203の係合部230を係合させた後、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着する。
ワンウェイネジは、周知のように、一方向の回転によってネジを螺着することができるが、他方向に回転させようとしても回転させることができない、すなわち、そのネジを緩めることができない機能を有するネジである。このため、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着すると、封止片211及び封止片231のいずれか一方を破断させなければ、これらの固着を解除できないようになっている。
そして、封止片211及び封止片231を固着することにより、下部ケース201に対する上部ケース203の長手方向の移動が規制され、その結果、下部ケース201の係止部210に対する上部ケース203の係合部230の係合の解除も規制されることとなり、上部ケース201と下部ケース203は、内部に遊技制御基板101を収容した状態で一体化され、封止片211及び封止片231を破断しなければ、開放することができない状態となる。
次に、遊技制御基板101を封止状態とした基板ケース200に対して取付側部材510を取り付ける。取付側部材510は、その両側片510d、510dを外方に向かって弾性変形させ、上部ケース203の段部203bに装着する。そして弾性変形を解除することで、係止片511、511を下部ケース201の裏面における係合溝212、212に係合させることで取り付けられる。この際、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cは、それぞれ上部ケース203の段部203b上面、凹部203fの底面に当接するとともに、基片510aに設けられた切り欠き512が、上部ケース203の凹部203fに設けられた挿通孔234と一致し、これら切り欠き512及び挿通孔234を介して、基板ケース200に収容された遊技制御基板101の基板側コネクタ620aが基板ケース200内から外部に露出するようになっている。
次に、取付ベース250のビス孔252を介して取付ネジ259を筐体側の壁に螺入し、取付ベース250を筐体に対して固定するとともに、固着部材255の係止部257、257を取付ベース250の係合溝254a、254aにそれぞれ嵌入し、固着部材255を取付ベース250に対して装着する。
次に、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200を取付ベース250に対して組み付ける。詳しくは、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235をそれぞれ取付ベース250の係止孔部251、251の係止孔251a、251aに挿入した後、図8に示すように、基板ケース200を取付ベース250の側壁250b、250cの問に収容させるとともに、係止柱253の係止爪253aによって基板ケース200の他端側段部203aの上面を係止して基板ケース200を取付ベース250に仮止めする。この状態で上部ケース203の一端に設けられた4つの封止片232と取付ベース250に装着された固着部材255の固着孔256がそれぞれ対応する位置となり、この状態で、いずれかの封止片232の上方から対応する固着孔256に対して前述のワンウェイネジを螺入することで、封止片232と固着部材255とを固着する。
そして、封止片232及び封止片固着部材255を固着することにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が規制されるとともに、係止柱253によって基板ケース200の封止片232側への水平移動も規制されるので、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから外すことも不可能となる。更に、この状態では、取付ベース250の底板250aのビス孔252は全て基板ケース200に被覆され、取付ネジへの259へのアクセスも不能となり、取付ベース250を筐体から取り外すことも不可能となる。このようにして、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200は、取付ベース250を介して筐体に固定され、封止片232または固着部材255を破断しなければ、基板ケース200を筐体から取り外すことができない状態となる。
また、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、図12(a)に示すように、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる。
次に、図8に示すように、基板ケース200の挿通孔234及び取付側部材510における基片510aの切り欠き512を介して露呈する遊技制御基板101の基板側コネクタ620aに対してケーブル600aのケーブル側コネクタ610aを接続した後、これら基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aを接続した状態で、図11に示すように、コネクタカバー520の被覆部521でケーブル側コネクタ610aの上方を被覆するとともに、コネクタカバー520の係止筒522を取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aに嵌入させる。これにより係止筒522の係合部523、523は、係止孔513aの内周に当接して内方に弾性変形する。この際、係合部523、523は、被覆部521でケーブル側コネクタ610aを被覆する位置とすると、自ずと係止孔513aの内面に形成された係合溝514、514のうち浅溝部514a、514aに位置決めされることとなり、係止筒522を更に嵌入し、係合部523、523の先端の係止爪523a、523aが係合溝514、514の浅溝部514a、514aに到達することで、図10(a)に示すように、係合部523、523の内方への弾性変形が開放され、係止爪523a、523aがそれぞれ浅溝部514a、514aに係合し、係止筒522の上方への移動が規制されるとともに、被覆部521の側面521aと基板側コネクタ620a及びケーブル側コネクタ610aの側面とが当接して、係止筒522の係止孔部513に対する回転が規制されることにより、取付側部材510とコネクタカバー520とが連結し、一体化されたコネクタ規制部材500が形成された状態となる。この状態では、係合部523、523が係止孔部513によって被覆されるため、外部から係合部523、523を内方に弾性変形させることが不可能となり、コネクタカバー520または取付側部材510を破断しなければ、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すことが不可能となる。
コネクタカバー520を取付側部材510に対して取り外し不能に取り付けると、図12(a)(b)に示すように、被覆部521によってケーブル側コネクタ610aの上面の一部が被覆され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が規制されるようになっている。
このように、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除するには、取付側部材510またはケーブルカバー520を破断してコネクタカバー520を取付側部材510から取り外すか、基板ケース200の封止片232または固着部材255を破断して、基板ケース200を取付ベース250から取り外し、コネクタカバー520が取り付けられた状態のままの取付側部材510を基板ケース200から取り外す必要がある。
例えば、ケーブル600aの故障などによりケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合には、前者の方法で取り外し、基板の故障などにより基板ケース200ごと交換する場合には、後者の方法で取り外せば良い。
まず、ケーブル600aを交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具でコネクタカバー520の被覆部521と係止筒522とを繋ぐ接続片522aを破断する。これにより被覆部521が分離するとともに、係止筒522の係止孔部513に対する回転が可能な状態となる。この状態で、係止筒522を、上面視反時計回りに回転させることで、係合部523、523が係合溝514、514の浅溝部514a、514aから深溝部514b、514bの位置に移動し、図10(a)に示すように、係止爪523a、523aが浅溝部514a、514aに係合している状態から、図10(b)に示すように、係止爪523a、523aと浅溝部514a、514aの係合が解除された状態となる。これにより、係止筒522の上方への移動が可能となり、図10(c)に示すように、係止筒522を上方に引き抜くと、係止爪523a、523aが深溝部514b、514bに係合するが、この状態では、係合部523、523が露呈するため、内方に弾性変形させることが可能となり、係合部523、523を内方に弾性変形させることにより、係止爪523a、523aと深溝部514b、514bとの係合が解除され、係止筒522を取付側部材510から取り外すことができ、これによりコネクタカバー520が取付側部材510から完全に分離し、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すと、被覆部521と係止筒522とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、基板ケース200ごと交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、取付側部材510をコネクタカバー520ごと基板ケース200から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具で固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する。これにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が可能となるので、係止柱253の係止爪253aと基板ケース200の段部203eとの係合を解除する。これに伴って封止片232側への水平方向への移動も可能となるので、基板ケース200の係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから取り外す。これにより、基板ケース200が取付ベース250から取り外され、取付側部材510の側片510d、510dを外方に変形することが可能な状態となり、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが可能となり、これによりコネクタカバー520と一体化された状態で取付側部材510を基板ケース200から取り外すことにより、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、この方法によっても取付側部材510を基板ケース200から取り外すためには、固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する必要があり、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
また、この方法によれば、基板ケース200の封止片232が破断され、固着部材255に残るが、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外せるため、交換用に遊技制御基板101が収容された新たな基板ケース200にコネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けることで、新たな基板ケース200においてケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続の解除が不能化されるとともに、新しい固着部材255を取付ベース250に装着し、コネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けた新たな基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、再び取付側部材510の取り外しが不可能な状態となり、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した場合には、その痕跡を残せる状態となる。すなわちこのような場合には、取付側部材510とコネクタカバー520とを再利用することが可能となる。
次に、コネクタ規制部材650の詳細な構造について説明する。
図13は、コネクタ規制部材650を構成する載置台660及びカバー部材680を示す分解斜視図であり、図14は、載置台660に対してカバー部材680を組み付けた状態を示す斜視図であり、図15(a)は、図14のE−E断面図であり、図15(b)は、図14のF−F断面図である。
コネクタ規制部材650は、図13及び図14に示すように、操作部中継基板107を載置する載置台660と、載置台660を上方から被覆するカバー部材680と、から構成され、載置台660に操作部中継基板107を収容した後、操作部中継基板107の基板側コネクタ621a、622gに、それぞれに対応するケーブル600a、601gのケーブル側コネクタ611a、612gを接続した後、カバー部材680をケース体610に取り付けることで、基板側コネクタ621a、622gからのケーブル側コネクタ611a、612gの抜脱が規制される。
載置台660は、透明な合成樹脂からなり、操作部中継基板107よりも大径の略長方形状に成形されている。操作部中継基板107には、図13に示すように、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gが実装されており、載置台660の長辺側の両側面、及び短辺側の一方の側面には、操作部中継基板107を載置した際に、操作部中継基板107において差し込み口が実装面と水平方向に開口する基板側コネクタ622a、622b、622c、622d〜622f、622gが位置する部位を避けて、外方に突出するように、係止孔661bを有する係止孔部661がそれぞれ1つずつ接続片661aを介して設けられている。係止孔661bの内周面には、中心を挟んで対向する位置に中心向きの係止爪661c、661cが1対形成されている。
カバー部材680は、透明な合成樹脂からなり、載置台660とほぼ同形状に成形されており、一方の長辺側には、操作部中継基板107の基板側コネクタ621aに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部681が、他方の長辺側には、作業部中継基板110の基板側コネクタ622a、622bに対応する位置に手前側に向かって膨出するカバー部688、基板側コネクタ622c、622g、622d〜622fに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部689がそれぞれ形成されている。
カバー部681の上面681aには、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aの長辺の長さよりも狭い、基板側コネクタ621aに接続されたケーブル600aを逃がすための切り欠き681bが外側の側面にかけて形成され、これにより、上面681aの両側端には、それぞれ被覆面681c、681が形作られる。
カバー部688には、基板側コネクタ622a、622bに接続されたケーブル612a、612bを逃がすための切り欠き682aが形成されているとともに、カバー部689には、基板側コネクタ622cに接続されたケーブル612cを逃がすための切り欠き682b、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き632c、基板側コネクタ622d〜fに接続されたケーブル612d〜fを逃がすための切り欠き682dがそれぞれ形成されている。特に、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き682cは、ケーブル601gの長辺の長さよりも狭幅に形成されており、その両端には、カバー部689から垂下する被覆片683、683がそれぞれ設けられている。
また、カバー部材680の長辺側の両側面、及び短辺側の一方の側面には、載置台660の係止孔部661と対応する位置に、外方に突出するように、係止孔661bの内周面とほぼ同径の係止筒684が接続片684aを介して設けられている。係止筒684の外周面には、係止孔661bの内周に設けられた1対の係止爪661cと対応する箇所にそれぞれ係止孔684が形成されており、係止爪661cが係合できるようになっている。
次に、載置台660とカバー部材680の取付状況について説明すると、まず、図13に示すように、載置台660に操作部中継基板107を載置し、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gにそれぞれ対応するケーブル側コネクタ611a、612a、612b、612c、612d〜612f、612gを接続する。これらケーブル側コネクタを基板側コネクタに接続した後、カバー部材680を載置台660に対して取り付ける。
詳しくは、カバー部材680の係止筒634を載置台660の対応する係止孔部661の係止孔661bに嵌入する。そして係止筒634を係止孔661bに押し込むことにより、係止孔661b内の係止爪661cが係止筒684の係止孔684に係合する。これにより、外方から係止爪661cと係止孔684との係合を解除することが不可能な状態となり、図14に示すように、載置台660とカバー部材680とが、係止孔部661または係止筒634を破断しなければ取り外し不能に組み付けられた状態となる。
そして、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図15(a)に示すように、操作部中継基板107の基板側コネクタ621aに接続されたケーブル側コネクタ611aの両端部上面がカバー部材680の被覆部681c、681cに被覆され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜脱が規制されるようになっている。
また、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図15(b)に示すように、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gに接続されたケーブル側コネクタ612gの両端部上面がカバー部材680の被覆片683、683に被覆され、ケーブル側コネクタ621gの基板側コネクタ622gからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ621gの基板側コネクタ622gからの抜脱が規制されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除するには、ニッパーなどの工具でカバー部材680の係止筒684を繋ぐ接続片684aを破断する。これにより、カバー部材680の本体と係止筒684とが分離して、カバー部材680を載置台660から取り外すことが可能となり、カバー部材680を載置台660から取り外すことにより、被覆部681c、681cによるケーブル側コネクタ611aの抜き方向の移動の規制が解除されるとともに、被覆片683、683によるケーブル側コネクタ621gの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除することができるようになる。
なお、カバー部材680を載置台660から取り外すと、カバー部材680の本体と係止筒684とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないうえに、分離した係止筒684が載置台660の係止孔部661の係止孔661b内に残るため、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続との接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、演出制御基板102のRAM122の構成について説明する。図16は、演出制御基板102のRAM122の構成を示す図である。演出制御基板102のRAM122には、少なくとも演出ステージ記憶領域122−1と、遊技履歴データ領域122−2と、RTナビ演出データ領域122−3と、実行演出データ領域122−4と、フレームバッファ122−5とが設けられている。
演出ステージ記憶領域122−1には、液晶表示器4への画像の表示による演出の演出ステージのうちで現在選択されている演出ステージを示すデータが記憶される。ここで、演出ステージには、ステージ1とステージ2の2種類がある。ステージ1とステージ2とでは、演出に登場するキャラクタや演出の背景に用いられる画像の種類が異なっている。もっとも、演出の実行確率や実行態様は同じであるので、ステージ1とステージ2のそれぞれに対して同じ演出パターンの演出があることになる。
また、演出ステージは、遊技者の演出ステージ切替ボタン17の操作によってステージ1とステージ2とに交互に切り替えられるものとなる。もっとも、スタートレバー11の操作から可変表示装置2への表示結果の導出までのゲーム中の場合と、ゲーム中でなくても連続演出やボーナス中演出(後述)が実行されている場合には、演出ステージ切替ボタン17の操作が無効にされるので、演出ステージが切り替えられない。
遊技履歴データ領域122−2には、スロットマシン1におけるこれまでの遊技の履歴が記憶される。遊技履歴データ領域122−2に記憶される遊技の履歴としては、実行されたゲーム数やレギュラーボーナス、ビッグボーナスの入賞回数などが挙げられる。また、レギュラーボーナスやビッグボーナスにおける遊技者のメダルの獲得枚数(メダルの払い出し枚数から遊技者の設定した賭け数を減算したもの)などを含んでいてもよい。RTナビ演出データ領域122−3には、RTナビ演出データが常駐して記憶される。
実行演出データ領域122−4には、少なくとも現在実行されている演出の演出データ(図18参照)が記憶される。スロットマシン1において実行される演出として、レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはチャレンジボーナスの入賞時に行われるボーナス入賞演出と、遊技状態がレギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはチャレンジボーナスに制御されているときの各ゲームで行われるボーナス中演出とがあるが、ボーナス入賞演出に引き続いてボーナス中演出が行われるため、これらの演出データは、ボーナス演出データとして一体化して予め用意されている。また、スロットマシン1において実行される演出としては、RT2の残りゲーム数が3となってからRT2が終了するまで継続して行われる連続演出がある。連続演出の演出データも、連続演出データとして予め用意されている。
実行演出データ領域122−4には、少なくともボーナス演出データ、あるいは連続演出データの何れかを記憶できるだけの容量がある。しかし、実行演出データ領域122−4には、ボーナス演出データまたは連続演出データとともに、デモ演出または履歴表示演出(いずれも後述)の演出データを記憶できるだけの容量はない。実行演出データ領域122−4において新たに実行される演出の演出データを記憶するのに十分な空き領域がない場合には、新たに実行される演出の演出データがこれまでに書き込まれている演出データに上書きして書き込まれる。
フレームバッファ122−5は、実行演出データ領域122−4に書き込まれている演出データに従って現在実行されている演出の画像データが展開される領域である。液晶表示器4には、フレームバッファ122−5に展開された画像データに従って画像が表示される。フレームバッファ122−5は、2フレーム分あり、画像データの書き込み用と読み出し用とを1フレーム期間毎に交互に切り替えることで、液晶表示器4に動画像を表示できるようになっている。
このようにROM123に格納された演出データを読み出し、実行演出データ領域122−4に一旦書き込んでからフレームバッファ122−5に画像データを展開するのは、多くの演出において何度も繰り返して演出データの読み出しが行われるが、RAM122からのデータの読み出し速度はROM123からの読み出し速度よりも早いので、その方が全体としてデータの読み書きに要する時間が少なくて済むことになるからである。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められている。遊技状態としては、通常の遊技状態の他に、特別遊技状態としてのレギュラーボーナス、ビッグボーナスと、通常遊技状態よりもリプレイの当選確率が高くなる再遊技高確率状態としてのRT1、RT2、RT3とがある。
入賞となる役の種類には、大きく分けて、特別遊技状態(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。図17(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
レギュラーボーナスは、通常の遊技状態、RT1、RT2、RT3においていずれかの入賞ラインに「BAR−BAR−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常の遊技状態からレギュラーボーナスに移行する。RT1、RT2、RT3においてレギュラーボーナスに入賞した場合には、RT1、RT2、RT3は終了させられる。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したときのいずれか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
ビッグボーナス(1)は、通常の遊技状態、RT1、RT2、RT3においていずれかの入賞ラインに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態、RT1、RT2、RT3においていずれかの入賞ラインに「白7−白7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。RT1、RT2、RT3においてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞した場合には、RT1、RT2、RT3は終了させられる。
ビッグボーナスにおいては、上記したレギュラーボーナスが終了まで繰り返して提供される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM112に設定される。ビッグボーナスは、遊技者に払い出したメダルの枚数が465枚を越えたときに終了する。ここでは、1ゲーム当たりの最大払出枚数が15枚なので、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数の上限は、480枚となる。ビッグボーナスが終了した後には、その後の15ゲームの間だけRT3に遊技状態が制御される(但し、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)、三択A〜Cに入賞するまで)。
後述する内部抽選においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していても、リール3L、3C、3Rについて「赤7」、「白7」、「BAR」が5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはこれらの役に入賞しない場合がある。
スイカは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、5枚のメダルが払い出される。リール3L、3C、3Rについての「スイカ」は、5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、後述する内部抽選においてスイカに当選していても、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によっては入賞しない場合がある。
ベルは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ベルに入賞した場合には、10枚のメダルが払い出される。「ベル」は、リール3L、3C、3Rの全てについて5コマ以内の間隔で配置されているので、ベルに単独で当選している場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずにベルに入賞する。
チェリーは、いずれの遊技状態においても左のリール3Lについていずれかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインにつき2枚のメダルが払い出される。左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止したときには、2つの入賞ラインでの導出となるので合計4枚のメダルが払い出される。
三択Aは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「赤7−ベル−ANY」(ANYは、何れの図柄でもよいことを表す)の組み合わせが揃ったときに入賞となる。三択Bは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「白7−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。三択Cは、いずれの遊技状態においてもいずれかの入賞ラインに「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。三択A〜Cのいずれかに入賞した場合には、3枚のメダルが払い出される。
また、通常の遊技状態またはRT3において三択A〜三択Cの何れかに入賞した場合には、その後の100ゲームの間だけRT2に遊技状態が制御される(但し、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)に入賞するまで)。これ以外の場合において、RT2に遊技状態が制御されることはない。
後述する内部抽選において、三択A〜Cは、単独で当選する場合と、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の何れかと重複して当選する場合とがある。後述する内部抽選において三択A〜Cに当選していても、リール3Lについて「赤7」、「白7」、「BAR」が5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはこれらの役に入賞しない場合がある。
三択A〜Cに当選していて、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりこれらの役に入賞しないときには、チャンス目(入賞の観点では、ハズレ)が導出される場合がある。チャンス目は、三択A〜Cとレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に重複して当選している場合と、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に単独で当選している場合にも導出され得る。なお、後述するように、三択A〜Cの何れかに当選しているときに、何れに当選しているかに関わらず入賞を外すことのできる停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順というのはない。
リプレイAは、通常の遊技状態、RT1、RT2においていずれかの入賞ラインに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイBは、RT3においていずれかの入賞ラインに「JAC−JAC−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイAまたはリプレイBに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭け数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。リール3L、3C、3Rの全てについて「JAC」が5コマ以内の間隔で配置され、リール3Rについて「ベル」が5コマ以内の間隔で配置されているので、リプレイA、リプレイBに当選している場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずにリプレイA、リプレイBに入賞する。
また、通常の遊技状態においてリプレイAに入賞した場合には、その後の5ゲームの間だけRT1に遊技状態が制御される(但し、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)に入賞するまで)。これ以外の場合において、RT1に遊技状態が制御されることはない。遊技状態がRT3にあるときには、後述するようにリプレイAに当選することがなく(その代わり、通常の遊技状態におけるリプレイAの当選確率と同じ当選確率でリプレイBに当選する)、リプレイAに入賞し得ないので、遊技状態がRT3に制御されることとなるビッグボーナスの終了から15ゲームの間は、RT1に制御されることがない。
なお、後述するようにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選が持ち越されている状態で小役(スイカ、ベル、チェリー)やリプレイA、リプレイBに当選する場合がある。リプレイA、リプレイBは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に優先して導出されるので、取りこぼしは全く生じないが、小役よりもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の導出が優先されることとなる。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
内部抽選では、各役について遊技状態及び設定値毎に登録されている判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に遊技状態別当選役テーブルに登録されている。
図17(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において遊技状態毎に各抽選対象となる役の判定値数を登録したテーブルである。ここでは、所定の設定値のものだけを示しているが、設定値の違いに応じて微妙に異なる値が登録されている。内部抽選においては、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。
この遊技状態別当選役テーブルに従って、内部抽選では、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+三択A、レギュラーボーナス+三択B、レギュラーボーナス+三択C、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+三択A、ビッグボーナス(1)+三択B、ビッグボーナス1+三択C、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+三択A、ビッグボーナス(2)+三択B、ビッグボーナス(2)+三択C、スイカ、ベル、チェリー、三択A、三択B、三択C、リプレイA、リプレイBの判定値数が順番に遊技状態に応じて取得される。
もっとも、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)の遊技状態に対しては、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+三択A、レギュラーボーナス+三択B、レギュラーボーナス+三択C、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+三択A、ビッグボーナス(1)+三択B、ビッグボーナス1+三択C、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+三択A、ビッグボーナス(2)+三択B、ビッグボーナス(2)+三択C、リプレイA、リプレイBの判定値数として0が登録されているため、これらの役に当選することはない。
通常の遊技状態またはRT3では、三択A〜Cの何れかに当選しているとき、そのうちの何れに当選しているか分かれば、遊技者が三択A〜Cに入賞させるように停止ボタン12Lを操作することができ、RT2に遊技状態を制御させることができる。一方、三択A〜Cの何れに当選しているのかが分からなければ遊技者の技量がどんなに高かったとしても、一定の割合で三択A〜Cの入賞を取りこぼしてしまい、せっかく三択A〜Cに当選したとしても、RT2に遊技状態を制御させることができない。
なお、図17(b)の例における設定値では、通常の遊技状態、RT1、RT2、RT3における三択A〜Cとの重複当選を含めた場合におけるレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(2)の判定値数の合計数は348であり、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の何れかに当選する確率は、348/65536である。この逆数である65536/348(≒188.3)は、RT1の継続ゲーム数である5よりも大きく、RT2の継続ゲーム数である100よりも大きいものとなっている。
また、通常の遊技状態、RT1、RT2、RT3におけるリプレイの判定値数は、それぞれいずれの設定値でも同じとなっている。もっとも、リプレイの判定値数の合計数(リプレイAの判定値数とリプレイBの判定値数の合計数)は、通常の遊技状態及びRT3では8932であるのに対して、RT1では8983、RT2では50604となっている。RT1におけるリプレイ当選確率(リプレイAまたはリプレイBに当選する確率)は、通常の遊技状態と実質的な差異がなく、おおよそ1/7.3となっている。これに対して、RT2におけるリプレイ当選確率は、おおよそ1/1.4となっている。RT3のリプレイ当選確率は、通常の遊技状態と変わらないが、RT1に遊技状態を制御させるリプレイAの当選確率は0である。
このようにリプレイ当選確率が設定されることで、通常の遊技状態、RT1及びRT3では、メダルの払出率が1より小さい(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が小さい)が、RT2では、リプレイ当選確率が高くなることにより、メダルの払出率が1より大きくなる(すなわち、賭け数の設定のために投入するメダルの数に対して内部抽選で当選する小役に対して払い出されることとなるメダルの数の方が大きい)。もっとも、RT2におけるメダルの払出率も、レギュラーボーナス(ビッグボーナスを含む)におけるメダルの払出率よりは小さい。なお、ここで説明した遊技状態に応じたメダルの払出率の関係は、設定値が1〜6のいずれとなっている場合も同じである。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rは、スタートレバー11が操作され、且つ前回のゲームにおけるリール3L、3C、3Rの回転開始から所定時間を経過していることを条件に、回転開始される。そして、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されると、その操作タイミングからそれぞれに対応するリール3L、3C、3Rが190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(4コマの引き込み範囲内)で停止されるものとなる。
リール3L、3C、3Rの回転停止は、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されている役の図柄を入賞ライン上に揃えるように、また、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されていない役の図柄を入賞ライン上に揃えないように制御される。
ここで、レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグとリプレイA当選フラグまたはリプレイBが重複して設定されているときには、リプレイAまたはリプレイBの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイA、リプレイBに入賞するので、この場合においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞することはない。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグとスイカ当選フラグまたはベル当選フラグが重複して設定されている場合には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の図柄をいずれの入賞ライン上にも揃えることができない場合であって、「スイカ」または「ベル」を入賞ライン上に揃えられる場合には、「スイカ」または「ベル」を入賞ライン上に揃えて、スイカまたはベルに入賞させることができる。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグとチェリー当選フラグが重複して設定されている場合には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグの図柄をいずれの入賞ライン上にも揃えることができない場合であって、左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」を導出できる場合には、「チェリー」を上段または下段に導出させて、チェリーに入賞させる。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグと三択A当選フラグ、三択B当選フラグ、三択C当選フラグが重複して設定されている場合には、まず、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の図柄をいずれの入賞ライン上にも揃えることができない場合には、三択A〜Cの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。
停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により三択A〜Cの図柄も入賞ライン上に揃えることができない場合には、チャンス目の図柄を揃えるように制御される。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグだけが設定されていて、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の図柄をいずれの入賞ライン上にも揃えることができない場合にも、チャンス目の図柄を揃えるように制御される。
三択A当選フラグ、三択B当選フラグまたは三択C当選フラグだけが設定されていて、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に三択A〜Cのうちの当選しているものの図柄を入賞ライン上に揃えることができる場合には、三択A〜Cを入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順により三択A〜Cの図柄を入賞ライン上に揃えることができない場合には、チャンス目の図柄を揃えるように制御される。
ここで、例えば、三択A〜Cの図柄を入賞ライン上に揃える場合において、中のリール3Cよりも左のリール3Lを先に停止させる場合には、「赤7」、「白7」または「BAR」のうちで当選しているものに対応する図柄を上段または下段のいずれかに停止させることができる。その後に中のリール3Cを停止させる際には、「ベル」を任意の位置に停止させることができるので、三択A〜Cの当選しているものに応じて「赤7」、「白7」または「BAR」が左のリール3Lに導出されていれば、必ず三択A〜Cの何れかに入賞する。
左のリール3Lよりも中のリール3Cを先に停止させる場合には、リール3Cについて「ベル」を中段に停止させる。その後、左のリール3Lを停止する際に「赤7」、「白7」または「BAR」のうちで当選しているものに対応する図柄を上段または下段のいずれかに停止させることができる。三択A〜Cの当選しているものに応じて「赤7」、「白7」または「BAR」を左のリール3Lに導出できる限りにおいて、必ず三択A〜Cの何れかに入賞する。
左のリール3Lについて、例えば、三択Aに当選していて、12番の「ベル」から18番の「赤7」が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されれば、「赤7」が導出される。三択Bに当選していて、5番の「スイカ」から11番の「白7」が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されれば、「白7」が導出される。三択Cに当選していて、19番の「JAC」から4番の「BAR」が下段に位置するタイミングで停止ボタン12Lが操作されれば、「BAR」が導出される。
なお、上記のリール3L、3C、3Rの停止制御は、遊技状態及び当選フラグの設定状況(及び既に停止しているリールに導出された図柄)に応じて未だ停止していないリールの停止操作位置と停止位置との関係を定めた停止制御テーブルを未停止のリールについて予め作成し、停止ボタン12L、12C、12Rがそれぞれ操作されたときに、予め作成された停止制御テーブルを参照して、対応するリールの回転を停止させるものとしている。なお、停止制御テーブルでは、停止操作位置に対して停止位置が一意に定められている。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行われ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行われる。このような演出を行うためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくとも電源投入コマンド、初期化コマンド、BETコマンド、精算コマンド、当選状況通知コマンド、リール回転コマンド、リール停止コマンド、入賞情報コマンド、及び遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
電源投入コマンドは、設定キースイッチ92をONせずにスロットマシン1を起動して、電断までの状態に復帰するときに送信されるもので、復帰後に開始するゲームにおける遊技状態とレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の有無を示す。初期化コマンドは、設定キースイッチ92をONしてスロットマシン1を起動して、設定値を改めて設定した場合に送信されるものである。
BETコマンドは、現在までに設定された賭け数を示すもので、遊技者の操作によりまたはリプレイゲームにより設定されている賭け数の数が1つずつ大きくなる度に送信される。この実施の形態において1ゲームを行うための賭け数は3であるので、1ゲームの開始前に3回BETコマンドが送信されることとなる。精算コマンドは、精算ボタン16の操作により未だ開始されていないゲームに対して設定された賭け数(リプレイ入賞に基づくものと除く)またはクレジットが精算されたことを示すもので、精算された賭け数またはクレジットに応じたメダルが払い出されたときに送信される。
当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行われたときに送信される。リール回転コマンドは、リール3L、3C、3Rが回転開始するときに送信される。リール停止コマンドは、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに、それぞれ送信される。つまり、1ゲームの終了までに3回リール回転コマンドが送信されることとなる。
入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別と当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行われたときに送信される。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すものであり、遊技状態がRT2にあるときには残りゲーム数が4ゲーム以上、3ゲーム、2ゲーム、1ゲームの区分まで示している。
演出制御基板102のCPU121は、このように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行うものとしている。このような演出として、通常の遊技状態またはRT3からRT2に制御されやすくするための情報を遊技者に報知するRTナビや、RTナビを行う旨を遊技者に告知するRTナビ告知がある。RTナビ告知は、遊技状態がビッグボーナスにあるときに行われるものであり、ビッグボーナス中演出の一部である。遊技状態がレギュラーボーナスにあるときは、レギュラーボーナス中演出が行われる。ビッグボーナス中演出とレギュラーボーナス中演出とを合わせてボーナス中演出と呼ぶ。RTナビは、通常の遊技状態またはRT3の遊技状態で行われるものである。
また、RT2の残りゲーム数が3ゲーム以下となったときには、連続演出が行われる。RTナビ告知を含むボーナス中演出や連続演出は、液晶表示器4において行われるが、これらの演出が行われている間は、それぞれボーナス中楽曲、連続演出中楽曲がスピーカ7L、7U、7Rから継続して出力される。連続演出が行われているとき以外も、遊技状態がRT2に制御されている間は、RT2中楽曲がスピーカ7L、7U、7Rから継続して出力される。さらに、これ以外の場合であってもゲームの開始から終了まで(すなわち、リール3L、3C、3Rの回転開始から全ての停止まで)の間は、ゲーム中楽曲がスピーカ7L、7U、7Rから出力される。
また、リール3L、3C、3Rの少なくとも1つが回転しているゲーム中以外に所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われていないときには、液晶表示器4においてデモ演出を行うものとし、遊技者の演出ステージ切替ボタン17の操作に基づいて遊技履歴データ領域122−2に記憶された遊技履歴を液晶表示器4に表示させる履歴表示演出も行うものとなっている。さらに、スロットマシン1の起動時に設定値の変更がされず、RAM112にバックアップしていたデータに基づいて電断前の状態から遊技を再開するときには、遊技状態とボーナス当選の有無を示す再開時演出が液晶表示器4にて行われる。
ボーナス中演出は、RTナビ告知(ビッグボーナス中に限る)を行う場合の他は、当該ボーナスが終了するまでのゲーム毎に液晶表示器4において表示される画像を更新することにより行われる。レギュラーボーナスまたはビッグボーナスに入賞したときには、ボーナス中演出とは別に選択されている演出ステージと入賞したボーナスの種類に応じたボーナス入賞演出が行われる。ボーナス入賞演出及びボーナス中演出の実行態様は、ボーナスの種類と演出ステージ記憶領域122−1に記憶されている演出ステージによって異なるものとなる。
連続演出は、RT2が終了するまでのゲーム毎に液晶表示器4において表示される画像を更新することにより行われる。連続演出の実行態様は、RT2の残りゲーム数が3ゲームとなった時点でレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているかどうかと、演出ステージ記憶領域122−1に記憶されている演出ステージによって異なるものとなる。また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している場合、していない場合とで、それぞれ複数のパターンがある。
上記した演出のうちで液晶表示器4への画像の表示により行われる演出であるボーナス中演出、RTナビ、履歴表示演出、デモ演出は、ROM123に記憶された演出データを実行演出データ領域122−4に書き込み、書き込んだ演出データに応じた画像データをフレームバッファ122−5に展開し、該展開した画像データに応じた画像を液晶表示器4に表示させることによって行われるものである。
演出ステージ毎にボーナス入賞演出及びボーナス中演出における画像を液晶表示器4に表示させるための各ボーナスの種類に応じたデータがボーナス演出データとして予めROM123に格納されている。また、演出ステージ毎に連続演出の画像を液晶表示器4に表示させるための各種連続演出のパターンに応じたデータが連続演出データとして予めROM123に格納されている。また、履歴表示演出の演出データもデモ演出の演出データも予めROM123に格納されている。図18は、ROM123に格納された各種演出データの構成を示す図である。
図示するように、レギュラーボーナス入賞演出及びレギュラーボーナス中演出を行うためのレギュラーボーナス演出データ、ビッグボーナス入賞演出及びビッグボーナス中演出を行うためのビッグボーナス演出データ、並びに各種パターンで連続演出を行うための連続演出データが、ステージ1とステージ2のそれぞれの演出ステージに対して用意され、ROM123に格納されている。また、ステージ1とステージ2に共通してRTナビの演出データとデモ演出の演出データと履歴表示演出の演出データとが用意され、ROM123に格納されている。
ここで、ボーナス入賞演出及びボーナス中演出(RTナビ告知を含む)は、ボーナスの入賞時からボーナス中の各ゲームの複数ゲームの期間に亘って継続して実行される演出であり、連続演出は、RT2の終了まで最大3ゲームの期間に亘って継続して実行される演出である。従って、ボーナス演出データや連続演出データは、デモ演出や履歴表示演出の演出データに比べてデータ量が大きなものとなっている。RTナビの演出データは、通常の遊技状態またはRT3にある間は行われる可能性があるものの、単に三択A〜Cに当選しているときに当選している役の種類を報知するだけのものなので、データ量はそれほど大きくない。
このようにボーナス演出データや連続演出データは、データ量が大きなものであるので、スタートレバー11の操作から可変表示装置2への表示結果の導出までのゲーム中の期間以外でも、連続演出やボーナス中演出が実行されている場合には、RAM122にデモ無効フラグが設定され、演出ステージ切替ボタン17の操作が無効にされる。これにより、連続演出やボーナス中演出の実行中は、演出ステージが切り替えられず、途中で異なる演出ステージの演出データを改めて実行演出データ領域122−4に書き込むことはない。また、デモ演出や履歴表示演出が無効とされるため、デモ演出や履歴表示演出の演出データを、ボーナス演出データや連続演出データに上書きして実行演出データ領域122−4に書き込むことはない。
RTナビは、通常の遊技状態またはRT3に遊技状態が制御されているときにおいて、100ゲームの間だけメダルの払出率が1よりも大きくなるRT2へ移行させることができるものとなる三択A〜Cに当選しているときに、RTナビ演出データ領域112−3に常駐している演出データに基づいて、そのうちの何れの種類にまで当選しているかを示す画像を液晶表示器4に表示して、遊技者に報知するものである。
RTナビが行われることで、例えば、三択Aに当選していることが報知された場合、遊技者は、左のリール3Lに「赤7」が導出されるタイミングで停止ボタン12Lを操作すれば、これによって三択Aに入賞させて、遊技者に有利なRT2に制御させることができる。
また、RTナビは、通常の遊技状態またはRT3に遊技状態が制御されていれば、必ず行われているというものではなく、RTナビを行う旨が決定されていなければならない。RTナビを行う旨が決定されていないときには、通常の遊技状態またはRT3に遊技状態が制御されていて三択A〜Cに当選した場合は、三択A〜Cの何れかには当選していることが報知されるが、そのうちのどれに当選しているかまでは示さない。また、RTナビを行う旨が決定されたときには、RTナビ告知が行われる。
RTナビを行うか否かの決定は、まず、遊技状態がビッグボーナスがあるときに行われ、RTナビを行う旨が決定されたときには、ボーナス中演出の一部としてRTナビ告知が行われる。ビッグボーナスの遊技状態においてRTナビを行うか否かを決定する契機は、3種類あり、そのうちの何れの契機とするかは、ビッグボーナスの開始時に遊技者によって選択される。
すなわち、ビッグボーナスの1ゲーム目が開始される前には、液晶表示器4において3種類のキャラクタA、B、Cが一定時間ずつ切替表示され、ビッグボーナスの1ゲーム目のための賭け数を確定させる操作を遊技者が行ったタイミングでキャラクタの切替表示が停止される。ここで停止させたキャラクタの種類が、RTナビを行うか否かを決定する契機となる。また、このキャラクタの種類の選択は、演出ステージが同じであっても、ビッグボーナス中に行われるビッグボーナス中演出にも違いを生じさせる。
キャラクタAが選択された場合、当選確率が54100/65536のベルに当選すると、RTナビを行うか否かを決定するRTナビ抽選が行われる。ここでのRTナビ抽選の当選確率は、1/32である。また、この場合のRTナビ抽選に当選しても、直ぐにはRTナビ告知は行われず、ビッグボーナスの終了時において、ボーナス中演出の一部として液晶表示器4にキャラクタBの画像を表示してRTナビ告知が行われるものとなる。
キャラクタBが選択された場合、当選確率が6200/65536のチェリーか当選確率が300/65536のスイカの何れかに当選すると、RTナビを行うか否かを決定するRTナビ抽選が行われる。ここでのRTナビ抽選の当選確率は、1/4である。また、この場合のRTナビ抽選に当選した場合には、次のゲームのために設定される賭け数が確定したときに、ボーナス中演出の一部として液晶表示器4にキャラクタBの画像を表示してRTナビ告知が行われるものとなる。
キャラクタCが選択された場合、当選確率がそれぞれ720/65536の三択A〜Cの何れかに入賞すると、RTナビ抽選を経ることなく100%の確率でRTナビを行う旨が決定される。この場合には、三択A〜Cの入賞で即座に、ボーナス中演出の一部として液晶表示器4にキャラクタCの画像を表示してRTナビ告知が行われるものとなる。なお、ビッグボーナス中またはビッグボーナス終了時のRTナビ告知は、ビッグボーナス中演出として液晶表示器4に所定の画像を表示することにより行われるが、当該ビッグボーナスの開始時において遊技者が選択した種別のキャラクタの画像を演出ステージに応じて表示することにより行われる。
ところで、液晶表示器4においてボーナス中演出が行われているときにはボーナス中楽曲が、連続演出が行われているときには連続演出中楽曲が、遊技状態がRT2に制御されているときにはRT2楽曲が、それ以外でも1ゲームの開始から終了まではゲーム中楽曲がスピーカ7L、7U、7Rから出力され、遊技の興趣を高めさせるものとしているが、このような楽曲が出力されている間に必ずしも遊技者が遊技を行っているとは限らない。遊技の行われていないスロットマシン1から大音量で楽曲が再生出力されていると、その付近に設置された他のスロットマシンなどで遊技を行っている遊技者に迷惑がかかってしまうこととなる。
そこで、ボーナス中楽曲、連続演出中楽曲またはRT2中楽曲が出力されているときに精算ボタン16が操作され、次のゲームのために設定された賭け数(リプレイ入賞による自動設定を除く)またはクレジットが精算されたときには(ゲーム中楽曲の再生中に精算はできない)、これらの楽曲のスピーカ7L、7U、7Rからの出力をミュート機能により停止させる(楽曲の再生の処理は継続して行われている)。
また、ボーナス中楽曲、連続演出中楽曲、RT2中楽曲またはゲーム中楽曲が出力されているときに、ゲームを開始した後に停止ボタン12L、12C、12Rの操作が一定期間(一部の停止ボタンが操作されたなら、そこから一定期間)行われていないときにも、これらの楽曲のスピーカ7L、7U、7Rからの出力をミュート機能により停止させる(楽曲の再生の処理は継続して行われている)。さらに、デモ演出または履歴表示演出が行われるときにも、ボーナス中楽曲または連続演出中楽曲が出力されていれば、ミュート機能によりスピーカ7L、7U、7Rからの出力が一時停止される(楽曲の再生の処理は継続して行われている)。
スピーカ7L、7U、7Rからの音声の出力がミュートされている状態で遊技操作が行われると、ミュート機能が解除され、楽曲の再生の処理が継続していたなら、その出力が再開される。もっとも、リール3L、3C、3Rのうちで残り1つだけが回転中の状態でミュート機能によりゲーム中楽曲の出力が停止されていた場合には、3番目の停止ボタンの操作でゲーム中楽曲の再生が停止されるので、ゲーム中楽曲の出力が再開されることはない。
なお、演出制御基板102のRAM122には、図16に示した演出ステージ記憶領域122−1、遊技履歴データ領域122−2、実行演出データ領域122−4、及びフレームバッファ122−5の他に、RTナビを行う旨が決定され、既にRTナビ告知も行われたことを示すRTナビフラグを設定するための領域が設けられている。RTナビフラグは、次のゲームからレギュラーボーナス、ビッグボーナス、RT2に遊技状態が制御される場合には消去されるが、RT1に遊技状態が制御されてもRTナビフラグは消去されない。
ビッグボーナスにおいてキャラクタAまたはキャラクタBが選択されているときにRTナビを行う旨が決定された場合は、直ぐにRTナビ告知は行われないので、これらの場合において、RTナビを行う旨が決定されているが、未だRTナビ告知が行われていないことを示すA告知フラグ、B告知フラグを設定するための領域もRAM122に設けられている。デモ無効フラグを設定するための領域もRAM122に設けられている。デモ無効フラグは、演出ステージ切替ボタン17の有効/無効も示すものである。
さらに、演出制御基板102のRAM122には、当選状況通知コマンドを受信したタイミング以外でも当選状況を判断する必要があるため、遊技制御基板101から受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況を保存するための領域も設けられている。また、遊技状態コマンドを受信したタイミング以外でも遊技状態を判断する必要があるため、遊技制御基板101から受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存するための領域も設けられている。特定の遊技状態については、単に当該ゲーム(または次のゲーム)で制御されていることだけではなく、開始または終了となるかを判断する必要があるため、遊技状態を保存するための領域は、2ゲーム分設けられている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。ここでは、まず、スロットマシン1を起動したときに実行される特別な処理について説明し、その後、スロットマシン1において各ゲームが繰り返して行われるときの処理について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、以下の説明では、本発明に関わらない処理の説明が省略されている場合がある。
図19は、遊技制御基板101内の制御部110がリセット回路118からリセット信号が入力されたときに実行する起動処理を示すフローチャートである。リセット信号は、電源投入時及び遊技制御部110の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU111の起動時及びCPU111の不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(ステップS101)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(ステップS102)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
ステップS102において電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(ステップS103)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM112の格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM112へのアクセスを許可し(ステップS104)、設定キースイッチ92がONの状態か否かを判定する(ステップS105)。ステップS105において設定キースイッチ92がONの状態でなければ、RAM112の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(ステップS106)、RAMパリティが0か否かを判定する(ステップS107)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、ステップS107においてRAMパリティが0でなければ、RAM112に格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS109)、RAM異常エラー処理に移行する。
また、ステップS108においてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(ステップS108)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、ステップS108において破壊診断用データが正常でない場合にも、RAM112のデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS109)、RAM異常エラー処理に移行する。
なお、RAM異常エラー以外によるエラー処理であれば、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーによるエラー処理であれば、設定スイッチ91またはリセットスイッチ23が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
ステップS108において破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM112のデータは正常であるので、RAM112の非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(ステップS110)、破壊診断用データをクリアする(ステップS111)。次いで、電断前の状態でいずれかの特別役(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2))が当選しているか否かを判定する(ステップS112)。 電断前の状態でいずれかの特別役が当選している場合には、電断前の状態における遊技状態を示すとともに特別役の当選を示す電源投入コマンドを生成して演出制御基板102に送信する(ステップS113)。そして、ステップS115の処理に進む。電断前の状態でいずれの特別役も当選していない場合には、電断前の状態における遊技状態を示すとともに特別役の非当選を示す電源投入コマンドを生成して演出制御基板102に送信する(ステップS114)。そして、ステップS115の処理に進む。
ステップS115では、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰する。その後、割込を許可して(ステップS116)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、ステップS105において設定キースイッチ92がONの状態であれば、RAM112の格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(ステップS117)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(ステップS118)。次いで、割込を許可した後(ステップS119)、設定変更モードに移行する(ステップS120)。ステップS120における設定変更処理の終了後、初期化コマンドを生成して演出制御基板102に送信する(ステップS122)。そして、図20に示すゲーム制御処理に移行する。
図20は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行うゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS201)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS202)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭け数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS203)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行われる(ステップS204)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。なお、リール回転処理の詳細については後述する。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、何れかの入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS205)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS206)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(例えば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行われる。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS202のBET処理について詳しく説明する。図21、図22は、CPU111がステップS202で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、まず、RAM112において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(ステップS301)、1ゲームを開始させるための賭け数の規定数(3)をRAM112に設定し(ステップS302)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)する(ステップS303)。次に、RAM112にリプレイゲームである旨を示すリプレイゲーム中フラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS304)。
ステップS304において当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS305)。次に、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(ステップS306)、BETカウンタの値が規定数でなければステップS305の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM112に設定して(ステップS307)、ステップS309の処理に進む。
ステップS303において当該ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、投入待ち前の設定を行い(ステップS308)、ステップS309の処理に進む。投入待ち前の設定では、RAM112に設定されている投入不可フラグをクリアし、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、精算スイッチ47による1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、スタートレバー11、精算ボタン16の操作の検出を有効化する。
ステップS309においては、待機用カウンタのカウンタ値が0であるか否か、すなわち、計時を開始してから30秒が経過したか否かを判定し(ステップS309)、カウンタ値が0である場合には、待機フラグの設定、待機コマンドの送信、各種LEDの消灯処理等を含む待機状態の設定を行った後(ステップS310)、ステップS311の処理に進む。
ステップS311においては、RAM112に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する。ステップS311においてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切り替えソレノイド49をonの状態とし、メダルの流路をホッパー80側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(ステップS312)、ステップS314の処理に進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS313)、ステップS314の処理に進む。
ステップS314においては、投入メダルセンサ44により投入メダルの通過が検出されたか否かを判定する。ステップS314において投入メダルの通過が検出されていなければ、ステップS324の処理に進み、投入メダルの通過が検出されていれば、RAM112に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(ステップS315)、メダルの投入が可能な状態でなければステップS324の処理に進む。
ステップS315においてメダルの投入が可能な状態であれば、待機フラグの設定の有無に基づき、待機状態であるか否かを判定し(ステップS316)、待機状態であると判定した場合には、待機フラグのクリアを行った後(ステップS317)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)して再度計時を開始し(ステップS318)、ステップS319の処理に進む。
ステップS319においては、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(ステップS319)、BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS320)。そして、ステップS309の処理に戻る。
ステップS319においてBETカウンタの値が規定数であれば、RAM112においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(ステップS321)。次に、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定し(ステップS322)、クレジットカウンタの値が50でなければ、ステップS309の処理に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば投入不可フラグをRAM112に設定し(ステップS323)、ステップS309の処理に戻る。
ステップS324では、スタートレバー11の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS324においてスタートレバー11の操作が検出されていなければステップS328の処理に進み、スタートレバー11の操作が検出されていれば、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS325)。
ステップS325においてBETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS309の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、投入不可フラグをRAM112に設定するとともに、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS326)、ゲーム開始時の設定を行う(ステップS327)。ゲーム開始時の設定では、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、精算スイッチ47による1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、スタートレバー11、精算ボタン16の操作の検出を無効化する。そして、BET処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。
これに伴い、メダルの投入、1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15の操作の検出に基づく賭数の設定が禁止されるとともに、精算ボタン16の操作の検出に基づくクレジットの精算が禁止されることとなる。なお、投入不可フラグは、次回ゲームのBET処理までクリアされることはなく、1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15の操作の検出も次回ゲームのBET処理までクリアされることはないので、次回ゲームのBET処理まで賭数の設定が禁止されることとなる。また、精算ボタン16の操作の検出は、次回ゲームのBET処理までクリアされることはないので、次回ゲームのBET処理までクレジットの精算及び賭数の設定に用いられたメダルの精算が禁止されることとなる。
ステップS328においては、1枚BETボタン14の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS328において1枚BETボタン14の操作が検出されていなければ、ステップS336の処理に進み、1枚BETボタン14の操作が検出されていれば、待機フラグの設定の有無に基づき、待機状態であるか否かを判定し(ステップS329)、待機状態であると判定した場合には、待機フラグをクリアした後(ステップS330)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)して再度計時を開始する(ステップS331)。そして、ステップS332の処理に進む。
ステップS332においては、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS332)。ステップS332においてBETカウンタの値が規定数であればステップS309の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップS333)、クレジットカウンタの値が0であればステップS309の処理に戻る。ステップS333においてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS334)、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS335)。そして、ステップS309の処理に戻る。
ステップS336においては、MAXBETボタン15の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS336においてMAXBETボタン15の操作が検出されていなければ、ステップS344の処理に進み、MAXBETボタン15の操作が検出されていれば、待機フラグの設定の有無に基づき、待機状態であるか否かを判定し(ステップS337)、待機状態であると判定した場合には、待機フラグをクリアした後(ステップS338)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)して再度計時を開始し(ステップS339)、ステップS340の処理に進む。
ステップS340においては、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS340)。ステップS340においてBETカウンタの値が規定数であればステップS309の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップS341)、クレジットカウンタの値が0であればステップS309の処理に戻る。ステップS341においてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS342)、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS343)。そして、ステップS340の処理に戻る。
ステップS344においては、精算ボタン16の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS344において精算ボタン16の操作が検出されていなければ、ステップS309の処理に戻り、精算ボタン16の操作が検出されていれば、RAM112にリプレイゲーム中フラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し(ステップS345)、当該ゲームがリプレイゲームであればステップS309の処理に戻る。
ステップS345において当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS346)、BETカウンタの値が0であればステップS348の処理に進み、BETカウンタの値が0でなければ、既に設定済み賭数の精算を行う旨を示す賭数精算フラグをRAM112に設定し(ステップS347)、ステップS348の処理に進む。ステップS348においては、ホッパーモータ82を駆動してクレジットカウンタまたはBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルまたは賭数の設定に用いられたメダルを返却する制御が行われる精算処理を行う。そして、ステップS348における精算処理の後、RAM112に設定されている投入不可フラグをクリアして(ステップS349)、ステップS309の処理に戻る。
次に、ステップS348の精算処理について、詳細に説明する。図23は、CPU111が実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、まず、RAM112に賭数精算フラグが設定されているか否かに基づいて賭数の設定に用いられたメダルを精算するか否かを判定する(ステップS401)。
ステップS401において賭数の設定に用いられたメダルの精算でない場合には、クレジットカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS402)、クレジットカウンタの値が0であれば、精算処理を終了し、元の処理に復帰する。
ステップS402においてクレジットカウンタの値が0でなければ、つまりクレジットにメダルが記憶されている場合には、投入不可フラグをRAM112に設定するとともに、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路としてメダルの投入を禁止し(ステップS403)、1枚分のメダルの払出制御を行うメダル1枚払出処理を行う(ステップS404)。
ステップS404におけるメダル1枚払出処理では、ホッパーモータ82の駆動状態がonでなければ、ホッパーモータ82の駆動状態をonに設定する。そして、払出センサ35の検出状態を監視し、払出センサ35により1枚分のメダルの払出が検出されると、メダルの払出と判定し、次の処理に移行する。また、払出センサ35により一定時間以上メダルが継続して検出された場合には、メダル詰まりと判定し、ホッパーモータ82の駆動状態をoffに設定し、メダル詰まりエラーを示すエラーコードをレジスタに設定した後、所定のエラー処理に移行する。
また、払出センサ35により一定時間以上メダルが検出されない場合には、一旦ホッパーモータ82の駆動状態をoffとし、数回にわたりホッパーモータ82の駆動を再試行しても払出センサ35によりメダルが検出されない場合には、ホッパーエラー(ホッパー内のメダル不足を示すエラー)を示すエラーコードをレジスタに設定した後、所定のエラー処理に移行する。これらメダル詰まりエラーやホッパーエラーによるエラー処理は、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38が操作されることで解除され、解除後、再びメダル1枚払出処理の先頭の処理に戻る。
ステップS404におけるメダル1枚払出処理により1枚分のメダルが払い出されると、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS405)、クレジットカウンタの値が0か否かを判定する(ステップS406)。そして、ステップS406においてクレジットカウンタの値が0でない場合には、ステップS404の処理に戻り、クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS412の処理に進む。
ステップS401において賭数の設定に用いられたメダルの精算である場合には、投入不可フラグをRAM112に設定するとともに、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路としてメダルの投入を禁止し(ステップS407)、ステップS404と同じメダル1枚払出処理を行う(ステップS408)。
ステップS408におけるメダル1枚払出処理により1枚分のメダルが払い出されると、BETカウンタの値を1減算し(ステップS409)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(ステップS410)。そして、ステップS410においてBETカウンタの値が0でない場合には、ステップS408の処理に戻り、BETカウンタの値が0であれば、RAM112に設定されている賭数精算フラグをクリアして(ステップS411)、ステップS412の処理に進む。
ステップS412では、精算コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。その後、ホッパーモータ82の駆動状態をoffに設定して駆動を停止させた後(ステップS413)、待機フラグの設定、待機コマンドの送信、各種LEDの消灯処理等を含む待機状態の設定を行った後(ステップS414)、精算処理を終了して、BET処理に復帰する。
次に、上記したステップS203の抽選処理について詳しく説明する。図24は、CPU111がステップS203で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がビッグボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS501)。遊技状態がビッグボーナスになければ、そのままステップS504の処理に進む。
遊技状態がビッグボーナスにあれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS502)。遊技状態がレギュラーボーナスになければ、ビッグボーナスの最初のゲームであるか、ビッグボーナス中において1セット分のレギュラーボーナスが終了して未だ当該ビッグボーナスが終了していないときのゲームであるので、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御する(ステップS503)。そして、ステップS504の処理に進む。遊技状態がレギュラーボーナスにあれば、そのままステップS504の処理に進む。
ステップS504では、乱数取得処理を行い、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる。内部抽選用の乱数は、乱数発生回路115から抽出された乱数をそのまま用いるのではなく、ソフトウェアにより所定の手順で加工してから用いるものとしてもよい。
次に、現在の遊技状態に対応して、図17(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS505)。次に、抽選対象の役について読み出した遊技状態及び設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS506)。そして、取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする(ステップS507)。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS508)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS509)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS505の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS517の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS505で読み出した抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)+三択A、BまたはCであるかどうかを判定する(ステップS510)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)+三択A、BまたはCである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS511)。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、読み出した抽選対象役に応じてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、三択A当選フラグ、三択B選フラグまたは三択C当選フラグをRAM112に設定する(ステップS512)。そして、ステップS517の処理に進む。
ステップS511でRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていた場合には、読み出した抽選対象役に応じて三択A当選フラグ、三択B選フラグまたは三択C当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS513)。そして、ステップS517の処理に進む。
ステップS510で抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)+三択A、BまたはCでなかった場合には、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかであるかどうかを判定する(ステップS514)。抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもなければ、ステップS516の処理に進む。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS515)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、ステップS517の処理に進む。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、ステップS516の処理に進む。
ステップS516では、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する。ここで、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもなく、既にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、既に設定されているレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグに重ねて、今回の抽選対象役の当選フラグを設定する。そして、ステップS517の処理に進む。
ステップS517では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。
次に、ステップS204のリール回転処理について詳しく説明する。図25は、CPU111がステップS204で実行するリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。リール回転処理では、まず、前のゲームのリール回転開始時点からウェイトタイム(例えば、約4.1秒)が経過したか否かを判定し(ステップS601)、ウェイトタイムが経過していなければ、ウェイトタイムが経過するまで待機する。ウェイトタイムが経過していれば、ウェイトタイムの計時を新たに開始する(ステップS602)。
次に、リールモータの回転開始時のワーク初期化コードをレジスタに設定し、リールの回転を開始させる(ステップS603)。ここで、リール3L、3C、3Rが回転開始したことを示すリール回転コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS604)。そして、テーブルインデックスを参照して、テーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データに基づいて、当該ゲームの遊技状態、内部当選状況、他のリールの停止状況に対応する停止制御テーブルを、回転中のリール別に作成し(ステップS605)、停止準備完了時のワーク初期化コードをレジスタに設定する(ステップS606)。これにより、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が有効となる。
次に、停止ボタン12L、12C、12Rの何れかの有効な操作が検出されたか否かを判定する(ステップS607)。何れの停止ボタンの操作も検出されていなければ、リール回転エラー(一定期間以上、リールセンサ3SL、3SC、3SRによりリール基準位置が検出されない場合に判定されるエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS608)。リール回転エラーが発生していなければ、ステップS607に戻る。
また、ステップS608においてリール回転エラーの発生が判定された場合には、リール回転エラーを示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS609)、所定のエラー処理に移行する(ステップS610)。これに伴い、リール3L、3C、3Rの回転も一時的に停止する。そして、エラーが解除された場合には、再びステップS603に戻り、リール3L、3C、3Rの回転が再開する。
ステップS607において停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出された場合には、操作された停止ボタンに対応するリールモータ(3ML、3MC、3MRの何れか)における、その時点のリール基準位置からのステップ数(停止操作位置となるステップ数)を取得し、停止リールに対応するワークに設定する(ステップS611)。ここで、停止されるリールの種類及び該リールについて停止される図柄を示すリール停止コマンドを生成し、演出制御基板102に送信する(ステップS612)。その後、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rの何れか)の回転が停止するまで待機する(ステップS613)。
そして、操作された停止ボタンに対応するリール(3L、3C、3Rの何れか)の回転が停止すると、リール3L、3C、3Rの全てが停止したか否かを判定し(ステップS614)、全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していなければ、ステップS605に戻る。全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止していれば、リール回転処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS205の入賞判定処理について詳しく説明する。図26は、CPU111がステップS205で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS701)。次に、当該読み出した役の図柄組み合わせが可変表示装置2の5本の入賞ラインのうちのいずれかに揃っているかどうかを判定する(ステップS702)。
当該役の図柄組み合わせが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS703)、ステップS704の処理に進む。当該役の図柄組み合わせが揃っていなければ、そのままステップS704の処理に進む。ステップS704では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS701の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイAまたはリプレイBの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS705)。リプレイ入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS706)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭け数が自動設定されると消去されるものとなる。
次に、RT1カウンタ、RT2カウンタ及びRT3カウンタの値がいずれも0であるかどうかにより、今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態であるかどうかを判定する(ステップS707)。今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態である場合には、RAM112にリプレイAの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイAに入賞したかどうかを判定する(ステップS708)。
リプレイAに入賞していれば、RAM112のRT1カウンタの初期値として6をセットする。ここで、RT1の継続ゲーム数である5ではなく、6をセットするのは、ステップS813で今回のゲームのうちにRT1カウンタの値が1減算されてしまうからである(ステップS709)。そして、ステップS719の処理に進む。今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態でなかった場合、或いは通常の遊技状態であってもリプレイAに入賞していなかった場合には、そのままステップS719の処理に進む。
ステップS705でリプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS710)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112のRT1カウンタ、RT2カウンタ、RT3カウンタの値をいずれも0に初期化する(ステップS711)。そして、ステップS719の処理に進む。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS712)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112のRT1カウンタ、RT2カウンタ、RT3カウンタの値をいずれも0に初期化する(ステップS713)。そして、ステップS719の処理に進む。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナスの入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS714)。レギュラーボーナス入賞していれば、レギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているレギュラーボーナス当選フラグを消去する。また、RAM112のRT1カウンタ、RT2カウンタ、RT3カウンタの値をいずれも0に初期化する(ステップS715)。そして、ステップS719の処理に進む。
レギュラーボーナス入賞もしていなければ、RAM112にレギュラーボーナス中フラグもビッグボーナス中フラグも設定されてなく、且つRT1カウンタとRT2カウンタの値がいずれも0であるかどうかにより、今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態またはRT3であるかどうかを判定する(ステップS716)。今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態でもRT3でもなければ、そのままステップS719の処理に進む。
今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態かRT3である場合には、RAM112に三択A〜Cの入賞フラグが設定されているかどうかにより、三択A〜Cのいずれかに入賞したかどうかを判定する(ステップS717)。三択A〜Cのいずれかに入賞していれば、RAM112のRT2カウンタの初期値として101をセットするとともに、RT3カウンタの値を0に初期化する。ここで、RT2の継続ゲーム数である100ではなく、101をセットするのは、ステップS815で今回のゲームのうちにRT2カウンタの値が1減算されてしまうからである(ステップS718)。そして、ステップS719の処理に進む。
ステップS719では、RAM112に設定されている入賞フラグ(但し、ハズレの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、及び当該入賞に伴って払い出されるメダルの枚数を示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS206の払出処理について詳しく説明する。図27は、CPU111がステップS206で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にスイカ、ベル、チェリー、三択A〜Cのいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS801)。小役入賞していなければ、そのままステップS803の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルを順次払い出す。但し、データとして蓄積されるクレジットの数が50に達するまでは、メダルを払い出す代わりにクレジットの数を増加させる(ステップS802)。そして、ステップS803の処理に進む。
ステップS803では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスであったかどうかを判定する。但し、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞フラグがRAM112に設定されている場合には、当該ゲームでのビッグボーナス(1)入賞またはビッグボーナス(2)入賞であって、当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスであった訳ではないので、ビッグボーナス中フラグが設定されていても、ビッグボーナス中であったと判定されない。当該ゲームの遊技状態がビッグボーナスでなかった場合には、ステップS808の処理に進む。
ビッグボーナス中であったと判定された場合には、RAM112に設けられたカウンタにより当該ビッグボーナスが開始してからのメダルの払い出し総数をカウントする(ステップS804)。このカウントの結果、メダルの払い出し総数が465枚を越えたかどうかを判定する(ステップS805)。メダルの払い出し総数が465枚を越えていなければ、ステップS808の処理に進む。
メダルの払い出し総数が465枚を越えた場合には、RAM112に設定されているビッグボーナス中フラグを消去すると共に、メダルの払い出し総数をカウントするためのカウンタの値を0に初期化する(ステップS806)。また、ここでビッグボーナスが終了することとなるので、RT3の最大継続ゲーム数である15をRAM112のRT3カウンタにセットして(ステップS807)、ステップS811の処理に進む。
ステップS808では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナスで提供された場合を含む)であったかどうかを判定する。但し、レギュラーボーナス入賞フラグがRAM112に設定されている場合には、当該ゲームでのレギュラーボーナス入賞であって、当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであった訳ではないので、レギュラーボーナス中フラグが設定されていても、レギュラーボーナス中であったと判定されない。
当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスであった場合には、RAM112に設けられたカウンタにより、当該レギュラーボーナスが開始してから(ビッグボーナスでは、その中で新たなレギュラーボーナスが開始してから)の消化ゲーム数と入賞ゲーム数とをカウントする(ステップS809)。このカウントの結果、当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となったか、或いは当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12となったかどうかを判定する(ステップS810)。
当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となったか、或いは当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12となった場合には、ステップS811の処理に進む。当該レギュラーボーナスにおける入賞ゲーム数が8となってなく、且つ当該レギュラーボーナスにおける消化ゲーム数が12ともなっていない場合には、ステップS818の処理に進む。ステップS811では、RAM112に設定されているレギュラーボーナス中フラグを消去すると共に、レギュラーボーナス中の消化ゲーム数と入賞ゲーム数とをカウントするためのカウンタの値をいずれも0に初期化する。そして、ステップS818の処理に進む。
ステップS808で当該ゲームの遊技状態がレギュラーボーナスでなかった場合には、RAM112のRT1カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS812)。RT1カウンタの値が0でなければ、RT1カウンタの値を1だけ減算して(ステップS813)、ステップS818の処理に進む。RT1カウンタの値が0であれば、RAM112のRT2カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS814)。RT2カウンタの値が0でなければ、RT2カウンタの値を1だけ減算して(ステップS815)、ステップS818の処理に進む。RT2カウンタの値が0であれば、RAM112のRT3カウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS816)。RT3カウンタの値が0でなければ、RT3カウンタの値を1だけ減算して(ステップS817)、ステップS818の処理に進む。RT3カウンタの値が0であれば、そのままステップS818の処理に進む。
ステップS818では、RAM112にスイカ当選フラグ、ベル当選フラグ、チェリー当選フラグ、三択A〜C当選フラグ、リプレイA、B当選フラグが設定されていれば、これを消去する。ビッグボーナス(1)当選フラグ、ビッグボーナス(2)当選フラグ及びレギュラーボーナス当選フラグは、ここでは消去せずに次ゲームに持ち越させる。また、ステップS703においてRAM112に入賞フラグが設定されていれば、これを消去する。
次に、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ及びレギュラーボーナス中フラグ、並びにRT1カウンタ、RT2カウンタ及びRT3カウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS819)。そして、払出処理を終了して、図20のフローチャートに復帰する。ここで図20のフローチャートに復帰した場合は、今回の1ゲームにおける処理が終了となる。
上記のように、ステップS813、S815、S817でRT1カウンタ、RT2カウンタ、RT3カウンタの値が0となると、それぞれRT1、RT2、RT3が終了して、通常の遊技状態に制御されることとなる。RT1カウンタ、RT2カウンタ、RT3カウンタの値は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞すれば0となる(ステップS708、S710、S712)が、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しただけでRT1カウンタ、RT2カウンタ、RT3カウンタの値は0に初期化されず、RT1、RT2、RT3の遊技状態が終了することはない。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT1、RT2、RT3、レギュラーボーナス、ビッグボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、ボーナス中演出及び連続演出、ビッグボーナス中の演出の選択、RTナビ、並びに各種楽曲の出力を含む演出の処理を行っている。以下、演出制御基板102側の制御により行われる演出の処理について説明する。
図28〜図31は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS901)。遊技制御基板101から何れかのコマンドを受信すると、デモ移行タイマによる計時を0から改めて開始する(ステップS902)。
次に、実行演出データ領域122−4にデモ演出の演出データが記憶され、これに基づいてデモ演出が実行中であるかを判定する(ステップS903)。デモ演出が実行中であれば、このデモ演出を終了させて(ステップS904)、ステップS907の処理に進む。デモ演出が実行中でなければ、実行演出データ領域122−4に履歴表示演出の演出データが記憶され、これに基づいて履歴表示演出が実行中であるかを判定する(ステップS905)。履歴表示演出が実行中であれば、履歴表示演出を終了させて(ステップS906)、ステップS907の処理に進む。履歴表示演出が実行中でなければ、そのままステップS907の処理に進む。ステップS907では、遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する。
受信したコマンドの種類がステップS113またはS114で送信された電源投入コマンドであった場合には、該受信した電源投入コマンドが示す遊技状態と、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選状況とを液晶表示器4に表示して、遊技者に分かるように報知する(ステップS908)。そして、ステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS121で送信された初期化コマンドであった場合には、遊技制御基板101のRAM112が初期化されているので、演出制御基板102のRAM122も初期化する(ステップS909)。その後、ROM123に予め格納されているデータのうち、RTナビの演出データなどのRAM122に常駐させるべきデータをRTナビデータ領域122−3などに書き込む(ステップS910)。そして、ステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS412で送信された精算コマンドであった場合には、遊技者により精算ボタン16が操作され、次のゲームのために設定した賭け数(リプレイ入賞に基づくものを除く)またはクレジットが精算されている。この場合には、遊技者が遊技を中断したものと考えられるが、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスまたはRT2中である場合もあり得る。この場合は、ボーナス中楽曲、RT2中楽曲または連続演出中楽曲が再生されているので、この音声が大音量のままスピーカ7L、7R、7Uから出力されないように、音声の出力をミュートする(ステップS911)。
ここで、例えば、クレジットを用いて賭け数が設定されたような場合には、1回目の精算ボタン16の操作で賭け数だけが精算され、このときに送信される精算コマンドによりボーナス中楽曲、RT2中楽曲または連続演出中楽曲の出力がミュートされている。2回目の精算ボタン16の操作でクレジットまでを精算したときに精算コマンドが送信されても、これらの楽曲の出力がミュートされた状態が続くだけである。未だ賭け数が設定されていない状態で精算ボタン16が操作されたときには、ここで送信される精算コマンドにより、これらの楽曲の出力がミュートされる。また、デモ演出などが先に実行されて楽曲の出力がミュートされている状態で精算ボタン16が操作されたときも、賭け数が精算されたかクレジットが精算されたかに関わらず、これらの楽曲の出力がミュートされた状態が続くだけである。そして、ステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS305、S320、S335またはS343で送信されたBETコマンドであった場合には、前回のゲームでリプレイ入賞していた場合を除いて遊技者によりゲームを進行させるための操作が行われたことになるので、スピーカ7L、7R、7Uからの音声出力がミュートされていれば、これを解除する(ステップS912)。リプレイ入賞に基づいて賭け数が自動設定された場合は、遊技者の操作によるものとは言えないが、この処理は、前回のゲームで第3停止ボタンが操作されたタイミングとほとんど変わらないタイミングで行われるため、特に問題はない。
次に、受信したBETコマンドが賭け数として3が設定されたことを示しているかどうかを判定する(ステップS913)。賭け数として未だ3が設定されていないことを示していれば、そのままステップS901の処理に戻る。賭け数として3が設定されたことを示していれば、前回のゲームのステップS960(後述)でRAM122に保存した2回分の遊技状態を参照して、これから開始するゲームがビッグボーナス終了後の1ゲーム目となるかどうかを判定する(ステップS914)。
ビッグボーナス終了後の1ゲーム目であれば、ステップS967(後述)で開始されて液晶表示器4にて行われているキャラクタの切替表示を停止する(ステップS915)。そして、停止したキャラクタの種別を示す情報をRAM122に保存する(ステップS916)。そして、ステップS901の処理に戻る。
これから開始するゲームがビッグボーナス終了後の1ゲーム目でなければ、キャラクタBの選択でのRTナビ当選によってB告知フラグがRAM122に設定されているかどうかを判定する(ステップS917)。B告知フラグが設定されていれば、前回のゲームで受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報を参照して、前回のゲームでスイカまたはチェリーに入賞したかどうかを判定する(ステップS918)。
前回のゲームでスイカまたはチェリーに入賞していれば、キャラクタBによる演出で液晶表示器4にてRTナビ告知を行って(ステップS919)、ステップS920の処理に進む。前回のゲームでスイカにもチェリーにも入賞していなければ、RTナビ告知を行わずに(RTナビは行われることとなるが)、ステップS920の処理に進む。ステップS920では、RAM122に設定されているB告知フラグを消去するとともに、ビッグボーナスの終了後にRTナビを行うべくRTナビフラグを設定する。そして、ステップS901の処理に戻る。ステップS917でB告知フラグが設定されていなければ、そのままステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS517で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、遊技者によりゲームを進行させるための操作(スタートレバー11の操作)が行われたことになるので、スピーカ7L、7R、7Uからの音声出力がミュートされていれば、これを解除する(ステップS921)。次に、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS922)。
次に、ここで1ゲームの開始となるため、ボーナス中演出や連続演出の実行中であるか否かに関わらずに、履歴表示演出、演出ステージの切り替えが行われないようにするため、RAM122にデモ無効フラグを設定し、演出ステージ切替ボタン17の操作を無効化する。(ステップS923)。遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスにある場合、あるいはRT残りゲーム数が3ゲーム以下となっている場合には、デモ無効フラグの設定された状態がそのまま継続されるので、デモ演出等が行われない状況がゲームの開始後も継続されるだけである。
次に、前回のゲームのステップS960(後述)でRAM122に保存した遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態がビッグボーナスであるかどうかを判定する(ステップS924)。今回のゲームにおける遊技状態がビッグボーナスであれば、ステップS958(後述)で実行演出データ領域122−4に書き込んだボーナス演出データに従ってステップS916で保存したキャラクタの種別とビッグボーナスの進行状況とに応じた画像を液晶表示器4に表示して、ビッグボーナス中演出を行う(ステップS925)。
次に、ステップS916で保存したキャラクタの種別がキャラクタAであって、且つ受信した当選状況通知コマンドが今回のゲームでベルに当選していることを示しているかどうかを判定する(ステップS926)。キャラクタの種別がキャラクタAで、ベルに当選している場合には、当選確率が1/32の乱数抽選によるRTナビ抽選を行い(ステップS927)、その結果としてRTナビを行う旨が決定されたかどうかを判定する(ステップS928)。RTナビを行う旨が決定された場合には、RAM122にA告知フラグを設定して(ステップS929)、ステップS901の処理に戻る。RTナビを行わない旨が決定された場合には、そのままステップS901の処理に戻る。
キャラクタの種別がキャラクタAでないか、当選状況通知コマンドがベルに当選していることを示しているのでもない場合には、ステップS916で保存したキャラクタの種別がキャラクタBであって、且つ受信した当選状況通知コマンドが今回のゲームでスイカまたはチェリーに当選していることを示しているかどうかを判定する(ステップS930)。
キャラクタの種別がキャラクタBで、スイカまたはチェリーに当選している場合には、当選確率が1/4の乱数抽選によるRTナビ抽選を行い(ステップS931)、その結果としてRTナビを行う旨が決定されたかどうかを判定する(ステップS932)。RTナビを行う旨が決定された場合には、RAM122にB告知フラグを設定して(ステップS933)、ステップS901の処理に戻る。RTナビを行わない旨が決定された場合には、そのままステップS901の処理に戻る。
キャラクタの種別がキャラクタBでないか、当選状況通知コマンドがスイカまたはチェリーに当選していることを示しているのでもない場合には、ステップS916で保存したキャラクタの種別がキャラクタCであって、且つ受信した当選状況通知コマンドが今回のゲームで三択A〜Cのいずれかに当選していることを示しているかどうかを判定する(ステップS934)。キャラクタの種別がキャラクタCでないか、当選状況通知コマンド三択A〜Cのいずれに当選していることを示しているのでもない場合には、そのままステップS901の処理に戻る。
キャラクタの種別がキャラクタCで、三択A〜Cの何れかに当選している場合には、即座にキャラクタCによる演出で液晶表示器4にてRTナビ告知を行う(ステップS935)。また、ビッグボーナスの終了後にRTナビを行うべくRAM122にRTナビフラグを設定する(ステップS936)。そして、ステップS901の処理に戻る。
ステップS924で今回のゲームの遊技状態がビッグボーナスでなかった場合には、さらに前回のゲームのステップS960(後述)でRAM122に保存した遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを除く)であるかどうかを判定する(ステップS937)。今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナスであれば、ステップS958(後述)で実行演出データ領域122−4に書き込んだボーナス演出データに従ってレギュラーボーナスの進行状況に応じた画像を液晶表示器4に表示して、レギュラーボーナス中演出を行う(ステップS938)。そして、ステップS901の処理に戻る。
今回のゲームの遊技状態がレギュラーボーナスでもなかった場合には、さらに前回のゲームのステップS960(後述)でRAM122に保存した2回分の遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態またはRT3であるかどうかを判定する(ステップS939)。今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態またはRT3であれば、受信した当選状況通知コマンドが三択A〜Cの何れかの当選(重複当選を含む)を示しているかどうかを判定する(ステップS940)。
三択A〜Cの何れかに当選していれば、RAM122にRTナビフラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS941)。RAM122にRTナビフラグが設定されていれば、三択A〜Cのうちの何れに当選しているのかを特定可能な音声をスピーカ7L、7R、7Uから出力して、遊技者に報知する(ステップS942)。そして、ステップS901の処理に戻る。RTナビフラグが設定されていなければ、三択A〜Cの何れかには当選しているが、そのうちの何れに当選しているかまでは特定不能な音声をスピーカ7L、7R、7Uから出力して、遊技者に報知する(ステップS943)。そして、ステップS901の処理に戻る。
受信した当選状況通知コマンドが三択A〜Cの何れの当選も示していなければ、前回のゲームのステップS960(後述)でRAM122に保存した遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態がRT2であって、且つ残りゲーム数が3ゲーム以内となっているかどうかを判定する(ステップS944)。遊技状態がRT2でもない(すなわち、通常の遊技状態である)か、RT2であっても残りゲーム数が4ゲーム以上となっていれば、ステップS901の処理に戻る。
今回のゲームにおける遊技状態がRT2であって、且つ残りゲーム数が3ゲーム以内となっていれば、ステップS977(後述)で実行演出データ領域122−4に書き込んだ連続演出データに従ってRT残りゲーム数に応じた画像を液晶表示器4に表示させて、今回のゲーム分の連続演出を行う(ステップS945)。そして、ステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS604で送信されたリール回転コマンドであった場合には、このタイミングでリール3L、3C、3Rが回転開始しているので、ゲーム中タイマの計時を0から開始する(ステップS946)。次に、前回のゲームのステップS960(後述)で保存した遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナス、若しくはRT2であるかどうかを判定する(ステップS947)。
今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナス、ビッグボーナス及びRT2の何れでもない場合には、ボーナス中楽曲、RT2中楽曲または連続演出中楽曲の何れも再生されていないので、ここでゲーム中楽曲の再生を開始させる。なお、リール回転コマンドを受信するのは、当選状況通知コマンドを受信した直ぐ後のタイミング(ウェイトがかからなければ、実質的に同一タイミング)であるので、ミュートされていることはなく、ここでゲーム中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから出力開始されることとなる(ステップS948)。そして、ステップS901の処理に戻る。今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナス、若しくはRT2であれば、そのままステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS612で送信されたリール停止コマンドであった場合には、遊技者によりゲームを進行させるための操作(停止ボタン12L、12C、12Rの操作)が行われたことになるので、スピーカ7L、7R、7Uからの音声出力がミュートされていれば、これを解除する(ステップS949)。次に、今回受信したリール停止コマンドが、リール3L、3C、3Rのうちで3番目に停止されたリールであることを示しているかどうかを判定する(ステップS950)。
リール停止コマンドが3番目に停止されたリールでないことを示していれば、ゲーム中タイマの計時を0から改めて開始する(ステップS951)。ここでゲーム中タイマの計時を改めて開始することにより、リール3L、3C、3Rが回転開始したタイミングからではなく、このタイミングから所定時間を経過するまでに次の停止操作がされなかったことを条件として、ゲーム中楽曲の出力がミュートされることとなる。そして、ステップS901の処理に戻る。
リール停止コマンドが3番目に停止されたリールであることを示していれば、まず、ゲーム中タイマの計時を停止するとともに、その値を0にクリアする(ステップS952)。次に、前回のゲームのステップS960(後述)で保存した遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナス、若しくはRT2であるかどうかを判定する(ステップS953)。
今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナス、ビッグボーナス及びRT2の何れでもない場合には、ゲーム中楽曲が再生されていることとなるので、その再生を停止させる(ステップS954)。今回のゲームにおける遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナス、若しくはRT2であれば、そのままステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS719で送信された入賞情報コマンドであった場合には、受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS955)。さらに、今回のゲームの結果(特にここで受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報)に従って、遊技履歴データ領域122−2に記憶されている遊技履歴を更新する(ステップS956)。次に、受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスに入賞した旨を示しているかどうかを判定する(ステップS957)。
レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの何れかに入賞している旨を示していれば、演出ステージ記憶領域122−1に記憶されている演出ステージと入賞したボーナスの種類に対応したボーナス演出データをROM122から読み出し、実行演出データ領域122−4に書き込む(ステップS958)。次に、ここで書き込まれたボーナス演出データに従って、該ボーナス演出のうちのボーナス入賞演出を液晶表示器4にて行う(ステップS959)。そして、ステップS901の処理に戻る。レギュラーボーナス及びビッグボーナスの何れに入賞している旨も示していなければ、そのままステップS901の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS819で送信された遊技状態コマンドであった場合には、RAM122の2ゲーム分の遊技状態の保存領域に保存されていた遊技状態をシフトし(前々回のゲームで受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態は、追い出される)、今回のゲームで受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存する(ステップS960)。次に、次のゲームの遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであることを示しているかどうかを判定する(ステップS961)。
次のゲームの遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであれば、RAM122に保存した2回分の遊技状態を参照して、次のゲームからレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含まず)またはビッグボーナスが開始するのかどうかを判定する(ステップS962)。次のゲームからレギュラーボーナスもビッグボーナスも開始するのでない場合には、そのままステップS901の処理に戻る。
次のゲームからレギュラーボーナスまたはビッグボーナスが開始する場合には、ボーナス中楽曲の再生を開始させる。ここでは、第3停止ボタンが操作された直後であり、必ずミュートは解除されているので、再生されたボーナス中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから出力開始されることとなる(ステップS963)。
さらに、RAM122にRTナビフラグが設定されているかどうか、すなわちビッグボーナスの終了後にRT1またはRT2に制御されないまま新たなレギュラーボーナスまたはビッグボーナスが開始するのであるかを判定する(ステップS964)。RTナビフラグが設定されていなければ、そのままステップS966の処理に進む。RTナビフラグが設定されていれば、RAM122からRTナビフラグを消去して(ステップS965)、ステップS967の処理に進む。
ステップS966では、次のゲームからレギュラーボーナスではなく、ビッグボーナスが開始するのであるかどうかを判定する。次のゲームからビッグボーナスが開始するのであれば、液晶表示器4にキャラクタA、キャラクタB、キャラクタCを一定期間ずつ切り替えて表示させるキャラクタ切り替え表示を開始させる(ステップS967)。そして、ステップS901の処理に戻る。次のゲームからビッグボーナスが開始するのでなければ、そのままステップS901の処理に戻る。
ステップS961で次のゲームの遊技状態がビッグボーナスでもレギュラーボーナスでもなければ、さらにRAM122に保存した2回分の遊技状態を参照して、今回のゲームでビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含まず)が終了したのであるかを判定する(ステップS968)。
今回のゲームでビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含まず)が終了したのであれば、これまでの遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスであったということなので、ボーナス中楽曲が再生されている。そこで、このボーナス中楽曲の再生を停止し、ミュートされてなくてもスピーカ7L、7U、7Rから出力されないようにする(ステップS969)。また、RAM122にA告知フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS970)。
A告知フラグが設定されていなければ、そのままステップS978の処理に進む。A告知フラグが設定されていれば、キャラクタAが選択された状態でビッグボーナスの終了までにRTナビ抽選に当選しているので、RTナビを行う旨をキャラクタAの所定の画像を液晶表示器4に表示することで遊技者に告知する(ステップS971)。さらに、RAM122からA告知フラグを消去するとともに、RAM122にRTナビフラグを設定する(ステップS972)。そして、ステップS978の処理に進む。
今回のゲームでビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含まず)が終了したのでなければ、RAM122に保存した遊技状態を参照して、次のゲームの遊技状態がRT2であって、且つ残りゲーム数が3以下であるかどうかを判定する(ステップS973)。遊技状態がRT2でないか、RT2であっても残りゲーム数が4以上である場合には、ステップS978の処理に進む。
RT2の残りゲーム数が3以下であれば、さらにRT2の残りゲーム数が3であるかどうかを判定する(ステップS974)。RT2の残りゲーム数が3であれば、次のゲームの開始タイミングから連続演出を開始することとなるので、RT2中楽曲に替えて連続演出中楽曲をスピーカ7L、7R、7Uから出力することになるので、連続演出中楽曲の再生を開始させる。ここでは、第3停止ボタンが操作された直後であり、必ずミュートは解除されているので、再生された連続演出中中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから出力開始されることとなる(ステップS975)。
また、演出ステージ記憶領域122−1に記憶されている演出ステージとステップS922でRAM122に保存した当選状況がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を示しているかに応じて、連続演出のパターンを決定する(ステップS976)。そして、決定したパターンの連続演出データを実行演出データ領域122−4に書き込む(ステップS977)。そして、ステップS979の処理に進む。RT2の残りゲーム数が3でなければ、既に連続演出データは書き込まれているので、そのままステップS979の処理に進む。
ステップS978では、次のゲームの遊技状態はボーナスではなく、しかもRT2で残りゲーム数が3以下となっている場合でもないので、次のゲームでは連続演出もボーナス中演出も行われないということになる。この場合には、RAM122に設定したデモ無効フラグを消去し、また、演出ステージ切替ボタン17の操作も有効化する。そして、ステップS979の処理に進む。
ステップS979では、RAM122に保存した2回分の遊技状態を参照して、次のゲームからRT2が開始するのであるかどうかを判定する。次のRT2が開始するのであれば、RT2中楽曲の再生を開始させる。ここでは、第3停止ボタンが操作された直後であり、必ずミュートは解除されているので、再生されたRT2中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから出力開始されることとなる(ステップS980)。次に、RAM122にRTナビフラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS981)。RTナビフラグが設定されていなければ、そのままステップS901の処理に戻る。RTナビフラグが設定されていれば、RAM122からRTナビフラグを消去して(ステップS982)、ステップS901の処理に戻る。
次のゲームからRT2が開始するのではなければ、RAM122に保存した2回分の遊技状態を参照して、今回のゲームでRT2が終了したのであるかを判定する(ステップS983)。今回のゲームでRT2が終了したのでもなければ、そのままステップS901の処理に戻る。
今回のゲームでRT2が終了したのであれば、これまでの遊技状態がRT2であったということなので、RT2中楽曲か連続演出中楽曲が再生されている。そこで、このRT2中楽曲または連続演出中楽曲の再生を停止し、ミュートされてなくてもこれらの楽曲がスピーカ7L、7U、7Rから出力されないようにする(ステップS984)。さらに、RAM122にR告知フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS985)。
R告知フラグが設定されていなければ、そのままステップS901の処理に戻る。R告知フラグが設定されていれば、RT2が終了するまでの間においてRTナビ抽選に当選しているので、さらにRTナビを行う旨を示す所定の画像を液晶表示器4に表示することで遊技者に告知する(ステップS986)。さらに、RAM122からR告知フラグを消去するとともに、RAM122にRTナビ告知フラグを設定する(ステップS987)。そして、ステップS901の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS988)。ここでの処理については、本発明と関係がないので、詳細な説明を省略する。その後、ステップS901の処理に戻る。
また、ステップS901においてコマンドを受信していないと判定した場合には、RAM122にデモ無効フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS989)。デモ無効フラグは、後述するようにスタートレバー11の操作から可変表示装置2に表示結果が導出されるまでの狭義のゲーム中である場合、或いはゲーム中でなくてもボーナス中演出や連続演出が実行されている場合に設定されているものとなる。
デモ無効フラグが設定されていなければ、演出ステージ切替スイッチ17の短期間の操作が検出され、遊技者によって演出ステージの切り替えが指示されたかどうかを判定する(ステップS990)。演出ステージの切り替えが指示されていた場合には、演出ステージ記憶領域122−1に記憶している演出ステージを現在のステージとは異なるステージ(例えば、現在の演出ステージがステージ1であれば、ステージ2)に更新する(ステップS991)。そして、ステップS901の処理に戻る。
演出ステージの切り替えが指示されていない場合には、演出ステージ切替スイッチ17の長期間の操作が検出され、遊技者によって履歴表示演出の実行が指示されたかどうかを判定する(ステップS992)。履歴表示演出の実行が指示された場合には、履歴表示演出の演出データをROM123から読み出し、実行演出データ領域122−4に書き込む(ステップS993)。さらに、書き込んだ履歴表示演出の演出データと遊技履歴データ領域122−2に記憶されている遊技履歴とに従って、液晶表示器4にて履歴表示演出を開始させる(ステップS994)。さらに、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力をミュートし、楽曲が再生されていても出力されないようにする(ステップS995)。そして、ステップS901の処理に戻る。
なお、履歴表示演出を開始させるとは、履歴表示演出を実行中の演出として指定し、以後、このフローチャートとは別の1フレーム期間毎に起動される画像表示ルーチンにより、実行進度に応じた画像データをフレームバッファ122−5に展開し、展開した画像データに応じて液晶表示器4に画像を表示させていくことである。この点は、他の演出についても同じである。
ステップS992で履歴表示演出の実行が指示されていない場合には、デモ移行タイマが所定時間の経過を計時したかどうかを判定する(ステップS996)。所定時間の経過を計時していなければ、そのままステップS901の処理に戻る。所定時間の経過を計時していれば、デモ演出の演出データをROM123から読み出し、実行演出データ領域122−4に書き込む(ステップS997)。さらに、書き込んだデモ演出の演出データに従って、液晶表示器4にてデモ演出を開始させる(ステップS998)。さらに、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力をミュートし、楽曲が再生されていても出力されないようにする(ステップS999)。そして、ステップS901の処理に戻る。
ステップS989でデモ無効フラグが設定されていれば、演出ステージ切替スイッチ17の操作も無効であり、デモ演出だけでなく、演出ステージの切り替えや履歴表示演出も行うことなうことができない。また、デモ無効フラグが設定されている場合は、ゲーム中である場合があり、ここでゲーム中タイマが所定時間を計時したかどうかを判定する(ステップS1000)。ゲーム中タイマが所定時間を計時していなければ、そのままステップS901の処理に戻る。ゲーム中タイマが所定時間を計時していれば、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力をミュートし、楽曲が再生されていても出力されないようにする(ステップS1001)。そして、ステップS901の処理に戻る。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、レギュラーボーナスが終了した後には通常の遊技状態に制御され、ビッグボーナスが終了した後には15ゲームのRT3を経て通常の遊技状態に制御される。RT3または通常の遊技状態において三択A〜Cに入賞したときには、リプレイ当選確率の高いRT2に遊技状態が制御される。通常の遊技状態においてリプレイAに入賞したときには、リプレイ当選確率が通常の遊技状態とほぼ同じのRT1に遊技状態が制御される。RT1またはRT2に制御されると、そこから直接RT2またはRT1に制御されることはない。
また、通常の遊技状態(またはRT3)に制御された後に、三択A〜CとリプレイAのいずれが先に導出されるかによって、リプレイ当選確率に違いがあり、メダルの払出率に大きな違いが生じるので、通常の遊技状態(またはRT3)において可変表示装置2に導出される表示結果に対して遊技者に関心を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、通常の遊技状態からは、可変表示装置2に導出された表示結果に応じて、メダルの払出率が1よりも低いRT1にもメダルの払出率が1よりも高いRT2にも制御され得るので、遊技の進行態様が多様なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、三択A〜Cの入賞により制御されるRT2の継続ゲーム数は100ゲームと定められているが、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞しない限り、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に内部抽選に当選しただけではRT2が終了しない。このため、100ゲームというRT2の利益を遊技者の関与なしに失わないで済むこととなる。
もっとも、この100ゲームというRT2の継続ゲーム数は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選する確率の逆数よりも小さい。RT2の最大継続ゲーム数がボーナス間のゲーム数の期待値よりも小さいことによって、一旦RT2に制御されても、次にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞するまでに再び通常の遊技状態に制御されることとなるので、ボーナスとボーナスの間において、RT2に適度に制御することができるものとなる。
一方、メダルの払出率が1よりも低いRT1には、通常の遊技状態において比較的高い1/7.3という確率で当選し、取りこぼしも生じないリプレイAに入賞したときに制御されるが、このRT1の継続ゲーム数は、5ゲームという比較的少ないゲーム数に定められている。この5ゲームというRT1の継続ゲーム数は、当然にボーナス間ゲームの期待値よりも小さいので、一旦RT1に制御されても、次のボーナス当選までに再び通常の遊技状態に制御され、RT2に遊技状態が制御されるチャンスを遊技者に与えることができる場合が多くなる。
また、遊技状態をRT1に移行させるリプレイAの当選確率が比較的高い(RT2に移行させる三択A〜Cの当選確率は低い)が、そこで継続するRT1のゲーム数は比較的短いので、ボーナスの終了から次のボーナスの開始までに通常の遊技状態とRT1との間で何度も遊技状態が遷移されることとなる。これにより、遊技状態の移行にメリハリが生じ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
また、レギュラーボーナスが終了した後は、そのまま通常の遊技状態に制御されるものの、ビッグボーナスが終了した後には、通常の遊技状態ではなくRT3に遊技状態が制御される。RT3では、リプレイ全体の当選確率として通常の遊技状態と全く変わらないものの、RT1に遊技状態を移行させるリプレイAではなく、全てリプレイBに当選するものとなっている。このため、ビッグボーナスの終了後はRT1に遊技状態が制御されることを気にすることなくゲームを進めることができるようになるため、遊技者に安心感を与えることができる。
また、RT2は、通常の遊技状態またはRT3において三択A〜Cに入賞したことを条件として制御される遊技者にとって有利な遊技状態であるが、その前提として内部抽選において三択A〜Cに当選していることが必要である。三択A〜Cには、互いに同時に当選することはないが、それぞれ左のリール3Lに「赤7」、「白7」、「BAR」を導出できるタイミングで停止ボタン12Lを操作して入賞させることができるものとなっている。すなわち、停止ボタン12Lの操作タイミングが適切でなければ、三択A〜Cの何れかに当選していても入賞することはなく、遊技状態はRT2に制御されない。
ここで、通常の遊技状態またはRT3においてRTナビフラグが設定されていない、すなわちRTナビを行う旨が決定されていなければ、三択A〜Cに当選しても、三択A〜Cの何れの種類のものに当選しているかまでは報知されない。この場合には、遊技者は、三択A〜Cのうちの当選しているものに確実に入賞させるタイミングで停止ボタン12Lを操作することができないので、内部抽選においてRT2に制御させる可能性が生じたとしても、一定の割合でRT2に制御させることができないものとなる。
これに対して、通常の遊技状態またはRT3においてRTナビフラグが設定されている、すなわちRTナビを行う旨が決定されていれば、三択A〜Cのうちの何れの種類のものに当選しているかまでが遊技者に報知される。遊技者は、三択A〜Cのうちで報知されたものに入賞させることのできるタイミングで停止ボタン12Lを操作することによって、三択A〜Cに入賞させて遊技状態をRT2に制御させるものとすることができる。これにより、遊技者に有利な遊技状態であるRT2への制御に関して遊技者が自らの操作で遊技に介入することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、三択A〜Cのうちで何れの種類のものに当選しているかによって、RT2に制御させる三択A〜Cに入賞させるための停止ボタン12Lの操作タイミングが全く異なっている。三択A〜Cのうちの何れの種類に当選しているかによって、遊技者は、RT2に制御させるために停止ボタン12Lを操作するタイミングを変えなければならないため、遊技者の遊技への介入感がさらに高まるとともに、遊技に介入する操作を行う際に停止ボタン12Lの操作タイミングを図る技術性も必要となるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ここで、三択A〜Cに当選していて、RTナビが行われなかったこと、あるいはRTナビが行われても遊技者が停止操作を誤ってしまったことによって三択A〜Cに入賞しなかった場合には、RT2へ遊技状態が制御される契機を逃してしまっただけではなく、小役である三択A〜Cの入賞によって本来払い出されるはずのメダルの分だけの利益も遊技者は喪失していることとなる。
もっとも、三択A〜Cの入賞によって払い出されるメダルの数は、1ゲーム当たりに設定する賭け数と同じ3でしかないため、遊技者の利益の喪失感があまりに大きくなってしまうことはない。三択A〜Cの入賞を逃してしまっても、そこでRT1に遊技状態が制御されてしまう訳ではなく、さらに三択A〜Cに当選すれば改めて遊技状態がRT2に制御されるチャンスが得られるので、遊技者の利益の喪失感があまりに大きくなってしまうことはない。
また、RT2へ制御される三択A〜Cの入賞を取りこぼしてしまった場合には、可変表示装置2の表示結果として、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているときに導出され得るチャンス目が導出される。このため、三択A〜Cの取りこぼしにより喪失してしまった利益があっても、遊技者は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を期待できることとなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
また、三択A〜Cは、それぞれ内部抽選においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とも1ゲームで同時に当選し得る役となっている。このため、三択A〜Cに入賞し、RT2に制御させられたときには、更にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選を期待できることとなる。これにより、三択A〜Cの入賞で、RT2に制御されること以上に遊技者に期待感を与えることができるようになり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、上記したようにRT2に制御させるように通常の遊技状態またはRT3において三択A〜Cの当選を報知するRTナビを行うかどうかは、第1に、遊技状態がビッグボーナスに制御されているときにおいて決定されるものとなっている。遊技状態がビッグボーナスに制御されているときにおいては、各ゲームにおいてビッグボーナス中演出が行われるものとなっている。
ここで、ビッグボーナスの1ゲーム目が開始される前には、液晶表示器4にてキャラクタA〜Cが順次切替表示されており、遊技者の賭け数設定操作によってビッグボーナスの1ゲーム目のための賭け数が確定すると、その時点で表示されているキャラクタの種類が、ビッグボーナス中演出に適用されるキャラクタの種類ということになる。このように賭け数の設定タイミングによるキャラクタの種類の選択でビッグボーナス中演出の内容が変わるので、キャラクタの種類の選択に対する面白味が増すこととなる。
また、ビッグボーナスの終了後にRTナビを行うかどうかを該ビッグボーナスに制御されているときに決定する契機は、キャラクタAを選択したときにはベルの当選、キャラクタBを選択したときにはスイカまたはチェリーの当選、キャラクタCを選択したときには三択A〜Cの当選と、選択したキャラクタの種類に応じて異なっている。また、それぞれの契機でRTナビを行う旨が決定される確率も、1/32、1/4、1/1と異なっている。もっとも、各役の当選確率を考慮すれば、ビッグボーナスの終了までにRTナビを行う旨が決定される確率は、何れの種類のキャラクタを選択しても大差がない。このようにビッグボーナスの開始時におけるキャラクタの選択は、単なる演出だけではなく遊技の進行そのものに影響するので、遊技者の遊技に対する介入感を高めさせ、これによって遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、ビッグボーナスにおいてRTナビを行う旨が決定されたときには、これを遊技者に報知すべくRTナビ告知が行われることとなるが、RTナビ告知の際に表示される画像は、それぞれに選択したキャラクタの画像になっている。さらに、RTナビ告知が行われるタイミングも、キャラクタAを選択したときにはビッグボーナスの終了時、キャラクタBを選択したときには次のゲームのための賭け数が確定したとき、キャラクタCを選択したときには三択A〜Cの当選で即座にと、選択したキャラクタの種類に応じて異なっている。このようにビッグボーナスの開始時におけるキャラクタの選択は、RTナビを行う旨が決定されたときに行われるRTナビ告知の手法にも違いを生じさせるので、キャラクタの種類の選択に対する面白味をさらに増すことができるものとなる。
また、RT2が終了する3ゲーム前からRT2が終了するまでのゲームでは、連続演出も行われるものとなっている。最後の3ゲームで連続演出が行われるRT2では、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に優先して導出されるリプレイ当選確率が非常に高いので、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していたとしても、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)には入賞しにくくなっている。さらに連続演出が開始されるまでにRT2で97ゲームを消化し、連続演出が終了するまでにはRT2で100ゲームを消化しているので、RT2の終了まででレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性というのは非常に高くなっている。
そして、RT2が終了した後のゲームでは、既にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性が高くなっており、これらより優先して導出されるリプレイの当選確率が低くなるので、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞し得る可能性は非常に高くなる。これにより、RT2の終了直後においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する遊技者の期待感を高めさせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞する可能性が非常に高くなるRT2の終了直後のゲームの直前、すなわちRT2の最後の3ゲームで連続演出を行うことにより、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する遊技者の期待感をより効果的に高めさせることができるようになり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記した遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスにあるときに行われるボーナス中演出(及びその直前に行われるボーナス入賞演出)と、RT2の最後3ゲームで行われる連続演出は、液晶表示器4への画像の表示により行われ、複数ゲームの期間に亘って行われる演出となっている。ボーナス中演出や連続演出は、遊技者の選択に従ってステージ1とステージ2のいずれかの演出ステージで実行されるが、遊技者の選択によらずに遊技の進行状況によって演出ステージに違いが生じる訳ではない。
さらに、現在の遊技の進行状況を示す演出ではないが、スタートレバー11の操作から可変表示装置2の表示結果の導出までのゲーム中の期間ではないゲームとゲームの間の期間において、所定期間に亘って遊技操作が行われていないとデモ演出が実行され、演出ステージ切替ボタン17の長押しによって履歴表示演出の実行を遊技者が指示すると履歴表示演出が実行される。さらに、このゲームとゲームの間の期間において演出ステージ切替ボタン17を操作する(長押しを除く)ことによって演出ステージを切り替えることができる。
これらの液晶表示器4への画像の表示によって行われる演出を実行する場合には、まず、実行すべき演出の演出データをROM123から読み出し、これをRAM122の実行演出データ領域122−4に書き込む必要があり、この演出データの読み出し/書き込みに要する処理のオーバーヘッドが生じる。ボーナス入賞演出及びボーナス中演出を行うためのボーナス演出データは、あるいは連続演出を行うための連続演出データは、複数ゲームに亘って演出を実行させることが必要であるため、デモ演出や履歴表示演出の演出データよりもデータ量が大きくなっており、デモ演出や履歴表示演出の演出データに比べて読み出し/書き込みに要するオーバーヘッドが大きくなる。
ここで、ボーナス中演出や連続演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において所定期間に亘って遊技操作がされないときにはデモ演出が実行されるものとすると、そのときにはデモ演出の演出データをROM123から読み出して、実行演出データ領域122−4に書き込まなければならない。この場合、デモ演出の演出データをボーナス演出データや連続演出データに上書きしなければならないので、何らかの遊技操作がされてデモ演出を終了した場合に、元のボーナス中演出または連続演出を改めて再開しようとすれば、再びボーナス演出データまたは連続演出データをROM123から読み出し、実行演出データ領域122−4に書き込まなければならない。これに加えて、デモ演出の開始時にボーナス中演出または連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、デモ演出の終了時において復帰させなければならない。遊技者による演出ステージ切替ボタン17の長押し操作によって履歴表示演出が実行されようとする場合も同じである。
また、ボーナス中演出または連続演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において演出ステージを切り替え、演出ステージ切替ボタン17の操作によってそこからボーナス中演出または連続演出の演出ステージを切り替えられるものとすると、そのときには新たな演出ステージで対応する演出データをROM123から読み出して、実行演出データ領域122−4に書き込まなければならない。これを許容するとなると、演出ステージ切替ボタン17が操作される度に、何度も同じ処理を行わなければならないこととなる。
これに対して、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ボーナス中演出または連続演出の実行中においては、1ゲームが終了してもデモ無効フラグを消去せず、また、演出ステージ切替ボタン17の操作も無効化したままにしている。つまり、デモ演出の演出データや履歴表示演出の演出データのROM123からの読み出しと実行演出データ領域122−4への書き込みが禁止されているので、実行中のボーナス中演出に対応したボーナス演出データや連続演出に対応した連続演出データがデモ演出や履歴表示演出の演出データによって上書きされて実行演出データ領域122−4から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めてボーナス演出データや連続演出データをROM123から読み出して、実行演出データ領域122−4に書き込まなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しないデモ演出や履歴表示演出を実行するために、データ量の大きいボーナス演出データや連続演出データをROM123から読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−4に書き込む処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。また、デモ演出や履歴表示演出の開始時にボーナス中演出や連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、デモ演出の終了時において復帰させるという処理のオーバーヘッドが生じることもない。
また、ボーナス中演出や連続演出の実行中においては演出ステージ切替ボタン17の操作も無効化したままにしているので、演出ステージが切り替えられることがなく、演出ステージが異なるだけで同じ状況に対応した演出データをROM123から読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−4に書き込まなければならないというオーバーヘッドが生じるのを防ぐことができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにあるときにはボーナス中楽曲が継続して再生され、RT2の最後の3ゲームで連続演出が行われるときには連続演出中楽曲が継続して再生され、それ以前のRT2の間はRT2中楽曲が継続して再生される。これらの楽曲は、ゲームとゲームの間においても途切れることなく再生され、スピーカ7L、7R、7Uから出力されるものとなる。
このゲーム間において所定時間遊技者により遊技操作(賭け数の設定操作、スタート操作)が行われていない場合には遊技者が遊技を中断しているものと考えられるので液晶表示器4においてデモ演出が行われ、このときスピーカ7L、7R、7Uからの出力がミュートされる。また、遊技者により遊技操作がされないまま所定時間を経過する前であっても、遊技者により精算ボタン16が操作され、次のゲームのために設定された賭け数またはクレジットが精算されたときには、遊技者が遊技を中断したものと考えられ、スピーカ7L、7R、7Uからの出力がミュートされる。これにより、遊技が中断されているのにボーナス中楽曲、連続演出中楽曲またはRT2中楽曲が大音量でスピーカ7L、7R、7Uから出力されて続けて、周囲の遊技者に迷惑をかけてしまうということがなくなる。
また、リール3L、3C、3Rの回転開始から全ての停止までのゲーム中は、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス中であればボーナス中楽曲が、連続演出中であれば連続演出中楽曲が、連続演出前のRT2中であればRT2中楽曲が、それ以外の場合でもゲーム中楽曲が再生され、スピーカ7L、7R、7Uから出力される。一方、リール3L、3C、3Rを回転開始させた後、リール3L、3C、3Rの各々を停止させるためには遊技者が自ら停止ボタン12L、12C、12Rを操作しなければならない。
ここで、スタートレバー11の操作によりリール3L、3C、3Rが回転開始されたが、そのまま放置されて各リールが停止されないときには、遊技者が遊技を一旦中断しているものと考えられる。このような場合、リール3L、3C、3Rの回転開始から計時を解するゲーム中タイマが所定時間を計時した場合には、スピーカ7L、7R、7Uからの出力がミュートされる。これにより、遊技が中断されているのにボーナス中楽曲、連続演出中楽曲、RT2中楽曲またはゲーム中楽曲が大音量でスピーカ7L、7R、7Uから出力されて続けて、周囲の遊技者に迷惑をかけてしまうということがなくなる。
また、ゲーム中タイマは、リール3L、3C、3Rが回転開始したときに0から計時を始めるが、遊技者が停止ボタン12L、12C、12Rのうちの一部を操作したときには、そこから改めて0から計時を始めるものとなっている。このため、遊技者が遊技を行っている(すなわち、停止ボタン12L、12C、12Rを操作している)のに、スピーカ7L、7R、7Uからの出力が停止されてしまって、楽曲の再生による演出効果を低めてしまうことがない。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1においては、取付側部材510とコネクタカバー520とからなるコネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることで、当該基板ケース200に収容された遊技制御基板の基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの抜脱が規制されるとともに、この状態で基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、基板ケース200からのコネクタ規制部材500の取り外しが規制されることになり、基板ケース200の封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除しなければ、基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを抜脱できない状態となる。すなわち封止片232の破断という痕跡を残さなければケーブル側コネクタ610aを抜脱することができない状態となり、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなるため、不正が行われた可能性があることを確実に発見することができるようになる。
また、故障などにより遊技制御基板101を収容した基板ケース200ごと遊技制御基板101を交換する場合には、封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除すれば、コネクタ規制部材500を基板ケース200から取り外してケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから抜脱可能となるため、無駄にコネクタ規制部材500を破壊したり、基板ケース200を破壊して開封することなく基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを分離させることができる。
また、コネクタ規制部材500を取付側部材510とコネクタカバー520とから構成し、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっており、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続した後、基板側コネクタ620aの周辺に位置する取付側部材510の係止孔部513の係止孔513aにコネクタカバー520の係止筒522を嵌入し、コネクタカバー520を取付側部材510に取り付けるのみで、コネクタカバー520によりケーブル側コネクタ610aの一部が被服され、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向への移動が規制されるので、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を軽減できる。
また、遊技制御基板101が基板ケース200に収容された状態であっても、そのままの状態でケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その後コネクタカバー520を取り付けるのみで良く、このような場合には、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を一層効果的に軽減できる。
また、コネクタカバー510は、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分全体を被覆するのではなく、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向側の一部のみを被覆する構成であるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制できるばかりでなく、コネクタカバー510の製造に必要な材料が少なく済む。
また、コネクタカバー520が取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられるが、コネクタカバー520の一方の側壁には、取付側部材510の基片510aの表面に当接するリブ521b、521bが形成されており、コネクタカバー520の移動が規制されるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制することができる。
また、取付側部材510の基片510aから延設される両端部には、内向きの係止部511、511がそれぞれ形成されており、係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200に組み付けて基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるようになっているため、コネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けるにあたり、ネジやピンなどの他の部材を用いることなく取り付けることができるので、部品点数を削減できる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510を基板ケース200に取り付けた際に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面及び凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっており、コネクタ規制部材500と基板ケース200の表面との問に不正部品などが取り付けられることを効果的に防止することができる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510及びコネクタカバー520は、ともに透明な合成樹脂材にて構成されているため、基板ケース200内の視認性がコネクタ規制部材500により損なわれることがないので、遊技制御基板101の監視に支障をきたすことがない。また、コネクタ規制部材500と基板ケース200との隙間に不正部品が取り付けられた場合でも容易に発見することが可能となる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材500及びコネクタ規制部材650によって規制するようになっている。これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のコネクタ接続を解除するためには、基板ケース200の封止片232やコネクタカバー520の接続片522a、カバー部材680の接続片684aを破断しなければならず、これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことはきわめて困難であるため、上記不正行為をより効果的に抑制することができる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問に中継基板が1つのみであるが、複数の中継基板を経由する場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に対して信号を入力する第1の電子部品45、46、41、42L、43C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81及びゲームの進行に応じて遊技制御基板101から信号が出力される第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82のうち、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との問のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制している。すなわちその信号がなければ遊技を進行させることができない投入メダルセンサ44(投入メダルセンサ44からの信号が入力されなければ賭数を設定できずゲームを開始することが不可能となる)と遊技制御基板101との問のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しており、他の電子部品と遊技制御基板101との問でコネクタ同士の接続を解除して打ち込み器具のコネクタに差し替えた場合でも、実質的に遊技を自動的にゲームを進行させることができなくなるため、最小限の規制で不正行為を防止することが可能となり、これらコネクタ同士の接続を解除するための部品点数を減らすことができる。
また、遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、遊技制御基板101と操作部中継基板107との問では1本のケーブル600aで接続されているため、遊技制御基板101の基板側コネクタ610aとケーブル側コネクタ620aとのコネクタ接続、すなわち1カ所のコネクタ接続のみ接続の解除を規制することで、複数の信号線同士の接続の解除を規制することが可能となり、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、複数のケーブルを介して接続される場合でも、基板側コネクタを近接する位置に配置するとともに、1つの部品でこれら複数の基板側コネクタと複数のケーブル側コネクタとの接続の解除を規制することで、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御基板101と操作部中継基板107とを接続するケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続の解除、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とを接続するケーブル601gのケーブル側コネクタ612gと操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとの接続の解除が、1つのコネクタ規制部材650によって、同時に規制されるので、これら複数のコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御部110のバックアップ電源が、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給されるようになっており、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との問のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技状態を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することでRAM112のデータが初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
また、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合には、CPU111が特別役の当選状況と遊技状態を示す電源投入コマンドを送信し、電源投入コマンドを演出制御部120が受信すると、特別役の当選状況及び遊技状態が液晶表示器4に表示されて報知される。
ここで、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、上記の構成により、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技者に有利な遊技状態を設定しても、遊技制御部110を再起動させた際に、特別役に当選していることや有利な遊技状態に制御されていることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、取付側部材510の係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるとともに、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる構成となっていた。
これに対して、例えば、取付側部材の一部を基板ケース200の裏面でネジや取り外し可能な係止ピンで固定するとともに、基板ケース200を筐体(取付ベース)に取り外し不能に取り付けた際に、これらネジや係止ピンが隠蔽される構造とし、基板ケース200を筐体に対して取り付けることで、取付側部材の基板ケース200からの取り外しが規制される構成としてもよい。また、これ以外にも、取付側部材を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、取付側部材が基板ケース200から取り外せなくなる構成であれば、どのような構成を採っても良い。
上記の実施の形態では、コネクタカバー520は、取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられていた。この構成は、コネクタカバー520及び取付側部材510の構造を簡素化できるという点では好ましい。これに対して、コネクタカバー520に係止筒522を複数箇所設けるとともに、取付側部材510にもそれぞれ対応する箇所に係止孔513aを設け、コネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けるようにしてもよい。このようにすることで、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱をより強固に規制することができる。さらに、この場合には、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分を跨ぐ複数箇所でコネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けることが好ましく、このようにすれば、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を更に強固に規制することができる。
上記の実施の形態では、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との問のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制していた。これに対して、スタートスイッチ41と遊技制御基板101との問のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。また、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものであれば、ストップスイッチ42L、42C、42Rのいずれかと遊技制御基板101との問のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。これらの場合も、上記した実施の形態と同様の効果が得られる。
上記の実施の形態では、バックアップ電源が、遊技制御基板101から投入メダルセンサ44を経由して再度遊技制御基板101に戻り、遊技制御部110に対して供給されることで、この間のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失するようになっていた。これに対して、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ41や、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ42L、42C、42Rなど)を経由するものであっても、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、バックアップ電源を蓄積するコンデンサや電池などを、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品の取付基板やこれら電子部品の中継基板(操作部中継基板107など)に搭載し、これら取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからのバックアップ電源の供給ラインが、電子部品の信号線とともにケーブルを介して遊技制御基板に接続され、遊技制御部110に対して供給されるようにしてもよい。この場合でも、これら取付基板や中継基板と遊技制御基板101との問のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失することとなるため、上記と同様の効果を得られるうえに、遊技制御基板101には取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからケーブルを介してバックアップ電源が供給されることとなるため、ケーブルを抜いた際に遊技制御部110に対してバックアップ電源を供給し続けるためには、基板問を跨いでバックアップ電源の供給ラインを短絡させる必要があり、バックアップ電源を供給し続けた状態でコネクタ接続を解除することが非常に困難となるため、打ち込み器具の接続を効果的に防止することができる。
また、例えば、停電時においても常に特定の信号を出力する信号出力回路を搭載するとともに、停電時においても常に特定の信号を検出するとともに、特定の信号の検出が途切れた場合には、その旨を記憶する信号監視回路を遊技制御基板101に搭載し、この特定の信号の出力経路が遊技制御基板101からゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品を経由して遊技制御基板101に戻り、信号監視回路に入力される構成とし、遊技制御部110が起動時に、信号監視回路に特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されているか否かを確認し、特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されている場合に、前述した初期化1を実行し、RAM112に記憶されているデータをクリアするようにしてもよい。このようにした場合でも、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
上記の実施の形態では、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合には、CPU111が電源投入コマンドを送信し、電源投入コマンドを演出制御部120が受信することで、特別役の当選状況及び遊技状態が液晶表示器4にて報知されるようになっていた。これに対して、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合に、遊技制御部110が直接制御するクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13にて特別役の当選の有無や遊技状態報知するようにしても、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。また、遊技制御部110が直接制御する電子部品として特別役の当選や遊技状態を報知する告知LEDを設け、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合に、告知LEDを用いて特別役の当選状況や遊技状態を報知するようにしても良い。
上記の実施の形態では、ボーナス中楽曲、RT2中楽曲または連続演出中楽曲が再生されているときに精算ボタン16が操作されて次のゲームのために既に設定された賭け数、またはクレジットが精算されたとき、所定時間に亘って遊技操作がされずにデモ演出が行われるとき、或いは遊技者の操作に従って履歴表示演出が行われるときに、再生されている楽曲のスピーカ7L、7R、7Uからの出力をミュートして、これらの音声が周囲の遊技者に聞こえなくなるようにしていた。また、リール3L、3C、3Rの回転開始、または最後の停止ボタンの操作から所定時間が経過したときも、再生されているゲーム中楽曲のスピーカ7L、7R、7Uからの出力をミュートして、これらの音声が周囲の遊技者に聞こえなくなるようにしていた。
もっとも、これらの場合にスピーカ7L、7R、7Uからのスピーカからの出力をミュートするのではなく、出力される音声の音量レベルを一定レベルまで下げるだけであってもよい。また、これらの場合に再生する楽曲を音声レベルの低い別の楽曲に切り替えるものとしてもよい。つまり、周囲の遊技者に迷惑が生じる程の大音量でなければ、このような場合にあっても、楽曲の音声がスピーカ7L、7R、7Uから出力されるものとしてもよい。或いは、これらの場合に楽曲の再生そのものを停止してしまってもよい。楽曲の再生そのものを停止してしまう場合には、上記したミュート解除の事象が生じた場面で必要であれば改めて楽曲の再生を開始するものとしてもよい。
また、リール3L、3C、3Rの回転開始、または最後の停止ボタンの操作から所定時間が経過したとしても、この場合には遊技者が一時的に遊技を中断しているだけである可能性は高いが、精算ボタン16が操作されて既に設定された賭け数および/またはクレジットが精算されたときや、所定時間に亘って遊技操作がされずにデモ演出が行われたときには、遊技者が一時的に遊技を中断しているだけとは言い難い。従って、前者の場合は、出力される楽曲の音量を低下させるか、音声レベルの低い別の楽曲に切り替えるだけとするが、後者の場合には、楽曲の再生そのものを停止させてしまうものとしてもよい。
上記の実施の形態では、RT1、RT2の遊技状態は、それぞれ規定のゲーム数を消化する場合の他は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しただけでは終了せず、これらのボーナスに実際に入賞しなければ終了させられることはなかった。もっとも、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しただけでも、RT1、RT2の遊技状態を終了させるものとしてもよい。RT1は、通常の遊技状態とリプレイ当選確率に実質的な差異もなく、継続ゲーム数も5ゲームだけであるので、RT2だけがレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選によって終了させられるものとしてもよい。
RT2(及びRT1)がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞を待たずに、内部抽選で当選しただけで終了するものとした場合、レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが持ち越されている状態でリプレイAに当選することが少なくなる。つまり、リプレイAの導出を優先させる結果としてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)になかなか入賞しないということが生じにくいので、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選後に直ぐに、遊技者がレギュラーボーナスやビッグボーナスの利益を得ることができるようになる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスの開始時において遊技者によりキャラクタA、キャラクタB、キャラクタCの何れが選択された場合においても、タイミングの違いはあるものの、RTナビ告知は、いずれも液晶表示器4への画像の表示により行われるものとしていた。もっとも、3種類のキャラクタの一部または全部において液晶表示器4への画像の表示とは異なる態様でRTナビ告知を行うものとしてもよい。例えば、スピーカ7L、7R、7Uからの音声の出力による場合、選択したキャラクタの種別に応じて所定の音声を出力させるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、RTナビにおいては、三択A〜Cのうちの当選しているものの種類に応じた画像を液晶表示器4に表示することで、RT2に制御させることができる停止操作の手順を遊技者が特定できるものとしていた。もっとも、RTナビにおいて報知する情報は、このように内部抽選の当選結果を直接的に報知するものではなくても、RT2に制御させることができる停止操作の手順を遊技者が特定できる何らかの情報を報知するものであればよく、その情報は、停止操作の手順そのものであっても、表面上は内部抽選の当選結果や停止操作とは無関係な情報であってもよい。
例えば、三択A〜Cの当選に対応して、液晶表示器4に表示する画像の背景色を、赤(「赤7」に対応)、白(「白7」に対応)、黒(「BAR」に対応)と変化させたり、液晶表示器4に表示するキャラクタの種類を変化させるものとしてもよい。また、左のリール3Lにおいて、「赤7」、「白7」、「BAR」の近傍に互いに異なる図柄が配置されているのであれば、そのような図柄を報知するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、遊技者に有利なRT2に遊技状態を制御させる図柄として三択A〜Cの3種類があったが、三択A〜Cの何れに入賞したときでもRT2の継続ゲーム数は同じであった。これに対して、三択A〜Cのいずれに入賞したかによって、RT2の継続ゲーム数が異なるようにしてもよい。これにより、三択A〜Cのどれに入賞するかにまで興味が持たれるようになり、さらに遊技の興趣を向上させることができる。また、遊技者に不利なRT1に遊技状態を制御させる図柄も、複数種類あってもよく、その種類に応じてRT1の継続ゲーム数が異なるようにしてもよい。
例えば、RT1に遊技状態を制御させる図柄として、上記したリプレイAの他にチェリーを定め、チェリーの入賞により制御されるRT1の継続ゲーム数を500ゲームとする。この場合、1回あたりのRT1の継続ゲーム数の期待値(但し、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞により途中でRT1が終了させられることがなく、チェリーに当選していれば必ず入賞するものと仮定する)は、5×8992/(8992+620)+500×620/(8992+620)≒36.92となる。
このようにリプレイAの入賞によって5ゲームという短期間だけRT1に制御するだけではなく、チェリーの入賞によって500ゲームという長期間に亘ってRT1に制御することで、どのような図柄を契機としてRT1に制御されるかにまで遊技者に関心を持たせることができるので、さらに遊技の興趣を向上させることができる。もっとも、この場合でもRT1の継続ゲーム数の期待値は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選する確率の逆数よりも小さいので、ボーナスとボーナスの間において、RT1に適度に制御することができるものとなる。
上記の実施の形態では、RT2に遊技状態が制御されることとなる図柄は、入賞によって3枚のメダルが払い出される小役である三択A〜Cの図柄としていた。もっとも、三択A〜Cに入賞したときに払い出されるメダルの数は、3枚に限られるのではなく、15枚までの任意の数とすることができる。もっとも、1ゲームにおける最大賭け数である3枚よりも少ない数(1枚、2枚または3枚)とすることが、これらの役に入賞しなかったことによる遊技者の喪失感を抑えるためには好ましい。
また、RT2に遊技状態が制御されることとなる図柄は、小役ではなく、リプレイとしての図柄もよい。その一方で、RT1に遊技状態が制御されることとなる図柄が小役であってもよい。例えば、上記の実施の形態におけるリプレイA(JAC−JAC−JAC)、リプレイB(JAC−JAC−ベル)の他に、リプレイ1(赤7−JAC−JAC)、リプレイ2(白7−JAC−JAC)、リプレイ3(BAR−JAC−JAC)を入賞役として定め、このリプレイ1〜3を、上記した三択A〜Cの代わりに適用するものとしてもよい。この場合も、入賞しなかったことにより遊技者が喪失する利益は、次のゲームの賭け数の設定のために用いなければならない3枚だけであるので、遊技者の喪失感を抑えることができる。
上記の実施の形態では、三択A〜Cの表示態様を構成する左のリール3Lの図柄は、それぞれ「赤7」、「白7」、「BAR」であった。ここに左のリール3Lについては、「赤7」、「白7」、「BAR」は1つずつ配置されており、停止ボタン12L、12C、12Rを如何なる順番で操作しようとも、停止ボタン12Lの操作タイミングを図ることで、三択A〜Cに入賞させるものとすることができた。中と右のリール3C、3Rに対応した停止ボタン12C、12Rの操作タイミングは、三択A〜Cの導出の有無に影響しなかった。
これに対して、リール3L、3C、3Rにおける図柄の配列によっては、停止ボタン12L、12C、12Rを所定の順番で操作するとRT2に遊技状態が制御される役に必ず入賞したり、該所定の順番以外の順番で操作するとRT2に遊技状態が制御される役に入賞しない場合があり得ることとなるものもある。例えば、三択Aの図柄組み合わせが「赤7−ベル−ベル」であり、左のリール3Lについて「赤7」が7コマ間隔で3つ配置されている場合(リール3L、3C、3Rの何れも「ベル」が5コマ以内の間隔で配置されていると仮定)、三択Bに当選しているときには、左のリール3Lを1番目に操作すれば三択Bに必ず入賞するが、左のリール3Lを1番目に操作しなければ操作タイミングによって三択Bに入賞しない場合がある。
同様に、三択Bの図柄組み合わせを「ベル−白7−ベル」とし、中のリール3Cについて「白7」を7コマ間隔で3つ配置した場合には、三択Bに必ず入賞するか否かは、中のリール3Cを操作する順番で決まる。三択Cの図柄組み合わせを「ベル−ベル−BAR」とし、右のリール3Rについて「BAR」を7コマ間隔で3つ配置した場合には、三択Cに必ず入賞するか否かは、右のリール3Rを操作する順番で決まる。
この場合、RTナビにおいては、三択A〜Cに当選しているときには、三択A〜Cに必ず入賞する停止ボタン12L、12C、12Rの操作順序のみを報知するものとしてもよい。もっとも、三択A〜Cのうちの当選しているものの種類を報知した場合でも、その種類によって三択A〜Cに必ず入賞する停止ボタン12L、12C、12Rの操作順序を遊技者が特定することができる。 これにより、遊技者は、報知された操作順序(あるいは、報知された役の種類に応じて特定される操作順序)に従って、三択A〜Cに確実に入賞する順番で停止ボタン12L、12C、12Rを操作すれば、RT2に遊技状態を制御させることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスの1ゲーム目が開始される前に液晶表示器4にてキャラクタA〜Cが順次切替表示され、ビッグボーナスの1ゲーム目のための賭け数が確定したタイミングで表示されていたキャラクタの種類に応じて、ビッグボーナス中の演出の種類が選択されるものとしていた。もっとも、ビッグボーナス中の演出中の種類は、賭け数の設定のように遊技の進行に絡む操作によって選択するのではなく、遊技の進行とは全く独立した操作によって遊技者が選択できるようにしてもよい。また、遊技者の選択に従ってビッグボーナスにおいて内容が変化される演出は、RTナビ告知だけであってもよい。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスの開始時に遊技者が選択したキャラクタの種類に応じて、異なる契機でRTナビを行うか否かを決定するものとしていた。そして、RTナビを行う旨を決定したときには、ビッグボーナスの開始時に遊技者が選択したキャラクタの種類に応じて異なる態様で、また、異なるタイミングでRTナビ告知を行うものとしていた。これに対して、RTナビ告知の態様のみを遊技者が選択したキャラクタの種類に応じて異なるものとしたり、RTナビ告知を行うタイミングのみを遊技者が選択したキャラクタの種類に応じて異なるものとしたりすることもできる。
また、RTナビは、RTナビ抽選や三択A〜Cの当選を条件とせずに、ビッグボーナス終了後のRT3及びこれに続く通常の遊技状態では必ず行われるようにし、RT1またはRT2で規定ゲーム数を消化したことによって通常の遊技状態に戻ったときには、RTナビを行わないものとしてもよい。また、ビッグボーナスやレギュラーボーナスの終了から所定ゲーム数以上を消化しているときには、必ずRTナビが行われるようにしてもよい。
上記の実施の形態では、レギュラーボーナスとビッグボーナスのうちのビッグボーナスでのみ、その開始時にビッグボーナス中に実行されるキャラクタの種類(演出の態様)を遊技者の操作により選択し、選択した演出の種類に応じてRTナビを行うか否かを決定し、RTナビ告知を行うものとしていた。もっとも、これらのことは、ビッグボーナスだけではなくレギュラーボーナスにおいても行うことができ、ビッグボーナスにおいて行わずにレギュラーボーナスにおいてのみ行うこともできる。
上記の実施の形態では、遊技者が履歴表示演出の実行を指示する操作手段は、演出ステージの切り替えを指示する演出ステージ切替ボタン17で兼用されていたが、演出ステージ切替ボタン17とは別個の操作手段を設けるものとしてもよい。また、演出ステージ切替ボタン17の操作によって切り替えられる演出ステージは、ステージ1とステージ2の2種類に限るものではなく、3種類以上のステージがあってもよい。この場合は、演出ステージの種類毎にボーナス中演出等の演出データを用意し、ROM123に予め格納しておくものとすればよい。
また、演出ステージの違いは、演出に登場するキャラクタの種類や演出に用いられる背景の画像の種類を異なるものとすることに限らない。演出に登場するキャラクタの種類と演出に用いられる背景の種類の一方のみが演出ステージによって異なるものとなっていてもよい。例えば、演出に登場するキャラクタおよび/または演出に用いられる背景の色のみが演出ステージによって異なるものとなっていてもよい。また、演出ステージの違いは、演出の実行確率や演出の実行態様に違いを生じさせるものとすることもできる。例えば、ステージ1とステージ2の何れが選択されているかによって、当選報知演出の実行確率が異なるものとなっていてもよい。
さらには、演出ステージが異なっていても、液晶表示器4に表示される画像は全く同じであるものとしてもよい。スロットマシンにおける演出は、液晶表示器4への画像の表示を行うだけの単純なものよりも、画像の表示に加えてスピーカ7L、7R、7Uからの音声出力や、リールランプ3LPや遊技効果ランプ75A〜75Mの点灯などを組み合わせて行われているものが多い。従って、例えば、ステージ1とステージ2とで液晶表示器4に表示される画像は同じであるが、演出のBGM(Back Ground Music)が異なるものとなっていてもよい。
上記の実施の形態では、演出制御基板102に搭載されたプロセッサは、CPU121の1つだけであり、CPU121がROM123からの演出データの読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−4への演出データの書き込み、フレームバッファ122−5への画像データの展開、フレームバッファ122−5に展開された画像データに対応した画像の液晶表示器4への表示の全てを制御するものとしていた。これに対して、液晶表示器4への画像の表示を制御するビデオプロセッサをCPU121とは別個に設けるものとしてもよい。ここで、ビデオプロセッサは、RAM122とは別個に独自のメモリ(VRAM)を有するものであってもよい。
ビデオプロセッサが独自のVRAMを有する場合には、該VRAMにフレームバッファだけを設けるものとすることも、該VRAMに実行演出データ領域とフレームバッファの両方を設けるものとすることもできる。前者の場合には、CPU121が演出データのROM123への読み出しから実行演出データ領域122−4までの書き込みまでを行うとともにビデオプロセッサに指令を送り、ビデオプロセッサが実行演出データ領域122−4から演出データを読み出して、画像データをVRAM内のフレームバッファに展開することができる。
後者の場合には、CPU121がROM123から演出データを読み出してビデオプロセッサに渡し、ビデオプロセッサが渡された演出データをVRAM内の実行演出データ領域に書き込むものとしてもよい。そして、VRAM内の実行演出データ領域に書き込まれた演出データに基づいて、VRAM内のフレームバッファに画像データを展開するものとしてもよい。
一方、ビデオプロセッサが独自のVRAMを有しない場合には、CPU121とビデオプロセッサの双方がRAM122に対してデータの書き込みを行うようにすればよい。この場合において、演出データのROM123への読み出しから実行演出データ領域122−4への書き込みまでをCPU121が制御し、実行演出データ領域122−4に書き込まれた演出データに基づくフレームバッファ122−5への画像データの展開と液晶表示器4への画像の表示の制御をビデオプロセッサが制御するものとすることができる。
なお、CPU121やビデオプロセッサによるROM123からの演出データの読み出しと実行演出データ領域122−4(あるいはVRAM内の実行演出データ領域)への演出データの書き込みは、CPU121やビデオプロセッサが1ワード毎に制御するものではなくてもよい。例えば、ROM123から読み出すべき演出データの先頭番地と最終番地(或いはデータのサイズ)を指定し、指定された範囲のデータを実行演出データ領域122−4(あるいはVRAM内の実行演出データ領域)へまとめて転送して書き込むものとした場合も、ROM123からの演出データの読み出しと実行演出データ領域122−4(あるいはVRAM内の実行演出データ領域)への演出データの書き込みが、CPU121或いはビデオプロセッサによって制御されているものとなる。
上記の実施の形態では、ゲーム中以外の期間で所定時間遊技が進行されていないことでデモ演出が開始されていたが、このデモ演出の演出データは、このときに初めてRAM122の実行演出データ領域122−4に書き込むものとしていた。これに対して、1ゲームが終了した時点で(例えば、入賞情報コマンドや遊技状態コマンドの受信を契機として)、デモ演出の演出データを実行演出データ領域122−4に書き込むものとしてもよい。もっとも、ボーナス中には1ゲームが終了してもデモ演出の演出データは書き込まない。この場合には、ゲーム中以外の期間で所定時間遊技が進行されていないものと判定した場合に、ゲームの終了時において実行演出データ領域122−4に書き込んだ演出データを用いてデモ演出を実行するものとすればよい。
また、スタートレバー11の操作から可変表示装置2の表示結果の導出というゲーム中以外の期間では、次のゲームのために賭け数が設定された後でもその後にスタートレバー11が操作されないまま所定時間が経過するとデモ演出が開始されるものとなっていたが、賭け数が設定された後には、スタートレバー11が操作されないまま所定時間が経過してもデモ演出を実行しないものとしてもよい。この場合は、ボーナス中演出であるか否かに関わらず、賭け数の設定時に遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるBETコマンドの受信を契機としてデモ無効フラグを設定し、演出ステージ切替ボタン17を操作無効にすればよい。
上記の実施の形態では、スタートレバー11の操作から可変表示装置2への表示結果の導出までのゲーム中以外の期間であっても、ボーナス入賞から該ボーナスが終了するまでの期間、あるいはRT2の残りゲーム数が3ゲーム以下となってからRT2が終了するまでの期間では、デモ無効フラグを設定し、演出ステージ切替ボタン17を操作無効にするという積極的な制御を行うことによって、デモ演出、履歴表示演出及び演出ステージの切り替えが禁止されるものとなっていた。
これに対して、ボーナス入賞から該ボーナスが終了するまでの期間、あるいはRT2の残りゲーム数が3ゲーム以下となってからRT2が終了するまでの期間に実行されるプログラムで演出ステージの書き換えを行うモジュールを呼び出さないようにして、演出ステージの切り替えを禁止することもできる。さらに、デモ演出や履歴表示演出の演出データの書き込みがボーナス演出データの書き込みとは別のモジュールによって実行される場合には、ボーナス入賞から該ボーナスが終了するまでの期間、あるいはRT2の残りゲーム数が3ゲーム以下となってからRT2が終了するまでの期間に実行されるプログラムでデモ演出や履歴表示演出の演出データの書き込みを行うモジュールを呼び出さないようにして、デモ演出や履歴表示演出が実行されるのを禁止することもできる。
上記の実施の形態では、ボーナス入賞からボーナスが終了するまでの期間とRT2の残りゲーム数が3ゲーム以下となってからRT2が終了するまでの期間とを除いて、可変表示装置2への表示結果の導出からスタートレバー11の操作までのゲームとゲームの間の期間では演出ステージ切替ボタン17を短時間操作するだけでステージ1とステージ2との間で演出ステージを切り替えることができた。これに対して、このように演出ステージの切り替えの手順が単一の操作で実現されるのではなく、まず、第1段階の操作で演出ステージの切り替えを行うための演出ステージ切替画面を液晶表示器4に表示させ、表示された演出ステージ切替画面に従って第2段階の操作を行うことで、演出ステージの切り替えを行うようにしてもよい。
この場合、ROM123には、演出ステージ切替画面(演出の一種)を液晶表示器4に表示させるための演出データをさらに格納しておくものとする。また、例えば、ステージ1〜3の3種類の演出ステージが用意されているものとすると、ステージ1、ステージ2と同様の構成でステージ3についての当選報知演出の演出データ及び各種ボーナス演出データがROM123に格納されているものとなる。
そして、可変表示装置2への表示結果の導出からスタートレバー11の操作までのゲームとゲームの間の期間で演出ステージ切替ボタン17が短時間操作された場合には、ROM123から演出ステージ切替画面の演出データを読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−4に書き込むものとする。この実行演出データ領域122−4に書き込まれた演出ステージ切替画面の演出データに従って液晶表示器4に表示された演出ステージ切替画面に従って停止ボタン12L、12C、12Rの何れかを操作することで、ステージ1〜ステージ3のうちの何れかの演出ステージを選択するものとすることができる。
このように演出ステージの選択を行う場合においても、ボーナス入賞からボーナスが終了するまでの期間とRT2の残りゲーム数が3ゲーム以下となってからRT2が終了するまでの期間ではデモ無効フラグが設定され、演出ステージ切替ボタン17の操作が無効になるので、演出ステージ切替画面の演出データがROM123から読み出され、実行演出データ領域122−4に書き込まれることがない。演出ステージ切替画面の演出データが実行演出データ領域122−4に書き込まれることがないために演出ステージ切替画面が液晶表示器4に表示されないため、停止ボタン12L、12C、12Rの操作によって演出ステージの切り替えを行うこともできない。
このように演出ステージ切替画面の演出データのROM123からの読み出しと実行演出データ領域122−4への書き込みが禁止されているので、ボーナス中演出や連続演出の実行中においては、実行中のボーナス演出データが演出ステージ切替画面の演出データによって上書きされて実行演出データ領域122−4から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めてボーナス演出データをROM123から読み出して、実行演出データ領域122−4に書き込まなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しない演出ステージ切替画面を表示するために、データ量の大きいボーナス演出データや連続演出データをROM123から読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−4に書き込む処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。さらに演出ステージ切替画面が表示されなければ演出ステージの切り替えも不可能なので、演出ステージが異なるだけで同じ状況に対応した演出データをROM123から読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−4に書き込まなければならないというオーバーヘッドが生じるのを防ぐことができる。また、演出ステージ切替画面を表示させる際にボーナス中演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、演出ステージの切り替えが完了した後に復帰させるという処理のオーバーヘッドが生じることもない。
なお、ここで説明した変形例は、演出ステージという区切りがなくても、実行され得る演出の種類を上記と同様な二段階の操作で設定する場合にも適用することができる。例えば、第1の操作で演出種類設定画面を液晶表示器4に表示させ、ここで液晶表示器4に表示された演出種類設定画面に従って実行可能な演出の種類を設定する場合にも、この変形例で示した手法を適用することが可能となる。また、ここで説明した変形例では、演出ステージの違いに応じて液晶表示器4に表示される画像に違いがない場合であっても、本発明の効果を奏するものとなる。
上記の実施の形態では、RT2の残りゲーム数が3ゲームとなってからRT2が終了するまで連続演出を実行するものとしていた。ここで、連続演出のパターンは、次のゲームからRT2の残りゲーム数が3ゲームとなるゲームの終了時にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているか否かに応じて選択し、選択したパターンの連続演出データを実行演出データ領域122−4に書き込むものとしていた。
もっとも、次のゲームからRT2の残りゲーム数が3ゲームとなるゲームまでにはレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していないが、RT2が終了するまでに、新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選する場合もある。この場合には、RT2の終了によって連続演出が終了させられるだけだと、実行された連続演出の内容が、RT2の終了時におけるレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選状況と異なるものになってしまう場合もある。
そこで、RT2が終了し、連続演出も終了したゲームで改めてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているかどうかを判定し、当選している場合には、連続演出に続けて追加演出を行うことを決定してもよい。この場合、追加演出の演出データも演出ステージに応じてROM123に予め格納しておき、追加演出を行うことを決定した場合には追加演出の演出データを実行演出データ領域122−4に書き込み、次のゲームで追加演出を行うものとしてもよい。追加演出が実行される場合には、RT2が終了してもデモ禁止フラグを消去せず、追加演出も終了してからデモ禁止フラグを消去するものとすればよい。
あるいは、RT2が終了するゲームの開始時にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているかどうかを判定し、当選している場合には、演出の内容を差し替えることを決定してもよい。この場合、差替演出の演出データを演出ステージに応じてROM123に予め格納しておき、演出の内容を差し替えることを決定した場合には差替演出の演出データを実行演出データ領域122−4に書き込み、差替演出を実行するものとすればよい。
このように連続演出が開始された後にレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に新たに当選した場合に、追加演出を実行したり演出の内容を差し替えたりすることで、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選状況と異なる状況が遊技者に報知されたままとなることがなく、遊技者に不信感を感じさせてしまうのを防ぐことができる。
また、連続演出の後に追加演出を実行し得るものとした場合には、連続演出で実行された演出の内容がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)に当選していないことを示すものであった場合にあっても、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する遊技者の興味を減退させることがない。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、RT2残りゲーム数が3ゲームとなってからRT2が終了するまで連続演出を実行するものとしていたが、可変表示装置2の表示結果としてチャンス目が導出されたときに、そこから所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間だけ連続演出を実行するものとしてもよい。チャンス目が導出されたということは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している可能性があるということであり、チャンス目が導出されたゲームからさらに所定ゲーム数の期間に亘って連続演出を実行することで、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に対する期待感を遊技者に継続的に与えることができ、さらに遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、3つのリール3L、3C、3Rのうち一部が既に停止されている場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっていた。ここで、停止済みのリールの停止位置の代わりに、当該リールを停止させるために停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときの位置(すなわち、当該リールのステップ数)を適用するものとしてもよい。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態に応じて定められた抽選対象役の判定値数を内部抽選用の乱数に順次加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じた時点において抽選対象役として読み出されていた役に当選するものとしていた。これに対して、判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。また、遊技状態に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、何れの遊技状態においても、賭け数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。もっとも、ゲームを開始させるために設定できる賭け数は、1〜3の範囲で任意の数を適用することができる。遊技状態毎に設定できる賭け数が異なっていてもよい。ここで、通常の遊技状態またはRTで賭け数として1または2が設定されていたときには、賭け数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにあってRAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているゲームではスタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしていた。こうしてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行えばよいものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにRAM112にビッグボーナス中フラグとともにレギュラーボーナス中フラグを設定し、ビッグボーナス中でレギュラーボーナスの終了条件が成立したときには該レギュラーボーナス中フラグを消去する。ここで、レギュラーボーナス中フラグが消去されたときにおいて、ビッグボーナスの終了条件が成立していないと判定されてビッグボーナス中フラグがRAM112に設定されている状態となっていれば、再びレギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定して、そのまま新たなレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりビッグボーナスが制御されたときに同時にレギュラーボーナスに制御することができ、また、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに即座にレギュラーボーナスに復帰できることとなる。
また、ビッグボーナスの遊技状態は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞で小役ゲームを提供し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN(例えば、「ベル−JAC−JAC」で小役ゲーム中において内部抽選の対象役となる)に入賞することで、遊技状態をビッグボーナス中のレギュラーボーナスを提供するものとしてもよい。ビッグボーナス中に1セット分のレギュラーボーナスが終了し、未だ払出メダル枚数が465枚を越えていなければ、再び小役ゲームに制御するものとすることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいて停止制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時において停止制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲)に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。
当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、既に賭け数が設定され、クレジットも残っている状態にあるときには、1回目の精算ボタン16の操作で設定された賭け数に応じたメダルが先に精算され、2回目の精算ボタン16の操作でクレジットに応じたメダルが精算されるものとなっていた。これに対して、1回目の精算ボタン16の操作でクレジットを精算し、2回目の精算ボタン16の操作で設定された賭け数を精算するものとしてもよい。この場合には、1回目の精算ボタン16の操作でクレジットが精算される際にボーナス中楽曲、連続演出中楽曲またはRT2中楽曲の出力がミュートされるものとなる。また、1回の精算ボタン16の操作だけで賭け数とクレジットの両方を精算するものとしてもよい。この場合には、賭け数とクレジットの両方を精算する精算ボタン16の操作によって、ボーナス中楽曲、連続演出中楽曲またはRT2中楽曲の出力がミュートされるものとなる。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができる。
いわゆるパロットでは、遊技媒体として用いられる遊技球は、そのままの物理的形態で貯留皿に貯留されており、遊技者がBETボタンを操作すると、貯留皿(上皿)に貯留されていた遊技球のうちのBET操作に応じた数の遊技球が所定の取り込み経路を介してパロットの内部に取り込まれる。この内部に取り込まれた遊技球によって1ゲームを行うための賭け数が設定されるものとなる。
また、パロットにおいて遊技者が精算ボタンを操作した場合には、既に賭け数が設定されていれば(但し、リプレイ入賞後に賭け数が自動設定された場合を除く)、設定された賭け数に応じた数の遊技球がスロットマシンの下部に設けられた下皿に排出される。賭け数が設定されていなければ(先に賭け数の精算を行った場合を含む)、貯留皿に貯留されている遊技球が所定の経路を通って下皿に排出されるものとなる。下皿には、遊技者が所定のレバーを操作することで貯留された遊技球を下部に通過させるための穴が設けられており、遊技球箱(いわゆるドル箱)を下皿の下においてレバー操作すれば、遊技者が所有する遊技球を容易に遊技球箱に移すことができる。