JP5097301B1 - 生乾海苔の食感を改善する方法 - Google Patents

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【課題】優れた食感を有する良質の乾海苔等を提供すること。
【解決手段】生乾海苔の製造方法において、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬することを特徴とする、生乾海苔の食感を改善する方法、及び、この食感を改善する方法を含むことを特徴とする、生乾海苔の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬することを特徴とする、生乾海苔等の食感を改善する方法、及び、該方法を精錬工程で実施することを特徴とする、生乾海苔等の製造方法等に関する。
乾海苔は数十年前までは嗜好品・高級品として貴重品であった。当時の生産量は年20億枚程度であった。
近年、食生活の変化等に伴い海苔むすび及び海苔巻などの需要が増大し、乾海苔の生産量が飛躍的に増え、年100億枚を超えた年もあったほどである。そのために、近年生産される乾海苔に使用される原藻生海苔としては、品種改良、採苗、育苗及び養殖等の方法の進歩等によって開発された、病気や気候の変化等に強く生育の早い品種が選ばれることが多く、その結果、歯切れや口溶けが悪い、いわゆる「硬い」製品が多くなり、乾海苔はもはや高級品ではなくなってしまった感がある。従来の優れた食感を有する良質の乾海苔の生産の研究が未だ成功していない。
一方、従来の味付焼海苔の製造においては、例えば、生乾海苔を更にホイロで乾燥させて得られる乾海苔を焙焼して焼海苔を製造し、その後、スポンジローラー等の適当な味付け機を用いてこの焼海苔の表面に調味液を塗布することによって味付が行なわれている。
例えば、特公平5−73380号公報(特許文献1)には、乾燥した板状海苔又はそれを焙焼した板状海苔の片面に可食性の糊料の水溶液と調味液を付着させ、それを乾燥させることによってカール状の海苔製品を製造する方法が記載されている。
特開平5−236914号公報(特許文献2)には、グルコース分子重合度10個以上の分岐型多糖類を含有する調味液で板状海苔(焼海苔)の片面のみに味付け処理がなされることを特徴とする、反り返りしにくい味付け海苔製品の製造方法が記載されている。
特開2005−68号公報(特許文献3)には、略矩形に刻まれた焼海苔を調味液と混合するタレ付け工程、及び、得られた混合物を加熱媒体の作用下で攪拌する乾燥工程を有する、焼海苔本体が自己又は他の焼海苔本体と付着して薄片状ないし小塊状のクリスピー感に優れた焼海苔加工食品の製造方法が記載されている。
更に、従来の味付焼海苔の製造においては、生乾海苔を乾燥させる前の段階で味付けを行う方法としては、例えば、特開昭61−224969号公報(特許文献4)には、海苔原藻から板海苔を抄製するに際し、抄製のための乾燥工程の終了前に調味処理を行なうことを特徴とする味付け海苔の製造方法が記載されている。
又、特開昭52−76452号公報(特許文献5)には、原料の精選、切断、叩解、脱水の通常工程を経由させた生海苔に粉末状となした各種調味料や香辛料を適宜投入攪拌させて混合し、さらに抄成、脱水、乾燥、剥離の通常工程を経由すべくなして成る、味付乾燥板海苔の製造方法が記載されている。
一方、特開2001−299287号公報(特許文献6)には、表面をトレハロースを添加した調味料液で味付けした味付けのりに関する発明が記載されているが、該発明では、焼き工程を経て乾燥させたのりの表面に、1〜10%、好ましくは2〜5%のトレハロースを含む調味料液を塗布することによって、表面を味付けした味付けのりを製造している。
又、特開2000−159788号公報(特許文献7)には、トレハロース含有組成物の例として、トレハロースと共に、各種食品を含む組成物が記載されている。食品に関する数多く列記された中の一例として海苔も挙げられているが、その実施例はない。
このように、従来技術のいずれにおいても、生乾海苔の製造過程において、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬することによって、トレハロースの作用によって生乾海苔の食感を改善する技術に関する開示は見られない。
特公平5−73380号公報 特開平5−236914号公報 特開2005−68号公報 特開昭61−224969号公報 特開昭52−76452号公報 特開2001−299287号公報 特開2000−159788号公報
本発明の課題は、優れた食感を有する良質の乾海苔等を提供することである。
本発明者は鋭意研究の結果、生乾海苔等の製造方法において、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬させることによって、その後の抄き乾燥工程を経て得られる生乾海苔等の食感が格段に向上することを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下の各態様に係るものである。
1.生乾海苔等の製造方法において、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬することを特徴とする、生乾海苔等の食感を改善する方法。
2.生乾海苔等の食感を改善する方法を含むことを特徴とする、生乾海苔等の製造方法。
本発明の方法において、特に、精錬工程においてトレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬させることによって、トレハロースが原藻生海苔に充分に浸透し、このようにして処理した原藻生海苔から製造される生乾海苔、乾海苔及び焼海苔は、柔らかく、歯切れや口溶けが良い等の食感が格段に向上したものになった。
本発明の生乾海苔等の製造方法において、原藻生海苔を浸漬するトレハロースを含む水溶液中に加えて更にステビアを含めることによって、生乾海苔等の食感がより一層改善される。ここで、「生乾海苔等の食感」とは、典型的には、食した際に、柔らかく、歯切れや口溶けが良い等の状態を意味するが、これらの用語の意味に逐語的に拘束されるものではなく、別の用語で「生乾海苔等の食感」を表現することも可能である。
通常、トレハロースは水溶液に10〜50%(g/cc)、好ましくは、20〜40%(g/cc)の濃度で含まれる。この範囲より低い濃度の場合には、充分な食感の改善が見られず、この範囲より濃度を高くしても効果には実質的に差はないので、経済上好ましくない。
更にステビアを水溶液に添加する場合には、ステビアは水溶液中に、通常、1〜10%(g/cc)、好ましくは 1〜5%(g/cc)の濃度で含まれる。この範囲より低い濃度の場合には、トレハロースに加えて更にステビアを添加にしたことによる食感の改善の向上に特に大きな変化が得られず、この範囲より濃度を高くしても食感の改善の向上には実質的に差はなく、特にステビアは高価な為に、経済上好ましくない。
トレハロースが原藻生海苔に充分に浸透するに必要な時間、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬させることによって、本発明の所望の効果が得られる。トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬する時間に特に制限はないが、通常、トレハロースを含む水溶液に原藻生海苔を、例えば、10分〜1時間程度の間浸漬することが好ましい。時間より少ないと充分な効果が得られず、これより長い時間浸漬させても効果に殆ど差はなく、その分、生乾海苔等の製造に時間及びエネルギーを要することになる為、生産効率上及び経済上好ましくない。水溶液の温度は通常、室温である。
トレハロースはグルコースが1,1-グリコシド結合して成る二糖の一種で、多くの動植物及び微生物中に天然に含まれている物質であって、様々な機能を有し、例えば、甘味成分等の食品・化粧品及び医薬品等に添加物として広く使用されている。現在はでん粉から工業的に大量生産されており、市販品としても容易に入手可能である。
ステビアはキク科ステビア属の多年草であり、その抽出物(単に「ステビア」とも呼ばれる)にはステビオシド及びレバウディオサイドAというテルペノイドの配糖体が含まれ、甘味料として用いられている。市販品としても容易に入手可能である。
更に、本発明は、上記の改善方法を含むことを特徴とする、生乾海苔の製造方法、該製造方法で得られた生乾海苔を更に乾燥する工程を含む乾海苔の製造方法、及び、該製造方法で得られた乾海苔を焙焼する工程を含む焼海苔の製造方法等にも係る。
生乾海苔の一般的な製造方法(代表例)の概要は以下の通りである。
(1)摘採・陸揚げ工程:
成熟した養殖海苔(原藻生海苔)を収穫し陸揚げする。
(2)洗浄工程:
洗浄機等を用いて海水で原藻生海苔を洗い異物を除去し、更に、真水で原藻生海苔の塩分を洗い流す。
(3)脱水工程:
脱水機等を用いて次のチョッパー工程に適するように原藻生海苔と真水の割合を調整する。
(4)チョッパー工程:
良質の生乾海苔を得るために原藻生海苔の性質に合ったサイズ(1〜3cm2)にカットする。
(5)調合工程:
調合機等を用いて抄き具合を最適にするためにカットされた原藻生海苔と真水の割合を調整する。
(6)精錬工程:
精錬機等を用いて良質の生乾海苔に仕上げるためにカットされた原藻生海苔を適度に練り上げて熟成させる。
(7)抄き乾燥工程:
抄き乾燥機等を用いて2〜3時間乾燥させて生乾海苔を得る。
トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬させる本発明の改善方法は、このような生乾海苔の製造方法における任意の段階で実施することができるが、効率性・経済性及び効果等の観点からは、上記の精錬工程において、例えば、精錬機内で実施することが好ましい。
次に、こうして製造された生乾海苔は、引き続き、生乾海苔の生産者(漁師である場合が多い)によって、計数折りたたみ機を用いて、通常、10枚重ねて縦に半折され(1帖)、こうして半折された生乾海苔を結束機によって10帖ずつ紙テープなどで束ね、手作業にて海苔箱に36束詰めにされる。
生乾海苔の製造業者は生乾海苔が36束詰めにされた海苔箱を1ヶ月に2〜4回程度開催される入札会に出荷する。出荷された生乾海苔は検査員によって等級付けされ、入札日に参集した流通業者により落札され各々の地域に配送される。
流通業者が入札した生乾海苔は、更に、以下に示す一般的な方法(代表例)によって、乾海苔、焼海苔、及び、味付焼海苔に加工・流通される。
(8)ホイロ乾燥工程:
生乾海苔は水分含有量が多く経時変化が激しいので、通常、まず、半折された生乾海苔を全型に戻してそれを100枚束に直し、これをホイロ乾燥機にて3〜4時間ホイロ乾燥させて乾海苔を得、この乾海苔36束をアルミ箔ラミネート袋等に入れて海苔箱に収める。こうして製造された乾海苔は年間良品として流通される。
(9)焙焼工程:
通常、乾海苔焙焼機(トンネル式ベーキングコンベヤー)等を用いて全型乾海苔を1枚ずつトンネル内を通過させて(180〜200℃、5〜30秒)、焼き上げて焼海苔を製造する。
(10)味付工程:
通常、直径6cm、長さ26cm又は52cmのスポンジローラーを重ねたもの(味たれ付機)を2組並列して輪転させ、上位スポンジローラーに均等に調味液をたらし、中位と下位のスポンジローラーの間を焼海苔を通過させることによって焼海苔に味たれを付着させ、味付焼海苔を製造する。
(11)乾燥工程:
こうして得られた味付焼海苔を味たれ乾燥機(トンネル式ヒーターコンベヤー)等の内をゆっくり(例えば、3000枚/時)と通過させ一次乾燥させ、その後、ホイロ内で1〜3時間2次乾燥させる。
(12)裁断・包装工程:
各種の裁断機を用いて2つ切りから14切りまでの様々なサイズに裁断し、これらをビン、カン、ポリプロピレン等の防湿効果の高い包装資材に乾燥剤を封入して密封する。
本発明の各方法においては、上記の味付工程に代えて、原藻生海苔に対して直接に味付を行うことが好ましい。その結果、調味液に含まれる各種の旨み成分が原藻生海苔自体に直接に浸透して染み込むことによって、味付けを効率的及び効果的に行うことが出来る。
従って、本発明は、従来の味付海苔の製造方法において原藻生海苔を抄く前の任意の段階、例えば、上記の精錬工程(6)で味付も併せて行うことを特徴とする。この場合に、トレハロースを含む水溶液中に更に調味液を加える等によって、原藻生海苔をトレハロースの水溶液に浸漬させる本発明の改善方法と同じ工程で同時に味付を実施することも可能である。或いは、原藻生海苔のトレハロースを含む水溶液中の浸漬と、原藻生海苔に対する味付けをそれぞれ別の工程として行うことも可能である。
より具体的には、精錬工程において、例えば、精錬機内でトレハロースを含む水溶液と原藻生海苔との混合物に調味液を更に添加混合することによって、トレハロース及び調味液に含まれる旨み成分を原藻生海苔に同時に直接に浸透させ染み込ませて、トレハロースの効果による食感の改善と併せて、原藻生海苔に効率的及び効果的に味付を施すことが出来る。その結果、本発明に係る製造方法では従来技術における上記の味付工程(10)及びその後の乾燥工程(11)は不要となり、抄き乾燥工程後には、従来の生乾海苔に代わって、既に味付がなされた「味付生乾海苔」が得られる。
或いは、本発明方法の別法として、例えば、抄き乾燥工程(7)において抄いた後で未だ乾燥していない状態(乾燥工程前の段階)の原藻生海苔の表面に噴霧・塗布等の適当な方法で適量の調味液を適用することによって、調味液に含まれる各種の旨み成分を原藻生海苔自体に直接に浸透させて味付けを行うことを特徴とする方法を挙げることが出来る。この方法は、例えば、抄き乾燥機に調味液の噴霧機を併設すること等によって容易に実施することが出来る。
こうような方法で味付けを行うことによって、特に新たな設備・手段等を必要とせずに、原藻生海苔の状態において効率的及び効果的に直接に原藻生海苔に味付を行ない、味付生乾海苔を製造することが出来る。更に、それを用いて、従来は流通業者によってスポンジローラー等の機械を用いて行われていた煩雑で時間がかかる味付工程及びその後の乾燥工程を経ずに、味付乾海苔又は味付焼海苔を簡略・簡素な工程で製造することが出来る。その結果、作業時間の短縮、人員及び経費削減、作業場の合理化等が可能となり、従来の製品に比べて低価格で味付乾海苔又は味付焼海苔を提供することが可能となる。
使用する原藻生海苔の種類に特に制限はない。海苔は紅藻または緑藻などのうち、水中の岩石に着生し、苔状をなすものを意味し、緑藻類ヒトエグサ科に属するヒトエグサ(青海苔)、紅藻類ウシケノリ科に属するアサクサノリ、及び、スサビノリ(黒海苔)等が一般的に知られている。
原藻生海苔は産地(九州から北海道)及び生産時期(11月〜4月)等によってその味又は性質が異なるので、本発明の製造方法で使用される調味液の組成は、これらを考慮した上で、従来から使用されている適当なものを用いることができる。但し、精錬工程又はその後の抄き乾燥工程等を効率良く実施するには、調味液の粘性はできるだけ低いことが好ましい。従って、調味液には粘度の高い糊料や旨み成分としての砂糖成分が含まれていないものが好適である。又、精錬機内の原藻生海苔と真水の混合物に調味液を添加混合する場合には、この機械の腐食を防ぐために、金属腐食性を有する成分(例えば、酢酸など)は出来るだけ調味液に含ませないことが好ましい。
従って、旨み成分としては、前記焼海苔加工食品の味、香りをととのえるために用いる材料であれば特に限定されず、甘味、酸味、塩味、旨味などその目的に応じたものを用いることが出来る。具体的には、例えば、醤油、みりん、味噌、食塩などの基本原料、魚介類エキス(例えば、かつおエキス、昆布エキス、海老エキス)及び肉エキス(例えばチキンエキス)などの風味原料、コショウ、唐辛子、ワサビなどの香辛料、アミノ酸や核酸などの旨味調味料が挙げられ、これらのうち、一種又は数種類を混合して用いることができる。また、前記調味料以外にも、例えば、清酒、焼酎、果実酒などの酒類、でんぷん分解物、酵母エキス、蛋白加水分解物、酢酸液、香料及び甘味料等を本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて用いることが出来る。
添加割合は、原藻生海苔の種類、調味液の組成・濃度等に応じて当業者が適宜調整することが出来、通常、精錬工程における全量に対する調味液の含有量は5〜30重量%程度の範囲である。調味液に含まれる各種の旨み成分が原藻生海苔自体に浸透して染み込むに充分な時間であればよく、精錬時間は30分〜1時間程度である。又、精錬工程における調味液の添加・混合は当業者に公知の任意の方法・手段で行うことが出来る。
次に、こうして製造された味付生乾海苔をホイロ乾燥することによって味付乾海苔が得られ、更に、この味付乾海苔を焙焼することによって味付焼海苔が得られる。
これらの各製造方法には味付焼海苔の製造工程として当業者に公知の任意の工程を含むことが可能である。又、味付生乾海苔をホイロ乾燥する工程及び味付乾海苔を焙焼する工程、並びに、その他の工程自体は従来技術に準じて当業者に公知の任意の装置・機械を用いて実施することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、これは本発明の技術的範囲を何等制限するものではない。
以下の組成を有する各種の水溶液を調合した。
実施例1(水溶液1 )
真水 600cc
トレハロース 180g

実施例2(水溶液2)
真水 600cc
トレハロース 180g
ステビア 20g

実施例3(水溶液3:調味液)
真水 500cc
トレハロース 50g
ステビア 8g
甘草 5g
イノシン酸 1.3g
グアニル酸 1.3g
コハク酸 2.6g
食塩 20g
次に、精錬工程において、原藻生海苔500g(約1cm角のチョップ)を上記の各水溶液(実施例1〜3)、及び、真水(比較例1)及び特許文献4に記載された調味液(比較例2)中で夫々30分間浸漬させた後、水(抄き水)5Lを加えて10秒程度攪拌して素早く抄き、その後、乾燥機を用いて3時間乾燥させて(味付)生乾海苔を得た。
その結果、トレハロースを含む水溶液1〜3に浸漬させた原藻生海苔から得られた(味付)生乾海苔は柔らかく、歯切れや口溶けの良い等の優れた食感を有していた。トレハロースに加えてステビアを含む水溶液2及び水溶液3は、水溶液1と比べて、より優れた食感を有していた。これに対して、比較例1及び比較例2に浸漬させた原藻生海苔から得られた(味付)生乾海苔は歯切れや口溶けが悪く、硬い食感であった。
更に、ホイロ乾燥工程及び焙焼工程を経て、こうして得られた(味付)生乾海苔から、(味付)乾海苔及び(味付)焼海苔を製造した。その結果、これらの(味付)生乾海苔及び(味付)焼海苔においては、トレハロースを含む水溶液1〜3を使用して製造した(味付)生乾海苔に見られたトレハロースによる食感の改善効果がより一層顕著に奏されることが確認された。
以上の結果から、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を浸漬することによって、生乾海苔及び焼海苔等の食感が改善されることが確認された。
近年生産される乾海苔に使用される、病気や気候の変化等に強く生育の早い原藻生海苔から機械抄きと人工乾燥等によって生乾海苔を製造する場合であっても、本発明方法を用いることによって、歯切れや口溶けが良い等の優れた食感を有する良質の生乾海苔及び乾海苔等を製造することができる。
その結果、乾海苔に、従来のように、嗜好品・高級品としての高い価値を付与することが可能となり、海苔業界全体の活性化と発展に貢献できる。

Claims (8)

  1. 生乾海苔の製造方法において、トレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を10分〜1時間の間浸漬することを特徴とする、生乾海苔の柔らかさ、歯切れの良さ及び口溶けの良さである食感を改善する方法。
  2. 水溶液が更にステビアを含む、請求項1記載の方法。
  3. 水溶液にトレハロースが5〜50%(g/cc)の濃度で含まれている、請求項1又は2記載の方法。
  4. 水溶液にステビアが1〜5%(g/cc)の濃度で含まれている、請求項2又は3記載の方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の生乾海苔の食感を改善する方法を含むことを特徴とする、生乾海苔の製造方法。
  6. 以下の工程:
    (1)摘採・陸揚げ工程:
    (2)洗浄工程:
    (3)脱水工程:
    (4)チョッパー工程:
    (5)調合工程:
    (6)精錬工程:及び
    (7)抄き乾燥工程:
    を含む請求項5記載の製造方法であって、精錬工程においてトレハロースを含む水溶液中に原藻生海苔を10分〜1時間の間浸漬することを特徴とする、該製造方法。
  7. 請求項6記載の製造方法で得られた生乾海苔をホイロ乾燥する工程を含む、乾海苔の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法で得られた乾海苔を焙焼する工程を含む、焼海苔の製造方法。
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