JP5104764B2 - 建物の天井構造 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば住宅やマンション等の建物の天井構造に関する。
従来より、住宅の上層階から下層階へ伝搬する床衝撃音を低減するにあたって、例えば上層階の床板や下層階の天井板の面密度を大きくするといった方法が採られている。この場合、多大な重量付加を伴うことになり、軽量鉄骨系住宅や木造住宅では、重量の重い床板や天井板を支えるだけの構造を確保すると、設計プランの自由度が制限されることが多い。
そこで、このような床板や天井板の重量付加を伴うことなく床衝撃音を低減するために、防振吊り具を用いて上層階の床に対して下層階の天井を防振支持したり(例えば特許文献1参照)、また床や天井の構成部材のうち振動振幅の大きい部位に錘を取り付けたり、さらには床や天井の構成部材にダイナミックダンパーを分散配置させる(例えば特許文献2参照)といった各種対策が講じられている。
実開平5−61311号公報 特開2006−342580号公報
一般に、床衝撃音としては、物を落下したときや椅子等を引きずったとき等に発生する中高域周波数の振動に起因する軽量床衝撃音と、子供が走り回ったり飛び跳ねたとき等に発生する低域周波数の振動に起因する重量床衝撃音とがある。床衝撃音対策としては、これら軽量床衝撃音及び重量床衝撃音の双方を効果的に抑えることが要求されるが、上記のような対策では、軽量床衝撃音又は重量床衝撃音のいずれか一方に対してのみ有効であることが多く、このような要求に十分に答えることができなかった。
また、防振吊り具を用いた対策では、防振ゴム等の経年劣化に伴うクリープ変形量の増大により、下層階の天井板が撓み易くなって部分的な垂れ下がりが生じるといった不具合があった。ところが、このような天井板の部分的な垂れ下がりに対しては、ほとんど配慮されていなかった。
さらに、錘やダイナミックダンパーを用いた対策では、遮音性能を高めるためには、床や天井の構成部材に比較的多くの錘やダイナミックダンパーを取り付ける必要があることから、施工が煩雑になりがちであった。また、錘やダイナミックダンパーの設置個数を増減させて遮音性能を調整する際にも、その調整作業が面倒であるといった不具合があった。
さらにまた、一般に軽量鉄骨系住宅や木造住宅における天井は、上層階の床梁に吊り具を介して吊り下げ支持された複数の野縁受けと、これら野縁受けに対して略直交するように、野縁受けの下側に取り付けられた複数の野縁と、これら野縁の下側に取り付けられた天井板とによって構成されており、これら天井構成部材が振動して上層階から下層階へ床衝撃音が伝搬するときには、振動する天井構成部材側と住宅本体側との間の連結部位において擦れ音等の異音が発生することがある。ところが、床衝撃音対策に重点がおかれていて、このような異音対策に対してまでは、ほとんど配慮されていなかった。
この発明は、上記の不具合を解消して、軽量床衝撃音及び重量床衝撃音の双方を効果的に抑えることでき、しかも天井板の部分的な垂れ下がり等をなくした良好な施工状態を維持することができ、施工や性能調整作業も容易であり、さらには異音対策にも十分配慮した建物の天井構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の建物の天井構造は、建物の上層階の床梁1に吊り具13・・を介して吊り下げ支持されて、互いに略平行に配された複数の第1野縁受け5・・と、前記吊り具13・・によって吊り下げ支持されることなく、前記第1野縁受け5・・に対して略平行に配された複数の調整用の第2野縁受け6・・と、これら第1及び第2野縁受け5、6・・に対して略直交するように、建物内壁4、4に固定された複数の際野縁47、47と、前記第1及び第2野縁受け5、6・・に対して略直交するように、前記第1及び第2野縁受け5、6・・の下側に取り付けられた複数の中間野縁7・・と、これら際野縁47、47及び中間野縁7・・の下側に取り付けられた天井板45とを備え、前記吊り具13・・に、軽量床衝撃音低減用の防振材31が予め組み込まれるとともに、前記第1及び第2野縁受け5、6・・に、その両端部を除くようにして、重量床衝撃音低減用のダイナミックダンパー3・・が予め組み込まれ、前記第1及び第2野縁受け5、6・・の前記ダイナミックダンパー3・・が組み込まれていない両端部が、前記建物内壁4、4に対して縁切りした状態で、前記際野縁47、47上に緩衝材46、46を介して載置されたことを特徴としている。
そして、前記第2野縁受け6・・の本数を調整して、前記ダイナミックダンパー3・・の個数を増減させることで、重量床衝撃音に対する遮音性能を調整可能としている。
また、前記第1及び第2野縁受け5、6・・と前記中間野縁7・・との各交差部付近に、前記ダイナミックダンパー3が配置されている。
さらに、前記吊り具13は、前記床梁1に取り付けられた梁取付部材29と、前記第1野縁受け5を支持する吊りボルト30とを備え、前記梁取付部材29に対して上方へ張り出すように取り付けた前記防振材31に前記吊りボルト30を貫通させて、前記防振材31を介して前記吊りボルト30が前記梁取付部材29に取り付けられている。
さらにまた、前記ダイナミックダンパー3は、質量体22と弾性体23とを組み合わせて構成され、その弾性体23によって質量体22を弾性支持するようにして、前記第1及び第2野縁受け5、6・・に水平方向に張り出した状態で装着されている。
この発明の天井構造においては、吊り具に組み込んだ防振材によって、上層階から下層階へ伝搬する軽量床衝撃音を重点的に低減することができ、第1及び第2野縁受けに組み込んだダイナミックダンパーによって、上層階から下層階へ伝搬する重量床衝撃音を重点的に低減することができることから、軽量床衝撃音及び重量床衝撃音の双方を効果的に抑えることできる。
しかも、吊り具によって吊り下げ支持される第1野縁受けとは別に、吊り具によって吊り下げ支持されることなく、第1野縁受けに対して略平行に配された第2野縁受けを追加的に設けていることから、天井板の下地部分の剛性を高めることができる。これにより、天井板の撓みを抑えることができ、吊り具に防振材を組み込んで軽量床衝撃音対策を講じているにもかかわらず、防振材のクリープ変形に起因する天井板の部分的な垂れ下がりを防止することができ、良好な施工状態を長期に亘って維持することができる。
さらに、吊り具に防振材を予め組み込むとともに、第1及び第2野縁受けにダイナミックダンパーを予め組み込んであることから、これら吊り具、第1及び第2野縁受けを現場で施工するだけで、防振材やダイナミックダンパーの現場での取付作業をなくして、施工を容易に行うことができる。加えて、吊り具によって吊り下げ支持される第1野縁受けをそのままにして、吊り具によって吊り下げ支持されることのない施工自由度の高い第2野縁受けの本数を調整して、ダイナミックダンパーの設置個数を増減させることで、大幅な設計変更等を伴うことなく、遮音性能を簡単に調整することができる。
さらにまた、第1及び第2野縁受けにおけるダイナミックダンパーが組み込まれていない両端部を、建物内壁に対して縁切りした状態で、建物内壁に固定した際野縁上に緩衝材を介して載置していることから、上層階から下層階へ床衝撃音が伝搬するときに、振動する第1及び第2野縁受けが建物内壁に干渉することによって生じる衝突音、さらには振動する第1及び第2野縁受けが建物内壁に固定した際野縁と擦れ合うことによる擦れ音等の異音の発生を防止することができ、床衝撃音対策だけでなく、異音対策にも十分配慮した天井構造とすることができる。
また、第1及び第2野縁受けと中間野縁とが連結された各交差部付近は、剛性が高くしかも天井全体に亘って分散配置されており、このような各交差部付近にダイナミックダンパーを配置することで、ダイナミックダンパーによる重量床衝撃音の低減効果を天井全体に亘って効果的に利かすことができ、遮音性能を格段に向上することができる。
さらに、吊り具において、防振材を梁取付部材に対して上方へ張り出すように取り付けることで、床梁の下方のスペースが狭い場合でも、このスペースに関係なく防振材を確実に組み込むことができ、施工性のより一層の向上を図ることができる。
さらにまた、ダイナミックダンパーを、第1及び第2野縁受けに水平方向に張り出した状態で装着することで、床下空間における配管や断熱材等の施工に際して、ダイナミックダンパーが邪魔にならないようにすることができる。
この発明の一実施形態に係る建物の天井構造の部分斜視図である。 同じくその壁際部分の斜視図である。 同じくその概略平面図である。 同じくその吊り具付近の縦断面図である。 同じくその吊り具の部分縦断面図である。 同じくそのダイナミックダンパーの装着部分の分解斜視図である。 同じくその際野縁に載置する野縁受けを下から見た斜視図である。 同じくその際野縁付近の縦断面図である。 同じくその野縁受けと中間野縁との交差部付近の分解斜視図である。 同じくそのランナー付近の縦断面図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。この発明の一実施形態に係る天井構造は、例えば軽量鉄骨系の戸建て住宅に適用されている。この天井構造は、図1乃至図3に示すように、上層階のH形鋼からなる床梁1に複数の吊り具13・・を介して吊り下げ支持されて、互いに略平行に配された複数の第1野縁受け5・・と、吊り具13・・によって吊り下げ支持されることなく、第1野縁受け5・・に対して略平行に配された複数の調整用の第2野縁受け6・・と、これら第1及び第2野縁受け5、6・・に対して略直交するように、互いに対向する建物内壁4、4に固定された一対の際野縁47、47と、第1及び第2野縁受け5、6・・に対して略直交するように、第1及び第2野縁受け5、6・・の下側に取り付けられた複数の中間野縁7・・と、これら際野縁47、47及び中間野縁7・・の下側に取り付けられた石膏ボード等からなる天井板45とを備えている。
吊り具13は、図4及び図5に示すように、床梁1に取り付けられる梁取付部材29と、第1野縁受け5・・を支持する吊りボルト30とを備え、軽量床衝撃音を低減するための防振材としての圧縮型の防振ゴム31が一体に組み込まれている。
梁取付部材29は、鋼板を折曲形成してなり、床梁1に係合する梁係合部32と、防振ゴム31を装着するゴム装着部33とを備えている。梁係合部32は、略水平に配された上面片34と、この上面片34の相対する端部から垂下して互いに平行に配された一対の側面片35、35とによって、開放部分が下向きとなったコ字状に形成されている。そして、側面片35、35には、嵌合溝36が横向きに夫々形成されており、これら嵌合溝36、36に床梁1の下フランジ14を嵌め込むようにして、梁係合部32が床梁1に係合するようになっている。ゴム装着部33は、梁係合部32の上面片34を床梁1から離間する方向に略水平に延出してなり、その略中央には、防振ゴム31を取り付けるための取付孔37が形成されている。
防振ゴム31は、略中央部を括れさせた略円柱形に形成されており、その軸方向の略中央部にはボルト挿通孔38が上下方向に貫通して形成されている。また、防振ゴム31の下面中央には、ボルト挿通孔38を囲むようにして円環状の係止部39が形成されている。そして、この防振ゴム31の係止部39をゴム装着部33の取付孔37に上方から嵌め込んで、係止部39をゴム装着部33に嵌合させることで、防振ゴム31が梁取付部材29に対して上方へ張り出すように取り付けられている。これにより、床梁1の下側のスペースが狭い場合においても、このスペースに関係なく防振ゴム31を確実に組み込むことができ、施工性の向上を図ることができる。
吊りボルト30は、その上下端部に螺子部40、43が形成されている。なお、吊りボルト30の上端部には、螺子部40を設ける代わりにボルト頭を形成しても良い。そして、この吊りボルト30は、その上側の螺子部40にナット41及び座金42が取り付けられた後、防振ゴム31のボルト挿通孔38に上方から挿入されて、ナット41及び座金42が防振ゴム31に引っ掛かることで、防振ゴム31を上下方向に貫通した状態で、防振ゴム31を介して梁取付部材29に取り付けられている。また、このようにして梁取付部材29から垂下した吊りボルト30の下側の螺子部43が、後述する第1野縁受け5の上側フランジ8のボルト挿通用孔11を貫通して、この上フランジ8を挟むようにして螺子部43に螺合したナット44、44を締め付けることで、吊りボルト30の下端部に第1野縁受け5が取り付けられている。なお、吊り具13の形状は、上記に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
第1野縁受け5は、図6に示すように、開口部分を側方へ向けるように配置された溝形鋼からなり、上下一対のフランジ8、8と、それらフランジ8、8の長手方向に沿った一端部同士を連結するウエブ10とを備えている。そして、上側フランジ8及びウエブ10には、その長手方向に間隔をあけて複数のボルト挿通用孔11、12・・が形成されている。また、第2野縁受け6は、第1野縁受け5と同様の構造であるが、上側フランジ8のボルト挿通用孔11・・は形成しなくても良い。なお、第1及び第2野縁受け5、6の形状は、上記に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
そして、これら第1及び第2野縁受け5、6・・には、その両端部を除くようにして長手方向に適宜間隔をあけながら、重量床衝撃音を低減するための複数のダイナミックダンパー3・・が予め一体に組み込まれている。
ダイナミックダンパー3は、図6に示すように、例えば略直方体状に形成された質量体22と、この質量体22よりも一回り小さな略直方体状に形成された弾性体23とを備えている。そして、弾性体23における質量体22側とは反対側の側面には、一対のボルト挿通用孔24、24を有する装着板25が取り付けられている。
このようにして構成されたダイナミックダンパー3は、その装着板25を第1野縁受け5のウエブ10や第2野縁受け6のウエブ10にそれらのボルト挿通用孔12、24・・が互いに一致するように当接させて、それらボルト挿通用孔12、24・・に挿通したボルト27、27にナット28、28を螺合して締め付けることにより、弾性体23によって質量体22を弾性支持するようにして、剛性の高い第1野縁受け5のウエブ10や第2野縁受け6のウエブ10に水平方向に張り出した状態で装着されている。これにより、床下空間における配管や断熱材等の施工に際して、ダイナミックダンパー3・・が邪魔にならないようにすることができる。なお、ダイナミックダンパー3・・の取り付けに際しては、上記のようにボルト27、27及びナット28、28によって固定するだけでなく、固定ピン等を使用してカシメ固定するようにしても良い。
際野縁47は、図7及び図8に示すように、断面略ロ字状の鋼製筒材からなり、その側面片15、15にはその長手方向に沿って係止溝16が各々形成されている。なお、際野縁47の形状は、上記に限定されるものではなく、適宜変更可能である。この際野縁47は、側面片15、15を貫通する複数のビス48・・によって建物内壁4に固定されている。そして、互いに対向する建物内壁4、4に固定された際野縁47、47の上面間に跨るようにして、上記の第1及び第2野縁受け5、6・・が載置されている。具体的には、第1及び第2野縁受け5、6・・の両端部の下側フランジ8・・に、例えば発泡樹脂又はゴム製等の平板状の緩衝材46、46が接着剤等で予め貼り付けられていて、それら第1及び第2野縁受け5、6・・の両端部を、建物内壁4、4に対して僅かな隙間を設けて縁切りした状態で、際野縁47、47の上面に緩衝材46、46を介在させながら載置している。
中間野縁7は、際野縁47と同様の構造の鋼製筒材からなる。なお、中間野縁7の形状は、上記に限定されるものではなく、適宜変更可能である。この中間野縁7・・は、第1及び第2野縁受け5、6・・に取り付けられた複数の野縁支持具17・・によって支持されている。野縁支持具17は、図9及び図10に示すように、上面部18と、この上面部18の側縁から延出した一対の側面部19、19とによって下向きの略コ字状に形成されている。この野縁支持具17の上面部18には、一対の係合片20、20が形成されており、側面部19、19には、一対の係止爪21、21が各々形成されている。
そして、野縁支持具17の係合片20、20を、第1野縁受け5や第2野縁受け6の下側フランジ8に係合させることで、野縁支持具17が第1野縁受け5や第2野縁受け6の下側フランジ8に取り付けられて、この野縁支持具17の側面部19、19間に中間野縁7の上部を差し入れて、野縁支持具17の係止爪21、21を中間野縁7の係止溝16、16に係合させることで、中間野縁7が野縁支持具17に支持されるようになっている。
なお、中間野縁7・・及び際野縁47、47の両端部は、図2及び図10に示すように、中間野縁7・・及び際野縁47、47に対して略直交するように、互いに対向する建物内壁4、4にビス50・・止めされた断面コ字状の溝形鋼からなるランナー49、49に固定されている。具体的には、ランナー49、49の室内側に開放する溝部に、中間野縁7・・及び際野縁47、47の端部が差し込まれた状態で、ランナー49、49に中間野縁7・・及び際野縁47、47の両端部がビス51・・止めされている。
上記の天井構造においては、第1及び第2野縁受け5、6・・と中間野縁7・・及び際野縁47、47とが格子状に組み付けられて、天井板45の下地部分を構成している。この下地部分では、吊り具13・・によって吊り下げ支持される第1野縁受け5・・とは別に、吊り具13・・によって吊り下げ支持されることなく、第1野縁受け5・・に対して略平行に配された第2野縁受け6・・が追加的に設けられて、剛性が高められていることから、天井板45の撓みを抑えることができ、吊り具13・・に防振ゴム31を組み込んで軽量床衝撃音対策を講じているにもかかわらず、防振ゴム31のクリープ変形に起因する天井板45の部分的な垂れ下がりを防止して、良好な施工状態を長期に亘って維持することができるようになっている。
また、第1及び第2野縁受け5、6・・と中間野縁7・・との各交差部付近に、第1及び第2野縁受け5、6・・に組み込まれたダイナミックダンパー3・・が配置されている。各交差部付近は、剛性が高くしかも天井全体に亘って分配配置されており、このような各交差部付近にダイナミックダンパー3・・を配置することで、ダイナミックダンパー3・・による重量床衝撃音の低減効果を天井全体に亘って効果的に利かすことができ、遮音性能を向上している。
また、ダイナミックダンパー3・・は、例えば63Hz帯域の振動を抑えるようにチューニングされており、これらダイナミックダンパー3・・の配置個数、すなわち第1及び第2野縁受け5、6・・の本数によって重量床衝撃音に対する遮音性能が設定されるが、床梁1に吊り下げ支持されていない施工自由度の高い第2野縁受け6・・の本数を適宜調整することで、ダイナミックダンパー3・・の設置個数を増減させて遮音性能を簡単に調整することができるようになっている。
上記の天井構造によれば、吊り具13・・に予め組み込まれた防振ゴム31によって、上層階から下層階へ伝搬する振動を伴った軽量床衝撃音を重点的に低減することができ、第1及び第2野縁受け5、6・・に組み込んだダイナミックダンパー3・・によって、上層階から下層階へ伝搬する振動を伴った重量床衝撃音を重点的に低減することができることから、軽量床衝撃音及び重量床衝撃音の双方を効果的に抑えることができる。
しかも、第1及び第2野縁受け5、6・・におけるダイナミックダンパー3・・が組み込まれていない両端部を、建物内壁4、4に対して縁切りした状態で、建物内壁4、4に固定した際野縁47、47上に緩衝材46、46を介して載置していることから、上層階から下層階へ床衝撃音が伝搬するときに、振動するダイナミックダンパー3・・が建物内壁4、4に干渉することによって生じる衝突音、振動する第1及び第2野縁受け5、6・・が建物内壁4、4に干渉することによって生じる衝突音、さらには振動する第1及び第2野縁受け5、6・・が建物内壁4、4に固定した際野縁47、47と擦れ合うことによる擦れ音等の異音の発生を防止することができ、床衝撃音対策だけでなく、異音対策にも十分に配慮することができる。
以上に、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、この発明の天井構造は、新築の戸建て住宅に適用するだけでなく、リフォーム時における床衝撃音対策として既設の戸建て住宅に適用しても良い。また、軽量鉄骨系の戸建て住宅だけでなく、木造住宅やRCマンションの天井下地に適用しても良い。
1・・床梁、3・・ダイナミックダンパー、4・・建物内壁、5・・第1野縁受け、6・・第2野縁受け、7・・中間野縁、13・・吊り具、22・・質量体、23・・弾性体、29・・梁取付部材、30・・吊りボルト、31・・防振材、45・・天井板、46・・緩衝材、47・・際野縁

Claims (5)

  1. 建物の上層階の床梁(1)に吊り具(13)・・を介して吊り下げ支持されて、互いに略平行に配された複数の第1野縁受け(5)・・と、前記吊り具(13)・・によって吊り下げ支持されることなく、前記第1野縁受け(5)・・に対して略平行に配された複数の調整用の第2野縁受け(6)・・と、これら第1及び第2野縁受け(5)(6)・・に対して略直交するように、建物内壁(4)(4)に固定された複数の際野縁(47)(47)と、前記第1及び第2野縁受け(5)(6)・・に対して略直交するように、前記第1及び第2野縁受け(5)(6)・・の下側に取り付けられた複数の中間野縁(7)・・と、これら際野縁(47)(47)及び中間野縁(7)・・の下側に取り付けられた天井板(45)とを備え、前記吊り具(13)・・に、軽量床衝撃音低減用の防振材(31)が予め組み込まれるとともに、前記第1及び第2野縁受け(5)(6)・・に、その両端部を除くようにして、重量床衝撃音低減用のダイナミックダンパー(3)・・が予め組み込まれ、前記第1及び第2野縁受け(5)(6)・・の前記ダイナミックダンパー(3)・・が組み込まれていない両端部が、前記建物内壁(4)(4)に対して縁切りした状態で、前記際野縁(47)(47)上に緩衝材(46)(46)を介して載置されたことを特徴とする建物の天井構造。
  2. 前記第2野縁受け(6)・・の本数を調整して、前記ダイナミックダンパー(3)・・の個数を増減させることで、重量床衝撃音に対する遮音性能を調整可能とした請求項1記載の建物の天井構造。
  3. 前記第1及び第2野縁受け(5)(6)・・と前記中間野縁(7)・・との各交差部付近に、前記ダイナミックダンパー(3)が配置された請求項1又は2記載の建物の天井構造。
  4. 前記吊り具(13)は、前記床梁(1)に取り付けられた梁取付部材(29)と、前記第1野縁受け(5)を支持する吊りボルト(30)とを備え、前記梁取付部材(29)に対して上方へ張り出すように取り付けた前記防振材(31)に前記吊りボルト(30)を貫通させて、前記防振材(31)を介して前記吊りボルト(30)が前記梁取付部材(29)に取り付けられた請求項1乃至3のいずれかに記載の建物の天井構造。
  5. 前記ダイナミックダンパー(3)は、質量体(22)と弾性体(23)とを組み合わせて構成され、その弾性体(23)によって質量体(22)を弾性支持するようにして、前記第1及び第2野縁受け(5)(6)・・に水平方向に張り出した状態で装着された請求項1乃至4のいずれかに記載の建物の天井構造。
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