JP5100920B1 - 電動自転車 - Google Patents

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Abstract

クランク軸におけるクランクアームとの結合部の直径を太くできるとともに、ハンガの内部にトルクセンサを配置できながら、製造コストの増加を抑えたり、ハンガの巨大化を最小限に抑えたりすることができる電動自転車を提供する。クランク軸17を、トルクセンサ23が外周側に配設されているクランク軸本体17Aと、このクランク軸本体17Aの片側に連結されるクランク補助軸17Bとに分割して構成する。また、クランク補助軸17Bにおけるクランクアーム18Bとの結合部の直径D1と、クランク軸本体17Aにおけるクランクアーム18Aとの結合部の直径D3とが、クランク軸本体17Aにおけるクランク補助軸17Bとの連結部の直径D2よりも大きく形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、ペダルからの踏力による人力駆動力に、電動モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動自転車に関するものである。
バッテリなどの蓄電器と、この蓄電器から給電される電動モータとを有し、この電動モータの補助駆動力(アシスト力)を、ペダルからの踏力(人力駆動力)に加えることで、上り坂等でも楽に走行できる電動自転車(電動アシスト自転車)は既に知られている。この電動自転車では、ペダルに加えられる踏力に対応する力をトルクセンサにより検出して、踏力に対応する補助駆動力を電動モータから発生させている。
この場合に、踏力に対応する力をトルクセンサにより検出する方法としては、トルクセンサをクランク軸近傍箇所などに配設し、クランク軸からチェーンリング(前スプロケットやクランクギヤとも称される)に伝達される力をトルクセンサにより検出する方法と、トルクセンサを後輪のハブ内などに配設し、チェーンを介して後輪に伝達された力をトルクセンサにより検出する方法とがある。
しかし、チェーンを介して後輪に伝達された力をトルクセンサにより検出する方法については、チェーンなどの力の伝達経路を経由した力が検出されるので、チェーンなどの力の伝達経路で力の方向や量が変更されたり失われたりして、ペダルを踏み込む力を直接測定できず、踏力との対応関係が低くなる可能性があった。
これに対して、クランク軸からチェーンリングに伝達される力をトルクセンサにより検出する方法を用いると、チェーンなどの伝達経路を経由しないので、ペダルを踏み込む力を比較的良好に測定できる。
このように、クランク軸からクランクギヤに伝達される力をトルクセンサにより検出する場合、従来は、例えば、下パイプ(メインパイプとも称される)と立パイプ(シートチューブとも称される)とチェーンステーとを連結するハンガ(ボトムブラケットとも称される)の下方に、ブラケットを介して電動モータも内蔵されたモータユニットを配設し、このモータユニットの前寄り部分に前記トルクセンサを配設していた。詳しくは、ハンガの下方に配設したモータユニットの前寄り部分において、クランク軸を回転自在に支持するとともに、クランク軸の外周に、クランク軸と同軸心で、クランク軸の回転をクランクギヤに伝達するトルク検知筒を配設し、このトルク検知筒にトルクセンサを取り付けていた(特許文献1等)。
しかし、一般的な自転車においては前記ハンガが設けられている箇所でクランク軸を回転自在に支持する構造であるので、上記のようにハンガの下方に配設したモータユニットなどによりクランクを支持する構造では、一般的な自転車と異なるフレーム構造となって、違和感を生じたり、製造コストが増加したりする短所があった。また、クランク軸の地面からの設置高さを、一般の自転車と同じにしようとすると、下パイプなどが結合されているハンガを上方寄りに配置しなければならないため、下パイプも上方寄りに配置することとなって、電動自転車に乗ったり降りたりする際に、下パイプの上から足を抜き難くなるという短所も生じていた。
このような短所を改善するものとして、特許文献2、3等に、一般の自転車と同じようにハンガが設けられている箇所でクランク軸を回転自在に支持するとともに、ハンガの内部にトルクセンサを配設した電動自転車が開示されている。この構成によれば、一般的な自転車と似たフレーム構造となって、違和感を少なめに抑えたり、製造コストの増加をある程度抑えたりすることができる。また、ハンガや下パイプの位置も一般的な自転車と同様となるので、下パイプの上から足を抜き難くなることもない。
特開2003−118673号公報 特開平8−297059号公報 特開2007−230410号公報
ところで、マウンテンバイク等の競技用の自転車やスポーツ用の自転車においては、クランクアームとクランク軸との結合部が、一般用の自転車よりも結合部の剛性を増加させるために太径のものが用いられることがある。マウンテンバイク等の競技用の電動自転車やスポーツ用の電動自転車を製造する場合にも、自転車の場合と同様に、一般用の自転車よりも、クランクアームとクランク軸との結合部に大きな力が作用する可能性が高いので、クランクアームとクランク軸との結合部を、一般用の電動自転車よりも結合部の剛性を増加させるべく太径のものを用いることが望ましい。
しかしながら、電動自転車において、従来のクランク軸よりも太径のものを用いようとすると、トルクセンサとしても太径のクランク軸に対応できるような特殊なものを用いなければならず、製造コストが大幅に増加してしまう恐れがある。また、クランク軸として太径のものを用いる場合には、トルクセンサも大型化するため、ハンガの内部にトルクセンサを配置しようとすると、ハンガとして極めて太径の特殊なものが必要となる。したがって、ハンガとして極めて太径の特殊なものを使用することにより、製造コストがさらに増加したり、ハンガの巨大化により違和感を生じ易くなったりする恐れがある。
本発明は上記課題を解決するもので、クランク軸におけるクランクアームとの結合部の直径を太くできるとともに、ハンガの内部にトルクセンサを配置できながら、製造コストの増加を抑えたり、ハンガの巨大化を最小限に抑えたりすることができる電動自転車を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の共通構成は、ペダルからの踏力による人力駆動力に、電動モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動自転車であって、立パイプの下端部に結合されたハンガの内部に、クランク軸が回転自在に配設されるとともに踏力に対応する力を検出するトルクセンサが配設され、前記クランク軸が、トルクセンサが外周側に配設されているクランク軸本体と、このクランク軸本体の片側に連結されるクランク補助軸とに分割されて構成され、前記クランク補助軸におけるクランクアームとの結合部の直径と、前記クランク軸本体におけるクランクアームとの結合部の直径とが、クランク軸本体におけるクランク補助軸との連結部の直径よりも大きく形成されていることを特徴とする。なお、前記クランク軸本体が、太径部と、太径部よりも細径の細径部とを有し、前記細径部に、トルクセンサの磁歪部が外周に形成されたトルク検知筒が一体的に回転する状態で外装され、細径部の端部に前記クランク補助軸が結合されていることが好ましい(請求項2に係る本発明)
この構成により、クランク軸を、トルクセンサが外周側に配設されているクランク軸本体と、このクランク軸本体の片側に連結されるクランク補助軸とに分割して構成し、前記クランク補助軸におけるクランクアームとの結合部の直径と、クランク軸本体におけるクランクアームとの結合部の直径とを、クランク軸本体におけるクランク補助軸との連結部の直径よりも大きく形成したので、クランク補助軸やクランク軸本体のクランクアームとの結合部の直径を太くできて良好な剛性を維持できる。
また、クランク軸を、クランク軸本体とクランク補助軸とに分割して構成したので、クランク軸本体トルクセンサを装着する箇所を細く形成しても、この後に、クランク軸本体にクランク補助軸を連結して、ハンガ内でのクランク軸やトルクセンサの組み付け作業を、支障なく行うことができる。また、クランク軸本体を従来のクランク軸と同じ直径とすることで、トルクセンサとしても従来と同様な大きさや形式のものを用いることができる。これにより、従来よりも太いクランク軸やこれに対応する大きいトルクセンサを用いた場合と比較して、クランク軸やトルクセンサ、ひいてはハンガとしてコンパクトなもの(巨大化を抑えたもの)を用いることができるとともに、従来型のトルクセンサを用いることが可能であるので製造コストを安価に抑えることができる。
また、請求項1に係る本発明は、前記クランク軸本体における前記クランク補助軸との結合部近傍箇所が軸受により回転自在に支持され、前記軸受と、ハンガ内に配設される中筒との間に、配線案内部材が配設され、トルクセンサに接続されたトルクセンサ接続配線が前記配線案内部材を側方に通されてハンガの外部に取り出されていることを特徴とする。この構成により、トルクセンサ接続配線をハンガの外部に良好に取り出すことができる。
また、請求項1に係る本発明は、トルクセンサ接続配線の、ハンガより側方に出された箇所を覆う側面視円環状の配線キャップが設けられていることを特徴とする。この構成により、トルクセンサ接続配線がハンガの周方向のどの位置から取り出された場合でも、配線キャップの所定の箇所から取り出すことができる。
また、請求項3に係る本発明は、ハンガの内側に、クランク軸本体を回転自在に支持する軸受が左右両端部内側に配設された金属製の中筒が配設され、前記中筒は、トルクセンサと、トルクセンサの磁歪部が外周に形成されたトルク検知筒と、クランク軸本体における両軸受間の領域とを覆っていることを特徴とする。
この構成により、立パイプを通してハンガ内に雨水などが流入した場合でも、中筒によってトルクセンサの配設部分に前記雨水が流入することを阻止できる。また、金属製の中筒により、外部からのノイズなどがトルクセンサの信号線に入ることも防止できる。さらに、クランク軸やトルクセンサの配設部分が中筒で覆われた部分にユニット化することができるので、ハンガへの組付作業なども比較的容易かつ能率的に行うことができる。
また、請求項4に係る本発明は、前記クランク軸本体の太径部に、太径軸受部を介して回転力伝達筒が回転自在に外嵌され、この回転力伝達筒と前記トルク検知筒とが一体的に回転する状態で接続され、前記回転力伝達筒に、複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体が、一体的に回転する状態で外嵌されていることを特徴とする。
この構成により、複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体が、前記回転力伝達筒および太径軸受部を介して、クランク軸本体の太径部に対応する箇所に配設されるので、ギヤ部を切り換えた際などに大きな力が駆動力出力輪体からクランク軸本体側などに作用した場合でも、この力を良好に受けることができる。
また、請求項5に係る本発明は、前記回転力伝達筒が、軸受を介して、ハンガの内側に配設された金属製の中筒に回転自在に配設され、複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体が前記回転力伝達筒に外嵌され、前記軸受の軸方向への位置を規制する位置規制リングが、前記中筒に形成された溝部に嵌合され、前記溝部に、前記軸受配設部側ほど拡径する傾斜面が形成され、前記位置規制リングは、縮径された状態で前記溝部に配設されていることを特徴とする。
この構成により、前記回転力伝達筒を回転自在に支持する軸受や複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体が、前記位置規制リングによりクランク軸の軸方向に対して良好に位置決めされた状態で配設される。これにより、人力駆動力出力輪体に形成された各ギヤ部も軸方向に対して良好に位置決めされるので、チェーンの各ギヤ部に対する変更動作が不良となるような不具合の発生を防止できて、チェーンの各ギヤ部に対する変更動作を良好に行うことができる。
本発明によれば、クランク軸を、トルクセンサが外周側に配設されているクランク軸本体と、このクランク軸本体の片側に連結されるクランク補助軸とに分割して構成し、前記クランク補助軸におけるクランクアームとの結合部の直径と、前記クランク軸本体におけるクランクアームとの結合部の直径とを、クランク軸本体におけるクランク補助軸との連結部の直径よりも大きく形成したことにより、クランク補助軸やクランク軸本体のクランクアームとの結合部の直径を太くできて、前記結合部として良好な剛性を維持でき、ひいては電動自転車としての信頼性を向上できる。また、クランク補助軸とクランクアームとの結合部の直径を太くできながら、クランク軸本体として従来のクランク軸と同じ直径のものを用いるとともに、トルクセンサとして従来と同様な大きさや形式のトルクセンサを用いることができるので、クランク軸やトルクセンサ、ひいてはハンガとしてコンパクトなもの(巨大化を抑えたもの)を用いることができるとともに、従来型のトルクセンサを用いることが可能であるので製造コストを安価に抑えることが可能となる。
また、クランク軸本体を回転自在に支持する軸受と、ハンガ内に配設される中筒との間に、配線案内部材を配設し、トルクセンサに接続されたトルクセンサ接続配線を前記配線案内部材に側方に通してハンガの外部に取り出すことで、前記トルクセンサ接続配線をハンガの外部に良好に取り出すことができる。また、トルクセンサ接続配線の、ハンガより側方に出された箇所を覆う側面視円環状の配線キャップを設けることで、トルクセンサ接続配線がハンガの周方向のどの位置から取り出された場合でも、配線キャップの所定の箇所から取り出すことができるとともに、前記トルクセンサ接続配線を配線キャップにより良好に覆うことができて、見栄えがよくなる利点がある。
また、ハンガの内側に、クランク軸本体を回転自在に支持する軸受が左右両端部内側に配設された金属製の中筒を配設し、前記中筒により、トルクセンサと、トルクセンサの磁歪部が外周に形成されたトルク検知筒と、クランク軸本体における両軸受間の領域とを覆うことにより、立パイプを通してハンガ内に雨水が流入した場合でも、中筒によってトルクセンサの配設部分に前記雨水が流入することが阻止されるので信頼性が向上する。また、金属製の中筒により、外部からのノイズなどがトルクセンサの信号線に入ることを防止できて、これによっても信頼性が向上する。さらに、クランク軸やトルクセンサの配設部分が中筒で覆われた部分にユニット化することができるので、組付作業なども比較的容易かつ能率的に行うことができる。
また、前記クランク軸本体の太径部に、太径軸受部を介して回転力伝達筒を回転自在に外嵌し、この回転力伝達筒と前記トルク検知筒とを一体的に回転する状態で接続し、前記回転力伝達筒に、複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体を、一体的に回転する状態で外嵌することにより、ギヤ部を切り換えた際などに大きな力が駆動力出力輪体からクランク軸本体側などに作用した場合でも、この力を良好に受けることができ、これによっても信頼性が向上する。
また、前記回転力伝達筒を、軸受を介して、ハンガの内側に配設された金属製の中筒に回転自在に配設し、複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体を前記回転力伝達筒に外嵌し、前記軸受の軸方向への位置を規制する位置規制リングを、前記中筒に形成された溝部に嵌合させ、前記溝部に、前記軸受配設部側ほど拡径する傾斜面を形成し、前記位置規制リングを、縮径させた状態で前記溝部に配設することで、前記人力駆動力出力輪体が、前記軸受に当接してハンガ内部側へ移動しないように良好に位置規制された状態で前記回転力伝達筒に外嵌されるので、チェーンの各ギヤ部に対する変更動作が不良となるような不具合の発生を防止できて、これによっても信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る電動自転車の全体側面図 同電動自転車の部分切欠側面図 同電動自転車のハンガおよびクランクユニットの分解斜視図 同電動自転車のハンガおよびハンガ近傍箇所の縦断面図 同電動自転車の図4のV−V線矢視側面断面図 同電動自転車の図4のVI−VI線矢視側面断面図 同電動自転車の図4のVII−VII線矢視側面断面図 同電動自転車の要部拡大断面図 同電動自転車のクランク軸やクランクセンサなどを組み立てる組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図 同電動自転車の組立工程を示す断面図
以下、本発明の実施の形態に係る電動自転車について図面に基づき説明する。なお、以下の説明で左右方向とは、進行方向に向った状態での方向をいう。
図1、図2に示すように、1は電動自転車であり、この電動自転車1は、ヘッドパイプ2a、前フォーク2b、下パイプ(下パイプ2cとも称される)2c、立パイプ(シートチューブとも称される)2d、チェーンステー2e、シートステー2f、ハンガ(ボトムブラケットとも称される)2gなどからなる金属製のフレーム(車体フレームとも称される)2と、前フォーク2bの下端に回転自在に取り付けられた前輪3と、チェーンステー2eの後端に回転自在に取り付けられた後輪4と、前輪3の向きを変更するハンドル5と、サドル6と、クランク軸17と一対のクランクアーム18とからなるクランク7と、クランクアーム18の端部に回転自在に取り付けられたペダル8と、補助駆動力(アシスト力)を発生させる電動モータ10と、電動モータ10を含めた各種の電気的制御を行う制御部(図示せず)と、電動モータ10に駆動用の電力を供給する二次電池からなるバッテリ12と、ハンドル5などに取り付けられて、乗車者などが操作可能な手元操作部(図示せず)と、クランク7と一体的に回転するように取り付けられた人力駆動力出力輪体としてのチェーンリング(前スプロケットやクランクギヤとも称される)13と、後輪4のハブ(後ハブとも称する)に取り付けられた後部輪体としての後スプロケット(いわゆる後輪ギヤ)14と、チェーンリング13および後スプロケット14に掛け渡された無端状駆動力伝達体としてのチェーン15と、チェーン15などを側方から覆うチェーンカバー21などを備えている。なお、この実施の形態では、電動モータ10が前輪3のハブ(前ハブとも称する)16の内部に配設され、制御部(図示せず)がバッテリ12の装着部近傍箇所などに配設されているが、制御部は、手元操作部などの他の箇所に配設されていてもよい。また、バッテリ12は蓄電器の一例であり、二次電池が好適であるが、蓄電器の他の例としてはキャパシタなどであってもよい。また、電動モータ10は、前ハブ16の内部に配設される代わりに、後ハブの内部に配設されていてもよい。
図2、図3などに示すように、ハンガ2gは、下パイプ2cの後端部と、立パイプ2dの下端部と、チェーンステー2eの前端部に連結されたバッテリ搭載用のブラケット19と、を連結する状態で配設されている。そして、図3、図4などに示すように、ハンガ2gの内部に、クランク軸17が回転自在に配設されるとともに、踏力に対応する力を検出するトルクセンサ23が配設されている。なお、図3において、チェーンリング13については、スパイダとも称されるチェーンリング13におけるギヤ部13aを支持する部分のみを示す。
図4に示すように、クランク軸17は、トルクセンサ23が外周側に配設されているクランク軸本体17Aと、このクランク軸本体17Aの片側(この実施の形態では左側)に連結されるクランク補助軸17Bとに分割されて構成されており、これらのクランク軸本体17Aとクランク補助軸17Bとが連結ボルト25で連結されている。クランク軸本体17Aは、右側寄りに配設されて右側のクランクアーム18(18A)などが結合されている太径部17Aaと、中央部および左側寄りに配設されて太径部17Aaよりも細径の細径部17Abとを有する。そして、クランク軸17の左右方向の略中央に位置する、クランク軸本体17Aの細径部17Abに、トルクセンサ23の磁歪部23aが外周に形成されたトルク検知筒(センシングパイプ)24が一体的に回転する状態で外装されている。また、クランク軸本体17Aの細径部17Abの左端部に、クランク補助軸17Bが結合されており、クランク補助軸17Bにおける左側のクランクアーム18(18B)との結合部17Baの直径D1が、クランク軸本体17Aにおけるクランク補助軸17Bとの連結部(細径部17Abの一部)17Acの直径D2よりも大きく形成されている。また、クランク軸本体17Aにおける右側のクランクアーム18(18A)との結合部17Adの直径D3も、クランク軸本体17Aにおけるクランク補助軸17Bとの連結部(細径部17Abの一部)17Acの直径D2よりも大きく形成されている。なお、図4における34は、クランク軸にクランクアームを係止する係止ボルト、2gc、2gdは、立パイプ2dから侵入してきた雨水などを外部(下方)に排出するために形成された孔部である。
トルク検知筒(センシングパイプ)24は、このトルク検知筒24に形成された歯状部(セレーション部)24aと、クランク軸本体17Aの細径部17Abの外周に形成された歯状部(セレーション部)17Abaとが噛み合うことで、クランク軸17と一体的に回転する状態で外嵌されている。また、図4、図8に示すように、クランク軸17の太径部17Aaには、太径軸受部26を介して回転力伝達筒27が回転自在に外嵌されている。回転力伝達筒27には、左端部内周に歯状部(セレーション部)27aが形成されており、この回転力伝達筒27の歯状部(セレーション部)27aが、トルク検知筒24の右端部外周に形成された歯状部(セレーション部)24bに噛み合うことで、トルク検知筒24の回転が回転力伝達筒27に伝達されてトルク検知筒24とともに一体的に回転する。
図4および図9、図10などに示すように、トルク検知筒24の外周部の一部には、クランク軸17を介してトルク検知筒24に伝達された踏力の印加によってその透磁率が変化する磁歪部23aが形成されているとともに、この磁歪部23aから僅かな隙間を有した状態で、透磁率の変化を磁束の変化として読み取るサーチコイル23bが配設されている。そして、これらの磁歪部23aとサーチコイル23bとによりトルク検知筒24のねじり力に基づく踏力を検知するトルクセンサ23が構成されている。なお、サーチコイル23bおよびこのサーチコイル23bを保持するコイル保持体23cはトルク検知筒24に対して回転自在な状態で、トルク検知筒24に外嵌されている。
また、この実施の形態では、チェーンリング13および後スプロケット14がそれぞれ3段の変速用ギヤで構成され、チェーンリング13には、大径、中径、小径のギヤ部13aが組み付けられている。そして、ディレイラ22(後輪側のディレイラ22のみ図1、図2において図示する)によりチェーン15の位置を変更することで、変速段を切換可能に構成されている。ここで、チェーンリング13は回転力伝達筒27と一体的に回転する状態で外嵌されている。なお、チェーンリング13の内周(スパイダの内周)と回転力伝達筒27の右寄り箇所外周とにはそれぞれ歯状部(セレーション部)13b、27bが形成されており、これらの歯状部(セレーション部)13b、27bが噛み合うことで、回転力伝達筒27の回転がチェーンリング13に伝達されてチェーンリング13が回転力伝達筒27と一体的に回転する。
ハンガ2の内側には金属製の中筒28が配設されている。中筒28は左右の軸受29(29A、29B)を介して回転自在に支持されている。左側の軸受29Aはその内周部が、クランク軸本体17Aの細径部17Abにおけるクランク補助軸17Bとの連結部近傍箇所に組み付けられ、中筒28における細径となっている左端部内周が左側の軸受29Aの外周部に組み付けられて固定されている。また、右側の軸受29Bはその内周部が、回転力伝達筒27の左端部外周に組み付けられて固定されている。なお、何れの軸受29も側面部にシール部(図8において右側の軸受29Bのシール部29Bsのみ示し、図5、図7では省略している)を有しており、軸受29のボール部の配設空間などを通して、水などがトルクセンサ23の配設空間に侵入しないようになっている。また、中筒28の右端部側外周には鍔部28bに続いて雄ねじ部28aが形成され、ハンガ2gの右端部側内周に形成された雌ねじ部2gaに螺合される。また、ハンガ2gの左端部側内周には、補助筒30を介して、中筒28の左端側が挿入されて組み付けられるよう構成されている。詳しくは、ハンガ2gの左端部側内周に形成された雌ねじ部2gaに、補助筒30の鍔部30aに続いて形成された雄ねじ部30bが螺合されて組み付けられる。そして、これらの中筒28や補助筒30をハンガ2gに組み付けた状態では、中筒28により、トルクセンサ23と、トルク検知筒24と、クランク軸本体17Aにおける両軸受29間の領域とを覆っている。
中筒28の左端部は、補助筒30の内周に接触する箇所から左側の軸受29Aの外周に接触する箇所まで径方向に延びているが、図5に示すように、この径方向に延びる側面部の一部は切欠かれ、この切欠箇所における、左側の軸受29Aと、中筒28の左端外周部内面との間に、配線案内部材31が配設されている。この配線案内部材31はゴムなどの弾性を有する材料で構成され、この配線案内部材31には、トルクセンサ23に接続されたトルクセンサ接続配線32が貫通して側方に通されてハンガ2gの外部に取り出されている。また、中筒28の左側面部に臨む箇所には、側面視円環状の配線キャップ33が設けられている。そして、この配線キャップ33により、トルクセンサ接続配線32の、ハンガ2gより側方に出された箇所を覆うようになっている。また、配線キャップ33の外周部の一部が切欠かれており、この配線キャップ33の切欠部33aからトルクセンサ接続配線32が外部に取り出される。
また、トルクセンサ接続配線32のトルクセンサ接続側端子を保持する端子保持部材38が、トルクセンサ23のコイル保持体23cに連結されている。この端子保持部材38は、図6に示すように、周方向の一部(この実施の形態に示す場合では、図6に示すように上部)に突部38aを有する円環形状とされて、中筒28の上端部に形成された凹部28e内に突部38aが位置する状態で、コイル保持体23cに連結されている。つまり、トルクセンサ23のサーチコイル23bやコイル保持体23cは、サーチコイル23bがトルク検知筒24の外周に形成された磁歪部23aに対して僅かな隙間を有する状態で取り付けられているが、トルクセンサ23のサーチコイル23bやコイル保持体23cがトルク検知筒24とともに回転しようとした場合には、端子保持部材38の突部38aが中筒28の凹部28eの内壁面に当接することで、トルクセンサ23のサーチコイル23bやコイル保持体23cが、周方向に対して位置規制されている。
さらに、この実施の形態では、複数の変速用のギヤ部13aを有する人力駆動力出力輪体としてのチェーンリング13が、クランク軸17の軸方向に対してハンガ2gの内部側へ移動しないように位置規制された状態で回転力伝達筒27に外嵌されている。また、チェーンリング13の左端部外周にねじ込まれた取付リング35により、チェーンリング13が、クランク軸17の軸方向外部側へ移動しないように位置規制された状態で組み付けられている。
つまり、図8により拡大して示すように、チェーンリング13は、その歯状部13bの左端部が、回転力伝達筒27に形成された突条部27dに右側から当接して、クランク軸17の軸方向に対してハンガ2gの内部側へ移動しないように位置規制された状態で回転力伝達筒27に外嵌されている。また、回転力伝達筒27は、突条部27dが右側の軸受29Bの右側面に当接し、右側の軸受29Bを左側より位置規制する位置規制リング37に当接することで、クランク軸17の軸方向に対して位置規制されている。
また、右側の軸受29Bは、中筒28の右端部寄り内周に形成された段部28cと、中筒28の右端部内周に形成された溝部28dに嵌め込まれた位置規制リング36とにより、クランク軸17の軸方向に対して位置規制されて状態で取り付けられている。そして、位置規制リング36が嵌め込まれている中筒28の溝部28dと、位置規制リング37が嵌め込まれている回転力伝達筒27の溝部27fとにおける、軸受29Bを配設する側と反対側の側面には、軸受29Bを配設する箇所部側ほど拡径する傾斜面28da、27faがそれぞれ形成されている。
位置規制リング36、37は何れも金属製で弾性を有しており、縮径された状態で溝部28d、27fに配設されている。これにより、軸受29Bを位置規制する位置規制リング36、37は、溝部28d、27fに嵌め込まれた際に、傾斜面28da、27faに当接しながら拡径しようとして軸方向に対して正確に位置決められた状態で配設され、この結果、右側の軸受29Bが、軸方向に対して正確に位置決められている。したがって、回転力伝達筒27およびチェーンリング13も軸方向に対して正確に位置決められた状態で配設され、チェーンリング13の各ギヤ部13aも軸方向に対して良好に位置決めされるので、チェーン15を各ギヤ部13aに対して切り換える際に、変更動作が不良とならないよう図られている。
前記クランク軸17やトルクセンサ23は、図3および図9〜図18に示すように、中筒28内に組み込まれてユニット化され、ユニット化されたクランクユニット40(図14、図15などを参照)が、ハンガ2g内に組み込まれる。
ハンガ2g内への組み手順を説明すると、図9、図10に示すように、まず、トルクセンサ23などを組み付けたトルク検知筒24内に、クランク軸本体17A(詳しくはクランク軸本体17Aの細径部17Ab)を挿入し、トルク検知筒24の位置規制をする位置規制リング41をクランク軸本体17Aに組み付ける。次に、図10、図11に示すように、左側の軸受29Aおよび位置規制リング42をクランク軸本体17Aの細径部17Abに組み付ける。そして、図11、図12に示すように、左側の軸受29Bと太径軸受部26となどを組み付けた回転力伝達筒27と、位置規制リング(右側のクランクアーム18の位置規制用)42とを、クランク軸本体17Aの太径部17Aaに外嵌させる。
この後、図12、図13に示すように、トルクセンサ23、トルク検知筒24、回転力伝達筒27などを組み付けたクランク軸本体17Aを中筒28内に挿入するとともに、位置規制リング(右側の軸受29Bの位置規制用)36を装着する。次に、図13、図14に示すように、クランク軸本体17Aの左端部(細径部17Abの端部)にクランク補助軸17Bを連結ボルト25で取り付ける。これにより、クランク軸17にトルクセンサ23などが組みつけられ、中筒28で覆われたクランクユニット40が完成する。
この後、図15に示すように、左側の軸受29Aから外側に出たトルクセンサ接続配線32を保護部材42により覆って保護した状態で、クランクユニット40をハンガ2gに挿入し、さらに、図16に示すように、治具43を用いて補助筒30をハンガ2g内にねじ込んで、補助筒30と中筒28との間に挿入する。そして、図17に示すように、左側の軸受29Aの側方に配線キャップ33を被せて、所定方向にトルクセンサ接続配線32を取り出す。また、取付リング35を用いて回転力伝達筒27にチェーンリング13を組み付け、最後に、図18に示すように、係止ボルト34を用いてクランクアーム18をクランク軸17の両端部に取り付ける。これにより、ハンガ2gにクランク軸17やトルクセンサ23を良好に組み付けることができる。
上記構成によれば、クランク軸17を、トルクセンサ23が外周側に配設されているクランク軸本体17Aと、このクランク軸本体17Aの片側に連結されるクランク補助軸17Bとに分割して構成し、クランク補助軸17Bにおけるクランクアーム18Bとの結合部の直径D1や、クランク軸本体17Aにおける右側のクランクアーム18(18A)との結合部17Adの直径D3を、クランク軸本体17Aにおけるクランク補助軸17Bとの連結部の直径D2よりも大きく形成したので、クランク補助軸17Bやクランク軸本体17Aとクランクアーム18B、18Aとの結合部の直径を太くできて良好な剛性を維持できる。また、クランク軸本体17Aにおける右側のクランクアーム18(18A)との結合部17Adは、クランク軸本体17Aの太径部17Aaに近い太さなので、結合部として良好な剛性を維持できる。
また、クランク軸17を、クランク軸本体17Aとクランク補助軸17Bとに分割して構成したので、クランク軸本体17Aの細径部にトルクセンサ23を装着しても、この後に、クランク軸本体17Aにクランク補助軸17Bを連結することによって、ハンガ2g内でのクランク軸17やトルクセンサ23の組み付け作業を、支障なく行うことができる。
また、クランク軸本体17Aにおけるトルクセンサ23を装着する箇所である細径部17Abを従来のクランク軸と同じ直径とすることで、トルクセンサ23としても従来と同様な大きさや形式のものを用いることができる。これにより、クランク軸17やトルクセンサ23、ひいてはハンガ2gとしてコンパクトなもの(巨大化を抑えたもの)を用いることができるとともに、従来型のトルクセンサを用いることが可能であるので製造コストを安価に抑えることが可能となる。つまり、従来よりも太いクランク軸やこれに対応する大きさのトルクセンサを用いる場合には、トルクセンサとして新型で大きいものを用いることとなるので、ハンガとして極めて大型のものが必要となり違和感を生じるおそれがあり、また、新型のトルクセンサが必要となるので製造コストも大幅に増加するおそれがあるが、本構造ではこのようなことがない。
また、上記構成によれば、クランク軸本体17Aを回転自在に支持する右側の軸受29Aと、ハンガ2g内に配設される中筒28との間に、配線案内部材31を配設し、トルクセンサ接続配線32を配線案内部材32に側方に通してハンガ2gの外部に取り出すことで、トルクセンサ接続配線32をハンガ2gの外部に良好に取り出すことができる。また、トルクセンサ接続配線32の、ハンガ2gより側方に出された箇所を覆う側面視円環状の配線キャップ33を設けることで、トルクセンサ接続配線32がハンガ2gの周方向のどの位置から取り出された場合でも、配線キャップ33の所定の箇所から取り出すことができる。つまり、クランク軸17やトルクセンサ23などが組み込まれているクランクユニット40をハンガ2gにねじ込む構造であるので、トルクセンサ接続配線32がハンガ2gの周方向のどの位置から取り出されるかは、決まっていないが、どの箇所からトルクセンサ接続配線32が取り出された場合でも、トルクセンサ接続配線32を配線キャップ33内で周方向に沿わせて配設することで、トルクセンサ接続配線32を配線キャップ33から所定方向に取り出すことができる。これにより、トルクセンサ接続配線32を配線キャップ33により良好に覆うことができて、見栄えがよくなる。
また、ハンガ2gの内側に、クランク軸本体17Aを回転自在に支持する軸受29(29A、29B)が左右両端部内側に配設された金属製の中筒28を配設し、中筒28により、トルクセンサ23と、トルク検知筒24と、クランク軸本体17Aにおける両軸受29(29A、29B)間の領域とを覆うことにより、立パイプ2dを通してハンガ2g内に雨水が流入した場合でも、中筒28によってトルクセンサ23の配設部分に前記雨水が流入することが阻止されるので信頼性が向上する。また、金属製の中筒28により、外部からのノイズなどがトルクセンサ23の信号線(トルクセンサ接続配線32)に入ることを防止できて、これによっても信頼性が向上する。さらに、クランク軸17やトルクセンサ23の配設部分が中筒28で覆われた部分にユニット化することができるので、ハンガ2gへの組付作業なども比較的容易かつ能率的に行うことができる。
また、上記構成によれば、クランク軸本体17Aの太径部17Aaに、太径軸受部26を介して回転力伝達筒27を回転自在に外嵌し、この回転力伝達筒27とトルク検知筒24とを一体的に回転する状態で接続し、回転力伝達筒27に、複数段のギヤ部13aを有するチェーンリング13を、一体的に回転する状態で外嵌している。したがって、ディレイラ22によりチェーン15の位置を変更してギヤ部13aを切り換えた際などに、大きな力がチェーンリング13側からクランク軸本体17A側などに作用した場合でも、この力をクランク軸本体17Aの太径部17Aaで良好に受けることができ、これにより、電動自転車1の信頼性が向上する。
また、上記構成によれば、回転力伝達筒27を、右側の軸受29Bを介して、ハンガ2gの内側に配設された中筒28に回転自在に配設し、複数段のギヤ部13aを有するチェーンリング13を回転力伝達筒27に外嵌し、右側の軸受29Bの軸方向への位置を規制する位置規制リング36を、中筒28に形成された溝部28dに嵌合させ、この溝部28dに、軸受配設部側ほど拡径する傾斜面28daを形成し、位置規制リング36を、縮径させた状態で前記溝部28dに配設している。これにより、チェーンリング13が、軸受29Bに当接してハンガ2gの内部側へ移動しないように良好に位置規制された状態で回転力伝達筒27に外嵌されるので、チェーン15の各ギヤ部13aに対する変更動作が不良となるような不具合の発生を防止できて、これによっても電動自転車1の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、クランク軸17とチェーンリング13との間の、人力駆動力を伝達する経路に、一方向クラッチなどの回転力を伝達させない機構が入っていないので、ペダルを逆方向に回転させることで作動するコースターブレーキが後輪のハブに配設されている場合に適用すると好ましいが、これに限るものではなく、ハンドルに設けたブレーキレバーにより動作するドラムブレーキなどの一般のブレーキが設けられている場合にも適用可能である。
また、上記実施の形態では、ペダル8からの踏力を後輪4に伝達する駆動力伝達体として、チェーン15を用いた場合を述べたが、これに限るものではなく、チェーン15に代えて歯付きベルトを用いてもよい。なお、歯付きベルト(駆動力伝達歯付きベルト)を用いた場合には、人力駆動力を出力する人力駆動力出力輪体として、チェーンリング13に代えて駆動用前歯車を用い、後輪のハブに設けられる後部輪体として後スプロケット14に代えて後歯車を用いるとよい。
本発明は、ペダルからの踏力による人力駆動力に、電動モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である各種の電動自転車に適用可能である。

Claims (5)

  1. ペダルからの踏力による人力駆動力に、電動モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動自転車であって、
    立パイプの下端部に結合されたハンガの内部に、クランク軸が回転自在に配設されるとともに踏力に対応する力を検出するトルクセンサが配設され、
    前記クランク軸が、トルクセンサが外周側に配設されているクランク軸本体と、このクランク軸本体の片側に連結されるクランク補助軸とに分割されて構成され、
    前記クランク補助軸におけるクランクアームとの結合部の直径と、前記クランク軸本体におけるクランクアームとの結合部の直径とが、クランク軸本体におけるクランク補助軸との連結部の直径よりも大きく形成され
    前記クランク軸本体における前記クランク補助軸との結合部近傍箇所が軸受により回転自在に支持され、
    前記軸受と、ハンガ内に配設される中筒との間に、配線案内部材が配設され、
    トルクセンサに接続されたトルクセンサ接続配線が前記配線案内部材を側方に通されてハンガの外部に取り出され、
    トルクセンサ接続配線の、ハンガより側方に出された箇所を覆う側面視円環状の配線キャップが設けられている
    ことを特徴とする電動自転車。
  2. 前記クランク軸本体は、太径部と、太径部よりも細径の細径部とを有し、
    前記細径部に、トルクセンサの磁歪部が外周に形成されたトルク検知筒が一体的に回転する状態で外装され、
    細径部の端部に前記クランク補助軸が結合されている
    ことを特徴とする請求項1記載の電動自転車。
  3. ペダルからの踏力による人力駆動力に、電動モータにより発生する補助駆動力を加えて走行可能である電動自転車であって、
    立パイプの下端部に結合されたハンガの内部に、クランク軸が回転自在に配設されるとともに踏力に対応する力を検出するトルクセンサが配設され、
    前記クランク軸が、トルクセンサが外周側に配設されているクランク軸本体と、このクランク軸本体の片側に連結されるクランク補助軸とに分割されて構成され、
    前記クランク補助軸におけるクランクアームとの結合部の直径と、前記クランク軸本体におけるクランクアームとの結合部の直径とが、クランク軸本体におけるクランク補助軸との連結部の直径よりも大きく形成され
    ハンガの内側に、クランク軸本体を回転自在に支持する軸受が左右両端部内側に配設された金属製の中筒が配設され、
    前記中筒は、トルクセンサと、トルクセンサの磁歪部が外周に形成されたトルク検知筒と、クランク軸本体における両軸受間の領域とを覆っている
    ことを特徴とする電動自転車。
  4. 前記クランク軸本体の太径部に、太径軸受部を介して回転力伝達筒が回転自在に外嵌され、
    この回転力伝達筒と前記トルク検知筒とが一体的に回転する状態で接続され、
    前記回転力伝達筒に、複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体が、一体的に回転する状態で外嵌されている
    ことを特徴とする請求項2記載の電動自転車。
  5. 前記回転力伝達筒が、軸受を介して、ハンガの内側に配設された金属製の中筒に回転自在に配設され、
    複数段のギヤ部を有する人力駆動力出力輪体が前記回転力伝達筒に外嵌され、
    前記軸受の軸方向への位置を規制する位置規制リングが、前記中筒に形成された溝部に嵌合され、
    前記溝部に、前記軸受配設部側ほど拡径する傾斜面が形成され、
    前記位置規制リングは、縮径された状態で前記溝部に配設されている
    ことを特徴とする請求項に記載の電動自転車。
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