JP5097024B2 - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は水処理技術に関するものであり、特に、ナノバブルまたはマイクロナノバブルを用いた水処理技術に関するものである。
従来から、液体から有機物などの物質を除去する技術が、様々な分野で用いられている。例えば、廃液処理においては、廃水中の様々な物質を除去するために、微生物の物質分解能力を利用した技術が用いられている。
例えば、従来から、微生物固定化ゲル担体を用いる廃水処理装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。当該廃水処理装置は、浸漬膜濾過方式を採用した汚泥分離設備と、沈殿槽方式を採用した汚泥分離設備とを併用している。なお、当該廃水処理装置では、上記微生物固定化ゲル担体として、例えばポリビニルアルコール系含水ゲルが用いられている。
また、従来から、異なる機能を有する複数の槽を用いる廃水処理方法が用いられている(例えば、特許文献2参照)。当該廃水処理方法では、担体が流動している曝気槽、第1の活性汚泥槽、第2の活性汚泥槽、沈殿槽の順番で、廃水が様々な処理を受けている。なお、当該廃水処理方法では、上記担体として、例えばポリビニルアルコール架橋ゲル担体が用いられている。
また、従来から、微生物が固定化された担体が投入された廃水処理槽、および当該廃水処理槽から流出する処理水を濾過する膜モジュールを用いる廃水処理装置が用いられている(例えば、特許文献3参照)。なお、当該廃水処理装置では、上記担体としてポリビニルアルコール系含水ゲルが用いられている。
一方、従来から、小さな直径を有する気泡(バブル)には様々な作用があることが知られており、現在、このような気泡を様々な分野に利用する試みがなされている。
上記気泡は、その直径に応じて、マイクロバブル、マイクロナノバブルおよびナノバブルに分類することができる。具体的には、マイクロバブルは、その発生時において10μm〜数十μmの直径を有する気泡であり、マイクロナノバブルは、その発生時において数百nm〜10μmの直径を有する気泡であり、ナノバブルは、その発生時において数百nm以下の直径を有する気泡である。なお、マイクロバブルは、発生後の収縮運動によって、その一部がマイクロナノバブルに変化することがある。また、マイクロバブルの一部は水中にて収縮して、最後には消滅してしまうマイクロバブルもある。一方、ナノバブルは、長期に渡って液体中に存在することができるという性質を有している。
例えば、従来から、様々なナノバブルの利用方法、およびナノバブルを利用した各種装置が知られている(例えば、特許文献4参照)。より具体的には、特許文献4には、ナノバブルが、浮力の減少、表面積の増加、表面活性の増大、局所高圧場の生成、または静電分極の実現によって、界面活性作用および殺菌作用を示すことが記載されている。更に、特許文献4には、ナノバブルが有する界面活性作用および殺菌作用を用いて、各種対象を洗浄する技術および汚濁水を浄化する技術が記載されている。更に、特許文献4には、ナノバブルを用いて生体の疲労を回復する方法が記載されている。なお、特許文献4では、水を電気分解するとともに、当該水に超音波振動を加えることによって、ナノバブルを作製している。
また、従来から、液体を原料としてナノバブルを作製する方法が知られている(例えば、特許文献5参照)。上記作製方法は、液体中において、1)上記液体の一部を分解ガス化する工程、2)上記液体に超音波を印加する工程、または3)上記液体の一部を分解ガス化する工程および上記液体に超音波を印加する工程、からなるものである。なお、液体の一部を分解ガス化する工程として、電気分解法または光分解法を用いることができることが記載されている。
また、従来から、オゾンガスからなるマイクロバブル(オゾンマイクロバブル)を利用する廃液処理装置が用いられている(例えば、特許文献6参照)。上記廃液処理装置では、オゾン発生装置によって作製されたオゾンガスと廃液とを、加圧ポンプを用いて混合することによって、オゾンガスからなるマイクロバブルを作製している。そして、当該マイクロバブルが廃液中の有機物と反応することによって、廃液中の有機物が酸化分解される。なお、マイクロバブルを利用した洗浄装置も従来から用いられており、当該装置は、機械油等が付着した金属の洗浄、牡蠣の洗浄、または入浴時における人体の洗浄等に利用されている。
排水処理設備として、生物学的処理設備としての各種微生物槽、その後の最終的設備として、物理学的処理設備としての活性炭吸着塔が存在している。
また、用水処理設備としての生物学的処理設備としての各種微生物槽、その後の最終的設備として、物理学的処理設備としての活性炭吸着塔が存在している。
それら活性炭吸着塔は、有機物を吸着後、活性炭塔から活性炭を取り出し、別の場所で再生している。
特開2007−185598号公報(平成19年7月26日公開) 特開2001−145894号公報(平成13年5月29日公開) 特開平11−42497号公報(平成11年2月16日公開) 特開2004−121962号公報(平成16年4月22日公開) 特開2003−334548号公報(平成15年11月25日公開) 特開2004−321959号公報(平成16年11月18日公開)
しかしながら、ナノバブルまたはマイクロナノバブルを作製するためには所定のエネルギーが必要であり、大量の被処理水を処理するためには、多大なエネルギーが必要となる。そのため、消費するエネルギー量が小さい水処理技術が求められている。
また、より処理効率の高い水処理装置が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、消費するエネルギー量が小さく、処理能力が高い水処理技術を提供することを主たる目的とする。
本発明に係る水処理装置は、上記課題を解決するために、被処理水を貯めるバブル導入槽、該バブル導入槽内の該被処理水中にナノバブルまたはマイクロナノバブルを発生させる複数のバブル発生機、該ナノバブルまたはマイクロナノバブルを含有せしめた該被処理水を貯め、酸化還元電位計を備え、かつ、ポリビニルアルコール担体が充填されている処理水槽、および該酸化還元電位計により測定される該被処理水の酸化還元電位に基づいて該複数のバブル発生機のそれぞれを動作または停止させるバブル発生機制御手段を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、被処理水を水質計で測定できると同時に、被処理水にバブルを含有させて酸化前処理し、その後、ポリビニルアルコール担体が充填され、かつ酸化還元電位計が設置された処理水槽で処理するので、ポリビニルアルコール担体に微生物を固定化して、かつ処理水槽の酸化還元電位を測定し変化させながら、微生物処理することができる。又、処理水槽の酸化還元電位により、バブル発生ユニットのバブルの酸化力を制御することができる。酸化還元電位を変化させるので、好気状態と嫌気状態となり、好気性と嫌気性両方の微生物が繁殖し、また処理効果を増加させることになる。好気状態で嫌気性微生物が死滅することはないし、逆に嫌気状態で好気性微生物が死滅することはなく、活動が不充分となるだけである。
上記水処理装置では、上記バブル発生機制御手段は、予め上記処理槽内の酸化還元電位の程度を任意の段階に分けて設定し、かつどの段階に上記処理槽内を保つかを示す目的段階を設定する酸化還元電位設定手段と、上記酸化還元電位計により測定した酸化還元電位が上記段階のいずれに該当するかを認識する認識手段とを備え、上記目的段階の方が上記認識手段が認識した段階より大きいとき、上記目的段階になるまで、ナノバブルまたはマイクロナノバブルを発生させるものであり、上記目的段階の方が上記認識手段が認識した段階より小さいとき、上記目的段階になるまで、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの発生を抑制させるものであることが好ましい。
上記の構成によれば、酸化還元電位を変化させて、好気状態と嫌気状態として、好気性と嫌気性両方の微生物を容易に繁殖させ、処理効果を増加させることができる。
上記水処理装置では、上記複数のバブル発生機のうち、任意の1つが発生させるナノバブルまたはマイクロナノバブルの酸化力が、該複数のバブル発生機のうち、他の少なくとも1つが発生させるナノバブルまたはマイクロナノバブルの酸化力と異なっていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記バブル発生機制御手段が、上記複数のバブル発生機のそれぞれを動作または停止させることにより、発生するナノバブルまたはマイクロナノバブルの酸化力を変化させることができる。
上記水処理装置では、上記複数のバブル発生機が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機、マイクロナノバブル発生機、ナノバブル発生機、加圧溶解ポンプ型マイクロバブル発生機、コンプレッサー型加圧型マイクロバブル発生機およびエジェクター式ノズル型マイクロバブル発生機からなる群より選ばれる2種以上のバブル発生機であることが好ましく、特に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機、マイクロナノバブル発生機、およびナノバブル発生機であることが好ましい。また、任意の上記バブル発生機が、磁気活水器、紫外線反応塔およびオゾン発生機からなる群より選ばれる1つ以上を備えていることが好ましい。
上記のバブル発生機を用いれば、酸化力が強く、また、容易に酸化力が異なる複数のバブル発生機を準備することができる。
本発明に係る水処理装置は、上記複数のバブル発生機が、磁気活水オゾンナノバブル発生機、紫外線オゾンマイクロナノバブル発生機、およびオゾンマイクロナノバブル発生機であり、上記処理水槽が、上記ポリビニルアルコール担体を流動する担体流動化手段をさらに備えていることが好ましい。
上記水処理装置では、上記バブル発生機制御手段が、上記処理水槽が好気状態または嫌気状態となるように制御してもよく、上記処理水槽が好気状態と嫌気状態とを交互に経過させるように制御してもよく、上記処理水槽が上部好気状態と下部嫌気状態となるように制御してもよい。
上記水処理装置では、上記処理水槽の中心付近に、上下が開放されている筒が設けられており、該筒中に上昇流動水流発生の為の散気管と上昇流動水流発生の為の水中攪拌機が設けられていることが好ましい。
上記水処理装置では、上記担体流動化手段が、上記ポリビニルアルコール担体を流動状態としてもよく、上記ポリビニルアルコール担体を流動状態と静止状態とを交互に経過させてもよい。
上記処理装置では、上記担体流動化手段が、上記ポリビニルアルコール担体を空気攪拌することが好ましい。
本発明に係る水処理装置では、上記バブル導入槽に流入する上記被処理水の全有機炭素を測定する処理前測定手段をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、前記液体処理前測定槽と液体処理後測定槽のTOC濃度の差によって、バブル発生機の運転を制御できる。
本発明に係る水処理装置では、上記バブル導入槽に流入する上記被処理水の化学的酸素要求量を測定する処理前測定手段をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、前記液体処理前測定槽と液体処理後測定槽のCOD濃度の差によって、バブル発生機の運転を制御できる。
本発明に係る水処理装置では、上記バブル導入槽に流入する上記被処理水のpHを測定する処理前測定手段をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、前記液体処理前測定槽と液体処理後測定槽のpHの差によって、バブル発生機の運転を制御できる。
本発明に係る水処理装置では、上記バブル導入槽に流入する上記被処理水の酸化還元電位を測定する処理前測定手段をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、前記液体処理前測定槽と液体処理後測定槽の酸化還元電位の差によって、バブル発生機の運転を制御できる。
本発明に係る水処理装置は、活性炭をさらに備えており、該活性炭は、上記処理水槽内に充填され、該処理水槽内を流動するようになっていてもよい。
上記の構成によれば、上記処理水槽の活性炭に微生物を固定化して、上記ナノバブルまたはマイクロナノバブルの物理化学的な殺菌作用のみならず、微生物による生物学的な処理をも追加することができる。別の観点から見れば、バブル導入槽を微生物処理における曝気槽や接触酸化槽とすれば、従来の曝気槽や接触酸化槽の機能を、単に生物学的な処理だけでなく、ナノバブルやマイクロバブルによる物理化学的機能を追加して、曝気槽や接触酸化槽の性能を向上させることができる。
本発明に係る水処理装置は、上記処理水槽内に充填されている炭酸カルシウム鉱物をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、炭酸カルシウム鉱物からカルシウムを溶出させて、流入水が酸排水の場合、薬品を使用することなく、中和することができる。すなわち、上記ナノバブルまたはマイクロナノバブルは酸化力が強いので、カルシウムを容易に炭酸カルシウム鉱物から溶出させて、酸排水を中和することができる。この方法は薬品としての苛性ソーダを使用しないので、安全な中和方法とすることができる。
本発明に係る水処理装置は、ポリ塩化ビニリデン充填物と、該ポリ塩化ビニリデン充填物を上記処理水槽内に固定する固定金具とをさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、ポリ塩化ビニリデン充填物に微生物を繁殖させて、微生物処理、すなわち排水処理では接触酸化槽として利用することができる。また、同様に上水処理設備、再利用設備として、利用することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記マイクロナノバブル発生機が、上記被処理水を吸い込んで吐出するポンプと、該ポンプから吐出された該被処理水と気体とを混合するとともに該気体をせん断する気体せん断部とを備えていてもよい。
上記の構成によれば、上記マイクロナノバブル発生機は、マイクロナノバブルを好適に発生させることができる。
本発明に係る水処理装置では、上記マイクロナノバブル発生機が、上記被処理水を通過させ、かつ、通過する該被処理水に紫外線を照射する紫外線反応部をさらに備えており、上記ポンプと上記気体せん断部とが該紫外線反応部を介して接続されていてもよい。
上記の構成によれば、マイクロナノバブル発生機を構成するポンプと気体せん断部とを連結する配管途中に紫外線反応部を設置しているので、マイクロナノバブルが紫外線処理されたマイクロナノバブルとなり、相乗効果を期待できる。
本発明に係る水処理装置では、上記ナノバブル発生機が、上記被処理水を吸い込んで吐出するポンプと、該ポンプから吐出された該被処理水と気体とを混合するとともに該気体をせん断する第1気体せん断部と、該第1気体せん断部において処理された該被処理水中の該気体をさらにせん断する第2気体せん断部と、該第2気体せん断部において処理された該被処理水中の該気体をさらにせん断する第3気体せん断部とを備えていてもよい。
上記の構成によれば、上記ナノバブル発生機は、ナノバブルを好適に発生させることができる。
本発明に係る水処理装置では、上記ナノバブル発生機が、上記被処理水を通過させ、かつ、通過する該被処理水に磁力線を放射する磁気活水部をさらに備えており、上記第2気体せん断部と上記第3気体せん断部とが該磁気活水部を介して接続されていてもよく、上記ポンプと該第2気体せん断部とが該磁気活水部を介して接続されていてもよい。
上記の構成によれば、ナノバブル発生機の構成において、磁気活水器を構成部品としているので、ナノバブルと磁気活水器から発生する磁力線による磁力活水ナノバブルを製造することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記ナノバブル発生機が、上記磁気活水部に流入する上記被処理水の流速を調節する出口径交換ユニットをさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、吐出口径交換ユニットが、磁気活水部の前段に設置されていることにより、如何なる比重の異なる液体に対しても、適宜吐出口径サイズを調整して、磁気活水部での流速を、磁力線の影響を上記被処理水が最も受けな流速に調整することができるとともに、流れを乱流ではなく、相流として、磁力線が均等に作用するようにすることができる。
本発明に係る水処理装置では、上記ナノバブル発生機が、オゾンを発生させるオゾン発生機をさらに備えており、上記第1気体せん断部が、上記被処理水と、該オゾンとを混合することが好ましい。
上記の構成によれば、ナノバブルよりも酸化力があるオゾンナノバブル、またさらにオゾンナノバブルよりも酸化力がある磁気活水オゾンナノバブルを発生することができると同時に、上記被処理水を強力に処理することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記第1気体せん断部に供給される上記気体が、毎分0.6リットル以上毎分1.2リットル以下であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記第1気体せん断部に供給される上記気体量が抑えられるため、マイクロバブルではなく、ナノバブルを効率よく製造することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記第1気体せん断部が、断面が楕円形または真円形であり、かつ、内部に複数の溝が設けられている筒を備えていることが好ましい。また、上記溝の深さは、0.3mm以上0.6mm以下であり、該溝の幅は、0.3mm以上0.8mm以下であることが好ましい。
上記の構成によれば、旋回乱流を制御することができ、効率よくバブルを安定的に製造することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記ポンプが、上記被処理水を吸い込むための吸い込み配管、および該被処理水を吐出するための吐出配管を備えており、該吸い込み配管の口径が、該吐出配管の口径よりも大きいことが好ましい。
上記の構成によれば、上記ポンプの吐出配管を吸い込み配管よりも小さくして、吐出圧力を確保して、バブルを多量に発生することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記ポンプの出力が最大値となった後に、上記気体が第1気体せん断部に供給されるようになっていてもよく、上記ポンプの稼働開始から少なくとも60秒経過した後に、上記気体が第1気体せん断部に供給されるようになっていてもよい。
上記の構成によれば、上記気体がポンプに導入されたとき、ポンプは最大出力に達しているため、ポンプを気体で損傷(ポンプのキャビテーション発生による損傷)することを抑制することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記第1気体せん断部は、内部で上記被処理水が旋回するようになっており、該旋回の中心軸に対して17度以上19度以下の入射角で上記気体を供給する気体流入管を備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、バブルを効率よく製造することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記第1気体せん断部の主要部分が、6mm以上12mm以下の厚さを有していてもよい。
上記の構成によれば、上記第1気体せん断部でのせん断応力効果を確保できる。
本発明に係る水処理装置では、上記ナノバブル発生機が、上記被処理水を通過させ、かつ、通過する該被処理水に紫外線を照射する紫外線反応部をさらに備えており、上記第2気体せん断部と上記第3気体せん断部とが該紫外線反応部を介して接続されていてもよい。
上記の構成によれば、上記ナノバブル発生機が発生するナノバブルの作用に紫外線の持つ殺菌力を追加して、相乗効果を期待することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が、該水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機に気体を供給する配管と、該配管を通過する気体に紫外線を照射する紫外線反応部とを備えていてもよい。
上記の構成によれば、上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が発生するマイクロナノバブルの作用に紫外線の持つ殺菌力を追加して、相乗効果を期待することができる。
本発明に係る水処理装置では、上記処理前測定手段が、少なくとも、上記被処理水の全有機炭素を測定するものであってもよい。
本発明に係る上水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、上水処理設備における上水中の有機フッ素化合物、環境ホルモン等難分解化学物質を酸化分解して、上水として安全な飲料水を製造することができる。
本発明に係る排水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、排水処理における被処理水中の有機物や難分解性化学物質を効率良く分解することができる。
本発明に係る有機フッ素化合物含有排水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、排水処理における被処理水中の有機フッ素化合物としてのPFOSやPFOAを効率良く分解することができる。
本発明に係る再利用水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、工場等における排水処理後の再利用中の微量有機物を効率良く分解し、再利用水の水質を向上させることができる。
本発明に係る浴槽水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、大規模浴場や娯楽施設の浴槽における浴槽水を合理的に処理し、循環使用することができる。そのことは、省資源に繋がると同時に、新規の水使用量の削減が可能となる。
本発明に係る治療用浴槽水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、アトピー性皮膚疾患や床ずれ(高齢老人入院患者の長期入院による床ずれ)等治療用の浴槽に使用することができる。
本発明に係る水産養殖水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、水産養殖水に活用して、歩留まりの向上、養殖水の殺菌、除菌をして、かつ養殖水中のアンモニア性窒素を強力に酸化することができる。
本発明に係る水耕液の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、植物の長期養液栽培における養液(水耕液)中に発生するウイルスを殺菌して、養液(水耕液)の長期使用を可能とすることができる。
本発明に係るエステティック用水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、皮膚の洗浄、頭髪の洗浄等、エステ用水に利用することができる。
本発明に係る石油の精製方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、石油精製における精製装置に利用することができる。原油中に酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを含有させれば、原油中の不純物の分解と、原油が気体としてのナノバブルを含有することによる精製効率の改善をすることができる。
本発明に係るガソリンの処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、超小型化したバブル発生装置を用いることを前提として、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、自動車エンジンにおけるガソリンの燃焼に利用し、燃焼効率をあげることができる。
本発明に係る床ずれの治療用水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、病院入院患者の床ずれの治療、特に床ずれが発生している部分の血流量の増加、殺菌をして治療することができる。
本発明に係るアトピー疾患の治療用水の処理方法は、本発明に係る水処理装置を用いることを特徴としている。
上記の構成によれば、酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを用いて、アトピー疾患の治療、特にアトピー疾患が発生している部分の血流量の増加、殺菌をして治療することができる。
本発明に係る水処理方法は、被処理水中に複数のバブル発生機を用いてナノバブルまたはマイクロナノバブルを発生させるバブル導入工程、該ナノバブルまたはマイクロナノバブルを含有せしめた該被処理水を、酸化還元電位計を備え、かつ、ポリビニルアルコール担体が充填されている処理水槽に貯める担体処理工程、および該酸化還元電位計により測定された該被処理水の酸化還元電位に基づいて該複数のバブル発生機のそれぞれを動作または停止させるバブル発生機制御工程を包含していることを特徴としている。
上記の構成によれば、本発明に係る水処理装置と同様の効果を奏することができる。
本発明によれば、被処理水を水質計で測定できると同時に、被処理水にバブルを含有させて酸化前処理し、その後、ポリビニルアルコール担体が充填され、かつ酸化還元電位計が設置された処理水槽で処理するので、ポリビニルアルコール担体に微生物を固定化して、かつ処理水槽の酸化還元電位を測定し変化させながら、微生物処理することができる。
又、処理水槽の酸化還元電位により、バブル発生ユニットのバブルの酸化力を制御することができる。酸化還元電位を変化させるので、好気状態と嫌気状態となり、好気性と嫌気性両方の微生物が繁殖し、また処理効果を増加させることになる。
一般に、工場排水の様に液体中の水質は変動することが一般的であるが、その水質変動に合わせて酸化力を高めたり、弱めたりすることが可能なバブル発生方法およびバブル発生装置が存在していない。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機、マイクロナノバブル発生機、ナノバブル発生機は存在するが、液体中の水質変動に合わせた運転がされていないので、省エネ運転ができていない。
また、オゾン処理の欠点であるオゾンガスが空気中に飛んで、オゾンの酸化力を長期に維持できない課題がある。また、紫外線処理のみでは、紫外線ランプの電力を多量に消費するのみで、酸化力が弱い。
また、難分解性の有機フッ素化合物(PFOS、PFOA等)を含有する被処理水が存在するが、それらは一般に、難分解性の有機フッ素化合物以外の有機物を含有している場合が多く、活性炭は、各種有機物を全て吸着する性質により、破過までの時間が短く、頻繁に取り替える必要があり、ランニングコストが高い。
より詳細に説明すると、一般的知見であるが、有機フッ素化合物における化学構造式である炭素とフッ素の結合は、安定しているが故、強酸の中でも分解しない。それ故、環境中に放出されて、世界中をめぐり、はてには、世界中のあらゆる生物に濃縮してきた。例えば、1例として北極熊、アザラシ、鯨からも検出されて、国際的環境汚染として、問題となっている。
しかし、安定的な化学物質であるため、微生物による分解が困難であるから、含有している排水などの液体を1000℃以上で焼却するしか処理方法は存在していない。
焼却は、唯一の処分方法であるが、液体量が多い場合には、燃料も多く使用し、二酸化炭素の増加による地球温暖化の問題もあり、合理的処理方法ではない。
また、水道水、地下水等に微量に含有されている有機フッ素化合物の合理的かつ経済的な処理方法が必要で、合理的かつ経済的対策としての処理方法が存在しない。
また、水道水、地下水等の有機フッ素化合物処理方法として、急速ろ過、活性炭吸着の水処理方法も存在するが、有機フッ素化合物の分解は、全く期待できない。
また、通常の急速ろ過、活性炭吸着の水処理方法は、吸着後の活性炭の取替えが必要で、その作業の手間と再生のためのランニングコストが増加する。
また、磁気活水性とは、磁力によるフリーラジカルの発生による酸化作用であり、またナノバブルもフリーラジカルによる酸化作用を期待できることより、磁気活水ナノバブルは、それらの相乗効果が発揮できる。よって、液体を強力に酸化処理できる。
紫外線も酸化作用を示し、紫外線ランプにより照射されることによって、効果を示す。紫外線は、300nm以下の短波長の領域の紫外線が酸化力において有効である。
本発明では、ナノバブル発生機、マイクロナノバブル発生機、および水中型マイクロナノバブル発生機に、紫外線反応部および磁力活水部を適宜組合わせることにより、発生するバブルの酸化力を相乗効果により高める。また、上記バブルを発生させるための気体として、オゾン発生機が生成したオゾンを用いることによって、さらに酸化力の強いバブルを発生させる。
なお、本明細書において、マイクロバブルとは、直径が50ミクロン(μm)以下の微細気泡が意図される。マイクロバブルは、通常、水中で縮小していき、ついには消滅(完全溶解)してしまう。また、ナノバブルは、マイクロバブルよりさらに小さいバブル(直径が1ミクロン以下の100〜200nm)が意図される。ナノバブルは、通常、いつまでも水の中に存在することが可能である。マイクロナノバブルとは、マイクロバブルとナノバブルとが混合したバブルが意図される。
本発明に係る水処理装置は、被処理水中に含まれる有機フッ素化合物、環境ホルモン等難分解化学物質を効果的に酸化分解し得るため、上水処理、排水処理、再利用水等の処理に好適に用いることができる。
本発明に係る水処理装置はまた、該装置によって処理された被処理水が高い殺菌力および洗浄力を有するだけでなく、血流量を増加させ、インスリン様成長因子も増加させるため、浴槽水、治療用浴槽水、病院入院患者の床ずれ、またはアトピー疾患の治療のための用水、エステティック用水等の処理に好適に用いることができる。
本発明に係る水処理装置はさらに、該装置によって処理された被処理水が高い殺菌力を有するため、水産養殖水、水耕液等の処理に好適に用いることができる。
本発明に係る水処理装置はまた、石油の精製およびガソリンの処理に好適に用いることができる。これは、原油中に酸化力の強い磁気活水オゾンナノバブルを含有させれば、原油中の不純物の分解と、原油が気体としてのナノバブルを含有することによる精製効率の改善をすることができる上に、空気を石油またはガソリンに混合させることにより、燃焼効率を改善することができる。
以下、本発明を詳細に説明するために、図1〜8を用いて、第1〜第8の実施形態について説明する。
〔第1の実施形態〕
図1に、本発明の第1の実施形態に係る水処理装置の概略構成を示す。本実施形態に係る水処理装置は、バブル発生ユニット17および処理水槽96を主な構成としている。バブル発生ユニット17では、バブル導入槽1に貯められた被処理水に、磁気活水オゾンナノバブル、紫外線オゾンマイクロナノバブルおよびオゾンマイクロナノバブルが吐出される。磁気活水オゾンナノバブルは、気液混合循環ポンプ3を主としたナノバブル発生機47に、吐出側磁気活水器本体9とオゾン発生機64より発生するオゾンを活用して作製される。また、紫外線オゾンマイクロナノバブルは、循環ポンプ65、紫外線反応塔66、およびオゾン発生機64を組み合わせることにより作製される。また、オゾンマイクロナノバブルは、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52とオゾン発生機64を組み合わせることにより作製される。すなわち、バブル発生ユニット17は、バブル導入槽1を中心として、液体処理前測定槽72、液体処理後測定槽57、吐出側磁気活水器本体9、オゾン発生機64、紫外線反応塔66とそれらに付属する機器および連結する配管から構成されている。
最初に、被処理水としての流入水が、TOC(全有機炭素)検出部59が設置された流体処理前測定槽72に流入する。そして、TOC検出部59によりTOCが測定された後、上記被処理水は、バブル導入槽1に流入する。そして、バブル導入槽1で、磁気活水オゾンナノバブルや紫外線オゾンマイクロナノバブルおよびオゾンマイクロナノバブルにより、処理されて、最終的に、TOC(全有機炭素)検出部59が設置された流体処理後測定槽57に流出する。そして、TOC検出部59によりTOCが測定された後、配管63から、処理済のバブル含有水として流出する。液体処理前測定槽72および液体処理後測定槽57は、被処理水のTOC濃度を測定する水槽である。
被処理水としては、上水、排水、浴槽水、および再利用水などの水の他、各種薬品、有機溶剤、重油、バイオエタノールなど全ての液体を適用することができる。
バブル導入槽1の外部には、気液混合循環ポンプ3、吐出側磁気活水器本体9等から構成されている磁気活水オゾンナノバブル発生機47、さらには紫外線反応塔66、循環ポンプ65などから構成されている紫外線オゾンマイクロナノバブル発生機78が設置されている。
また、バブル導入槽1の内部には、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52が設置されている。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52は、オゾン発生機64からのオゾンガスを気体として利用し、オゾンマイクロナノバブルを吐出し、マイクロナノバブル流53を形成している。
また、バブル導入槽1から液体処理後測定槽57に被処理水が移動する際に、バブル導入槽1内のサイズの大きいバブルを液体処理後測定槽57に持ち込まない様にするために、気体除去口56を、バブル導入槽1の内部に設置して、気体を除去して、水配管51を経由して、被処理水を液体処理後測定槽57に導入している。被処理水中に、気体としてのサイズの大きいバブルが存在すると、TOC濃度の正確な測定に支障がでるからである。
また、液体処理後測定槽57には、気体としてのバブルを確実に除去する為に、気体分離板58も設置してある。
マイクロバブル発生機78は、循環ポンプ65、紫外線反応塔66、気体せん断部73から構成され、オゾン発生機64からのオゾンガスを気体として利用し、オゾンマイクロナノバブルを吐出し、マイクロナノバブル流53を形成している。
ナノバブル発生機47は、気液混合循環ポンプ3、第1気体せん断部4、第2気体せん断部5、フランジ33とフランジ35が付属している吐出口径交換ユニット34、吐出側磁気活水器本体9、第3気体せん断部14、気体としてのオゾンを導入する為の電動ニードルバルブ8から構成され、オゾン発生機64からのオゾンガスを気体として利用し、磁気活水オゾンナノバブルを吐出し、ナノ磁力バブル流15を形成している。
ナノバブル発生機47は、第1気体せん断部4を有する気液混合循環ポンプ3、第2気体せん断部5、フランジ33とフランジ35が付属している吐出側口径交換ユニット34、吐出側磁気活水器本体9、第3気体せん断部14、気体としてのオゾンを導入する為の電動ニードルバルブ8から構成され、オゾン発生機64からのオゾンガスを気体として利用し、磁気活水オゾンナノバブルを吐出し、磁力ナノバブル流15を形成している。
磁気活水ナノバブル発生機47は、大きくは、ナノバブル発生機47、吐出側口径交換ユニット34、吐出側磁気活水器本体9から構成されている。ナノバブル発生機47は、第1気体せん断部4(マイクロバブルを作製)を有する気液混合循環ポンプ3、第2気体せん断部5、第3気体せん断部14、オゾンを導入する為の電動ニードルバルブ8から構成されている。吐出口径交換ユニットには、フランジ33とフランジ35が付属している。吐出側磁気活水器本体9は、フランジ6とフランジ12の間に設置された吐出側磁気活水器本体9であり、その内部に厚み30mm以下の液体通過部26が、厚み30mm以下の平板状に形成されている。また、平板を挟んでS極磁石10とN極磁石16が、3つづつ設置され、S極磁石10とN極磁石16の間に磁力線11が放出される。
ここで、吐出側磁気活水器本体9に導入される液体の流速によって効果に差がある。すなわち、磁場を形成する磁石に対して、2m/秒以上の流速で液体を通過させたときに、磁石からの磁力線の影響を最も受ける。2m/秒の流速を全ての液体において確保するために、吐出口径交換ユニットが設置されている。これにより、如何なる比重の異なる液体に対しても、各種吐出口径交換ユニットの中から最適なユニット(吐出口径サイズが最適なユニット)を選定して設置し、配管流速を目的とする流速にする。また、吐出口径交換ユニットを設置することによって、流れが乱流ではなく、相流となり、磁力線が均等に作用する。吐出口径交換ユニットは、例えば、ステンレスで製作することができる。
そして、第1気体せん断部4を有する気液混合循環ポンプ3が運転されることにより、被処理水は、第1気体せん断部4に導入されて、気体がせん断されマイクロバブルが製造される。第1気体せん断部4には、空気が電動ニードルバルブ8が開の条件で導入されるが、これは、気液混合循環ポンプ3が運転された後60秒後威光であることが好ましい。60秒後が好ましい理由は、最初から電動ニードルバルブ8が開の条件で空気が導入されると、気液混合循環ポンプ3がキャビテーション現象を起こして、気液混合循環ポンプ3が損傷するためである。したがって、空気の導入は、液体で気液混合循環ポンプ3内を充満させた後が好ましく、例えば、60秒経過後とすることができる。
そして、気液混合循環ポンプ3を出た液体は、第2気体せん断部5に導入されて、気体がせん断、すなわち、マイクロバブルがせん断されて一部ナノバブルが製造される。
次に、ナノバブル発生機47のメカニズムを詳細に説明する。
ナノバブル発生機47は、気液混合循環ポンプ3、第1気体せん断部4、第2気体せん断部5、第3気体せん断部14、電動ニードルバルブ8とそれらを連結する配管から構成されている。
ナノバブルは、大きくは、第1段階と第2段階を経て、製造される。第1段階では、第1気体せん断部4において、流体力学的に圧力を制御し、負圧形成部分から気体を吸入し、高速流体運動させて、負圧部を形成し、マイクロバブルを発生させる。なお、「負圧形成部分」は、装置出口付近における内外の気液ニ相流体の旋回速度差により発生する。また、「負圧部」とは、気体・液体混合物中で、周りと比較して圧力が小さな領域を意味する。
以上のように、水と空気を効果的に自給混合溶解し、圧送することにより、マイクロバブル白濁水を製造することが、第1段階である。
続いて、第2段階では、第2気体せん断部5と第3気体せん断部14において、高速流体運動させて、負圧部を形成し、有用物質含有マイクロバブルを発生させて、第2気体せん断部5と第3気体せん断部14に、水配管を通じて導入し、流体運動としてせん断することによって、マイクロバブルからナノバブルを発生させることになる。すなわち、第1気体せん断部4を有する気液混合循環ポンプ3で、発生させたマイクロバブルを、第2気体せん断部5と第3気体せん断部14に水配管を通じて圧送する際、第2気体せん断部5と第3気体せん断部14においては、第1段階後さらに、配管サイズを細くして、かつ高速流体運動させて、竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。
以下、上記第1段階について詳細に説明する。
ナノバブル発生機47に使用している気液混合循環ポンプ3は、揚程40m以上(すなわち、4kg/cmの高圧)の高揚程のポンプである。すなわち、第1気体せん断部4を有する気液混合循環ポンプ3は、かならず、高揚程のポンプであり、かつトルクが安定している2ポールを選定することが好ましい。また、気液混合循環ポンプ3は圧力の制御が必要で、この高揚程のポンプの回転数を回転数制御器(インバーター)で目的にあった圧力としている。これにより、目的にあった圧力で、バブルサイズが纏まったマイクロバブルを製造することができる。
次に、第1気体せん断部4を有する気液混合循環ポンプ3のマイクロバブル発生のメカニズムを記載する。第1気体せん断部4において、マイクロバブルを発生させるために、液体および気体の混相旋回流を発生させ、第1気体せん断部4中心部に高速旋回させる気体空洞部を形成させる。次に、この空洞部を圧力で竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。この空洞部に気体としてのオゾン(空気、炭酸ガス、窒素ガス、酸素ガス等であってもよい)を、マイナス圧(負圧)を利用して、気体流入管から自動的に供給させる。さらに、切断粉砕しながら混相流を回転する。この切断・粉砕は、装置出口付近における内外の気液ニ相流体の旋回速度差により起きる。その時の回転速度は、500〜600回転/秒である。すなわち、第1気体せん断部4において、流体力学的に圧力を制御することで、負圧形成部分から気体を吸入し、高揚程ポンプで高速流体運動させて、負圧部を形成し、有用物質含有マイクロバブルを発生させる。
なお、上記気体流入管は、上記気体が、上記被処理水の旋回の中心軸に対して、17度〜19度、特に好ましくは18度の入射角で供給されるように設けられていることが好ましい。上記中心軸に対して、気体が上記の範囲の入射角で供給されることにより、マイクロバブルを効率よく製造することができる。
また、供給される気体は、0.6リットル/分以上1.2リットル/分以下であることが好ましい。表2に、供給される気体の量を変化させたときの、発生するバブルのサイズを示す。表2に示すように、1.2リットル/分以上とすると、磁気活水オゾンナノバブルの割合が減って、磁気活水オゾンマイクロバブルの割合が増加するおそれがある。
Figure 0005097024
なお、気体の供給量は、電動ニードルバルブ8によって調節することができる。
気液混合循環ポンプ3の運転は、シーケンサー(バブル発生機制御手段)32の信号により設定している。第1気体せん断部4の内部形状は、楕円形であり、最大の効果の形状は、真円形であり、更に内部摩擦を小さくする為に鏡面仕上げとしている。
また、第1気体せん断部4の内部に流体の旋回乱流を制御する為に溝深さ0.3mm〜0.6mm、溝幅0.3mm〜0.8mmの溝を設けている。
また、第1気体せん断部4を構成する金属の厚みが薄いと、気液混合循環ポンプ3が運転されることにより、振動が発生し、流体運動エネルギーが、振動として外部に伝播して逃げ、そのことが、必要な高速流動運動すなわち、高速旋回とせん断エネルギーを低下させる。第1気体せん断部4を構成する金属の厚みは、6mm〜12mmの範囲が好ましい。マイクロバブル発生部の材料厚みが6mm以下の場合は、高圧、高速エネルギーが、振動波エネルギーとして、大気中に逃げて、エネルギーロスが発生して、せん断応力効果を減少させて、マイクロバブルの製造に支障をきたすおそれがある。すなわち、第1気体せん断部4の主要部分が、6mm以上12mm以下の厚さを有していることが好ましい。なお、「主要部分」とは、重量において50%以上を占める部分が意図される。
次に、第2段階について詳細に説明する。第1気体せん断部4を有する気液混合循環ポンプ3で、発生させたマイクロバブルを、第2気体せん断部5に水配管を通じて圧送する際、第2気体せん断部5と第3気体せん断部14においては、第1段階後さらに、配管サイズを細くして、かつ高速流体運動させて、竜巻状に細くして、より高速で旋回する回転せん断流を発生させる。よって、マイクロバブルからナノバブルが発生すると同時に、超高温の極限反応場が形成される。
第2気体せん断部5と第3気体せん断部14を構成している理由は、ナノバブル量をより多く発生させる為には、気体せん断部も3段階で構成する方が、1段階で気体せん断部を構成するよりも、ナノバブル量が多量であるからである。超高温の極限反応場が形成されると、局部的に高温高圧状態となり、不安定なフリーラジカルができ、同時に熱を発生する。
第2気体せん断部5と第3気体せん断部14はステンレス製が一般である、その形状は、楕円形好ましくは、真円形である。また、第2気体せん断部5と第2気体せん断部14には、小孔が開いているが、その吐出口径は、4mm〜9mmが最適である。
なお、ナノバブル発生機47を構成している気液混合循環ポンプ3、第1気体せん断部4、第2気体せん断部5と第3気体せん断部14のセットは、市販されているものを用いてもよく、メーカーを限定するものではないが、例えば、株式会社 協和機設の商品(商品名 バビダスHYK型)を用いることができる。
そして、つきにマイクロバブル、ナノバブルを含有した液体は、フランジ33とフランジ35に挟まれて設置されている吐出側口径交換ユニット34に導入されて、液体の流速と流れ(相流または乱流)が制御されて相流の状態で、吐出側磁気活水器本体9に導入される。
吐出側口径交換ユニット34は、吐出側磁気活水器本体9に液体を相流の状態で、導入し、吐出側磁気活水器本体9の磁力線を均等に照射させる為の前準備機器である。吐出側磁気活水器本体9のフランジ6の口径に合わせて、フランジ35、およびフランジ33が決定される。吐出側口径交換ユニット34は、例えば、ステンレス製のものとすることができる。また、吐出口径交換ユニット34の長さは、例えば、フランジ6の直径の10倍以上とすればよい。
そして、吐出側口径交換ユニット34を出た、被処理水は、吐出側磁気活水器本体9に導入される。吐出側磁気活水器本体9は、フランジ6とフランジ12の間に設置された吐出側磁気活水器本体9であり、その内部に厚み30mm以下の液体通過部26が、厚み30mm以下の平板状に形成されている。また、平板を挟んでS極磁石10とN極磁石16が、3つづつ設置され、S極磁石10とN極磁石16の間に磁力線11が、放射されている。この磁力線の中を液体が流れると、微弱な電流が発生する。微弱電流の作用で、水分子同士の結合が崩れ、クラスター(分子のかたまり)が細分化する。そして同時に微弱電流の作用により、液体中の成分がナノバブルと同様にラジカルが発生して、酸化処理されることになる。
クラスターが細分化された水は、クラスターのすき間に酸素を吸収する作用が高まり、外気から大量の酸素を吸収する為、溶存酸素濃度が高まる。
これらにより、液体が、ナノバブルが有するフリーラジカルによる酸化処理と同様に、磁力線により、活性酸素が生成され、フリーラジカルによる液体の酸化処理される。
なお、吐出側磁気活水器本体9としては、例えば、株式会社ビー・シー・オーの商品名BK型を採用することができる。
吐出側磁気活水器本体9を出た液体は、第3気体せん断部14に導入される。第3気体せん断部14に導入された液体は、磁気活水ナノバブルとなり、磁力ナノバブル流15を形成する。以上により、第1の実施の形態では、磁気活水オゾンナノバブル発生機47により、磁気活水オゾンナノバブル含有液体を製造することができる。
次に、マイクロナノバブル発生機78について説明する。マイクロナノバブル発生機78は、ナノバブル発生機47より、バブルサイズが大きく、かつほとんどが、マイクロサイズで、一部ナノバブルを吐出する。
マイクロナノバブル発生機78は、気体せん断部73、水配管13、循環ポンプ65、吸込水配管79、オゾンガス配管54、および電動ニードルバルブ79から構成されている。マイクロナノバブル発生機78は、多量のマイクロナノバブルと極少量のナノバブルを発生している。すなわち、水槽内部には、気体せん断部73が、また水槽外部に循環ポンプ65、オゾンを取り入れてオゾン量を正確に調整可能な電動ニードルバルブ60とそれらを連結する配管が設置されている。符号79は循環ポンプ65に水を吸込む為の吸込配管79であり、符号13は、吐出する水配管であり、符号54は、オゾン導入の為のオゾンガス配管である。循環ポンプ65によって、吐出圧力を高められた水は、オゾンと共に気体せん断部14に導入されて、気体と液体が高速で旋回することにより、マイクロナノバブルを発生する。マイクロナノバブル発生機78としては、例えば、ナノプラネット研究所の製品(M2−LM型)を採用することができる。
また、循環ポンプ65の吐出側配管には、紫外線ランプ67を有する紫外線反応塔66を設置して、被処理水を紫外線により処理している。本発明者らは、オゾンマイクロナノバブルと紫外線オゾンマイクロナノバブルを比較した場合、紫外線オゾンマイクロナノバブルの方が、酸化還元電位において、オゾンマイクロナノバブルよりも約1.4倍高いことを実験により見出している。ナノバブルまたはマイクロナノバブルは、磁気活水器、オゾン、紫外線との組み合わせにより、相乗効果が得られる。よって、マイクロナノバブルも紫外線・オゾンマイクロナノバブルとして、酸化作用の強いシステムとしている。
また、オゾンをナノバブル化すれば、通常オゾン濃度は4ppmが限界であることに対し、8ppm程度まで上昇でき、少ないオゾン量で酸化力を増加させることができる。また、通常のオゾンは、短時間で空気中に飛散するが、磁気活水オゾンナノバブルとすれば、2ケ月以上被処理水中に持続させることもできる。
なお、紫外線ランプ67を有する紫外線反応塔66は、ナノバブル発生機47または水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52に関連する気体配管系統に設置されていてもよい。これにより、紫外線ナノバブルまたは紫外線マイクロナノバブルを製造することができる。バブルを紫外線・磁気活水・オゾンナノバブルとして、酸化力を最大に強めたナノバブルとすることができる。作用効果の観点からすれば、ナノバブルも単に、ナノバブルではなく、オゾンナノバブル、または、磁気活水オゾンナノバブル、または、紫外線・磁気活水・オゾンナノバブルの様に組み合わせることによって、作用効果が増大する。
次に、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52について、説明する。水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52のバブルのサイズは、他のナノバブル発生機47やマイクロバブル発生機78と比較して、最も大きく、大部分がマイクロバブルで、少しだけナノバブルが存在している。
水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52は、水槽外部に設置してあるオゾン発生機64からオゾンをオゾンガス配管54を経て、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52にオゾンガスを1〜5リットル/分のレベルで供給し、かつ被処理水と混合しながら水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52のインペラが高速回転して、オゾンと被処理水の混合物をせん断することによって、オゾンマイクロナノバブルを発生させている。
オゾン発生機64、電動ニードルバルブ80、および水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52は、シーケンサー32により、あらかじめ組み込まれたシーケンスにより、運転制御されることになる。
なお、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52は、市販されているものを用いてもよく、メーカーも特に限定されないが、例えば、野村電子工業株式会社のマイクロバブラーMB−150を採用することができる。
3種類のバブル発生機の運転制御は、被処理水の水質や含有成分によって異なるので、処理実験を実施して決定することになる。しかし、一度処理実験を実施して、運転制御方式を決定しても、時間の経過と共に、水質が変動して対応できなくなる場合がある。
本実施形態では、流入水の水質すなわち、流体処理前測定槽72の水質としてのTOC、処理後の水質を流体処理後測定槽57の水質としてのTOCに加えて、処理水槽96に設置してある酸化還元電位計8によって酸化還元電位を測定して、3台のバブル発生機の運転パターンを自動的にシーケンサー32を活用して、最適な運転パターンを選択している。これにより、流入水としての被処理水の流入濃度や水質変動に対応できる上、処理水槽96の酸化還元電位を変動させることにより効率的な処理が可能となる。すなわち、処理水槽96を好気性運転(酸化還元電位はプラスmv)としたり、嫌気性運転(酸化還元電位はマイナスmv)したりすることで効率的な運転とすることができる。
下記の表は、3台のバブル発生機の運転パターンの1例である。
Figure 0005097024
これは次のようにしても制御できる。つまり、シーケンサ32は、予め上記処理槽内の酸化還元電位の程度を任意の段階に分けて設定し、かつどの段階に処理水槽96内を保つかを示す目的段階を設定する酸化還元電位設定部(図示せず)と、酸化還元電位計8により測定した酸化還元電位が上記段階のいずれに該当するかを認識する認識部(図示せず)とを備え、上記目的段階の方が上記認識手段が認識した段階より大きいとき、上記目的段階になるまで、ナノバブルまたはマイクロナノバブルを発生させるものであり、上記目的段階の方が上記認識手段が認識した段階より小さいとき、上記目的段階になるまで、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの発生を抑制させる。なお、表2における、例えば「2番目に必要な段階」とは、上記目的段階と上記認識手段が認識した段階との差が2段階と読んでもよい。
次に、処理水槽96について、説明する。各種バブルを含有した被処理水は、液体処理後測定槽57からのオーバーフローによりバブル含有水配管65を経由して、処理水槽96に導入される。処理水槽96は、基本的には、ほとんどが密閉構造であるが、ブラワー84からの曝気空気が、散気館92から吐出して出てくる空気を抜け出す為の空気抜き配管89は、処理水槽96の上部面に設置してある。そして、処理水槽96の中心部には、筒状の上昇水流発生管(担体流動化手段)91が設置され、その内部にブラワー84から吐出する空気が空気配管85を経由して好気的に曝気できる様、散気管92と、空気を伴わないで、上昇水流を発生可能な上吐出水中攪拌機93が設置してある。散気管92から吐出した無数の気泡90が上昇する際に上昇水流を発生させて、処理水槽996に充填されているポリビニルアルコール担体95を流動状態とする。
すなわち、散気管92は、好気状態での上昇水流を起こし、また上吐出水中攪拌機93は、嫌気状態での上昇水流を起こす為の設備である。又、上吐出水中攪拌機93の下部には、上吐出水中攪拌機93を固定支持する為の穴あき支持板94が設置されているが、処理水槽96に充填されたポリビニルアルコール担体95が処理水槽96下部から上昇水流発生管91の上部に上昇できる様に6mm以上の孔が無数に空いている。ポリビニルアルコール担体95の直径が約4mmである為、孔を6mmとしている。
ポリビニルアルコール担体95は下記の特徴を有している。処理水槽96では、ポリビニルアルコール担体95は下記の特徴のもとで、有効に使用される:ポリビニルアルコール担体95は、処理水槽96内での流動性に優れている;ポリビニルアルコール担体95には、20ミクロン前後の孔径が中心部まで全通している;ナノバブルを20ミクロン前後の孔径の中心部まで導入して、そこに繁殖している菌の作用効果を高めることができる。すなわち、処理性能を向上させることができる。
又、ナノバブルは、20ミクロン前後の孔径の中心部まで侵入して長く滞在して、被処理水中の汚濁物質としての有機物に対して、ナノバブル起因のフリーラジカルにより、有機物を酸化処理する。
ポリビニルアルコール担体95を使用した処理水槽96では、嫌気状態とすれば、微生物汚泥の消化に有効な嫌気性菌をポリビニルアルコール担体95内部に繁殖可能で余剰汚泥発生量の削減が可能となる。
ポリビニルアルコール担体95は、高含水、酸素透過性に優れ、微生物の内部棲息性が良好である。よって、内部棲息性が良好であるが故、処理水槽96の状態変化により好気性菌と嫌気性菌とを自由に多量に繁殖させて目的にあった処理を実現できることになる。
ポリビニルアルコール担体95は、化学架橋構造により不溶化しているので、樹脂自身は生分解を受けにくい。すなわち、長期間使用することができる。
一般的な活性汚泥法と比較し、多量の微生物を安定的に繁殖可能で、処理能力を2〜3倍に高めることができる。
そして、処理水槽96から出た被処理水は、処理水配管87を通過して処理水となる。
尚、各種バブル発生機すなわち、ナノバブル発生機47、マイクロナノバブル発生機78、及び水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52と酸化還元電位計88は、シーケンサー32と信号線55とで結線されており、酸化還元電位計88と連動している酸化還元電位調節計86の信号を受けたシーケンサー32の信号で、各種バブル発生機が自由に運転方法が制御される。その運転により、処理水槽96は、好気性となったり、また逆に嫌気性になったりして、流入水の条件によって、運転方法を変更できる水処理システムとなっている。
すなわち、処理水槽96内の嫌気状態又は好気状態、ポリビニルアルコール担体95の中心部の嫌気状態又は好気状態を酸化還元電位計88の数値から人工的につくり出し、処理水槽96内の好気性微生物と嫌気性微生物の状態を最適としている。
より具体的には、好気状態と嫌気状態とを定期的に人工的につくり出し、好気性菌と嫌気性菌の両方を繁殖させ、両方の微生物繁殖による処理の相乗効果を期待している。
すなわち、従来1つの処理水槽(番号なし)では好気性菌と嫌気性菌の両方を充分に繁殖させることができなかった。
また、シーケンサー32により、処理水槽96内の酸化還元電位計88の測定値で、処理水槽96内の好気状態と嫌気状態とを処理効率が最高レベルに達する様、自由にシステムを構築している。
最高レベルとは、好気性菌と嫌気性菌の両方が最高の菌量(菌体量)になるレベルを意味する。尚酸化還元電位計88の値がプラスの場合は、好気性で、逆にマイナスの場合は嫌気性を意味し、微生物の合理的な培養システムとは、好気性菌と嫌気性菌の両方を、処理水槽96内を好気性に維持したり、また嫌気性に維持したりして、高濃度に維持して処理効率を高める内容である。
そして、さらにポリビニルアルコール担体95を処理水槽96内に充填しているので、好気性菌と嫌気性菌の固定化が充分に行われ、さらに微生物が高濃度となり処理効率が向上する。
このシステムは、ナノバブル発生機47における気液混合循環ポンプ3、電動ニードルバルブ8、及びブロワー84、上吐出水中攪拌機93の運転時間や、運転の組み合わせによって決定される。この気液混合循環ポンプ3、電動ニードルバルブ8、ブロワー84、上吐出水中攪拌機93に関する運転方法は、流入水である工場排水の水質や含有成分によってことなるので、処理実験を実施して決定することになる。
各種バブルとポリビニルアルコール担体95を処理水槽96内に導入して従来とは異なるだけの、多量の好気性菌と嫌気性菌の両方を充分に繁殖させることができる。特に、ナノバブルが水中に長く持続すること、ポリビニルアルコール担体95の20ミクロン前後の孔径が中心部まで全通していることを巧に活用している。なお、ポリビニルアルコール担体95としては、例えば、株式会社クラレの商品名クラゲール等を用いることができる。
また、処理水槽96には、例えば、炭酸カルシウム鉱物が充填された収容かごを追加してもよい。処理水槽96に、磁気活水オゾンナノバブル発生機47、紫外線オゾンマイクロナノバブル、およびオゾンマイクロバブルで強力に酸化処理された被処理水が導入されると、上記炭酸カルシウム鉱物が該バブルによって、酸化処理されることによって、カルシウムが液体中に溶け出し、液体をpH調整することができる。特に、液体が酸性を示す場合は、処理水槽96に、流入水としての被処理水を導入して、炭酸カルシウム鉱物を溶解させてカルシウムイオンを溶出させて中和することができる。すなわち、一般的な中和剤であり、炭酸カルシウム鉱物を原料として製造される水酸化カルシウムを添加したときと同等の効果を奏することができる。
なお、液体処理前測定槽72のpHが酸性を示す場合、液体処理後測定槽57のpHをpH6〜pH8程度の中性域となる様に、3種類のバブル発生機の運転をシーケンサー32で調整することによって、被処理水を効率的に中和することができる。すなわち、液体処理前測定槽72におけるpHが高い酸性度を示すときに、バブル発生ユニット17を、発生するナノバブルまたはマイクロナノバブルの酸化力を向上させるように制御することで、上記炭酸カルシウム鉱物の溶解を促して、被処理水を効率的に中和することができる。
バブル発生ユニット17を、発生するナノバブルまたはマイクロナノバブルの酸化力を向上させるように制御するためには、本実施形態では、例えば、磁気活水オゾンナノバブル発生機47、紫外線オゾンマイクロナノバブル発生機78、および水中ポンプ型オゾンマイクロナノバブル発生機52について、より多くのバブル発生機を稼動させ、かつ、水中ポンプ型オゾンマイクロナノバブル発生機52よりも、紫外線オゾンマイクロナノバブル発生機78を、紫外線オゾンマイクロナノバブル発生機78よりも、磁気活水オゾンナノバブル発生機47を稼動させるようにすればよい。
さらに、処理水槽96内に流動する充填材として、活性炭を充填させてもよい。このとき、活性炭が、気液混合循環ポンプ3、循環ポンプ65、および水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52に吸い込まれない様に、スクリーンが処理水槽96の下部の適当な位置に設置することが好ましい。活性炭は、有機物の吸着や脱色に利用して、水質を向上させることができる。
また、処理水槽96内に、ポリ塩化ビニリデン充填物と、該ポリ塩化ビニリデン充填物を固定する固定金具とを追加してもよい。処理水槽96内に配置されたポリ塩化ビニリデン充填物には、微生物を繁殖させることができる。したがって、有機物を分解する微生物を繁殖させることによって、例えば、排水処理、上水処理、再利用水処理における接触酸化槽として利用することができる。
〔第2の実施形態〕
次に本発明の第2の実施形態に係る水処理装置の概略構成を図2に示す。図2に示す第2の実施形態は、処理水槽96から流出する被処理水が、急速ろ過塔97および活性炭吸着塔98においてさらに高度に処理している。第1の実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1の実施形態と異なる部分のみ、説明する。
第2の実施形態では、処理水槽96を流出した被処理水は、さらに急速ろ過塔97および活性炭吸着塔98においてさらに高度に処理される。急速ろ過塔97において、被処理水中の浮遊物質を物理的にろ過して除去し、最終的に活性炭吸着塔98の活性炭により、被処理水中の有機物を完全に物理的吸着で処理している。
第2の実施形態は、例えば、PFOS、PFOA等の有機フッ素化合物含有水の処理に好適に用いることができる。有機フッ素化合物含有水としては、水道水、工業用水、工場排水、下水処理水などが、該当し、国際的に問題となっている有機フッ素化合物の処理に有効な実施形態とすることができる。そして、最終的に活性炭吸着塔98の活性炭に吸着した有機フッ素化合物は、セメント工場等に活性炭と共に持ち込んで1400度Cの高温で処理分解すればよい。
〔第3の実施形態〕
次に本発明の第3の実施形態に係る水処理装置の概略構成を図2に示す。図3に示す第3の実施形態は、処理水槽96から流出する被処理水が、急速ろ過塔97およびイオン交換樹脂塔100においてさらに高度に処理している。第1の実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1の実施形態と異なる部分のみ、説明する。
第2の実施形態では、処理水槽96を流出した被処理水は、さらに急速ろ過塔97およびイオン交換樹脂塔100においてさらに高度に処理される。急速ろ過塔97において、被処理水中の浮遊物質を物理的にろ過して除去し、最終的にイオン交換樹脂塔100のイオン交換樹脂により、被処理水中の有機物のうち、有機物における化学式の末端がイオンを有している有機物を完全にイオン交換樹脂で処理している。
第3の実施形態は、例えば、PFOS(スルホン酸イオン)、PFOA(カルボン酸イオン)等の有機フッ素化合物含有水の処理に好適に用いることができる。有機フッ素化合物含有水としては、水道水、工業用水、工場排水、下水処理水などが、該当し、国際的に問題となっている有機フッ素化合物の処理に有効な実施形態とすることができる。そして、最終的にイオン交換樹脂塔100のイオン交換樹脂とイオン交換した有機フッ素化合物は、イオン交換樹脂と共に、セメント工場等に持ち込んで1400度Cの高温で処理分解すればよい。
〔第4の実施形態〕
次に本発明の第4の実施形態に係る水処理装置の概略構成を図4に示す。第1の実施形態では、流体処理前測定槽72および流体処理後測定槽57において、水質としてTOCを測定していたが、第4の実施形態では、流体処理前測定槽72および流体処理後測定槽57において、水質としてCOD(化学的酸素要求量)を測定している。この点のみが、第1の実施形態と異なっている。第1の実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1の実施形態と異なる部分のみ、説明する。
本実施形態では、COD検出部68を、液体処理前測定槽72および液体処理後測定槽57に水質計として設置し、信号線55によって槽外部のCOD調節計70と連動させている。COD調節計70は、信号線55によってシーケンサー32に接続されている。
流入水中にCOD(化学的酸素要求量)が存在している場合、液体処理水槽の滞留時間や、バブル密度によっても異なるが、COD(化学的酸素要求量)がナノバブルまたはマイクロナノバブルにより酸化されて、CODが低下する。したがって、COD検出部68およびCOD調節計70を用いることにより、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの被処理水に対する酸化力を測定することができる。
シーケンサー32は、COD調節計70からの信号に基づいて、第1の実施形態と同様に、バブル発生ユニット17を制御する。すなわち、第1の実施形態におけるTOCをCODと読みかえればよい。
COD検出部68およびCOD調節計70としては、例えば、東亜ディーケーケー株式会社のCOD自動測定装置COD203を用いることができる。
なお、第1の実施形態では水質としてTOCを、本実施形態では水質としてCOD(化学的酸素要求量)を測定したが、水質としては他にも、例えば、pH、酸化還元電位等を測定してもよい。
流入水中に窒素成分(N)やイオウ成分(S)が存在している場合、窒素成分は、ナノバブルまたはマイクロナノバブルにより酸化されて、硝酸イオンに変化し、イオウ成分は、ナノバブルまたはマイクロナノバブルにより酸化されて、硫酸イオンに変化する。そして、被処理水の硝酸イオンと硫酸イオンの増加により、被処理水のpHが変化することになる。したがって、pH検出部およびpH調節計を用いることにより、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの被処理水に対する酸化力を測定することができる。pH検出部は、価格が安価でしかも取り扱いが容易であるから、バブル発生装置のイニシャルコストおよびメンテナンスコストを低減できる。pH検出部およびpH調節計としては、例えば、横河電機株式会社の自動校正形pH8SM5を用いることができる。
〔第5の実施形態〕
次に本発明の第5の実施形態に係る水処理装置の概略構成を図5に示す。図5に示す第5の実施形態は、第1の実施形態と比較して、密閉水槽である処理水槽96の上昇水流発生管91の穴あき支持板94に、上吐出水中攪拌機93に換えて、下吐出水中攪拌機989が設置されている点が異なっている。第1の実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1の実施形態と異なる部分のみ、説明する。
処理水槽96の上昇水流発生管91の穴あき支持板94に下吐出水中攪拌機99が設置されているため、下吐出水中攪拌機99が運転される時は水流が下向きとなる。逆に下吐出水中攪拌機99が停止され、散気管92から気砲90が吐出されると上昇水流が発生する。すなわち、第5の実施形態では、下方水流と上昇水流の両方が発生することになる。
そして、下吐出水中攪拌機99が運転される時は水流が下向きとなり、処理水槽96の下部でのポリビニルアルコール担体95の流動となり、嫌気性の微生物には、好条件での流動状態となる。
〔第6の実施形態〕
次に本発明の第6の実施形態に係る水処理装置の概略構成を図6に示す。図6に示す第6の実施形態は、処理水槽96から流出する被処理水が、急速ろ過塔97および活性炭吸着塔98においてさらに高度に処理している。第5の実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第5の実施形態と異なる部分のみ、説明する。
第6の実施形態では、処理水槽96を流出した被処理水は、さらに急速ろ過塔97および活性炭吸着塔98においてさらに高度に処理される。急速ろ過塔97において、被処理水中の浮遊物質を物理的にろ過して除去し、最終的に活性炭吸着塔98の活性炭により、被処理水中の有機物を完全に物理的吸着で処理している。
第6の実施形態は、例えば、PFOS、PFOA等の有機フッ素化合物含有水の処理に好適に用いることができる。有機フッ素化合物含有水としては、水道水、工業用水、工場排水、下水処理水などが、該当し、国際的に問題となっている有機フッ素化合物の処理に有効な実施形態とすることができる。そして、最終的に活性炭吸着塔98の活性炭に吸着した有機フッ素化合物は、セメント工場等に活性炭と共に持ち込んで1400度Cの高温で処理分解すればよい。
〔第7の実施形態〕
次に本発明の第7の実施形態に係る水処理装置の概略構成を図7に示す。図7に示す第7の実施形態は、処理水槽96から流出する被処理水が、急速ろ過塔97およびイオン交換樹脂塔100においてさらに高度に処理している。第5の実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第5の実施形態と異なる部分のみ、説明する。
第7の実施形態では、処理水槽96を流出した被処理水は、さらに急速ろ過塔97およびイオン交換樹脂塔100においてさらに高度に処理される。急速ろ過塔97において、被処理水中の浮遊物質を物理的にろ過して除去し、最終的にイオン交換樹脂塔100のイオン交換樹脂により、被処理水中の有機物のうち、有機物における化学式の末端がイオンを有している有機物を完全にイオン交換樹脂で処理している。
第7の実施形態は、例えば、PFOS(スルホン酸イオン)、PFOA(カルボン酸イオン)等の有機フッ素化合物含有水の処理に好適に用いることができる。有機フッ素化合物含有水としては、水道水、工業用水、工場排水、下水処理水などが、該当し、国際的に問題となっている有機フッ素化合物の処理に有効な実施形態とすることができる。そして、最終的にイオン交換樹脂塔100のイオン交換樹脂とイオン交換した有機フッ素化合物は、イオン交換樹脂と共に、セメント工場等に持ち込んで1400度Cの高温で処理分解すればよい。
〔第8の実施形態〕
次に本発明の第8の実施形態に係る水処理装置の概略構成を図8に示す。第5の実施形態では、流体処理前測定槽72および流体処理後測定槽57において、水質としてTOCを測定していたが、第8の実施形態では、流体処理前測定槽72および流体処理後測定槽57において、水質としてCOD(化学的酸素要求量)を測定している。この点のみが、第5の実施形態と異なっている。第5の実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第5の実施形態と異なる部分のみ、説明する。
本実施形態では、COD検出部68を、液体処理前測定槽72および液体処理後測定槽57に水質計として設置し、信号線55によって槽外部のCOD調節計70と連動させている。COD調節計70は、信号線55によってシーケンサー32に接続されている。
流入水中にCOD(化学的酸素要求量)が存在している場合、液体処理水槽の滞留時間や、バブル密度によっても異なるが、COD(化学的酸素要求量)がナノバブルまたはマイクロナノバブルにより酸化されて、CODが低下する。したがって、COD検出部68およびCOD調節計70を用いることにより、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの被処理水に対する酸化力を測定することができる。
シーケンサー32は、COD調節計70からの信号に基づいて、第1の実施形態と同様に、バブル発生ユニット17を制御する。すなわち、第1の実施形態におけるTOCをCODと読みかえればよい。
COD検出部68およびCOD調節計70としては、例えば、東亜ディーケーケー株式会社のCOD自動測定装置COD203を用いることができる。
〔実施例〕
図2に基づいて、第2の実施形態に係る水処理装置を作製した。上記水処理装置における流体処理前測定槽72の容量を約0.5m、バブル導入槽1の容量を約6m、流体処理後測定槽57の容量を0.5m、処理水槽96の容量を6mとして樹脂を用いて各部を作製した。また、急速ろ過塔97を0.1m、活性炭吸着塔98を0.2mとして、装置を構成した。
そして、気液混合循環ポンプ3として電動機3.7Kwを、ナノバブル発生機47として、株式会社協和機設のHYK型を選定した。また、吐出側磁気活水器本体9として、全長800mm、横幅160mm、縦幅310mmの、株式会社ビー・シー・オーのBK型を選定した。これらを組み立て、ナノバブル発生機47を製作した。
また、マイクロナノバブル発生機78として、ナノプラネット研究所の製品(M2−LM型)を選定した。マイクロナノバブル発生機78に付属する紫外線反応塔66としては、タキエンジニアリング株式会社のSUV型を選定した。
水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機52は、野村電子工業株式会社のマイクロバブラーMB−150を採用した。
3種類のバブル発生機に気体としてのオゾンを供給するべき共通のオゾン発生機64を野村電子工業株式会社のオゾン発生装置ND−100を選定した。
上記の構成により、バブル発生ユニット17を作製した。
そして、処理水槽96内に充填するポリビニルアルコール担体95を株式会社クラレのクラゲールを選定し、ポリビニルアルコール担体95の量約1.2m(水槽容量の約20%)を充填した。
上吐出水中攪拌機93として、新明和工業株式会社の水中エアレータSU22型2.2kwを選定した。
そして、上記水処理装置における流体処理前測定槽72、バブル導入槽1、流体処理後測定槽57、処理水槽96、急速ろ過塔97、最終設備としての活性炭吸着塔98に流入水として、半導体工場から排水される現像廃液の微生物処理水を順次導入していった。
そして、シーケンサー32の設定により、ナノバブル発生機47、マイクロナノバブル発生機78を運転し、ナノバブルをベックマンコールター株式会社にて、測定したところ、0.1μmから20μmの範囲ナノバブルやマイクロバブル多数を確認できた。
処理水槽96内の、磁力活性による酸化還元電位を、東亜ディーケーケー株式会社のORP計HC型で測定したところ、プラスの800mvであった。
そして、流体処理前測定槽72と流体処理後測定槽57のTOC濃度を測定したところ、流体処理前測定槽72のTOC濃度が120ppmで、流体処理後測定槽57のTOC濃度は、102ppmであった。バブル発生ユニット17で、18ppm(120ppm−102ppm)のTOCを酸化分解できた。
流体処理前測定槽72のTOC濃度が100ppm以上の時は、2種類のバブル発生機が運転する様シーケンサー32で設定していた。具体的には、ナノバブル発生機47とマイクロナノバブル発生機78の2台が運転する様シーケンサーで設定していた。
そして、流体処理前測定槽72のTOC濃度が120ppmであったことに対し、最終的な活性炭吸着塔98出口のTOC濃度は、4ppmであった。
また、流入水として、有機フッ素化合物として、PFOS〔パーフルオロオクタンスルホン酸〕を準備して、流入水に添加して濃度を測定したところ、19ppb(190000ppt)であった。そして、水処理装置全体を運転後の活性炭吸着塔98出口のPFOS〔パーフルオロオクタンスルホン酸〕を側定したところ、0.36ppb(360ppt)であり、除去率をもとめたところ、約98%であった。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
本発明は、新規水処理方法および水処理装置を提供するため、上水、排水、地下水、難分解性物質含有排水、再利用水、植物栽培の水耕液、各種分野の洗上水、大規模浴槽の浴槽水、蒸留前の重油、蒸留前のバイオエタノール等の、幅広い分野における被処理水を処理するために利用可能である。
本発明の一実施形態(第1の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第2の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第3の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第4の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第5の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第6の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第7の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態(第8の実施形態)に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。
符号の説明
1 バブル導入槽 2 サクション配管 3 気液混合循環ポンプ
4 第1気体せん断部 5 第2気体せん断部 6 フランジ 7 空気配管
8 電動ニードルバルブ 9 吐出側磁気活水器本体 10 S極磁石
11 磁力線 12 フランジ 13 水配管 14 第3気体せん断部
15 磁力ナノバブル流 16 N極磁石 17 バブル発生ユニット
18 炭酸カルシウム鉱物 19 吸込側磁気活水器 20 S極磁石
21 N極磁石 22 磁力線 23 フランジ 24 液体通過部
25 フランジ 26 液体通過部 27 空気流量計 28 信号線
29 酸化還元電位検出部 30 信号線 31 酸化還元電位調節計
32 シーケンサー 33 フランジ 34 吐出側口径交換ユニット
35 フランジ 36フランジ 37 吸込側口径交換ユニット
38 フランジ 39 上水処理設備 40 排水処理設備
41 有機フッ素化合物含有排水処理設備 42 大規模浴槽設備 43 ピット
44 ピットポンプ 45 急速ろ過機 46 活性炭吸着塔
47 ナノバブル発生機 48 収容かご 50 水配管 51 水配管
52 水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機 53 マイクロナノバブル流
54 オゾンガス配管 55 信号線 56 気体除去口
57 液体処理後測定槽 58 気体分離板 59 TOC検出部
60 電動ニードルバルブ 61 TOC調節計 62 流入配管
63 バブル含有水配管 64 オゾン発生機 65 循環ポンプ
66 紫外線反応塔 67 紫外線ランプ 68 COD検出部
69 pH検出部 70 COD調節計 71 pH調節計
72 流体処理前測定槽 73 気体せん断部 76 活性炭
77 スクリーン 78 マイクロナノバブル発生機 79 吸い込み配管
80 電動ニードルバルブ 81 電動バルブ 82 支持金具
83 ポリ塩化ビニリデン 84 ブロワー 85 空気配管
86 酸化還元電位調節計 87 処理水配管 88酸化還元電位計
89 空気抜き 90 気泡 91 上昇水流発生管 92 散気管
93 上吐出水中攪拌機 94 穴あき支持板 95 ポリビニルアルコール担体
96 処理水槽 97 急速ろ過塔 98 活性炭吸着塔
99 下吐出水中攪拌機 100 イオン交換樹脂塔 101 水流

Claims (50)

  1. 被処理水を貯めるバブル導入槽、
    該バブル導入槽内の該被処理水中にナノバブルまたはマイクロナノバブルを発生させる複数のバブル発生機、
    該ナノバブルまたはマイクロナノバブルを含有せしめた該被処理水を貯め、酸化還元電位計を備え、かつ、ポリビニルアルコール担体が充填されている処理水槽、および
    該酸化還元電位計により測定される該被処理水の酸化還元電位に基づいて該複数のバブル発生機のそれぞれを動作または停止させるバブル発生機制御手段
    を備えていることを特徴とする水処理装置。
  2. 上記バブル発生機制御手段は、予め上記処理槽内の酸化還元電位の程度を任意の段階に分けて設定し、かつどの段階に上記処理槽内を保つかを示す目的段階を設定する酸化還元電位設定手段と、上記酸化還元電位計により測定した酸化還元電位が上記段階のいずれに該当するかを認識する認識手段とを備え、上記目的段階の方が上記認識手段が認識した段階より大きいとき、上記目的段階になるまで、ナノバブルまたはマイクロナノバブルを発生させるものであり、上記目的段階の方が上記認識手段が認識した段階より小さいとき、上記目的段階になるまで、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの発生を抑制させるものであることを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 上記複数のバブル発生機のうち、任意の1つが発生させるナノバブルまたはマイクロナノバブルの酸化力が、該複数のバブル発生機のうち、他の少なくとも1つが発生させるナノバブルまたはマイクロナノバブルの酸化力と異なっていることを特徴とする請求項1または2に記載の水処理装置。
  4. 上記複数のバブル発生機が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機、マイクロナノバブル発生機、ナノバブル発生機、加圧溶解ポンプ型マイクロバブル発生機、コンプレッサー型加圧型マイクロバブル発生機およびエジェクター式ノズル型マイクロバブル発生機からなる群より選ばれる2種以上のバブル発生機であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理装置。
  5. 上記複数のバブル発生機が、水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機、マイクロナノバブル発生機、およびナノバブル発生機であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の水処理装置。
  6. 任意の上記バブル発生機が、磁気活水器、紫外線反応塔およびオゾン発生機からなる群より選ばれる1つ以上を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の水処理装置。
  7. 上記複数のバブル発生機が、磁気活水オゾンナノバブル発生機、紫外線オゾンマイクロナノバブル発生機、およびオゾンマイクロナノバブル発生機であり、
    上記処理水槽が、上記ポリビニルアルコール担体を流動する担体流動化手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の水処理装置。
  8. 上記バブル発生機制御手段が、上記処理水槽が好気状態または嫌気状態となるように制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の水処理装置
  9. 上記バブル発生機制御手段が、上記処理水槽が好気状態と嫌気状態とを交互に経過させるように制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の水処理装置
  10. 上記バブル発生機制御手段が、上記処理水槽が上部好気状態と下部嫌気状態となるように制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の水処理装置
  11. 上記処理水槽の中心付近に、上下が開放されている筒が設けられており、該筒中に上昇流動水流発生の為の散気管と上昇流動水流発生の為の水中攪拌機が設けられていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の水処理装置。
  12. 上記担体流動化手段が、上記ポリビニルアルコール担体を流動状態とすることを特徴とする請求項に記載の水処理装置。
  13. 上記担体流動化手段が、上記ポリビニルアルコール担体を流動状態と静止状態とを交互に経過させることを特徴とする請求項に記載の水処理装置。
  14. 上記担体流動化手段が、上記ポリビニルアルコール担体を空気攪拌することを特徴とする請求項に記載の水処理装置。
  15. 上記バブル導入槽に流入する上記被処理水の全有機炭素を測定する処理前測定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の水処理装置。
  16. 上記バブル導入槽に流入する上記被処理水の化学的酸素要求量を測定する処理前測定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の水処理装置。
  17. 上記バブル導入槽に流入する上記被処理水のpHを測定する処理前測定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の水処理装置。
  18. 上記バブル導入槽に流入する上記被処理水の酸化還元電位を測定する処理前測定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載の水処理装置。
  19. 活性炭をさらに備えており、該活性炭は、上記処理水槽内に充填され、該処理水槽内を流動するようになっていることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の水処理装置。
  20. 上記処理水槽内に充填されている炭酸カルシウム鉱物をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の水処理装置。
  21. ポリ塩化ビニリデン充填物と、該ポリ塩化ビニリデン充填物を上記処理水槽内に固定する固定金具とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の水処理装置。
  22. 上記マイクロナノバブル発生機が、上記被処理水を吸い込んで吐出するポンプと、該ポンプから吐出された該被処理水と気体とを混合するとともに該気体をせん断する気体せん断部とを備えていることを特徴とする請求項4に記載の水処理装置。
  23. 上記マイクロナノバブル発生機が、上記被処理水を通過させ、かつ、通過する該被処理水に紫外線を照射する紫外線反応部をさらに備えており、上記ポンプと上記気体せん断部とが該紫外線反応部を介して接続されていることを特徴とする請求項22に記載の水処理装置。
  24. 上記ナノバブル発生機が、上記被処理水を吸い込んで吐出するポンプと、該ポンプから
    吐出された該被処理水と気体とを混合するとともに該気体をせん断する第1気体せん断部と、該第1気体せん断部において処理された該被処理水中の該気体をさらにせん断する第2気体せん断部と、該第2気体せん断部において処理された該被処理水中の該気体をさらにせん断する第3気体せん断部とを備えていることを特徴とする請求項4に記載の水処理装置。
  25. 上記ナノバブル発生機が、上記被処理水を通過させ、かつ、通過する該被処理水を磁気活水する磁気活水部をさらに備えており、上記第2気体せん断部と上記第3気体せん断部とが該磁気活水部を介して接続されていることを特徴とする請求項24に記載の水処理装置。
  26. 上記ナノバブル発生機が、上記被処理水を通過させ、かつ、通過する該被処理水を磁気活水する磁気活水部をさらに備えており、上記ポンプと上記第2気体せん断部とが該磁気活水部を介して接続されていることを特徴とする請求項24に記載の水処理装置。
  27. 上記ナノバブル発生機が、上記磁気活水部に流入する上記被処理水の流速を調節する出口径交換ユニットをさらに備えていることを特徴とする請求項25または26に記載の水処理装置。
  28. 上記ナノバブル発生機が、オゾンを発生させるオゾン発生機をさらに備えており、上記第1気体せん断部が、上記被処理水と、該オゾンとを混合することを特徴とする請求項24〜27のいずれか一項に記載の水処理装置。
  29. 上記第1気体せん断部に供給される上記気体が、毎分0.6リットル以上毎分1.2リットル以下であることを特徴とする請求項24〜28のいずれか一項に記載の水処理装置。
  30. 上記第1気体せん断部が、断面が楕円形または真円形であり、かつ、内部に複数の溝が設けられている筒を備えていることを特徴とする請求項24〜29のいずれか一項に記載の水処理装置。
  31. 上記溝の深さが、0.3mm以上0.6mm以下であり、該溝の幅が0.3mm以上0.8mm以下であることを特徴とする請求項30に記載の水処理装置。
  32. 上記ポンプが、上記被処理水を吸い込むための吸い込み配管、および該被処理水を吐出するための吐出配管を備えており、該吸い込み配管の口径が、該吐出配管の口径よりも大きいことを特徴とする請求項24〜31のいずれか一項に記載の水処理装置。
  33. 上記ポンプの出力が最大値となった後に、上記気体が第1気体せん断部に供給されるようになっていることを特徴とする請求項24〜32のいずれか一項に記載の水処理装置。
  34. 上記ポンプの稼働開始から少なくとも60秒経過した後に、上記気体が第1気体せん断部に供給されるようになっていることを特徴とする請求項24〜33のいずれか一項に記載の水処理装置。
  35. 上記第1気体せん断部は、内部で上記被処理水が旋回するようになっており、該旋回の中心軸に対して17度以上19度以下の入射角で上記気体を供給する気体流入管を備えていることを特徴とする請求項24〜34のいずれか一項に記載の水処理装置。
  36. 上記第1気体せん断部の主要部分が、6mm以上12mm以下の厚さを有していること
    を特徴とする請求項24〜35のいずれか一項に記載の水処理装置。
  37. 上記ナノバブル発生機が、上記被処理水を通過させ、かつ、通過する該被処理水に紫外線を照射する紫外線反応部をさらに備えており、上記第2気体せん断部と上記第3気体せん断部とが該紫外線反応部を介して接続されていることを特徴とする請求項24〜36のいずれか一項に記載の水処理装置。
  38. 上記水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機が、該水中ポンプ型マイクロナノバブル発生機に気体を供給する配管と、該配管を通過する気体に紫外線を照射する紫外線反応部とを備えていることを特徴とする請求項4に記載の水処理装置。
  39. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする上水の処理方法。
  40. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする排水の処理方法。
  41. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする有機フッ素化合物含有排水の処理方法。
  42. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする再利用水の処理方法。
  43. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする浴槽水の処理方法。
  44. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする治療用浴槽水の処理方法。
  45. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする水産養殖水の処理方法。
  46. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする水耕液の処理方法。
  47. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とするエステティック用水の処理方法。
  48. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とする床ずれの治療用水の処理方法。
  49. 請求項1〜38のいずれか一項に記載の水処理装置を用いることを特徴とするアトピー疾患の治療用水の処理方法。
  50. 被処理水中に複数のバブル発生機を用いてナノバブルまたはマイクロナノバブルを発生させるバブル導入工程、
    該ナノバブルまたはマイクロナノバブルを含有せしめた該被処理水を、酸化還元電位計を備え、かつ、ポリビニルアルコール担体が充填されている処理水槽に貯める担体処理工程、および
    該酸化還元電位計により測定された該被処理水の酸化還元電位に基づいて該複数のバブル発生機のそれぞれを動作または停止させるバブル発生機制御工程
    を包含していることを特徴とする水処理方法。
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