JP2006255649A - 電磁式アクチュエータとそれを用いた能動型制振器および流体封入式能動型マウント - Google Patents

電磁式アクチュエータとそれを用いた能動型制振器および流体封入式能動型マウント Download PDF

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松 郭
Atsushi Muramatsu
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Abstract

【課題】 制振器やマウント等に組み込まれて用いられる場合でも、それ自体における初期の設定精度が有利に維持されて、目的とする出力特性と良好な耐久性が安定して発揮され得る、改良された構造の電磁式アクチュエータを提供することにある。
【解決手段】 可動子12,64,66の出力軸70,77,78の軸方向で積層された積層ゴム72を可動子12,64,66から駆動対象部材116への駆動力の伝達経路上に設けて、積層ゴム72を介して、コイルへ52の通電に伴って可動子12,64,66に及ぼされる駆動力が積層ゴム72の重ね合わせ方向に伝達されて駆動対象部材116に作用せしめられるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コイルへの通電によって生ぜしめられる磁界の作用で可動子を駆動せしめる電磁式アクチュエータと、それを用いた能動型防振装置に係り、特に自動車のエンジンマウントやボデーマウント,制振器などの防振装置において好適に採用される電磁式アクチュエータおよびそれを用いた能動型防振装置に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振支持体や防振連結体、或いは防振すべき振動部材に対して装着される制振装置などの防振装置の一種として、防振対象部材や防振装置に加振力を及ぼすことにより、防振すべき振動を積極的乃至は相殺的に低減せしめるようにした能動型防振装置が知られている。例えば、特許文献1(特開平9−49541号公報)に記載のものが、それである。
このような能動型防振装置では、加振力を発生するアクチュエータが必要であり、かかるアクチュエータにおいては、発生加振力に関して周波数や位相の高度の制御性が要求される。
そこで、能動型防振装置に採用される防振用アクチュエータとしては、上述の特許文献1や特許文献2(特開2000−283214号公報)にも記載されているように、一般に、固定子に組み付けたコイルへの通電によって生ぜしめられる磁力や電磁力乃至はローレンツ力等に基づいて駆動力が及ぼされる可動子を設けて、コイルへの通電によって可動子を軸方向に駆動する電磁式アクチュエータが、好適に採用される。このようなソレノイド型アクチュエータ等の電磁式アクチュエータは、軸方向に変位可能に配設された出力部材と可動子が連結ロッドで連結されることによって、出力部材を加振駆動せしめるようにされており、コイルへの通電を制御することによって、発生加振力を高度に制御することが可能とされている。
ところで、このような電磁式アクチュエータは、例えば防振用アクチュエータとして防振装置に適用される際には、防振効果を得るのに必要な出力を確保しつつ、可動子を1mm以下の振幅をもって数十Hz以上の高周波数域において加振駆動せしめることが要求される。そのために、固定子と可動子の間の隙間寸法を、1mm以下の単位で微小且つ高精度に管理することが必要となる。
しかしながら、電磁式アクチュエータ自体をいくら高精度に製造し得たとしても、それを用いて防振装置を構成するに際して、アクチュエータ自体に設定した精度を維持し難い。また、アクチュエータの作動時に軸直角方向成分をもった外力が及ぼされることにより、可動子と固定子が接触して負荷が大きくなり耐久性が悪化し易い。それ故に、従来構造のアクチュエータを用いた防振装置では、その出力特性が安定し難く、十分な耐久性も得られ難いという、問題の発生が懸念される場合があった。
具体的には、このような電磁式アクチュエータを用いた防振装置としては、特許文献1に記載されている如き能動型制振器や能動型マウント等が知られているが、アクチュエータによる駆動対象部材は、一般に、ゴム加硫成形体で弾性支持された加振部材やマス部材とされる。このような駆動対象部材の寸法精度には、ゴム加硫時の重合収縮や熱収縮等の影響から、アクチュエータ自体とは比較にならない程の公差(寸法誤差)が避けられない。それ故、このような駆動対象部材にアクチュエータを組み付けると、駆動対象部材における大きな寸法誤差がそのままアクチュエータの固定子と可動子の間に及ぼされることとなり、固定子に対して可動子が偏心したり傾斜したりして、固定子と可動子の相対位置が大きく狂ってしまう。その結果、目的とする出力特性ひいては防振特性が安定して得られ難いという問題や、固定子と可動子の干渉に起因する耐久性の低下が発生し易いという問題があったのである。
特開平9−49541号公報 特開2000−283214号公報
ここにおいて、本発明は上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、制振器やマウント等に組み込まれて用いられる場合でも、それ自体における初期の設定精度が有利に維持されて、目的とする出力特性と良好な耐久性が安定して発揮され得る、改良された構造の電磁式アクチュエータを提供することにある。
また、本発明は、そのような電磁式アクチュエータを用いて構成されることにより、目的とする制振性能や防振性能を有効に且つ安定して得ることの出来る、改良された構造の能動型制振器および流体封入式能動型マウントを提供することも目的とする。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載されたもの、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
(電磁式アクチュエータに関する本発明の態様1)
電磁式アクチュエータに関する本発明の態様1の特徴とするところは、固定子に対して軸方向に変位可能に組み付けられた可動子を備えており、それら固定子または可動子にコイルを組み付けると共に、該コイルの周囲にヨーク部材を組み付けて磁路を形成し、該コイルへの通電によって生ぜしめられる磁界の作用で該可動子の軸方向に及ぼされる駆動力を、該可動子に設けられた出力軸を通じて外部に取り出して所定の駆動対象部材に作用せしめるようにした電磁式アクチュエータにおいて、前記可動子の前記出力軸の軸方向で積層された積層ゴムを該可動子から前記駆動対象部材への駆動力の伝達経路上に設けて、該積層ゴムを介して、前記コイルへの通電に伴って該可動子に及ぼされる駆動力が該積層ゴムの重ね合わせ方向に伝達されて該駆動対象部材に作用せしめられるようにした電磁式アクチュエータにある。
このような本態様に従う構造とされた電磁式アクチュエータにおいては、可動子と駆動対象部材の間に積層ゴムが配されていることから、例えば駆動対象部材と出力軸の製造上の寸法誤差やアクチュエータの能動型防振装置や能動型制振器への取り付け時における駆動対象部材と出力軸の軸ずれが、仮に発生した場合においても、駆動対象部材の駆動作動不良やアクチュエータにおける損傷等が効果的に防止される。
また、積層ゴムには、積層方向(重ね合わせ方向)のばね剛性が、それに直交する面方向(積層間の境界面方向)に比して非常に大きいという特徴がある。このような特徴を巧く利用して、積層方向が出力軸による駆動方向となるようにされていることにより、アクチュエータの出力(駆動力)が駆動対象部材に対して効率的に伝達されることとなる。
一方、外部から入力される力は、軸直角方向では、ばね定数の小さい積層ゴムにおけるゴム層の弾性変形に基づいて有利に吸収される。その結果、可動子と固定子の間への軸直角方向の外力の作用が抑えられることとなり、外力に起因する可動子と固定子における大きな偏心(軸直角方向変位)や傾き(こじり方向変位)が軽減される。それ故、特に問題となり易いアクチュエータ内部の部材間の干渉も防止されて、アクチュエータ自体の耐久性や出力特性の改善が実現される。なお、本発明において特に好適に採用される積層ゴムは、所定厚さのシート状のゴム弾性体からなるゴム層を、該ゴム弾性体よりも硬質の合成樹脂材料や金属材料等からなる板状の拘束プレートを介して複数層重ね合わせて固着した構造とされる。そこにおいて、各ゴム層および拘束プレートは、略全体に亘って厚さ寸法が略一定とされたものが一層望ましい。
(電磁式アクチュエータに関する本発明の態様2)
電磁式アクチュエータに関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る電磁式アクチュエータにおいて、前記積層ゴムが、前記出力軸の軸方向に対して直交して広がる略平坦面形状の積層境界面を有していることにある。
このような本態様においては、軸方向の駆動力が平坦面形状の積層境界面を介して伝達されることとなって、積層ゴムの軸方向の応力が軽減されることから、耐久性能が一層向上される。
(電磁式アクチュエータに関する本発明の態様3)
電磁式アクチュエータに関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る電磁式アクチュエータにおいて、前記積層ゴムが、前記出力軸の中心軸上に曲率中心をもった略湾曲面形状の積層境界面を有していることにある。
このような本態様においては、略湾曲面形状の積層境界面を備えた積層ゴムの弾性変形に基づいて、首振りのような変位がスムーズに許容されて、出力軸の抵抗力が一層効果的に抑えられる。特に本態様では、横力の入力方向が一定方向に定まり難い防振装置等に対して有利に適用され得る。
(能動型制振器に関する本発明の態様1)
能動型制振器に関する本発明の態様1の特徴とするところは、本発明の前記態様1乃至3の何れかに係る電磁式アクチュエータを用い、所定の制振対象に固定される取付部材を前記固定子に設ける一方、前記出力軸の軸方向外方に前記駆動対象部材としてのマス部材を配し、該マス部材を該固定子に対して弾性連結ゴムで連結せしめて、該マス部材を加振駆動するようにした能動型制振器にある。
このような本態様に従う構造とされた能動型制振器においては、前記態様1乃至3の何れかに係る積層ゴムを備えたアクチュエータが採用されていることによって、軸方向の加振力が効率的に伝達されることに加えて、軸直角方向の力にかかる抵抗力が抑えられ、その結果、所期の制振効果が安定して得られる。
(能動型制振器に関する本発明の態様2)
能動型制振器に関する本発明の態様2の特徴とするところは、本発明の前記態様1に係る能動型制振器において、前記弾性連結ゴムを、前記マス部材の加振方向の両側においてそれぞれ該加振方向に対して略直交して広がる形態で配設したことにある。
このような本態様においては、一対の弾性連結ゴムのばね剛性がこじり方向変位を有効に抑えるように作用することとなり、それによって、制振効果の更なる安定化が図られる。
(能動型制振器に関する本発明の態様3)
能動型制振器に関する本発明の態様3の特徴とするところは、本発明の前記態様1又は2に係る能動型制振器において、前記可動子の軸方向両側に前記出力軸を一対設けると共に、それら一対の出力軸の軸方向外方にそれぞれ前記マス部材を配して、これら各マス部材を前記固定子に対して前記弾性連結ゴムでそれぞれ連結することにより、該各マス部材を同時に加振駆動するようにしたことにある。
このような本態様においては、制振器の重量バランス、延いては可動子の変位が安定とされることに基づいて、目的とする制振効果がより安定して得られる。また、例えば各マス部材の共振周波数や両マス部材を組み合わせた共振周波数を制振すべき振動の周波数域に設定することによって、複数の制振すべき振動に対する制振効果が有利に得られる。
(流体封入式能動型マウントに関する本発明)
流体封入式能動型マウントに関する本発明の特徴とするところは、相互に連結されることにより振動伝達系を構成する一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する一方、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成し、該加振部材に加振力を及ぼすアクチュエータを設けて、該アクチュエータで該加振部材を加振駆動することにより該受圧室の圧力を能動的に制御するようにした流体封入式能動型マウントにおいて、前記アクチュエータとして本発明の前記態様1乃至3の何れかに係る電磁式アクチュエータを用いて、前記固定子を前記第二の取付部材によって支持せしめる一方、前記加振部材を前記駆動対象部材として、該加振部材を加振駆動するようにした流体封入式能動型マウントにある。
このような本態様に従う構造とされた流体封入式能動型マウントにおいては、前記態様1乃至3の何れかに係る積層ゴムを備えたアクチュエータが採用されていることよって、例えば駆動対象部材と可動子(出力軸)の製造上の寸法誤差やアクチュエータの取り付け時における駆動対象部材と出力軸の軸ずれが、仮に発生した場合においても、駆動対象部材と出力軸の干渉に起因する大きな当接力や摺接抵抗が、積層ゴムにおけるゴム層の弾性変形に基づき回避される。しかも、軸方向のばね剛性が大きいと共に、軸直角方向のばね剛性が小さいという積層ゴムの特性を利用して、軸方向の加振力が効率的に伝達されると共に、軸直角方向の外力にかかる抵抗力が抑えられる。それ故、所期の防振効果が安定して得られるのである。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた電磁式アクチュエータにおいては、駆動力の伝達経路上に配される積層ゴムの特性に基づいて、例えば駆動対象部材と可動子の干渉に起因する大きな当接力や摺接抵抗が抑えられることに加え、軸方向の加振力が効率的に伝達されると共に、軸直角方向の抵抗力が低減される。従って、このようなアクチュエータを用いた能動型マウントや能動型制振器にあっては、高精度の駆動制御が安定して実現されるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1には、本発明の一実施形態としての電磁加振器10が示されている。この電磁加振器10は、径方向に離隔して互いに同軸的に配されたインナ軸部材としての内筒金具12とアウタ筒部材としての外筒金具14を備えており、それら外筒金具14と内筒金具12に形成されるアウタ側磁極としての外側磁極部16とインナ側磁極としての内側磁極部18の間における磁力作用に基づいて、内筒金具12と外筒金具14の間に軸方向の変位力が及ぼされるようになっている。なお、このような電磁加振器10の基本的な構造は、本願出願人が先に出願した特願2000−297404号(特開2002−106633号公報)の明細書等にも開示されていることから、その詳細な説明は割愛する。また、以下の説明において、特に断りのない限り、上下方向は、駆動力の伝達方向となる図1〜6中の上下方向をいう。
より詳細には、内筒金具12は、小径厚肉の略円筒形状を有しており、軸方向に略一定の断面積で延びる内孔20を備えていると共に、鉄等の強磁性材を用いて形成されている。また、内筒金具12の軸方向両端部が、それぞれ中央部分よりも外径寸法が小さくされた第一の嵌着筒部22とされている。それによって、内筒金具12の軸方向中間部分には、径方向外方に円環状に広がる二つの第一段差面24,24が、軸方向に離隔して形成されている。また、各第一の嵌着筒部22の先端部分には、第一の嵌着筒部22の径寸法よりも小さい第二の嵌着筒部26が形成されている。各第一の嵌着筒部22と第二の嵌着筒部26の間には、円環状の第二段差面28が、形成されている。また、下方の第二の嵌着筒部26の中央部分には、ボルト部30が形成されている。ボルト部30には、ナット32が螺嵌されている。
また、内筒金具12の径方向外方には、外筒金具14が配設されている。外筒金具14は、大径薄肉の略円筒形状を有していると共に、非磁性材を用いて形成されている。また、外筒金具14の軸方向両端部には、板ばね34が配されている。これら上下の板ばね34,34は、薄肉の円環板形状を有していると共に、ステンレス鋼等の非磁性材を用いて形成されている。また、板ばね34は、軸方向の弾性変形を容易とするために、中央から外周側に向かって螺旋状に広がる孔36が貫設されている。
上板ばね34には、上側の第二の嵌着筒部26が内挿されている。また、上板ばね34の内周縁部が、内筒金具12の第二段差面28に載置されていると共に、内筒金具12に固定された後述する固着突部70と第二の嵌着筒部26によって挟持されていることに基づいて、内筒金具12に固定されている。
下板ばね34には、下側の第二の嵌着筒部26が内挿されていると共に、リング状のスペーサ38が、第二の嵌着筒部26に外嵌固定されている。それによって、下板ばね34の内周縁部が、第二段差面28とスペーサ38の間に配されて、内筒金具12に固定されている。
また、外筒金具14の内側の軸方向中央部分には、円筒形状の永久磁石40が配設されている。この永久磁石40の軸方向両側には、鉄等の強磁性材からなる円筒形状の外側ヨーク部材42a,42bが配設されている。外側ヨーク部材42a, 42bの軸方向中央部分には、径方向内方に向かって凸部44a,44bが突設されている。更に、外側ヨーク部材42aの軸方向下方は、上端部よりも内径寸法が大きい固定部46aとされており、それによって、外側ヨーク部材42aの下端部分には、内周面上に段差面48aが形成されている。同様に、外側ヨーク部材42bの軸方向上方に固定部46bが形成されていることに基づいて、外側ヨーク部材42bの内周面上には、段差面48bが形成されている。
また、永久磁石40が、両外側ヨーク部材42a,42bの段差面48a,48bの間に挟み込まれて保持されている。永久磁石40の外周面が、固定部46a,46bの内周面に当接されていると共に、永久磁石40の内周面が、凸部44a,44bの突出先端面と略同じ径方向位置に位置せしめられている。更に、固定部46a,46bが軸方向両端面で相互に当接されている。そして、これら凸部44a,44bと永久磁石40の内周縁部によって、軸方向に互いに離隔位置せしめられる3つの外側磁極部16a,16b、16cが構成されている。
また、本実施形態の永久磁石40は、例えば内周面がN極となり、外周面がS極となるように着磁されている。その結果、永久磁石40のS極側に当接されている外側ヨーク部材42a,42bの凸部44a,44bによって形成されている外側磁極部16a,16bがS極とされていると共に、永久磁石40の内周縁部によって形成された外側磁極部16cがN極とされている。
また、上下の板ばね34,34の外周縁部には、それぞれ、軸方向外方から環状のスペーサ50が重ね合わせられている。また、外筒金具14の軸方向両端部分が、径方向内方に屈曲されていることにより、上スペーサ50と上板ばね34の外周縁部が、外側ヨーク部材42aと外筒金具14の上端部分に挟持されていると共に、下スペーサ50と下板ばね34の外周縁部が、外側ヨーク部材42bと外筒金具14の下端部分に挟持されている。これにより、内筒金具12と外筒金具14が、軸方向両端部分で一対の板ばね34,34によって相互に弾性連結されて、軸直角方向での相対的な変位が抑制されていると共に、軸方向の相対的な変位が許容されている。
さらに、内筒金具12の軸方向中央部分には、周方向に巻回された円環形状のコイル52が設けられている。更にまた、内筒金具12には、軸方向の上方端部から中央部分に至る長さで直線的に延びる切欠き54が形成されている。そして、この切欠き54から、内筒金具12の内孔20にコイル52の給電用リード線56が配設されており、内筒金具12の軸方向下端から給電用リード線56が取り出されている。
更にまた、コイル52は、電気絶縁性のボビン58によって被覆されている。ボビン58は、中空の円環形状とされており、軸方向の上下の両端部分が、中央部分よりも外径寸法が小さい固定部60とされている。それによって、ボビン58の軸方向中央部分には、外周面上に二つの段差面62,62が形成されている。ボビン58が内筒金具12に外嵌固定されていることに基づき、コイル52が内筒金具12の外周面に固定されている。
さらに、ボビン58の軸方向両側の固定部60,60には、円環形状の第一の内側ヨーク部材64a,64bが、軸方向外方から外嵌固定されている。また、ボビン58の軸方向両側には、円環ブロック形状を有する第二の内側ヨーク部材66a,66bが配設されている。更に、第二の内側ヨーク部材66a,66bが、第一の嵌着筒部22に外嵌されて、段差面24に当接して位置決めされていると共に、ボビン58の軸方向端面および第一の内側ヨーク部材64a,64bの軸方向端面に当接されている。本実施形態では、内筒金具12と第一の内側ヨーク部材64a,64bと第二の内側ヨーク部材66a,66bによって内側ヨーク68が構成されていると共に、該内側ヨーク68の外周部分によって、軸方向に離隔位置する二つの内側磁極部18a,18bが構成されている。これら第一及び第二の内側ヨーク部材64,66からなる内側ヨーク68は、鉄等の強磁性材を用いて形成されている。
また、内筒金具12の上端部には、固着突部70が固着されている。固着突部70は、略円柱形状を呈していると共に、その軸方向下端部がボルト構造とされている。そして、固着突部70の下端部が内筒金具12の内孔20の上端部に形成された雌ねじ部に螺着されていることによって、固着突部70が、内筒金具12の中心軸上に位置せしめられて、上方に向かって突設されている。なお、固着突部70の軸方向中間部分が、内筒金具12の第二の嵌着筒部26と第一の嵌着筒部22に載置された上板ばね34に載置されている。そして、固着突部70の締め付け力に基づいて、上板ばね34の内周縁部が固着突部70と内筒金具12の第一の嵌着筒部22に挟圧保持されている。
さらに、固着突部70の先端部分には、積層ゴム72が設けられている。積層ゴム72は、薄肉の略矩形平板形状を有するゴム層としてのゴム弾性板74と拘束プレートとしての金属板76の各複数が軸方向に交互に重ね合わせられて、それぞれ、固着された構造とされている。ゴム弾性板74は、天然ゴムやスチレン−ブタジエンゴム等のゴム材料を用いて形成されている。また、金属板76は、アルミ合金や鉄等の金属材を用いて形成されている。本実施形態では、複数のゴム弾性板74が、複数の金属板76と一体加硫成形されることによって、すべて同じ材料を用いて形成されているが、要求される製作性や性能等に応じて、異なる材料のゴム弾性板の複数を、それぞれ別体形成した後に、それらの間に金属板76を挟んで軸方向に交互に重ね合わせて接着剤等で固着することにより、ゴム弾性板の複数がそれぞれ異なる材料を用いて形成されるようにしても良い。また、複数の金属板76の材料が、すべて同じとされるか、それぞれ異ならされるかは、限定されるものでない。
特に本実施形態では、ゴム弾性板74や金属板76が電磁加振器10(内筒金具12)の軸方向に直交する方向に広がる平坦面形状とされていることによって、積層ゴム72が、内筒金具12の軸方向に対して直交して広がる略平坦面形状の積層境界面を有している。
また、積層ゴム72の静的ばね定数が、ゴム弾性板74の材料や厚さ寸法等を考慮して、好ましくはKs(1)/Ks(2)≧10、より好ましくはKs(1)/Ks(2)≧15とされる。但し、Ks(1)は、積層ゴム72の全体としての軸方向(積層方向)の静的ばね定数であり、Ks(2)は、積層ゴム72の全体としての軸直角方向の静的ばね定数である。
また、積層ゴム72の上端部と下端部は、何れも金属板76とされている。その上側金属板76の中央部分には、固定先端部77が設けられている。固定先端部77は、駆動対象部材に対する固定の形態や作業スペース等に応じて、適宜に設定変更されるものであり、特に限定されるものでない。本実施形態の固定先端部77は、ナット構造とされており、駆動対象部材に固設された固定ボルトに対して螺着固定されるようになっている。
さらに、積層ゴム72の下側金属板76の中央部分には、嵌着部78が設けられている。嵌着部78は軸方向下方に向かって開口する逆カップ形状とされている。また、嵌着部78の内径寸法が、固着突部70の先端部分の外径寸法よりも大きくされている。そして、固着突部70が嵌着部78に圧入されたり、或いは嵌着部78に内挿されて嵌着部78にかしめ加工が施されること等により、固定先端部77を備えた積層ゴム72が、内筒金具12の中心軸上において内筒金具12の上端部に固着されている。
このような構造とされた電磁加振器10においては、円環状のコイル52に対して給電用リード線56を通じて給電すると、電流の磁気作用によって磁界が発生し、コイル52が電磁石として機能することにより、内側ヨーク68a,68b、延いては内側磁極部18a,18bに対してコイル52への通電方向に応じた磁極が与えられるようになっている。
具体的には、例えばコイル52に対して交番電流や脈動電流等を通電し、或いは通電をON/OFFすること等で一方向に乃至は逆方向に通電することにより、内側磁極部18aに一方の磁極(N極またはS極)が与えられると共に、内側磁極部18bに他方の磁極(S極またはN極)が与えられる。その結果、内側磁極部18a,18bと外側磁極部16a,16b,16cの間において、同極間に生ぜしめられる排斥力と異極間に生ぜしめられる吸引力に基づいて、内筒金具12と外筒金具14が軸方向に相対的に変位せしめられることとなる。
従って、内筒金具12の上端部に設けられた固定先端部77が、駆動対象部材に固定されると共に、外筒金具14が適当な部材乃至は部位に支持せしめられることによって、前述の如き磁界の作用に基づく内筒金具12と外筒金具14の相対的な変位量を利用して、駆動対象部材に軸方向の加振力を及ぼすことが可能となる。
上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、磁路を備えた固定子が、外筒金具14や永久磁石40、外側ヨーク部材42a,42bを含んで構成されていると共に、可動子が、内筒金具12や第一及び第二の内側ヨーク部材64,66(内側ヨーク68)を含んで構成されている。また、可動子に設けられる出力軸が、固着突部70や固定先端部77、嵌着部78を含んで構成されている。それによって、積層ゴム72が、可動子から駆動対象部材への駆動力の伝達経路上に設けられている。
ところで、このような構造とされた電磁加振器10は、例えば図2に示される流体封入式能動型マウントの一種である自動車用防振装置としての自動車用エンジンマウント80に対して好適に採用される。かかるエンジンマウント80は、互いに所定距離を隔てて配された第一の取付部材としての第一の取付金具82と第二の取付部材としての第二の取付金具84が、それらの間に介装された本体ゴム弾性体86によって弾性的に連結された構造とされている。また、第一の取付金具82が振動伝達系を構成する一方の部材としての図示しないパワーユニットに取り付けられると共に、第二の取付金具84が振動伝達系を構成する他方の部材としての図示しない車両ボデーに取り付けられることによって、マウント80が、振動伝達系を構成するパワーユニットと車両ボデーの間に介装されて、パワーユニットを車両ボデーに対して防振支持せしめるようになっている。そのような装着状態下、マウント80には、図2中の上下方向となるマウント中心軸方向で第一の取付金具82と第二の取付金具84の間にパワーユニットの分担荷重が及ぼされることにより、第一の取付金具82と第二の取付金具84が相互に接近する方向に本体ゴム弾性体86が弾性変形せしめられるようになっている。更に、それら第一の取付金具82と第二の取付金具84の間には、両取付金具82,84が相互に接近/離隔する方向(図2中、上下)に、防振すべき主たる振動が入力されるようになっている。
詳細には、第一の取付金具82は、逆向きの円錐台形状を有している。また、第一の取付金具82の大径側端部には、外周面上に突出する円環板状のストッパ部88が一体形成されている。更に、大径側端部から上方に向かって螺着部90が一体形成されている。螺着部90が図示しない固定ボルトを介してパワーユニット側の取付部材に固着されることによって、第一の取付金具82が、パワーユニットに取り付けられるようになっている。
一方、第二の取付金具84は、大径の略円筒形状を有している。第二の取付金具84の軸方向中間部分には、段部92が形成されており、この段部92を挟んで軸方向上側が大径部94とされている一方、軸方向下側が小径部96とされている。なお、大径部94の内周面には、薄肉のシールゴム層98が被着形成されている。更に、小径部96の下側開口端部付近には、可撓性膜としての薄肉のゴム膜からなるダイヤフラム100が配設されており、かかるダイヤフラム100の外周縁部が第二の取付金具84の小径部96の内周面に加硫接着されることで、第二の取付金具84の軸方向下側開口部が流体密に覆蓋されている。また、ダイヤフラム100の中央部分には、略有底逆カップ形状の連結金具102が加硫接着されている。また、第二の取付金具84の軸方向上方に離隔して、第一の取付金具82が位置せしめられており、これら第一の取付金具82と第二の取付金具84が、本体ゴム弾性体86で弾性的に連結されている。
本体ゴム弾性体86は、全体として略円錐台形状を有しており、大径側端面にはすり鉢状の凹状面104が形成されている。また、本体ゴム弾性体86の小径側端面には、第一の取付金具82が、軸方向に差し入れられた状態で加硫接着されている。なお、第一の取付金具82のストッパ部88は、本体ゴム弾性体86の小径側端面に重ね合わされて、本体ゴム弾性体86に覆われるようにして加硫接着されていると共に、ストッパ部88から上方に突出する当接ゴム106が、本体ゴム弾性体86と一体的に形成されている。また、本体ゴム弾性体86の大径側外周面には、大径の略円筒形状を有する金属スリーブ108が加硫接着されている。
かかる本体ゴム弾性体86の大径側外周面に加硫接着された金属スリーブ108が、第二の取付金具84の大径部94に嵌め込まれて、大径部94に縮径加工が施されることにより、本体ゴム弾性体86が第二の取付金具84に対して流体密に嵌着固定される。これにより、第二の取付金具84の軸方向上側開口部が、本体ゴム弾性体86によって流体密に覆蓋されている。
また、第二の取付金具84内における本体ゴム弾性体86とダイヤフラム100の間には、外部空間から流体密に遮断されて、非圧縮性流体が封入された流体封入領域が形成されている。封入される非圧縮性流体としては、例えば、水やアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリコーン油等が何れも採用可能であり、特に、流体の共振作用に基づく防振効果を有効に得るために、粘度が0.1Pa・s以下の低粘性流体が好適に採用される。
さらに、第二の取付金具84には、仕切部材110とオリフィス部材112が組み込まれており、本体ゴム弾性体86とダイヤフラム100の対向面間に配設されている。
仕切部材110は、軸直角方向に略円環形状に広がる支持ゴム弾性体114を有しており、この支持ゴム弾性体114の中央部分に加振部材としての加振板116が加硫接着されている。加振板116は、浅底の略逆カップ形状を有しており、その外周縁部が、支持ゴム弾性体114の内周縁部に加硫接着されている。なお、加振板116の上部には、支持ゴム弾性体114が回り込んで肉厚とされた緩衝部118が形成されている。
また、支持ゴム弾性体114の外周縁部には、円環形状の外周金具120が加硫接着されており、かかる外周金具120には、周方向に所定長さで延びる周溝122が形成されている。そして、この外周金具120の軸方向上側開口部が、径方向外方に広がるフランジ状部124とされて、フランジ状部124が第二の取付金具84の段部92に重ね合わされて、段部92と金属スリーブ108の間で挟圧固定されている。これにより、仕切部材110は、本体ゴム弾性体86とダイヤフラム100の対向面間の中間部分で軸直角方向に広がって配設されており、第二の取付金具84の内部を軸方向両側に二分せしめている。それによって、仕切部材110を挟んだ上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体86で構成されて振動入力時に本体ゴム弾性体86の弾性変形に基づく圧力変動が生ぜしめられる振動作用室126が形成されている。一方、仕切部材110の下側には、壁部の一部がダイヤフラム100で構成されて容積変化が容易に許容される平衡室128が形成されている。
また、オリフィス部材112は、上下の薄肉プレート130,132が互いに重ね合わされることによって構成されており、その外周縁部が、外周金具120のフランジ状部124に重ね合わされて、フランジ状部124と本体ゴム弾性体86の大径側端部との間で挟持されることにより、外周金具120を介して第二の取付金具84によって固定的に支持されている。これにより、オリフィス部材112は、本体ゴム弾性体86と仕切部材110の対向面間の中間部分で軸直角方向に広がって配設されており、振動作用室126を軸方向両側に二分せしめている。その結果、オリフィス部材112を挟んだ上側には、壁部の一部が本体ゴム弾性体86で構成された受圧室134が形成されている。一方、オリフィス部材112の下側には、壁部の一部が加振板116で構成された加振室136が形成されている。
また、オリフィス部材112の外周側には、上下の薄肉プレート130,132の重ね合わせ面間を周方向に連続して延びる第一のオリフィス通路138が形成されている。第一のオリフィス通路138の一方の端部が受圧室134に接続されていると共に、他方の端部が加振室136に接続されていることにより、これら受圧室134と加振室136が、第一のオリフィス通路138を通じて相互に連通せしめられている。第一のオリフィス通路138は、例えば、30〜40Hz程度のアイドリング振動等の中周波数域にチューニングされている。
さらに、オリフィス部材112の外周側が仕切部材110の外周縁部に重ね合わせられて、外周金具120の外周縁部に形成された周溝122がオリフィス部材112で覆蓋されていることに基づき、第二のオリフィス通路140が形成されている。第二のオリフィス通路140の一方の端部が、加振室136と第一のオリフィス通路138を通じて受圧室134に接続されていると共に、他方の端部が平衡室128に接続されている。これにより、受圧室134と平衡室128が、第二のオリフィス通路140を通じて相互に連通せしめられている。第二のオリフィス通路140は、例えば10Hz前後のエンジンシェイク等の低周波数域にチューニングされている。
また、第二の取付金具84には、略段付逆カップ形状のストッパ金具142が固着されている。即ち、第一の取付金具82側から第二の取付金具84がストッパ金具142に挿し入れられて、第二の取付金具84(金属スリーブ108)の上端部がストッパ金具142の段差部に係止されていると共に、第二の取付金具84の大径部98がストッパ金具142に圧入固定されている。また、ストッパ金具142の上底部と第一の取付金具82のストッパ部88が、当接ゴム106を挟んで軸方向に離隔して対向位置せしめられている。第一の取付金具82と第二の取付金具84の間に所定の大きさの振動が入力されて、第一の取付金具82のストッパ部142が当接ゴム106を介してストッパ金具142に当接することで、第一の取付金具82と第二の取付金具84における互いに軸方向に離れる方向(リバウンド方向)の相対的な変位量が緩衝的に制限されるようになっている。
また、ストッパ金具142には、外周面上に突出して下方に延び出す複数の脚部144が固着されている。これら脚部144が図示しない自動車のボデーの取付部材に固定されることによって、第二の取付金具84が車両ボデーに取り付けられるようになっている。
而して、前述の電磁加振器10が、本体ゴム弾性体86とダイヤフラム100の間に受圧室134や平衡室128、加振板116等を備えたマウント本体146に組み付けられている。
具体的には、外筒金具14の外周面に固着された環状の嵌着リング148が、第二の取付金具84の下方開口部から嵌め入れられていると共に、第二の取付金具84の下端縁部に形成されたかしめ固定部150にかしめ加工が施されて、嵌着リング148にかしめ固定されている。これにより、第二の取付金具84の下側開口部が、電磁加振器10で覆蓋されていると共に、電磁加振器10の外筒金具14が、マウント本体146の第二の取付金具84に固定されている。
また、電磁加振器10の出力軸の先端に設けられる固定先端部77’は、マウント本体146への組み付けに際して、小径の円柱形状とされていると共に、中央上端部分にかしめ部152が一体的に設けられた構造とされている。
また、ダイヤフラム100の中央部分に固着された連結金具102と仕切部材110の中央部分に固着された加振板116が軸方向に密着状態で重ね合わせられている。更に、加振板116と連結金具102の相互に重ね合わせられた中央部分において、出力軸(固定先端部77’)の先端に形成されたかしめ部152が挿通されていると共に、かしめ部152にかしめ加工が施されている。これにより、加振板116と連結金具102が密着した状態で、電磁加振器10の出力軸が、連結金具102を貫通して加振板116に固定されている。なお、連結金具102には、ダイヤフラム100と一体形成された挟圧ゴム層154が、略全周に亘って被着せしめられている。それによって、加振板116と連結金具102の重ね合わせ面間や連結金具102と固定先端部77’の重ね合わせ面間が、流体密(気密や液密を含む)にシールされている。
従って、コイル52への通電によって、電磁加振器10の出力軸に作用せしめられる駆動力が加振板116に対して軸方向に及ぼされることに基づいて、加振板116が、軸方向に変位せしめられて、電磁加振器10の駆動対象部材として機能している。また、駆動方向となる内筒金具12の軸方向にゴム弾性板74と金属板76の複数が交互に積層されてなる積層ゴム72が、内筒金具12から加振板116への駆動力の伝達経路上に配されている。
このような構造とされたエンジンマウント80は、コイル52への通電を制御することが可能であり、例えば、パワーユニットのエンジン点火信号を参照信号とすると共に、防振すべき部材の振動検出信号をエラー信号として、適応制御等のフィードバック制御を行なうことによって、或いは予め設定された制御データに基づくマップ制御を利用すること等によって通電制御することが出来る。これにより、可動子に磁力を作用せしめて軸方向に加振駆動せしめると共に、コイル52への通電停止下で支持ゴム弾性体114の復元力を利用することにより、加振板116に対して、防振すべき振動に対応した駆動力を作用せしめて、加振室136の内圧制御による能動的防振効果を得ることが出来る。
そこにおいて、本実施形態の電磁加振器10にあっては、複数のゴム弾性板74と金属板76が積層されてなる積層ゴム72が、内筒金具12から加振板116への駆動力の伝達経路上に配設されている。これにより、例えば電磁加振器10またはマウント本体146の各構成部材における寸法誤差や支持ゴム弾性体114の不規則な弾性変形等によって生じる内筒金具12の傾きが、積層ゴム72におけるゴム弾性板74の弾性変形に基づいて抑えられる。それ故、かかる電磁加振器10を備えたエンジンマウント80においては、内筒金具12と外筒金具14の相対的な位置が高度に維持されて、所期の加振力が安定して得られることに基づき、防振効果が有利に発揮されるのである。
次に、上述の如き構造とされた電磁加振器10を採用した能動型制振器160の具体例を、図3に示す。この能動型制振器160は、取付部材としての取付金具162とマス部材としてのマス金具164が弾性連結体166を介して相互に弾性連結された構造とされている。取付金具162は、制振対象としての自動車ボデー等の振動体(図示せず)に取り付けられるようになっている。それによって、マス金具164をマス系とし、弾性連結体166をバネ系とする一つの振動系が構成されている。また、取付金具162には、本実施形態に係る電磁加振器10が取り付けられており、この電磁加振器10でマス金具164を加振制御することにより、能動的な制振効果が発揮されるようになっている。
より詳細には、取付金具162は、第一の支持筒金具168と第二の支持筒金具170を含んで構成されている。第一の支持筒金具168は、大径の略円筒形状を有している。また、第一の支持筒金具168の上端部には、径方向内方に向かって延びる係止部172が一体形成されている。更に、第一の支持筒金具168の上方開口部には、フランジ状部174を備えた円筒形状の固着金具176が溶接等により外嵌固定されている。
また、第一の支持筒金具168には、本実施形態の電磁加振器10において固定子の一部を構成する外筒金具14が、下方開口部から圧入されて、外筒金具14の上端部が係止部172に当接された形態で、第一の支持筒金具168に固定されている。これにより、電磁加振器10が第一の支持筒金具168に固定されていると共に、内筒金具12が第一の支持筒金具168の中心軸上に位置せしめられて、内筒金具12の上端に設けられた積層ゴム72や固定先端部77が、第一の支持筒金具168から上方に突出されている。
また、電磁加振器10の給電用リード線56が第一の支持筒金具168の下端開口部を通じて外部に取り出されている。更に、第一の支持筒金具168の下端開口部には、下蓋金具178がボルト固定されている。それによって、第一の支持筒金具168の下端開口部が覆蓋されて、電磁加振器10の下側部分が外部空間から保護されている。
一方、第二の支持筒金具170は、大径の略円筒形状を有していると共に、その上端部付近の周壁部には、軸直角方向外方に略円環形状に広がる段部180が設けられている。更に、第二の支持筒金具170における軸方向両端部には、フランジ状部182a,182bが一体形成されている。
また、第二の支持筒金具170の内側には、径方向に所定距離を隔てて連結金具184が配設されている。連結金具184は、略裁頭円錐台形状を有していることによって、外周面がテーパ形状とされている。また、連結金具184の中央部分には、挿通孔186が軸方向に貫設されている。挿通孔186は、軸方向中央部分において軸直角方向に広がる段部188を挟んで、下方の径寸法が上方の径寸法よりも大きくされている。連結金具184は、その中心軸が第二の支持筒金具170の中心軸と略同一線上に位置せしめられるようにして、第二の支持筒金具170と径方向に離隔配置されている。また、連結金具184と第二の支持筒金具170の間には、弾性連結ゴム190が配されている。
弾性連結ゴム190は、略逆向き円錐台形状とされており、外周面が軸方向下方に向かって次第に小径化するテーパ状とされている。そして、この弾性連結ゴム190の小径側端面から上方に差し込まれた状態で、連結金具184が加硫接着されていると共に、弾性連結ゴム190の大径側端部外周面が、第二の支持筒金具170の軸方向中央部分の内周面に加硫接着されている。要するに、本実施形態では、弾性連結ゴム190が、第二の支持筒金具170と連結金具184を備えた一体加硫成形品として形成されている。また、弾性連結ゴム190には、大径側端面に開口する大径の凹所192が形成されている。
また、第一の支持筒金具168に固着されたフランジ状部174と第二の支持筒金具170の下端部に形成されたフランジ状部182bが、軸方向に相互に重ね合わせられて固定ボルトで相互に固定されている。これにより、第一の支持筒金具168と第二の支持筒金具170が、それらの中心軸が略同一線上に位置せしめられるようにして、相互に固定されている。
さらに、連結金具184の軸方向中央部分における段部188が、環状のスペーサ194を介して電磁加振器10の固定先端部77に重ね合わせられている。換言すると、固定先端部77が、連結金具184の挿通孔186の下方から軸方向に嵌め入れられて、スペーサ194を介して連結金具184の段部188に当接されている。これら固定先端部77のねじ孔(中心孔)やスペーサ194の中心孔、連結金具184の挿通孔186の小径部分は、略同じ径寸法とされており、略同一線上に、即ち電磁加振器10(内筒金具12)の中心線上に位置せしめられている。
また、第二の支持筒金具170の内側における弾性連結ゴム190の上方には、マス金具164が収容配置されている。マス金具164は、厚肉の略円板形状を有しており、鉄等の高比重材を用いて形成されている。また、マス金具164の外径寸法が、第二の支持筒金具170の内径寸法よりも小さくされている。更に、マス金具164の軸方向上端部と下端部の各中央部分には、外周面に雄ねじ部が刻設された螺着部196,198が突設されている。特に上側の螺着部196には、六角形状の係止溝200が設けられて上方に向かって開口している。
そして、マス金具164が、第二の支持筒金具170の上方開口部から内挿されていると共に、マス金具164の下側螺着部198が、連結金具184とスペーサ194を貫通して電磁加振器10の固定先端部77に螺着固定されている。それによって、マス金具164が、取付金具162(第二の支持筒金具170)と弾性連結ゴム190を挟んで相互に弾性連結されていると共に、電磁加振器10の出力軸の先端部分(固定先端部77)に固着されている。
また、特に本実施形態では、マス金具164の上方に連結板ばね202が配されている。連結板ばね202は、薄肉の略円板形状を有していると共に、軸方向の変位が容易に許容されるばね鋼等の弾性を備えた金属材を用いて形成されている。また、連結板ばね202の中央には挿通孔204が貫設されている。そして、連結板ばね202が、挿通孔204を通じてマス金具164の上側の螺着部196に外挿されて、該螺着部196に外挿されたリング状のスペーサ206に重ね合わせられていると共に、固定ナット208が螺着部196に固着されて、該固定ナット208とスペーサ206の間に連結板ばね202が挟み込まれている。これにより、連結板ばね202の中央部分がマス金具164に固着されている。なお、固定ナット208が螺着部196に螺着固定される際に、螺着部196の係止溝200にロックボルト等が差し込まれてマス金具164が中心軸まわりに回転不能に支持されることにより、固定ナット208が螺着部196に容易に固定される。
また、連結板ばね202の外周部分が、第二の支持筒金具170の段部180に重ね合わせられていると共に、大径の円環形状のスペーサ210が第二の支持筒金具170に嵌め込まれて、連結板ばね202の外周部分に重ね合わせられている。更に、略円盤形状を有する上蓋金具212が、第二の支持筒金具168の上端部および上フランジ状部182aに重ね合わせられて、固定ボルトを用いて固定されている。それによって、第二の支持筒金具170の上端開口部が覆蓋されていると共に、連結板ばね202の外周部分が、段部180に支持されたスペーサ210と上蓋金具212の間に挟圧保持されて、第二の支持筒金具170に固定されている。これにより、マス金具164が、連結板ばね202を介して第二の支持筒金具170と弾性連結されている。
すなわち、本実施形態では、振動系の一部のバネ系を構成する弾性連結体166が、弾性連結ゴム190と連結板ばね202を含んで構成されている。また、振動系の一部のマス系を構成するマス金具164が、軸方向両端部分で弾性連結体166によって取付金具162に弾性連結されて、軸直角方向での相対的な変位が抑制されていると共に、軸方向の相対的な変位が許容されている。なお、マス金具164の上側螺着部196と軸方向で対向位置せしめられた上蓋金具212の中央部分が、上方に向かってドーム状に広がる形状とされていることにより、マス金具164の軸方向変位の許容スペースが好適に確保されている。
このような構造とされた能動型制振器160においては、図示しない制振を目的とする部材、例えば車両ボデーに対して取付金具162が固定される。そして、電磁加振器10のコイル52に対して交番電流や脈動電流を通電し、或いはコイル52への通電をON/OFFすること等によって、内筒金具12と外筒金具14の間に軸方向の相対変位力が生ぜしめられる。この相対変位力が、内筒金具12に設けられた出力軸としての固着突部70や積層ゴム72、固定先端部77を通じてマス金具164に及ぼされることにより、マス金具164が、弾性連結ゴム190と連結板ばね202の弾性変形を伴って、軸方向上下に変位せしめられる。それ故、制振すべき振動に対応した周波数に基づいてコイルへ52の通電を制御することにより、制振すべき振動に対応した加振力を制振を目的とする部材に及ぼして、当該部材の振動を能動的乃至は相殺的に抑えることが可能となる。なお、上述の説明からも明らかなように、マス金具164が、軸方向に駆動力が及ぼされる駆動対象部材として機能している。
そこにおいて、かかる能動型制振器160では、電磁加振器10の内筒金具12からマス金具164への駆動力の伝達経路上に積層ゴム72が設けられていることにより、例えば電磁加振器10や取付金具162、マス金具164等における寸法誤差や弾性連結ゴム190乃至は連結板ばね202の不規則な弾性変形等によって生じる内筒金具12の傾きが、積層ゴム72におけるゴム弾性板74の弾性変形に基づいて抑えられる。それ故、内筒金具12と外筒金具14の相対的な位置が高度に維持されて、所期の加振力が安定して得られることに基づき、能動的な制振効果が有利に得られるのである。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでなく、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様で実施可能であり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
例えば、前記実施形態では、可動子が内側ヨーク68(内筒金具12や第一及び第二の内側ヨーク部材64,66)を含んで構成されていると共に、固定子が外筒金具14や永久磁石40、外側ヨーク部材42を含んで構成されていたが、可動子が外筒金具や永久磁石、外側ヨーク部材を含んで構成されると共に、固定子が内側ヨークを含んで構成されて、外筒金具を内筒金具の外周側で軸方向に変位させるようにしても良い。また、駆動力を伝える出力軸は、例えば外筒金具に一体形成されても良いし、別途、支持部材を介して外筒金具に固定されるようにしても良い。
すなわち、本発明に適用される電磁式アクチュエータは、例示の如き構造に限定されるものでなく、例えば特開2002−106633号公報や特開2001−12539号公報、特開2003−339145号公報、特開2003−339147号公報等に示されているような、各種のアクチュエータに対して適用される。
また、前記実施形態では特に示されていなかったが、目的とする防振効果や使用条件等に応じて、例えば複数のゴム弾性板74と金属板76からなる積層ゴム72の固有振動数を防振すべき振動の周波数域にチューニングし、該積層ゴム72の共振現象を利用して防振効果を得るようにしても良い。
また、流体封入式のエンジンマウントにおけるオリフィス通路の具体的形態やチューニングは何等限定されるものでなく、例示の如き態様の他、例えば、オリフィス部材の中央部分を貫通して受圧室と加振室を直接に連通せしめる透孔形態の第一のオリフィス通路を形成して、該第一のオリフィス通路を走行こもり音等の高周波数域にチューニングする一方、該第一のオリフィス通路と外周金具の周溝を直接に直列的に接続することによって第二のオリフィス通路を形成して、該第二のオリフィス通路をエンジンシェィクやアイドリング振動等の低乃至中周波数域にチューニングすることも可能である。
また、前記実施形態では、積層ゴム72が、内筒金具12の軸方向に対して直交して広がる略平坦面形状の積層境界面を有していたが、例えば特開2004−156667号公報の図6に示されているように、湾曲板形状のゴム弾性板と金属板を出力軸の駆動方向に積層せしめることによって、積層ゴムが、出力軸の中心軸上に曲率中心をもった略湾曲面形状の積層境界面を有するようにすることも可能である。
また、前記実施形態に係る能動型制振器160では、マス金具164の上端部が連結板ばね202を介して連結されていたが、かかる連結板ばね202は必須の部材でない。また、弾性連結ゴム190がマス金具164の下端部に配設されていたが、マス金具164の上端部に配設することも可能である。即ち、図4にも示されているように、マス金具164の上端部にのみ弾性連結ゴム190を配して取付金具162と連結するようにしても良い。なお、図4〜6に示される能動型制振器の説明において、前記実施形態と実質的に同一の構造とされた部材および部位については、該実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
また、図5にも示されているように、前記実施形態において、マス金具164の上端部に配設されていた連結板ばね202に代えて、マス金具164の下端部に配設された弾性連結ゴム190と同様な構造の弾性連結ゴム190を配設することにより、一対の弾性連結ゴム190,190をマス金具164の加振方向(図5中、上下)の両側においてそれぞれ該加振方向に対して略直交して広がる形態で配設するようにしても良い。なお、本具体例では、マス金具164の両端部に固着される弾性連結ゴム190, 190が第二の支持筒金具170と別体形成されており、弾性連結ゴム190の外周縁部に加硫接着された円筒形状の固着筒金具214が第二の支持筒金具170の各軸方向端部から圧入されることによって、弾性連結ゴム190の外周縁部が第二の支持筒金具170の内周面に固着されている。
また、図5等に示されているように、マス金具164の上端部に固定された連結金具184の上端部分に弾性連結ゴム190と一体形成された緩衝ゴム層216を被着形成して、マス金具164の加振変位に際して、連結金具184と上蓋金具212の当接に伴う打音を低減することも可能である。
さらに、図6に示されているように、内筒金具12の上端部に加えて下端部にも固着突部70を設けて該固着突部70に固定先端部77を備えた積層ゴム72を固定することによって、内筒金具12の軸方向両側に出力軸が設けられた電磁加振器を採用しても良い。また、マス金具164と該マス金具164の軸方向外方の端部に固定された弾性連結ゴム190における第二の支持筒金具168を備えた一体加硫成形品を、かかる電磁加振器が固定された第一の支持筒金具168の軸方向両側に配して、各第二の支持筒金具170を第一の支持筒金具168にボルト固定すると共に、各マス金具164を各出力軸の固定先端部77に固定して、マス金具164を軸方向に加振変位せしめて、各マス金具164を同時に加振駆動せしめるようにした能動型制振器を採用することも可能である。
加えて、本発明は、自動車用のボデーマウントやメンバマウント等、或いは自動車以外の各種装置におけるマウントや制振器などの防振装置や、そのような防振装置に用いられる防振用アクチュエータに対して、同様に適用可能である。
本発明の一実施形態としての電磁加振器を示す縦断面説明図である。 図1における電磁加振器を採用したエンジンマウントを示す縦断面説明図である。 図1における電磁加振器を採用した能動型制振器の一具体例を示す縦断面説明図である。 図1における電磁加振器を採用した能動型制振器の別の一具体例を示す縦断面説明図である。 図1における電磁加振器を採用した能動型制振器のまた別の一具体例を示す縦断面説明図である。 図1における電磁加振器を採用した能動型制振器の更に別の一具体例を示す縦断面説明図である。
符号の説明
10 電磁加振器
12 内筒金具
14 外筒金具
40 永久磁石
42 外側ヨーク部材
52 コイル
64 第一の内側ヨーク部材
66 第二の内側ヨーク部材
68 内側ヨーク
70 固着突部
72 積層ゴム
74 固定先端部
78 嵌着部
116 加振板

Claims (7)

  1. 固定子に対して軸方向に変位可能に組み付けられた可動子を備えており、それら固定子または可動子にコイルを組み付けると共に、該コイルの周囲にヨーク部材を組み付けて磁路を形成し、該コイルへの通電によって生ぜしめられる磁界の作用で該可動子の軸方向に及ぼされる駆動力を、該可動子に設けられた出力軸を通じて外部に取り出して所定の駆動対象部材に作用せしめるようにした電磁式アクチュエータにおいて、
    前記可動子の前記出力軸の軸方向で積層された積層ゴムを該可動子から前記駆動対象部材への駆動力の伝達経路上に設けて、該積層ゴムを介して、前記コイルへの通電に伴って該可動子に及ぼされる駆動力が該積層ゴムの重ね合わせ方向に伝達されて該駆動対象部材に作用せしめられるようにしたことを特徴とする電磁式アクチュエータ。
  2. 前記積層ゴムが、前記出力軸の軸方向に対して直交して広がる略平坦面形状の積層境界面を有している請求項1に記載の電磁式アクチュエータ。
  3. 前記積層ゴムが、前記出力軸の中心軸上に曲率中心をもった略湾曲面形状の積層境界面を有している請求項1に記載の電磁式アクチュエータ。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の電磁式アクチュエータを用い、所定の制振対象に固定される取付部材を前記固定子に設ける一方、前記出力軸の軸方向外方に前記駆動対象部材としてのマス部材を配し、該マス部材を該固定子に対して弾性連結ゴムで連結せしめて、該マス部材を加振駆動するようにしたことを特徴とする能動型制振器。
  5. 前記弾性連結ゴムを、前記マス部材の加振方向の両側においてそれぞれ該加振方向に対して略直交して広がる形態で配設した請求項4に記載の能動型制振器。
  6. 前記可動子の軸方向両側に前記出力軸を一対設けると共に、それら一対の出力軸の軸方向外方にそれぞれ前記マス部材を配して、これら各マス部材を前記固定子に対して前記弾性連結ゴムでそれぞれ連結することにより、該各マス部材を同時に加振駆動するようにした請求項4又は5に記載の能動型制振器。
  7. 相互に連結されることにより振動伝達系を構成する一方の部材に取り付けられる第一の取付部材と他方の部材に取り付けられる第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する一方、該本体ゴム弾性体によって壁部の一部が構成されて非圧縮性流体が封入された受圧室を形成すると共に、該受圧室の壁部の別の一部を加振部材で構成し、該加振部材に加振力を及ぼすアクチュエータを設けて、該アクチュエータで該加振部材を加振駆動することにより該受圧室の圧力を能動的に制御するようにした流体封入式能動型マウントにおいて、
    前記アクチュエータとして請求項1乃至3の何れかに記載の電磁式アクチュエータを用いて、前記固定子を前記第二の取付部材によって支持せしめる一方、前記加振部材を前記駆動対象部材として、該加振部材を加振駆動するようにしたことを特徴とする流体封入式能動型マウント。
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