JP5101078B2 - 柱状体の制振構造 - Google Patents

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Description

本発明は、下部で支持され上部が開放された片持ち型または門型で設置面から高く起立して設置される柱状体の制振構造に関するものである。
従来、建築物に付随するテレビアンテナ支持鋼管や避雷針支持柱、或いは道路や鉄道架線上に設置される道路標識塔、電灯、街灯、電柱、架線支持柱等の柱状構造体の下端部が固定された片持ち型或いは門型の柱状体が設置されている。
建築物で使用するテレビ放送受信に用いるアンテナ装置や避雷針は高所に設置されるため、風によってアンテナ及びアンテナ支持鋼管、避雷針が振動する。また、道路、鉄道架線上に設置される道路標識塔、電灯、街灯、電柱、架線支持柱等は車両走行時や風による振動が柱状体に伝達されて振動する。
この振動は、建築物に付随するアンテナ及びアンテナ支持鋼管、避雷針等は風による繰り返しの振動による材料疲労により破損を招く他、建物構造躯体と緊結されているため、建物構造躯体へ振動が伝達され、建物住戸内で異音を発生させる要因となり、居住者に対して不安感を与える。また、道路、鉄道架線上に設置される柱状体についても繰り返しの振動による疲労破壊を生じたりすることがある。
従来では上記振動を制御するために様々な制振装置が提案されている。例えば、特開2002−188321号公報(特許文献1)には、鉄塔のベース上に高減衰ゴム支承を介在させて支柱を支持する載架部材が固定され、塔体の下端部が建物の屋上構造に対してピンまたはピンローラと見なせる構造で支持された制振構造が提案されている。
また、特開平10−096280号公報(特許文献2)、特開平10−121779号公報(特許文献3)には、柱状体上部に液体、粉粒体、球体を設置したものが提案されており、特開2003−328590号公報(特許文献4)には柱状体中空部に弾性体付きケーブルを設置したものが提案されている。
また、実開平02−006835号公報(特許文献5)には柱状体内部にシリコンオイル、水、砂のような流動性物質を封入した容器を柱状体に結合することで振動を制御するものが提案されており、特開2005−172210号公報(特許文献6)には柱状体中空部に高減衰ゴムを介して吊り下げた錘を設置したものが提案されている。。
特開2002−188321号公報(図2) 特開平10−096280号公報 特開平10−121779号公報 特開2003−328590号公報 実開平02−006835号公報 特開2005−172210号公報
しかしながら、前述の特許文献1の技術では、鉄塔のベース上に高減衰ゴム支承を介在させて支柱を支持する載架部材が固定されるものの高減衰ゴム支承により高周波成分の振動は減衰出来ても低周波成分の振動が残るという問題があった。
また、特許文献2,3の技術では、柱状体上部の高所に液体、粒状体、球体を設置しなければならないため設置やメンテナンスが困難である。
また、特許文献4,5の技術では、柱状体中空部に弾性体付きケーブルを設置したり、柱状体内部にシリコンオイル、水、砂のような流動性物質を封入した容器を柱状体に結合することで振動を制御するため柱状体の大きさや重さにより内部設置物も変えなくてはならず設置物毎に設計値を変えなくてはならないという問題がある。
また、特許文献6の技術では、柱状体中空部に高減衰ゴムを介して吊り下げた錘を設置したため錘の衝突音が発生し、錘の衝突により内部が損傷する虞もある。
また、上記特許文献2〜6の技術では、基本的に対応する周波数が10Hz以下の低周波数には対応出来るが、音の領域である20Hz以上の周波数帯域での効果が得られ難いという問題があった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、高周波成分と低周波成分の外部振動及び騒音に対する制振効果と防音効果が得られる柱状体の制振構造を提供せんとするものである。
前記目的を達成するための本発明に係る柱状体の制振構造の第1の構成は、柱状体と、前記柱状体の下部側面を把持して支持する柱状体支持部材と、前記柱状体支持部材の下面に装着される第1の減衰部材と、前記第1の減衰部材の下面に装着される中間部材と、前記中間部材の下面に装着される第2の減衰部材と、前記第2の減衰部材の下面に位置し、建物躯体に連結した脚部材とを有し、前記第1の減衰部材は、前記柱状体支持部材と前記中間部材非接触状態を維持するように固定され、前記第2の減衰部材は、前記中間部材と前記脚部材とを連結する固定具によって圧接固定されたことを特徴とする。
本発明に係る柱状体の制振構造の第2の構成は、前記第1の構成において、前記柱状体支持部材の下面が前記柱状体の軸心に対し径外方向に延在する下フランジ部として形成されると共に、前記中間部材には、前記柱状体支持部材の下面に対向する上フランジ部が設けられており、前記第1の減衰部材は、前記柱状体支持部材の下フランジ部と前記中間部材の上フランジ部との間で前記柱状体の軸心周りに互いの間隔を等間隔として複数設けられていることを特徴とする。
本発明に係る柱状体の制振構造の第3の構成は、前記第2の構成において、前記中間部材の上フランジ部は円形状に形成されており、前記第1の減衰部材は、前記中間部材の上フランジ部の円周を数等分する位置に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る柱状体の制振構造の第4の構成は、前記第1〜第3の構成において、前記柱状体支持部材は、前記柱状体の周面を圧接して保持する把持部材を備えると共に、前記中間部材は、前記柱状体支持部材の前記把持部材に把持された前記柱状体の下端部を挿通する筒状部を備え、前記筒状部の内部には、発泡弾性体が嵌入されており、該発泡弾性体を介して前記柱状体の下端部が前記中間部材の前記筒状部内に収納されていることを特徴とする。
本発明に係る柱状体の制振構造の第5の構成は、前記第1〜第4の構成において、前記第1の減衰部材は、前記柱状体支持部材に固定されると共に前記中間部材に固定され、これら柱状体支持部材と中間部材とは、前記第1の減衰部材を介してのみ連結されていることを特徴とする。
本発明に係る柱状体の制振構造の第6の構成は、前記第1〜第5の構成において、前記第2の減衰部材は、前記中間部材と前記脚部材の間にてこれらに圧接固定されていることを特徴とする。
本発明に係る柱状体の制振構造によれば、柱状体支持部材と中間部材との間の水平変位が大きく、かつ高い位置に第1の減衰部材のみを配置したので低周波の大きな変位を伴う振動を減衰させることができ、中間部材と脚部材との間の水平変位の小さな低い位置にはボルト等の固定具を用いて第2の減衰部材を配置したので、柱状体に加わる水平荷重に対する反力を確実にとりつつも高周波の微振動を減衰させることが出来、低周波域から高周波域まで広範囲にわたって振動を減衰させ、繰り返しによる疲労や音の発生に対して優れた効果を発揮することが出来る。
図により本発明に係る柱状体の制振構造の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る柱状体の制振構造を示す斜視説明図、図2は本発明に係る柱状体の制振構造を示す断面説明図、図3は第1の中空部材の構成を示す図、図4は柱状体支持部の第2の中空部材の構成を示す図、図5は柱状体支持部の把持部材の構成を示す図、図6(a)は第1の減衰部材の構成を示す図、図6(b)は台座プレートの構成を示す図、図7は発泡弾性体の構成を示す図、図8は第2の減衰部材の構成を示す図、図9は等価粘性減衰定数Heqを説明する図である。
図1及び図2において、1は下部で支持され上部が開放された片持ち型または門型で設置面から高く起立して設置される柱状体2の制振構造である。柱状体2の具体例としては、建築物に付随するテレビアンテナ支持柱や避雷針支持柱等がある。
例えば、柱状体2が建物の陸屋根に設置される場合、図1に示すように、設置部は鉄骨造の建物躯体の直交する2方向の梁材3に渡して該梁材3のそれぞれのウエブ3aに接合されたL字形状の設置部材17の角部に連結された脚部材4により構成される。円柱状の脚部材4は天面にネジ孔4aが形成されており、屋上のALC(軽量気泡コンクリート)床パネル18に穿たれた貫通穴に挿通されて屋根防水シート面から突出される。
建物躯体に連結した脚部材4の中間部には梁材3の上フランジ3b面と同じ高さに配置された床パネル支持プレート4bが設けられており、欠損部となる貫通穴が穿たれたALC床パネル18が梁材3の上フランジ3bと床パネル支持プレート4b上に載置されて安定して支持される。また、直交する2方向の梁材3の下フランジ3cには火打ち梁状の補強バー19が掛け渡されて固定される。
脚部材4の天面には方形状の台座プレート5が載置され、台座プレート5に形成された貫通孔5bにボルト8を挿通し、脚部材4のネジ孔4aに螺合締結することにより台座プレート5が脚部材4に固定される。
台座プレート5には第2の減衰部材6を介在させて中間部材となる第1の中空部材7が連結される。第1の中空部材7は図3に示すように、筒状部7aの両端部に上下フランジ部7b,7cが設けられている。下フランジ部7cは台座プレート5の外形と略同形の方形状で構成され、台座プレート5上の該台座プレート5の外形と略同形の方形状で構成された第2の減衰部材6を載置し、該第2の減衰部材6上に下フランジ部7cを載置して積層し、台座プレート5に設けられた貫通孔5aと第2の減衰部材6に設けられた貫通孔6aと、下フランジ部7cに設けられた貫通孔7c1にボルト8を挿通し、ナット9を所定のトルクで締結することにより台座プレート5に第1の中空部材7が連結される。尚、図3中、7dは中空部材7の内部に浸入した水を排出する為の水抜き溝である。
本実施形態では、中間部材となる第1の中空部材7は第1の減衰部材12の下面に装着され、脚部材4は第2の減衰部材6の下面に位置する。
図6に示すように、中間部材となる第1の中空部材7の下面に装着される第2の減衰部材6には台座プレート5を脚部材4に固定したボルト8の頭部の外径よりも大きな径を有する貫通孔6bが形成されており、第2の減衰部材6を介在して台座プレート5に第1の中空部材7の下フランジ部7cを連結した際に該ボルト8の頭部が第2の減衰部材6と干渉するのを防いでいる。また、第2の減衰部材6の厚さはボルト8の頭部の高さよりも大きくなるように設定されており、ボルト8の頭部が干渉することなく台座プレート5と第2の減衰部材6と下フランジ部7cとが互いの層間で密接される。
このように、第2の減衰部材6は、中間部材となる第1の中空部材7と、脚部材4とを連結する固定具となるボルト8及びナット9によって圧接固定されている。
第2の減衰部材6としては、振動エネルギーに対する減衰性能を有するものであれば特に限定されないが、弾性材料を用いることが好ましい。例えば、ノルボルネン系ポリマー天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルトリルゴム、エチレン−プロピレン共重合ゴム、ブチル系ゴム、IIR(イソブチレンイソプレンゴム)系ゴム(ブチルゴム) 及びEPDM(Ethylene Propylene Diene Methylene Linkage;エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)ゴム等を単独または混合して所定の減衰性能をもつ組成物として用いることが出来る。
第1の中空部材7の内部で下フランジ部7c上には図7に示す発泡弾性体11が嵌入されており、該発泡弾性体11に設けられた溝部11aに柱状体2の下端部2aが挿入されて該柱状体2の下端部2aが発泡弾性体11を介して下フランジ部7cの上に載置される。発泡弾性体11はスポンジ硬度(JIS S 6050に準ずる)が40以下のスポンジゴム等からなる発泡粘弾性体により構成される。
尚、発泡弾性体11を省略して、第1の中空部材7の筒状部7aの内径が外力による柱状体2の振動時の該柱状体2の下端部2aの最大振幅よりも大きな内径を有して構成し、柱状体2の下端部2aを筒状部7aの内部に挿入して柱状体2を下フランジ部7cから浮かした状態、即ち柱状体2のからの鉛直荷重は後述する把持部材13で支持するように固定することでも良い。
中間部材となる第1の中空部材7の円形状の上フランジ部7bには図8に示す第1の減衰部材12を介在させて柱状体2を締結する把持部材13が連結されている。第1の減衰部材12は主鎖に「C(炭素)−C(炭素)結合」を有する基材ゴム100重量部に対してシリカを100重量部〜150重量部添加し、そのシリカに対してシラン化合物を10重量%〜30重量%配合した高減衰ゴムにより構成される。
図8に示すように、第1の減衰部材12は、円板状の粘弾性体からなり、その両面に接着剤等により固着された十字に交差する短冊形状の接合片14,15が設けられている。
そして、一方の接合片14が第1の中空部材7の上フランジ部7bに載置されて、該上フランジ部7bに設けられた貫通孔7b1と接合片14に設けられた貫通孔14aにボルト8が挿入され、該ボルト8にナット9を螺合締結して固定される。
本実施形態では、図3に示すように、上フランジ部7bの円周を3等分する位置に一対の貫通孔7b1が設けられており、図2に示すように、第1の減衰部材12が120度ずつずれた位置に3組配置される。
尚、第1の減衰部材12の配置個数は本実施形態のように3組に限定されるものではなく、減衰効果に方向性が生じないように他の複数組みの第1の減衰部材12を配置しても良いし、リング状等の環状で構成される第1の減衰部材12を上フランジ部7b上に配置しても良い。この場合、第1の中空部材7の上フランジ部7bと第2の中空部材16の下フランジ部16cとの両面に第1の減衰部材12を接着剤等により固着すれば良い。
柱状体2の下部側面を把持して支持する柱状体支持部材22は、図4に示す第2の中空部材16と、図5に示す把持部材13とで構成される。第1の減衰部材12は、柱状体支持部材22と、中間部材となる第1の中空部材7とに対して非接触状態を維持するように固定される。
第2の中空部材16は、図4に示すように、柱状体2が挿通される内径を有する筒状部16aと、該筒状部16aの両端部に設けられた上下フランジ部16b,16cとを有して構成されており、柱状体支持部材22の下面に装着される第1の減衰部材12の他方に接合された接合片15上には、第2の中空部材16の下フランジ部16cが載置され、該下フランジ部16cに設けられた貫通孔16c1と接合片15に設けられた貫通孔15aにボルト8が挿入され、該ボルト8にナット9を螺合締結して固定される。
把持部材13は、図5に示すように、全体が2分割された一対の半筒状部13aとその両側部に設けられた鍔部13bと、半筒状部13aの一端部に設けられた下フランジ部13cとを有して構成されており、一対の半筒状部13aを合わせて構成される筒状部の内部に柱状体2が挿通された状態で半筒状部13aの内面側にゴムパッド20等を介して柱状体2の周面に圧接し、鍔部13bに設けた貫通孔13b1にボルト8が挿入され、該ボルト8にナット9を螺合締結して固定し柱状体2が把持部材13により把持される。
また、第2の中空部材16の上フランジ部16b上には把持部材13の下フランジ部13cが載置され、該下フランジ部13cに設けられた貫通孔13c1と第2の中空部材16の上フランジ部16bに設けられた貫通孔16b1にボルト8が挿入され、該ボルト8にナット9を螺合締結して固定される。
図5に示すように、2分割される一方の把持部材13の下フランジ部13cに設けられる貫通孔13c1は丸孔の代わりに長孔が形成されており、これにより柱状体2の外径に合わせて把持部材13を第2の中空部材16に確実に固定することが出来る。また、図5に示すように、2分割される把持部材13の互いに対向する鍔部13b同士の離間間隔が異なるように設定されており、これにより柱状体2の外径に合わせて把持部材13を該柱状体2に確実に固定することが出来る。
上記の通り、柱状体支持部材22は、柱状体2を支持しその荷重の一部または全部を下部構造体に伝達する。
上記構成によれば、柱状体2に風や外部振動等の外力が入力され、該柱状体2に振動が発生すると、把持部材13及び第2の中空部材16に柱状体2の振動が伝達され変位を伴う。第2の中空部材16と第1の中空部材7との間に設けられた第1の減衰部材12により柱状体2から把持部材13及び第2の中空部材16に伝達された振動及び変位を吸収し、第1の中空部材7には伝達されない。
また、柱状体2本体からの振動伝搬については発泡弾性体11を介して設置することや柱状体2本体を遊動可能に浮遊させることにより振動伝達を防止する。更に変位を伴わない高周波振動(微振動)については台座プレート5と第1の中空部材7の下フランジ部7cとの間に介在させた第2の減衰部材6により高周波振動の振動エネルギーを吸収する。
また、柱状体2の外側で且つ下端部に納める制振構造であるため適用出来る柱状体2自体の構造に制約がなく、しかも高所作業を伴わずに設置出来るためメンテナンスも容易であり、費用も安価に出来る。
本発明の活用例として、下部で支持され上部が開放された片持ち型または門型で設置面から高く起立して設置される柱状体の制振構造に適用出来、特に建築物に付随するテレビアンテナ支持鋼管や避雷針支持柱、或いは道路や鉄道架線上に設置される道路標識塔、電灯、街灯、電柱、架線支持柱等の柱状構造体の下端部が固定された片持ち型或いは門型の柱状体に広く適用出来る。
本発明に係る柱状体の制振構造を示す斜視説明図である。 本発明に係る柱状体の制振構造を示す断面説明図である。 第1の中空部材の構成を示す図である。 第2の中空部材の構成を示す図である。 締結部材の構成を示す図である。 (a)は第1の減衰部材の構成を示す図、(b)は台座プレートの構成を示す図である。 発泡弾性体の構成を示す図である。 第2の減衰部材の構成を示す図である。 等価粘性減衰定数Heqを説明する図である。
1…制振構造
2…柱状体
2a…下端部
3…梁材
3a…ウエブ
3b…上フランジ
3c…下フランジ
4…脚部材
4a…ネジ孔
4b…床パネル支持プレート
5…台座プレート
5a,5b…貫通孔
6…第2の減衰部材
6a,6b…貫通孔
7…第1の中空部材
7a…筒状部
7b,7c…上下フランジ部
7b1,7c1…貫通孔
7d…水抜き溝
8…ボルト
9…ナット
10…ヒステリシス曲線
11…発泡弾性体
11a…溝部
12…第1の減衰部材
13…締結部材
13a…半筒状部
13b…鍔部
13c…下フランジ部
13c1…貫通孔
14,15…接合片
14a,15a…貫通孔
16…第2の中空部材
16a…筒状部
16b,16c…上下フランジ部
16b1,16c1…貫通孔
17…設置部材
18…ALC床パネル
19…補強プレート
20…ゴムパッド
22…柱状体支持部材

Claims (6)

  1. 柱状体と、
    前記柱状体の下部側面を把持して支持する柱状体支持部材と、
    前記柱状体支持部材の下面に装着される第1の減衰部材と、
    前記第1の減衰部材の下面に装着される中間部材と、
    前記中間部材の下面に装着される第2の減衰部材と、
    前記第2の減衰部材の下面に位置し、建物躯体に連結した脚部材と、
    を有し、
    前記第1の減衰部材は、前記柱状体支持部材と前記中間部材非接触状態を維持するように固定され、
    前記第2の減衰部材は、前記中間部材と前記脚部材とを連結する固定具によって圧接固定されたことを特徴とする柱状体の制振構造。
  2. 前記柱状体支持部材の下面が前記柱状体の軸心に対し径外方向に延在する下フランジ部として形成されると共に、前記中間部材には、前記柱状体支持部材の下面に対向する上フランジ部が設けられており、
    前記第1の減衰部材は、前記柱状体支持部材の下フランジ部と前記中間部材の上フランジ部との間で前記柱状体の軸心周りに互いの間隔を等間隔として複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の柱状体の制振構造。
  3. 前記中間部材の上フランジ部は円形状に形成されており、前記第1の減衰部材は、前記中間部材の上フランジ部の円周を数等分する位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の柱状体の制振構造。
  4. 前記柱状体支持部材は、前記柱状体の周面を圧接して保持する把持部材を備えると共に、
    前記中間部材は、前記柱状体支持部材の前記把持部材に把持された前記柱状体の下端部を挿通する筒状部を備え、
    前記筒状部の内部には、発泡弾性体が嵌入されており、該発泡弾性体を介して前記柱状体の下端部が前記中間部材の前記筒状部内に収納されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の柱状体の制振構造。
  5. 前記第1の減衰部材は、前記柱状体支持部材に固定されると共に前記中間部材に固定され、これら柱状体支持部材と中間部材とは、前記第1の減衰部材を介してのみ連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の柱状体の制振構造。
  6. 前記第2の減衰部材は、前記中間部材と前記脚部材の間にてこれらに圧接固定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の柱状体の制振構造。
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