JP5097150B2 - 能動型防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、能動型防振装置、例えば車両のエンジン等の振動発生源の振動に起因して発生する部材の振動を能動的に抑制する能動型防振装置に関するものである。
例えば、特許文献1〜3には、電磁アクチュエータの駆動によって加振部材を能動的に振動させることで、防振対象部材の振動を能動的に抑制する能動型防振装置が記載されている。これらは、電磁アクチュエータの駆動によって加振部材を能動的に振動させることによって、主の周波数成分に対する防振効果を発揮できる。しかし、加振部材の振動によって、主の周波数成分の高次成分が発生する。特に、電磁アクチュエータの制御をパルス電圧による電圧制御とすると、高次成分の発生が顕著となる。
この高次成分の発生を抑制するために、特許文献1〜3には、本体ゴム弾性体と加振部材とにより形成される受圧室にフィルターオリフィスを設けることが記載されている。しかし、フィルターオリフィスを設けることにより、能動型防振装置の高周波数帯域における動ばね特性が低下するという問題を生じる。
特開2004−52872号公報 特開2007−78127号公報 特開2007−255584号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、フィルターオリフィスとは異なる手段によって、加振部材の能動的な振動の高次成分の発生を抑制することができる能動型防振装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る能動型防振装置は、電磁アクチュエータを少なくとも第一コイルと第二コイルにより構成し、第一コイルおよび第二コイルのそれぞれに印加する第一パルス電圧および第二パルス電圧を制御することにより、第一パルス電圧の周波数を所定周波数とすることにより発生する加振部材の所定周波数の高次成分を抑制することを特徴とする。
請求項1に係る発明は、
防振対象部材に取り付けられ、能動的に振動することにより前記防振対象部材の振動を抑制可能な加振部材と、
前記加振部材を能動的に振動させるための加振力を発生する電磁アクチュエータと、
前記電磁アクチュエータを制御する制御部と、
を備える能動型防振装置において、
前記電磁アクチュエータは、
前記制御部により第一パルス電圧を印加された場合に、前記加振部材に対して前記第一パルス電圧に応じた第一加振力を発生する第一コイルと、
前記制御部により第二パルス電圧を印加された場合に、前記加振部材に対して前記第二パルス電圧に応じた第二加振力を発生する第二コイルと、
を備え、
前記制御部は、
前記第一パルス電圧の周波数を所定周波数となるように制御し、
前記第二パルス電圧を前記第一パルス電圧に対して立ち上がり時刻または周波数を異なるように制御して、前記第一パルス電圧の周波数を前記所定周波数とすることにより発生する前記加振部材の前記所定周波数の高次成分を抑制することを特徴とする。
ここで、コイルにパルス電圧を印加する場合には、コイルによる電磁力により振動する加振部材は、パルス電圧の立ち上がり時に急激な変動を生じる。つまり、パルス電圧の立ち上がり時において、加振部材の振動には、パルス電圧の周波数の高次成分が含まれる要因となる。そこで、本発明において、第一パルス電圧と第二パルス電圧のパルス立ち上がり時刻を異なるように制御することで、全体として、第一パルス電圧の立ち上がり時の急激な変動により発生する高次成分を低減できる。従って、加振部材の能動的な振動の高次成分の発生を抑制することができる。
また、第一コイルに第一パルス電圧を印加することにより、加振部材は第一パルス電圧の周波数(本発明における「所定周波数」に相当する)の成分の他、その高次成分が発生する。これに対して、第二コイルに、第一パルス電圧の周波数とは異なる周波数の第二パルス電圧を印加することで、第二パルス電圧の周波数を高次成分の周波数帯に設定することができる。これにより、加振部材の能動的な振動の高次成分を適切に抑制できる。
請求項2に係る発明は、請求項1において、
前記制御部は、前記第一パルス電圧の立ち上がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち上がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧の周波数と前記第二パルス電圧の周波数とが同一となるように、且つ、前記第一パルス電圧のONの一部と前記第二パルス電圧のONの少なくとも一部とが重なるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行うことである。
第一パルス電圧および第二パルス電圧の周波数を最も抑制したい主の周波数成分とすることで、主の周波数成分は、第一コイルおよび第二コイルの両方によって加振力を発生する。従って、主の周波数成分のゲインを確実に大きくすることができる。つまり、主周波数成分の振動抑制効果を大きく確保できる。
請求項3に係る発明は、請求項2において、
前記制御部は、前記第一パルス電圧の立ち下がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち下がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行うことである。
ここで、コイルにパルス電圧を印加する場合には、コイルによる電磁力により振動する加振部材は、パルス電圧の立ち上がり時に加えて、パルス電圧の立ち下がり時にも急激な変動を生じる。つまり、パルス電圧の立ち下がり時において、加振部材の振動には、パルス電圧の周波数の高次成分が含まれる要因となる。そこで、本発明において、第一パルス電圧と第二パルス電圧のパルス立ち下がり時刻を異なるように制御することで、全体として、第一パルス電圧の立ち下がり時の急激な変動により発生する高次成分を低減できる。従って、加振部材の能動的な振動の高次成分の発生を抑制することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項において、
前記制御部は、前記第一パルス電圧の立ち上がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち上がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧の周波数と前記第二パルス電圧の周波数とが同一となるように、且つ、前記第一パルス電圧のONデューティ比と前記第二パルス電圧のONデューティ比とが同一となるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行うことである。
これにより、第一、第二パルス電圧の周波数が同一であって、第一、第二パルス電圧のONデューティ比が同一となるように制御されるため、非常に制御が容易であると共に、駆動回路を容易に且つ安価に構成できる。
請求項5に係る発明は、請求項1において、
前記制御部は、前記第一パルス電圧の周波数と前記第二パルス電圧の周波数とが異なるように、且つ、前記第一パルス電圧の立ち上がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち上がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行うことである。
これにより、第一、第二パルス電圧の周波数を異ならせることによる高次成分の低減効果に加えて、第一、第二パルス電圧の立ち上がり時刻を異ならせることによる高次成分の低減効果を発揮することができる。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか一項において、前記制御部は、前記第一パルス電圧のON出力値と前記第二パルス電圧のON出力値が同一に設定されていることである。これにより、非常に制御が容易であると共に、駆動回路を容易に且つ安価に構成できる。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6の何れか一項において、
前記電磁アクチュエータは、
前記加振部材に連結され、前記第一コイルおよび前記第二コイルにパルス電圧が印加された場合に所定方向に往復移動可能に設けられ、且つ、付勢部材により前記所定方向の一方に向かって付勢されたプランジャを備えるソレノイドアクチュエータとすることである。
ここで、一方がバネなどの付勢部材により付勢されているプランジャを備えるソレノイドアクチュエータとすることで、パルス電圧を印加した場合に加振部材の振動に高次成分を含みやすい。しかし、このようなソレノイドアクチュエータであっても、本発明を適用することで、加振部材の振動の高次成分を低減することができる。また、ソレノイドアクチュエータは一般に安価であるため、装置の低コスト化を図ることができる。
請求項8に係る発明は、請求項1〜7の何れか一項において、
前記防振対象部材は、車両に搭載された部品であり、
前記制御部は、前記車両の状態に応じて、前記第二パルス電圧を前記第一パルス電圧に対して立ち上がり時刻または周波数を異なるように制御することである。
加振部材の能動的な振動によって抑制すべき振動の周波数が同一であっても、車両の状態、例えば、シフトポジション、エアコンディショナーのON/OFF状態、などに応じて異なる。そこで、本発明によれば、車両の状態に応じて発生する加振部材の能動的な振動の高次成分を適切に低減することができる。
請求項9に係る発明は、請求項1〜8の何れか一項において、
第一の取付部材と第二の取付部材を連結する本体ゴム弾性体と、
可撓性のダイヤフラムと、
前記本体ゴム弾性体により壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室と、
前記ダイヤフラムにより壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された平衡室と、
前記受圧室と前記平衡室とを相互に連通するメインオリフィスと、
を備え、
前記加振部材は、前記受圧室の壁部の一部を構成し、当該加振部材の振動の前記受圧室への影響を低減させるフィルターオリフィスを介することなく設けられることである。
ここで、上述したように、フィルターオリフィスを適用すると、高周波数帯域において振動抑制効果が低減する。これに対して、本発明によれば、フィルターオリフィスを適用しなくても、加振部材の主周波数の高次成分をそもそも低減することが可能となる。加えて、本発明はフィルターオリフィスを適用しないため、フィルターオリフィスを適用することによる悪影響を生じなくできる。つまり、加振部材の振動によって、高周波数帯域においても確実に振動抑制効果を発揮できる。
能動型防振装置の軸方向断面図である。 第一実施形態:第一パルス電圧V1、第二パルス電圧V2および加振力を示す図である。 比較例:第一パルス電圧V1、第二パルス電圧V2および加振力を示す図である。 第一実施形態と比較例の周波数解析結果を示す図である。 第一実施形態の位相を種々異ならしめた場合と比較例における加振力を示す図である。 第二実施形態:第一パルス電圧V1および第二パルス電圧V2−1、V2−2を示す図である。 第三実施形態:第一パルス電圧V1および第二パルス電圧V2−1、V2−2、V2−3を示す図である。 第四実施形態:第一パルス電圧V1、第二パルス電圧V2を示す図である。
以下、本発明の能動型防振装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
本実施形態の能動型防振装置について図1を参照して説明する。能動型防振装置1は、自動車用のエンジンマウントであって、エンジン(振動発生源)により発生する振動が、車両の各部位(以下「防振対象部材」という)に伝達されることを、能動的に抑制するための装置である。すなわち、能動型防振装置1は、エンジンの振動に起因して発生する防振対象部材の振動を、能動的に抑制する装置である。例えば、防振対象部材は、エンジンをエンジンマウントにより防振支持するエンジンフレームなどの車両の各部位である。
図1に示すように、能動型防振装置1は、第一の取付部材としての第一の取付金具10と、第二の取付部材としての第二の取付金具20と、本体ゴム弾性体30と、ダイヤフラム40と、仕切部材50と、電磁アクチュエータ60と、制御部70とから構成されている。
第一の取付金具10は、鉄やアルミニウム合金などで形成されたブロック状の部材である。この第一の取付金具10の下端は、逆円錐台状に形成されている。この逆円錐台状部分の上端には、径方向に張り出した円盤状ストッパ部が形成され、この円盤状ストッパ部の上端から上方に向かって突出しエンジン側に連結される突部が設けられている。
第二の取付金具20は、第一の取付金具10に比べて薄肉大径の略円筒形状からなり、第一の取付金具10と同様に鉄やアルミニウム合金等で形成された高剛性の部材である。第二の取付金具20の上端開口縁から上方に離隔して、第一の取付金具10が、同軸上に配置されている。さらに、第二の取付金具20は、自動車のボディ(例えば、エンジンフレーム)に取り付けられている。なお、本実施形態における第二の取付金具20は、複数の部品より構成されており、これらは圧入やボルトなどにより一体的に固定されている。
本体ゴム弾性体30は、厚肉の略円錐台形状からなるゴム弾性体で形成されている。本体ゴム弾性体30の大径側(図1の下側)の端面には、半球凹形状またはすり鉢形状の大径凹所が形成されている。そして、本体ゴム弾性体30の小径側端部(図1の上側)は、第一の取付金具10の逆円錐台部および円盤状ストッパ部が埋設されるように、第一の取付金具10に加硫接着されている。本体ゴム弾性体30の大径側端部の外周面は、第二の取付金具20の上方開口側の内周面に固定されている。このようにして、本体ゴム弾性体30は、第一の取付金具10と第二の取付金具20との間に介装され、両者を弾性連結している。
ダイヤフラム40は、第二の取付金具20の下方開口側(図1の下側)の内周面に固定されている。ダイヤフラム40は、薄肉大径の略円板形状からなる可撓性のゴム膜である。このダイヤフラム40は、軸方向(上下方向)に十分な弛みを有している。このダイヤフラム40と本体ゴム弾性体30とにより、非圧縮性流体が封入された流体封入領域(液室)を形成している。
仕切部材50は、流体封入領域に収容されており、流体封入領域を二室に仕切っている。具体的には、仕切部材50は、本体ゴム弾性体30とダイヤフラム40の間であって、第二の取付金具20に固定されている。
流体封入領域のうち仕切部材50の上側には、壁部の一部を本体ゴム弾性体30の大径凹所にて構成された受圧室201が形成されている。一方、流体封入領域のうち仕切部材50の下側には、壁部の一部をダイヤフラム40にて構成された平衡室202が形成されている。すなわち、受圧室201は、第一の取付金具10と第二の取付金具20との間に振動を入力した時に、本体ゴム弾性体30の弾性変形に伴って振動が入力されて内圧変動を生じるようになっている。一方、平衡室202は、ダイヤフラム60の変形に基づいて容易に容積変化が許容されて、内圧変化が吸収されるようになっている。
この仕切部材50は、仕切本体51と、可動膜52とを備えている。仕切本体51は、アルミニウム合金、鋼板、または樹脂により形成されている。この仕切本体51は、中央に貫通孔が形成された略円筒状に形成されている。そして、仕切本体51は、第二の取付金具20の内周面のうち軸方向のほぼ中央部に固定されている。さらに、仕切本体51の外周部分には、受圧室201と平衡室202とを連通するメインオリフィス203が形成されている。このメインオリフィス203は、仕切本体51の外周面に開口して周方向に一周以上の長さで略螺旋状に延びる周溝により形成されている。そして、この周溝の一方の端部が受圧室201に連通され、周溝の他方の端部が平衡室202に連通されている。
ここで、第一の取付金具10と第二の取付金具20との間に振動を入力した場合には、第一の取付金具10と第二の取付金具20との距離が縮小する方向に変位する場合には、受圧室201の液圧が上昇して、受圧室201内の流体がメインオリフィス203を通過して平衡室202へ移動する。一方、第一の取付金具10と第二の取付金具20との距離が拡大する方向に変位する場合には、受圧室201の液圧が下降して、平衡室202内の流体がメインオリフィス203を通過して受圧室201へ移動する。このようにして、メインオリフィス203を流体が流通することによる、液柱共振作用により防振性能を発揮する。
可動膜52(本発明の「加振部材」に相当する)は、ゴム弾性体により、ダイヤフラム40に比べて厚肉の円盤状に形成されている。この可動膜52の外周縁は、仕切本体51に加硫接着されている。つまり、可動膜52の上面は、受圧室201の壁部の一部を構成し、可動膜52の下面は、平衡室202の壁部の一部を構成する。
そして、可動膜52は、仕切本体51に対して上下方向に振動することができる。さらに、可動膜52は、後述する電磁アクチュエータ60により能動的に振動することができる。可動膜52が能動的に振動することにより、受圧室201の内圧を変動させることで、エンジンが発生した振動をエンジンフレームに伝達することを抑制できる。
ところで、この可動膜52は、本体ゴム弾性体30と共に、受圧室201を形成している。具体的には、受圧室201には、例えば、特開2004−52872号公報などに記載されているような、本体ゴム弾性体30側の領域と可動膜52側の領域とを仕切るフィルターオリフィスは設けられていない。ここで、フィルターオリフィスは、上述したように、可動膜52の振動の受圧室201への影響を低減させる機能を有している。つまり、本実施形態においては、可動膜52は、フィルターオリフィスを介することなく、受圧室201の壁部の一部を構成するように設けられている。
電磁アクチュエータ60は、第二の取付金具20の最下方開口部を閉塞するように設けられている。電磁アクチュエータ60は、ソレノイドアクチュエータからなり、可動膜52を能動的に振動させるための加振力を発生する。この電磁アクチュエータ60は、コア61と、第一コイル62と、第二コイル63と、プランジャ64と、ばね65とから構成される。
コア61は、鋼材により形成されており、第二の取付金具20の下方開口縁に固定されている。このコア61は、磁路の一部を形成する。第一コイル62および第二コイル63は、コア61の内周面に軸回りに巻回して設けられている。そして、第一コイル62が軸方向上方に設けられ、第二コイル63は第一コイル62よりも軸方向下方に設けられている。
プランジャ64は、コア61の中央の貫通孔に、軸方向に相対移動可能となるように設けられている。このプランジャ64は、ばね65(本発明の「付勢部材」に相当する)により、上方へ付勢されている。また、プランジャ64は、第一コイル62および第二コイル63の少なくとも一方にパルス電圧を印加した場合に、ばね65の付勢力に抗して下方に吸引される。つまり、第一コイル62および第二コイル63の少なくとも一方に周期性のパルス電圧を印加することによって、プランジャ64が上下方向に往復移動する。さらに、このプランジャ64の上端は、可動膜52の中央およびダイヤフラム40の中央に連結されている。つまり、プランジャ64が上下方向に移動することに伴って、可動膜53の中央部およびダイヤフラム40の中央部が上下方向に移動する。なお、本実施形態においては、プランジャ64は、円筒状のプランジャ本体64aと、プランジャ本体64aの貫通孔に設けられた軸部材64bとから構成されている。もちろん、これらは一体部品として形成することも可能である。
ここで、第一コイル62および第二コイル63は、それぞれ、パルス電圧が印加された場合に、プランジャ64を軸方向へ移動させる加振力を発生する。詳細には、第一コイル62は、第一コイル62に印加されたパルス電圧に応じたプランジャ64に対する第一加振力を発生する。第二コイル63は、第二コイル63に印加されたパルス電圧に応じた、プランジャ64に対する第二加振力を発生する。つまり、プランジャ64を軸方向へ移動させる加振力は、第一加振力と第二加振力の合成力となる。また、プランジャ64を振動させる第一加振力と第二加振力の合成力は、可動膜52を振動させる加振力でもある。
制御部70は、エンジンの回転周波数に基づいて、電磁アクチュエータ60を制御する。具体的には、制御部70は、エンジンの回転周波数に応じて、第一コイル62および第二コイル63に対して印加するパルス電圧を制御する。この制御部70による第一コイル62および第二コイル63へ印加するパルス電圧について、図2を参照して説明する。
図2の上段、中段に示すように、制御部70は、第一コイル62に印加する第一パルス電圧V1の周波数と、第二コイル63に印加する第二パルス電圧V2の周波数を同一に設定する。ここで、第一パルス電圧V1および第二パルス電圧V2の周波数は、防振対象部材の最も抑制したい周波数に設定されている。例えば、当該周波数は、エンジンの一次振動周波数に設定する。さらに、第一パルス電圧V1のONデューティ比と第二パルス電圧V2のONデューティ比とが同一となるように設定する。第一、第二パルス電圧V1、V2のONデューティ比は、これに限定されるものではないが、例えば、図2においては、35%程度としている。
さらに、第一パルス電圧V1の位相と第二パルス電圧V2の位相をずらして設定する。具体的には、第一パルス電圧V1の立ち上がり時刻よりも第二パルス電圧V2の立ち上がり時刻が遅くなるように設定する。第一、第二パルス電圧V1、V2のONデューティ比が同一であるため、第一パルス電圧V1の立ち下がり時刻よりも第二パルス電圧V2の立ち下がり時刻が遅くなるように、且つ、第一パルス電圧V1のONの一部と第二パルス電圧V2のONの少なくとも一部とが重なるように設定されることになる。さらに、第一パルス電圧V1のON出力値と第二パルス電圧V2のON出力値が同一に設定されている。
そして、図2の上段に示す第一パルス電圧V1を第一コイル62に印加し、図2の中段に示す第二パルス電圧V2を第二コイル63に印加した場合には、プランジャ64および可動膜52を振動させる加振力は、図2の下段に示す挙動となる。当該加振力は、第一コイル62により発生する第一加振力と第二コイル63により発生する第二加振力を合成したものである。図2に下段に示すように、加振力は、正弦派に近似した波形となっていることが分かる。加振力が正弦派に近似しているということは、当該加振力には、第一、第二パルス電圧V2の周波数の高次成分がほとんど含まれていないということを意味する。
ここで、比較のため、第一パルス電圧V1と第二パルス電圧V2の位相を同一に設定した場合を図3に示す。図3の上段、中段に示すように、第一パルス電圧V1と第二パルス電圧V2は、周波数、位相、立ち上がり時刻、立ち下がり時刻、ONデューティ比、および、ON出力値の全てが同一となるように設定されている。この状態とは、実質的に、第一コイル62と第二コイル63とが一体的な1個のコイルを構成した場合に相当する。
この場合のプランジャ64および可動膜52に対する加振力は、図3の下段の実線にて示すように、第一、第二パルス電圧V1、V2の立ち上がり時刻付近にて急激に立ち上がり、且つ、第一、第二パルス電圧V1、V2の立ち下がり時刻付近にて急激に立ち下がっている。比較のため、図3の下段の破線にて、図2の下段の実線を示している。図3の実線と破線とを比較すると明らかなように、図2の上段、中段に示す第一、第二パルス電圧V1、V2を印加した場合の方が、図3の上段、中段に示す第一、第二パルス電圧V1、V2を印加した場合に比べて、加振力が正弦派に近似していることが分かる。
両者の加振力を周波数解析した結果を図4に示す。図4において、横軸は周波数であり、縦軸は加振力である。第一、第二パルス電圧V1、V2の周波数である1次周波数、および、その高次成分として2次、3次、4次、5次周波数のそれぞれについて、図2のように位相をずらした場合と、図3のように位相を一致させた場合の加振力を示す。
図4に示すように、第一、第二パルス電圧V1、V2の位相をずらした場合には、位相を一致させた場合に比べて、1次〜5次の全ての周波数において低減している。ここで、1次周波数の加振力は、大きい方が望まれるが、高次成分の加振力は小さい方が好ましい。
このことを踏まえて図4を検討してみると、第一、第二パルス電圧V1、V2の位相をずらした場合には、位相を一致させた場合に比べて、1次周波数の加振力の低減率は僅かであるのに対して、特に、2次、3次、4次の周波数の加振力は、約半分以上も低減していることが分かる。つまり、第一、第二パルス電圧V1、V2の位相をずらした場合には、1次周波数の加振力が僅かに低減するもの、高次成分の加振力による影響を低減することができることが分かる。
つまり、電磁アクチュエータ60による可動膜52に対する加振力の1次成分が僅かに低減するものの、高次成分の低減率による効果が非常に大きい。加振力の高次成分は、能動型防振装置1自身が発生原因となる成分である。従って、電磁アクチュエータ60による可動膜52に対する加振力の高次成分を低減できることで、電磁アクチュエータ60により可動膜52を能動的に振動させることによる悪影響を低減することができる。
第一、第二パルス電圧V1、V2の位相をずらした場合に可動膜52の加振力の高次成分が小さくなる理由について、図4をもとにさらに検討した。まず、第一パルス電圧V1の立ち上がり時刻と第二パルス電圧V2の立ち上がり時刻がずれていることにより、一方のパルス電圧の立ち上がり時の急激な加振力の上昇を抑制する効果があると考えられる。さらに、第一パルス電圧V1の立ち下がり時刻と第二パルス電圧V2の立ち下がり時刻がずれていることにより、一方のパルス電圧の立ち下がり時の急激が加振力の下降を抑制する効果があると考えられる。つまり、第一、第二パルス電圧V1、V2の立ち上がりおよび立ち下がりをずらすことで、加振力の高次成分を低減できたものと考えられる。
ここで、本実施形態の能動型防振装置1は、従来のようなフィルターオリフィスを設けていない。従来のようにフィルターオリフィスを適用すると、高周波数帯域において振動抑制効果が低減する。つまり、フィルターオリフィスを適用することにより、高周波数帯域における動ばね特性が低減する。これに対して、本実施形態によれば、フィルターオリフィスを適用しなくても、可動膜52の加振力の高次成分をそもそも低減することが可能となる。さらに、本実施形態はフィルターオリフィスを適用しないため、フィルターオリフィスを適用することによる悪影響を生じなくできる。つまり、可動膜52の振動によって、高周波数帯域における動ばね特性を低減することなく、可動膜52の加振力の高次成分を低減することができる。
次に、図2の上段、中段に示す第一パルス電圧V1および第二パルス電圧V2の位相を種々異ならしめた場合について検討した。つまり、第一パルス電圧V1を上記と同一としておき、第二パルス電圧V2の立ち上がり時刻を、図2の中段の場合に比べて、徐々に遅く変化させた。ここで、第一、第二パルス電圧V1、V2の周波数、ONデューティ比およびON電圧値は、同一としている。さらに、全ての場合において、第一パルス電圧V1のONと第二パルス電圧V2のONとが少なくとも一部において重なるように設定されている。
この可動膜52の加振力の結果を図5に示す。図5において、(a)は位相を一致させた場合、すなわち図3に示した状態、(b)は、図2に示すように第二パルス電圧V2の位相をずらした場合、(c)は、(b)よりも第二パルス電圧V2の位相をさらに遅らせた場合、(d)は、(c)よりも第二パルス電圧V2の位相をさらに遅らせた場合を示す。
図5より、第二パルス電圧V2の位相を遅らせるほど、可動膜52の加振力は正弦波に近似することが分かる。つまり、第二パルス電圧V2の位相を遅らせるほど、可動膜52の加振力に含まれる高次成分が小さくなっている。一方、第二パルス電圧V2の位相を遅らせるほど、可動膜52の加振力が小さくなっている。つまり、第二パルス電圧V2の位相を遅らせるほど、可動膜52の加振力の1次成分の大きさが小さくなっている。従って、可動膜52の加振力の1次成分の必要な大きさと、当該加振力の高次成分の低減率とに応じて、位相のずらし量を設定することが必要となる。
ここで、制御部70は、車両の状態に関する情報を入力して、車両の状態に応じて、位相のずらし量を変更できる。具体的には、制御部70は、シフトポジション、エアコンディショナーのON/OFF状態などに応じて、位相のずらし量を設定する。一般に、可動膜52の能動的な振動によってエンジンフレームの抑制すべき振動の周波数(エンジンの回転数に応じた周波数)が同一であっても、シフトポジション、エアコンディショナーのON/OFF状態、などに応じて、可動膜52の高次成分が異なることがある。そこで、上記のように行うことで、車両の状態に応じて発生する可動膜52の能動的な振動の高次成分を適切に低減することができる。
また、上述したように、第一、第二パルス電圧V1、V2のONの少なくとも一部が重なるように設定しているため、可動膜52の加振力の1次成分を大きくすることができる。つまり、1次周波数成分の振動抑制効果を大きく確保することができる。また、本実施形態においては、第一、第二パルス電圧V1、V2のONデューティ比、および、ON出力値を同一に設定しているため、制御が容易となると共に、駆動回路を容易に且つ安価に構成できる。
また、本実施形態においては、電磁アクチュエータ60として、ソレノイドアクチュエータを適用した。ソレノイドアクチュエータは、ばね65によりプランジャ64が一方方向に付勢されているため、パルス電圧をコイルに印加した場合に、可動膜52の加振力に高次成分を含みやすいと考えられる。そのため、ソレノイドアクチュエータに、上記したように第一パルス電圧V1と第二パルス電圧V2を印加することにより、より効果的に高次成分の抑制できる。さらに、ソレノイドアクチュエータは、電磁アクチュエータの中でも、安価であるため、能動型防振装置1全体として安価となる。
<第二実施形態>
上記第一実施形態においては、第一パルス電圧V1と第二パルス電圧V2の周波数、ONデューティ比、ON出力値を同一に設定した。この他に、第一、第二パルス電圧V1、V2のONデューティ比を異なるように設定することもできる。
例えば、図6に示すように、第一、第二パルス電圧V1、V2のONデューティ比を異なるように設定することもできる。図6は、上段に第一パルス電圧V1を示し、中段に第一態様の第二パルス電圧V2−1を示し、下段に第二態様の第二パルス電圧V2−2を示す。ここでは、第二パルス電圧V2−1、V2−2は、図2の中段に示す第二パルス電圧V2に対して、ONデューティ比を小さく設定しており、位相のずらし量は同一に設定している。
また、上記同様に、第一パルス電圧V1のONと第二パルス電圧V2−1、V2−2のONの少なくとも一部が重なるように設定する。さらに、第一パルス電圧V1の立ち上がり時刻と第二パルス電圧V2−1、V2−2の立ち上がり時刻を異なるように設定し、且つ、第一パルス電圧V1の立ち下がり時刻と第二パルス電圧V2−1、V2−2の立ち下がり時刻を異なるように設定する。この理由は、上述したように、一方のパルス電圧の立ち上がり時および立ち下がり時における加振力の急激な変動を抑制するためである。
第二パルス電圧V2を図6の中段、下段に示す第一態様、第二態様とした場合には、図2の場合に比べて、第二パルス電圧V2のONデューティ比が小さくなる分、可動膜52の加振力の1次成分が低減する。ただし、第一パルス電圧V1の立ち上がり時における加振力の立ち上がりと、第一パルス電圧V1の立ち下がり時における加振力の立ち下がりとが異なる場合には、加振力の立ち上がりと立ち下がりに応じて適宜調整することで、可動膜52の加振力の高次成分を低減することができる。
<第三実施形態>
また、第一、第二パルス電圧V1、V2のON出力値を異なるように設定することもできる。例えば、図7に示すように、第一、第二パルス電圧V1、V2のON出力値を異なるように設定することもできる。図7は、上段に第一パルス電圧V1を示し、上から二段目に第一態様の第二パルス電圧V2−1を示し、上から三段目に第二態様の第二パルス電圧V2−2を示し、最下段に第三態様の第二パルス電圧V2−3を示す。ここでは、第二パルス電圧V2−1、V2−2、V2−3は、図2の中段に示す第二パルス電圧V2に対して、ON出力値を小さく設定しており、位相のずらし量は同一に設定している。また、図7の第一態様の第二パルス電圧V2−1のONデューティ比は、図2の第二パルス電圧V2のONデューティ比と同一であり、第二態様、第三態様の第二パルス電圧V2−2、V2−3のONデューティ比は、徐々に小さくしている。
また、上記同様に、第一パルス電圧V1のONと第二パルス電圧V2−1、V2−2、V2−3のONの少なくとも一部が重なるように設定する。さらに、第一パルス電圧V1の立ち上がり時刻と第二パルス電圧V2−1、V2−2の立ち上がり時刻を異なるように設定し、且つ、第一パルス電圧V1の立ち下がり時刻と第二パルス電圧V2−1、V2−2の立ち下がり時刻を異なるように設定する。
第二パルス電圧V2を図7に示す第一態様とした場合には、図2の場合に比べて、第二パルス電圧V2のON出力値が小さくなる分、可動膜52の加振力の1次成分が低減する。ただし、第一パルス電圧V1および第二パルス電圧V2は、いずれもパルス電圧であるため、立ち上がりおよび立ち下がりによる急激な加振力の変動があると考えられる。そこで、両者のON出力値を適宜変更することで、可動膜52の加振力の高次成分を低減することもできる。また、第二態様、第三態様の第二パルス電圧V2−2、V2−3のように、ON出力値に加えてONデューティ比を異なるようにすることで、より柔軟に対応できる。
<第四実施形態>
上記実施形態においては、第一パルス電圧V1と第二パルス電圧V2の周波数を同一に設定した。この他に、第一、第二パルス電圧V1、V2の周波数を異なるように設定することもできる。
例えば、図8に示すように、第一、第二パルス電圧V1、V2の周波数を異なるように設定することもできる。図8は、上段に第一パルス電圧V1を示し、下段に第二パルス電圧V2を示す。ここでは、第二パルス電圧V2の周波数は、第一パルス電圧V1の2倍に設定している。また、第二パルス電圧V2は、図2の中段に示す第二パルス電圧V2に対して、ONデューティ比をほぼ同一または僅かに小さく設定している。さらに、第二パルス電圧V2の立ち上がりおよび第二パルス電圧V2の立ち上がり時刻および立ち下がり時刻が異なるように設定している。
このように設定した場合には、第二パルス電圧V2により発生する可動膜52の加振力の周波数は、第一パルス電圧V1により発生する可動膜52の加振力の周波数の2倍の周波数となる。つまり、積極的に、第二パルス電圧V2により、第一パルス電圧V1により発生する加振力の高次成分を低減することができる。
また、本実施形態においては、第二パルス電圧V2のON出力値は、第一パルス電圧V1と同一に設定したが、目的に応じて、異なるように設定することもできる。また、目的に応じて、第二パルス電圧V2のONデューティ比を、第一パルス電圧V1のONデューティ比よりも大きく設定することもできる。さらに、第二パルス電圧V2の周波数は、第一パルス電圧V1の周波数の2倍に設定したが、例えば、3倍、4倍に設定することもできる。これは、高次成分のうちどの成分を抑制するように設定するかに応じて、適宜設定できる。
さらに、制御部70は、車両の状態に関する情報を入力して、車両の状態に応じて、第二パルス電圧V2の周波数、ONデューティ比およびON出力値などを適宜変更できる。具体的には、制御部70は、シフトポジション、エアコンディショナーのON/OFF状態などに応じて、第二パルス電圧V2の周波数、ONデューティ比およびON出力値などを設定する。一般に、可動膜52の能動的な振動によってエンジンフレームの抑制すべき振動の周波数(エンジンの回転数に応じた周波数)が同一であっても、シフトポジション、エアコンディショナーのON/OFF状態、などに応じて、可動膜52の高次成分が異なることがある。そこで、上記のように行うことで、車両の状態に応じて発生する可動膜52の能動的な振動の高次成分を適切に低減することができる。
<上記実施形態の変形態様>
上記実施形態においては、電磁アクチュエータ60として、ソレノイドアクチュエータを適用した。この他に、以下に説明する電磁アクチュエータを適用できる。電磁アクチュエータは、固定部材と、固定部材に対して軸方向に相対移動可能な移動部材と、少なくともコイルとを備えている。そして、コイルへの電流通電量に応じて、固定部材に対して移動部材が相対的に移動(振動)する。この電磁アクチュエータは、ソレノイドアクチュエータの他に、ボイスコイル型アクチュエータを適用できる。
ここで、ボイスコイル型アクチュエータを備えた能動型防振装置は、例えば、特開2005−337497号公報等に記載されている。このボイスコイル型アクチュエータは、コイルへの電流通電量と永久磁石の磁力に応じて、加振部材を軸方向に振動させるための加振力を発生する。このボイスコイル型アクチュエータの移動部材は加振部材(例えば、可動膜)に連結されているので、加振部材がボイスコイル型アクチュエータによる加振力により振動することになる。
1:能動型防振装置
10:第一の取付金具(第一の取付部材)
20:第二の取付金具(第二の取付部材)
30:本体ゴム弾性体、 40:ダイヤフラム
50:仕切部材、 51:仕切本体、 52:可動膜(加振部材)
60:電磁アクチュエータ、 61:コア、 62:第一コイル、 63:第二コイル
64:プランジャ、 64a:プランジャ本体、 64b:軸部材
65:ばね(付勢部材)
70:制御部
201:受圧室、 202平衡室、 203:メインオリフィス

Claims (9)

  1. 防振対象部材に取り付けられ、能動的に振動することにより前記防振対象部材の振動を抑制可能な加振部材と、
    前記加振部材を能動的に振動させるための加振力を発生する電磁アクチュエータと、
    前記電磁アクチュエータを制御する制御部と、
    を備える能動型防振装置において、
    前記電磁アクチュエータは、
    前記制御部により第一パルス電圧を印加された場合に、前記加振部材に対して前記第一パルス電圧に応じた第一加振力を発生する第一コイルと、
    前記制御部により第二パルス電圧を印加された場合に、前記加振部材に対して前記第二パルス電圧に応じた第二加振力を発生する第二コイルと、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記第一パルス電圧の周波数を所定周波数となるように制御し、
    前記第二パルス電圧を前記第一パルス電圧に対して立ち上がり時刻または周波数を異なるように制御して、前記第一パルス電圧の周波数を前記所定周波数とすることにより発生する前記加振部材の前記所定周波数の高次成分を抑制することを特徴とする能動型防振装置。
  2. 前記制御部は、前記第一パルス電圧の立ち上がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち上がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧の周波数と前記第二パルス電圧の周波数とが同一となるように、且つ、前記第一パルス電圧のONの一部と前記第二パルス電圧のONの少なくとも一部とが重なるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行う請求項1に記載の能動型防振装置。
  3. 前記制御部は、前記第一パルス電圧の立ち下がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち下がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行う請求項2に記載の能動型防振装置。
  4. 前記制御部は、前記第一パルス電圧の立ち上がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち上がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧の周波数と前記第二パルス電圧の周波数とが同一となるように、且つ、前記第一パルス電圧のONデューティ比と前記第二パルス電圧のONデューティ比とが同一となるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行う請求項1〜3の何れか一項に記載の能動型防振装置。
  5. 前記制御部は、前記第一パルス電圧の周波数と前記第二パルス電圧の周波数とが異なるように、且つ、前記第一パルス電圧の立ち上がり時刻と前記第二パルス電圧の立ち上がり時刻とが異なるように、前記第一パルス電圧および前記第二パルス電圧の印加制御を行う請求項1に記載の能動型防振装置。
  6. 前記制御部は、前記第一パルス電圧のON出力値と前記第二パルス電圧のON出力値が同一に設定されている請求項1〜5の何れか一項に記載の能動型防振装置。
  7. 前記電磁アクチュエータは、
    前記加振部材に連結され、前記第一コイルおよび前記第二コイルにパルス電圧が印加された場合に所定方向に往復移動可能に設けられ、且つ、付勢部材により前記所定方向の一方に向かって付勢されたプランジャを備えるソレノイドアクチュエータである請求項1〜6の何れか一項に記載の能動型防振装置。
  8. 前記防振対象部材は、車両に搭載された部品であり、
    前記制御部は、前記車両の状態に応じて、前記第二パルス電圧を前記第一パルス電圧に対して立ち上がり時刻または周波数を異なるように制御する請求項1〜7の何れか一項に記載の能動型防振装置。
  9. 第一の取付部材と第二の取付部材を連結する本体ゴム弾性体と、
    可撓性のダイヤフラムと、
    前記本体ゴム弾性体により壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室と、
    前記ダイヤフラムにより壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された平衡室と、
    前記受圧室と前記平衡室とを相互に連通するメインオリフィスと、
    を備え、
    前記加振部材は、前記受圧室の壁部の一部を構成し、当該加振部材の振動の前記受圧室への影響を低減させるフィルターオリフィスを介することなく設けられる請求項1〜8の何れか一項に記載の能動型防振装置。
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