以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、3つのリール3L、3C、3Rから構成されるリールユニット3が設けられている。リール3L、3C、3Rは、それぞれステッピングモータから構成されるリールモータ3ML、3MC、3MR(図2参照)の駆動によって回転/停止させられる。リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータの詳細については、後述する。
リール3L、3C、3Rの外周部に描かれた図柄は、リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止したときにおいて、可変表示装置2において上中下三段に表示される。また、リール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「赤7」、「白7」「BAR」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「JAC」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で21個ずつ描かれている。
これらの図柄のうちで、少なくとも「JAC」と「ベル」は、リール3L、3C、3Rの何れについても最大でも5コマ以内の間隔で配置されている。一方、「赤7」、「白7」、「BAR」は、リール3L、3C、3Rの少なくとも1つにおいて、配置間隔が5コマよりも大きくなっている箇所がある。また、左のリール3Lについては、「チェリー」が7コマ間隔で3つ配置されているとともに、「赤7」、「白7」及び「BAR」は、それぞれ「チェリー」から3コマまたは4コマ離れた位置に配置されている。
リールユニット3内には、リール3L、3C、3Rのそれぞれの基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR(図2参照)と、リール3L、3C、3Rの上中下段の図柄に対して背面から光を照射する合計9個のリールランプ3LP(図2参照)とが設けられている。9個のリールランプ3LPは、それぞれ個別に発光態様を変えることが可能になっている。
このスロットマシン1では、何れの遊技状態においても賭け数として3が設定されている状態でのみゲームを開始させることができ、上中下段の3本及び対角線の2本の合計5本の入賞ラインが設定される。この5本の入賞ラインのうちの何れかの入賞ラインに後述する入賞となる図柄の組み合わせが揃うと入賞となり、入賞となったときには、該入賞を発生させた入賞ラインに含まれるリールランプ3LPが通常時とは異なる所定の発光態様(例えば、点滅、輝度を高くするなど)で点灯される。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図2参照)によって構成され、後述するレギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。さらに、ゲーム回数表示部21は、エラーが発生したときに、発生したエラーの種類に対応したコード(エラーコード)を表示するためにも用いられる。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図2参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図2参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、入賞ラインに対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図2参照)が点灯状態となることで、現時点で設定されている賭け数を遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図2参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図2参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図2参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図2参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図2参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態、当選フラグの設定状況、または可変表示装置2に導出された図柄の種類に応じて様々な演出用の画像を表示する。液晶表示器4において行われる演出としては、後述する連続演出やデモ演出がある。また、液晶表示器4には、遊技履歴などの遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図2参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示表示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44(図2参照)によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図2参照)またはMAXBETスイッチ46(図2参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。
精算ボタン16は、既に賭け数として設定されたメダル、或いは蓄積されたクレジットに対応したメダルの払い出しを指示するためのボタンである。精算ボタン16の操作が精算スイッチ47(図2参照)によって操作が検出されると、賭け数が設定されていれば、まず設定された賭け数に応じたメダルが払い出され、賭け数が設定されていなければ(精算ボタン16の操作で先に賭け数分のメダルが払い出された場合を含む)、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図2参照)によって検出されると、リールモータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、リール3L、3C、3Rが回転開始する。リール3L、3C、3Rが回転開始した後所定の条件が成立することにより停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となると、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図2参照)が点灯状態となって、その旨が遊技者に示される。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図2参照)で検出されると、リール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作から対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ミリ秒である。
リール3L、3C、3Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ミリ秒の間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、後述する停止制御テーブルにより選択される停止図柄は、停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図2参照)が点灯状態となることで、後述するレギュラーボーナス入賞、及びビッグボーナス入賞が可能となっていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図2参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図2参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、各ゲーム中において、後述するビッグボーナス或いはレギュラーボーナスという遊技者に有利な遊技状態において、或いは後述する連続演出が行われているとき(RTに制御されているとき)において、それぞれに固有の効果音(楽曲)を継続して出力する。また、スタートレバー11や停止ボタン12L、12C、12Rの操作時、或いは入賞時において所定の効果音を出力する。さらには異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図2参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図2は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104、外部出力基板105、及び演出中継基板106に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図2では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板100は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの仮想払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116、電源監視回路117、リセット回路118その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込みなどの割り込み機能(割り込み禁止機能を含む)を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM112には、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタのための領域が設けられている。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、パルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
電源監視回路117は、電源基板100から供給される電源電圧を監視し、電圧の低下を検出したときに、電圧低下信号を制御部110に対して出力する。制御部110は、特に図示はしないが、電源監視回路117に接続された割込入力端子を備えており、割込入力端子に電圧低下信号が入力されることでCPU111に外部割り込みが発生し、CPU111は、電断割込処理を実行する。
リセット回路118は、電源投入時において制御部110が起動可能なレベルまで電圧が上昇したきにリセット信号を出力して制御部110を起動させると共に、制御部110から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわち制御部110が一定時間動作を行わなかった場合に、制御部110に対してリセット信号を出力し、制御部110を再起動させる。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、後述する内部抽選によりRAM112に設定される当選フラグを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRを制御して、リール3L、3C、3Rを停止させる。遊技制御基板101には、さらに演出中継基板106を介して演出制御基板102が接続されている。
演出中継基板106は、遊技制御基板101から演出制御基板102へ送信される情報の一方向性を担保するために設けられた基板である。演出中継基板106は、この状態を調べることによって遊技制御基板101や演出制御基板102を調べなくても、遊技制御基板101の制御部110に不正な信号(特に演出制御基板102に外部から入力されるようになっている信号)が入力されるような改造がなされていないかどうかをチェックすることができるようにするものである。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、I/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。RAM122の構成については後述する。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。ROM123に格納された演出データについては後述する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPが接続されている。スピーカ7L、7U、7Rには、CPU121からの出力信号に基づき音声再生装置(図示せず)が再生した音声信号が出力されるが、この音声再生装置は、CPU121からの指令に基づいて出力音の音量レベルを調整する機能を有しており、音量レベルを0にするミュート機能も有している。また、演出制御基板102の制御部120は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
満タンセンサ90により満タンが検知されると、満タンエラーとなる。なお、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかは、1ゲームに1回、例えば、賭け数の確定したタイミングでチェックするものとすることができる。もっとも、前回のゲームでリプレイ入賞していたときには、満タンセンサ90により満タンが検出されているかどうかをチェックしないものとなっている。
外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、当選状況信号、及びセキュリティ信号を、当該外部装置に出力する。ビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、当選状況信号、及びセキュリティ信号は、個別の出力端子から出力される。もっとも、セキュリティ信号には、後述するようにドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれるが、これらは、時分割で同一の出力端子から出力される。
外部出力基板105には、前面扉が開放状態にあることを検出する扉開放センサ95が搭載されており、扉開放センサ95の検出信号に基づいてセキュリティ信号のうちのドア開放信号が出力される。外部出力基板105は、スロットマシン1への電力の供給が行われているとき(すなわち、スロットマシン1がONのとき)に蓄電するとともに、電力の供給が遮断されているとき(すなわち、スロットマシン1がOFFのとき)に、該蓄電した電力を外部出力基板105に供給する蓄電池から構成されるバックアップ電源を搭載している。
スロットマシン1の電源がONされているときには、外部出力基板105は、電源基板100からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。一方、スロットマシン1の電源がOFFされているときには、外部出力基板105は、このバックアップ電源から電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、前面扉が開放状態にあることを示すドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力する。なお、外部出力基板105から出力されるセキュリティ信号の詳細については、後述する。
次に、リールモータ3ML、3MC、3MRを構成するステッピングモータについて説明する。リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータと、これに対向するロータとで構成される。ロータは、多数の歯車状突起を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。
ステッピングモータは、遊技制御基板101のCPU111からパルス信号(励磁パルス)を受け、ステータの各励磁相φ1〜φ4に順次励磁電流が流れて、これらの励磁相φ1〜φ4が所定の順序に従って励磁されることによりロータを回転駆動させ、回転軸の回転によりリール3L、3C、3Rを回転させる。ステッピングモータを回転駆動するための制御方法としては、例えば、1−2相励磁方式が適用される。1−2相励磁方式は、励磁相φ1〜φ4のうちでパルス信号を入力する励磁相を(φ1,φ2)、(φ1)、(φ4,φ1)、(φ4)、(φ3,φ4)、(φ3)、(φ2,φ3)、(φ2)、(φ1,φ2)…と順次切り替えており、パルス信号を入力する励磁相を1相または2相とすることを交互に繰り返すものとなっている。
このように励磁相φ1〜φ4に励磁電流を与えるためのパルス信号を入力する度に、ステッピングモータの回転軸は、1ステップずつ回転することとなる。ステッピングモータの回転ステップは、リールモータ3ML、3MC、3MRのそれぞれについてRAM112に設けられたカウンタによりカウントされるものとなる。そして、カウントされているステッピングモータの回転ステップに応じて入力するパルス信号の励磁相をどのように切り替えればよいかが分かるものとなる。
また、リール3L、3C、3Rの回転に伴ってリールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置が検出されると、カウンタの値がクリアされるものとなる。従って、リールモータ3ML、3MC、3MRの回転角度、すなわちリール3L、3C、3Rの図柄位置は、その回転ステップによりカウントされるカウンタの値(ステップ数)を参照すれば分かることとなる。
ステッピングモータの回転を停止させる場合には、目標停止位置に合わせて詳細を後述する2相励磁制御によりロータの回転を急制動させた後、後述する3相励磁制御によりロータを停止させる。これにより、リールモータ3ML、3MC、3MRのロータと一体的に結合されているリール3L、3C、3Rの回転を停止させるものである。
図3は、遊技制御基板101と、遊技制御基板101に接続される遊技用電子部品との配線接続状態を示す概略図である。図3には、遊技制御基板101と接続される各種スイッチ、センサ等の電子部品のうち、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、ゲームを開始させる際に操作されるスタートスイッチ41、リール3L、3C、3Rの回転を停止する際に操作されるストップスイッチ42L、42C、42R、賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44、リール3L、3C、3Rを回転させるためのリールモータ3ML、3MC、3MR、リール3L、3C、3Rの回転を検出するためのリールセンサ3SL、3SC、3SR、入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81及び演出制御基板102が示されており、他のスイッチ、センサ等の図示は省略されている。
演出制御基板102を除く上記遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に関わる信号を遊技制御基板101に入出力する電子部品である。ゲームの進行に関わる信号とは、例えば、ゲームを開始可能な状態とするための賭数の設定操作、ゲームを開始させるための操作、リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作等、ゲームの進行操作に応じて遊技制御基板101に出力される信号や、投入メダルの検出、リールの基準位置の検出、払出メダルの検出等、ゲームの進行に応じて遊技用電子部品から出力されて遊技制御基板101に入力される信号と、スタート操作の検出に応じてリール3L、3C、3Rを駆動させるための駆動信号や、入賞の発生に伴いメダルを払い出すホッパー80を駆動するための駆動信号等、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力されて遊技用電子部品に入力される信号とを含む。
そして、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に信号を出力する第1の電子部品と、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101からの信号が入力される第2の電子部品と、からなる。
具体的には、賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び賭数を設定するために投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ44は、該操作またはメダルの検出に基づいて遊技制御基板101にBET信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該BET信号の受信に基づいて賭数の設定処理を行うため、これら電子部品がないと賭数を設定することができない。すなわち、賭数を設定しないとゲームが開始可能な状態とならないため、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46及び投入メダルセンサ44はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
ゲームを開始させるための操作を検出するスタートスイッチ41は、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にスタート信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該スタート信号の受信に基づいてゲームを開始する処理(リール回転処理等)を行うため、この電子部品がないとゲームを開始することができない。すなわち、スタートスイッチ41はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの表示結果を導出させるための操作を検出するストップスイッチ42L、42C、42Rは、該操作の検出に基づいて遊技制御基板101にストップ信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該ストップ信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止して表示結果を導出する処理を行うため、この電子部品がないとリール3L、3C、3Rの表示結果を導出することができない。すなわち、ストップスイッチ42L、42C、42Rはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
リール3L、3C、3Rの回転を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リールの基準位置の検出信号を遊技制御基板101に出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該リールの基準位置の検出信号の受信に基づいて該当するリール3L、3C、3Rの図柄の位置を把握して回転を停止する処理等を行うため、この電子部品がないと各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等を行うことができない。すなわち、リールセンサ3SL、3SC、3SRはゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
入賞の発生に伴い払い出されるメダルを検出する払出センサ81は、該メダルの検出に基づいて遊技制御基板101にメダル払出信号を出力する第1の電子部品である。遊技制御部110は、該払出メダル検出信号の受信に基づいて、発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出す払出処理を行うため、この電子部品がないと発生した入賞に応じた枚数のメダルを払い出すことができない。すなわち、払出センサ81はゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、リール3L、3C、3Rを回転させるリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このリールモータ3ML、3MC、3MRは、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてリール3L、3C、3Rを回転させて図柄の変動表示を開始するものであるが、該信号入力に基づいて実際にリール3L、3C、3Rを回転しなかったとしても、遊技制御部110は、リールの駆動信号を出力した後に上記リールセンサ3SL、3SC、3SRからの信号が入力されることで、リールが回転したとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、このリールセンサ3SL、3SC、3SRから信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、リールの駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、リールの回転の検出に基づく信号の出力タイミングを計るためにはリールの駆動信号が必要となる。すなわち、リールモータ3ML、3MC、3MRは、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、メダルの払い出しを行うホッパータンクを駆動するホッパーモータ82は、入賞の発生に応じて遊技制御基板101から出力される駆動信号が入力される第2の電子部品である。このホッパーモータ82は、遊技制御基板101から出力される駆動信号の入力に基づいてホッパー80を駆動させてメダルを払い出すものであるが、該信号入力に基づいて実際にホッパー80を駆動しなかったとしても、遊技制御部110は、ホッパー80の駆動信号を出力した後に上記払出センサ81からの信号が入力されることで、メダルが払い出されているとしてゲームを進行する制御を行うことができる。しかし、この払出センサ81から信号が遊技制御基板101に入力されるタイミングは、ホッパー80の駆動信号の出力後でないとエラーとなるため、打ち込み器具によりゲームを進行させる場合において、払出メダルの検出に基づく信号の出力タイミングを計るためには該ホッパータンクの駆動信号が必要となる。すなわち、ホッパーモータ82は、ゲームの進行に必要な遊技用電子部品である。
また、これら遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81は、基本的には複数の機種に共通して継続使用される電子部品であり、故障等が発生しない限り本体から取り外して交換する機会は少ないので、スロットマシンの本体所定箇所に固設されている。これに対して遊技制御基板101や演出制御基板102等は、機種変更の際には交換が必要となるため、その際には本体から取り外される。
つまり、遊技制御基板101を取り外す際には遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81との接続を解除する必要があるため、遊技用電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81と遊技制御基板101とは中継基板100、103、106、107を経由して接続されているとともに、これら基板同士及び基板と遊技用電子部品とはケーブルを介して接続されている。またケーブルと基板とは、ケーブルの端部に設けられたケーブル側コネクタと基板の配線パターンと電気的に接続された基板側コネクタとの接続により電気的に接続されている。
具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、投入メダルセンサ44は、操作部中継基板107を経由して遊技制御基板101と配線接続され、リールモータ3ML、3MC、3MR及びリールセンサ3SL、3SC、3SRは、リール中継基板103を経由して遊技制御基板101と配線接続され、ホッパーモータ82及び払出センサ81は、電源基板100を経由して遊技制御基板101と配線接続され、演出制御基板102は、演出中継基板106を経由して遊技制御基板101と配線接続されている。
操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102には、遊技制御基板101と各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81とを接続するための配線パターン(図示略)が設けられており、各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81から遊技制御基板101に対して出力される検出信号または遊技制御基板101から供給(入力)される電力や信号等を中継可能とされている。
また、このように各種電子部品と遊技制御基板101とを、スロットマシン1の本体所定箇所に取り付けた各中継基板100、103、106、107を経由して配線接続することで、遊技制御基板101からスロットマシン1の本体所定箇所に個々に配設される複数の電子部品との配線の取りまとめが容易になるとともに、コネクタ接続部が常に中継基板または遊技制御基板101に設けられることになり、これにより各電子部品それぞれのコネクタ接続部が固定されるため、配線接続作業時においてコネクタ接続部を探したり、接続する配線の種類を間違うこと等が防止される。
遊技制御基板101と操作部中継基板107とは、ケーブル600aを介して接続され、遊技制御基板101とリール中継基板103とは、ケーブル600bを介して接続され、遊技制御基板101と電源基板100とは、ケーブル600cを介して接続されており、また、演出制御基板102と演出中継基板106とは、ケーブル600dを介して接続されている。
操作部中継基板107と1枚BETスイッチ45とはケーブル601aを介して接続され、操作部中継基板107とMAXBETスイッチ46とはケーブル601bを介して接続され、操作部中継基板107とスタートスイッチ41とはケーブル601cを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Lとはケーブル601dを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Cとはケーブル601eを介して接続され、操作部中継基板107とストップスイッチ42Rとはケーブル601fを介して接続され、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とはケーブル601gを介して接続されている。
また、リール中継基板103とリールモータ3MLとはケーブル601hを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MCとはケーブル601jを介して接続され、リール中継基板103とリールモータ3MRとはケーブル601lを介して接続されている。また、リール中継基板103とリールセンサ3SLとはケーブル601iを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SCとはケーブル601kを介して接続され、リール中継基板103とリールセンサ3SRとはケーブル601mを介して接続されている。また、電源基板100とホッパーモータ82とはケーブル601nを介して接続され、電源基板100と払出センサ81とはケーブル601oを介して接続され、演出中継基板106と演出制御基板102とはケーブル601pを介して接続されている。
これら各ケーブル600a〜600c、601a〜601oは、各基板に対してコネクタ接続されており、基板との配線接続を解除可能となっている。具体的には、ケーブル600aの両端には、ケーブル側コネクタ610a、611aが設けられており、一方のケ一ブル側コネクタ610aは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620aに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611aは、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ621aに接続可能なコネクタである。ケーブル600bの両端には、ケーブル側コネクタ610b、611bが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610bは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620bに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611bは、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ621bに接続可能なコネクタである。ケーブル600cの両端には、ケーブル側コネクタ610c、611cが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610cは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620cに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611cは、電源基板100に固設された基板側コネクタ621cに接続可能なコネクタである。ケーブル600dの両端には、ケーブル側コネクタ610d、611dが設けられており、一方のケーブル側コネクタ610dは、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタ620dに接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタ611dは、演出中継基板106に固設された基板側コネクタ621dに接続可能なコネクタである。
また、一端が1枚BETスイッチ45に接続されたケーブル601aの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622aに接続可能なケーブル側コネクタ612aが設けられている。一端がMAXBETスイッチ46に接続されたケーブル601bの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622bに接続可能なケーブル側コネクタ612bが設けられている。一端がスタートスイッチ41に接続されたケーブル601cの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622cに接続可能なケーブル側コネクタ612cが設けられている。一端がストップスイッチ42Lに接続されたケーブル601dの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622dに接続可能なケーブル側コネクタ612dが設けられている。一端がストップスイッチ42Cに接続されたケーブル601eの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622eに接続可能なケーブル側コネクタ612eが設けられている。一端がストップスイッチ42Rに接続されたケーブル601fの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622fに接続可能なケーブル側コネクタ612fが設けられている。一端が投入メダルセンサ44に接続されたケーブル601gの他端には、操作部中継基板107に固設された基板側コネクタ622gに接続可能なケーブル側コネクタ612gが設けられている。
また、一端がリールモータ3MLに接続されたケーブル601hの他端及び一端がリールセンサ3SLに接続されたケーブル601iの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622hに接続可能なケーブル側コネクタ612hが設けられている。一端がリールモータ3MCに接続されたケーブル601jの他端及び一端がリールセンサ3SCに接続されたケーブル601kの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622iに接続可能なケーブル側コネクタ612iが設けられている。一端がリールモータ3MRに接続されたケーブル601lの他端及び一端がリールセンサ3SRに接続されたケーブル601mの他端には、リール中継基板103に固設された基板側コネクタ622jに接続可能なケーブル側コネクタ612jが設けられている。
また、一端がホッパーモータ82に接続されたケーブル601nの他端及び一端が払出センサ81に接続されたケーブル601oの他端には、電源基板100に固設された基板側コネクタ622kに接続可能なケーブル側コネクタ612kが設けられている。
また、ケーブル601pの両端には、ケーブル側コネクタC2、C3が設けられており、一方のケーブル側コネクタC2は、遊技制御基板101に固設された基板側コネクタC1に接続可能なコネクタであり、他方のケーブル側コネクタC3は、演出制御基板102に固設された基板側コネクタC4に接続可能なコネクタである。
なお、この実施の形態では、各電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、3ML、3MC、3MR、82、81からはコネクタを介すことなく配線が延出されているが、コネクタを介して配線と接続されていても良い。
上述のように、各基板と各ケーブルとは、基板側に設けられる基板側コネクタ620a〜620d、621a〜621d、622a〜622k、C1、C4と、ケーブル側に設けられるケーブル側コネクタ610a〜610d、611a〜611d、612a〜612k、C2、C3とからなる一対のコネクタ(雄コネクタと雌コネクタ)を介して配線接続されており、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱することにより配線接続を解除することができるようになっている。特に、遊技制御基板101、操作部中継基板107、リール中継基板103、電源基板100、演出制御基板102は、スロットマシン1の筐体または前面扉の所定箇所に取り付けられていることで、基板側コネクタからケーブル側コネクタを抜脱しやすいので、遊技制御基板101や演出制御基板102の交換を容易に行うことができる。
まず第1の電子部品に関して具体的に説明すると、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46または投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にBET信号が不正に出力されると、賭数の設定操作が行われていないのに賭数が設定される虞がある。スタートスイッチ41と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にスタート信号が不正に出力されると、ゲームの開始操作を行うことなくゲームが開始される虞がある。ストップスイッチ42L、42C、42Rと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にストップ信号が不正に出力されると、停止操作を行うことなくリールの回転が停止される虞がある。
リールセンサ3SL、3SC、3SRと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にリール回転信号が不正に出力されると、リールを回転させることなく各リール3L、3C、3Rの表示結果の導出や入賞の判定等が行われる虞がある。払出センサ81と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタに打ち込み器具のコネクタが接続され、該打ち込み器具から遊技制御基板101にメダル払出信号が不正に出力されると、メダルを払い出すことなくメダルの計数が行われる虞がある。
第2の電子部品に関して具体的に説明すると、リールモータ3ML、3MC、3MRと遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、リールの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来リールセンサ3SL、3SC、3SRから遊技制御基板101に入力されるリール回転検出信号を、打ち込み器具からリール回転後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
また、ホッパーモータ82と遊技制御基板101との間に設けられるケーブルのコネクタのうちいずれかのコネクタでの接続が解除されて遊技制御基板101から出力される駆動信号を打ち込み器具等で取得できることになると、ホッパータンクの駆動信号が遊技制御基板101から出力されたタイミングを打ち込み器具側で特定できるので、本来払出センサ81から遊技制御基板101に入力される払出メダル検出信号を、打ち込み器具からホッパータンクの駆動後の適正なタイミングで出力されてしまう虞がある。
このように、ゲームの進行に応じて第1の電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81から出力され、本来であれば遊技制御基板101に入力される信号が打ち込み器具から出力された場合、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができる。一方、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101から出力され、本来であれば第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82に入力される信号が打ち込み器具に入力された場合、打ち込み器具側では、遊技制御部110がリールモータ3ML、3MC、3MLやホッパーモータ82の駆動後に出力する信号の出力タイミング等を特定可能となり、これに基づいて新たな信号がメイン制御基板101に入力された場合には、遊技制御部110は該信号の受信に基づいてゲームを進行する制御を行うことができるので、ゲームを自動的に進行させるといった不正行為が実施される虞がある。この実施の形態にかかるスロットマシン1では、後述するように打ち込み器具の接続による不正行為を防止する種々の対策が施されている。
次に、遊技制御基板101における遊技制御部110への電源まわりの構成を説明する。図4は、遊技制御部110に対するバックアップ電源の供給ラインを示す回路図である。
遊技制御基板101には、電源基板100の電圧生成回路により生成された+5Vの直流電圧が供給される。電源基板100から供給された+5Vの直流電圧は、遊技制御部110の駆動電源としてVDD入力端子に供給されるとともに、図4に示すように、遊技制御基板101上で分岐して+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインを形成する。そして、この+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、逆流防止用のダイオード312を介して遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているとともに、電源基板100側でグラウンドレベルに接続され、その間には大容量の図示されないコンデンサが設けられている。これにより+5V(VBB)の直流電圧をコンデンサに蓄積可能とされ、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧を、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態を保持するためのバックアップ電源として供給できるようになっている。
また、+5V(VBB)の直流電圧の供給ラインは、遊技制御基板101上で直接遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されているのではなく、図4に示すように、遊技制御基板101と操作部中継基板107を配線接続するケーブル600a、操作部中継基板107、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44を配線接続するケーブル601gを経由し、更に、投入メダルセンサ44で折り返して、ケーブル601g、操作部中継基板107、ケーブル600aを経由して再度遊技制御基板101に接続され、遊技制御部110のメモリバックアップ電源入力端子VBBに接続されている。すなわち、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されたときに、コンデンサに蓄積された電圧は、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給され、遊技制御部110におけるRAM112の記憶状態が保持されるようになっている。
このため、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技制御基板101と遊技用電子部品との間のコネクタ接続の解除を規制することで、打ち込み器具の接続を困難としている。具体的には、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を規制している。基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの接続は、コネクタ規制部材500によってその解除が規制され、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続、及び基板側コネクタ622gとケーブル側コネクタ612gとの接続は、コネクタ規制部材650によってその解除が規制されるようになっている。
次に、外部出力基板105の構成、及び外部出力基板105から出力されるセキュリティ信号について詳細に説明する。図5は、外部出力基板105から出力されるセキュリティー信号の出力フォーマットを示す図である。前述したとおり、セキュリティ信号は、複数種類の信号を同一の外部出力端子から出力させるものであるが、図示するように、Xms(Xは任意の数)の時間毎に時分割し、1フレーム期間を14Xmsとして出力されるものである。
1フレーム期間のうちの最初のXmsの期間は、スタートビットを出力する期間となり、最後の6Xmsの期間がブランク期間となり、ブランク期間の直前のXmsの期間がストップビットを出力する期間となる。その間の6Xmsの期間で、Xmsの期間毎に時分割してドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号の6種類の信号を出力するものとなっている。
ドア開放信号は、ON状態のときに前面扉が開放されていることを示す信号であり、設定キースイッチ92や設定スイッチ91、或いは各種基板101〜106及び基板間を接続するケーブルは、スロットマシン1の前面扉を開放した内部に設置されているので、前面扉が開放されているときには不正が行われてる可能性があるために出力されるものである。設定値変更信号は、ON状態のときに設定値の変更が行われていることを示す信号であり、設定値の変更はメダルの払出率に直接的に影響があることで不正が行われている可能性があるために出力されるものである。
投入エラー信号は、ON状態のときにメダルの投入においてエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号であり、投入エラーが発生したときにはメダル投入口13から不正なメダル投入行為(実際にはメダルを投入せずに不正な器具を用いてクレジットを満杯にしてしまうような行為)が行われている可能性があるために出力されるものである。払い出しエラー信号は、ON状態のときにメダルの払い出しにおいてエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号であり、払い出しエラーが発生したときにはホッパー80に対してメダルを抜くなどの不正行為が行われている可能性があるために出力されるものである。
他のエラー信号は、ON状態のときに投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーが発生し、未だ復帰していないことを示す信号である。投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーは、直接的にメダルを増加させようとする行為で発生するものではないが、エラーの発生時には何らかの不正が行われている可能性があるために、このような他のエラー信号を出力するものである。精算中信号は、ON状態のときにメダルの精算中であることを示す信号であり、メダルの精算は必ずしも不正がなくても通常に行われる行為ではあるものの、これが頻繁に行われるようでは不正な行為が行われている可能性があるために出力されるものである。
また、スタートビットは、常にON状態、ストップビット及びブランク期間は、常にOFF状態である。セキュリティ信号として実質的な内容を示す信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号の6種類であり、これらが全てOFF状態となってもOFF状態となっている期間は6Xmsしか継続しないので、7Xms以上の期間OFF状態となった後にセキュリティ信号がON状態となったXmsの期間がスタートビットの期間であると判断することができる。
なお、外部出力基板105から出力されるセキュリティ信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号をシリアルで出力するものであったが、外部出力基板105とホールの管理コンピュータなどの外部装置との間に所定の出力端子板を設け、シリアルのドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号をパラレルに変換して、外部装置へと出力するものとしてもよい。
次に、遊技制御基板101を収納する基板ケース200及びコネクタ規制部材500の詳細な構造について説明する。
図6及び図7は、基板ケース200及び基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に取り付けるための取付ベース250、コネクタ規制部材500を示す分解斜視図であり、図8は、基板ケース200を取付ベース250に組み付けた状態を示す斜視図であり、図9は、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510及びコネクタキャップ520の要部拡大斜視図であり、図10(a)は、図9のA−A断面図であり、図10(b)(c)は、図9のB−B断面図であり、図11は、基板ケース200を取付ベース250に組み付け、更に取付側部材510に対してコネクタキャップを装着した状態を示す斜視図であり、図12(a)は、図11のC−C断面図であり、図12(b)は、図11のD−D断面図である。
基板ケース200は、図6及び図7に示すように、遊技制御基板101の裏面側を覆うケース本体としての下部ケース201と、遊技制御基板101の実装面側を覆う上部ケース203と、から構成され、遊技制御基板101を挟持するように組み付けられるものである。なお、遊技制御基板101の実装面には、特に詳細な図示はしないが、CPU111、ROM123、RAM112等の電子素子や、他の基板からのケーブルの一端に設けられたケーブル側コネクタ等が接続される基板側コネクタ620a〜620c等が多数実装されている。
下部ケース201は、透明な合成樹脂からなり、略長方形状に形成される底板201aと、該底板の周囲を囲むように形成された側壁と、により上面が開放する直方体状に成形されている。
下部ケース201の一方の短辺の側壁201cには、2つの封止片211、211が外方に突出して設けられているとともに、他方の短辺の側壁201dには、2対の係止部210が外方に突出して設けられている。また、下部ケース201の底板201aの裏面における側壁201dよりの両長辺側端には、後述する取付側部材510の係止片511が係合する係合溝212がそれぞれ形成されている。
上部ケース203は、透明な合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、下面が開放するとともに、上面中央が膨出し、両短辺側に段部203a、203bが形成された凸型の箱状に成形されている。上部ケース203の下面は、下部ケース201と同型であり、下部ケース201と上部ケース203とを組み付けることで、内部に遊技制御基板101を収容する空間が形成されるようになっている。
上部ケース203の一方の短辺の側壁203cには、下部ケース201の一方の短辺の側壁201cに設けられた封止片211、211と対応する箇所にそれぞれ封止片231、231が外方に突出して設けられており、封止片231、231の間には、等間隔に4つの封止片232が外方に突出して設けられている。上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、下部ケース201の他方の短辺の側壁に設けられた2対の係止部210と対応する箇所にそれぞれ1対の係止部210と係合する係合部230がそれぞれ設けられている。また、上部ケース203の他方の短辺の側壁203dには、係合部230よりも外方よりの位置に、後述する取付ベース250の係止孔251a、251aに係合する係止片235、235がそれぞれ設けられている。
また、上部ケース203の両短辺側の段部203a、203bには、それぞれ凹部203e、203fが形成されているとともに、特に、段部203bの凹部203fの底面には、基板ケース200内に収容した遊技制御基板101の基板側コネクタ620aに対応する箇所に基板側コネクタ620aを挿通可能な挿通孔234が形成されている。
取付ベース250は、基板ケース200をスロットマシン1の本体をなす筐体に対して固定するための部材である。取付ベース250は、合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、下部ケース201の底板201aよりも大きい略長方形状に形成される底板250aと、該上板の周縁辺のうち2つの長縁辺に形成された側壁250b、250cとにより上面が開放する直方体状に形成されている。取付ベース250の底板250aには、複数箇所にビス孔252が形成されているとともに、一方の短辺側の縁辺には、中央部に切り欠き250eを有する側壁250dが形成されており、底板250aには、側壁250dの切り欠き250eから中央に向かって1対のガイド254、254が設けられている。ガイド254、254の対向する面には、後述する固着部材255の両端部に形成された係止部257、257が嵌入されるガイド溝254a、254aが形成されている。
固着部材255は、合成樹脂からなり、上面に4カ所の固着孔256が形成された固着片255aの両端から下方(図中後方)に伸びる垂下片255b、255bが延設され、更に垂下片255b、255bの両端部から左右方向(図中上下方向)を向く係止部257、257が形成された略コ字状に成形されている。固着部材255は、その係止部257、257を取付ベース250のガイド254、254に形成されたガイド溝254a、254aに対してそれぞれ嵌入することで、取付ベース250に取り付けられる。
取付ベース250における側壁250dが形成された短辺側には、先端に内方向きの係止爪253aを有する係止柱253が底板250aから立設されているとともに、反対側の短辺側の両端部には、上部ケース203の係合部230が挿入される係止孔251a、251aが底板250aから連設された係止孔部251、251が立設されている。
コネクタ規制部材500は、図6及び図7に示すように、基板ケース200に対して取り付けられる取付側部材510と、取付側部材510に対して装着され、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆するコネクタカバー520と、から構成され、取付側部材510を基板ケース200に対して取り付け、コネクタカバー520を装着することで、基板側コネクタ620aからのケーブル側コネクタ610aの抜脱が規制される。
取付側部材510は、透明な合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、基板ケース200を構成する下部ケース201及び上部ケース203の表面形状に沿った形状に成形されている。詳しくは、取付側部材510は、上部ケース203の係合部230が設けられた短辺側に装着されるものであり、その形状は、基板ケース200への取付時に上部ケース203における段部203bの凹部203fの底面に当接するとともに、ケーブル側コネクタ610aを逃がす切り欠き512及び内側に係止孔513aを有する筒状の係止孔部513が形成された基片510aの両端から起立する起立片510b、510bを介して上部ケース203における段部203bの両端部上面に当接する上片510c、510cが延設され、更に上片510c、510cの両端から垂下する側片510d、510dを介して係止部257、257が内向きに延設された形状であり、基板ケース200への取付時に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面及び凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっている。
係止孔部513における係止孔513aの内面には、図9に示すように、中心を挟んで対向する位置に係止溝514が、係止孔513aの下端から上方に向かって設けられている。係止溝514は、係止孔513aの下端からの深さの浅い浅溝部514aとそれよりも深い深溝部514bとからなる略L字状で、対向する係止溝514、514の浅溝部514a、514a同士、深溝部514b、514b同士が、それぞれ中心を挟んで対向する位置に形成されている。すなわち係止溝514、514は、中心を挟んで点対称に形成されている。
コネクタカバー520は、透明な合成樹脂からなり、図6及び図7に示すように、基板ケース200に取り付けられた取付側部材510に対して取り付けた際に、基板側コネクタ620aに接続されたケーブル側コネクタ610aの一部を被覆する断面視略コ字状の被覆部521が成形されているとともに、被覆部521の長手方向側面の一方の側面521aに取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aの内周とほぼ同径の係止筒522が接続片522aを介して設けられている。
被覆部521の一方の側面521aの下端は、取付側部材510に取り付けた際にその基片510aの上面に当接するとともに、側面521aの背面には、リブ521b、521bが設けられ、そのリブ521b、521bの下面も基片510aの上面に当接するようになっている。
係止筒522は、図9に示すように、中心を挟んで対向する位置に、先端に外向きの係止爪523aが形成され、内方に弾性変形可能な係合部523、523が設けられている。係合部523、523は、その係止爪523a、523aが、コネクタカバー520を基板側コネクタ620aにケーブル側コネクタ610aが接続されている状態で取付側部材510に取り付けた際に、係止孔513aに形成された係止溝514、514の浅溝部514a、514aに対して係合する位置に設けられている。
次に、コネクタ規制部材500の基板ケース200への取付状況及び基板ケース200の筐体への取付状況について説明する。
まず、基板ケース200を構成する下部ケース201及び上部ケース203の内部に遊技制御基板101を収容して封止状態とする。下部ケース201及び上部ケース203を封止状態とするには、下部ケース201の2対の係止部210に対して、それぞれ対応する上部ケース203の係合部230を係合させた後、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着する。
ワンウェイネジは、周知のように、一方向の回転によってネジを螺着することができるが、他方向に回転させようとしても回転させることができない、すなわち、そのネジを緩めることができない機能を有するネジである。このため、下部ケース201のいずれかの封止片211と上部ケース203の対応する封止片231とをワンウェイネジにて固着すると、封止片211及び封止片231のいずれか一方を破断させなければ、これらの固着を解除できないようになっている。
そして、封止片211及び封止片231を固着することにより、下部ケース201に対する上部ケース203の長手方向の移動が規制され、その結果、下部ケース201の係止部210に対する上部ケース203の係合部230の係合の解除も規制されることとなり、上部ケース201と下部ケース203は、内部に遊技制御基板101を収容した状態で一体化され、封止片211及び封止片231を破断しなければ、開放することができない状態となる。
次に、遊技制御基板101を封止状態とした基板ケース200に対して取付側部材510を取り付ける。取付側部材510は、その両側片510d、510dを外方に向かって弾性変形させ、上部ケース203の段部203bに装着する。そして弾性変形を解除することで、係止片511、511を下部ケース201の裏面における係合溝212、212に係合させることで取り付けられる。この際、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cは、それぞれ上部ケース203の段部203b上面、凹部203fの底面に当接するとともに、基片510aに設けられた切り欠き512が、上部ケース203の凹部203fに設けられた挿通孔234と一致し、これら切り欠き512及び挿通孔234を介して、基板ケース200に収容された遊技制御基板101の基板側コネクタ620aが基板ケース200内から外部に露出するようになっている。
次に、取付ベース250のビス孔252を介して取付ネジ259を筐体側の壁に螺入し、取付ベース250を筐体に対して固定するとともに、固着部材255の係止部257、257を取付ベース250の係合溝254a、254aにそれぞれ嵌入し、固着部材255を取付ベース250に対して装着する。
次に、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200を取付ベース250に対して組み付ける。詳しくは、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235をそれぞれ取付ベース250の係止孔部251、251の係止孔251a、251aに挿入した後、図8に示すように、基板ケース200を取付ベース250の側壁250b、250cの間に収容させるとともに、係止柱253の係止爪253aによって基板ケース200の他端側段部203aの上面を係止して基板ケース200を取付ベース250に仮止めする。この状態で上部ケース203の一端に設けられた4つの封止片232と取付ベース250に装着された固着部材255の固着孔256がそれぞれ対応する位置となり、この状態で、いずれかの封止片232の上方から対応する固着孔256に対して前述のワンウェイネジを螺入することで、封止片232と固着部材255とを固着する。
そして、封止片232及び封止片固着部材255を固着することにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が規制されるとともに、係止柱253によって基板ケース200の封止片232側への水平移動も規制されるので、基板ケース200の一端側に突出する係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから外すことも不可能となる。更に、この状態では、取付ベース250の底板250aのビス孔252は全て基板ケース200に被覆され、取付ネジへの259へのアクセスも不能となり、取付ベース250を筐体から取り外すことも不可能となる。このようにして、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200は、取付ベース250を介して筐体に固定され、封止片232または固着部材255を破断しなければ、基板ケース200を筐体から取り外すことができない状態となる。
また、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、図12(a)に示すように、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる。
次に、図8に示すように、基板ケース200の挿通孔234及び取付側部材510における基片510aの切り欠き512を介して露呈する遊技制御基板101の基板側コネクタ620aに対してケーブル600aのケーブル側コネクタ610aを接続した後、これら基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aを接続した状態で、図11に示すように、コネクタカバー520の被覆部521でケーブル側コネクタ610aの上方を被覆するとともに、コネクタカバー520の係止筒522を取付側部材510における係止孔部513の係止孔513aに嵌入させる。これにより係止筒522の係合部523、523は、係止孔513aの内周に当接して内方に弾性変形する。この際、係合部523、523は、被覆部521でケーブル側コネクタ610aを被覆する位置とすると、自ずと係止孔513aの内面に形成された係合溝514、514のうち浅溝部514a、514aに位置決めされることとなり、係止筒522を更に嵌入し、係合部523、523の先端の係止爪523a、523aが係合溝514、514の浅溝部514a、514aに到達することで、図10(a)に示すように、係合部523、523の内方への弾性変形が開放され、係止爪523a、523aがそれぞれ浅溝部514a、514aに係合し、係止筒522の上方への移動が規制されるとともに、被覆部521の側面521aと基板側コネクタ620a及びケーブル側コネクタ610aの側面とが当接して、係止筒522の係止孔部513に対する回転が規制されることにより、取付側部材510とコネクタカバー520とが連結し、一体化されたコネクタ規制部材500が形成された状態となる。この状態では、係合部523、523が係止孔部513によって被覆されるため、外部から係合部523、523を内方に弾性変形させることが不可能となり、コネクタカバー520または取付側部材510を破断しなければ、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すことが不可能となる。
コネクタカバー520を取付側部材510に対して取り外し不能に取り付けると、図12(a)(b)に示すように、被覆部521によってケーブル側コネクタ610aの上面の一部が被覆され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が規制されるようになっている。
このように、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除するには、取付側部材510またはケーブルカバー520を破断してコネクタカバー520を取付側部材510から取り外すか、基板ケース200の封止片232または固着部材255を破断して、基板ケース200を取付ベース250から取り外し、コネクタカバー520が取り付けられた状態のままの取付側部材510を基板ケース200から取り外す必要がある。
例えば、ケーブル600aの故障などによりケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合には、前者の方法で取り外し、基板の故障などにより基板ケース200ごと交換する場合には、後者の方法で取り外せば良い。
まず、ケーブル600aを交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具でコネクタカバー520の被覆部521と係止筒522とを繋ぐ接続片522aを破断する。これにより被覆部521が分離するとともに、係止筒522の係止孔部513に対する回転が可能な状態となる。この状態で、係止筒522を、上面視反時計回りに回転させることで、係合部523、523が係合溝514、514の浅溝部514a、514aから深溝部514b、514bの位置に移動し、図10(a)に示すように、係止爪523a、523aが浅溝部514a、514aに係合している状態から、図10(b)に示すように、係止爪523a、523aと浅溝部514a、514aの係合が解除された状態となる。これにより、係止筒522の上方への移動が可能となり、図10(c)に示すように、係止筒522を上方に引き抜くと、係止爪523a、523aが深溝部514b、514bに係合するが、この状態では、係合部523、523が露呈するため、内方に弾性変形させることが可能となり、係合部523、523を内方に弾性変形させることにより、係止爪523a、523aと深溝部514b、514bとの係合が解除され、係止筒522を取付側部材510から取り外すことができ、これによりコネクタカバー520が取付側部材510から完全に分離し、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、コネクタカバー520を取付側部材510から取り外すと、被覆部521と係止筒522とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、基板ケース200ごと交換するにあたり、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから外す必要がある場合に、取付側部材510をコネクタカバー520ごと基板ケース200から取り外す方法について説明すると、最初に、ニッパーなどの工具で固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する。これにより、基板ケース200の封止片232側の端部における取付ベース250からの取り外し方向への移動が可能となるので、係止柱253の係止爪253aと基板ケース200の段部203eとの係合を解除する。これに伴って封止片232側への水平方向への移動も可能となるので、基板ケース200の係止片235、235を取付ベース250の係止孔251a、251aから取り外す。これにより、基板ケース200が取付ベース250から取り外され、取付側部材510の側片510d、510dを外方に変形することが可能な状態となり、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが可能となり、これによりコネクタカバー520と一体化された状態で取付側部材510を基板ケース200から取り外すことにより、コネクタカバー520によるケーブル側コネクタ610aの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除することができるようになる。
なお、この方法によっても取付側部材510を基板ケース200から取り外すためには、固着部材255と固着されている基板ケース200の封止片232を破断する必要があり、一度破断すると元の状態とはならないため、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した痕跡が残ることとなる。
また、この方法によれば、基板ケース200の封止片232が破断され、固着部材255に残るが、取付側部材510からコネクタカバー520を取り外すことなく、取付側部材510を基板ケース200から取り外せるため、交換用に遊技制御基板101が収容された新たな基板ケース200にコネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けることで、新たな基板ケース200においてケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続の解除が不能化されるとともに、新しい固着部材255を取付ベース250に装着し、コネクタカバー520が組み付けられた状態の取付側部材510を取り付けた新たな基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、再び取付側部材510の取り外しが不可能な状態となり、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続を解除した場合には、その痕跡を残せる状態となる。すなわちこのような場合には、取付側部材510とコネクタカバー520とを再利用することが可能となる。
次に、コネクタ規制部材650の詳細な構造について説明する。
図13は、コネクタ規制部材650を構成する載置台660及びカバー部材680を示す分解斜視図であり、図14は、載置台660に対してカバー部材680を組み付けた状態を示す斜視図であり、図15(a)は、図14のE−E断面図であり、図15(b)は、図14のF−F断面図である。
コネクタ規制部材650は、図13及び図14に示すように、操作部中継基板107を載置する載置台660と、載置台660を上方から被覆するカバー部材680と、から構成され、載置台660に操作部中継基板107を収容した後、操作部中継基板107の基板側コネクタ621a、622gに、それぞれに対応するケーブル600a、601gのケーブル側コネクタ611a、612gを接続した後、カバー部材680をケース体610に取り付けることで、基板側コネクタ621a、622gからのケーブル側コネクタ611a、612gの抜脱が規制される。
載置台660は、透明な合成樹脂からなり、操作部中継基板107よりも大径の略長方形状に成形されている。操作部中継基板107には、図13に示すように、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gが実装されており、載置台660の長辺側の両側面、及び短辺側の一方の側面には、操作部中継基板107を載置した際に、操作部中継基板107において差し込み口が実装面と水平方向に開口する基板側コネクタ622a、622b、622c、622d〜622f、622gが位置する部位を避けて、外方に突出するように、係止孔661bを有する係止孔部661がそれぞれ1つずつ接続片661aを介して設けられている。係止孔661bの内周面には、中心を挟んで対向する位置に中心向きの係止爪661c、661cが1対形成されている。
カバー部材680は、透明な合成樹脂からなり、載置台660とほぼ同形状に成形されており、一方の長辺側には、操作部中継基板107の基板側コネクタ621aに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部681が、他方の長辺側には、作業部中継基板110の基板側コネクタ622a、622bに対応する位置に手前側に向かって膨出するカバー部688、基板側コネクタ622c、622g、622d〜622fに対応する位置に手前に向かって膨出するカバー部689がそれぞれ形成されている。
カバー部681の上面681aには、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aの長辺の長さよりも狭い、基板側コネクタ621aに接続されたケーブル600aを逃がすための切り欠き681bが外側の側面にかけて形成され、これにより、上面681aの両側端には、それぞれ被覆面681c、681が形作られる。
カバー部688には、基板側コネクタ622a、622bに接続されたケーブル612a、612bを逃がすための切り欠き682aが形成されているとともに、カバー部689には、基板側コネクタ622cに接続されたケーブル612cを逃がすための切り欠き682b、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き632c、基板側コネクタ622d〜fに接続されたケーブル612d〜fを逃がすための切り欠き682dがそれぞれ形成されている。特に、基板側コネクタ622gに接続されたケーブル612gを逃がすための切り欠き682cは、ケーブル601gの長辺の長さよりも狭幅に形成されており、その両端には、カバー部689から垂下する被覆片683、683がそれぞれ設けられている。
また、カバー部材680の長辺側の両側面、及び短辺側の一方の側面には、載置台660の係止孔部661と対応する位置に、外方に突出するように、係止孔661bの内周面とほぼ同径の係止筒684が接続片684aを介して設けられている。係止筒684の外周面には、係止孔661bの内周に設けられた1対の係止爪661cと対応する箇所にそれぞれ係止孔684が形成されており、係止爪661cが係合できるようになっている。
次に、載置台660とカバー部材680の取付状況について説明すると、まず、図13に示すように、載置台660に操作部中継基板107を載置し、基板側コネクタ621a、622a、622b、622c、622d〜622f、622gにそれぞれ対応するケーブル側コネクタ611a、612a、612b、612c、612d〜612f、612gを接続する。これらケーブル側コネクタを基板側コネクタに接続した後、カバー部材680を載置台660に対して取り付ける。
詳しくは、カバー部材680の係止筒634を載置台660の対応する係止孔部661の係止孔661bに嵌入する。そして係止筒634を係止孔661bに押し込むことにより、係止孔661b内の係止爪661cが係止筒684の係止孔684に係合する。これにより、外方から係止爪661cと係止孔684との係合を解除することが不可能な状態となり、図14に示すように、載置台660とカバー部材680とが、係止孔部661または係止筒634を破断しなければ取り外し不能に組み付けられた状態となる。
そして、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図15(a)に示すように、操作部中継基板107の基板側コネクタ621aに接続されたケーブル側コネクタ611aの両端部上面がカバー部材680の被覆部681c、681cに被覆され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ611aの基板側コネクタ621aからの抜脱が規制されるようになっている。
また、載置台660とカバー部材680とが組み付けられると、図15(b)に示すように、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gに接続されたケーブル側コネクタ612gの両端部上面がカバー部材680の被覆片683、683に被覆され、ケーブル側コネクタ621gの基板側コネクタ622gからの抜き方向への移動が規制され、ケーブル側コネクタ621gの基板側コネクタ622gからの抜脱が規制されるようになっている。
次に、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除する際の状況について説明する。
ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除するには、ニッパーなどの工具でカバー部材680の係止筒684を繋ぐ接続片684aを破断する。これにより、カバー部材680の本体と係止筒684とが分離して、カバー部材680を載置台660から取り外すことが可能となり、カバー部材680を載置台660から取り外すことにより、被覆部681c、681cによるケーブル側コネクタ611aの抜き方向の移動の規制が解除されるとともに、被覆片683、683によるケーブル側コネクタ621gの抜き方向の移動の規制も解除されるので、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続を解除することができるようになる。
なお、カバー部材680を載置台660から取り外すと、カバー部材680の本体と係止筒684とが破断し、一度破断すると元の状態とはならないうえに、分離した係止筒684が載置台660の係止孔部661の係止孔661b内に残るため、ケーブル側コネクタ611aと基板側コネクタ621aとの接続及びケーブル側コネクタ621gと基板側コネクタ622gとの接続との接続を解除した痕跡が残ることとなる。
次に、演出制御基板102のRAM122の構成について説明する。図16は、演出制御基板102のRAM122の構成を示す図である。演出制御基板102のRAM122には、少なくとも遊技履歴データ領域122−1と、実行演出データ領域122−2と、フレームバッファ122−3とが設けられている。
遊技履歴データ領域122−1には、スロットマシン1におけるこれまでの遊技の履歴が記憶される。遊技履歴データ領域122−1に記憶される遊技の履歴としては、実行されたゲーム数やレギュラーボーナス、ビッグボーナスの入賞回数などが挙げられる。また、レギュラーボーナスやビッグボーナスにおける遊技者のメダルの獲得枚数(メダルの払い出し枚数から遊技者の設定した賭け数を減算したもの)などを含んでいてもよい。
実行演出データ領域122−2には、液晶表示器4において実行される演出の演出データが記憶される。液晶表示器4において実行される演出としては、少なくとも遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されている間に断続的に行われるボーナス中演出と、遊技状態が後述するRTにあるときに行われる連続演出と、クレジットまたは賭け数が精算されたとき若しくは何らの遊技操作もされていない状態が所定時間以上継続したときに行われるデモ演出とがある。これらの演出を実行するための演出データは、ROM123に予め格納されている。
実行演出データ領域122−2には、少なくともボーナス中演出の演出データ(以下、ボーナス演出データ)、あるいは連続演出の演出データ(以下、連続演出データ)の何れかを記憶できるだけの容量がある。しかし、実行演出データ領域122−2には、ボーナス演出データまたは連続演出データとともに、デモ演出の演出データを記憶できるだけの容量はない。実行演出データ領域122−2において新たに実行される演出の演出データを記憶するのに十分な空き領域がない場合には、新たに実行される演出の演出データがこれまでに書き込まれている演出データに上書きして書き込まれる。
フレームバッファ122−3は、実行演出データ領域122−2に書き込まれている演出データに従って現在実行されている演出の画像データが展開される領域である。液晶表示器4には、フレームバッファ122−3に展開された画像データに従って画像が表示される。フレームバッファ122−3は、2フレーム分あり、画像データの書き込み用と読み出し用とを1フレーム期間毎に交互に切り替えることで、液晶表示器4に動画像を表示できるようになっている。
このようにROM123に格納された演出データを読み出し、実行演出データ領域122−2に一旦書き込んでからフレームバッファ122−3に画像データを展開するのは、多くの演出において何度も繰り返して演出データの読み出しが行われるが、RAM122からのデータの読み出し速度はROM123からの読み出し速度よりも早いので、その方が全体としてデータの読み書きに要する時間が少なくて済むことになるからである。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の何れかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められている。遊技状態としては、通常の遊技状態の他に、特別遊技状態としてのレギュラーボーナス、ビッグボーナスと、通常遊技状態よりもリプレイの当選確率が高くなるRTとがある。また、入賞となる役の種類には、大きく分けて、特別遊技状態(レギュラーボーナス、ビッグボーナス)への移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。図17(a)は、このスロットマシン1において入賞となる役の種類と可変表示装置2における図柄の組み合わせを説明する図である。
レギュラーボーナスは、通常の遊技状態またはRTにおいて何れかの入賞ラインに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。レギュラーボーナス入賞すると、遊技状態が通常の遊技状態またはRTからレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲームを消化したとき、または8ゲーム入賞(役の種類は、いずれでも可)したときの何れか早いほうで終了する。遊技状態がレギュラーボーナスにある間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM112に設定される(次に説明するビッグボーナス中に提供された場合を含む)。
ビッグボーナス(1)は、通常の遊技状態またはRTにおいて何れかの入賞ラインに「赤7−赤7−赤7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(2)は、通常の遊技状態またはRTにおいて何れかの入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)入賞すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
ビッグボーナスにおいては、上記したレギュラーボーナスが終了まで繰り返して提供される。遊技状態がビッグボーナスにある間は、ビッグボーナス中フラグがRAM112に設定される。ビッグボーナスは、遊技者に払い出したメダルの枚数が465枚を越えたときに終了する。ここでは、1ゲーム当たりの最大払出枚数が15枚なので、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数の上限は、480枚となる。ビッグボーナスが終了したゲームでは、メダルの払い出しが終了しても規定時間の間は次のゲームの賭け数の設定に移行できないフリーズ状態に制御される。もっとも、フリーズ状態に制御されている間も、精算ボタン16の操作によってクレジットの精算を行うことは可能である。
後述する内部抽選においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していても、リール3L、3C、3Rの全てについて「赤7」、「白7」、「BAR」が5コマ以内の間隔で配置されている訳ではないので、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によってはこれらの役に入賞しない場合がある。
スイカは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。ベルは、何れの遊技状態においても何れかの入賞ラインに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
チェリーは、何れの遊技状態においても左のリール3Lについて何れかの入賞ラインに「チェリー」の図柄が導出されたときに入賞となり、1入賞ラインにつき2枚のメダルが払い出される。左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」が停止したときには、2つの入賞ラインでの導出となるので合計4枚のメダルが払い出される。
左のリール3Lについて「チェリー」は7コマ間隔で配置されているので、後述する内部抽選でチェリーに当選しているときには、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)と重複して当選していてこれらの導出が優先される場合を除いて、左の停止ボタン12Lを1番面に操作すれば必ずチェリーに入賞する。また、左のリール3Lについて「チェリー」は、「赤7」、「白7」及び「BAR」から3コマまたは4コマ離れた位置に配置されているため、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)とチェリーに重複して当選している場合でも、同時入賞が発生することはない。
リプレイは、通常の遊技状態またはRTにおいて何れかの入賞ラインに「JAC−JAC−JAC」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭け数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭け数3に対応した3枚のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。リール3L、3C、3Rの全てについて「JAC」が5コマ以内の間隔で配置されているので、リプレイに当選している場合には、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずにリプレイ入賞する。
後述する内部抽選において、チェリーは、単独で当選する場合と、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の何れかと同時に当選する場合とがある。また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)は、それぞれ単独で当選する場合と、チェリーと同時に当選する場合とがある。単独当選か同時当選であるかに関わらず、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選すると、その後の3ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御される(但し、これらの役に入賞するまで)。また、通常の遊技状態においてチェリーに入賞した場合も、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している場合を除いて、その後の3ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御される。
なお、後述するようにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選が持ち越されている状態で小役(スイカ、ベル、チェリー)やリプレイに当選する場合がある。リプレイは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に優先して導出されるので、取りこぼしは全く生じないが、小役よりもレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の導出が優先されることとなる。
以下、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートレバー11の操作時)、決定するものである。内部抽選では、乱数発生回路115から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)が取得される。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技者が設定した賭け数と、設定スイッチ91により設定された設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。内部抽選における当選は、排他的なものである。
内部抽選では、各役について遊技状態及び設定値毎に登録されている判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、その対象となっている役に当選したものと判定される。当選と判定されると、当該役の当選フラグがRAM112に設定される。判定値数は、ROM113に遊技状態別当選役テーブルに登録されている。
図17(b)は、遊技状態別当選役テーブルを示す図である。遊技状態別当選役テーブルは、ROM113に予め格納され、内部抽選において遊技状態毎に各抽選対象となる役の判定値数を登録したテーブルである。ここでは、所定の設定値のものだけを示しているが、設定値の違いに応じて微妙に異なる値が登録されている。内部抽選においては、複数の役が同時に抽選対象となる場合もある。この遊技状態別当選役テーブルに従って、内部抽選では、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+チェリー、スイカ、ベル、チェリー、リプレイの判定値数が順番に遊技状態に応じて取得される。
もっとも、レギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供された場合を含む)の遊技状態に対しては、レギュラーボーナス、レギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)、ビッグボーナス(2)+チェリー、リプレイの判定値数として0が登録されているため、これらの役に当選することはない。
また、通常の遊技状態またはRTであっても、前回以前のゲームでレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選し、その当選フラグが持ち越されているときには、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選となることはない。このような場合で、抽選対象役としてレギュラーボーナス+チェリー、ビッグボーナス(1)+チェリー、ビッグボーナス(2)+チェリーが読み出されているときに当選したと判定された場合は、チェリーのみの当選となる。
また、通常の遊技状態、RTにおけるリプレイの判定値数は、それぞれいずれの設定値でも同じとなっている。もっとも、リプレイの判定値数の合計数は、通常の遊技状態では8932であるのに対して、RTでは50604となっている。通常の遊技状態におけるリプレイ当選確率は、おおよそ1/7.3となっているのに対して、RTにおけるリプレイ当選確率は、おおよそ1/1.4となっており、非常に高い確率でリプレイ入賞するものとなっている。リプレイは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に優先して導出されるため、RTでは、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選していても、これらの役に入賞しにくいものとなっている。
次に、リール3L、3C、3Rの停止制御について説明する。可変表示装置2を構成するリール3L、3C、3Rは、スタートレバー11が操作され、且つ前回のゲームにおけるリール3L、3C、3Rの回転開始から所定時間を経過していることを条件に、回転開始される。そして、遊技者によって停止ボタン12L、12C、12Rが操作されると、その操作タイミングからそれぞれに対応するリール3L、3C、3Rが190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(4コマの引き込み範囲内)で停止されるものとなる。
リール3L、3C、3Rの回転停止は、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されている役の図柄を入賞ライン上に揃えるように、また、190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内で当選フラグの設定されていない役の図柄を入賞ライン上に揃えないように制御される。
ここで、レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグとリプレイ当選フラグが重複して設定されているときには、リプレイの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順に関わらずに、リプレイに入賞するので、この場合においてレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞することはない。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグとスイカ当選フラグまたはベル当選フラグが重複して設定されている場合には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の図柄を何れの入賞ライン上にも揃えることができない場合であって、「スイカ」または「ベル」を入賞ライン上に揃えられる場合には、「スイカ」または「ベル」を入賞ライン上に揃えて、スイカまたはベルに入賞させることができる。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグとチェリー当選フラグが重複して設定されている場合には、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグの図柄を優先して入賞ライン上に揃えるように制御される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によりレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグの図柄を何れの入賞ライン上にも揃えることができない場合であって、左のリール3Lの上段または下段に「チェリー」を導出できる場合には、「チェリー」を上段または下段に導出させて、チェリーに入賞させる。
なお、上記のリール3L、3C、3Rの停止制御は、遊技状態及び当選フラグの設定状況(及び既に停止しているリールに導出された図柄)に応じて未だ停止していないリールの停止操作位置と停止位置との関係を定めた停止制御テーブルを未停止のリールについて予め作成し、停止ボタン12L、12C、12Rがそれぞれ操作されたときに、予め作成された停止制御テーブルを参照して、対応するリールの回転を停止させるものとしている。なお、停止制御テーブルでは、停止操作位置に対して停止位置が一意に定められている。
遊技制御基板101の側においては、上記のように内部抽選が行われ、その結果と停止ボタン12L、12C、12Rの操作タイミングとに従ってリール3L、3C、3Rの回転が停止し、入賞が発生するものとなる。入賞の発生により、配当としてメダルの払い出しや遊技状態の移行が与えられるが、このように遊技制御基板101の側における遊技の進行状況に応じて、演出制御基板102の側で独自の演出が行われる。このような演出を行うためには、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101の側における遊技の進行状況を認識できなければならないが、このような遊技の進行状況に関する情報は、全てコマンドとして遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。
遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、少なくとも電源投入コマンド、初期化コマンド、BETコマンド、精算コマンド、当選状況通知コマンド、入賞情報コマンド、及び遊技状態コマンドが含まれている。遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるコマンドには、これ以外のコマンドも含まれているが、本発明に直接関わるものではないため、詳細な説明を省略している。
電源投入コマンドは、設定キースイッチ92をONせずにスロットマシン1を起動して、電断までの状態に復帰するときに送信されるもので、復帰後に開始するゲームにおける遊技状態とレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選の有無を示す。初期化コマンドは、設定キースイッチ92をONしてスロットマシン1を起動して、設定値を改めて設定した場合に送信されるものである。
BETコマンドは、現在までに設定された賭け数を示すもので、遊技者の操作によりまたはリプレイゲームにより設定されている賭け数の数が1つずつ大きくなる度に送信される。この実施の形態において1ゲームを行うための賭け数は3であるので、1ゲームの開始前に3回BETコマンドが送信されることとなる。精算コマンドは、精算ボタン16の操作により未だ開始されていないゲームに対して設定された賭け数(リプレイ入賞に基づくものを除く)またはクレジットが精算されたことを示すもので、精算された賭け数またはクレジットに応じたメダルが払い出されたときに送信される。
当選状況通知コマンドは、RAM112における当選フラグの設定状況を示すもので、スタートレバー11が操作されて内部抽選が行われたときに送信される。入賞情報コマンドは、可変表示装置2の表示結果に応じて発生した入賞の種別と、入賞の図柄が揃った入賞ラインを示すもので、可変表示装置2に表示結果が導出されて入賞判定が行われたときに送信される。遊技状態コマンドは、次のゲームで適用される遊技状態を示すもので、1ゲームの終了時において送信される(但し、ビッグボーナスの終了時には、メダルの払い出しが終了して、フリーズ状態が開始されるとき)。
演出制御基板102のCPU121は、このように遊技制御基板101のCPU111から送られてくるコマンドに基づいて各種の演出を行うものとしている。このような演出として、可変表示装置2の表示結果により入賞が発生していた場合に、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅させて、当該入賞ラインを遊技者に示す演出が行われる。
入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPの点滅が開始されるのは、遊技状態コマンドが送信されるタイミングとなる。すなわち、小役以外の入賞の場合には、リール3L、3C、3Rが全て停止して可変表示装置2に表示結果が導出されたタイミングとなる。また、小役入賞の場合には、可変表示装置2に表示結果が導出された後、メダルの払い出しを完了したタイミングとなる。これは、ビッグボーナスの終了ゲームでフリーズ状態に制御されるときであっても変わらない(つまり、メダルの払い出しを完了すれば、フリーズ状態にあっても入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅される。
一方、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPの点滅が終了されるのは、次のゲームのための賭け数が設定されたタイミング(リプレイ入賞に基づく自動設定を含む)、或いは次のゲームのための賭け数を設定せずに精算ボタン16を操作してクレジットの精算を行ったタイミングである。また、リール3L、3C、3Rの少なくとも1つが回転しているゲーム中以外に所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われなかったときも、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPの点滅が終了される。
また、遊技状態がレギュラーボーナスにあるときは、液晶表示器4にてレギュラーボーナス中演出が行われる。遊技状態がビッグボーナスにあるときは、液晶表示器4にてビッグボーナス中演出が行われる。ここでは、レギュラーボーナスとビッグボーナスとを合わせてボーナスと呼び、ビッグボーナス中演出とレギュラーボーナス中演出とを合わせてボーナス中演出と呼ぶ。また、遊技状態がRTに制御されているときには、連続演出が行われる。さらに、ボーナス中、RT中には、それぞれボーナス中楽曲、連続演出中楽曲がスピーカ7L、7U、7Rから継続して出力される。
また、リール3L、3C、3Rの少なくとも1つが回転しているゲーム中以外に所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われていないときには、液晶表示器4においてデモ演出を行うものとなっている。デモ演出は、遊技者が精算ボタン16を操作することでクレジットまたは次のゲームのために既に設定した賭け数を精算したときにも行われる。さらに、スロットマシン1の起動時に設定値の変更がされず、RAM112にバックアップしていたデータに基づいて電断前の状態から遊技を再開するときには、遊技状態とボーナス当選の有無を示す再開時演出が液晶表示器4にて行われる。
ボーナス中演出は、当該ボーナスが終了するまでのゲーム毎に液晶表示器4において表示される画像を更新することにより行われる。連続演出は、RTが終了するまでのゲーム毎に液晶表示器4において表示される画像を更新することにより行われる。連続演出の実行態様は、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選しているかどうかによって異なるものとなる。また、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選している場合、していない場合とで、それぞれ複数のパターンがある。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によらずにRTが終了したときには、これらの役に当選しているかどうかが液晶表示器4にて報知される。
上記した演出のうちで液晶表示器4への画像の表示により行われる演出であるボーナス中演出、連続演出、デモ演出は、ROM123に記憶された演出データを実行演出データ領域122−2に書き込み、書き込んだ演出データに応じた画像データをフレームバッファ122−3に展開し、該展開した画像データに応じた画像を液晶表示器4に表示させることによって行われるものである。ボーナス演出データは、ボーナス中演出におけるゲーム毎の画像を液晶表示器4に表示させるためのデータとして予めROM123に格納されている。また、連続演出データは、連続演出の画像を液晶表示器4に表示させるための各種連続演出のパターンに応じたデータとして予めROM123に格納されている。
このようにボーナス演出データや連続演出データは、複数ゲームに亘って行われる演出であることからデータ量が大きなものであるので、スタートレバー11の操作から可変表示装置2への表示結果の導出までのゲーム中の期間以外でも、連続演出やボーナス中演出が実行されている場合には、RAM122にデモ無効フラグが設定される。これにより、連続演出やボーナス中演出の実行中は、デモ演出が無効とされるため、デモ演出の演出データを、ボーナス演出データや連続演出データに上書きして実行演出データ領域122−2に書き込むことはない。
ところで、液晶表示器4においてボーナス中演出が行われているときにはボーナス中楽曲が、連続演出が行われているとき(すなわち、RT中)には連続演出中楽曲が、スピーカ7L、7U、7Rから出力され、遊技の興趣を高めさせるものとしているが、このような楽曲が出力されている間に必ずしも遊技者が遊技を行っているとは限らない。遊技の行われていないスロットマシン1から大音量で楽曲が再生出力されていると、その付近に設置された他のスロットマシンなどで遊技を行っている遊技者に迷惑がかかってしまうこととなる。
そこで、ボーナス中楽曲または連続演出中楽曲が出力されているときに精算ボタン16が操作され、次のゲームのために設定された賭け数(リプレイ入賞による自動設定を除く)またはクレジットが精算されたときには、これらの楽曲のスピーカ7L、7R、7Uからの出力をミュート機能により停止させる(楽曲の再生の処理は継続して行われている)。ゲーム中以外に所定期間以上に亘って継続して遊技の進行のための操作が行われていないときも、これらの楽曲のスピーカ7L、7R、7Uからの出力をミュート機能により停止させる。そして、スピーカ7L、7U、7Rからの音声の出力がミュートされている状態で遊技操作が行われると、ミュート機能が解除され、楽曲の再生の処理が継続していたなら、その出力が再開される。
なお、演出制御基板102のRAM122には、デモ演出を禁止するデモ無効フラグを設定するための領域が、遊技制御基板101から受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況を保存するための領域、遊技制御基板101から受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報を保存するための領域、遊技制御基板101から受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存するための領域などが設けられている。特定の遊技状態については、単に当該ゲーム(または次のゲーム)で制御されていることだけではなく、開始または終了となるかを判断する必要があるため、遊技状態を保存するための領域は、2ゲーム分設けられている。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。ここでは、まず、スロットマシン1を起動したときに実行される特別な処理について説明し、その後、スロットマシン1において各ゲームが繰り返して行われるときの処理について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、リール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。なお、以下の説明では、本発明に関わらない処理の説明が省略されている場合がある。
図18は、遊技制御基板101内の制御部110がリセット回路118からリセット信号が入力されたときに実行する起動処理を示すフローチャートである。リセット信号は、電源投入時及び遊技制御部110の動作が停滞した場合に出力される信号であるので、起動処理は、電源投入に伴うCPU111の起動時及びCPU111の不具合に伴う再起動時に行われる処理である。
起動処理では、まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(ステップS101)、入力ポートから電圧低下信号の検出データを取得し、電圧低下信号が入力されているか否か、すなわち電圧が安定しているか否かを判定し(ステップS102)、電圧低下信号が入力されている場合には、電圧低下信号が入力されているか否かの判定以外は、いずれの処理も行わないループ処理に移行する。
ステップS102において電圧低下信号が入力されていないと判定した場合には、Iレジスタ及びIYレジスタの値を初期化する(ステップS103)。Iレジスタ及びIYレジスタの初期化により、Iレジスタには、割込発生時に参照する割込テーブルのアドレスが設定され、IYレジスタには、RAM112の格納領域を参照する際の基準アドレスが設定される。これらの値は、固定値であり、起動時には常に初期化されることとなる。
次いで、RAM112へのアクセスを許可し(ステップS104)、設定キースイッチ92がONの状態か否かを判定する(ステップS105)。ステップS105において設定キースイッチ92がONの状態でなければ、RAM112の全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(ステップS106)、RAMパリティが0か否かを判定する(ステップS107)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであり、ステップS107においてRAMパリティが0でなければ、RAM112に格納されているデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS109)、RAM異常エラー処理に移行する。
また、ステップS108においてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(ステップS108)。正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、ステップS108において破壊診断用データが正常でない場合にも、RAM112のデータが正常ではないので、RAM異常を示すエラーコードをレジスタに設定し(ステップS109)、RAM異常エラー処理に移行する。
なお、RAM異常エラー以外によるエラー処理であれば、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93が操作されることで、エラー状態を解除してもとの処理に復帰するが、RAM異常エラーによるエラー処理であれば、第1リセットスイッチ48または第2リセットスイッチ93が操作されてもエラー状態が解除されることはない。
ステップS108において破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM112のデータは正常であるので、RAM112の非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行った後(ステップS110)、破壊診断用データをクリアする(ステップS111)。次いで、電断前の状態でいずれかの特別役(レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2))が当選しているか否かを判定する(ステップS112)。 電断前の状態でいずれかの特別役が当選している場合には、電断前の状態における遊技状態を示すとともに特別役の当選を示す電源投入コマンドを生成して演出制御基板102に送信する(ステップS113)。そして、ステップS115の処理に進む。電断前の状態でいずれの特別役も当選していない場合には、電断前の状態における遊技状態を示すとともに特別役の非当選を示す電源投入コマンドを生成して演出制御基板102に送信する(ステップS114)。そして、ステップS115の処理に進む。
ステップS115では、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰する。その後、割込を許可して(ステップS116)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
また、ステップS105において設定キースイッチ92がONの状態であれば、RAM112の格納領域のうち、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするカウンタと使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行した後(ステップS117)、設定値ワークに格納されている値(この時点では0)を1に補正する(ステップS118)。次いで、割込を許可した後(ステップS119)、設定変更モードに移行する(ステップS120)。ステップS120における設定変更処理の終了後、初期化コマンドを生成して演出制御基板102に送信する(ステップS121)。そして、図19に示すゲーム制御処理に移行する。
図19は、遊技制御基板101のCPU111が1ゲーム毎に行うゲーム制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS201)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS202)。前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭け数(この実施の形態では3)が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。なお、BET処理の詳細については後述する。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS203)。抽選処理では、RAM112における当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドが演出制御基板102に送信される。なお、抽選処理の詳細については後述する。
抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行われる(ステップS204)。リール回転処理では、前回のゲームでのリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(例えば、4.1秒)が経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのリール3L、3C、3Rを回転開始させる。リール3L、3C、3Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とする。その後、停止ボタン12L、12C、12Rが遊技者によって操作されることにより、当選フラグの設定状況に応じてリールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、リール3L、3C、3Rの回転を停止させる。
リール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、何れかの入賞ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS205)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。ここで、入賞の判定結果を示す入賞情報コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、入賞判定処理の詳細については後述する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS206)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の処理(例えば、ビッグボーナスの終了制御に関する処理や、持ち越しのない当選フラグの消去など)も行われる。また、払出処理では、小役入賞したゲームではメダルの払い出しを完了していることを条件として、次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板102に送られる。なお、払出処理の詳細については後述する。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
次に、上記したステップS202のBET処理について詳しく説明する。図20、図21は、CPU111がステップS202で実行するBET処理を詳細に示すフローチャートである。BET処理では、まず、RAM112において賭数の値が格納されるBETカウンタの値をクリアし(ステップS301)、1ゲームを開始させるための賭け数の規定数(3)をRAM112に設定し(ステップS302)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)する(ステップS303)。次に、RAM112にリプレイゲームである旨を示すリプレイゲーム中フラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定する(ステップS304)。
ステップS304において当該ゲームがリプレイゲームであると判定された場合には、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS305)。次に、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(ステップS306)、BETカウンタの値が規定数でなければステップS305の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、メダルの投入不可を示す投入不可フラグをRAM112に設定して(ステップS307)、ステップS309の処理に進む。
ステップS304において当該ゲームがリプレイゲームでないと判定されれば、投入待ち前の設定を行い(ステップS308)、ステップS309の処理に進む。投入待ち前の設定では、RAM112に設定されている投入不可フラグをクリアし、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、精算スイッチ47による1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、スタートレバー11、精算ボタン16の操作の検出を有効化する。
ステップS309においては、待機用カウンタのカウンタ値が0であるか否か、すなわち、計時を開始してから30秒が経過したか否かを判定し(ステップS309)、カウンタ値が0である場合には、待機フラグの設定、待機コマンドの送信、各種LEDの消灯処理等を含む待機状態の設定を行った後(ステップS310)、ステップS311の処理に進む。
ステップS311においては、RAM112に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定する。ステップS311においてメダルの投入が可能な状態であると判定された場合には、流路切り替えソレノイド49をonの状態とし、メダルの流路をホッパー80側の経路としてメダルの投入が可能な状態とし(ステップS312)、ステップS314の処理に進み、メダルの投入が可能な状態でないと判定された場合には、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS313)、ステップS314の処理に進む。
ステップS314においては、投入メダルセンサ44により投入メダルの通過が検出されたか否かを判定する。ステップS314において投入メダルの通過が検出されていなければ、ステップS324の処理に進み、投入メダルの通過が検出されていれば、RAM112に投入不可フラグが設定されているか否かに基づいてメダルの投入が可能な状態か否かを判定し(ステップS315)、メダルの投入が可能な状態でなければステップS324の処理に進む。
ステップS315においてメダルの投入が可能な状態であれば、待機フラグの設定の有無に基づき、待機状態であるか否かを判定し(ステップS316)、待機状態であると判定した場合には、待機フラグのクリアを行った後(ステップS317)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)して再度計時を開始し(ステップS318)、ステップS319の処理に進む。
ステップS319においては、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否を判定し(ステップS319)、BETカウンタの値が規定数でなければ、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS320)。そして、ステップS309の処理に戻る。
ステップS319においてBETカウンタの値が規定数であれば、RAM112においてクレジットの値が格納されるクレジットカウンタの値を1加算する(ステップS321)。次に、クレジットカウンタの値が上限値である50であるか否かを判定し(ステップS322)、クレジットカウンタの値が50でなければ、ステップS309の処理に戻り、クレジットカウンタの値が50であれば投入不可フラグをRAM112に設定し(ステップS323)、ステップS309の処理に戻る。
ステップS324では、スタートレバー11の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS324においてスタートレバー11の操作が検出されていなければステップS328の処理に進み、スタートレバー11の操作が検出されていれば、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS325)。
ステップS325においてBETカウンタの値が規定数でなければ、ステップS309の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数であれば、投入不可フラグをRAM112に設定するとともに、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路として新たなメダルの投入を禁止し(ステップS326)、ゲーム開始時の設定を行う(ステップS327)。ゲーム開始時の設定では、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、精算スイッチ47による1枚BETボタン14、MAXBETボタン15、スタートレバー11、精算ボタン16の操作の検出を無効化する。そして、BET処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
これに伴い、メダルの投入、1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15の操作の検出に基づく賭数の設定が禁止されるとともに、精算ボタン16の操作の検出に基づくクレジットの精算が禁止されることとなる。なお、投入不可フラグは、次回ゲームのBET処理までクリアされることはなく、1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15の操作の検出も次回ゲームのBET処理までクリアされることはないので、次回ゲームのBET処理まで賭数の設定が禁止されることとなる。また、精算ボタン16の操作の検出は、次回ゲームのBET処理までクリアされることはないので、次回ゲームのBET処理までクレジットの精算及び賭数の設定に用いられたメダルの精算が禁止されることとなる。
ステップS328においては、1枚BETボタン14の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS328において1枚BETボタン14の操作が検出されていなければ、ステップS336の処理に進み、1枚BETボタン14の操作が検出されていれば、待機フラグの設定の有無に基づき、待機状態であるか否かを判定し(ステップS329)、待機状態であると判定した場合には、待機フラグをクリアした後(ステップS330)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)して再度計時を開始する(ステップS331)。そして、ステップS332の処理に進む。
ステップS332においては、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS332)。ステップS332においてBETカウンタの値が規定数であればステップS309の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップS333)、クレジットカウンタの値が0であればステップS309の処理に戻る。ステップS333においてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS334)、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS335)。そして、ステップS309の処理に戻る。
ステップS336においては、MAXBETボタン15の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS336においてMAXBETボタン15の操作が検出されていなければ、ステップS344の処理に進み、MAXBETボタン15の操作が検出されていれば、待機フラグの設定の有無に基づき、待機状態であるか否かを判定し(ステップS337)、待機状態であると判定した場合には、待機フラグをクリアした後(ステップS338)、待機用カウンタの初期化、つまり、待機用カウンタのカウンタ値に30秒をセット(カウンタ値のリセット)して再度計時を開始し(ステップS339)、ステップS340の処理に進む。
ステップS340においては、RAM112に設定された賭数の規定数を参照し、BETカウンタの値が規定数であるか否かを判定する(ステップS340)。ステップS340においてBETカウンタの値が規定数であればステップS309の処理に戻り、BETカウンタの値が規定数でなければ、クレジットカウンタの値が0であるか否かを判定し(ステップS341)、クレジットカウンタの値が0であればステップS309の処理に戻る。ステップS341においてクレジットカウンタの値が0でなければ、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS342)、BETカウンタの値を1加算するとともに、現時点までに設定されている賭け数に応じたBETコマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS343)。そして、ステップS340の処理に戻る。
ステップS344においては、精算ボタン16の操作が検出されているか否かを判定する。ステップS344において精算ボタン16の操作が検出されていなければ、ステップS309の処理に戻り、精算ボタン16の操作が検出されていれば、RAM112にリプレイゲーム中フラグが設定されているか否かに基づいて当該ゲームがリプレイゲームであるか否かを判定し(ステップS345)、当該ゲームがリプレイゲームであればステップS309の処理に戻る。
ステップS345において当該ゲームがリプレイゲームでなければ、BETカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS346)、BETカウンタの値が0であればステップS348の処理に進み、BETカウンタの値が0でなければ、既に設定済み賭数の精算を行う旨を示す賭数精算フラグをRAM112に設定し(ステップS347)、ステップS348の処理に進む。ステップS348においては、ホッパーモータ82を駆動してクレジットカウンタまたはBETカウンタに格納された値分のメダルを払い出す制御、すなわちクレジットとして記憶されているメダルまたは賭数の設定に用いられたメダルを返却する制御が行われる精算処理を行う。そして、ステップS348における精算処理の後、RAM112に設定されている投入不可フラグをクリアして(ステップS349)、ステップS309の処理に戻る。
次に、ステップS348の精算処理について、詳細に説明する。図22は、CPU111が実行する精算処理を詳細に示すフローチャートである。精算処理では、まず、RAM112に賭数精算フラグが設定されているか否かに基づいて賭数の設定に用いられたメダルを精算するか否かを判定する(ステップS401)。
ステップS401において賭数の設定に用いられたメダルの精算でない場合には、クレジットカウンタの値が0か否かを判定し(ステップS402)、クレジットカウンタの値が0であれば、精算処理を終了し、元の処理に復帰する。
ステップS402においてクレジットカウンタの値が0でなければ、つまりクレジットにメダルが記憶されている場合には、投入不可フラグをRAM112に設定するとともに、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路としてメダルの投入を禁止し(ステップS403)、1枚分のメダルの払出制御を行うメダル1枚払出処理を行う(ステップS404)。
ステップS404におけるメダル1枚払出処理では、ホッパーモータ82の駆動状態がonでなければ、ホッパーモータ82の駆動状態をonに設定する。そして、払出センサ35の検出状態を監視し、払出センサ35により1枚分のメダルの払出が検出されると、メダルの払出と判定し、次の処理に移行する。また、払出センサ35により一定時間以上メダルが継続して検出された場合には、メダル詰まりと判定し、ホッパーモータ82の駆動状態をoffに設定し、メダル詰まりエラーを示すエラーコードをレジスタに設定した後、所定のエラー処理に移行する。
また、払出センサ35により一定時間以上メダルが検出されない場合には、一旦ホッパーモータ82の駆動状態をoffとし、数回にわたりホッパーモータ82の駆動を再試行しても払出センサ35によりメダルが検出されない場合には、ホッパーエラー(ホッパー内のメダル不足を示すエラー)を示すエラーコードをレジスタに設定した後、所定のエラー処理に移行する。これらメダル詰まりエラーやホッパーエラーによるエラー処理は、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38が操作されることで解除され、解除後、再びメダル1枚払出処理の先頭の処理に戻る。
ステップS404におけるメダル1枚払出処理により1枚分のメダルが払い出されると、クレジットカウンタの値を1減算し(ステップS405)、クレジットカウンタの値が0か否かを判定する(ステップS406)。そして、ステップS406においてクレジットカウンタの値が0でない場合には、ステップS404の処理に戻り、クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS412の処理に進む。
ステップS401において賭数の設定に用いられたメダルの精算である場合には、投入不可フラグをRAM112に設定するとともに、流路切り替えソレノイド49をoffの状態とし、メダルの流路をメダル払出口側の経路としてメダルの投入を禁止し(ステップS407)、ステップS404と同じメダル1枚払出処理を行う(ステップS408)。
ステップS408におけるメダル1枚払出処理により1枚分のメダルが払い出されると、BETカウンタの値を1減算し(ステップS409)、BETカウンタの値が0か否かを判定する(ステップS410)。そして、ステップS410においてBETカウンタの値が0でない場合には、ステップS408の処理に戻り、BETカウンタの値が0であれば、RAM112に設定されている賭数精算フラグをクリアして(ステップS411)、ステップS412の処理に進む。
ステップS412では、精算コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。その後、ホッパーモータ82の駆動状態をoffに設定して駆動を停止させた後(ステップS413)、待機フラグの設定、待機コマンドの送信、各種LEDの消灯処理等を含む待機状態の設定を行った後(ステップS414)、精算処理を終了して、BET処理に復帰する。
次に、上記したステップS203の抽選処理について詳しく説明する。図23は、CPU111がステップS203で実行する抽選処理を詳細に示すフローチャートである。抽選処理では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がビッグボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS501)。遊技状態がビッグボーナスになければ、そのままステップS504の処理に進む。
遊技状態がビッグボーナスにあれば、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、遊技状態がレギュラーボーナスにあるかどうかを判定する(ステップS502)。遊技状態がレギュラーボーナスになければ、ビッグボーナスの最初のゲームであるか、ビッグボーナス中において1セット分のレギュラーボーナスが終了して未だ当該ビッグボーナスが終了していないときのゲームであるので、RAM112にレギュラーボーナス中フラグを設定して、遊技状態をレギュラーボーナスに制御する(ステップS503)。そして、ステップS504の処理に進む。遊技状態がレギュラーボーナスにあれば、そのままステップS504の処理に進む。
ステップS504では、乱数取得処理を行い、サンプリング指令を出力することにより乱数発生回路115が発生する乱数をサンプリング回路116に抽出させ、RAM112の内部抽選用の乱数の格納領域に記憶させる。内部抽選用の乱数は、乱数発生回路115から抽出された乱数をそのまま用いるのではなく、ソフトウェアにより所定の手順で加工してから用いるものとしてもよい。
次に、図17(b)の遊技状態別当選役テーブルに登録されている抽選対象役を順番に読み出す(ステップS505)。次に、抽選対象の役について読み出した遊技状態及び設定値に対応して役別テーブルに登録されているアドレスに格納されている判定値数を取得する(ステップS506)。そして、取得した判定値数をRAM112の判定領域に記憶された内部抽選用の乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする(ステップS507)。ここで、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときにオーバーフローが生じたかどうかを判定する(ステップS508)。
オーバーフローが生じていない場合には、当該遊技状態において抽選対象となる役のうちで未だ処理対象としていないものがあるかどうかを判定する(ステップS509)。未だ処理対象としていないものがあれば、ステップS505の処理に戻り、遊技状態別当選役テーブルに登録されている次の抽選対象役を処理対象として処理を継続する。処理対象としていないものがなければ、ステップS519の処理に進む。
オーバーフローが生じた場合には、直前のステップS505で読み出した抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)+チェリーであるかどうかを判定する(ステップS510)。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)+チェリーである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS511)。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、今回のゲームで新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選することとなるので、RAM112のRTカウンタの初期値として4をセットする。ここで、RTの継続ゲーム数である3ではなく、4をRTカウンタの初期値としてセットするのは、後述するステップS709において、今回のゲームのうちにRTカウンタの値が1だけ減算されてしまうからである(ステップS512)。
さらに、読み出した抽選対象役に応じてレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグをRAM112に設定するとともに、チェリー当選フラグをRAM112に設定する(ステップS513)。そして、ステップS519の処理に進む。ステップS511でRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが既に設定されていた場合には、チェリー当選フラグのみをRAM112に設定する(ステップS514)。そして、ステップS519の処理に進む。
ステップS510で抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)+チェリーでなかった場合には、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかであるかどうかを判定する(ステップS515)。抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもなければ、ステップS518の処理に進む。
レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)のいずれかである場合には、RAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ、またはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS516)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、ステップS519の処理に進む。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグのいずれも設定されていなければ、今回のゲームで新たにレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に当選することとなるので、RAM112のRTカウンタの初期値として4をセットする。ここで、RTカウンタの初期値として4をセットする理由は、ステップS512の場合と同じである(ステップS517)。そして、ステップS518の処理に進む。
ステップS518では、抽選対象役の当選フラグをRAM112に設定する。ここで、抽選対象役がレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)及びビッグボーナス(2)のいずれでもなく、既にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグのいずれかが設定されていれば、既に設定されているレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグに重ねて、今回の抽選対象役の当選フラグを設定する。そして、ステップS519の処理に進む。
ステップS519では、RAM112における当選フラグの設定状況に応じて当選状況通知コマンドを生成し、これを演出制御基板102に送信する。そして、抽選処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS205の入賞判定処理について詳しく説明する。図24は、CPU111がステップS205で実行する入賞判定処理を詳細に示すフローチャートである。入賞判定処理では、遊技状態に応じた入賞対象役を最初から順に読み出す(ステップS601)。次に、当該読み出した役の図柄組み合わせが可変表示装置2の5本の入賞ラインのうちの何れかに揃っているかどうかを判定する(ステップS602)。
当該役の図柄組み合わせが揃っていれば、当該役の入賞フラグをRAM112に設定して(ステップS603)、ステップS604の処理に進む。当該役の図柄組み合わせが揃っていなければ、そのままステップS604の処理に進む。ステップS604では、当該遊技状態に応じた役のうちで未だ入賞判定の対象としていない役があるかどうかを判定する。未だ入賞判定の対象としていない役があれば、ステップS601の処理に戻り、当該遊技状態に応じた次の役を読み出すものとする。
当該遊技状態に応じた役の全てを入賞判定の対象としていれば、次に、RAM112にリプレイの入賞フラグが設定されているかどうかにより、リプレイ入賞したかどうかを判定する(ステップS605)。リプレイ入賞していれば、リプレイゲーム中フラグをRAM112に設定する(ステップS606)。このリプレイゲーム中フラグは、次のゲームで賭け数が自動設定されると消去されるものとなる。そして、ステップS617の処理に進む。
リプレイ入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(1)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(1)入賞したかどうかを判定する(ステップS607)。ビッグボーナス(1)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(1)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS608)。そして、ステップS617の処理に進む。
ビッグボーナス(1)入賞していなければ、RAM112にビッグボーナス(2)の入賞フラグが設定されているかどうかにより、ビッグボーナス(2)入賞したかどうかを判定する(ステップS609)。ビッグボーナス(2)入賞していれば、ビッグボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているビッグボーナス(2)当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS610)。そして、ステップS617の処理に進む。
ビッグボーナス(2)入賞していなければ、RAM112にレギュラーボーナスの入賞フラグが設定されているかどうかにより、レギュラーボーナス入賞したかどうかを判定する(ステップS611)。レギュラーボーナス入賞していれば、レギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定すると共に、RAM112に設定されているレギュラーボーナス当選フラグを消去する。また、RAM112のRTカウンタの値を0に初期化する(ステップS612)。そして、ステップS617の処理に進む。
レギュラーボーナス入賞もしていなければ、RAM112にチェリーの入賞フラグが設定されているかどうかにより、チェリー入賞したかどうかを判定する(ステップS613)。チェリー入賞していた場合には、RAM112にレギュラーボーナス中フラグまたはビッグボーナス中フラグが設定されてなく、且つRTカウンタの値も0であるかどうかにより、今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態であったかどうかを判定する(ステップS614)。
今回のゲームにおける遊技状態が通常の遊技状態であった場合には、さらにRAM112にレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されているかどうかを判定する(ステップS615)。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていなければ、RTカウンタの初期値として4をセットし、次のゲームから3ゲームの間だけ遊技状態がRTに制御されるようにする。ここでも、3ではなく4を初期値としてセットするのは、ステップS709(後述)において今回のゲームのうちにRTカウンタの値が1減算されてしまうからである(ステップS616)。そして、ステップS617の処理に進む。
チェリー入賞もしていなかった場合、チェリー入賞しても通常の遊技状態ではなかった場合、もしくはレギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていた場合には、ここで改めて遊技状態をRTに制御することはないので、そのままステップS617の処理に進む。
なお、レギュラーボーナスまたはビッグボーナス以外でチェリー入賞していても、レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが設定されていると、ステップS616でRTカウンタに初期値がセットされることはない。レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)との重複当選に基づくチェリー入賞であった場合には、当選時においてRTカウンタに初期値として4がセットされているから、ここで改めて初期値をセットする必要がない。
レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグまたはビッグボーナス(2)当選フラグが持ち越されている状態でチェリー入賞した場合には、先のレギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選に基づいて遊技状態がRTに制御され、液晶表示器4において連続演出が既に行われている。連続演出が既に終了していれば、ボーナス確定が報知されているため、改めて連続演出をする必要はなく、連続演出の実行中であれば、当該連続演出でボーナス確定が報知されることとなるため、ここで新たな連続演出を開始させる必要はないことに基づくものである。
ステップS617では、RAM112に設定されている入賞フラグ(但し、ハズレの場合は入賞フラグの設定はない)に基づいて入賞した役の種類、及び入賞役の図柄が揃えられた入賞ラインを示す入賞情報コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、入賞判定処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。
次に、上記したステップS206の払出処理について詳しく説明する。図25は、CPU111がステップS206で実行する払出処理を詳細に示すフローチャートである。払出処理では、RAM112にスイカ、ベル、チェリーのいずれかの入賞フラグが設定されているかどうかにより、メダルの払い出しを伴う小役入賞があったかどうかを判定する(ステップS701)。小役入賞していなければ、そのままステップS703の処理に進む。
小役入賞していれば、ホッパー80を制御することにより、当該枚数のメダルを順次払い出す。但し、データとして蓄積されるクレジットの数が50に達するまでは、メダルを払い出す代わりにクレジットの数を増加させる(ステップS702)。そして、ステップS703の処理に進む。
ここで、ステップS701で小役入賞していないと判定されるか、ステップS702でのメダルの払い出しを終了することで、1ゲームが終了したものと判定されることとなる。すなわち、小役入賞していた場合には、メダルの払い出しが終了した時点でゲームの終了と判定されるが、小役入賞していないときには、メダルの払い出しをせずに可変表示装置2に表示結果が導出された時点でゲームの終了と判定されるのと同じことになる。精算ボタン16の操作は、ここで有効となるが、1枚BETボタン14、MAXBETボタン15の操作は、未だ有効とならない。
ステップS703では、RAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がレギュラーボーナス(ビッグボーナス中に提供されたものを含む)になっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていなければ、ステップS707の処理に進む。現在の遊技状態がレギュラーボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該レギュラーボーナスにおけるゲーム数と入賞数とをカウントする(ステップS704)。
そのカウントの結果として、レギュラーボーナスの終了条件となったかどうかを判定する(ステップS705)。レギュラーボーナスの終了条件となっていれば、RAM112のレギュラーボーナス中フラグを消去する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS706)。そして、ステップS707の処理に進む。レギュラーボーナスの終了条件となっていない場合は、そのままステップS707の処理に進む。
ステップS707では、RAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているかどうかにより、現在の遊技状態がビッグボーナスとなっているかどうかを判定する。現在の遊技状態がビッグボーナスでなければ、RAM112のRTカウンタの値が0よりも大きいかどうかを判定する(ステップS708)。RTカウンタの値が0よりも大きければ、RTカウンタの値を1だけ減算する(ステップS709)。そして、ステップS710の処理に進む。
ステップS710では、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、及びRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する。そして、ステップS721の処理に進む。
ステップS707で現在の遊技状態がビッグボーナスとなっていれば、RAM112のカウンタを用いて、当該ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントする(ステップS711)。ここでカウントした払出メダル枚数が465枚を越えて、ビッグボーナスの終了条件が成立したかどうかを判定する(ステップS712)。
ビッグボーナスの終了条件も成立していなければ、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、及びRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態(ここでは、必ずビッグボーナス)を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS713)。そして、ステップS721の処理に進む。
ビッグボーナスの終了条件が成立していれば、RAM112のビッグボーナス中フラグを消去する。レギュラーボーナス中フラグが設定されていれば、これも消去する。また、ビッグボーナスにおける払出メダル枚数をカウントするためのカウンタの値を初期化する。また、レギュラーボーナスにおけるゲーム数及び入賞数をカウントするためのカウンタの値を初期化する(ステップS714)。
さらに、RAM112におけるビッグボーナス中フラグ、レギュラーボーナス中フラグ、及びRTカウンタの値に基づいて、次のゲームで適用される遊技状態(ここでは、必ず通常の遊技状態)を示す遊技状態コマンドを生成して、演出制御基板102に送信する(ステップS715)。ここで、CPU111の内部タイマを用いてウェイト時間の計時を開始する(ステップS716)。
ウェイト時間の計時が開始されると、RAM112のクレジットカウンタの値が0であるかどうかを判定する(ステップS717)。クレジットカウンタの値が0であれば、ステップS720の処理に進む。クレジットカウンタの値が0でなければ、精算スイッチ47により精算ボタン16の操作が検出されたかどうかを判定する(ステップS718)。精算ボタン16の操作が検出された場合には、図22に示した精算処理を行う(ステップS719)。そして、ステップS720の処理に進む。精算ボタン16の操作が検出されてなければ、そのままステップS720の処理に進む。ステップS720では、計時している時間がウェイト規定時間に達したかどうかを判定する。規定時間に達していなければ、ステップS717の処理に戻る。規定時間に達した場合には、ステップS721の処理に進む。
ステップS721では、RAM112にスイカ当選フラグ、ベル当選フラグ、チェリー当選フラグまたはリプレイ当選フラグが設定されていれば、これを消去する。レギュラーボーナス当選フラグ、ビッグボーナス(1)当選フラグ及びビッグボーナス(2)当選フラグは、ここでは消去せずに次ゲームに持ち越させる。また、ステップS603においてRAM112に入賞フラグが設定されていれば、これを消去する。
そして、払出処理を終了して、図19のフローチャートに復帰する。ここで図19のフローチャートに復帰した場合は、今回の1ゲームにおけるゲーム制御処理が終了となり、直ちに次のゲームにおけるゲーム制御処理が開始される。次のゲームのゲーム制御処理が開始されると、すなわち今回のゲームのゲーム制御処理が終了すると、1枚BETボタン14、MAXBETボタン15の操作が有効になる。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、RT、レギュラーボーナス、ビッグボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、連続演出(連続演出中楽曲の再生)、ボーナス中演出(ボーナス中楽曲の再生)、デモ演出、リールランプ3LPによる入賞ライン報知などの演出の処理を独自に行っている。以下、演出制御基板102側の制御により行われる演出の処理について説明する。
図26、図27は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS801)。遊技制御基板101から何れかのコマンドを受信すると、デモ移行タイマによる計時を0から改めて開始する(ステップS802)。
次に、実行演出データ領域122−2にデモ演出の演出データが記憶され、これに基づいてデモ演出が実行中であるかを判定する(ステップS803)。デモ演出が実行中であれば、このデモ演出を終了させて(ステップS804)、ステップS805の処理に進む。デモ演出が実行中でなければ、そのままステップS805の処理に進む。ステップS805では、遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する。
受信したコマンドの種類がステップS113またはS114で送信された電源投入コマンドであった場合には、該受信した電源投入コマンドが示す遊技状態と、レギュラーボーナス、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の当選状況とを液晶表示器4に表示して、遊技者に分かるように報知する(ステップS806)。そして、ステップS801の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS121で送信された初期化コマンドであった場合には、遊技制御基板101のRAM112が初期化されているので、演出制御基板102のRAM122も初期化する(ステップS807)。その後、ROM123に予め格納されているデータのうちRAM122に常駐させるべきデータを書き込む(ステップS808)。そして、ステップS801の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS412で送信された精算コマンドであった場合には、遊技者により精算ボタン16が操作され、次のゲームのために設定した賭け数(リプレイ入賞に基づくものを除く)またはクレジットが精算されている。この場合には、遊技者が遊技を中断したものと考えられるが、レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはRT中である場合もあり得る。この場合は、ボーナス中楽曲または連続演出中楽曲が再生されているので、この音声が大音量のままスピーカ7L、7R、7Uから出力されないように、音声の出力をミュートする(ステップS809)。
ここで、例えば、クレジットを用いて賭け数が設定されたような場合には、1回目の精算ボタン16の操作で賭け数だけが精算され、このときに送信される精算コマンドによりボーナス中楽曲または連続演出中楽曲の出力がミュートされている。2回目の精算ボタン16の操作でクレジットまでを精算したときに精算コマンドが送信されても、これらの楽曲の出力がミュートされた状態が続くだけである。未だ賭け数が設定されていない状態で精算ボタン16が操作されたときには、ここで送信される精算コマンドにより、これらの楽曲の出力がミュートされる。また、デモ演出などが先に実行されて楽曲の出力がミュートされている状態で精算ボタン16が操作されたときも、賭け数が精算されたかクレジットが精算されたかに関わらず、これらの楽曲の出力がミュートされた状態が続くだけである。
次に、前回のゲームのステップS826(後述)でRAM112に保存した入賞情報を参照して、前回のゲームにおいて何らかの役に入賞していたかどうかを判定する(ステップS810)。何らかの役に入賞していれば、次のゲームのために設定された賭け数が精算された場合などを除いて、入賞となる役の図柄が揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅されている。この場合には、リールランプ3LPの点滅を停止して(ステップS811)、ステップS812の処理に進む。何らの役にも入賞していなければ、そのままステップS812の処理に進む。
ステップS812では、RAM122にデモ無効フラグが設定されているかどうかを判定する。デモ無効フラグは、後述するようにスタートレバー11の操作から可変表示装置2に表示結果が導出されるまでの狭義のゲーム中である場合、或いはゲーム中でなくてもボーナス中演出や連続演出が実行されている場合に設定されているものとなる。デモ無効フラグが設定されていれば、そのままステップS801の処理に戻る。
デモ無効フラグが設定されていなければ、デモ演出の演出データをROM123から読み出し、実行演出データ領域122−2に書き込む(ステップS813)。さらに、書き込んだデモ演出の演出データに従って、液晶表示器4にてデモ演出を開始させる(ステップS814)。そして、ステップS801の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS305、S320、S335またはS343で送信されたBETコマンドであった場合には、前回のゲームでリプレイ入賞していた場合を除いて遊技者によりゲームを進行させるための操作が行われたことになるので、スピーカ7L、7R、7Uからの音声出力がミュートされていれば、これを解除する(ステップS815)。リプレイ入賞に基づいて賭け数が自動設定された場合は、遊技者の操作によるものとは言えないが、この処理は、前回のゲームで第3停止ボタンが操作されたタイミングとほとんど変わらないタイミングで行われるため、特に問題はない。
次に、受信したBETコマンドが賭け数として1が設定されたことを示しているかどうかを判定する(ステップS816)。賭け数として既に2または3が設定されたことを示していれば、そのままステップS801の処理に戻る。賭け数として1が設定されたことを示していれば、前回のゲームのステップS826(後述)でRAM112に保存した入賞情報を参照して、前回のゲームにおいて何らかの役に入賞していたかどうかを判定する(ステップS817)。何らかの役に入賞していれば、リールランプ3LPの点滅を停止して(ステップS818)、ステップS801の処理に戻る。何らの役にも入賞していなければ、そのままステップS801の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS519で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、遊技者によりゲームを進行させるための操作(スタートレバー11の操作)が行われたことになるので、スピーカ7L、7R、7Uからの音声出力がミュートされていれば、これを解除する(ステップS819)。次に、受信した当選状況通知コマンドが示す当選状況(すなわち、今回のゲームにおける当選フラグの設定状況)をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS820)。
次に、ここで1ゲームの開始となるため、ボーナス中演出や連続演出の実行中であるか否かに関わらずに、履歴表示演出、演出ステージの切り替えが行われないようにするため、RAM122にデモ無効フラグを設定する(ステップS821)。遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナス、あるいはRTとなっている場合には、デモ無効フラグの設定された状態がそのまま継続されるので、デモ演出等が行われない状況がゲームの開始後も継続されるだけである。
次に、前回のゲームのステップS827(後述)でRAM122に保存した遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであるかどうかを判定する(ステップS822)。今回のゲームにおける遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスであれば、ステップS831(後述)で実行演出データ領域122−2に書き込んだボーナス演出データに従ってボーナスの進行状況に応じた画像を液晶表示器4に表示して、今回のゲーム分のボーナス中演出を行う(ステップS823)。そして、ステップS801の処理に戻る。
ステップS822で今回のゲームの遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスでなかった場合には、さらに前回のゲームのステップS827(後述)でRAM122に保存した遊技状態を参照して、今回のゲームにおける遊技状態がRTであるかどうかを判定する(ステップS824)。今回のゲームにおける遊技状態がRTであれば、ステップS834(後述)で実行演出データ領域122−2に書き込んだ連続演出データに従ってRTの消化ゲーム数に応じた画像を液晶表示器4に表示して連続演出を行う(ステップS825)。そして、ステップS801の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS617で送信された入賞情報コマンドであった場合には、受信した入賞情報コマンドが示す入賞情報をRAM122の所定の領域に保存する(ステップS826)。そして、ステップS801の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS710で送信された遊技状態コマンドであった場合には、RAM122の2ゲーム分の遊技状態の保存領域に保存されていた遊技状態をシフトし(前々回のゲームで受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態は、追い出される)、今回のゲームで受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態を保存する(ステップS827)。
次に、ステップS826でRAM122に保存した入賞情報を参照して、可変表示装置2に設定された何れかの入賞ラインに入賞役の図柄組み合わせが揃い、入賞が発生していたかどうかを判定する(ステップS828)。入賞が発生していなければ、そのままステップS830の処理に進む。入賞が発生していれば、入賞役の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応するリールランプ3LPの点滅を開始させる(ステップS829)。そして、ステップS830の処理に進む。
なお、遊技状態コマンドは、ビッグボーナスの終了後にウェイトがかかった場合を除いて、1ゲームの終了時に遊技制御基板101から演出制御基板102に送信される。すなわち、小役入賞していれば実質的にメダルの払い出しを完了したタイミングで、小役入賞していなければ実質的に可変表示装置2に表示結果が導出されたタイミングで送信されるものとなっている。
また、新たなゲームのための賭け数を設定することは、ビッグボーナスの終了後にウェイトがかかった場合を除いて、この遊技状態コマンドの送信タイミングから遊技者に関知できる程の間隔を置かずに(実質的に同タイミングで)可能となる。つまり、演出制御基板102のCPU121は、ビッグボーナスの終了後にウェイトがかかった場合を除いて、次のゲームのための賭け数の設定が可能になったタイミングから直前のゲームで入賞していることを条件としてリールランプ3LPの点滅が開始されるものとなる。
一方、ビッグボーナスの終了後にウェイトがかかった場合には、遊技制御基板102のCPU121は、実際にはウェイト規定時間を経過するまで新たなゲームのための賭け数を設定することはできないものの、メダルの払い出しを終了して(ビッグボーナスが終了したゲームでは必ず小役入賞しているため)ウェイトがかかったタイミングからリールランプ3LPの点滅が開始されるものとなっている。
ステップS830では、2ゲーム分の遊技状態を参照して、次のゲームからビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(ビッグボーナス中のレギュラーボーナスを含まない)が開始するかどうかを判定する。次のゲームからビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが開始する場合には、入賞したボーナスの種類に対応したボーナス演出データをROM123から読み出し、実行演出データ領域122−2に書き込む(ステップS831)。さらに、ボーナス中楽曲の再生を開始させる。こうして再生されたボーナス中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから出力開始されることとなる(ステップS832)。そして、ここではデモ無効フラグが設定されたままの状態で、ステップS801の処理に戻る。
次のゲームからビッグボーナスが開始するのでもレギュラーボーナスが開始するのでもない場合には、さらに2ゲーム分の遊技状態を参照して、次のゲームからRTが開始するかどうかを判定する(ステップS833)。次のゲームからRTが開始する場合には、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの当選状況に応じて連続演出データをROM123から選択して読み出し、実行演出データ領域122−2に書き込む(ステップS834)。さらに、連続演出中楽曲の再生を開始させる。こうして再生された連続演出中楽曲がスピーカ7L、7R、7Uから出力開始されることとなる(ステップS835)。そして、ここではデモ無効フラグが設定されたままの状態で、ステップS801の処理に戻る。
次のゲームからRTが開始するのでもない場合には、次のゲームからビッグボーナス、レギュラーボーナスまたはRTが開始するのではないが、さらにRAM122に保存した遊技状態を参照して、次のゲームの遊技状態がビッグボーナス、レギュラーボーナスまたはRTの何れかとなるかどうかを判定する(ステップS836)。次のゲームの遊技状態がビッグボーナス、レギュラーボーナスまたはRTの何れかとなれば、そのままステップS801の処理に戻る。
次のゲームの遊技状態がビッグボーナス、レギュラーボーナス及びRTの何れともなっていなければ、次のゲームでは連続演出もボーナス中演出も行われないということになる。ここでは、RAM122に設定されているデモ無効フラグを消去する。もっとも、前回のゲームから遊技状態がビッグボーナス、レギュラーボーナス及びRTの何れともなっていなかったのであれば、デモ無効フラグが消去された状態が続くだけである(ステップS837)。
次に、RAM122に保存した2ゲーム分の遊技状態を参照して、今回のゲーム限りでビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(ビッグボーナス中のレギュラーボーナスを含まず)が終了したのかどうかを判定する(ステップS838)。今回のゲーム限りでビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが終了したのであれば、これまでの遊技状態がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスであったということなので、ボーナス中楽曲が再生されている。そこで、このボーナス中楽曲の再生を停止し、ミュートされてなくてもスピーカ7L、7U、7Rから出力されないようにする(ステップS839)。そして、ステップS801の処理に戻る。
今回のゲーム限りでビッグボーナスまたはレギュラーボーナスが終了したのでなければ、さらに2ゲーム分の遊技状態を参照して、今回のゲーム限りでRTが終了したのかどうかを判定する(ステップS840)。今回のゲーム限りでRTが終了したのであれば、これまでの遊技状態がRTであったということなので、連続演出中楽曲が再生されている。そこで、この連続演出中楽曲の再生を停止し、ミュートされてなくてもスピーカ7L、7U、7Rから出力されないようにする(ステップS841)。さらに、ステップS820でRAM122に保存した当選状況を参照して、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの当選の有無を液晶表示器4にて報知する(ステップS842)。そして、ステップS801の処理に戻る。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS843)。ここでの処理については、本発明と関係がないので、詳細な説明を省略する。その後、ステップS801の処理に戻る。
また、ステップS801においてコマンドを受信していないと判定した場合には、デモ移行タイマが所定時間の経過を計時したかどうかを判定する(ステップS844)。所定時間の経過を計時していなければ、そのままステップS801の処理に戻る。所定時間の経過を計時していれば、レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはRT中であって、ボーナス中楽曲または連続演出中楽曲が再生されている場合もあるので、この音声が大音量のままスピーカ7L、7R、7Uから出力されないように、音声の出力をミュートする(ステップS845)。
次に、前回のゲームのステップS826でRAM112に保存した入賞情報を参照して、前回のゲームにおいて何らかの役に入賞していたかどうかを判定する(ステップS846)。何らかの役に入賞していれば、次のゲームのために既に賭け数が設定された場合などを除いて、入賞となる役の図柄が揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅されている。この場合には、リールランプ3LPの点滅を停止して(ステップS847)、ステップS848の処理に進む。何らの役にも入賞していなければ、そのままステップS848の処理に進む。
ステップS848では、RAM122にデモ無効フラグが設定されているかどうかを判定する。デモ無効フラグが設定されていれば、そのままステップS801の処理に戻る。デモ無効フラグが設定されていなければ、デモ演出の演出データをROM123から読み出し、実行演出データ領域122−2に書き込む(ステップS849)。さらに、書き込んだデモ演出の演出データに従って、液晶表示器4にてデモ演出を開始させる(ステップS850)。そして、ステップS801の処理に戻る。
また、外部出力基板105は、上記のように進行される遊技の進行状況に応じて、ビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、当選状況信号、及びセキュリティ信号を生成し、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に出力している。セキュリティ信号としては、スタートビット及びストップビット、ブランク期間の他に、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号を時分割にして出力するものとしている。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、各ゲームの賭け数を設定するために用いられるとともに小役入賞時に遊技者に付与されるメダルは、最大で50個までクレジットしてスロットマシン1の内部に蓄積させておくことができる。そして、リプレイ入賞した次のゲームを除いて、クレジットしてスロットマシン1の内部に蓄積されているメダルは、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者が精算ボタン16を操作することで精算して払い出させることができる。
また、上中下段の3段に図柄の停止位置を定めるリール3L、3C、3Rから構成される可変表示装置2には合計で5本の入賞ラインが設定され、何れかの入賞ラインにおいて入賞となる図柄の組み合わせが揃ったときに、その図柄の種類に応じて入賞が発生するものとなっている。ここで、何れかの役の入賞が発生したときには、当該入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅されるものとなっている。
ところで、遊技者は、1ゲームが終了した後にスロットマシン1の内部にクレジットして蓄積されているメダルを用いて賭け数を設定して次のゲームを行うことも可能であるが、当該ゲーム限りで遊技を止めてしまうことも可能である。リプレイ入賞していた場合を除いて、遊技者は、精算ボタン16を操作すればクレジットとして蓄積されているメダルを払い出させることができ、こうして次のゲームを行わずに遊技を止めてしまうことも可能である。リプレイ以外の役であれば、入賞したゲーム限りで遊技を止めてしまっても構わない。ここで、遊技者が当該ゲーム限りで遊技を止めようとしてクレジットとして蓄積されているメダルを払い出させた場合、直前のゲームで入賞が発生していた場合には、入賞ラインに対応したリールランプ3LPの点滅も停止されることとなる。
もっとも、直前のゲームで発生していた入賞がリプレイであった場合には、新たにメダルを消費せずとも自動的に賭け数が設定され、また、クレジットの精算もできないので、リプレイ入賞したゲーム限りで遊技者が遊技を止めてしまうということは、あまり考えられない。また、直前のゲームで発生していた入賞がレギュラーボーナスまたはビッグボーナスであった場合には、メダルの払出率が非常に高くなるレギュラーボーナスまたはビッグボーナスに遊技状態が制御されるので、レギュラーボーナス入賞またはビッグボーナス入賞したゲーム限りで遊技者が遊技を止めてしまうということも、あまり考えられない。
とすると、直前のゲームで入賞が発生して、当該入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅されている状態で遊技者が遊技者が遊技を止めて使用とするのは、直前のゲームで発生していた入賞が小役であった場合ということになる。スイカ、ベルまたはチェリーの何れかの小役に入賞すると、入賞した小役の種類に応じた数のメダルが配当として遊技者に付与されるが、配当として付与されるメダルは、クレジットが最大数の50に達するまでは、直接メダルを払い出すのではなく、クレジットを加算することによって行われるものとなっている。従って、小役入賞した直後では、少なくとも入賞した小役の種類に応じた数のメダルがクレジットしてスロットマシン1の内部に蓄積されていることとなる。
従って、入賞が発生したゲーム限りで遊技者が遊技を止めてしまっている場合には、ほぼ例外なく精算ボタン16の操作によりクレジットが精算されており、リールランプ3LPの点滅は停止されていることになる。この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技者が遊技を止めてしまっているにも関わらずに、入賞の図柄組み合わせの揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅されたままになっていることは、ほとんど起こりえないものとなっている。
これにより、遊技店に設置されているスロットマシン1のうちで実際には誰も遊技を行っていない台において、リールランプ3LPが点滅されていることで新たな遊技者が遊技を行い難くなってしまうということが起こりにくいものとなる。これにより、遊技店の側としては、店内に設置されている各台の稼働率を高めさせるということができるとともに、遊技者の側としても、誰も遊技を行っていない台のうちから自分が遊技を行う台を選択する場合の選択肢を増やすことができるようになる。
一方、入賞の発生によって何れかの入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅されているときに、遊技者が新たなゲームのために賭け数を設定すると、これによってもリールランプ3LPの点滅が停止される。新たなゲームのための賭け数が設定されたということは、遊技者に新たなゲームを行おうという意志があるということである(リプレイ入賞で賭け数が自動設定されれば、普通なら遊技者は当該ゲームを行おうとする)ので、ここでリールランプ3LPの点滅を停止させることで、遊技者が既に次のゲームを行おうとしているのに前のゲームの状況を引きずったままで煩わしさを感じさせてしまうことがない。
また、可変表示装置2に導出された表示結果により入賞が発生したときに、演出制御基板102のCPU121が入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅開始するのは、各ゲームの終了時に遊技制御基板101から送信される遊技状態コマンドを受信したときである。ここで、遊技状態コマンドは、ビッグボーナスの終了したゲームを除いて、小役入賞したゲームでは実質的にメダルの払い出しを終了したタイミングで、小役入賞していないゲーム(レギュラーボーナス、ビッグボーナスまたはリプレイ入賞している場合を含む)では実質的にリール3L、3C、3Rの全てが停止して可変表示装置2に表示結果が導出されたタイミングである。
小役入賞の有無に応じて遊技状態コマンドが送信されるタイミングは、実質的に遊技者が次のゲームのために賭け数を設定することが可能となる(リプレイ入賞の場合を除く)タイミングとも等しい。従って、何れかの入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅されているということは、1ゲームが終了して次のゲームのための賭け数を設定可能になっているということを遊技者に明確に分からせることもできるので、ゲームを繰り返して行うこととなる遊技を遊技者が円滑に進行することができるようになる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1でビッグボーナスが終了(必ず何らかの小役入賞によって終了)したときには、メダルの払い出しが完了しても直ぐに次のゲームのための賭け数を設定することができず、規定時間を経過するまで次の遊技操作(ここでは、次のゲームのための賭け数の設定)が行えないフリーズ状態に制御される。もっとも、ビッグボーナスの終了ゲームで遊技状態コマンドが送信されるタイミングは、フリーズ状態が終了したタイミングではなく、フリーズ状態が開始されるタイミングである。
つまり、演出制御基板102のCPU121は、遊技状態コマンドを受信すれば入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅開始させるので、フリーズ状態に制御されている間であっても、リール3LPが点滅されているので、これまでに行ってきたゲームが既に終了してしまっているということが遊技者にとって分かり易いものとなる。
また、フリーズ状態に制御されている間は、次のゲームのための賭け数の設定は行えないものの、遊技者が精算ボタン16を操作することによってクレジットを精算することはできるものとなっている。このようにビッグボーナスの終了を以て、その後も遊技を続けて行う意志のない遊技者がフリーズ状態の終了を待たずにクレジットを精算して、遊技を止めることができるようになっている。また、リールランプ3LPの点滅によって、少なくともクレジットの精算は行い得ることが遊技者に分かり易くなる。
さらに、この実施の形態にかかるスロットマシン1においては、リールランプ3LPの点滅で入賞の図柄組み合わせの揃った入賞ラインを示す演出を行う他に、ボーナス中或いはRT中においては、ボーナス中演出及び連続演出を液晶表示器4にて行い、ボーナス中楽曲及び連続演出中楽曲をスピーカ7L、7R、7Uから出力させるものとなっている。また、ボーナス中及びRT中以外には、ゲームが終了してから次のゲームが開始されるまでの間に、遊技者による遊技操作(賭け数の設定またはスタートレバー11の操作)が所定時間行われていないと、液晶表示器4にてデモ演出が行われるものとなっている。
そして、ボーナス中及びRT中以外では、遊技者が精算ボタン16を操作してクレジットまたは次のゲームのために既に設定された賭け数を精算したときにも、液晶表示器4にてデモ演出が行われるものとなっている。これにより、先に遊技を行っていた遊技者によってクレジットも精算されて現在では誰も遊技を行っていない台であることは、これから遊技を行う台を探しているものにとって、単にリールランプ3LPが点滅されていないだけではなく、デモ演出が行われていることによって、いっそう分かり易いものとなる。
これらの液晶表示器4への画像の表示によって行われる演出を実行する場合には、まず、実行すべき演出の演出データをROM123から読み出し、これをRAM122の実行演出データ領域122−2に書き込む必要があり、この演出データの読み出し/書き込みに要する処理のオーバーヘッドが生じる。ボーナス中演出を行うためのボーナス演出データは、あるいは連続演出を行うための連続演出データは、複数ゲームに亘って演出を実行させることが必要であるため、デモ演出の演出データよりもデータ量が大きくなっており、デモ演出の演出データに比べて読み出し/書き込みに要するオーバーヘッドが大きくなる。
ここで、ボーナス中演出や連続演出の実行中であってもゲームとゲームの間の期間において所定期間に亘って遊技操作がされないときにはデモ演出が実行されるものとすると、そのときにはデモ演出の演出データをROM123から読み出して、実行演出データ領域122−2に書き込まなければならない。この場合、デモ演出の演出データをボーナス演出データや連続演出データに上書きしなければならないので、何らかの遊技操作がされてデモ演出を終了した場合に、元のボーナス中演出または連続演出を改めて再開しようとすれば、再びボーナス演出データまたは連続演出データをROM123から読み出し、実行演出データ領域122−2に書き込まなければならない。これに加えて、デモ演出の開始時にボーナス中演出または連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、デモ演出の終了時において復帰させなければならない。精算ボタン16の操作でデモ演出が実行される場合について考えても同じである。
これに対して、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、ボーナス中演出または連続演出の実行中においては、1ゲームが終了してもデモ無効フラグを消去しないものとしている。つまり、デモ演出の演出データのROM123からの読み出しと実行演出データ領域122−2への書き込みが禁止されているので、実行中のボーナス中演出に対応したボーナス演出データや連続演出に対応した連続演出データがデモ演出の演出データによって上書きされて実行演出データ領域122−2から消去されてしまうことがない。消去されることがないから、改めてボーナス演出データや連続演出データをROM123から読み出して、実行演出データ領域122−2に書き込まなければならないということも生じない。
このため、現在の遊技の進行状況とは直接的には関係しないデモ演出を実行するために、データ量の大きいボーナス演出データや連続演出データをROM123から読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−2に書き込む処理のオーバーヘッドが重複して生じることがなくなる。また、デモ演出の開始時にボーナス中演出や連続演出がどこまで実行されていたかを示すデータを退避し、デモ演出の終了時において復帰させるという処理のオーバーヘッドが生じることもない。
なお、ボーナス中及びRT中においては、ゲームとゲームの間で遊技の行われていない状態が所定時間続いても、或いはクレジットが精算されても、デモ演出データが実行演出データ領域に書き込まれることはなく、液晶表示器4にてデモ演出が行われることはない。もっとも、遊技者に有利な遊技状態であるボーナス中にクレジットを精算して遊技を止めてしまう遊技者はほとんど考えられず、また、レギュラーボーナスやビッグボーナスの当選の期待感が高まる連続演出が行われているRT中にクレジットを精算して遊技を止めてしまう遊技者もほとんど考えられない。さらに、ゲームとゲームの間で遊技の行われていない状態が所定時間続いたとしても、ボーナス中やRT中(連続演出中)であれば、たいていの場合は遊技者が一旦遊技を中断しているだけで、遊技を完全に止めてしまっているということは少ない。従って、このような場合にデモ演出が行われ得ないものとしても、ほとんど問題を生じることはない。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスにあるときにはボーナス中楽曲が継続して再生され、RTで連続演出が行われるときには連続演出中楽曲が継続して再生される。これらの楽曲は、ゲームとゲームの間においても途切れることなく再生され、スピーカ7L、7R、7Uから出力されるものとなる。
このゲーム間において所定時間遊技者により遊技操作(賭け数の設定操作、スタート操作)が行われていない場合には遊技者が遊技を中断しているものと考えられるので液晶表示器4においてデモ演出が行われ、このときスピーカ7L、7R、7Uからの出力がミュートされる。また、遊技者により遊技操作がされないまま所定時間を経過する前であっても、遊技者により精算ボタン16が操作され、次のゲームのために設定された賭け数またはクレジットが精算されたときには、遊技者が遊技を中断したものと考えられ、スピーカ7L、7R、7Uからの出力がミュートされる。これにより、遊技が中断されているのにボーナス中楽曲または連続演出中楽曲が大音量でスピーカ7L、7R、7Uから出力されて続けて、周囲の遊技者に迷惑をかけてしまうということがなくなる。
さらに、ボーナス中及びRT中(連続演出中)においては、ゲームとゲームの間で所定時間に亘って遊技操作がされていないときや、精算ボタン16の操作によってクレジットが精算されたときに、デモ演出は禁止しているものの、スピーカ7L、7R、7Uから出力される音声のミュートは禁止していない。このため、遊技者が一時的に遊技を中断しているだけであって時間を空けて再開する可能性が高くても、現に遊技の行われていない状態でボーナス中楽曲または連続演出中楽曲が大音量でスピーカ7L、7R、7Uから出力されて続けて、周囲の遊技者に迷惑をかけてしまうということがなくなる。
また、設定値を変更することによって遊技制御基板101のRAM112が初期化されるが、リールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数をカウントするためのカウンタの値は初期化されない。このため、設定値の変更後においてもCPU111が把握するリールモータ3ML、3MC、3MRをそれぞれ構成するステッピングモータのステップ数(RAM112のカウンタでカウントされているステップ数)が実際のステップ数と異なることがなく、パルス信号の励磁相が異なってリール3L、3C、3Rが滑らかに回転開始ができずに設定値の変更がされていることが遊技者に察知されてしまうということを防ぐことができる。
また、満タンセンサ90によりオーバーフロータンクの満タンが検出されているかどうかを1ゲームに1回ずつチェックし、満タンが検出されている場合には、満タンエラーに制御する。もっとも、前回のゲームでリプレイ入賞していた場合(すなわちRAM112にリプレイゲーム中フラグが設定されている場合)には、このチェックを行っていない。前回のゲームでリプレイ入賞していた場合は、遊技者がメダルを投入せずに賭け数が設定されるので、発生可能性の低い満タンエラーのチェックを省くことで遊技制御基板101の制御部110にかかる負荷を小さくすることができる。
また、外部出力基板105は、ビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号、当選状況信号、及びセキュリティ信号を、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に出力するものとなっている。ここで、セキュリティ信号は、ドア開放信号、設定値変更信号、投入エラー信号、払い出しエラー信号、他のエラー信号、及び精算中信号が含まれるが、これらは、時分割で同一の出力端子からシリアルに出力される。このようにセキュリティ信号を複数種類の信号を時分割で出力するものとしたことで、例えば、各種信号の出力のために外部出力基板105に搭載する半導体チップを小型化することができる。
また、セキュリティ信号には、精算中信号が含まれることから、外部装置でこれを監視することによって、仮に遊技店の店員が精算音に気づかなかった場合でも、クレジットまたは賭け数に応じたメダルの精算が行われていることを掌握でき、クレ満ゴトのような不正行為が行われていることを遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。さらに、セキュリティ信号には、投入エラー信号と払い出しエラー信号が含まれることから、仮に遊技店の店員がエラー信号に気づかなかった場合でも、これらを外部装置で監視することによって、遊技を行わずに不正にメダルを得ようとする行為(メダル投入口13からの不正なメダル投入行為やホッパー80からメダルを抜くなどの行為)が行われていることも遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。
また、セキュリティ信号には、設定値変更信号が含まれることから、外部装置でこれを監視することによって、仮に遊技店の店員が設定変更音に気づかなかった場合でも、設定値の変更が行われていることを掌握することができ、設定変更ゴトのような不正行為が行われていることを遊技店の店員が察知することができるようになる。さらに、セキュリティ信号には、ドア開放信号が含まれることから、前面扉を開放したことで操作可能となる設定スイッチ91を不正に操作しようとするような行為が行われていることも遊技店の店員が容易に察知することができるようになる。
また、外部出力基板105にはバックアップ電源が搭載されており、スロットマシン1の電源がOFFされているときであっても、このバックアップ電源からの電力供給で、扉開放センサ95により前面扉が開放状態にあることを検出し、ドア開放信号を含むセキュリティ信号を外部装置に出力することができるものとなっている。スロットマシン1の電源がOFFされ、遊技が行われていないときであっても、遊技制御基板101の制御部110や演出制御基板102の制御部120を構成する半導体チップを非正規品に交換したり、本来は外部に出力されない内部信号を外部に取り出すための器具をこれらの半導体チップに取り付けたりするといった不正行為が行われていることを遊技店の店員が容易に察知することができるものとなる。
さらに、セキュリティ信号には、投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーが発生したことを示す他のエラー信号も含まれている。投入エラー及び払い出しエラー以外のエラーは、直接的にメダルを増加させようとする行為で発生するものではないが、エラーの発生時には何らかの不正が行われている可能性がある。また、エラーが発生したままで報知されていると、遊技者は遊技を行えない。遊技店の店員は、セキュリティ信号に含まれる他のエラー信号を外部装置で監視することで、仮にエラー音に気づかなかったとしても、エラーの発生を掌握することができ、不正行為の発見や早期の遊技の再開を容易なものとすることができる。
また、この実施の形態にかかるスロットマシン1においては、取付側部材510とコネクタカバー520とからなるコネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けることで、当該基板ケース200に収容された遊技制御基板の基板側コネクタ620aとケーブル側コネクタ610aとの抜脱が規制されるとともに、この状態で基板ケース200を取付ベース250に取り付けて固着部材255と封止片232とを固着することで、基板ケース200からのコネクタ規制部材500の取り外しが規制されることになり、基板ケース200の封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除しなければ、基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを抜脱できない状態となる。すなわち封止片232の破断という痕跡を残さなければケーブル側コネクタ610aを抜脱することができない状態となり、痕跡を残さずに打ち込み器具などの不正器具を接続することができなくなるため、不正が行われた可能性があることを確実に発見することができるようになる。
また、故障などにより遊技制御基板101を収容した基板ケース200ごと遊技制御基板101を交換する場合には、封止片232を破断して基板ケース200と筐体(取付ベース250)との固着を解除すれば、コネクタ規制部材500を基板ケース200から取り外してケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aから抜脱可能となるため、無駄にコネクタ規制部材500を破壊したり、基板ケース200を破壊して開封することなく基板側コネクタ620aからケーブル側コネクタ610aを分離させることができる。
また、コネクタ規制部材500を取付側部材510とコネクタカバー520とから構成し、取付側部材510を基板ケース200に取り付けた後、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その状態で基板側コネクタ620aの一部を上方から被覆するようにして取付側部材510に取り付けることによって、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aからの抜脱が不能化されるようになっており、ケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続した後、基板側コネクタ620aの周辺に位置する取付側部材510の係止孔部513の係止孔513aにコネクタカバー520の係止筒522を嵌入し、コネクタカバー520を取付側部材510に取り付けるのみで、コネクタカバー520によりケーブル側コネクタ610aの一部が被服され、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向への移動が規制されるので、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を軽減できる。
また、遊技制御基板101が基板ケース200に収容された状態であっても、そのままの状態でケーブル側コネクタ610aを基板側コネクタ620aに接続し、その後コネクタカバー520を取り付けるのみで良く、このような場合には、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を規制するにあたり、その組み付け作業を一層効果的に軽減できる。
また、コネクタカバー510は、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分全体を被覆するのではなく、ケーブル側コネクタ610aの抜き方向側の一部のみを被覆する構成であるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制できるばかりでなく、コネクタカバー510の製造に必要な材料が少なく済む。
また、コネクタカバー520が取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられるが、コネクタカバー520の一方の側壁には、取付側部材510の基片510aの表面に当接するリブ521b、521bが形成されており、コネクタカバー520の移動が規制されるため、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を確実に規制することができる。
また、取付側部材510の基片510aから延設される両端部には、内向きの係止部511、511がそれぞれ形成されており、係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200に組み付けて基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるようになっているため、コネクタ規制部材500を基板ケース200に取り付けるにあたり、ネジやピンなどの他の部材を用いることなく取り付けることができるので、部品点数を削減できる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510を基板ケース200に取り付けた際に、取付側部材510の基片510a、上片510c、510cの基板ケース200に対する対向面が上部ケース203における段部203bの上面及び凹部203fの底面にそれぞれ当接するようになっており、コネクタ規制部材500と基板ケース200の表面との間に不正部品などが取り付けられることを効果的に防止することができる。
また、コネクタ規制部材500を構成する取付側部材510及びコネクタカバー520は、ともに透明な合成樹脂材にて構成されているため、基板ケース200内の視認性がコネクタ規制部材500により損なわれることがないので、遊技制御基板101の監視に支障をきたすことがない。また、コネクタ規制部材500と基板ケース200との隙間に不正部品が取り付けられた場合でも容易に発見することが可能となる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続、すなわち遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続についてこれらコネクタ同士の接続の解除を、コネクタ規制部材500及びコネクタ規制部材650によって規制するようになっている。これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続を解除するためには、基板ケース200の封止片232やコネクタカバー520の接続片522a、カバー部材680の接続片684aを破断しなければならず、これにより、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ接続が1つでも解除されると、その痕跡が残るとともに、その痕跡を消すことはきわめて困難であるため、上記不正行為をより効果的に抑制することができる。
また、遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間に中継基板が1つのみであるが、複数の中継基板を経由する場合には、その間に存在するコネクタ接続全てについて抜脱を規制することが好ましく、このようにすることで遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のいずれかのコネクタを不正な打ち込み器具等のコネクタに差し替えて接続し、遊技制御基板101の遊技制御部110にゲームの進行に関わる信号を不正に入出力させるといった不正行為を行うことが困難となるため、不正営業の実施等を効果的に防止できる。
また、ゲームの進行に応じて遊技制御基板101に対して信号を入力する第1の電子部品45、46、41、42L、42C、42R、44、3SL、3SC、3SR、81及びゲームの進行に応じて遊技制御基板101から信号が出力される第2の電子部品3ML、3MC、3MR、82のうち、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制している。すなわちその信号がなければ遊技を進行させることができない投入メダルセンサ44(投入メダルセンサ44からの信号が入力されなければ賭数を設定できずゲームを開始することが不可能となる)と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制しており、他の電子部品と遊技制御基板101との間でコネクタ同士の接続を解除して打ち込み器具のコネクタに差し替えた場合でも、実質的に遊技を自動的にゲームを進行させることができなくなるため、最小限の規制で不正行為を防止することが可能となり、これらコネクタ同士の接続を解除するための部品点数を減らすことができる。
また、遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、遊技制御基板101と操作部中継基板107との間では1本のケーブル600aで接続されているため、遊技制御基板101の基板側コネクタ610aとケーブル側コネクタ620aとのコネクタ接続、すなわち1カ所のコネクタ接続のみ接続の解除を規制することで、複数の信号線同士の接続の解除を規制することが可能となり、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
遊技制御部110とゲームの進行上必要な信号の入出力が行われる複数の電子部品とを接続する複数の信号線が、複数のケーブルを介して接続される場合でも、基板側コネクタを近接する位置に配置するとともに、1つの部品でこれら複数の基板側コネクタと複数のケーブル側コネクタとの接続の解除を規制することで、これらコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御基板101と操作部中継基板107とを接続するケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続の解除、操作部中継基板107と投入メダルセンサ44とを接続するケーブル601gのケーブル側コネクタ612gと操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとの接続の解除が、1つのコネクタ規制部材650によって、同時に規制されるので、これら複数のコネクタ接続の解除を規制するための部品を複数用意する必要がなく、これらの部品点数を削減できる。
また、遊技制御部110のバックアップ電源が、遊技制御基板101からケーブル600a−操作部中継基板107−ケーブル601g−投入メダルセンサ44−ケーブル601g−操作部中継基板107−ケーブル600aを経由した後、遊技制御部110に供給されるようになっており、スロットマシン1に対する電力供給が遮断されている状態で、遊技制御基板101の基板側コネクタ620aとケーブル600aのケーブル側コネクタ610aとの接続、ケーブル600aのケーブル側コネクタ611aと操作部中継基板107の基板側コネクタ621aとの接続、操作部中継基板107の基板側コネクタ622gとケーブル601gのケーブル側コネクタ612gとの接続、のいずれかの接続を解除することで、バックアップ電源の供給ラインが切断され、遊技制御部110のRAM112のデータを保持できず、消失することとなる。すなわち遊技制御基板101と投入メダルセンサ44との間のコネクタ同士の接続が1カ所でも解除されると、遊技制御部110のRAM112に保持されているバックアップデータが消失するようになっている。
一方、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、コネクタの抜き差しが必要となるが、打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技状態を設定しても、正規のコネクタと交換するためにコネクタの接続を解除することでRAM112のデータが初期化されてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
また、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合には、CPU111が特別役の当選状況と遊技状態を示す電源投入コマンドを送信し、電源投入コマンドを演出制御部120が受信すると、特別役の当選状況及び遊技状態が液晶表示器4に表示されて報知される。
ここで、打ち込み器具などの不正器具を接続するには、一度電源を切る必要がある(電源を切らずにコネクタを外すと故障の原因となる)が、上記の構成により、無理矢理コネクタの接続を解除して打ち込み器具を使用し、不正に特別役の当選や遊技者に有利な遊技状態を設定しても、遊技制御部110を再起動させた際に、特別役に当選していることや有利な遊技状態に制御されていることが外部から容易に判別できてしまうので、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態や遊技者に有利な遊技状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を効果的に抑止することができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、取付側部材510の係止部511、511を外方に弾性変形させた状態で、基板ケース200の裏面に形成された係止溝514、514に係合させることで、取付部材510が基板ケース200に取り付けられるとともに、取付側部材510が取り付けられた基板ケース200が取付ベース250(筐体)に対して取り外し不能に固定されると、取付側部材510の側片510d、510dが取付ベース250の側壁250b、250cの内面に当接し、狭持されて取付側部材510の両側片510d、510dの外方への変形が規制されるため、取付側部材510を基板ケース200から取り外すことが不可能となる構成となっていた。
これに対して、例えば、取付側部材の一部を基板ケース200の裏面でネジや取り外し可能な係止ピンで固定するとともに、基板ケース200を筐体(取付ベース)に取り外し不能に取り付けた際に、これらネジや係止ピンが隠蔽される構造とし、基板ケース200を筐体に対して取り付けることで、取付側部材の基板ケース200からの取り外しが規制される構成としてもよい。また、これ以外にも、取付側部材を基板ケース200に取り付けた状態で、基板ケース200を筐体に対して固着した後、取付側部材が基板ケース200から取り外せなくなる構成であれば、どのような構成を採っても良い。
上記の実施の形態では、コネクタカバー520は、取付側部材510に対して1カ所の係止筒522のみで取り付けられていた。この構成は、コネクタカバー520及び取付側部材510の構造を簡素化できるという点では好ましい。これに対して、コネクタカバー520に係止筒522を複数箇所設けるとともに、取付側部材510にもそれぞれ対応する箇所に係止孔513aを設け、コネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けるようにしてもよい。このようにすることで、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱をより強固に規制することができる。さらに、この場合には、ケーブル側コネクタ610aと基板側コネクタ620aとの接続部分を跨ぐ複数箇所でコネクタカバー520を複数箇所で取付側部材510に対して取り付けることが好ましく、このようにすれば、ケーブル側コネクタ610aの基板側コネクタ620aに対する抜脱を更に強固に規制することができる。
上記の実施の形態では、投入メダルセンサ44と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制していた。これに対して、スタートスイッチ41と遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。また、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものであれば、ストップスイッチ42L、42C、42Rのいずれかと遊技制御基板101との間のコネクタ接続のみコネクタ規制部材を設けてコネクタ同士の接続の解除を規制するようにしてもよい。これらの場合も、上記した実施の形態と同様の効果が得られる。
上記の実施の形態では、バックアップ電源が、遊技制御基板101から投入メダルセンサ44を経由して再度遊技制御基板101に戻り、遊技制御部110に対して供給されることで、この間のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失するようになっていた。これに対して、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品(例えば、スタートスイッチ41や、リールの回転開始後、リールの停止操作がなされるまでリールが停止する構成でないものにおけるストップスイッチ42L、42C、42Rなど)を経由するものであっても、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。
また、バックアップ電源を蓄積するコンデンサや電池などを、ゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品の取付基板やこれら電子部品の中継基板(操作部中継基板107など)に搭載し、これら取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからのバックアップ電源の供給ラインが、電子部品の信号線とともにケーブルを介して遊技制御基板に接続され、遊技制御部110に対して供給されるようにしてもよい。この場合でも、これら取付基板や中継基板と遊技制御基板101との間のコネクタ接続が解除された場合にRAM112のデータが消失することとなるため、上記と同様の効果を得られるうえに、遊技制御基板101には取付基板や中継基板に搭載されたコンデンサや電池などからケーブルを介してバックアップ電源が供給されることとなるため、ケーブルを抜いた際に遊技制御部110に対してバックアップ電源を供給し続けるためには、基板間を跨いでバックアップ電源の供給ラインを短絡させる必要があり、バックアップ電源を供給し続けた状態でコネクタ接続を解除することが非常に困難となるため、打ち込み器具の接続を効果的に防止することができる。
また、例えば、停電時においても常に特定の信号を出力する信号出力回路を搭載するとともに、停電時においても常に特定の信号を検出するとともに、特定の信号の検出が途切れた場合には、その旨を記憶する信号監視回路を遊技制御基板101に搭載し、この特定の信号の出力経路が遊技制御基板101からゲームの進行上必ず必要な信号の入出力がなされる電子部品を経由して遊技制御基板101に戻り、信号監視回路に入力される構成とし、遊技制御部110が起動時に、信号監視回路に特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されているか否かを確認し、特定の信号の検出が途切れた旨が記憶されている場合に、前述した初期化1を実行し、RAM112に記憶されているデータをクリアするようにしてもよい。このようにした場合でも、打ち込み器具を使用して特別役が当選した状態に設定したスロットマシン1を、遊技店の営業開始時等において遊技客に提供するといった不正営業を防止することができる。
上記の実施の形態では、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合には、CPU111が電源投入コマンドを送信し、電源投入コマンドを演出制御部120が受信することで、特別役の当選状況及び遊技状態が液晶表示器4にて報知されるようになっていた。これに対して、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合に、遊技制御部110が直接制御するゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53にて特別役の当選の有無や遊技状態報知するようにしても、上記の実施の形態と同様の効果が得られる。また、遊技制御部110が直接制御する電子部品として特別役の当選や遊技状態を報知する告知LEDを設け、遊技制御部110の起動時に電断前の状態に復帰した場合に、告知LEDを用いて特別役の当選状況や遊技状態を報知するようにしても良い。
上記の実施の形態では、スイカ、ベル、チェリーという入賞時に払い出されるメダルの数が互いに異なる3種類の小役表示結果が設けられていた。もっとも、小役の種類毎に入賞時に払い出されるメダルの数が異なっていなくてもよい。例えば、スイカ、ベル、チェリーのうちでチェリーだけがレギュラーボーナスまたはビッグボーナスと同時当選し得る小役となっており、その入賞よってRTに遊技状態が制御されるものとなっているので、遊技者が小役の種類毎のメダルの払い出し枚数を考える必要はなくても、メダルの払い出し時において如何なる種類の小役に入賞したのかを遊技者が確認したいという要請があるからである。なお、メダルの払い出し枚数の差以外で入賞時に遊技者に与えられる価値の異なる小役の例として、複数種類の小役のうちの特定の種類の小役を契機として、RT、ATなどの遊技者に有利な遊技状態に制御する、或いは遊技者に有利な遊技状態を終了させる等といったものが考えられる。
上記の実施の形態では、9個のリールランプ3LPのうちで入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅表示させていたが、これ以外に入賞の発生を示す演出を行っていなかった。これに対して、可変表示装置2の表示結果により入賞が発生した場合には、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPが点滅表示されるのと連動して、液晶表示器4への所定の画像の表示、スピーカ7L、7R、7Uからの所定の音声の出力、および/または遊技効果LED75A〜75Mの点灯などの他の演出手段による演出を併用して行ってもよい。
このような入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅表示を行うのに合わせて他の演出手段で行われる演出のパターンは、発生した入賞の種類や、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに応じて、異なるパターンになるものとしてもよい。また、他の演出手段で行われる演出も、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅表示の開始/終了に合わせて、開始/終了させるものとすることができる。
上記の実施の形態では、各ゲームにおいて入賞が発生したときに、9個のリールランプ3LPのうちで入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅表示させて、何れの入賞ラインに入賞の図柄組み合わせが揃っているのかを遊技者に示すものとしていた。もっとも、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインを遊技者に示す方法はこれに限るものではなく、該入賞ラインに対応したリールランプ3LPの輝度を高くしたり、発光色を変化させるものとしてもよい。或いは、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LP以外のリールランプ3LPの輝度を低くしたり、発光色を変化させるものとしてもよい。
また、チェリーのように1つのリール(上記の実施の形態では左のリール3L)に導出されただけで入賞となる単図柄役に入賞した場合には、入賞の図柄組み合わせ(上記の実施の形態では「チェリー−ANY−ANY」が揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPではなく、単図柄(上記の実施の形態では左のリール3Lの「チェリー」)が停止している位置に対応したリールランプ3LPを点滅させるなどとしてもよい。また、このように単図柄役に入賞した場合には、入賞の図柄が含まれるリールに対応したリールランプ3LPを点灯させるものとしてもよい。
また、必ずしも入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LP(或いはこれ以外のリールランプ3LP)の点灯態様を制御するだけではなく、入賞の図柄組み合わせに応じて任意に9つのリールランプ3LPの点灯態様を制御することができる。例えば、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの図柄組み合わせが揃ったときに、Vの字状となるリールランプ3LPを選んで点滅させるなどしてもよい。
或いは、レギュラーボーナスの図柄組み合わせは「★−BAR−★」(★はBAR以外の所定の図柄)とするが、左のリール3Lにおいて「★」の1つ上または一つ下に「BAR」が、右のリール3Rにおいて「★」の1つ下または1つ上に「BAR」が配置されているものとする場合、中段の入賞ラインにレギュラーボーナスの図柄組み合わせが揃ったときに、「★−BAR−★」の図柄組み合わせが揃っている中段の入賞ラインに対応するリールランプ3LPではなく、「BAR−BAR−BAR」の図柄組み合わせが揃った対角線の入賞ラインに対応するリールランプ3LPを点滅させるなどしてもよい。
上記の実施の形態では、可変表示装置2の図柄の停止位置に対応してそれぞれ設けられたリールランプ3LPによって行われる演出は、入賞が発生したときに、該入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインを示す演出(すなわち、当該入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅させる演出)だけであった。しかしながら、これ以外の演出を、リールランプ3LPの発光態様の変化によって行うものとしてもよい。例えば、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選状況を示す期待感演出などのスロットマシン1において内部的に制御されている遊技の進行状況を示す演出を、リールランプ3LPを所定の態様に点灯制御することによって行うものとしてもよい。
レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選状況を示す期待感演出は、予め定められた複数のパターンのうちから選択されたパターンでリールランプ3LPを点灯制御することにより行うことができ、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスに当選しているときのみに選択されるパターンがあってもよい。演出制御基板102のCPU121は、当選状況通知コマンドを受信した後、入賞情報コマンドを受信するよりも前に、当選状況通知コマンドが示す当選状況(特にレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選状況)と先に受信した遊技状態コマンドが示す遊技状態に応じて、リールランプ3LPを点灯制御するパターンを選択する。
演出制御基板102のCPU121は、可変表示装置2に表示結果が導出されたときに受信した入賞情報コマンドがレギュラーボーナスまたはビッグボーナスの入賞を示していなければ、遊技状態コマンドを受信したタイミングで選択されたパターンによるリールランプ3LPの点灯制御を開始させる。遊技状態コマンドは、小役入賞していなければ実質的に可変表示装置2に表示結果が導出されたタイミングで、小役入賞していればメダルの払い出しを終了したタイミングで送信されるため、リールランプ3LPの点灯制御による期待感演出も、このタイミングで開始されることとなる。
また、リールランプ3LPの点灯制御による期待感演出が行われているときに、新たなゲームのための賭け数を設定することによって送信されたBETコマンドを受信した場合、或いは精算ボタン16を操作してクレジットを精算することによって送信された精算コマンドを受信した場合には、選択された期待感演出のパターンでリールランプ3LPを点灯制御することを終了させるものとすることができる。
なお、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選状況を示す期待感演出は、全てのゲームで行うのではなく、通常の遊技状態に制御されているゲームにおいて乱数抽選を行い、所定の割合で行うものとしてもよい。期待感演出を行うものとする乱数抽選の当選確率は、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスに当選しているときと、これらに当選していないときとで異なるものとすることができる。また、期待感演出を行うかどうかと、リールランプ3LPを点灯制御するパターンの決定とは、同一の乱数を用いて決定することができる。
また、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選状況を示す期待感演出のような内部的な制御状況を示す演出は、例えば、9つのリールランプ3LPのうちでVの字を構成するものや、Xの字を構成するものなどを点灯し(輝度を高くし、消灯し)、他を消灯する(輝度を低くする、点灯する)というパターンで行うことができる。9つのリールランプ3LPのうちで点灯する(輝度を高くする、消灯する)ものを順次移動させるというパターンで行うこともできる。
このようなスロットマシン1において内部的に制御されている遊技の進行状況を示す演出をリールランプ3LPの点灯制御により行う演出は、入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインとは無関係にリールランプ3LPを選んで行うことができるが、小役入賞があった場合には、メダルの払い出しを終了してからリールランプ3LPの点灯制御が開始される。このため、メダルの払い出しが行われているときにこのような演出が行われているときにおいてリールランプ3LPの発光態様の変化の方に注目してしまって遊技者がどの入賞ラインに小役の図柄組み合わせが導出されているのかが分かりにくくなり、可変表示装置2に導出されている小役の図柄を確認しにくくなってしまうということをなくすことができるものとなる。
また、このようなスロットマシン1において内部的に制御されている遊技の進行状況を示すリールランプ3LPの点灯制御によって行う演出も、次のゲームのための賭け数が設定されたとき、或いは精算ボタン16が操作されてクレジットが精算されたときに、終了させるものとすることにより、このような場合を契機として入賞の図柄組み合わせの揃った入賞ラインに対応するリールランプ3LPの点滅を終了させていた場合と、同様の効果を得ることができるものとなる。
特に、上記の実施の形態のスロットマシン1のようにメダルの払い出し枚数の異なる複数種類の小役があったり、メダルの払い出し以外にも異なる価値の付与された小役があるときには、メダルの払い出しが行われている間に可変表示装置2に導出されている小役の図柄を確認したいという遊技者からの要請が強くなる。このように導出されている小役の図柄を確認したいという遊技者からの要請が強くなる場合に、小役入賞時にメダルの払い出しの完了を以て1ゲームの終了とすることの効果が大きくなる。
さらに、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選を示す期待感演出などをリールランプ3LPの点灯制御により行うのと連動して、液晶表示器4への所定の画像の表示、スピーカ7L、7R、7Uからの所定の音声の出力、および/または遊技効果LED75A〜75Mの点灯などの他の演出手段による演出を併用して行ってもよい。このようなリールランプ3LPの点灯制御を行うのに合わせて他の演出手段で行われる演出のパターンは、リールランプ3LPの点灯制御のパターンと1対1で定められているものとしてもよいが、リールランプ3LPの点灯制御のパターンとは別に乱数抽選によって決定されるものとしてもよい。また、他の演出手段で行われる演出も、リールランプ3LPの点灯制御により行われる演出の開始/終了に合わせて、開始/終了させるものとすることができる。
もっとも、リールランプ3LPの点灯制御を行うのに合わせて他の演出手段で行われる演出は、小役入賞していた場合であってもメダルの払い出しの終了を待たずに可変表示装置2に表示結果が導出されたタイミング(すなわち、演出制御基板102が入賞情報コマンドを受信したタイミング)で開始させても構わない。リールランプ3LPとは異なる他の演出手段で行われる演出では、可変表示装置2に導出されている小役の図柄を遊技者が確認しにくくなってしまうということがないからである。
なお、レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選状況を示す期待感演出以外にスロットマシン1において内部的に制御されている遊技の進行状況を示すリールランプ3LPの点灯制御により行われる演出も、上記した期待感演出の場合と同様の手順で行うことができる。
また、リールランプ3LPの点灯制御により行う演出は、1ゲームが終了して新たなゲームが移行するタイイング、すなわち小役非入賞時で可変表示装置2に表示結果が導出されたタイミング、小役入賞時ではメダルの払い出しを完了したタイミングで開始させるものに限るものではない。例えば、停止ボタン12L、12C、12Rの操作によりリール3L、3C、3Rが順次停止される毎に、停止されたリール3L、3C、3Rに対応したリールランプ3LPを点灯制御する演出を行うものとしてもよい。リール3L、3C、3Rが順次停止される毎に行われるリールランプ3LPの点灯制御による演出は、例えば、内部抽選の抽選結果に応じた情報を報知する演出とすることができる。
ここで、リール3L、3C、3Rのうちの1つまたは2つが停止されたタイミングで内部抽選の抽選結果に応じた情報を報知する演出を行うものとした場合、停止されたリール3L、3C、3Rに当選している役の表示態様を構成する図柄が導出されなかった場合には、そのような情報を報知するためのリールランプ3LPの点灯制御を行わないものとすることができる。なお、所定期間停止ボタン12L、12C、12Rの操作がされなかったときに未停止のリール3L、3C、3Rの回転が順次自動的に停止されるものとする場合には、リール3L、3C、3Rの各々が自動停止されたタイミングで、それぞれに対応するリールランプ3LPを点灯制御するものとすることができる。
上記の実施の形態では、1ゲームの終了時(但し、ビッグボーナスの終了後はフリーズ状態に制御されるよりも前)に、次のゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを遊技制御基板101から演出制御基板102に送信するものとしていた。そして、演出制御基板102のCPU121は、遊技状態コマンドを受信することによって、1ゲームが終了したもの(すなわち、ここで次のゲームに移行される)と判断して、入賞していたときには入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅させていた。
これに対して、1ゲームの開始時において、当該ゲームで適用される遊技状態を示す遊技状態コマンドを遊技制御基板101から演出制御基板102に送信するものとしてもよい。この場合、演出制御基板102のCPU121は、この遊技状態コマンドを受信することによって、新たな1ゲームが開始される(すなわち、前のゲームから移行された)と判断するものとすることができ、ここで入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅させるものとすることができる。
もっとも、ビッグボーナスの終了後にフリーズ状態に制御されている場合もクレジットの精算が可能であるので、ビッグボーナスの終了時にメダルの払い出しが終了してフリーズ状態が開始されるときには、この遊技状態コマンドとは別の所定のコマンドを送信するものとしてもよい。演出制御基板102のCPU121は、遊技状態コマンドよりも先にこの所定のコマンドを受信したときには、これに基づいて入賞の図柄組み合わせが揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPを点滅させるものとすることができる。
上記の実施の形態では、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者により遊技操作(賭け数の設定操作、スタートレバー11の操作)が行われていない状態が所定時間継続したとき、或いは次のゲームのために設定された賭け数またはクレジットが精算されたときに、液晶表示器4にてデモ演出が行われるものとし(但し、ボーナス中とRT中(連続演出中)は除く)、音声の出力をミュートするものとしていた。次のゲームのために設定された賭け数が精算されたときにクレジットが残っていなければ、遊技者が遊技を止めたものと考えられるが、賭け数が精算されただけでクレジットが残っていれば、遊技者が一旦遊技を止めただけで再び遊技を再開するという可能性も捨てられない。
そこで、精算コマンドを賭け数が精算されたのかクレジットが精算されたのかを区別できるようにし、さらに、クレジットが残っているのか残っていないのかも区別できるようにして、賭け数が精算されただけでクレジットが残っているときには、未だ液晶表示器4にてデモ演出を行わないものとしてもよい。もっとも、賭け数が精算されてクレジットが残っている場合は、遊技者が遊技を継続するにしても一時的に中断するという可能性が高いので、音声の出力はミュートしないものとしてもよい。
また、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者により遊技操作が行われていない状態が所定時間継続したとき、クレジットが精算されたとき、次のゲームのために設定された賭け数が精算されたときの何れにおいても液晶表示器4にてデモ演出を行うものとするが、実行するデモ演出の内容を異ならせるものとしてもよい。さらに、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者により遊技操作が行われていない状態が所定時間継続したときに、クレジットが残っているか否かによって、液晶表示器4にて実行するデモ演出の内容を異ならせるものとしてもよい。
上記の実施の形態では、液晶表示器4への画像の表示によりデモ演出を行うものとしていたが、これ以外の態様によりデモ演出を行うものとすることができる。例えば、画像の表示によるデモ演出に変えて、或いはこれに加えて、リールランプ3LPの点灯制御(レギュラーボーナスまたはビッグボーナスの当選状況を示す期待感演出等のスロットマシン1において内部的に制御されている遊技の進行状況を示すリールランプ3LPの点灯制御により行われる演出とは別の態様による点灯制御)によるデモ演出を行うものとしてもよい。リールランプ3LPの点灯制御によるデモ演出を行うか否かに関わらず、デモ演出が開始されるまでに行われていたリールランプ3LPの点灯制御による演出(入賞ラインの報知を含む)は、何れかの態様で行われるデモ演出が開始されるときに終了させるものとすることができる。
上記の実施の形態では、ボーナス中にはボーナス中楽曲を、RT中(連続演出中)には連続演出中楽曲を再生してスピーカ7L、7R、7Uから出力させるものとしていたが、これ以外の場合に楽曲を再生してスピーカ7L、7R、7Uから出力させる場合はなかった。また、ボーナス中及びRT中(連続演出中)は、液晶表示器4にてデモ演出が行われないようにする(実行演出データ領域122−2へのデモ演出データの書き込みも行われないようにする)ものとしていたが、ボーナス中楽曲や連続演出中楽曲の出力はミュートされるものとなっていた。
これに対して、ボーナス中にはボーナス中楽曲を、RT中(連続演出中)には連続演出中楽曲を再生してスピーカ7L、7R、7Uから出力させるものとするものの、これ以外の場合には、通常楽曲を再生してスピーカ7L、7U、7Rから出力させるものとしてもよい。ここでは、ボーナス中及びRT中(すなわち、ボーナス中楽曲または連続演出中楽曲の再生中)は、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者により遊技操作が行われていない状態が所定時間継続したとき、クレジットが精算されたとき、或いは次のゲームのために設定された賭け数が精算されたときであっても音声の出力をミュートしないものとするが、これ以外の場合(すなわち、通常楽曲の再生中)は、音声の出力をミュートするものとしてもよい。
また、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者により遊技操作が行われていない状態が所定時間継続したとき、クレジットが精算されたとき、或いは次のゲームのために設定された賭け数が精算されたときに、液晶表示器4にて必ずしもデモ演出を行わなければいけないというものではない。例えば、ボーナス中及びRT中以外にも液晶表示器4にて画像の表示による演出が行われる場合、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者により遊技操作が行われていない状態が所定時間継続したとき、クレジットが精算されたとき、或いは次のゲームのために設定された賭け数が精算されたときに、ボーナス中またはRT中(連続演出中)であれば液晶表示器4にて行われるボーナス中演出または連続演出を停止させないが、それ以外で液晶表示器4にて画像の表示による演出が行われている場合には、該画像の表示による演出を停止させるものとすることもできる。
さらに、リールランプ3LP、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U以外の演出装置(上記の実施の形態にかかるスロットマシン1であれば遊技効果ランプ75A〜75M、蛍光灯6等。これ以外に、演出用リールなどを適用することも可能)で行われる演出についても、ゲームの終了から次のゲームの開始までの間で遊技者により遊技操作が行われていない状態が所定時間継続したとき、クレジットが精算されたとき、或いは次のゲームのために設定された賭け数が精算されたときに、実行されている演出を停止するものとすることができる。
上記の実施の形態では、ボーナス中楽曲または連続演出中楽曲が再生されているときに精算ボタン16が操作されて次のゲームのために既に設定された賭け数、またはクレジットが精算されたとき、所定時間に亘って遊技操作がされずにデモ演出が行われるときに、再生されている楽曲のスピーカ7L、7R、7Uからの出力をミュートして、これらの音声が周囲の遊技者に聞こえなくなるようにしていた。また、リール3L、3C、3Rの回転開始、または最後の停止ボタンの操作から所定時間が経過したときも、再生されているゲーム中楽曲のスピーカ7L、7R、7Uからの出力をミュートして、これらの音声が周囲の遊技者に聞こえなくなるようにしていた。
もっとも、これらの場合にスピーカ7L、7R、7Uからのスピーカからの出力をミュートするのではなく、出力される音声の音量レベルを一定レベルまで下げるだけであってもよい。また、これらの場合に再生する楽曲を音声レベルの低い別の楽曲に切り替えるものとしてもよい。つまり、周囲の遊技者に迷惑が生じる程の大音量でなければ、このような場合にあっても、楽曲の音声がスピーカ7L、7R、7Uから出力されるものとしてもよい。或いは、これらの場合に楽曲の再生そのものを停止してしまってもよい。楽曲の再生そのものを停止してしまう場合には、上記したミュート解除の事象が生じた場面で必要であれば改めて楽曲の再生を開始するものとしてもよい。
上記の実施の形態では、演出制御基板102に搭載されたプロセッサは、CPU121の1つだけであり、CPU121がROM123からの演出データの読み出し、RAM122の実行演出データ領域122−2への演出データの書き込み、フレームバッファ122−3への画像データの展開、フレームバッファ122−3に展開された画像データに対応した画像の液晶表示器4への表示の全てを制御するものとしていた。これに対して、液晶表示器4への画像の表示を制御するビデオプロセッサをCPU121とは別個に設けるものとしてもよい。ここで、ビデオプロセッサは、RAM122とは別個に独自のメモリ(VRAM)を有するものであってもよい。
ビデオプロセッサが独自のVRAMを有する場合には、該VRAMにフレームバッファだけを設けるものとすることも、該VRAMに実行演出データ領域とフレームバッファの両方を設けるものとすることもできる。前者の場合には、CPU121が演出データのROM123への読み出しから実行演出データ領域122−2までの書き込みまでを行うとともにビデオプロセッサに指令を送り、ビデオプロセッサが実行演出データ領域122−2から演出データを読み出して、画像データをVRAM内のフレームバッファに展開することができる。
後者の場合には、CPU121がROM123から演出データを読み出してビデオプロセッサに渡し、ビデオプロセッサが渡された演出データをVRAM内の実行演出データ領域に書き込むものとしてもよい。そして、VRAM内の実行演出データ領域に書き込まれた演出データに基づいて、VRAM内のフレームバッファに画像データを展開するものとしてもよい。
一方、ビデオプロセッサが独自のVRAMを有しない場合には、CPU121とビデオプロセッサの双方がRAM122に対してデータの書き込みを行うようにすればよい。この場合において、演出データのROM123への読み出しから実行演出データ領域122−2への書き込みまでをCPU121が制御し、実行演出データ領域122−2に書き込まれた演出データに基づくフレームバッファ122−3への画像データの展開と液晶表示器4への画像の表示の制御をビデオプロセッサが制御するものとすることができる。
なお、CPU121やビデオプロセッサによるROM123からの演出データの読み出しと実行演出データ領域122−2(あるいはVRAM内の実行演出データ領域)への演出データの書き込みは、CPU121やビデオプロセッサが1ワード毎に制御するものではなくてもよい。例えば、ROM123から読み出すべき演出データの先頭番地と最終番地(或いはデータのサイズ)を指定し、指定された範囲のデータを実行演出データ領域122−2(あるいはVRAM内の実行演出データ領域)へまとめて転送して書き込むものとした場合も、ROM123からの演出データの読み出しと実行演出データ領域122−2(あるいはVRAM内の実行演出データ領域)への演出データの書き込みが、CPU121或いはビデオプロセッサによって制御されているものとなる。
上記の実施の形態では、ゲーム中以外の期間で所定時間遊技が進行されていないことでデモ演出が開始されていたが、このデモ演出の演出データは、このときに初めてRAM122の実行演出データ領域122−2に書き込むものとしていた。これに対して、1ゲームが終了した時点で(例えば、遊技状態コマンドの受信を契機として)、デモ演出の演出データを実行演出データ領域122−2に書き込むものとしてもよい。もっとも、ボーナス中或いはRT中には1ゲームが終了してもデモ演出の演出データは書き込まない。
この場合には、ゲーム中以外の期間において所定時間遊技が進行されていないものと判定した場合、或いはクレジットまたは賭け数の精算が行われた場合に、ゲームの終了時において実行演出データ領域122−2に書き込んだ演出データを用いてデモ演出を実行するものとすればよい。
また、スタートレバー11の操作から可変表示装置2の表示結果の導出というゲーム中以外の期間では、次のゲームのために賭け数が設定された後でもその後にスタートレバー11が操作されないまま所定時間が経過するとデモ演出が開始されるものとなっていたが、賭け数が設定された後には、スタートレバー11が操作されないまま所定時間が経過してもデモ演出を実行しないものとしてもよい。この場合は、ボーナス中演出であるか否かに関わらず、賭け数の設定時に遊技制御基板101から演出制御基板102に送信されるBETコマンドの受信を契機としてデモ無効フラグを設定すればよい。
上記の実施の形態では、スタートレバー11の操作から可変表示装置2への表示結果の導出までのゲーム中以外の期間であっても、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されている(すなわち、ボーナス中演出の行われる)期間、或いは遊技状態がRTに制御されている(すなわち、連続演出の行われる)期間では、デモ無効フラグを設定するという積極的な制御を行うことによって、デモ演出が禁止されるものとなっていた。
これに対して、デモ演出の演出データの書き込みがボーナス演出データの書き込みとは別のモジュールによって実行される場合には、遊技状態がビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに制御されている(すなわち、ボーナス中演出の行われる)期間、或いは遊技状態がRTに制御されている(すなわち、連続演出の行われる)期間に実行されるプログラムでデモ演出の演出データの書き込みを行うモジュールを呼び出さないようにして、デモ演出が実行されるのを禁止することもできる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選したとき、若しくはチェリーに入賞したときに、その後の3ゲームの間だけリプレイ当選確率が高くなるRTに遊技状態を制御してビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選していても入賞が困難になるようにし、その間に連続演出を行うものとしていた。これに対して、例えば、ビッグボーナスの終了後の所定ゲーム数(例えば、500ゲーム)の間、上記の連続演出を行うためのRT(演出用RTという)とは異なる性質のRTであって、通常の遊技状態よりもリプレイ当選確率を高くするRT(有利RTという)に制御するものとしてもよい。
有利RTは、演出用RTよりはリプレイ当選確率が低くてもよいが、メダルの払出率が1以上となる(すなわち、有利RTの間に遊技者の所持するメダルが増える)程度にリプレイ当選確率が通常のRTよりも高くなることで遊技者にとって有利な遊技状態となる。また、有利RTは、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選しても終了せず、所定ゲーム数を消化するまでかビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに入賞するまで継続させるものとすることができる。
このようにビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選しただけでは有利RTを終了させずに、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの入賞まで有利RTを継続させることで、遊技者は、自らの遊技への介入とは無関係に所定ゲーム数の継続期間という有利RTの利益を失わないで済む。もっとも、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに入賞すると有利RTが終了してしまうので、有利RTに制御されている間はビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選しても、これらを敢えて外すような遊技操作が必要となり、遊技性が向上するものとなる。
また、この有利RTは、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに入賞した場合以外、特定の種類の小役またはリプレイ(特定役)に入賞したときにも、終了してしまうものとすることができる。特定役は、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしがあるものであって、上記の実施の形態に含まれる役とは別の役としてもよい。そして、遊技状態が有利RTに制御されているときに特定役に当選したときに、その旨を特定可能な情報を液晶表示器4に表示する画像やスピーカ7L、7R、7Uから出力する音声などにより遊技者に報知するものとすることができる。
この特定役に当選した旨を特定可能な情報が報知される権利(ナビ権利)は、有利RTに制御される直前のビッグボーナスにおいて遊技者が所定のミッションをクリアしたときに付与するとすることができる。ビッグボーナス中に遊技者に課されるミッションには複数種類のものが会ってもよく、遊技者は、ビッグボーナスの開始時において自らの操作により課されるミッションを選択できるものとしてもよい。
なお、特定役は、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的な複数種類のものからなるものであってもよい(例えば、左のリール3Lについて「赤7」、「白7」、「BAR」を互いに7コマ間隔で1つずつ配置し、「赤7−ベル−ベル」を特定役A、「白7−ベル−ベル」を特定役B、「BAR−ベル−ベル」を特定役Cとする)。そして、複数種類の特定役の何れかに当選したときに、ナビ権利があれば当選している特定役の種類まで報知し、ナビ権利がなければ特定役の何れかに当選していることだけを報知するものとしてもよい。
なお、ナビ権利は、ミッションをクリアする度に付与するものとし、例えば、1回のミッションクリアで50ゲームのナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が5回のミッションをクリアしたならば、ビッグボーナスの終了後に250ゲームを賞AKするまで、特定役に当選したときにはその旨を特定可能な情報を報知するものとすることができる。或いは、1回のミッションで1回のナビ権利が付与されるものとした場合には、遊技者が5回のミッションをクリアしたならば、有利RTにおいて特定役に5回当選するまで、特定役に当選した旨を特定可能な情報を報知するものとすることができる。
このように有利RTにおいてナビ権利が付与されているときには、遊技者は、特定役に当選しているときに報知された情報に従って特定役に入賞させないよう停止ボタン12L、12C、12Rを操作することで、有利RTを終了させないようにすることができる。このように遊技者に有利な有利RTの継続に関して遊技者が自らの操作で遊技に介入することができ、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、遊技者が課されるミッションの種類を選択できるようにすることで、遊技者の遊技に対する介入感をさらに高めさせ、これによって遊技の興趣を向上させることができる。
また、メダルの払出率が1を越える有利RT(演出用RTと同程度にリプレイ当選確率が高いRT)と、メダルの払出率が通常の遊技状態と大差ない不利RT(例えば、リプレイの判定値数が通常の遊技状態と1だけしか変わらないRT)とを設け、通常の遊技状態において入賞した役に応じて有利RTか不利RTかの何れかに制御するものとしてもよい。有利RT及び不利RTの継続ゲーム数は、それぞれに対して予め定められたゲーム数とすることができる。
通常の遊技状態から有利RTに遊技状態を制御させるための有利役と、通常の遊技状態から不利RTに遊技状態を制御させるための不利役との少なくとも一方は、停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順によって取りこぼしがあるものであって、上記の実施の形態に含まれる役とは別の役(上記した特定役と同様の役)とすることができる。なお、ビッグボーナスの終了から一定のゲーム数(例えば、15ゲーム)を消化するまでの間は、内部抽選において不利役には当選し得ない遊技状態に制御することができる。
また、通常の遊技状態に制御されているときに有利役および/または不利役に当選したときにも、その旨を特定可能な情報を遊技者に報知するものとすることができる。この有利役および/または不利役に当選したものを特定可能な情報が報知される権利についても、通常の遊技状態に制御される直前の遊技状態がビッグボーナスであった場合には、該ビッグボーナスにおいて遊技者が所定のミッションをクリアしたときに付与するものとすることができる。この場合のナビ権利、及びそれを付与するためのミッションについては、上記した有利RTを終了させる特定役の当選を報知するナビ権利、及びそれを付与するためのミッションと同様のものとすることができる。
このように通常の遊技状態においてナビ権利が付与されているときには、遊技者は、有利役および/または不利役に当選しているときに報知された情報に従って有利役に入賞させるよう/不利役に入賞させないよう停止ボタン12L、12C、12Rを操作することで、有利RTに制御させる/不利RTに制御させないようにすることができる。このように有利RT及び不利RTへの制御に関して遊技者が自らの操作で遊技に介入することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上記の実施の形態では、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選したときに、その後の3ゲームの間だけリプレイ当選確率が高くなるRTに遊技状態を制御するものとしていた(但し、RTにはチェリーに入賞したときにも制御されていた)。これに対して、ビッグボーナス(またはレギュラーボーナス)に当選したときに、その後に規定ゲーム数(例えば、30ゲーム)を消化するまで、遊技状態をAT(Assist Time)に制御するものとしてもよい。この間は、通常の遊技状態よりもリプレイ当選確率が高くなるRT(但し、連続RTとは性質の違うもので、通常の遊技状態と比べてリプレイ当選確率に大差がないRT)に併せて制御するものとしてもよい。
ボーナス当選後に制御されるATで当選が報知される対象となる役は、入賞させるための停止ボタン12L、12C、12Rの操作手順が排他的な複数種類のものからなるものとすることができる(例えば、左のリール3Lと右のリール3Rについて「赤7」、「白7」、「BAR」を互いに7コマ間隔で1つずつ配置し、「赤7−ベル−赤7」を対象役A、「赤7−ベル−白7」を対象役B、「赤7−ベル−BAR」を対象役C、「白7−ベル−赤7」を対象役D、「白7−ベル−白7」を対象役E、「白7−ベル−BAR」を対象役F、「BAR−ベル−赤7」を対象役G、「BAR−ベル−白7」を対象役H、「BAR−ベル−BAR」を対象役I、とする)。
ここで、何れかの種類の対象役に当選しているときに、当選しているものに必ず入賞するものとして計算するとメダルの払出率が1を越えるが、対象役の種類に応じた割合(例えば、上記の対象役A〜Iがあって各々の当選確率が同じだとすると、9分の1)でしか入賞し得ないものと計算するとメダルの払出率が1を下回るように、各対象役の当選確率を設定しておくことができる。
このようにビッグボーナス(またはレギュラーボーナス)に当選するまでのゲームと、ビッグボーナス(またはレギュラーボーナス)に当選した後の規定ゲーム数を消化するまでのゲームとの間の遊技者にとっての有利度の差を、各々の遊技状態における各役の当選確率の差以上に生じさせて、遊技にメリハリを生じさせることができるようになる。しかも、ビッグボーナス(またはレギュラーボーナス)に当選した後のATは、遊技者の技術介入を前提として真に遊技者にとって有利な遊技状態となるものであるので、遊技の興趣をいっそう向上させることができる。
上記の実施の形態では、3つのリール3L、3C、3Rのうち一部が既に停止されている場合において、各遊技状態のそれぞれについての内部当選状態、停止済みのリールの停止位置に対して一意的に定められた停止制御テーブルを選択し、選択した停止制御テーブルに従ってリールの停止制御が行われるようになっていた。ここで、停止済みのリールの停止位置の代わりに、当該リールを停止させるために停止ボタン12L、12C、12Rが操作されたときの位置(すなわち、当該リールのステップ数)を適用するものとしてもよい。この場合も、上記の実施の形態における停止制御テーブルの選択と同様に、リールを停止させる際の制御が複雑化することがないという効果を得ることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態に応じて定められた抽選対象役の判定値数を内部抽選用の乱数に順次加算していき、その加算の結果オーバーフローが生じた時点において抽選対象役として読み出されていた役に当選するものとしていた。これに対して、判定値数を取得した内部抽選用の乱数の値から順次減算して、減算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とするものとしてもよい。判定値数を内部抽選用の乱数の値から減算するときには、減算の結果にオーバーフロー(ここでは、減算結果がマイナスとなること)が生じたかどうかを判定するものとすることができる。また、遊技状態に応じた各役の判定値数に応じて、各役を当選と判定する判定値を定めた当選判定用テーブルをゲーム毎に作成し、取得した内部抽選用の乱数の値を各役の判定値と比較することで、内部抽選を行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、何れの遊技状態においても、賭け数として3を設定することのみによりゲームを開始させることができた。もっとも、ゲームを開始させるために設定できる賭け数は、1〜3の範囲で任意の数を適用することができる。遊技状態毎に設定できる賭け数が異なっていてもよい。ここで、通常の遊技状態またはRTで賭け数として1または2が設定されていたときには、賭け数として3が設定されたときよりも内部抽選における小役の当選確率を低下させるともに、小役に入賞したときの払い出しメダル枚数を増加させることができる。
上記の実施の形態では、遊技状態がビッグボーナスにあってRAM112にビッグボーナス中フラグが設定されているゲームではスタートレバー11の操作時にRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定されているかどうかを判定し、レギュラーボーナス中フラグが設定されていなければ、これを設定してレギュラーボーナスに制御するものとしていた。こうしてビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞後に最初にレギュラーボーナスに制御する場合も、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに再びレギュラーボーナスに制御する場合も、同じ処理を行えばよいものとしていた。
これに対して、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)に入賞したときにRAM112にビッグボーナス中フラグとともにレギュラーボーナス中フラグを設定し、ビッグボーナス中でレギュラーボーナスの終了条件が成立したときには該レギュラーボーナス中フラグを消去する。ここで、レギュラーボーナス中フラグが消去されたときにおいて、ビッグボーナスの終了条件が成立していないと判定されてビッグボーナス中フラグがRAM112に設定されている状態となっていれば、再びレギュラーボーナス中フラグをRAM112に設定して、そのまま新たなレギュラーボーナスに制御するものとしてもよい。この場合には、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞によりビッグボーナスが制御されたときに同時にレギュラーボーナスに制御することができ、また、一回分のレギュラーボーナスが終了して未だビッグボーナスが終了していないときに即座にレギュラーボーナスに復帰できることとなる。
また、ビッグボーナスの遊技状態は、ビッグボーナス(1)またはビッグボーナス(2)の入賞で小役ゲームを提供し、さらに小役ゲームでのJACIN当選に基づいてJACIN(例えば、「ベル−JAC−JAC」で小役ゲーム中において内部抽選の対象役となる)に入賞することで、遊技状態をビッグボーナス中のレギュラーボーナスを提供するものとしてもよい。ビッグボーナス中に1セット分のレギュラーボーナスが終了し、未だ払出メダル枚数が465枚を越えていなければ、再び小役ゲームに制御するものとすることができる。
上記の実施の形態では、当選フラグの設定状況に基づいて停止制御テーブルを予め選択し、リール3L、3C、3Rの停止時において停止制御テーブルを参照して図柄の停止位置を決定し、当該停止位置でリールを停止させるテーブル方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンを例として説明した。これに対して、停止条件が成立したときの現在の図柄位置と当選フラグの設定状況に基づいて、当選している役の図柄が揃うように引き込み制御を行ったり、当選していない役の図柄が揃わないように外し制御を行うコントロール方式でリール3L、3C、3Rの回転を停止させるスロットマシンにも本発明を適用することができる。
コントロール方式では、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されたときに、対応するリール3L、3C、3Rについてその時点で表示されている図柄から190ミリ秒の最大停止遅延時間の範囲内(表示されている図柄と引き込み分を含めて合計5コマの範囲)に、当選フラグの設定されている役の図柄があるかどうかを判定する。
当選フラグの設定されている役の図柄(重複当選時には、導出が優先される役の図柄から判断する)があれば、当該役を入賞させるための図柄を選択して入賞ライン(既に停止しているリールがあるときには、停止しているリール上の図柄とともに入賞の表示態様を構成可能な入賞ライン)上に導出させる。そうでなければ、いずれの役にも入賞させないための図柄を選択して導出させる。すなわち、このコントロール方式によりリール3L、3C、3Rの停止を制御する場合も、停止ボタン12L、12C、12Rの操作が検出されてから最大停止遅延時間の範囲で図柄を停止させることにより導出可能となる表示態様であって当選フラグの設定状況に応じた表示態様が、可変表示装置2の表示結果として導出されるものとなる。
上記の実施の形態では、既に賭け数が設定され、クレジットも残っている状態にあるときには、1回目の精算ボタン16の操作で設定された賭け数に応じたメダルが先に精算され、2回目の精算ボタン16の操作でクレジットに応じたメダルが精算されるものとなっていた。これに対して、1回目の精算ボタン16の操作でクレジットを精算し、2回目の精算ボタン16の操作で設定された賭け数を精算するものとしてもよい。また、1回の精算ボタン16の操作だけで賭け数とクレジットの両方を精算するものとしてもよい。
前者の場合には、1回目の精算ボタン16の操作でクレジットが精算される際にボーナス中楽曲または連続演出中の出力がミュートされるものとなる。後者の場合には、賭け数とクレジットの両方を精算する精算ボタン16の操作によって、ボーナス中楽曲または連続演出中楽曲の出力がミュートされるものとなる。また、既に賭け数が設定され、クレジットも残っている状態では、賭け数の設定された時点で入賞した役の図柄が揃った入賞ラインに対応したリールランプ3LPの点滅は停止しているので、何れにしても、精算ボタン16の操作タイミングで改めてリールランプ3LPの点滅を停止させる処理を行う必要はない。
上記の実施の形態では、可変表示装置2は、外周部に複数の図柄を所定順に配した3つのリール3L、3C、3Rを備えるものとし、これらのリール3L、3C、3Rの回転駆動によって図柄を可変表示させるものとしていた。しかしながら、液晶表示装置などの表示装置上で仮想的に図柄を可変表示させるものを、上記のような可変表示装置2の代わりに用いてもよい。
上記の実施の形態では、賭け数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができる。
いわゆるパロットでは、遊技媒体として用いられる遊技球は、そのままの物理的形態で貯留皿に貯留されており、遊技者がBETボタンを操作すると、貯留皿(上皿)に貯留されていた遊技球のうちのBET操作に応じた数の遊技球が所定の取り込み経路を介してパロットの内部に取り込まれる。この内部に取り込まれた遊技球によって1ゲームを行うための賭け数が設定されるものとなる。
また、パロットにおいて遊技者が精算ボタンを操作した場合には、既に賭け数が設定されていれば(但し、リプレイ入賞後に賭け数が自動設定された場合を除く)、設定された賭け数に応じた数の遊技球がスロットマシンの下部に設けられた下皿に排出される。賭け数が設定されていなければ(先に賭け数の精算を行った場合を含む)、貯留皿に貯留されている遊技球が所定の経路を通って下皿に排出されるものとなる。下皿には、遊技者が所定のレバーを操作することで貯留された遊技球を下部に通過させるための穴が設けられており、遊技球箱(いわゆるドル箱)を下皿の下においてレバー操作すれば、遊技者が所有する遊技球を容易に遊技球箱に移すことができる。