〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る水処理装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る水処理装置は、微生物槽15、活性炭槽92などを備えている。また、これらの槽間には、水流を制御するためのポンプ等の機構が備えられており、上記水処理装置には、当該ポンプ等を制御するためのシーケンサー14が含まれている。以下、各部の構造および動作について詳細に説明する。
(微生物槽15)
微生物槽15は、微生物を固定化した担体16を備えており、主として処理水中の有機物の微生物分解を行う槽である。微生物槽15には、処理するべき処理水としての流入水が管23より導入される。流入水としては、有機フッ素化合物含有水(有機フッ素化合物含有水道水、および有機フッ素化合物含有排水の両方を含む)、工業用水、工場排水、生活排水、工場排水処理水、地下水、上水および下水等広い範囲の処理水が該当する。例えば、特に有機物としての生物学的酸素要求量が300ppm以上、化学的酸素要求量200ppm以上の工場排水を本実施形態に係る水処理装置は処理可能である。
微生物を固定化する担体16としては、ポリビニルアルコールによって形成されているとともに、当該担体16に対して細孔が形成されているものが好ましい。ポリビニルアルコールからなる担体であれば、高含水、酸素透過性に優れ、微生物の内部棲息性が良好である。また、細孔を有する担体であれば、表面積が大きく、多数の微生物を繁殖させることができる上、当該細孔の内部に嫌気性細菌を繁殖させるとともに、当該担体の表面に好気性細菌を繁殖させることもできるため好ましい。さらに、担体16は、化学架橋構造により不溶化していることが好ましく、そのような担体は生分解を受けにくいため、長期間使用することができる。
そのような担体16としては、特に限定されないが、例えば、ポバール樹脂を用いることが好ましい。さらに具体的には、上記担体16としては、株式会社クラレ製のクラゲール(登録商標)を用いることが好ましい。例えば、上記クラゲールは、直径約4mm、比重1.025の粒子であって、1粒子あたり約10億個の微生物を固定化することができる。したがって、上記構成によれば、担体16の表面上に固定化される微生物の量を多くすることができる。
上記細孔の孔径としては特に限定されず、必要に応じて適宜設定することができる。例えば、上記孔径は、19μm〜21μmであることが好ましい。さらに好ましくは、略20μmである。また、細孔は、担体16内を全通していることが好ましい。
担体16の形状としては特に限定されず、適宜目的にあった形状であり得る。例えば、上記担体16の形状は、粒子状であることが好ましい。上記構成によれば、担体16は微生物槽15内を流動し易いので、弱い力によって担体16を攪拌することができる。また、上記構成によれば、担体16の表面積を増加させることができるので、担体16の表面上により多くの微生物を固定化させることができる。
また、上記担体16は、微生物槽15内を流動可能に備えられ得る。換言すれば、上記担体16は微生物槽15の表面に固定されることなく、微生物槽15内の処理水中を浮遊するように設けられ得る。また、上記担体16は、その一部が微生物槽15内を流動可能に備えられ、担体16の残りが微生物槽15内に固定化されて備えられていてもよい。なお、担体16の一部を流動可能とし、残りを固定化する場合には、全担体16の量に対する固定化される担体16の量の比率は特に限定されず、適宜設定することができる。このとき、固定化する担体16の量が多いほど嫌気性微生物の量を増やすことができるので、所望とする好気性微生物と嫌気性微生物との量比を考慮して、全担体16の量に対する固定化される担体16の量の比率を決定すればよい。
微生物槽15は、大きくは流動水流発生部49と樹脂接触部50とから構成されている。流動水流発生部49と樹脂接触部50との間には、仕切り板33が設置されていることが好ましい。また、仕切り板33は、微生物槽15の断面縦方向に設けられていることが好ましい。さらに、微生物槽15の上部水平方向に、穴あき板34が設置されていることが好ましい。仕切り板33と穴あき板34の材質は、特に限定しないが、ナノバブルやマイクロナノバブルで腐蝕しない様、金属としてはステンレス板や、合成樹脂製品としては、プラスチック板や塩ビ板を用いることができる。穴あき板34における穴の大きさは、例えば10mmとすることができるがこれに限定されない。
微生物槽15の流動水流発生部49には、バブル発生部51において発生したナノバブルまたはマイクロナノバブルが吐出されることが好ましい。なお、本明細書において、マイクロバブルとは、直径が50ミクロン(μm)以下の微細気泡が意図される。マイクロバブルは、通常、水中で縮小していき、ついには消滅(完全溶解)してしまう。また、ナノバブルは、マイクロバブルよりさらに小さいバブル(直径が1ミクロン以下の100〜200nm)が意図される。ナノバブルは、通常、いつまでも水の中に存在することが可能である。マイクロナノバブルとは、マイクロバブルとナノバブルとが混合したバブルが意図される。
これにより、微生物槽15中に、ナノバブルに起因する不安定なフリーラジカルが発生して、安定化するために流入水中の有機物である汚濁物質中の電子を奪いとって、処理水中の有機物等の汚濁物質を酸化する。その結果、処理水が酸化処理される。また、上記バブルが、流動水流発生部49の上方向に吐出されることにより、バブル流32が発生する。バブル流32は、担体16をバブル流32の中に巻き込んで上昇させることにより、担体16を微生物槽15中において攪拌することができる。
バブル発生部51は、第1気体せん断部3を有する気液混合循環ポンプ2(過流ポンプ)、第2気体せん断部4、第3気体せん断部6、電気ニードルバルブ9、第2および第3気体せん断部を繋ぐ管5、気体を取り込むための管8、処理水を取り込むための管46などを含んでいる。
まず、管8を介して気体(例えば、酸素など)が第1気体せん断部3中に供給されるとともに、管46を介して処理水が第1気体せん断部3中に供給される。第1気体せん断部3中の気体と処理水とは、気液混合循環ポンプ2によって混合・せん断され、その結果、上記気体からなるマイクロバブルおよびマイクロナノバブルが形成される。
上記気液混合循環ポンプ2は高揚程のポンプであればよく、適宜公知のポンプを用いることができる。具体的には、上記気液混合循環ポンプ2は、揚程40m以上の高揚程のポンプ、換言すれば4kg/cm2以上の圧力で気液混合物を押し出すことができるポンプであることが好ましい。上記構成によれば、多量のマイクロバブルを作製することができる。さらに、気液混合循環ポンプ2は、2ポールを有するポンプであることが好ましい。ポンプには、2ポールを有するポンプと4ポールを有するポンプとが存在し、2ポールを有するポンプの方が、4ポールを有するポンプと比較してトルクが安定している。したがって、より安定に多量のマイクロバブルを作製することができる。
第1気体せん断部3の形状は特に限定されないが、当該第1気体せん断部3中にて回転せん断流を効率よく発生させるためにも、円筒形の流路を有するものであることが好ましい。なお、当該流路中を、上記バブル含有水が通過する。
第1気体せん断部3中の気体および処理水には気液混合循環ポンプ2によって圧力がかけられ、その結果、第1気体せん断部3中に、処理水および気体の混相旋回流が発生する。さらに詳細には、気液混合循環ポンプ2にはインペラと呼ばれる羽根が備えられており、当該羽根を高速回転させることによって、混相旋回流が形成される。上記第1気体せん断部3の中心部には、上記混相旋回流が高速にて旋回する結果生じる気体空洞部が形成される。そして、気液混合循環ポンプ2によってさらに気体空洞部に圧力を加えることによって、気体空洞部は竜巻状の細長い形状になる。その結果、より高速で旋回する回転せん断流を発生させることができる。なお、上記気体空洞部内は負圧となるので、当該負圧を利用すれば、外部から当該気体空洞部に対して気体を自給することが可能になる。
上記管8を介して、上記気体空洞部に気体(例えば、酸素など)を自給させながら混相旋回流を高速旋回させることによって、上記混相旋回流を切断・粉砕することができる。なお、切断・粉砕は、第1気体せん断部3の出口近傍における、第1気体せん断部3の内外の気液混合物の旋回速度の差によって生じる。
上記回転せん断流の回転速度は特に限定されないが、500〜600回転/秒であることが好ましい。なお、上記回転せん断流の回転速度は、上記羽根(インペラ)の回転速度を調節することによって設定することができる。上記構成によれば、上記第1気体せん断部3によって、多量のマイクロバブルを作製することができる。
すなわち、第1気体せん断部3において、流体力学的に気液混合物の圧力を制御することによって負圧形成部から気体(例えば、酸素など)を吸入し、気液混合循環ポンプ2によって上記気液混合物を高速流体運動させることによって負圧部を形成し、これによって、マイクロバブルを発生させることができる。換言すれば、気液混合循環ポンプ2によって処理水と気体とを効果的に自給混合溶解し、気液混合物を圧送することによって、マイクロバブル白濁水を製造することができる。そして、第1気体せん断部3にて作製されたマイクロバブルは、管を介して第2気体せん断部4に圧送される。つまり、上記マイクロバブル白濁水に圧力をかけた状態にて、当該マイクロバブル白濁水を第2気体せん断部4内に送り込む。このとき気液混合循環ポンプ2は高揚程のポンプであるので、揚程が40m以上であれば、4kg/cm2以上の圧力をかけた状態にて、マイクロバブル白濁水を第2気体せん断部4内に送り込むことができる。
第2気体せん断部4の形は特に限定されないが、当該第2気体せん断部4中にて回転せん断流をさらに細くするためにも、円筒形の流路を有するものであることが好ましい。
上記構成によれば、第1気体せん断部3にて形成された回転せん断流を第2気体せん断部4に圧送することによって、第2気体せん断部4中にて、上記第1気体せん断部3にて形成された回転せん断流をより細くすることができるとともに、回転せん断流の回転速度を上昇させることができる。その結果、第1気体せん断部3にて形成されたマイクロバブルを用いてナノバブルおよびマイクロナノバブルを作製することができるとともに、超高温の極限反応場を形成することができる。
極限反応場では、局所的に高温高圧状態となる。そして、当該極限反応場では、フリーラジカルが発生する。フリーラジカルは安定化するために他の原子から電子を奪う性質があり、それ故に、強力な酸化作用を示す性質、および熱を発生する性質を有している。したがって、本実施の形態の水処理装置は、フリーラジカルに由来する酸化作用によっても、処理水中に含まれる混入物を酸化分解することができる。
なお、ナノバブルは水中に長時間存在することができる。具体的には、ナノバブルは2ヶ月以上、水中に存在し続けることができる。したがって、上記酸化作用および後段における微生物活性化作用を、長時間維持することができる。
上記第2気体せん断部4にて形成されたバブル含有水は、管5を介して第3気体せん断部6に供給される。上記第2気体せん断部4にて作製されたバブルは、当該第3気体せん断部6にてさらにせん断されて、バブルサイズがさらに小さくなる。なお、第3気体せん断部6としては、上記第2気体せん断部4と同じ構成を用いることが可能である。なお、第2気体せん断部4については既に説明したので、ここでは第3気体せん断部6の説明を省略する。
なお、本実施の形態の水処理装置におけるバブル発生部51としては、市販されているものを用いることができる。具体的には、株式会社 協和機設の商品を用いることができる(例えば、バビダスHYK型など)が、これに限定されない。
微生物槽15の樹脂接触部50には、担体16が、例えば水槽容量の約20%充填されている。また、上記流入水は、樹脂接触部50の上部に導入される。さらに、樹脂接触部50の水槽上部には、pH計29が設置されており、処理水のpHを測定している。また、樹脂接触部50の最下部には、担体16が混入しないように上部にスクリーン35を有するサクションピット24が設置されている。スクリーン35の網目は、例えば、担体16の直径が4mmである場合には、例えば、3mm角の網で腐蝕しないステンレス製の製品を、用いればよい。
pH計29は、信号線11でpH調節計30と連結しており、pH調節計30は、さらにシーケンサー14と信号線11で接続されている。
流動水流発生部49には、上部に中空糸型フィルター1が設置されている。中空糸型フィルター1の上部には、中空糸型フィルター1とフィルター配管10で連結している電動バルブ21、およびフィルターポンプ20がさらに設置されている。
フィルターポンプ20は、吸込配管46が設置してあり、吸込配管46は、サクションピット24内の処理水を吸い込み、ナノバブル発生機51でナノバブルを発生させて、第3気体せん断部6からナノバブルを含むバブル流32を発生させる。
中空糸型フィルター1の下部には、散気管19が設置してあり、ブロワー12からの空気を吐出して、気泡18を生成させ、中空糸型フィルター1の膜面を気泡18で空気洗浄している。
また、散気管19のさらに下部には、ナノバブル発生機51の一部構成機器である第3気体せん断部6が設置されてバブル流32を吐出している。
バブル流32は、気泡18が上昇する際に発生する水流よりも、数段強力であり、担体16をバブル流32の中に巻き込み、上昇する。
その結果、バブル流32が、ナノバブルのみならず、担体16を含有することになる。そして、中空糸型フィルター1の膜面の洗浄をバブル流32で合理的に実施することになる。
この膜面の洗浄方法は、従来には全く存在しないばかりか、洗浄効果が従来方法よりも向上した洗浄方法である。特に、粘着性の汚泥が中空糸型フィルター1の膜面に付着した場合は、従来の空気だけの洗浄方法と比較して、洗浄がより確実となって、中空糸型フィルター1の処理能力を長期間維持することができる。
また、中空糸型フィルター1には、中空糸型フィルター1内部から逆洗浄するための、フィルター逆洗ポンプ25が設置されている。フィルター逆洗ポンプ25は、サクションピット24内の処理水を中空糸型フィルター1内部に導入することができる。ナノバブルを含む処理水を中空糸型フィルター1内部に導入するので、ナノバブルにより中空糸型フィルター1内部を洗浄することができる。
なお、フィルター逆洗ポンプ25とフィルターポンプ20の運転は同時に行うことができる。それらの逆洗浄に関する運転時間は、中空糸型フィルター1の膜面の閉塞状態によって、自由に選定変更可能である。
散気管19から吐出した無数の気泡18が上昇する際に上昇水流を発生させて、微生物槽15内に充填されている担体16を流動状態とする。散気管19は、好気状態での上昇水流を起こすことができ、また第3気体せん断部6は、第3気体せん断部6から吐出するバブル32による強力な上昇水流を起こすことができる。
なお、気液混合循環ポンプ2、電動ニードルバルブ9、ブロワー12、フィルターポンプ20、フィルター逆洗ポンプ25、電動バルブ17、電動バルブ21およびpH計29は、シーケンサー14と信号線11とで結線されており、pH計29と連動しているpH調節計30の信号を受けたシーケンサー14の信号で自由に運転方法が制御される。
すなわち、微生物槽15のpHが低下した場合、ナノバブル発生機51から発生するナノバブルの量が多く酸化力が強い為にpHが低下したと考えられるため、ナノバブル量を少なくすることが好ましい。その際は、pH計29と連動しているpH調節計30の信号を受けたシーケンサー14の信号で、気液混合循環ポンプ2のポンプ回転数が制御されることになる。その場合は電動バルブ21は開けられており、電動バルブ17は閉じられている。
フィルターポンプ20に取り付けてある差圧計(図示せず)。差圧計は、フィルターポンプ20の吸引状態を差圧により示すものであり、中空糸型フィルター1が閉塞状態となると差圧が大きくなり、その信号がシーケンサー14に伝送されて、電動バルブ21閉、電動バルブ17が開けられる。その数十秒経過後、フィルター逆洗ポンプ25が運転されて、中空糸型フィルター1の内部にナノバブルを含む処理水が導入されて内部から中空糸型フィルター1の膜面を洗浄し、差圧を適正な状態にする。
フィルター逆洗ポンプ25が運転されている時、ナノバブル発生機51も運転されることになるので、中空糸型フィルター1の膜面は、内部からの洗浄と外部からの両方の洗浄により、膜面の閉塞がなくなり、差圧が適正となる。
差圧が適正になれば、電動バルブ17は閉じられ、電動バルブ21は開けられて、フィルターポンプ20のみの運転となって、フィルター逆洗ポンプ25は停止する。この様にして、流入水としての工場排水に対する微生物槽15の処理は実施される。
さらに排水処理の観点から説明すると、担体16を微生物槽15内に充填しているので、担体16特有の表面に好気性菌と担体16内部に嫌気性菌の固定化が充分に行われ、さらに微生物が高濃度となり工場排水に対する処理効率が向上する。
ナノバブルと担体16を微生物槽15内に導入することにより、多量の活性度の高い好気性菌と嫌気性菌の両方を充分に繁殖させることができ、それゆえ、工場排水を効率的に処理できる。
本実施形態はまた、図1の内容のごとく、水槽が1槽と後は付属機器であり、シンプルな設備で、イニシャルコストの低減には有効な排水処理システムとなる。特に、微小なナノバブルが水中に長く持続すること、担体16が細孔を有していることが巧に活用している。
また、中空糸型フィルター1としては、株式会社クラレの浸漬膜ユニット(膜の材質は強度のあるPVDFで公称孔径が0.2μmの製品)を好ましく用いることができる。
また、中空糸型フィルター1としては、三菱レイヨン株式会社の浸漬膜ユニット(膜の材質は強度のあるPVDFで公称孔径が0.4μmの製品)を好ましく用いることができる。上記浸漬膜ユニットは、塩素化ポリエチレンを原料とした公称孔径0.4μmの微多孔性膜である。
次に、フィルターポンプ20により、フィルター出口配管22を経由した処理水は、活性炭槽92に導入される。
(活性炭槽92)
活性炭槽92は、活性炭吸着および活性炭搬出設備95内に設けられており、活性炭吸着および活性炭搬出設備95は、大きくは、上部と下部から構成されている。
上部は、活性炭槽92であり、活性炭槽92は、第1活性炭槽93と第2活性炭槽94から構成されている。
このように本実施形態では、活性炭槽を2槽有しているため、1槽を通水している時は、別の1槽は、活性炭収納袋86の活性炭87を自然乾燥して、可能な限り水分を除去することができる。水分を除去した活性炭87は、重量が軽減すると同時にセメント工場での燃料として利用しやすくなる。第1活性炭槽と第2活性炭槽の構造は略同様で、さらに上部と下部に開口台85で区分されている。
開口台85は、活性炭収納袋86の活性炭87を支持可能で、処理水通水時において第3気体せん断部74と第3せん断部75から吐出するバブル流90とバブル流91により、第1活性炭槽93または第2活性炭槽84の水流84または水流83が円滑に発生し、循環する様な開口ならば、形状は特に限定しない。
例えば、10mm程度以上の無数の円形状の開口を有するものを、開口台として好ましく用いることができる。そのような開口台であれば、第1活性炭槽93または第2活性炭槽94の内部の循環水流を妨げない。
そして、さらに第1活性炭槽93または第2活性炭槽94の下部には、第3気体せん断部74と第3せん断部75が槽の片面に近い位置に、循環水流が発生しやすい位置に配置されていることが好ましい。また第1活性炭槽93または第2活性炭槽94の下部には、活性炭収納袋86の活性炭87を容易に下部より、取り出す為の開口蓋82と開口蓋81が設置されていることが好ましい。
開口蓋82と開口蓋81を開ける時は、ドレンバルブ63またはドレンバルブ64により、処理水を完全に抜いて、活性炭収納袋86の活性炭87を自然乾燥した後に行うことが好ましい。ドレンバルブ63または64から抜かれた処理水は処理水配管62を介して処理水槽61に貯められたのち、ポンプ60によって、管59を介して微生物槽15に戻される。
自然乾燥後の活性炭収納袋86の活性炭87は、重量も減量しており、取り扱いも容易となっている為、開口蓋82または開口蓋81より、取り出して、重力で容易に搬出用トラック65に積み込むことができる。
搬出用トラック65は、積み込んだ自然乾燥後の活性炭収納袋86の活性炭87を契約しているセメント工場に搬入する。
セメント工場では、セメントを製造する場合の燃料としての石炭の一部の燃料として、自然乾燥後の活性炭収納袋86の活性炭87を扱う。そして、活性炭87が吸着している有機物も含めて焼却処分される。
尚、槽の片面に近い位置に配置されている、第3気体せん断部74と第3せん断部75は、第2ナノバブル発生機70の一部である。第2ナノバブル発生機70は、気液混合循環ポンプ71、第1気体せん断部72、第2気体せん断部73、第3気体せん断部74と第3気体せん断部75、ニードルバルブ76とそれらを連結する配管すなわち吸い込み配管78や水配管79や空気配管77から構成されている。また、第2ナノバブル発生機70は、強固な台69の上に固定されていることが好ましい。そして、第3気体せん断部74と第3気体せん断部75のバルブ切り替えは、バルブ67とバルブ68で行うことになる。
第1ナノバブル発生機51と第2ナノバブル発生機70は、構造や仕様は同様であり、ナノバブル発生の原理等も同様である。ただし、発生する水槽の容量、すなわち第1ナノバブル発生機51は大容量の微生物槽15に吐出し、第2ナノバブル発生機70は、小容量の第1活性炭槽93または第2活性炭槽94に吐出している。
微生物槽15の容量に対し、第1活性炭槽93と第2活性炭槽94の合計容量は、約1/10以下である。
従って、小容量の第1活性炭槽93および第2活性炭槽94では、ナノバブルの密度が高くなり、酸化力も格段に効率的となり、あらゆる有機物を酸化分解することになる。その為、活性炭収納袋86の活性炭87の寿命が相当の延びる結果となる。それらのことにより、活性炭87の破過までの期間が格段に長くなることより、活性炭槽92の価値が発揮されることになる。
微生物槽15は、主として、処理水中の有機物の微生物分解、そして、活性炭吸着および活性炭搬出設備95は、ナノバブルによる難分解性有機フッ素化合物のナノバブル密度を高めての強力な酸化分解および、微量の難分解性有機フッ素化合物の活性炭87による物理的な吸着処理である。
そして、処理水の活性炭87による吸着処理後、処理水配管80から処理水を得ている。
一方、有機フッ素化合物吸着により、破過した活性炭は、搬出用トラック65に波過した活性炭87が積み込まれ、セメント工場まで輸送されて、セメント工場における燃料の石炭と同様、燃料の1部として、1400度Cの高温で処分利用される。有機フッ素化合物は、1250度C以上で分解されるので、セメント工場で好適に焼却分解される事になる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2の実施形態を図2に示す。
図2に示す第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、第1の実施形態における微生物槽15に付属しているフィルター逆洗ポンプ25が削除され、あらたに、微生物槽15とは別に、小容量の逆洗水槽38と逆洗ポンプ39が設置されている。
フィルター逆洗ポンプ25が削除されているので、吸い込み配管7、逆洗配管26も削除されている。
また、フィルター出口配管22から逆洗水槽38への分岐配管の追加されているとともに、常時、逆洗水槽38の水位を確保する為に、逆洗水槽38内には、レベル計53が、フィルター出口配管22には、電動バルブ41、電動バルブ54が追加設置されている。
そして、また、逆洗水槽38に設置されている逆洗ポンプ39から、中空糸型フィルター1に、逆洗水を移送するための逆洗配管40と電動バルブ55とが追加設置されている。
第1実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1実施形態と異なる部分のみ、説明する。
第2実施形態は、中空糸型フィルター1の膜面の洗浄をより確実にする為に、第1実施形態におけるフィルター逆洗ポンプ25が削除され、あらたに、微生物槽15とは別に、水質の良い逆洗水を貯留できる小容量の逆洗水槽38と、逆洗水を送水する為の逆洗ポンプ39が設置されている。
よって、中空糸型フィルター1の内部からの膜面逆洗浄を、小容量の逆洗水槽38に貯留した水質の良い安定的な処理水で、中空糸型フィルター1の膜面が閉塞して差圧が生じた時に、シーケンサー14からの信号で実施することができる。
すなわち、フィルターポンプが有する差圧計(図示せず)からの信号をシーケンサー14で受けて、逆洗ポンプ39運転、電動バルブ55開、電動バルブ24閉となり、膜面の内側からナノバブルを含有する水で逆洗を実施することができる。
また、逆洗水槽38に、常時逆洗水槽38の水位を確保する為に、レベル計53が設置されており、逆洗水槽38の水位が低下すると電動バルブ41が閉、電動バルブ54開となって常時、逆洗水槽38の水位が維持されることになる。
前記した様に、水質の良い逆洗水槽38の逆洗水は、逆洗ポンプ39が運転されて、逆洗水は、逆洗配管40を通って、電動バルブ55開の条件で、中空糸型フィルター1の内部からの膜面逆洗浄を実施することができる。
これらのことにより、中空糸型フィルター1が閉塞することを防止できると同時に、処理能力を長く維持できる。
そして、微生物槽15で、有機物を確実に処理された処理水は、フィルターポンプ20で、フィルター出口配管22を経由して、バルブ88またはバルブ89の選択により、活性炭槽92の第1活性炭槽93または第2活性炭槽94のどちらかに導入されて、さらに残存している難分解性有機物である有機物が、ナノバブルにより酸化され、さらに残っている微量の有機物が、活性炭87に吸着処理されることになる。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態を図3に示す。
図3に示す第3実施形態は、第1実施形態と比較して、第1実施形態における流動水流発生部49に設置してある中空糸型フィルター1が平膜型フィルター42に置き換えられている。この点のみが、第1実施形態と異なっている。よって、第1実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1実施形態と異なる部分のみ、説明する。
第3実施形態は、第1実施形態における中空糸型フィルター1が平膜型フィルター42に置き換えられているので平膜型フィルター42と、ナノバブルによるバブル流32および担体16との関係を中心に説明する。
平膜型フィルター42としては、例えば、膜が塩素化ポリエチレンを原料とした公称孔径0.4μmの微多孔性膜を用いることができる。
従来より、粘度の高い微生物汚泥の場合、平膜型フィルター42についても、膜面が閉塞する課題があった。膜面の洗浄は、通常は空気洗浄であるが、有機系の閉塞に対しては次亜塩素酸ソーダ、無機系の閉塞に対してはシュウ酸などで、膜面を洗浄していた。それらの作業は従来の活性汚泥法と比較すると安定しており、小スペースでもあるが、大変時間のかかる作業である。一方、第3実施形態では、ナノバブルを含むバブル流32と担体16を含む水流で平膜型フィルター42の膜面を効率的に洗浄できるので、従来の閉塞現象を防止することが出来る。
本実施形態によれば、平膜型フィルター42の膜面を効率的に洗浄できる。また、平膜型フィルター42は約10年以上の使用実績があり、水処理業界を中心に世間に認識されてきた。水処理業界を中心に世間に認識されてきたが故、さらにこの技術の課題である閉塞現象をさらに第3実施形態で解決できるので、第3実施形態は。価値ある内容となる。
そして、微生物槽15で、有機物を確実に処理された処理水は、フィルターポンプ20で、フィルター出口配管22を経由して、バルブ88またはバルブ89の選択により、活性炭槽92の第1活性炭槽93または第2活性炭槽94のどちらかに導入されて、さらに残存している難分解性有機物である有機物が、ナノバブルにより酸化され、さらに残っている微量の有機物が、活性炭87に吸着処理されることになる。
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態を図4に示す。
図4に示す第4実施形態は、第1実施形態と比較して、第1実施形態における微生物槽15に設置されていたpH計29が酸化還元電位計43に、またpH調節計30が、酸化還元電位調節計56に置き換わっている。その点のみが、第1実施形態と異なっている。よって、第1実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1実施形態と異なる部分のみ、説明する。
本実施形態によれば、微生物槽15内の酸化還元電位を酸化還元電位計43で測定することができる。
酸化還元電位は、言い換えれば、微生物槽15内の嫌気状態(マイナスの電位)または好気状態(プラスの電位)を計測できるので、結果として、微生物槽15内を嫌気状態または好気状態として、嫌気性微生物や好気性微生物の両方を繁殖させて、各種微生物により、処理効率を高めることが出来る。
すなわち、酸化還元電位計43で微生物槽15内の嫌気状態を計測して、より嫌気状態が必要ならば、シーケンサー14の信号で、ブロワー12を停止して嫌気状態を維持する。
ブロワー12を停止するだけで、微生物槽15内の担体16に多数の微生物が繁殖しているので、残存している溶存酸素は、短時間の内に好気性微生物によって消費され嫌気性となる。
一方、より好気状態が必要ならば、ブロワー12を連続的に運転すれば目的である好気状態を達成できる。
また、担体16の表面には、好気性微生物を固定化して繁殖させ、また一方、担体16の小孔内部には、嫌気性微生物を多量に繁殖させて、工場排水の処理に対する処理効率を高めることができる。
そして、微生物槽15で、有機物を確実に処理された処理水は、フィルターポンプ20で、フィルター出口配管22を経由して、バルブ88またはバルブ89の選択により、活性炭槽92の第1活性炭槽93または第2活性炭槽94のどちらかに導入されて、さらに残存している難分解性有機物である有機物が、ナノバブルにより酸化され、さらに残っている微量の有機物が、活性炭87に吸着処理されることになる。
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施形態を図5に示す。
図5に示す第5実施形態は、第4実施形態における微生物槽15内に設置されている中空糸型フィルター1が平膜型フィルター42に置き換えられている。この点のみが、第4実施形態と異なっている。よって、第4実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第4実施形態と異なる部分のみ、説明する。
第5実施形態は、第4実施形態における中空糸型フィルター1が平膜型フィルター42に置き換えられている。ここでは、平膜型フィルター42と、ナノバブルによるバブル流32および担体16との関係を中心に説明する。
平膜型フィルター42としては、膜が塩素化ポリエチレンを原料とした公称孔径0.4μmの微多孔性膜を好ましく用いることができる。
従来より、粘度の高い微生物汚泥の場合、平膜型フィルター42についても、膜面が閉塞する課題があった。膜面の洗浄は、通常は空気洗浄であるが、有機系の閉塞に対しては次亜塩素酸ソーダ、無機系の閉塞に対してはシュウ酸などで、膜面を洗浄していた。それらの作業は従来の活性汚泥法と比較すると安定しており、小スペースでもあるが、大変時間のかかる作業である。一方、第5実施の形態では、ナノバブルを含むバブル流32と担体16を含む水流で平膜型フィルター42の膜面を効率的に洗浄できるので、従来の閉塞現象を防止することができる。
本実施形態によれば、平膜型フィルター42の膜面を効率的に洗浄できる。平膜型フィルター42は約10年以上の使用実績があり、水処理業界を中心に世間に認識されてきた。水処理業界を中心に世間に認識されてきたが故、さらにこの技術の課題である閉塞現象をさらに第5実施形態で解決できるので、第5実施形態は。価値ある内容となる。
そして、微生物槽15で、有機物を確実に処理された処理水は、フィルターポンプ20で、フィルター出口配管22を経由して、バルブ88またはバルブ89の選択により、活性炭槽92の第1活性炭槽93または第2活性炭槽94のどちらかに導入されて、さらに残存している難分解性有機物である有機物が、ナノバブルにより酸化され、さらに残っている微量の有機物が、活性炭87に吸着処理されることになる。
〔第6実施形態〕
本発明の第6実施形態を図6に示す。
第6実施形態は、第1実施形態と比較して、第1実施形態における第1ナノバブル発生機51が、マイクロナノバブル発生機52に置き換えられている。よって、第1実施形態と同じ部分については、同じ符号を付けて、詳細説明を省略する。第1実施形態と異なる部分のみ、説明する。
マイクロナノバブル発生機52は、マイクロナノバブルを発生することができる。マイクロナノバブルは、処理水中の有機物に対しては、ナノバブルの様な強力なフリーラジカルによる酸化作用は期待できない。しかし、マイクロバブルは微生物の活性化には有効であるので、担体16に固定化される微生物の活性化に寄与し、従来の水処理方法や水処理装置と比較して、性能を向上させることができる。
次にマイクロナノバブル発生機52を詳細に説明する。マイクロナノバブル発生機52は、気体せん断部45、水配管5、循環ポンプ44、吸込水配管46、空気配管48、および電動ニードルバルブ47から構成されている。マイクロナノバブル発生機52は、多量のマイクロナノバブルと極少量のナノバブルを発生している。すなわち、微生物槽15内部には、気体せん断部45が、また微生物槽15外部に循環ポンプ44、空気を取り入れて空気量を正確に調整可能な電動ニードルバルブ47とそれらを連結する空気配管48が設置されている。
符号46は循環ポンプ44に水を吸込む為の吸込水配管46であり、符号5は、吐出する水配管5であり、符号48は、空気導入の為の空気配管48である。循環ポンプ44によって、圧力の高まった水は、空気と共に気体せん断部45に導入されて、マイクロナノバブルを発生する。
マイクロナノバブル発生機52としては、例えば、ナノプラネット研究所の製品(M2−LM型)を好ましく用いることができるが、特に限定されず、目的に従って選定すれば良い。
そして、微生物槽15で、有機物を確実に処理された処理水、フィルターポンプ20で、フィルター出口配管22を経由して、バルブ88またはバルブ89の選択により、活性炭槽92の第1活性炭槽93または第2活性炭槽94のどちらかに導入されて、さらに残存している難分解性有機物である有機物が、ナノバブルにより酸化され、さらに残っている微量の有機物が、活性炭87に吸着処理されることになる。
〔実施例〕
図1に基づき、本発明に係る水処理装置を製作した。上記水処理装置における微生物槽15の容量を5m3とし、微生物槽15内に充填する担体(ポバール樹脂、株式会社クラレのクラゲール)16の量を約1m3(水槽容量の約20%)とし、第1ナノバブル発生機51として株式会社協和機設のバビタスHYK−32を用いた。バビタスHYK−32の第1気液混合循環ポンプ2の動力は3.7kwであった。
また、中空糸型フィルター1として、株式会社クラレの浸漬膜ユニット(浸漬膜エレメント12.5m2×8枚)を用い、フィルターポンプ20として、株式会社イワキ自吸式マグネットポンプSMX動力0.75kwを用いた。また、フィルター逆洗ポンプ25として、株式会社イワキマグネットポンプMXM動力2.2kwを用いた。
また、第2ナノバブル発生機70として、株式会社協和機設のバビタスHYK−32を用いた。バビタスHYK−32の第2気液混合循環ポンプ71の動力は3.7kwであった。
そして、活性炭槽92の容量を1.5m3とし、すなわち、第1活性炭槽93を0.75m3、第2活性炭槽94を0.75m3とし、活性炭87として株式会社クラレの活性炭(クラレコールKW)を用いて、それぞれ、槽容量の30%ずつ充填した。
そして、有機物を含有した排水を導入して2ヶ月間試運転を実施した。
有機物としては、半導体工場から排出される有機物含有排水を流入水として用い、流入配管23のところで採水した流入水のTOC(全有機炭素)と処理水配管80における処理水のTOC値を側定したところ、流入配管23のところで採水した流入水のTOC(全有機炭素)が86ppmに対し、処理水配管80における処理水のTOC値は、6ppmであった。すなわち、第1形態の実験設備である微生物槽15と活性炭槽92での処理で、少ない設備で効率的にTOC(全有機炭素)を低減できる結果となった。
また、本発明に係る水処理装置と、一般的な従来の水処理装置とにおける、活性炭が破過するまでの日数を比較したところ、表1のような結果となった。なお、処理水としては、半導体工場現像廃液の生物処理水を用いた。表1に示すように、本発明に係る水処理装置では、活性炭の破過が抑制されていた。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
本発明はまた、下記(1)〜(31)のようにも表すことができる。
(1)処理水を、ポリビニルアルコール樹脂が充填され、かつ液中膜が設置されたポリビニルアルコール樹脂槽で1次処理し、前記液中膜から得た処理水を活性炭が充填され、ナノバブルが吐出する活性炭延命槽で2次処理する、水処理方法。
(2)処理水を、ポリビニルアルコール樹脂が充填され、かつ液中膜が設置されたポリビニルアルコール樹脂槽で1次処理し、前記液中膜から得た処理水を活性炭が充填され、ナノバブルが吐出する活性炭延命槽で2次処理する、水処理装置。
(3)処理水を、第1に、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの吐出口が設置された流動水流発生部とポリビニルアルコール樹脂接触部から構成されるポリビニルアルコール樹脂槽に導入し、流動水流発生部から発生する水流でポリビニルアルコール樹脂接触部を流動循環させ、かつ前記ポリビニルアルコール樹脂槽にpH計を設置して処理水を処理し、その処理水を、第2に、活性炭が充填され、かつナノバブルが吐出している活性炭延命槽に導入して処理する、水処理方法。
(4)処理水を、第1に、ナノバブルまたはマイクロナノバブルの吐出口が設置された流動水流発生部とポリビニルアルコール樹脂接触部から構成されるポリビニルアルコール樹脂槽に導入し、流動水流発生部から発生する水流でポリビニルアルコール樹脂接触部を流動循環させ、かつ前記ポリビニルアルコール樹脂槽にpH計を設置して処理水を処理し、その処理水を、第2に、活性炭が充填され、かつナノバブルが吐出している活性炭延命槽に導入して処理する、水処理装置。
(5)処理水を、ポリビニルアルコール樹脂槽内部が、マイクロナノバブル発生機またはナノバブル発生機のバブル吐出口、バブル吐出口上部に散気管、さらに上部に液中膜が設置された流動水流発生部、およびポリビニルアルコール樹脂が処理水と接触するポリビニルアルコール樹脂接触部から構成され、流動水流発生部から発生する水流でポリビニルアルコール樹脂接触部のポリビニルアルコール樹脂を流動循環させ、かつポリビニルアルコール樹脂接触部にpH計が設置されたポリビニルアルコール樹脂槽に、処理水を導入して処理する、水処理方法。
(6)処理水を、ポリビニルアルコール樹脂槽内部が、マイクロナノバブル発生機またはナノバブル発生機のバブル吐出口、バブル吐出口上部に散気管、さらに上部に液中膜が設置された流動水流発生部、およびポリビニルアルコール樹脂が処理水と接触するポリビニルアルコール樹脂接触部から構成され、流動水流発生部から発生する水流でポリビニルアルコール樹脂接触部のポリビニルアルコール樹脂を流動循環させ、かつポリビニルアルコール樹脂接触部pH計が設置されたポリビニルアルコール樹脂槽に、処理水を導入して処理する、水処理装置。
(7)(4)の水処理装置において、前記流動水流発生部とポリビニルアルコール樹脂接触部との間に縦方向に仕切り板、横方向に穴あき板を設置する、水処理装置。
(8)(4)の水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽に酸化還元電位計を設置する、水処理装置。
(9)(4)の水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽を好気状態または嫌気状態として使用する、水処理方法。
(10)(4)の水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽を好気状態または嫌気状態として使用する、水処理装置。
(11)(4)の水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽を好気状態と嫌気状態とを交互に経過させる、水処理方法。
(12)(4)の水処理装置において、前記流動水流発生部に液中膜を設置する、水処理装置。
(13)(12)の水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽の液中膜が、平膜型液中膜または中空糸型液中膜のどちらかである、水処理装置。
(14)(12)の水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽の液中膜の内部を、ナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水で洗浄する工程と、前記液中膜の外部を空気とナノバブル含有水またはマイクロナノバブル含有水で洗浄する工程を有する、水処理方法。
(15)(4)の水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽の下部にポンプ吸い込み配管用の直径6mm開口を無数に有するスクリーンが上部に設置されたサクションピットを設置する、水処理装置。
(16)(5)の水処理方法において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽の前記流動水流発生部に液中膜ポンプ、ブロワー、および気液混合循環ポンプ、および各種電動バルブを設置して、かつポリビニルアルコール樹脂接触部のpH計の信号と連動しているpH調節計の信号を受けたシーケンサーによって、前記液中膜ポンプ、ブロワー、および気液混合循環ポンプ、および各種電動バルブを制御する、水処理方法。
(17)処理水を、ポリビニルアルコール樹脂槽内部が、マイクロナノバブル発生機またはナノバブル発生機のバブル吐出口、バブル吐出口上部に散気管、さらに上部に液中膜が設置された流動水流発生部、およびポリビニルアルコール樹脂が処理水と接触するポリビニルアルコール樹脂接触部から構成され、流動水流発生部から発生する水流でポリビニルアルコール樹脂接触部のポリビニルアルコール樹脂を流動循環させ、かつポリビニルアルコール樹脂接触部に酸化還元電位計が設置されたポリビニルアルコール樹脂槽に、処理水を導入して処理する、水処理方法。
(18)(17)の水処理方法において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽の前記流動水流発生部に液中膜ポンプ、ブロワー、および気液混合循環ポンプ、および各種電動バルブを設置して、かつポリビニルアルコール樹脂接触部の酸化還元電位計の信号と連動している酸化還元電位調節計の信号を受けたシーケンサーによって、前記液中膜ポンプ、ブロワー、および気液混合循環ポンプ、および各種電動バルブを制御する、水処理方法。
(19)(1)の水処理方法において、前記活性炭延命槽は、2槽以上で構成され、前記槽は開口台で上部と下部に区分され、上部に袋詰めされた活性炭、下部にナノバブルの吐出口が設置され、ナノバブルの吐出口から発生するバブル流で槽内が循環混合されている、水処理方法。
(20)(2)の水処理装置において、前記活性炭延命槽は、2槽以上で構成され、前記槽は無数の小孔を有する開口台で上部と下部に区分され、上部に袋詰めされた活性炭、下部にナノバブルの吐出口が設置され、ナノバブルの吐出口から発生するバブル流で槽内が循環混合されている、水処理装置。
(21)(20)の水処理装置において、前記2槽以上の活性炭延命槽の最下部に、それぞれの槽にドレン設備およびそれぞれの槽の袋詰めされた活性炭を取りだす為の開口蓋が設置されている、水処理装置。
(22)(20)の水処理装置において、前記2槽以上の活性炭延命槽の上部と下部を区分する無数の小孔を有する開口台には、前記袋詰めされた上部の活性炭を下部に移動可能な開口を有する、水処理装置。
(23)(20)の水処理装置において、前記袋詰めされた上部の活性炭は、活性炭形状およびサイズがバブル流による処理水の循環混合が円滑となる形状およびサイズである、水処理装置。
(24)(22)の水処理装置において、前記袋詰めされた上部の活性炭の形状およびサイズが、球状および5mm以上である、水処理装置。
(25)(20)〜(24)の水処理装置において、前記袋詰めされた活性炭延命槽の上部の袋詰め活性炭を自然乾燥後、セメント工場における燃料として有効利用する、水処理方法。
(26)(1)〜(17)の水処理方法および水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽の縦の寸法(深さ方向の寸法)と横の寸法(深さの寸法を除く2方向寸法)の比率を1対1.0から1.3とする、水処理方法および水処理装置。
(27)(1)〜(17)の水処理方法および水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽の底部四方の角を傾斜面とする、水処理方法および水処理装置。
(28)(5)および(6)の水処理方法および水処理装置において、前記液中膜の材質をポリ塩化ビニリデンとする、水処理方法および水処理装置。
(29)(5)および(6)の水処理方法および水処理装置において、前記液中膜の膜材の孔径を0.2μmとする、水処理方法および水処理装置。
(30)(1)および(2)の水処理方法および水処理装置において、前記ポリビニルアルコール樹脂槽のナノバブル吐出口またはマイクロバブル吐出口から吐出するバブル流の流速を3m/秒以上、6m/秒以下とする、水処理方法および水処理装置。
(31)(1)および(2)の水処理方法および水処理装置において、前記活性炭延命槽のナノバブル吐出口から吐出するバブル流の流速を3m/秒以上とする、水処理方法および水処理装置。