JP4466297B2 - 桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造 - Google Patents

桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造 Download PDF

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Description

本発明は、橋梁又は高架道路等の桁の振動による脚を介する地盤の振動を低減する構造に関する。
特公昭57−8244号公報 特公平1−52524号公報 特公平2−19244号公報 特公平7−43003号公報
橋梁又は高架道路等において自動車又は列車等の車両の走行による地盤への振動の問題が顕在化しており、その原因は、車両が桁又はレールの連結部の段差、桁の路面の凹凸等を走行することにより、桁の上下方向の振動が励起されることにあるものとされており、この観点から桁に上下方向の振動を減衰する動吸振装置を付加して桁の振動を抑制して地盤の振動を解決しようとされている。
ところで、上下方向の振動を減衰する動吸振装置を桁に設置することは、桁重量を増加させる上に、桁の振動数が比較的広い範囲に亘っているために、各振動数に対応した多数の動吸振装置を桁に設置する必要がある結果、これによっても桁重量を増加させる虞がある。しかも、桁の上下方向の振動を減衰するためには動吸振装置は通常、桁の下面に設置されることになる結果、設置作業が極めて困難となる。
本発明は、車両走行に基づく脚周辺の地盤の振動の主要因が桁を支持する脚の上下方向及び/又は水平方向の振動に基づくものであることに着目してなされたものであって、桁の上下方向の振動が変換されて脚に伝達された上下方向及び/又は水平方向の振動を減衰するようにして、これにより、桁重量を増加させないで車両走行に基づく脚周辺の地盤の振動の低減を図り、しかも、設置作業の困難性を解消することができる桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造及び方法を提供することにある。
本発明による桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造は、桁の上下方向の振動に伴って生じる脚の上下方向及び/又は水平方向の振動を減衰させるべく、脚自体及び/又は脚周りの地盤に上下方向及び/又は水平方向の振動を減衰する動吸振器を配置してなる。
本発明の桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造によれば、上下方向及び/又は水平方向の振動を減衰する動吸振器を脚自体及び/又は脚周りの地盤に配置してなるために、桁の上下方向の振動が変換されて脚に伝達された上下方向及び/又は水平方向の振動を効果的に減衰することができる結果、車両走行に基づく脚周辺の地盤の振動の低減を図り得、しかも、上下方向の振動を減衰するための動吸振装置を桁の下面に設置する必要がなくなる結果、桁重量を増加させない上に、設置作業の困難性を解消することができる。
本発明の構造は、一般の橋梁、高速道路を含む高架道路、鉄道用高架橋等の脚に免震支承を介して支持された桁を有したものに適用できる。また、本発明の構造は、桁を直接的に脚で支持するようにしたものに適用しても、これに代えて、桁を免震支承体を介して脚で支持するようにしたものに適用してもよく、斯かる免震支承体を介する場合には、脚に加えて免震支承体の振動に対するフィルタ効果を利用できる結果、あまり広い範囲の振動数に対する減衰を考慮しなくてもよくなり、而して、各振動数に対応した少数の動吸振器で地盤の振動を低減することができる。免震支承体は、好ましくは、弾性ゴム支承体、滑り支承体若しくは転がり支承体又はこれらの組み合わせ体からなるが、桁の上下方向及び/又は桁の上下方向の振動に基づく桁の水平方向の振動を吸収して桁を支持できる他の免震支承体であってもよい。
本発明においては、動吸振器を脚の天端、脚の上部側面及び/又は脚の下部側面に配置してもよく、更には、脚の下部周りの地盤に埋設してもよく、好ましくは、少なくとも脚の下部側面に配置する。
本発明では、動吸振器は、重錘とこの重錘を弾性的に支持する弾性体とを有すると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数に同調されていてもよく、また本発明の構造は、複数個の動吸振器を脚自体及び/又は脚周りの地盤に配置してなっていてもよく、この場合、各動吸振器は、重錘とこの重錘を弾性的に支持する弾性体とを有していると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数及び/又はその固有振動数の近傍の振動数に同調されているとよい。
また本発明では、動吸振器は、複数個の重錘とこの複数個の重錘の夫々を弾性的に支持する複数個の弾性体とこの複数個の弾性体を共通に支持する共通支持部材とを有すると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数及び/又はその固有振動数の近傍の振動数を含む複数個の同調振動数を有している多重動吸振器を具備しており、多重動吸振器は、共通支持部材を介して脚自体及び/又は脚周りの地盤に配置されていてもよく、本発明による構造はまた、複数個の動吸振器を脚自体及び/又は脚周りの地盤に配置してなっていてもよく、この場合、各動吸振器は、複数個の重錘とこの複数個の重錘の夫々を弾性的に支持する複数個の弾性体とこの複数個の弾性体を共通に支持する共通支持部材とを有すると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数及び/又はその固有振動数の近傍の振動数を含む複数個の同調振動数を有している多重動吸振器を具備しており、各多重動吸振器は、共通支持部材を介して脚自体及び/又は脚周りの地盤に配置されているとよい。
本発明の桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する方法は、桁と脚の下部の周辺の地盤との間に上下方向及び/又は水平方向の振動を減衰する動吸振器を配置し、この動吸振器により脚の下部の周辺外への振動の伝達を低減するようにしたものであって、斯かる方法によれば、桁の上下方向の振動に基づいて脚に伝達された上下方向及び/又は水平方向の振動を減衰することができる結果、車両走行に基づく脚周辺の地盤の振動の低減を図り得、しかも、上下方向の振動を減衰するための動吸振装置を桁の下面に設置する必要をなくすことができて桁重量を増加させない上に、設置作業の困難性を解消することができ、その上、脚自体及び/又は脚周りの地盤の水平方向の振動を減衰するために、脚による振動に対するフィルタ効果を利用できる結果、あまり広い範囲の振動数に対する減衰を考慮しなくてもよくなり、而して、各振動数に対応した少数の動吸振器で地盤の振動を低減することができる。
本発明によれば、上下方向の振動を減衰するための動吸振装置を桁の下面に設置する必要をなくすことができるのであるが、脚周辺の地盤の振動をより低減するために、斯かる上下方向の振動を減衰する動吸振装置を桁の下面に設置してもよく、したがって、本発明は、上下方向の振動を減衰するための動吸振装置を桁の下面に設置することを排除するものではない。
本発明によれば、桁重量を増加させないで車両走行に基づく脚周辺の地盤の振動の低減を図り、しかも、設置作業の困難性を解消することができる桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造及び方法を提供することができる。
次に本発明及びそれを実施するための最良の形態を図に示す好ましい実施例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に何等限定されないのである。
図1から図5において、各桁1の上下方向Vの振動による地盤2の振動を低減する本例の構造3は、脚4に載置された免震支承体である弾性ゴム支承体5及び6により桁1を脚4に対して免震支承すると共に桁1の上下方向Vの振動に伴って生じる脚4の水平方向Hの振動を減衰させるべく、脚4自体及び/又は脚4周り、本例では脚4自体であって脚4の天端7に水平方向Hの振動を減衰する動吸振器8を配置してなる。
各桁1の上面11には道路面が設けられるようになっており、両桁1は、その端面12で隙間13をもって互いに付き合わされて連結されており、一方の桁1は、その端部で複数個の弾性ゴム支承体5を介して、他方の桁1は、その端部で同じく複数個の弾性ゴム支承体6を介して夫々脚4の天端7に支持されている。
弾性ゴム支承体5及び6の夫々は、桁1の下面15にボルト等により固着された上取り付け板16と、脚4の天端7にボルト等により固着された下取り付け板17と、上面では上取り付け板16に下面では下取り付け板17に夫々固着されていると共に鋼板とゴム板とが交互に積層された積層ゴム体18とを具備しており、桁1の上下方向Vの振動に基づく桁1の端部の水平方向Hの振動において水平方向Hに剪断変形して桁1の端部の水平方向Hの振動を脚4に対して免震するようになっている。弾性ゴム支承体5及び6の夫々は、その中心部に鉛支柱を有していてもよい。
脚4は、弾性ゴム支承体5及び6が載置、固定される天部21と、下端面22でアンカーボルト及び基礎等を介して地盤2に固着されている基部23と、天部21及び基部23間に配された支柱部24とを一体的に有している。
動吸振器8は、平面視において実質的に正方形であって直方体からなる重錘31と、重錘31を取り囲んだ枠体32と、重錘31を弾性的に支持する弾性体33と、重錘31の水平方向Hでの振動を減衰させる減衰機構34とを有すると共に桁1、脚4並びに弾性ゴム支承体5及び6を含む構造物35の固有振動数に同調されている。
枠体32は、重錘31を間にしてしかも重錘31との間に隙間X1をもって水平方向HのX方向において互いに対向する一対のX方向縦壁部41及び42と、重錘31を間にしてしかも重錘31との間に隙間Y1をもって水平方向HのX方向に直交するY方向において互いに対向する一対のY方向縦壁部43及び44とを有しており、一対のX方向縦壁部41及び42並びに一対のY方向縦壁部43及び44は、平面視で正方形の枠体32を形成するように一体的に互いに連結されている。
弾性体33は、重錘31を水平方向Hの全方向に関して可動に保持する一方、水平方向Hに直交する上下方向Vに不動に保持するように、枠体32と重錘31との間に介在された二個一組の合計四組の縦置きのU字状の板ばね45、46、47及び48とを具備している。
一対のX方向縦壁部41及び42と重錘31の側面51及び52との夫々の間に、上下方向Vに伸びる一方の縁部53がX方向縦壁部41及び42の夫々に、上下方向Vに伸びる他方の縁部54が重錘31の側面51及び52の夫々に夫々固着されて二個一組の合計二組の板ばね45及び46が介在されており、一対のY方向縦壁部43及び44と重錘31の側面55及び56との夫々の間に、上下方向Vに伸びる一方の縁部53がY方向縦壁部43及び44の夫々に、上下方向Vに伸びる他方の縁部54が重錘31の側面55及び56の夫々に夫々固着されて二個一組の合計二組の板ばね47及び48が介在されている。
X方向縦壁部41と重錘31の側面51との間には、並列に配された複数個、本例では一対の板ばね45が介在されており、X方向縦壁部42と重錘31の側面52との間には、並列に配された複数個、本例では一対の板ばね46が介在されており、Y方向縦壁部43と重錘31の側面55との間には、並列に配された複数個、本例では一対の板ばね47が介在されており、Y方向縦壁部44と重錘31の側面56との間には、並列に配された複数個、本例では一対の板ばね48が介在されており、互いに凹面で対面した各板ばね45は、一方の縁部53でX方向縦壁部41に、他方の縁部54で重錘31の側面51に固着されており、互いに凹面で対面した各板ばね46は、一方の縁部53でX方向縦壁部42に、他方の縁部54で重錘31の側面52に固着されており、互いに凹面で対面した各板ばね47は、一方の縁部53でY方向縦壁部43に、他方の縁部54で重錘31の側面55に固着されており、互いに凹面で対面した各板ばね48は、一方の縁部53でY方向縦壁部44に、他方の縁部54で重錘31の側面56に固着されている。
板ばね45、46、47及び48の夫々は、上下方向Vに伸びる一方の縁部53と上下方向Vに伸びる他方の縁部54とに加えて、縁部53と縁部54との間に湾曲するU字状部57を具備しており、U字状部57でもって重錘31を枠体32に対して水平方向Hの全方向に関して可動に保持している。
減衰機構34は、天端7に固定されている容器61と、容器61に収容された粘性体62と、容器61の底板63との間に微小隙間をもって対面して粘性体62内に配された抵抗板64と、抵抗板64を重錘31の底面65に取り付ける取り付け部材66とを具備しており、減衰機構34は、重錘31の天端7に対する水平方向Hの相対的振動で、底板63と抵抗板64との間の粘性体62に剪断変形を生じさせて、この剪断変形による剪断抵抗でもって重錘31の天端7に対する水平方向Hの相対的振動を減衰させるようになっている。
以上の動吸振器8は、枠体32がその下縁で天端7に固着されて脚4に設置されている。この設置にあたっては、重錘31の固有振動数が構造物35の固有振動数に同調される。斯かる動吸振器8では、脚4が水平方向Hで振動しない際には、重錘31は、板ばね45、46、47及び48により水平方向Hの全方向に可動で上下方向Vに不動であって枠体32の略中央部に保持されている。
動吸振器8では、桁1の上下方向Vの振動に基づいて脚4の天端7がX方向及びY方向に振動して、この振動に同調して重錘31が天端7に対して相対的にY方向及びX方向に振動すると、この振動で底板63と抵抗板64との間の粘性体62に剪断変形を生じさせて、この剪断変形による剪断抵抗でもって重錘31の天端7に対する水平方向Hの相対的振動を減衰させ、斯かる減衰機構34の振動エネルギの吸収により脚4の天端7のX方向及びY方向の振動を減衰させるようになっている。
構造3では、桁1上を走行する車両による桁1の上下方向Vの振動に基づく脚4の天端7の地盤2に対する水平方向Hの振動は動吸振器8で減衰される。そして水平方向Hの振動を減衰する動吸振器8を脚4自体に配置してなるために、桁1の上下方向Vの振動が弾性ゴム支承体5及び6を介して変換されて脚4に伝達された水平方向Hの振動を減衰することができる結果、車両走行に基づく脚4周辺の地盤2の振動の低減を図り得、しかも、上下方向Vの振動を減衰するための動吸振装置を各桁1の下面15に設置する必要をなくすことができて桁重量を増加させない上に、設置作業の困難性を解消することができ、その上、弾性ゴム支承体5及び6を介した脚4自体の水平方向Hの振動を減衰するために、弾性ゴム支承体5及び6並びに脚4による振動に対するフィルタ効果を利用できる結果、あまり広い範囲の振動数に対する減衰を考慮しなくてもよくなり、而して、もっとも大きな振幅を持った振動数に対応した動吸振器8でも地盤2の振動を低減することができる。
以上の例では、一個の動吸振器8を脚4の天端7に配置したが、複数個の動吸振器8を脚4の天端7に配置してもよく、この場合、各動吸振器8は、構造物35の固有振動数及び/又はその固有振動数の近傍の振動数に同調されているとよい。
また脚4の天端7に動吸振器8を配置する代わりに又はそれと共に一個又は複数個の動吸振器8を脚4の上部側面71及び/又は下部側面72に、更には、脚4の下部周り、即ち基部23の周りの地盤2に配置してもよい。これらの場合においても、複数個の動吸振器8の夫々は、構造物35の固有振動数及び/又はその固有振動数の近傍の振動数に同調されているとよい。上部側面71に動吸振器8を配置する場合には、上部側面71に載置台75を、下部側面72に動吸振器8を配置する場合には、下部側面72及び基部23に載置台76を夫々取り付け、各載置台75及び/又は76上に各動吸振器8を設置し、各動吸振器8における枠体32及び容器61を載置台75及び/又は76に固着するとよい。基部23の周りの地盤2に一個又は複数個の動吸振器8を配置する場合には、その枠体32及び容器61を地盤2に固着すると共に斯かる動吸振器8を地盤2に埋設するとよい。
上記の例の各動吸振器8は、一個の重錘31を有しているが、これに代えて、図6及び図7に示すように、互いに質量の異なる複数個、本例では4個の重錘81と、各重錘31を取り囲んだ4個の枠体82と、重錘81の夫々を個別に弾性的に支持する4個の弾性体83と、夫々が減衰機構34と同様の減衰機構であって各重錘81の水平方向Hでの振動を個別に減衰させるように各重錘81に対応して設けられた4個の減衰機構(図示せず)と、4個の弾性体83を対応の枠体82を介して共通に支持する共通支持部材84とを有すると共に桁1及び脚4を含む構造物35の固有振動数及び/又はその固有振動数の近傍の振動数を含む4個の同調振動数を有している多重動吸振器85を具備していてもよく、この場合、共通支持部材84は、各枠体82及び各減衰機構の容器61(図4参照)が固着された共通の基台86と、一端では基台86に、他端では例えば脚4の天端7に夫々固着された共通の支柱87とを有しており、各弾性体83は、前記と同様に、対応の重錘を水平方向Hの全方向に関して可動に保持する一方、水平方向Hに直交する上下方向Vに不動に保持するべく、二個一組の合計四組の縦置きのU字状の板ばね45、46、47及び48を具備している。
図6及び図7に示す多重動吸振器85では、一つの重錘81に関しては構造物35の固有振動数の振動を、残りの他の重錘81に関しては構造物35の固有振動数の近傍の振動数であって夫々異なる振動数の振動、例えば固有振動数に対して±10%の範囲の振動、具体的には例えば固有振動数をfとすると、・・・、0.8・f、0.9・f、1.1・f、・・・のように夫々異なる振動数の振動を夫々減衰させるように同調されているとよい。
斯かる多重動吸振器85を具備した構造3でも、桁1上を走行する車両による桁1の上下方向Vの振動に基づく脚4の天端7の地盤2に対する水平方向Hの振動は多重動吸振器85で減衰される。そして水平方向Hの振動を減衰する多重動吸振器85を具備した動吸振器8を脚4自体に配置してなるために、桁1の上下方向Vの振動が弾性ゴム支承体5及び6を介して変換されて脚4に伝達された水平方向Hの振動を減衰することができる結果、車両走行に基づく脚4周辺の地盤2の振動の低減を図り得、しかも、上下方向Vの振動を減衰するための多重動吸振装置を各桁1の下面15に設置する必要をなくすことができて桁重量を増加させない上に、設置作業の困難性を解消することができ、その上、弾性ゴム支承体5及び6を介した脚4自体及び/又は脚4周りの地盤2の水平方向Hの振動を減衰するために、弾性ゴム支承体5及び6並びに脚4による振動に対するフィルタ効果を利用できる結果、あまり広い範囲の振動数に対する減衰を考慮しなくてもよくなり、而して、狭い範囲の複数の同調振動数をもった多重動吸振器85でも地盤2の振動を低減することができる。
本発明に係る構造3は、多重動吸振器85を具備した一個の動吸振器8を脚4自体及び/又は脚4周りの地盤2に配置したものであってもよいが、これに代えて、夫々が多重動吸振器85を具備した複数個の動吸振器8を脚4自体及び/又は脚4周りに配置したものであってもよく、また、水平方向Hの振動を減衰させる動吸振器8に代えて又はこれと共に上下方向Vの振動を減衰させる動吸振器又は上下方向V及び水平方向Hの両振動を減衰させる動吸振器を具備していてもよい。
以上のように本発明に係る桁1の上下方向Vの振動による地盤3の振動を低減する方法では、桁1と脚4の下部の周辺の地盤3との間に水平方向Hの振動を減衰する動吸振器8を配置し、この動吸振器8により脚4の下部の周辺外への振動の伝達を低減しているのである。
本発明の実施の形態の好ましい一例の図2に示すI−I線矢視断面説明図である。 図1に示す例の側面図である。 図1に示す例の動吸振器の平面図である。 図3に示す動吸振器のIV−IV線矢視断面図である。 図1の例の板ばねの斜視図である。 本発明の実施の形態の好ましい他の例の一部説明図である。 図6に示す他の例の説明図である。
符号の説明
1 桁
2 地盤
3 構造
4 脚
5、6 弾性ゴム支承体
8 動吸振器

Claims (4)

  1. 橋梁、高速道路を含む高架道路又は鉄道用高架橋の脚に免震支承を介して支持された桁の上下方向の振動に伴って生じる脚の上下方向の振動を減衰させるべく、脚自体に上下方向の振動を減衰する複数個の動吸振器を配置してなり、免震支承は、桁の下面に固着された上取り付け板と、脚の天端に固着された下取り付け板と、上面では上取り付け板に下面では下取り付け板に夫々固着されていると共に鋼板とゴム板とが交互に積層された積層ゴム体とを具備しており、桁の上下方向の振動に基づく桁の端部の水平方向の振動において水平方向に剪断変形して桁の端部の水平方向の振動を脚に対して免震するようになっており、各動吸振器は、脚の上部側面及び下部側面のうちの少なくとも一方の側面に配されて当該側面に支持されてなり、重錘とこの重錘を弾性的に支持する弾性体とを有すると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数又はその固有振動数の近傍の振動数に同調されている桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造。
  2. 各動吸振器は、複数個の重錘とこの複数個の重錘の夫々を弾性的に支持する複数個の弾性体とこの複数個の弾性体を共通に支持する共通支持部材とを有すると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数及びその固有振動数の近傍の振動数の少なくとも一方の振動数を含む複数個の同調振動数を有している多重動吸振器を具備しており、多重動吸振器は、共通支持部材を介して脚の前記側面に支持されている請求項1に記載の桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造。
  3. 橋梁、高速道路を含む高架道路又は鉄道用高架橋の脚に免震支承を介して支持された桁の上下方向の振動に伴って生じる脚の上下方向の振動を減衰させるべく、脚の下部周りの地盤に上下方向の振動を減衰する複数個の動吸振器を配置してなり、免震支承は、桁の下面に固着された上取り付け板と、脚の天端に固着された下取り付け板と、上面では上取り付け板に下面では下取り付け板に夫々固着されていると共に鋼板とゴム板とが交互に積層された積層ゴム体とを具備しており、桁の上下方向の振動に基づく桁の端部の水平方向の振動において水平方向に剪断変形して桁の端部の水平方向の振動を脚に対して免震するようになっており、各動吸振器は、脚の下部周りの地盤に埋設されて当該地盤に支持されてなり、重錘とこの重錘を弾性的に支持する弾性体とを有すると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数又はその固有振動数の近傍の振動数に同調されている桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造。
  4. 各動吸振器は、複数個の重錘とこの複数個の重錘の夫々を弾性的に支持する複数個の弾性体とこの複数個の弾性体を共通に支持する共通支持部材とを有すると共に桁及び脚を含む構造物の固有振動数及びその固有振動数の近傍の振動数の少なくとも一方の振動数を含む複数個の同調振動数を有している多重動吸振器を具備しており、多重動吸振器は、共通支持部材を介して脚の下部周りの地盤に支持されている請求項3に記載の桁の上下方向の振動による地盤の振動を低減する構造。
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