JP3944885B2 - 能動型液封入式防振装置 - Google Patents

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本発明は、内部液室の圧力を制御することで防振効果を高める形式の能動型液封入式防振装置に関するものである。
能動型液封入式防振装置は、一般に、第1取付具と、筒状の第2取付具と、これらを連結するゴム状弾性材から成る防振基体と、第2取付具に取付けられて防振基体との間に液体封入室を形成する第1ダイヤフラムと、液体封入室を防振基体側の第1液室と前記第1ダイヤフラム側の第2液室に仕切る仕切り体と、第1液室と第2液室を連通させるオリフィスと、第1液室の室壁の一部を形成するゴム壁と、該ゴム壁を加振駆動して第1液室の圧力を制御する加振手段としての電磁石式のリニアアクチュエータとを設けて構成されている。
そして、例えば自動車にエンジンマウントとして組付けられ、第1液室の圧力を前記アクチュエータを介して制御することで、マウントの低動ばね化を図る等して優れた振動抑制効果を得ている。
従来、上記の能動型液封入式防振装置では、下記の特許文献1や特許文献2に開示されているように、仕切り体の外周部と第2取付具の内周面との間にオリフィスを形成し、仕切り体の中央に形成した凹部に加振手段となるアクチュエータの可動体の軸部材を挿入して、前記凹部の内周部と該軸部材の先端部とにわたって前記ゴム壁を加硫成形し、第2取付具の内周部と該軸部材の一部とにわたってダイヤフラムを加硫成形し、アクチュエータの軸部材を介して前記ゴム壁を加振駆動可能に設けたものが知られている。
特開2001−304329号公報 特開2002−195342号公報
上記従来の構成によれば、仕切り体の中央に形成した凹部にアクチュエータの軸部材を挿入し、前記凹部の内周部と軸部材の先端部とにわたって前記ゴム壁を加硫成形し、第2取付具の内周部と軸部材の一部とにわたってダイヤフラムを加硫成形しているため、ゴム壁や軸部材の周りの部品点数が多くなって構造が複雑化していた。
さらに、電磁石式のアクチュエータの駆動方式として、前記特許文献1のように、上下に間隔をおいて同軸上に二つのコイルを配し、その空芯部にマグネットを取設した軸部材を挿通配置し、コイルへの通電によってコイルと磁石との間に生じる電磁力により、マグネット付の軸部材を軸方向に往復動させる所謂ムービングマグネット型の場合は、大きい力を得るためには外径が大きくなり、小型化、軽量化には不向きであり、またマグネットが大型化すると、安価でなくなり、衝撃にも弱くなると言った問題がある。
また、前記特許文献2のように、ヨーク部材やコイルをインナー部に配し、これを囲むアウター部を軸方向に往復動する加振部材とし、該アウター部を前記ゴム壁に連結して加振するように構成した場合、前記アウター部を保持金具の壁面から離して軸心部のみで支持することになり、支持状体が不安定になる上、やはり大きい出力を得るためには外径を大きくする必要がある。
本発明の目的は、構造の簡素化を図ることができて、出力を大きくして、小型化、軽量化にも寄与できる能動型液封入式防振装置を提供するものである。
本発明は、第1取付具と筒状の第2取付具をゴム状弾性材から成る防振基体を介して連結し、前記第2取付具に前記防振基体と対向してゴム壁を設け、前記防振基体と前記ゴム壁との間を第1液室とし、この第1液室とは別にダイヤフラムが室壁の一部をなす第2液室を設け、前記第1液室と前記第2液室とをオリフィスにより連通させ、前記第1液室の室壁の一部をなす前記ゴム壁に連結した加振手段により該ゴム壁を加振して前記第1液室の圧力を制御するようにした能動型液封入式防振装置であって、前記加振手段が、通電により励磁されるコイルと、該コイルの外周を囲み磁気回路を形成する磁性体よりなるケース及びベース部材と、前記コイルの内方部において前記ベース部材と所定のギャップを存して軸方向に変位可能に対向配置された磁性体よりなる可動部材と、前記可動部材に固設されて該可動部材と共に可動体を構成する軸部材と、前記可動体を戻り方向に付勢する復帰用バネ手段とを備えてなる電磁ソレノイドよりなり、前記軸部材が前記ゴム壁に連結されており、前記コイル励磁による電磁力により前記可動体と共に前記軸部材を進退駆動して前記ゴム壁を加振するように構成され、前記電磁ソレノイドは、前記第2取付具の有底の筒状保持金具に保持され、前記可動体を構成する軸部材が、前記ベース部材を軸方向に移動可能に貫通して前記可動部材に固定されるとともに、該軸部材の下端部が前記筒状保持金具の底部より下方に臨出せしめられており、該軸部材の下端部と、第2取付具に固定された取付ブラケットの底板部との間に、前記可動部材が前記ベース部材に対し離反する方向に該軸部材を付勢する前記復帰用バネ手段としてのコイルスプリングが介設されてなることを特徴とする。
この防振装置によれば、前記電磁ソレノイドのコイルに通電し該コイルを励磁すると、その電磁力(磁気力)により、可動部材がベース部材の側に前記バネ手段の付勢力に抗して引きつけられ、該可動部材と共に可動体を構成する軸部材が下方側に変位する。また、前記コイルへの通電を解除すると、バネ手段の付勢力により前記軸部材が元の状態に復帰する。すなわち、前記コイルにパルス電流等により断続的に通電することにより、前記軸部材を進退駆動させることができ、かつ該軸部材が連結された前記ゴム壁を確実に加振することができる。
しかも、電磁ソレノイドの利用により加振手段の構成を簡略化し、部品点数の増加を抑制できて、外径を大きくすることなく、大きな出力を得ることができ、ひいては能動型液封入式防振装置の全体をコンパクトに構成できる。
特に、筒状保持金具の底部より下方に臨出する前記軸部材の下端部と取付ブラケットの底板部との間に、復帰用バネ手段としてのコイルスプリングを介設したことにより、電磁ソレノイドに不可欠の復帰用バネ手段の組み込みが容易になり、該スプリングのバネ力の調整や取り換えも容易になる。
また、前記可動部材の前記ケースの軸方向一端部と所定のギャップを存して対向する補助磁極が設けられている場合、補助磁極を有さない場合に比して、コイル励磁時の電磁吸引力を高めることができ、高効率化を図ることができる。
前記筒状保持金具の底部より下方に臨出した前記軸部材の下端部に、該軸部材の一定以上の上方への移動を規制するストッパとなるナットが螺合され、該ナットの螺合位置の調整により、前記ベース部材と可動部材とのギャップを調整できるように設けられてなるものとすることができる。この場合、前記のギャップの調整により、前記ゴム壁の加振時の振幅を調整できることになり、使用上において求められる防振特性に適した加振をゴム壁に付与することができる。
前記の液封入式防振装置は、前記防振基体の外側において、前記防振基体を覆って前記防振基体の外周面との間に第2液室を形成するダイヤフラムが前記第1取付具と第2取付具とにわたって設けられており、この第2液室が前記第2取付具に沿うオリフィスにより前記第1液室と連通せしめられてなるものとする。
この構成によれば、軸部材にはゴム壁を連結するだけで済み、ゴム壁や軸部材の周りの部品点数を少なくすることができる。
また、前記第2取付具は、前記防振基体が内周部に加硫接着された筒金具と、前記ゴム壁が内周部に加硫接着された環状補強金具と、前記ダイヤフラムの下端側が加硫接着された筒状金具と、前記電磁ソレノイドを収容して固定する筒状保持金具とからなり、前記筒金具、前記筒状金具、前記筒状保持金具の各端部に形成されたフランジ状端部及び前記環状補強金具の外周端部が一体にかしめ固定されてなるものとすることができる。この構造により、前記筒金具、前記筒状金具、前記環状補強金具及び前記筒状保持金具を強固に一体化することができる。
さらに、前記第1液室と前記第2液室を連通させるオリフィスが、前記第2取付具における前記筒金具と前記筒状金具との間に、断面略C形状のリング部材が挟着されることにより形成されてなるものとすることができ、オリフィスの構成が容易になり、シール性も良好に確保できる。
本発明によれば、ゴム壁や軸部材の周りの部品点数を少なくすることができて、構造の簡素化を図ることができ、さらには加振手段の出力を大きくしてしかも小型化できる能動型液封入式防振装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は自動車にエンジンマウントとして組付けられる能動型液封入式防振装置(以下、「液封入式防振装置」と称する)を示す全体の縦断面図、図2は同上の電磁ソレノイドの磁気吸引時の一部の断面図である。
この液封入式防振装置は、エンジンに取付けられる第1取付具1と、車体側のフレームに取付けられる筒状の第2取付具2とをゴム状弾性材から成る防振基体3を介して連結し、第2取付具2に前記防振基体3と対向して円板状のゴム壁5を設け、前記防振基体3と前記ゴム壁5との間を第1液室4として形成している。前記防振基体3の外側には、該防振基体3を覆って前記防振基体3の外周面3Aとの間に前記第1液室4とは別の第2液室6を形成する上窄まりのテーパー円筒状のダイヤフラム7が、前記第1取付具1と第2取付具2とにわたって設けられ、該第2の液室6と前記第1液室4とが前記第2取付具2に沿って設けられたオリフィス8により連通接続せしめられている。
そして、前記第1液室4の室壁の一部をなす前記ゴム壁5には、加振手段としての主に所謂プッシュプル形の電磁ソレノイド9が前記第1液室4とは反対側から連結されており、前記ゴム壁5を入力される振動に対応する振幅で加振することにより第1液室4の圧力を制御するように設けられている。前記電磁ソレノイド9は、後述のように前記第2取付具2に固定されて設けられる。
前記第1取付具1は、下部分1aが径方向外方側に張出した断面逆T字形の円柱状に形成され、上端面に開口する雌ねじ部10に連結ボルトを螺合されてエンジンに連結するようになっている。
前記第2取付具2は、前記防振基体3が内周部に加硫接着された筒金具11と、前記ゴム壁5が内周部に加硫接着された環状補強金具12と、前記ダイヤフラム7の下端側が加硫接着された筒状金具13と、前記電磁ソレノイド9を収容して固定する筒状保持金具14とから成る。前記筒金具11、前記筒状金具13、前記筒状保持金具14は、それぞれ円筒状に形成されており、前記筒金具11の下端部(軸心方向一端部に相当)から張出した第1フランジ15と、前記環状補強金具12の外周端部16と、前記筒状保持金具14の上端部(軸心方向一端部に相当)から張出した第4フランジ18とを、この順に上から重ね合わせ、これらを、前記筒状金具13の下端部(軸心方向一端部に相当)から張出した第3フランジ17で包み込むようにその第3フランジ17を折曲して一体にかしめ固定してある。
前記筒金具11の内周面部に、防振基体3の下端部に連なる第1ゴム膜22が加硫接着され、筒状金具13の内周面部に、前記ダイヤフラム7の下端部に連なる第2ゴム膜23が加硫接着されて、両内周面部の殆ど全てがゴム部材(第1ゴム膜22・第2ゴム膜23・ダイヤフラム7・防振基体3等)で覆われている。また、前記筒状保持金具14には支持ブラケット19が固着され、該支持ブラケット19に車体側のフレームに連結する複数の連結ボルト20が圧入固着されている。
前記防振基体3は、底部側が中空の略円錐台形状に形成され、その上端部3aが第1取付具1の張出した下部分1aを埋設状態に包被するように加硫接着され、また下端部3bが前記筒金具11の内周面部の全周にそれぞれ加硫接着されている。
前記ダイヤフラム7は、ゴム状弾性材から成り、その上端部7aが、下端部にフランジ41を備えた小径円筒状の連結筒24の外周部および前記フランジ24aの背面部に加硫接着され、また下端部7bが、前記筒状金具13の上端部に加硫接着されている。前記連結筒24は前記第1取付具1に対し上方側から圧入されて外嵌しており、これにより、前記ダイヤフラム7の上端部7aが前記防振基体3の上端部3aの外周を包皮するように嵌着されている。
前記オリフィス8は、径方向外方側が開放した断面C形状(コの字状)の円環形リング部材25を、前記筒金具11に対し下端面が前記第1フランジ15の背面に圧接するように外嵌せしめるとともに、前記筒状金具13の内周面側の前記第2ゴム膜23に開放側の外周部を圧着させるように嵌合して、前記第2取付具2における前記筒金具11と前記筒状金具13との間に挟着することにより形成している。前記オリフィス8は、前記第1液室4及び第2液室6と、図示を省略した連通口部により連通する。
前記のゴム壁5の加振手段である電磁ソレノイド9は、軸方向に進退駆動される可動体30を備え、この可動体30の一部として構成された軸部材31を前記ゴム壁5に対して直交する防振装置の軸心方向にして設け、該軸部材31の先端部に円板状の頭部32を張出し形成し、これを前記ゴム壁5の加硫成形工程で該ゴム壁5の中央部に埋設・連結してある。そして、後述のようにコイル(ソレノイドコイル)の励磁による電磁力により、前記可動体30と共に前記軸部材31を進退駆動して前記ゴム壁5を加振するように構成してある。
次に、前記の電磁ソレノイド9の具体的構造と作用について説明する。
前記電磁ソレノイド9は、図1、図2のように、通電により励磁されるコイル34と、該コイル34の外周を囲み磁気回路G1を形成する高透磁率の金属等の磁性体よりなるケース35と、前記同磁性体よりなる固定鉄心としてのベース部材36と、前記同磁性体よりなるプランジャ(可動鉄心)としての可動部材33と、該可動部材33と共に前記可動体30を構成するに前記軸部材31を備えてなる。
前記ケース35は、図のように一端側(図の上端部)に内フランジ35aを有する円筒状をなしている。前記ベース部材36は、外周が前記ケース35の他端部に嵌合固定され、突出状の中央部36aが前記コイル34の内部に嵌合されている。前記コイル34は、樹脂製のボビン37に巻回されて前記ベース部材の中央部に嵌合された状態で前記ケース35内に収容されて、該ケース35とベース部材36との間に保持されている。
前記可動体30における可動部材33は、前記ケース35の内フランジ35aを貫通して、前記コイル34内において前記ベース部材36の中央部36aの先端と所定のギャップ(エアーギャップ)S1を存して軸方向に変位可能に対向配置されている。前記軸部材31は、前記可動部材33の内孔に圧入手段等により貫設固定され、その下端部が前記ベース部材36の中央部36aの内孔36bに樹脂製の摺動用カラー49を介して軸方向に移動可能に嵌挿されており、これにより、前記可動部材33と共に可動体30を構成している。
さらに、図示する実施例の場合、前記可動部材33の前記ケース35外の端部外周には、外方へ張り出した円環板状の補助磁極38が、前記ケース35の内フランジ35aとの間に、前記ギャップS1と同様のギャップS2を保有して設けられ、コイル励磁時に補助磁気回路G2を形成するように設けられている。
前記電磁ソレノイド9は、前記軸部材31を上下方向にして前記第2取付具2の筒状保持金具14に圧入手段により収容保持され、この状態において、前記軸部材31の可動部材33側より突出する上端の頭部32が前記ゴム壁5に埋設固定され、かつ前記ギャップS1,S2がそれぞれ所定の間隔を保有するように設定される。
さらに、前記の収容保持状態において、前記軸部材31の下端部が、前記筒状保持金具14の底部14aを貫通して下方に臨出せしめられており、該軸部材31の下端部31aと、前記第2取付具2に固定された取付ブラケット19の底板部26との間に、前記可動部材33が前記ベース部材36に対し離反する方向に該軸部材31を付勢する前記復帰用バネ手段としてのコイルスプリング40が介設されている。39は前記軸部材31の下端に固着されたバネ受部材である。
前記の構成よりなる電磁ソレノイド9は、コイル34に通電され、該コイル34が励磁されると、ケース35、ベース部材36及び可動部材33を巡る環状の磁気回路G1が形成され、これにより、前記コイル34内において対向する前記ベース部材36の中央部36aの先端に対し、前記可動部材33の下端が前記ギャップS1を介して発生する磁気力つまり電磁力により前記ギャップを狭めるように引きつけられ、図2のように該可動部材33と共に可動体30を構成する軸部材31が下方側に変位する。特に、補助磁極38を通る補助磁気回路G2も形成されることになるため、前記磁気による吸引力は、補助磁極を有さない場合に比して大きくなる。
また、前記コイル34への通電を解除すると、前記コイルスプリング40の弾発力で軸部材31が元のギャップS1を保有するように上方へ変位し、図1の状態に戻る。
すなわち、前記コイル34にパルス電流等により断続的に通電することにより、前記軸部材31を進退駆動させることができ、かつ該軸部材31が連結された前記ゴム壁5を加振することができる。
したがって、入力振動に応じて、前記コイル34への通電を制御することにより、前記ゴム壁5を入力振動に対応した周波数で加振でき、第1液室4の圧力を制御することができる。
なお、前記のギャップS1,S2の部分には、前記磁気吸引時にベース部材36と可動部材33とが直に接触を防止するための樹脂製のギャップスペーサー(図示せず)を設けておくのが望ましい。
図3及び図4は、本発明の能動型液封入式防振装置の一部の変更例を示し、基本的に上記した実施例と同様の構成をなしている。同じ構成部分及び部材には同符号を付してその詳しい説明を省略する。上記実施例と相違する点について説明する。
この実施例における電磁ソレノイド9は、第2取付具2の筒状保持金具14に収容されるとともに、該筒状保持金具14の底部14aに載接する前記ベース部材36の下面に固定ボルト41が突設され、該固定ボルト41が前記底部14aに有する取付孔に挿通されて下方側からナット42が螺合されることにより固定されている。また、前記筒状保持金具14は、取付ブラケット19が固着された有底筒状の保持筒46に嵌合されて固定されてされて適宜手段により固定されている。
前記可動体30における軸部材31は、前記ゴム壁5に加硫成形により連結される頭部である上端部材27と、上端部材27にネジ部27aにより締結される本体軸部28とよりなる。
そして、前記軸部材31の下端部31a、すなわち前記本体軸部28の前記筒状保持金具14の底部14aより下方に臨出する下端部31aにはネジが形成されており、該ネジ部43には前記底部14aの下面に係合して該軸部材31の一定以上の上昇を規制するストッパとしての第1のナット44が螺合されている。さらに、前記ネジ部43には、前記第1のナット44の下に遊嵌された筒状のスペーサ部材45、及びバネ受部材39が嵌合されて第2のナット47が螺合されて締め付け固定されている。前記バネ受部材39と前記保持筒46の底板部46aとの間に復帰用バネ手段としてのコイルスプリング40が設けられている。
前記の構成により、前記軸部材31におけるネジ部43に対する前記第1のナット44及び第2のナット47の螺合位置を調整することにより、コイル34内での前記ベース部材36と前記可動部材33との対向面間のギャップS1の間隔を調整できて、前記ゴム壁5の加振時の振幅を調整できるようになっている。
この実施例においても、図3の状態においてコイル34に通電され該コイル34が励磁されると、ケース35、ベース部材36及び可動部材33を巡る環状の磁気回路G1、及び補助磁極38を通る補助磁気回路G2が形成され、これにより、前記可動部材33がベース部材36の側に引きつけられ、図4のように該可動部材33と共に可動体30を構成する軸部材31が下方側に変位する。また、前記コイル34への通電を解除すると、前記コイルスプリング40の弾発力で軸部材31が元のギャップS1を保有するように上方へ変位し、図3の状態に戻る。
したがって、入力振動に応じて、前記コイル34への通電を制御することにより、前記ゴム壁5を入力振動に対応した周波数で加振でき、第1液室4の圧力を制御することができる。
なお、上記した各実施例において、電磁ソレノイド9としては、ベース部材36の中央部36aと可動部材35との対向面、すなわちギャップS1を存して対向する面が平坦面をなす所謂フラット型の場合を示したが、これに限らず、前記対向面を相対応するテーパ面をなす所謂コニカル型での実施も可能である。
また、本発明は、エンジンマウントに限られず、種々の使用が可能であり、例えばサスペンションメンバーと車体側のフレームとの間に設けられるマウントにも適用することができる。さらに、液封入式防振装置の本体構造についても、図示する構造をなすものには限られず、特許請求の範囲内において種々変更して実施できる。
本発明は、エンジンマウントその他の各種の防振マウントとして好適に利用できる。
本発明の能動型液封入式防振装置の縦断面図である。 同上の電磁ソレノイドの磁気吸引時の一部の断面図である。 本発明の能動型液封入式防振装置の他の実施例の縦断面図である。 同上の電磁ソレノイドの磁気吸引時の一部の断面図である。
符号の説明
1 第1取付具
2 第2取付具
3 防振基体
3a 上端部
4 第1液室
5 ゴム壁
6 第2液室
7 ダイヤフラム
7a 上端部
7b 下端部
8 オリフィス
9 電磁ソレノイド
11 筒金具
12 環状補強金具
13 筒状金具
14 筒状保持金具
14a 底部
15 (第1)フランジ
16 (第2)フランジ
17 (第3)フランジ
18 (第4)フランジ
19 取付ブラケット
20 連結ボルト
24 連結筒
25 円環形リング部材
26 底板部
27 上端部材
27a ネジ部
28 本体軸部
30 可動体
31 軸部材
32 頭部
33 可動部材
34 コイル
35 ケース
35a 内フランジ
36 ベース部材
36a 中央部
36b 内孔
37 ボビン
38 補助磁極
39 バネ受部材
40 コイルスプリング
41 固定ボルト
42 ナット
43 ネジ部
44 第1のナット
45 第2のナット
46 保持筒
46a 底板部
49 摺動用カラー
S1,S2 ギャップ
G1 磁気回路
G2 補助磁気回路

Claims (6)

  1. 第1取付具と筒状の第2取付具をゴム状弾性材から成る防振基体を介して連結し、前記第2取付具に前記防振基体と対向してゴム壁を設け、前記防振基体と前記ゴム壁との間を第1液室とし、この第1液室とは別にダイヤフラムが室壁の一部をなす第2液室を設け、前記第1液室と前記第2液室とをオリフィスにより連通させ、前記第1液室の室壁の一部をなす前記ゴム壁に連結した加振手段により該ゴム壁を加振して前記第1液室の圧力を制御するようにした能動型液封入式防振装置であって、
    前記加振手段が、通電により励磁されるコイルと、該コイルの外周を囲み磁気回路を形成する磁性体よりなるケース及びベース部材と、前記コイルの内方部において前記ベース部材と所定のギャップを存して軸方向に変位可能に対向配置された磁性体よりなる可動部材と、前記可動部材に固設されて該可動部材と共に可動体を構成する軸部材と、前記可動体を戻り方向に付勢する復帰用バネ手段とを備えてなる電磁ソレノイドよりなり、前記軸部材が前記ゴム壁に連結されており、前記コイル励磁による電磁力により前記可動体と共に前記軸部材を進退駆動して前記ゴム壁を加振するように構成され、
    前記電磁ソレノイドは、前記第2取付具の有底の筒状保持金具に保持され、前記可動体を構成する軸部材が、前記ベース部材を軸方向に移動可能に貫通して前記可動部材に固定されるとともに、該軸部材の下端部が前記筒状保持金具の底部より下方に臨出せしめられており、該軸部材の下端部と、第2取付具に固定された取付ブラケットの底板部との間に、前記可動部材が前記ベース部材に対し離反する方向に該軸部材を付勢する前記復帰用バネ手段としてのコイルスプリングが介設されてなることを特徴とする能動型液封入式防振装置。
  2. 前記可動部材の前記ケースの軸方向一端部と所定のギャップを存して対向する補助磁極が設けられてなる請求項1に記載の能動型液封入式防振装置。
  3. 前記筒状保持金具の底部より下方に臨出した前記軸部材の下端部に、該軸部材の一定以上の上方への移動を規制するストッパとなるナットが螺合され、該ナットの螺合位置の調整により、前記ベース部材と可動部材とのギャップを調整できるように設けられてなる請求項1または2に記載の能動型液封入式防振装置。
  4. 前記防振基体の外側において、前記防振基体を覆って前記防振基体の外周面との間に第2液室を形成するダイヤフラムが前記第1取付具と第2取付具とにわたって設けられており、この第2液室が前記第2取付具に沿うオリフィスにより前記第1液室と連通せしめられてなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の能動型液封入式防振装置。
  5. 前記第2取付具は、前記防振基体が内周部に加硫接着された筒金具と、前記ゴム壁が内周部に加硫接着された環状補強金具と、前記ダイヤフラムの下端側が加硫接着された筒状金具と、前記電磁ソレノイドを収容して固定する筒状保持金具とからなり、前記筒金具、前記筒状金具、前記筒状保持金具の各端部に形成されたフランジ状端部および前記環状補強金具の外周端部が一体にかしめ固定されてなる請求項4に記載の能動型液封入式防振装置。
  6. 前記第1液室と前記第2液室を連通させるオリフィスが、前記第2取付具における前記筒金具と前記筒状金具との間に、断面略C形状のリング部材が挟着されることにより形成されてなる請求項5に記載の能動型液封入式防振装置。
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